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日本工業規格

JIS

 Z

1620

-1995

鋼製ペール

Steel pails

1.

適用範囲  この規格は,液体危険物及び固体危険物並びに非危険物の輸送及び貯蔵容器として用いる

呼び容量 18から 20までの鋼製ペール(以下,ペールという。

)について規定する。

備考1.  この規格でいう危険物とは,次に示す法令の適用を受けるものをいう。

(1)

船舶安全法(昭和 8 年法律第 11 号)

(2)

消防法(昭和 23 年法律第 186 号)

(3)

毒物及び劇物取締法(昭和 25 年法律第 303 号)

(4)

航空法(昭和 27 年法律第 231 号)

2.

この規格でいう液体又は固体は,関連法の規定による。

3.

この規格でいう危険等級とは,関連法によって次のとおり読み替える。

(1)

船舶安全法

容器等級

(2)

消防法

危険等級

(3)

毒物及び劇物取締法

包装等級

(4)

航空法

容器等級

4.

この規格の引用規格を,次に示す。

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3303

  ぶりき及びぶりき原板

JIS G 3315

  ティンフリースチール

JIS G 3532

  鉄線

JIS Z 1604

  鉄製ドラム用口金

JIS Z 1607

  金属板製ふた・口金

2.

形式,種類,号別及び級別

2.1

形式  ペールは,胴体の形状によって,表 に示す形式に区分する。

表 1  形式

形式

呼称

胴体の形状

T

テーパペール

胴体にテーパを付けたもの

S

ストレートペール

胴体がストレートなもの

2.2

種類  ペールは,天ぶた又は天板の形状によって,表 に示す種類に区分する。


2

Z 1620-1995

表 2  種類

種類

呼称

天ぶた又は天板の形状

1

天板取外し式

ラグタイプ

取外し可能なつめ付きの天ぶた

を,つめによって胴体に締め付け
ラグタイプ

2

天板取外し式

バンドタイプ

取外し可能な天ぶたを,バンドに

よって胴体に締め付けたバンド
タイプ

3

種(

1

)

天板固着式

天板及び地板を,巻締めによって胴

体に取り付けた巻締めタイプ

(

1

)

  T 形には適用しない

2.3

号別  ペールは,呼び容量によって,表 に示す号別に区分する。

表 3  号別

単位  l

号別

呼び容量

容量

1

号 18

18.6

以上

2

号 20

20.6

以上

2.4

級別  ペールは,使用する鋼板の呼び厚さによって,表 に示す級別に区分する。

表 4  級別

級別

鋼板の呼び厚さ

mm

H

級 0.6

M

級 0.5

L

級 0.4

F

級 0.34

3.

品質

3.1

外観  ペールは,巻締め,溶接及び締付けが良好で,内外面は平滑で,きず,さび,有害な酸化被

膜,ばり,その他使用上の有害な欠点があってはならない。

3.2

性能

3.2.1

気密性  危険物用ペールは 7.1.1,非危険物用ペールは 7.2.1 の試験を行ったとき,漏れがあっては

ならない。

3.2.2

落下強度  危険物用ペールは 7.1.2,非危険物用ペールは 7.2.2 の試験を行ったとき,漏れがあって

はならない。


3

Z 1620-1995

3.2.3

耐圧性  液体危険物用ペールは 7.1.3,非危険物用ペール 3 種の H 級及び M 級は 7.2.3 の試験を行

ったとき,漏れがあってはならない。

3.2.4

積重ね強度  危険物用ペールは 7.1.4,非危険物用ペールは 7.2.4 の試験を行ったとき,漏れ及び輸

送上の安全性を損なうような変形があってはならない(

附属書参照)。

3.2.5

取っ手(

2

)

及び取っ手取付部強度  危険物用ペールは 7.1.5,非危険物用ペールは 7.2.5 の試験を行っ

たとき,取っ手及び取っ手取付部のはずれ又は破損があってはならない。

(

2

)

ここでいう取っ手とは,つる又は手環をいう。

4.

構造及び製造方法

4.1

胴体  胴体は,次による。

(1)

胴体は,1 枚の鋼板,ぶりき又はぶりき原板を円筒形に成形した後,シーム溶接によって接合する。

(2)  1

種及び 2 種の胴体には,

補強のため輪帯を圧出する。

3

種の胴体には,受渡当事者間の協定によって,

輪帯を付けてもよい。

(3)  T

形は,胴体にテーパを付ける。

(4)  S

形は,胴体に絞り又はテーパネックを施す。

4.2

地板  地板は充てん剤を注入した後,胴体と組み合わせて,巻き締める。

4.3

天ぶた又は天板

4.3.1

天ぶた  天ぶたは,ガスケット及び口金を取り付けた後,1 種は,つめ(つめの数は原則として 16

個)

,2 種は,バンドを用いて胴体に締め付ける。ただし,受渡当事者間の協定によって,口金を取り付け

なくてもよい。

4.3.2

天板 3  種の天板は,充てん剤を注入した後,胴体と組み合わせて,巻き締める。天板には,口金

を取り付けて注入口とする。

なお,必要に応じて,換気口を取り付けてもよい。

4.4

取っ手  ペールには,使用に適した形状及び寸法の取っ手を,本体から外れないように,原則とし

て座金などを用いて溶接で取り付ける。

4.5

チャイム  チャイムは,4.1 に規定する胴体に,4.2 に規定する地板又は 4.3.2 に規定する天板を 6.6

に規定する充てん剤を用いて巻き締める。

4.6

印刷又は塗装  ペールの内外面には,印刷又は塗装を施す。ただし,内面は,使用上必要のない場

合は,印刷又は塗装を施さなくてもよい。

5.

形状,寸法,容量及び質量  ペールの形状は,図 1に準拠し,寸法,容量及び質量は,表 及び表

5

による。

なお,T 形は

図 及び表 5,S 形は図 及び図 3,並びに表 及び表 による。


4

Z 1620-1995

表 5  形の寸法及び質量

内径  mm

内高 Hi(

3

)

天  Di

1

地 Di

2

 mm

質量(

4

)

kg

種類

号数

寸法  許容差  寸法  許容差 寸法 許容差

H

M

L

F

1

号 286  ±3 272 ±3 315

±5 2.1 以上 1.8 以上 1.4 以上 1.2 以上

1

及び

2

2

号 286  ±3 272 ±3 342

±5 2.2 以上 1.9 以上 1.5 以上 1.3 以上

(

3

)

  内高は,ガスケットを装着しない状態の寸法とする。

(

4

)

  質量には,取っ手,ガスケット,バンドなどの附属品を含まない。

図 1  形の形状


5

Z 1620-1995

表 6  形 種及び 種の寸法,質量

内径

mm

天  Di

1

地  Di

2

内高  Hi(

3

)

mm

質量(

4

)

kg

種類

号数

寸法  許容差  寸法  許容差 寸法 許容差

H

M

L

F

1

号 286  ±3 272 ±3 315

±5 2.1 以上 1.8 以上 1.4 以上 1.2 以上

1

及び

2

2

号 286  ±3 272 ±3 342

±5 2.2 以上 1.9 以上 1.5 以上 1.3 以上

図 2  形の形状


6

Z 1620-1995

表 7  形 種の寸法及び質量

内径

mm

天  Di

1

地  Di

2

内高  Hi(

3

)

mm

質量(

4

)

kg

種類

号数

寸法  許容差  寸法  許容差 寸法 許容差

H

M

L

F

1

号 272  ±3 286 ±3 315

±5 2.1 以上 1.8 以上 1.4 以上 1.2 以上

3

2

号 272  ±3 286 ±3 342

±5 2.2 以上 1.9 以上 1.5 以上 1.3 以上

図 3  形 種の形状 

6.

材料

6.1

鋼板  鋼板は,表 又はこれらと同等以上の品質をもつものを用いる。

表 8  材料

規格番号

規格名称

JIS G 3141

冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3303

ぶりき及びぶりき原板

JIS G 3315

ティンフリースチール

6.2

口金  口金は,JIS Z 1607 又は JIS Z 1604 に規定する口金を用いる。

なお,受渡当事者間の協定によって JIS Z 1607 又は JIS Z 1604 と同等以上の品質をもつものを使用して

もよい。

6.3

ガスケット  ガスケットは,内容物に対して適切な品質をもち,密封性のよいものを用いる。

6.4

取っ手  取っ手に用いる鉄線は,JIS G 3532 に規定する鉄線を用いる。

6.5

バンド  バンドは,チャイムへの装着性がよく,締付け及び気密性を保つのに十分な強度をもつも

のを用いる。

6.6

巻締め部充てん剤  充てん剤は,内容物に対して適切な品質をもち,かつ,必要な耐熱性及び耐久

性をもつものを用いる。


7

Z 1620-1995

6.7

印刷インキ又は塗料  印刷インキを使用する場合は,適切な品質をもち,かつ,必要な皮膜強度を

もつものを用いる。塗料を使用する場合は,外面用には付着性及び耐候性のよいものを用い,内面用には

内容物に対して適切な品質をもつものを用いる。

7.

試験

7.1

危険物用ペールの試験

7.1.1

気密試験  気密試験は,液体用ペールについて行い,表 に規定する圧縮空気を加え,漏れの有無

を調べる(

附属書参照)。

表 9

危険物の区分

危険等級 I

危険等級 II 及び III

ゲージ圧  kPa 30

20

7.1.2

落下試験  落下試験は,液体用及び固体用ペールについて行い,表 1013 に規定する高さから,

コンクリート又はこれと同程度の堅固な水平面上に落下させ,漏れの有無を調べる(

附属書参照)。

(1)

充てん物及び充てん量

(a)

液体用  輸送される物質若しくはこれと同等の物理的性状をもつ代替物質,又は水を容量の 98%以

上充てんする。

(b)

固体用  輸送される物質又はこれと同等の物理的性状をもつ代替物質を容量の 95%以上充てんする

附属書参照)。

(2)

落下高さ

(2.1)

液体用

(2.1.1)

輸送される物質又はこれと同等の物理的性状をもつ代替物質で試験をする場合

表 10

危険物の区分

危険等級 I

危険等級 II

危険等級 III

落下高さ  m

1.8 1.2 0.8

(2.1.2)

代替物質として水を使用する場合

(a)

輸送される物質の比重が 1.2 以下の場合

表 11

危険物の区分

危険等級 I

危険等級 II

危険等級 III

落下高さ  m

1.8 1.2 0.8

(b)

輸送される物質の比重が 1.2 を超える場合

表 12

危険物の区分

危険等級 I

危険等級 II

危険等級 III

落下高さ  m

比重×1.5

比重×1.0

比重×0.67

備考  小数点第 2 位以下は切上げとする。

(2.2)

固体用

表 13

危険物の区分

危険等級 I

危険等級 II

危険等級 III

落下高さ  m

1.8 1.2 0.8


8

Z 1620-1995

7.1.3

水圧試験  水圧試験は,液体用 3 種のペールに適当な方法で水を注入し,次に規定する水圧を加え,

漏れの有無を調べる(

附属書参照)。試験圧力(ゲージ圧)は,次のうち,いずれか高い方の圧力以上とす

る。

(1)

収納する危険物の摂氏 55 度における蒸気圧力の 1.5 倍の圧力から 100kPa を減じた圧力。

(2) 100kPa

(危険等級 I の危険物を収納するものは 250kPa)の圧力。

7.1.4

積重ね試験  積重ね試験は,液体用及び固体用について行い,液体用は,容量の 98%以上の水,固

体用は”輸送される物質又はこれと同等の物理的性状をもつ代替物質を容量の 95%以上充てんして縦置き

にし,その上に次の計算式によって算出した積重ね質量に相当する荷重を加え,24 時間放置した後,漏れ

及び変形の有無を調べる(

附属書参照)。

G

h

h

W

×

3

ここに,

W

:  供試ペールの上部に加える積重ね質量 (kg)

G

:  1 ペール当たりの質量 (kg)

h

:  供試ペールの外高 (m)

7.1.5

取っ手及び取っ手取付部強度試験  取っ手及び取っ手取付部強度試験は,ペールを適当な方法で固

定し,ペールに取り付けた取っ手を,取っ手つかみ具を用いて,垂直方向に 600N の荷重で引っ張り,取

っ手及び取っ手取付部のはずれ又は破損の有無を調べる。

なお,取っ手つかみ具は,約 7cm 幅の鋼板を曲げたものとする。

7.2

非危険物用ペールの試験

7.2.1

気密試験  気密試験は,ペールに適当な方法でゲージ圧力 20kPa の圧縮空気を加え,漏れの有無を

調べる。ただし,1 種及び 2 種については,天ぶたを胴体に装着する前にこの試験を行う。

なお,液体用の 1 種及び 2 種について,受渡当事者間の協定によって,天ぶた装着後にこの試験を行う

場合は,試験圧力(ゲージ圧)は 10kPa とする(

附属書参照)。

7.2.2

落下試験  落下試験は,1 種及び 2 種については,乾燥砂を容量の 95%以上,3 種については,水

を容量の 98%以上充てんし,高さ 0.8m からコンクリート又はこれと同程度の堅固な水平面上に対角に落

下させ,漏れの有無を調べる。

なお,各種類とも L 級及び F 級は,充てん物,充てん量及び落下高さについては,受渡当事者間で協定

しこの試験を行う(

附属書参照)。

7.2.3

水圧試験  水圧試験は,3 種の H 級及び M 級ペールに適当な方法で水を注入し,表 14 に規定する

水圧を加え,漏れの有無を調べる(

附属書参照)。ただし,JIS Z 1604 又はこれに準じた口金を用いた場合

は,水圧(ゲージ圧)は 100kPa とする。

表 14

水圧(ゲージ圧)kPa

種類

A

形口金付きペール(

5

)

B

形口金付きペール(

6

)

3

種 100

50

(

5

)

  JIS Z 1607の A 形に規定するもの。

(

6

)

  JIS Z 1607 の B 形に規定するもの。

7.2.4

積重ね試験  積重ね試験は,7.1.4 に規定する危険物用と同一の試験を行い,漏れ及び変形の有無

を調べる。ただし,1 種及び 2 種については,乾燥砂を容量の 95%以上充てんして試験を行う(

附属書参

照)


9

Z 1620-1995

7.2.5

取っ手及び取っ手取付部強度試験  取っ手及び取っ手取付部強度試験は,7.1.5 に規定する危険物

用と同一の試験を行い,取っ手及び取っ手取付部の外れ又は破損の有無を調べる。

8.

検査

8.1

外観  外観は,3.1 の規定に適合しなければならない(附属書参照)。

8.2

構造  構造は,4.の規定に適合しなければならない(附属書参照)。

8.3

形状,寸法,容量及び質量  形状,寸法,容量及び質量は,5.の規定に適合しなければならない。

8.4

気密性  気密性は,3.2.1 の規定に適合しなければならない。

8.5

落下強度  落下強度は,3.2.2 の規定に適合しなければならない。

8.6

耐圧性  耐圧性は,3.2.3 の規定に適合しなければならない。

8.7

積重ね強度  積重ね強度は,3.2.4 の規定に適合しなければならない。

8.8

取っ手及び取っ手取付部強度  取っ手及び取っ手取付部強度は,3.2.5 の規定に適合しなければなら

ない。

9.

表示

9.1

非危険物用ペールの表示  非危険物用ペールには,容易に消えない方法で,地板又は胴体に次の事

項の表示を行う。

(1)

号別又は呼び容量

(2)

級別又は板厚

(3)

製造年月又はその略号

(4)

製造業者名又はその略号

(1)

  号別  1 号

 1-0.4

(2)

  級別  L 級

 95-2

(3)

  製造年月の略号  1995 年 2 月製造

 ABC

(4)

  製造業者名の略号  ABC

9.2

危険物用ペールの表示  危険物用ペールには,非危険物用ペールの表示のほかに,容易に消えない

方法で,次の事項の表示を行う。

(1)

収納物区分

L

:液体用

S

:固体用

(2)

容器性能基準  X:危険等級 I,II 及び III

Y

:危険等級 II 及び III

Z

:危険等級 m

(3)

最大比重 

液体危険物用ペールには,収納できる物質の最大比重を数値で小数点以下第 1 位まで表示

(4)

総質量 

固体危険物用ペールには,総質量を表示する。

1.

(1)

  号別  1 号

1

−0.6  (2)

  級別  H 級

L

−Y1.5  (3)

  収納物  液体

 95

−2  (4)

  危険等級 II 及び III

 ABC

(5)

  最大比重  1.5

(6)

  製造年月の略号  1995 年 2 月製造


10

Z 1620-1995

(7)

  製造業者名の略号  ABC

2.

(1)

  号別  2 号

2

−0.5  (2)

  級別  M 級

S

−X24.5 (3)

  収納物  固体

 95

−2  (4)

  危険等級 I,II 及び III

 ABC

(5)

  総質量  24.5kg

(6)

  製造年月の略号  1995 年 2 月製造

(7)

  製造業者名の略号  ABC


11

Z 1620-1995

附属書  試験・検査方法及び合格基準

1.

適用範囲  この附属書は,本体 7.(試験)に規定する鋼製ペールの試験方法及び合格基準並びに 8.(検

査)に規定する検査方法について規定する。

2.

試験方法

2.1

気密試験  危険物用は本体表 9,非危険物用は本体 7.2.1 に規定する圧縮空気を加え,次の方法のい

ずれかによって漏れの有無を調べる。

(1)

ペールを水中に浸す方法

(2)

ペールの溶接部,巻締め部及び口金部に石けん水を塗布する方法

(3)

圧力計の圧力の変化によって確認する方法

(4)

これと同等以上の有効な方法

備考  圧力計の圧力の変化によって確認する方法で試験する場合は,次の方法による。

最小目盛が試験圧力の 5%以内の圧力計を用い,ペールに適切な方法で,規定されたゲージ

圧の圧縮空気を送り込む。ただし,加圧時のペールの膨張によって正確な試験が困難な場合に

は,試験圧力より多めに圧縮空気を送り込み,ゲージ圧が試験圧力以上で安定してから試験を

開始する。

2.2

落下試験

(1)

落下姿勢  落下姿勢は,次による。

(1.1)

危険物用

(a)

第 回落下  天ぶた又は天板を下にして,最も弱いと考えられる部分(胴溶接部又は口金部に最も

近い部分など)を衝撃点とするように対角落下させる。

(b)

第 回落下  第 1 回落下とは別の最も弱いと考えられる部分(口金部,胴溶接部など)を衝撃点と

するように落下させる。

(c)

対面落下以外の落下は,落下面に対し衝撃点の垂直上方に重心がくるように行うこと。

(1.2)

非危険物用

(a)

  1

種及び 2 種については,天ぶたを上にして,胴溶接部に最も近いチャイム部を衝撃点とするよう

に対角落下させる。

(b)

  3

種については,天板を下にして,口金又は胴溶接部に最も近いチャイム部を衝撃点とするように

対角落下させる。

(c)

落下面に対し衝撃点の垂直上方に重心がくるように行うこと。

(2)

充てん物

(2.1)

固体危険物用  固体危険物用ペールの充てん物は,単一物質か乾燥砂とおがくず又はその他のもの

を混合して,輸送する収納物の比重に調整する。ただし,収納物を内装袋に入れて輸送する場合は,

収納物を内装袋に入れて試験することができる。

(2.2)

非危険物用  非危険物用のペールの 1 種及び 2 種に用いる乾燥砂は,おがくず又はその他のものを

混合して,比重 1.2 以上に調整する。


12

Z 1620-1995

2.3

積重ね試験  非危険物用ペールの 1 種,2 種及び固体危険物用ペールの充てん物は,落下試験に使用

するものと同一物とする。

2.4

取っ手及び取っ手取付部強度試験  本体 7.1.5 に規定された試験を 5 分間行う。

3.

合格基準

3.1

気密試験  漏れがあってはならない。ただし,附属書 2.1 (1)及び(2)によって試験を行った場合は,

1

分間保持し連続的な気泡の発生があってはならない。(3)によって試験を行った場合は,10 分間保圧後,

ゲージダウンが試験開始圧力の 5%以内の場合は合格とみなす。

3.2

落下試験  落下試験は,次による。

(1)

落下衝撃後,漏れ(ただし,液体危険物用ペールについては,内圧と外圧を平衡にした後)があって

はならない。

(2)

固体を収納したペールで,内装袋を使用して落下試験を行う場合は,天ぶたが外れても内装袋から内

容物の漏れがなければ合格とする。

(3)

液体を収納したペールにおいて,

落下衝撃直後に発生する水滴の飛散は,

その量の多少にかかわらず,

その後継続的な漏れと認められない場合は,判定から除外する。

3.3

水圧試験  規定するゲージ圧で 5 分間試験し,漏れがあってはならない。

3.4

積重ね試験  積重ね試験は,次による。

(1)

輸送の安全性に悪影響を及ぼすおそれがある変質,容器の強度を弱めたり,積重ねの安全性を損なう

おそれがある変形があってはならない。

(2)

荷重を加えた後に積重ねの安全性を評価する場合は,同一種類の充てんペール 2 個を供試品の上面に

積み重ね,その状態を 1 時間保った場合は合格とする。

3.5

取っ手及び取っ手取付部強度試験  取っ手及び取っ手取付部の外れ又は破損があってはならない。

4.

検査方法

4.1

外観,構造及び形状  ペールの外観,構造及び形状は,規定された項目並びに図に示された構造及

び形状について,原則として目視によって検査する。

4.2

寸法及び質量  ペールの寸法及び質量の検査には,許容差に対し適切な精度をもった測定器を用い

て測定を行う。ただし,内径及び内高については,次の計算式によって求めることができる。

内径  Di=外径−(呼び板厚×2)

内高  Hi=外高−[天板のチャイム深さ+地板のチャイム深さ+(呼び板厚×2)]

4.3

容量  容量は,ペールに水を 100%充てんした質量から,ペールの質量を減じた質量を容量に換算す

る。


13

Z 1620-1995

JIS Z 1620

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

内  野      篤

社団法人日本化学工業協会

青  柳  桂  一

通商産業省基礎産業局

山  村  修  蔵

工業技術院標準部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

鈴  木  和  男

自治省消防庁

小  崎  文  雄

運輸省海上技術安全局

獅  山  有  邦

厚生省薬務局

八十川  欣  勇

社団法人日本海事検定協会

中  西  忠  雄

防衛庁装備局

柳  瀬  斎  彦

化成品工業協会

久保田      亘

石油連盟

浜  田  久  直

日本ペイント株式会社

渡  辺  浄  光

日本石鹸洗剤工業会

綿  引  孝  一

日本ドラム缶更生工業連合会

広  瀬  圭  介

ドラム缶工業会

南          徹

日鐵ドラム株式会社

原  田      勝

鋼管ドラム株式会社

折  原      隆

新邦工業株式会社

長  尾      隆

株式会社長尾製缶所

横  井  大  秋

株式会社前田製作所

豊  田  眞  史

エノモト工業株式会社

井  上      裕

株式会社大和鐵工所

(事務局)

柴  野  正  裕

ドラム缶工業会

備考  ○印は,分科会委員