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Z 1519:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 種類 3 

5 品質 4 

6 試験方法 4 

6.1 一般事項  4 

6.2 気化性防せい性試験方法  4 

6.3 通気暴露後の気化性防せい性試験方法 15 

6.4 銅及びアルミニウムとの共存性試験方法 17 

6.5 ポリエチレンフィルムとの共存性試験方法  21 

6.6 接触腐食性試験方法  23 

7 検査 25 

8 包装 26 

9 製品の呼び方  26 

10 表示  26 

 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

防錆技術協会(JACC)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。 

これによって,JIS Z 1519:2013は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

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鉄鋼用気化性防せい(錆)剤 

Volatile corrosion inhibitor for iron and steel 

 

適用範囲 

この規格は,鉄鋼のさびの発生防止に用いる粉末の気化性防せい剤(以下,粉末形気化性防せい剤とい

う。)及び成体の気化性防せい剤(以下,成体形気化性防せい剤という。)について規定する。ただし,JIS 

Z 1535に規定する気化性防せい紙及びJIS Z 0303に規定する気化性さび止めフィルムを除く。 

警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければな

らない。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS G 3108 みがき棒鋼用一般鋼材 

JIS G 3123 みがき棒鋼 

JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯 

JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条 

JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条 

JIS H 4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 2201 工業ガソリン 

JIS K 7100 プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気 

JIS K 7127 プラスチック−引張特性の試験方法−第3部:フィルム及びシートの試験条件 

JIS K 8034 アセトン(試薬) 

JIS K 8107 エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬) 

JIS K 8295 グリセリン(試薬) 

JIS K 8839 2-プロパノール(試薬) 

JIS K 8891 メタノール(試薬) 

JIS R 3202 フロート板ガラス及び磨き板ガラス 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS R 6251 研磨布 

JIS R 6252 研磨紙 


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JIS R 6253 耐水研磨紙 

JIS Z 0103 防せい防食用語 

JIS Z 0108 包装−用語 

JIS Z 0303 さび止め包装方法通則 

JIS Z 0701 包装用シリカゲル乾燥剤 

JIS Z 1524 包装用布粘着テープ 

JIS Z 1535 鉄鋼用防せい(錆)紙 

JIS Z 1702 包装用ポリエチレンフィルム 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 0103及びJIS Z 0108によるほか,次による。 

3.1 

成体形気化性防せい剤 

個々に数えて使用できる形態(成体)に加工した鉄鋼用気化性防せい剤。ただし,常温で液状などの一

つの形状を維持し得ないもの(個装容器に充塡したものを含む。)を除く。 

注記 成体には,紙,不織布などの個装容器に充塡したもの,バインダなどを用いて錠剤状などに成

形したもの,担体に塗布又は含浸したものなどがある。 

3.2 

気化性防せい性 

薬剤が気化することで,同一密閉空間内に置かれた鉄鋼に対し,さびの発生防止に効果を発揮する性質。 

3.3 

通気暴露後の気化性防せい性 

鉄鋼用気化性防せい剤が,通気空間で規定条件に規定時間暴露した後,なおも気化性防せい性をもつ性

質。 

3.4 

共存性 

鉄鋼用気化性防せい剤が,鉄鋼以外の対象物質と同一密閉空間内に置かれたとき,鉄鋼以外の対象物質

に悪影響を与えない性質。 

3.5 

接触腐食性 

鉄鋼用気化性防せい剤が,鉄鋼と接触した状態で置かれたとき,鉄鋼を腐食する性質。 

 


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種類 

鉄鋼用気化性防せい剤の種類は,粉末形気化性防せい剤及び成体形気化性防せい剤の2種類に分け,更

に表1及び表2のように細分する。 

 

表1−粉末形気化性防せい剤の種類 

種類 

記号a) 

適用方法による

区分 

気化性防せい性の特

性による区分 

使用範囲による区分e) 

S形 

1種 

NV−S−1 

主に密閉空間で
対象物に直接散
布して使用する。 

直接散布形b) 

鉄鋼と銅及び/又はアルミニウムとが組み
合わされて存在する場合にも使用可能。 

2種 

NV−S−2 

鉄鋼に限り使用可能。 

L形 

1種 

NV−L−1  主に密閉空間に

散布して使用す
る。 

緩効形c) 

鉄鋼と銅及び/又はアルミニウムとが組み
合わされて存在する場合にも使用可能。 

2種 

NV−L−2 

鉄鋼に限り使用可能。 

H形 

1種 

NV−H−1 

速効形d) 

鉄鋼と銅及び/又はアルミニウムとが組み
合わされて存在する場合にも使用可能。 

2種 

NV−H−2 

鉄鋼に限り使用可能。 

注a) 記号のNVはJIS Z 0303の表3[さび止め処理材料の種類(さび止め剤)]による。 

b) 6.2.1.7で適合したものをいう。 

c) 6.2.2.7 a) で適合したものをいう。 

d) 6.2.3.7 a) で適合したものをいう。 

e) 使用範囲による区分に示す組合せには,鉄鋼上のコーティングを含まない。 

 

表2−成体形気化性防せい剤の種類 

種類 

記号 

適用方法による

区分 

気化性防せい性の特

性による区分 

使用範囲による区分c) 

S形 

1種 

NVM−S−1 

主に密閉空間に
置いて使用す
る。 

緩効形a) 

鉄鋼と銅及び/又はアルミニウムとが組み
合わされて存在する場合にも使用可能。 

2種 

NVM−S−2 

鉄鋼に限り使用可能。 

L形 

1種 

NVM−L−1 

緩効形 
S形より優れた防せ
い性がある。a) 

鉄鋼と銅及び/又はアルミニウムとが組み
合わされて存在する場合にも使用可能。 

2種 

NVM−L−2 

鉄鋼に限り使用可能。 

H形 

1種 

NVM−H−1 

速効形b) 

鉄鋼と銅及び/又はアルミニウムとが組み
合わされて存在する場合にも使用可能。 

2種 

NVM−H−2 

鉄鋼に限り使用可能。 

注a) 6.2.2.7 b) で適合したものをいう。 

b) 6.2.3.7 b) で適合したものをいう。 

c) 使用範囲による区分に示す組合せには,鉄鋼上のコーティングを含まない。 

 


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品質 

品質は,箇条6によって試験したとき,表3及び表4による。 

 

表3−粉末形気化性防せい剤の品質 

記号a) 

気化性 

防せい性 

通気暴露後の気

化性防せい性 

銅及びアルミニウム 

との共存性 

ポリエチレンフィ

ルムとの共存性 

接触 

腐食性 

銅 

アルミニウム 

NV−S−1 

直接散布形の
気化性防せい
性がある。 

通気暴露後も気
化性防せい性が
ある。 

異常がない。 異常がない。 異常がない。 

異常がない。 

NV−S−2 

− 

− 

NV−L−1 

緩効形の気化
性防せい性が
ある。 

異常がない。 異常がない。 

NV−L−2 

− 

− 

NV−H−1 

速効形の気化
性防せい性が
ある。 

− 

異常がない。 異常がない。 

NV−H−2 

− 

− 

適用箇条 

6.2 

6.3 

6.4 

6.5 

6.6 

注a) 記号のNVはJIS Z 0303の表3[さび止め処理材料の種類(さび止め剤)]による。 

 

表4−成体形気化性防せい剤の品質 

記号 

気化性 

防せい性 

通気暴露後の気

化性防せい性 

銅及びアルミニウム 

との共存性 

ポリエチレンフィ

ルムとの共存性 

接触 

腐食性 

銅 

アルミニウム 

NVM−S−1 緩効形Bの気

化性防せい性
がある。 

通気暴露後も気
化性防せい性が
ある。 

異常がない。 異常がない。 異常がない。 

異常がない。 

NVM−S−2 

− 

− 

NVM−L−1 緩効形Aの気

化性防せい性
がある。 

異常がない。 異常がない。 

NVM−L−2 

− 

− 

NVM−H−1 速効形の気化

性防せい性が
ある。 

− 

異常がない。 異常がない。 

NVM−H−2 

− 

− 

適用箇条 

6.2 

6.3 

6.4 

6.5 

6.6 

注記 気化性防せい性の緩効形B及び緩効形Aの品質については,6.2.2.7 b) を参照。 

 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験において共通する一般事項は,JIS K 0050による。 

6.2 

気化性防せい性試験方法 

6.2.1 

直接散布形の気化性防せい性試験方法 

6.2.1.1 

試験の概要 

広口共栓瓶に湿度調整用のグリセリン溶液を入れ,試験片保持ゴム栓で栓をする。試験片保持ゴム栓の

導入管から試料を噴霧した後,恒温槽に入れ,20時間後に試験片を結露させ,規定時間後の研磨面のさび

の発生状態から,直接散布形の気化性防せい性の有無を判定する。 


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6.2.1.2 

試薬及び材料 

試薬及び材料は,次による。 

a) 精製水 電気伝導度3.0 μS/cm以下のイオン交換水又は蒸留水。 

b) 2-プロパノール JIS K 8839に規定するもの。 

c) アセトン JIS K 8034に規定するもの。 

d) グリセリン溶液(質量分率30 %) JIS K 8295に規定するものと精製水とを用いて調製したもの。 

e) エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(質量分率1 %) JIS K 8107に規定するものと精

製水とを用いて調製したもの。 

f) 

一般鋼材 JIS G 3108に規定するSGD 3。 

g) 研磨布 JIS R 6251に規定するA又はCのP400で,目詰まり防止加工を施したもの。 

h) 研磨紙 JIS R 6252に規定するA又はCのP400で,目詰まり防止加工を施したもの。 

i) 

シリカゲル乾燥剤 JIS Z 0701に規定するもの。 

j) 

粘着テープ JIS Z 1524に規定するもの。 

6.2.1.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 恒温槽 24 ℃±2 ℃に調節できるもの。 

b) 電子天びん 10 mgまでひょう量できるもの。 

c) 広口共栓瓶 JIS R 3503に規定する呼び容量1 000 mlの広口共栓瓶。 

d) 広口共栓瓶用ゴム栓 シリコーンゴム製で,広口共栓瓶の口に栓をすることができるもの。 

注記 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#19〜#23が適している。 

e) アルミニウム管 JIS H 4080に規定するもので,外径16 mm,肉厚1.6 mm,長さ114 mmのもの。 

f) 

ゴム管 外径20 mm,肉厚2.5 mmのシリコーンゴム製のもの。 

g) ゴム栓 #11のシリコーンゴム製のもの。 

h) 乳鉢 磁製又はめのう製。 

i) 

噴霧器 図1に示すもの。 

j) 

拡大鏡 倍率10倍のもの。 

k) カメラ デジタルカメラ又はフィルムカメラ。 

 

単位 mm 

 

1:送風用ゴム製バルブ 
2:内径3 mmのガラス管 
3:ゴム栓(シリコーンゴム製) 
4:ガラス容器 

図1−噴霧器 

 


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単位 mm 

 

1:アルミニウム管 
2:ゴム栓 
3:導入管(ガラス管) 
4:広口共栓瓶用ゴム栓 
5:ゴム管 
6:試験片 
7:広口共栓瓶 
8:グリセリン溶液(質量分率30 %) 

 

a) 試験体の全体図 

b) 試験片部分の拡大断面図 

図2−気化性防せい性試験で用いる試験体(直接散布形用) 

 

6.2.1.4 

試験片,試験片保持ゴム栓及び試料の調整 

試験片,試験片保持ゴム栓及び試料の調整は,次による。 

なお,準備する試験片は,試料一つにつき3個とする。また,6.2.1.5 b) で試料を噴霧しないで操作する

空試験用の試験片3個と試験片の調整における清浄を確認するための試験片1個とを準備する。これらを

合わせて一連の試験片とし,試験片の調整及び試験片保持ゴム栓の組立に用いる。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+4)個の試験片を準備する。 

a) 試験片 試験片は,次のとおり作製し,調整する。 

1) 試験片の作製 試験片は,直径16 mm,長さ13 mmの一般鋼材(SGD 3)の一端に,図2 b) のとお

り直径及び深さが9.5 mmの穴をあけたものとする。 

2) 試験片の調整 試験片の調整は,次のとおり行う。 

2.1) 研磨 穴をあけた反対の端を,研磨布又は研磨紙で面全体に直線状に一様な研磨筋を付け,次い

で90度向きを変えて前の研磨筋が消えるまで同様に研磨する。 

2.2) 清浄 2-プロパノールに浸し,加熱して沸騰状態にしたところで加熱を止め1分間以上保持する。

ピンセットで試験片を取り出し,直ちに2-プロパノールでぬ(濡)らした清浄な紙又はのり(糊)

抜き洗浄した布で,研磨面の汚れを拭き取り,汚れが付着しなくなるまで拭取りを繰り返す。ア

セトンを注いで研磨面に付着した紙又は布の毛羽を洗い流した後,熱風又は温風乾燥する。 

清浄を確認するために一連の試験片の中から1個を選び出し,研磨面全体に精製水を掛け流し,

これを水平から45度傾けてはっ水がないことを確認する。はっ水を認めた場合は,同時に調整し

た全ての試験片に対し,研磨から再度調整をやり直す。 


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2.3) 保存 直ちに操作を行わない場合は,シリカゲル乾燥剤を入れたデシケーター内に保存する。た

だし,8時間以上経過した試験片は,再び研磨,清浄しなければならない。 

2.4) 再使用 試験片を再使用するとき,試験片の研磨面と穴の底部との距離が3.0 mm以下になったも

のは,試験に供してはならない。 

b) 試験片保持ゴム栓 試験片保持ゴム栓は,図2の1〜6の部分をいい,次のとおり組み立てる。 

なお,試験片を取り扱うときは,清浄な手袋,紙,のり(糊)抜きした布などを用い,試験片に指

紋,その他の汚れが付かないようにする。また,試験片の調整において清浄を確認するために精製水

を掛け流した試験片については,試験片保持ゴム栓の組立を行わない。 

1) 広口共栓瓶用ゴム栓の中央部に直径16 mmの孔をあけ,その孔の横に試料の吹込み口及び導入管と

するため,内径3 mmのガラス管を広口共栓瓶用ゴム栓の厚さだけ通す。 

2) 1) であけた広口共栓瓶用ゴム栓の中央部の孔に両端が同じ長さだけ出るようにアルミニウム管を

通す。広口共栓瓶用ゴム栓の底側に突き出したアルミニウム管には,断熱のために図2 a) の5のと

おりゴム管を装着した後,アルミニウム管の先端に中央部に直径13 mmの孔1) をあけたゴム栓を逆

さまにして上底側9.5 mmを残して装着する。 

注1) 挿入するアルミニウム管の外径16 mm,試験片の外径16 mmに対し,ゴム栓の孔を直径13 mm

とするのは,ゴム栓との密着を良くするため。 

3) 逆方向に突き出したアルミニウム管には,別のゴム栓を底側から広口共栓瓶用ゴム栓に接するまで

装着する。 

4) 2) で装着したゴム栓の上底側から,試験片を,穴をあけた方を向けてアルミニウム管に達するまで

挿入する[図2 b) 参照]。 

c) 試料の調整 試料を乳鉢で粉砕したものを,噴霧器のガラス容器に入れ,これを用いて図1のとおり

噴霧器を組み立てる。 

6.2.1.5 

操作 

操作は,次による。 

a) 広口共栓瓶の底部に,相対湿度を90 %〜95 %に調節するため,グリセリン溶液(質量分率30 %)10 ml

を入れ,試験片保持ゴム栓で栓をする。 

b) 試料を,広口共栓瓶の中に導入管を通して0.05 g以下の試験量だけ噴霧し,さらに試験片保持ゴム栓

の吹込み口を粘着テープで密封したものを試験体[図2 a) 参照]と称し,これを24 ℃±2 ℃に保っ

た恒温槽に入れる。 

なお,噴霧量は,噴霧器内試料の質量減を電子天びんで計量することによって求める。 

c) 20時間後に恒温槽から試験体を取り出し,氷が十分にある氷水中の冷水を試験体のアルミニウム管に

満たして再び24 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れ,3時間後その水を除去する。 

d) このa)〜c) の操作は,試料一つにつき試験片3個について同時に行うほか,別に準備した試験片3個

に対して,b) の操作で試料を噴霧しないで操作する空試験も同時に行う。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+3)個の試験片を一連の試験片としてa)〜c) の操作を

同時に行う。ただし,空試験は,b) の操作で試料を噴霧しない。 

なお,この空試験も含めた一連の試験片は,全て同じ空試験を行った場合,さびの発生において有

意差がないものを用いる。 

e) c) の操作終了後4時間以内に,試験片の研磨面を評価面としてさびの発生の状態を6.2.1.6に従って

評価する。一つの試料ごとに得られた試験片3個の等級に対し,次の方法で6.2.1.7の判定に用いる。


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ただし,同時に行った空試験の評価面にさびの発生を認めた碁盤目の数が,108個未満の試験片が一

つ以上ある場合は,同時にd) までの操作を行った一連の試験片全数を改めて調整し,空試験も含め

てa) の操作からやり直す。 

1) 3個の等級が全て同じ場合は,その等級をもって6.2.1.7の判定に用いる。 

2) 3個中2個の等級が同じで,残り1個の等級がそれよりも高い等級(表5において,上に位置する

等級)の場合は,同じ等級を示した2個の試験片の等級をもって6.2.1.7の判定に用いる。 

3) 3個中2個の等級が同じで,残り1個の等級がそれよりも一つ低い等級(表5において,一つ下に

位置する等級)の場合は,当該試料についてだけ,改めて試験片を全て調整し,空試験も含めてa)

〜d) の操作をもう一度繰り返す。 

繰り返した結果,最初の操作で同じ等級を示した2個の試験片の等級よりも低い等級を示す試験

片が一つ以上あった場合は,最初の操作で他の二つより一つ低い等級を示した1個の試験片の等級

をもって6.2.1.7の判定に用い,それ以外の場合は,最初の操作で同じ等級を示した2個の試験片の

等級をもって6.2.1.7の判定に用いる。 

4) 1)〜3) のいずれにも該当しない場合は,当該試料についてだけ,いずれかに該当するまで改めて試

験片を全て調整し,空試験も含めてa) の操作からやり直す。 

6.2.1.6 

評価 

評価は,一連の試験片について試験片ごとに表5によって等級0〜等級5の6段階に区分する。ただし,

空試験を行った試験片は,等級の区分を行わず,表5の防せい率を求める手順だけを行う。 

 

表5−等級 

等級 

さびの数 

(肉眼による) 

さびの数 

(拡大鏡による) 

防せい率 

等級5 

− 

等級4 

1〜3 

− 

等級3 

4以上 

− 

等級2 

1以上 

− 

90 %以上 

等級1 

1以上 

− 

50 %〜90 % 

等級0 

1以上 

− 

50 %未満 

 

最初に肉眼によるさびの数を計測する。このとき,さびの数が0の場合は,拡大鏡によるさびの数を計

測し,表5によって等級5〜等級3に区分する。また,肉眼によるさびの数が1以上の場合は,防せい率

を次の手順によって求め,表5によって等級2〜等級0に区分する。ただし,防せい率を求める手順は,

空試験も含めた一連の試験片から等級5〜等級3に区分された試験片を除いたものに対して,まとめて行

う。 

a) 各試験片に対して,評価面に同じ光量が当たるように,かつ,試験片の研磨方向と光源からの光線と

のなす角度が一定になるようにして,試験片を1個ずつ真上からカメラで評価面に焦点を合わせて撮

影する。 

なお,評価面にうすい変色が認められる試験片がある場合は,写真撮影の前に,次の手順によって

変色除去処理を行ってもよい。ただし,この場合は,空試験も含めた全ての試験片について同じ変色

除去処理を行わなければならない。 

1) 25 ℃±2 ℃のエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(質量分率1 %)中に,評価面を横


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向きにして試験片を90秒以内の定めた浸せき時間(実際の浸せき時間との誤差は,5 %以内とす

る。) 2) で静かに1個ずつ浸せきする。ただし,浸せきに用いるエチレンジアミン四酢酸二水素二

ナトリウム溶液(質量分率1 %)は,浸せきする試験片の最上部より10 mm以上高い位置に液面を

保つよう十分な量を準備する。 

注2) 例えば,浸せき時間を60秒と定めた場合,実際の浸せきは,57秒〜63秒の範囲となる。 

2) 1) の浸せきした試験片を精製水で水洗し,直ちに熱風又は温風乾燥する。 

3) 浸せきに用いるエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(質量分率1 %)は,pHが4.8を

超えた場合は,新たに調製し直さなければならない。 

4) なお,評価面には,上記以外の物理的及び化学的処理を施してはならない。 

b) 評価面が直径160 mmの円となるよう,写真を拡大する。 

c) 線幅0.26 mm(0.75ポイント)で10 mm間隔の碁盤目を引いた一辺160 mmの内部が無色透明な正方

形の測定板を作成する(図3参照)。ただし,図3のとおり各隅にある10個の碁盤目(計40個)は,

色塗りする。 

d) b) の拡大した写真の上にc) の測定板を重ね合わせ,評価面が測定板の一辺160 mmの正方形からは

み出さないように位置を調整する。この状態で,肉眼で1点以上のさびが発生している碁盤目の数を

数える。ただし,各隅の色塗りした碁盤目は,数えない。 

なお,碁盤目の線上又は交差点に発生したさびが,隣接する碁盤目にもはみ出している場合は,は

み出している各碁盤目とも,さびが発生したものとする。また,碁盤目の線上又は交差点からはみ出

していない場合は,隣接する碁盤目にさびの発生のないものがあれば,そのうちの一つをさびが発生

したものとする。 

さびが発生している碁盤目の数を数えるときに,試験片ごとにさびの発生の判定が困難な碁盤目の

数が,さびの発生を認めた碁盤目の数以下の場合は,コントラスト処理,グレー処理などの画像処理

を施して判定してもよい。ただし,この場合は,空試験も含めた全ての試験片について同じ画像処理

を行わなければならない。また,画像処理を施す前にさびの発生を認めた碁盤目が,この画像処理に

よってさびの発生を認めなくなることが全ての試験片に対して一つでもあってはならない。 

注記 さびの発生の判定が困難な状況が起きる要因として,例えば,試験片への光線の当て方,変

色除去処理の浸せき時間などがある。この試験を行う前に,これらの要因を適正にするため

の予備試験を行うことが望ましい。 

e) d) に従って数えたさびが発生している碁盤目の数を用いて,次の式によって防せい率を算出する。 

100

0

0

X

X

X

E

 

ここに, 

E: 防せい率(%) 

 

X: 評価面にさびが発生している碁盤目の数(個) 

 

X0: 空試験を行った評価面にさびが発生している碁盤目の

数の平均値(個) 

 

 ただし,X0は,空試験に供した試験片全数(3個)の平

均値とし,小数点以下は,四捨五入する。 

 


10 

Z 1519:2019  

  

 

単位 mm 

 

図3−さび数測定板 

 

6.2.1.7 

判定 

0.05 g以下の試験量で等級3以上(表5において,等級3又は等級3より上に位置する等級)となる場

合は,直接散布形の気化性防せい性があると判定する。 

6.2.2 

緩効形の気化性防せい性試験方法 

6.2.2.1 

試験の概要 

広口共栓瓶に湿度調整用のグリセリン溶液及び試料を入れ,試験片保持ゴム栓で栓をして恒温槽に入れ

る。20時間後に試験片を結露させ,規定時間後の研磨面のさびの発生状態から,緩効形の気化性防せい性

の有無を判定する。 

6.2.2.2 

試薬及び材料 

試薬及び材料は,次による。 

a) 精製水 電気伝導度3.0 μS/cm以下のイオン交換水又は蒸留水。 

b) 2-プロパノール JIS K 8839に規定するもの。 

c) アセトン JIS K 8034に規定するもの。 

d) グリセリン溶液(質量分率30 %) JIS K 8295に規定するものと精製水とを用いて調製したもの。 

e) エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(質量分率1 %) JIS K 8107に規定するものと精

製水とを用いて調製したもの。 

f) 

一般鋼材 JIS G 3108に規定するSGD 3。 

g) 研磨布 JIS R 6251に規定するA又はCのP400で,目詰まり防止加工を施したもの。 

h) 研磨紙 JIS R 6252に規定するA又はCのP400で,目詰まり防止加工を施したもの。 

i) 

シリカゲル乾燥剤 JIS Z 0701に規定するもの。 


11 

Z 1519:2019  

 

6.2.2.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 電子天びん 10 mgまでひょう量できるもの。 

b) 恒温槽 24 ℃±2 ℃に調節できるもの。 

c) 広口共栓瓶 JIS R 3503に規定する呼び容量1 000 mlの広口共栓瓶。 

d) 広口共栓瓶用ゴム栓 シリコーンゴム製で,広口共栓瓶の口に栓をすることができるもの。 

注記 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#19〜#23が適している。 

e) 筒形はかり瓶 JIS R 3503に規定する呼び寸法45 mm×60 mmの筒形はかり瓶。 

f) 

アルミニウム管 JIS H 4080に規定するもので,外径16 mm,肉厚1.6 mm,長さ114 mmのもの。 

g) ゴム管 外径20 mm,肉厚2.5 mmのシリコーンゴム製のもの。 

h) ゴム栓 #11のシリコーンゴム製のもの。 

i) 

拡大鏡 倍率10倍のもの。 

j) 

カメラ デジタルカメラ又はフィルムカメラ。 

6.2.2.4 

試験片,試験片保持ゴム栓及び試料の調整 

試験片,試験片保持ゴム栓及び試料の調整は,次による。 

なお,準備する試験片は,試料一つにつき3個とする。また,6.2.2.5 a) で試料及び筒形はかり瓶を入れ

ないで操作する空試験用の試験片3個,並びに試験片の調整における清浄を確認するための試験片1個を

準備する。これらを合わせて一連の試験片とし,試験片の調整及び試験片保持ゴム栓の組立に用いる。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+4)個の試験片を準備する。 

a) 試験片 試験片は,6.2.1.4 a) に従って作製し,調整する。 

b) 試験片保持ゴム栓 試験片保持ゴム栓は,図4の1〜5の部分をいい,次のとおり組み立てる。 

なお,試験片を取り扱うときは,清浄な手袋,紙,のり(糊)抜きした布などを用い,試験片に指

紋,その他の汚れが付かないようにする。また,試験片の調整において清浄を確認するために精製水

を掛け流した試験片については,試験片保持ゴム栓の組立を行わない。 

1) 広口共栓瓶用ゴム栓の中央部に直径16 mmの孔をあける。 

2) 1) であけた広口共栓瓶用ゴム栓の孔に両端が同じ長さだけ出るようにアルミニウム管を通す。広口

共栓瓶用ゴム栓の底側に突き出したアルミニウム管には,断熱のために図4の4のとおりゴム管を

装着した後,アルミニウム管の先端に中央部に直径13 mmの孔1) をあけたゴム栓を逆さまにして上

底側9.5 mmを残して装着する。 

注1) は,6.2.1.4 b) 2) の注1) を参照。 

3) 逆方向に突き出したアルミニウム管には,別のゴム栓を底側から広口共栓瓶用ゴム栓に接するまで

装着する。 

4) 2) で装着したゴム栓の上底側から,試験片を,穴をあけた方を向けてアルミニウム管に達するまで

挿入する[図2 b) 参照]。 

c) 試料の調整 試料は,形態に応じて次のとおり調整する。 

なお,試料の計量には電子天びんを用いる。 

1) 粉末形の試料は,0.05 g以下の試験量を筒形はかり瓶に均一に散布し,蓋をして保存する。 

2) 成体形の試料で個装容器に充塡したものは,内容物が1.0 gを超える場合は,内容物を取り出して

1.0 g以下の試験量を粉砕せずに切り出した後,同形態の個装状態にして,筒形はかり瓶に入れて蓋

をして保存する。内容物が1.0 g以下の場合は,内容物の総量が試験量となるように1個又は複数個


12 

Z 1519:2019  

  

の個装容器を準備して,筒形はかり瓶に入れて蓋をして保存する。この場合は,試験量に調整する

ため,一つの個装容器についてだけ内容物を取り出して粉砕せずに一部を切り出した後,同形態の

個装状態に調整してもよい。 

なお,内容物の一部を用いて同形態の個装状態にする場合は,個装容器も内容物と同じ縮小比率

になるよう個装することが望ましい。 

3) 2) に該当しない成体形の試料は,1.0 g以下の試験量をそのままか粉砕せずに一部を切り出して,

筒形はかり瓶に入れて蓋をして保存する。ただし,試料1個で足りない場合は,複数個を用いて調

整する。 

 

 

 
 
 
1:アルミニウム管 
2:ゴム栓 
3:広口共栓瓶用ゴム栓 
4:ゴム管 
5:試験片 
6:広口共栓瓶 
7:試料 
8:筒形はかり瓶 
9:グリセリン溶液(質量分率30 %) 

図4−気化性防せい性試験で用いる試験体(緩効形又は速効形用) 

 

6.2.2.5 

操作 

操作は,次による。 

a) 広口共栓瓶の底部に,相対湿度を90 %〜95 %に調節するため,グリセリン溶液(質量分率30 %)10 ml

を入れ,試料を散布又は入れた筒形はかり瓶を,蓋を取ってこの広口共栓瓶の底部に置き,さらに試

験片保持ゴム栓で栓をしたものを試験体と称し,これを24 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れる(図4

参照)。 

b) 20時間後に恒温槽から試験体を取り出し,氷が十分にある氷水中の冷水を試験体のアルミニウム管に

満たして再び24 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れ,3時間後その水を除去する。 

c) このa)及びb) の操作は,試料一つにつき試験片3個について同時に行うほか,別に準備した試験片3

個に対して,a) の操作で試料及び筒形はかり瓶を入れないで操作する空試験も同時に行う。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+3)個の試験片を一連の試験片としてa)及びb) の操作

を同時に行う。ただし,空試験は,a) の操作で試料及び筒形はかり瓶を入れない。 


13 

Z 1519:2019  

 

なお,この空試験も含めた一連の試験片は,全て同じ空試験を行った場合,さびの発生において有

意差がないものを用いる。 

d) b) の操作終了後4時間以内に,試験片の研磨面を評価面としてさびの発生の状態を6.2.2.6に従って

評価する。一つの試料ごとに得られた試験片3個の等級に対し,次の方法で6.2.2.7の判定に用いる。

ただし,同時に行った空試験の評価面にさびの発生を認めた碁盤目の数が,108個未満の試験片が一

つ以上ある場合は,同時にc) までの操作を行った一連の試験片全数を改めて調整し,空試験も含め

てa) の操作からやり直す。 

1) 3個の等級が全て同じ場合は,その等級をもって6.2.2.7の判定に用いる。 

2) 3個中2個の等級が同じで,残り1個の等級がそれよりも高い等級(表5において,上に位置する

等級)の場合は,同じ等級を示した2個の試験片の等級をもって6.2.2.7の判定に用いる。 

3) 3個中2個の等級が同じで,残り1個の等級がそれよりも一つ低い等級(表5において,一つ下に

位置する等級)の場合は,当該試料についてだけ,改めて試験片を全て調整し,空試験も含めてa)

〜c) の操作をもう一度繰り返す。 

繰り返した結果,最初の操作で同じ等級を示した2個の試験片の等級よりも低い等級を示す試験

片が一つ以上あった場合は,最初の操作で他の二つより一つ低い等級を示した1個の試験片の等級

をもって6.2.2.7の判定に用い,それ以外の場合は,最初の操作で同じ等級を示した2個の試験片の

等級をもって6.2.2.7の判定に用いる。 

4) 1)〜3) のいずれにも該当しない場合は,当該試料についてだけ,いずれかに該当するまで改めて試

験片を全て調整し,空試験も含めてa) の操作からやり直す。 

6.2.2.6 

評価 

評価は,6.2.1.6に従って行う。 

6.2.2.7 

判定 

判定は,次による。 

a) 粉末形の試料が,0.05 g以下の試験量で等級3以上(表5において,等級3又は等級3より上に位置

する等級)となる場合は,緩効形の気化性防せい性があると判定する。 

b) 成体形の試料が,1.0 g以下の試験量で等級3以上となる場合は,緩効形Aの気化性防せい性があると

判定し,等級2となる場合には,緩効形Bの気化性防せい性があると判定する。 

6.2.3 

速効形の気化性防せい性試験方法 

6.2.3.1 

試験の概要 

広口共栓瓶に湿度調整用のグリセリン溶液を入れ,広口共栓瓶用ゴム栓で栓をして規定時間以上恒温槽

に入れた後,広口共栓瓶用ゴム栓を外して試料を入れ,試験片保持ゴム栓で栓をし直して恒温槽に戻す。1

時間後に試験片を結露させ,規定時間後の研磨面のさびの発生状態から,速効形の気化性防せい性の有無

を判定する。 

6.2.3.2 

試薬及び材料 

試薬及び材料は,6.2.2.2による。 

6.2.3.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,6.2.2.3による。 

6.2.3.4 

試験片,試験片保持ゴム栓及び試料の調整 

試験片,試験片保持ゴム栓及び試料の調整は,次による。 

なお,準備する試験片は,試料一つにつき3個とする。また,6.2.3.5 b) で試料及び筒形はかり瓶を入れ


14 

Z 1519:2019  

  

ないで操作する空試験用の試験片3個,並びに試験片の調整における清浄を確認するための試験片1個を

準備する。これらを合わせて一連の試験片とし,試験片の調整及び試験片保持ゴム栓の組立に用いる。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+4)個の試験片を準備する。 

a) 試験片 試験片は,6.2.1.4 a) に従って作製し,調整する。 

b) 試験片保持ゴム栓 試験片保持ゴム栓は,6.2.2.4 b) に従って組み立てる。 

c) 試料の調整 試料は,6.2.2.4 c) に従って調整する。 

6.2.3.5 

操作 

操作は,次による。 

a) 広口共栓瓶の底部に,相対湿度を90 %〜95 %に調節するため,グリセリン溶液(質量分率30 %)10 ml

を入れ,広口共栓瓶用ゴム栓で栓をしたものを24 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れ,16時間以上保持

する。 

b) 広口共栓瓶から広口共栓瓶用ゴム栓を外し,試料を散布又は入れた筒形はかり瓶を,蓋を取ってこの

広口共栓瓶の底部に速やかに置き,さらに試験片保持ゴム栓で栓をしたものを試験体と称し,これを

直ちに24 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れる(図4参照)。 

なお,広口共栓瓶用ゴム栓を外してから試験片保持ゴム栓で栓をするまでに要する時間は,10秒以

内とする。 

c) 1時間後に恒温槽から試験体を取り出し,氷が十分にある氷水中の冷水を試験体のアルミニウム管に

満たして再び24 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れ,3時間後その水を除去する。 

d) このa)〜c) の操作は,試料一つにつき試験片3個について同時に行うほか,別に準備した試験片3個

に対して,b) の操作で試料及び筒形はかり瓶を入れないで操作する空試験も同時に行う。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+3)個の試験片を一連の試験片としてa)〜c) の操作を

同時に行う。ただし,空試験は,b) の操作で試料及び筒形はかり瓶を入れない。 

なお,この空試験も含めた一連の試験片は,全て同じ空試験を行った場合,さびの発生において有

意差がないものを用いる。 

e) c) の操作終了後4時間以内に,試験片の研磨面を評価面としてさびの発生の状態を6.2.3.6に従って

評価する。一つの試料ごとに得られた試験片3個の等級に対し,次の方法で6.2.3.7の判定に用いる。

ただし,同時に行った空試験の評価面にさびの発生を認めた碁盤目の数が,108個未満の試験片が一

つ以上ある場合は,同時にd) までの操作を行った一連の試験片全数を改めて調整し,空試験も含め

てa) の操作からやり直す。 

1) 3個の等級が全て同じ場合は,その等級をもって6.2.3.7の判定に用いる。 

2) 3個中2個の等級が同じで,残り1個の等級がそれよりも高い等級(表5において,上に位置する

等級)の場合は,同じ等級を示した2個の試験片の等級をもって6.2.3.7の判定に用いる。 

3) 3個中2個の等級が同じで,残り1個の等級がそれよりも一つ低い等級(表5において,一つ下に

位置する等級)の場合は,当該試料についてだけ,改めて試験片を全て調整し,空試験も含めてa)

〜d) の操作をもう一度繰り返す。 

繰り返した結果,最初の操作で同じ等級を示した2個の試験片の等級よりも低い等級を示す試験

片が一つ以上あった場合は,最初の操作で他の二つより一つ低い等級を示した1個の試験片の等級

をもって6.2.3.7の判定に用い,それ以外の場合は,最初の操作で同じ等級を示した2個の試験片の

等級をもって6.2.3.7の判定に用いる。 

4) 1)〜3) のいずれにも該当しない場合は,当該試料についてだけ,いずれかに該当するまで改めて試


15 

Z 1519:2019  

 

験片を全て調整し,空試験も含めてa) の操作からやり直す。 

6.2.3.6 

評価 

評価は,6.2.1.6に従って行う。 

6.2.3.7 

判定 

判定は,次による。 

a) 粉末形の試料が,0.05 g以下の試験量で等級3以上(表5において,等級3又は等級3より上に位置

する等級)となる場合は,速効形の気化性防せい性があると判定する。 

b) 成体形の試料が,1.0 g以下の試験量で等級3以上となる場合は,速効形の気化性防せい性があると判

定する。 

6.3 

通気暴露後の気化性防せい性試験方法 

6.3.1 

試験の概要 

試料を規定温湿度に規定時間通気暴露した後,気化性防せい性の試験を行い,気化性防せい性の持続性

を判定する。 

6.3.2 

試薬,装置及び器具 

試薬,装置及び器具は,次による。 

a) 精製水 電気伝導度3.0 μS/cm以下のイオン交換水又は蒸留水。 

b) グリセリン溶液(質量分率70 %) JIS K 8295に規定するものと精製水とを用いて調製したもの。 

c) エアーポンプ ダイヤフラム式のもの。 

d) 電子天びん 10 mgまでひょう量できるもの。 

e) 恒温槽 38 ℃±2 ℃に調節でき,強制循環する機構のもの。 

f) 

ガラス管a 外径10 mm,肉厚1.0 mm,長さ70 mmのもの。 

g) ガラス管b 外径45 mm,肉厚2.0 mm,長さ80 mmのもの。 

h) ガラス管c 外径65 mm,肉厚2.4 mm,長さ300 mmのもの。 

i) 

ゴム栓a シリコーンゴム製で,ガラス管bの口に栓をすることができるもの。 

注記1 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#14〜#16が適している。 

j) 

ゴム栓b シリコーンゴム製で,ガラス管cの口に栓をすることができるもの。 

注記2 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#20〜#22が適している。 

k) 広口共栓瓶 JIS R 3503に規定する呼び容量1 000 mlの広口共栓瓶。 

l) 

広口共栓瓶用ゴム栓 シリコーンゴム製で,広口共栓瓶の口に栓をすることができるもの。 

注記3 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#19〜#23が適している。 

m) 平形はかり瓶 JIS R 3503に規定する呼び寸法40 mm×20 mmの平形はかり瓶。 

n) ガスろ過管 外径10 mm,全長210 mmで,JIS R 3503に規定するガラスろ過板の細孔記号1の細孔

の大きさをもつろ過管(長さ10 mm〜20 mm)を先端にもつもの。 

o) 流量調整弁 空気の流量を,毎分50 ml〜300 mlの範囲で調整できるもの。 

6.3.3 

操作 

操作は,一つの試料に対して次によって行う(図5参照)。 

注記1 試料が複数種類ある場合は,別の操作として行う。 

a) ゴム栓aの中央部に,ガラス管aをその先端がゴム栓の底から5 mmになるように通す。 

b) ゴム栓bの中央部に,ガラス管bをその先端がゴム栓の底から10 mmになるように通す。 

c) b) のガラス管bの通気流入側の開口部を,a) のゴム栓aで栓をし,もう一方の開口部は,医療用ガ


16 

Z 1519:2019  

  

ーゼを2重にして覆い,綿糸で固定する。 

d) ガラス管cの管内中央付近に,試料を形態に応じて次のとおり調整した後設置する。ただし,ガラス

管cの管内断面において試料の占める割合は,70 %以下とする。 

なお,試料の計量には電子天びんを用いる。 

1) 粉末形の試料は,試料0.4 gを平形はかり瓶に均一に散布し,蓋をしないで平形はかり瓶ごと水平に

したガラス管cの管内中央付近に設置する。 

2) 成体形の試料で個装容器に充塡したものは,1個又は複数個の個装容器を準備して,内容物の総量

が6.2で用いた試験量の5倍量となるように,一つの個装容器についてだけ内容物を取り出して粉

砕せずに一部を切り出し,同形態の個装状態に調整した後,水平にしたガラス管cの管内中央付近

に設置する。ただし,個装容器の内容物の整数倍量が上記規定量になる場合は,この整数倍だけの

個装容器を準備して,水平にしたガラス管cの管内中央付近に設置する。 

なお,内容物の一部を用いて同形態の個装状態にする場合は,個装容器も内容物と同じ縮小比率

になるよう個装することが望ましい。 

3) 2) に該当しない成体形の試料は,そのままか粉砕せずに一部を切り出して,6.2で用いた試験量の

5倍量を水平にしたガラス管cの管内中央付近に設置する。ただし,試料1個で足りない場合は,

複数個を用いて調整する。 

e) d) のガラス管cの一端は,c) のゴム栓bで栓をし,もう一端は,中央部にガラス管aをその先端が

ゴム栓の底から5 mmになるように通したゴム栓bで栓をする。 

f) 

広口共栓瓶に,相対湿度を60 %〜65 %に調節するため,グリセリン溶液(質量分率70 %)を液高さ

125 mmまで入れ,ガスろ過管及びガラス管aを通した広口共栓瓶用ゴム栓で栓をする。ただし,ガス

ろ過管の先端は,液中110 mmまで挿入し,ガラス管aの先端は,通したゴム栓の底から5 mmになる

ように挿入する。 

g) e) のゴム栓aに通したガラス管aと,f) のガラス管aとをゴム管でつなぎ,これらのつながったガラ

ス管c及び広口共栓瓶を,38 ℃±2 ℃に保った恒温槽に入れる。 

h) g) のガスろ過管に,恒温槽の外に配備した給気のためのエアーポンプ及び流量調整弁をゴム管でつな

ぐ。また,g) のガラス管cのもう一端側のガラス管aに,排気のためゴム管をつないで実験室外まで

延長する。 

i) 

h) の排気のためにつないだゴム管からの排気量が,毎分100 mlになるように流量調整弁で調整する。 

注記2 水槽内に水を満たして逆さまにしたメスシリンダーを準備し,排気のためにつないだゴム

管の出口をこのメスシリンダー内に入れるなどして,排気量を実測しながら調整すること

が望ましい。 

j) 

i) で調整した後,この状態で5日間通気を継続する。通気中に,広口共栓瓶内のグリセリン溶液(質

量分率70 %)の液高さを適宜確認し,液高さが10 mm下がれば精製水を補給して,液高さを125 mm

まで戻す。 

k) 通気終了後の試料を室温まで冷却し,6.2で用いた試験量で,6.2と同じ気化性防せい性の試験を行う。 

注記3 この操作k) は,対象となる試料の気化性防せい性を6.2のとおり規定するとき,6.2.1の

直接散布形の気化性防せい性試験を行った場合は,この操作k) においても同じ試験量で

6.2.1の直接散布形の気化性防せい性試験を行い,6.2.2の緩効形の気化性防せい性試験を

行った場合は,この操作k) においても同じ試験量で6.2.2の緩効形の気化性防せい性試験

を行うことを意味する。 


17 

Z 1519:2019  

 

 

単位 mm 

 

図5−通気暴露試験装置 

 

6.3.4 

判定 

6.2と同じ気化性防せい性がある場合は,通気暴露後も気化性防せい性があると判定する。 

6.4 

銅及びアルミニウムとの共存性試験方法 

6.4.1 

試験の概要 

広口共栓瓶に湿度調整用のグリセリン溶液又は精製水と試料とを入れ,銅板又はアルミニウム板をつる

したフック付きゴム栓で栓をする。これを規定温度に規定時間保持した後,それぞれの金属の外観を判定

する。 

6.4.2 

試薬及び材料 

試薬及び材料は,次による。 

a) 精製水 電気伝導度3.0 μS/cm以下のイオン交換水又は蒸留水。 

b) 亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム 純度が質量分率98.0 %以上のもの。 

c) メタノール JIS K 8891に規定するもの。 

d) アセトン JIS K 8034に規定するもの。 

e) 2-プロパノール JIS K 8839に規定するもの。 

f) 

温工業ガソリン JIS K 2201に規定する3号又は4号で,40 ℃〜60 ℃に加温したもの。 

g) グリセリン溶液(質量分率55 %) JIS K 8295に規定するものと精製水とを用いて調製したもの。 

h) 銅板 JIS H 3100に規定するC1100P。 

i) 

アルミニウム板 JIS H 4000に規定するA1050Pの板。 

j) 

研磨布 JIS R 6251に規定するAのP400。 

k) 研磨紙 JIS R 6252に規定するAのP400。 

1:エアーポンプ 

 9 :ガラス管b 

2:流量調整弁 

10 :ゴム栓a 

3:ゴム管 

11 :医療用ガーゼ 

4:ガラス管a 

12 :ガラス管c 

5:広口共栓瓶用ゴム栓 

13 :ゴム栓b 

6:広口共栓瓶 

14 :平形はかり瓶 

7:ガスろ過管 

15 :試料 

8:グリセリン溶液(質量分率70 %) 


18 

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l) 

耐水研磨紙 JIS R 6253に規定するCのP400。 

m) シリカゲル乾燥剤 JIS Z 0701に規定するもの。 

n) 粘着テープ JIS Z 1524に規定するもの。 

6.4.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 電子天びん 10 mgまでひょう量できるもの。 

b) 恒温槽 50 ℃±2 ℃に調節できるもの及び30 ℃±2 ℃に調節できるもの。 

c) 広口共栓瓶 JIS R 3503に規定する呼び容量1 000 mlの広口共栓瓶。 

d) 乳鉢 磁製又はめのう製。 

e) 噴霧器 図1に示すもの。 

f) 

筒形はかり瓶 JIS R 3503に規定する呼び寸法45 mm×60 mmの筒形はかり瓶。 

g) フック付きゴム栓 試験片つり下げ用ステンレス製フックが一つ付いたシリコーンゴム製のもので,

広口共栓瓶の口に栓をすることができ,試験体の組立に支障のない3) もの。 

注記 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#19〜#23が適している。 

注3) 6.4.4 c) の1.3) 及び2.2) を参照。 

6.4.4 

試験片,試料の調整及び試験体 

試験片,試料の調整及び試験体は,次による。 

なお,準備する試験片は,試料一つにつき銅板(C1100P)及びアルミニウム板(A1050P)それぞれ3

枚とする。また,6.4.5 b) の空試験用試験体に用いる銅板及びアルミニウム板それぞれ3枚,並びに試験

片の調整における清浄を確認するための銅板及びアルミニウム板それぞれ1枚を準備する。これらを銅板

及びアルミニウム板それぞれについて合わせて,一連の試験片として試験片の調整及び試験体の組立に用

いる。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+4)枚の試験片を,一連の試験片として銅板及びアルミニ

ウム板それぞれに対し準備する。 

a) 試験片 試験片は,次のとおり作製し,調整する。 

1) 試験片の作製 試験片は,銅板,アルミニウム板とも,60 mm×40 mm×1.0 mm〜3.0 mmの大きさ

に切り,短辺の一端の中央に直径2.0 mm〜3.0 mmの孔をあけたものとする。 

なお,一連の試験片は,あらかじめ次に従って確認したものでなければならない。この場合は,

一連の試験片のほかに,1.1) における試験片の調整において清浄を確認するための試験片1枚を別

に準備する。 

1.1) 準備した全ての試験片を2) に従って調整し,亜硝酸ジシクロへキシルアンモニウムを試料として

b) 1) に従って調整し,これらを用いてc) 1) に従って試験体(ただし,試料の噴霧量は,0.10 g

とする。)を組み立てる。 

1.2) 1.1) によって準備した全ての試験体を,銅試験片の場合は50 ℃±2 ℃,アルミニウム試験片の

場合は30 ℃±2 ℃に保った恒温槽に5日間入れた後取り出し,室温まで冷却した後,試験片をメ

タノール次いでアセトンを用いて洗浄し,温風乾燥する。 

1.3) 1.2) で得られた試験片全数の両面を,肉眼で表6によってA級〜E級の5段階に区分する。 

1.4) 1.3) で区分した等級が,全てC級〜E級であって,かつ,試験片間で等級の違いがないことを確

認する。 

 


19 

Z 1519:2019  

 

表6−試験片の評価 

等級 

目視評価 

A級 

全く変化がないもの 

B級 

極僅かに変色したもの 

C級 

僅かに変色したもの 

D級 

はっきり変色したもの 

E級 

激しく変色又は腐食したもの 

 

2) 試験片の調整 試験片の調整は,次のとおり行う。 

2.1) 研磨 銅試験片は,両面を研磨布又は研磨紙で,また,アルミニウム試験片は,精製水を流しな

がら両面を耐水研磨紙で,短辺に平行な方向に面全体に一様な研磨筋を付け,次いで長辺に平行

な方向に向きを変えて前の研磨筋が消えるまで同様に研磨する。 

2.2) 清浄 2-プロパノールに浸し,加熱して沸騰状態にしたところで加熱を止め1分間以上保持する。

ピンセットで試験片を取り出し,直ちに2-プロパノールでぬ(濡)らした清浄な紙又はのり(糊)

抜き洗浄した布で,研磨面の汚れを拭き取り,汚れが付着しなくなるまで拭取りを繰り返す。ピ

ンセットでの試験片の取扱いが困難な場合は,清浄な手袋をしてやけどに注意しながら研磨面の

汚れを拭き取る。アセトンを注いで研磨面に付着した紙又は布の毛羽を洗い流した後,温風乾燥

する。 

清浄を確認するために一連の試験片の中から1枚を選び出し,研磨面全体に精製水を掛け流し,

これを水平から15度傾けてはっ水がないことを確認する。はっ水を認めた場合は,同時に調整し

た全ての試験片に対し,研磨から再度調整をやり直す。 

なお,調整に用いる研磨布,研磨紙又は耐水研磨紙について,試験片を研磨して上記規定の清

浄を行わずに精製水を研磨面全体に掛け流し,これを水平から15度傾けてはっ水がないことをあ

らかじめ確認している場合は,研磨を行った後,上記規定の清浄を行わずに,銅試験片は,温工

業ガソリン,メタノール,アセトンの順に,一方,アルミニウム試験片は,精製水,メタノール,

アセトンの順に浸し,その都度,研磨面の汚れを清浄な紙又はのり(糊)抜き洗浄した布で拭き

取り,それに汚れが付着しなくなるまで拭取りを繰り返すことで代用してもよい。 

2.3) 保存 直ちに操作を行わない場合は,シリカゲル乾燥剤を入れたデシケーター内に保存する。た

だし,8時間以上経過した試験片は,再び研磨,清浄しなければならない。 

b) 試料の調整 試料は,試料の形態などに応じて次のとおり調整する。 

なお,試料の計量には電子天びんを用いる。 

1) 粉末形の試料で直接散布形の気化性防せい性を特徴とするものは,乳鉢で粉砕したものを,噴霧器

のガラス容器に入れ,これを用いて図1のとおり噴霧器を組み立てる。 

2) 粉末形の試料で緩効形又は速効形の気化性防せい性を特徴とするものは,6.2で用いた試験量の2

倍量を筒形はかり瓶に均一に散布し,蓋をして保存する。 

3) 成体形の試料で個装容器に充塡したものは,内容物をそのまま取り出すか粉砕せずに一部を切り出

して,6.2で用いた試験量の2倍量を筒形はかり瓶に入れて蓋をして保存する。ただし,個装容器1

個の内容物で足りない場合は,複数個を用いて調整する。 

4) 3) に該当しない成体形の試料は,そのままか粉砕せずに一部を切り出して,6.2で用いた試験量の

2倍量を筒形はかり瓶に入れて蓋をして保存する。ただし,試料1個で足りない場合は,複数個を


20 

Z 1519:2019  

  

用いて調整する。 

 

 

1:フック付きゴム栓 
2:導入管(ガラス管) 
3:試験片 
4:広口共栓瓶 
5:試料 
6:グリセリン溶液 
 (質量分率55 %)又は精製水 
7:筒形はかり瓶 

 

a) 直接散布形用 

b) 緩効形又は速効形用 

 

図6−銅及びアルミニウムとの共存性試験で用いる試験体 

 

c) 試験体 試験体は,試料の気化性防せい性の特徴に応じて次のとおり組み立てる(図6参照)。 

なお,試験片を取り扱うときは,清浄な手袋,紙,のり(糊)抜きした布,ピンセットなどを用い,

試験片に指紋,その他の汚れが付かないようにする。また,試験片の調整において清浄を確認するた

めに精製水を掛け流した試験片については,試験体の組立を行わない。 

1) 直接散布形の気化性防せい性を特徴とする試料の場合 

b) の試料調整において,1) の調整をした直接散布形の気化性防せい性を特徴とする試料の場合

は,次による。 

1.1) フック付きゴム栓に,試料の吹込み口及び導入管とするため,内径3 mmのガラス管をゴム栓の厚

さだけ通す。 

1.2) 広口共栓瓶の底部に,銅試験片の場合は,相対湿度を75 %〜80 %に調節するため,グリセリン溶

液(質量分率55 %)10 mlを入れ,アルミニウム試験片の場合は,相対湿度をほぼ100 %に調節す

るため,精製水10 mlを入れる。 

1.3) 試験片1枚を1.2) の広口共栓瓶の真ん中の位置にくるように,かつ,器壁と接触しないように1.1) 

のフック付きゴム栓のステンレス製フックを用いてつるし,試料の吹込み口以外は,十分な密閉

性を保つように組み立てる。 

1.4) 試料を,1.3) の広口共栓瓶の中に導入管を通して6.2で用いた試験量の2倍量だけ噴霧し,フッ

ク付きゴム栓の吹込み口を粘着テープで密封する。 

なお,噴霧量は,噴霧器内試料の質量減を電子天びんで計量することによって求める。 

2) 緩効形又は速効形の気化性防せい性を特徴とする試料の場合 

b) の試料調整において,2)〜4) の調整をした緩効形又は速効形の気化性防せい性を特徴とする

試料の場合は,次による。 

2.1) 1.2) に従って行う。 


21 

Z 1519:2019  

 

2.2) 試料を散布又は入れた筒形はかり瓶を,蓋を取って2.1) の広口共栓瓶の底部に置き,試験片1枚

を広口共栓瓶の真ん中の位置にくるように,かつ,試料及び器壁と接触しないようにフック付き

ゴム栓のステンレス製フックを用いてつるし,十分な密閉性を保つように組み立てる。 

6.4.5 

操作 

操作は,次による。ただし,銅試験片のための操作及びアルミニウム試験片のための操作は,別として

それぞれ行う。 

a) 試料一つにつき試験体を3個準備し,銅試験片の場合は50 ℃±2 ℃,アルミニウム試験片の場合は

30 ℃±2 ℃に保った恒温槽に5日間入れた後取り出し,室温まで冷却する。 

なお,6.4.4 c) 1) によって組み立てた試験体から得られる試験片は,試験片を取り出した後,メタ

ノール次いでアセトンを用いて洗浄し,温風乾燥する。 

b) 別に6.4.4 c) において試料を噴霧しない又は試料及び筒形はかり瓶を入れないほかは同様に組み立て

た空試験用試験体を3個準備し,a) と同じ操作を同時に行う。 

c) b) の操作で得られた試験片3枚全数の両面を,肉眼で表6によって区分し,A級又はB級であるこ

とを確認する。試験片1枚以上にC級〜E級を認めた場合は,同時にb) までの操作を行った一連の

試験片全数を改めて調整し,これらを用いて改めて試験体を全て準備し,a) の操作からやり直す。 

d) a) の操作で得られた試験片全数の両面を,肉眼で表6によって区分する。一つの試料ごとに得られた

試験片3枚の等級に対し,6.4.6に従って判定する。 

6.4.6 

判定 

試験片3枚全数の両面がA級又はB級の場合は,異常がないと判定する。ただし,3枚中1枚にだけC

級〜E級を認めたときは,当該試料についてだけ,改めて試験片を全て調整し,これらを用いて改めて試

験体を全て準備して6.4.5の操作をもう一度最初から繰り返し,当該試料に対して得られる3枚全数の両

面がA級又はB級の場合は,異常がないと判定する。 

注記 6.4.5の操作をもう一度最初から繰り返す場合は,合計6枚の試験片を準備し,うち3枚に対し

て6.4.5 b) の空試験用試験体の操作を行う。 

6.5 

ポリエチレンフィルムとの共存性試験方法 

6.5.1 

試験の概要 

広口共栓瓶に湿度調整用の精製水及び試料を入れ,ポリエチレンフィルムを貼り付けた広口共栓瓶用ゴ

ム栓で栓をする。これを規定温度に規定時間保持した後,ポリエチレンフィルムの引張強さ及び伸びの低

下が,試料の影響によって促進されないかを判定する。 

6.5.2 

試薬及び材料 

試薬及び材料は,次による。 

a) 精製水 電気伝導度3.0 μS/cm以下のイオン交換水又は蒸留水。 

b) ポリエチレンフィルム JIS Z 1702に規定する1種A又は1種Bで,呼び厚さ0.050 mmのもの。 

c) 粘着テープ 6.5.5 a) の操作で,顕著な粘着剤の溶出を認めないもの。 

注記 粘着剤については,耐熱性のあるシリコーン系,アクリル系などに比較的溶出しにくいもの

が多い。 

6.5.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 電子天びん 10 mgまでひょう量できるもの。 

b) 恒温槽 65 ℃±2 ℃に調節できるもの。 


22 

Z 1519:2019  

  

c) 引張試験装置 クロスヘッド速度一定形又は振子形引張試験機を用いる。最大荷重の指示装置及び試

験片のつかみ具を備え,その荷重指示精度は±2 %以内とする。また,破断荷重は,各容量の15〜85 %

の範囲であることが望ましい。 

d) 広口共栓瓶 JIS R 3503に規定する呼び容量1 000 mlの広口共栓瓶。 

e) 広口共栓瓶用ゴム栓 シリコーンゴム製で,広口共栓瓶の口に栓をすることができるもの。 

注記 ゴム栓の型番号は,製造会社によって異なるが,一般的に,#19〜#23が適している。 

f) 

トールビーカー JIS R 3503に規定する呼び容量50 mlのトールビーカー。 

6.5.4 

試験体 

試験体は,次のとおり組み立てる。 

なお,試験体は,試料一つにつき少なくとも2個準備する。また,6.5.5 a) に規定した空試験のための

試験体(試料及びトールビーカーを除いたもの)を,少なくとも2個準備する。これらを合わせて一連の

試験体とし,一連の試験体の組立に要する次のポリエチレンフィルムは,同じフィルムから切り取ったも

のを使用する。 

a) ポリエチレンフィルムを縦方向(成形加工の流れに平行な方向)が160 mm,横方向が150 mmの長方

形になるように切り,150 mm×150 mm部が広口共栓瓶用ゴム栓の底より下に配置するよう残りの10 

mm×150 mm部を用いて広口共栓瓶用ゴム栓の側面に折れないように巻き付けて粘着テープで貼り付

ける。ただし,ポリエチレンフィルムにおいて粘着テープが貼り付くことが許される領域は,広口共

栓瓶用ゴム栓の側面と重なる部分に限るとする。 

b) 試料を形態に応じて次のとおり調整した後トールビーカーに散布又は入れる。 

なお,試料の計量には電子天びんを用いる。 

1) 粉末形の試料は,6.2で用いた試験量の2倍量を均一に散布する。 

2) 成体形の試料で個装容器に充塡したものは,内容物をそのまま取り出すか粉砕せずに一部を切り出

して,6.2で用いた試験量の2倍量を入れる。ただし,個装容器1個の内容物で足りない場合は,複

数個を用いて調整する。 

3) 2) に該当しない成体形の試料は,そのままか粉砕せずに一部を切り出して,6.2で用いた試験量の

2倍量を入れる。ただし,試料1個で足りない場合は,複数個を用いて調整する。 

c) 直ちにb) の試料を散布又は入れたトールビーカーを,あらかじめ精製水10 mlを入れた広口共栓瓶の

底の中心部に置いた後,a) のポリエチレンフィルムを貼り付けた広口共栓瓶用ゴム栓で栓をする。 

なお,ポリエチレンフィルムが,トールビーカーに接触するなどして折れ曲がらないようにする。 

6.5.5 

操作 

操作は,次による。 

a) 試験体を,65 ℃±2 ℃に保った恒温槽に5日間保持する。また,試料及びトールビーカーを除いた試

験体を別に準備し,空試験として同じ操作を行う。 

b) a) の操作を行ったポリエチレンフィルムを,清浄な紙又はのり(糊)抜き洗浄した布で表面を軽く拭

いた後,JIS K 7100の標準雰囲気2級[23 ℃±2 ℃,(50±10)%RH]で1時間以上状態調節を行う。 

c) b) の操作を行ったポリエチレンフィルムの粘着テープを貼り付けなかった150 mm×150 mm部を用

いて,JIS Z 1702の7.5(引張試験)に規定のダンベル形状又はJIS K 7127に規定の試験片タイプ5

の形状のいずれか一方の形状に切断又は打ち抜き,フィルムの縦及び横方向評価用の試験片を試料一

つにつきそれぞれ5枚以上作る(空試験を行ったポリエチレンフィルムに対しても同様に作る)。 

d) 試験片に伸び測定用の2本の標線をポリエチレンフィルムに悪影響を与えないインク,クレヨンなど


23 

Z 1519:2019  

 

で付ける。試験片の厚さの測定は,各試験片の標線間を含む計3か所について行い,その最小値を採

る。試験片の上下つかみの間隔は,80 mm±5 mmとし,その中央に試験片の中央が位置するように引

張試験装置のつかみ具に取り付ける。 

e) 引張試験装置の試験速度は,毎分500 mm±50 mmとし,試験片が破断するまで引張荷重を加え,そ

の最大荷重及び破断時の標線間隔を求める。ただし,試験中に試験片に滑りを認めた場合は,その結

果は破棄し,また,標線外で切断した場合もその結果は破棄する。 

f) 

破断までの最大荷重を試験片の元の断面積で除した値を引張強さMPaとして,縦及び横方向について

各平均値を有効数字3桁までそれぞれ求める。伸びは,次の式によって算出し,縦及び横方向につい

て各平均値を有効数字2桁までそれぞれ求める。 

100

0

0

L

L

L

l

 

ここに, 

l: 伸び(%) 

 

L: 破断時の標線間距離(mm) 

 

L0: 破断前の標線間距離(mm) 

 

6.5.6 

判定 

空試験のポリエチレンフィルムを基準として,縦及び横方向それぞれの引張強さ及び伸びの低下が全て

40 %未満である場合は,異常がないと判定する。 

6.6 

接触腐食性試験方法 

6.6.1 

試験の概要 

試験片の規定位置に試料を一定量散布又は配置し,これに一定加重をかけたものを規定温湿度に規定時

間保持した後,試料を取り除き,その部分の外観を判定する。 

6.6.2 

試薬及び材料 

試薬及び材料は,次による。 

a) 精製水 電気伝導度3.0 μS/cm以下のイオン交換水又は蒸留水。 

b) 2-プロパノール JIS K 8839に規定するもの。 

c) アセトン JIS K 8034に規定するもの。 

d) グリセリン溶液(質量分率70 %) JIS K 8295に規定するものと精製水とを用いて調製したもの。 

e) 鋼板 JIS G 3141に規定するSPCC-S B。 

f) 

研磨布 JIS R 6251に規定するAのP240。 

g) 研磨紙 JIS R 6252に規定するAのP240。 

h) シリカゲル乾燥剤 JIS Z 0701に規定するもの。 

6.6.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 電子天びん 10 mgまでひょう量できるもの。 

b) 恒温槽 65 ℃±2 ℃及び50 ℃±2 ℃に調節できるもの各1台。 

c) ガラス板 JIS R 3202に規定する種類2 mm〜5 mmで,75 mm×25 mmのもの。 

d) 鋼角棒 JIS G 3123に規定するもので,75 mm×25 mm×25 mm。 

e) 試験用デシケーター ガラス製で胴部内径が240 mm±20 mmのもの。 

f) 

拡大鏡 倍率10倍のもの。 


24 

Z 1519:2019  

  

6.6.4 

試験片及び試験体 

試験片及び試験体は,次による。 

なお,準備する試験片は,試料一つにつき3枚とする。また,試験片の調整における清浄を確認するた

めの試験片1枚を準備する。これらを合わせて一連の試験片とし,試験片の調整及び試験体の組立に用い

る。 

注記 試料がn種類ある場合は,合計(3n+1)枚の試験片を準備する。 

a) 試験片 試験片は,次のとおり作製し,調整する。 

1) 試験片の作製 試験片は,鋼板(SPCC-S B)を60 mm×80 mm×1.2 mmの大きさに切ったものとす

る。 

なお,短辺の一端の中央に直径2.0 mm〜3.0 mmの孔4) をあけてもよい。 

注4) 清浄で行うピンセットでの試験片の取扱いを容易にする。 

2) 試験片の調整 試験片の調整は,次のとおり行う。 

2.1) 研磨 試験片の片面を,研磨布又は研磨紙で,短辺に平行な方向に面全体に一様な研磨筋を付け,

次いで長辺に平行な方向に向きを変えて前の研磨筋が消えるまで同様に研磨する。 

2.2) 清浄 2-プロパノールに浸し,加熱して沸騰状態にしたところで加熱を止め1分間以上保持する。

ピンセットで試験片を取り出し,直ちに2-プロパノールでぬ(濡)らした清浄な紙又はのり(糊)

抜き洗浄した布で,研磨面の汚れを拭き取り,汚れが付着しなくなるまで拭取りを繰り返す。ピ

ンセットでの試験片の取扱いが困難な場合は,清浄な手袋をしてやけどに注意しながら研磨面の

汚れを拭き取る。アセトンを注いで研磨面に付着した紙又は布の毛羽を洗い流した後,熱風又は

温風乾燥する。 

清浄を確認するために一連の試験片の中から1枚を選び出し,研磨面全体に精製水を掛け流し,

これを水平から15度傾けてはっ水がないことを確認する。はっ水を認めた場合は,同時に調整し

た全ての試験片に対し,研磨から再度調整をやり直す。 

なお,調整に用いる研磨布又は研磨紙について,試験片を研磨して上記規定の清浄を行わずに

精製水を研磨面全体に掛け流し,これを水平から15度傾けてはっ水がないことをあらかじめ確認

している場合は,研磨を行った後,上記規定の清浄を行わずに,アセトンに浸し,研磨面の汚れ

を清浄な紙又はのり(糊)抜き洗浄した布で拭き取り,それに汚れが付着しなくなるまで拭取り

を繰り返すことで代用してもよい。 

2.3) 保存 直ちに操作を行わない場合は,シリカゲル乾燥剤を入れたデシケーター内に保存する。た

だし,8時間以上経過した試験片は,再び研磨,清浄しなければならない。 

b) 試験体 試験体は,試料の形態に応じて次のとおり試料を調整した後組み立てる。 

なお,試験片を取り扱うときは,清浄な手袋,紙,のり(糊)抜きした布,ピンセットなどを用い,

試験片に指紋,その他の汚れが付かないようにする。また,試験片の調整において清浄を確認するた

めに精製水を掛け流した試験片については,試験体の組立を行わない。 

1) 試料が粉末形の場合は,研磨面を上にした試験片上の中央に平滑なガラス板を直角に置き,その位

置を確認するためダイヤモンドカッターなどで研磨面上に線を引いた後,ガラス板を取り去り,図

7 a) のとおりその位置に,電子天びんを用いて計量した試料0.25 gを均一にならして置き,再びガ

ラス板を載せ,図7 b) のとおり更にその上に鋼角棒をきっちり載せて組み立てたものを試験体とす

る。 

2) 試料が成体形のときは,1) のとおり線を引いた試験片を準備し,その線の内側に,個装容器に充塡


25 

Z 1519:2019  

 

した試料の場合は,内容物を取り出すか一部を切り出し,それ以外の試料の場合は,そのままか一

部を切り出したものを,0.25 g以上(電子天びんで計量する),かつ,厚さ10 mm以下で均一に全

面にわたって配置し5),その上にガラス板を載せ,図7 b) のとおり更にその上に鋼角棒をきっちり

載せて組み立てたものを試験体とする。 

注5) 必要に応じて試料又は内容物を粉砕するなどの調整を行ってもよい。 

なお,試料の配置に成体1個で足りない場合は,複数個を用いて調整する。 

 

単位 mm 

 

1:試料    2:ガラス板    3:鋼角棒    4:試験片 

 

a) 試料を散布した試験片 

b) 試験体 

図7−接触腐食性試験 

 

6.6.5 

操作 

操作は,試験体を組み立てた後,直ちに次によって行う。 

a) 試料一つにつき試験用デシケーターを1個準備する。この試験用デシケーターの中板を取り出し,そ

の上に同じ試料を用いて組み立てた試験体3組を載せ,30分間,65 ℃±2 ℃に保った恒温槽で予熱

した後,相対湿度を60 %〜65 %に調節するため,グリセリン溶液(質量分率70 %)500 mlをあらか

じめ入れたもとの試験用デシケーター中に中板ごと手早く移し,蓋をする。 

b) a) の試験用デシケーターを50 ℃±2 ℃に保った恒温槽中に入れ,20時間後に取り出し,直ちに試験

片から試料を取り除いた後,試験片と試料とが接触していた部分(試験片に引いた線の内側の部分)

及び試験片に引いた線の外側の部分について,肉眼及び拡大鏡を用いて外観を調べる。 

c) 試験片に引いた線の外側の部分に,肉眼によって変色を認めた場合又は拡大鏡を用いてさびを認めた

場合は,当該試料についてだけ,改めて試験片を全て調整し,これらを用いて改めて試験体を全て準

備し,操作を最初からやり直す。 

d) 一つの試料ごとにb) によって調べた試験片3枚に対し,6.6.6に従って判定する。 

6.6.6 

判定 

試験片に引いた線の内側と外側との間に外観の違いを試験片3枚とも認めない場合は,異常がないと判

定する。ただし,試験片3枚中1枚にだけ外観の違いを認めたときは,当該試料についてだけ,改めて試

験片を全て調整し,これらを用いて改めて試験体を全て準備して6.6.5の操作をもう一度最初から繰り返

し,3枚全数に外観の違いを認めない場合は,異常がないと判定する。 

 

検査 

検査は,6.2〜6.6の試験を行ったとき,粉末形気化性防せい剤については表3,成体形気化性防せい剤に


26 

Z 1519:2019  

  

ついては表4の規定に合格しなければならない。 

 

包装 

紫外線及び外気を透過しないように,かつ,鉄鋼用気化性防せい剤が散逸しないように適切な方法で包

装する。 

 

製品の呼び方 

製品の呼び方は,種類による。 

なお,呼び方において,6.2の気化性防せい性の試験に合格する試験量を伴って呼んでもよい。ただし,

この試験量は,この試験量に基づいて行われる6.3〜6.5の試験に対して,その製品が粉末形気化性防せい

剤の場合は表3,成体形気化性防せい剤の場合は表4の規定のとおり合格するものでなければならない。 

例 粉末形気化性防せい剤 H形1種(試験量0.02 g) 

 

10 表示 

鉄鋼用気化性防せい剤の包装の見やすいところに,次の事項を表示する。ただし,d) の製造番号が製造

年月の略号を包含する場合は,e) の製造年月又はその略号を省略することができる。 

a) 規格名称又は規格番号 

b) 種類又は記号 

例1 粉末形気化性防せい剤 H形1種 

例2 NV−H−1 

c) 製造会社名又はその略号 

d) 製造番号 

e) 製造年月又はその略号 

f) 

取扱い注意事項