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X 9303-1:2006 (ISO/IEC 11581-1:2000) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人ビジネス機械・情報システム産業協

会(JBMIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO/IEC 11581-1:2000,Information 

technology−User system interfaces and symbols−Icon symbols and functions−Part 1: Icons−Generalを基礎と

して用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 

JIS X 9303の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS X 9303-1 第1部:アイコン一般 

JIS X 9303-2 第2部:オブジェクトアイコン 

JIS X 9303-3 第3部:ポインタアイコン 

JIS X 9303-6 第6部:動作アイコン 

X 9303-1:2006 (ISO/IEC 11581-1:2000) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 2 

2. 適合性 ··························································································································· 3 

3. 引用規格 ························································································································ 3 

4. 定義 ······························································································································ 3 

5. 概念的枠組み ·················································································································· 4 

5.1 比ゆ(喩) ··················································································································· 4 

5.2 機能 ···························································································································· 4 

5.3 抽象化 ························································································································· 4 

5.4 総称オブジェクト ·········································································································· 4 

5.5 具体例 ························································································································· 4 

5.6 基本単位 ······················································································································ 4 

5.7 グラフィック要素 ·········································································································· 4 

5.8 グラフィック ················································································································ 4 

5.9 表示されたアイコン ······································································································· 4 

6. アイコンに対する要求事項及び推奨事項 ·············································································· 6 

6.1 要求事項 ······················································································································ 6 

6.2 推奨事項 ······················································································································ 7 

6.3 包括的変形 ··················································································································· 8 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 9303-1:2006 

(ISO/IEC 11581-1:2000) 

情報技術−ユーザシステムインタフェース 

及びシンボル−アイコン及び機能− 

第1部:アイコン一般 

Information technology-User system interfaces and symbols-Icon 

symbols and functions-Part 1: Icons-General 

序文 この規格は,2000年に第1版として発行されたISO/IEC 11581-1,Information technology−User system 

interfaces and symbols−Icon symbols and functions−Part 1: Icons−Generalを翻訳し,技術的内容及び規格票

の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

アイコンは,表示装置(VDT又は画面)上で使用され,コンピュータのアプリケーション(ソフトウェ

ア製品)とその使用者との相互的なやり取りを容易にする。アイコングラフィックは,使用者に対する言

語によらない情報伝達手段ともなる。アイコンは,グラフィカルユーザインタフェース(以下,GUIとい

う。)の一部として,使用者がシステムの機能要素を学び,理解し,記憶して,これらの要素を操作できる

ように補助する。 

一般に,GUIは,使用者の作業の比ゆ(喩)的な表現を使用者環境として提供する。比ゆ(喩)は,使

用者になじみがある概念に類似したものを提供する。使用者は,それによってシステムの使い方と動作と

を推測することができる。アイコンは,比ゆ(喩)的なオブジェクトのグラフィック表現として,比ゆ(喩)

を直接的に表すことができる。アイコンは,また,物理的なオブジェクトを直接的に表示することもでき

る。 

アイコンは,画面上のその他の記号と異なり,背後にあるシステムの機能を表示している。アイコンは,

アプリケーションの領域を作り上げているオブジェクト,ポインタ,制御及びツールを表し,使用者はそ

れらのものを使って自らの仕事を行う。アイコンは,コンピュータシステム側からの状態表示ともなり,

使用者に情報を与えたり,ソフトウェアアプリケーションと使用者との対話を仲立ちしたりする。 

この規格がどのような部からなるかを,図1に示す。画面以外の機器上での使用を主目的とする記号は,

ISO 7000,ISO 7001及びIEC 60417で標準化されている。 

この規格群では,アイコンを何種類かに明確に区別しているが,それぞれの種類のシンボルに共通する

ものがないことを意味しているわけではない。例えば,一つのアイコンが同時にポインタであり状態表示

であることもあるし,状態表示であったものが,異なるプロセスを含むウィンドウ上にカーソルを移動さ

せると,ポインタアイコンに変わることもある。 

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X 9303-1:2006 (ISO/IEC 11581-1:2000) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 1 この規格群の構成 

1. 適用範囲 この規格群は,GUIを通してその機能を表しているドキュメント作成,DTP出版,金融,

企画などのオフィス用アプリケーションを提供するソフトウェア製品に適用する。  

この規格群は,オフィス作業に精通しているが,コンピュータによるアプリケーションには必ずしも精

通しているわけではない人々に向けたソフトウェア製品に適用する。   

この規格群は,コンピュータ用オフィスアプリケーションのGUIに用いるアイコンの設計,実装及び評

価に関係する人々,並びにそのようなGUIを用いたシステムを購入する人々が利用することを意図してい

る。 

この規格群の他の部には,次のものが含まれている。 

− 広く使われているアイコンのグラフィック 

− アイコンの機能の説明 

この規格は,文字ばかりでなくグラフィックも表示できる画面上で,アイコン並びにそれらのアプリケ

ーションの開発及び設計に向けた枠組みを与える。 

この規格には,次のことを含む。 

− アイコンに対する一般的な要求事項及び推奨事項 

− アイコンの図形表現に対する包括的変形 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

 
画面上で用いられる
図的シンボル 

他の図的シンボル 
ロゴ 
メッセージ 
警告 
イラスト など 

第1部 

アイコン一般 

コントロール 

アイコン 

動作アイコン 

  第4部 

  第6部 

オブジェクト 

アイコン 

  第2部 

 
ドキュメント 
フォルダ 
ファイルキャビ
ネット 
プリンタ など 

ポインタ 

アイコン 

  第3部 

 
選択 
テキスト 
グラフィック 
など 

 
最大・最小ボタン 
ラジオボタン 
チェックボックス 
スクロールバー 
など 

ツール 

アイコン 

  第5部 

 
塗りつぶし 
消しゴム 
ボックス 
鉛筆 など 

 
保存 
印刷 
開く 
検索 など 

(制定検討中)   (制定検討中) 

X 9303-1:2006 (ISO/IEC 11581-1:2000) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO/IEC 11581-1:2000,Information technology−User system interfaces and symbols−Icon symbols 

and functions−Part 1: Icons−General (IDT) 

2. 適合性 システム,アプリケーション又はアイコン群(一個以上のアイコン)がこの規格へ適合する

には,そのコンピュータシステム,アプリケーション,又はアイコン群で使用者に提供されているすべて

のアイコンが,5.及び6.1に適合しなければならない。 

3. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。 

JIS Z 8513:1994 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−視覚表示装置の要求事項 

備考 ISO 9241-3:1992,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−

Part 3: Visual display requirementsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

4. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

4.1 

動作アイコン (action icon) アイコンの一つ。選択された操作対象及び/又は操作目標に働きかけ,

典型的にはメニューで与えられる機能群に一操作でアクセスできるようにする。 

4.2 

アプリケーション (application) 一群の機能。使用者はそれらを用いて作業を実行できる。 

4.3 

分かりやすさ (comprehensibility) アイコンの意味の理解しやすさ。 

4.4 

コントロールアイコン (control icon) ダイヤル,ラジオボタンなどの物理的なコントロールに類似

していることがあるグラフィック。使用者はそれを用いて,データ,他のオブジェクト又はそれらの属性

を直接操作できる。 

4.5 

識別性 (discriminability) 空間的,時間的又は文脈的に近くに表示された別のアイコンから,与えら

れたアイコンを区別するときの容易さ。 

4.6 

グラフィック (graphic) 総称オブジェクト(図2参照)の具体例の図式表現。 

4.7 

アイコン (icon) 表示装置の画面上に表示されるグラフィック。コンピュータシステムの機能を表

す。 

4.8 

アイコンの機能 (icon function) アイコンが表現しているコンピュータシステムの能力。 

4.9 

習得性 (learnability) アイコンによって表現されたシステム機能が,それが理解された後に,どれだ

け容易に思い出すことができるかを示す。 

4.10 判読性 (legibility) アイコンの図柄の詳細を,どれだけ容易に区別できるかを示す。 

4.11 比ゆ(喩) (metaphor) 使用者が既になじんでいる概念に関連付ける行為。使用者は,これによっ

てコンピュータシステムの使い方及び振舞いを導き出せる。 

備考 例えば,ファイルキャビネット及び電子的な記憶装置は,共に文書を格納するという共通な機

能をもっていることから,ファイルキャビネットの絵を用いて電子的な記憶装置を表現する。 

4.12 オブジェクトアイコン (object icon) オブジェクトに関連付けて機能を表したアイコン。移動したり

開いたりすることができる。  

備考 オブジェクトアイコンとその機能との関係は,例えば,フォルダのグラフィックを用いてサブ

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ディレクトリを表すように比ゆ(喩)的であるし,例えば,プリンタのグラフィックを用いて

プリンタを表すように直接的である。 

4.13 開く (open) オブジェクトのビューを表示して,その内容にアクセスできるようにする動作。 

4.14 ポインタアイコン (pointer icon) 物理的な入力装置に,論理的に結びついているアイコン。使用者

は,他の画面構成要素と対話するためにこれを操作する。 

4.15 認識性 (recognisability) 同じ又は類似したアイコンによる以前の経験に基づいて,アイコンを識別

できる容易さ。 

4.16 感受領域 (sensitive region) 使用者入力に応答するアイコンの領域。  

4.17 状態標識 (status indicator) コンピュータシステムの機能又はコンピュータシステムダイアログの現

在の状態を表示するアイコン。 

4.18 ツールアイコン (tool icon) アイコンの一種。選択するとポインタアイコンの機能及び形状が変わり,

そのアイコングラフィックの体現しているツールに関連した作業が行えるようになる。 

5. 概念的枠組み この規格に適合するアイコンは,この箇条での規定に従い,図2の枠組み,及び図3

の表で示すように,使用者がアイコンのグラフィックをその機能に関連付けできるものでなければならな

い。この枠組みは,アイコングラフィックをどのように開発すれば,使用者が実装するアイコンをその意

図したとおりに解釈してくれるようになるか,すなわち,そのアイコンに関連付けられた機能を表す解釈

が得られるようになるのかを示している。 

備考 適合しないアイコンの一例として,“実行 (excute)”機能にギロチンのグラフィックを使ったも

のがある。このアイコンは,英単語の両義性(死刑,実行)に依存していて,コンピュータシ

ステムの文脈で使われている“実行”の意味はもっていない。 

5.1 

比ゆ(喩) アイコンは,比ゆ(喩)的な環境(例えば,デスクトップ)において,機能とオブジ

ェクトとの視覚的な関連を提供する。この環境は,表示される図的シンボルと,それが示している機能と

の概念的な関連を提供する。 

5.2 

機能 アイコンが表現しているそのコンピュータシステムの能力。アイコンは他にも属性があり,

振舞いもその一つである。この振舞いとは,使用者との対話の効果であることもあり,コンピュータシス

テムの状態の変化を表すこともある。 

5.3 

抽象化 機能を概念的に表現すること。表現に当たっては,その機能を提供できるオブジェクトの

一般的なクラスを,その視点として用いることをいう。 

5.4 

総称オブジェクト その機能を実行することができる特定のクラスのオブジェクト。 

5.5 

具体例 総称オブジェクトの一つの実現形であり,比ゆ(喩)的な環境での特定のオブジェクトに

対応する。 

5.6 

基本単位 具体例の概念的な部品をいい,グラフィック要素を描くのにも用いられる。 

5.7 

グラフィック要素 アイコンを構成するのに必要な基本単位を目に見える形で表現したもの。 

5.8 

グラフィック 意図したアイコンとなるシンボルの図的表現をいい,グラフィック要素から作られ

る。 

5.9 

表示されたアイコン アイコンは,設計者の意図に沿い,かつ,コンピュータシステム技術が許容

する形式で,画面上に表示される。コンピュータシステムに実装されると,アイコンとの相互のやり取り

を通して,そのアイコンの関連した機能が使用できるようになる。 

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図 2 アイコンの指定に用いる枠組み 

例:オフィス 

の机上 

比ゆ(喩)の実装 

機能 

例:印刷機能 

抽象化 

例:印刷するもの 

総称オブジェクト 

例:パーソナルコン

ピュータ用プリ
ンタ 

具体例 

例:インクジェット

プリンタ 

基本単位 

例:プリンタ本体 
   プリンタ用紙 

利用者が認識する 

オブジェクト 

グラフィック 

例: 

グラフィック要素 

例: 

比ゆ(喩) 

表示されたアイコン 

例: 

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例1 

例2 

例3 

5.2 機能 

印刷機能 

選択 

グラフィックの塗りつぶし 

5.3 抽象化 

印刷するもの 

ポインティングの手段 

ある領域を色,又は模様で
塗りつぶす道具 

5.4 総称オブジェクト 

パーソナルコンピュータ用
プリンタ 

矢印 

はけ 

5.5 具体例 

インクジェットプリンタ 

外形線で描かれた一方向矢
印 

家屋塗装用はけ 

5.6 基本単位 

プリンタ本体,印刷用紙 

矢印の矢頭 

取っ手,塗る部分 

5.7 グラフィック要素 

溝の付いた長方形の箱及び
文書 

長方形及びそれに直角に配
置された三角形 

正方形及びそれに接続され
た縦長の長方形。正方形は
水平に分割されており,そ
の下半分は単色で塗られて
いる。 

5.8 グラフィック 

5.9 表示されたアイコン 

図 3 概念的枠組みの構成要素の例 

6. アイコンに対する要求事項及び推奨事項 アイコンは,それぞれの機能に関連した個々のグラフィッ

クとして見るだけではなく,アイコンが使われている文脈も同様に考慮することが大切である。この規格

では,アイコンに対する要求事項を,コンピュータ画面上の他の要素,アイコンの集合及びこれらのシン

ボル間での一貫性との関連において規定する。 

6.1 

要求事項  

6.1.1 コンピュータシステムのある状態,又はモードを表示しているアイコンの外観が,別の状態又はモ

ードを表示している外観と明確に識別できなければならない。 

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6.1.2 アイコンは,意図された環境において,その状態又はモードの変化によって,外観がどのように変

化しても,分かりやすく,かつ,識別可能でなければならない。 

6.1.3 すべてのアイコンは,JIS Z 8513:1994の4.及び5.に適合していなければならない。 

6.1.4 アイコンを,他のアイコンの感受領域を活性化させないようにして別のアイコン上に重ねる場合は,

重ねたアイコンの感受領域が,常に他のアイコンの最上位に位置するようにしなければならない。 

6.1.5 アイコンを使った対話操作では,使用者の了解なしに使用者のデータが破壊されることがあっては

ならない。  

6.1.6 アイコンは,それが表現している機能要素が色である場合を除き,アイコン同士を区別する唯一の

情報要素として色を用いてはならない。 

6.1.7 アイコングラフィックを他のアイコンの要素部品として用いるとき,その部品がもつ意味はそれを

用いるすべての場合に一貫していなければならない。これを図4に示す。 

図 4 要素部品として用いられているアイコンの例 

6.1.8 より特定の機能を示すために,グラフィックをアイコンに追加して含めてもよいが,結果のアイコ

ンは,識別可能でなければならない。これを図5に示す。 

図 5 組み込まれたグラフィックの例 

6.2 

推奨事項  

6.2.1 この規格への適合を求めるアイコン群は,互いの外観が一貫していることが望ましい。これは,一

連のアイコンを類似した図形様式(例えば,同程度の写実性)で表示すべきことを意味する。 

6.2.2 アイコンを異なる表示装置上の異なるサイズで表示するときは,アイコンの分かりやすさ及び識別

性を保ち,主な要素部品を保持できるように考慮して,アイコンを設計することが望ましい。 

6.2.3 アイコンが縦横比の異なるさまざまな表示装置で用いられる場合は,アイコンの外観が意図したグ

ラフィックにできるだけ似るように考慮して,アイコンを設計することが望ましい。 

6.2.4 すべてのアイコンは,分かりやすくしなければならない。一見して分かりやすさが利用要件になっ

ていない場合も,アイコンは,記憶しやすく,識別可能であることが望ましい。 

6.2.5 アイコンに関連し,使用者が変更可能なラベルの相対位置は,どのような環境の中でも,又は一緒

に使用されることを意図して設計された複数の環境の中でも,一貫していることが望ましい。 

6.2.6 アニメーションを用いた場合でも,アイコンの分かりやすさ及び認識性が低下しないことが望まし

い。点滅の頻度については,JIS Z 8513:1994の5.に規定されている。 

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6.3 

包括的変形 アイコンの主要な知覚的特性を保ったまま,アイコンに特定の設計様式,又は特定の

システム技術を適応させるために,6.3.1〜6.3.5に規定する包括的変形を適用してもよい。 

6.3.1 線の属性についての包括的変形は,種別,幅,端点,接続,パターン及び色とする。幾つかの例を

図6に示す。 

図 6 線属性“幅”の変形の例 

6.3.2 角属性に対する包括的変形は,図7に示すように,丸み又は斜角をつける,半径及び接続とする。 

図 7 角属性の例 

6.3.3 写実性を加えることによって詳細さのレベルを上げてもよい。例えば,写真画像を用いたり,又は

グラフィックを追加したりして,アイコンの外観を三次元化してもよい。図8に幾つかの例を示す。 

図 8 詳細さのレベルの例 

6.3.4 アイコンの分かりやすさを低下させない限り,表面パターン又は色を包括的に変えてもよい。 

6.3.5 グラフィック部品を追加しても,アイコンの認識性は低下させないことが望ましい。 

関連規格 ISO 7000:1989,Graphic symbols for use on equipment−Index and synopsis 

ISO 7001:1990,Public information symbols 

IEC 60417:1973,Graphical symbols for use on equipment. Index,survey and compilation of the single 

sheets