>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

0

  はじめに

1

0.1

  緒言

1

0.2

  ICC 

1

0.3

  色管理構造及びプロファイル結合空間(PCS) 

2

0.4

  表現様式 

4

0.5

  カラープロファイル

6

0.6

  プロファイル要素の構造 

9

0.7

  埋込みプロファイル

9

0.8

  その他のプロファイル 

10

0.9

  この規格の構成

11

0.10

  特許声明 

11

1

  適用範囲

11

2

  引用規格

12

3

  用語,定義及び略号

12

3.1

  用語及び定義 

12

3.2

  略号

16

4

  基本の数値型 

17

4.1

  概要

17

4.2

  dateTimeNumber 

17

4.3

  float32Number 

17

4.4

  positionNumber 

17

4.5

  response16Number

18

4.6

  s15Fixed16Number 

18

4.7

  u16Fixed16Number

18

4.8

  u1Fixed15Number

18

4.9

  u8Fixed8Number

19

4.10

  uInt16Number 

19

4.11

  uInt32Number

19

4.12

  uInt64Number 

19

4.13

  uInt8Number 

19

4.14

  XYZNumber 

19

4.15

  Seven-bit ASCII 

19

5

  適合性

20

6

  プロファイル(特性記述)結合空間,表現様式及び装置の数値化 

20


X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)  目次

(2)

ページ

6.1

  概論

20

6.2

  表現様式 

20

6.3

  プロファイル結合空間(PCS) 

22

6.4

  数値化された PCSXYZ と PCSLAB との間の変換 

27

6.5

  装置数値化 

28

7

  プロファイルの必須事項 

28

7.1

  概要

28

7.2

  プロファイルヘッダ

29

7.3

  タグ表

34

7.4

  タグ付けデータ

35

8

  必須タグ

35

8.1

  概要

35

8.2

  共通要求事項 

35

8.3

  入力プロファイル

36

8.4

  表示装置プロファイル 

37

8.5

  出力プロファイル

38

8.6

  装置連結(DeviceLink)プロファイル

39

8.7

  色空間(ColorSpace)プロファイル

40

8.8

  抽象(Abstract)プロファイル

40

8.9

  命名色(NamedColor)プロファイル 

40

8.10

  タグ使用における優先順位

41

9

  タグの定義 

41

9.1

  概要

41

9.2

  タグ一覧 

42

10

  タグ型の定義 

54

10.1

  概要

54

10.2

  chromaticityType

54

10.3

  colorantOrderType 

55

10.4

  colorantTableType

55

10.5

  curveType 

56

10.6

  dataType 

57

10.7

  dateTimeType 

57

10.8

  lut16Type 

57

10.9

  lut8Type 

61

10.10

  lutAtoBType 

63

10.11

  lutBtoAType

66

10.12

  measurementType 

68

10.13

  multiLocalizedUnicodeType 

70

10.14

  multiProcessElementsType

70


X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)  目次

(3)

ページ

10.15

  namedColor2Type

75

10.16

  parametricCurveType 

76

10.17

  profileSequenceDescType 

77

10.18

  profileSequenceIdentifierType

78

10.19

  responseCurveSet16Type

79

10.20

  s15Fixed16ArrayType 

81

10.21

  signatureType

82

10.22

  textType

82

10.23

  u16Fixed16ArrayType

82

10.24

  uInt16ArrayType

82

10.25

  uInt32ArrayType

83

10.26

  uInt64ArrayType

83

10.27

  uInt8ArrayType

83

10.28

  viewingConditionsType 

83

10.29

  XYZType 

84

附属書 A(参考)データの色数値化及び表現様式

85

附属書 B(参考)プロファイルの埋込み

88

附属書 C(参考)ICC プロファイルと PostScript CSA 及び CRD との間の関係

92

附属書 D(参考)プロファイル結合空間 

94

附属書 E(参考)色順応タグ

107

附属書 F(規定)プロファイル計算モデル

110

附属書 G(参考)必須タグ及びタグの一覧表

112

参考文献

117


X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)  目次

(4)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

印刷産業機械工業会(JPMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS X 9207:2009 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 X

9207

:2012

(ISO 15076-1

:2010

)

画像技術における色管理−体系,プロファイル書式

及びデータ構造−第 1 部:ICC.1:2010

Image technology colour management-Architecture, profile format and

data structure-Part 1: Based on ICC.1:2010

序文 

この規格は,2010 年に第 2 版として発行された ISO 15076-1 を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。

はじめに 

0.1 

緒言 

この規格は,the International Color Consortium

®(以下,ICC と略す。)の定める特性記述(以下,プロフ

ァイルという。

)書式を規定する。この書式制定の目的は,利用コンピュータシステムに依存しない,カラ

ーデータの作成及び解釈のためのプロファイル書式を提供することである。このような装置プロファイル

は,異なる色の数値化法の間の翻訳のため,及びある装置を使って作成されたカラーデータを他の装置固

有の色数値化法に変換するために利用可能である。この書式を応用プログラム及びオペレーティングシス

テムの製造者が採用することによって,製品の利用者は,プロファイルとプロファイルが埋め込まれた画

像とを異なったオペレーティングシステム間で間違いなくやりとりすることができる。例えば,この方法

によると,プリンタの製造者は複数の応用プログラム及びオペレーティングシステムに対して,ただ一つ

のプロファイルを作成すればよい。

この規格では,色彩科学及び画像に関する十分な理解,例えば CIE,ISO 及び IEC の色に関する規格,

装置の測定及び特性に関する一般知識,並びに少なくとも一つのオペレーティングシステムにおける色管

理システムに関する知識をもっていることが前提とされている。

0.2 ICC 

ICC は,カラープロファイル書式の規格の開発及び管理,並びにタグ識別記号及び記述の登録を主な目

的として組織された。ICC の設立会員は,Adobe Systems Inc.,Agfa-Gevaert N.V.,Apple Computer, Inc.,

Eastman Kodak Company, FOGRA( 名誉メンバ), Microsoft Corporation, Silicon Graphics, Inc., Sun

Microsystems, Inc.及び Taligent, Inc.であった。これらの企業は,この規格をそれぞれのオペレーティングシ

ステム,コンピュータシステム,応用システムで十分に利用可能としていくことを約束した。ICC は拡大

して,現在では 60 を超える会員を擁している。

ICC によって開発された規格の最初の版は,種々の改訂を経て,その ICC4.2 版を国際規格として提案す

ることが承認された。この規格の初版(ISO 15076-1:2005)の基礎となっているのは,その ICC4.2 版であ

る。第 2 版は ICC の小改訂版である ICC4.3 版を基礎としており,そのため ICC4.2 版と完全に上位互換性

をもつ。第 1 版(ISO 15076-1:2005)のもつ技術的な規定は全て第 2 版にも含まれている。第 2 版だけの


2

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

新しい規定も存在する。参考情報は改訂し,明確化した。ICC は,この文書 ICC.1:2010 の自らの版の管理

を続行し,そこで拡張が行われた場合,この規格のそれに関する改定は,真剣に検討されることになる。

ISO/TC130

は,この規格の ICC 版と ISO 版との間に重大な差異がないことを保証する活動を行う予定で

ある。

ICC のウェブサイト(www.color.org)は,この規格に関する補足的な情報,並びに開発者及び利用者に

対する付加的資料を提供している。そのウェブサイトは,ICC のメンバとなる方法に関する情報も提供し

ている。

0.3 

色管理構造及びプロファイル結合空間(PCS 

この規格で前提とする基本構造は,曖昧さがないように定められた基準色空間に基づいている。採用さ

れた色規定方法は,国際的に認められた CIE によって定義されたものであった。CIE のシステムは,ある

色刺激に対して,一組の三刺激値(CIEXYZ)を指定する。この三刺激値によって,利用者は定められた

観察環境下の典型的な観察者に対する色の見えが一致しているかどうかを決定することができる。すなわ

ち,ある標本のある規定された観察者の順応状態に対する色の見えをこれら三刺激値(又はそれらの定め

られた変換)によって定義することができる。色の見えは,色刺激の物理的性質と異なって,典型的な観

察者に対する単なる色の見え方であり,三刺激値を用いることでは十分には指定できない。

透過媒体又は反射媒体の CIEXYZ 値は,標本の反射率又は透過率,それを観察するのに用いる測色光源

の相対分光分布,及び標準観察者の“感度”の積和から計算する。しかし,CIE は 2 種類の標準観測者,

(反射媒体について)2 種類の測色幾何条件及び多くの測色光源を規定しているので,それぞれの特定の

応用に対して曖昧さのない色を規定するシステムとなるよう,これらの選択肢を制限する必要がある。ICC

はこの規格のために,ISO 13655 に基づいて制限を定めた。その結果の色空間が PCSXYZ 及び PCSLAB で

ある。しかしながら,簡単な CIE のシステム(CIEXYZ 又はそれから導かれる CIELAB)は,測定される

標本への(媒体の種類によって異なる)周囲の刺激又は照明の影響を取り入れることはできない。これら

は色の見えに影響し,PCS 値だけが見えを定める訳ではない。この問題を克服するため,PCS は二通りに

使用される。第 1 は,観察者の仮定された色順応状態にだけ関係しており,PCS 適用白色色度に色順応し

た実際の原稿及び再現物の色彩測定値を測色的表現様式にのっとって記述する。第 2 は,画像の色を特定

の観察条件の下で,標準の基準媒体上での測色値として記述するもので,知覚的表現様式,及び必要なら

ば彩度重視表現様式での色再現のために用いられる。すなわち,この場合,観察者の異なった順応状態に

対する補正及びその他の望ましい表現効果を取り込むことができるだけでなく,実際の色の数値化並びに

装置の輝度範囲及び色域と,知覚的表現様式の基準媒体の輝度範囲及び色域との間の差を調節することな

どを取り込むことができる。必要ならば,観察条件は,測色的表現様式で決定される見えが実現されるよ

うに指定することができる。

つまり,PCS は特定の観察者[CIE 標準 1931 測色的観察者(しばしば 2 度視野の観察者といわれる。

に対して決定された,特定の測色光源の色度[D50 の色度]に対する CIEXYZ 値(又は CIELAB 値)に基

づいている。反射媒体については,特定の測定幾何条件(0°/45°又は 45°/0°)の下で測色される。測色

の手続は,透過媒体及び自己発光媒体についても同様に定められている。XYZ から CIELAB への変換はは

っきりしているので,プロファイル作成者は PCS としていずれの色空間を使用してもよく,色管理システ

ムはヘッダのタグからいずれが使われているかを知ることができる。

測色されたデータが,D50 採用白色色度に対して得られたものでない測色的表現の場合には,プロファ

イル作成者は,そのデータを D50 適用白色色度に対して得られたデータに補正することが求められる。そ

のため,この状況で使用される色順応を確認する手順が提供されている。知覚的表現様式に対して,観察


3

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

条件及び基準媒体を,色表現及び(色域変換を含む)再表現のための明確な目標を提供するために規定す

る。これ以降の段落では,知覚的表現様式が考慮されているときには,参照される基準色空間が,観察条

件及び基準媒体を含んでいるようにみなす。知覚的表現様式のためには,プロファイル作成者は,モニタ

及び透過媒体のために使われた(暗黒の周囲のような)観察条件が,反射媒体に対しての通常の条件と異

なった場合,見えに対する影響の全ての補正の責任を負うこと,及び実際の媒体と基準媒体との差に責任

を負うことが求められる。

図 は,基準色空間が,異なる装置又は同じ装置の異なる運用形態で使用される色数値化の差異の間の

変換のための共通のインタフェースを提供するためにどのように使用できるかを示す。基準色空間がない

場合,全ての装置形態の組合せごとに別々の変換が必要とされる。もし,あるシステムにおいて 個の装

置形態が使用でき,そして,全ての装置形態間に色変換を提供する必要があるならば,n

2

個の変換を定め

る必要があり,新しい装置が加わるたびに 個の新しい変換を定める必要がある。新しいプリンタ装置形

態は,ただ一つの新しい紙の種類が追加されただけかもしれないので,これは実用的な解決法ではない。

基準色空間を使うことによって,ただ 個の変換を定めればよく,新しい装置が加わるときにもただ一つ

の新しい変換を定めればよい。必要とされるいかなる装置間の変換も,入力側及び出力側のプロファイル

を基準色空間をインタフェースとして接続することによって作成できるからである。

画像を PCSXYZ 又は PCSLAB で直接数値化することもできようが,それは一般的ではなかろう。種々

の必要性に応えるために,公開されたデータ交換のための多くの色の数値化が,これまでに標準化されて

きた。利用の場面に応じて,異なったビット長,画像状態,基準媒体及び色域が必要とされる。装置もそ

れぞれ異なった特性をもち,その結果独自の数値化が存在している。基幹の装置に対する既定の数値化法

がデータ交換に利用されているような(sRGB 数値化のような)まれな場合を除き,システムの色の数値

化法を制限するのは実用的でも生産的でもない。

正確を期すためには,通常,色の数値化と PCS との間の変換は,高精度に定めることが望ましい。もし

も,この色データの数値化と PCS との間の変換が画像ファイルとともに提供されるならば,画像が再現さ

れるときにはその変換を利用できる。画像再現を要求する二つの装置のプロファイルを結合すると,

図 1

に示したようなインタフェースとして共通の PCS を使うことによって,適切な色再現が最小の精度低下で

保証される。色データの数値化と PCS との変換が全ての応用プログラムで解釈できるためには,その変換

は開かれた仕様で定められていることが重要である。この規格で規定されたプロファイル書式は,その仕

様を提供する。


4

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

凡例:T は色管理変換を示す。

図 1−基準色空間の利用

0.4 

表現様式 

一般に,実装置の色域は,程度の差こそあれ,互いに一致しないし,知覚的表現様式の基準媒体のそれ

とも合わないであろう。この不整合によって,及び異なる応用の必要性によって,四つの表現様式(色の

表現スタイル)がこの規格で定義される。これらの各々は,異なる色再現目標を代表している。測色的表

現様式は,測定値が PCS 適用白色の色度に対して相対的に得られないときには,色順応に対する補正を行

い,測定された測色値を直接演算する。他の表現様式(知覚的及び彩度重視)は,装置,媒体及び観察条

件の間のどんな差をも考慮するために,必要なように調整された測色値を演算する。

二つの測色的な表現様式を,この規格の中で規定する。このうちの一つが,完全に構造化された形でプ

ロファイルの中に包含される。この中に含まれる媒体相対測色表現様式は,媒体に相対的な測色法に基づ

く。この測色値は,反射,透過,及び自発光媒体に対しては,印刷されていない媒体の白色点に対して相

対的に正規化される。また,色の数値化及び取込みの場合には,知覚される最高の明るさに対応する色の

数値化の値に対して相対的に正規化される。このように,媒体の白は,PCS CIELAB 値として(100,0,0)

をもつことになる。媒体相対測色表現様式が使用されるときは,ハイライトでのクリップが発生しないこ

とを保証する。媒体相対測色法の使用は,原稿の色と再現媒体の色とが違っていたとしても,媒体の白を

維持できる間は,

ハイライトのディテイルを維持する色再現を定義することを可能にする。しかしながら,

入力側の媒体白色点と出力側の媒体白色点とが同じでないときには,この表現様式は再現において全ての

色に少しの変化をもたらす。

PCS 適用白色は,CIE 測色光源 D50 の分光強度分布と一致する光源で照明された完全拡散反射板の放射

輝度(radiance)として定義される。ICC プロファイルは,PCS 適用白色の色度に相対的に順応する媒体白

色点の値を含む。ICC 絶対測色表現様式に対しては,全ての測色値が PCS 適用白色の三刺激値に対して相

対的に再計算される。入力側の観察条件と出力側の観察条件とが同じで,正確な色の一致が(入力媒体色

を含む)色域内の全ての色に対して必要とされるときには,ICC 絶対測色表現様式の使用が望ましい。こ

RGB

プリンタ

基準色空間

T

CRT

モニタ

T

LCD

モニタ

T

スキャナ

T

CMYK

プリンタ

T

ディジタル

カメラ

T

印刷

T


5

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

の表現様式は,他の状況でも有用であろう。

知覚的表現様式及び彩度重視表現様式の色表現は,提供者ごとに特有である。前者は,自然画の一般的

な再現に有用であり,典型的には,ある媒体の濃度範囲を他のそれに割り付ける階調尺度の調整,並びに

色域の不整合の処理に伴う色域の整形及び変換を含む。後者は,チャート又は図表のような物を含む画像

に対して歴史的に有用であり,通常,純色の色彩の鮮やかさを保存するために,色相の保存を犠牲にする

ような妥協を含む。彩度重視表現様式は,測色的な特性情報をもつ必要がなく,また,知覚的表現様式の

基準媒体を使用する必要もない。このため,この表現様式は,個別のシステムにおいて,PCS 内に表現さ

れた独自の基準媒体へ,又は独自の基準媒体からの色の表現及び再表現の変換を提供する唯一の選択肢で

ある。彩度重視表現様式を使用するときのより広い互換性のために,知覚的表現様式の基準媒体が使用可

能であり,その使用法が示される。

知覚的変換に対しては,色の表現様式を最適化するために,色表現変換のための現実的な目標を提供す

る必要がある。

この理由のために,

知覚的表現様式にだけ適用する基準媒体及び基準観察条件を定義する。

基準媒体は,中性(分光的に平たんな)反射率 89 %をもつ白及び濃度範囲 2.459 3 をもつ用紙上の仮想的

プリントとして定義する。基準観察条件は,ISO 3664 が規定する P2 条件,すなわち反射媒体を観察する

ための 500 lx の D50 測色光源である。20 %反射率の中性色で囲むことを仮定している。基準媒体の色域は

反射プリントのそれとして定性的に規定されている。そして,PCS で使用されるいかなる色域も知覚的基

準媒体の規定された濃度範囲と一致する必要がある。ISO 12640-3 で規定された基準色域は,改良された

相互運用性のために,より明示的な目標色域として使用することを推奨する。プロファイル作成者は,PCS

への知覚的表現様式の色の表現及び再表現の目標として,この色域を考慮することが望ましい。同様に,

PCS から知覚的表現様式の色再表現は,出力側媒体への色再表現のための始まりの色域として,この色域

を想定することが必要である。しかしながら,この色域の使用が示されるときでも,知覚的表現様式変換

は目で見た最良の効果を生成するように設計されることが必要であり,その結果,PCS のこの色域に正確

に整合しなくてもよい。

知覚的表現様式において,現実的な黒色点をもつ基準媒体の選択は,色表現及び色再表現が必要なとき

の,明確な目標を提供する。

(例えば,スライドフィルム画像又は広輝度範囲の光景の測色値のような)反

射プリントよりも大きな輝度範囲をもつ入力は,その明部及び暗部が基準媒体の濃度範囲に滑らかに圧縮

される。この場合の圧縮はこれらの範囲を,広い濃度範囲の媒体に出力するときには,微細な階調を甚だ

しく失うことなく,再び伸張できるようにすることができるものである。同様に,制限された濃度範囲を

もつ原稿媒体からの画像は,後続の再現過程でより良い品質を生成するために,基準媒体の拡張された濃

度範囲に色表現することができる。プロファイル中の双方向の対となる変換(例えば,各々の表現様式に

対するデータから PCS へ,及び PCS からデータへ)は,異なる再現媒体に対して,最適に再現されるよ

うに,前に行われた PCS からデータへの色再表現を元どおりにするために使用することができる。

プロファイルは,一般に,異なる表現様式に対し異なる変換を提供する。表現様式が選択されたときに

は,対応する変換が色管理システムによって選択される。表現様式の選択は,意図される用途に強く依存

する。一般に,知覚的表現様式は,自然画像の表現に対して,心地よく美的に類似しているが厳密には一

致してはいない再現を,異なる媒体上に再現するために,最も適切である。ICC 絶対測色表現様式は,あ

る装置上で得られた色再現が他の装置上でシミュレートされる色校正環境に対して,最も適している。媒

体相対測色表現様式は,入力側の媒体白点から出力側の媒体白点への変換が必要だが,色域全体の変換で

はないときに,適切である。

追加の情報を必要とする事柄に対しては,前述した多数の問題の拡張された議論が,

附属書 で与えら


6

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

れる。

0.5 

カラープロファイル 

カラープロファイルは,装置の数値化を含む異なる色の数値化間の色データを変換するために必要な情

報を,色管理システムに提供する。この規格は,色に関する装置を三つの広い分類(すなわち,入力装置,

表示装置及び出力装置)に分ける。各々の装置分類に対しては,色の数値化間の変換を実行する一連の基

本的な計算モデルが記述される。

図 及び図 は,これらのモデルの例を示す。これらの基本モデルの各々

は,メモリ使用量,画質及び性能に関して種々の解決法を提供する。行列階調再現曲線(TRC)モデルは,

8.3.3

及び 8.3.4 で,

lutAToBType

及び lutBToAType は 10.10 及び 10.11 で,

multiProcessElementsType

は 10.14

で詳しく説明する。これらのモデルを実装するために必要なパラメタデータは,箇条 10 の適切なタグ型記

述の中に記述する。この必要なデータは,色管理の枠組みの既定の色管理モジュール(CMM)が色数値化

間の色情報を変換するための情報を提供する。

これらの構成要素を使用する代表的な構造を,

図 に示す。

注記  装置空間が色に対し 4 成分以上をもつ場合,図 2 d)2 e)2 f)3 d)3 e),及び 3 f)に示され

たモデルだけが,使用できる。


7

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

a)

  行列/TRC モデル利用 

b)

  lutBToAType モデル利用 

c)

  lutBToAType モデル利用 

d)

  lutBToAType モデル利用 

e)

  lutBToAType モデル利用 

f)

  multiProcessElementsType タグ利用 

図 2PCS から装置空間へ色を変換する異なる方法の例

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

redTRC

-1

greenTRC

-1

blueTRC

-1

PCS 

装置空間

 

3×3 逆行列

“B”曲線

“B”曲線

X            L* 

Y  又は a* 

Z            b* 

PCS 

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

X            L* 

Y  又は a* 

Z            b* 

PCS 

“B”曲線

“M”曲線

 

3×4 行列

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

X            L* 

Y  又は a* 

Z            b* 

PCS 

“B”曲線

“A”曲線

 

CLUT 

多次元ルックアップ

テーブル

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

“A”曲線

 

CLUT 

多次元ルックアップ

テーブル

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

X            L* 

Y  又は a* 

Z            b* 

PCS 

“B”曲線

“M”曲線

 

3×4 行列

処理要素 1

X            L* 

Y  又は a* 

Z            b* 

PCS 

処理要素 2

処理要素

m

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

m+1

3

n

2

n

m

n

m+1

装置空間


8

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

a)

  行列/TRC モデル利用 

b)

  lutAToBType モデル利用 

c)

  lutAToBType モデル利用 

d)

  lutAToBType モデル利用 

e)

  lutAToBType モデル利用 

f)

  multiProcessElementsType タグ利用 

図 3−装置から PCS への色を変換する異なる方法の例

“B”曲線

red TRC

green TRC

blue TRC

PCS 

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

装置空間

 

3×3 行列

“B”曲線

X            L* 

又は a* 

Z      b*

PCS 

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

X            L* 

又は a* 

Z            b* 

PCS 

“B”曲線

“M”曲線

 

3×4 行列

 

CLUT 

多次元ルックアッ

プテーブル

X            L* 

Y  又は a* 

Z            b* 

PCS 

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

“B”曲線

“A”曲線

 

CLUT 

多次元ルックアッ

プテーブル

X            L*

又は a*

Z      b*

PCS

“A”曲線

 

3×4 行列

装置空間

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

“B”曲線

“M”曲線

処理要素 1

処理要素 2

処理要素

m

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

1

n

1

n

2

n

m

3

X            L* 

又は a* 

Z            b*

PCS 

装置空間


9

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

図 4−色管理構造

0.6 

プロファイル要素の構造 

プロファイル構造は,ヘッダ,それに続くタグ表,それに続く任意の順序で個々に読み出すことができ

る一連のタグ付け要素として定義する。タグ付け要素のこの集合は,開発者に対して,三つの階層の情報

(必須データ,任意指定のデータ及び専用データ)を提供する。タグ表は,個々のプロファイルの中でタ

グ付けする情報に対する目次を提供する。この表は,個々のタグ付けされた要素のタグ識別記号,開始ア

ドレスオフセット及びデータ長を含む。この規格における識別記号は,4 バイトの 16 進数として定義され

る。このタグ付けの仕組みは,開発者に,まずタグ表を読み込み,それから特定の応用プログラムに必要

な情報だけを任意の順序で読み出し,そしてメモリに格納することを可能とする。プロファイルは,実例

ではかなり大きくなることがあるので,このことは性能及びメモリ使用量を大きく改善する。タグの詳細

な記述は,それらの表現様式と一緒に,この規格の後半に含まれる。

必須タグは,CMM が PCS とデータ色数値化との間の色情報を変換するために必要な完全な情報を提供

する。各々のプロファイル分類は,どのタグの組合せが必要かを決める。

各々のカラープロファイルに対する必須タグに加えて,拡張された機能に対して使用可能な多数の任意

指定のタグ(以降,任意タグという。

)を定義する。必須タグ及び任意タグの場合には,全ての識別記号,

アルゴリズム記述(適切な部分では)及び表現様式は,ICC で登録される。専用データタグを使用して,

CMM 開発者はそれらのプロファイルに独自の価値を加えることができる。タグ識別記号及びタグ型識別

記号を登録することだけで,開発者は,この規格との互換性を維持する一方で,彼らの独自の利益を保持

することを確実にできる。しかしながら,この書式の全体としての理念は,コンピュータシステムをまた

ぐ標準を維持することであるので,開発者は専用タグを極力使用しないことが奨励される。

0.7 

埋込みプロファイル 

実際のカラープロファイル書式のためのコンピュータシステムをまたぐ規格を提供することに加えて,

この規格では,また,印刷文書及び画像のデータにこれらのプロファイルを埋め込むための規則を述べて

いる。埋込みプロファイルによって,利用者は,必要なプロファイルが出力側のシステムにあるかどうか

にかかわらず,

異なるコンピュータ間,

ネットワーク間及びオペレーティングシステム間においてでさえ,

色彩データをそのまま移動することができる。埋込みプロファイルの狙いは,それに結び付けられている

色彩データの解釈を可能とすることである。プロファイルの埋込みについては,この規格の

附属書 に述

べる。

応用プログラム

図表

ライブラリ

画像

ライブラリ

既定

CMM

プロファイル

色管理の枠組みインタフェース

第三者

CMM

第三者

CMM


10

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

0.8 

その他のプロファイル 

前述の装置プロファイル型に加えて,四つのプロファイル型がこの規格では定義されている。装置連結

(DeviceLink)プロファイルは,ある装置の数値化から別の装置の数値化への専用変換を提供しており,

そのような変換が頻繁に使用される状況,又は特定の目的を達成するために最適化が要求される状況にお

いて有用である[

図 は,装置連結(DeviceLink)プロファイルを構築するために使用できる様々な計算

モデルを示す。

a)

  TRC モデル利用 

b)

  行列及び TRC モデル利用 

c)

  色ルックアップテーブル(CLUT)及び TRC モデル利用 

d)

  CLUT,行列及び TRC モデル利用 

e)

  multiProcessElementsType タグ利用 

図 5−装置連結(DeviceLink)プロファイルを使用して装置から装置へ色を変換する例

色空間(ColorSpace)プロファイルは,標準の色の数値化と PCS との間の変換を提供し,上位互換性を

“B”曲線

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

入力装置空間

出力装置空間

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

“B”曲線

“M”曲線

出力装置空間

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

入力装置空間

チャネル 1 
チャネル 2 
チャネル 3

 

3×4 行列

 

CLUT 

多次元ルックアッ

プテーブル

“B”曲線

“A”曲線

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

入力装置空間

出力装置空間

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル m

 

CLUT 

多次元ルックアッ

プテーブル

“M”曲線

“B”曲線

出力装置空間

チャネル 1
チャネル 2
チャネル 3

“A”曲線

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

入力装置空間

 

3×4 行列

処理要素 

処理要素 

処理要素 m 

装置空間

装置空間

n

1

n

2

n

m

チャネル 1 
チャネル 2

チャネル n

1

チャネル 1
チャネル 2

チャネル n

m+1


11

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

保ちつつ,現存する色の数値化,及び,将来的な色の数値化を使用できるようにしている。抽象(Abstract)

プロファイルは PCS から PCS へと定義され,ある特定の色彩効果を提供する色変換を定義できるように

する。命名色(NamedColor)プロファイルは,

(一般的な画像のためというよりは)特定の色のために装

置値と PCS との間の関係を定めるための仕組みを提供する。

0.9 

この規格の構成 

この規格は,非常に複雑な一連の問題に取り組んでおり,そして,全書式の明快で,明白で,曖昧さの

ない説明を提供するように構成した。この実現のために,全体の体裁は前述の概要から始まり,必要な背

景情報,文章の曖昧さのない解釈に必要な定義へと続くトップダウン的観点で構成されている。まず,PCS

及び表現様式を規定し,そして書式のバイト単位の規定へと詳細度を上げていく。箇条 は,PCS 及び表

現様式について規定し,箇条 は,プロファイルの中で要求される様々な領域の構造について規定し,そ

して箇条 は,各々のプロファイル分類のための必須タグの内容について規定する。箇条 は,様々なタ

グ(任意及び必須)を記載し,各々のタグのための識別記号及び許可するタグ型を記載するのと同様にタ

グの機能を簡潔に要約している。タグ型は,箇条 10 で定義している。

附属書 は,この規格で使用され

るデータ色数値化及び表現様式に関する付加情報を提供し,一方

附属書 は,EPS,TIFF 及び JPEG ファ

イルの中へプロファイルを埋め込むための詳細を提供する。

附属書 は,この規格で使用される PostScript

Level 2 タグの一般的な記述を提供し,一方附属書 では,PCS についての幾つかの背景説明を行う。附

属書 は,色順応及び chromaticAdaptationTag に関する付加情報を提供し,一方附属書 は,この規格で

仮定している計算モデルの幾つかを規定する。

附属書 は,箇条 で仕様が定められた各々のプロファイ

ル分類のための必須タグを表形式で要約している。

0.10 

特許声明 

国際標準化機構

ISO

は,この規格の遵守は,

9.2.36

に示されている outputResponseTag

(outputResponseTag

の対応は任意である。

に関する特許の使用を要するであろうという主張がなされている事実に注意を喚起

している。ISO はこの特許権の証拠,有効性及び適用範囲について関知しない。この特許権の権利者は,

非差別的かつ合理的な条件で,世界中の申請者と使用許諾について交渉する用意のあることを ISO に保証

している。この点に関して,この特許権の保有者の声明は,ISO に登録されている。情報は,

Intellectural Property Standards and Transactions

Eastman Kodak Company

343 State street,

Rochester, NY 14650

USA

から得られる。

この規格の一部が,上記で確認された以外の特許権に抵触する可能性があることに注意を喚起する。ISO

はこのような特許権に関わる確認について,責任はもたない。

適用範囲 

この規格は,色のプロファイル(特性記述)書式を規定し,それが動作する体系を示す。この構造は,

ディジタルデータの意図した色画像処理を規定する情報の交換に使用できる。必要な基準色空間及びデー

タ構造(タグ)も規定する。

注記 1  この規格の技術的内容は,ICC.1:2010 と一致している。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を示す記号を,次に示す。


12

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

ISO 15076-1:2010

,Image technology colour management−Architecture,profile format and data

structure−Part 1: Based on ICC.1:2010(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS X 0304

  国名コード

注記  対応国際規格:ISO 3166-1,Codes for the representation of names of countries and their

subdivisions−Part 1: Country codes(IDT)

ISO 5-3

,Photography and graphic technology−Density measurements−Part 3: Spectral conditions

ISO 639-1

,Codes for the representation of names of languages−Part 1: Alpha-2 code

注記  対応日本工業規格:JIS X 0412-1:2004  言語名コード−第 1 部:2 文字コード(MOD)

ISO/IEC 646

,Information technology−ISO 7-bit coded character set for information interchange

注記  対応日本工業規格:JIS X 0201:1997  7 ビット及び 8 ビットの情報交換用符号化文字集合

(MOD)

ISO 3664

,Graphic technology and photography−Viewing conditions

ISO 13655

,Graphic technology−Spectral measurement and colorimetric computation for graphic arts images

DIN 16536-2

,Testing of prints and printing inks in graphic technology−Colour density measurements on

on-press or off-press prints−Part 2: Instrument specifications for reflection densitometers and their

calibration

EBU Tech. 3213-E

,EBU standard for chromaticity tolerances for studio monitors

ITU-R BT.709-2

,Parameter values for the HDTV standards for production and international programme

exchange

SMPTE RP 145

,SMPTE C Color Monitor Colorimetry. <http://store.smpte.org/category-s/22.htm>から入手

可能

Internet RFC 1321

,The MD5 Message-Digest Algorithm, R. Rivest, April 1992,

<ftp://www.ietf.org/rfc/rfc1321.txt>から入手可能

IEEE 754

,Standard for Binary Floating-Point Arithmetic. <http://ieeexplore.ieee.org>から入手可能

用語,定義及び略号 

3.1 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1.1

適用白色(adopted white)

画像入力装置又は計測装置によって観測され,完全に無彩色であり観察者に順応した反射率が 1 である

と考えられる,すなわち完全拡散体に対応すると考えられる,色信号に変換された分光放射分布。

注記 1  適用白色はシーンの中で変化することがある。

注記 2  順応白色又は適用白色とシーン中のほぼ完全な拡散反射体の計測との間の関係について,仮


13

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

定をおくのは望ましくない。なぜならば,このような拡散体の測定値は照明及び観察幾何条

件,並びに知覚に影響を及ぼすその他の要素に依存するからである。ほぼ完全な拡散反射体

が灰色又は色づいたように見えるように条件を作ることは容易である。

ISO 22028-1

3.1.2

ASCII

文字列(ASCII text string)

一連のバイトの並び。それぞれのバイトが,ISO/IEC 646 に規定された国際基準版(International Reference

Version,IRV)の図形文字とその制御機能文字とからなる(以下,ASCII と呼ぶ。)。ASCII 文字列の最後の

文字は,ヌル(文字 0/0)である。

3.1.3

バイト降順(big-endian)

16 ビット,32 ビット又は 64 ビットで数を表す場合に,バイトアドレスが最大有効バイトから最小有効

バイトへの順に,バイトの順番を設定する方法。

3.1.4

ビット位置(bit position)

番号 0 が最小有効ビットを指すようにした,連続番号によるビットの指定。

3.1.5

バイト(byte)

8 ビットからなる符号なしの 2 進整数。

3.1.6

バイトオフセット(byte offset)

領域の開始から,情報の開始までのバイト数。

3.1.7

CIELAB

nCIEXYZ から計算される,CIE 15 に従う CIE1976 L*,a*及び b*値。

3.1.8

CIEXYZ

CIE 15

に定義された CIE1931 標準測色観測者に基づく XYZ 三刺激値。

注記  は cd/m

2

で表される。

3.1.9

nCIEXYZ

適用白色に対して Y=1.0 となるように均等に尺度づけられた CIEXYZ 値。

注記  この規格では,この値が ICC 絶対測色値として参照される。

3.1.10

色の数値化(colour encoding)

(色空間の量子化ディジタル数値化において)色空間の数値化及び/又はカラー画像の数値化。

ISO 22028-1

注記  数値化された値は,数値化精度によって許容される,色座標値又は画像値に最も近い代表値で

ある。


14

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

3.1.11

色管理(colour management)

色表現データの正確な解釈のために必要な関連データの交換,及び必要ならば,意図した再現を行うた

めに色表現に変換を適用すること。

注記 1  色表現データは,ラスタ又はベクトル形式で表現されたテキスト,線画,図表,又は絵画的

画像のいずれでもよい。これらの全ては,色管理されることがある。

注記 2  色管理は,入出力装置のために色データ変換を決定する場合に,これら装置の特性を考慮す

る。

3.1.12

色表現(colour rendering)

シーンの要素の色空間座標を表す画像データの,再現の構成要素の色空間座標を表す出力参照画像デー

タへの変換。

注記  色表現は一般に次のものの幾つかからなる。

−  入力の観察条件と出力の観察条件との差の補正,

−  シーン色を,再現側の輝度範囲と色域とに変換する階調と色域との変換,

−  及び好ましさの調整の適用。

ISO 22028-1

3.1.13

数値化可能最大白色(encoding maximum white)

規定された色の符号化を用いて表現できる最大輝度の無彩色。

注記  この定義においては,適用白色と同じ色度をもつ色が無彩色である。適用白色の選択は利用者

が行う。

3.1.14

固定小数点(fixed point)

固定されたビット位置に暗黙の 2 進小数点を置くことによる,実数の 2 進数での表現。

注記  この規格の中で定義されているタグ型の多くは,固定小数点の数値で表現している。高度に構

造化した状況では,純粋の浮動小数点に比較して固定小数点表現に利点がある,幾つかの参考

例(MetaFonts など)を見つけることができる。

3.1.15

16

進(hexadecimal)

16 を基数として,0∼9 及び A∼F 又は a∼f を用いて書く数の表記法。

注記  この規格では,16 進数を表すのに xxh を用いる。

3.1.16

画像状態(image state)

画像データの再現状態を示すカラー画像数値化の属性。

ISO 22028-1

3.1.17

媒体白色点(media white point)

媒体相対変換の比例計算の基礎として用いられる基準色。

注記  色再現処理においては,通常,規定された測定幾何条件を用いて測定したときにある媒体で作


15

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

ることができる最大輝度の色である。入力処理においては,通常,装置側が数値化可能最大白

色である。

3.1.18

ヌル(NULL)

ISO/IEC 646

に規定された 0/0 の位置を表現する文字コード。

3.1.19

PCS

プロファイル結合空間(Profile Connection Space)

入力側プロファイル及び出力側プロファイルを結合するための色空間。

注記  詳細は,附属書 を参照。

3.1.20

PCS

適用白色(PCS adopted white)

分光放射分布が PCS 基準光源のものと一致する適用白色。

3.1.21

PCS

測色光源(PCS illuminant)

CIE 測色光源 D50 の分光放射分布及び nCIEXYZ X=0.964 2,nCIEXYZ Y=1.0,nCIEXYZ Z=0.824 9 の値を

もつ測色光源。

3.1.22

PCSLAB

PCSXYZ から計算される CIELAB 値。

3.1.23

PCSLAB

数値化(PCSLAB encoding)

8 ビット若しくは 16 ビット数,又は浮動小数点数として数値化された PCSLAB 値。

3.1.24

PCSXYZ

媒体白色に対し PCSXYZ X=0.964 2,PCSXYZ Y=1.0,PCSXYZ Z=0.824 9 となるように線形に尺度化され

た nCIEXYZ 値。

3.1.25

PCSXYZ

数値化(PCSXYZ encoding)

16 ビット数,又は浮動小数点数として数値化された PCSXYZ 値。

3.1.26

複製参照画像状態(picture-referred image state)

ハードコピー及びソフトコピー画像の構成要素の色空間座標を表す画像に関連する画像状態。原稿参照

画像データ及び出力参照画像データの両方を含む。

注記 1  “複製参照”なる語が対象を限定するものとして用いられるとき,その対象が複製参照画像

状態にあることを示す。例えば,複製参照画像データは複製参照画像状態にある。

注記 2  複製参照画像データは,一般に特定の実世界の又は仮想的な画像化媒体及び観察条件に対し

て色再現されているだろう。

注記 3  複製参照画像データは原シーンから発したものでない,文章,線画,ベクトル・グラフィク

ス及びその他の図版を含んでいてもよい。


16

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

ISO 22028-1

3.1.27

表現様式(rendering intent)

ある画像描写から,別の画像描写に色の値を変換する様式。

注記 ICC プロファイルで使用される 4 種の表現様式(ICC 絶対測色,相対測色,知覚的及び彩度重

視)の記述については,箇条 6

附属書 及び附属書 を参照。

3.1.28

シーン(scene)

ある決まった地点から,決まった時点に測定された自然世界の景色の分光放射。

注記  シーンは自然世界の実際の景色又はそれを模擬してコンピュータで発生した仮想的なシーンに

対応できる。

ISO 22028-1

3.1.29

特色(spot colour)

単一の色材。その色名によって識別され,その印刷された階調値は,色座標系で指定された色値からは

独立して指定される。

3.1.30

識別記号(signature)

ICC に登録された 4 バイトの英数字値。

注記  より短い英数字の場合は,後ろに 20h のバイトを充塡する。

3.1.31

ビューイング  フレア(viewing flare)

観察環境下では検知できるが,定められた測定幾何条件の下で行う放射測定では計測できないようなベ

イリング  グレア。

ISO 22028-1

注記  ビューイング  フレアは,順応した白色の輝度のパーセント値で表現される。

3.1.32

ベイリング  グレア(veiling glare)

像を作るために使用される手段によって変調されることなく,可視化媒体から反射されてくる光。

ISO 22028-1

3.2 

略号 

ANSI

American National Standards Institute

米国規格協会

CIE

Commission Internationale de l’Éclairage

国際照明委員会

(International Commission on Illumination)

CLUT

Colour lookup table (multi-dimensional)

色ルックアップテーブル(多次元)

CMM

Colour management module

色管理モジュール

CMY

Cyan, magenta, yellow

シアン,マゼンタ,イエロ(黄)

CMYK  Cyan, magenta, yellow, key (black)

シアン,マゼンタ,イエロ(黄)

,黒(墨)

CRD

Colour rendering dictionary

色表現辞書

CRT Cathode-ray

tube

陰極線管


17

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

EPS Encapsulated

PostScript

カプセル化されたポストスクリプト

ICC

International Color Consortium

インターナショナルカラーコンソーシアム

IEC International

Electrotechnical

Commission  国際電気標準会議

ISO

International Organization for Standardization

国際標準化機構

LCD

Liquid crystal display

液晶表示装置

LUT Lookup

table

ルックアップテーブル

PCS Profile

connection

space

プロファイル結合空間

RGB

Red, green, blue

赤,緑,青

TIFF

Tagged Image File Format

タグ付けファイルフォーマット

TRC

Tone reproduction curve

階調再現曲線

基本の数値型 

4.1 

概要 

この規格では,4.24.15 に定義する基本の数値型を使う。

注記  7.1 で定義するように,全てのプロファイルデータはバイト降順に数値化する。

4.2 dateTimeNumber 

dateTimeNumber 型は,時間及び日付を 12 バイトで表現し,バイトの使用法は,表 に規定する。実際

の値は符号なし 16 ビット整数[uInt16Number(4.10 参照)

]として数値化する。

表 1dateTimeNumber

バイト位置

領域長

バイト

内容

数値化形式

0∼1 2

年  (西暦:例えば,1994) uInt16Number

2∼3 2

月  (1∼12) uInt16Number

4∼5 2

日  (1∼31) uInt16Number

6∼7 2

時  (0∼23) uInt16Number

8∼9 2

分  (0∼59) uInt16Number

10∼11 2

秒  (0∼59) uInt16Number

プロファイルでの dateTimeNumber 値は,全て国際標準時(UTC,GMT 又は ZULU 時として知られるも

の)とする。プロファイル記述者は,これらの数値を記入する場合に現地時間を UTC に変換することが必

要である。これらの値を表示するプログラムは,UTC として dateTimeNumber を示すか,等価な現地時間

(現在のロケールにおける)を示すか,又は dateTimeNumber の UTC 及び現地時間の両方を表示してもよ

い。

4.3 float32Number 

float32Number 型は,非正規化数,無限大,及び“非数”(NaN)の値を含まない,IEEE 754 で規定する

単精度 32 ビット浮動小数点数とする。

注記 1  一つの 32 ビット IEEE 754 浮動小数点数は,8 ビットの指数と 23 ビットの仮数とをもつ。

注記 2  非正規化数,無限大,及び NaN の値は ICC プロファイルには格納されないが,CMM の計算

の結果として現れることがある。

4.4 positionNumber 

幾つかのデータ要素の位置は,位置のオフセットとデータ要素の長さとを用いて示す。このデータ型に


18

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

よって,この情報は独立したものとして格納することができる。

表 は,positionNumber 数値化を示す。

表 2positionNumber 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

データ要素へのオフセットのバイト数 uInt32Number

4∼7 4

データ要素のバイト長 uInt32Number

4.5 response16Number 

response16Number 型は,正規化された装置値を測定値と関連させるために使用する 8 バイトの値で,各

バイトの使用法は,

表 に規定する。

表 3response16Number

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼1 2

16-bit の数で,DeviceMin から DeviceMax までの区間内にある
もの

a)

uInt16Number

2∼3 2

予備であり,0 に設定する。

4∼7 4

測定値 s15Fixed16Number

a)

 DeviceMin は 0000h として,DeviceMax は FFFFh として数値化する。

4.6 s15Fixed16Number 

s15Fixed16Number 型は,符号付きの 4 バイト(32 ビット)の固定小数点数で,表 に示す例のように小

数点以下を 16 ビットで表す。

表 4s15Fixed16Number

数値化

-32 768.0

80000000h

0 00000000h

1.0 00010000h

32 767+ (65 535/65 536)

7FFFFFFFh

4.7 u16Fixed16Number 

u16Fixed16Number 型は,符号なしの 4 バイト(32 ビット)固定小数点数で,表 に示す例のように小

数点以下を 16 ビットで表す。

表 5u16Fixed16Number

数値化

0 00000000h

1.0 00010000h

65 535+ (65 535/65 536)

FFFFFFFFh

4.8 u1Fixed15Number 

u1Fixed15Number 型は,符号なしの 2 バイト(16 ビット)固定小数点数で,表 に示す例のように小数

点以下を 15 ビットで表す。


19

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 6u1Fixed15Number

数値化

0 0000h

1.0 8000h

1+ (32 767/32 768)

FFFFh

4.9 u8Fixed8Number 

u8Fixed8Number 型は,符号なしの 2 バイト(16 ビット)固定小数点数で,表 に示す例のように小数

点以下を 8 ビットで表す。

表 7u8Fixed8Number

数値化

0 0000h

1.0 0100h

255+ (255/256)

FFFFh

4.10 uInt16Number 

uInt16Number 型は,符号なし 2 バイト(16 ビット)整数。

4.11 uInt32Number 

uInt32Number 型は,符号なし 4 バイト(32 ビット)整数。

4.12 uInt64Number 

uInt64Number 型は,符号なし 8 バイト(64 ビット)整数。

4.13 uInt8Number 

uInt8Number 型は,符号なし 1 バイト(8 ビット)整数。

4.14 XYZNumber 

XYZNumber  型は,CIEXYZ,nCIEXYZ 及び PCSXYZ 三刺激値を数値化するために使用する,3 個の符

号付き 4 バイト(32 ビット)固定小数点数。バイトの使用法は,

表 で規定する。CIE は反射媒体及び透

過媒体について 値は完全拡散反射体又は透過体に対する値が 100.0 になるように正規化するのが望まし

いと規定しているが,この規定では数値化効率の理由によって,値は完全拡散反射体又は透過体に対す

る nCIEXYZ 値が 1.0 となるように規定する。

注記  この型では,計算途中に生じる負の値を可能とするために符号付き数を用いる。

表 8XYZNumber

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

CIEXYZ

X,nCIEXYZ 又は PCSXYZ X s15Fixed16Number

4∼7 4

CIEXYZ

Y,nCIEXYZ 又は PCSXYZ Y s15Fixed16Number

8∼11 4

CIEXYZ

Z,nCIEXYZ 又は PCSXYZ Z s15Fixed16Number

4.15 Seven-bit 

ASCII 

英数字及びその他の入出力符号は,American Standard Code for Information Interchange(ASCII。ISO/IEC 

646

に規定されている IRV と同等である。

)に従うものとする。


20

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

適合性 

この規格に適合していることを主張するあらゆる色管理システム,応用プログラム,ユーティリティ又

は装置駆動ドライバは,この規格が定義するプロファイルを読み取る能力をもたなければならない。この

規格に適合していることを主張するあらゆるプロファイル作成ソフトウェア及び/又はハードウェアは,

この規格が定義するプロファイルを作成する能力をもたなければならない。ICC 適合ソフトウェアは,適

切な方法で ICC プロファイルを使用しなければならない。

この規格は,全てのプロファイルデータを一意に定義することを保証するために,CMM 型,装置の製

造者,装置の型式,プロファイルタグ及びプロファイルタグ型,これら全てに対して識別記号を必ず登録

することを求めている。これらのデータに対する登録権限者は,ICC の技術幹事である。

注記  連絡情報に関しては,ICC のウェブサイト(www.color.org)を参照。

プロファイル(特性記述)結合空間,表現様式及び装置の数値化 

6.1 

概論 

PCS は,入力側と出力側との変換を結合するためのインタフェースを提供するために,色情報の数値化

を行う基準色空間のことである。PCS の値は,CIE 測色仕様に従って数値化を行う。

この規格では四つの表現様式を規定する。

a) ICC

絶対測色

b)

媒体相対測色

c)

知覚的

d)

彩度重視

それぞれは色の表現様式(色値の変換法)の形を表し,色々な画像を扱うワークフローに有用である。

測色表現では色域外の色を犠牲にして,色域内の色の測色値を維持する。色域外の色の割付けについては

規定していないが,その変換が意図する使用法に合わせるのが望ましい。知覚的表現様式及び彩度重視表

現様式では,装置,媒体,及び観察条件のいかなる違いをも考慮して測色値を修正する。

これらの表現様式に対する要件は 6.2 で示され,

附属書 で更なる議論を行う。

プロファイルは,前記の表現様式の一つ以上の変換を含むことが求められる。どの種の表現様式が必須

でどの種の表現様式が任意であるかについては,プロファイルの分類ごとに箇条 に規定する。

注記 colorimetricIntentImageStateTag が存在する場合には,それは測色表現様式の変換によって生成さ

れる測色値の画像状態を表す。

6.2 

表現様式 

6.2.1 

概要 

測色表現様式は,PCS 採用白色の色度に順応したときの測定に基づく測色値に対して機能する。必要な

場合には,この順応は,chromaticAdaptationTag の中に示すものとする。この規格の目的のためには,色順

応は線形 Bradford モデルを用いて計算することが望ましい。このモデルの詳細は,

附属書 に示す。

注記 1  最初の測定値は逆色順応変換を行って PCS の値から求めることができる。この逆変換が実行

されることは通常はない。PCS 値は,プロファイルを作るときに前もって PCS 採用白色の色

度に順応させてあるので,順逆両色順応変換とも,プロファイルの通常の使用では,CMM

によって適用する必要はない。

他の表現様式については,変換は PCS 測色光源に対する相対値で規定していると仮定するものとする。

しかしながら,これらの変換に対しては,プロファイルには,変換データの計算の中で使われた,いかな


21

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

る色順応についても記述不要である。

媒体相対測色表現様式及び ICC 絶対測色表現様式の変換において,入力プロファイルでは,PCS 値は取

り込まれた実際の原稿の色表現を表すこともある。出力プロファイルについても同様で,PCS 値は,実際

の媒体上に出力装置によって色表現されることもある。しかしながら,ICC プロファイルを使用する場合

はいつでも,colorimetricIntentImageStateTag が存在しない限り,そのような変換から得られる PCS 値は,

その測色値が実際の測色値であるなしにかかわらず,原稿及び再現の測色値であるとして取り扱うものと

する。colorimetricIntentImageStateTag が存在する場合には,結果として得られる PCS 値の測色値の解釈は

そのタグに記録された値によるものとする。

注記 2 colorimetricIntentImageStateTag で他の状態が示されていない限り,全ての PCS 測色値は複製

参照である。

6.2.2 

媒体相対測色表現様式 

この表現様式に対する変換は,6.3.2 に定義されたとおりに,実際の媒体の白色点を PCS の白色点(入

力出力共)に変換するように,色域内の色順応した三刺激値を再度比例計算するものとする。

注記  媒体相対測色表現様式の変換は,colorimetricIntentImageStateTag で他の状態が示されていない限

り,

(入力プロファイルにおいては)取り込まれた原稿の媒体相対の測定値,又は(出力プロフ

ァイルにおいては)出力装置によって作られる媒体相対の色再現を示す。

6.2.3 ICC

絶対測色表現様式 

この表現様式に対する変換は,色域内の色の色順応した三刺激値を,不変に保つものとする。

DToB3 及び BToD3 タグは,ICC 絶対測色表現様式の独立した変換を含んでいる。これによって,

float32Number 型の値の範囲にだけ制限される形で,測色データの絶対的表現が可能となる。DToB3 及び

BToD3 タグの処理において,mediaWhitePointTag は使用しない。

DToB3 及び BToD3 タグが存在しない(又は使用しない)場合,プロファイルは,ICC 絶対測色表現様

式の変換値を独立には含まない。この表現様式を必要とする場合は,6.3.2 の規定に従い,実際の媒体の白

色点の CIE1931 XYZ 三刺激値を規定する mediaWhitePointTag を使ってその変換値を PCS 中の位置として

生成しなければならない。このように ICC 絶対測色表現は,入力側プロファイル及び出力側プロファイル

両 者 の 媒 体 相 対 測 色 表 現 様 式 に 対 す る 変 換 ( AToB1 , BToA1 ) を 行 い , 出 力 側 プ ロ フ ァ イ ル の

mediaWhitePointTag の入力側プロファイルの mediaWhitePointTag に対する比に比例させて,その PCS 値を

増減させてもよい(更なる情報は

附属書 を参照)。9.2.34 に規定しているように,モニタプロファイルに

おいては,mediaWhitePointTag には(6.3.4.3 で定義している)PCS 白色点を設定するものとする。同様に,

もし観察者がある別種の媒体の白色点に完全に順応している(すなわち,媒体白色が完全拡散反射体とみ

える。

)と仮定する場合には,mediaWhitePointTag には PCS 白色点を設定するのが望ましい。

注記 1 ICC 絶対測色表現様式に対する変換は,colorimetricIntentImageStateTag で示されていない限り,

(入力プロファイルの場合)取り込んだ原稿の仮想的な完全拡散反射体若しくは完全拡散透

過媒体に対する,又は(出力プロファイルの場合)出力装置によって色再現された値の仮想

的な完全拡散反射体若しくは完全拡散透過媒体に対する測色値を表現する。

注記 2  このデータは,試料と同じ光源下で観察した完全拡散反射面に対する相対値として正規化さ

れているので,この ICC 絶対測色の定義は,ときに CIE の用語として“relative colorimetry”

と呼ばれる。

6.2.4 

知覚的表現様式 

知覚的変換では,PCS 値は基準反射媒体上に色再現された仮想的測色値を示す。つまり,知覚的表現様


22

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

式では,PCS 値は基準観察環境に順応した観測者によって基準観察環境下で見えるのと同様の再現色の見

えを示している。知覚的表現様式の実際の色表現は,提供者独自ということになる。

注記 1  基準媒体及び基準観察環境は,6.3.3 に定義する。

注記 2  知覚的表現様式は,入出力媒体が本質的に異なっており,

(自然画像のように)画像の測色値

を正確に保持することを要求されない場合,有用である。

注記 3  知覚的表現様式を使う場合には,この表現様式の中に含まれる色の表現の独自性のため,プ

ロファイルの異なる組合せの結果が違ってしまうこともあるが,基準媒体への色表現は,異

なる製造者の入力プロファイル及び出力プロファイルの組合せでもうまく動作することを確

かなものにする役目を果たしている。

6.2.5 

彩度重視表現様式 

彩度重視表現様式の実際の色域変換は提供者独自のもので,純色の鮮やかさを保存するためには色相の

保存を犠牲にするというような妥協を含む。

6.3 

プロファイル結合空間(PCS 

6.3.1 

色順応 

PCS 適用白色の色度は,ISO 3664 で定義している D50 測色光源の色度とする。

6.3.2 

測色規定 

6.3.2.1 

概要 

PCS の測定の諸条件及びこの規定で定義している他の全ての色空間は,ISO 13655 に基づくものとする。

測色は,測定に用いられる器具及び照明の光学系における不具合に起因するフレア又はその他の欠陥を含

まず,規定された測定幾何条件に,通常関連する表面反射成分を含んでいると仮定する。

PCS 色空間の数値化は,三刺激値が mediaWhitePointTag の値及び相対的な媒体相対測色に基づくものと

する。知覚的表現様式において,媒体相対測色の計算に用いる媒体は,6.3.3 で定義する基準媒体とする。

6.3.2.2 

媒体相対測色データと ICC 絶対測色データとの間の変換 

ICC 絶対測色データから媒体相対測色データへの変換は,式(1)∼式(3)で与えられる。

a

mw

i

r

X

X

X

X

⎟⎟

⎜⎜

=

 (1)

a

mw

i

r

Y

Y

Y

Y

⎟⎟

⎜⎜

=

 (2)

a

mw

i

r

Z

Z

Z

Z

⎟⎟

⎜⎜

=

 (3)

ここに,

X

r

Y

r

Z

r

媒体相対測色データ(すなわち PCSXYZ)

X

a

Y

a

Z

a

ICC 絶対測色データ(すなわち nCIEXYZ)

X

mw

Y

mw

Z

mw

mediaWhitePointTag で規定されている媒体白色点の
nCIEXYZ 値

X

i

Y

i

Z

i

6.3.4.3

で定義される PCS 白色点の PCSXYZ 値

媒体相対測色データから ICC 絶対測色データへの変換は,式(4)∼式(6)で与えられる。

r

i

mw

a

X

X

X

X

⎟⎟

⎜⎜

=

 (4)

r

i

mw

a

Y

Y

Y

Y

⎟⎟

⎜⎜

=

 (5)


23

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

r

i

mw

a

Z

Z

Z

Z

⎟⎟

⎜⎜

=

 (6)

ここに,

XYZ: CIE 三刺激値

X

n

Y

n

Z

n

測色光源白色点の CIE 値

6.3.2.3 PCSLAB

の計算 

値を PCSLAB で数値化する場合には,

附属書 で示すように PCSXYZ 三刺激値からそれらの値を計算

するものとする。次のことに注意する。

n

X

X

は,

i

r

X

X

(又は,

mw

a

X

X

)で置き換える。 (7)

n

Y

Y

は,

i

r

Y

Y

(又は,

mw

a

Y

Y

)で置き換える。  (8)

n

Z

Z

は,

i

r

Z

Z

(又は,

mw

a

Z

Z

)で置き換える。 (9)

6.3.3 

知覚的表現様式のための基準観察環境及び媒体 

6.3.3.1 

概要 

知覚的表現様式は,一般に,入力側の色の出力媒体への適切な変換(すなわち,色表現及び/又は色再

表現)を包含しているので,PCS における知覚的表現様式基準媒体(PRM)と関連する観察条件とが明確

であることが望ましい。そうすることによって,入力側プロファイルは,入力側から PRM へ知覚的に表

現でき,出力側プロファイルは,PRM から出力側媒体に知覚的に表現することができる。PCS において,

PRM は,共通の中間表現の役割を果たす。PRM 上で表現される色の見えに影響を与えるため,明確な観

察条件が必要である。

知覚的表現の方法は,知覚的表現アルゴリズムの現状と,観察者に特有の好ましさが望ましい再現,及

び,用途に特有の好ましさが望ましい再現(正確な色の一致が目的ではない場合)の性質に影響を与えう

るという事実,との両方によって,依然として各自の技術のままである。標準の知覚的表現アルゴリズム

を規定することは,現実的でなく,望ましくない。そのため,知覚的表現様式が,正確な知覚的表現様式

基準媒体色域(PRMG)と一致する必要性は,現実的でなく,望ましくもない。色域変換は,知覚的表現

アルゴリズムの結果を特定の目標色域にクリップすることもできるが,この場合情報及び可逆性を失うこ

とになる。それゆえ,基準媒体白色点,黒色点及び PRM の観察条件属性は正確に定義し,PRM 色域は,

知覚的表現変換の目標として使えるように,正確に一致させるものとしてではなく,曖昧な目標として定

義する。

6.3.3.2 

知覚的表現様式基準媒体(PRM)の特性 

基準媒体は,89 %の中性の反射率をもつと規定された用紙上の仮想印刷物として定義される。この媒体

上での最も暗い印刷色は,0.309 11 %の中性の反射率をもつと仮定する。ここで,この反射率は用紙の表

面反射率の 0.347 31 %である。これらは,それぞれ,基準媒体の白色点及び黒色点であると仮定する。

注記  そのため,基準媒体は,287.9 : 1 の線形な輝度範囲をもち,2.459 3 の濃度範囲をもつ。

6.3.3.3 

知覚的表現様式基準媒体色域(PRMG 

知覚的表現様式及び彩度重視表現様式の変換は,

表 に ISO 12640-3 に規定された PRMG として提供さ

れた反射物の色域を使用する場合がある。この色域境界記述は,知覚的及び彩度重視表現様式の任意の目

標としてだけ意図されているので,これらの変換は,この色域境界記述にクリップしない方がよい。この

色域境界記述は,知覚的及び彩度重視変換の相互運用性を改善するために提供されている。


24

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 9−最大彩度値(C*

ab

L*における最大彩度(C*

ab

h

ab

[°]

3.1373  5  10 15 20 25 30

35

40

45

50

55

60

65

70

75 80 85 90 95 100

0

0

11 26 39 52 64 74

83

91

92

91

87

82

75

67

57 47 37 25 13

0

10

0  10 24 38 50 62 73

82

90

92

91

87

82

75

67

58 48 37 26 13

0

20

0  10 23 37 50 62 73

84

93

94

94

90

85

78

70

60 50 39 27 14

0

30

0

9  22 35 48 61 74

86

98 100 101 96

90

83

75

65 54 42 30 15

0

40

0

8  21 34 47 60 73

83

93

97 101 99

97

90

83

73 61 47 34 17

0

50

0

8  20 32 43 55 66

77

88

95

99 101 100 98

92

85 72 56 40 20

0

60

0

7  17 27 37 47 57

67

76

84

91

96 100 102 103 98 90 72 51 26

0

70

0

6  16 25 34 43 52

60

68

76

83

90

96 100 104 107 109 100 74 37

0

80

0

6  15 23 32 40 48

57

64

71

78

85

91

97 103 107 110 113 110 70

0

90

0

6  14 22 30 39 47

55

62

68

75

82

88

95 101 106 112 117 120 123

0

100

0

6  14 22 30 38 46

54

61

68

74

81

88

94 100 106 109 112 112 92

0

110

0

6  14 22 31 39 47

55

63

69

76

83

89

96 100 103 106 107 102 75

0

120

0

6  15 24 32 41 49

58

66

73

80

87

93

98 101 102 99 91 73 50

0

130

0

6  16 25 35 44 54

63

72

80

87

93

97 101 99

94 86 73 56 34

0

140

0

7  18 28 38 48 57

67

77

86

95

98 101 97

93

85 75 61 44 26

0

150

0

7  19 30 40 51 62

72

83

92

97

99

96

91

85

76 66 52 37 22

0

160

0

7  20 32 44 56 68

80

92

96

99

97

92

87

79

70 59 46 33 19

0

170

0

8  20 32 43 53 64

75

85

91

96

93

89

82

75

65 55 42 30 17

0

180

0

8  20 31 41 52 62

72

81

87

92

90

86

79

71

61 52 40 28 15

0

190

0

8  20 30 40 50 60

68

76

82

87

85

82

76

69

60 50 39 27 14

0

200

0

8  20 30 38 47 56

63

70

76

82

81

77

72

66

58 49 38 27 14

0

210

0

8  20 29 37 46 53

60

66

73

79

80

75

70

64

57 49 38 27 14

0

220

0

8  20 29 37 45 52

59

65

71

76

75

72

68

63

56 48 38 27 14

0

230

0

9  20 29 38 46 53

59

65

70

75

73

71

66

61

54 46 36 26 13

0

240

0  10 22 31 40 48 55

61

67

71

74

70

66

61

56

49 41 32 23 12

0

250

0

11 24 34 43 51 59

65

70

73

71

68

63

58

52

45 38 30 21 11

0

260

0  14 27 38 48 57 64

69

73

73

70

66

61

56

50

43 35 28 20 10

0

270

0  17 32 45 55 65 70

75

75

73

70

66

61

55

49

42 34 27 19 10

0

280

0  21 42 55 68 75 81

80

79

76

72

67

61

55

49

41 34 26 18  9

0

290

0  26 52 68 83 86 89

87

84

80

75

69

63

57

50

42 35 27 18 10

0

300

0  25 69 82 95 94 93

91

88

85

79

73

66

59

52

44 36 28 19 10

0

310

0  21 51 74 91 97 100 98

95

90

84

77

70

63

55

47 39 30 20 10

0

320

0  18 41 62 79 91 102 101 98

95

89

83

76

68

60

51 42 32 22 11

0

330

0  16 35 53 71 82 91 100 104 102 98

91

84

76

67

57 47 36 24 12

0

340

0  14 31 46 61 73 83

92 101 103 99

95

89

80

71

61 50 38 26 13

0

350

0  12 28 42 55 68 77

86

94

96

93

90

85

77

68

58 48 37 25 13

0

この表で規定された L*,C*及び の値は,反射率が 0.89 である基準媒体白色に相対的である。完全反射拡散体

に対する値を計算するためには,表の値を X及び 値に変換し,その X及び 値を 0.89 の係数で比例計算
し,完全反射拡散体に対する L*,C*及び に逆変換する。

この表の値は測色光源 D50 及び CIE1931,2 度視野標準観察者によって計算されている。

注記  より細かい解像度のデータが必要である場合,引用されているデータを線形補間すれば,通常それで十分で

ある。

PRMG を知覚的及び彩度重視変換の目標色域として利用する場合,9.2.37 及び 9.2.46 で記述するように,

対応するプロファイルタグで指示するのが望ましい。


25

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

さらに,幾つかのよく知られている入力側から出力側への色再表現アルゴリズムが一次色及び二次色の

変換で定義されているので,PRMG における赤,緑,青,シアン,マゼンタ,イエロ(黄)のおおよその

位置もまた規定されている。これらの座標値を,

表 10 に示す。

表 10PRMG“一次及び二次”色

色座標

イエロ(黄)

シアン

マゼンタ

L*

ab

 41  95 60 50 21 42

C*

ab

 98  123 100  76  95 102

h

ab

  29  90 140 220 300 340

6.3.3.4 

知覚的表現様式基準媒体観察条件 

基準観察環境は,ISO 3664 で印刷製版及び写真向けに規定された標準観察条件 P2 に基づくものとする

が,画像の照明が環境の残りの照明と類似であるとみなすものとする“平均”周囲を含むように拡張する。

画像のすぐ周囲の表面は,反射率が 20 %である灰色の均一なつや消しであるとみなすものとする。基準観

察環境は,また,基準観察環境における基準媒体の輝度の 0.007 5 (3/4 %)のビューイング  フレアの水準

(1.06 cd/m

2

)であるとみなすものとする。実際の観察環境が基準観察環境と異なる場合,知覚的変換は,

観察環境の差を補正するものとする。

注記  ISO 3664 は,印刷物の実用的な評価のための適切な照明水準を 500 lx(P2)としている。これ

は実際の家庭及びオフィスの観察環境で見られる典型的な水準として規定されており,基準観

察環境に最も適切であると考えられた。

6.3.4 PCS

のための色空間の数値化 

6.3.4.1 

概要 

6.3.2

及び 6.3.3 で定義した測色値は,PCSXYZ 値又は PCSLAB 値として指定する。PCSXYZ 値で指定す

るときには,16 ビット/成分を用いて数値化するものとする。一方,PCSLAB 値で表すときには,8 ビッ

ト/成分又は 16 ビット/成分として数値化するものとする。さらに,DToBx 及び BToDx タグの文脈の範

囲において,

PCSXYZ 及び PCSLAB データは,PCSXYZ 又は PCSLAB 測色値を直接表現する float32Number

値を用いて数値化するものとする。

float32Number 型の数値化から整数型の数値化へ変換する際,浮動小数点数が,整数の数値化範囲外であ

る場合,成分ごとのクリッピングを,適用するものとする。

注記 1  これら二者択一の方法は,精度及び記憶容量において相反する要件を満足させるために提供

される。プロファイルヘッダに,どちらの数値化方法を使用するかを指定する。複数の数値

化手法をもつことは,色管理をやや複雑なものにするが,色精度,メモリ使用量など異なる

使用者の要求を扱う場合に,柔軟性を提供する。

注記 2 PCS の数値化は,結合空間を離散的に表現することではない。その数値化の目的は,空間内

の点を指定できるようにすることである。この処理モデルでは,変換テーブル要素間の補間

が可能なので,

補間された AToB の結果は,BToA 変換への入力として使用される必要がある。

AToB の結果は,最近傍の数値化された値に四捨五入しない(AToB 及び BToA の変換は,10.10

及び 10.11 で定義する。

6.3.4.2 

一般の PCS 数値化 

16 ビット整数型の PCSXYZ 数値化については,各成分(PCSXYZ

X

,PCSXYZ

Y

及び PCSXYZ

Z

)は,

u1Fixed15Number 型として数値化される。この数値化は,1.0 より大きな

X

又は

Z

をもつ PCSXYZ 値を可


26

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

能にするために選択された。

XYZNumber 型の PCSXYZ 数値化については,各成分(PCSXYZ

X

,PCSXYZ

Y

,PCSXYZ

Z

)は,

s15Fixed16Number として数値化される。float32Number 型の PCS 数値化については,実際の PCSXYZ 又は

PCSLAB の値をそのまま数値化する。表 11 に,PCSXYZ 数値化間の関係を示す。

表 11PCSXYZ X又は の数値化

値(X又は Z) u1Fixed15Number

s15Fixed16Number

float32Number

0.0 0000h

00000000h

0.0

1.0 8000h

00010000h

1.0

1.0+(32 767.0/32 768.0)

FFFFh

0001FFFEh

1.999 969 482 421 875

注記  1.999 969 482 421 875  は,float32Number 型として表現された 1.0+(32 767.0 / 32 768.0)である。

PCSLAB 数値化について,PCSLAB

L

*値は,PCSLAB

a

*値及び

b

*値とは異なる方法で数値化する。表

12

に,PCSLAB

L

*の数値化を示す。

表 12PCSLAB L*の数値化

値(PCSLAB L*) uInt8Number

uInt16Number

float32Number

0 00h

0000h

0.0

100.0 FFh

FFFFh

100.0

表 13 に,PCSLAB

a

*  及び PCSLAB

b

*の数値化を示す。

表 13PCSLAB a*又は b*の数値化

値(PCSLAB a*又は PCSLAB b*) uInt8Number

uInt16Number

float32Number

-128.0 00h

0000h

-128.0

0 80h

8080h

0.0

127.0 FFh

FFFFh

127.0

注記 1  整数の数値化は,“2 の補数”としての数値化ではなく,128 のオフセット後に線形に値を割

り付けたものである。この数値化は,負から正の値に変化するときの CLUT における不連続

性を避けるために採用した。

注記 2 257 の乗除で,8 ビット数値化と 16 ビット数値化との間の変換が可能である(A.4 を参照)。

注記 3 lut16Type タグ及び namedColor2Type タグの両方の型(そして,このタグ型だけ)は,PCSLAB

L

*,PCSLAB

a

*,PCSLAB

b

*の従来の 16 ビット数値化を用いることで,初期プロファイル

版(2 版)との上位互換を維持している。混乱を避けるために,10.8“lut16Type”において,

この数値化を指定する。

6.3.4.3 

白色及び黒色の PCS 数値化 

媒体相対の測色的,知覚的及び彩度重視の表現様式(ICC 絶対測色以外の全ての表現様式)の変換にお

いて,媒体の白色点は

表 14 に示すように PCSXYZ 及び PCS LAB の書式で表す。

注記  知覚的表現様式において,媒体は知覚的基準媒体である。


27

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 14PCS 白色点の数値化

成分

8 ビット

数値化

16 ビット

数値化

PCSLAB L* 100  FFh  FFFFh 
PCSLAB a* 0  80h 8080h 
PCSLAB b* 0  80h 8080h 
PCAXYZ X 0.964

2  − 7B6Bh

PCAXYZ Y 1.000

0  − 8000h

PCAXYZ Z 0.824

9  − 6996h

全ての表現様式に対する変換において,完全吸収体(光を全く反射しない理論的な媒体)は,

表 15 に示

すように PCSXYZ 及び PCSLAB の書式で表す。他の反射率の値は,PCSXYZ に線形に割り付ける。

表 15−完全吸収体の数値化

成分

8 ビット

数値化

16 ビット

数値化

PCSLAB L* 0.0  00h  0000h 
PCSLAB a* 0.0  80h  8080h 
PCSLAB b* 0.0  80h  8080h 
PCSXYZ X 0.0  − 0000h 
PCSXYZ Y 0.0  − 0000h 
PCSXYZ Z 0.0  − 0000h

知覚的表現様式の変換において,基準媒体の黒色点は,

表 16 に示すように PCSLAB 及び PCSXYZ で表

す。

表 16−知覚的基準媒体の黒色点の数値化

成分

8 ビット

数値化

16 ビット

数値化

PCSLAB L* 3.137

3  08h

0808h

PCSLAB a* 0  80h 8080h 
PCSLAB b* 0  80h 8080h 
PCSXYZ X 0.003

357

− 006Eh

PCSXYZ Y 0.003

479

− 0072h

PCSXYZ Z 0.002

869

− 005Eh

注記  制限された数値精度によって,PCSXYZ  Y

は,PCSLAB L*と正確には一致しない。

6.4 

数値化された PCSXYZ と PCSLAB との間の変換 

数値化された PCSXYZ と PCSLAB との間の変換は,範囲に対する適切な調整を伴い,ISO 13655 に規定

された式を用いるものとする。

整数基準の数値に変換する場合には,PCSLAB の数値化範囲の外部に存在する PCSXYZ の数値化範囲に

おける任意の色は,PCSXYZ から PCSLAB へ変換するとき,成分ごとに PCSLAB の範囲の制限値にクリ

ップするものとする。逆に,PCSXYZ の数値化範囲の外側の PCSLAB の数値化範囲に発生する色は,

PCSLAB から PCSXYZ に変換する場合には,成分ごとに PCSXYZ の範囲にクリップするものとする。

float32Number 型の数値化に変換する場合は,PCSXYZ と PCSLAB との間の変換は,6.3.4.2 で定義され


28

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

た float32Number 型の PCS の数値化によって実行され数値化される。

負の PCSXYZ 値から PCSLAB 値を計

算するためには,PCSLAB の色成分変換関数の 0.008 856 以下の直線部を,0 以下に線形に伸長するものと

する。

6.5 

装置数値化 

装置値の数値化の規定は装置ごとに決定する。通常,0.0∼1.0 の範囲の装置値は,8 ビットの 0∼255(FFh)

及び 16 ビットの 0∼65 535(FFFFh)を用いて数値化する。DToBx 及び BToDx タグの中で float32Number

の値を用いて数値化する場合は,装置値は 0.0∼1.0 の範囲外になることもある。

プロファイルの必須事項 

7.1 

概要 

7.1.1 ICC

プロファイルは,一つのファイルにこの順序で,次に示す要素を含まなければならない。

a)

7.2

に定義する 128 バイトのプロファイルヘッダ

b)  7.3

に定義するプロファイルのタグ表

c)

7.4

に定義するプロファイルタグ付け要素データ

その関係を,

図 に図示する。

図 6−プロファイル構造

プロファイル 
ヘッダ

タグ表

タグ付け 
要素データ

タグ数

識別記号

長さ

128 バイト

4 バイト

各 タ グ に 対 し
12 バイト

可変長


29

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

7.1.2

各プロファイル型に対する必須タグを,箇条 にまとめる。公に利用できるタグの定義及びその識

別記号を,各タグに許可するタグ型とともに箇条 にまとめる。また,タグ型を箇条 10 に定義する。

プロファイル構造中では,

a)

全てのプロファイルデータは,バイト降順に数値化するものとする。

b)

最初のタグ付け要素データは,タグ表の直後に続くものとする。

c)

全てのタグ付け要素データは,最後のものを含め,それに続く 3 バイト以内の充塡バイトによって,4

バイトごとの境界に至るまで充塡するものとする。

d)

全ての充塡バイトはヌル(ISO/IEC 646 で定義されている文字 0/0)とする。

注記 1  これは,長さが 4 の倍数であることを要することを示す。

注記 2  上記の制限は,二つの重要な効用を生む。一つ目は,同じタグデータをもつが異なった検査

合計値をもつ二つのプロファイルができる可能性が減少することであり,二つ目は,全ての

プロファイルが最小の長さになることである。

7.2 

プロファイルヘッダ 

7.2.1 

一般的必須事項 

プロファイルヘッダは,受け手のシステムが ICC プロファイルを正しく探し,分類するために必要な情

報を提供する。プロファイルヘッダの長さは 128 バイトであり,18 の領域をもっている。

表 17 は,プロ

ファイルヘッダに含まれる各要素のバイト位置,領域長及び内容を示す。領域の内容の数値化は,7.2.2

7.2.19

の定義に従うものとする。

注記 1  ヘッダが固定長であることは,プロファイルを探索し分類する応用プログラムにおける効率

を高める。

注記 2  色空間(ColorSpace)及び抽象(Abstract)プロファイル(8.7 及び 8.8 を参照)については,

幾つかの領域は無関係であるため 0 に設定できる。

表 17−プロファイルヘッダの領域

バイト位置

領域長 
バイト

領域の内容

数値化形式

0∼3 4

プロファイル長 uInt32Number

4∼7 4

望ましい CMM 型

7.2.3

参照

8∼11 4

プロファイルの版番号

7.2.4

参照

12∼15 4

プロファイル分類

7.2.5

参照

16∼19 4

データ色空間(ある場合には,そこから派生する空間)

7.2.6

参照

20∼23 4

PCS

7.2.7

参照

24∼35 12

このプロファイルが最初に作成された日付及び時刻 dateTimeNumber

36∼39 4

'acsp'

(61637370h)プロファイルファイル識別記号

7.2.9

参照

40∼43 4

主コンピュータシステム識別記号

7.2.10

参照

44∼47 4

分散処理及びキャッシュに関する選択肢のような,CMM のた
めの種々の選択肢を示すプロファイルフラグ

7.2.11

参照

48∼51 4

このプロファイルの対象となる装置製造者

7.2.12

参照

52∼55 4

このプロファイルの対象となる装置型式

7.2.13

参照

56∼63 8

媒体の種類のような特別な装置設定に特有な装置属性

7.2.14

参照

64∼67 4

表現様式

7.2.15

参照

68∼79 12

PCS 測色光源の nCIEXYZ 値 XYZNumber

80∼83 4

プロファイル作成者識別記号

7.2.17

参照

84∼99 16

プロファイル識別子

7.2.18

参照


30

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 17−プロファイルヘッダの領域(続き)

バイト位置

領域長 
バイト

領域の内容

数値化形式

100∼127 28

将来の拡張のための予備バイト[0(00h)に設定する]

7.2.2 

プロファイル長領域(バイト位置 03 

プロファイル長領域の値は,プロファイルヘッダ,タグ表及び最後のタグの充塡バイトを含めたタグ付

け要素データを合わせて得られる正確な長さとする。この値は,uInt32Number 型で数値化する。

7.2.3 

望ましい CMM 型領域(バイト位置 47 

この領域は,使用する CMM として望ましいものを識別するために用いることがある。用いる場合,ICC

登録簿

(箇条 参照)

に登録されている CMM 型の識別記号に一致していなければならない。

望ましい CMM

を特定しない場合,この領域は 0(00000000h)に設定する。

7.2.4 

プロファイルの版領域(バイト位置 811 

このプロファイルが適合するプロファイルの版は,2 進化 10 進数でプロファイルの版領域に数値化する

ものとする。最初のバイト(バイト 8)は,大改版を示し,バイト 9 は,そのバイトの半分である 4 ビッ

トごとに小改版及びバグ修正版を示す。バイト 10 及び 11 は,予備であり 0 を設定する。大改版及び小改

版は,ICC が定める。この規格に一致するプロファイルの版は,

“4.3.0.0”

(04300000h と数値化する。

)で

ある。

注記  大改版番号の変更は,仕様に加えた変更が,改版された仕様に適合するプロファイルを正しく

使用又は作成するために,CMM 及びプロファイル生成ソフトウェアの両方を改良することを

要する場合だけに発生する。小改版番号の変更は,仕様への変更が,既存の CMM が,改訂さ

れた仕様に適合するプロファイルを処理できるようなものである場合に発生する。例えば,必

須タグを加えるのは大改版であるが,任意タグを加えるのは小改版である。

7.2.5 

プロファイル分類領域(バイト位置 1215 

この領域には,

表 18 に示すプロファイル分類識別記号の一つを格納するものとする。

装置プロファイルには,入力,表示及び出力の三つの基本分類がある。その三つの基本装置プロファイ

ル分類に加え,四つの付加的な色処理プロファイルが定義されている。これらのプロファイルは,CMM

が通常の色処理で利用するため,又は計算済みの変換を格納するのにこれらの型を利用する便宜を得るた

めの,標準の実装方法を提供する。これら四つの付加的なプロファイル分類は,装置連結(DeviceLink)

色空間(ColorSpace)

,抽象(Abstract)

,及び命名色(NamedColor)である。

表 18−プロファイル分類

プロファイル分類

識別記号 16 進数値化

入力装置(Input device)プロファイル 'scnr'  73636E72h

表示装置(Display device)プロファイル

'mntr' 6D6E7472h

出力装置(Output device)プロファイル

'prtr' 70727472h

装置連結(DeviceLink)プロファイル 'link' 6C696E6Bh

色空間(ColorSpace)プロファイル 'spac'

73706163h

抽象(Abstract)プロファイル 'abst'

61627374h

命名色(NamedColor)プロファイル 'nmcl' 6E6D636Ch

7.2.6 

データ色空間領域(バイト位置 1620 

この領域は,プロファイル変換の A 側(装置側)に予定するデータ色空間の識別記号を格納するものと


31

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

する。許されるデータ色空間の名前及び識別記号は,

表 19 に示す。識別記号は,左詰めである。

表 19−データ色空間識別記号

色空間型

識別記号 16 進数値化

nCIEXYZ 又は PCSXYZ

a)

 'XYZ '

58595A20h

CIELAB 又は PCSLAB

b)

 'La '

4C616220h

CIELUV 'Luv '

4C757620h

YCbCr 'YCbr'

59436272h

CIEYxy 'Yxy '

59787920h

RGB 'RGB '

52474220h

Gray 'GRAY'

47524159h

HSV 'HSV '

48535620h

HLS 'HLS '

484C5320h

CMYK 'CMYK'

434D594Bh

CMY 'CMY '

434D5920h

2 色 '2CLR'

32434C52h

3 色(上述以外) '3CLR'

33434C52h

4 色(CMYK 以外) '4CLR'

34434C52h

5 色 '5CLR'

35434C52h

6 色 '6CLR'

36434C52h

7 色 '7CLR'

37434C52h

8 色 '8CLR'

38434C52h

9 色 '9CLR'

39434C52h

10 色 'ACLR'

41434C52h

11 色 'BCLR'

42434C52h

12 色 'CCLR'

43434C52h

13 色 'DCLR'

44434C52h

14 色 'ECLR'

45434C52h

15 色 'FCLR'

46434C52h

a)

  識別記号'XYZ 'は文脈によって nCIEXYZ 又は PCSXYZ を指す。

b)

  識別記号'Lab 'は文脈によって CIELAB 又は PCSLAB を指す。

7.2.7 PCS

領域(バイト位置 2023 

装置連結プロファイルを除く全てのプロファイル分類(

表 18 参照)では,PCS 数値化は PCSXYZ 又は

PCSLAB とし,識別記号は表 19 に定義する。プロファイル分類が装置連結プロファイルである場合は,
PCS の値は,表 19 のうちの適切なものとする。この領域は変換の B 側(PCS 側)の色空間を表す。

7.2.8 

日付及び時刻領域(バイト位置 2435 

このヘッダ領域には,このプロファイルを最初に作成した日付及び時刻を dateTimeNumber として数値

化し,格納するものとする。

7.2.9 

プロファイルファイル識別記号領域(バイト位置 3639 

プロファイルファイル識別記号領域は,プロファイルファイル識別記号として,

“acsp”(61637379h)を格

納するものとする。

7.2.10 

主コンピュータシステム領域(バイト位置 4043 

この領域は,このプロファイルが対象とする主コンピュータシステム,すなわちオペレーティングシス

テムを識別するために利用することがある。これまでに使用されている主コンピュータシステム,及びそ

れに使うこととする識別記号を,

表 20 に示す。もしも,主コンピュータシステムを特定しない場合は,こ


32

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

の領域には 0(00000000h)を設定する。

表 20−主コンピュータシステム

主コンピュータシステム

識別記号 16 進数値化

Apple Computer, Inc.

'APPL'

4150504Ch

Microsoft Corporation

'MSFT'

4D534654h

Silicon Graphics, Inc.

'SGI '

53474920h

Sun Microsystems, Inc.

'SUNW'

53554E57h

7.2.11 

プロファイルフラグ領域(バイト位置 4447 バイト) 

このプロファイルフラグ領域は,分散処理及びキャッシュに関する選択肢のような CMM に対する種々

の情報を示すフラグを格納するものとする。最下位の 16 ビットは,ICC のための予備である。ビット位置

0 及び 1 のフラグは,表 21 に示すように利用する。附属書 に EPS,TIFF,JPEG 及び GIF 画像ファイル

への装置プロファイルの埋込みを記述する。

表 21−プロファイルフラグ

ビット位置

領域長

ビット

領域の内容

0 1

埋込みプロファイル(ファイルに埋め込まれていないとき 0 と

し,埋め込まれているとき 1 とする。

1 1

プロファイルは,埋め込まれた色データとは独立に利用できな
い(真のとき 1 とし,偽のとき 0 とする。

7.2.12 

装置製造者領域(バイト位置 4851 

この領域は,装置製造者を識別するために利用することがある。利用する場合には,この識別記号は

www.color.org(箇条 を参照)に存在する ICC 識別記号登録簿の適切な部分に含まれる識別記号と一致し

ていなければならない。利用しない場合には,この領域には 0(00000000h)を設定する。

7.2.13 

装置型式領域(バイト位置 5255 

この領域は,装置の型式を識別するのに利用することがある。利用する場合には,この識別記号は

www.color.org(箇条 を参照)に存在する ICC 識別記号登録簿の適切な部分に含まれる識別記号と一致し

ていなければならない。利用しない場合には,この領域には 0(00000000h)を設定する。

7.2.14 

装置属性領域(バイト位置 5663 

この装置属性領域は,このプロファイルが適用できる特別な装置設定に特有の属性を識別するために利

用するフラグを含むものとする。この 64 ビットのうちの下位 32 ビットは,ICC が定義している。ビット

は,

表 22 に示すように利用するものとする。


33

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 22−装置属性

ビット位置

領域長 
ビット

属性

0 1

反射(0)又は透過(1)

1 1

光沢(0)又はつや消し(1)

2 1

媒体極性−陽画(0)又は陰画(1)

3 1

カラー媒体(0)又は白黒媒体(1)

4∼31 28

予備(0 に設定する。

32∼63 32

ICC は利用法を定義しない(提供者依存)。

注記  ビット 0,1,2 及び 3 は媒体を記述しており,装置ではないことに注意する。例えば,

白黒フィルムが装塡されているカラースキャナのためのプロファイルでは,データ色

空間領域(7.2.6 参照)の値にかかわらず,ビット 3 は 1 とすることになる。もし,媒
体が(インクジェットプリンタの用紙のように)

,本来“カラー”又は“白黒”と決ま

っていないならば,再現は装置の性質による。つまり,色インクカートリッジが装塡

されたインクジェットプリンタは,

“カラー”媒体をもっていると考えることができ

る。

7.2.15 

表現様式領域(バイト位置 6467 

表現様式領域は,このプロファイルを他のプロファイルと結合する場合(又は装置連結プロファイルの

場合は,結合したとき)利用するのが望ましい(又は装置連結プロファイルの場合は,利用した)表現様

式を指定するものとする。3 個以上の一連のプロファイルでは,この指定は,連続するこのプロファイル

と次のプロファイルとの結合に適用するのであって,一連のプロファイル全体についてではない。通常,

利用者又は応用プログラムは,表現様式を実行時又は埋込み時に動的に設定することになる。そのため,

このフラグは,このプロファイルが何らかの文脈(例えば装置連結プロファイル又は埋め込まれた入力側

のプロファイルの中)で利用されるまでは,何ら意味をもたないこともある。

この領域は uInt32Number 型であり,最下位の 16 ビットが表現様式を数値化する。最上位の 16 ビットに

は 0(0000h)を設定する。

定義する表現様式は,知覚的,媒体相対測色,彩度重視及び ICC 絶対測色である。これらは,

表 23 

示す値を利用して識別する。

表 23−表現様式

表現様式

知覚的 0

媒体相対測色 1

彩度重視 2 
ICC 絶対測色 3

7.2.16 PCS

測色光源領域(バイト位置 6879 

PCS 測色光源領域は,nCIEXYZ 値(

X

=0.964 2,

Y

=1.0,

Z

=0.824 9)を XYZNumber として格納するも

のとする。詳細は,

附属書 を参照。

注記  これらの値は CIE 測色光源 D50 の nCIEXYZ 値である。

7.2.17 

プロファイル作成者識別記号領域(バイト位置 8083 

この領域は,プロファイルの作成者を識別するために利用することがある。利用する場合には,識別記

号は www.color.org(箇条 を参照)に存在する ICC 識別記号登録簿の装置製造者部分に格納された識別記

号と一致するのが望ましい。利用しない場合には,この領域には 0(00000000h)を設定する。


34

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

7.2.18 

プロファイル識別子領域(バイト位置 8499 

この領域は,0 (00h)でない場合は,プロファイル識別子をもつものとする。プロファイル識別子は,

Internet RFC1321 に定義された MD5 暗号化手法を使って計算するものとする。プロファイルヘッダのプロ

ファイルフラグ領域(バイト位置 44∼47−7.2.11 参照)

,表現様式領域(バイト位置 64∼67−7.2.15 参照)

及びプロファイル識別子領域(バイト位置 84∼99)の値を一時的に 0 で置き換えた後,このヘッダのプロ

ファイル長領域に基づいて定まるプロファイル全体を,

この識別子を計算するために利用するものとする。

プロファイル識別子領域が 0(00h)であることは,プロファイル識別子を計算しなかったことを示すもの

とする。

プロファイルの作成者には,プロファイル識別子を計算し,記録することを勧奨する。

7.2.19 

予備領域(バイト位置 100127 

プロファイルヘッダのこの領域は,将来の ICC の定義のための予備であり,0 を設定する。

7.3 

タグ表 

7.3.1 

概観 

タグ表は,プロファイルにおけるタグの目次及びタグ付け要素データへの索引として機能する。タグ表

は,まず表に含まれるタグの数を格納する 4 バイトと,それに続く,各々のタグ当たり 12 バイトずつの,

一連の記載事項とから構成するものとする。したがって,タグ表は 4+12

n

バイトで構成される。ここで,

n

はプロファイルを構成するタグの数である。この表中のタグの記載事項は,いかなる順序でもよいし,

プロファイル中のタグ付け要素データの順序と合っている必要もない。

このタグ数に続く各々12 バイトのタグ記載事項は,4 バイトのタグ識別記号,4 バイトのタグ付け要素

データの始点を定めるオフセット及びタグ付け要素データの長さをバイト数で示す 4 バイトからなるもの

とする。

表 24 は,このタグ表の構造を示す。タグ表を構成する記載事項の位置及び内容を 7.3.27.3.5 

規定する。

表 24−タグ表の構造

バイトオフ

セット

a)

領域長 
バイト

内容

数値化

0∼3 4

タグ数(n

4∼7 4

タグ識別記号

8∼11 4

タグ付け要素データの始点へのオフセット uInt32Number

12∼15 4

タグ付け要素データの長さ uInt32Number

16∼12n+3 12n

続く n-1 個のタグそれぞれの識別記号,オフセット及び長さ

はそのプロファイルが含むタグの数 

a)

  この表に示すバイトオフセットは,128 バイトのヘッダに対してのもので,タグ表はバイト位置 128 から始ま

る。

7.3.2 

タグ数(バイト位置 03 

バイト位置 0∼3 は,タグ表に含まれるタグの数を指定するものとし,uInt32Number 型として数値化す

る。

7.3.3 

タグ識別記号(バイト位置 4及び繰返し) 

バイト位置 4∼7(及び 12 バイト間隔の繰返し)は,箇条 10 に掲げられたタグ,又は専用タグの識別記

号を指定する。専用タグの識別記号は,箇条 に規定したように ICC に登録しなければならない。


35

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

7.3.4 

タグ付け要素データの始点へのオフセット(バイト位置 811 及び繰返し) 

バイト位置 8∼11(及び 12 バイト間隔の繰返し)は,タグ付け要素データの始点の(0 のアドレスをも

つ)プロファイルデータ列の始点に対するアドレスを指定するものとし,uInt32Number 型として数値化す

る。

注記 1  埋め込まれていないプロファイルの場合は,指定される数値はファイルのオフセットと等し

い。

全てのタグ付け要素データは(プロファイルデータ列の始点に対して)4 バイトごとの境界から始まる。

そのため各々のタグ付け要素データへのオフセットの最下位の 2 ビットは 0 に設定する。このことは,タ

グの処理機構がタグの内容を知る必要なしに,32 ビット値で始まるタグは適切に整列することを意味する。

注記 2  要素データのアドレスがデータ型バイト数の整数倍のとき,要素データはデータ型に対し整

列している。

7.3.5 

タグ付け要素データ長(バイト位置 1215 及び繰返し) 

タグ付け要素データ長は,uInt32Number 型として数値化した,タグ付け要素データのバイト数とする。

タグ付け要素データ長の値は,実際のデータバイト数とし,タグ付け要素データの後尾の充塡分は含まな

いものとする。

7.4 

タグ付けデータ 

タグ付け要素データの第 1 の組は,タグ表の直後に続くものとし,全てのタグ付け要素データは,最後

のタグ付け要素データを含め,それに続く 3 バイト以内の充塡バイトによって 4 バイトごとの境界に至る

まで充塡するものとする。

各々のタグ付け要素データ長及び全タグ付け要素データの総計の長さは,タグ付け要素データの始点へ

のオフセット値及びタグ付け要素データ長の値が 32 ビットであることによってだけ制限される。

必須タグ 

8.1 

概要 

8.2

8.9 では,7.2 で定義したヘッダに加えて,各々のプロファイル型において必須となるタグを規定す

る(これら必須タグは,

附属書 においても表形式で与えられる。)。

注記  プロファイルには,箇条 で必須として記載したタグ以外にも付加的なタグを含むことができ

る。明確に記載されるタグは,各々の型の適正なプロファイルを構成するために必要となるタ

グである。

各々の型のプロファイルに,特定のタグを必須とすることの目的は,共通の基本水準となる機能を提供

することにある。独自の CMM が存在しない場合にも,必須タグは,既定の CMM が要求される色変換を

実行するのを可能とする十分な情報をもつことになる。必須データによって示される特定のモデルが,各

プロファイル型に対して識別される。詳細は,

附属書 に規定する。必須タグによって提供されるデータ

は,任意タグ及び専用データで得られる品質水準までは提供しないこともあるが,提供されるデータは,

高度な装置のモデル化に適切なものである。

8.2 

共通要求事項 

装置連結(DeviceLink)プロファイルを除いて,全てのプロファイルは,次のタグを含むものとする。

− profileDescriptionTag (9.2.41 参照)

− copyrightTag

9.2.21 参照)

− mediaWhitePointTag (9.2.34 参照)


36

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

− chromaticAdaptationTag−プロファイルを計算するのに使用される測定データが,PCS の適用白色とは

異なる適用白色の色度に対して指定されるとき(9.2.15 参照)

注記  装置連結(DeviceLink)プロファイルは,mediaWhitePointTag 及び chromaticAdaptationTag をも

つ必要はない。

ICC 絶対測色表現様式又は媒体相対測色表現様式を用いて PCS に生成された画像状態が複製参照ではな

い場合,colorimetricIntentImageStateTag が含まれることが望ましい。colorimetircIntentImageStateTag が含ま

れない場合には,PCS に表現された測色値は,プロファイルヘッダに示された媒体分類の複製参照として

解釈することが望ましい。

全てのプロファイルにおいて,全ての表現様式が同じタグデータを参照してもよい。また,ICC 絶対測

色値が指定されているときは,媒体相対測色表現様式タグを使ってもよい。

8.3 

入力プロファイル 

8.3.1 

概要 

入力プロファイルは,一般にスキャナ,ディジタルカメラなどの装置に用いる。入力プロファイルとし

て使用できるプロファイル型は,N 成分 LUT 型,3 成分行列型,及び白黒型である。

8.3.2 N

成分 LUT 型入力プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,N 成分 LUT 型入力プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− AToB0Tag(9.2.1 参照)

AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA0Tag(9.2.6 参照),BToA1Tag(9.2.7 参照),及び

BToA2Tag(9.2.8 参照)もまた,N 成分 LUT 型入力プロファイルに含んでもよい。これらのタグが存在す

る場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。DToB0Tag(9.2.24 参照),DToB1Tag

9.2.25 参照)

,DToB2Tag(9.2.26 参照)

,DToB3Tag(9.2.27 参照)

,BToD0Tag(9.2.9 参照)

,BToD1Tag(9.2.10

参照)

,BToD2Tag(9.2.11 参照)

,及び BToD3Tag(9.2.12 参照)もまた,含んでもよい。

gamutTag(9.2.28 参照)を含んでもよい。このタグの使用方法は,出力プロファイルにおける方法と同

じである。

8.3.3 3

成分行列型入力プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,3 成分行列型入力プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− redMatrixColumnTag(9.2.44 参照)

− greenMatrixColumnTag(9.2.30 参照)

− blueMatrixColumnTag(9.2.4 参照)

− redTRCTag(9.2.45 参照)

− greenTRCTag(9.2.31 参照)

− blueTRCTag(9.2.5 参照)

AToB0Tag(9.2.1 参照),AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA0Tag(9.2.6 参照),BToA1Tag

9.2.7 参照)

,及び BToA2Tag(9.2.8 参照)もまた,3 成分行列型入力プロファイルに含んでもよい。これ

らのタグが存在する場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。

さらに,gamutTag(9.2.28 参照)を含んでもよい。このタグの使用方法は,出力プロファイルにおける


37

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

方法と同じである。

行列 TRC モデルでは,PCSXYZ 数値化だけを用いることができる。このプロファイルは,このモデル

によって適切に PCSXYZ と関連付けられる 3 成分色空間をもつどんな装置に使ってもよい。

注記 PCSLAB 数値化を使用する場合は,そのプロファイルは,行列型プロファイルの代わりに,

AToB0Tag(8.3.2 参照)を含む N 成分 LUT 型入力プロファイルであることを要する。

3 成分行列型入力プロファイルで使用する計算モデルは,F.3 で定義するモデルとする。

8.3.4 

白黒型入力プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,白黒型入力プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− grayTRCTag(9.2.29 参照)

AToB0Tag(9.2.1 参照),AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA0Tag(9.2.6 参照),BToA1Tag

9.2.7 参照)

,及び BToA2Tag(9.2.8 参照)もまた,白黒型入力プロファイルに含んでもよい。これらの

タグが存在する場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。

grayTRCTag で使用する計算モデルは,F.2 で定義するモデルとする。

8.4 

表示装置プロファイル 

8.4.1 

概要 

このプロファイル分類は,モニタなどの表示装置を表す。表示装置プロファイルとして使用できるプロ

ファイル型は,N 成分 LUT 型,3 成分行列型,及び白黒型である。

8.4.2 N

成分 LUT 型表示装置プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,N 成分 LUT 型表示装置プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− AToB0Tag(9.2.1 参照)

− BToA0Tag(9.2.6 参照)

AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA1Tag(9.2.7 参照),及び BToA2Tag(9.2.8 参照)

もまた,N 成分 LUT 型表示装置プロファイルに含んでもよい。これらのタグが存在する場合は,それらの

使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。

DToB0Tag(9.2.24 参照),DToB1Tag(9.2.25 参照),DToB2Tag(9.2.26 参照),DToB3Tag(9.2.27 参照),

BToD0Tag(9.2.9 参照),BToD1Tag(9.2.10 参照),BToD2Tag(9.2.11 参照),及び BToD3Tag(9.2.12 参照)

もまた,含んでもよい。

gamutTag(9.2.28 参照)を含んでもよい。このタグの使用方法は,出力プロファイルにおける方法と同

じである。

8.4.3 3

成分行列型表示装置プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,3 成分行列型表示装置プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− redMatrixColumnTag(9.2.44 参照)

− greenMatrixColumnTag(9.2.30 参照)

− blueMatrixColumnTag(9.2.4 参照)


38

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

− redTRCTag(9.2.45 参照)

− greenTRCTag(9.2.31 参照)

− blueTRCTag(9.2.5 参照)

AToB0Tag(9.2.1 参照),AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA0Tag(9.2.6 参照),BToA1Tag

9.2.7 参照)

,及び BToA2Tag(9.2.8 参照)もまた,3 成分行列型表示装置プロファイルに含んでもよい。

これらのタグが存在する場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。

さらに,gamutTag(9.2.28 参照)を含んでもよい。このタグの使用方法は,出力プロファイルにおける

方法と同じである。

行列 TRC モデルでは,PCSXYZ 数値化だけを用いることができる。このプロファイルは,このモデル

によって適切に PCSXYZ と関連付けられる 3 成分色空間をもつどんな装置に使ってもよい。

注記 PCSLAB 数値化を使用する場合は,そのプロファイルは,行列型プロファイルの代わりに N 成

分 LUT 型表示装置プロファイルであることを要する。

3 成分行列型表示装置プロファイルで使用する計算モデルは,F.3 で定義するモデルとする。

8.4.4 

白黒型表示装置プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,白黒型表示装置プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− grayTRCTag(9.2.29 参照)

AToB0Tag(9.2.1 参照),AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA0Tag(9.2.6 参照),BToA1Tag

9.2.7 参照)

,及び BToA2Tag(9.2.8 参照)もまた,白黒型表示装置プロファイルに含んでもよい。これ

らのタグが存在する場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。

grayTRCTag で使用する計算モデルは,F.2 で定義するモデルとする。

8.5 

出力プロファイル 

8.5.1 

概要 

出力プロファイルは,プリンタ,フィルム記録装置などの装置に使用する。出力プロファイルとして使

用できるプロファイル型は,N 成分 LUT 型及び白黒型である。

8.5.2 N

成分 LUT 型出力プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,N 成分 LUT 型出力プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− AToB0Tag(9.2.1 参照)

− AToB1Tag(9.2.2 参照)

− AToB2Tag(9.2.3 参照)

− BToA0Tag(9.2.6 参照)

− BToA1Tag(9.2.7 参照)

− BToA2Tag(9.2.8 参照)

− gamutTag(9.2.28 参照)

− colorantTableTag(9.2.18 参照)−

x

CLR 色空間に対して(7.2.6 参照)。


39

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

colorantTableTag(9.2.18)は,

x

CLR 色空間に対してだけの必須タグである。このタグによって,これら

の色空間(

表 19)に対して,色材の名称及び PCSXYZ 値又は PCSLAB 値を指定することができる。ここ

で,これらの名称は,他の場合のように色空間の選択によって暗示される訳ではないためである。

DToB0Tag(9.2.24 参照),DToB1Tag(9.2.25 参照),DToB2Tag(9.2.26 参照),DToB3Tag(9.2.27 参照),

BToD0Tag(9.2.9 参照),BToD1Tag(9.2.10 参照),BToD2Tag(9.2.11 参照),及び BToD3Tag(9.2.12 参照)

もまた,含んでもよい。

8.5.3 

白黒型出力プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,白黒型出力プロファイルは次のタグを含むものとする。

− grayTRCTag(9.2.29 参照)

AToB0Tag(9.2.1 参照),AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA0Tag(9.2.6 参照),BToA1Tag

9.2.7 参照)

,及び BToA2Tag(9.2.8 参照)もまた,白黒型出力プロファイルに含んでもよい。これらの

タグが存在する場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義される方法とする。

grayTRCTag で使用する計算モデルは,F.2 で定義するモデルとする。

8.6 

装置連結(DeviceLink)プロファイル 

装置連結(DeviceLink)プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− profileDescriptionTag(9.2.41 参照)

− copyrightTag(9.2.21 参照)

− profileSequenceDescTag(9.2.42 参照)

− AToB0Tag(9.2.1 参照)

− colorantTableTag(9.2.18 参照)−そのデータ色空間領域が

x

CLR の場合だけ必須とする。ここで

x

は,

16 進数の 2∼F とする(7.2.6 参照)。

− colorantTableOutTag(9.2.19 参照)−その PCS 領域が

x

CLR の場合だけ必須とする。ここで

x

は,16

進数の 2∼F とする(7.2.6 参照)

このプロファイルは,元に戻すことのできないあらかじめ計算された変換を含んでいる。ここで,この

変換は一方向の連結,又は装置間の接続を表す。それは,いかなる装置モデルを表しているものでもなく,

画像に埋め込まれ得るものでもない。

一つの AToB0Tag は,四つの可能な表現様式のうちのどの一つのデータを含んでもよい。使用した表現

様式を,プロファイルのヘッダに示す。

装置連結(DeviceLink)プロファイルのデータ色空間領域(7.2.6 参照)は,その装置連結の構築に使わ

れた連結の最初のプロファイルのデータ色空間領域と同じものとなるであろう。PCS 領域(7.2.7 参照)は,

連結の最後のプロファイルのデータ色空間領域と同じものとなるであろう。

データ色空間領域を,

x

が 16 進数 2∼F である

x

CLR に設定する場合,colorantTableTag(9.2.18)は,入

力色材(

表 19)の名称及び PCSLAB 値を指定するための必須タグである。ここで,これらの名称は,他

の場合のように色空間の選択によって暗示される訳ではないためである。これらの色材は,プロファイル

の入力値を表している。

対応して,

PCS 領域が,

x

が 16 進数 2∼F である

x

CLR に設定されている場合,colorantTableOutTag(9.2.19


40

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

が必須となり,そして,出力色材(

表 19)を表す。PCSLAB 値だけが利用できる。

装置連結(DeviceLink)プロファイルは DToB0Tag を含んでもよい(9.2.24 参照)

注記 colorantOrderType タグ'clro'は,出力色材の重ね順を指定する。

8.7 

色空間(ColorSpace)プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,色空間(ColorSpace)プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− BToA0Tag(9.2.6 参照)

− AToB0Tag(9.2.1 参照)

このプロファイルは,色の数値化と PCS との間の変換を実行するための適切な情報を提供する。この種

の プロファ イルは , 装置 の 測 定又 は 特性 測 定 用 デ ー タに よら ず, モ デ ルに 基 づ いてい る。 色 空 間

(ColorSpace)プロファイルは,画像に埋め込んでもよい。

色空間(ColorSpace)プロファイルにおいて,装置プロファイル依存領域が無意味の場合は,ゼロを設

定する。

AToB1Tag(9.2.2 参照),AToB2Tag(9.2.3 参照),BToA1Tag(9.2.7 参照),BToA2Tag(9.2.8 参照),DToB0Tag

9.2.24 参照)

,DToB1Tag(9.2.25 参照)

,DToB2Tag(9.2.26 参照)

,DToB3Tag(9.2.27 参照)

,BToD0Tag

9.2.9 参照)

,BToD1Tag(9.2.10 参照)

,BToD2Tag(9.2.11 参照)

,及び BToD3Tag(9.2.12 参照)もまた,

色空間(ColorSpace)プロファイルに含んでもよい。これらのタグが存在する場合は,その使用方法は,

表 259.1 参照)で定義する方法とする。

gamutTag(9.2.28 参照)を含んでもよい。このタグの使用方法は,出力プロファイルにおける方法と同

じである。

8.8 

抽象(Abstract)プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,抽象(Abstract)プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− AToB0Tag(9.2.1 参照)

このプロファイルは,抽象変換を表すものであって,どんな装置モデルも表さない。抽象(Abstract)プ

ロファイルを用いる色変換は,PCS から PCS へ実行される。抽象(Abstract)プロファイルを画像に埋め

込むことはできない。

抽象(Abstract)プロファイルは DToB0Tag(9.2.24 参照)を含んでもよい。

8.9 

命名色(NamedColor)プロファイル 

8.2

に記載したタグに加えて,命名色(NamedColor)プロファイルは,次のタグを含むものとする。

− namedColor2Tag(9.2.35 参照)

命名色(NamedColor)プロファイルは,装置プロファイルと対となるプロファイルと考えることができ

る。与えられた装置について,プロセスカラー(CMYK4 色の)変換を取り扱う一つ以上の装置プロファ

イル及び命名色を取り扱う一つ以上の命名色(NamedColor)プロファイルがある。

namedColor2Tag は,命名色一覧における各命名色の PCS 及び任意の装置表現を提供する。命名色

(NamedColor)プロファイルは,データが特定の装置向けに形成されているので装置依存である。異なる


41

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

消耗品又は複数の命名色提供者を考慮するために複数の命名色(NamedColor)プロファイルが存在するこ

とがある。PCS 表現は,一般的な色管理機能で使用できるように提供する。それは,命名色を表示し,更

に他の装置で模倣する場合に役に立つ。

意図されている装置で命名色(NamedColor)プロファイルを用いる場合,利用できるときは,色の装置

表現は,各命名色の正確な装置座標を指定する。装置の出力プロファイルに関連する PCS 表現は,これら

の正確な座標の近似(値)を提供する。この近似値の正確さは,出力プロファイル及び変換を実行する色

管理システムの精度の関数である。

PCS と装置表現との組合せによって,精度及び移植性に関しての融通性を提供する。

8.10 

タグ使用における優先順位 

8.10.1 

概要 

一つの CMM で機能する複数の色変換方法が存在する。同じプロファイルに複数の方法に対するデータ

を含む場合には,ソフトウェア実装において次の選択アルゴリズムを使用するものとする。

8.10.2 

入力,表示装置,出力又は色空間(ColorSpace)プロファイル型 

入力,表示装置,出力又は色空間(ColorSpace)プロファイル型の場合,指定された表現様式のタグ使

用の優先順位は,次のとおりとする。

a)

その表現様式に指定された BToD0Tag,BToD1Tag,BToD2Tag,BToD3Tag,DToB0Tag,DToB1Tag,

DToB2Tag,又は DToB3Tag が存在すればそのタグを使用する。ただし,このタグが CMM によって必

要とされない,又は使用できない(そのタグ内の特定の処理要素が使用できない場合,そのタグは使

用できない。

)場合を除く。

b)  a)

のタグが使用されない場合,

その表現様式に指定された BToA0Tag,

BToA1Tag,BToA2Tag,AToB0Tag,

AToB1Tag,又は AToB2Tag を使用する。

c)

a)

及び b)のタグが使用されない場合,BToA0Tag 又は AToB0Tag が存在すればそれを使用する。

d)  a)

b)

及び c)のタグが使用されない場合,

TRC(redTRCTag,greenTRCTag,blueTRCTag,又は grayTRCTag)

及び色材原色を表す行列(redMatrixColumnTag,greenMatrixColumnTag,blueMatrixColumnTag)を使用

する。

表 25 を参照。

8.10.3 

装置連結(DeviceLink)又は抽象(Abstract)プロファイル 

装置連結(DeviceLink)又は抽象(Abstract)プロファイル型の場合,タグ使用の優先順位は次のとおり

とする。

a) DToB0Tag

が存在すればそのタグを使用する。ただし,このタグが CMM によって必要とされない,

又は使用できない(そのタグ内の特定の処理要素が使用できない場合,そのタグは使用できない)場

合を除く。

b) DToB0Tag

が使用されない場合,AToB0Tag を使用する。

表 25 を参照。

タグの定義 

9.1 

概要 

ICC で現在定義されている共通タグを,9.2 にアルファベット順に示す。どのような種類のデータがタグ

の中に含まれているかをプロファイル読取りプログラムが確認するために,専用タグを含む全てのタグの

最初の 4 バイトには,タグ識別記号が記述されている。9.2 の各見出しの下には,そのタグに使用しなけれ


42

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

ばならないタグ識別記号,そのタグに許可するタグ型(箇条 10 参照)

,そして,各タグの目的に関する簡

単な説明を記す。全ての共通に利用できるタグの略式一覧を

表 G.13 に示す。

これらの個々のタグは,あらゆる可能なプロファイルを作成するために用いられる。タグ識別記号はデ

ータの型だけを示すもので,

データが意図する用途又は目的については何も意味してはいない。

箇条 は,

プロファイルの各型に含まなければならないタグを規定している。9.2 のその他のタグは,それらが特にプ

ロファイル分類の定義において除外されない限り,任意タグとして用いてもよい。

幾つかのタグの解釈は文脈に依存する。この依存関係を,

表 25 に記述する。この表は,各主要プロファ

イル分類及びモデルに関連する表現様式の概要として有用である。

“未定義”とは,ICC がその状況におけ

るそのタグの使用を規定していないことを意味する。ICC は,このようなタグをプロファイルに含まない

ことを推奨する。そのようなタグが存在する場合には,そのタグの使用法は処理系に依存する。一般に,

BToA

x

Tag は,AToB

x

Tag の逆の演算を意味する。AToB1Tag 及び BToA1Tag は,測色表現様式の双方を提

供するために用いることに注意する。

AToB

x

Tag 及び BToA

x

Tag は,多次元ルックアップテーブルを含むことができるモデルであることを示す。

このモデルは,10.810.910.10 及び 10.11 に詳細に記述する。

DToB

x

Tag 及び BToD

x

Tag は 32 ビット IEEE754 浮動小数で数値化される値の範囲を処理する色変換を表

現する。演算モデルは 10.14 に詳細に記述する。これらのタグは,全てのプロファイル分類に対して任意

である。

“D”の空間は,32 ビット IEEE754 浮動小数で数値化された装置空間を表す。この空間では,負の値も

正の値(1.0 を超える値を含む)と同じように,もし装置によって使用可能ならば許される。

“B”の空間は,AToB

x

Tag 及び BToA

x

Tag の“B”の空間と同じく,PCS を表す。DToB

x

Tag 及び BToD

x

Tag

の“B”の空間の数値化の範囲は,AToB

x

Tag 及び BToA

x

Tag の場合と同様に,6.3.4 で定義する(6.3.4 

照)

DToB3Tag 及び BToD3Tag は,プロファイル内で ICC 絶対測色表現様式を直接数値化する事を可能にす

る。DToB3Tag 及び BToD3Tag の PCS は,float32Number 型として数値化された値で ICC 絶対測色値を表現

する。 DToB3Tag 及 び BToD3Tag に よる , デ ー タか ら ICC 絶 対測 色値 を求め る計 算にお いて は,

mediaWhitePointTag は使用されない。

9.2 

タグ一覧 

9.2.1 AToB0Tag 

タグ識別記号:  'A2B0'(41324230h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutAtoBType

このタグは,ルックアップテーブル要素構造を用いて,装置,色の数値化若しくは PCS から PCS への

色変換,又は,装置 1 から装置 2 への色変換を定義する。ほとんどのプロファイル分類において,このタ

グは知覚的表現様式を実現するための変換を定義する(

表 25 参照)。処理手続の仕組みは,lut8Type,

lut16Type 又は lutAtoBType で記述する(10.810.9 及び 10.10 参照)。


43

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 25−プロファイル型,プロファイルタグ及び定義された表現様式

プロファイル分類

AToB0Tag AToB1Tag AToB2Tag

行列 TRC

&グレー

TRC

BToA0Tag BToA1Tag BToA2Tag

入力装置

装置から PCS

へ:知覚的

装置から PCS

へ:測色的

装置から PCS

へ:彩度重視

測色的 PCS から装置

へ:知覚的

PCS から装置

へ:測色的

PCS から装置

へ:彩度重視

表示装置

装置から PCS

へ:知覚的

装置から PCS

へ:測色的

装置から PCS

へ:彩度重視

測色的 PCS から装置

へ:知覚的

PCS から装置

へ:測色的

PCS から装置

へ:彩度重視

出力装置

装置から PCS

へ:知覚的

装置から PCS

へ:測色的

装置から PCS

へ:彩度重視

未定義 PCS から装置

へ:知覚的

PCS から装置

へ:測色的

PCS から装置

へ:彩度重視

色空間

(ColorSpace)

色数値化から
PCS へ:知覚

色数値化から
PCS へ:測色

色数値化から
PCS へ:彩度

重視

未定義 PCS から色数

値化へ:知覚

PCS から色数

値化へ:測色

PCS から色数

値化へ:彩度

重視

抽象

(Abstract)

PCS から PCS

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

装置連結

(DeviceLink)

装置 1 から装

置 2 へ:

表 23

に従って定義

された表現様

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

命名色

(NamedColor)

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

未定義

9.2.2 AToB1Tag 

タグ識別記号:  'A2B1'(41324231h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutAtoBType

このタグは,ルックアップテーブル要素構造を用いて,装置又は色の数値化から PCS への色変換を記述

する。ほとんどのプロファイル分類において,このタグは測色的表現様式を実現するための変換を定義す

る(

表 25 参照)。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type 又は lutAtoBType で記述する(10.810.9 及び

10.10

参照)

9.2.3 AToB2Tag 

タグ識別記号:  'A2B2'(41324232h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutAtoBType

このタグは,ルックアップテーブル要素構造を用いて,装置又は色の数値化から PCS への色変換を記述

する。ほとんどのプロファイル分類において,このタグは彩度重視表現様式を実現するための変換を定義

する(

表 25 参照)。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type 又は lutAtoBType で記述する(10.810.9 

び 10.10 参照)

9.2.4 blueMatrixColumnTag 

タグ識別記号:  'bXYZ'(6258595Ah)

許可するタグ型:  XYZType

このタグは,行列 TRC 変換に用いる行列の第 3 列を含む。

9.2.5 blueTRCTag 

タグ識別記号:  'bTRC'(62545243h)

許可するタグ型:  curveType 又は parametricCurveType


44

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

このタグは,青チャネルの階調再現曲線を含む。最初の要素は色材のない状態(白)又は無発光の蛍光

体(黒)を表し,最後の要素は,100 %の色材(青)又は 100 %発光の蛍光体(青)を表す。

9.2.6 BToA0Tag 

タグ識別記号:  'B2A0'(42324130h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType

このタグは,ルックアップテーブル要素構造を用いて,PCS から装置又は色の数値化への色変換を定義

する。ほとんどのプロファイル分類において,このタグは知覚的表現様式を実現するための変換を定義す

る(

表 25 参照)。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType で記述する(10.810.9 及び

10.11

参照)

9.2.7 BToA1Tag 

タグ識別記号:  'B2A1'(42324131h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType

このタグは,ルックアップテーブル要素構造を用いて,PCS から装置又は色の数値化への色変換を定義

する。ほとんどのプロファイル分類において,このタグは測色的表現様式を実現するための変換を定義す

る(

表 25 参照)。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType で記述する(10.810.9 及び

10.11

参照)

9.2.8 BToA2Tag 

タグ識別記号:  'B2A2'(42324132h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType

このタグは,ルックアップテーブル要素構造を用いて,PCS から装置又は色の数値化への色変換を定義

する。ほとんどのプロファイル分類において,このタグは彩度重視表現様式を実現するための変換を定義

する(

表 25 参照)。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType で記述する(10.810.9 

び 10.11 参照)

9.2.9 BToD0Tag 

タグ識別記号:  'B2D0'(42324430h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは,PCS から装置への色変換を定義する。このタグは float32Number 型で数値化された入力範

囲,出力範囲及び変換に使用でき,BToA0Tag に優先する手段を提供する。BToA0Tag と同様に,このタグ

は知覚的表現様式を実現するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記述

する(10.14 参照)

9.2.10 BToD1Tag 

タグ識別記号:  'B2D1'(42324431h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは,PCS から装置への色変換を定義する。このタグは float32Number 型で数値化された入力範

囲,出力範囲及び変換に使用でき,BToA1Tag に優先する手段を提供する。BToA1Tag と同様に,このタグ

は媒体相対測色表現様式を実現するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType

で記述する(10.14 参照)

9.2.11 BToD2Tag 

タグ識別記号:  'B2D2'(42324432h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType


45

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

このタグは,PCS から装置への色変換を定義する。このタグは float32Number 型で数値化された入力範

囲,出力範囲及び変換に使用でき,BToA2Tag に優先する手段を提供する。BToA2Tag と同様に,このタグ

は彩度重視表現様式を実現するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記

述する(10.14 参照)

9.2.12 BToD3Tag 

タグ識別記号:  'B2D3'(42324433h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは,PCS から装置への色変換を定義する。このタグは float32Number 型で数値化された入力範

囲,出力範囲及び変換に使用でき,BToA1Tag 及びそれに付随する ICC 絶対測色表現様式の処理に優先す

る手段を提供する。BToA1Tag 及びそれに付随する ICC 絶対測色表現様式の処理と同様に,このタグは ICC

絶対測色表現様式を実現するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記述

する(10.14 参照)

9.2.13 calibrationDateTimeTag 

タグ識別記号:  'calt'(63616C74h)

許可するタグ型:  dateTimeType

このタグは,プロファイルのこう(較)正日時を含む。これによって,このプロファイルが提供者のプ

ロファイルと一致するか,また,こう(較)正がどれくらい最近実行されたかを,応用プログラム及びユ

ーティリティが確認できるようにする。

9.2.14 charTargetTag 

タグ識別記号:  'targ'(74617267h)

許可するタグ型:  textType

このタグは,登録された特性測定用データセットの名前を含むか,又は特性測定用テストチャートの測

定データを含む。このタグは,配布されたユーティリティが,基本特性データを識別したり,

“その場での”

変換を作成したり,又は元の装置の性能と比較して現在の性能の検査をできるようにする。

テキストの最初の 7 文字は,特性測定用データの性質を示すものとする。

最初の 7 文字が“ICCHDAT”の場合には,テキストの残りの部分は,1 個の空白に続く,ICC が保持す

る特性データ登録簿内の一つの特性データセットの基準名とする。

そしてヌルバイト

(00h)

で終端となる。

テキスト内の基準名は,ICC のウェブサイト(www.color.org)にある登録簿内で見つけることのできる基

準名と正確に一致しなければならない(大文字,小文字の別を含め)

最初の 7 文字が ANSI 又は ISO 規格で定義された識別子の一つと一致した場合には,そのタグはその規

格で定義された特別なデータファイル書式を組み込んでいる。各々のこれらのファイル書式は,外部の解

析ツールがどのようなデータファイル書式が用いられているかを判断できるように,書式の最初の 7 文字

として識別文字列を含んでいる。このことは,標準的手法の中で多様な測定仕様を使っているテストチャ

ートを広範囲に包含できる便宜を提供する。

9.2.15 chromaticAdaptationTag 

タグ識別記号:  'chad'(63686164h)

許可するタグ型:  s15Fixed16ArrayType

このタグは,行列を含む。この行列は逆変換可能でなければならない。この行列は,実際の照明条件で

測定された実際の適用白色に相対的な nCIEXYZ 色から PCS 適用白色に相対的な nCIEXYZ 色へ,実際の

適用白色の色度から PCS 適用白色の色度への完全順応によって変換する。


46

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

このタグは,現在用いられている変換方法の全ては行列変換で公式化することができる,という調査結

果を反映している。ICC プロファイルでは,Bradford 変換(

附属書 参照)を推奨する。

この 3×3 の色順応行列は,s15Fixed16Number 型の数値(s15Fixed16ArrayType タグ)の 9 個の要素配列

からなる。ICC タグの 3×3 行列の他の事例と同様,数値は列方向の次元の順に並び,その後行方向の次元

の順に並ぶ。

]

8

7

6

5

4

3

2

1

0

,

,

,

,

,

,

,

,

[ 

 

a

a

a

a

a

a

a

a

a

=

配列

  (10)

=

SRC

SRC

SRC

8

7

6

5

4

3

2

1

0

PCS

PCS

PCS

Z

Y

X

a

a

a

a

a

a

a

a

a

Z

Y

X

(11)

ここで(

XYZ

)

SRC

は,実際の装置の観察条件で測定した nCIEXYZ 値を意味する。そして(

XYZ

)

PCS

は,PCS

における色順応後の nCIEXYZ 値を意味する。

色順応行列は,

附属書 に定義する三つの別々の変換の組合せである。

9.2.16 chromaticityTag 

タグ識別記号:  'chrm'(6368726Dh)

許可するタグ型:  chromaticityType

このタグは,使用される蛍光体・色材の色度の組の型及びデータを含む。

9.2.17 colorantOrderTag 

タグ識別記号:  'clro'(636C726Fh)

許可するタグ型:  colorantOrderType

このタグは,色材の重ね順を指定する。

9.2.18 colorantTableTag 

タグ識別記号:  'clrt'(636C7274h)

許可するタグ型:  colorantTableType

このタグは,固有の名前及び一組の PCSXYZ 又は PCSLAB 値によって,プロファイル内で用いられる

色材を特定する。装置連結(DeviceLink)プロファイル内で用いるときは,PCSLAB 値だけを許可する。

9.2.19 colorantTableOutTag 

タグ識別記号:  'clot'(636C6F74h)

許可するタグ型:  colorantTableType

このタグは,固有の名前及び PCSLAB 値のセットによって,プロファイル内で用いられる色材を特定す

る。このタグは,装置連結(DeviceLink)プロファイルだけに用いる。

9.2.20 colorimetricIntentImageStateTag 

タグ識別記号:  'ciis'(63696973h)

許可するタグ型:  signatureType

こ の タ グ は 測 色 的 表 現 様 式 変 換 に よ っ て 生 成 さ れ た PCS 測 色 値 の 画 像 状 態 を 示 す 。

colorimetricIntentImageStateTag が存在する場合は,表 26 に示し,かつ,ここに記述する,ICC が定義する

画像状態の一つを指定するものとする。

その他の画像状態の指定は将来 ICC で使用するための予備である。

注記 1 PCS で表される画像測色値の状態がファイルの画像データの状態と異なる場合,測色的表現

様式画像状態は“推定値”という語を含む。画像ファイルデータから測色値への変換が完全

に確定的ではない場合が該当するだろう。

例  ディジタルカメラのセンサ(又は写真フィルム)の分光感度が CIE XYZ 等色関数の線形変換でな


47

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

い場合,焦点面測色値への“正しい”単一の変換は存在しないだろう。

表 26colorimetricIntentImageStateTag 識別記号

測色的表現様式画像状態

識別記号 16 進数値化

シーン測色値の推定値 'scoe'

73636F65h

シーンの見えの推定値 'sape'

73617065h

焦点面測色値の推定値 'fpce'

66706365h

反射ハードコピー原稿の測色値 'rhoc' 72686F63h

反射プリント出力の測色値 'rpoc'

72706F63h

タグ値'scoe'(シーン測色値の推定値)は,PCS の測色値が撮影地点から見たシーンの,シーン適用白色

の色度から PCS D50 適用白色の色度へ色順応した測色値の推定値を表していることを示すものとする。媒

体相対測色表現様式においては,測色値はシーン数値化可能最大白色(色順応後)に対して相対的である。

ICC 絶対測色表現様式においては,測色値はシーン適用白色(色順応後)に対して相対的である。シーン

測色値の推定値は,実在するシーン,合成的に生成されたシーン,編集されたシーン,又はそれらの組合

せから生じることがあり得るが,後続の処理では実際のシーン測色値として解釈されるものとする。この

画像状態を指定する場合は,適用白色を含む実際のシーン観察条件を viewingConditionsTag に指定するも

のとする。

シーン測色値の推定値では,mediaWhitePointTag にはシーン適用白色(完全拡散)に相対的に正規化さ

れ,

(必要な場合は)chromaticAdaptationTag 行列で D50 PCS 白色点への対応三刺激値に変換されたシーン

数値化可能最大白色の XYZ 三刺激値を設定する。シーン適用白色の

Y

値は 1.0 に正規化される。

mediaWhitePointTag の

Y

値はシーン適用白色の

Y

値に対する相対値であり,

1.0 より大きくなることがある。

注記 2  非正規化の適用白色値は viewingConditionsTag の測色光源領域に格納される。

注記 3  媒体白色点の

Y

値は 1.0 より大きくなり得るので,拡散白色より明るい色(例えば鏡面反射

ハイライト)を表すことができる。

タグ値'sape'(シーンの見え推定値)は,PCS の測色値が撮影地点から見た,ISO 3664 の P2 観察条件に

完全順応した,シーンの見えの推定値を表していることを示すものとする。媒体相対測色表現様式におい

ては,対応測色値はシーン数値化可能最大白色(色順応後)に対して相対的である。ICC 絶対測色表現様

式においては,対応測色値はシーン適用白色(色順応後)に対して相対的である。シーンの見え推定値は

実在するシーン,合成的に生成されたシーン,編集されたシーン,又はそれらの組合せから生じることが

あり得るが,後続の処理では実際のシーンの見え推定値として解釈されるものとする。この画像状態を指

定する場合は,ISO 3664 の P2 観察条件を viewingConditionsTag に指定するものとする。

シーンの見え推定値では,mediaWhitePointTag には,シーン適用白色(完全拡散)に相対的に正規化さ

れ,

(必要な場合は)chromaticAdaptationTag 行列で D50 PCS 白色点への対応三刺激値に変換されたシーン

数値化可能最大白色の XYZ 三刺激値を入れる。シーン適用白色の

Y

値は 1.0 に正規化される。

mediaWhitePointTag の

Y

値はシーン適用白色の

Y

値に対する相対値であり,

1.0 より大きくなることがある。

注記 4  媒体白色点の

Y

値は 1.0 より大きくなり得るので,拡散白色より明るい色を表すことができ

る(例えば鏡面反射ハイライト)

タグ値'fpce'(焦点面測色値の推定値)は,PCS の測色値がカメラ(ディジタル又はフィルム)の焦点面

の光の,焦点面適用白色の色度から PCS D50 適用白色の色度へ色順応した測色値の推定値を表しているこ

とを示すものとする。媒体相対測色表現様式においては,測色値は焦点面数値化可能最大白色(色順応後)


48

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

に対して相対的である。ICC 絶対測色表現様式においては,測色値は焦点面適用白色(色順応後)に対し

て相対的である。焦点面測色値の推定値は,実在するシーン,合成的に生成されたシーン,編集されたシ

ーン,又はそれらの組合せから生じることがあり得るが,後続の処理では焦点面測色値として解釈される

も の と す る 。 こ の 画 像 状 態 を 指 定 す る 場 合 は , 適 用 白 色 を 含 む 実 際 の 焦 点 面 観 察 条 件 を

viewingConditionsTag に指定するものとする。

焦点面測色値の推定値では,mediaWhitePointTag には焦点面の適用白色(完全拡散)相対に正規化され,

(必要な場合は)chromaticAdaptationTag 行列で D50 PCS 白色点への対応三刺激値に変換された焦点面数値

化 可 能 最 大 白 色 の XYZ 三 刺 激 値 を 入 れ る 。 焦 点 面 の 適 用 白 色 の

Y

値 は 1.0 に 正 規 化 さ れ る 。

mediaWhitePointTag の

Y

値は焦点面の適用白色の

Y

値に対する相対値であり,1.0 より大きくなることがあ

る。

注記 5  カメラ内又は附属の光学系の影響は焦点面測色値の推定値に含まれる。これにはレンズフレ

ア,フィルタなどを含む。

注記 6  非正規化の適用白色値は viewingConditionsTag の測色光源領域に格納される。

注記 7  媒体白色点の

Y

値は 1.0 より大きくなり得るので,拡散白色より明るい色を表すことができ

る(例えば鏡面反射ハイライト)

タグ値'rhoc'(反射ハードコピー原稿の測色値)は,PCS の測色値が,ディジタル的に読み取られた反射

ハードコピー原稿の測色値の,スキャナ適用白色の色度から PCS D50 適用白色の色度へ色順応したもの,

を表していることを示すものとする。媒体相対測色表現様式においては,測色値は D50 へ色順応後のスキ

ャン条件数値化可能最大白色に対して相対的に正規化される。ICC 絶対測色表現様式においては,測色値

は D50 へ色順応後の完全反射拡散体に対して相対的である。この画像状態を指定する場合は,適用白色を

含むスキャン照明条件を viewingConditionsTag に指定するものとし,色順応を chromaticAdaptationTag に指

定するものとする。

注記 8  非正規化の適用白色値は viewingConditionsTag の測色光源領域に格納される。

タグ値'rpoc'(反射プリント出力測色値)は,PCS の測色値が,反射プリント出力の,プリント観察条件

適用白色の色度から PCS D50 適用白色の色度へ色順応した測色値を表していることを示すものとする。媒

体相対測色表現様式においては,測色値は実際のプリント観察条件下で測定されたプリント媒体白色点に

相対的に正規化される。ICC 絶対測色表現様式においては,測色値は D50 へ色順応後の完全反射拡散体に

対 し て 相 対 的 で あ る 。 こ の 画 像 状 態 を 指 定 す る 場 合 は , 適 用 白 色 を 含 む プ リ ン ト 観 察 条 件 を

viewingConditionsTag に指定するものとし,色順応を chromaticAdaptationTag に指定するものとする。

注記 9  非正規化の適用白色値は viewingConditionsTag の測色光源領域に格納される。

9.2.21 copyrightTag 

タグ識別記号:  'cprt'(63707274h)

許可するタグ型:  multiLocalizedUnicodeType

このタグは,プロファイルのための文字型の著作権情報を含む。

9.2.22 deviceMfgDescTag 

タグ識別記号:  'dmnd'(646D6E64h)

許可するタグ型:  multiLocalizedUnicodeType

このタグは,装置製造業者の,表示のための不変版及び各言語版を含む構造を記述する。この構造の内

容は,10.13 に記述する。


49

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

9.2.23 deviceModelDescTag 

タグ識別記号:  'dmdd'(646D6464h)

許可するタグ型:  multiLocalizedUnicodeType

このタグは,装置モデルの,表示のための不変版及び各言語版を含む構造を記述する。この構造の内容

は,10.13 に記述する。

9.2.24 DToB0Tag 

タグ識別記号:  'D2B0'(44324230h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは装置から PCS への色変換を定義する。float32Number 型で数値化された入力範囲,出力範囲

及び変換を可能とし,AToB0Tag を拡張する手段を提供する。AToB0Tag と同様に,知覚的表現様式を実現

するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記述する(10.14 参照)

9.2.25 DToB1Tag 

タグ識別記号:  'D2B1'(44324231h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは装置から PCS への色変換を定義する。float32Number 型で数値化された入力範囲,出力範囲

及び変換を可能とし,AToB1Tag を拡張する手段を提供する。AToB1Tag と同様に,媒体相対測色表現様式

を実現するための変換を定義する。

処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記述する

10.14 参照)

9.2.26 DToB2Tag 

タグ識別記号:  'D2B2'(44324232h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは装置から PCS への色変換を定義する。float32Number 型で数値化された入力範囲,出力範囲

及び変換を可能とし,AToB2Tag を拡張する手段を提供する。AToB2Tag と同様に,彩度重視表現様式を実

現するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記述する(10.14 参照)

9.2.27 DToB3Tag 

タグ識別記号:  'D2B3'(44324233h)

許可するタグ型:  multiProcessElementsType

このタグは,装置から PCS への色変換を定義する。float32Number 型で数値化された入力範囲,出力範

囲及び変換を可能とし,AToB1Tag 及びそれに付随する ICC 絶対測色表現様式の処理を拡張する手段を提

供する。AToB1Tag 及びそれに付随する ICC 絶対測色表現様式の処理と同様に,ICC 絶対測色表現様式を

実現するための変換を定義する。処理手続の仕組みは multiProcessElementsType で記述する(10.14 参照)

9.2.28 gamutTag 

タグ識別記号:  'gamt'(67616D74h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType

このタグは,色域外を示すタグを記述する。処理手続の仕組みは lut8Type,lut16Type 又は lutBtoAType

で記述する。

このタグは,PCS 値が入力でその入力に対して一つの出力値をもつ表を提供する。もし,出力値が 0 の

場合 PCS 色は色域内で,出力が 0 でない場合 PCS 色は色域外である。

9.2.29 grayTRCTag 

タグ識別記号:  'kTRC'(6B545243h)

許可するタグ型:  curveType 又は parametricCurveType


50

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

このタグは,グレー階調再現曲線を含む。階調再現曲線は,装置の一つのチャネルと PCSXYZ 又は

PCSLAB の数値との間を変換するために必要な情報を提供する。最初の要素は黒を表し,最後の要素は白

を表す。grayTRC タグによって使用できる計算モデルは,F.2 に定義されている。

9.2.30 greenMatrixColumnTag 

タグ識別記号:  'gXYZ'(6758595Ah)

許可するタグ型:  XYZType

このタグは,行列 TRC 変換に用いる行列の第 2 列を含む。

9.2.31 greenTRCTag 

タグ識別記号:  'gTRC'(67545243h)

許可するタグ型:  curveType,parametricCurveType

このタグは,緑チャネル階調再現曲線を含む。最初の要素は色材のない状態の(白)又は無発光の蛍光

体(黒)を表し,最後の要素は 100 %の色材(緑)又は 100 %発光の蛍光体(緑)を表す。

9.2.32 luminanceTag 

タグ識別記号:  'lumi'(6C756D69h)

許可するタグ型:  XYZType

このタグは,Y チャネルによって記述するものとして,単位平方メートル当たりのカンデラで表す発光

装置の絶対輝度を含む。

注記

X

及び

Z

の値は,0 に設定することが望ましい。

9.2.33 measurementTag 

タグ識別記号:  'meas'(6D656173h)

許可するタグ型:  measurementType

このタグは,既定の D50 の代わりに D65 測色光源を使うような代替測定仕様を記述する。

9.2.34 mediaWhitePointTag 

タグ識別記号:  'wtpt'(77747074h)

許可するタグ型:  XYZType

ICC 絶対測色表現様式を生成するために用いるこのタグは,媒体白色点の色順応した nCIEXYZ 三刺激

値を指定する。プロファイルを作るのに使われた測定データが,PCS 適用白色の色度と異なる適用白色に

対して指定された場合,このタグに書き込む前に,媒体白色点 nCIEXYZ 値を chromaticAdaptationTag の行

列を用いて PCS 適用白色の色度に対して順応させるものとする。画像入力装置の場合,媒体白色点は画像

入力数値化のための数値化可能最大白色である。表示装置の場合は,指定する値は 7.2.16 に定義されてい

る PCS 測色光源の値とする。

媒体白色点の使い方のより完全な説明については,箇条 及び

附属書 を参照。

9.2.35 namedColor2Tag 

タグ識別記号:  'ncl2'(6E636C32h)

許可するタグ型:  namedColor2Type

このタグは,

一覧で与えられた命名色について,

PCS 及び任意の装置表現で提供する命名色情報を含む。

9.2.36 outputResponseTag 

タグ識別記号:  'resp'(72657370h)

許可するタグ型:  responseCurveSet16Type

このタグは,プロファイルが意図する装置応答の記述を含む構造を記述する。この構造の内容は,10.19


51

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

に記述する。

注記  装置こう(較)正のためのこのタグの使用が,特許権で保護された発明の使用を必要とするこ

とがあるという可能性に利用者の注意を喚起する。この規格の公表が,特許請求の有効性,関

連するどのような特許の権利の有効性に関してもある種の立場をとるということはない。しか

し,特許保有者は,そのような許可を得ることを求める希望者に対して,妥当で差別をしない

料金及び条件に基づき,権利のライセンスを与える用意があるとの声明を提出した。詳細は,

ICC から得られる(住所:1899 Preston White Drive, Reston, Virginia 20191-4367, USA)。‘はじめ

に’を参照。

9.2.37 perceptualRenderingIntentGamutTag 

タグ識別記号:  'rig0'(72696730h)

許可するタグ型:  signatureType

標準基準媒体色域は一つだけ ISO 12640-3 で定義されている。この識別記号があるときは,A2B0 及び

B2A0 タグが存在する場合は,指定される色域がそれらの PCS 側のための基準媒体色域として定義される。

このタグがない場合は知覚的表現様式の色域は指定されない。

表 27 記載の標準 PCS 基準媒体色域識別記号を使用するものとする。

表 27−知覚的表現様式の色域

PCS 基準媒体色域

識別記号 16 進数値化

知覚的表現様式基準媒体色域 'prmg'

70726D67h

注記 1  知覚的表現様式は標準的な既定の表現様式なので,この表現様式のためには PRMG を使うこ

とが最も重要である。

注記 2 ICC は将来,他の識別記号も定義する可能性がある。

9.2.38 preview0Tag 

タグ識別記号:  'pre0'(70726530h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type,lutAToBType 又は lutBtoAType

このタグは,PCS から装置空間へ,そして PCS に戻るプレビュー変換を定義する。このタグは,タグ

B2A0 及びタグ A2B1 の組合せ,又は同等な変換を含む。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type,

lutAtoBType 又は lutBtoAType で記述する(10.810.910.10 及び 10.11 参照)。

9.2.39 preview1Tag 

タグ識別記号:  'pre1'(70726531h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type,lutAToBType 又は lutBtoAType

このタグは,PCS から装置空間へ,そして PCS に戻るプレビュー変換を定義する。このタグは,タグ

B2A1 とタグ A2B1 との組合せ,又は同等な変換を含む。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type,

lutAtoBType 又は lutBtoAType で記述する(10.810.910.10 及び 10.11 参照)。

9.2.40 preview2Tag 

タグ識別記号:  'pre2'(70726532h)

許可するタグ型:  lut8Type,lut16Type,lutAToBType 又は lutBtoAType

このタグは,PCS から装置空間へ,そして PCS に戻るプレビュー変換を定義する。このタグは,タグ

B2A2 とタグ A2B1 との組合せ,又は同等な変換を含む。処理手続の仕組みは,lut8Type,lut16Type,

lutAtoBType 又は lutBtoAType で記述する(10.810.910.10 及び 10.11 参照)。


52

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

9.2.41 profileDescriptionTag 

タグ識別記号:  'desc'(64657363h)

許可するタグ型:  multiLocalizedUnicodeType

このタグは,プロファイル記述の,表示のための不変版及び各言語版を含む構造を記述する。この構造

の内容は,10.13 に記述する。この不変な記述は,実際のプロファイルのディスクファイル名と決められた

関係にはない。

注記  プロファイルの生成時に使用した特性測定用データの識別を profileDescriptionTag に含めてお

くと役に立つ(例えば,“based on CGATS TR 001” [10])

8.2 も参照。

9.2.42 profileSequenceDescTag 

タグ識別記号:  'pseq'(70736571h)

許可するタグ型:  profileSequenceDescType

このタグは,一般的に装置連結(DeviceLink)プロファイルで用いる,入力側から出力側までのプロフ

ァイル順序の記述を含む構造を記述する。この構造の内容は,10.17 に記述する。

9.2.43 profileSequenceIdentifierTag 

タグ識別記号:  'psid'(70736964h)

許可するタグ型:  profileSequenceIdentifierType

このタグは,一続きで使用されるプロファイルの識別情報を含んだ構造を記述する。このタグは通常装

置連結(DeviceLink)プロファイルで最終プロファイルを生成するために組み合わせた元のプロファイル

を識別するために用いる。

9.2.44 redMatrixColumnTag 

タグ識別記号:  'rXYZ'(7258595Ah)

許可するタグ型:  XYZType

このタグは,行列 TRC 変換に用いる行列の第 1 列を含む。

9.2.45 redTRCTag 

タグ識別記号:  'rTRC'(72545243h)

許可するタグ型:  curveType,parametricCurveType

このタグは,赤チャネルの階調再現曲線を含む。最初の要素は色材のない状態(白)又は無発光の蛍光

体(黒)を表し,最後の要素は,100 %の色材(赤)又は 100 %発光の蛍光体(赤)を表す。

9.2.46 saturationRenderingIntentGamutTag 

タグ識別記号:  'rig2'(72696732h)

許可するタグ型:  signatureType

標準基準媒体色域は一つだけ ISO 12640-3 で定義されている。この識別記号があるときは,A2B2 及び

B2A2 が存在する場合は,指定される色域がそれらの PCS 側のための基準媒体色域として定義される。こ

のタグがない場合は彩度重視表現様式の色域は指定されない。

表 28 記載の標準 PCS 基準媒体色域識別記号を使用するものとする。

表 28−彩度重視表現様式の色域

PCS 基準媒体色域

識別記号 16 進数値化

知覚的表現様式基準媒体色域 'prmg'

70726D67h

注記 ICC は将来,他の識別記号も定義する可能性がある。


53

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

9.2.47 technologyTag 

タグ識別記号:  'tech'(74656368h)

許可するタグ型:  signatureType

装置技術識別記号は,

表 29 に示すものを使用するものとする。

表 29−技術識別記号

技術

識別記号 16 進数

フィルムスキャナ(Film scanner) 'fscn'

6673636Eh

ディジタルカメラ(Digital camera) 'dcam'

6463616Dh

反射形スキャナ(Reflective scanner) 'rscn'

7273636Eh

インクジェットプリンタ(Ink jet printer) 'ijet'

696A6574h

熱転写プリンタ(Thermal wax printer) 'twax'

74776178h

電子写真プリンタ(Electrophotographic printer) 'epho'

6570686Fh

静電プリンタ(Electrostatic printer) 'esta'

65737461h

熱昇華形プリンタ(Dye sublimation printer) 'dsub'

64737562h

写真印画紙プリンタ(Photographic paper printer) 'rpho'

7270686Fh

フィルムライタ(Film writer) 'fprn'

6670726Eh

ビデオモニタ(Video monitor) 'vidm'

7669646Dh

ビデオカメラ(Video camera) 'vidc'

76696463h

投射形テレビ(Projection television) 'pjtv'

706A7476h

CRT(Cathode ray tube display) 'CRT '

43525420h

パッシブマトリクスディスプレイ(Passive matrix display) 'PMD '  504D4420h

アクティブマトリクスディスプレイ(Active matrix display)

'AMD '

414D4420h

フォト CD(Photo CD) 'KPCD'

4B504344h

フォトイメージセッター(Photographic image setter) 'imgs'

696D6773h

グラビア印刷(Gravure) 'grav'

67726176h

オフセット印刷(Offset lithography) 'offs'

6F666673h

シルクスクリーン印刷(Silkscreen) 'silk'

73696C6Bh

フレキソ印刷(Flexography) 'flex'

666C6578h

映画フィルムスキャナ(Motion picture film scanner) 'mpfs'

6D706673

映画フィルムレコーダ(Motion picture film recorder) 'mpfr'

6D706672

ディジタル映画カメラ(Digital motion picture camera) 'dmpc'

646D7063

ディジタル映写機(Digital cinema projector) 'dcpj'

64636A70

9.2.48 viewingCondDescTag 

タグ識別記号:  'vued'(76756564h)

許可するタグ型:  multiLocalizedUnicodeType

このタグは,観察条件の,不変版及び各言語版を含む構造を記述する。この構造の内容は,10.13 に記述

する。

9.2.49 viewingConditionsTag 

タグ識別記号:  'view'(76696577h)

許可するタグ型:  viewingConditionsType

このタグは,諸観察条件を定義する。この構造の内容は,10.28 に記述する。


54

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

10 

タグ型の定義 

10.1 

概要 

専用タグを含む全てのタグは,プロファイル読取りプログラムが,タグがどんな種類のデータを含むか

を特定できるように,その最初の 4 バイトとしてタグ型識別記号をもつ。タグが共通のタグ型を使用する

ことは,タグ型の再利用を促し,プロファイル解析プログラムがコードを再利用することを可能にする。2

番目の 4 バイト(バイト位置 4∼7)は,将来拡張のための予備であり,この規格のこの版では,0 に設定

する。全ての専用タグに対するタグ識別記号,及びこの箇条で定義されていない,いかなるタグ型識別記

号も,識別記号の重複使用防止のため,ICC(箇条 参照)に登録しなければならない。

一つ以上のタグ型は,9.2 で定義された各タグに使用する。10.210.29 のタグ型定義は,各タグに対す

るタグ付け要素データの内容を生成するときに使用するデータ構造を規定する。

専用タグの場合も含めて全てのタグ付け要素データは,

バイト位置 0∼3 にタグ型識別記号をもつものと

する。バイト位置 4∼7 は,将来拡張の予備であり,0 に設定する。

使用するいかなる専用タグ型も,タグ型識別記号の重複使用を防ぐために ICC に登録しなければならな

い。

注記  1 バイト,2 バイト及び 4 バイトのデータは,1 バイト,2 バイト及び 4 バイトの境界に,それ

ぞれ配置することを確認する努力が行われた。これによって,幾つかのタグ型定義において,

充塡のための予備として余分の領域を含めることが必要なことがあった。

特に規定がない場合,値 0 は全ての列挙されたデータ構造に対して,

“不明値”であると定義する。

特に規定がない場合,以下の型記述において 32 ビットフラグの最下位 16 ビットは,ICC による使用の

ための予備とする。

以下の型で 7-bit ASCII 文字型表現を指定したときには,個々の文字は最上位ビットに 0 を設定した 8 ビ

ットで数値化する。詳細を,10.22 に示す。

箇条 10 で示す多くの表では,箇条 に記載された種々の数値型に対する数値化列で,次の記法を使用す

る。numerictype[

X

],ここで

X

は,この位置での値の数を表す。

[…]を使用するところでは,値の数は,

タグ型の場合はチャネルの数に依存し,表の場合には項目の数に依存する。

10.2 chromaticityType 

色度タグ型(chromaticityType)は,応用プログラム及びユーティリティに対し,モニタの蛍光体又は色

材の,

基本色度データ及び型を提供する。

これを使用するときには,

表 30 に示すバイト割当てを使用する。

CIE

xy

値は測定されたものとし,PCS 適用白色に色順応したものとはしない。

表 30chromaticityType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'chrm'

(6368726Dh) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

装置のチャネル数(n) uInt16Number

10∼11 2

蛍光体又は色材の型の数値化した値

表 31 参照

12∼19 8

チャネル 1 の CIE xy 座標値 u16Fixed16Number[2]

20∼end 8

(n-1)

他のチャネルの CIE xy 座標値(必要な場合) u16Fixed16Number[...]

この型を使用するときには,各々の色要素を一つの装置チャネルに割り当てることを要する。

表 38 

“lut16Type チャネル数値化”は,これらの割当てを示す。


55

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

バイト位置 10 及び 11 に対する数値化を,

表 31 に示す。値が 0001h∼0004h である場合は,チャネル数

は,3 とし,バイト位置 12∼35 の蛍光体色度は,

表 31 の適切な行に記載する色度に整合するものでなけ

ればならない。

表 31−色材及び蛍光体色度の数値化

定義されている

蛍光体又は色材の型

数値化した値

チャネル 1

(xy)

チャネル 2

(xy)

チャネル 3

(xy)

不明な場合 0000h

任意

任意

任意

ITU-R BT.709-2 

0001h (0.640,0.330) (0.300,0.600) (0.150,0.060)

SMPTE RP145 

0002h (0.630,0.340) (0.310,0.595) (0.155,0.070)

EBU Tech.3213-E 

0003h (0.640,0.330) (0.290,0.600) (0.150,0.060)

P22 0004h

(0.625,0.340) (0.280,0.605) (0.155,0.070)

バイト位置 10 及び 11 に数値化された値が 0000h のときは,色度値の実際の設定値を記述しなければな

らない。

10.3 colorantOrderType 

これは,

n

色の色材を使用する装置において,どの色材から印刷するかの重ね順を指定する任意タグと

する。重ね順は,colorantTableTag に一覧されたチャネル生成順,又は CMYK のような色符号化型のチャ

ネル順と同じ順でもよい。その場合には,このタグは不要である。重ね順が異なる場合には(例えば,イ

ンクタワーは時々KCMY 順を使用する。

,このタグは色材の重ね順を指定するために使用することがある。

これを使用するときには,

表 32 に示すバイト割当てを使用する。

表 32colorantOrderType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'clro'

(636c726fh) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

色材の数(n) uInt32Number

12 1

第 1 に印刷される色材の番号 uInt8Number

13∼11+n

n-1

残りの n-1 の色材が,第 1 の色材と同様に記述される。 uInt8Number

配列の大きさは,色材の数と同じである。配列中の第 1 の位置は,第 1 に印刷される色材の番号を含み,

第 2 の位置は,第 2 に印刷される色材の番号を含み,全ての色材が記載されるまで同じことを繰り返す。

このタグを使用するときは,

“色材の数”は,7.2.6 のデータ色空間識別記号と整合していなければなら

ない。

10.4 colorantTableType 

このタグの目的は,固有の名前によってプロファイルの中で使用する色材,及び色材に曖昧でない値を

PCSXYZ 値又は PCSLAB 値の組を指定することである。記載する 1 番目の色材は,LUT タグの 1 番目の

装置チャネルの色材である。記載する 2 番目の色材は,LUT タグの 2 番目の装置チャネルの色材であり,

以下同じことの繰返しである。これを使用するときには,

表 33 に示すバイト割当てを使用する。


56

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 33colorantTableType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'clrt'

(636c7274h)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

色材の数(n) uInt32Number

12∼43 32

1 番目の色材名(32 バイト領域,ヌルで終わる,使用しない
バイトは 0 を設定する。

7-bit ASCII

44∼49 6

7.2.7

に記述されたプロファイルの色空間の 1 番目の色材の

PCS 値(ヘッダ中の PCS 識別記号)。PCS 値は,相対測色的
であるものとする。

16 ビ ッ ト 整 数 型 
uInt16Number[3]

50∼

49+38(n-1)

38(n-1)

n>1 のとき,残りの色材を,1 番目の色材の 12∼49 バイト
の書式を使用して,記述する。

(7-bit ASCII に続く 16

ビ ッ ト 整 数 型 
uInt16Number[3])  [...]

PCS 値は,便宜のためだけに与える。多くのプロファイル分類においては,PCS 値は,このタグが存在

する場合は,プロファイルの AToB1Tag を通して個々の色材を処理することによって,設定するのが望ま

しい。そうでないように利用する場合には,利用者がこれらの値を供給しなければならない。個々の色材

は,その色材に対応するチャネルで最大の装置値をもち,全ての他のチャネルで最小の装置値をもつ。

例 3CLR プロファイルを使用する場合,第 1 のチャネルに対する色材値は,(1, 0, 0)となる。ここ

で,1 は最大の装置値であり,0 は最小の装置値である。そのチャネルに対して,全ての数値化さ

れた値を最大値で除する(例えば,8 ビット値である 255, 0, 0 を 255 で除する。

)ことによって,

これが実現されることになる。AToB1Tag を通してこの色を処理することは,バイト位置 44∼49

に記述する PCS 値を作り出すことになる。

このタグを使用するときには,

“色材の数”は,7.2.6 のデータ色空間識別記号に整合していなければな

らない。

注記  この PCSXYZ 値又は PCSLAB 値は,色材の視覚濃度を導き出すために使用できる。その視覚

濃度は,

(印刷技術における)トラッピング量を決めるためのアルゴリズムが使用できる。

10.5 curveType 

curveType は,4 バイトの総数及び 2 バイト値の 1 次元変換テーブルを含む。これを使用するときには,

表 34 に示すバイト割当てを使用する。

表 34curveType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'curv'

(63757276h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

引き続く要素数(n)を指定する総数 uInt32Number

12∼end 2n*

ゼロ番目の要素で開始し,n-1 番目の要素で終わる実際の曲線

値。

uInt16Number[…]*

注*

n=1 のとき領域長は 1 であり,値は u8Fixed8Number 型として数値化される。

curveType は,定義域の入力値を,関数の値域の出力値に割り付ける 1 次元関数を具現化する。定義域及

び値域の値は,0.0∼1.0 の範囲である。

n

が 0 のとき,恒等式応答(同値)とみなす。


57

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

n

が 1 のとき,

曲線値は,

u8Fixed8Number 型として数値化されたガンマ値として解釈するものとする。

ガンマは,方程式

y

x

γ

のべき数として解釈し,逆数ではない。

n

が 1 より大きいときは,曲線値(標本化された 1 次元関数を表す。

)は,次のように定義する。

−  最初の要素は 0.0 に位置し,最後の要素は 1.0 に位置し,そして,中間の要素は 1.0/(

n

-1)の均等間隔で

配置する。これらの要素は,uInt16Number 型(すなわち,0.0∼1.0 の範囲にある要素によって表す値

は,0.0∼65 535.0 の範囲で数値化される。

)として数値化する。要素間の関数値は,線形内挿によって

得るものとする。

入力が PCS XYZ の場合は,1+ (32 767/32 768)を値 1.0 に対して割り付けるものとする。出力が PCS XYZ

の場合は,値 1.0 を 1+ (32 767/32 768)に割り付けるものとする。

10.6 dataType 

dataType は,7-bit ASCII 又は 2 進データ,すなわち textType データ又はただの 8 ビットバイトのどちら

かを含む単純なデータ構造である。データ列の長さは,7.3.5 で定義されるタグそのもののタグ付け要素デ

ータ長部分から 12 を減算することによって得る。この型を ASCII データに対して使用する場合は,00h バ

イトで終結させなければならない。これを使用するときには,

表 35 に示すバイト割当てを使用する。

表 35dataType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'data'

(64617461h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

データフラグ 00000000h は,ASCII データを表す,00000001h
は 2 進データを表す,他の値は将来使用のための予備である。

12∼end

( タ グ 付 け
要 素 デ ー タ
長)-12

[(タグ付け要素データ長)-12]の ASCII 文字又は[(タグ付け
要素データ長)-12]バイトのデータ列

10.7 dateTimeType 

この dateTimeType は,日時の 12 バイト値表現である。実際の値は,4.2 で記述する dateTimeNumber と

して数値化する。これを使用するときには,

表 36 に示すバイト割当てを使用する。

表 36dateTimeType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'dtim'

(6474696Dh)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼19 12

日時 dateTimeNumber

10.8 lut16Type 

この構造は,16 ビット精度をもつ変換テーブルを使用する色変換を表す。この型は,次の四つの処理要

素を含む。それらは,3×3 の行列(入力色空間が PCSXYZ でないとき,この行列は単位行列とする。

一組の 1 次元入力変換テーブル,多次元のルックアップテーブル,及び一組の 1 次元出力変換テーブルと

する。データは,次の順序で,これらの要素を使用して処理する。

(行列)⇒(1 次元入力変換テーブル)⇒(多次元ルックアップテーブル,CLUT)⇒(1 次元出力変換


58

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

テーブル)

これを使用するときには,

表 37 に示すバイト割当てを使用する。

表 37lut16Type 数値化

バイト位置

領域長

バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'mft2'

(6D667432h)[multi-function table with 2-byte

precision]型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8 1

入力チャネルの数(i) uInt8Number

9 1

出力チャネルの数(o) uInt8Number

10 1

CLUT 格子点(各軸で等しい。)の数(g) uInt8Number

11 1

充塡のための予備(00h であることが必要)

12∼15 4

数値化した e

1

係数 s15Fixed16Number

16∼19 4

数値化した e

2

係数 s15Fixed16Number

20∼23 4

数値化した e

3

係数 s15Fixed16Number

24∼27 4

数値化した e

4

係数 s15Fixed16Number

28∼31 4

数値化した e

5

係数 s15Fixed16Number

32∼35 4

数値化した e

6

係数 s15Fixed16Number

36∼39 4

数値化した e

7

係数 s15Fixed16Number

40∼43 4

数値化した e

8

係数 s15Fixed16Number

44∼47 4

数値化した e

9

係数 s15Fixed16Number

48∼49 4

入力変換テーブルの要素の数(n) uInt16Number

50∼51 4

出力変換テーブルの要素の数(m) uInt16Number

52∼51+2ni

2ni 

入力変換テーブル uInt16Number[…]

52+2ni∼51+2ni+2g

i

o

2g

i

o CLUT 値 uInt16Number[…]

52+2ni+2g

i

o∼end 2mo

出力変換テーブル uInt16Number[…]

記号の説明:

は入力チャネルの数 
は出力チャネルの数 
は格子点の数 
は入力変換テーブルの要素の数 
は出力変換テーブルの要素の数

lut16Type に含まれる入力及び出力の変換テーブル並びに CLUT の各々は,関数の“定義域”中の入力値

を,関数の“値域”中の出力値に割り付ける 1 次元関数又は多次元関数を具現化する。

これら各変換テーブルの定義域は,0.0 以上 1.0 以下の全ての実数と定義する。最初の要素は 0.0 に,最

後の要素は 1.0 に位置し,中間の要素は,1.0/(

K

-1)の増分で均等間隔に配置する。入力及び出力の変換テー

ブルに対して,

K

は変換テーブル中の要素数である。CLUT に対して,

K

は各々の次元に沿っての格子点

の数である。変換テーブルの内容を生成するために使用される値域は,0.0 以上 1.0 以下の全ての実数であ

ると,同様に定義する。変換テーブルの定義域及び値域は 0.0 以上 1.0 以下であるので,全ての装置値及び

PCSLAB 値をこの数値範囲に変換しなければならない。各々の場合で最大値は 1.0 に,そして最小値は 0.0

に設定し,全ての中間値は,それに応じて,線形に均等内挿するものとする。

変換テーブルの要素は uInt16Number 型として数値化するので,各実数は最も近い 16 ビット整数に四捨

五入しなければならない。


59

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

lut16Type のルックアップテーブル(LUT)の要素は,uInt16Number 型として数値化する 0.0∼1.0 の範囲

の値を表すので,これらの要素は実際の出力値の計算として,65 535.0 で除するのが望ましい。

この話題に関する補足説明は,

附属書 を参照。

行列は,3×3 配列として構成する。行列の行に対応した次元は遅く変化し,行列の列に対応したそれは

速く変化する。これを次の行列形式に示す。

9

8

7

6

5

4

3

2

1

e

e

e

e

e

e

e

e

e

 (12)

出力プロファイルの行列を使用し,そして入力データが PCSXYZ であるときには,次の式を得る。

=

Z

Y

X

e

e

e

e

e

e

e

e

e

'

Z

'

Y

'

X

9

8

7

6

5

4

3

2

1

 (13)

各々の行列要素は,s15Fixed16Number として数値化する。この行列の定義域及び値域は,0.0 以上 1.0

以下である。

入力が PCSXYZ 色空間でない場合,行列は単位行列とする。

入力変換テーブルは,16 ビットの符号なしの値の配列である。各々の入力変換テーブルは,最低 2 個,

最大 4 096 個の uInt16Number 整数で構成する。各々の入力変換テーブル要素は,0∼65 535 の範囲に適切

に正規化する。入力変換テーブルは,

n

×

i

×2)のバイト長である。このタグに格納するときには,1 次

元ルックアップテーブルは,

表 38 に記述する順序で詰める。

CLUT は,各次元に与えた数の格子点をもつ

i

次元の配列として構成する。ここで,

i

は変換における入

力チャネル(入力変換テーブル)の数である。最初の入力チャネルに対応した次元は,最も遅く変化し,

最後の入力チャネルに対応した次元は最も速く変化する。各々の格子点値は,

o

個の uInt16Number 整数を

含む。ここで,

o

は出力チャネルの数である。その要素の第 1 の uInt16Number 整数は第 1 の出力関数に対

する関数値を含み,要素の第 2 の uInt16Number 整数は第 2 の出力関数に対する関数値を含み,以下全ての

出力関数値を供給するまで,繰り返す。CLUT のサイズは,(

g

i

×

o

×2)バイトである。

出力変換テーブルは,16 ビット符号なしの値の配列である。各々の出力変換テーブルは,最低 2 個,最

大 4 096 個の uInt16Number 整数で構成する。各々の出力変換テーブル要素は,0∼65 535 の範囲に適切に

正規化する。出力変換テーブルは(

m

×

o

×2)のバイト長である。このタグに格納するときには,1 次元ル

ックアップテーブルは,

表 38 に記述する順序で詰める。

1 次元変換テーブル中又は CLUT の各次元中のデータ点の数が 2 である場合,これらの点に対するデー

タは,線形補間で中間値を生成するときに,正しい結果を得るように設定する。

この型を使用するときには,

各々の色空間成分を入力及び出力チャネルに割り当てることが必要である。

これらの割当ては,

表 38 に示すものとする。チャネルは,それらの変換テーブルが現れる順序に番号を付

ける。


60

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 38lut16Type チャネル数値化

データ色空
間識別記号

チャネル 1

チャネル 2

チャネル 3

チャネル 4

'XYZ '

X

Y

Z

'Lab '

L

a

b

'Luv '

L

u

v

'YCbr' Y  Cb  Cr  −

'Yxy '

Y

x

y

'RGB '

R

G

B

'GRAY' K  −

'HSV '

H S V −

'HLS '

H

L

S

'CMYK'

C M Y K

'CMY '

C M Y −

'2CLR'

チャネル 1

チャネル 2

'3CLR'

チャネル 1

チャネル 2

チャネル 3

'4CLR'

チャネル 1

チャネル 2

チャネル 3

チャネル 4

注記  この他の

x

CLR 空間(最大 15 チャネルまで)は,表 19 から適切な識別記号を指定し,数値の

順番にチャネルを割り当て,変換テーブルを生成することによって追加することができる。

lut16Type タグ[このタグは,入力空間若しくは出力空間のいずれか,又は抽象(Abstract)プロファイ

ルの場合には両方であってもよい。

]の PCS 側で使用される色空間は,プロファイルヘッダ中の PCS 領域

によって指定する(7.2.7 参照)

。この領域は,8 ビット PCS 数値化及び 16 ビットのそれを区別しない。

lut16Type タグに対しては,旧版 16 ビット PCSLAB 数値化を指定するために'Lab '識別記号を定義し,16

ビット PCSXYZ 数値化を指定するために'XYZ '識別記号を定義する。この定義は,タグの PCS 側で使用さ

れる数値化だけに適用することに注意する。抽象(Abstract)プロファイルの場合を除いて,これらの識別

記号をプロファイルヘッダ中のデータ色空間領域で使用するとき(7.2.6 参照)には,この定義を適用しな

い。

このタグの PCS 側の PCSLAB 色空間にある色値に対しては,このタグは,

表 39 及び表 40 で定義する

旧版 16 ビット PCSLAB 数値化を使用し,6.3.4.2 で定義する 16 ビット PCSLAB 数値化を使用しない。こ

の数値化は,プロファイル 2 版との上位互換のために維持する。PCSLAB

L

*値は,PCSLAB

a

*値及び

PCSLAB

b

*値とは異なる数値化をもつ。

旧版 PCSLAB

L

*数値化を,表 39 に示す。

表 39−旧版 PCSLAB L*数値化

値(PCSLAB L*) 16 ビット

0 0000h

100.0 FF00h

100+ (25 500/65 280)

FFFFh

表 39 に示す 16 ビット数値化は,100.0 よりやや大きい値を表現できるが,それらの値は有効な PCSLAB

L

*値ではなく,使用してはならない。

旧版 PCSLAB

a

*及び PCSLAB

b

*の数値化を,表 40 に示す。


61

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 40−旧版 PCSLAB a*又は PCSLAB b*の数値化

値(PCSLAB a*又は

PCSLAB b*)

16 ビット

-128.0 0000h

0 8000h

127.0 FF00h

127+ (255/256)

FFFFh

16 ビット数値化は,127.0 よりやや大きい値を表現できる。これらは有効な PCS 値である。

このタグの旧版 16 ビット PCSLAB 数値化から 6.3.4.2

表 12 及び表 13)で定義した 16 ビット PCSLAB

数値化へ色値を変換するためには,全ての値に 65 535/65 280(すなわち,FFFFh/FF00h)を乗ずる。旧版

16 ビット PCSLAB の値の範囲にあるが,最新版の 16 ビット PCSLAB 数値化にはないどんな色値も,成分

ごとにクリップするものとする。6.3.4.2 で定義された 16 ビット PCSLAB 数値化からこのタグの旧版 16 ビ

ット PCSLAB 数値化へ色値を変換するためには,全ての値を 65 535/65 280 で除する。

10.9 lut8Type 

この構造は,8 ビット精度の変換テーブルを使用する色変換を表す。この型は,次の四つの処理要素を

含む。3×3 行列(入力色空間が PCSXYZ でない場合,この行列は単位行列とする。

,一組の 1 次元入力

変換テーブル,多次元のルックアップテーブル,及び一組の 1 次元出力変換テーブル。データは次の順序

で,これらの要素を使用して処理する。

(行列)⇒(1 次元入力変換テーブル)⇒(多次元ルックアップテーブル,CLUT)⇒(1 次元出力変換

テーブル)

これを使用するときには,

表 41 に示すバイト割当てを使用する。

表 41lut8Type 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3

4

'mft1' (6D667431h) (multi-function table with 1-byte 
precision)型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8 1

入力チャネルの数(i) uInt8Number

9 1

出力チャネルの数(o) uInt8Number

10 1

CLUT 格子点(各軸で等しい。)の数(g) uInt8Number

11 1

充塡のための予備(00h であることが必要)

12∼15 4

数値化した e

1

係数 s15Fixed16Number

16∼19 4

数値化した e

2

係数 s15Fixed16Number

20∼23 4

数値化した e

3

係数 s15Fixed16Number

24∼27 4

数値化した e

4

係数 s15Fixed16Number

28∼31 4

数値化した e

5

係数 s15Fixed16Number

32∼35 4

数値化した e

6

係数 s15Fixed16Number

36∼39 4

数値化した e

7

係数 s15Fixed16Number

40∼43 4

数値化した e

8

係数 s15Fixed16Number

44∼47 4

数値化した e

9

係数 s15Fixed16Number

48∼47+256i 256i

入力変換テーブル uInt8Number[…]


62

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 41lut8Type 数値化(続き)

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

48+256i∼47+256i+g

i

o

g

i

o CLUT 値 uInt8Number[…]

48+256i+g

i

o∼end 256o

出力変換テーブル uInt8Number[…]

記号の説明:

は入力チャネルの数 
は出力チャネルの数 
は格子点の数

lut8Type に含む入力及び出力の変換テーブル並びに CLUT の各々は,関数の“定義域”中の入力値を,

関数の“値域”中の出力値に割り付ける 1 次元又は多次元関数を具現化する。

これらの各変換テーブルの定義域は,0.0 以上 1.0 以下の全ての実数と定義する。最初の要素は 0.0 に,

最後の要素は 1.0 に位置し,その中間の要素は 1.0/(

m

-1)の増分で均等間隔に配置する。入力及び出力の変

換テーブルに対して,

m

は 256 である。CLUT に対して,

m

は各々の次元に沿っての格子点の数である。

変換テーブルの内容を生成するために使用される値域は,0.0 以上 1.0 以下の全ての実数であると,同様に

定義する。変換テーブルの定義域及び値域は 0.0 以上 1.0 以下であるので,全ての装置値及び PCSLAB 値

をこの数値範囲に変換する必要がある。各々の場合で最大値は 1.0 に,そして最小値は 0.0 に設定し,全て

の中間値は,それに応じて,線形に均等内挿するものとする。

変換テーブルの要素は uInt8Number 型として数値化するので,各実数値は 8 ビット整数値に四捨五入す

る必要がある。

lut8Type のルックアップテーブル(LUT)の要素は,uInt8Number 型として数値化した 0.0∼1.0 の範囲の

値を表すので,これらの要素は実際の出力値の計算として 255.0 で除算するのが望ましい。

この話題に関する補足説明は,

附属書 を参照。

lut8Type タグ[このタグは,入力空間若しくは出力空間のどちらか,又は抽象(Abstract)プロファイル

の場合には両方であってもよい。

]の PCS 側で使用する色空間は,プロファイルヘッダ中の PCS 領域によ

って指定する(7.2.7 参照)

。この領域は,8 ビット PCS 数値化及び 16 ビットのそれを区別しない。lut8Type

タグに対しては,

8 ビット PCSLAB 数値化を指定するために'Lab '識別記号が定義されている。この定義は,

タグの PCS 側で使用する数値化だけに適用することに注意する。抽象(Abstract)プロファイルの場合を

除いて,これらの識別記号をプロファイルヘッダ中のデータ色空間領域で使用するとき(7.2.6 参照)には,

この定義を適用しない。

8 ビット PCSXYZ 数値化は定義していないため,PCSXYZ を使用するプロファイルにおける lut8Type の

解釈は実装依存である。その結果として生じる曖昧さのため,及び PCSXYZ の 8 ビット線形量子化による

精度の低下のため,PCSXYZ 値を採用するプロファイルでは lut8Type タグは使用しないことを推奨する。

行列は,3×3 配列として構成する。行列の行に対応した次元は遅く変化し,行列の列に対応した次元は

速く変化する。これを次の行列形式に示す。

9

8

7

6

5

4

3

2

1

e

e

e

e

e

e

e

e

e

 (14)

出力プロファイルの行列を使用し,そして入力データが PCSXYZ であるときには,次の式を得る。


63

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

=

Z

Y

X

e

e

e

e

e

e

e

e

e

'

Z

'

Y

'

X

9

8

7

6

5

4

3

2

1

 (15)

各々の行列要素は,s15Fixed16Number 型として数値化する。この行列の定義域及び値域は,0.0 以上 1.0

以下である。

入力が PCSXYZ 色空間でなければ,行列は単位行列とする。

入力変換テーブルは,uInt8Number 値の配列である。各々の入力変換テーブルは 256 個の uInt8Number

整数値で構成する。各々の入力変換テーブル要素は 0∼255 の範囲に適切に正規化する。入力変換テーブル

は(

i

×256)バイト長である。このタグに格納するときには,1 次元ルックアップテーブルは,

表 41 に記

述する順序で詰め込む。

CLUT は,各次元で与えられた数の格子点をもつ

i

次元の配列として構成する。ここで

i

は変換における

入力チャネル(入力変換テーブル)の数である。最初の入力チャネルに対応した次元は,最も遅く変化し,

最後の入力チャネルに対応した次元は最も速く変化する。各々の格子点値は,

o

バイトの配列である。こ

こで

o

は,出力チャネルの数である。その要素の第 1 のバイトは第 1 の出力関数に対する関数値を含み,

要素の第 2 のバイトは第 2 の出力関数に対する関数値を含み,以下,全ての出力関数値を供給するまで,

繰り返す。CLUT の各バイトは 0∼255 の範囲に適切に正規化する。CLUT のバイト長は

g

i

×

o

である。

出力変換テーブルは,uInt8Number 値の配列である。各々の出力変換テーブルは 256 個の uInt8Number

整数で構成する。各々の出力変換テーブル要素は,0∼255 の範囲に適切に正規化する。出力変換テーブル

は(

o

×256)のバイト長である。このタグに格納するときには,1 次元ルックアップテーブルは,

表 41 

記述する順序で詰め込む。

CLUT の各次元中のデータの点数が 2 である場合は,これらの点に対するデータは,線形補間で中間値

を生成するときに,正しい結果を得るように設定する。

この型を使用するときには,各々のデータ色空間成分を入力及び出力チャネルに割り当てることが必要

である。これらの割当ては,

表 38 に示すものとする。チャネルは,それらの変換テーブルが現れる順序に

番号を付ける。

10.10 lutAtoBType 

10.10.1 

概要 

この構造は色変換を表す。この型は,次の順序で AToBTag に格納される最大五つの処理要素を含む。そ

れらは,一組の 1 次元曲線,オフセット項をもつ 3×3 行列,一組の 1 次元曲線,多次元ルックアップテー

ブル,及び一組の 1 次元曲線からなる。データは,次の順序で,これらの要素を使用して処理する。

“A”曲線)⇒(多次元ルックアップテーブル,CLUT)⇒(

“M”曲線)⇒(行列)⇒(

“B”曲線)

注記  プロファイルの単純化された読み書きを可能とするために,処理要素はタグの内部にこの順序

では存在しない。

いずれかの処理要素,又は全てを使用することが可能である。少なくとも一つの処理要素を含まなけれ

ばならない。次の組合せだけを許可する。

− B

− M, 行列, B


64

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

−  A, CLUT, B

−  A, CLUT, M,  行列, B

他の組合せは,処理要素の値を恒等変換に設定することによって,行ってもよい。

“A”曲線,

“M”曲

線及び“B”曲線,並びに CLUT の定義域及び値域は,0.0 以上 1.0 以下の全ての実数と定義される。最初

の要素は 0.0 に,最後の要素は 1.0 に位置し,中間の要素は,1.0/(

m

-1)の増分で均等間隔に配置する。“A”

曲線,

“M”曲線及び“B”曲線に対して

m

は変換テーブル中の要素数である。CLUT に対して,

m

は各々

の次元に沿っての格子点の数である。変換テーブルの定義域及び値域は 0.0 以上 1.0 以下であるので,全て

の装置値及び PCSLAB 値をこの数値範囲に変換する必要がある。各々の場合で最大値は 1.0 に,そして最

小値は 0.0 に設定し,全ての中間値は,それに応じて線形に均等内挿するものとする。

この型を使用するときには,

各々のデータ色空間成分を入力及び出力チャネルに割り当てる必要がある。

これらの割当ては,

表 38 に示すものとする。

これを使用するときには,

表 42 に示すバイト割当てを使用する。

表 42lutAtoBType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'mAB'

(6D414220h)[multi-function A-to-B table]型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8 1

入力チャネルの数(i) uInt8Number

9 1

出力チャネルの数(o) uInt8Number

10∼11 2

充塡のための予備であり 0 に設定する。

12∼15 4

最初の“B”曲線へのオフセット uInt32Number

16∼19 4

行列へのオフセット uInt32Number

20∼23 4

最初の“M”曲線へのオフセット uInt32Number

24∼27 4

CLUT へのオフセット uInt32Number

28∼31 4

最初の“A”曲線へのオフセット uInt32Number

32∼end

(可変)

データ

各曲線及び処理要素は,4 バイトの境界で始まるものとする。これを実現するために,各項目は必要に

応じて,最大三つの 00h 充塡バイトを後に付けなければならない。

曲線のデータ要素を共有することを認める。例えば,

“A”曲線,

“B”曲線及び“M”曲線に対するオフ

セットは同一とすることができる。

オフセットの要素(バイト 12∼31)は,タグ内に見られる様々な処理要素を指す。オフセットは,タグ

の始まりから所望のデータへのバイト数を示す。オフセットのいずれかがゼロであれば,すなわち処理要

素は存在せず,演算を行わないことを示す。

このタグ型は,ヘッダで規定された PCS 領域の値にかかわらず使用してもよい。

10.10.2 

A

曲線 

入力チャネルと同じ数の“A”曲線がある。

“A”曲線は,CLUT を使うときにだけ使用してもよい。曲

線は,必要であれば,これらの間に充塡に使う 00h バイトを付けて連続して格納する。各“A”曲線は,

埋め込んだ curveType,又は parametricCurveType(10.5 又は 10.16 を参照)として格納する。長さは各々の

curveType の指定によって示す。タグ型識別記号及び予備のバイトを含むタグ型全体を,各曲線が含むこと

に注意する。


65

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

10.10.3 CLUT 

CLUT は n 次元の配列として現れ,各次元は格子点の数に対応する要素をもつ。 
CLUT の値は,8 ビット又は 16 ビットの符号なしの値の配列であり,0∼255 又は 0∼65 535 の範囲に正

規化する。

CLUT は,各次元に可変な数の格子点をもつ

i

次元配列として構成する。ここで,

i

は変換における入力

チャネルの数である。最初の入力チャネルに対応した次元は,最も遅く変化し,最後の入力チャネルに対

応した次元は,最も速く変化する。各々の格子点値は,

o

個の整数配列であり,

o

は出力チャネルの数であ

る。その要素の第 1 の整数は,第 1 の出力関数に対する関数値を含み,要素の第 2 の整数は,第 2 の出力

関数に対する関数値を含み,以下,全ての出力関数値を供給するまで繰り返す。CLUT のバイト長は,

(第

1 格子点数×第 2 格子点数×...×第 N 格子点数)×出力チャネル数(

o

)×チャネル要素長である。

これを使用するときには,

表 43 に示す CLUT のバイト割当て及び数値化を使用する。

表 43lutAtoBType CLUT 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼15 16

各次元の格子点の数。 
最初の 要素だけを使用し,は入力チャネル数である。使用し
ない要素は 00h に設定する。

uInt8Number[16]

16 1

データ要素のバイト精度。01h 又は 02h のいずれかとする。 uInt8Number

17∼19 3

充塡のための予備であり,0 に設定する。

20∼end

可変 CLUT データ点(本文で述べられるように配列する。

) uInt8Number[...]又は

uInt16Number[...]

入力チャネルの数が出力チャネルの数と等しくない場合には,CLUT が存在しなければならない。

1 次元曲線又は CLUT の各次元中における格子点の数が 2 である場合は,それらの点に対するデータは,

線形補間で中間値を生成するときに,正しい結果を得るように設定するものとする。

10.10.4 

M

曲線 

出力チャネルと同じ数の“M”曲線がある。その曲線は,必要であれば,これらの間に充塡に使う 00h

バイトを付けて連続して格納する。各“M”曲線は,埋め込んだ curveType 又は parametricCurveType(10.5

又は 10.16 を参照)として格納する。長さは各々の curveType の指定によって示す。タグ型識別記号及び予

備のバイトを含むタグ型全体を,各曲線が含むことに注意する。

“M”曲線は,行列を使うときだけ使用し

てよい。

10.10.5 

行列 

行列は,3×4 配列として構成する。その要素は,

e

1

e

12

の順番で現れる。行列要素は,それぞれ

s15Fixed16Number 型である。

[

]

12

11

10

9

8

7

6

5

4

3

2

1

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

=

配列

  (16)

行列は,次の式によって,データを異なる色空間に変換するために使用する。

+

=

12

11

10

3

2

1

9

8

7

6

5

4

3

2

1

3

2

1

e

e

e

X

X

X

e

e

e

e

e

e

e

e

e

Y

Y

Y

 (17)

入力値

X

1

X

2

及び

X

3

の範囲は 0.0 以上 1.0 以下である。結果として生じる値

Y

1

Y

2

及び

Y

3

は 0.0∼1.0

の範囲にクリップされ,

“B”曲線への入力として使用する。


66

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

10.10.6 

B

曲線 

出力チャネルと同じ数の“B”曲線がある。その曲線は,必要であれば,これらの間に充塡に使う 00h

バイトを付けて連続して格納する。各“B”曲線は,埋め込んだ curveType 又は parametricCurveType(10.5

又は 10.16 を参照)として格納する。長さは各々の curveType の指定によって示す。タグ型識別記号及び予

備のバイトを含むタグ型全体を,各曲線が含むことに注意する。

10.11 lutBtoAType 

10.11.1 

概要 

この構造は,色変換を表す。この型は,次の順序で BToATag に格納される最大五つの処理要素を含む。

一組の 1 次元曲線,オフセット項をもつ 3×3 行列,一組の 1 次元曲線,多次元ルックアップテーブル,及

び一組の 1 次元出力曲線。データは,次の順序で,これらの要素を使用して処理する。

“B”曲線)⇒(行列)⇒(

“M”曲線)⇒(多次元ルックアップテーブル,CLUT)⇒(

“A”曲線)

いずれかの処理要素,又は全てを使用することが可能である。少なくとも一つの処理要素を含まなけれ

ばならない。次の組合せだけを許可する。

− B

− B,

行列, M

− B,

CLUT,

A

− B,

行列, M, CLUT, A

他の組合せは,処理要素の値を恒等変換に設定することによって,行ってもよい。

“A”曲線,

“M”曲

線及び“B”曲線,並びに CLUT の定義域及び値域は,0.0 以上 1.0 以下の全ての実数と定義する。最初の

要素は 0.0 に,最後の要素は 1.0 に位置し,中間の要素は,1.0/(

m

-1)の増分で均等間隔に配置する。“A”曲

線,

“M”曲線及び“B”曲線に対して,

m

は変換テーブル中の要素数である。CLUT に対して,

m

は各々

の次元に沿っての格子点の数である。変換テーブルの定義域及び値域は 0.0∼1.0 であるので,全ての装置

値及び PCSLAB 値をこの数値範囲に変換する必要がある。各々の場合で最大値は 1.0 に,最小値は 0.0 に

設定し,全ての中間値は,それに応じて線形に均等内挿するものとする。

この型を使用するときには,各々の色空間成分を入力及び出力チャネルに割り当てる必要がある。これ

らの割当ては,

表 38 に示すものとする。

これを使用するときには,

表 44 に示すバイト割当てを使用する。


67

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 44lutBtoAType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'mBA'

(6D424120h)[multi-function B-to-A table]型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8 1

入力チャネルの数(i) uInt8Number

9 1

出力チャネルの数(o) uInt8Number

10∼11 2

充塡のための予備(0 に設定する。

12∼15 4

最初の“B”曲線へのオフセット uInt32Number

16∼19 4

行列へのオフセット uInt32Number

20∼23 4

最初の“M”曲線へのオフセット uInt32Number

24∼27 4

CLUT へのオフセット uInt32Number

28∼31 4

最初の“A”曲線へのオフセット uInt32Number

32∼end

可変

データ

各曲線及び処理要素は,4 バイトの境界で始まるものとする。これを実現するために,各項目は必要に

応じて,最大三つの 00h 充塡バイトを後に付けなければならない。

曲線のデータ要素を共有してもよい。例えば,

“A”曲線,

“B”曲線及び“M”曲線に対するオフセット

は同一でもよい。

オフセットの要素(バイト 12∼31)は,タグ内に見られる様々な処理要素を指す。オフセットは,タグ

の始まりから所望のデータへのバイト数を示す。オフセットのいずれかがゼロである場合,すなわち処理

要素は存在せず,演算を行わないことを示す。

このタグ型は,ヘッダの PCS 領域で PCSXYZ 又は PCSLAB が規定されている場合にだけ使用するもの

とする。

10.11.2 

B

曲線 

入力チャネルと同じ数の“B”曲線がある。その曲線は,必要であれば,これらの間に充塡に使われる

00h バイトを付けて連続して格納する。各“B”曲線は,埋め込んだ curveType 又は parametricCurveType(10.5

又は 10.16 を参照)として格納する。長さは各々の curveType の指定によって示す。タグ型識別記号及び予

備のバイトを含むタグ型全体を,各曲線が含むことに注意する。

10.11.3 

行列 

行列は,3×4 配列として構成する。その要素は,

e

1

e

12

の順番で現れる。行列要素は,それぞれ

s15Fixed16Number 型である。

[

]

12

11

10

9

8

7

6

5

4

3

2

1

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

=

配列

  (18)

行列は,次の式によって,データを異なる色空間に変換するために使用する。

+

=

12

11

10

3

2

1

9

8

7

6

5

4

3

2

1

3

2

1

e

e

e

X

X

X

e

e

e

e

e

e

e

e

e

Y

Y

Y

 (19)

入力値

X

1

X

2

及び

X

3

の範囲は 0.0∼1.0 である。結果として生じる値

Y

1

Y

2

及び

Y

3

は 0.0∼1.0 の範囲に

クリップし,

“M”曲線への入力値とする。

出力チャネル,つまり,

“M”曲線の数が 3 の場合だけ,行列が利用できる。

10.11.4 

M

曲線 

入力チャネルと同じ数の“M”曲線がある。その曲線は,必要であれば,これらの間に充塡に使われる


68

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

00h バイトを付けて連続して格納する。各“M”曲線は,埋め込んだ curveType 又は parametricCurveType

10.5 又は 10.16 を参照)として格納する。長さは各々の curveType の指定によって示す。タグ型識別記号

及び予備のバイトを含むタグ型全体を,各曲線が含むことに注意する。

“M”曲線は行列を使うときにだけ

使用してよい。

10.11.5 CLUT 

CLUT は n 次元の配列として現れ,各次元は格子点数に対応する要素をもつ。

CLUT の値は,8 ビット又は 16 ビットの符号なしの値の配列であり,0∼255 又は 0∼65 535 の範囲に正

規化する。CLUT は,各次元に可変な数の格子点をもつ

i

次元配列として構成する。ここで

i

は,変換にお

ける入力チャネル数である。最初の入力チャネルに対応した次元は,最も遅く変化し,最後の入力チャネ

ルに対応した次元は,最も速く変化する。各々の格子点値は,

o

個の整数配列であり,

o

は出力チャネルの

数である。その要素の第 1 の連続した整数は,第 1 の出力関数に対する関数値を含み,要素の第 2 の連続

した整数は,第 2 の出力関数に対する関数値を含み,以下,全ての出力関数値が供給されるまで繰り返す。

CLUT のバイト長は,(第 1 格子点数×第 2 格子点数×...×第 N 格子点数)×出力チャネル数(

o

)×チャ

ネル要素長である。

これを使用するときには,

表 45 に示す CLUT のバイト割当てを使用する。

表 45lutBtoAType CLUT 数値化

バイト位置

領域長

バイト

内容

数値化形式

0∼15 16

各次元の格子点の数。

最初の 要素だけを使用し,は入力チャネル数である。使用し
ない要素は 00h に設定する。

uInt8Number[16]

16 1

データ要素のバイト精度。01h 又は 02h とする。 uInt8Number

17∼19 3

充塡のための予備であり,0 に設定する。

20∼end

可変 CLUT データ点(本文で述べられるように配列される。

) uInt8Number[...]又は

uInt16Number[...]

1 次元曲線又は CLUT の各次元中における格子点数が 2 である場合は,それらの点に対するデータは,

線形補間で中間値を生成するときに,正しい結果が得られるように設定するものとする。

入力チャネル数が出力チャネル数と等しくない場合には,CLUT が存在しなければならない。

10.11.6 

A

曲線 

出力チャネルと同じ数の“A”曲線がある。

“A”曲線は CLUT を使うときにだけ使用してもよい。その

曲線は,必要であれば,これらの間に充塡に使われる 00h バイトを付けて連続して格納する。各“A”曲

線は,埋め込んだ curveType 又は parametricCurveType(10.5 又は 10.16 を参照)として格納する。長さは各々

の curveType の指定によって示す。タグ型識別記号及び予備のバイトを含むタグ型全体を,各曲線が含む

ことに注意する。

10.12 measurementType 

measurementType の情報は,内部のプロファイルデータだけを参照し,既定のものと異なる測定仕様を

プロファイル製造者に提供することを意図している。これを使用するときには,

表 46 に示すバイト割当て

及び数値化を使用する。


69

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 46measurementType 構造

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'meas'

(6D656173h)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

標準観測者の数値化値

表 40 参照

12∼23 12

測定の裏当ての nCIEXYZ 三刺激値 XYZNumber

24∼27 4

測定幾何条件の数値化値

表 41 参照

28∼31 4

測定フレアの数値化値

表 42 参照

32∼35 4

標準測色光源の数値化値

表 43 参照

標準観測者領域のための数値化を,

表 47 に示す。

表 47−標準観測者の数値化

標準観測者

数値化値

不明 00000000h 
CIE1931 測色標準観測者

00000001h

CIE1964 測色標準観測者

00000002h

測定幾何条件領域のための数値化は,

表 48 に示す。

表 48−測定幾何条件の数値化

幾何条件

数値化値

不明 00000000h 
0

°:45°又は 45°:0° 00000001h

0

°:d 又は d:0° 00000002h

測定フレア値のための数値化を,

表 49 で示す。それは,4.7 で示す基本的な数値型 u16Fixed16Number

型と同一である。

表 49−測定フレアの数値化

フレア

数値化値

0(0 %) 00000000h

1.0(又は 100 %) 00010000h

標準測色光源領域のための数値化を,

表 50 で示す。

表 50−標準測色光源の数値化

標準測色光源

数値化値

不明 00000000h 
D50 00000001h 
D65 00000002h 
D93 00000003h 
F2 00000004h 
D55 00000005h 
A 00000006h

等エネルギー(E) 00000007h 
F8 00000008h


70

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

10.13 multiLocalizedUnicodeType 

このタグ構造体は,プロファイルと関連した多言語 Unicode 文字列をそれぞれ参照するレコードの組を

含む。それぞれの文字列は,それがいずれの言語及び地域のためであるかの情報とともに,別々のレコー

ドで参照される。

バイト割当て及び数値化は

表 51 に示すものとする。

このタグの 4 番目の領域である文字列レコード長には,各々の文字列レコードのバイト数に対応して,

当面は値として 12 を入れるのが望ましい。

n

番目の文字列レコードを読み出すためには,

n

にこの領域の

内容のサイズを乗じ,16 を加えることによってそのレコードのオフセットを決定するのが望ましい。この

僅かな追加によって,

必要となったときに将来のレコード拡張が,

新しいタグ型を定義せずに可能となる。

このタグ中の複数の文字列は,記憶場所を共有することができる。例えば en/US 及び en/UK は,同じ文

字列データを参照することができる。

Unicode の規定は,The Unicode Consortium が発行している The Unicode Standard 又はウェブサイト

(http://www.unicode.org)を参照する。言語コード及び国名コードの定義は,それぞれ ISO 639-1 及び JIS X 

0304

を参照する。記憶装置内の Unicode 文字列はバイト降順の 16 ビット(UTF-16BE)で数値化し,ヌル

で終了させない方がよい。

注記  使われている数値化の更なる詳細は,www.color.org の the ICC technical note 01-2002 を参照。

求められる地域のための固有のレコードがタグに格納されていない場合は,同じ言語コードのレコード

を使用するのが望ましい。求められる言語のための固有のレコードがタグに格納されていない場合,他の

選択の余地がない場合には,このタグの第 1 のレコードを使用する。

表 51multiLocalizedUnicodeType

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'mluc'

(6D6C7563h)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

レコードの数(n) uInt32Number

12∼15 4

レコード長:全てのレコードのバイト長。値は 12
である。

0000000Ch

16∼17 2

第 1 レコード言語コード:ISO 639-1 が規定する言
語コードに従う。

uInt16Number

18∼19 2

第 1 レコード国名コード:JIS X 0304 が規定する

国名コードに従う。

uInt16Number

20∼23 4

第 1 レコード文字列長:文字列のバイト長 uInt32Number

24∼27 4

第 1 レコード文字列オフセット:タグの先頭から
のバイトオフセット

uInt32Number

28∼28+12(n-1) -1

(又は 15+12n)

12(n-1)

必要な場合の追加レコード

28+12(n-1)

(又は 16+12n)∼end

可変 Unicode 文字の文字列格納領域

10.14 multiProcessElementsType 

10.14.1 

概要 

この構造体は,処理要素が連続する色変換を表す。構造体に含まれる処理要素は構造体そのものの中で

定められ,柔軟な構造を可能にする。現在使用可能な処理要素は,一組の 1 次元のカーブ,オフセット項


71

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

を含む行列,及び多次元ルックアップテーブル(CLUT)である。他の処理要素型が,将来追加されても

よい。各型の処理要素を何度も構造体に含めてもよい。処理要素は float32Number 型で数値化された入出

力範囲を使用できる。

未定義処理要素型が multiProcessElementsType タグに存在する場合は,

multiProcessElementsType タグを使

用しないものとし,後続処理を行うものとする。

この型を使うとき,各々の色空間の要素を入出力チャネルに割り当てることが必要である。これらの割

当ては

表 38 に示すものとする。

これを使用するときは,

表 52 に示すバイト割当て及び数値化を使用するものとする。

表 52multiProcessElementsType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'mpet'

(6D706574h)

[multi-process elements table]型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数 uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数 uInt16Number

12∼15 4

処理要素数(n) uInt32Number

16∼15+8n 8

n

処理要素位置テーブル positionNumber[…]

16+8n∼end  データ

処理要素の数(

n

)は 1 以上とする。処理要素の位置テーブルは,処理要素の位置及び大きさの情報を含

む。オフセット位置は multiProcessElementsType タグの先頭と相対的である。このように,最初に格納する

処理要素のオフセットは,16+8

n

とする。

各々の処理要素は 4 バイト境界から始まるものとする。これを達成するために,各々の項目の後に必要

に応じて最大 3 バイト充塡バイト 00h を続けるものとする。

データを処理要素間で共有することを許す。例えば,幾つかの処理要素のオフセットは同一であること

がある。

10.14.2 multiProcessElementsType

要素 

10.14.2.1 

概要 

multiProcessElementsType の処理要素は,処理要素位置テーブルで定める順番で処理される。処理要素の

結果は,次の処理要素に伝えられる。最後の処理要素は,それを含んでいる multiProcessElementsType の最

終結果を提供する。したがって,処理要素及びそれを含んでいる multiProcessElementsType によって指定さ

れる入出力チャネルは一致している必要がある。

最初の処理要素の入力チャネルはそれを含んでいる multiProcessElementsType の入力チャネルと同じで

なければならない。

処理要素の入力チャネルは,

前の処理要素の出力チャネルと同じでなければならない。

最後の処理要素の出力チャネルは,それを含んでいる multiProcessElementsType の出力チャネルと同じでな

ければならない。

処理要素の結果のクリップ処理は実行されないものとする。幾つかの処理要素は,必要に応じて入力で

クリップ処理を実行することがある。

各々の処理要素の規定が,その要素が入力でクリップ処理を実行するかどうかを示す。

multiProcessElementsType 要素の一般的な要素数値化を表 53 に示す。


72

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 53−一般的要素数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

要素識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数(p) uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数(q) uInt16Number

12∼end

データ

10.14.2.2 

曲線群要素 

曲線群要素は,多様な 1 次元曲線を数値化する。この数値化法は

表 54 に示す。

表 54−曲線群要素の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3

4

‘cvst’(6D666C74h) [curve set element table]  型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数(p) uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数(q) uInt16Number

12∼11+8p

8p

曲線位置(オフセット及び大きさ) positionNumber[…]

12+8p∼end

データ

入力及び出力チャネルの両方に対する数値化値は,他の処理要素との一貫性のためのものである。各 1

次元曲線は,一つの入力を一つの出力に割り付けることから,出力の数は入力の数と同じである。したが

って,出力チャネルの数(

q

)は,入力チャネルの数(

p

)と同じ値に設定しなければならない。

一つの入力に対する出力値は,

入力を含む部分曲線一覧の中の,

最初の部分曲線で指定するものとする。

連続する区切り点は減少させてはならない。

各チャネルは,曲線位置要素をもつものとする。オフセット位置は曲線群要素の先頭に対して相対であ

る。したがって,曲線群の中で最初に格納した曲線のオフセットは 12+8

p

とする。

1 次元曲線は連続して格納する。各曲線は,4 バイトの境界で始まるものとする。これを実現するために,

各曲線は必要に応じて,最大三つの 00h 充塡バイトを後に付けなければならない。

1 次元曲線の間でデータを共有することを許す。例えば,幾つかの 1 次元曲線のオフセットは同一にで

きる。

各曲線は,部分曲線の間を明示する区切り点とともに,一つ以上の部分曲線として格納される。最初の

部分曲線は,常に-∞ではじまり,最後の部分曲線は常に+∞で終わる。最初及び最後の部分曲線は,数式で

指定する。それに対し,他の部分は,数式,又は標本化された曲線のいずれかで指定する。

曲線が単一の部分曲線である場合,区切り点を指定してはならない。その曲線は数式で指定しなければ

ならない。

曲線が複数の部分曲線をもつ場合,区切り点は部分曲線の間に指定しなければならない。

n

個の部分曲

線がある場合,

n

-1 個の区切り点を指定する。各曲線の数値化は表 55 に示す。


73

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 55次元曲線の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

‘curf’(63757266h)型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

部分曲線数(n) uInt16Number

10∼11 2

予備であり,0 に設定する。

12∼4n+7 4(n-1)

n-1 個の区切り点 float32Number[…]

14n+8∼end  部分曲線  1∼n

区切り点は,二つの部分曲線に分ける。最初の部分曲線は,-∞と区切り点 1(を含んだ)との間で定義

する。

k

番目の部分曲線(

k

は 2 から

n

-1 の範囲)は,区切り点

k

-1(含めない)と区切り点

k

(を含んだ)

との間で定義する。

n

番目の部分曲線は区切り点

n

-1(含めない)と+∞との間で定義する。数式で指定す

る部分曲線は,

表 56 に示すよう数値化するものとする。

表 56−数式によって記述される部分曲線の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

‘parf’(70617266h)型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

関数型の数値化値 uInt16Number

10∼11 2

予備であり,0 に設定する。

12∼end

表 57 参照

パラメタ(

表 57 参照) float32Number[…]

関数型及びパラメタの数値化は,

表 57 に示す。

表 57−数式によって記述される部分曲線の数値化

領域長

バイト

関数型

数値化値

パラメタ

16

Y=(aX+b)

γ

+c 0000h γ,a,b,c

20

Y=alog

10

(bX

γ

+c)+d 0001h

γ,a,b,c,d

20

Y=ab

cX

+d

+e 0002h

a,b,c,d,e

関数の入力及び出力は,float32Number 型として表記できる値で定義する。部分曲線は部分曲線全体に対

して float32Number 型の値として定義するものとする。

標本化された曲線として指定された部分曲線は,

表 58 に示すように数値化しなければならない。

表 58−標本化された部分曲線の数値化

バイト位置

領域長

バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

‘samf’(73616D66h)型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

以下に続く要素数を指定する数(n) uInt32Number

12∼end 4n

曲線要素 float32Number[….]

数(

n

)は 1 以上とする。

曲線の標本点は,その部分曲線内で均等間隔にし,前に記述したように,一つの区切り点を含める。標


74

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

本化された曲線が,区切り点

k

(

B

P,k

)と区切り点

k

+1 (

B

P,k+1

)との間の部分曲線を表す場合,

j

番目の標本点

j

∈[1,

n

])は,入力値

B

P,k

+

j

 (

B

P,k+1

 -

B

P,k

)/

n

に対応する。このように,

B

P,k

は除外される。

注記  標本化された部分曲線の補間で使用する最初の点は,標本化された部分曲線に直接格納されて

いない。

B

P,k

で標本化された曲線を補間する値は,部分曲線一覧上の直前の部分曲線の点

B

P,k

での出力で定義

する。

1 次元曲線の特別な部分曲線で格子点の数が一つである場合,線形補間を使用するとき,正しい結果が

得られるように中間の値のために生成した値を設定するものとする。

10.14.2.3 

行列要素 

行列は,

p

×

q

要素の配列で構成される。ここで,

p

は行列の入力チャネル数であり,

q

は出力チャネル

数である。行列要素は,それぞれ float32Number 型である。配列は,次のように構成される。

[

]

q

qp

q

q

p

p

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

e

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

,

2

1

2

1

2

22

21

1

12

11

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

=

配列

  (20)

行列要素の数値化を

表 59 に示す。

表 59−行列要素の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'matf'

(6D617466h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数(p) uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数(q) uInt16Number

12∼end 4q(p+1)

行列要素 float32Number[...]

行列は,式(21)に従って,データを異なる色空間へ変換するために使用される。

+

=

q

p

qp

q

q

p

p

q

e

e

e

X

X

X

e

e

e

e

e

e

e

e

e

Y

Y

Y

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

Κ

2

1

2

1

2

1

2

22

21

1

12

11

2

1

 (21)

入力値

X

1

,

X

2

, …,

X

p

及び出力値

Y

1

,

Y

2

, …,

Y

q

の範囲は,float32Number 型で表現できる値の範囲である。

10.14.2.4 CLUT

要素 

CLUT は,

n

次元配列として現れる。この配列の各次元は,格子点数に対応した要素の数をもつ。

CLUT 値は,float32Number 型の配列である。

CLUT は,各次元で格子点数が変化する

p

次元配列として構成される。ここで,

p

は変換の入力チャネ

ル数である。最初のチャネルに対応した次元は最も遅く変化し,最後の入力チャネルに対応した次元は最

も速く変化する。各々の格子点値は,

q

個の float32Number 型配列である。ここで,

q

は出力チャネル数で

ある。その要素の第 1 の float32Number 型は,第 1 の出力関数に対する関数値を含み,要素の第 2 の

float32Number 型は,第 2 の出力関数に対する関数値を含み,以下,全ての出力関数値を供給するまで繰り

返す。式(22)は,CLUT のバイト長計算を与える。

nGrid1

×

 nGrid2

×

 …

×

 nGridp

×

  出力チャネル数(

q

×

 4  (22)

これを使用するときは,CLUT に対するバイト割当て及び数値化は,

表 60 に与えるものとする。


75

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 60CLUT 要素の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'clut'

(636C7574h)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数(p) uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数(q) uInt16Number

12∼27 16

各次元の格子点数。最初の 要素だけが使用される。ここで p
は入力チャネル数。使用されない要素は,00h を設定する。

uInt8Number

28∼end

式(22)参照 CLUT データ点(本文で述べられるように配列する。

) float32Number[...]

CLUT の入力範囲は,0.0 から 1.0 である。この範囲を外れる任意の入力値に対しては,最も近い範囲限

界の値を入力値とする。出力チャネルの範囲は,float32Number 型で表される値の範囲である。

CLUT の特定の次元の格子点数が 2 の場合,それらの点のデータは,線形補間が中間値を生成するため

に使用するときには,正しい結果を得られるように設定する。CLUT 要素は,各次元に対して最低二つの

格子点を必要とする。

10.14.2.5 

将来拡張の要素 

'bACS'及び'eACS'要素型は,将来拡張のため,提供されている。これが存在するとき,これらの要素は

チャネルデータが変更なしに素通りすると考えるものとする。それらの数値化は,

表 61 及び表 62 に示す

ものとする。

表 61bACS 要素の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'bACS'

(62414353h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数(p) uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数(q) uInt16Number

12∼15 4

識別記号

表 62eACS 要素の数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'eACS'

(65414353h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

入力チャネル数(p) uInt16Number

10∼11 2

出力チャネル数(q) uInt16Number

12∼15 4

識別記号

'bACS'及び'eACS'要素型の両方に対しては,入力チャネル数(

p

)は,出力チャネル数(

q

)と同じとす

る。

10.15 namedColor2Type 

namedColor2Type は,7 ビット ASCII で表される色名に色座標を提供する構造体の配列及びその個数で

ある。各々の命名色に対し,その色の PCS 及び任意の装置表現を与える。両表現とも 16 ビット値であり,

PCS 値は相対測色値とする。その装置表現は,ヘッダの“データ色空間”領域による。この表現は,


76

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

namedColor2Type の“装置色座標数”領域と一致するのが望ましい。この領域が 0 のとき,デバイス座標

は提供しない。PCS 表現は,ヘッダの PCS 領域に対応する。PCS 表現は,常に提供する。色名は固定長で

ヌル終端を含め 32 バイト領域である。移植性を最大限に保つために 7 ビット ASCII の制御文字を使用し

ないことを強く推奨する。

これを使用するときには,

表 63 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 63namedColor2Type 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'ncl2'

(6E636C32h)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

提供者特有フラグ(下位 16 ビットは,ICC 用予備)

12∼15 4

命名色数(n) uInt32Number

16∼19 4

各命名色に対する装置色座標数(m) uInt32Number

20∼51 32

各命名色に対する接頭部(ヌルで終端した 32 バイト領域) 7-bit

ASCII

52∼83 32

各命名色に対する接尾部(ヌルで終端した 32 バイト領域) 7-bit

ASCII

84∼115 32

第 1 の名前(ヌルで終端した 32 バイト領域) 7-bit

ASCII

116∼121 6

第 1 の命名色の PCS 座標。数値化は 6.3.4.2 及び 10.8 で記述し

ている PCS 色空間と同様である。PCSXYZ 及び旧版 16 ビット
PCSLAB だけを許可する。PCS 値は相対測色値とする。

uInt16Number[3]

122∼121+2m

2m

第 1 の命名色の装置座標。各座標において,0000h は装置座標

の最小値を表し,FFFFh はその最大値を表す。座標の数は“命
名色に対する装置色座標数”領域で与える。

“命名色に対する

装置色座標数”領域が 0 である場合には,この領域は存在しな

い。

uInt16Number[…]

122+2m∼end (n-1)×(38+2mn>1 の場合には,残った n-1 色は第 1 の色と同様に記述する。

バイトオフセット 84∼121+2参照。

このタグの PCSLAB での色値のために,

このタグは 6.3.4.2

表 12 及び表 13)で定義した 16 ビット PCSLAB

数値化ではなく,10.8

表 39 及び表 40)で定義した旧版の 16 ビット数値化を使用する。この数値化は,

プロファイルの 2 版の下位互換性のために保持する。PCSLAB

L

*値は,PCSLAB

a

*値及び PCSLAB

b

*値と

異なる数値化を行う。PCSLAB

L

*の 16 ビット数値化は表 39 に示し,PCSLAB

a

*及び PCSLAB

b

*の 16 ビ

ット数値化は

表 40 に示すものとする。PCSLAB

L

*の 16 ビット数値化では 100.0 より僅かに大きい数値を

表すことができるが,PCS

L

*値として不当であり,使用しない方がよい。PCSLAB

a

*及び PCSLAB

b

*の

16 ビット数値化は,127.0 より僅かに大きい数値を表すことができる。それらは有効な PCS 値である。

このタグの旧版の 16 ビット PCSLAB 数値化から,6.3.4.2

表 12 及び表 13)で定義された 16 ビット

CIELAB PCS 数値化に変換するために,全ての数値に 65 535/65 280(すなわち,FFFFh/FF00h)を乗ずる。

旧版の 16 ビット PCSLAB の数値範囲にあり,より新しい 16 ビット PCSLAB 数値化の範囲ではない色値

は,それぞれの要素ごとの基準でクリップするものとする。色値を 6.3.4.2

表 12 及び表 13)で定義され

る 16 ビット PCSLAB 数値化から,このタグの旧版の 16 ビット PCSLAB 数値化へ変換するために,全て

の数値を 65 535/65 280 で除する。

10.16 parametricCurveType 

parametricCurveType は,パラメタによってあらかじめ定義した関数群の一つを指定することによって

1 次元の曲線を記述する。これを使用するときには,表 64 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。


77

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 64parametricCurveType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'para'

(70617261h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

関数の型の数値化値 uInt16Number(

表 65 参照)

10∼11 2

予備であり,0 に設定する。

12∼end

表 65 参照

一つ以上のパラメタ(

表 65 参照) s15Fixed16Number[…]

関数の型の数値化値及びパラメタを,

表 65 に示す。

表 65parametricCurveType 関数型数値化

フィールド長

バイト

関数型

数値化値

パラメタ

注記

4

YX

g

 0000h

12

Y=(aX+b)

g

(X

≥-b/a)

Y=0 (X<-b/a)

0001h

g a b

CIE 122:1996

16

Y=(aX+b)

g

+c

(X

≥-b/a)

Yc

(X<-b/a)

0002h

g a b c

IEC 61966-3 

20

Y=(aX+b)

g

(X

d)

YcX

(X>d)

0003h

g a b c d

IEC 61966-2-1 
(sRGB)

28

Y=(aX+b)

g

+e

(X

d)

Y=(cX+f) (X>d)

0004h

g a b c d e f

注記  必要に応じて関数を更に追加することができる。

タグデータ,

表 64 のパラメタの順序は,表 65 のパラメタの左から右の順序である。

各関数の定義域及び値域は,[0.0,1.0]とする。値域外の関数の値は,関数の値域にクリップするものと

する。符号なし整数を入力とする場合,

N

が入力データのビット数であるとして,2

N

-1 で除して,その関

数の定義域に変換するものとする。符号なし整数を出力とする場合,

M

を出力データのビット数であると

して,2

M

-1 を乗じ,その関数の値域から変換するものとする。

入力が PCSXYZ の場合は,PCSXYZ

X

Y

,及び

Z

値 1+ (32 767/32 768)は,関数入力値 1.0 に割り付けな

ければならない。出力が PCS XYZ の場合は,関数出力値 1.0 は,PCSXYZ

X

Y

,及び

Z

値 1+ (32 767/32 768)

に割り付けなければならない。

注記  パラメタで表された曲線のために選ばれたパラメタが原因で,使用される入力範囲によっては,

関数値が複素数又は未定義になることがある。

例えば

d

<-

b

/

a

の場合発生する。

このような場合,

曲線の振る舞いは未定義である。

10.17 profileSequenceDescType 

この型は最終的なプロファイルを作成するために結合した,元のプロファイルのヘッダ領域及びタグか

ら得る情報を含んでいる構造体の配列である。

この構造体の順序は,

プロファイルを結合した順序であり,

最終的なプロファイルのための構造を含む。これは入力側から出力側へのプロファイル順序の記述を提供

するもので,通常は,装置連結(DeviceLink)プロファイルで使用する。

これを使用するときには,

表 66 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。


78

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 66profileSequenceDescType 構造体

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'pseq'

(70736571h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

配列中の記述構造体数を指定する数値

12∼end

可変

上記の数のプロファイル記述構造体(

表 67 参照)

各プロファイル記述の構造体は,

表 67 に示す書式をもつ。

表 67−プロファイル記述構造体

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

装置製造者識別記号(対応するプロファイルのヘッダによる。

4∼7 4

装置型式識別記号(対応するプロファイルのヘッダによる。

8∼15 8

装置属性(対応するプロファイルのヘッダによる。

16∼19 4

CRT,昇華形プリンタなどの装置技術情報(対応するプロファ
イルの技術識別記号による。

20∼m

可変

表示可能な装置製造者記述(プロファイルの deviceMfgDescTag)

m+1∼n

可変

表示可能な装置型式記述(プロファイルの deviceModelDescTag)

deviceMfgDescTag 及び/又は deviceModelDescTag が要素プロファイルの中になければ,“代替”タグを

挿入することが望ましい。代替タグでは,文字列レコードなしの multiLocalizedUnicodeType 構造体の文字

列領域の数は 0 であることが望ましい。

タグ型を含みタグ全体を格納することが望ましいことにも注意する。

technologyTag がなければ,バイト 16∼19 は,00000000h とすることが望ましい。

10.18 profileSequenceIdentifierType 

10.18.1 

概要 

この型は構造体の配列であり,それぞれの構造体は順番に使用されるプロファイルの識別のための情報

を含む。

これを使用するときには,

表 68 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 68profileSequenceIdentifierType 構造体

バイト位置

領域長

バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'psid'

(70736964h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

配列中の構造体数を指定する数(n) uInt32Number

12∼11+8n

8n

プロファイル識別子への位置の表 positionNumber[…]

12+8n∼end

プロファイル識別子構造体(

表 69 参照)

位置の表に格納されているオフセットはタグの先頭に相対的とする。

プロファイル識別子構造体を共有することを許す。そのため,位置の表のある positionNumber がその位

置の表の別の positionNumber と同一であることもある。

各々のプロファイル識別子構造体は,4 バイト境界から始めるものとする。これを達成するために,各々

の項目の後に必要に応じて最大 3 バイトの充塡バイト 00h が続くものとする。


79

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

それぞれのプロファイル識別子構造体は

表 69 に示す書式をもつ。

表 69−プロファイル識別子構造体

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼15 16

プロファイル ID(10.18.2 参照)

7.2.18

参照

16∼end

可変

プロファイル記述(10.18.3 参照) multiLocalizedUnicodeType

10.18.2 

プロファイル ID 

プロファイルがプロファイルヘッダにプロファイル ID を含む場合,それをプロファイル識別子構造体

で使うものとする。プロファイルがプロファイルヘッダにプロファイル ID を含まない場合,全て 0 のプ

ロファイル ID 又は計算されたプロファイル ID をプロファイル識別子構造体で使うものとする。

10.18.3 

プロファイル記述 

ICC Profile Specification ICC.1:2001-12(ICC V4.0.0),及びそれ以降の規定に適合しているプロファイル

については,profileDescriptionTag の multiLocalizedUnicodeType による全内容をプロファイル識別子構造体

に含むものとする。ICC Profile Specification ICC.1:2001-04(ICC V2.4.0)及びそれ以前の規定に適合してい

るプロファイルは,textDescriptionType による ProfileDescriptionTag の内容を multiLocalizedUnicodeType に

変換しプロファイル識別子構造体で使用するものとする。

注記 textDescriptionType から multiLocalizedUnicodeType を作る一つの方法は,textDescriptionType の 7

ビット ASCII 部を,7 ビット ASCII 文字を 16 ビット Unicode 文字に割り当てることによって

'enUS' Unicode 文字列に変換し,'enUS'ユニコード文字列を multiLocalizedUnicodeType に保存す

ることである。

10.19 responseCurveSet16Type 

表示及び出力装置の ICC プロファイルは,その装置が正規化した装置値と物理的な色材量との間にある

特定の関係(基準応答)がある場合にだけ,所望の色を作り出すことになる。装置の応答が変化すれば(現

在の応答)

,プロファイルはもはや正しい結果を生まないことになる。多くの場合,現在の応答に合わせて

新しいプロファイルを作り出すことは実用的ではないが,その変化は一つのチャネルの装置値を修正する

ことで補償できる。

このタグ型の目的は,装置の変化を新しいプロファイルを作らずに修正できるように,lut8Type,

lut16Type,lutAtoBType 又は lutBtoAType タグが作り出す正規化された装置値と物理的な色材量とを関連付

ける仕組みを提供することである。応用プログラムがこの仕組みを使うことで,一貫した結果を得るため

に,使用者が比較的安価で手軽に使える機器によって個々の出力色チャネルに修正を加えることが可能と

なる。

二つの情報(基準応答及び現在の応答)がこの補償に必要である。このタグ型は,応用プログラムが基

準応答を指定するプロファイル作成を可能にする仕組みを提供する。

応用プログラムが現在の応答を定め,

利用する方法は現時点で規定していない。

測定法は写真,印刷製版及びテレビ産業が工程制御のために使用する様々な標準に従う。測定法は色材

量を表すことを目的としており,装置の種類によって適切な測定技術は大きく異なる。

応用プログラムが使用者の測定器で測定したのと同じ測定系のデータを選べるように,多くの測定系の

中の実用的及び適切な系の基準応答データを提供するのはプロファイル作成者の仕事である。測定系の間

で変換することは一般に可能でないし,ほとんどの機械は一つの系でしか測定できないので,多くの測定


80

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

系を提供することは重要である。プロファイルの作成者は装置のためにどの測定系が適切であるかを決定

しなければならない。

適切な測定系の幾つかの例を次に示す。

−  プロセスカラーには,濃度を使うのが望ましい。

−  シアンチャネルには赤フィルタ濃度を使うのが望ましい。

−  マゼンタチャネルには緑フィルタ濃度を使うことが望ましい。

−  イエロ(黄)チャネルには青フィルタ濃度を使うことが望ましい。

−  黒(墨)チャネルには視覚濃度を使うことが望ましい。

−  特色印刷又は多色印刷(Hi-Fi colour)のような,他の色材に対しては,そのシステムの特性記述に適

切な測定系を選ぶことがプロファイル作成者の責任である。世界中で様々な濃度の標準が使用されて

いるので,プロファイルの作成者ができるだけ多くの異なった濃度の系で記載することが重要である

表 72 を参照)。適切な濃度の測定法の例を次に示す。

− Status

T

− Status

E

− Status

I

− DIN

lut8Type タグに起因する正規化した装置値には,始めに 257(101h)を乗ずるものとする。lutAToBType 及

び lutBToAType タグに起因する 0〜1 の範囲の正規化された装置値は,0〜65 535 (FFFFh)の範囲に変換され

た 16 ビットの値として,responseCurveSet16Type に数値化するものとする。multiProcessElementsType タグ

に起因する 0〜1 の範囲にクリップされた正規化された装置値は,0〜65 535 (FFFFh)の範囲に変換された

16 ビットの値として,responseCurveSet16Type に数値化するものとする。

チャネルデータの配列で構成された領域に対しては,そのチャネルを,

表 38 で規定された適切なデータ

色空間となるように順序づける。

これを使用するときには,

表 70 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 70responseCurveSet16Type 構造体

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

'rcs2'

(72637332h)[response curve set with 2-byte precision]型識

別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼9 2

チャネルの数(n) uInt16Number

10∼11 2

測定系の数(m) uInt16Number

12∼11+4m

4m

個のオフセット。各々の測定値のための一つのエントリをも
つ。この構造体のバイト 0 からの相対値。各々のオフセットは,
測定系のための応答曲線構造体の先頭を指すものとする。

uInt32Number [m]

12+4m∼end

可変

個の応答曲線構造体。 
各々の測定系ごとに一つの構造体をもつ。

表 71 参照

各応答曲線構造体の書式を,

表 71 に示す。


81

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 71−応答曲線構造体

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化形式

0∼3 4

測定系識別記号

表 72 参照

4∼3+4n

4n

応答配列の中の各チャネル に対応した 個の測定個数。
各々の測定数 q

i

はチャネル に対する応答配列の中の

response16Number の数とする。 
は全てのチャネルに対する数 q

i

の合計とする。

各測定個数は適切なデータ色空間に対して

表 38 で指定する

チャネル順に並べなければならない。

uInt32Number[n]

4+4n

3+4n+12n

12n

各々のチャネルに一つずつの,個の PCSXYZ 値。各々の要

素は,チャネルのための最大色材値による色票の測定値とす
る。 
PCSXYZ 値は相対測色値とする。 
PCSXYZ 値は適切なデータ色空間に対して表 38 で指定する
チャネル順に並べなければならない。

XYZNumber[n]

4+16n

3+16n+8p

8p

各々のチャネルに一つずつの,個の応答配列。各々の応答
配列は q

i

個の response16Number を含むものとする。

各々の response16Number はチャネル に対する測定値を含む

ものとする。 
応答配列は,適切なデータ色空間に対して

表 38 で指定する

チャネル順に並べなければならない。

response16Number[p]

表 70 で定められるように,はチャネルの数である。 
は 1∼の範囲でチャネルを示す。

応答配列は,正規化した装置値の要素を昇順に並べるものとする。

測定系は,

表 72 で示すように数値化するものとする。

表 72−曲線測定の数値化

測定単位

記述

識別記号 16 進数値化

Status A

ISO 5-3

濃度計応答。これは,カラー写真プリントを測定する反射濃度計の

ための認められた標準である。

'StaA' 53746141h

Status E

ISO 5-3

濃度計応答。これは,色反射濃度計に対してヨーロッパで認められ

た標準である。

'StaE' 53746145h

Status I

ISO 5-3

濃度計応答。一般に狭帯域又は干渉形応答として参照される。 'StaI'  53746149h

Status T

ISO 5-3

広帯域色反射濃度計応答。これは,色反射濃度計に対して米国で認

められた標準である。

'StaT' 53746154h

Status M

ISO 5-3

濃度計応答。カラーネガの測定用。 'StaM'

5374614Dh

DIN E

DIN 16536-2

濃度計応答。偏光フィルタなし。

'DN  '

444E2020h

DIN E

DIN 16536-2

濃度計応答。偏光フィルタあり。 'DN P'

444E2050h

DIN I

DIN 16536-2

狭帯域濃度計応答。偏光フィルタなし。 'DNN

'

444E4E20h

DIN I

DIN 16536-2

狭帯域濃度計応答。偏光フィルタあり。 'DNNP'

444E4E50h

10.20 s15Fixed16ArrayType 

この型は一般的な 4 バイト(32 ビット)固定小数点数の配列を表す。値の数は,タグの長さで決まる。

これを使用するときには,

表 73 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。


82

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 73s15Fixed16ArrayType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'sf32'

(73663332h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変 s15Fixed16Number 値の配列

10.21 signatureType 

この signatureType は,

表 29 で定義するような 4 バイトの列を含んでいる。4 文字未満の列は,空白(20h)

を最後に充塡する。通常この型は,4 文字の列で多くの開発システムに表示することができる登録された

タグのために使用する。

これを使用するときには,

表 74 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 74signatureType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'sig'

(73696720h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼11 4

4 バイト識別記号

10.22 textType 

この textType は,7 ビット ASCII 文字列を含んでいる単純な文字型の構造体である。文字列の長さはタ

グの要素長の部分自体から 8 を引くことによって得る。この文字列は,00h バイトで終端しなければなら

ない。

これを使用するときには,

表 75 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 75textType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'text'

(74657874h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変

(要素長-8)個の 7 ビット ASCII 文字列

10.23 u16Fixed16ArrayType 

この型は一般的な 4 バイト(32 ビット)固定小数点数の配列を表す。値の数はタグの長さで決まる。

これを使用するときには,

表 76 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 76u16Fixed16ArrayType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'uf32'

(75663332h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変 u16Fixed16Number 値の配列

10.24 uInt16ArrayType 

この型は一般的な 2 バイト(16 ビット)整数の配列を表す。値の数はタグの長さで決まる。


83

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

これを使用するときには,

表 77 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 77uInt16ArrayType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'ui16'

(75693136h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変

符号なし 16 ビット整数の配列

10.25 uInt32ArrayType 

この型は一般的な 4 バイト(32 ビット)整数の配列を表す。値の数はタグの長さで決まる。

これを使用するときには,

表 78 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 78uInt32ArrayType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'ui32'

(75693332h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変

符号なし 32 ビット整数の配列

10.26 uInt64ArrayType 

この型は一般的な 8 バイト(64 ビット)整数の配列を表す。値の数はタグの長さで決まる。

これを使用するときには,

表 79 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 79uInt64ArrayType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

0∼3 4

'ui64'

(75693634h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変

符号なし 64 ビット整数の配列

10.27 uInt8ArrayType 

この型は一般的な 1 バイト(8 ビット)整数の配列を表す。値の数はタグの長さで決まる。

これを使用するときには,

表 80 に示すバイト割当て及び数値化を使用する。

表 80uInt8ArrayType 数値化

バイト位置

領域長

バイト

内容

0∼3 4

'ui08'

(75693038h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変

符号なし 8 ビット整数の配列

10.28 viewingConditionsType 

この型は一連の観察諸条件を表す。これを使用するときには,

表 81 に示すバイト割当て及び数値化を使

用する。 


84

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 81viewingConditionsType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化法

0∼3 4

'view'

(76696577h)

型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼19 12

測色光源の CIE“絶対”XYZ 値(は cd/m

2

) XYZNumber

20∼31 12

周囲の CIE“絶対”XYZ 値(は cd/m

2

) XYZNumber

32∼35 4

測色光源型 measurementType の

記述に従う。

このタグに記述する観察条件は,非正規化 CIEXYZ 値で指定する,プロファイルを定義する媒体の実観

察条件である。luminanceTag は,このタグの Y 値と同じでなければならないことに注意する。

10.29 XYZType 

XYZType は,PCSXYZ,CIEXYZ,又は nCIEXYZ 値の三つの数値化値の配列を含む。値の組の数はタグ

の長さで決まる。使用するときのバイトの割当て及び数値化を,

表 82 に示す。三刺激値は非負でなければ

ならない。符号付き数値化は,固定書式の数を減らし実装を効率化する。

表 82XYZType 数値化

バイト位置

領域長 
バイト

内容

数値化法

0∼3 4

'XYZ'

(58595A20h) 型識別記号

4∼7 4

予備であり,0 に設定する。

8∼end

可変 PCSXYZ,CIEXYZ,又は nCIEXYZ 値の配列 XYZNumber


85

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 A

(参考)

データの色数値化及び表現様式

A.1 

概要 

この規格で定義する色プロファイルの書式は,nCIEXYZ,RGB,CMY の三つの基本系統に分類される

種々の色の数値化に使用できる。また,無彩色(灰色)の色空間にも対応できる。基本的な空間を,それ

らから派生する空間とともに

表 A.1 に示す。

表 A.1−使用可能な色空間

基本空間

記述

派生空間

nCIEXYZ

基本 CIE 装置非依存色空間 CIELAB,PCSXYZ,PCSLAB,

CIELUV,CIEYxy

GRAY

白黒装置依存色空間

RGB

基本装置依存色空間 HLS,HSV,YCbCr

CMY

基本装置依存色空間

CMYK

基本装置依存色空間

CIE 色空間は,CIE 15 の中で定義されている。必要な明確な色指定を提供するために nCIEXYZ 空間の

派生空間を,結合空間(PCSXYZ 及び PCSLAB)として定義している(追加情報は,

附属書 を参照)。

前記の装置依存空間は代表的なものだけであり,他の装置依存色空間はプロファイルの書式仕様又はそれ

を使用するソフトウェアの更新を必要とせずに使用されることもある。そのような空間は,

x

CLR として

この規格で定義する[

x

は 2∼15(

表 19 参照)]。

A.2 

色測定の諸条件 

プロファイル結合空間(PCS)及びこの規格で定義する他の色空間全てに対する既定の測定の諸条件は,

ISO 13655

に基づく。

注記  ISO 13655 は反射率測定を 0°:45°又は 45°:0°の測定幾何条件で行い,その三刺激値は

CIE1931 測色標準観測者によって,標準の測色光源 D50 で計算すると要求している。

その規定との違いは,完全拡散面に対して

Y

=1 となるように,全ての三刺激値を 100 で除すことであ

る(そして媒体の白に対しては,媒体相対値の計算が引き続き行われる。

。反射媒体の測定に関しては,

ISO 13655

は現状では裏当てを黒又は白のどちらかとする測定条件を規定していることに注意する。色管

理システムの多くの利用者はこの目的のためには白い裏当てが好ましいと思っている。

プロファイル作成の第一歩の一つとして,試験画像又は再現媒体から得られる一連の測色値を定めるこ

とがある。

フレアの量が,

良質の反射物測定と異なるフレア量の場合は測色値を修正しなければならない。

なお,試験画像又は再現媒体の照明が基準測色光源(D50)と異なる場合,測定値に色順応変換を適用す

る必要がある。媒体相対測色表現様式の場合は,PCS に適切な値を得るために,媒体の白色点に対する比

例計算を行う。知覚的表現様式の場合は,観察条件,実際の媒体と基準媒体との色域の違い,利用者の好

みなど,その他の要因をプロファイル作成者は考慮することを要する。

PCS 測色光源領域は 7.2.16 で定義するようにプロファイルヘッダに用意されている。この領域の値は

PCS 適用白色の CIEXYZ 値であり,CIE 測色光源 D50 [

X

=0.964 2,

Y

=1.000 0,

Z

=0.824 9]  と同値である


86

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

(PCS 測色光源領域は,viewingCondDescTag 及び viewingConditionsTag で定義している観察条件タグと混

同しない方がよいことに注意する。9.2.48 及び 9.2.49 を参照)

6.3

で記述しているように,PCS は媒体相対測色法に基づいている。これは ICC 絶対測色法と対比され

る。ICC 絶対測色法の場合,色は PCS 適用白色に対する CIEXYZ によって表す。媒体相対測色法の場合,

色は媒体の白,例えばプリンタプロファイルのための印刷されていない紙に対する PCSXYZ によって表す。

実際に使用される媒体及び観察条件は,基準条件とは通常異なっているであろう。プロファイルの規定

は,ある特定の媒体又は表示装置の白色点についての情報を提供するタグを定義する。これらのタグは既

定機能以上の機能を提供するために CMM が使用することがある。例えば,高度な CMM は無順応若しく

は部分的色順応の選択を提供するために,又は,改良された動的色域変換のために色の見えの相互関係を

計算するために,これらのタグを使うことができる。この情報は意図された観察方法に適切なプロファイ

ルの選択にも有用である。

A.3 PCS

の数値化 

CIE 測色の数値化には多数の方法がある。nCIEXYZ 空間は,1920 年代に実験的に導き出された,全て

の分光色を等色するために赤,

緑,

青の光を混合して求めた平均的等色データを線形変換したものである。

CIELAB 空間は,nCIEXYZ 空間を知覚的に均等であるように変換したものである。この均等性によって,

色空間全域で,色差が近似的に一様とみなせる。

この規格は,精度及び記憶容量において相反する要件を満足させるために二つの方法を提供する。これ

らの数値化,すなわち PCSLAB 数値化及び各成分 16 ビット PCSXYZ 数値化を 6.3.4 で記述している。複

数の CIE 数値化が使用できることは,色管理の複雑さを増すとはいえ,色の正確さ,メモリ使用量などの

異なる利用者の要求に対応することにおいて,計り知れない適用性を提供する。

PCSXYZ と PCSLAB との間の関係は,ISO 13655 に定義した式で与えられる。しかし,ここでは,(測

色光源よりむしろ)媒体の白色点を適切な白色点として用いる。したがって,

n

X

X

は,

i

r

X

X

(又は

mw

a

X

X

)に置き換える。(A.1)

n

Y

Y

は,

i

r

Y

Y

(又は

mw

a

Y

Y

)に置き換える。 (A.2)

n

Z

Z

は,

i

r

Z

Z

(又は

mw

a

Z

Z

)に置き換える。(A.3)

ここで,

X

a

,

Y

a

,

Z

a

X

i

,

Y

i

,

Z

i

X

mw

,

Y

mw

,

Z

mw

及び

X

r

,

Y

r

,

Z

r

は,6.3.2 に定義したとお

りである。

式は,次のとおりである。

16

116

n

⎟⎟

⎜⎜

=

Y

Y

f

L

*

(A.4)

⎟⎟

⎜⎜

⎟⎟

⎜⎜

=

n

n

500

Y

Y

f

X

X

f

a

*

(A.5)

⎟⎟

⎜⎜

⎟⎟

⎜⎜

=

n

n

200

Z

Z

f

Y

Y

f

b

*

(A.6)

なお,


87

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

 

X

X

3

n

29

6

>

の場合,

3

1

n

n

⎟⎟

⎜⎜

=

⎟⎟

⎜⎜

X

X

X

X

f

(A.7)

3

n

29

6

>

Y

Y

の場合,

3

1

n

n

⎟⎟

⎜⎜

=

⎟⎟

⎜⎜

Y

Y

Y

Y

f

(A.8)

3

n

29

6

 

>

Z

Z

の場合,

3

1

n

n

⎟⎟

⎜⎜

=

⎟⎟

⎜⎜

Z

Z

Z

Z

f

(A.9)

3

n

29

6

X

X

の場合,

29

4

108

841

n

n

+

⎟⎟

⎜⎜

×

=

⎟⎟

⎜⎜

X

X

X

X

f

(A.10)

3

n

29

6

Y

Y

の場合,

29

4

108

841

n

n

+

⎟⎟

⎜⎜

×

=

⎟⎟

⎜⎜

Y

Y

Y

Y

f

(A.11)

3

n

29

6

Z

Z

の場合,

29

4

108

841

n

n

+

⎟⎟

⎜⎜

×

=

⎟⎟

⎜⎜

Z

Z

Z

Z

f

(A.12)

                    ここで,XX

n

YY

n

ZZ

n

は,

ISO 13655

に定義したとおりである。

PCS の数値化は,結合空間を離散的に表現することではない。その数値化の目的は,空間内の点を指定

できるようにすることである。この処理モデルでは,変換テーブルの要素間の補間が可能なので,補間し

た AToB の結果は,BToA 変換への入力として使用できるのが望ましい。AToB の結果は,最近傍の数値化

された値に四捨五入しない方がよい。

A.4 

外部変換及び内部変換 

色変換を実行するために ICC タグを使用する CMM 又は他の応用プログラムは,変換テーブルを用いた

補間に加えて,一般に 2 種類のデータ処理を実行する必要がある。一つは,

(画素のような)処理される色

値が,

(lut16Type,lut8Type などの)ICC タグ本来の精度に適合しないことがあるので,これらの変換への

入力(又はそれらの変換値から得られる結果)の精度を部分的に改めることが必要なことがある。二つ目

に,複数の PCS 数値化が存在するので,最初の変換の出力を二番目の変換の入力として使う前に,それを

変換する必要があることがある。これら 2 種類の追加処理は,ICC 処理の外部及び内部接続それぞれに,

主に影響すると考えられる。

最初の(外部的な)場合,適切な変換法は,各色値に(2

M

-1)/(2

N

-1)を乗ずることである。ここの は最初

のビットの桁数であり,

は求めているビットの桁数である。これは,0 から(2

N

-1)までの数値を 0 から(2

M

-1)

までの数値に変換する。例えば,lut16Type タグへの入力のために 8 ビットの画素値を準備するには,その

倍率は,(2

16

-1) /(2

8

-1)=65 535.0/255.0=257.0 となる(ある別の色空間の値又は装置依存座標値になってい

る。

。倍率調整した数によって表している色は,精度の変更で意図的な作り変えをしていないことに注意

する。例えば,ある画像値の PCSLAB L*が 31.0 の場合,そのビット精度変換後の PCSLAB L*の値も 31.0

である。しかしながら,精度の低下は小さな誤差を生み出すことがある。付け加えると,そのビット精度

変換によって整数値が必要とされるときは,

切り捨てよりも四捨五入によって整数値を得るのが望ましい。

二つ目の(内部的な)場合,この適切な変換法は,PCSXYZ と PCSLAB との間で変換するために

A.3

記載した式を使用する。


88

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 B

(参考)

プロファイルの埋込み

B.1 

概要 

この附属書では,EPS,TIFF,JPEG 及び GIF の画像ファイルに装置プロファイルを埋め込むための指針

を与える。抽象(Abstract)プロファイル及び装置連結(DeviceLink)プロファイルを除く全てのプロファ

イルを埋め込むことができる。全てのタグを,そのまま変更することなく,完全なプロファイルとして埋

め込む。

注記

ISO 15444-2 [4]

などの他のファイル書式,PSD などの独自ファイル書式でも,ICC プロファイ

ルの埋込みを規定している。この附属書で与える指針は,どのように埋め込むかを明確に定義

していないファイル書式に対するものである。ICC プロファイルの埋込みが可能なファイル書

式は,www.color.org で与えられる。

B.2 ICC

プロファイルの EPS ファイルへの埋込み 

EPS ファイルの ICC プロファイルを埋め込むのに適切な二つの場所は,画面プレビューに関連する場所

及びページ記述に関連する場所である。画面プレビューに埋め込んだ ICC プロファイルは,応用プログラ

ムに,この画面プレビューを使って EPS ページ記述の表現を正確な色で表示させるのに必要となる。OPI

サーバソフトウェアのような高機能な応用プログラムが画像を置換するときに色変換ができるように,ペ

ージ記述に埋め込んだ ICC プロファイルが必要になる。PostScript の文書構造化の規約(DSC)

,EPS ファ

イル書式又は PostScript 演算子については,PostScript リファレンスマニュアル

[11]

を参照のこと。

対象とする環境によって,EPS ファイル中に画面プレビューを保存する方法は様々である。埋め込んだ

ICC プロファイルを異なるコンピュータシステム上で動作する応用プログラムで使うには,TIFF 画面プレ

ビューが推奨される。TIFF 書式は,ICC プロファイルを埋め込めるように拡張されている。ICC プロファ

イルは,コンピュータシステム固有のやり方で埋め込むことも可能である。

ページ記述に複数の異なる色空間を使ってもよい。このような場合には,画面プレビューの色空間にな

るように色変換する。

ICC プロファイルを,%%BeginICCProfile: / %%EndICCProfile コメントを使って EPS ファイルのページ

記述の一部として埋め込むこともできる。この規約は,次のように定義する。

%%BeginICCProfile: <profileid> <numberof> [<type> [<bytesorlines>]]

<profileid> ::= <text> (プロファイル ID) 
<numberof> ::= <int> (行数又はバイト数) 
<type> ::= Hex | ASCII (データの型) 
<bytesorlines> ::=  Bytes | Lines  (読込み単位は,バイト又は行) 
%%EndICCProfile  (キーワードなし)

これらのコメントは,埋め込んだ ICC プロファイルについての情報を提供するように設計されている。

引数 type がない場合は,ASCII データと仮定する。ASCII はデータの ASCII base-85 表現を参照している。


89

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

引数 bytesorlines がない場合は,

<numberof>がデータのバイト数を示すとみなす。<numberof>=−1 のとき,

データのバイト数は未知である。この場合には,プロファイルを飛び越すには,%%EndICCProfile コメン

トに遭遇するまでデータを読む必要がある。

<profileID>は,PostScript の setcolorspace 演算子及び findcolorrendering 演算子,並びに関係するオペラン

ドと同期するためのプロファイルの ID を提供する(下記参照)

。<numberof>は,物理データのバイト数を

示し,仮想データのバイト数とは異なる場合があることに注意する。hex では,仮想データのそれぞれの

バイトは二つの ASCII 文字列で表現される(2 バイト物理データ)

。PostScript インタプリタは,hex,ASCII

データでの空白文字及びパーセント記号は無視するが,バイト数としては数える。

プロファイルデータの各行は,スペースが続く単一のパーセント記号(%)で始める。これによって,

プロファイル部全体を PostScript コメントにして,そのファイルを修正することなく直接プリンタに送る

ことができるようになる。このスペースによって,DSC コメントの公開の拡張機構との混乱を避けること

ができる。

OPI サーバソフトウェアのような高機能な応用プログラムが,ICC プロファイルを取り出して,そのプ

ロファイルを使って色処理ができるように,EPS ファイルにプロファイルを埋め込むことができる。この

ような場合には,そのページ記述の色空間及び表現様式が色処理による修正を要することがあるので,そ

れらを記述しておくことが望ましい。%%BeginSetColorSpace: / %%EndSetColorSpace 及び

%%BeginRenderingIntent: / %%EndRenderingIntent コメントは,色空間及び表現様式を明確に記述するのに

それぞれ使われる。

%%BeginSetColorSpace: <profileid>

<profileid> ::= <text> (ICC プロファイル ID) 
%%EndSetColorSpace  (キーワードなし)

<profileid>は,この色空間に対応した ICC プロファイルの ID を提供する。このプロファイル ID をもつ

ICC プロファイルは,その PostScript 処理中に,%%BeginICCProfile: / %%EndICCProfile コメント規約を使

って,この特別の%%BeginSetColorSpace:コメントの前に現れるようにする。

注記 1

  この使用例は,<profileid>  = XYZProfile で ICC プロファイルを参照する,D65 白色点をも

つ CIE1931 XYZ に対するものを示す。

%%BeginSetColorSpace: XYZProfile

[/CIEBasedABC <<

/WhitePoint [0.9505 1 1.0890]

/RangeABC [0 0.9505 0 1 0 1.0890]

/RangeLMN [0 0.9505 0 1 0 1.0890]

>>] setcolorspace

%%EndSetColorSpace

setcolorspace コマンドは,コメントの中に含まれる。これらコメントで囲まれた PostScript は,色空間の

設定以外のいかなる演算も実行することはなく,いかなる副作用も起こさない。


90

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

%%BeginRenderingIntent: <profileid>

<profileid> ::= <text> (ICC プロファイル ID) 
%%EndRenderingIntent  (キーワードなし)

<profileid>は,この表現様式に対応した ICC プロファイルの ID を提供する。このプロファイル ID をも

つ ICC プロファイルは,その PostScript 処理中に,%%BeginICCProfile: / %%EndICCProfile コメント規約を

使って,この特別の%%BeginRenderingIntent:コメントの呼び出しの前に現れる。

注記 2

  この使用例は,<profileid>  = RGBProfile で ICC プロファイルを参照する,知覚的表現様式

を示す。

%%BeginRenderingIntent: RGBProfile

/Perceptual findcolorrendering pop

/ColorRendering findresource setcolorrendering

%%EndRenderingIntent

setcolorrendering コマンドは,コメントの中に含まれる。これらコメントで囲まれた PostScript は,表現

様式の設定以外のいかなる演算も実行することはなく,いかなる副作用も起こさない。

PostScript CSA 及び CRD を生成するのに使われる ICC  プロファイルを識別する方法を

附属書 C

に記述

する。

B.3 ICC

プロファイルの TIFF ファイルへの埋込み 

以下の議論では,TIFF の内部構造についてある程度知っているものと仮定する。TIFF フォーマットを

詳述することはこの規格の範囲を超えているので,読者は Adobe Systems Incorporated から入手可能な

“TIFF™ Revision 6.0”仕様を参照されたい。

ICC には,TIFF 画像ファイルの中に ICC 装置プロファイルを埋め込むための専用 TIFF タグが割り当て

られている。これは必須の TIFF タグではなく,基本 TIFF 読取りプログラムには現在のところそれを読む

ことは要求されていない。しかし,このタグを尊重することを強く推奨する。

ICC 装置プロファイルは,単一の TIFF 領域又は対応する画像データを含む Image File Directory (IFD)の

中の IFD エントリとして,全体が埋め込まれる。一つの IFD は,二つ以上の埋込みプロファイルを含まな

いほうがよい。一つの TIFF ファイルは複数の画像をもっていてもよく,その場合には IFD も複数あるこ

とになる。各々の IFD がそれぞれの埋込みプロファイルをもっていてもよい。しかし,基本 TIFF 読取り

プログラムでは最初の IFD 以外は,読むことを要求されていないことに注意する。

ICC プロファイル IFD エントリの構造を,

表 B.1

に示す。

表 B.1

ICC

プロファイル IFD エントリの構造

バイト

オフセット

領域長 
バイト

内容

0∼1 2

この領域を識別する TIFFTag 34675(8773h)

2∼3 2

領域 Type=7=UNDEFINED(8 ビットバイト列として扱う。

4∼7 4

Count 値=埋め込まれた ICC プロファイルのバイト長

8∼11 4

Value

Offset=ICC プロファイル開始までのバイト数でのファイルオフセット


91

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

全ての IFD エントリの値と同様に,埋め込んだプロファイルは 2 バイト境界で始めるので,Value Offset

は常に偶数となる。

TIFF 読取りプログラムは,埋め込まれた ICC プロファイルの内部構造についての知識は一切もたない方

がよく,プロファイルをそのまま引き出すのが望ましい。

B.4 ICC

プロファイルの JPEG ファイルへの埋込み 

JPEG 規格(

ISO/IEC 10918-1

[2]

)では,応用プログラム独自のデータ部分を使用できる。これらの部分

は画像に ICC プロファイルをタグ付けすることに使ってもよい。

ICC プロファイルタグを導入するために,

APP2 マーカを使用する。僅か 15 の APP マーカしか使用できないことを考えると,同じマーカを使う応用

プ ロ グ ラ ム が 多 数 存 在 す る 可 能 性 が あ る 。 し た が っ て , ICC タ グ は 特 別 な ヌ ル 終 端 バ イ ト 列

“ICC_PROFILE”で始まるデータとして識別する。

JPEG マーカの長さ領域は僅か 2 バイトしかなく,長さ領域の長さも全体に含む。したがって,値が 0

及び 1 は正しい長さではない。これによって,最大データ長は 65 533 に制限されることになる。識別子列

はこれを更にもっと短くすることになる。これより長い ICC プロファイルはもちろん可能であるが,それ

にはプロファイルを複数のかたまりに分けて,それぞれ別々のマーカに置くという機構が必要である。そ

れゆえ,各々のかたまりを順序どおりに識別する機構が必要になる。

識別子列に続く 1 バイトが(1 から始まる)かたまりの連続番号を表し,その次の 1 バイトがかたまり

の総数を表す。連続した全てのかたまりは,同じバイト総数を示す。かたまりの総数は 1 バイトで表すの

で,埋込み可能なプロファイルの大きさは 16 707 345 バイトに制限される。

B.5 ICC

プロファイルの GIF ファイルへの埋込み 

GIF89a 画像ファイルでは“応用プログラム独自の”情報のための Application Extension ブロックを使う

ことができる。これらのブロックは,画像を ICC プロファイルでタグ付けするのに使ってもよい。

埋込みプロファイルのための Application Identifier は,

“ICCRGBG1”の 8 バイトとする。Authentication

Code は“012”とする。プロファイル全体は,データを最大 255 バイトのかたまりに分割するという従来

どおりの方法を使って,応用プログラムデータとして埋め込む。


92

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 C 
(参考)

ICC

プロファイルと PostScript CSA 及び CRD との間の関係

C.1 

概要 

ICC プロファイルを PostScript 色空間配列(CSA),又は色表現辞書(CRD)の生成に使用する場合,CSA

又は CRD を定義するために使用するプロファイルを識別できることが有用である。これは,その CSA 又

は CRD に次に述べるキーを付加することによって実現できる。この仕組みは,コメントに頼ることなく,

構文解析プログラムが PostScript ファイルの外側から元のプロファイルを得ることを可能とする。

C.2 PostScript 

CSA

に対するプロファイル識別キー 

次のキーを,PostScript(及び EPS)色空間配列中に含めることを,Adobe Systems が推奨している。

a)

/CreationDate

(文字列)

  色空間配列を作成した,又は最終修正の日時を識別する。この記載事項の

値は,関連するどの ICC プロファイルの calibrationDateTimeTag 属性とも合っていることが望ましく,

かつ,その構文は

ISO/IEC 8824 [1]

で定義した,この規格と

ASN.1

とに適合することが望ましい。

b)

/RenderingIntent

(名前又は文字列)

  色空間配列が実現するように設計された表現様式を識別する。

選択肢は AbsoluteColorimetric,RelativeColorimetric,Saturation,又は Perceptual である。

c)

/Description

(文字列)

 ICC プロファイルの'desc'タグの記述に対応した 7bit ASCII の文字列。

d)

/Copyright

(文字列)

 ICC プロファイルの'cprt'タグの著作権に対応した 7bit ASCII の文字列。

注記 1

  この規格(ICC 4.0 版)に適合するプロファイルでは,著作権,及び記述の文字列は多言語

に対応している。CSA 及び CRD には,ICC プロファイルの米国英語文字列だけを使用す

る。ICC プロファイルに米国英語文字列を含まない場合には,最初の多言語文字列から一

つの米国英語文字列を算出することができる。

e)

/ColorSpace

(文字列)

  その ICC プロファイルヘッダから得られるプロファイルのデータ色空間。こ

れは,色空間識別記号(

7.2.6

参照)を表す 4 文字の ASCII 文字列とする。

f)

/ProfileID

16 進文字列)

  これは ICC プロファイルのプロファイル ID である。これは,<  及び  >で

囲み,16 進数データとして数値化するものとする。

ICC.1

:2004-10 に適合するプロファイルの場合,

プロファイル ID は,一般にはプロファイルヘッダに存在する。プロファイル ID を含まない ICC プロ

ファイルの場合,

7.2.18

に記述した方法を使ってプロファイル ID を計算するのが望ましい。

注記 2

 Photoshop による色空間配列(CSA)の例。

[/CIEBasedABC

<<

/CreationDate (19990603000000)

/RenderingIntent (Perceptual)

/Description (not Adobe RGB (1998))

/ColorSpace (RGB)

/Copyright (Copyright 1999 Adobe Systems Incorporated)

/ProfileID <33BC7F1C156FA0D72F8F717AE5886BD4>


93

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

/DecodeLMN [{2.1992 exp}bind {2.1992 exp}bind {2.1992 exp}bind]

/MatrixLMN [0.3805 0.7083 0.9959

0.1282 0.0593 0.7144

0.4554 0.2324 0.0145]

/WhitePoint [0.9642 1.0000 0.8249]

>>]

C.3 PostScript 

CRD

に対するプロファイル識別キー 

C.3.1

  次のキーを,PostScript CRD’s の中の含めることを,Adobe Systems Inc.が PostScript Language

Reference Manual で推奨している。

a)

/CreationDate

(文字列)

 CRD を作成した,又は最終修正の日時を識別する。この記載事項の値は,

関連するどの ICC プロファイルの calibrationDateTimeTag 属性とも合っていることが望ましく,かつ,

その構文は

ISO/IEC 8824-1 [1]

で定義した,

ASN.1

に適合することが望ましい。

b)

/RenderingIntent

(名前又は文字列)

 CRD が実現するように設計された表現様式を識別する。選択肢

は AbsoluteColorimetric,RelativeColorimetric,Saturation,又は Perceptual である。

C.3.2

  次の付加的なキーも,CRD 及びそれが導かれる ICC プロファイルの関係を明確にするために重要

である場合には,使用することを推奨する。

a)

/Description

(文字列)

 ICC プロファイルの'desc'タグの記述に対応した 7bit ASCII の文字列。

b)

/Copyright

(文字列)

 ICC プロファイルの'cprt'タグの著作権に対応した 7bit ASCII の文字列。

注記

  この規格(ICC 4.0 版)に適合するプロファイルでは,著作権,及び記述の文字列は多言語に

対応している。CSA 及び CRD には,ICC プロファイルの米国英語文字列だけを使用する。ICC

プロファイルに米国英語文字列を含まない場合には,最初の多言語文字列から一つの米国英

語文字列を算出することができる。

c)

/ColorSpace

(文字列)

  その ICC プロファイルヘッダから得られるプロファイルのデータ色空間。こ

れは,色空間識別記号(

7.2.6

参照)を表す 4 文字の ASCII 文字列とする。

d)

/ProfileID

16 進文字列)

 ICC プロファイルの 16 進数で数値化されたプロファイル ID の ASCII 文字

列表現。この規格(ICC 4.0 版)に適合するプロファイルの場合,プロファイル ID は,一般にはプロ

ファイルヘッダに存在する。プロファイル ID を含まない ICC プロファイルの場合,

7.2.18

に記述した

方法を使ってプロファイル ID を計算するのが望ましい。


94

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 D 
(参考)

プロファイル結合空間

D.1 

概論 

プロファイル結合空間(PCS)を適切に定義するのに必要な情報は,この規格の箇条

6

に含まれている。

たとえその記述に不備はなくても,この附属書に含む例示及び示唆による付加的説明,並びに背景に関す

る材料なしに,この情報の意味するところを読み取ることは困難な場合がある。

PCS の概念は,ICC の体系の中での肝心な要素である。PCS によって入力装置,表示装置及び出力装置

のプロファイル変換は互いに分離され,必要に応じて組み合わせることが可能となっている。明確に定義

した PCS は,

図 D.1

に示すように個々の装置のプロファイルに対する共通のインタフェースを提供する。

PCS は入力側変換にとっては仮想的出力先であり,出力側変換にとっては仮想的な入力元である。もし入

力側及び出力側変換が同じ PCS の定義に基づいているならば,それぞれ独立に作成したとしても,色管理

エンジンによって実行時に随時結合することができ,そして色値を当てはめると,矛盾のない,予測可能

な結果を得ることができるであろう。

モニタ

RGB

画像

プリンタ

CMYK

画像

PCS

図 D.1

PCS

の説明図

プロファイルの仕様を効果的に使う鍵となるのは,基準媒体を含む PCS の明確な定義である。しかしな

がら,出現の可能性がある全ての入力媒体,出力媒体,及び市場で採択される可能性のある全ての起こり

得る色管理のシナリオに対し,適切な結果をもたらすような基準媒体の定義は存在しない。どこかで妥協

することが必要であり,選択されたのは,印刷製版分野に応用した場合に役立つことと,卓上出版(desktop

publishing)に役立つことであり,この理由によって,知覚的表現様式の基準媒体の定義は,オフセット印

刷,色校正システム,各種のコンピュータ出力プリンタ,及び写真用紙への出力のような反射媒体へ出力

するシナリオを意識した偏ったものである。また,この偏りがあっても,知覚的表現様式の基準媒体は,

ビデオ作成,スライド作成,及びプレゼンテーション用画像のような他の応用に対して使用しても良好な

結果が得られる。さらに,測色的表現様式は,偏りなく構成され,色管理の全ての応用に対して平等に適

用できる。


95

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

ここで重要なことは,

PCS は必ずしも画像の蓄積を目的としていないことである。蓄積目的のためには,

ISO 22028

及び

IEC 61966

のような,交換用の色の数値化が標準化されており,今後も継続するだろう。

これらの数値化に対する設計上の選択(測色的かどうか,画像状態,基準媒体,観察条件など)は,この

PCS に対してなされた選択と違ったものになることもある。

D.2 PCS

測定値の数値化 

D.2.1 

概要 

この規格で定義する PCS は,CIE1931 標準測色観測者に基礎をおいている。この実験に基づいて定めた

標準観測者は,人間の視覚の等色能力のよいモデルであることが長い時間をかけて確認されてきた。CIE

測色値が等しい場合は,CIE 測色法で定義された条件下で観察すると,二つの色は一致する。しかし,画

像というものは,非常にまちまちの観察環境,及び非常にまちまちの色域の媒体で製作されるので,CIE

システムの単純な応用を超える必要がある。

全ての表現様式に対して,PCS 値は,反射媒体及び透過媒体の場合は

ISO 13655

に定義された CIE 測色

法に基づいて,シーンを撮像する場合及び色表示装置の場合は D50 に色順応された測色の測定データに基

づいて規定されている。ただし,

ISO 13655

は分光測定及び測色計算に対して異なる裏当てを可能にして

いることに注意することが望ましい。多くの利用者はこの目的のためには白い裏当てが好ましいと思って

いる。また,媒体の相対的な測色値に関する PCS の値は,媒体の白色点に対して相対的な XYZ に比例す

ることも注意されるのが望ましい。これらの事項は,PCS の定義の中の数値化の部分に関わっている。

出力プロファイルの中の全ての PCS からデータ数値化への変換は,数値がデータ数値化域の外側にある

なしにかかわらず,PCS の中の値の全てを処理できるのが望ましい。

D.2.2 

知覚的表現様式に対する PCS 

知覚的表現様式の PCS は,

6.3.3

に記述しているように,基準画像媒体上に表現され,基準観察環境で

観察した場合,望ましい色の見えになるであろう CIE 測色値として定義している。基準媒体は,89 %の中

性の反射率をもつ白色の用紙上の仮想印刷物として定義する。そして濃度範囲は 2.459 3 である。観察の基

準は,

ISO 3664

の P2 観察条件に適合する,

周囲を 20 %の反射率で取り囲まれた標準の観察ブースである。

これは 500 lx の D50 照明で印刷物及び写真を評価する環境である。

知覚的表現様式においては,PCS の数値化では媒体の白色点を PCS の白色点として正規化する。この処

理は,基準媒体白色点がその媒体の白色点であるとき(媒体相対測色表現様式)には,媒体相対の測色値

を PCS 値として使うことに相当する。さらに,基準媒体の黒色点の PCSXYZ 値は,色表現目標としての

黒色点として使用する。これは,PCS の中で黒色点及び目標となる仮想反射印刷物の濃度範囲に関する明

確な基準値を提供する。

知覚的表現様式において,現実的な黒色点をもつ基準媒体の選択は,色の表現及び再表現が必要なとき

の,明確な目標を提供する。

(例えば,スライドフィルム画像又は広輝度範囲のシーンの測色値のような)

反射プリントよりも大きな輝度範囲をもつ入力は,その明部及び暗部がプリントの濃度範囲になめらかに

圧縮される。この場合の圧縮は,これらの範囲を広い濃度範囲の媒体に出力するときに,微細な階調を甚

だしく失うことなく,再び伸張できるようにすることができるものである。このことは,PCS 値の精度に

制限を課しはしないが,画像データ及びそのデータを用いた計算の両者における適切な精度の保持を要請

するものであることに注意する。

注記

  ここで定義した PCS の数値化は,ICC 規定 2 版の定義と異なっている。2 版では,スペクトル

反射率が平たんで 100 %である用紙上の理想的反射プリントの測色値を数値化したものである


96

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

として,PCS を定義していた。このような理想的な印刷物は黒色点の反射率が 0 %となるので,

無限大の濃度範囲をもっていた。

D.2.3 

測色的表現様式に対する PCS 

測色的表現様式の変換では,有効な(しかし,物理的に実現できるとは限らない)PCSXYZ 値の範囲は

基準媒体の白色点及び黒色点に関連付けてはいない。そうではなく,PCSXYZ 値は,mediaWhitePointTag

の中で指定する実際の媒体の白色に対する相対値で定義するという事実は別にして,装置の読みそのもの

であり,どのような色の表現及び再表現もしない。測色的変換値に対する PCS の濃度範囲は無限である。

前述したように,測色的表現様式に対する PCS 値は,

ISO 13655

に規定している D50 測色光源に基づく

ことに注意することが重要である。D50 測色光源に適合しない,異なる照明光源又は順応白色で行われた

測定データが得られる場合には,色順応計算が必要である(詳しくは,

D.3

及び

D.4

参照)

。使用する順応

変換は,chromaticAdaptationTag の中で定義している。さらに,カラー表示装置の測定データには,この目

的のために観察者が順応していると想定されるカラー表示装置の白色から D50 への色順応計算が必要であ

る。

D.3 

色の測定 

PCS で数値化した測色値と実際の観察環境下の実際の媒体について測定した測色値との間の関係を定め

るためには,測定条件をより詳細に記述することが役立つ。

一般的には,実際の観察照明光源は D50 とは異なる分光分布をもつものがある。このような場合,色の

測定は実際に使う照明光源を用いて行うことが望ましいが,蛍光がない場合には,測定された分光反射率

又は透過率から三刺激値を計算するのに実際の観察照明光源の分光分布を使ってもよい。同様に,適用白

色の色度が D50 と異なる場合には,プロファイル作成者によって色順応のための補正が測色的変換に組み

込まれるだろう(

D.4

及び

D.6.1

参照)

。例えば,アレキサンドライトは,タングステン灯の照明下では,

赤紫色(purple)に見えるが,同じ石が太陽光の下ではシーグリーン(sea green)に見える。もしこの石の

画像をタングステン灯の照明下で取り込んだのならば,その PCS の(入力プロファイルで作られる)測色

値は,PCS 適用白色に対して赤紫色に相当する値であるのが望ましい。

印刷製版で使われる媒体では,色の測定は

ISO 13655

に従って行うのが最善である。この規格では,測

定照明光源の分光分布は,D50 の分布と規定している。この場合,照明光源の色度も D50 と同じなので色

順応に対する何の補正も必要ないが,次に示すような幾つかの補正が行われることがある。通常,業務用

観察ブースで使用する蛍光灯による D50 シミュレーション光源の色度は D50 に近いが,多少違った分光分

布をもっている(製品間の差異及び CIE 定義との誤差)

。そのため,測定又は計算で得た三刺激値は,注

意の喚起が必要な程度まで変わり得る。観察した色のよりよい記述は,理論よりは実際の照明光源の測色

値に基づくことによって得られることがしばしばである(

参考文献[16]

を参照)

。分光的要因で引き起こさ

れる視覚効果(視覚への影響)を最小化するために,実際の光源が十分 D50 に近いかどうかを決定するに

は,

ISO 3664

に規定している CIE の演色評価数及び条件等色指数を使用することができる。精密な応用に

対しては,タングステン灯にフィルタを使用する D50 シミュレーション光源がこれらの影響を最少にする

ための最良の選択であることもある。

6.3.2

に規定するように,測定は低品質装置の使用又は未熟な測定技術に起因するフレアが存在しないこ

とが前提となっている。このことは,反射媒体の 0°::45°測定の一つの特有な要素である表面反射も取り

除くということを意味しない。測定と観察の規定との間のフレアの差が,矛盾又は複雑さを加えるもので

はないことは注意することが望ましい。それは現在の実情を簡単に述べているに過ぎない。測定条件は,


97

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

色管理を目的に収集する高品質の測定値に対しては,何の修正も必要ないように選んでいる。同様に,基

準観察環境の 0.75 %フレアは,高品質であるが,実際に利用する現実的環境で付加的なベイリング  グレ

アの寄与する量の代表値として選ばれた。

PCS は,色の見えそのものの規定であるよりは,望ましい色の見えをどのように再現するかのための規

定であるので,

PCS の色を数値化する前に測定値に 0.75 %フレアを加えることは必要ないし望ましくない。

というよりは,0.75 %ビューイング  フレアは,実際の観察環境と基準環境との間に起こり得る差異を補正

することができるように規定している。

D.4 

色順応 

人間が目の前の実際のシーンを見た場合,シーンの見えている面が網膜に与える色刺激は,その面を照

明している光の分光分布に依存する。この色刺激は,測色法が標準観測者に対しその刺激がどのような 3

種の規定された刺激の混合と等色するかを記述することによって,測定しようと試みているものである。

もし照明が変わると,その刺激も変わるであろう。測色は,刺激の変化を測って違う色を予測する。しか

しながら,色順応のために,目に入る刺激が変化したにもかかわらず,前述のアレキサンドライトのよう

な例を除いて,通常色の見えは大きくは変わらない。このことは見えを測定するように作られておらず,

二つの色が等色するか否かだけの測色法に対する限界を厳しく指摘するように思える。しかし,これは決

してそうではない。なぜならば,見えの変化は白色の刺激にも起こるので,種々の複雑さをもつ見えの計

量法を定義することに使用できるからである。このことを理解するために,我々は視覚系が入力光の色及

び強さに柔軟に順応する様子を理解することが必要である。

その機能は,次のようにモデル化できる。幾つかの方法で,視覚系はそれらしい照明光源の強さ及び色

を推定する(通常のシーンでは,この推定は鏡面反射部分,既知物体の外見上の色,ある種のシーンの平

均色などを基準に,再生画像の場合の推定は画像そのものから,又は反射印刷物を観察する場合には,画

像の周囲にある実世界の対象物から行われる。

。視覚系は,この情報を色刺激に対する“すい(錐)体の

応答”に関する増幅度を調整するために使う(実際の処理はよく分かっておらず,おそらく,実際はもっ

と複雑である。

。この順応の結果として,脳が受ける信号は,光源が明るい,暗い,黄色っぽい,青色っ

ぽいなどにかかわらず,対象物を容易に識別できるように,光源の輝度及び色度への依存が非常に少なく

なっているのである。しかしながら,順応の仕組みは照明の変化を完全に補償するわけではなく,対象物

は異なる照明下では幾らか異なって見える。この仕組みは並の明るさから明るい環境の下で動作し,暗さ

に対する順応とは別の現象であることに注意する。

この順応の過程を表現するために,複数のモデルがある。最も一般的なやり方は“すい(錐)体応答”

[基本的に長・中・短波長網膜すい(錐)体の応答の近似]の線形比例計算を使うことで,nCIEXYZ から

の変換によって実現される。例としては,von Kries 変換,線形 Bradford 変換,CMCCAT97 及び CAT02 が

ある。色順応変換を決めるために使っているそれぞれの色データは一つの解には収束しておらず,この簡

単な方法の限界を示している。この規格では他のモデルを特に選択する理由もないので,不一致の危険を

最小にするために,線形 Bradford モデルを勧告している。

このように PCS を定義することで,色管理システム全体にある程度柔軟性をもたせることができる。例

えば,タングステン灯の照明を意図した媒体から冷白色蛍光灯照明を意図した媒体にデータを変換するこ

とが可能である。入力プロファイルでは,タングステン灯から D50 へ順応の操作を行い,出力プロファイ

ルでは,D50 から冷白色蛍光灯への順応の操作を行うことになる。


98

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

D.5 

美的考慮及び媒体白色点 

前記の色順応効果は別にして,しばしば画像表現の中で明部の微細な階調を維持することに強い美的好

みが存在する。通常の反射媒体でこの結果を保証する一つの方法は,媒体の用紙の測色値を取り除くよう

に,再現画像の測色値を修正することである。この方法は“媒体相対測色”と呼ばれ,すなわち用紙に対

しての相対的な測色値である。それに対して,

“ICC 絶対測色”は CIE の用語では,

“相対測色”と呼ばれ

る。その理由は,データが標本と同じ照明光源の下で観察される完全拡散面に対して正規化(

参考文献[8]

参照)されているからである。媒体相対測色に従えば,PCSLAB で表現された媒体の白[100,0,0]は,実

際の測色値が何であれ,印刷されていない無地の用紙を表し,全ての色はこの色に従って修正される。

しかしながら,たとえ明部の微細な階調を犠牲にしなくてはならなくとも,実際の色を(色域及び濃度

範囲の限界内で)再現することが目標であるような用途がある。例を挙げると,色校正のような場合に一

つの媒体を別の媒体上でシミュレートすることを目標とするような場合がある。このような場合には,

“ICC 絶対”測色が必要である。ICC の規定は,

“媒体相対”測色を“ICC 絶対”測色に変換する仕組みを

提供している。プロファイルの mediaWhitePointTag は CIE1931 XYZ 座標(完全拡散反射体又は透過体で

CIEXYZ  Y=1 になるように正規化)で,適用白色色度の差を修正した,実際の用紙の測色値を定義してい

る。必要な“ICC 絶対”変換の中でこれらの座標値を使う手法は,

6.3

及び

附属書 A

に記述している。

前述で議論したような白色点の割付けということが入出力の両方の変換値に対しあるとすれば,PCS 白

色点を使って入力媒体の白色点は(媒体相対測色表現様式の)出力媒体の白色点に割り付けられることに

なる。また,ICC 絶対測色表現様式も,mediaWhitePointTag を用いて作られることになる。

知覚的表現様式に対しては,観察環境の差異に対する補正が必要であることと同様に,実際の媒体の測

色値を基準媒体に対する望ましい測色値に変換することが必要である。この操作は,実際の媒体の白色点

の座標を基準媒体白色点に割り付けることを可能とする。これによって,基準媒体の白色点は PCS 白色点

に割り付けられる[

D.2.2

及び

D.6.2

e)

を参照]

その他の場合,独自の美的効果を提供するために,色をずらすことが目標であることがある(

参考文献

[14]

の 425 ページ参照)

。このような場合には,実際の媒体の白色点を,基準媒体の白色点とは異なる色に

割り付けることもある。これはデータの相互運用性を保ちながら特殊な値をプロファイルに加えることが

できるもう一つの手段である。

D.6 

測色的表現様式についての議論 

D.6.1 

相対表現様式及び絶対表現様式 

ICC プロファイルを用いる ICC 絶対測色変換では,媒体三刺激値は,PCS 適用白色三刺激値に対して相

対的に再現する。ICC 絶対測色表現様式によって提供する再現値は,PCS 適用白色相対であるといい,完

全拡散面に対しては,CIELAB  L*=100 である。プロファイルの書式は,ICC 絶対測色表現様式に対する

明確な変換を定義していない。ある一つの与えられたプロファイルに対して,ICC 絶対測色表現様式に対

する nCIEXYZ 値は,媒体相対の測色変換値から得る。

ICC プロファイルを用いた媒体相対の測色変換値に対しては,媒体値が媒体の白色点に対する相対値と

して再現する。媒体相対測色表現様式によって提供する再現は,媒体相対であるといい,媒体の白色点が

PCSLAB L*=100 である。媒体相対の測色変換値から得た PCSXYZ 値も媒体相対で,すなわち媒体の白色

に対して PCSXYZ Y=1.0 である。

測色変換の PCS 側 XYZ 値(媒体相対測色変換値の XYZ

r

,ICC 絶対測色変換値の XYZ

a

)は,実際の照

明光源(XYZ)下での実際の媒体の CIEXYZ 値を実際の適用白色の CIE Y 値(輝度,Y

AW

)に対し比例計


99

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

算し,続いて PCS  適用白色への色順応変換,媒体相対測色変換,媒体白色点に対する比例計算を適用す

る。

最初の比例計算を式(D.1)に示す。ここの nCIEXYZ XYZ

AWR

は実際の適用白色に対する実際の媒体の値で

ある。本節での全ての計算においては,値は特定の数値化で量子化されていない。

X

AWR

 = XY

AW

Y

AWR

 = YY

AW

(D.1)

Z

AWR

 = ZY

AW

実際の適用白色

(XYZ

AW

色度が PCS  適用白色

(XYZ

W

色度に等しい場合

3.1.1

参照)

nCIEXYZ XYZ

AWR

値(実際の適用白色相対)を nCIEXYZ XYZ

a

値(PCS 適用白色相対)に変換するのに色順応は必要ない。

したがって,

XYZ

a

 = XYZ

AWR

(D.2)

=

1

0

0

0

1

0

0

0

1

C

M

(D.3)

実際の適用白色(XYZ

AW

)色度が PCS  適用白色(XYZ

W

)色度とは異なる場合(

3.1.20

参照)

,nCIEXYZ

XYZ

AWR

値(実際の適用白色相対)を nCIEXYZ XYZ

a

値(PCS 適用白色相対)に変換するために

D.4

に記

述される色順応が必要となる。色順応の前に,実際の適用白色(XYZ

AW

)は PCS  適用白色(XYZ

W

)に正

規化する必要がある。

X

NAW

 = X

AW

 / Y

AW

Y

NAW

 = Y

AW

 / Y

AW

(D.4)

Z

NAW

 = Z

AW

 / Y

AW

XYZ

a

 = M

C

(XYZ

NAW

, XYZ

W

)・XYZ

AWR

(D.5)

ここで,M

C

は色順応行列で,nCIEXYZ 三刺激値(XYZ

AWR

)を正規化された実際の適用白色(XYZ

NAW

から PCS  適用白色(XYZ

W

)へ順応させる 3×3 行列である。

D.4

及び

附属書 E

を参照。

媒体白色点(XYZ

mw

)に対応した XYZ

a

値を mediaWhitePointTag に格納する。

以上から,媒体相対 PCSXYZ 値(XYZ

r

)は以下のように求められる:

X

r

 = (X

i

 / X

mw

)X

a

Y

r

 = (Y

i

 / Y

mw

)Y

a

(D.6)

Z

r

 = (Z

i

 / Z

mw

)Z

a

実際の適用白色の色度が PCS  適用白色の色度と異なる場合は,M

C

は chromaticAdaptationTag,'chad'

(63686164h)の中に格納する必要がある。

注記 1

  媒体相対及び ICC 絶対測色値間の比例計算は,観測者が媒体の白色でなく,適用白色に色順

応している仮定の下で行う。

ICC プロファイル書式は,ICC 絶対測色表現様式に対する変換を別にはもっておらず,XYZ 値だけを格

納する。プロファイルを使うに当たっては,プロファイルの媒体相対測色変換値を得た後,必要ならばそ

の媒体相対測色変換値から,簡単な比例計算で ICC 絶対測色表現様式による XYZ

a

三刺激値を計算する。

X

a

 = (X

mw

 / X

i

)X

r

Y

a

 = (Y

mw

 / Y

i

)Y

r

(D.7)

Z

a

 = (Z

mw

 / Z

i

)Z

r

注記 2

  式(D.4)は,

6.3.2.2

の式(1)∼式(3)と等価である。


100

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

記号の意味を,

表 D.1

にまとめる。XYZ は,3 行 1 列の三刺激値ベクトルを示す。

表 D.1

媒体相対及び ICC 絶対測色表現様式の変換式で使用される記号

使用される記号

定義

M

C

実際の適用白色相対 XYZ から PCS 適用白色相対 XYZ 値への色順
応のための 3×3 行列。

X

AW

Y

AW

Z

AW

XYZ

AW

実際の適用白色を cd/m

2

で表した CIEXYZ 値。

X

AWR

Y

AWR

Z

AWR

XYZ

AWR

実際の照明光源下での媒体の色票に対する nCIEXYZ 値[式(D.1)
参照]

X

MW

Y

MW

Z

MW

XYZ

MW

実際の照明光源下での媒体白色点に対する nCIEXYZ 値。

X

NAW

Y

NAW

Z

NAW

XYZ

NAW

実際の適用白色に対する nCIEXYZ 値,Y=1。

X

W

Y

W

Z

W

XYZ

W

PCS 適用白色の nCIEXYZ 値。X=0.964 2, Y= 1.0, Z = 0.824 9。

X

a

Y

a

Z

a

XYZ

a

ICC 絶対測色に対する nCIEXYZ 値。

X

i

Y

i

Z

i

XYZ

i

PCS 白色点に対する PCSXYZ 値。X=0.964 2, Y= 1.0, Z = 0.824 9。

X

mw

Y

mw

Z

mw

XYZ

mw

PCS 適用白色に順応後の媒体白色に対する nCIEXYZ 値[式(D.2)
参照]

X

r

Y

r

Z

r

XYZ

r

媒体相対測色変換の PCSXYZ 値。

D.6.2 

手順のまとめ 

前記の各種の測色的調整の議論から,装置プロファイルの変換に対する PCS 座標値を計算する手順を,

組み立てることができる。媒体相対測色表現様式(AToB1Tag)の変換に関しては,次の手順をデータから

PCS の方向に進める。

a)

  プロファイルを作る媒体の上に置いた一連の色票の CIE1931 XYZ 三刺激値を求める。測定手順につい

てはより多くの情報を

D.3

に述べる。少なくとも“媒体白色”の測定は行うことが望ましい。また,


101

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

適用白色の三刺激値をその媒体が観察される実際の照明に対して記述することが望ましい。

b)

 PCS 測定条件に一致させるために,必要ならば,XYZ の測定値から測定フレア又はベイリング  グレ

アを超えるフレア分を除く。測定条件に適合したベイリング  グレアは除かない方がよい。

c)

  もし必要ならば,Y

AW

値で全ての値を除して,測定値が実際の適用白色の相対値となるように,測定

値に比例計算を行う。比例計算を行った後は,適用白色については Y

AWR

=1 である[式(D.1)参照]

d)

  適用白色の色度が D50 の色度と異なる場合には,適切な色順応変換及び式(D.2)を用いて,XYZ

AWR

を実際の適用白色色度から PCS 適用白色色度に変換する。この操作は

D.4

及び

附属書 E

に記述する変

換行列の一つを適用して実行してもよい。この使用された行列は,chromaticAdaptationTag に記述する

必要がある。

e)

 mediaWhitePointTag の中に変換した媒体の白色点三刺激値[XYZ

MW

]を記録する。

f)

  媒体の白色点に対する PCS  適用白色の比を用いて,それぞれの値の比例計算を行い,D50 相対値から

媒体白色相対三刺激値に測色値を変換する[式(D.3)参照]

。比例計算後,媒体白色点の XYZ 値は PCS

適用白色の XYZ 値に等しくなる。

g)

  場合によっては,PCSXYZ 座標を

附属書 A

に述べたように PCSLAB に変換する。

h)

 PCSXYZ 座標値又は PCSLAB 座標値を

6.3.4

に定義したように,8 ビット又は 16 ビットのディジタル

値に数値化する。

ここでこれらの値は,AToB1Tag を形成するのに使うことができる。

D.6.3 

 

この例は,媒体相対測色表現様式に対して,データから PCS への変換を構築しようとする場合について,

CGATS TR001 として出版されている SWOP の標準データをどのように使用するかを示す。TR001 のデー

タは

D.6.2

のステップ

a)

で必要な測定データとして使用することができる。この例は,白色及び黒色につ

いて,一つのプロファイルにある媒体相対測色表現様式を実現する変換のための PCS 値に,どのように変

換するかを示している。

a)

  白色(色材なし,IT8.7/3 の色票 26)及び黒色(全ての色材 100 %,IT8.7/3 の色票 24)は,

表 D.2

示す nCIEXYZ 値をもつ。

表 D.2

nCIEXYZ

測色成分

白色

黒色

0.706 7

0.009 7

0.734 6

0.010 1

0.570 3

0.008 0

b)

  この測定値はフレアに対する補正は必要ない。白色値及び黒色値は変化しない。

c)

  これらの値は既に実際の適用白色に対する相対値になっているので,数値の比例計算も必要としない。

白色値及び黒色値は変化しない。

d)

  この照明光源は D50 であり,したがって色順応は必要ない。白色値及び黒色値は変化しない。

e)

  媒体の白色点のタグに白色値を記録する。

f)

表 D.3

に与えるように,D50 照明光源下における実際の媒体白色点に対する PCS 適用白色の三刺激値

の比を各値に乗じ,得た CIEXYZ 値を PCSXYZ 値に割り付ける。その結果を

表 D.3

に与える。


102

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 D.3

nCIEXYZ

から PCS への乗数

測色成分

白色

黒色

0.964 2/0.706 7

0.964 2

0.013 4

1/0.734 6

1.000 0

0.013 8

0.824 9/0.570 3

0.824 9

0.011 6

g)

 PCSXYZ 値を PCSLAB 値に変換し,

表 D.4

に示す白色点及び黒色点の値を得る。

表 D.4

PCSXYZ

から PCSLAB への変換

測色成分

白色

黒色

L* 100

11.8

a* 0

0.28

b* 0

-0.3

h)

 PCSXYZ 及び PCSLAB の値を PCS 数値に変換する。数値化した白色値及び黒色値は,

表 D.5

に示す。

表 D.5

PCSXYZ

及び PCSLAB の PCS 変換値

16 ビット

白色

黒色 16 ビット

白色

黒色

8 ビット

白色

黒色

31 595

439

L* 65

535

7

733 L* 255 30

32 768

452

a*

32 896

32 968

a* 128 128

27 030

380

b*

32 896

32 819

b* 128 128

注記

  8 ビット表現には精度の限界があり,黒色の 8 ビット L*a*b*数値化は正確ではない。

D.7 

知覚的表現様式の議論 

D.7.1 

測色値及び見え 

PCS に対する一つの可能な定義は,PCS は画像再現の測色値を規定するということである。CIE によっ

て確立された測色法は,視覚の色刺激の測定及び数量化のシステムである。したがって,それはいかなる

特定の装置,媒体又は手順にも依存しない。このことによって,測色値が共通インタフェースのための適

切な候補になる。この選択によって,色再現の手順が違っていても,画像の出力再現は観察者に対して入

力と(分光的には異なっても)同じ色刺激を示すことになる。このことは全ての媒体上で同じ色を保証し

ているように思われ,これが色管理の目的のための PCS の正しい定義となる。

残念ながら,この単純な定義は,見えの一致には適切ではない。色の見えは,網膜への色刺激だけでな

く,観察者の視覚順応の状態に依存する。ある場合には,媒体が異なれば,異なる環境で観察されるので,

異なる視覚的色刺激が必要になる。例えば,周囲条件又は照明光源色度が異なれば,観察者は異なる視覚

的順応効果を経験することになる。これらの環境で同じ色の見えを保つために,測色値は人間の視覚系の

順応及び観察環境の物理的な違いを補償するように修正することを必要とする。さらに,これらの効果は

画像の内部で別の色に囲まれた色でも起こる。例えば色域制限によって,その画像の中のいずれかの色の

関係が変わったら,画像全体の観察環境は変わらないとしても,画像を再現するための色刺激は変わるこ

とがある。色の見えはいまだ活発な研究課題であることに,注意するのが望ましい。単一の刺激に対する

色の見えモデルは色順応のような限定された用途に対してはうまく機能するが,人間の視覚系の順応がど

のように機能しているかは完全には理解されておらず,一般的な画像の見えのモデル化に使用できる技術

はまだ開発されていない。


103

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

特定の媒体に対しては測色値を変えることが必要又は望ましい美的理由もある。例えば,ハードコピー

媒体は,たとえそれらが同じ観察環境で見ることを意図されていたとしても,濃度範囲及び色域は相当異

なっている。ある特定の媒体上で巧みに作られた画像の表現は,その媒体の制限による目障りな不自然さ

を作り出すことなく,その媒体の能力を引き出すことができることになる。例えば,画像の階調再現は,

暗部のつぶれ又は明部の飛びを引き起こすことなく,中間調で十分なコントラストを提供するようにする

ことが望ましい。階調曲線の詳細な形状は,その媒体の最も明るい階調及び最も暗い階調(最大反射率及

び最小反射率)に依存するであろう。明らかに,媒体が異なれば,階調再現及び色再現特性を作るのには

かなりの技巧が必要であり,この技巧の多くが主観的な美的判断に基づいている。結果として,ある媒体

で使われている基材及び色材は,その媒体の再現性にある特定の個性を与えるのに活用されるであろう。

様々な種類の媒体上に画像を再現するのに,その測色値をそれら媒体の異なる特性に適合するように調整

することが望ましいこともある。いかなる場合でも,色域の違いに適合する必要がある。このような考慮

は,色刺激又は色の見えを単純に一致させることの範囲を超えている。

これらの調整は,その ICC プロファイルの色変換の中に組み込む必要がある。PCS がこれらプロファイ

ルの共通インタフェースであるので,PCS はこれら調整を容易にする方法で定義しなければならない。し

たがって,PCS の定義が測色の原則に基づいていたとしても,測色の領域の外にある,順応補正,実用上

の配慮,及び美的判断を含む様々な課題も考慮する必要がある。

D.7.2 PCS

の目的及び表現様式 

これらの考察から,知覚的表現様式のための PCS は望ましい見えを表現する,という基本方針が導かれ

た。

“望ましい”という用語は,PCS が出力媒体上で再現する色を指向しているという意味を含んでいる。

明らかに,

“望ましい”という語は様々な解釈ができるが,入力変換と出力変換とを分離するためには,プ

ロファイルを提供する対象となる特定の色再現手順,装置及び媒体の能力及びそれぞれの制限を,可能な

範囲で超えるような意味に解釈される。

例えば,スライドスキャナの入力プロファイルの知覚的表現様式変換は,いかなる特定の出力媒体での

色域及び美しさとも独立の,PCS で表現された知覚的表現様式基準媒体上の“望ましい”色を作り出すよ

うにするのがよい。標準の基準媒体を使うことで PCS の色を装置の色から分離し,入力プロファイルはど

んな出力プロファイルともつないで使えるようになる。これらの望ましい色は入力スライドの色に基づい

ているが,必ずしも同じ色であったり,スライド媒体の色域に制限されたりすることはない。潜在的な出

力媒体が知覚的表現様式基準媒体の特性と一致していれば,望ましい色とは出力上で望ましい色なのであ

る。

同様に,カラープリンタの出力プロファイルの知覚的表現様式変換は,その出力媒体及び装置の能力及

び制限を考慮して,

“望ましい”色を再現しなければならない。この再現には実際の出力媒体に対する色を

再表現するための基準媒体の色の調整を含んでいてもよい。これによって,その出力プロファイルを様々

な異なる入力プロファイルと結合して使えるようになる。

この知覚的表現様式基準媒体の定義によって,実際の再現の測色値に必要な補正又は修正は,そのプロ

ファイルの知覚的表現様式変換の責任となる。入力プロファイルは,順応,フレア及び実際の入力媒体と

基準媒体との特性の間の違いに関係した入力媒体の測色値を修正する責任をもつ。それらは,また,

“望ま

しい”という語に暗に含まれる美的感覚も提供しなくてはならず,これによって好ましさの自由度が大き

くなる。異なる色表現及び色再表現の様式はいくぶん異なる結果になることもあるが,入力側プロファイ

ルで伝達される基本的な美的感覚は,知覚的基準媒体上で解釈され,実際の再現を生成する時に考慮する

のが望ましい。


104

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

同様に,出力プロファイルの知覚的表現様式変換は,知覚的基準媒体からのビューイング  フレアの実際

の違いだけでなく,観察者の順応状態の違いを考慮して測色値を修正する責任がある。これは色の見えを

維持するのに必要である。また,出力プロファイルの知覚的表現様式変換には,実際の媒体に対して基準

媒体の測色値を再最適化するために,

画像の濃度範囲及び色域の調整が組み込まれていなければならない。

D.7.3 

基準媒体及び基準観察環境 

知覚的表現様式基準媒体は,その上で色が表現される仮想媒体である(

D.2.2

参照)

。それは,現在の反

射プリント技術の限界に近似した,広い色域及び濃度範囲をもっている。その媒体は現実のものではない

が,あたかも現実のもので,知覚的変換がその媒体上での望ましい見えを生成していることを検証するた

め“校正印刷”されているかのように扱うことができるように,

“実在の”仕様を使って記述されている。

基準媒体が観察される環境である“基準観察環境”の定義も必要となる(

D.2.2

参照)

。この環境は,観

察者の順応状態を決めるために使われ,色刺激と色の見えとの間の接続を確立する。

知覚的表現様式では,PCS で表現する測色値は,知覚的表現様式基準媒体及び観察条件に対して最適に

色表現された画像の測色値である。基準観察環境で観察される基準媒体という概念は,PCS における“望

ましい見え”をどのように作り出すかをプロファイル設計者が理解するのに助けになる。同時に,仮想的

な中間再現記述を介在させて,実際の媒体の特性を分離するという目的を維持している。実際の画像を観

察するのに使われる光源が D50 とは色度が異なるといったような,実際の観察環境が基準環境と異なる場

合は,基準観察環境と一致するように適用する一連の順応変換の中でも,色順応が重要な要素となること

がある。しかしながら,基準媒体画像測色値を作り出すのに使用する色表現では,濃度範囲及び色域変換,

基準観察条件と実際の観察条件との間の他の違いに対する順応,並びに好ましさによる色調整といった他

の要素も考慮される。したがって,知覚的表現様式では chromaticAdaptationTag で指定する色順応を逆変換

することは意味がないこともある。なぜならば,その結果は,実際の光源に対する相対値として変換され

る基準媒体測色値であり,実際の画像の測色値を作り出さないこともあるからである。基準媒体への色表

現には D50 基準適用白色上での最適化を含んでいる可能性があるので,chromaticAdaptationTag の逆変換に

よって生成する測色値が,実際の照明光源下での基準媒体に対して最適であるという保証はない。

D.7.4 

美的考慮及び媒体白色点 

D.5

で議論したように,知覚的表現様式では,実際の媒体の白色点は基準媒体の白色点に変換できる。

一方,美的考慮から,実際の媒体の白色点は基準媒体の白色点以外の色に変換できる。

いずれの場合も,基準媒体の白色点は,比例計算によって,PCS の白色点に対応する[

D.2.2

及び

D.6.2

f)

参照]

。これは,データの相互運用性を保ちながら,プロファイルに独自の値を与えるもう一つの手段

である。

D.7.5 

明るさへの順応及び階調補正 

測定された測色値に適用する必要がある最も基本的な補正の一つは,階調再現及び全体の明るさレベル

の問題をうまく扱わなくてはならないということである。

これらには,

美的及び実務的な考慮だけでなく,

順応効果も問題として含まれている。

通常の観察条件下で反射プリントを観察するとき(すなわち,そのプリント及びその周囲が一様に照明

されている場合)

,観察者はその環境で白と知覚するものに順応する。反射プリントは,この環境の中での

一つの物体として知覚される。このとき,画像中の最も明るい領域は,その用紙(又は別の基材)の空白

(色材のない)部分である。いかなる実際の用紙の反射率も限界があるので(一般には 85∼90 %)

,この

環境で観察される媒体は,元のシーンには存在していた鏡面反射の明部又は他の非常に明るい物体の見え

を実際に作り出すことはできない。このような明るい物体は,白地はもちろん 100 %拡散白色よりも数倍


105

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

も明るいことがある。したがって,明部の再現はかなり圧縮する必要がある。

一方,暗い部屋で上映されるスライド又は映画では,このような限界で苦労することはない。主要な外

部基準がない状態では,観察者の順応状態はスクリーンの明るい画像に支配される。それゆえ,これらの

媒体は,可能な最大輝度よりも低い輝度で拡散白色を再現するように設計されており,鏡面反射の明部及

び他の非常に明るい階調を再現するための余裕を残している。順応した観察者には,これらの階調は,実

際に 100 %拡散白色よりも明るく,通常の条件下で観察されるプリントよりも現実のような強さで光り輝

くように見える。したがって,PCS でのこれらの再現には,基準白色よりも見かけ上高い輝度(Y>1 又は

L*>100)が必要になることになる。観察環境が十分に薄暗く,観察者が周囲よりも主に画像に順応してい

る場合,同様の錯覚が背面照明を受けた透過原稿及びビデオでも起こり得る。

もちろん,これらの媒体でシミュレートできる見かけの明るさには限界があるが,ひょっとすると 200 %

というように,通常の周囲での反射プリントでの,拡散白色に対して 90 %などと比較して,ずっと明るい。

この実用上の結論は,明部の階調圧縮は,紙の上の通常のプリントの場合よりも,映画,スライド,及び

ビデオの場合の方がずっと易しいということである。

全ての現実の媒体には階調の暗い側にも限界があり,暗部も階調圧縮が必要になる。さらに,対象とす

る観察環境でのフレアの水準は,見かけの階調,特に暗い階調部分に強い影響がある。異なる水準のフレ

アのある観察条件に対して設計された媒体は,異なる量のフレア補正を階調再現において取り入れること

がある。

PCS 測色値は,また,絶対輝度レベルの違いによる色の見えの変化も補正する必要がある。例えば,基

準観察環境の 500 lx の照度は,実際の家庭及びオフィスの観察環境を反映して決められている。低い照度

で観察される場合には暗く彩度が低く見える再現の補正が,また,高い照度で観察される場合には明るく

彩度が高く見える再現の補正が必要になることがなる。

銀塩写真系では,階調再現特性は,感光層の構造,並びに乳剤及び現像剤の化学処理で実現され,ディ

ジタル写真系では,画像処理で実現される。ビデオでは,カメラ及び受信機の電子機器で実現される。し

たがって,色管理システムは通常,媒体又は装置によってシーンから捕捉した輝度に固有の階調特性が既

にかけられ,明部及び暗部が既に圧縮されている画像を扱うことになる。しかしながら,元の圧縮が理想

的ではない別の媒体上で画像を再現することがしばしば必要になる。このような場合に,最良の結果を得

るには,画像の階調を出力媒体に合わせて調整するとよい。

D.7.6 

基準媒体及び階調圧縮 

PCS 及び知覚的表現様式の基準媒体は,ちょうど議論してきたように階調調整のための便利なインタフ

ェースを提供している。入力変換は原稿媒体の階調を基準媒体の階調へと変換する調整を適用し,出力変

換には基準媒体の階調を再現媒体の階調へ変換する調整を組み込んでいる。

これらの調整には,達成すべき美的効果に依存して,多くの異なるやり方がある。ある場合には原稿の

見えを正確に保存することもあるし,別の場合には,出力媒体への表現を最適にするため,見えに入念な

変更をかけた方が好ましいこともある。この可能性の範囲は,知覚的表現様式の定義における“望ましい

色の見え”という言いまわしに,暗に含まれている。

基準媒体とは異なる濃度範囲の媒体への再現は,その実際の出力媒体の濃度範囲へ階調を圧縮又は拡大

する階調整形技術によって処理してもよい。さらに,異なる知覚的変換には別の調整を取り入れることが

できる。ある知覚的変換では,例えば,基準媒体の階調を保持し,必要ならば最小反射率でクリップする

ように設計することもできるし,別の知覚変換では,明部及び暗部の階調をもっと微妙に整形することも

できる。


106

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

基準媒体とは濃度範囲が異なる媒体からの入力にもまた,明るさのバランスを保つための輝度比例計算

に加えて,階調整形技術を適用してもよい。これらの調整は,同じ装置へ高品質で出力できる可逆性(デ

ータ及び計算の精度が合っているという意味で)をもつのが望ましい。例えば,別の拡張された明部濃度

範囲媒体で再現される場合には再拡張できるように,基準媒体に再割付けをする必要がある。

これらの技術の詳細は,対象市場,及びプロファイル作成者による美的選択によって変わってもよい。

もし,その表現様式が原稿の見えを保存することであるなら,階調の調整は,実際の観察条件と基準環境

の観察条件との違いを補償するものに限定することができる。これらには,明るさへの順応,周囲順応,

及びビューイング  フレアの効果を含む。その他の場合には,プロファイル変換の基礎を PCS の共通の定

義に置きながらも,プロファイル作成者には作成プロファイルを美的選択の観点から差別化する大きな自

由度がある。したがって,相互運用性という状況の中での,独自技巧を育成,推奨することができる。

D.7.7 

モニタ表示 

モニタプロファイルに特有の考察を幾つか行う。CRT モニタは自己発光形表示なので,階調の解釈は幾

らか曖昧である。

モニタで最大に出せる白色を,100 %拡散白色と扱うのは望ましいであろうか?

色の見えの観点では,この質問への回答は,観察環境に支配される観察者の順応状態に依存する。例え

ば,明るい照明のオフィス環境では,観察者は周囲の照明に順応しているかもしれない。暗い環境では,

観察者はモニタ画面そのものに順応するかもしれない。一般的には,観察者の実際の順応状態を予測する

のは大変難しい。

さらに,多くのシステムで共通のモニタプロファイル変換は,単純化しすぎた数学モデルに基づいてい

る。しばしば,それらは,XYZ から RGB への線形変換(3×3 行列)

,及び,それに続くガンマ補正のた

めの各チャネルの単純な指数法則の形式をとる。これらの変換は,ベイリング  グレア及び CRT 及び補助

回路でよく起こる偏い(倚)を無視しているので,暗部でのモニタの振る舞いを精度よくモデル化できな

いことがしばしば起こる。これらの偏い(倚)は,一台ごとに変化し,また,利用者が選択可能なコント

ラスト及び明るさの設定に依存する。

しかし,卓上出版の応用分野では,文書編集者又は電子製版技術者は,実際の順応状態にかかわらず,

モニタ白色が出力媒体の白紙(又は他の基材)に対応することを期待する。それゆえ,実用的な理由から,

モニタプロファイルは紙の白色をモニタの最高輝度白色(標準的な 24 ビット表示では,RGB=255)

で表示するようにすることが一般的には最適である。

モニタ白色が PCS 白色点の XYZ 値に割り付けられ,

プロファイルが実際のモニタ設定に基づいていれば,単純なモニタプロファイルでもおおむね典型的な利

用者の期待を満足する。


107

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 E

(参考)

色順応タグ

E.1 

概要 

この附属書では,色順応タグの導出及び用途について詳細に述べる。

E.2

では,一般的な用途に色順応

変換(CAT)を推奨する。

E.3

では,この推奨する CAT の数学的記述について述べる。

E.4

では,色順応

タグを使用するための基本的な指針及び取り扱い方について述べる。

色順応タグは,PCS 適用白色とは異なる適用白色色度に対する測色値をそのプロファイルデータから計

算するために必要となる。通常の ICC 色管理応用プログラムではそのような値は必要ではない(

6.3.1

参照)

また,色順応タグは知覚的表現様式には適用しなくてもよい(

D.7.3

参照)

実際の適用白色相対測色値は比較に便利な場合があり,利用者(又はソフトウェア)が直接色順応を扱

うことができるようになる(例えば,入力から出力まで同じ CAT を使うことを確実にする。

。この目的で

色順応タグを使う場合が幾つか考えられる。

E.2 

色順応行列の計算 

ICC プロファイル書式の規定では,異なる線形の(行列による)CAT を使うことができる。この柔軟性

によって,プロファイル作成者は,その応用プログラムで最も適切な CAT を選択することが可能となる。

選択の基準には,視覚的な性能,PCS へ変換したときの画像の色域,その他の検討事項が含まれる。しか

しながら,異なる CAT を使用すると結果が異なり,望ましくないことがある。それゆえ,異なる CAT を

使う理由がない場合は,線形 Bradford CAT の使用を推奨する。線形 Bradford CAT は,ディジタル画像を扱

う業界で広く用いられ,優れた視覚的性能を示している。もしプロファイル作成者が線形 Bradford 以外の

CAT を使う場合は,そのプロファイルが他のプロファイルとは異なる結果になる可能性が非常に高いこと

を認識して,特定の既知の問題にだけ適用することが望ましい。

線形 CAT の色順応行列は,次の三つの変換の組合せである。

a)

  元の nCIEXYZ 三刺激値からすい(錐)体応答値への変換。

b)

  観察者の色順応に対するすい(錐)体応答値の調整。

c)

  調整されたすい(錐)体応答値から nCIEXYZ 値へ戻す変換。

式(E.1)及び式(E.2)では,これらの変換をどのように使って行列を導くかを示す。

E.3 

線形化された Bradford 変換 

完全順応を仮定して,青チャネルの僅かな非線形性を省略すれば,Bradford 変換はすい(錐)体空間変

換の一種となる。すい(錐)体応答値は,式(E.1)の行列の式を通して得られる。

=

=

Z

Y

X

M

Z

Y

X

.

.

.

.

.

.

.

.

.

β

γ

ρ

BFD

6

029

1

5

068

0

9

038

0

7

036

0

5

713

1

2

750

0

4

161

0

4

266

0

1

895

0

(E.1)

二つの白色点間で対応する(視覚的に等価な)nCIEXYZ 値の計算は,次のように導出される色順応行列

を適用することで実現する。


108

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

BFD

SRC

PCS

SRC

PCS

SRC

PCS

1

BFD

adapt

0

0

0

0

0

0

M

β

β

γ

γ

ρ

ρ

M

M

⎟⎟

⎜⎜

⎟⎟

⎜⎜

⎟⎟

⎜⎜

=

(E.2)

                    ここに,

=

NAW

NAW

NAW

BFD

SRC

SRC

SRC

Z

Y

X

M

β

γ

ρ

(E.3)

=

W

W

W

BFD

PCS

PCS

PCS

Z

Y

X

M

β

γ

ρ

(E.4)

X

W

,

 

Y

W

Z

W

は,

PCS

適用白色

nCIEXYZ

値であり,

X

NAW

, Y

NAW

Z

NAW

は,実際の適用白色の

nCIEXYZ

値で

ある。

E.4 

色順応行列の可能な使用法 

chromaticAdaptationTag

の応用は,

ICC

で活発に議論されてきた。

chromaticAdaptationTag

は,知覚的表現

様式には適用しなくてもよい(

D.7.3

参照)

。利用者はプロファイルの組を調べて,どんな調整が可能かを

判断する。次のように幾つかの可能性がある。

プロファイルが

chromaticAdaptationTag

をもたない場合は,何もしない。

全てのプロファイルが

chromaticAdaptationTag

をもつ場合は,同じ方法を使っていれば,何もしないほ

うがよい。もし異なる方法を使っていれば,利用者は選択した一貫した方法を使う前にまずそれらを

元に戻してもよい。

片方のプロファイルしか

chromaticAdaptationTag

をもたない場合は,処理は実装に依存する。

chromaticAdaptationTag

を含む二つの

RGB

表示装置プロファイルから色変換が生成される場合,どのよ

うに調整を行うかの例を順を追って示す。

a)

ステップ

1

:  二つの方法が同じかどうか確認する。二つの行列が同一であるとき,色順応の方法は

同じである。行列が異なっていても,実際の観察測色光源が異なる場合は方法が同じである可能性が

残っている。これをテストする簡単な方法がある。

M

1

M

2

をそれぞれプロファイル

1

及び

2

の色順応

行列とした場合,もし次の式が成立するのならば,色順応アルゴリズムが同じであることが証明され

る。

M

1

×

M

2

M

2

×

M

1

注記

この結論は,行列の対角要素が全て異なる場合にだけ正しいが,通常の場合は成り立ってい

る。

もし二つのアルゴリズムが同じならば,ここで終了する。

b)

ステップ

2

:  プロファイル

1

の実際の適用白色を決める。これは,色順応行列の逆行列を

PCS

適用


109

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

白色の

nCIEXYZ

値に適用することで実現できる。

c)

ステップ

3

:  色材タグに保持されている赤,緑,青の値を実際の値に逆変換する。これは,色順応

行列の逆行列を各々の色材に適用することで実行する。

d)

ステップ

4

:  新しい色順応行列を計算する。好きなすい(錐)体応答行列を使ってもよいが,

E.3

Bradford

変換を使うことを推奨する。

e)

ステップ

5

:  ステップ

4

で計算した行列をステップ

3

で導いた装置の測色光源での色材値に適用し

て,赤,緑,青の新しい

PCS

適用白色相対色材値を計算する。

f)

ステップ

6

:  プロファイル

2

に対してステップ

2

からステップ

5

までを繰り返す。

LUT

タグをもつプロファイルでは,色順応を元に戻して再び適用する処理ステップを追加して値を

PCS

に変換した後に,調整をすることができる。


110

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 F

(規定)

プロファイル計算モデル

F.1 1

次元曲線の逆変換 

定義域

[x

0

x

n

]

で定義された

1

次元の非定数曲線

y = f(x)

が,その定義域全体で単調増加又は単調減少であ

るとき,その曲線は逆変換可能である。逆変換は座標値

(xy)

の交換で得られる。しかし,次の二つの特殊

な場合を明示的に論じておく必要がある。

a)

定義域のある区間で元の曲線が一定,かつ,その区間の終点が

1

ではない,すなわち

[x

1

,  x

2

]

y

1

に割

り付けられ,かつ,

x

2

 < x

n

のとき,

y

1

に対応する逆変換値は

y

1

で得られる最も大きな

x

値が与えられ

る。しかし,定義域のある区間で元の曲線が一定,かつ,その区間の終点が

x

n

,すなわち

[x

1

,  x

n

]

y

1

に割り付けられるとき,

y

1

に対応する逆変換値は

y

1

で得られる最も小さな

x

値が与えられる。

b)

その

1

次元曲線において逆関数の定義域内に

y

値に割り付けられる

x

値がないときは,元の曲線の値

域内の最も近い

y

値を探して,対応する

x

値を与えられた

y

値に対する逆変換値とみなす。

F.2 grayTRCTag 

grayTRCTag

のデータで表現される数学モデルを,次に示す。

connection

 grayTRC[device] (F.1)

これは,ほとんどの白黒入力装置に適した単純な階調再現曲線を表す。この式の

connection

値は,

PCS

の無彩色チャネルであり,

0

1.0

の範囲で,

0

は黒を,

1.0

は白を表すのが望ましい。

PCSXYZ

又は

PCSLAB

の値は,

0

1.0

に正規化した

TRC

値に

PCSXYZ

又は

PCSLAB

の白色点の値を乗じて求める。この逆変換

が必要な場合には,式

(F.2)

を使用する。

device

 grayTRC

1

[connection](F.2)

                    ここで,

grayTRC

1

は,

grayTRC

関数の逆関数を表す。

grayTRC

関数が逆変換できない場合,

grayTRC

1

関数の振る舞いは定義できない。

1

次元の曲線が定数

の場合,この曲線は逆変換ができない。

注記 grayTRCTag

は,通常

PCS

PCSXYZ Y

又は

PCSLAB L*

のいずれか)の輝度チャネルから導く。

F.3 3

成分行列型プロファイル 

このモデルは,装置色空間から

PCS

への変換を記述する。この変換は,非線形

RGB

値と線形

RGB

値と

の間の変換をするチャネル間独立の階調再現曲線,及び線形

RGB

値と相対的

XYZ

値との間を変換する

3

×

3

行列に基づく。このデータによって表した数学モデルは,次のとおりである。

linear

r

 redTRC[device

r

] (F.3)

linear

g

 greenTRC[device

g

] (F.4)

linear

b

 blueTRC[device

b

] (F.5)

=

b

g

r

Z

Z

Z

Y

Y

Y

X

X

X

Z

Y

X

linear

linear

linear

Column

blueMatrix

xColumn

greenMatri

olumn

redMatrixC

Column

blueMatrix

xColumn

greenMatri

olumn

redMatrixC

Column

blueMatrix

xColumn

greenMatri

olumn

redMatrixC

connection

connection

connection

(F.6)

これは,単純な線形化及びそれに続く線形混合モデルを表す。三つの階調再現曲線は,元の値を PCS の


111

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

PCSXYZ 数値化の輝度(Y)次元に対して線形化する。3×3 行列は,これらの線形化した値を XYZ の値

に変換する。その値は,

6.3.4

に規定した PCSXYZ PCS 値に数値化できる。この逆のモデルは,次の式で

得られる。

=

Z

Y

X

1

Z

Z

Z

Y

Y

Y

X

X

X

b

g

r

connection

connection

connection

Column

blueMatrix

xColumn

greenMatri

olumn

redMatrixC

Column

blueMatrix

xColumn

greenMatri

olumn

redMatrixC

Column

blueMatrix

xColumn

greenMatri

olumn

redMatrixC

linear

linear

linear

(F.7)

0

linear

r

< の場合,

[ ]

0

redTRC

device

1

r

=

(F.8)

1

linear

0

r

の場合,

[

]

r

1

r

linear

redTRC

device

=

(F.9)

1

linear

r

> の場合,

[ ]

1

redTRC

device

1

r

=

(F.10)

0

linear

g

<

の場合,

[ ]

0

greenTRC

device

1

g

=

(F.11)

1

linear

0

g

の場合,

[

]

g

1

g

linear

greenTRC

device

=

(F.12)

1

linear

for

g

>

の場合,

[ ]

1

greenTRC

device

1

g

=

(F.13)

0

linear

b

< の場合,

[ ]

0

blueTRC

device

1

b

=

(F.14)

1

linear

0

b

の場合,

[

]

b

1

b

linear

blueTRC

device

=

(F.15)

1

linear

b

> の場合,

[ ]

1

blueTRC

device

1

b

=

(F.16)

ここで redTRC

1

,greenTRC

1

及び blueTRC

1

は,それぞれの redTRC,greenTRC 及び blueTRC 関数の

逆関数を表す。

redTRC,greenTRC 又は blueTRC 関数が逆変換できない場合,redTRC

1

,greenTRC

1

及び blueTRC

1

対応する振る舞いは定義できない。一次元の曲線が定数の場合,この曲線は逆変換ができない。

行列 TRC モデルには,PCSXYZ 数値化だけが使用できる。このプロファイルは,このモデルで XYZ へ

適切に関係付けした 3 成分の色空間をもつ任意の装置に使用してもよい。PCSLAB 数値化を使用している

場合には,AToB0Tag を含む必要がある。

注記

  3 成分行列型モデルは,代わりに,lutAtoBType タグに M 曲線,オフセット項を 0 とした行列,

恒等変換の B 曲線で表すことができる。M 曲線に対応する TRC 曲線を設定する場合は,等価

な PCS 値にするために,3 成分行列型モデルからの行列値は lutAtoBType の行列に設定する前

に 32 768/65 535 で比例計算する必要がある。32 768/65 535 は,PCS PCSXYZ に対する数値化係

数を表す。


112

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

附属書 G 
(参考)

必須タグ及びタグの一覧表

表 G.1

表 G.13

では各プロファイル型の必須タグを要約し,現在登録されている全タグの一覧を示す。

表 G.1

N

成分 LUT 型入力プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

AToB0Tag

装置空間から PCS へ:8 ビット又は 16 ビットのデータ

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.2

3

成分行列型入力プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

redMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 1 列(この列は,行列の積算時に線形の赤チャネルと結合

する。

greenMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 2 列(この列は,行列の積算時に線形の緑チャネルと結合
する。

blueMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 3 列(この列は,行列の積算時に線形の青チャネルと結合
する。

redTRCTag

赤チャネルの階調再現曲線

greenTRCTag

緑チャネルの階調再現曲線

blueTRCTag

青チャネルの階調再現曲線

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

注記

 PCSXYZ 数値化だけが行列 TRC モデルで使用できる。

表 G.3

白黒入力プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

grayTRCTag

グレー階調再現曲線(TRC)

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。


113

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 G.4

N

成分 LUT 型表示装置プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

AToB0Tag

装置空間から PCS へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 0

BToA0Tag PCS から装置空間へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 0 
mediawhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.5

3

成分行列型表示装置プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

redMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 1 列(この列は,行列の積算時に線形の赤チャネルと結合
する。

greenMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 2 列(この列は,行列の積算時に線形の緑チャネルと結合
する。

blueMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 3 列(この列は,行列の積算時に線形の青チャネルと結合
する。

redTRCTag

赤チャネルの階調再現曲線

greenTRCTag

緑チャネルの階調再現曲線

blueTRCTag

青チャネルの階調再現曲線

mediawhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.6

白黒表示装置プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

grayTRCTag

グレー階調再現曲線

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。


114

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 G.7

N

成分 LUT 型出力プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

AToB0Tag

装置空間から PCS へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 0

BToA0Tag PCS から装置空間へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 0 
gamutTag

色域外を示す:8 ビット又は 16 ビットデータ

AToB1Tag

装置空間から PCS へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 1

BToA1Tag PCS から装置空間へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 1 
AToB2Tag

装置空間から PCS へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 2

BToA2Tag PCS から装置空間へ:8 ビット又は 16 ビットデータ:表現様式 2 
mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

colorantTableTag

プロファイルに使用した色材。データ色空間領域が xCLR(例えば,3CLR)である場合だけ

必須である。

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.8

白黒出力プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

grayTRCTag

グレー階調再現曲線

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.9

装置連結(DeviceLink)プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構成

AToB0Tag

装置 1 から装置 2 への変換構造体:8 ビット又は 16 ビットデータ

profileSequenceDescTag  プロファイル順の記述配列 
colorantTableTag

プロファイルに使用した入力側色材。データ色空間領域が xCLR(例えば,3CLR)である場

合だけ必須である。

colorantTableOutTag

プロファイルに使用した出力側色材。データ色空間領域が xCLR(例えば,3CLR)である場
合だけ必須である。

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

表 G.10

色空間(ColorSpace)変換プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構成

AToB0Tag

色の数値を PCS に変換する構造体:8 ビット又は 16 ビットデータ

BToA0Tag PCS を色の数値に変換する構造体:8 ビット又は 16 ビットデータ 
mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。


115

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 G.11

抽象(Abstract)プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構成

AToB0Tag

色の数値を PCS に変換する構造体:8 ビット又は 16 ビットデータ

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.12

命名色(NamedColor)プロファイルの必須タグ

タグ名

概要記述

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構造体

namedColor2Tag

命名色の PCS 及び任意の装置表現

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

copyrightTag

プロファイルの著作権情報

chromaticAdaptationTag  実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ 色へ変換。実

際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必須である。

表 G.13

この規格で定義されている共通タグ一覧

タグ名

概要記述

AToB0Tag

多次元変換構造体

AToB1Tag

多次元変換構造体

AToB2Tag

多次元変換構造体

blueMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 3 列(この列は,行列の積算時に線形の青チャ
ネルと結合する。

blueTRCTag

青チャネルの階調再現曲線

BToA0Tag

多次元変換構造体

BToA1Tag

多次元変換構造体

BToA2Tag

多次元変換構造体

BToD0Tag

多次元変換構造体

BToD1Tag

多次元変換構造体

BToD2Tag

多次元変換構造体

BToD3Tag

多次元変換構造体

calibrationDateTimeTag

プロファイルのこう(較)正日時

charTargetTag IT8/7.2 のような特性測定用テストチャート 
chromaticAdaptationTag

実際の適用白色に比例する nCIEXYZ 色を PCS の適用白色に比例する nCIEXYZ
色へ変換。実際の適用白色の色度が,PCS の適用白色の色度と異なる場合だけ必
須である。

chromaticityTag

蛍光体・色材の色度の組

colorantOrderTag

色材の重ね順を特定する。

colorantTableTag

プロファイルで用いる色材を特定する。

データ色空間領域が xCLR

(例えば,

3CLR)

である場合だけ,N 成分型出力プロファイル及び装置連結(DeviceLink)プロフ

ァイルで必須である。

colorantTableOutTag

プロファイルで用いる出力色材を特定する。PCS 領域が xCLR(例えば,3CLR)

である場合だけ必須である。

colorimetricIntentImageStateTag

測色的表現様式変換によって生成された PCS 測色値の画像状態を示す。

copyrightTag

プロファイルの著作権情報


116

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

表 G.13

この規格で定義されている共通タグ一覧(続き)

タグ名

概要記述

deviceMfgDescTag

表示可能な装置製造者記述

deviceModelDescTag

表示可能な装置型式記述

DToB0Tag

多次元変換構造体

DToB1Tag

多次元変換構造体

DToB2Tag

多次元変換構造体

DToB3Tag

多次元変換構造体

gamutTag

色域外を示す:8 ビット又は 16 ビットデータ

grayTRCTag

グレー階調再現曲線

greenMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 2 列(この列は,行列の積算時に線形の緑チャ
ネルと結合する。

greenTRCTag

緑チャネルの階調再現曲線

luminanceTag

発光装置の絶対輝度

measurementTag

代替測定仕様情報

mediaWhitePointTag

媒体白色点の nCIEXYZ

namedColor2Tag

命名色の PCS 及び任意の装置表現

outputResponseTag

望ましい装置応答の記述

perceptualRenderingIntentGamutTag  このタグがあるときは,A2B0 及び B2A0 タグ双方の PCS 側に指定される色域は

基準媒体色域と定義される。

preview0Tag

プレビュー変換:8 ビット又は 16 ビットデータ

preview1Tag

プレビュー変換:8 ビット又は 16 ビットデータ

preview2Tag

プレビュー変換:8 ビット又は 16 ビットデータ

profileDescriptionTag

表示用プロファイル名の不変版及び各言語版を含む構成

profileSequenceDescTag

プロファイル順の記述配列

redMatrixColumnTag

行列 TRC 変換に使用する行列の第 1 列(この列は,行列の積算時に線形の赤チャ
ネルと結合する。

redTRCTag

赤チャネルの階調再現曲線

saturationRenderingIntentGamutTag

このタグがあるときは,A2B2 及び B2A2 タグ双方の PCS 側に指定される色域は
基準媒体色域と定義される。

technologyTag LCD,CRT,熱昇華形プリンタなどの装置技術情報 
viewingCondDescTag

観察条件の記述

viewingConditionsTag

観察の諸条件


117

X 9207

:2012 (ISO 15076-1:2010)

参考文献

[1]

ISO/IEC 8824

 (all parts),Information technology−Abstract Syntax Notation One (ASN.1)

[2]

ISO/IEC 10918-1

,Information technology−Digital compression and coding of continuous-tone still images:

Requirements and guidelines

[3]

ISO 12640-3

,Graphic technology−Prepress digital data exchange−Part 3: CIELAB Standard colour image

data (CIELAB/SCID)

[4]

ISO/IEC 15444-2

,Information technology−JPEG 2000 image coding system: Extensions

注記

  対応日本工業規格:

JIS X 4350-2

:2003,JPEG2000 画像符号処理システム−第 2 部:拡張

(MOD)

[5]

ISO 22028-1

:2004,Photography and graphic technology−Extended colour encodings for digital image

storage, manipulation and interchange−Part 1: Architecture and requirements

[6]

IEC 61966-2-1

,Multimedia systems and equipment−Colour measurement and management−Part 2-1:

Colour management−Default RGB colour space−sRGB

[7]

IEC 61966-3

, Multimedia systems and equipment − Colour measurement and management − Part 3:

Equipment using cathode ray tubes

[8]

CIE 15

-2004,Colorimetry, Third Edition

[9]

CIE 122

-1996,The Relationship between Digital and Colorimetric Data for Computer-Controlled CRT

Displays

[10]

ANSI CGATS TR 001

:1995,Graphic Technology−Color Characterization Data for Type 1 Printing

[11]  PostScript Language Reference Manual, Third Edition, Adobe Systems Incorporated

[12]  TIFF 6.0 Specification, Adobe Systems Incorporated

[13] F

AIRCHILD

, Mark D. Color Appearance Models, Addison-Wesley, Reading, Massachusetts, 1998

[14] G

IORGIANNI

, E. J. and M

ADDEN

, T. E. Digital Color Management, Addison-Wesley, Reading, Massachusetts,

1998

[15] H

UNT

, R. W. G. The Reproduction of Colour, Fifth Edition, Fountain Press, 1995

[16] W

ALKER

, D. The Effects of Illuminant Spectra on Desktop Color Reproduction, in Device Independent Color

Imaging. R. Motta and H. Berberian, ed., Proc. SPIE, 1909, 1993, pp. 236-246