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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  適合性  

3

4.1

  要求事項の適用  

3

4.2

  推奨事項の適用  

3

4.3

  製品の評価  

3

5

  一般的要求事項  

4

5.1

  ICT に関連する要求事項  

4

5.2

  ソフトウェアに関連する要求事項 

4

5.3

  支援技術との相互運用性に関連する要求事項  

4

5.4

  誤操作の回避及び簡単な操作の支援  

4

5.5

  ハードウェアを支援する機能  

4

5.6

  読みやすいラベルの使用  

5

5.7

  接続  

6

5.8

  バイオメトリックスによるユーザ認証の代替  

7

5.9

  利用者の快適性  

7

6

  入力に対する要求事項  

8

6.1

  操作部  

8

6.2

  キーボード  

9

6.3

  タッチスクリーン  

10

7

  出力に対する要求事項  

11

7.1

  視覚情報  

11

7.2

  音声情報(聴覚情報)  

11

8

  データ記憶装置及び着脱可能なドライブの要求事項  

12

8.1

  媒体の挿入及び取出し並びにドライブの交換  

12

8.2

  媒体挿入の通知  

13

9

  利用者支援のための要求事項  

13

9.1

  製品情報  

13

9.2

  流通経路への情報開示  

14

9.3

  顧客支援  

14

9.4

  保守情報  

14

附属書 A(参考)適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例  

16

参考文献  

27


X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人電子

情報技術産業協会(JEITA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。これによって,JIS X 8341-2:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS X 8341

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

X

8341-1

  第 1 部:共通指針

JIS

X

8341-2

  第 2 部:パーソナルコンピュータ

JIS

X

8341-3

  第 3 部:ウェブコンテンツ

JIS

X

8341-4

  第 4 部:電気通信機器

JIS

X

8341-5

  第 5 部:事務機器

JIS

X

8341-6

  第 6 部:対話ソフトウェア

JIS

X

8341-7

  第 7 部:アクセシビリティ設定


日本工業規格

JIS

 X

8341-2

:2014

(ISO/IEC 29136

:2012

)

高齢者・障害者等配慮設計指針−

情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス−

第 2 部:パーソナルコンピュータ

Guidelines for older persons and persons with disabilities-

Information and communications equipment, software and services-

Part 2: Personal computer hardware

序文 

この規格は,2012 年に第 1 版として発行された ISO/IEC 29136 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

この規格は,次のように用いる。

a)

パーソナルコンピュータ(以下,パソコンという。

)の企画,開発,設計及び流通を行う際に,高齢者

及び障害のある人々のアクセシビリティを向上させるための基準とすることができる。

b)

必要なアクセシビリティが,パソコンのデフォルト設定によって提供されない場合,そのアクセシビ

リティは,追加のソフトウェア,オプションの装置及び/又は支援技術の組合せで製品を用いること

によって得られる場合がある。

この規格は,次に示す規格などのハードウェアに関連した規定を詳しく説明している。

−  JIS X 8341-1:2010  高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサー

ビス−第 1 部:共通指針

−  JIS Z 8071:2003  高齢者及び障害のある人々のニーズに対応した規格作成配慮指針

−  ISO/IEC TR 29138-1,Information technology−Accessibility considerations for people with disabilities−Part

1: User needs summary

適用範囲 

この規格は,パソコンのハードウェアの企画,開発,設計及び流通を行う際のアクセシビリティに対す

る要求事項及び推奨事項について規定する。

この規格の要求事項及び推奨事項の一部は,ソフトウェアのサポートを必要とする。

この規格は,支援技術の動作又は要求事項を含まないが,一体となって対話型システムを構成する支援

技術との接続性について取り扱う。

この規格には,ソフトウェアだけに焦点を当てた要求事項及び推奨事項は含めていない。

注記 1  ソフトウェアのアクセシビリティの要求事項及び推奨事項は,JIS X 8341-6 に規定がある。

注記 2  上位レベルである情報通信技術(ICT)に対するアクセシビリティの要求事項及び推奨事項

は,JIS X 8341-1 に規定がある。


2

X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

注記 3  プリンタ,スキャナ,複写機などの事務機器のアクセシビリティの要求事項及び推奨事項は,

ISO/IEC 10779

又は JIS X 8341-5 に規定がある[参考文献の(2)参照]

注記 4  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/IEC 29136:2012

,Information technology−User interfaces−Accessibility of personal computer

hardware

(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS X 8341-1:2010

  高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサー

ビス−第 1 部:共通指針

注記  対応国際規格:ISO 9241-20:2008,Ergonomics of human-system interaction−Part 20: Accessibility

guidelines for information/communication technology (ICT) equipment and services

(IDT)

JIS X 8341-6:2013

  高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサー

ビス−第 6 部:対話ソフトウェア

注記  対応国際規格:ISO 9241-171:2008,Ergonomics of human-system interaction−Part 171: Guidance

on software accessibility

(IDT)

JIS X 8341-7:2011

  高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサー

ビス−第 7 部:アクセシビリティ設定

注記  対応国際規格:ISO/IEC 24786:2009,Information technology−User interfaces−Accessible user

interface for accessibility settings

(IDT)

ISO 9241-410:2008

,Ergonomics of human-system interaction−Part 410: Design criteria for physical input

devices

ISO/IEC 9995-1

,Information technology−Keyboard layouts for text and office systems−Part 1: General

principles governing keyboard layouts

ISO/IEC 13066-1

, Information technology − Interoperability with assistive technology (AT) − Part 1:

Requirements and recommendations for interoperability

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

アクセシビリティ(accessibility)

様々な能力をもつ最も幅広い層の人々に対する製品,サービス,環境又は施設(のインタラクティブシ

ステム)のユーザビリティ(JIS X 8341-1 の定義 3.1

注記 1  アクセシビリティの概念では,能力の多少を問わず全ての利用者を対象とし,障害者と正式

に認められた利用者に限定しない。

注記 2  ユーザビリティ指向のアクセシビリティの概念は,全ての利用者の能力の全範囲に十分に注


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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

意を払いつつ,特定の利用状況を考慮して,できるだけ高い水準の有効性,効率及び満足度

を達成することを目指している。

3.2 

支援技術,AT(assistive technology)

システムに追加又は内蔵されるハードウェア又はソフトウェアであって,個人のアクセシビリティを向

上させるもの(JIS X 8341-1 の定義 3.2

3.3 

操作部(control)

パソコン又はその任意の機能の動作を制御する“ハードウェア”の物理的作動装置。

注記 1  ハードウェア操作部には,マルチポジション操作部,電源スイッチ,トグル操作部などを含

む様々な種類がある。

注記 2  キーは,その目的を達成するために,しばしばソフトウェアと関係する特殊な操作部の一種

である。

3.4 

キーガード(keyguard)

打鍵したいキーに指を導くために,キーの大きさに合わせて孔を開けた硬いカバー。

注記  キーガードは,意図しないキーの打鍵を防ぐ。

3.5 

パーソナルコンピュータ,パソコン(personal computer)

個人が単独で使用することを主目的としたマイクロコンピュータ(JIS X 0001 参照)

3.6 

リセット(reset)

処理装置を初期状態に戻し,パソコンを所定の状態に再起動すること。

3.7 

ユーザビリティ(usability)

製品が,指定された利用者によって,指定された利用の状況下で,指定された目的を達成するために用

いられる場合の,有効性,効率及び利用者の満足度の度合い(JIS Z 8521 の定義 3.1

適合性 

4.1 

要求事項の適用 

この規格は,様々なパソコンのハードウェアの要求事項及び推奨事項を含んでいる。

箇条 5∼箇条 の全ての要求事項を,満足しなければならない。

4.2 

推奨事項の適用 

箇条 5∼箇条 の個々の推奨事項は,適用する製品で評価しなければならない。

4.3 

製品の評価 

製品がこの規格に適合していると宣言する場合は,製品の要求事項(4.1 及び 4.2 で識別)を達成するた

めに用いる手順及びこれらの要求事項に基づいて製品の評価をするために用いる手順を,明記しなければ

ならない。その手順の記述の詳細程度については,関係者間で取り決めることができる。


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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

一般的要求事項 

5.1 ICT

に関連する要求事項 

パソコンに関連するハードウェアの事項に対しては,JIS X 8341-1 を遵守しなければならない。

5.2 

ソフトウェアに関連する要求事項 

パソコンのハードウェア機能の構成と制御とを行うソフトウェアの使用に関連する事項に対しては,JIS 

X 8341-6

及び JIS X 8341-7 を遵守しなければならない。

5.3 

支援技術との相互運用性に関連する要求事項 

支援技術及びパソコンのハードウェアの相互運用性に関連する事項に対しては,ISO/IEC 13066-1 を遵

守しなければならない。

5.4 

誤操作の回避及び簡単な操作の支援 

5.4.1 

本体の安定性 

ボタンを押したとき,本体が倒れないか,又は利用しようとする典型的な設置面を滑らないことが望ま

しい。

注記  ボタンを押す力については,6.1.2 b)  に規定がある。

5.4.2 

“オン/オフ”操作部の位置 

“オン/オフ”の操作部の位置は,次による。

a)

装置を“オン/オフ”する操作部は,誤操作の可能性を減らすために,その他の操作部から離れた場

所に置くことが望ましい。

b)

装置を“オン/オフ”する操作部は,見つけやすく,起動しやすく,誤操作させない場所に置くこと

が望ましい。

例  デスクトップの場合は,“オン/オフ”の操作部が本体の前面にある。

5.4.3 

留め金(ラッチ)の操作 

パソコンに留め金がある場合,それと関連した動作(例えば,留め金が開いている間に行う操作)は,

片手でできることが望ましい。

例  ノートブック形パソコンは,電池を取り外すために使う留め金がある。この留め金及び電池は,

利用者が片手だけで電池を取り外しできるように設計されている。

5.4.4 

カバー及びフラップの操作 

カバー(覆い)及びフラップ(一方だけが留めてある蓋)の操作は,次による。

a)

パソコンの本体に,カバー又はフラップがある場合,それを開けたり,閉めたりを片手で操作できる

ことが望ましい。

b)

パソコンの本体に,操作部のためのカバー又はフラップがある場合,利用者が簡単に操作部を利用で

きるように設計されていることが望ましい。

注記  利用者が口にくわえた棒で操作部を操作する場合がある。

例  一方だけが留めてある蓋は,手が滑って蓋が開けられないことを防ぐために,凹凸を付けてい

る。

5.5 

ハードウェアを支援する機能 

5.5.1 

電源の“オン/オフ”の切替え 

電源の“オン/オフ”の切替えは,次による。

a)

電源の“オン/オフ”の操作部は,リセットする操作以外の操作とは独立していなければならない。

b)

電源の“オン/オフ”の操作部は,視覚的にも,触覚的にも簡単に分かることが望ましい。


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X 8341-2

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注記 1  ISO 24503 の箇条 に,形,触覚記号又は点字によって,触覚で識別できる操作部に関す

る規定がある[参考文献の(3)参照]

c)

電源の“オン/オフ”の操作部は,押しボタンであることが望ましい。

注記 2  押しボタン操作は,運動制御能力が落ちている人々,及びヘッドスティック,マウスステ

ィック又はその他のポインティングデバイスを利用している人々の助けとなる。

d)

電源オフの操作部を押したときの反応は,利用者が設定できることが望ましい。

例  利用者は,コンピュータの終了方法を,二つの方法から選択できる。それは,終了ボタンを短

く押す方法か,又は終了ボタンを押し続ける方法である。後者の方法は,利用者が実際にコン

ピュータの電源を切ろうとしていることを確認するのに便利である。

e)

電源の“オン/オフ”の状態は,視覚,聴覚及び触覚で識別できることが望ましい。

f)

パソコンが起動し,キーボード入力が可能になったときに,利用者が,視覚,触覚又は音声でその合

図を出すようにパソコンを設定できることが望ましい。

g)

電源の“オン/オフ”の制御がキーボードから提供されている場合,その制御部は,不注意で起動さ

せることのない位置にあることが望ましい。

5.5.2 

パソコンのリセット 

パソコンのリセットは,次による。

a)

リセット操作は,コンピュータを所定の状態に戻すために提供しなければならない。

注記 1  多くの場合,リセット制御と“オン/オフ”制御とは同じ操作部である。

b)

リセットボタンは,押しボタン式であることが望ましい。

c)

リセットを可能にするためのリセットボタンを押し続ける時間は,設定できることが望ましい。

注記 2  これは,リセットが意図的に押されたことを確認するために十分な時間に変更することに

よって,偶然のリセットを避ける手助けとなる。

d)

リセットの操作部は,電源の“オン/オフ”操作部とは別であることが望ましい。

例  電源スイッチは,コンピュータのオンとオフとのためにだけ用いられ,システムのリセットを

開始するためには用いられていない。

注記 3  リセット制御部が電源の“オン/オフ”制御部と同じである場合もあるが,これらの制御

部は,誤って動かしてしまわないように,独立していることが望ましい。

5.5.3 

消耗品への配慮 

消耗品への配慮は,次による。

a)

利用者が交換可能な消耗品(例えば,電池)は,片手で交換できることが望ましい。

例  ラップトップの電池は,本体の右側と左側との二つの留め金で固定されている。これらの留め

金は,利用者が留め金をずらしたときに,掛けた状態又は掛けてない状態のままになる。それ

によって,利用者は,片手だけで電池を交換できる。

b)

交換は,強い握り,手首のひねり又はしっかりつかむという動作を必要としないことが望ましい。

5.6 

読みやすいラベルの使用 

次に示す読みやすいラベルを使用する。

a)

大きな文字(例えば,14 ポイント)で,高コントラスト(例えば,3:1 を超える。

)を用いることが

望ましい。

注記 1  これは,弱視又は視力が低下した利用者に対して文字を読みやすくする。

注記 2  ISO TR 22411:2008 の C.3 に記載があるように,68 歳の人が,0.5 m の距離で,100 cd/m

2


6

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の明るさのテキストを読むときに判読できる最小のフォントサイズは,14 ポイントである

[参考文献の(4)参照]

注記 3  色のコントラストを計算する場合は,ワールドワイドウェブコンソーシアム(W3C)の

Web

コンテンツアクセシビリティガイドライン 2.0 に記載があるコントラスト比及び相対

輝度の定義を参照[参考文献の(5)参照]

b)

サンセリフ体(装飾要素を省いた字体)を用いることが望ましい。

注記 4  セリフ(文字装飾)を表示するには十分なドット又はピクセルがない所に,ISO TR 

22411:2008

の 8.6.3 に記載があるサンセリフ体を用いることによって,アクセシビリティを

向上させることができる[参考文献の(4)参照]

c)

文字列が画像に重ならないことが望ましい。

d)

パソコンの操作のために重要なラベル(例えば,電源スイッチのラベル)は,文字列又は図記号を含

んでいることが望ましい。

e)

操作部,接続部及び銘板には,触覚的に区別のできる図記号を用いることが望ましい。

注記 5  浮き彫りの図記号は,視覚障害のある利用者がそのラベルを触れることによって,簡単に

識別できるようになる。また,利用者が見えない所にある構成部分が識別しやすくなる(例

えば,パソコン本体の裏)

注記 6  点字ラベル及び触覚ラベルを附属することで,視覚障害のある利用者は,自分に合ったラ

ベルに変更できる。

5.7 

接続 

5.7.1 

入出力装置とのインタフェース 

パソコンは,様々な種類の入出力装置及び支援装置を使えるように,日本工業規格・国際規格及び業界

標準のインタフェースを用いることが望ましい。

注記 1 USB,IEEE 1394,Bluetooth などの様々な種類の接続方法がある。

注記 2  標準的なインタフェース仕様を用いることは,代わりの入出力装置の接続を可能にし,その

結果,利用者の利用できる装置の範囲が広がる。

注記 3  感覚障害又は認識障害のある(言葉,読み取ること又は書き込むことに問題のある)一部の

利用者は,手話,点字,その他の表現手段を用いる。このような利用者を助けるために,言

語の変換及び表現をするために使う様々な種類のソフトウェア又は装置と接続できる。例え

ば,視覚障害のある利用者に音声出力がしばしば用いられるが,同じ内容を点字に変換し,

点字ディスプレイに出力することもできる。指点字装置は,視覚障害のある利用者に有用で

ある。

5.7.2 

コネクタ 

次に示すコネクタを使用する。

a)

頻繁に接続及び/又は引き抜くコネクタは,片手で操作できることが望ましい。

b)

頻繁に接続及び/又は引き抜くコネクタの位置,配色及び形状は,明確な識別ができ,簡単に取り扱

いでき,不注意な操作を防ぐように設計することが望ましい。

例  パソコンのプリンタへのコネクタが前面にあるため,車いすの利用者は,パソコンにプリンタ

のケーブルを簡単に接続及び/又は引き抜くことができる。

注記 1  コネクタの正しい向きが,視覚と触覚とで簡単に識別できる。

注記 2  コネクタの外形は対称であることが多い(例えば,長方形,円)反面,機能的には対称で


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はなく,方向がある場合,その方向を判断することが難しいので問題がある(例えば,USB

コネクタは長方形であるにもかかわらず機能的に上下左右非対称であり,その外側に触っ

ても正しい方向が分からない。

c)

誤挿入の防止手段が備わっていることが望ましい。

注記 3  防止手段は,全ての利用者の手助けとなる。特に,視覚障害のある利用者又はコネクタの

挿し方を忘れたり若しくは誤って理解している認知に障害のある利用者の助けとなる。

d)

ケーブルとその他の装置との接続及び切り離すための力は,22.2 N{≒2.3 キログラム(kgf)

}を超え

ないことが望ましい。

注記 4  手の筋力の低下,麻ひ(痺),震え,不随意の動きなどのある利用者が,周辺装置を接続

できないことがある。

e)

ケーブルとそれに対応する接続部とは,

触って認識できるとともに,

見て認識できることが望ましい。

5.7.3 

音声ポート 

次に示す音声ポートを使用する。

a)

イヤホン又はヘッドホンを接続するための外部出力ポートを備えていなければならない。

b)

パソコン本体のスピーカ出力は,外部出力ポートにイヤホン又はヘッドホンを接続したときに,無効

にすることが望ましい。

c)

音声入力ポートと音声出力ポートとは,明確に区別できることが望ましい。

d)

音声入力ポート及び音声出力ポートは,直径 3.5 mm(1/8 インチ)であることが望ましい。

e)

音声入力ポート及び音声出力ポートは,漏斗状の囲い(これによって,視覚障害のある利用者はヘッ

ドフォンジャックを簡単に挿せる。

)を備えていることが望ましい。

f)

音声入力ポートと音声出力ポートとは,触っただけで区別できることが望ましい。

注記 1  ヘッドホンの図記号は,IEC 60417 の図記号番号 5077 に規定がある[参考文献の(6)参照]。

注記 2  マイクの図記号は,IEC 60417 の図記号番号 5913 に規定がある[参考文献の(6)参照]。

5.8 

バイオメトリックスによるユーザ認証の代替 

バイオメトリックスによるユーザ認証が提供されている場合は,識別の代替手段を利用できるようにし

ていなければならない。

注記 1  無こう(虹)彩[先天性症状によるこう(虹)彩の欠如]の影響を受ける人々には,こう(虹)

彩を認識するセンサは働かない。

注記 2  指の接触に対応するセンサは,特定の支援技術(例えば,フィンガスティック,マウスステ

ィック又はヘッドスティック)を使う必要のある利用者が操作部又はキーを押しても作動し

ない。

5.9 

利用者の快適性 

利用者の快適性は,次による。

a)

電波,電磁ノイズなどのパソコンで発生する EMI(電磁干渉)レベルは,補聴器を使用している利用

者に影響を与えないことが望ましい。

注記  補聴器とパソコンとの親和性を決定する目的で,それらの電磁気的特性を評価するのに

ANSI/IEEE C63.19

規格が,有用である[参考文献の(7)参照]

b)

パソコンは,けがの原因又は設置の妨げとなる,堅いへり(縁)又は鋭い角のないことが望ましい。

c)

パソコンの無線インタフェースの医療機器への影響は,考慮してあることが望ましい。

例 1  その機器例は,ペースメーカである。


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例 2  無線インタフェースの無線送信を停止する操作部を備えている。

入力に対する要求事項 

6.1 

操作部 

6.1.1 

識別 

操作部の識別は,次による。

a)

操作部は,見て簡単に識別できることが望ましい。

b)

個々の操作部を触覚的に簡単に識別できることが望ましい。この場合,触れただけでは操作は始まら

ない。

注記 1  設計の様々な側面は,操作部又はその近くに図記号を配すること,及び操作部を予想の位

置に配することをも含んでいる。

注記 2  震えのある利用者が,意図せずに操作部を動かすことを避ける必要性と視覚障害のある利

用者が操作部の場所が分かる必要性とのバランスをとることは重要である。

c)

操作部の文字及び図記号の背景とのコントラストは,高い(例えば,3:1 を超える)ことが望ましい。

注記 3  濃淡の対比を用いることによって,様々な色覚障害のある人が,異なるキー又は操作部及

びそれらの上又は近くの文字・図記号を更に見分けることができる。

d)

操作部の文字及び図記号は,見て十分に識別可能な形状であることが望ましい。

注記 4  これは,コントラストの高い印刷と 4 mm 以上の高さとを用いることによって支援するこ

とができる。

注記 5  ラベルに用いる記号は,一般に受け入れられている記号を用いることによって,識別しや

すくなる。

6.1.2 

操作性 

操作性は,次による。

a)

操作部は,指の代わりに口,つま先又はスティックを使う利用者が簡単に操作できるように,適切な

大きさ,形状及び表面に設計することが望ましい。

注記 1  操作部の凹面は,指,マウススティックなどの様々な手段で操作部を押す利用者が,それ

らを操作部に当てやすくする。

注記 2  操作部の滑らない表面は,隣接する操作部を偶然に動かすことを避ける一助となる。

例  キーボードに用いるマウススティックは,操作部の表面で簡単に滑らない。

b)

操作部を操作するために必要な力は,障害のある利用者に適切で,22.2 N{≒2.3 キログラム(kgf)

未満であることが望ましい。

注記 3  操作部を押す又は打つ力が大きすぎる場合,筋力の低下した利用者には過度の負担となる

ことがある。逆に,操作部を押す又は打つ力が小さすぎる場合,震え,手の不随意運動な

どのある利用者が,意図しない入力をすることがある。

c)

操作部は,操作部の意図しない操作を防ぐために,防御具を付加できることが望ましい。

6.1.3 

状態表示 

全ての操作部の現在の状態は,視覚で識別できるとともに,触覚又は音声のいずれかによっても識別で

きることが望ましい。

注記  このような状態は,光源のあるインジケータを用いて,機器の表面に表示される場合がある。

例  省電力モードにする操作部を押したとき,インジケータが点灯する。


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6.1.4 

応答 

操作部を起動したとき,その応答は,二つ以上の形態(例えば,触覚,視覚又は聴覚)でできることが

望ましい。

注記  三つ全ての形態で応答を提供できる場合,アクセシビリティが向上する。

例  操作部を操作したときに,利用者は,その応答の形態を,触覚,視覚及び/又は聴覚から,一つ

以上を選択する。

6.2 

キーボード 

6.2.1 

キーボードのレイアウト 

キーボードのレイアウトは,次による。

a)

キーボードのレイアウトは,ISO/IEC 9995-1 の規定に従うことが望ましい。

注記 1  ISO/IEC 9995-1 に適合することは,利用者の一貫性の要求に応えることである。

b)

キーの論理的機能によるグループは,グループ間で区別できる色になっていることが望ましい。

注記 2  ISO/IEC 9995-1 には,キーグループに関する情報の規定がある。

c)

キーの機能の割当てを変更する場合,キーキャップは,割当てに応じて交換できることが望ましい。

d)

キーに印(ラベル,スタンプ,突起など)がある場合,その印を利用者が変更できることが望ましい。

例  左上にある Escape キーの機能を,右手だけが使える利用者のために,右側にある使用頻度の少

ないキーに割り当てることができる。

6.2.2 

キーへの一般的要求事項 

キーへの要求事項は,ISO 9241-410 

附属書 を適用することが望ましい。

6.2.3 

キーの識別性 

キーの識別性は,次による。

a)

キー上の文字及び図記号と背景とのコントラストは,高い(例えば,3:1 を超える)ことが望ましい。

注記  視覚的なコントラストには,色の違い及び濃淡の二つがある。濃淡によるコントラストを用

いることによって,様々な種類の色覚障害のある人が,キー又は操作部及びそれらの上又は

その近くの文字・図記号を区別できる。

b)

各キーには,十分に識別及び区別できる形状の 4 mm 以上の高さの文字又は図記号があることが望ま

しい。

6.2.4 

キーの操作性 

キーは,指の代わりに,口,つま先又はスティックを使う利用者が簡単に操作できるように,適切な大

きさ,形状及び表面に設計することが望ましい。

注記  キーの滑らない表面は,隣接のキーを偶然に操作することを避ける一助となる。

6.2.5 

キーの状態表示 

全てのキーの現在の状態は,視覚,触覚及び/又は聴覚の一つ以上の手段で,識別できることが望まし

い。

注記 Caps Lock,Num Lock,及びその他のキーを押したときに変わる状態の現在の状態を,利用者

に何らかの手段で知らせることができる。

6.2.6 

点字と同じ機能 

キーボードは,点字又は指点字の入力のために六つのキーを同時に押すことができるようになっている

ことが望ましい。

注記  英語キーボードでは,6 点入力点字では一般的に“F”,“D”,“S”,“J”,“K”及び“L”のキー


10

X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

が,用いられる。しかし,スペースキーを含む七つのキーの同時押しのほうがよい。その他の

言語のキーボードでは異なってもよい。

6.2.7 

触覚形の点又はバーでの印 

キーボードなどキー,ボタン及びスイッチが多数隣接して並ぶ場合,それらのキーの位置の目安となる

キーは,触覚形の点又はバーがなければならない。

注記 1  西洋のキーボードのレイアウトでは,英字キーの中では“F”及び“J”が,数値キーパッド

の中では“5”が,目安となるキーである。

注記 2  目安となるキーを音声で教えることは,ハードでは提供されていないが,キーボードソフト

ウェアでこの機能を提供しているものがある。ISO/IEC 9995 シリーズには,印があるキー(西

洋のレイアウトの“F”

“J”

,及び数値キーパッド“5”

)と音声信号とを関連付ける規格があ

る。

6.2.8 

キーガード 

キーボードは,キーガードが付けられるようになっていることが望ましい。

注記  キーガードをキーボードに付けたときに,キーボードの上の空間に手を保てない筋力の低下し

ている利用者,手の震えのある利用者,手の不随意の動きのある利用者,又はヘッドスティッ

ク,マウススティック若しくはハンドスティックを用いる利用者は,キーを動かしたいときに

だけ動かすことができる。

6.2.9 

キーボードの追加接続 

キーボードの追加接続は,次による。

a)

パソコンは,二つ以上のキーボードをサポートし,それらの両方で操作できることが望ましい。

注記 1  特殊なキーボードが,利用者の要求事項を満たすために,主キーボードとして提供される

場合,元のキーボードは,副キーボードとして使用することができる。

注記 2  障害のある利用者と支援者とが同時にパソコンを使う場合,キーボードがその利用者用に

変更されているため,支援者はキーボードを通常と同じ操作で使うことができないことが

ある。

b)

パソコンは,パソコン本体と分離したキーボードがあるか,又はキーボードが装置の一部として組み

込まれているときには追加の外部のキーボードを接続する手段のあることが望ましい。

注記 3  外部のキーボードは,利用者に適した場所に置くことができるか又は代替の入力装置に置

き換えることができる。

c)

パソコンは,適応性のあるキーボード又は代替の入力装置を含む様々な種類のキーボードと接続でき

るように設計されていることが望ましい。

6.3 

タッチスクリーン 

6.3.1 

タッチ入力の代替 

タッチスクリーンを搭載したパソコンは,タッチスクリーンを代替する入力方法を支援しなければなら

ない。

注記  これは,タッチスクリーンを使用できず,キーボードだけを使用できる利用者を考慮している。

例  音声入力装置がタッチスクリーン入力装置の代わりに用いられる。

6.3.2 

タッチ入力のナビゲーション及び起動の分離 

タッチスクリーンを搭載したパソコンでは,タッチスクリーンの入力モードは,ナビゲーションと起動

とが分かれていることが望ましい。


11

X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

注記  このモードは,通常,ソフトウェアによって提供されるが,ハードウェアは,別々の入力方式

をサポートする。

例  タッチスクリーンを搭載したパソコンでは,シングルタップがユーザインタフェースオブジェク

ト(その意味の聴覚情報が提供される。

)を選び,タブルタップがオブジェクトを起動する。

出力に対する要求事項 

7.1 

視覚情報 

7.1.1 

外部表示装置 

パソコンは,本体とは別の表示装置をもっているか,又は追加の外部の表示装置を接続する機構がなけ

ればならない。

注記  これによって,利用者に適した位置に表示装置を置けるか,又は利用者の要求にあった別の表

示装置と置き換えることができる。

7.1.2 

表示装置の位置 

表示装置にその位置(例えば,角度,回り継ぎ手,高さ,傾きなど)を調節する機構がある場合には,

片手で調節できなければならず,強い握力(22.2 N{≒2.3 キログラム(kgf)

}より大きい。

,手首のひね

り,又は小さい所をつかむ必要のある動きを要求してはならない。

注記  手の動きに制限のある利用者は,これらの動きをするための十分な関節動作,筋肉の調整能力,

又は力がない可能性がある。

7.1.3 

表示装置の調整の操作 

表示装置の色,輝度及びコントラストは,物理的操作とソフトウェアとの両方で調整できることが望ま

しい。

7.1.4 

サブタイトルの表示及び/又はキャプションの表示 

パソコン又は表示装置が放送テレビジョン受信機を備えている場合には,サブタイトル及び/又はキャ

プションを受信し処理できることが望ましい。

注記 1  サブタイトルは,言語の勉強のため,及び/又は聴覚障害のある利用者を支援するために提

供される。

注記 2  キャプションは,話し言葉そのものをそのまま画面に表示する。

7.1.5 

画面の解像度 

次に示す画面の解像度を使用する。

a)

表示装置は,利用者が詳細な出力をよりよく見えるように,十分な画面の解像度をもっていることが

望ましい。

b)

表示装置は,利用者が表示される手話又は指文字を識別できる画面の解像度をもっていることが望ま

しい。

c)

画面の解像度は,調整できることが望ましい。

注記 1  聴覚障害のある利用者は,しばしば主な通信の手段として手話を使う。テキストだけで理

解する場合,問題が起きることがある。

注記 2  口と顔との表情の変化は,手話を理解するのに非常に有効であり,画面の高解像度及び速

いフレーム速度はそのために有用である。

7.2 

音声情報(聴覚情報) 

7.2.1 

スピーカの位置 


12

X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

スピーカが,その他の構成要素(例えば,ノート形パソコンの一部又は表示装置の一部)と統合してい

る場合には,スピーカは,通常の使用状況の利用者の方向に向くように配置していることが望ましい。

7.2.2 

音量 

次に示す音量を使用する。

a)

音量の全ての範囲は,物理的操作とソフトウェアとの両方によって調節できることが望ましい。

b)

パソコンは,代表的な聞く位置で 65 dB SPL(実効値)以上の音量があることが望ましい。

例  2 人が約 1 m 離れて会話をしているとき,音声の平均レベルは,65∼70 dB SPL である。

注記 SPL は,Sound Pressure Level の略語である。

7.2.3 

音声の速度及びピッチの調節 

パソコンの音声出力を生成する場合は,次による。

a)

音声の速度及びピッチを調節する操作部があることが望ましい。

b)

最後の音声出力を繰り返すための操作部があることが望ましい。

注記 1  この機能を使用すると,利用者は出力を自分の好み,必要性,習慣に合わせることができ

る。アクセント,性別などのその他の音声パラメータを調節する方法をもつことも有用で

ある。

注記 2  これによって,聴覚障害のある利用者が音声速度を落とすことができる。

7.2.4 

音の周囲への配慮 

パソコンは,音量調節の操作部から独立して,音声出力を消すのに使用する物理的に音を消す操作部が

あることが望ましい。

注記 1  音を消す操作部は,音量レベルを変えることなく音を無効にし,一度の操作で音を元に戻す

ことができる。

注記 2  これによって,聴覚障害のある利用者も,確実にパソコンが音声出力をしないようにできる。

データ記憶装置及び着脱可能なドライブの要求事項 

8.1 

媒体の挿入及び取出し並びにドライブの交換 

媒体の挿入及び取出し並びにドライブの交換は,次による。

a)

記憶媒体のドライブの挿入及び取出しは,片手ででき,強い握力(22.2 N{≒2.3 キログラム(kgf)

より大きい。

,手首のひねり及び小さい所をつかむ動きがなくてもできなければならない。

b)

着脱可能なドライブは,簡単に手が届き,容易に使える所に,配置するのが望ましい。

例 1  それらは,パソコンの前面にある。

c)

媒体は,簡単に挿入でき,取り出せることが望ましい。

例 2  光ディスクドライブは,光学式媒体を挿入又は取り出すためにスライドするトレイを用いる

ことができる。この機能を用いると,手の動きが限られている利用者は,トレイを使用して

簡単に媒体を挿入することができる。

d)

媒体を挿入又は取り出すために必要な力は,最小限とすることが望ましい。

注記 1  これは,握力の弱った利用者を補助する。推奨する力は最大 2 N{≒0.2 キログラム(kgf)}

であるが,ディスクを挿入のために吸い込む機構があり,ディスクをスロットから引き抜

くために 2 N 以上の力を必要としないことが望ましい。

e)

媒体の排出は,しっかりつかむために十分な距離であることが望ましい。

注記 2 12

mm

∼18 mm 以上排出することが,手の機能が衰えた利用者にとって助けとなる。


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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

f)

ドライブが着脱可能である場合は,片手で着脱できることが望ましい。

g)

媒体の誤挿入の防止を備えていることが望ましい。

注記 3  誤挿入防止は,利用者の記憶忘れを助ける。特に,視覚障害のある利用者,又は挿入方法

を忘れたり,誤解していたりする認知障害のある利用者を助ける。

h)

媒体及び/又はドライブのスロットは,視覚障害のある利用者のために設計されていることが望まし

い。

注記 4  視覚障害のある利用者は,触覚で分かる印又は高いコントラストの場所を手がかりに,媒

体とその他の装置を挿入するスロットとを見つける。

8.2 

媒体挿入の通知 

媒体挿入の通知は,次による。

a)

パソコンでは,媒体が正しく挿入されるときは常に,視覚と音とによって利用者に通知することが望

ましい。

b)

媒体の誤挿入を防げない場合,媒体が正しく挿入されなかったときパソコンは,常に視覚と音とによ

って利用者に通知することが望ましい。

注記  この機能によって,視覚又は聴覚障害のある利用者は,媒体を挿入したけれども正しく動作

しないという警告が受けられる。

利用者支援のための要求事項 

9.1 

製品情報 

9.1.1 

一般事項 

製品情報の一般的要求事項は,次による。

a)

製品情報は,製品と一緒に提供するか,又は,要求に応じて適時にかつ追加費用なしに提供しなけれ

ばならない。

b)

オンラインヘルプは,提供することが望ましい。

注記  オンラインヘルプによって,利用者は,マニュアルを参照することなく情報を取り出すこと

ができる。

9.1.2 

形態 

製品情報の形態は,次による。

a)

製品情報は,電子形式で配布しなければならない。

注記 1  これによって,視覚障害のある利用者,及び認知又は肉体的に障害のある利用者のために,

点字,音声及び大きさを変えられるテキストを生成できる。

b)

印刷された製品情報は,代替の様式(例えば,大きな活字又は点字)でも提供することが望ましい。

注記 2  これによって,視覚障害のある利用者は,情報を得ることができる。

注記 3  大きな活字として適切なものは,18 ポイントのサンセリフ体である。

c)

マニュアルなどの印刷された情報は,利用者が何もしなくても,開いたら開いたままになっているよ

うに製本していなければならない。

注記 4  開いた状態のマニュアルは,片手又はマウススティックを使用する利用者にとって,取扱

いがより簡単である。

9.1.3 

内容 

製品情報の内容は,次による。


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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

a)

製品情報の文章の内容は,固有名詞及び題目を除いて,中学の教育水準より上の読解力を必要としな

いことが望ましい。

注記 1  専門語の使用は,機能又は製品を明確に説明するために必要である場合だけ許される。

b)

製品情報がグラフィック情報を含む場合,グラフィック情報について文章で説明することが望ましい。

注記 2  イラスト,グラフなどの説明文によって,ある種の視覚障害のある又は低視力である利用

者は,グラフィックで示している情報にアクセスすることができる。

c)

マニュアルのテキストと背景とのコントラストは,3:1 を超えていなければならない。

注記 3  ある種の色覚障害のある利用者又は低視力である利用者は,印刷された情報を得るため

に,高コントラストを必要とする。

d)

製品情報は,利用者が分かる色使いをしていることが望ましい。

注記 4  どの色使いを見分けることができるかは,色覚障害者の間でも違いがある。

e)

製品情報が電子文書である場合,その色使いは,利用者が変更できることが望ましい。

注記 5  ある種の色覚障害のある利用者は,様々な色使いを用いている。

f)

製品情報は,複写機ではっきりと再現する色を用いることが望ましい。

注記 6  全てを灰色又は低コントラストで複写される色を避けることが重要である。弱視の利用者

は,しばしばマニュアルの情報を複写機で拡大する。

g)

色だけによって情報を伝えることは,避けなければならない。

注記 7  低視力である利用者又はある種の色覚障害のある利用者は,特定の色を認識しがたい。視

覚障害のある利用者は,文章中の文字情報だけを利用している。

h)

製品のアクセシビリティ情報は,同じ節の中に記載されていることが望ましい。

9.2 

流通経路への情報開示 

パソコンのアクセシビリティに関する情報は,できるだけ,小売業者,情報サービス提供者及び支援者

に提供されることが望ましい。

注記  それらの情報で,いろいろな質問(例えば,製品仕様,その他の会社の製品との組合せの可能

性,Q&A,使い方のノウハウ,留意事項など)に答えることができる。

9.3 

顧客支援 

顧客支援は,次による。

a)

顧客支援は,障害のある利用者の意思疎通の状況に適応できることが望ましい。

b)

顧客支援は,文章,音声及びビデオを含む複数の形態で,情報を提供することが望ましい。

注記 1  ファクシミリ(FAX),電子メールなどが,電話で問い合わせることが難しい聴覚障害及び

言語障害のある利用者に有用な場合がある。

注記 2  電話相談は,ウェブサイトに提示された情報では十分でない視覚障害のある利用者に有用

な場合がある。

注記 3  顧客サポートの担当者は,製品及びそのアクセシビリティ機能の全ての使用可能な情報に

ついて,十分な知識をもっている。

9.4 

保守情報 

更新及び不具合に関する情報は,利用できる形態で利用者に提供することが望ましい。

例  電池が爆発するという警告は,利用できる形態で提供される。

注記  利用者が,目的,環境,障害の度合いなどによって,購入したパソコンと周辺機器とを効果的

に使用するために,製品に関する様々な情報が必要である。そのため,顧客支援センタ,電子


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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

メール,ウェブサイトなどを通して,更新及び不具合に関する情報を広く提供することが重要

である。


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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

附属書 A

(参考)

適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例

A.1 

一般 

この附属書は,この規格の個々の要求事項及び推奨事項が適用できるかどうかを判断するために利用す

るチェックリストの例(

表 A.1 参照)を提供する。

このチェックリストは,開発中の製品又は完成した製品の評価にも利用できる。

このチェックリストには,この規格の全ての要求事項及び推奨事項を箇条順に配列している。

この附属書に記載する手順は指針であり,この規格自体を代替する包括的なプロセスを提供するもので

はないということに注意を喚起する。

このチェックリストを利用すると次のようなことができる。

−  どの要求事項及び推奨事項が適用できるかの判断

−  適用できる要求事項及び推奨事項に適合しているかの判断

−  適合情報の公開に対応できる提供可能な全ての要求事項及び推奨事項を列挙した体系的なリストの提

全てのパソコンを様々な能力をもつ最も幅広い層の人々が利用できるようにする場合,この規格の要求

事項及び推奨事項の大多数は適用可能である。しかし,パソコンがどのような利用の状況(利用者,仕事,

環境及び技術)で用いられるかということ次第で,どの要求事項及び推奨事項が必要となるかが変わる場

合もある。

この規格の要求事項及び推奨事項に,

“場合(には)

”といった表現がある箇所は,パソコンの利用の状

況が“場合(には)

”で示す条件に合致しているかを判断する必要がある。文脈(context)によって,要求

事項及び推奨事項に対して適用できる環境に関する情報が細分箇条に記載されている。そのような条件を

適用できない場合又はその要求事項若しくは推奨事項が適用できない場合は,チェックリストの該当する

“適用可能性”欄にその旨を記入し,

“コメント”欄に簡単な説明を記入することが望ましい。

次のステップは,パソコンがそれぞれの適用可能な要求事項又は推奨事項に適合しているかを判断する

ことである。この判断方法には,その機能が備わっているかを調べる検査による方法もあるし,利用者が

パソコンの試験を行う方法もある。

どのような試験方法が最も適切と考えられようと,チェックリストに設けられた“適合性”欄に,適合

の有無について記入し,

“コメント”

欄に,

どのような判断方法を用いたかを記入できるようになっている。

完成したチェックリストは,適用可能な全ての要求事項又は推奨事項を示すので,この規格に対するパ

ソコンの適合性を声明するのに利用することができる。

A.2 

チェックリストの使用方法 

チェックリストの例(

表 A.1 参照)の“箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目”欄には,要求事項

又は推奨事項の箇条又は細分箇条の項目が示されている。

“適用可能性”欄は,それぞれの箇条又は細分箇条が適用可能かどうか(はい又はいいえ)を記入する

のに用いる。その要求事項又は推奨事項が適用可能でない場合,

“適用できない理由”欄に,その理由につ


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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

いて簡単な説明を記入する。

“適合性”欄には,適用可能な要求事項又は推奨事項を満たしているかどうかを記入する。全てを満た

している場合には“はい”欄に○を,一部を満たしている場合には“一部”欄に○を,満たしていない場

合には“いいえ”欄に○を記入する。要求事項又は推奨事項を,一部だけしか満たしていないか,又は全

てを満たしていない場合には,

“コメント”欄にその理由について簡単な説明を記入する。


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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例 

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

5

  一般的要求事項 

5.1

  ICT に関連する要求事項 

パソコンに関連するハードウェアの事項に対しては,JIS X 8341-1 を遵

守しなければならない。

はい

5.2

  ソフトウェアに関連する要求事項 

パソコンのハードウェア機能の構成と制御とを行うソフトウェアの使

用に関連する事項に対しては,JIS X 8341-6 及び JIS X 8341-7 を遵守し

なければならない。

はい

5.3

  支援技術との相互運用性に関連する要求事項 

支援技術及びパソコンのハードウェアの相互運用性に関連する事項に
対しては,ISO/IEC 13066-1 を遵守しなければならない。

はい

5.4

  誤操作の回避及び簡単な操作の支援 

5.4.1

  本体の安定性 

ボタンを押したとき,本体が倒れないか,又は利用しようとする典型的

な設置面を滑らない。

5.4.2

  “オン/オフ”操作部の位置 

a)

装置を“オン/オフ”する操作部は,誤操作の可能性を減らすため

に,その他の操作部から離れた場所に置く。

b)

装置を“オン/オフ”する操作部は,見つけやすく,起動しやすく,

誤操作させない場所に置く。

5.4.3

  留め金(ラッチ)の操作 

パソコンに留め金がある場合,それと関連した動作(例えば,留め金が
開いている間に行う操作)は,片手でできる。

5.4.4

  カバー及びフラップの操作 

a)

パソコンの本体に,カバー又はフラップがある場合,それを開けた

り,閉めたりを片手で操作できる。

b)

パソコンの本体に,操作部のためのカバー又はフラップがある場合,

利用者が簡単に操作部を利用できるように設計されている。

5.5

  ハードウェアを支援する機能 

5.5.1

  電源の“オン/オフ”の切替え 

18

X 83

41
-2


201

4

 (ISO/IEC

 29
136


20
12
)


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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

a)

電源の“オン/オフ”の操作部は,リセットする操作以外の操作と

は独立していなければならない。

はい

b)

電源の“オン/オフ”の操作部は,視覚的にも,触覚的にも簡単に

分かる。

c)

電源の“オン/オフ”の操作部は,押しボタンである。

d)

電源オフの操作部を押したときの反応は,利用者が設定できる。

e)

電源の“オン/オフ”の状態は,視覚,聴覚及び触覚で識別できる。

f)

パソコンが起動し,キーボード入力が可能になったときに,利用者が,

視覚,触覚又は音声でその合図を出すようにパソコンを設定できる

g)

電源の“オン/オフ”の制御がキーボードから提供されている場合,

その制御部は,不注意で起動させることのない位置にある。

5.5.2

  パソコンのリセット 

a)

リセット操作は,コンピュータを所定の状態に戻すために提供され

なければならない。

はい

b)

リセットボタンは,押しボタン式である。

c)

リセットを可能にするためのリセットボタンを押し続ける時間は,設

定できる。

d)

リセットの操作部は,電源の“オン/オフ”操作部とは別である。

5.5.3

  消耗品への配慮 

a)

利用者が交換可能な消耗品(例えば,電池)は,片手で交換できる。

b)

交換は,強い握り,手首のひねり又はしっかりつかむという動作を

必要としない。

5.6

  読みやすいラベルの使用 

a)

大きな文字(例えば,14 ポイント)で,高コントラスト(例えば,3:

1

を超える。

)を用いる。

b)

サンセリフ体(装飾要素を省いた字体)を用いる。

c)

文字列が画像に重ならない。

d)

パソコンの操作のために重要なラベル(例えば,電源スイッチのラ

ベル)は,文字列又は図記号を含んでいる。

e)

操作部,接続部及び銘版には,触覚的に区別のできる図記号を用いる。

19

X 83

41
-2


201

4

 (ISO/IEC

 29
136


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12
)


20

X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

5.7

  接続 

5.7.1

  入出力装置とのインタフェース 

パソコンは,様々な種類の入出力装置及び支援装置を使えるように,日

本工業規格・国際規格及び業界標準のインタフェースを用いる。

5.7.2

  コネクタ 

a)

頻繁に接続及び/又は引き抜くコネクタは,片手で操作できる。

b)

頻繁に接続及び/又は引き抜くコネクタの位置,配色及び形状は,

明確な識別ができ,簡単に取り扱いでき,不注意な操作を防ぐように設
計する。

c)

誤挿入の防止手段が備わっている。

d)

ケーブルとその他の装置との接続及び切り離すための力は,22.2 N

{≒2.3 キログラム(kgf)

}を超えない。

e)

ケーブルとそれに対応する接続部とは,触って認識できるとともに,

見て認識できる。

5.7.3

  音声ポート 

a)

イヤホン又はヘッドホンを接続するための外部出力ポートを備えて

いなければならない。

はい

b)

パソコン本体のスピーカ出力は,外部出力ポートにイヤホン又はヘ

ッドホンを接続したときに,無効にする。

c)

音声入力ポートと音声出力ポートとは,明確に区別できる。

d)

音声入力ポート及び音声出力ポートは,直径 3.5 mm(1/8 インチ)で

ある。

e)

音声入力ポート及び音声出力ポートは,漏斗状の囲い(これによって,

視覚障害のある利用者はヘッドフォンジャックを簡単に挿せる。

)を備

えている。

f)

音声入力ポートと音声出力ポートとは,触っただけで区別できる。

5.8

  バイオメトリックスによるユーザ認証の代替 

バイオメトリックスによるユーザ認証が提供されている場合は,識別の
代替手段を利用できるようにしていなければならない。

はい

20

X 83

41
-2


201

4

 (ISO/IEC

 29
136


20
12
)


21

X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

5.9

  利用者の快適性 

a)

電波,電磁ノイズなどのパソコンで発生する EMI(電磁干渉)レベ

ルは,補聴器を使用している利用者に影響を与えない。

b)

パソコンは,けがの原因又は設置の妨げとなる,堅いへり(縁)又

は鋭い角がない。

c)

パソコンの無線インタフェースの医療機器への影響は,考慮してあ

る。

6

  入力に対する要求事項 

6.1

  操作部 

6.1.1

  識別 

a)

操作部は,見て簡単に識別できる。

b)

個々の操作部を触覚的に簡単に識別できる。この場合,触れただけ

では操作は始まらない。

c)

操作部の文字及び図記号の背景とのコントラストは,高い(例えば,

3

:1 を超える)

d)

操作部の文字及び図記号は,見て十分に識別可能な形状である。

6.1.2

  操作性 

a)

操作部は,指の代わりに口,つま先又はスティックを使う利用者が

簡単に操作できるように,適切な大きさ,形状及び表面に設計する。

b)

操作部を操作するために必要な力は,障害のある利用者に適切で,

22.2 N

{≒2.3 キログラム(kgf)

}未満である。

c)

操作部は,操作部の意図しない操作を防ぐために,防御具を付加でき

る。

6.1.3

  状態表示 

全ての操作部の現在の状態は,視覚で識別できるとともに,触覚又は音
声のいずれかによっても識別できる。

6.1.4

  応答 

操作部を起動したとき,その応答は,二つ以上の形態(例えば,触覚,

視覚又は聴覚)でできる。

21

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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

6.2

  キーボード 

6.2.1

  キーボードのレイアウト 

a)

キーボードのレイアウトは,ISO/IEC 9995-1 の規定に従う。

b)

キーの論理的機能によるグループは,グループ間で区別できる色に

なっている。

c)

キーの機能の割当てを変更する場合,キーキャップは,割当てに応じ

て交換できる。

d)

キーに印(ラベル,スタンプ,突起など)がある場合,その印を利

用者が変更できる。

6.2.2

  キーへの一般的要求事項 

キーへの要求事項は,ISO 9241-410 

附属書 を適用する。

6.2.3

  キーの識別性 

a)

キー上の文字及び図記号と背景とのコントラストは,高い(例えば,

3

:1 を超える)

b)

各キーには,十分に識別及び区別できる形状の 4 mm 以上の高さの文

字又は図記号がある。

6.2.4

  キーの操作性 

キーは,指の代わりに,口,つま先又はスティックを使う利用者が簡単

に操作できるように,適切な大きさ,形状及び表面に設計する。

6.2.5

  キーの状態表示 

全てのキーの現在の状態は,視覚,触覚及び/又は聴覚の一つ以上の手

段で,識別できる。

6.2.6

  点字と同じ機能 

キーボードは,点字又は指点字の入力のために六つのキーを同時に押す

ことができる。

6.2.7

  触覚形の点又はバーでの印 

キーボードなどキー,ボタン及びスイッチが多数隣接して並ぶ場合,そ

れらのキーの位置の目安となるキーは,触覚形の点又はバーがなければ
ならない。

はい

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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

6.2.8

  キーガード 

キーボードは,キーガードが付けられるようになっている。

6.2.9

  キーボードの追加接続 

a)

パソコンは,二つ以上のキーボードをサポートし,それらの両方で

操作できる。

b)

パソコンは,パソコン本体と分離したキーボードがあるか,又はキ

ーボードが装置の一部として組み込まれているときには追加の外部の
キーボードを接続する手段がある。

c)

パソコンは,適応性のあるキーボード又は代替の入力装置を含む様々

な種類のキーボードと接続できるように設計されている。

6.3

  タッチスクリーン 

6.3.1

  タッチ入力の代替 

タッチスクリーンを搭載したパソコンは,タッチスクリーンを代替する

入力方法を支援しなければならない。

6.3.2

  タッチ入力のナビゲーション及び起動の分離 

タッチスクリーンを搭載したパソコンでは,タッチスクリーンの入力モ
ードは,ナビゲーションと起動とが分かれている。

7

  出力に対する要求事項 

7.1

  視覚情報 

7.1.1

  外部表示装置 

パソコンは,本体とは別の表示装置をもっているか,又は追加の外部の

表示装置を接続する機構がなければならない。

はい

7.1.2

  表示装置の位置 

表示装置にその位置(例えば,角度,回り継ぎ手,高さ,傾きなど)を

調節する機構がある場合には,片手で調節できなければならず,強い握
力(22.2 N{≒2.3 キログラム(kgf)

}より大きい。

,手首のひねり,又

は小さい所をつかむ必要のある動きを要求してはならない。

はい

7.1.3

  表示装置の調整の操作 

表示装置の色,輝度及びコントラストは,物理的操作とソフトウェアと
の両方で調整できる。

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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

7.1.4

  サブタイトルの表示及び/又はキャプションの表示 

パソコン又は表示装置が放送テレビジョン受信機を備えている場合に
は,サブタイトル及び/又はキャプションを受信し処理できる。

7.1.5

  画面の解像度 

a)

表示装置は,利用者が詳細な出力をよりよく見えるように,十分な

画面の解像度をもっている。

b)

表示装置は,利用者が表示される手話又は指文字を識別できる画面

の解像度をもっている。

c)

画面の解像度は,調整できる。

7.2

  音声情報(聴覚情報) 

7.2.1

  スピーカの位置 

スピーカが,その他の構成要素(例えば,ノート形パソコンの一部又は

表示装置の一部)と統合している場合には,スピーカは,通常の使用状

況の利用者の方向に向くように配置されている。

7.2.2

  音量 

a)

音量の全ての範囲は,物理的操作とソフトウェアとの両方によって

調節できる。

b)

パソコンは,代表的な聞く位置で 65 dB SPL(実効値)以上の音量が

ある。

7.2.3

  音声の速度及びピッチの調節 

a)

音声の速度及びピッチを調節する操作部がある。

b)

最後の音声出力を繰り返すための操作部がある。

7.2.4

  音の周囲への配慮 

パソコンは,音量調節の操作部から独立して,音声出力を消すのに使用

する物理的に音を消す操作部がある。

8

  データ記憶装置及び着脱可能なドライブの要求事項

8.1

  媒体の挿入及び取出し並びにドライブの交換

a)

記憶媒体のドライブの挿入及び取出しは,片手ででき,強い握力(22.2

N

{≒2.3 キログラム(kgf)

}より大きい。

,手首のひねり及び小さい所

をつかむ動きがなくてもできなければならない。

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X 8341-2

:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

b)

着脱可能なドライブは,簡単に手が届き,容易に使える所に,配置

される。

c)

媒体は,簡単に挿入でき,取り出せる。

d)

媒体を挿入又は取り出すために必要な力は,最小限とする。

e)

媒体の排出は,しっかりつかむために十分な距離である。

f)

ドライブが着脱可能である場合は,片手で着脱できる。

g)

媒体の誤挿入の防止を備えている。

h)

媒体及び/又はドライブのスロットは,視覚障害のある利用者のた

めに設計されている。

8.2

  媒体挿入の通知 

a)

パソコンでは,媒体が正しく挿入されるときは常に,視覚と音とに

よって利用者に通知する。

b)

媒体の誤挿入を防げない場合,媒体が正しく挿入されなかったとき

パソコンは,常に視覚と音とによって利用者に通知する。

9

  利用者支援のための要求事項 

9.1

  製品情報 

9.1.1

  一般事項 

a)

製品情報は,製品と一緒に提供するか,又は,要求に応じて適時に

かつ追加費用なしに提供する。

はい

b)

オンラインヘルプが,提供される。

9.1.2

  形態

a)

製品情報は,電子形式で配布しなければならない。

はい

b)

印刷された製品情報は,代替の様式(例えば,大きな活字又は点字)

でも提供される。

c)

マニュアルなどの印刷された情報は,利用者が何もしなくても,開い

たら開いたままになっているように製本していなければならない。

はい

9.1.3

  内容

a)

製品情報の文章の内容は,固有名詞及び題目を除いて,中学の教育

水準より上の読解力を必要としない。

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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

表 A.1−適用可能性及び適合性を評価するためのチェックリストの例(続き)

箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目

適用可能性

適合性

はい

いいえ

適用できない理由

はい

一部

いいえ

コメント

b)

製品情報がグラフィック情報を含む場合,グラフィック情報につい

て文章で説明している。

c)

マニュアルのテキストと背景とのコントラストは,3:1 を超えてい

なければならない。

はい

d)

製品情報は,利用者が分かる色使いをしている。

e)

製品情報が電子文書である場合,その色使いは,利用者が変更できる。

f)

製品情報は,複写機ではっきりと再現する色を用いる。

g)

色だけによって情報を伝えることは,避けなければならない。

はい

h)

製品のアクセシビリティ情報は,同じ節の中に記載されている。

9.2

  流通経路への情報開示 

パソコンのアクセシビリティに関する情報は,できるだけ,小売業者,

情報サービス提供者及び支援者に提供される。

9.3

  顧客支援 

a)

顧客支援は,障害のある利用者の意思疎通の状況に適応できる。

b)

顧客支援は,文章,音声及びビデオを含む複数の形態で,情報を提

供する。

9.4

  保守情報 

更新及び不具合に関する情報は,利用できる形態で利用者に提供する。

注記  箇条番号及び細分箇条番号並びに適用項目は,JIS X 8341-2 による。

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:2014 (ISO/IEC 29136:2012)

参考文献

(1)  JIS Z 8071:2003

  高齢者及び障害のある人々のニーズに対応した規格作成配慮指針

注記  対応国際規格:ISO/IEC Guide 71:2001,Guidelines for standards developers to address the needs of

older persons and persons with disabilities

(IDT)

(2)  ISO/IEC 10779:2008

,Information technology−Office equipment accessibility guidelines for elderly persons

and persons with disabilities

(3)  JIS S 0011:2013

  高齢者・障害者配慮設計指針−消費生活用製品における凸点及び凸バー

注記  対応国際規格:ISO 24503:2011,Ergonomics−Accessible design−Tactile dots and bars on

consumer products

(IDT)

(4)  ISO/TR 22411:2008

,Ergonomics data and guidelines for the application of ISO/IEC Guide 71 to products and

services to address the needs of older persons and persons with disabilities

(5)  Caldwell, B. Cooper, M. Reid, L. G., and Vanderheiden, G. (eds). 2008. Web Content Accessibility Guidelines

2.0. World Wide Web Consortium Recommendation (December 2008).

http://www.w3.org/TR/WCAG20/

(6)  IEC 60417

,Graphical symbols for use on equipment

(7)  ANSI/IEEE C63.19

,METHODS OF MEASUREMENT OF COMPATIBILITY BETWEEN WIRELESS

COMMUNICATIONS DEVICES AND HEARING AIDS

(8)  Section 508 Standards (Authority: 29 U.S.C. 794d)

(9)  UNE 139801:2003

,Computer applications for people with disabilities. Computer accessibility requirements.

Hardware

(10) “Guidelines for limiting exposure to time-varying electric, magnetic, and electromagnetic fields (up to 300

GHz)”; The International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection (ICNIRP).

(11)  ADA (Americans with Disabilities Act) Accessibility Guidelines

(12) UNE 139804:2007

,Guidance on the use of the Spanish Sign Language on computer networks (in Spanish)

(13) JIS X 0001:1994

  情報処理用語−基本用語

注記  対応国際規格:ISO/IEC 2382-1:1993,Information technology−Vocabulary−Part 1: Fundamental

terms

(MOD)

(14) JIS Z 8521:1999

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−使用性についての手引

注記  対応国際規格:ISO 9241-11:1998,Ergonomic requirements for office work with visual display

terminals (VDTs)

−Part 11: Guidance on usability(IDT)