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X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

2

3  用語及び定義

2

4  試験要素及び条件

4

4.1  下準備

4

4.2  サンプル数

6

4.3  印刷モード

6

4.4  試験環境

6

4.5  用紙

7

4.6  保守

7

4.7  試験ファイル

7

5  試験方法

8

5.1  試験手順

8

5.2  すじ及びかすれ発生時の処置

9

5.3  インクカートリッジ不良,プリントヘッド不良,又はプリンタ不良の取扱い

10

6  印刷可能枚数の決定及び公表方法

12

6.1  主要カートリッジの印刷可能枚数公表値の決定

12

6.2  補助カートリッジの印刷可能枚数公表値の決定

12

6.3  試験報告書

14

6.4  印刷可能枚数の公表方法

14

附属書 A(参考)かすれの例

19

附属書 B(参考)すじの例

20

附属書 C(規定)試験報告書式

21

附属書 D(参考)プロセスフローチャート

25

附属書 E(参考)JIS X 6931 とのインクジェット性能の対比方法

27


 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人ビジネス機械・情報システム産業協

会(JBMIA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 X

6937

:2008

(ISO/IEC 24711

:2006

)

カラーインクジェット方式のプリンタ及び複合機の

インクカートリッジ印刷可能枚数測定方法

Method for the determination of ink cartridge yield for colour inkjet printers

and multi-function devices that contain printer components

序文

この規格は,2006 年に第 1 版として発行された ISO/IEC 24711 を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

この規格は,標準的なコンシューマタイプ(実用タイプ)の標準テストページセットを用いて,カラー

インクジェットプリンタ製品のインクカートリッジ(プリントヘッド一体形インクカートリッジ及びプリ

ントヘッド分離形インクカートリッジ)の印刷可能枚数を測定する方法の標準化を目的としている。ここ

でいう印刷可能枚数は,任意のプリンタとインクカートリッジとの組合せで測定された値であり,測定に

使用したインクカートリッジが同じであったとしても,それ以外の機種のプリンタに使用することができ

ない値である。また,この測定で使用する標準テストページセットは,写真ではなく,ビジネス用途で使

用される印刷物を代表するテストページセットである。

この規格では,次の事項を規定する。

−  製造業者,試験機関などがインクカートリッジ寿命を求める測定方法。

−  測定結果から印刷可能枚数公表値を算定する方法。

−  製造業者が使用者向けに発行する文書にインクカートリッジの印刷可能枚数公表値を記載する方法。

印刷可能枚数は,印刷開始から,インクカートリッジ内のインクがなくなることによってかすれが生じ

るか,又は,インクなし検出によってプリンタが自動的に停止するまでの印刷枚数として測定される。

この規格の用途の一つとして,測定された印刷可能枚数からランニングコスト(ページ単価=コスト/

ページ)の見積りを算出を行うことが考えられる。ただし,この規格から求められる印刷可能枚数は,ラ

ンニングコストの見積りを行う上での一つの要素に過ぎないため,コストの見積りを行うにはこの規格で

定める要素以外の要素も含める必要がある点に注意すべきである。

1

適用範囲

この規格は,カラーインクジェットプリンタ用のインクが入っているインクカートリッジ(プリントヘ

ッド一体形インクカートリッジ及びプリントヘッド分離形インクカートリッジ)の印刷可能枚数の測定方

法を規定する。

また,

この規格はコンピュータからのデジタルプリント信号が入力できる多機能デバイス,

すなわちインクジェットプリンタ機能をもつ複合機にも適用することができる。さらに,この規格は液体

インク及び固体インクの両方に適用することができる。 



X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

この規格による測定結果を,品質,信頼性などのインクカートリッジの印刷可能枚数測定以外の目的に

使用することはできない。

この規格は,JIS X 6938 で規定する標準テストページセットを非常に多量に印刷する場合のインクカー

トリッジの印刷可能枚数測定に用いることができる。

この規格は,最小印刷可能サイズが A3 判以上の大判プリンタ及び写真印刷用に設計・設定されたプリ

ンタには適用しない(例えば,最大印刷可能サイズが A4 判未満である場合,プリンタが写真印刷専用で

ある場合など)

。さらに,この規格はドロップオンデマンドのプリンタにだけ適用することができる。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/IEC 24711:2006,Method for the determination of ink cartridge yield for colour inkjet printers and

multi-function devices that contain printer components (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。

JIS X 6931  モノクロ電子写真式プリンタ及びプリンタ複合機のトナーカートリッジ印字可能枚数測

定方法

注記  対応国際規格:ISO/IEC 19752,Information technology−Method for the determination of toner

cartridge yield for monochromatic electrophotographic printers and multi-function devices that

contain printer components (IDT)

JIS X 6938  事務機械消耗品の印刷可能枚数測定用カラーテストページセット

注記  対応国際規格:ISO/IEC 24712,Colour test pages for measurement of office equipment consumable

yield (IDT)

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

かすれ (fade)

インクを吐出するノズルへのインク供給が不足することによって印刷色の均一性が著しく低下している

現象。

注記 1  この規格の定義では,標準テストページセット最終ページ(診断ページ)の周辺に配置され

た帯部分の明度(L*)が著しく高くなる,又は,濃度が著しく低下することをいう。この濃度

低下は,印刷されたページの横方向全域にわたって発生していなくてもよい。かすれの程度

は,2 サイクル目に印刷される診断ページ(印刷 10 ページ目)との比較で判断する。かすれ

の例は,

附属書 を参照。

注記 2  プリンタによっては,インクの供給状態によって突発的なかすれが発生することがある。か

すれが発生したときには,インクの供給状態を元に戻すために 5 分間の印刷休止を行うこと

ができる。印刷休止の後,最初の診断ページでもかすれが発生した時は,そのインクカート

リッジは寿命に達したと判断する。この場合,印刷再開後の診断ページは個別印刷枚数には

含ませない。印刷再開後にかすれが発生しない場合は,インクなしが表示されるか,又は,


3

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

再びかすれが生じるまで印刷を継続する。この場合,印刷再開後の診断ページはすべて個別

印刷枚数に含める。

3.2

すじ(筋)(streaks)

標準テストページセットの診断ページの周辺にある帯部分に,地色と異なる意図しない非常に細い線が

生じる現象。

注記  すじとかすれとでは,幅,及び明度(L*)増加(すなわち,濃度低下)の度合いが異なる。すじ

は幾つかの原因によって発生するが,ヘッドの昇温及びノズル詰まりの二つが主な原因である。

もしも,すじが診断ページに 3 回連続発生していたら,突発的なすじかどうかの判断を行い,

それでもすじが発生している場合にはすじの除去作業を行う。すじは

附属書 に示した現象見

本を用いた比較で判断する。

3.3

すじの除去操作  (streak removal operation)

すじを除去し,印刷性能を回復させるための行為。

注記  測定中にすじが診断ページに 3 回連続して認められた場合に,プリンタを 5 分間休止させ,そ

の後に,標準テストページセットを更に 3 セット印刷してもなおすじが認められる場合に行う。

すじの除去作業はプリンタ製造業者が提供する最新の操作手順書に基づいて実施する。すじの

除去操作を行うことによるインクの消費で個別印刷枚数が影響を受けるため,1 個のインクカ

ートリッジにつき“許容するすじの除去作業の回数”が,5.2.1 で規定されている。この操作中

に印刷したすべての標準テストページセットは,個別印刷枚数に含める。

3.4

プリントヘッドアライメント操作  (print head alignment operation)

新規に取り付けたプリントヘッドの位置合せを行う行為。

注記  測定中に必要であれば,プリンタ製造業者が提供する最新の取扱説明書に基づいてこの操作を

行う。この操作に要した印刷枚数は,個別印刷枚数に含めない。

3.5

インク少量 (ink low)

インク残量が少なくなり,インクカートリッジの交換時期が近づいたときにプリンタが出す警告。

注記  この警告は,インクがなくなったことを意味するものではない。

3.6

インクなし (ink out)

インクカートリッジ内の使用可能なインクが使い果たされたときにプリンタが出す警告。

この警告によって印刷動作が停止する。

3.7

寿命  (end of life)

次のいずれかで判定された状態。

−  3.1 に定めるかすれ

−  3.6 に定めるインクなし

注記  一つのインクカートリッジに 2 色以上の色がある場合には,そのインクカートリッジのいずれ

か 1 色で最初にかすれ又はインクなしが発生した時点をそのインクカートリッジの寿命とする。



X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

インクなしが発生した後も印刷が続行可能な場合であっても,その時点をインクカートリッジ

の寿命とする。

3.8

標準テストページセット (test page suite)

JIS X 6938 に規定する 5 ページが一組のテストページセット。

単一プリントジョブとして,5 ページを連続して印刷し,診断ページで終わるテストページセット。

3.9

個別印刷枚数 (individual cartridge yield)

新品インクカートリッジの装着から寿命までに印刷した診断ページ(標準テストページセットの最終ペ

ージ)の枚数を 5 倍した値。

注記 1  5 ページの標準テストページセットの途中でインクなしによって印刷が中断した場合でも,

診断ページの印刷枚数でそのカートリッジの個別印刷枚数とする。インクカートリッジ交換

後にプリンタに残っていた印刷処理の分として最初に印刷される診断ページは,交換後のイ

ンクカートリッジの個別印刷枚数に含める。

注記 2  印刷した標準テストページセットの診断ページ以外のページにかすれが生じている場合も考

えられるが,測定を簡素化するために寿命の判断は診断ページで行う。

3.10

印刷可能枚数公表値 (declared cartridge yield)

6.1 及び 6.2 に定める計算式に基づき算出した,個別印刷枚数平均値の信頼水準 90 %の下限推定値以下

の値。

3.11

主要カートリッジ (primary cartridge)

最高インク濃度の,黒,シアン,マゼンタ及びイエローのインクを収容したインクカートリッジ。

各色が個別のインクカートリッジである場合,又は,複数色が一つのインクカートリッジである場合が

ある。

注記  これらの色のインクは,一般的な 4 色印刷方式に用いられている従来の主要インクを代表する

ものである。

3.12

補助カートリッジ (supplemental cartridge)

最高インク濃度の,黒,シアン,マゼンタ及びイエローのインクカートリッジ以外のインクカートリッ

ジ。

注記  補助カートリッジの印刷可能枚数公表値は 6.2 に基づいて決定する。

4

試験要素及び条件

4.1

下準備

プリンタを水平な場所に置き,

プリンタ取扱説明書の設置手順に従ってプリンタを設置する。このとき,

プリンタドライバは,製造業者から入手可能な最新のプリンタドライバを使用する。試験報告書には,プ

リンタドライバのバージョンを記載する。

予備のインクカートリッジをカートリッジ取付手順書に従って正しく取り付ける。プリンタ取扱説明書

とカートリッジ取付手順書との記載内容に矛盾がある場合は,カートリッジ取付手順書の記載内容を優先


5

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

する。ただし,プリンタ及びプリンタドライバの設定に関しては,プリンタ取扱説明書の記載内容を優先

する。

プリンタの設置を行った後に,標準テストページを 5 セット(25 ページ)以上印刷する。

標準テストページ 5 セットの印刷を含むプリンタ下準備(初期予備吐出,クリーニングなど)はすべて

予備のインクカートリッジで行い,印刷可能枚数を測定するインクカートリッジを使用してはならない。

また,予備のインクカートリッジを使用したページ数は,印刷可能枚数の算出に加えてはならない。予備

のインクカートリッジを使用して印刷したページは,

印刷可能枚数測定とは別途,

試験報告書に記載する。

プリンタの下準備が終了し,印刷可能枚数を測定する時には,予備のインクカートリッジから測定用の

新しいインクカートリッジに交換しなければならない。

インクカートリッジ交換時に,プリントヘッドアライメント操作が必要なプリンタは,予備のインクカ

ートリッジを用いてプリントヘッドアライメント操作を行ってはならない。

予備のインクカートリッジから最初の測定用のインクカートリッジへの交換に限り,すべてのインクカ

ートリッジの交換を同時に行っても,また,個別に時間をずらして行ってもよい。すべてのインクカート

リッジを同時に交換する場合には,すべての測定用のインクカートリッジが最初のインクカートリッジ寿

命まで印刷枚数のカウントが同じになるが,時間をずらして交換する場合には,印刷枚数のカウントをイ

ンクカートリッジごとに別々に行わなければならないことに注意する。最初の測定用インクカートリッジ

への交換方法はテストレポートに記載することが望ましい。

プリンタがもつすべての印刷品位調整機能は,工場であらかじめ設定されたままにしておき,プリンタ

ドライバはインストール時の初期設定(デフォルト設定)のままにする。ただし,プリンタに自動用紙検

知機能がある場合には,その機能を無効にし,用紙設定を普通紙に設定する。これは,不正確な用紙検知

が起こるのを避けるためである。また,もしもプリンタ本体の設定とプリンタドライバの設定とに矛盾が

生じる場合は,プリンタドライバの初期設定を優先しなければならない。

ドラフト印刷に代表されるインク節約モードなどのような使用者が選択することのできる付加的な機能

は,測定を行う時にすべて無効にしておかなければならない。

標準テストページセットを,標準テストページセットの規格(JIS X 6938)に規定された寸法及びフォント

で印刷するために,アプリケーションソフト(PDF Reader など)

,プリンタドライバ,及びプリンタに,

“用

紙サイズに合わせて印刷(fit to page)”などの印刷サイズの調節機能,フォント置き換え機能が備わってい

る場合は,無効にしておかなければならない。

“ページの中央配置”などのページ位置調節機能は,標準テ

ストページセットの全画像を確実に印刷するために使用することができる。

注記 1  対応国際規格には明記されていないが,プリンタ下準備で試験的に印刷されたテストページ

セットを用いて印刷サイズが適正かどうか確認する。もしも,規定のサイズで印刷されてい

ない場合には,アプリケーションソフトなどの印刷サイズの調整機能を確認をする。

測定を自動化するために,プリンタドライバを用いて標準テストページの印刷用ファイルを作成しても

よい。このようにして作成された標準テストページの印刷用ファイルの多くは,ファイルコマンドを使用

して印刷される。印刷枚数に影響を与えない限りは,この方法を使用してもよい。ただし,このようにし

てあらかじめ作成した印刷用ファイルを使用した場合はテストレポートに記載しなければならない。

注記 2  印刷用ファイルを作成するときに使用するアプリケーションソフトウェア(例えば PDF

Reader),プリンタドライバ,及びプリンタが“用紙サイズに合わせて印刷(fit to page)”のよ

うなページサイズ調節機能をもっている場合がある。印刷サイズに影響するようなすべての

機能が OFF になっていることを確認すること。



X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

4.2

サンプル数

インクカートリッジには各色分離形と複数色一体形との二つの形式があるが,印刷可能枚数測定に必要

なサンプル数は,どちらの形式でも 1 種類のインクカートリッジにつき,3 台以上のプリンタごとに最低 3

個ずつ(合計 9 個以上)とする。

例えば,黒(K),シアン(C),マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の 4 色プリンタで,4 色のインクカートリッジ

が個別のインクカートリッジとなっている各色分離形カラーインクカートリッジの測定を行う場合は,

黒,

シアン,マゼンタ及びイエローのそれぞれ 9 個ずつ,合計 36 個のカートリッジを測定することになる。ま

た,シアン,マゼンタ及びイエロー(CMY)が一つのインクカートリッジで,黒が別のカートリッジという

ような複数色タイプのインクカートリッジシステムの場合には,

CMY 複数色一体形インクカートリッジ  9

個,黒 9 個の合計 18 個のインクカートリッジを測定することになる。

プリンタによっては補助カートリッジが追加できる構成になっているものもある。補助カートリッジの

取扱いに関する詳細手順は,6.2 を参照する。

上記で規定した最小サンプル数より多くの数のプリンタ又はインクカートリッジを測定する場合,1 台

のプリンタ当たりの使用インクカートリッジ数が等しい個数になるようにしなければならない。例えば,

最小サンプル数より 1 台多いプリンタを用いて測定を行う場合,

4 色インクカートリッジ方式においては,

48 個(プリンタ 4 台×4 色×インクカートリッジ 3 セット)のインクカートリッジで測定を行う。

既に市販されているインクカートリッジの測定を行う場合には,複数の供給元又は異なる生産ロットの

プリンタ及びカートリッジを用いるのが望ましい。プリンタ及びインクカートリッジは,それぞれの取扱

説明書に記載されている使用期限内のものでなければならない。

注記  測定中にインクカートリッジ及び/又はプリンタに不具合が生じ得ることを考慮し,予備のイ

ンクカートリッジ及びプリンタを準備しておくことが望ましい。

4.3

印刷モード

この測定では,プリンタドライバを初期設定(デフォルト)のまま,プリンタの定格速度に近い半連続

片面印刷(用紙補給,一日の終業などによる印刷の休止を含んだ用紙の片面への連続印刷)を行う。また,

標準テストページセットの 5 ページを一つの印刷ジョブとして必要印刷部数の印刷を行わなければならな

い。

注記 1  半連続印刷は,5 ページからなる標準テストページセットごとに印刷動作を休止させるとい

う意味ではない。

カラーインクジェットプリンタは一般的に,一定枚数の印刷後,一定時間以上の電源遮断(オフ)後,

又は一定時間以上プリンタが使用されなかった後に自動保守動作を行う。この自動保守動作によって,印

刷に使用可能なインクを消費する。一般のプリンタ使用者がプリンタを一日中使用し続けるような連続印

刷を行うことはほとんどないが,この測定方法では測定に要する時間を短縮し,測定結果の再現性を高め

るために半連続印刷を採用している。

注記 2  印刷の仕方によって自動保守の作動状況に違いを生じるため,実際に使用されるプリンタの

印刷枚数が,この測定方法で得られた印刷可能枚数とは異なる可能性がある。

4.4

試験環境

温度は測定結果に大きく影響する場合がある。このため,測定は次の条件下で実施する。

温度:試験室の平均温度が 23.0  ℃±2  ℃とする。

少なくとも 15 分ごとに記録した値の 1 時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均が常時 20.0  ℃

∼26.0  ℃の範囲内でなければならない。


7

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

例  1 個のインクカートリッジの測定中,15 分ごとに読み取った温度の計算例を次に示す。

表 1−移動平均温度の計算例

t

1

t

2

t

3

t

4

t

5

t

6

t

7

t

8

t

9

t

10

t

11

t

12

  試験室平均温度

温度  t

i

24.0 23.4 20.5 24.2 23.6 22.0 25.5 24.7 22.1 20.8 22.0 23.5 23.0

移動平均温度  T

i

   

23.0 22.9 22.6 23.8 24.0 23.6 23.3 22.4 22.1

移動平均温度  T

i

=(t

i

3

t

i

2

t

i

1

t

i

)/4

試験室平均温度=(t

1

t

2

+ … +t

12

)/12

表 及び式から,試験室の平均温度は 23.0  ℃,移動平均最大値は 24.0  ℃及び最小値は 22.1 ℃

である。これらの値は,表中に“網かけパターン”で示している。試験室平均温度は,移動平均

の平均値ではなく,すべての測定値の平均値である。

試験環境は試験報告書に記載する。個々のインクカートリッジの測定を行ったときの,温度の移動平均

最大値及び移動平均最小値も試験報告書に記載する。試験報告書例を

附属書 に示す。

測定で用いるすべてのものは,試験室環境の温度になじませておく。プリンタ,用紙及びインクカート

リッジは,測定前に上記の条件下になじませる。放置時には箱及び包装材を開けるとともに,放置中にイ

ンクカートリッジが損傷しないよう十分注意する。用紙は,包装された状態のままでなじませてよい。

プリンタ,用紙,インクカートリッジなどを低温環境から試験環境に移動する場合,結露させてはなら

ない。

4.5

用紙

一般的な坪量の代表的な普通紙を使用する。また,使用する普通紙は当該プリンタの推奨紙でなければ

ならない。測定で使用した用紙の製造業者,坪量及びサイズ(A4 又は同等サイズ)を報告書に明記する。

なお,自動用紙検知機能があるプリンタの場合には,自動用紙検知機能は使用せず,普通紙を指定する。

これは,自動用紙検知機能が誤動作した場合に印刷可能枚数への影響が大きいためである。

4.6

保守

プリンタ及びインクカートリッジの取扱説明書に従って,

測定に用いるプリンタの保守点検を実施する。

4.7

試験ファイル

標準テストページの概要及び仕様は  JIS X 6938 による。測定では,最新の標準テストページを使用しな

ければならない。最新の標準テストページの公式電子ファイルは(http://www.iso.org/jtc1/sc28)にある。

指定された正しい電子ファイル(標準テストページの最新版)を使用しなかった場合には,測定結果が

無効となるので注意する。

標準テストページの電子ファイルの印刷は一般的に入手可能な PDF Reader とプリンタドライバとを使

用して,コンピュータからプリンタへ直接行う。コンピュータとプリンタとの接続方法を試験報告書に記

載する。

測定を自動化したい場合には,直接印刷をしたときと同じ結果になるのであれば,あらかじめ作成した

印刷用ファイルを使用してもよい。ただし,その場合には,あらかじめ作成した印刷用ファイルを使用し

たことを試験報告書に記載する。また,試験ファイルのバージョン,プリンタドライバのバージョン,及

び PDF Reader のバージョンを試験報告書に記載する。

なお,測定を始める前に,標準テストページを 1 セット印刷し,画像及びサイズが適切であるかを確認

すること。標準テストページの各ページの正しい寸法は,JIS X 6938 に規定されている。



X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

注記 1  多くの場合,幾つかの PDF Reader のバージョンが存在するが,バージョンの違いによって印

刷可能枚数に影響が出る可能性がある。使用する PDF Reader の最新バージョンを測定に用い

ることを推奨する。

他のソフトウェア(この測定に無関係なソフトウェア)に起因するばらつきを減らすために,OS ソフ

トウェア以外には,プリンタドライバ,PDF Reader,及び試験制御ソフトウェアだけをインストールした

簡素な状態で試験ファイル作成(印刷)を行うことが望ましい。

複数のプリンタ間,又は同一プリンタでの繰返し測定において,過去にインストールされた古いプリン

タドライバによる印刷可能枚数への影響が過去の測定結果で示されている。

注記 2  ページを数えるのに便利なように,標準テストページにヘッダー又はフッターを追加しても

よいが,印刷枚数への影響を最小化するため,追加するヘッダー及びフッターは極力小さく

する。ヘッダー又はフッターの機能を用いた場合は,試験報告書にそのことを記載する。

注記 3  OS,RAM 容量,CPU 又はアプリケーションソフトの種類によっては,測定結果に影響を与

える可能性があるため,プリンタ取扱説明書に記載の推奨コンピュータ環境に従う。測定で

使用したコンピュータ環境に関する情報のすべてを試験報告書に記載する。

5

試験方法

5.1

試験手順

5.1.1

準備

a)  4.1 に従って,3 台以上のプリンタを設置する。

b)  4.1 に従って,予備のインクカートリッジを装着する。

c)  4.1 に従って,予備のインクカートリッジを使用して,5 セット以上の標準テストページセットを印刷

する。

d)  予備のインクカートリッジを取り外す。

注記  対応国際規格には明記されていないが,4.1 に記載のとおり,ここでの予備のインクカートリ

ッジの取外し,すなわち,予備のインクカートリッジから最初の測定用のインクカートリッ

ジへの交換はすべてのインクカートリッジを同時に行ってもよいし,個別に時間をずらして

行ってもよい。

5.1.2

測定用インクカートリッジの取付け

a)  測定しようとする新しいインクカートリッジの包装材を取り外し,個々のインクカートリッジの質量

を 0.01 g 単位まで計測し,測定値を記録した後,インクカートリッジ取付手順書に従ってプリンタに

取り付ける。

注記 1  プリンタ取扱説明書とインクカートリッジ取付手順書との記載内容に矛盾がある場合,イ

ンクカートリッジ取付手順書の記載内容を優先する。また,プリンタ及びプリンタドライ

バの設定に関しては,プリンタ取扱説明書の記載内容を優先する。

注記 2  補助インクカートリッジをもたないプリンタの場合は,インクカートリッジの質量測定を

行わなくてもよい。

b)  プリントヘッドアライメント操作が必要なプリンタにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操

作を行う。

注記 3  この操作中に印刷したページ数は,インクカートリッジの個別印刷枚数に含めてはならな

い。


9

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

5.1.3

試験

a)  測定のための印刷を開始し,インクカートリッジごとに,印刷した標準テストページセットの印刷回

数(診断ページの枚数)を数える。

注記 1  最初のインクカートリッジセットの測定中,10 枚目(診断ページ)をかすれの比較対照見

本として保管しておく。

注記 2  対応国際規格には明記されていないが,3.3 に従って,印刷中には診断ページでのすじ発

生の有無を観察し続けなければならない。もしもすじが診断ページに 3 回連続して認めら

れた場合で,かつ,その後プリンタを 5 分間休止させ,テストページセットを更に 3 セッ

ト印刷してもなおすじが認められる場合には,5.2.1 に従ってすじの除去作業を行うことが

3.3 に定められている。また,3.3 に従い,この操作中に印刷したすべての標準テストペー

ジセットは個別印刷枚数に含める。

b)  いずれかのインクカートリッジが寿命に到達したら,5.1.4 に従ってインクカートリッジ寿命処理を行

う。

注記 3  寿命の判定は,3.7 に規定する。

注記 4  JIS X 6931 との比較方法について

カラープリンタでもモノクロ文書の印刷がほとんどを占めるような場合,又は,カラープ

リンタとモノクロプリンタとの比較が必要な場合に,JIS X 6931 では,印刷方式の違いに

もかかわりなく,印刷可能枚数測定ができるようなモノクロ用の標準テストページを定義

している。この比較方法については

附属書 に示す。

5.1.4

インクカートリッジ寿命時処理

a)  寿命と判定されたインクカートリッジについて,3.9 に規定する個別印刷枚数を記録する。

b)  寿命と判断されたインクカートリッジを取り外し,その最終質量を計測,記録する。新たに装着する

インクカートリッジは,5.1.2 に従ってインクカートリッジ質量を計測,記録してからプリンタに取り

付ける。

c)  5.1.2(測定用の新しいインクカートリッジの取付け)∼5.1.4 b)(寿命に達したインクカートリッジの

取り外し及び重量測定)までの手順を繰り返す。インクカートリッジ交換時にプリントヘッドアライ

メント操作が必要なプリンタにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。

d)  あらかじめ決めたサンプル数(最小サンプル数であるカートリッジ 9 個以上,9 個とはすなわち 3 台

のプリンタで 3 個ずつ)の主要カートリッジすべてが寿命に達したときを測定の完了とする。測定が

完了するまではカートリッジの交換を続けて,印刷を継続しなければならない。主要カートリッジの

最小サンプル数 9 個の測定を行うために,ある色のインクカートリッジが 9 個より多く必要になるこ

とがある。

注記  5.1.4 b)で新しいインクカートリッジと取り外したインクカートリッジとの質量測定が指示

されているが,補助カートリッジをもたないプリンタの場合は,これらのインクカートリッ

ジの質量測定を行わなくてもよい。

5.2

すじ及びかすれ発生時の処置

3.2 に規定するすじが認められたときには,すじの除去作業をプリンタの取扱説明書に従って実施しなけ

ればならない。このとき,すじを生じたページ数とカートリッジとを報告書に記載する。

5.2.1

すじの除去作業

a)  ノズルクリーニングの強さ選択について  ノズルクリーニングの強さを選択できる場合,プリンタ取


10 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

扱説明書に記載されているすじ発生時の対処法に従う。選択したノズルクリーニング操作が,弱クリ

ーニングであっても,強クリーニングであっても,ノズルクリーニング回数はそれぞれ 1 回と数える。

ノズルクリーニング操作に要した印刷枚数は個別印刷枚数には含めない。

b)  ノズルクリーニングの回数制限について  ノズルクリーニング操作を行うことによって,一定量のイ

ンクが消費され個別印刷枚数に影響を及ぼす。このノズルクリーニング操作による影響を極力少なく

するため,1 個のインクカートリッジに対して“許容されるノズルクリーニング操作の回数”を

表 2

に示すとおり制限する。

表 2−想定印刷可能枚数による許容クリーニング回数

想定印刷可能枚数

許容クリーニング回数 

1 200  ページまで 3

 

1 600  ページまで 4

 

2 000  ページまで 5

 

2 400  ページまで 6

 

… 

4 000  ページまで 10

 

注記  インクカートリッジの想定される個別印刷枚数が 1 200 ページ(標準テストページセット 240

セット)以下の場合,3 回までのクリーニングを許容する。想定印刷可能枚数が 1 200 ページ

以上の場合は,1 200 ページから更に 400 ページごとに 1 回ずつのクリーニング追加を許容す

る。

規定の許容クリーニング回数に加えて,もう一回だけクリーニング操作を試みることができる。こ

のクリーニング操作中に,“かすれ”又は“インクなし”が発生したときは,それまでの測定データ

は有効で,そのデータを印刷可能枚数の算定に使用できる。もし,

“かすれ”も“インクなし”も発

生しない場合は,クリーニング後のすじの有無にかかわらず,そのインクカートリッジを新品インク

カートリッジと交換する。そのインクカートリッジは,過度のすじ発生によるインクカートリッジ不

良として,測定データも無効とする。この理由によって交換されたインクカートリッジは,過度のす

じ発生によるインクカートリッジ不良であることを試験報告書に記録する。

c)  特定のインクカートリッジに限定したノズルクリーニング操作ができない場合  すじが発生している

インクカートリッジに限定したノズルクリーニング操作ができない場合,そのとき測定しているイン

クカートリッジ全色のインクがクリーニング操作で消費してしまう。そのため,ある 1 色のノズルク

リーニングが他のすべてのインクカートリッジに影響するようなプリンタにおいては,どの色のイン

クカートリッジのノズルクリーニングを行っても,すべてのインクカートリッジのノズルクリーニン

グ回数としてカウントする。測定中に限度回数以上のノズルクリーニングを行った場合,そのインク

カートリッジがすじの原因となったインクカートリッジでなくても新しいインクカートリッジと交換

する。この理由で取り外したインクカートリッジは,ノズルクリーニング回数過多のため無効になっ

たインクカートリッジとして,交換理由を試験報告書に記録する。これらのインクカートリッジは,

印刷可能枚数の算定に使用してはならない。

5.3

インクカートリッジ不良,プリントヘッド不良,又はプリンタ不良の取扱い

測定中にインクカートリッジ不良,プリントヘッド不良又はプリンタ不良が発生した場合,5.3.15.3.3

に記す方法で対応する。


11

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

なお,各不良の定義を次に示す。

寿命に到達する前にインクカートリッジを交換しなければならない問題の発生をインクカートリッジ不

良と定義する。著しいノズル詰り(プリントヘッド一体形インクカートリッジの場合)

,インク漏れ,構造

的不良などがこれに当たる。

プリントヘッド不良は,通常クリーニングで除去できない著しいすじ,又は,プリントヘッドを交換し

なければ解決できない画質不良として現れる。

プリンタ不良は,取扱者には修理できない不具合で,正常なプリンタ動作を妨げることと定義する。給

紙機構の不良,プリントヘッドが交換できないプリンタにおける過度のすじ発生などがこれに当たる。

なお,インクカートリッジ不良,プリントヘッド不良,プリンタ不良はすべて,不良内容とともに試験

報告書に記載する。

5.3.1

インクカートリッジ不良

インクカートリッジ不良が発生した場合,そのインクカートリッジで最後に印刷した標準テストページ

セットの印刷回数及び不良内容を報告書に記載する。不良インクカートリッジを 5.1.2 に規定する手順で

新品のインクカートリッジに交換して測定を続行する。プリントヘッドアライメント操作が必要なプリン

タにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。

印刷可能枚数の算定には,不良インクカートリッジでの個別印刷枚数は用いない。その不良インクカー

トリッジを交換することによって行われるインクカートリッジ交換直後のノズルクリーニング操作が,個

別印刷枚数に影響を及ぼさないことが証明できない限り,インクカートリッジ不良が発生したときに,プ

リンタに取り付けられているその他すべてのインクカートリッジの測定データを,印刷可能枚数の算定に

用いない。個別印刷枚数に影響しないと判断した根拠を,試験報告書に記載する。

5.3.2

プリントヘッド不良

プリントヘッド不良が発生した場合,プリンタ取扱説明書に従ってヘッドを交換する。不良発生時にそ

のプリンタに取り付けられていたすべてのインクカートリッジの個別印刷枚数は,最終的なインクカート

リッジ印刷可能枚数の算定には用いない。ヘッド交換後は,1 セットの予備のインクカートリッジを用い

て,4.1 に規定する手順でプリンタの下準備を行った後,5.1.2 に規定する手順で新しいインクカートリッ

ジと交換して,残りの測定を続行する。試験報告書には,各インクカートリッジについて,不良プリント

ヘッドを用いて最後に印刷した標準テストページセットの印刷回数を記録し,“プリントヘッド不良のた

めすべてのインクカートリッジを交換”と記載する。プリントヘッドアライメント操作が必要なプリンタ

においては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。

注記  プリンタ取扱者が,プリントヘッドを交換できない場合は,5.3.3 による。

5.3.3

プリンタ不良

プリンタ不良が発生した場合,修理するか別のプリンタに交換する。修理後,又は,交換後のプリンタ

は,1 セットの予備のインクカートリッジを用いて,4.1 に規定する手順でプリンタの下準備を行った後,

5.1.2 に規定する手順で新しいインクカートリッジと交換して測定を続行する。プリントヘッドアライメン

ト操作が必要なプリンタにおいては,プリンタ取扱説明書に従ってその操作を行う。試験報告書には,不

良プリンタに装着していた交換前のインクカートリッジで,最後に印刷した標準テストページセットの印

刷回数を記録し,

“プリンタ不良のためインクカートリッジを交換”と記載する。また,プリンタ不良の概

要及び交換したプリンタの機番も記載する。プリンタ不良が発生する前に得た測定データは,個別印刷枚

数に影響を及ぼさないことが証明できない限り採用してはならない。個別印刷枚数に影響しないと判断し

た根拠を試験報告書に記載する。


12 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

6

印刷可能枚数の決定及び公表方法

6.1

主要カートリッジの印刷可能枚数公表値の決定

最初に,主要カートリッジの印刷可能枚数の平均及び標準偏差を次の式から求める。

サンプル平均:

å

=

n

i

i

x

n

Χ

1

1

サンプル標準偏差:

(

)

å

=

n

i

i

Χ

x

n

s

1

2

1

1

ここに,

x

i

3.9

で定める個別印刷枚数(インクカートリッジ寿命ま

でに印刷された標準テストページセットの印刷回数の 5
倍の値)

n: サンプル数(この規格では 9 以上でなければならない。)。

引き続き,次の式によって信頼水準 90 %での下限推定値及び上限推定値を算出して,信頼区間を求める。

下限推定値=

(

)

n

s

t

Χ

n

*

1

, −

α

上限推定値=

(

)

n

s

t

Χ

n

*

1

, −

α

+

ここに,

t

α,n

1

分布表”から,両側危険率 α と自由度 n−1 とを用い
て決定する。 
  両側危険率 α は信頼水準が 90 %であるため 0.1,自由度
n−1 はサンプル数 が 9 個の場合は 9−1=8 となる。自
由度 8 及び信頼水準 90 %での 値は,

t

α,n

1

=1.860 となる。

異なるサンプル数で算出する場合は,t

α,n

1

も異なってく

る。

主要カートリッジの印刷可能枚数公表値は,上記の式で求めた信頼水準 90 %の下限推定値以下の値で任

意に決定する。

6.2

補助カートリッジの印刷可能枚数公表値の決定

補助カートリッジの印刷可能枚数は個別又は合成して報告しなければならない。しかし,測定の終了が

主要カートリッジの寿命で決定されるために,補助カートリッジの測定が規定のサンプル数まで行われな

い場合がある。このような場合,補助カートリッジの印刷可能枚数を推定することができる。

なお,このように推定を行った場合は,印刷可能枚数を公表するときに“推定値”であることを明記し

なければならない。

測定終了までに補助カートリッジが 1 本も寿命に到達しない場合は,印刷可能枚数を算定(推定)する

ために必要な個別印刷枚数の推定を行うことができる。その方法を次に示す。

個別印刷枚数(推定値)=取扱可能インク質量(g)×取扱率(ページ/g)

測定終了までに寿命に達した補助カートリッジの数が 1 本以上で,

かつ,

規定数に達していない場合は,

使用可能なすべての個別印刷可能枚数を使用して下限推定値を求める。

下限推定値=

( )

n

s

t

Χ

n

*

1

,

α

補助カートリッジの印刷可能枚数の表示には,推定値であることを明記しなければならない。

注記

ここに対応国際規格の内容を補足説明する。すなわち,補助カートリッジでは測定終了までに


13

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

寿命に達した本数の違いによって印刷可能枚数の推定方法が異なるということである。

“測定

終了までに補助カートリッジが

1

本も寿命に達していない場合”では,個別印刷枚数を次に記

載の取扱可能インク質量と取扱率とで算出(推定)し,算出された個別印刷枚数(推定値)を

上記の下限推定値算出式に代入して下限推定値を求めることになる。一方,

“測定終了までに補

助カートリッジの終了本数が

1

本以上,かつ,規定数未満の場合”では,規定数に満たないな

がらも各カートリッジの個別印刷可能枚数(この場合は実測値)を用いて下限推定値を求める

ことになる。

ここで,

“取扱可能インク質量”は,インクカートリッジ寿命までに供給することができるインクの総量

とし,

“取扱率”は,測定終了時までに印刷されたページ総数をその印刷に使用したインク質量で除した値

とする。また,インクカートリッジが寿命に達しなかった補助カートリッジの“取扱可能インク量”は知

ることができないので,次に示す代用カートリッジから取扱可能なインク質量を平均値として推定する。

代用カートリッジとは,当該補助カートリッジと物理的に同じ大きさ(カートリッジ色を区別するため

のキー,タブなどの違いは無視する。

)のすべての主要カートリッジであり,かつ,当該補助カートリッジ

との使用前質量の差が

10 %

以内の主要インクカートリッジとする。

代用カートリッジとして取扱できるインクカートリッジがない場合は,補助カートリッジであっても,

寿命まで測定を継続して個別印刷枚数を求めなければならない。

測定終了時,上記のようにして得られた

1

種類の補助カートリッジにつき

3

個以上(プリンタごとに

1

個以上)の個別印刷枚数(推定値又は実測値)の平均と標準偏差とを求め,下限推定値の算出式を使用し

て主要カートリッジと同様に信頼水準

90 %

の下限推定値を算出して印刷可能枚数公表値(推定値)を決定

する。補助カートリッジでは

n

9

個未満となる場合がある。

黒,シアン,マゼンタ,イエロー,淡シアン及び淡マゼンタの各色分離形インクカートリッジを

もつ

3

台のプリンタを使用して,プリンタ

1

台につき

3

セットのカートリッジを測定した結果が

次のような場合,

黒カートリッジの取扱可能インク質量は

20.00 g

で,

500

ページ印刷

9

個の平均/標準偏差値

18

シアンカートリッジの取扱可能インク質量は

11.00 g

で,

250

ページ印刷

18

個の平均/標準偏差値

21

マゼンタカートリッジの取扱可能インク質量は

11.30 g

で,

230

ページ印刷

21

個の平均/標準偏差値

40

イエローカートリッジの取扱可能インク質量は

11.50 g

で,

265

ページ印刷

18

個の平均/標準偏差値

31

淡シアンカートリッジの取扱可能インク質量は

3.00 g

で,寿命には到達しなかった

0

個のデータ)

淡マゼンタカートリッジの取扱可能インク質量は

11.00 g

で,

1 400

ページ印刷

3

個の平均/標準偏差値

62

すべてのカラーインクカートリッジの大きさは物理的に同じで,初期質量が

50.00

±

5.00 g

このような場合,淡シアン,及び淡マゼンタカートリッジは補助カートリッジとみなされる。

そして,淡シアンカートリッジの個別印刷枚数は推定値を使うことができる。

シアン,マゼンタ,イエローカートリッジは,

“取扱可能なインク質量”の推定のための代用カートリッ

ジとして基準を満たしている。したがって,代用カートリッジのインク取扱可能質量の平均値は,

(11.00


14 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

×

18

11.30

×

21

11.50

×

18) / (18

21

18)

から

11.27 g

となる。

一度も寿命に達しなかった淡シアンカートリッジの印刷枚数は,主要カートリッジの内で個別印刷枚数

が最も多い黒カートリッジ

3

個の個別印刷枚数の合計となる。

ここで,黒カートリッジが

3

台のプリンタでそれぞれ

1 503

ページ,

1 516

ページ,

1 481

ページを印刷

し,淡シアンカートリッジのインク取扱量が

3.00 g

3.10 g

2.90 g

であったと仮定した場合,プリンタご

との淡シアンカートリッジ個別印刷枚数の推定値は次のようになる。

(11.27 g)

×(

1 503

ページ)

/ (3.00 g)

5 646

ページ

(11.27 g)

×(

1 516

ページ)

/ (3.10 g)

5 511

ページ

(11.27 g)

×(

1 481

ページ)

/ (2.90 g)

5 755

ページ

プリンタごとの個別印刷枚数の推定値から淡シアンカートリッジの個別印刷枚数(推定値)の平均値は

5 638

ページで,標準偏差値は

122.3

となる。

信頼水準

90 %

は,主要カートリッジと同様に算出する。

N

(数量)=

3

(0.1,2)

2.92

したがって,信頼水準

90 %

の下限推定値は次のとおりとなり,この下限推定値以下になるように印刷可

能枚数公表値(推定値)を決定する。

淡シアンカートリッジ信頼水準

90 %

下限推定値=

432

5

3

3

.

122

92

.

2

638

5

  ページ

一方,淡マゼンタは,3 個のインクカートリッジが寿命に達しているため,その平均値と標準偏差値と

を使用して,次の式で求めた下限推定以下になるように印刷可能枚数公表値(推定値)を決定する。

淡マゼンタカートリッジ信頼水準 90 %下限推定値=

295

1

3

62

92

.

2

400

1

  ページ

6.3

試験報告書

測定データは

附属書 に例示したように記録しなければならない。また,要請に応じて,試験報告書が

提示できるようにしておかなければならない。

6.4

印刷可能枚数の公表方法

印刷可能枚数の公表は,インクカートリッジが各色分離形か全色一体形かによって異なる。

全色一体形の場合,印刷可能枚数の公表は,6.1 に定める平均値の信頼水準 90 %下限推定値を用いる。

印刷可能枚数の算出に用いる値は,3.7 で規定するように,最初にいずれかの色のインクがなくなった時点

を寿命として計算する。

例えば:

  測定結果が次のような場合,

CMY カートリッジの信頼水準 90 %下限推定値  = 508 ページ

黒カートリッジの信頼水準 90 %下限推定値  = 1 100  ページ

  印刷可能枚数公表値は次のようになる。

CMY カートリッジ

公表可能最大値 508 ページ

黒カートリッジ

公表可能最大値 1 100 ページ

<連続印刷によって得られた値>

各色分離形の場合,個々のインクカートリッジごとに信頼水準 90 %下限推定値を算出し,インクカート

リッジ別の印刷可能枚数公表値,又は,次に記す合成印刷可能枚数値で公表する。

各種のプリンタでは,インクの色及び/又は各色のバランスの取り方が異なるために,標準テストペー


15

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

ジセットを用いても測定する各インクの使用量のバランスが必ずしも取れているわけではない。この実状

を踏まえて,各色分離形のインクカートリッジであり,かつ,それぞれのインクカートリッジが同じイン

ク容量の場合に,これらのカラーインクカートリッジすべての印刷可能枚数値を用いて算出した一つの値

を公表値とすることができる。この値を合成印刷可能枚数と呼び,次のように定義する。

注記  補助カートリッジは,前述の条件の他に,次に示す二つの条件のいずれかを満たす場合に,主

要カートリッジと合わせて合成印刷可能枚数とすることができる。

a

)  主要カートリッジである,シアン,マゼンタ,及びイエローの最後のインクカートリッジ

が 3 回交換された時点で,補助カートリッジが 2 回以上交換されている場合。

b

)  主要カートリッジを追加して試験を継続し,1 台のプリンタにおいて補助インクカートリ

ッジの 3 個が寿命まで試験された場合。

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

+

+

n

Y

Y

Y

n

CY

1

...

1

1

2

1

ここに,

CY: 合成印刷可能枚数

Y

n

色の信頼水準 90 %下限推定値

この計算は,合成印刷可能枚数表示をしようとするすべてのインクカートリッジの販売価格が同一であ

る場合に適用する。

例えば,測定結果が次のような場合:

シアンカートリッジの信頼水準 90 %下限推定値=450  ページ

マゼンタカートリッジの信頼水準 90 %下限推定値=580  ページ

イエローカートリッジの信頼水準 90 %下限推定値=500  ページ

黒カートリッジの信頼水準 90 %下限推定値=1 100  ページ

黒を除く 3 カートリッジの合成印刷可能枚数は次のように計算される。

ページ

505

500

1

580

1

450

1

3

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

+

CY

印刷可能枚数公表値は,個別の印刷可能枚数公表値かその合成表示かのいずれかを取ることができる。

その二つの選択肢の表示例を次に示す。

インクカートリッジ別の印刷可能枚数公表値は次のようになる。

シアンカートリッジ

公表可能最大値  450  ページ

マゼンタカートリッジ

公表可能最大値  580  ページ

イエローカートリッジ

公表可能最大値  500  ページ

黒カートリッジ

公表可能最大値  1 100  ページ

連続印刷で得られた値

合成印刷可能枚数に基づく公表方法:

3 カートリッジ合成印刷可能枚数

最高 505 ページ

(シアン,マゼンタ及びイエローを合成印刷可能枚数に使用)

黒カートリッジ平均印刷可能枚数

最高 1 100 ページ


16 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

連続印刷で得られた値

ただし,黒カートリッジの印刷可能枚数は常に個別表示で表示する。

6.4

の条件を満たさない場合,シアン,マゼンタ,イエロー及び黒以外の色のインクカートリッジの印刷

可能枚数は,測定結果を合成することなく個別に公表する。このような場合でも,シアン,マゼンタ,イ

エローは合成印刷可能枚数で公表してもよい。

さらに,

JIS X 6937

に基づいてインクカートリッジ印刷可能枚数を報告する場合は,

附属書 C

に示すよ

うな詳細な報告書が準備されていなければならない。

また,インクカートリッジの印刷可能枚数を取扱説明書,販売促進資料,又は包装材に表記する場合,

少なくとも次の情報を盛り込まなければならない。

JIS X 6937

に基づいて決定した印刷可能枚数表記であること。

−  インクカートリッジ印刷可能枚数公表値。

−  連続印刷試験で得られた値。

−  当該インクカートリッジが複数のプリンタで取扱い可能な場合は,次のいずれか一つの事項

を記す。

・  測定を行ったプリンタとインクカートリッジとの組合せ。

・  測定を行ったすべてのプリンタ中の最小印刷可能枚数公表値。

・  測定を行ったすべてのプリンタの印刷可能枚数公表値の範囲。

−  上記の箇条書きに示した 3 項目は,実際に測定を行った結果でなければならない。

公表すべき四つの主要な値:

a

)  黒カートリッジの印刷可能枚数公表値。

b

)  黒カートリッジ以外の主要カートリッジの印刷可能枚数及び,

6.4

に記載の合成印刷可能枚数表示を

可能とする必要条件を満たした補助カートリッジの印刷可能枚数。

1

) CMY 合成印刷可能枚数+補助カートリッジの個別の印刷可能枚数公表値。

この場合の合成印刷可能枚数は,シアン,マゼンタ,イエローの三つのインクカートリッジでの

合成印刷可能枚数。

2

)  黒カートリッジを除く主要カートリッジと補助カートリッジとを合わせた合成印刷可能枚数。

注記

  この場合の合成印刷可能枚数は,合成表示しようとする n 種類のインクカートリッジの印刷可

能枚数として報告する。また,合成印刷可能枚数に使用するインクの色を記載する。

3

)  全インクカートリッジの個別の印刷可能枚数公表値。

c

)  前述の合成印刷可能枚数表示を可能とする条件を満たさない補助カートリッジの印刷可能枚数公表値

(推定値)

1

)  インクカートリッジの質量から推定された個別印刷枚数を用いて算定される印刷可能枚数。

2

)  規定数である 9 個以下のインクカートリッジの個別印刷枚数から算定される印刷可能枚数。

d

)  印刷可能枚数の測定で使用したインクカートリッジ色の総数。

推奨例:


17

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

CMYK4 色の各色分離形カートリッジを合成印刷可能枚数で表示する場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合:

インクカートリッジ印刷可能枚数:

3 カートリッジ        合成平均  505 ページ(合成平均には C,M 及び Y を使用)
黒カートリッジ            平均  1 100 ページ 
 
4 色のカートリッジ(C,M,Y 及び黒)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

上記の例で,シアンカートリッジだけを合成印刷可能枚数で表示する場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合

インクカートリッジ印刷可能枚数:

3 カートリッジ      合成平均  505 ページ  (合成平均には C,M 及び Y を使用)
 
4 色のカートリッジ(C,M,Y 及び黒)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

上記の例で,シアンカートリッジだけを個別の印刷可能枚数で表示する場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合

インクカートリッジ印刷可能枚数:

シアンカートリッジ    平均  502 ページ 
 
4 色のカートリッジ(C,M,Y 及び黒)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

CMYK4 色の各色分離形カートリッジを個別の印刷可能枚数で表示する場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合

インクカートリッジ印刷可能枚数:

シアンカートリッジ    平均  502 ページ 
マゼンタカートリッジ  平均  515 ページ 
イエローカートリッジ  平均  489 ページ 
黒カートリッジ

平均  1 100 ページ

4 色のカートリッジ(C,M,Y 及び黒)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

CMY 一体形カートリッジと分離形の黒カートリッジとの場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合


18 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

インクカートリッジ印刷可能枚数:

CMY カートリッジ  平均  505 ページ

黒カートリッジ      平均  1 100 ページ

2 色のカートリッジ(C,M,Y 及び黒)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

各色分離形の C,M,Y,K カートリッジと補助カートリッジ LC,LM との推定印刷可能枚数を公表する場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合

インクカートリッジ印刷可能枚数:

3 カートリッジ        合成平均 505 ページ(合成平均には C,M 及び Y を使用)
黒カートリッジ            平均 1

100 ページ

補助カートリッジ L        推定 5

100 ページ

補助カートリッジ LM      推定 2

500 ページ

6 色のカートリッジ(C,M,Y,黒,LC 及び LM)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

分離形の C,M,Y,K カートリッジと最小サンプル数の測定を行った補助カートリッジ LC,LM との場合

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合

インクカートリッジ印刷可能枚数:

シアンカートリッジ    平均 502 ページ 
マゼンタカートリッジ  平均 515 ページ 
イエローカートリッジ  平均 489 ページ 
黒カートリッジ        平均 1

100 ページ

LC カートリッジ      平均 1

200 ページ

LM カートリッジ      平均 1

500 ページ

6 色カートリッジ(C,M,Y,黒,LC 及び LM)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

又は

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合

インクカートリッジ印刷可能枚数:

5 カートリッジ        合成平均  505 ページ  (合成平均には C, M, Y,  黒, LC, LM を使用)
黒カートリッジ            平均  1 100 ページ

6 色カートリッジ(C,M,Y,黒,LC 及び LM)を連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値


19

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

附属書 A

参考)

かすれの例

序文

この附属書は,かすれの例を記載するもので,規定の一部ではない。

図 A.1

かすれの例


20 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

附属書 B

参考)

すじの例

序文

この附属書は,すじの例を記載するものであって,規定の一部ではない。

図 B.1

すじの例


21

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

附属書 C 

規定)

試験報告書式

序文

この附属書は,試験報告書式の一例について規定する。

印刷可能枚数の公表値:

プリンタ PDL5900 を標準テストページセットで試験した場合:

インクカートリッジの印刷可能枚数:

3 カートリッジ  合成平均   505  ページ  (合成平均には C,M 及び Y を使用)

黒カートリッジ      平均  1 100  ページ

連続印刷において得られた数値

JIS X 6937

に基づく公表値 

信頼水準 90 %下限推定値

シアンカートリッジ=450 ページ

マゼンタカートリッジ=580 ページ

イエローカートリッジ=500 ページ

黒カートリッジ=1 100  ページ

試験実施日:  2006/10/20 – 2006/10/30

試験に関する問合せ先:  カートリッジ試験協会

東京都港区赤坂 XXXX-X-X    TEL:03-XXXX-XXXX

使用したプリンタ機種:     PDL5900

シアンカートリッジ形名:

C45

マゼンタカートリッジ形名: M45

イエローカートリッジ形名: Y45

ブラックカートリッジ形名: K45

測定で使用したカートリッジ数:

C=19, M=19, Y=18, K=9

計算で使用したカートリッジ数:

C=18, M=18, Y=18, K=9

トナーカートリッジの種類:

分離形

補助カートリッジ:

ライトシアン,ライトマゼンタ

印刷モード:

連続

測定で使用したプリンタの数:

3 台

測定で使用した用紙:

ハイライト 70 g/m

2

  コピー用紙

用紙サイズ:

A4

用紙送り方向:

縦送り

コンピュータ機種:   VectorPC

7155


22 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

CPU:

PentiumⅡ,1.8 GHz

メモリサイズ:

256

Mbite

インタフェース:

USB2.0

ドライバのバージョン:

ドライババージョン 1.03b

オペレーティングシステム:

Windows XP SP2

アプリケーションソフト:

Acrobat バージョン 6.01

標準テストページセットのバージョン:

バージョン 200601

毎日のプリンタ電源の投入・切断:  あり

その他:

フッターがページ数として使用されている

自動テストファイル AAA が使用されている

カートリッジ試験結果:

プリンタ #1:  AAAA69675

カートリッジ

温度

印刷可能枚数

公表値計算での

ロット番号

平均

最大

最小

使用の有無

1セット目

2セット目

3セット目

4セット目

5セット目

6セット目

7セット目

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


23

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

プリンタ #2:  BBBB69675 

カートリッジ

温度

印刷可能枚数

公表値計算での

ロット番号

平均

最大

最小

使用の有無

1セット目

2セット目

3セット目

4セット目

5セット目

6セット目

7セット目

プリンタ #3:  CCCC69675

カートリッジ

温度

印刷可能枚数

公表値計算での

ロット番号

平均

最大

最小

使用の有無

1セット目

2セット目

3セット目

4セット目

5セット目

6セット目

7セット目

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


24 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

まとめ 

カートリッジ

カートリッジ

カートリッジ

個数

個数

個数

プリンタ

1

プリンタ

1

プリンタ

1

#1

2

#2

2

#3

2

3

3

3

4

4

4

5

5

5

6

6

6

7

7

7

8

8

8

9

9

9

10

10

10

11

11

11

12

12

12

13

13

13

14

14

14

15

15

15

16

16

16

17

17

17

18

18

18

19

19

19

20

20

20

合計
平均

標準偏差

信頼水準90%下限推定値

 

注記

  (必要があれば記す。)

プリンターAAAA69675 において,インクカートリッジ AD499444 は,クリーニング作業回数オーバー

のため,215 ページで中止した。この結果は,印刷可能枚数の計算には使用していない。このインクカー

トリッジは新しいインクカートリッジと交換し,測定を継続した。

インクカートリッジ SE989395 はインクもれのため,234 ページで中止した。この結果は,印刷可能枚数

の計算には使用していない。


25

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

附属書 D 

参考)

プロセスフローチャート

序文

この附属書は,プロセスフローチャートを記載するもので,規定の一部ではない。

図 D.1

プロセスフローチャート


26 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

図 D.1

プロセスフローチャート

続き


27

X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

附属書 E

参考)

JIS X 6931 とのインクジェット性能の対比方法

序文

この附属書は,

JIS X 6931

とのインクジェット性能の対比方法を記載するもので,規定の一部ではない。

印刷方式の違いを超えて印刷可能枚数が比較できれば,それは顧客にとって有用となる。ISO/IEC JTC

1/SC 28 は,カラーインクジェットプリンタ及びカラー電子写真式プリンタの両方で使用できるカラー用

の標準テストページセットを

JIS X 6938

で制定した。

一方,

JIS X 6931

では,モノクロ文書の印刷がほとんどを占めるような場合,又は,カラープリンタと

モノクロプリンタとの比較が必要な場合に,カラーインクジェットプリンタ及びカラー電子写真式プリン

タのいずれでも,印刷可能枚数測定に使用できるようなモノクロ用の標準テストページを定義している。

なお,

附属書 E

に示すこの方法の意図するところは,

JIS X 6938

を用いた“黒カートリッジの印刷可能

枚数測定”に取って代えてしまおうというのではなく,

JIS X 6938

を用いた測定に加えて活用しようとい

うものである。

設置,サンプル数,インクカートリッジの寿命決定,及び印刷可能枚数の決定に関して,

JIS X 6937

中で類似したパラメータ(要素)が規定されているが,モノクロ及びカラーテストページの両方に適用が

可能である。ただし,次の例外事項がある。

3.1  かすれ

ページ上の横方向に顕著な濃度均一性の低下が発生する現象。濃度が変化したかの判断は各々のテ

ストカートリッジごとの 10 ページ目を参照してなされる。 

3.12  補助カートリッジ

取り付けられるカートリッジの内,最高濃度の黒カートリッジ以外のもの。これにはすべての補助

カートリッジ同様,最高濃度のシアン,マゼンタ,及びイエローが含まれる。 

4.1  下準備

次に記載の設定を除いては,プリンタのすべての画像及び印刷品位調整機能は,工場であらかじめ

設定されたままにしておき,プリンタドライバはインストール時の初期設定状態にしておく。

−  “黒だけ”又は“文字だけ”の印刷モードが準備されているドライバであれば,そのモードを使

用する。選択した印刷モード(設定)を試験報告書に記載しなければならない。

−  プリンタに自動メディア検知機能がある場合には,その機能をオフにし,用紙設定を普通紙にす

る。これは,不正確なメディア検知を避けるためである。

−  プリンタとドライバとの設定が異なる場合には,ドライバの初期設定を用いなければならない。

測定中は,使用者が設定できるインク節約モード(ドラフトなど)はすべてオフにする。

JIS X 6931

で規定している標準テストページを用いた測定終了後,最高濃度の黒カートリッジ以外のす

べてのカートリッジは補助カートリッジとして扱われ,印刷可能枚数が報告されることになる。

印刷可能枚数試験報告書には,測定に用いたテストページが

JIS X 6938

で定めるカラー標準テストペー


28 
X 6937:2008 (ISO/IEC 24711:2006)

ジセットなのか,又は

JIS X 6931

で定めるモノクロ標準テストページなのかを明記しなければならない。

同一のテストページ又は同一のテストページセットを用いた場合に限り印刷可能枚数の比較ができる。ま

た,この報告は,

JIS X 6937

で規定する黒カートリッジの印刷可能枚数に取って代わるものではない。こ

の付加試験方法は,追加情報を提供するためだけに用いられるものであり,

JIS X 6937

で規定している方

法で決定した印刷可能枚数の代わりにはなり得ない。

インクカートリッジの印刷可能枚数を取扱説明書,販売促進資料,又は包装材に表記する場合,少なく

とも次の情報を盛り込まなければならない。

JIS X 6937

に従った測定で得た結果

JIS X 6931

で規定されているテストページを用いて,

JIS X 6937

で定義されている測定方法で決定し

た付加的な印刷可能枚数であることの記述

−  連続印刷試験で得られた値

カートリッジが複数のプリンタで使用することができる場合は,次の情報のうち一つを報告しなければ

ならない:

−  測定を行ったプリンタとインクカートリッジとの組合せ

−  測定を行ったすべてのプリンタ中の最小印刷可能枚数公表値

−  測定を行ったすべてのプリンタの印刷可能枚数公表値の範囲

上記の箇条書きに示した 3 項目は,実際に測定を行った結果でなければならない。

プリンタ YYY で標準テストページセットを用いて試験した場合:

インクカートリッジ印刷可能枚数

シアンカートリッジ          平均  502 ページ

マゼンタカートリッジ        平均  515 ページ

イエローカートリッジ        平均  489 ページ

黒カートリッジ              平均  1 100 ページ

連続印刷試験で求めた値

JIS X 6937

に基づく公表値

JIS X 6931

で規定されているテストページを用いると次の結果になる

黒カートリッジ              平均  1 200 ページ

補助シアンカートリッジ      推定  8 100 ページ

補助マゼンタカートリッジ    推定  5 100 ページ

補助イエローカートリッジ    推定  8 200 ページ