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X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

2

3  用語及び定義 

2

4  測定要素及び条件

4

4.1  下準備

4

4.2  サンプル数 

5

4.3  印刷モード 

6

4.4  測定環境 

6

4.5  用紙

7

4.6  保守

7

4.7  試験ファイル 

7

5  測定方法

8

5.1  測定手順 

8

5.2  トナーカートリッジ又はプリンタ不良の処理手順 

9

6  印刷可能枚数の決定及び表記方法

9

6.1  印刷可能枚数公表値の決定 

9

6.2  試験報告書 

10

6.3  印刷可能枚数の公表方法 

10

附属書 A(参考)かすれの例 

13

附属書 B(参考)寿命判定手順流れ図

14

附属書 C(規定)報告書見本 

16

附属書 D(参考)JIS X 6931 との比較方法

19

 


 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人ビジネス機械・情報システム産業協

会(JBMIA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申

出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 X

6932

:2008

(ISO/IEC 19798

:2006

)

カラー電子写真式プリンタ及びプリンタ複合機の

トナーカートリッジ印刷可能枚数測定方法

Method for the determination of toner cartridge yield for colour printers and

multi-function devices that contain printer components

序文 

この規格は,2006 年に第 1 版として発行された ISO/IEC 19798 を基に,技術的内容及び対応国際規格の

構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

この規格は,標準的な事務所で使用する標準テストページセットを使用して,カラー電子写真式プリン

タ用のトナーカートリッジ(オールインワンタイプのトナーカートリッジ及び感光体を含まないトナーカ

ートリッジ)の印刷可能枚数を測定する方法の標準化を目的としている。標準テストページセットは,典

型的な事務用文書の一例であることを意図しているが,写真を印刷することは考慮していない。

注記 1  “オールインワン”とは,感光体,現像,クリーニングユニットなどが一体になったものを

いう。

注記 2  トナーカートリッジの寿命は,通常,印刷可能枚数で表す。

この規格は,次の事項を規定する。

−  製造業者,試験機関などが“トナーカートリッジの印刷可能枚数”を決定するために行う測定の方法

−  測定結果から,トナーカートリッジの印刷可能枚数公表値を決定する方法

−  製造業者が使用者に提供する資料類に,トナーカートリッジの印刷可能枚数を記載する適切な方法

トナーカートリッジの寿命の判定は,トナーカートリッジ内の使用できるトナーを消耗することによっ

て発生する“画像のかすれ”又は“トナーなし検知機能による自動印刷停止”という二つの現象のいずれ

かで行う。

この規格は,ランニングコスト(ページ単価=コスト/ページ)の見積りを行う上での要素の一つを測

定する場合にも適用可能である。この規格は,ランニングコストを直接測定するためのものではなく,マ

ゼンタ,シアン,イエロー及び黒の各トナーカートリッジの印字可能枚数を測定するためだけのものとす

る。ほとんどの場合,ランニングコストはトナーカートリッジの印刷可能枚数という要素だけでは決まら

ない。ランニングコストの計算方法を提供することは,この規格の適用範囲外とする。

適用範囲 

この規格は,カラー電子写真式プリンタ用の,トナーを収容するカートリッジ(オールインワンタイプ

のトナーカートリッジ及び感光体を含まないトナーカートリッジ)の印刷可能枚数の測定方法,決定方法

及び表記方法について規定する。この規格は,コンピュータからのデジタルプリント信号が入力できる多

機能な電子写真式プリンタ複合機,すなわち,印刷機能をもつ複合機器にも適用可能である。



X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

この規格は,シアン,マゼンタ,イエロー及び黒のトナーカートリッジを用いて普通紙に印刷した場合

の印刷可能枚数測定に使用することだけを意図したものである。この規格による測定結果を,品質,信頼

性などのトナーカートリッジ印刷可能枚数測定以外の目的に使用することはできない。

この規格は,最小印刷サイズが A3 サイズ以上の大判プリンタ及び写真印刷専用プリンタには適用しな

い。

注記 1  トナー補給式(すなわち,現像器又はトナー容器が印刷装置内に組み込まれていて,使用者

が交換できないような構造のトナーカートリッジ及びトナーボトル式の印刷装置)における

補充用のトナーカートリッジ及びトナーボトルの印刷可能枚数測定にこの規格を適用する場

合には,ここで規定している手順の一部を変更する必要がある。この規格は,一般的な事務

所で使用される機器を指向しており,この規格で測定するトナーカートリッジの寿命が,保

守管理にかかる主要な費用とはならない,大量又は大判プリンタには適用しない。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/IEC 19798:2006,  Method for the determination of toner cartridge yield for colour printers and

multi-function devices that contain printer components (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを

示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。西暦年の

付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS X 6938  事務機械消耗品の印刷可能枚数測定用カラーテストページセット

注記  対応国際規格:ISO/IEC 24712,Colour test pages for measurement of office equipment consumable

yield (IDT)

JIS X 6931  モノクロ電子写真式プリンタ及びプリンタ複合機のトナーカートリッジ印字可能枚数測

定方法

注記  対応国際規格:ISO/IEC 19752,Information technology−Method for the determination of toner

cartridge yield for monochromatic electrophotographic printers and multi-function devices that

contain printer components (IDT)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

かすれ  (fade)

画像濃度均一性の著しい低減(明度の増加)が,診断ページの周囲にある帯の部分に発生する現象。 

注記 1  明らかな画像の欠落が生じていない場合でもかすれという。

注記 2  この測定方法では,標準テストページセットの診断ページの周囲にある帯部分に 3 mm 以上

の幅にわたって,濃度低下が目立つ状態になったときをかすれという。通常,かすれは印刷

時に用紙の搬送方向と平行に発生する。測定するトナーカートリッジごとに 100 枚目(診断

ページ)の印刷見本を保管し,これを濃度変化比較のための判定基準見本として用いる。か

すれの例については,

附属書 を参照する。


3

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

3.2 

トナーカートリッジ振り  (shake procedure) 

製造業者が,トナーカートリッジ取扱説明書などにトナーカートリッジを振る方法を記載している場合

に限り,その方法に従って実施する作業。

注記  トナーカートリッジ振りを行った場合には,報告書にそのことを記載する。

3.3 

トナー少量  (toner low) 

トナーカートリッジ交換がまもなく必要になるようなトナーの量になっていることを検出したときに,

プリンタが発生する警告。

注記  この警告は,トナーがなくなっていることを示しているわけではない。

3.4 

トナーなし  (toner out) 

トナーカートリッジのトナーが使い果たされ,使用者の介在なしには,正常な印刷を続行することがで

きないときにプリンタが発生する警告。

注記  この測定では,プリンタの印刷動作を停止し,かつ,印刷続行するためにトナーカートリッジ

の交換が必要な場合にだけ,トナーなしという用語を用いる。

3.5 

寿命  (end of life)

プリンタがトナーなし警告を発生した時点,又は,次に示す条件でかすれが発生した時点。

注記 1  この定義の一般的な意味は,寿命近くでトナーカートリッジ振りを 2 回まで許可し,2 回目

のトナーカートリッジ振りの後の最初にかすれが発生した時点を寿命と確定することをいう。

通常,トナーカートリッジ振りを行うのは印刷のかすれが発生した時点とする。ただし,プ

リンタにトナー少量検知機能が装備されている場合,測定者の便宜上,1 回目,2 回目又はそ

の両方とも,かすれ発生時の代わりに,トナー少量警告発生時点で,トナーカートリッジ振

りを行ってもよい。製造業者が取扱説明書などにトナーカートリッジ振りを明記していない

場合には,トナーカートリッジ振りを行わず,最初にかすれが発生した時点を寿命とする。

測定中に印刷したページの中で,画像のかすれが認められるページについては,トナーカー

トリッジの印刷枚数からその枚数を差し引く。

注記 2  プリンタにトナーなし検知機能が装備されている場合,プリンタがトナーなし警告を発生し

た時点を寿命とする。ただし,トナーなし警告を発生するより先にかすれが発生し,かつ,

トナーカートリッジ振りが規定されていない場合には,かすれが発生した時点を寿命とする。

トナーなし検知機能が装備されているプリンタで,かつ,トナーカートリッジ振りが規定さ

れている場合,プリンタがトナーなし警告を発生する前に,かすれが発生した時点で,

注記

に示すとおり,トナーカートリッジ振りを 2 回まで行ってもよい。ただし,トナーカート

リッジ振りを 2 回行った後のトナーなし警告発生前に,かすれが発生した場合には,3 回目

のかすれが発生した時点を寿命とする。測定中,トナーなし警告がいかなる時点で発生して

も,その時点をトナーカートリッジの寿命とする。

注記 3  トナー補給式(トナーボトル交換式,ホッパへのトナー補給式など)に適用する場合,この

定義の意味はあらかじめ選択した時点を擬似的に寿命(寿命判定ポイント)と確定すること

をいう。トナー少量検知機能又はトナーなし検知機能が装備されている場合,トナー少量警



X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

告又はトナーなし警告発生時点を擬似的に寿命(寿命判定ポイント)としてもよい。いずれ

の場合においても,どの時点を寿命判定ポイントとしたかを試験報告書に記載する。

注記 4  測定中にカートリッジ振りを行った場合,1 回目及び 2 回目のいずれについても,トナーカ

ートリッジ振りを行ったのは,トナー少量警告発生時点か,それともかすれ発生時点かを試

験報告書に記載する。測定中に印刷したページの中で,画像のかすれが認められるページは,

トナーカートリッジの印刷枚数として無効とする。

注記 5  この定義の適用に関しては,附属書 に記載した流れ図を参照する。

注記 6  上記の注記 及び注記 に示した内容の理解を助けるため,表にして次に例示する。

判定条件

装備及び処理

寿命の定義

トナーなし

検知機能

トナー

カートリッジ

振り規定

トナー少量

検知機能

トナーカートリッジ振り

の実行 (2 回まで)

なし

例 

かすれが発生した時点

なし

あり

なし

例 

トナーなし警告又はかすれのどち
らかが先に発生した時点

あり

なし

あり

しない

なし

かすれが発生した時点

例 

3 回目のかすれが発生した時点

なし

あり

かすれ又はトナー少量警
告が発生した時点

なし

かすれが発生した時点

例 

トナーなし警告又は 3 回目のかす
れのどちらかが先に発生した時点

あり

あり

あり

かすれ又はトナー少量警

告が発生した時点

3.6 

個別印刷可能枚数  (individual cartridge yield)

トナーカートリッジ装着から寿命(3.5 参照)までに印刷した診断ページ(標準テストページセットの 5

ページ目)の枚数を 5 倍した値。

注記  5 ページの標準テストページセットの途中でトナーなしによって印刷が中断した場合には,診

断ページの印刷枚数をカウントする。トナーカートリッジ交換後に,残っていた印刷処理とし

て最初に印刷する診断ページは,交換後のトナーカートリッジ印刷可能枚数の計算に含める。

カウントした標準テストページセット数の中には,かすれのあるページを含む可能性もあるが,

測定を簡素化するため,寿命の判断は  診断ページ(標準テストページセットの 5 ページ目)だ

けで行う。

3.7 

印刷可能枚数公表値 (declared cartridge yield)

6.1 及び 6.3 に定める計算式に基づき算出した,信頼水準 90  %の下限推定値(LCB)以下の値。

測定要素及び条件 

4.1 

下準備 

プリンタを水平な場所に置き,

プリンタ取扱説明書の設置手順に従って設置する。

プリンタドライバは,

製造業者のウェブサイト又はプリンタの附属品から入手可能な最新のプリンタドライバを使用する。試験


5

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報告書には,プリンタドライバのバージョンを記載する。トナーカートリッジは,トナーカートリッジ取

付手順書に従って正しく取り付ける。トナーカートリッジの取付けについて,プリンタ取扱説明書とトナ

ーカートリッジ取付手順書とに矛盾がある場合には,トナーカートリッジ取付手順書の記載内容を優先す

る。ただし,プリンタ又はプリンタドライバの設定の変更を推奨する場合には,プリンタ取扱説明書の記

載内容を優先する。

測定で使用するトナーカートリッジがトナー補給式又はトナーボトル式である場合には,測定を開始す

る前に,トナーカートリッジ 1 セットを寿命まで各プリンタで印刷する。この 1 セット分のトナーカート

リッジを使い切ったときの印刷枚数は記録しない。また,この印刷はどのような環境下で行ってもよい。

この 1 セット分のトナーカートリッジは,プリンタのトナーレベルを測定開始可能状態にするために用い

る。

注記 1  所定のトナーレベル状態にするために用いるトナーカートリッジは,トナー満杯状態から始

めなくてもよい。大容量トナー容器のプリンタシステムの場合,トナー満杯状態から始める

と,所定のトナーレベル状態にするためだけに数万ページもの印刷をしなければならなくな

ってしまう。

プリンタのすべての画像及び印刷品位調整機能は,工場であらかじめ設定されたままにしておき,プリ

ンタドライバはインストール時の初期設定(デフォルト)にしておく。プリンタの設定とプリンタドライ

バの設定とが異なる場合,プリンタドライバの初期設定(デフォルト)を用いる。使用者が選択できるト

ナー節約モードは,測定を行うときはすべて無効(オフ)にしておかなければならない。プリンタに自動

用紙検知機能がある場合には,その機能を無効(オフ)にし,用紙設定を普通紙にする。これは,不正確

な用紙検知を避けるためである。

プリンタに PDF 解釈機能が備わっている場合には,代替フォントにセットしないようなプリンタの初期

設定(デフォルト)であれば,その機能を用いてもよい。プリンタの PDF 解釈機能を用いた場合には,試

験報告書にそのことを記録する。

標準テストページセットを正確に印刷するため,

“用紙サイズに合わせて印刷(fit to page)”などの印刷サ

イズ調節機能及びフォント置換え機能は,無効(オフ)にしなければならない。グラフィック表現に関し

ては,もし選択可能であるならば,アプリケーションソフトウェア及び OS ソフトウェアの機能ではなく,

プリンタの機能を用いる。標準テストページセットは,そのファイルに埋め込まれたフォントを使用し,

標準テストページセットの規格(JIS X 6938)に規定された寸法で印刷しなければならない。

“ページの中央

配置”などのページ位置調節機能は,標準テストページセットの全画像を確実に印刷するために使用して

もよい。カラーマネージメント機能が使用可能な場合には,プリンタ及びプリンタドライバの関連機能の

すべてを初期設定(デフォルト)にする。プリンタ,プリンタドライバ,アプリケーションソフトウェア

などの各種機能の設定が,測定結果に影響する可能性がある場合には,その機能の設定内容を試験報告書

に明記する。

注記 2  アプリケーションソフトウェア(PDF Reader など),プリンタドライバ及びプリンタには,“用

紙サイズに合わせて印刷”などの印刷サイズ調整機能が備わっているので,測定開始前にす

べての印刷サイズ調整機能を選択していないことを確認する。

4.2 

サンプル数 

印刷可能枚数測定に必要なサンプル数は,1 種類のトナーカートリッジにつき,3 台以上のプリンタで,

プリンタごとにそれぞれ最低 3 個ずつとする。プリンタごとのトナーカートリッジ測定個数は等しくなる

ようにしなければならない。例えば,3 台のプリンタでそれぞれ 1 色につき 3 個のトナーカートリッジを



X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

測定する。代表的な 4 色の個別形トナーカートリッジをもつカラープリンタの場合には,黒 (K) を 9 個,

シアン (C) を 9 個,マゼンタ (M) を 9 個,及びイエロー (Y) を 9 個の合計 36 個のトナーカートリッジ

を測定する。

上記で規定した最小サンプル数より多くの数のプリンタ又はトナーカートリッジで測定する場合,1 台

のプリンタ当たりの測定トナーカートリッジ個数が等しくなるようにしなければならない。例えば,最小

サンプル数より 1 台多くのプリンタを用いて測定を行う場合,4 色カートリッジ方式においては,48 個(ト

ナーカートリッジ 3 個×4 色×プリンタ 4 台)のトナーカートリッジで測定を行う。

既に市販されているトナーカートリッジの測定を行う場合には,複数の供給元又は異なる生産ロットの

プリンタ及びトナーカートリッジを用いることが望ましい。プリンタ及びトナーカートリッジは,それぞ

れの取扱説明書に記載されている使用期限内のものでなければならない。

注記  測定中にトナーカートリッジ及び/又はプリンタに不具合が生じ得ることを考慮し,予備のプ

リンタ及び/又はトナーカートリッジを準備しておくことが望ましい。

4.3 

印刷モード 

トナーカートリッジ印刷可能枚数の測定は,片面の半連続印刷動作によって行う。プリンタドライバは

初期設定(デフォルト)印刷モードに設定する。標準テストページセット 5 ページを一つの印刷処理とし

て必要印刷部数を印刷する。これによって,印刷処理間のキャリブレーション及び/又は自動保守動作の

実行を可能にする。用紙補給,一日の終業などの理由による測定の休止を入れてもよい。トナーカートリ

ッジの測定開始から寿命に達するまでの間,連続的な印刷動作又は定格印刷速度に近い印刷動作が途切れ

ないよう努めなければならない。

カラー電子写真式プリンタは,一般的にある程度枚数の印刷をした後,又は,ある一定時間以上の電源

遮断(オフ)状態若しくは機器を使用しない状態の後,キャリブレーションが必要となる。このキャリブ

レーションによって,ある程度の印刷枚数分のトナーを消費する。プリンタ使用者は,通常,連続印刷モ

ードでは印刷を行わないが,測定に要する時間を短縮し,測定の“繰返し再現性”を高めるために,半連

続印刷モードを採用している。実際の使用状態によっては,プリンタ使用者が経験する印刷可能枚数と,

この方法で測定して得た印刷可能枚数とに,有意差がある可能性がある。

4.4 

測定環境 

温度及び相対湿度は,測定結果に大きく影響する場合がある。このため,測定は次の条件下で実施しな

ければならない。

温度    :試験室平均 23 ℃±2  ℃

少なくとも 15 分ごとに記録した値の 1 時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均が常

時 20  ℃から 26  ℃の範囲内でなければならない。

相対湿度:試験室平均 50 %±10  %RH

少なくとも 15 分ごとに記録した値の 1 時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均が常

時 35  %∼65  %の範囲内でなければならない。

例  1 個のトナーカートリッジの測定中 15 分ごとに読み取った温度の計算例を,次に示す。


7

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

t

1

t

2

t

3

t

4

t

5

t

6

t

7

t

8

t

9

t

10

t

11

t

12

温度

24.0   23.4   20.5   24.2   23.6  22.0  25.5  24.7  22.1  20.8  22.0   23.5

試験室

平均温度

移動平均 
温度

23.0   22.9  22.6  23.8  24.0 23.6 23.3 22.4

 22.1

23.0

移動平均温度  T

i

  =(t

i

3

t

i

2

t

i

1

t

i

)/4

試験室平均温度  =(t

1

t

2

+ … +t

12

)/12

上の表及び式から,試験室平均温度は 23.0  ℃,移動平均最大値は 24.0  ℃,そして最

小値は 22.1 ℃となる。これらの値は,表中に“網かけパターン”で示している。試験

室平均温度及び試験室平均相対湿度は,移動平均の平均値ではなく,すべての測定値の

平均値とする。

測定環境は,試験報告書に記載する。個々のトナーカートリッジの測定を行ったときの,温度及び相対

湿度の,移動平均最大値及び移動平均最小値も試験報告書に記載する。

試験報告書の例を

附属書 C  に示す。

測定で用いるすべてのものは,測定環境の温度になじませておく。プリンタ,用紙及びトナーカートリ

ッジは,測定前に少なくとも 8 時間以上,この測定環境条件下においてなじませる。環境になじませると

き,トナーカートリッジに光による疲労又は劣化が生じないように注意を払いながら出荷用の包装材を開

いておく。用紙は,包装紙を未開封の状態でなじませてもよい。

プリンタ,用紙,トナーカートリッジなどを低温環境から測定環境に移動する場合,結露させてはなら

ない。

4.5 

用紙 

一般的な坪量の代表的な用紙を使用する。また,当該プリンタの推奨紙でなければならない。測定で使

用した用紙の製造業者,坪量及びサイズ(A4 又は同等サイズ)を試験報告書に明記する。プリンタに自動

用紙検知機能がある場合には,その機能を無効(オフ)にし,用紙設定を普通紙にする。自動用紙検知機

能は,印刷可能枚数に影響を及ぼすことがある。

4.6 

保守 

プリンタ及びトナーカートリッジの取扱説明書に従って,

測定に用いるプリンタの保守点検を実施する。

4.7 

試験ファイル 

試験ファイルの概要及び仕様は,JIS X 6938 による。測定は,入力として最新の公式電子ファイルを使

用して行わなければならない。最新の公式電子ファイルは,ISO/IEC JTC 1/SC 28 のホームページ

(http://www.iso.org/jtc1/sc28)  に格納されている。指定された正しい試験ファイル(公式電子ファイル)を

使用しなかった場合には,測定結果を無効とする。試験ファイルのほかには,一般的に入手可能な PDF

Reader 及びプリンタドライバを使って印刷入力データを生成し,ファイル送信をプリンタに直接行うよう

にする。コンピュータとプリンタとの接続方法を試験報告書に記載する。測定を自動化するときには,自

動化した場合と直接印刷をした場合とが同じ結果になるのであれば,あらかじめ生成した印刷ファイルを

使用してもよい。測定を自動化し,あらかじめ生成した印刷ファイルを使用した場合には,そのことを試

験報告書に記載する。試験ファイルのバージョン,プリンタドライバのバージョン及び PDF Reader のバー

ジョンも試験報告書に記載する。測定を始める前に,試験ファイル(標準テストページセット)を 1 セッ

ト印刷し,

画像及び寸法が適切であるかを確認する。

標準テストページセットの各ページの正しい寸法は,

JIS X 6938 の規定による。



X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

注記 1  幾つかの PDF Reader のバージョンが存在するが,バージョンの違いによって印刷可能枚数測

定結果に影響する可能性がある。使用する PDF Reader の,最新バージョンを測定に用いるこ

とが望ましい。

この測定に関係のないソフトウェアに起因するばらつきを減らすために,プリンタドライバ,PDF Reader,

及び試験制御ソフトウェアだけをインストールした簡素な状態の OS ソフトウェア及びプリンタで試験フ

ァイル生成を行うことが望ましい。同一プリンタ又は異なるプリンタ間において,古いバージョンのプリ

ンタドライバによって,印刷可能枚数の測定結果に影響する可能性があることが判明している。

注記 2  ページを数えるのに便利なように,テストページにヘッダー又はフッターを追加してもよい。

その場合には,印刷可能枚数への影響を最小化するため,追加するヘッダー及びフッターは

極力小さくする。テストページにヘッダー又はフッターの機能を用いた場合には,試験報告

書にそのことを記載する。

OS,RAM 容量,CPU,又はアプリケーションソフトウェアの種類によっては,測定結果

に影響を与える可能性があるため,プリンタ取扱説明書に記載の推奨コンピュータ環境に従

わなければならない。測定で使用したコンピュータ環境に関する情報のすべてを試験報告書

に記載する。

測定方法 

5.1 

測定手順 

a)  プリンタ取扱説明書に従って,少なくとも 3 台のプリンタを設置する。測定で使用するトナーカート

リッジがトナー補給式又はトナーボトル式である場合には,測定を行う前にトナーカートリッジ1セ

ット分の予備カートリッジを 3.5 で説明している“寿命判定ポイント”まで 4.1 に規定するとおり印刷

する。この 1 セット目の予備カートリッジを使い切ったときの印刷枚数は記録しない。また,この印

刷はどのような環境下で行ってもよい。

b)  新しいトナーカートリッジ一式のすべての包装を解く。取付手順書に従って,測定用の新品カートリ

ッジをすべて装着する。トナーカートリッジの取付けについて,プリンタ取扱説明書とトナーカート

リッジ取付手順書とに矛盾がある場合には,トナーカートリッジ取付手順書の記載内容を優先する。

ただし,プリンタ又はプリンタドライバの設定の変更を推奨する場合(例えばプリンタの設定を変更

する注意書)には,プリンタ取扱説明書の記載内容を優先する。

c)  測定を開始し,トナーカートリッジごとに印刷した診断ページの枚数(標準テストページセットの 5

ページ目)を数える。

d)  最初の一組のトナーカートリッジの測定中,100 ページ目(診断ページ)をかすれの比較対照見本と

して保管しておく。

e)  トナーカートリッジが寿命に到達したら,3.6 に定めるとおり,個別印刷可能枚数を記録する。

f)  空になったトナーカートリッジを取り外す。空のトナーカートリッジを新品カートリッジに交換する。

残りの各カートリッジに対して上記手順 c)d)  及び e)  を繰り返し実施する。最小サンプル数 9 個(3

台のプリンタについて,各色 3 個ずつ)すべての測定が完了するまで,追加カートリッジを用いて測

定を続行する。その結果,ある色のトナーカートリッジについては 3 個以上の測定を行う必要が生じ

る可能性がある。

注記  トナーカートリッジの寿命判定方法を,まとめて表にして次に例示する。この表は 3.5 注記 6

の表と同じ内容となる。


9

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

トナー

カートリッジ

振り規定

トナー少量

検知機能

トナーなし

検知機能

トナーカートリッジ振り

の実行(2 回まで)

寿命の判定

例 

なし

なし

なし

しない

かすれが発生した時点

例 

なし

なし

あり

しない

トナーなし警告又はかすれのどちら
かが先に発生した時点

例 

なし

あり

なし

しない

かすれが発生した時点

例 

なし

あり

あり

しない

トナーなし警告又はかすれのどちら
かが先に発生した時点

例 

あり

なし

なし

かすれが発生した時点

3 回目のかすれが発生した時点

例 

あり

なし

あり

かすれが発生した時点

トナーなし警告又は 3 回目のかすれ
のどちらかが先に発生した時点

例 

あり

あり

なし

かすれ又はトナー少量警
告が発生した時点

3 回目のかすれが発生した時点

例 

あり

あり

あり

かすれ又はトナー少量警
告が発生した時点

トナーなし警告又は 3 回目のかすれ
のどちらかが先に発生した時点

5.2 

トナーカートリッジ又はプリンタ不良の処理手順 

測定中に,トナーカートリッジ又はプリンタに不具合が生じる可能性がある。その場合には,次に示す

方法で処理する。

トナーカートリッジの不具合とは,

“寿命に到達する前にトナーカートリッジの交換が必

要となる問題が発生すること”と定義する。感光体の損傷,過度のトナーもれ,構造上の故障などがその

例となる。プリンタの不具合とは,

“正常なプリント動作を妨げるような,使用者が処理できないエラーが

発生すること”と定義する。プリンタのレーザービーム不良がその一例となる。

5.2.1 

トナーカートリッジ不良 

トナーカートリッジ不良が発生した場合には,不良カートリッジの印刷枚数(診断ページの印刷枚数を

5 倍した値)及び不具合の理由を試験報告書に記録する。不良カートリッジを新品カートリッジと交換し,

測定を続行する。この測定においては,

“短寿命”というだけでは不良カートリッジとして扱う理由にはな

らない。印刷可能枚数の計算には,不良カートリッジのデータは使用しない。測定を有効とみなすには,

少なくとも 36 個のトナーカートリッジ[シアン (C) を 9 個,マゼンタ (M) を 9 個,イエロー (Y) を 9

個及び黒 (K) を 9 個]を 3.5 で定義している寿命に達するまで使用しなければならない。

5.2.2 

プリンタ不良 

プリンタ不良が発生した場合には,そのプリンタを修理するか,又は別のプリンタに交換し,トナーカ

ートリッジを別の新品カートリッジと交換して測定を続行する。試験報告書には,交換前のトナーカート

リッジの印刷枚数(診断ページの印刷枚数を 5 倍した値)を記載し,

“プリンタ不良のためトナーカートリ

ッジを交換”と記載する。また,プリンタ不具合内容を記録し,代替プリンタの製造番号を記録する。測

定を有効とみなすには,プリンタ 1 台当たり少なくとも各色 3 セットのトナーカートリッジを 3.5 で定義

している寿命に達するまで使用しなければならない。プリンタに不良が発生する前に得た測定データは,

寿命に影響しないことが確認できない限り採用してはならない。寿命に影響しないと判断した場合には,

その根拠を試験報告書に記載する。

印刷可能枚数の決定及び表記方法 

6.1 

印刷可能枚数公表値の決定 

平均及び標準偏差は試験数によって求める(例えば n=9)


10 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

サンプル平均:

å

=

=

n

i

i

x

n

X

1

1

サンプル標準偏差:

(

)

å

=

=

n

i

i

X

x

n

s

1

2

1

1

ここに,

x

i

:  3.6 に規定する個別印刷可能枚数(トナーカートリッジ装着から

寿命までに印刷した診断ページの枚数を 5 倍した値)

n:  サンプル数。この例では 9 個(この規格では 9 個以上とする。)。

信頼区間は次に示す下限及び上限推定値を算出し,この二つの値の範囲(両側信頼区間)として求める

ことができる。信頼水準 90  %で,トナーカートリッジの印刷可能枚数の母平均は,この両側信頼区間の

範囲内となる。

下限推定値=

(

)

n

s

t

X

n

1

, −

α

上限推定値=

(

)

n

s

t

X

n

1

, −

α

ここに,  t

α, n-1

分布表”から,自由度(df 又は“ν”

n−1(この例では

n−1=9−1=8)及び両側危険率(α)の 0.1(信頼水準 90  %の
場合)を用いて決定する。これによって,信頼水準 90  %で
の両側信頼区間を得る。自由度 8 及び信頼水準 90  %での t
値は,t

α,n

1

=1.860 となる。これは上記の計算例だけで使用

することができる。異なるサンプル数及び/又は異なる信頼
水準で算出する場合には,t

α,n

1

も異なる。

トナーカートリッジの印刷可能枚数公表値は,個別印刷可能枚数の測定結果に基づき,上に示す式で求

めた,信頼水準 90  %の下限推定値以下となるように決定する。

6.2 

試験報告書 

試験報告書は

附属書 に例示したように記述しなければならない。要請に応じて,試験報告書を提示で

きるようにしておかなければならない。

6.3 

印刷可能枚数の公表方法 

個別のトナーカートリッジ色ごとに信頼水準 90  %の下限推定値(LCB)を算出する。印刷可能枚数は色別

の個別の下限推定値(LCB)に基づくか,又は,次に示す合成印刷可能枚数に基づいて公表する。

プリンタ製造業者間の 3 色の色合い及び色バランスの最適化具合によって,この測定に用いる標準テス

トページセットは,すべてのプリンタにとって各色のバランスが取れているわけではない。この実情を踏

まえて,シアン (C),マゼンタ (M) 及びイエロー (Y) の 3 色が個別のトナーカートリッジで,同じトナ

ー容量の見込みである場合,これら 3 色のトナーカートリッジの印刷可能枚数は,個別の信頼水準 90  %

の下限推定値(LCB)すべてによって算出した一つの値を公表値としてもよい。この値を“合成印刷可能枚

数”といい,次の式に定義する。

ç

ç
è

æ

÷

÷
ø

ö

+

+

=

yellow

magenta

cyan

Y

Y

Y

CY

1

1

1

3


11

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

ここに,

CY

合成印刷可能枚数

Y

n

n

色の信頼水準

90

%の下限推定値

(LCB)

3

色すべてのトナーカートリッジの販売価格が同一である場合,この計算によって

3

色のトナーカート

リッジのランニングコスト(ページ単価=コスト/ページ)を平均化することができる。

例えば,

測定結果から

:

シアンカートリッジ信頼水準

90

%の下限推定値=

 4 500

ページ

マゼンタカートリッジ信頼水準

90

%の下限推定値=

 5 800

ページ

イエローカートリッジ信頼水準

90

%の下限推定値=

 5 000

ページ

黒カートリッジ信頼水準

90

%の下限推定値=

 11 000

ページ

ページ

045

5

000

5

1

800

5

1

500

4

1

3

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

+

=

CY

カラーカートリッジに適用:

印刷可能枚数公表は,個別の下限推定値

(LCB)

に基づく方法,又は,合成印刷可能枚数に基づく方法の

いずれかで行う。これらの

2

種類の公表例は:

個別の下限推定値

(LCB)

に基づく公表方法:

シアンカートリッジ連続印刷可能枚数

公表可能最大値

平均

  4 500

ページ

マゼンタカートリッジ連続印刷可能枚数

公表可能最大値

平均

  5 800

ページ

イエローカートリッジ連続印刷可能枚数

公表可能最大値

平均

  5 000

ページ

黒カートリッジ連続印刷可能枚数

公表可能最大値

平均

 11 000

ページ

合成印刷可能枚数に基づく公表方法:

C/M/Y

カートリッジ連続合成印刷可能枚数

公表可能最大値

平均

  5 045

ページ

黒カートリッジ連続印刷可能枚数

公表可能最大値

平均

 11 000

ページ

黒カートリッジの印刷可能枚数の公表は,黒カートリッジ単独の個別の下限推定値

(LCB)

だけに基づい

て行う。

トナーカートリッジの印刷可能枚数を取扱説明書及び販売促進資料,又は包装材に表記する場合,少な

くとも次の情報を盛り込まなければならない。

この規格に基づいて決定した印刷可能枚数公表値であることの記載

トナーカートリッジ印刷可能枚数公表値

注記 1

対応国際規格では,この位置に“

A copy of the full test report will be made available

”の記述が

あるが JIS では削除した。

2007

5

24

日の

SC28/WG02

総会で

,

編集時に削除する文が残

ったためであり,対応国際規格も修正することが承認されている。

当該カートリッジが複数のプリンタで使用可能な場合,次に示す情報のいずれか一つを記載しなけれ

ばならない

測定を行ったプリンタとトナーカートリッジとの組合せ

測定を行ったすべてのプリンタの最小印刷可能枚数公表値

測定を行ったすべてのプリンタの印刷可能枚数公表値の範囲

以上に示した

 3

項目は,実際に測定を行った結果でなければならない


12 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

推奨公表例:

合成印刷可能枚数に基づいて公表する(シアン,マゼンタ及びイエローの物理形状・寸法が同じで

ある)場合

トナーカートリッジ

XXX

をプリンタ

YYY

に装着して測定した場合:

トナーカートリッジ印刷可能枚数:

 C/M/Y

カートリッジ

合成平均

5 045

ページ

3

色のカートリッジを合成して表記)

黒カートリッジ

平均

11 000

ページ

標準テストページセットを用いた連続印刷試験で求めた値

JIS X 6932

に基づく公表値

注記 2

個別の下限推定値

(LCB)

に基づいて公表する場合の例を次に示す。

トナーカートリッジ

XXX

をプリンタ

YYY

に装着して測定した場合:

トナーカートリッジ印刷可能枚数:

シアンカートリッジ

平均

4 500

ページ

マゼンタカートリッジ

平均

5 800

ページ

イエローカートリッジ

平均

5 000

ページ

黒カートリッジ

平均

11 000

ページ

標準テストページセットを用いた連続印刷試験で求めた値

JIS X 6932 に基づく公表値

注記 3

カラープリンタでもモノクロ文書の印刷がほとんどを占めるような場合,又は,カラープリ

ンタとモノクロプリンタとの比較が必要な場合に,JIS X 6931 では,印刷方式の違いにもか

かわりなく,印刷可能枚数測定ができるようなモノクロ用の標準テストページを定義してい

る。JIS X 6931    との比較方法について

附属書 に示す。


13

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

附属書 A

(参考)

かすれの例

序文 

この附属書は,かすれの例について記載するもので,規定の一部ではない。

図 A.1−かすれの例


14 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

附属書 B

(参考)

寿命判定手順流れ図

序文 

この附属書は,寿命判定手順流れ図を記載するもので,規定の一部ではない。

図 B.1−寿命判定手順流れ図 


15

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

図 B.1−寿命判定手順流れ図(続き)


16 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

附属書 C 
(規定)

報告書見本

序文 

この附属書は,試験報告書の見本について規定する。

印刷可能枚数の公表値

:

トナーカートリッジ XXX をプリンタ YYY に装着して測定した場合: 
トナーカートリッジの印刷可能枚数:      
C/M/Y カートリッジ

合成平均 5 045 ページ

(3 色のカートリッジを合成して表記)

黒カートリッジ

平均 11 000 ページ

標準テストページセットを用いた連続印刷試験で求めた値

JIS X 6932  に基づく公表値

信頼水準

90

%の下限推定値

シアンカートリッジ

  = 4 500

ページ

マゼンタカートリッジ

  = 5 800

ページ

イエローカートリッジ

  = 5 000

ページ

黒カートリッジ

  = 11 000

ページ

測定実施日

:  2005/10/20 – 2005/10/30

測定に関する問合せ先

:

XXXXXX

株式会社

東京都港区赤坂

XXXX-X-X

TEL

03-XXXX-XXXX

測定で使用したトナーカートリッジ数

:

C

19

M

19

Y

18

K

9

計算で使用したトナーカートリッジ数

: C

18

M

18

Y

18

K

9

トナーカートリッジの種類

一体形

トナーカートリッジ振りの有無

なし

印刷モード

:

連続

測定で使用したプリンタの数:

3

試験で使用した用紙

: 70

g/m

2

コピー用紙

用紙サイズ

: A4

用紙送り方向

:

短辺方向送り

ファイル出力用コンピュータの種類

: VectorPC

7155

ドライバのバージョン

: Printmat

ドライババージョン

 1.03b

オペレーティングシステム

:

Linux Build 1001


17

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

アプリケーションソフトウェア

: Acrobat

バージョン

 6.01

標準テストページのバージョン

バージョン

 200601

毎日のプリンタ電源の投入・切断:

あり

トナーカートリッジ測定結果

:

プリンタ

 #1:  AAAA69675

温度

湿度

1セット目

C
M
Y
K

2セット目

C
M
Y
K

3セット目

C
M
Y
K

4セット目

C
M
Y
K

5セット目

C
M
Y
K

6セット目

C
M
Y
K

7セット目

C
M
Y
K

トナーカートリッジ

製造番号

印刷

可能枚数

公表値計算で

使用の有無

平均

最高

最低

平均

最高

最低

プリンタ

 #2:  BBBB69675

温度

湿度

1セット目

C
M
Y
K

2セット目

C
M
Y
K

3セット目

C
M
Y
K

4セット目

C
M
Y
K

5セット目

C
M
Y
K

6セット目

C
M
Y
K

7セット目

C
M
Y
K

トナーカートリッジ

製造番号

印刷

可能枚数

公表値計算で

使用の有無

平均

最高

最低

平均

最高

最低


18 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

プリンタ

 #3:  CCCC69675

温度

湿度

1セット目

C
M
Y
K

2セット目

C
M
Y
K

3セット目

C
M
Y
K

4セット目

C
M
Y
K

5セット目

C
M
Y
K

6セット目

C
M
Y
K

7セット目

C
M
Y
K

トナーカートリッジ

製造番号

印刷

可能枚数

公表値計算で

使用の有無

平均

最高

最低

平均

最高

最低

まとめ

プリンタ#1

1

プリンタ#2

1

プリンタ#3

1

2

2

2

3

3

3

4

4

4

5

5

5

6

6

6

7

7

7

8

8

8

9

9

9

10

10

10

11

11

11

12

12

12

13

13

13

14

14

14

15

15

15

16

16

16

17

17

17

18

18

18

19

19

19

20

20

20

C

M

Y

K

合計
平均

標準偏差
信頼水準

90%下限

推定値

Y

トナー

カートリッジ

番号

C

C

M

M

Y

K

トナー

カートリッジ

番号

Y

K

K

トナー

カートリッジ

番号

C

M

注記(必要があれば記す。):

トナーカートリッジ AD499444 は,プリンタ ABA6686-996 の不具合のため,2 158 ページで測定を

中止した。この結果は,印刷可能枚数の計算には使用していない。このプリンタを修理して,残りの

トナーカートリッジを測定した。

トナーカートリッジ

SE989395

はトナーもれのため,

2 340

ページで測定を中止した。この結果は,

印刷可能枚数の計算には使用していない。

どのトナーカートリッジも,初めの

50

ページまでの印刷濃度が低かったが,その後高くなり寿命ま

で一定の印刷濃度を維持した。

2

回目のかすれは,

ほとんどの場合,

1

回目のかすれの直後に発生した。

印刷品位調整機能は,使用しなかった。


19

X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

附属書 D 
(参考)

JIS X 6931  との比較方法

序文 

この附属書は,JIS X 6931 との比較方法を記載するもので,規定の一部ではない。

印刷方式の違いを超えて印刷可能枚数が比較できれば,それは使用者にとって有用である。

ISO/IEC JTC

1/SC 28

は,カラーインクジェットプリンタ及びカラー電子写真式プリンタの両方で使用できるカラー用

の標準テストページセットを JIS X 6938 で制定した。さらに,JIS X 6931 では,モノクロ文書の印刷がほ

とんどを占めるような場合,又は,カラープリンタとモノクロプリンタとの比較が必要な場合に,カラー

インクジェットプリンタ及びカラー電子写真式プリンタのいずれでも,印刷可能枚数測定に使用できるよ

うなモノクロ用の標準テストページを定義している。この意図するところは,JIS X 6938 を用いた“黒色

(モノクロ)の印刷可能枚数測定”に取って代えてしまおうというのではなく,JIS X 6938 を用いた測定

に加えて活用しようというものである。

下準備,サンプル数,トナーカートリッジの寿命決定方法,印刷可能枚数の決定及び試験報告書に関し

て,JIS X 6932 の中で規定されている類似したパラメータ(要素)は,モノクロ標準テストページ及びカ

ラー標準テストページセットの両方に適用が可能とする。ただし,例外事項を次に示す。

4.1  下準備

次に示す例外を除いて,プリンタのすべての画像及び印刷品位調整機能は,工場であらかじめ設

定されたままにしておき,プリンタドライバはインストール時の初期設定(デフォルト)にしてお

く。

“黒

 (Black Only)

”又は“文字

 (Text Only)

”の印刷モードが準備されているプリンタドライバ

であれば,そのモードを使用する。プリンタの設定とプリンタドライバの設定とが異なる場合,プ

リンタドライバの初期設定(デフォルト)を用いる。使用者が選択できるトナー節約モード(ドラ

フトなど)は,測定を行うときはすべて無効(オフ)にしておかなければならない。

試験報告書には,測定に用いたテストページが JIS X 6938 で定義するカラー標準テストページセットな

のか,又は JIS X 6931 で定義するモノクロ標準テストページなのかを明記しなければならない。同一の標

準テストページ又は同一の標準テストページセットを用いた場合に限り印刷可能枚数の比較ができる。ま

た,この報告は,JIS X 6932 で規定する黒カートリッジの印刷可能枚数の報告に取って代わるものではな

い。この付加的な測定方法は,追加情報を提供するためだけに用いられるものであり,JIS X 6932 で規定

している方法で決定した印刷可能枚数の代わりにはなり得ない。

トナーカートリッジの印刷可能枚数を,取扱説明書,販売促進資料,又は包装材に表記する場合,少な

くとも次に示す情報を盛り込まなければならない。

JIS X 6932 に従った測定で得た結果であること

JIS X 6931 で規定しているテストページを用いて,JIS X 6932    で定義している測定方法で決定した

付加的な印刷可能枚数であることの記述

連続印刷試験で得た値であること


20 
X 6932:2008 (ISO/IEC 19798:2006)

    例 

 

プリンタ YYY に装着して測定した場合:

トナーカートリッジ印刷可能枚数:

シアンカートリッジ

平均 5 020 ページ

マゼンタカートリッジ

平均 5 150 ページ

イエローカートリッジ

平均 4 890 ページ

黒カートリッジ

平均 11 000 ページ

標準テストページセットを用いた連続印刷試験で求めた値

JIS X 6932  に基づく公表値

JIS X 6931 で規定している標準テストページを用いた場合:

黒カートリッジ

平均 12 000 ページ