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X 6319-2

:2012

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語,定義,略語及び記号

2

3.1

  用語及び定義

2

3.2

  略語及び記号

2

4

  運用形態

3

4.1

  一枚運用及び複数枚運用

3

4.2

  衝突防止機能

3

4.3

  コマンド及び上位層

3

5

  物理的特性

3

6

  電気的特性

3

6.1

  一般

3

6.2

  PICC のアンテナの実装範囲

3

6.3

  PCD のアンテナ形状

4

6.4

  アンテナに対する PICC の位置

4

6.5

  密着運用 PICC の最小動作磁界強度

4

6.6

  PICC の共振周波数

5

6.7

  PICC 用 IC の特性

5

6.8

  PCD の特性

5

7

  信号伝送

5

8

  初期化及び衝突防止

5

9

  伝送制御手順

7

10

  試験方法

7

10.1

  一般

7

10.2

  二枚重ね運用に適用する試験

7

10.3

  密着運用に適用する試験

8

11

  試験成績書

9

附属書 A(参考)Slot_MARKER コマンドを使用しない 型タイムスロット方式

10

附属書 B(参考)非接触(外部端子なし)IC カードのプロトコルの伝送制御マトリクス

15

附属書 C(規定)試験装置

19

附属書 D(参考)旧版における PICC のアンテナの実装範囲

22


X 6319-2

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

IC カードシステム利用促進協議会(JICSAP)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案

を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が

改正した日本工業規格である。

これによって,JIS X 6319-2:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS X 6319

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

X

6319-1

  第 1 部:外部端子付き IC カード

JIS

X

6319-2

  第 2 部:非接触(外部端子なし)近接型 IC カード

JIS

X

6319-3

  第 3 部:共通コマンド

JIS

X

6319-4

  第 4 部:高速処理用近接型 IC カード


日本工業規格

JIS

 X

6319-2

:2012

IC

カード実装仕様−第 2 部:非接触(外部端子なし)

近接型 IC カード

Specification of implementation for integrated circuit cards-

Part 2 : Proximity cards

序文

この規格は,近接型の非接触 IC カード又は同様な動作をする対象物,及びこれと結合する結合装置を規

定するために作成した日本工業規格である。

非接触インタフェースの互換性を確保するために,関連国際規格群よりも更に具体的な規定を行う。近

接型 IC カードは,多様な応用形態,運用形態が想定され,さらに,IC チップの動作電力低下などの技術

進歩があるため,システム構築者,システム運用者が新たな規定を用いて選択することを妨げない。また,

外部端子付き IC カードとの複合形として使用される可能性などにも留意する。

この規格は,2005 年に制定され,今日に至っている。この規格は,制定後の引用規格の改正に対応する

ために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,近接型 IC カード又は同様な動作をする対象物(以下,PICC という。

)の物理特性(JIS X 

6322-1

,PICC とその結合装置(以下,PCD という。

)との間の非接触通信に関わる機能(JIS X 6322-2

JIS X 6322-4

)及び識別カードの試験方法(JIS X 6305-6)に加えて,これらを補足する事項について規定

する。

この規格は,JIS X 6322-1JIS X 6322-4JIS X 6305-6JIS X 6319-1,及び JIS X 6319-3 と一緒に用い

る。

この規格は,互換性を向上するために,次の内容について規定する。

−  アンテナ形状

−  密着運用

−  複数の PICC の同時運用

−  タイムスロットを使用した衝突防止

− PICC のプロトコル

−  運用形態における試験方法

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。


2

X 6319-2

:2012

JIS X 6301

  識別カード−物理的特性

JIS X 6305-6

  識別カードの試験方法−第 6 部:外部端子なし IC カード−近接型

JIS X 6319-1

  IC カード実装仕様−第 1 部:外部端子付き IC カード

JIS X 6319-3

  IC カード実装仕様−第 3 部:共通コマンド

JIS X 6320-3

  識別カード−IC カード−第 3 部:外部端子付き IC カードの電気的インタフェース及び

伝送プロトコル

JIS X 6320-6

  IC カード−第 6 部:交換のための産業間共通データ要素

JIS X 6322-1

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 1 部:物理的特性

JIS X 6322-2

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 2 部:電力伝送及び信号

インタフェース

JIS X 6322-3

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 3 部:初期化及び衝突防

JIS X 6322-4

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 4 部:伝送プロトコル

3

用語,定義,略語及び記号

3.1

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS X 6322-1JIS X 6322-4JIS X 6320-3 及び JIS X 6305-6  に

よるほか,次による。

3.1.1

非接触インタフェース(contactless interface)

信号の送受信及びカードへの電力供給に導通接点を用いないで(すなわち,外部機器とカードに組み込

まれた IC とを直接接触することなしに)行うもの。

3.1.2

密着運用

PCD のアンテナ表面に PICC を置くように近づけて動作させる運用。

3.1.3

複合カード

非接触インタフェースと外部端子付き IC とを複合した IC カードの形態。

3.1.4

電力負荷

動作磁界のエネルギーを,基準 PICC 又は試験対象品 PICC に消費させる負荷。

3.1.5

一枚運用

PCD の動作磁界範囲に,PICC が一枚だけ入り,その PICC を処理することを前提とした運用。

3.1.6

複数枚運用

複数の PICC を PCD の動作磁界範囲に入れた状態,又は複数の PICC を密着運用とした状態で,それら

を同時に処理する運用。例えば,一枚目をアプリケーション用,二枚目を決済用として役割を分担させて

処理する運用。

3.2

略語及び記号


3

X 6319-2

:2012

この規格で用いる主な略語及び記号は,JIS X 6322-1JIS X 6322-4JIS X 6320-3 及び JIS X 6305-6 

よるほか,次による。

ID

識別番号(A 型)

(identification number,Type A)

この規格で用いるデータ値は,次のように表す。

B“xxxx xxxx”  2 進数のビット表現

x

2 進数のビット表現(表中)

“XX” 16 進数

4

運用形態

4.1

一枚運用及び複数枚運用

PICC に外部端子がないために,PCD は,一つの端子(アンテナ)で複数の PICC と同時に通信を行うこ

とができる。このために,PICC の運用形態には,一枚運用及び複数枚運用の 2 種類がある。

注記  複数枚運用であっても,同時に認識する枚数,PICC それぞれの消費電力及び共振周波数などの

条件が異なるので注意することが望ましい。

4.2

衝突防止機能

一つの PCD の動作磁界範囲に複数枚の PICC が同時に存在することがあり,PCD と PICC とは,混信せ

ずに確実に通信することが重要である。複数枚の PICC を混信せずに PCD が認識できるように,PCD と

PICC との組合せにおいて,衝突防止機能をもっていなければならない。

この実現方法としては,PICC の各 ID ビットの異なる位置を検出する方法,スロットマーカを PCD が送

出し,それに対して適合したスロット番号をもっている PICC が返信する方法などが ISO(国際標準化機

構)において規格化されている。この規格では,簡易な一般化した方法であるタイムスロットを使用した

衝突防止機能を,運用多様化仕様として追加する(

附属書 参照)。この規格の前の版では,簡易な一般

化した方法であるタイムスロットを使用した衝突防止機能(

附属書 参照)を,運用多様化仕様として追

加していた。

注記  附属書 に記載される衝突防止機能では,REQB コマンドの PARAM 部の b5 を判定ビットと

して使用している。一方,JIS X 6322-3:2011 では,このビット b5 が拡張 ATQB を示すフラグ

として規定されるようになったので,このことに注意することが望ましい。

4.3

コマンド及び上位層

データリンク確立後,応用層のユーザコマンドなどは,この規格群の第 3 部“共通コマンド”

JIS X 

6319-3

参照)による。

5

物理的特性

PICC は,JIS X 6322-1 に規定する“物理的特性”を備えていなければならない。

6

電気的特性

6.1

一般

PICC は,JIS X 6322-2 に規定する“電力伝送及び信号インタフェース”を備え,かつ,互換性を向上す

るために,6.26.8 の規定に適合しなければならない。

6.2

PICC

のアンテナの実装範囲

JIS X 6301

に規定する ID-1 形状の PICC におけるアンテナの実装範囲は,PICC の裏表,上下及び左右の


4

X 6319-2

:2012

方向に対する通信性能並びに複合カードの実装形態を考慮して,JIS X 6322-1 

図 A.1 の範囲に配置する

ことが望ましい。

注記  旧規格において規定したアンテナ配置(図 D.1 参照)は,JIS X 6322-1 の図 A.1 に変更するこ

とが望ましい。

6.3

PCD

のアンテナ形状

PCD のアンテナ形状は,通信範囲が PICC の操作性方向又は通信位置によって大幅に変化することのな

いように,アンテナ中心に対し XY の両軸対称形状が望ましい。

PCD のアンテナ形状の例を,図 に示す。 

図 1−アンテナ形状の例

6.4

アンテナに対する PICC の位置

密着運用の場合には,PCD のアンテナに対する PICC の位置は,通信を安定させるため,アンテナ中心

(通信範囲の中心)が一致する付近に配置することが望ましい。

PCD のアンテナ位置の例として,アンテナの中心と PICC の中心とを一致させた配置を,図 に示す。 

図 2−アンテナに対する PICC の位置の例

6.5

密着運用 PICC の最小動作磁界強度

PICC の最小動作磁界強度 Hmin は,できる限り,JIS X 6322-2 が規定する 1.5 A/m rms とすることが望ま


5

X 6319-2

:2012

しい。

しかしながら,暗号処理などを行う消費電力が大きい PICC の場合には,PCD の発生する最小動作磁界

強度 Hmin (1.5 A/m rms)では供給電力が不足し,PICC が動作しないことがある。このような PICC を運用

する場合には,PICC の最小動作磁界強度 Hmin を 4.0 A/m rms と定めてもよい。

6.6

PICC

の共振周波数

PICC を重ねると共振周波数が下がるため,二枚重ね運用の場合には,PICC を二枚重ねた状態の共振周

波数は,13.56 MHz 以上になるように設定することが望ましい。

注記 PICC の共振周波数の測定方法は,JIS X 6305-6 による。

6.7

PICC

用 IC の特性

6.7.1

PICC

のリセット

PCD が搬送波を絶つことによって電力が遮断された後,PCD が搬送波を再送することによって PICC は

リセットされる。

6.7.2

磁界変化への対応(発熱及び過電力)

PICC は,最小動作磁界から最大動作磁界の範囲で,正常に動作しなければならない。

また,最大磁界で PICC 用 IC が破壊しないように,発熱,過電圧対策などを考慮しなければならない。

6.7.3

搬送波の瞬断処理

搬送波を絶った後に,再送を行うとき(ASK100 %変調を含む。

,PICC 用 IC は,正常動作可能な状態,

又はリセットによって正常復帰可能な状態にならなければならない。

動作磁界の変動によって,通信及び電源の瞬断が発生しても,PICC 用 IC は,正常動作可能な状態,又

は正常復帰可能な状態にならなければならない。

注記  電力を一時的に蓄えているキャパシタの放電時間を考慮する。

6.7.4

IC

の消費電力

通信性能を向上させるため,PICC 用 IC の消費電力は,少ないことが望ましい。

6.7.5

書込み中メモリの内容保護

PICC 用 IC は,メモリ書込み時に異常が発生した場合には,メモリデータ内容(メモリ書換え前のデー

タなど)を PICC のファームウェアによって保証することが望ましい。

6.8

PCD

の特性

6.8.1

アンテナ利得

PCD は,そのアンテナ出力に対応して構内無線局,簡易無線局などに属する。アンテナから放射される

磁界強度は,電波法第 4 条によって定められている。PCD は,この定められた値を遵守しなければならな

い。

6.8.2

PICC

のリセット

PCD は,搬送波を絶つことによって電力を遮断した後,搬送波を再送することによって PICC をリセッ

トすることができる(6.7.1  参照)

7

信号伝送

PCD と PICC との間の信号伝送は,JIS X 6322-2 による。

8

初期化及び衝突防止

初期化及び衝突防止は,JIS X 6322-3 によるほか,次による。


6

X 6319-2

:2012

a)

ポーリング  PCD は,その動作磁界範囲に存在する JIS X 6322-2 に規定されている A 型 PICC 及び B

型 PICC を認識できなければならない。

b)

衝突防止用コマンド  PCD は,PICC が存在することを認識した場合には,認識した型の PICC が複数

存在することを考慮して,衝突防止の方法を選択して処理しなければならない。ポーリングに使用す

る要求コマンドは,選択した方法での衝突防止用コマンドとする。

c)

複数カスケードレベル  A 型 PICC の衝突防止処理の場合には,異なるカスケードレベル同士での衝

突の有無を検出し,複数のカスケードレベルの PICC が存在することを早期に確認できる。例えば,

シングル UID 長の PICC の uid0 は“88”でないため,CT=“88”のダブル UID 長又はトリプル UID

長の PICC とシングル UID 長の PICC  とは必ず衝突が発生する。また,同様に,ダブル UID 長の PICC

の uid3 は“88”でないため,CT=“88”のトリプル UID 長の PICC とは必ず衝突が発生する。

d)  EOF

の検出  B 型 PICC のフレーム信号において,“00”というバイトデータのストップビットを誤っ

て受信した場合には,レベル 0 が 10 etu 続くため,EOF と区別することができず,EOF と判断しても

よい。さらに,確実な判断をする場合,レベル 0 が 10 etu 続き,その後の過渡時間経過後に無変調状

態を検出したとき,EOF と判断してもよい。

e)

多目的用途の PICC の AFI  多目的用途の B 型 PICC の場合には,どのように AFI を設定すべきかが

明確でなく,混乱を生じるおそれがある。これを回避するため,PICC に設定する AFI は,

“00”とす

る。PCD は,AFI=“00”に設定して REQB・WUPB コマンドを送信することが望ましい。

注記

単一用途の B 型 PICC も,AFI が“00”の REQB・WUPB コマンドに応答するので,多目的

用途のシステムは,注意することが望ましい。

f)

アプリケーションデータの形式  B 型 PICC において,プロトコル情報フィールド(JIS X 6322-3 

7.9.4

参照)の ADC を b“00”に設定することによって,アプリケーションデータを個別に符号化す

ることができる。アプリケーションデータの形式の例を,

図 に示す。

第 1∼4 バイト

任意選択された個別符号化形式 
(4 バイト)

例として,アプリケーションデータを 4 バイトで“XX XX XX

XX”  とする場合を示す。

なお,プロトコル情報における ADC の値は,b“00”とする。任

意の個別符号化形式の設定例を示す。

第 1 及び第 2 バイト:IC 製造業者ごとの任意の値 
第 3 バイト:JIS X 6320-6 で規定される IC 製造業者コード

第 4 バイト:“E0”とする

図 3ADCb00”設定時のアプリケーションデータの形式の例

g)

仮固有 PICC 識別子(PUPI)  B 型 PICC において, PUPI は,固定であってもよいし,乱数によっ

て生成してもよい。乱数の場合には,確率的に同一の PUPI が存在する可能性がある。より確実に PICC

を識別したい場合には,PUPI に加えてアプリケーションデータ[箇条 8 f)参照]を用いて識別するた

めに,ATTRIB コマンドの上位階層情報フィールドを次のように使用することができる。

上位階層情報:

“F4 XX XX XX XX”

1 バイト目:アプリケーションデータ 4 バイトの一致検出を行うことを示す(その他の値は,RFU


7

X 6319-2

:2012

とする。

2∼5 バイト目:ATQB 内のアプリケーションデータと同一のデータとする。

上位階層情報の“F4”に続く 4 バイトが ATQB のアプリケーションデータに一致する場合には,

ATTRIB に対する応答を返して ACTIVE 状態に遷移する。一致しない場合には,応答を返さず

READY-DECLARED 状態にとどまる。

上位階層のこの情報に対する応答は,存在しない。したがって,PUPI が一致する ATTRIB コマンド

を受信したとき,PICC の動作は,次による。

−  上位階層情報が存在しない場合には,応答を返し ACTIVE 状態に遷移する。

−  上位階層情報が“F4 XX XX XX XX”であり,

“XX XX XX XX”が ATQB のアプリケーションデー

タと一致する場合には,応答を返して ACTIVE 状態に遷移する。

−  上位階層情報が“F4 XX XX XX XX”であり,

“XX XX XX XX”が ATQB のアプリケーションデー

タと一致しない場合には,応答せずに READY-DECLARED 状態にとどまる。

−  上位階層情報の 1 バイト目が“F4”ではない場合には,応答せずに READY-DECLARED 状態にと

どまる。

9

伝送制御手順

PICC と PCD との間の伝送プロトコルにおいて,通信フレーム並びに A 型 PICC 及び B 型 PICC の通信

方式の基本通信シーケンスは,JIS X 6322-4 による。

注記  この規格の前の版では,外部端子付き IC カードと複合された IC カードの形態,特に,メモリ

などを共有し,通信のインタフェースを近接型と外部端子付きとに使い分ける複合カードへの

要求を考慮し,外部端子付き IC カードとの整合性に優れる伝送プロトコル(

附属書 参照)

を,運用多様化仕様として追加していた。

10

試験方法

10.1

一般

PICC 及び PCD の試験方法は,JIS X 6305-6 によるほか,10.2 及び 10.3 による。

10.2

二枚重ね運用に適用する試験

10.2.1

二枚重ね運用の場合の電力伝送

試験対象品 PCD の発生する動作磁界中に,二枚の PICC を重ねて置いたとき,PICC に伝送される電力

を測定する。

二枚の基準 PICC(JIS X 6305-6 参照)を重ねて用い,JIS X 6305-6 に規定する電力測定と同様な手順で

試験を行う。一方の基準 PICC を電力負荷とし,他方の基準 PICC の DC 電圧を測定する。

10.2.2

二枚重ね運用の場合の変調磁界及び波形

この試験は,JIS X 6322-2 に規定された立上がり時間,立下がり時間,オーバシュートなども含めて,

密着運用の試験用 PCD(

附属書 参照)が発生する磁界の変調度を測定する。

JIS X 6322-3

に規定する REQA 及び REQB を密着運用の試験用 PCD から送出する。

二枚の基準 PICC(JIS X 6305-6 参照)を重ねて,負荷とした状態において,校正用コイルに接続したオ

シロスコープで搬送波の変調波形を測定する。

10.2.3

二枚重ね運用の場合の負荷変調度

試験対象品 PICC 及び基準 PICC(JIS X 6305-6 参照)を重ねて用い,JIS X 6305-6 に規定する負荷変調


8

X 6319-2

:2012

度の測定と同様な手順で試験を行う。基準 PICC を電力負荷とし,磁界強度に対応してジャンパ J1 を設定

する(JIS X 6305-6 参照)

10.2.4

二枚重ね運用の場合の復調能力

二枚の基準 PICC(JIS X 6305-6 参照)を重ねて用い,一方の基準 PICC を電力負荷とし,他方の基準 PICC

が発生する副搬送波信号を,試験対象品 PCD が正しく受信することを確認する。

注記  基準 PICC の同調調整は行わないことが望ましい(単体で 19 MHz 以上のままとする。)。

10.3

密着運用に適用する試験

10.3.1

密着運用の試験用 PCD の設定

10.3.1.1

動作磁界の設定

密着運用の試験用 PCD(

附属書 参照)の発生する動作磁界を設定する。

校正用コイル(JIS X 6305-6 参照)を用いて磁界強度 H  を 7.0 A/m (rms)  ±5 %に設定する。

校正用コイルの中心位置は,アンテナの中心と一致させる。

コイルに誘起する開放電圧は,高インピーダンス入力のオシロスコープのプローブ(例えば,プローブ

の入力インピーダンス>1 MΩ,かつ,容量負荷<14 pF)を用いて,測定しなければならない。引出し端

子部を含む校正用コイルの共振周波数は,60 MHz 以上でなければならない。

引出し端子部を含む校正用コイルに寄生する浮遊容量は,35 pF 未満とし,その共振周波数は,60 MHz

以上でなければならない。

開放電圧(V rms)を磁界強度に変換する係数は,0.32 V (rms)/A/m (rms)を用いる[ピーク  ツー  ピーク

電圧の場合の係数は,900 mV (p-p)/A/m (rms)とする。

10.3.1.2

電力伝送

基準 PICC コイル(JIS X 6305-6 参照)を用いて,密着運用の試験用 PCD が発生する磁界内に基準 PICC

が負荷となる状態に配置し,密着運用の試験用 PCD から基準 PICC への電力供給能力を測定する。

共振周波数は,キャパシタ C2(JIS X 6305-6 

附属書 参照)で調整し,二枚重ね運用を考慮する場合

には,19 MHz 以上に調整することが望ましい。一枚運用に限定される場合には,13.56 MHz 以上が望まし

い。

10.3.1.3

変調度及び波形

この試験は,JIS X 6322-2 に規定された立上がり時間,立下がり時間,オーバシュートなども含めて,

密着運用の試験用 PCD が発生する磁界の変調度を測定する。

a)

試験手順  校正用コイルの中心と密着運用の試験用 PCD のアンテナの中心とを一致させ,それらを

15 mm 離す(図 C.2 参照)。JIS X 6322-3 に規定する REQA 又は REQB を密着運用の試験用 PCD から

送出する。校正用コイルに誘起した電圧波形をオシロスコープで観測し,測定する。

b)

記録  動作磁界強度を試験条件として記録する。規定された動作範囲において,PCD が発生する磁界

の変調波形から,JIS X 6322-2 に規定する変調度,立上がり時間,立下がり時間,オーバシュートな

どの値を記録する。

注記 1  副搬送波の波形をオシロスコープに表示する場合には,その画面中央に,副搬送波振幅

の大きい部分の半分の点が中心となるように表示し,左右(前後)対称に採取すること

が望ましい。

注記 2  副搬送波は,高い精度で DFT(Discrete Fourier Transform)の計算を行うために,8 サイ

クルのデータを採取することが望ましい。

10.3.2

密着運用の PICC


9

X 6319-2

:2012

試験対象品 PICC を密着運用の試験用 PCD(

附属書 参照)に装着して,JIS X 6322-3 に規定する REQA

又は REQB を密着運用の試験用 PCD から送出する。試験対象品 PICC からの変調信号を,校正用コイルに

接続したオシロスコープにて測定する。

注記  密着運用における校正用コイルは,校正用コイル M,校正用コイル S 及び校正用コイル L があ

る(

表 C.1 参照)。単に校正用コイルと記される場合は,三つのコイル(校正用コイル M,校

正用コイル S 及び校正用コイル L)の総称である。

a)

測定項目  密着運用の試験用 PCD の動作範囲にて試験対象品 PICC からの変調信号を測定する。

b)

試験手順  校正用コイルと密着運用の試験用 PCD のアンテナとの中心を一致させる。試験用 PCD の

アンテナ面に平行な 5 mm の間隙を配置する。その間隙を隔てた面を基準面とする(距離 0 mm)

。試

験対象品 PICC を,基準面からの距離 0∼5 mm 及びその中心の偏り直径 5 mm の円内に配置する。JIS 

X 6322-3

に規定する REQA 又は REQB を密着運用の試験用 PCD から送出する。校正用コイルに誘起

した電圧波形をオシロスコープで観測し,測定する。

c)

記録  試験対象品 PICC からの変調波形を測定し,JIS X 6322-2 に規定する副搬送波の振幅を記録す

る。

注記 1  副搬送波の波形をオシロスコープに表示する場合には,その画面中央に,副搬送波振幅の

大きい部分の半分の点が中心となるように表示し,左右(前後)対称に採取することが望

ましい。

注記 2  副搬送波は,高い精度で DFT (Discrete Fourier Transform)  の計算を行うために,8 サイクル

のデータを採取することが望ましい(JIS X 6305-6 参照)

10.3.3

密着運用の PCD の磁界測定

密着運用を考慮した PCD においては,校正用コイル M,校正用コイル S 及び校正用コイル L(

表 C.1

参照)を用いて動作範囲内での磁界測定を行い,磁界特性を明確にしておくことが望ましい。

コイルに誘起する開放電圧は,高インピーダンス入力のオシロスコープのプローブ(例えば,プローブ

の入力インピーダンス>1 MΩ,かつ,容量負荷<14 pF)を用いて測定しなければならない。

引出し端子部を含む校正用コイルに寄生する浮遊容量は,35 pF 未満とし,その系全体の共振周波数は,

60 MHz 以上でなければならない。

測定した開放電圧(V rms)を磁界強度に変換するには,

表 C.1 に示す校正用コイルの電圧から磁界への

換算値を用いて換算する。

11

試験成績書

箇条 10 に従って実施した試験条件として,校正用コイルの種類及び動作範囲を記録し,各試験における

試験結果を試験成績書に記載する。


10

X 6319-2

:2012

附属書 A

参考)

Slot_MARKER

コマンドを使用しない B 型タイムスロット方式

附属書 は参考であり,この規格の前の版で追加していた,簡易な一般化した方法であるタイムスロッ

トを使用した衝突防止機能の処理について記す。

この衝突防止機能では,REQB コマンドの PARAM 部の b5 を判定ビットとして使用していたが,JIS X 

6322-3:2011

では,このビット b5 が拡張 ATQB を示すフラグとして規定されるようになった。このため,

JIS X 6322-3:2011

に対応する PCD に対して,この衝突防止機能をもつ PICC を使用することはできなくな

った。

A.1

Slot_MARKER

コマンドを使用しないタイムスロット方式

A.1.1

タイムスロット方式の状態遷移

B 型 PICC の衝突防止において,Slot_MARKER コマンドを使用しないタイムスロット方式を選択する場

合には,AFI が一致したかどうかの判定後に次の処理を追加する。

− REQB の PARAM 部の b5 を判定する(JIS X 6322-3:2011 において,拡張 ATQB 仕様となった。

b5=b“0”の場合:

−  N=1 かどうかの判定処理に移る。

b5=b“1”の場合:

−  R を選択。

−  スロットタイミングが一致するまで待機。

− ATQB を送出。

これらの処理を追加した場合の PICC の状態遷移図の例を,

図 A.1 に示す。

ここで,

図 A.1 に示した状態遷移のフローは,JIS X 6322-3:2001 に規定されるフローに基づいている。

JIS X 6322-3:2011

では,このフローは改正によって変更されていることに注意する。


11

X 6319-2

:2012

AFI一致

POWER_OFF 状態

REQB又はWUPB

を待つ

R

を選択

ATQBを送出

Slot_MARKERの一致を待つ

CID一致のATTRIB

又はHLTBを待つ

ATTRIBの

応答を送出

HLTBの

応答を送出

ACTIVE状態

HALT状態

REQB又はWUPB

YES

NO

YES

NO

R

=1

R

>1

選択1

選択2

REQB又はWUPB

Slot_MARKERの一致

REQB又はWUPB

CID一致HLTB

CID一致ATTRIB

WUPB

DESELECT

ID

L

E

衝突防止

RE

A

D

Y

AC

T

IVE状

HA

L

T

状態

RE

AD

Y

-

RE

Q

U

E

S

T

E

D

R

E

AD

Y

-

D

E

C

L

AR

E

D

PO

W

E

R

_O

F

F

状態

その他

その他

その他

その他

その他

N=1

YES

NO

スロットタイミング

が一致するまで

待機

Rを選択

b5=0

: タイムスロット方式用に追加した処理部分

図 A.1Slot_MARKER コマンドを使用しないタイムスロット方式を

選択する場合の PICC の状態遷移図の例


12

X 6319-2

:2012

A.1.2

Slot_MARKER

コマンドを使用しないタイムスロット方式の衝突防止処理

Slot_MARKER コマンドを使用しないタイムスロット方式を採用する B 型 PICC は,次の規則に従って

動作する。READY-REQUESTED 状態にある PICC は,有効な REQB・WUPB コマンドを受信後,応答を

返さなければならない。ここで,パラメタ N は,REQB・WUPB コマンドで与えられる値である。

手順 1:REQB・WUPB の PARAM 部の b5 が b“1”であることを確認する。

手順 2:PICC は,内部で乱数 R(1≦R≦N)を生成する。

手順 3:R の値に応じた期間待機する。

手順 4:ATQB を送出する。

乱数 R(=スロット番号)と ATQB の送出タイミングとの関係は,次による。

R=1 の場合:

− PCD が送信した REQB・WUPB コマンドの EOF 終了後から 32 etu の期間を保護時間 t

A

とする。

−  t

A

終了後,240 etu の期間(t

B

)を第 1 スロットとする。

− PICC は,第 1 スロットの任意のタイミングで ATQB を送信することができる。

ただし,t

B

  内の最後の 10 etu 期間(t

C

)は,スロット間保護時間として,PICC は,副搬送波を送出して

はならない。

R>1 の場合:

−  第(R−1)スロット終了後から 240 etu の期間(t

B

)を第 R スロットとする。

− PICC は,第 R スロットの任意のタイミングで ATQB を送信することができる。

ただし,t

B

  内の最後の 10 etu 期間(t

C

)は,スロット間保護時間として,PICC は,副搬送波を送出して

はならない。

A.2

Slot_MARKER

コマンドを使用しないタイムスロット方式の衝突防止処理例

Slot_MARKER コマンドを使用しない B 型タイムスロット方式の衝突防止手順の例を,図 A.2 及び図 A.3

に示す。


13

X 6319-2

:2012

APf

CRC_B

AFI

PARAM

05

xxxx

10

10

PICC1

衝突防止手順開始
交通分野AFI=“10”送出
スロット数 N=1

PICC3

PICC2

交通用PICC
AFI一致
N=1のため,スロット1で応答

医療用PICC
AFI不一致
次のREQB/WUPBを待つ

複数アプリケーション用PICC
AFI一致
N=1のため,スロット1で応答

ATQB送出

ATQB送出

衝突検出
スロット数 N=4に変更

PCD

PICCs

PCD

PCD

スロット数1のREQB送出

: タイムスロット方式用に変更となる部分

図 A.2Slot_MARKER コマンドを使用しない 型タイムスロット方式の衝突防止手順の例(1/2


14

X 6319-2

:2012

PICC3

複数アプリケーション用PICC
AFI一致
1~Nの間で任意の数

R

を選択

R

=1のため,スロット1で応答

ATQB送出

ATQB送出

ここで,PCDは二つのPICC (PICC3

及びPICC1) から応答を取得した。

PCDのアプリケーションは,ATTRIBコマン

ドによって交通用PICC1を選択する。

また,HLTBコマンドによって,PICC3を
停止する。

PCD

APf

CRC_B

AFI

PARAM

05

xxxx

12

10

PICC2

交通用PICC
AFI一致
1~Nの間で任意の数

R

を選択

R

=2のため,スロット2で応答

医療用PICC
AFI不一致
次のREQB/WUPBを待つ。

スロット数4のREQB送出

: タイムスロット方式用に変更となる部分

PICC1

図 A.3Slot_MARKER コマンドを使用しない 型タイムスロット方式の衝突防止手順の例(2/2


15

X 6319-2

:2012

附属書 B

参考)

非接触(外部端子なし)IC カードのプロトコルの伝送制御マトリクス

表 B.1 及び表 B.2 に,伝送制御マトリクスを示す。

マトリクス表は,縦軸には IC カードの状態(ステータス)を,横軸には IC カードが外部から受け取る

事象(イベント)を記載している。

縦軸と横軸との交差する欄には,IC カードが縦軸の状態で,横軸の事象が発生したとき,IC カードが次

に移行する状態を縦軸の番号で示す。また,○囲み数字は,参照先の JIS X 6320-3 のプロトコル規則番号

を示す。


16

X 6319-

2


20
12

16

X 6319-

2


20
12

表 B.1PICC 側の伝送制御マトリクス(対 PCD

イベント

 
ステータス

I ブロック受信(PCD から)

R ブロック受信(PCD から)

S ブロック受信(PCD から)

異常電文受信


連鎖無 
I(0)

0

受信


連鎖無 
I(0)

1

受信


連鎖有 
I(1)

0

受信


連鎖有 
I(1)

1

受信


R(ACK)

0

受信


R(ACK)

1

受信


R(NAK)

0

受信


R(NAK)

1

受信


応答 
S(WTX)受信


リクエスト
S(DESELE
CT)受信


誤り電文 
(PCB 誤り)


誤り電文 
(CRC 誤り,

EGT タイム
アウト)

0  プロトコル

開始状態

I(0)

0

→1  ②

I(1)

0

→3  ②

S(WTX)→7  ③

R(ACK)

0

→5  ②

S(WTX)→7  ③

― 
→☆

― 
→☆

R(ACK)

1

→6  ②

― 
→☆

― 
→☆

応答 
S(DESELE
CT) 
→プロトコ

ル終了

― 
→☆

― 
→☆

1   I(0)

0

( 連 鎖

無)

送信後 
受信待状態

I(0)

1

→2  ②

I(1)

1

→4  ②

S(WTX)→7  ③

R(ACK)

1

→6  ②

S(WTX)→7  ③

最終ブロッ
ク 
I(0)

0

再送→

1  ⑦

― 
→☆

最 終ブ ロッ
ク 
I(0)

0

再送→

1  ⑦

R(ACK)

0

→5  ②

2   I(0)

1

( 連 鎖

無)

送信後 
受信待状態

I(0)

0

→1  ②

I(1)

0

→3  ②

S(WTX)→7  ③

R(ACK)

0

→5  ②

S(WTX)→7  ③

― 
→☆

最 終 ブ ロ
ック 
I(0)

1

再 送

→2  ⑦

R(ACK)

1

→6  ②

最終ブロック
I(0)

1

再 送 → 2

3   I(1)

0

( 連 鎖

有)

送信後 
受信待状態

― 
→☆

― 
→☆

最終ブロッ
ク 
I(1)

0

再送→

3  ⑦

I(0)

1

→ 2

* 
I(1)

1

→4

最 終ブ ロッ
ク 
I(1)

0

再送→

3  ⑦

― 
→☆

4   I(1)

1

( 連 鎖

有)

送信後 
受信待状態

I(0)

0

→1  *

I(1)

0

→3

最 終 ブ ロ
ック 
I(1)

1

再 送

→4  ⑦

― 
→☆

最終ブロック
I(1)

1

再 送 → 4

5  R(ACK)

0

送信後 
受信待状態

I(0)

1

→2  ②

I(1)

1

→4  ②

S(WTX)→7  ③

R(ACK)

1

→6  ②

S(WTX)→7  ③

― 
→☆

最 終ブ ロッ
ク 
R(ACK)

0

再送→5

  ⑦

R(ACK)

0

→5  ②

6  R(ACK)

1

送信後 
受信待状態

I(0)

0

→1  ②

I(1)

0

→3  ②

S(WTX)→7  ③

R(ACK)

0

→5  ②

S(WTX)→7  ③

R(ACK)

1

→5  ②

最終ブロック
R(ACK)

1

再送→6

      ⑦

7  リ ク エ ス ト
S(WTX)

送信後 
受信待状態

― 
→☆

― 
→☆

― 
→☆

リクエスト S(WTX)再送→7

この状態に遷
移する前に送
信すべきもの
を送信しその
ステータスへ

注記  ○囲み数字:JIS X 6320-3: 2009 の 11.6.2 及び 11.6.3 に規定されるプロトコル規則番号        ―:処理を行わない。      ☆:直前のステータスに戻る。 
注* PICC が次に送信するブロックにブロック番号を付与するために内部に保持する内部ブロック番号を更新する。

表 B.2PCD(上位装置)側の伝送制御マトリクス(対 PICC


17

X 6319-

2


20
12

17

X 6319-

2


20
12

イベント

 
ステータス

I ブロック受信(PICC から)

R ブロック受信(PICC から) S ブロック受信(PICC か

ら)

異常電文受信


連鎖無 
I(0)

0

受信


連鎖無 
I(0)

1

受信


連鎖有 
I(1)

0

受信


連鎖有 
I(1)

1

受信


R(ACK)

0

受信


R(ACK)

1

受信


リクエスト
S(WTX) 受


応答 
S(DESELEC
T) 
受信


誤り電文
(PCB 誤
り)


誤り電文 
(CRC 誤り,
EGT タ イ ム
アウト)


FWT 
タ イ ム ア ウ

0  上位からの

指示待ち

1  I(0)

0

(連鎖無)

送信後 
受信待状態

正 常 終 了 
* 
→0

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(ACK)

1

→6    ②

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

プロトコル誤り 
→0

 

応答

S(WTX) 
送信    ③

プ ロト コル
誤り 
→0

形式誤り
→0

R(NAK)

0

  ★

→7    ⑦

R(NAK)

0

  ★

→7    ⑦

2  I(0)

1

(連鎖無)

送信後 
受信待状態

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

正常終了  *
→0

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(ACK)

0

→5    ②

R(NAK)

1

  ★

→8    ⑦

R(NAK)

1

  ★

→8    ⑦

3  I(1)

0

(連鎖有)

送信後 
受信待状態

プロトコル誤り 
→0

 
 
 

I(0)

1

→2  *

I(1)

1

→3

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(NAK)

0

  ★

→7    ⑦

R(NAK)

0

  ★

→7    ⑦

4  I(1)

1

(連鎖有)

送信後 
受信待状態

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

I(0)

0

→1  *

I(1)

0

→3

R(NAK)

1

  ★

→8    ⑦

R(NAK)

1

  ★

→8    ⑦

5  R(ACK)

0

送信後 
受信待状態

正常終了  * 
→0

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(ACK)

1

→6    ②

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

プロトコル誤り 
→0

 

R(NAK)

0

  ★

→5    ⑦

R(NAK)

0

  ★

→5    ⑦

6  R(ACK)

1

送信後 
受信待状態

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

正常終了  *
→0

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(ACK)

0

  *

→5      ②

R(NAK)

1

  ★

→6    ⑦

R(NAK)

1

  ★

→6    ⑦

7  R(NAK)

0

送信後 
受信待状態

正常終了  * 
→0

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(ACK)

1

  *

→6    ②

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

I(0)

1

→2  *

I(1)

1

→4

正常終了  *
→0

R(NAK)

0

  ★

→7    ⑦

R(NAK)

0

  ★

→7    ⑦

8  R(NAK)

1

送信後

受信待状態

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

正常終了  *
→0

ブ ロ ッ ク 番
号 
違反→0

R(ACK)

0

  *

→5      ②

I(0)

1

→2  ☆

I(1)

1

→4

I(0)

0

→1  *

I(1)

0

→3

R(NAK)

1

  ★

→8    ⑦

R(NAK)

1

  ★

→8    ⑦

9   リ ク エ ス ト
S(DESELECT)

送 信 後   受 信 待 状

S(DESELECT)再送  →0

プ ロト コル
終了

S(DESELECT)再送  →0

表 B.2PCD(上位装置)側の伝送制御マトリクス(対 PICC)(続き)


18

X 6319-

2


20
12

18

X 6319-

2


20
12

注記  ○囲み数字:JIS X 6320-3: 2009 の 11.6.2 及び 11.6.3 に規定されるプロトコル規則番号  ☆:誤りカウンタをクリアする。★:誤りカウンタをインクリメントす

る。

注* PCD が次に送信するブロックにブロック番号を付与するために内部に保持する内部ブロック番号を更新し,誤りカウンタをクリアする。誤りカウンタの初期値

は 0 とする。誤りカウンタ値が上限値 N(システム構築時に適切な値を設定してよい。

)と等しくなったとき,PCD(上位装置)側はプロトコルを終了し,ス

テータス 0 へ戻る。


19

X 6319-2

:2012

附属書 C

規定)

試験装置

JIS X 6305-6

に規定する試験装置に対して,密着運用の試験装置を追加する。

C.1

校正用コイルの規定

密着運用を考慮した PCD での磁界特性を測定するために,

JIS X 6305-6

で規定した校正用コイル

(以下,

校正用コイル M と呼ぶ。

)を用いる。校正用コイル M に加えて,そのコイル面積の異なる校正用コイル S

及び校正用コイル L の 2 種類の校正用コイルを定義する。

a)

校正用コイル 及び校正用コイル の寸法,厚さ及び材質  校正用コイル S 及び校正用コイル L の寸

法,厚さ及び材質は,校正用コイル M に同様とする。

b)

コイルの特性  校正用コイル S 及び校正用コイル L は,1 ターンとする。そのコイルの寸法などを表

C.1

に示す。

表 C.1−校正用コイル S,校正用コイル 及び校正用コイル の特性

項目

内容

校正用コイル S

校正用コイル L

校正用コイル M

コイル外形

66.6 mm±2 %×31 mm±2 %

83.6 mm±2 %×52 mm±2 %

72 mm±2 %×42 mm±2 %

角部 R8.5 mm±2 %

角部 R5 mm±2 %

角部 R5 mm±2 %

コイル面積 200

mm

2

 432.6

mm

2

 300

mm

2

磁界への換算 1

A/m(rms)=214.4 mV(rms)

1 A/m(rms)=463.1 mV(rms)

1 A/m(rms)=320 mV(rms)

パターン幅 0.5

mm±20 %

同左

同左

パターン間隔 0.5

mm±20 %

同左

同左

パターン材質

銅はく(箔)

同左

同左

パターン厚さ 35

μm

同左

同左

巻数

1 ターン

同左

同左

標準インダクタンス 
(13.56 MHz にて)

約 250 nH

標準抵抗値 
(13.56 MHz にて)

約 0.40  Ω

C.2

密着運用の試験用 PCD

C.2.1

密着運用の試験用 PCD アンテナ

密着運用の試験用 PCD アンテナの諸特性を,

表 C.2 に示す。


20

X 6319-2

:2012

表 C.2−密着運用の試験用 PCD のアンテナ諸特性

名称

内容

アンテナコイル

コイル外径

φ38±0.2 mm

パターン幅 0.5

mm

パターン間隔 0.5

mm

パターン厚さ 35

μm

巻数 3

構造

プリント基板上の銅はくとして形成

アンテナ基板

サイズ 120

mm×100 mm

厚さ 1.6

mm

材質 FR4

インピーダンス 
整合回路

アンテナコイルと出力回路とを 50  Ωでインピーダンスマッチング
をとる。

C.2.2

密着運用の試験用 PCD の回路

密着運用の試験用 PCD の回路を,

図 C.1 に示す。

図 C.1−密着運用の試験用 PCD の回路

C.2.3

試験装置の組立

密着運用の試験用 PCD の構造図を,

図 C.2 に示す。

密着運用の試験用 PCD と被測定 PICC との間には,5 mm の間隙を配置する。密着運用の試験用 PCD ア

ンテナ面から間隙を隔てた表面を基準面(距離 0 mm)とする。

密着運用の試験用 PCD アンテナの中心を中心位置とする。

校正用コイル及び密着運用の試験用 PCD のアンテナは,平行で,中心軸が一致するように配置する。こ

のとき,

図 C.2 に示すように,実効導体面の間隔を 15 mm にするように組み立てる。


21

X 6319-2

:2012

単位  mm

図 C.2−密着運用の試験用 PCD 構造図


22

X 6319-2

:2012

附属書 D

参考)

旧版における PICC のアンテナの実装範囲

この規格の旧版で規定されていた PICC のアンテナの実装範囲を,

図 D.1 に示す。

単位  mm

注記 PICC にエンボスを施す場合には,アンテナ実装範囲を考慮する。

図 D.1−アンテナ実装範囲