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X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 適合性 2 

3 引用規格 2 

4 用語及び定義  2 

5 IDカードの物理的特性  4 

5.1 磁気ストライプ領域の反り  4 

5.2 表面のわい(歪)曲  4 

6 磁気ストライプの物理的特性  5 

6.1 磁気ストライプ領域の盛上がり高さ及び断面形状  5 

6.2 表面粗さ  7 

6.3 磁気ストライプとカードとの接着性 7 

6.4 読取り及び書込みヘッドに対する磁気ストライプの耐磨耗性  7 

6.5 耐化学薬品性  7 

7 磁性材料の特性  7 

7.1 一般  7 

7.2 試験及び試験環境  7 

7.3 磁気媒体に対する信号振幅の要求仕様 7 

8 記録方式 10 

9 一般記録仕様  10 

9.1 記録角度  10 

9.2 公称記録密度  11 

9.3 トラック1,2及び3に対する信号振幅  11 

9.4 ビット構成  12 

9.5 記録方向  12 

9.6 前端部及び後端部の同期ビット“0”  12 

10 記録仕様  12 

10.1 トラック1  12 

10.2 トラック2  15 

10.3 トラック3  16 

11 誤り検出  17 

11.1 パリティ  17 

11.2 水平冗長検査文字(LRC文字)  17 

12 記録トラックの位置  17 

附属書A(参考)磁気ストライプの読取り互換性−JIS X 6302-2及びこの規格  19 


 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 目次 

(2) 

ページ 

附属書B(参考)磁気ストライプの磨耗研磨特性  20 

附属書C(参考)静的磁気特性  21 

 

 


 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人ビジ

ネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案

を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が

改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS X 6302-6:2011は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS X 6302の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS X 6302-1 第1部:エンボス 

JIS X 6302-2 第2部:磁気ストライプ−低保磁力 

JIS X 6302-6 第6部:磁気ストライプ−高保磁力 

JIS X 6302-9 第9部:触ってカードを区別するための凸記号 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

X 6302-6:2017 

 

(ISO/IEC 7811-6:2014) 

識別カード−記録技術− 

第6部:磁気ストライプ−高保磁力 

Identification cards-Recording technique- 

Part 6: Magnetic stripe-High coercivity 

 

序文 

この規格は,2014年に第4版として発行されたISO/IEC 7811-6を基に,技術的内容及び構成を変更す

ることなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,高保磁力の磁気ストライプ付き識別カード(以下,IDカード又は単にカードという。)の

国際的な互換性のためのカードの用法について規定する。 

この規格は,カードに設けられている高保磁力の磁気ストライプ(あらゆる保護層を含む。)が満たすべ

き要件,記録方式及び文字集合について規定する。それは,人的要素及び機器的要素の双方を勘案した上

での最低限の要件である。 

保磁力は,この規格で規定する多くの項目に強い影響を与えるものであるが,それ自体は規定していな

い。高保磁力磁気ストライプの特性は,耐消去性を向上するものである。JIS X 6302-2に規定する磁気ス

トライプと読取り互換性とを維持しつつ(附属書A参照),高保磁力磁気ストライプとの接触による低保

磁力磁気ストライプへのダメージを最小限にすることを考慮している。また,カードを磁界にばく(曝)

露すると,記録データの破壊につながるおそれがあるが,外部の磁界については規定していない。 

カードが満たすべき基準を規定することが,この一連の規格の目的である。返却カードの場合でも,試

験に先立ってカードがどの程度使われた後であるかについては,この規格では考慮しない。規格の基準に

不適合の場合は,関係する組織と協議する。 

注記1 この規格は,磨耗研磨特性については規定していない(附属書B参照)。 

この規格で規定するパラメータに対する供試カードなどの試験方法は,JIS X 6305-2で規定している。 

注記2 この規格において,SI単位及び/又はヤード・ポンド法の数値は四捨五入しているため,数

値自体は一致しているが,相互では正確に等しくない場合がある。いずれの単位も使用可能

だが,両単位を混在又は再変換することは意図していない。対応国際規格は,ヤード・ポン

ド法を用いて作成されている。 

注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO/IEC 7811-6:2014,Identification cards−Recording technique−Part 6: Magnetic stripe−High 

coercivity(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”


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ことを示す。 

 

適合性 

この規格に適合するための必要条件は,JIS X 6301の規定を満足していることである。IDカードは,こ

の規格で規定する全ての要件を満足するときに,この規格に適合する。もし,規定されていない値がある

場合には,既定値を適用する。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ 

注記 対応国際規格:ISO 4287,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture : Profile 

method−Terms, definitions and surface texture parameters 

JIS X 6301 識別カード−物理的特性 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 7810,Identification cards−Physical characteristics 

JIS X 6305-1 識別カードの試験方法−第1部:一般的特性 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 10373-1,Identification cards−Test methods−Part 1: General 

characteristics 

JIS X 6305-2 識別カードの試験方法−第2部:磁気ストライプ付きカード 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 10373-2,Identification cards−Test methods−Part 2: Cards with magnetic 

stripes 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS X 6301によるほか,次による。 

4.1 

一次標準(primary standard) 

UR及びIRの値を示すためにドイツ連邦国立度量衡研究所[Physikalisch-Technische Bundesanstalt (PTB)]

によって作成され,PTB,Q-Card及びISO/IEC JTC 1 SC 17/WG 1事務局で管理しているRM7811-6と称

する基準カードのセット。 

4.2 

二次標準(secondary standard) 

1枚ごとに一次標準との関係を記した校正証明書が添付されている,RM7811-6と称する基準カード。 

注記 二次標準は,Q-Card, 301 Reagan Street Sunbury PA 17801,USAに注文可能である。二次標準の

在庫は,最低2018年まで管理される。 

4.3 

未使用未記録カード(unused un-encoded card) 

使用目的のための全ての機能を備え,磁気記録も試験操作も行われていないカード。カードは,48時間

以上日光に露出せず,急激な温度変化のない5 ℃〜30 ℃の温度及び10 %〜90 %の湿度の中で,かつ,清

浄な環境で保管したもの。 


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4.4 

未使用記録済みカード(unused encoded card) 

未使用未記録カードに,使用目的のためのデータが記録(例えば,磁気記録,エンボス加工,電気的記

録)されただけのカード。 

4.5 

返却カード(returned card) 

未使用記録済みカードで,カード保有者に発行した後に試験のために返却されたカード。 

4.6 

磁束反転(flux transition) 

距離とともに磁化の変化率が最大の位置。 

注記 磁気ストライプ面の法線方向の磁束が最大となる位置。 

4.7 

基準電流,IR(reference current,IR) 

基準カードに8磁束反転/mmの密度で記録して再生したときに,基準信号振幅(UR)の80 %(図6参

照)と等しい出力電圧が得られる最小記録電流。 

4.8 

基準磁束レベル,FR(reference flux level,FR) 

基準電流(IR)に相当した試験ヘッドでの磁束の強さ。 

4.9 

試験記録電流(test recording currents) 

2.8FRに対応する記録電流(Imin)及び3.5FRに対応する記録電流(Imax)で定義される2種類の記録電流。 

4.10 

個別信号振幅,Ui(individual signal amplitude,Ui) 

一つの出力信号の基準値からピーク値までの信号振幅。 

4.11 

平均信号振幅,UA(average signal amplitude,UA) 

対象とするトラックにおいて,磁気ストライプ領域全長にわたる個別信号振幅(Ui)の絶対値の総和を

ピーク信号の数(n)で除したもの。 

4.12 

基準信号振幅,UR(reference signal amplitude,UR) 

一次標準によって補正した基準カードの平均信号振幅の最大値。 

4.13 

磁束反転密度(physical recording density) 

一つのトラックに記録された単位長さ当たりの磁束反転の数。 

4.14 

記録密度(bit density) 

単位長さ当たりのデータビットの数[ビット/mm又はbpi(ビット/inch)]。 

4.15 

ビットセル(bit cell) 

隣接するクロック信号の磁束反転間の距離(図11参照)。 


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4.16 

サブインターバル(subinterval) 

ビット“1”のときの隣接する磁束反転間の距離(図11参照)。 

4.17 

減磁電流,Id(demagnetisation current,Id) 

記録電流Iminで20磁束反転/mmの密度で記録された二次標準カードにおいて平均信号振幅(UA)が基

準信号振幅(UR)の80 %となる減磁が起きる直流電流。 

 

IDカードの物理的特性 

IDカードは,JIS X 6301に適合していなければならない。 

警告 カード発行者は,次の事項に注意しなければならない。 

− カードが汚れた物と接触した場合及び可塑剤を含む一般的な化学薬品で汚れた場合,磁気

ストライプに保持されている情報が読めなくなることがある。 

− 磁気ストライプ上に印刷などを施すと,磁気ストライプの機能を弱めることがある。 

5.1 

磁気ストライプ領域の反り 

測定するカードの磁気ストライプ面を下にして定盤に置き,その磁気ストライプと反対側の面に均一に

2.2 Nの力をかけたとき,その磁気ストライプ全面が定盤から0.08 mm以内になければならない。 

5.2 

表面のわい(歪)曲 

図1に示す非わい(歪)曲領域では,カード両面に磁気ヘッドと磁気ストライプとの接触を妨げるわい

(歪)曲,凹凸又は隆起があってはならない。 

 

単位 mm 

 

図1−磁気ストライプ付きカードの非わい(歪)曲領域 

 

隆起した署名部領域がカードのおもて面又は裏面に位置する場合,署名部領域は,カードの上端基準辺

から19.05 mm以内にあってはならない。 

注記 上記(カード上端基準辺から19.05 mm以内)以外の領域に隆起領域及びわい(歪)曲がある

カードは,磁気ストライプ処理装置において,カード搬送に問題を生じ,その結果,読取り不


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良又は書込み不良を起こす可能性がある。 

 

磁気ストライプの物理的特性 

6.1 

磁気ストライプ領域の盛上がり高さ及び断面形状 

磁気ストライプ領域は,図2に示すようにカード裏面に位置する。 

 

単位 mm 

 

 

トラック1及び2を用いる場合,aは最小11.89 
トラック1,2及び3を用いる場合,aは最小15.95 

 

注記 トラック1及び2を用いる磁気ストライプ領域の場合,この図に示すaの値は,図12に示すトラック2のbの

最大値以下となることがあるが,磁気ストライプ領域は,トラックの範囲を超えていることが望ましい。 

 

図2−ID-1カードの磁気ストライプ配置 

 

6.1.1 

磁気ストライプ領域の断面形状 

磁気ストライプ領域の断面形状の垂直偏差(a)を,図3,図4及び図5に示す。断面形状曲線の勾配は,

次の範囲になければならない。 

−4a/W<勾配<4a/W 

カードの静的曲げ強さ(JIS X 6301参照)の変形量の値が20 mm以上である場合の断面形状は,次の値

を限度とする。 

最小ストライプ幅    図3のA     図3のB 

W=6.35 mm     a≦9.5 μm    a≦5.8 μm 

W=10.41 mm     a≦15.4 μm   a≦9.3 μm 

カードの静的曲げ強さ(JIS X 6301参照)の変形量の値が20 mm未満である場合の断面形状は,次の値

を限度とする。 

 

最小ストライプ幅    図3のA     図3のB 

W=6.35 mm     a≦7.3 μm    a≦4.5 μm 

W=10.41 mm     a≦11.7 μm   a≦7.3 μm 


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図3−磁気ストライプの断面形状 

 

 

図4−磁気ストライプの断面形状の例 

 

 

 

 

 注記 例に示すような不規則断面においては,記録再生品質低下の原因となる可能性がある。 

 

図5−磁気ストライプの不規則断面形状の例 

 

6.1.2 

磁気ストライプ領域の高さ 

磁気ストライプ領域の垂直変位量(h)は,近傍のカードの表面から次の値でなければならない(JIS X 

6305-2参照)。 

−0.005 mm≦h≦0.038 mm 

磁気ストライプを熱転写するときに生じる,磁気ストライプからスパイク状に“はみ出した”部分は,

ストライプに含めない。スパイク状にはみ出した部分は,磁気ストライプ領域の高さ(h)に含めてはなら

ない。 


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6.2 

表面粗さ 

磁気ストライプ領域の平均表面粗さ(Ra)は,JIS B 0601によって測った長さ及び幅の両方向共に0.40 μm

を超えてはならない。 

6.3 

磁気ストライプとカードとの接着性 

磁気ストライプは,通常の使用においてカードから剝がれてはならない。 

6.4 

読取り及び書込みヘッドに対する磁気ストライプの耐磨耗性 

平均信号振幅(UA)及び個別信号振幅(Ui)は,2 000往復の耐磨耗試験の前後で測定したとき,次の

結果でなければならない(JIS X 6305-2参照)。 

UA(試験後の測定)≧0.60 UA(試験前の測定),及びUi(試験後の測定)≧0.80 UA(試験後の測定) 

注記 上記の式は,“試験後の平均信号振幅(UA)は,試験前の平均信号振幅の60 %以上,及び試験

後の個別信号振幅(Ui)は,試験後の平均信号振幅の80 %以上でなければならない。”を意味

している。つまり,Uiの方が平均よりも悪いことを容認している。 

6.5 

耐化学薬品性 

平均信号振幅(UA)及び個別信号振幅(Ui)は,JIS X 6305-1に定義されている短時間(1分間)の浸

せきの前後で測定したとき,次の結果でなければならない。 

UA(浸せき後の測定)≧0.90 UA(浸せき前の測定),及び 

Ui(浸せき後の測定)≧0.90 UA(浸せき後の測定) 

平均信号振幅(UA)及び個別信号振幅(Ui)は,JIS X 6305-1に定義されている長時間(24時間)の酸

及びアルカリ人工汗液への浸せきの前後で測定したとき,次の結果でなければならない。 

UA(浸せき後の測定)≧0.90 UA(浸せき前の測定),及び 

Ui(浸せき後の測定)≧0.90 UA(浸せき後の測定) 

 

磁性材料の特性 

7.1 

一般 

この箇条では,カードとカードリーダライタとの間の磁気的な互換性を確保するのを目的とする。保磁

力の値は規定しない。磁性材料の特性は,保磁力によらず7.3で規定する。 

この箇条では,一次標準(箇条4参照)との関係をトレースできる磁性材料を使用した標準カードを用

いる。二次標準を使って得られた全ての信号振幅の結果は,二次標準に附属する係数によって補正しなけ

ればならない。試験方法は,JIS X 6305-2による。 

7.2 

試験及び試験環境 

信号振幅特性の試験環境は,温度が23 ℃±3 ℃で,相対湿度が40 %〜60 %とする。この環境条件以外

で試験する場合は,次に示す環境に5分間置いた後に8磁束反転/mmで測定した出力の平均値と,上記

の環境条件で試験した値との差が,その15 %を超えてはならない。 

温度   :−35 ℃〜50 ℃ 

相対湿度 :5 %〜95 % 

7.3 

磁気媒体に対する信号振幅の要求仕様 

カードの記録特性に対する要求仕様を,表1及び図6に示す。磁気ストライプの耐消去性能を改善する

ため及びカードの磁気ストライプとカードリーダライタとの間の磁気的な互換性を確保するために,この

細分箇条で規定する磁性材料の要求仕様を満足しなければならない。附属書Cに示す静的磁気特性は,磁

性材料の指標である。附属書Cは参考であり,カードの性能基準として利用してはならない。 


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表1−未使用未記録カードに対する信号振幅の要求仕様 

特性 

磁束反転密度 

(磁束反転/mm) 

試験記録電流 

信号振幅の結果 

要求仕様 

信号振幅 

 8 

Imin 

UA1 

0.8 UR≦UA1≦1.2 UR 

信号振幅 

 8 

Imin 

Ui1 

Ui1≦1.26 UR 

信号振幅 

 8 

Imax 

UA2 

UA2≧0.8 UR 

信号振幅 

20 

Imax 

Ui2 

Ui2≧0.65 UR 

分解能 

20 

Imax 

UA3 

UA3≧0.7 UA2 

消去 

 0 

Imin,DC 

UA4 

UA4≦0.03 UR 

余剰パルス 

 0 

Imin,DC 

Ui4 

Ui4≦0.05 UR 

減磁 

 0 

Id,DC 

UA5 

UA5≧0.64 UR 

減磁 

 0 

Id,DC 

Ui5 

Ui5≧0.54 UR 

波形のひずみ部分 

 3 

Imax 

Ui6,UA6 

Ui6≦0.07 UA6 

Ui6は,図7に示すUi6の測定範囲における最大信号振幅の絶対値である。 

飽和曲線の傾きは,IminとImaxとの間では右肩上がりであってはならない。 

注記1 要求仕様は,それぞれ独立して測定するものとし,これらを相互に計算するものではない。また,これら

要求仕様の数値は,未使用未記録カードに対して適用するものであり,既に記録されたカードに対しては
適用されない。 

注記2 表1によって測定した分解能が低いことと,表2によって測定した磁束の反転距離変動が大きいこととは

相関付けができる。 

 


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(一次標準で補正した標準カードの飽和曲線) 

    

飽和曲線の例 

    

二次標準で測定した値を一次標準と同等となるように補正した基準飽和曲線 

注記 基準飽和曲線は,一次標準の応答結果を示す。ウィンドウパラメータは,機械読取りに対応したカードの 
 

規定である。 

図6−8磁束反転/mmにおける許容範囲を示す飽和曲線の例 

 

 

Ui6の測定は,次の手順で行う。 

1. 二つの隣接したピークの中間点を決定する。 
2. 中間点と隣接したピークとの間で信号出力が0となる点を決定する(“0”交差点)。 
3. 測定範囲は,a(中間点と“0”交差点との距離)を1.5倍した範囲とする。 
4. この測定範囲内の最大信号振幅値を決定する。 
5. 測定範囲内の最大信号振幅値の絶対値が,この信号のUi6である。 

図7−波形のひずみ部分の測定方法 

 


10 

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記録方式 

各トラックの記録方式は,F2F(two-frequency)記録として知られている。この方式は,自己同期データ

の連続記録を可能にする。この方式は,データとクロック遷移とが組み合わさって成る。クロック信号間

に磁束反転があれば,ビットが“1”であり,クロック信号間に磁束反転がなければ“0”である(図8参

照)。 

 

 

 t 

自己同期信号の間隔(タイミング)を示す。 

 

図8−F2F記録の例 

 

データは,隙間のない文字の同期シーケンスとして記録しなければならない。 

注記 Imin未満の電流で書き込むと,記録品質が低下することがある。 

 

一般記録仕様 

9.1 

記録角度 

記録角度は,磁気ストライプと平行なカードの上端基準辺に対して,90°±20'でなければならない。記

録角度(α)は,読取り出力が最大のときのヘッドギャップの角度の測定から求める(図9参照)。 

 


11 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

 

 

 

図9−記録角度 

 

9.2 

公称記録密度 

各トラックの公称記録密度は,次による。 

トラック1: 8.27ビット/mm(210 bpi) 

トラック2: 2.95ビット/mm(75 bpi) 

トラック3: 8.27ビット/mm(210 bpi) 

9.3 

トラック1,2及び3に対する信号振幅 

トラック1,2及び3に対する信号振幅の要求仕様は,次による。 

未使用記録済みカード : 0.64 UR≦Ui≦1.36 UR 

返却カード 

: 0.52 UR≦Ui≦1.36 UR 

信号振幅の下限要求値(未使用記録済みカードの0.64 UR又は返却カードの0.52 UR)と0.07 URとの間

にはノイズのピーク信号があってはならない(図10参照)。 

注記 この項目は,指定された記録密度におけるトラック1,2及び3について実際に用いる条件での

信号振幅の制限を規定している。このノイズと,未記録磁気媒体の特性を表している表1の要

求仕様にある余剰パルスとを混同しない。 

 


12 

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図10−信号波形におけるノイズ 

 

9.4 

ビット構成 

磁気ストライプ領域の各文字のビット構成は,最下位ビット(20)を最初に,パリティビットを最後に

記録しなければならない。 

9.5 

記録方向 

カードの裏面から見て磁気ストライプを上側にした状態で,右端から記録しなければならない。 

9.6 

前端部及び後端部の同期ビット“0” 

最初のデータビットの前及び最後のデータビットの後の全てに,“0”を記録しなければならない。カー

ドの裏面から見て磁気ストライプを上側にした状態で,カードの右端辺から3.30 mmよりも前,及び82.17 

mmよりも後の部分での“0”は,この規格の仕様を満足する必要はない。 

 

10 記録仕様 

10.1 トラック1 

10.1.1 平均記録密度 

平均記録密度(Ba)は,上端基準辺に平行に測定して8.27ビット/mm(210 bpi)とし,その許容誤差

を±8 %とする。 

10.1.2 磁束反転距離の許容誤差 

未使用記録済みカード及び返却カードの磁束反転距離(図11参照)の許容誤差を,それぞれ,表2及び

表3に示す。 

 

表2−未使用記録済みカードの磁束反転距離−トラック1及びトラック3 

記号 

項目 

要求仕様 

許容誤差 

Ba 

クロック信号間の平均距離 

111 μm≦Ba≦131 μm 

±8 % 

Bin 

クロック信号間の個別距離 

109 μm≦Bin≦133 μm 

±10 % 


13 

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表2−未使用記録済みカードの磁束反転距離−トラック1及びトラック3(続き) 

記号 

項目 

要求仕様 

許容誤差 

Bin+1 

隣接するビットの許容差 

0.90 Bin≦Bin+1≦1.10 Bin 

±10 % 

Sin 

サブインターバルの距離 

53 μm≦Sin≦68 μm 

±12 % 

Sin+1 

隣接するサブインターバルの距離 

0.88 Bin/2≦Sin+1≦1.12 Bin/2 

±12 % 

Bin+1又はSin+1は,Binの直後に隣接する磁束の反転距離。 

注記1 この表は,カードが正常に機能する範囲を示しているだけであり,発行されたカー

ドの有効期間内における磁束反転距離を保証するものではない。 

注記2 表1によって測定した分解能が低いことと,表2によって測定した磁束の反転距離

変動が大きいこととは相関付けができる。 

 

表3−返却カードの磁束反転距離−トラック1及びトラック3 

記号 

項目 

要求仕様 

許容誤差 

Ba 

クロック信号間の平均距離 

111 μm≦Ba≦131 μm 

±8 % 

Bin 

クロック信号間の個別距離 

103 μm≦Bin≦139 μm 

±15 % 

Bin+1 

隣接するビットの許容差 

0.85 Bin≦Bin+1≦1.15 Bin 

±15 % 

Sin 

サブインターバルの距離 

48.4 μm≦Sin≦72.6 μm 

±20 % 

Sin+1 

隣接するサブインターバルの距離 

0.70 Bin/2≦Sin+1≦1.30 Bin/2 

±30 % 

Bin+1又はSin+1は,Binの直後に隣接する磁束の反転距離。 

注記 この表は,カードが正常に機能する範囲を示しているだけであり,発行されたカー

ドの有効期間内における磁束反転距離を保証するものではない。 

 

 

図11−ビットセルとサブインターバルとの関係 

 

Bin 

Bin+1 

Si 

Si 

Sin+1 


14 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

  

10.1.3 文字集合 

トラック1に用いる文字集合は,表4に示す7ビット英数字符号とする。次の表の文字は,特殊な意味

をもち,その使用方法を記載のように制限する。 

文字 

意味又は使用方法 

! “ & ʻ * +, : ; < = > @ ̲ 

制御用として使用し,データ内容として使用してはならない。 

[ ╲] 

国別の追加文字が必要なときのために留保して,国際的には使用しない。 

追加用図形文字として留保する。 

始め符号 

分離符号 

終わり符号 

 

表4−7ビット英数字符号の文字集合 

文字 

2進符号 

文字 

2進符号 

25 24 23 22 

21 

20 

25 24 23 22 

21 

20 

スペース 

1   0   0   0   0   0   0 

0   1   0   0   0   0   0 

0   0   0   0   0   0   1 

1   1   0   0   0   0   1 

“ 

0   0   0   0   0   1   0 

1   1   0   0   0   1   0 

1   0   0   0   0   1   1 

0   1   0   0   0   1   1 

0   0   0   0   1   0   0 

1   1   0   0   1   0   0 

1   0   0   0   1   0   1 

0   1   0   0   1   0   1 

1   0   0   0   1   1   0 

0   1   0   0   1   1   0 

ʻ 

0   0   0   0   1   1   1 

1   1   0   0   1   1   1 

0   0   0   1   0   0   0 

1   1   0   1   0   0   0 

1   0   0   1   0   0   1 

0   1   0   1   0   0   1 

1   0   0   1   0   1   0 

0   1   0   1   0   1   0 

0   0   0   1   0   1   1 

1   1   0   1   0   1   1 

1   0   0   1   1   0   0 

0   1   0   1   1   0   0 

0   0   0   1   1   0   1 

1   1   0   1   1   0   1 

0   0   0   1   1   1   0 

1   1   0   1   1   1   0 

1   0   0   1   1   1   1 

0   1   0   1   1   1   1 

0   0   1   0   0   0   0 

1   1   1   0   0   0   0 

1   0   1   0   0   0   1 

0   1   1   0   0   0   1 

1   0   1   0   0   1   0 

0   1   1   0   0   1   0 

0   0   1   0   0   1   1 

1   1   1   0   0   1   1 

1   0   1   0   1   0   0 

0   1   1   0   1   0   0 

0   0   1   0   1   0   1 

1   1   1   0   1   0   1 

0   0   1   0   1   1   0 

1   1   1   0   1   1   0 

 


15 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

 

表4−7ビット英数字符号の文字集合(続き) 

文字 

2進符号 

文字 

2進符号 

25 24 23 22 

21 

20 

25 24 23 22 

21 

20 

1   0   1   0   1   1   1 

0   1   1   0   1   1   1 

1   0   1   1   0   0   0 

0   1   1   1   0   0   0 

0   0   1   1   0   0   1 

1   1   1   1   0   0   1 

0   0   1   1   0   1   0 

1   1   1   1   0   1   0 

1   0   1   1   0   1   1 

0   1   1   1   0   1   1 

0   0   1   1   1   0   0 

╲ 

1   1   1   1   1   0   0 

1   0   1   1   1   0   1 

0   1   1   1   1   0   1 

1   0   1   1   1   1   0 

0   1   1   1   1   1   0 

0   0   1   1   1   1   1 

̲ 

1   1   1   1   1   1   1 

注記 この文字集合は,JIS X 6302-2の文字集合と同一である(ASCIIから派生したもの)。 

 

10.1.4 ID-1カードの最大文字数 

データ用文字,制御用文字,始め符号,終わり符号及び水平冗長検査文字は,合計して79文字を超えて

はならない。 

10.2 トラック2 

10.2.1 平均記録密度 

平均記録密度(Ba)は,上端基準辺に平行に測定して2.95ビット/mm(75 bpi)とし,その許容誤差を

±5 %とする。 

10.2.2 磁束反転距離の許容誤差 

未使用記録済みカード及び返却カードの磁束反転距離(図11参照)の許容誤差を,それぞれ,表5及び

表6に示す。 

 

表5−未使用記録済みカードの磁束反転距離−トラック2 

記号 

項目 

要求仕様 

許容誤差 

Ba 

クロック信号間の平均距離 

322 μm≦Ba≦356 μm 

±5 % 

Bin 

クロック信号間の個別距離 

315 μm≦Bin≦363 μm 

±7 % 

Bin+1 

隣接するビットの許容差 

0.90 Bin≦Bin+1≦1.10 Bin 

±10 % 

Sin 

サブインターバルの距離 

153 μm≦Sin≦186 μm 

±10 % 

Sin+1 

隣接するサブインターバルの距離 

0.88 Bin /2≦Sin+1≦1.12 Bin /2 

±12 % 

Bin+1又はSin+1は,Binの直後に隣接する磁束の反転距離。 

 

表6−返却カードの磁束反転距離−トラック2 

記号 

項目 

要求仕様 

許容誤差 

Ba 

クロック信号間の平均距離 

322 μm≦Ba≦356 μm 

±5 % 

Bin 

クロック信号間の個別距離 

288 μm≦Bin≦390 μm 

±15 % 

 


16 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

  

表6−返却カードの磁束反転距離−トラック2(続き) 

記号 

項目 

要求仕様 

許容誤差 

Bin+1 

隣接するビットの許容差 

0.85 Bin≦Bin+1≦1.15 Bin 

±15 % 

Sin 

サブインターバルの距離 

136 μm≦Sin≦203 μm 

±20 % 

Sin+1 

隣接するサブインターバルの距離 

0.70 Bin /2≦Sin+1≦1.30 Bin /2 

±30 % 

Bin+1又はSin+1は,Binの直後に隣接する磁束の反転距離。 

注記 この表は,カードが正常に機能する範囲を示しているだけであり,カードが発行

されてから有効期間内の磁束反転距離を保証するものではない。 

 

10.2.3 文字集合 

トラック2に用いる文字集合は,表7に示す5ビット数字符号とする。次の表の文字は,特殊な意味を

もち,その使用方法を記載のように制限する。 

 

文字 

意味又は使用方法 

: < > 

制御用として使用し,データ内容として使用してはならない。 

始め符号 

分離符号 

終わり符号 

 

表7−5ビット数字符号の文字集合 

文字 

2進符号 

文字 

2進符号 

23 

22 

21 

20 

23 

22 

21 

20 

 1   0   0   0   0 

 0   1   0   0   0  

 0   0   0   0   1 

 1   1   0   0   1  

 0   0   0   1   0 

 1   1   0   1   0  

 1   0   0   1   1 

 0   1   0   1   1  

 0   0   1   0   0 

 1   1   1   0   0  

 1   0   1   0   1 

 0   1   1   0   1  

 1   0   1   1   0 

 0   1   1   1   0  

 0   0   1   1   1 

 1   1   1   1   1  

注記 この文字集合は,JIS X 6302-2の文字集合と同一である(ASCIIから派生したも

の)。 

 

10.2.4 ID-1カードの最大文字数 

データ用文字,制御用文字,始め符号,終わり符号及び水平冗長検査文字は,合計して40文字を超えて

はならない。 

10.3 トラック3 

10.3.1 平均記録密度 

平均記録密度(Ba)は,上端基準辺に平行に測定して8.27ビット/mm(210 bpi)とし,その許容誤差

を±8 %とする。 

10.3.2 磁束反転距離の許容誤差 

未使用記録済みカード及び返却カードの磁束反転距離(図11参照)の許容誤差を,それぞれ,表2及び

表3に示す。 


17 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

 

10.3.3 文字集合 

トラック3に用いる文字集合は,表7に示す5ビット数字符号とする。次の表の文字は,特殊な意味を

もち,その使用方法を記載のように制限する。 

文字 

意味又は使用方法 

: < > 

制御用として使用し,データ内容として使用してはならない。 

始め符号 

分離符号 

終わり符号 

 

10.3.4 ID-1カードの最大文字数 

データ用文字,制御用文字,始め符号,終わり符号及び水平冗長検査文字は,合計して107文字を超え

てはならない。 

 

11 誤り検出 

次に示す2種類の誤り検出方式を記録しなければならない。いずれの場合でも,前端部及び後端部の同

期ビット“0”は,誤り検出の対象として扱ってはならない。 

11.1 パリティ 

各符号化された文字のためのパリティビットを使用しなければならない。パリティビットは,文字ごと

に記録しなければならない。ここで,パリティビットの値は,パリティビットを含めた文字を構成する“1”

のビットの個数の合計は奇数でなければならない。 

11.2 水平冗長検査文字(LRC文字) 

LRC文字は,各データトラックに設定しなければならない。LRC文字は,始め符号,データ,終わり符

号の順で読むときの終わり符号の直後に記録しなければならない。LRC文字のビット構成は,データ用文

字のビット構成と同じでなければならない。 

LRC文字は,次のように算出しなければならない。 

パリティビットを除いたLRC文字の各ビットの値は,データトラック内の全ての文字(始め符号,デー

タ,終わり符号及びLRC文字)を構成する同じビット位置(表4及び表7で2進符号の2nで示す,べき

数の位置)にある“1”のビットの個数の合計は偶数でなければならない。 

LRC文字のパリティビットは,データトラックの個々のパリティビットから得られるパリティビットで

はなく,11.1で示すようなLRC文字自体のパリティビットとする。 

 

12 記録トラックの位置 

記録トラック位置,記録の開始位置及び記録の終わり位置は,図12に示す値を満足しなければならない。

記録の開始位置は,始め符号の最初のビット“1”の中心線に位置する。記録の終わり位置は,LRC文字

の最後のビット(最後のビットはパリティビットである。)の中心線に位置する。 

 


18 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

  

 

単位 mm 

 

 

項目 

トラック1 

トラック2 

トラック3 

− 

最大 5.79 

最小 8.33 
最大 9.09 

最小 11.63 
最大 12.65 

最小 8.33 
最大 9.09 

最小 11.63 
最大 12.65 

最小 15.19 
最大 15.82 

7.44±1.00 

7.44±0.50 

7.44±1.00 

最小 6.93 

最小 6.93 

要求事項なし 

注記 全てのトラックの最小幅は,2.54 mmである。 

図12−記録トラックの位置 

 


19 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

 

附属書A 

(参考) 

磁気ストライプの読取り互換性−JIS X 6302-2及びこの規格 

 

この附属書は,この規格の適用範囲に記載している“読取り互換性”の限界を説明するものであり,JIS 

X 6302-2及びこの規格に対応する。 

高保磁力磁気ストライプは耐消去性を向上しているが,再生出力信号特性において低保磁力磁気ストラ

イプ(例えば,JIS X 6302-2に適合する磁気ストライプ)と理想的には同等であるのが望ましい。しかし,

実際には,高保磁力磁気ストライプと低保磁力磁気ストライプとの磁気特性の違いが,測定器に依存する

再生出力信号振幅の評価結果に大きな差を生じさせる。 

一般的には,短い記録波長に対して感度が高い再生装置であればあるほど,高保磁力磁気ストライプの

再生出力信号振幅は,低保磁力磁気ストライプに比して大きくなると予想される。 

この規格の利用者は,再生出力信号振幅を比較する場合,JIS X 6302-2に適合する磁気ストライプの再

生出力信号振幅がJIS X 6305-2に規定する正確な測定条件に依存することに注意するのがよい。 

 


20 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

  

附属書B 

(参考) 

磁気ストライプの磨耗研磨特性 

 

この附属書は,磁気ヘッド寿命と関連する磁気ストライプ磨耗研磨特性が,物理的な特性を定めたこの

規格の中に含まれない理由を説明することを目的とする。磨耗研磨特性の要求仕様がないことは,磨耗の

パラメータを定義し,磨耗研磨特性を測定するための正確な耐久試験を規定することの難しさを反映して

いる。耐久試験方法は,確立されていないが,磁気ストライプの寿命を延ばすために利用可能な技術(例

えば,改良された磁気ヘッド材料,磁気ストライプの添加物,又は磁気ストライプの保護膜)が知られて

いる。 

定量化された磁気ストライプの磨耗研磨特性は,磁気ヘッドの寿命を予測するために必須の前提条件で

あるようにも思える。しかし,異なる磁気ストライプの磨耗研磨特性に多様性があるように,磁気ストラ

イプリーダ及び磁気ストライプライタの環境は,多数存在する。影響の組合せの多様性,及び磨耗研磨特

性に対するそれらの影響の仕方の複雑さは,環境,機器及び磁気ストライプの状態が指定されたときでさ

え,磁気ヘッドの寿命を予測するのを非常に難しくしている。 

JIS X 6305-2に示す現行の磨耗研磨特性試験は,ある磁気ストライプの磨耗の度合いが,他の特定の状

況での試験のものよりも多いか少ないかを単純に示すだけの単なる比較試験である。この方法で磁気ヘッ

ドの磨耗研磨特性を試験する場合には,多くの時間及びカードが必要となる上に,正確な絶対値がなく,

試験条件によって結果が変動する場合がある。 

磁気ストライプの読み書きには,磁気ストライプと磁気ヘッドとが接触する必要がある。磁気ヘッドと

磁気ストライプとのしゅう(摺)動によって,両者とも磨耗する。磁気ストライプの磨耗研磨特性は,し

ゅう(摺)動回数とともに初めは急速に低下するが,回数の増加とともに変化率は減少する。したがって,

未使用の磁気ストライプの磨耗研磨特性は,一度書かれただけの磁気ストライプの磨耗研磨特性よりもは

るかに高い。 

磁気ストライプの磨耗研磨特性に影響するものとして,温度,湿度,磁気ヘッド材料(その形状及び仕

上げの状態),磁気ヘッドの圧力,カード速度,磁気ヘッドと接触する磁気ストライプの表面上の物理的な

特性,磁気ストライプの表面粗さ,及び汚れがある。実際の使用環境下では,ほこり及び油分は,磁気ヘ

ッドと磁気ストライプとの間に蓄積するため,実験室条件下で測定した磨耗研磨特性との間に違いが生じ

ることがある。 

したがって,この試験を誤差が許容できるまでに抑え込むのは困難な上,実験室環境下での試験から実

際の使用環境での磨耗を推定するのも困難である。このため,磨耗研磨特性試験のための測定の不確実性

を許容レベルまでに達成するのが困難なばかりか,実使用のときの予測に,実験室条件下でのカードの磨

耗研磨特性試験結果を適用するのには重大な疑問すらある。これらの問題が解決されない限り,磨耗研磨

特性の実用的な規定及び試験方法を,規定することができない。 

 


21 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

 

附属書C 
(参考) 

静的磁気特性 

 

C.1 始めに 

この附属書は,高保磁力磁気ストライプにおいて推奨する静的磁気特性及び定義を示す。これらの値は,

磁性材料の製造業者にとって有用であるが,表1に示すカードに対する磁気特性の値に直接関係するもの

でない。この附属書の値をもつ磁気ストライプは,表1に示す要求事項に合致することを保証するもので

はない。しかし,提示された静的磁気特性に適合しない磁気ストライプは,表1の特性に適合しないこと

がある。 

 

C.2 用語及び定義 

C.2.1 

最大印可磁界,Hmax(maximum field,Hmax) 

試験方法に示す最大印加磁界。 

C.2.2 

静的M(H)曲線[static M(H) loop] 

磁化曲線が影響を受けない程度の低い掃引速度で,磁界強度を−Hmaxから+Hmaxまでの間で周期的に変

化させて得られるヒステリシス曲線。 

C.2.3 

保磁力,H'cM=H'cJ(coercivity,H'cM=H'cJ) 

飽和状態から,飽和磁化状態とは反対方向に連続的に磁界を印加したとき磁化量が“0”になる磁界強度。

測定は,磁気ストライプの水平軸方向に行う。 

C.2.4 

残留磁化,Mr(remanence,Mr) 

最大印加磁界(Hmax)を印加した後,印加磁界が“0”となるときの最大印加磁界と同一方向の磁化(M)

の値。 

C.2.5 

残留保磁力,Hr(remanence coercivity,Hr) 

飽和状態から,飽和磁化状態とは反対方向に磁界を印加し,その後この磁界を“0”まで戻したときに,

残留磁化量が“0”になる磁界強度。測定は,磁気ストライプの水平軸方向に行う。 

C.2.6 

エルステッド,Oe(oersted,Oe) 

磁界強度のCGSガウス単位。磁気記録業界で一般的に用いており,1 Oeは,10 3/ (4 π) A/mに相当する

(JIS Z 8000-6:2014の附属書A参照)。 

C.2.7 

静的減磁,S160(static demagnetisation,S160) 

反対方向磁界の影響による磁化の減少。[Mr−M+(−160)]/Mrで定義される。M(H)曲線の“減磁”部分の

象限において,磁界強度がH=0とH=−160 kA/mとの間の磁化曲線の平均的な傾きを示す。 


22 

X 6302-6:2017 (ISO/IEC 7811-6:2014) 

  

C.2.8 

角形比,SQ=Mr/M(Hmax)[longitudinal squareness,SQ=Mr/M(Hmax)] 

静的M(H)曲線において磁界強度がHmaxのときの磁化量[M(Hmax)]に対する,磁界強度が“0”(H=0)

のときの磁化量(Mr)の比。 

C.2.9 

残留磁化比,RM=(MrP/MrL)[remanence ratio,RM=(MrP/MrL)] 

磁気ストライプの水平軸に対し水平方向に沿って測定した水平残留磁化(MrL)に対する,磁気ストライ

プ平面に垂直に測定した垂直残留磁化(MrP)の比。 

C.2.10 

傾きによるスイッチングフィールド,SFS(switching field by slope,SFS) 

(|H2|−|H1|)/H'cMで求められる値。ここで|H1|及び|H2|は,M(−|H1|)=0.5Mr及びM(−|H2|)=−0.5Mrを満た

す磁界強度。静的M(H)曲線においてM(H)=0.5Mr及びM(H)=−0.5Mrとなる2種類の磁界強度の差を保磁

力で除することによって求められる。 

C.2.11 

派生によるスイッチングフィールド,SFD(switching field by derivative,SFD) 

微分した静的M(H)曲線の半分の高さにおける幅を同一曲線上の保磁力で除したもの。 

注記 静的磁気特性の定義は,IEC 50-221(IEC 60050-221に置き換えられている。)とISO 31-5:1992

(IEC 80000-6に置き換えられている。)とから派生したものである。 

 

C.3 推奨特性 

高保磁力磁気ストライプにおいて推奨する静的磁気特性を表C.1に示す。 

 

表C.1−高保磁力磁性材料の静的磁気特性 

番号 

項目 

符号 

値 

保磁力 

H'cM 

最大335 kA/m(4 200 Oe) 
最小200 kA/m(2 500 Oe) 

静的減磁 

S160 

最大0.20 

角形比 

SQ 

最小0.80 

残留磁化比 

RM 

最大0.35 

傾きによるスイッチングフィールド 

SFS 

最大0.30 

派生によるスイッチングフィールド 

SFD 

最大0.50 

 

 

参考文献 JIS X 6302-2 識別カード−記録技術−第2部:磁気ストライプ−低保磁力 

注記 対応国際規格として,ISO/IEC 7811-2,Identification cards−Recording technique−Part 2: 

Magnetic stripe−Low coercivityがある。 

JIS Z 8000-6:2014 量及び単位−第6部:電磁気 

注記 対応国際規格として,IEC 80000-6:2008,Quantities and units−Part 6: Electromagnetism

がある。 

IEC 60050-221:1990,International Electrotechnical Vocabulary. Chapter 221: Magnetic materials and 

components