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日本工業規格

JIS

 X

6105

-1988

GCR

方式による 12.7mm 幅,

9

トラック,246cpmm,情報交

換用磁気テープの情報記録様式

9

−Track, 12.7 mm Wide Magnetic Tape for Information Interchange−

Format and Recording, Using Group Coding at 246 cpmm

1.

適用範囲  この規格は,計数形電子計算機及び類似の機械相互間において,情報交換に用いられる磁

気テープ(以下,テープという。

)の情報記録様式のうち,GCR (Group−Coded Recording) 方式を用い,

データ密度 246cpmm,トラック数 9 個のものについて規定する。

引用規格、対応国際規格及び関連規格:16 ページに示す。

2.

用語の意味  この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。

(1)  GCR

方式  テープ上に一連の 2 進符号を逐次記録する場合,7 データバイトごとに ECC キャラクタ

を挿入し,4 ビットから 5 ビットに変換し,更に 158 個のデータ記録群ごとに制御用の信号を挿入す

る記録方式。

(2)

磁気テープ  計数形電子計算機及び類似の機械において,情報を入力,出力又は記録するための磁気

的信号を記録保持するテープ。

(3)

標準テープ  テープの電磁変換特性の標準として用いられ,その特性値が国際標準化機構  (ISO)  によ

って規定されるテープ。

(4)

副標準テープ  テープの電磁変換特性を標準テープのそれと比較するために用いられ,その特性と標

準テープの特性との偏差が明示されて,実測値の偏差を補正することによって,間接的に供試テープ

と標準テープとの特性との比較を行うことを可能にするようなテープ。

(5)

基準磁界  標準テープに記録密度 356ftpmm で相連続する磁束反転を記録して,これを再生するとき,

その再生出力電圧が最大出力電圧(飽和値)の 95%となるような最小印加磁界。

(6)

基準せん(尖)頭出力電圧  標準テープに記録密度 356ftpmm,基準磁界を生じさせる電流の 1.3∼1.5

倍の記録電流によって,相連続する磁束反転を記録し,これを再生するときに得られる平均せん(尖)

頭 (P−P)  出力電圧。

(7)

基準縁  テープの磁性面を上側にして水平に置き,記録時のテープの進行方向が左から右方向になる

ように見たときの奥側の縁。

(8)

トラック  磁気テープの表面に一連の情報を蓄え,1 個のヘッドで読出し又は書込みができる部分。

(9)

列  1 組の 9 ビットがテープ幅方向に記録されている部分。

(10)

記録密度  トラックの長さ 1mm 当たりに記録された磁束反転数 (ftpmm) 。


2

X 6105-1988

(11)

データ密度  テープの長さ 1mm 当たりに記録されたデータキャラクタ数 (cpmm) 。

(12)

スキュー  1 列内のビットの長手方向の最大位置ずれ量。

(13) ECC

キャラクタ  データ群の中で誤りの検出及び訂正に用いるキャラクタ。

(14)

補助 CRC キャラクタ  ブロックのデータ部分内の誤り検出に用いるキャラクタ。

(15) CRC

キャラクタ  ブロック全体にわたっての誤り検出に用いるキャラクタ。

(16)

プリアンブル  各記録ブロックの先端を示す信号パターン。主として電子回路の同期に用いる。

(17)

ポストアンブル  各記録ブロックの終端を示す信号パターン。

(18)

記録密度識別バースト  GCR 方式で使用している記録密度を識別するために記録したテープ先端部

の信号。

(19) ARA

領域  テープ先端部において読取り増幅器の利得設定に用いるための信号を記録した領域。

3.

テープの使用条件

3.1

使用環境条件  記録時及び再生時のテープの使用環境条件は,次のとおりとする。

温度 16∼32℃

相対湿度 20∼80%

湿球温度 25℃以下

この使用環境条件を超えて保管又は輸送されたテープを使用する場合は,その状況によって 2∼12 時間

使用環境に慣らしてから使用することが望ましい。

3.2

記録済みテープの保存環境条件  情報交換に用いる記録済みテープの保存環境条件は,次のとおり

とする。

温度

5

∼32℃

相対湿度 20∼80%

湿球温度 26℃以下

3.3

記録済みテープの輸送条件  発送者は,輸送中の損傷を防ぐために附属書 の諸事項に対する適切

な処置をとるものとする。

3.4

巻取り張力  記録済みテープの巻取り張力は,2∼3.6N とする。

3.5

使用テープ  情報交換に用いるテープは,JIS X 6101(情報交換用磁気テープ)に規定するもののう

ち記録密度の呼びが 356ftpmm に適合するものを用いなければならない。

4.

記録の一般的必要条件

4.1

記録方式  記録方式は NRZ-1 とし,“1”は磁化の方向の変化で表す。記録磁化は,テープの長手方

向に対して行う。

参考  NRZ-1 方式  テープの 1 トラックに一連の 2 進符号を逐次記録する場合,符号“1”に対して

は磁束を反転し,符号“0”に対しては磁束を反転しない記録方式。

4.2

記録密度  公称記録密度は,356ftpmm とする。そのほかに特に定められた測定を行う場合の公称記

録密度として,178ftpmm 及び 119ftpmm を用いる。

4.3

平均磁束反転間隔  平均磁束反転間隔は,記録密度 178ftpmm で記録されたテープを用いて測定し,

次の条件を満足しなければならない。

また,178ftpmm における公称磁束反転間隔は,5.618

µm とする。

(1)

静的磁束反転間隔は,連続する 5×10

5

個以上の磁束反転間隔の平均とし,公称磁束反転間隔の±4%


3

X 6105-1988

の範囲とする。

(2)

動的磁束反転間隔は,ある特定の磁束反転間隔に関して,その磁束反転間隔とその直前の磁束反転間

隔との平均とし,静的磁束反転間隔の±6%の範囲とする。ただし,動的磁束反転間隔の変動は,1 磁

束反転当たり 0.2%を超えてはならない。

4.4

瞬時磁束反転間隔  瞬時磁束反転間隔は,再生過程,記録過程,記録されたパターン(パルス凝縮

効果)及びその他の要因によって変動する。瞬時磁束反転間隔は,

附属書 の試験条件において,次の条

件を満足しなければならない。

(1)

記録密度 356ftpmm において連続する磁束反転の間隔 d

1

は,178ftpmm における動的磁束反転間隔の

48

∼52%であること(

図 参照)。

図 1  瞬時磁束反転間隔(1)

(2)

ビットパターン“1110011100…”の磁束反転が連続するとき,基準磁束反転(

図 中の×印の磁束反

転)の両側の平均磁束反転間隔の基準磁束反転からの変位は,356ftpmm における平均磁束反転間隔の

±28%の範囲であること。

図 2  瞬時磁束反転間隔(2)

0.72d

1

d

5

の平均≦1.28d

1

0.72d

1

d

5

の平均≦1.28d

1

0.72d

1

d

5

の平均≦1.28d

1

0.72d

1

d

5

の平均≦1.28d

1

静的磁束反転間隔と動的磁束反転間隔との許容範囲は,この誤差に含まれる。ビットパターン

“1110011100…”の磁束反転が連続するとき,隣接する基準磁束反転の間隔 d

6

の平均と 356 磁束反転

における 6 個の磁束反転の計算値 5d

1

との差は,6%を超えてはならない。

4.94d

1

d

6

の平均≦5.06d

1

4.5

スキュー  同一の列において,いかなる磁束反転も他の磁束反転からの変位は 16.86

µm を超えては

ならない。この変位は,基準縁に垂直で,これらの磁束反転を通る直線間の距離として測定する。

4.6

信号振幅

4.6.1

平均信号振幅  平均信号振幅は,次のとおりとする。

(1)

記録密度 356ftpmm における平均信号振幅は,基準せん頭出力電圧の±50%を超えてはならない。

(2)

記録密度 119ftpmm における平均信号振幅は,基準せん頭出力電圧の 5 倍未満とする。

(3)

平均信号振幅は,相連続する 4 000 磁束反転以上にわたり,再生された出力の平均値とする。測定は,


4

X 6105-1988

記録後の第 1 回目の再生において行う。

4.6.2

最小信号振幅  テープは,最後のマーク 1 制御副群以後に,2 トラック以上にわたり,再生された

電圧の 0V を基準にした波高値が基準せん頭出力電圧の 15%に満たない磁束反転があってはならない。

4.7

消去  消去は,次のとおりとする。

(1)

消去の極性  テープの消去部分における磁化は,テープ始端が北極,終端が南極を指す方向とする。

(2)

消去の幅  テープの消去部分における消去の幅は,テープ全幅とする。

(3)

消去効果  テープを消去したとき,残存する信号が NRZ-1 方式で 32ftpmm,PE 方式で 126ftpmm 及び

GCR

方式で 356ftpmm のいずれの場合でも,残存する信号の再生出力は,356ftpmm における基準せ

ん頭出力電圧の 4%を超えてはならない。

5.

トラック

5.1

トラック数  トラックの数は,9 個とする。

5.2

トラック番号  トラックは,基準縁に近い方から順次に 1 から 9 までの番号を付けて呼ぶ。

5.3

トラックの位置  各トラックの中心線と基準縁との間隔は,表 のとおりとする。

5.4

トラックの寸法  情報が記録されたトラックの幅は,1.09mm 以上とする。

表 1  トラックの位置

単位 mm

トラック番号

トラックの中心線

と基準縁との間隔

1 0.74

±0.08

2 2.13

±0.08

3 3.53

±0.08

4 4.93

±0.08

5 6.32

±0.08

6 7.72

±0.08

7 9.12

±0.08

8 10.52

±0.08

9 11.91

±0.08

6.

データの表現  データは,JIS X 0201(情報交換用符号)及び JIS X 0202(情報交換用符号の拡張法)

に規定される 7 単位符号又は 8 単位符号によって表現する。符号とトラック番号の対応は,JIS X 0204(情

報交換用符号の磁気テープ上での表現)による。

参考  7 単位符号とトラック番号の対応は,参考表 のとおりとする。トラック 7 は,常に“0”を記

録する。p はパリティビットで,パリティは奇数とする。

参考表 1  単位符号のデータの表現

2

進化符号

2

0

2

1

2

2

2

3

2

4

2

5

2

6

7

単位符号

b

1

b

2

b

3

b

4

b

5

b

6

b

7

− p

トラック番号

2 8 1 9 3 5 6 7 4

8

単位符号とトラック番号との対応は,

参考表 のとおりとする。p はパリティビットで,パ

リティは奇数とする。


5

X 6105-1988

参考表 2  単位符号のデータの表現

2

進化符号

2

0

2

1

2

2

2

3

2

4

2

5

2

6

2

7

8

単位符号

b

1

b

2

b

3

b

4

b

5

b

6

b

7

b

8

 p

トラック番号

2 8 1 9 3 5 6 7 4

7.

データフォーマット  記録前に,データを検査キャラクタ付きの群形式に編成する。一連のデータ群

を制御キャラクタ群(剰余群及び CRC 群)と共に所定の手順で順次編成する。編成したデータ群及び制

御キャラクタ群は,8.に示す方法でビット変換してテープ上に記録する。

7.1

データ群  データ群は,次の 8 バイトから成る(図 参照)。

群位置 1∼7  :データバイト

群位置 8

ECC キャラクタ

7.2

剰余群  剰余群は,次の 8 バイトから成る(図 参照)。

群位置 1∼6  :残留データバイト,空きがある場合にはパディングキャラクタ[奇数パリティの

バイト (00) ]

群位置 7

:補助 CRC キャラクタ

群位置 8

ECC キャラクタ

7.3

CRC

群  CRC 群は,次の 8 バイトから成る(図 参照)。

群位置 1

:先行データ群の総数が奇数の場合には CRC キャラクタ,偶数の場合には奇数パリ

ティのバイト (00)

群位置 2∼6  :CRC キャラクタ

群位置 7

:剰余数キャラクタ

群位置 8

ECC キャラクタ


6

X 6105-1988

図 3  データフォーマット

備考  各トラック番号のビット列は群単位に符号化され(8.参照)

,符号化されたビット列がテープ上の対応

トラックに記録される。

7.4

検査キャラクタ

(1)  ECC

キャラクタ  ECC キャラクタは,各群(データ群,剰余群,CRC 群)ごとに計算する。この計

算で使用する D

1

D

7

の 7 個の多項式の係数は,群位置 1∼7 の各バイトの 8 ピット(パリティビット

を除く。

)とする。すなわち,多項式 D

1

の係数は群位置 1 の 8 ビット,多項式 D

2

の係数は群位置 2

の 8 ビットとする。

各トラックのビットと多項式 D

j

の次数との対応は,次のとおりとする。

トラック番号

多項式の次数

7 x

0

1 x

1

8 x

2

5 x

3

2 x

4

9 x

5

6 x

6

3 x

7

ECC

キャラクタは,次式で与えられる多項式 の係数から求める。

E

Σ

 (x

i

D

j

) (mod G)

ここに,  i=7∼1 

j

=1∼7

G

x

0

x

3

x

4

x

5

x

8

すべての計算は,2 を法として実行する。

備考1.

Σ

 (x

i

D

j

) (mod G)

は,多項式

Σ

 (x

i

D

j

)

を多項式 で除したときの剰余を示す。

2.

2

を法として実行することは,排他的論理和を作ることと同じである。


7

X 6105-1988

ECC

キャラクタの各トラックのビットと多項式 E の次数との対応は,次のとおりとする

トラック番号

多項式の次数

1

x

1

2

x

4

3

x

7

4

P

5

x

3

6

x

6

7

x

0

8

x

2

9

x

5

(2)

補助 CRC キャラクタ  補助 CRC キャラクタは,記録ブロック内の全データバイトを基に計算する。

この計算で使用する M

1

M

n

の 個の多項式の係数は,各データバイトの 9 ビット(パリティビット

を含む。

)とする。すなわち,多項式 M

1

の係数は 1 番目のデータ群の群位置 1 のバイトの 9 ビット,

多項式 M

2

の係数は群位置 2 のバイトの 9 ビットとする。

各トラックのビットと多項式 M

j

の次数との対応は,次のとおりとする。

トラック番号

多項式の次数

1

x

0

5

x

1

8

x

2

4

x

3

2

x

4

6

x

5

3

x

6

7

x

7

9

x

8

補助 CRC キャラクタを求めるため,まず次式で与えられる非対称多項式 を計算する。

N

Σ

 (x

i

M

j

) (mod H)

ここに,  in∼1 

j

=1∼n

H

x

0

x

2

x

6

x

9

すべての計算は,2 を法として実行する。

次に,多項式 と多項式  (x

0

x

1

x

6

x

7

x

8

)

との排他的論理和を計算し,この計算によって得ら

れる

多項式 N'の係数を補助 CRC キャラクタの各ビットとする。

各トラックのビットと多項式 N’の次数との対応は,次のとおりとする。

トラック番号

多項式の次数

1

x

0

2

x

4

3

x

6

4

x

3

5

x

1

6

x

5

7

x

7

8

x

2

9

x

8

補助 CRC キャラクタは奇数パリティをもたなければならない。したがって,得られた補助 CRC 


8

X 6105-1988

ャラクタが偶数パリティをもつ場合には,奇数パリティとするために第 4 トラックのビットを反転す

る。

(3)  CRC

キャラクタ  CRC キャラクタは,記録ブロック内の先行する全キャラクタ(データ,パディン

グキャラクタ,補助 CRC キャラクタ及び CRC 群の群位置 1 のパディングキャラクタ)を基に計算す

る。ただし,ECC キャラクタは除外する。この計算で使用する M

1

M

n

の 個の多項式の係数は,各

バイトの 9 ビット(パリティビットを含む。

)とする。すなわち,多項式 M

1

の係数は 1 番目のデータ

群の群位置 1 のバイトの 9 ビット,多項式 M

2

の係数は群位置 2 のバイトの 9 ビットとする。

各トラックのビットと多項式 M

j

の次数との対応は,次のとおりとする。

トラック番号

多項式の次数

4

x

0

7

x

1

6

x

2

5

x

3

3

x

4

9

x

5

1

x

6

8

x

7

2

x

8

CRC

キャラクタを求めるため,まず次式で与えられる多項式 を計算する。

C

Σ

 (x

i

M

j

) (mod K)

ここに,  in∼1 

j

=1∼n

K

x

0

x

3

x

4

x

5

x

6

x

9

すべての計算は,2 を法として実行する。

次に,多項式 と多項式  (x

0

x

1

x

2

x

4

x

6

x

7

x

8

)

との排他的論理和を計算し,この計算によっ

て得られる多項式 C'の係数を CRC キャラクタの各ビットとする。

各トラックのビットと多項式 C'の次数との対応は,次のとおりとする

トラック番号

多項式の次数

1

x

6

2

x

8

3

x

4

4

x

0

5

x

3

6

x

2

7

x

1

8

x

7

9

x

5

備考 CRC キャラクタは,常

に 奇 数 パ リ テ ィ と な
る。

(4)

剰余数キャラクタ  剰余数キャラクタは,記録ブロック内のデータバイト総数 n から求める。

R

1

n (mod 7)

R

2

n−1 (mod 32)

2

進数で表現された R

1

及び R

2

については,剰余数キャラクタのビットは,次のとおりとする。

R

1

:ビット  0 1 2

R

2

:ビット  3 4 5 6 7


9

X 6105-1988

これらのビットとトラックとの対応は,次のとおりとする。

ビット

トラック番号

R

1

 0

0

5

1 1

6

2 2

7

R

2

 0

3

2

1 4

8

2 5

1

3 6

9

4 7

3

第 4 トラックには,奇数パリティビット を挿入する。

8.

テープ上への各群の記録  7.の規定を満たすように編成した各群は,表 によって 4 ビットから 5 ビ

ットに変換して,テープ上に記録する。このビット変換は,各トラックの連続する 4 ビットに対して実行

する。

表 2  ビットから ビットヘの変換

0 0 0 0

  →  1 1 0 0 1

0 0 0 1

  →  1 1 0 1 1

0 0 1 0

  →  1 0 0 1 0

0 0 1 1

  →  1 0 0 1 1

0 1 0 0

  →  1 1 1 0 1

0 1 0 1

  →  1 0 1 0 1

0 1 1 0

  →  1 0 1 1 0

0 1 1 1

  →  1 0 1 1 1

1 0 0 0

  →  1 1 0 1 0

1 0 0 1

  →  0 1 0 0 1

1 0 1 0

  →  0 1 0 1 0

1 0 1 1

  →  0 1 0 1 1

1 1 0 0

  →  1 1 1 1 0

1 1 0 1

  →  0 1 1 0 1

1 1 1 0

  →  0 1 1 1 0

1 1 1 1

  →  0 1 1 1 1

記録前の状態と区別するため,記録後には,データ群,剰余群,CRC 群及びブロックは,それぞれデー

タ記録群,剰余記録群,CRC 記録群及び記録ブロックと呼ぶ。

また,記録後のテープを横断する 9 ビットの列を記録列と呼ぶ。

9.

制御副群  制御副群は連続する 5 個の記録列から構成され,終端制御副群 2 を除いては各トラックの

ビットパターンは同一とする。

9.1

終端制御副群  終端制御副群 1 のビットパターンは,“10101”とする。終端制御副群 1 は,各記録

ブロックのテープ始端側の端部に配置する[10.2(1)参照]

終端制御副群 2 のビットパターンは,

“1010X”とする。X は,各トラックの残留磁化を消去状態[4.7

参照]に戻すためのビットを表す。終端制御副群 2 は,各記録ブロックのテープ終端側の端部に配置する

10.2(7)参照]

9.2

第 制御副群  第 2 制御副群 1 のビットパターンは,“01111”とする。第 2 制御副群 1 は,各記録

ブロックのテープ始端側の端部において,終端制御副群 1[10.2(1)参照]に後続する。


10

X 6105-1988

第 2 制御副群 2 のビットパターンは,

“11110”とする。第 2 制御副群 2 は,各記録ブロックのテープ終

端側の端部において,終端制御副群 2[10.2(7)参照]に先行する。

9.3

同期制御副群  同期制御副群のビットパターンは,“11111”とする。

9.4

マーク 制御副群  マーク 1 制御副群のビットパターンは,“00111”とする

9.5

マーク 制御副群  マーク 2 制御副群のビットパターンは,“11100”とする。

9.6

エンドマーク制御副群  エンドマーク制御副群のビットパターンは,“11111”とする。このビット

パターンは,同期制御副群のビットパターンと同一であるが,機能が異なる。

10.

記録ブロック

10.1

データ部分  記録ブロックのデータ部分は,GCR 方式で 18∼8192 データバイトから成る。ただし,

情報交換当事者間の合意があれば,より大きな記録ブロックを使用できる。

10.2

記録ブロックの構成  記録ブロックの構成は,データ記録群の数に依存する。一般的な構成は,図 4

のとおりとする。

図 4  記録ブロックの構成

(1)

プリアンブル  プリアンブルの構成は,図 のとおりとする。

図 5  プリアンブルの構成

(2)

マーク 制御副群  マーク 1 制御副群は,プリアンブルに後続する。

(3)

再同期バースト  再同期バーストの構成は,図 のとおりとする。

図 6  同期バーストの構成

(4)

データ記録群の数 N  N≦158 の場合,最終のデータ記録群の後に剰余記録群に先行して,エンドマー

ク制御副群を設ける。再同期バーストは,存在してはならない。

N

>158 の場合,最終のデータ記録群の後にエンドマーク制御副群を設け,かつ,158 個のデータ記


11

X 6105-1988

録群ごとに再同期バーストを挿入する。ただし,が 158 の倍数の場合,最終のデータ記録群の後に

は再同期バーストは設けず,エンドマーク制御副群だけを設ける。

備考  再同期バーストが存在する場合にも,158 個のデータ記録群のすべてのシーケンスは,マーク 1

制御副群とマーク 2 制御副群で仕切られる。

(5)

剰余記録群と CRC 記録群  剰余記録群と CRC 記録群は,最終のデータ記録群の後にあるエンドマー

ク制御副群に後続する。

(6)

マーク 制御副群  マーク 2 制御副群は,CRC 記録群に後続し,ポストアンブルに先行する。

(7)

ポストアンブル  ポストアンブルの構成は,図 のとおりとする。

図 7  ポストアンブルの構成

10.3

記録ブロック間隔  記録ブロック間隔の長さは,公称 7.6mm,最小 7.1mm,最大 4 600mm とし,4.7

の消去状態とする。

10.4

最大データ密度  7 データバイトごとの ECC キャラクタの挿入,4 ビットから 5 ビットヘの変換及

び 158 個のデータ記録群ごとの再同期バーストの挿入によって,記録データの最大密度は,次式のとおり

246

バイト/mm となり,物理的な最大記録密度 356ftpmm より小さくなる。

(

)

(

)

mm

/

246

ftpmm

356

160

158

5

4

8

7

バイト

=

=

×

×

11.

テープ上における情報の記録(図 参照)  最初のプリアンブルより前のテープ領域は,11.111.5

の規定を満足しなければならない。

11.1

記録密度識別バースト  記録密度識別バーストは,第 6 トラックに“100100100…”のビットパター

ン,すなわち,119±12ftpmm の信号を記録し,他のトラックは消去して形成する。記録密度識別バースト

は,テープ始端反射マーカ(以下,BOT マーカという。

)の後縁より 43mm 以上手前から始まり,BOT 

ーカの後縁より後まで継続する。

11.2

ギャップ 1  記録密度識別バーストの後には,長さ 86.36mm 以下のギャップ 1 を設ける。

11.3

  ARA

領域  ARA 領域は,ARA レベルバーストとこれに後続する ARA 識別バーストから成る。

(1)

  ARA

レベルバースト  ギャップ 1 に後続する ARA レベルバーストは,全トラックに    "1111…"  の

ビットパターン,すなわち,356ftpmm の信号を記録して形成する。ARA レベルバーストは,BOT 

ーカの前縁の 38∼109mm 後から始まり,BOT マーカの前縁の 241∼292mm 後まで継続する。したが

って,ARA レベルバーストの長さは,132∼254mm となる。

(2)

  ARA

識別バースト  ARA 領域の後部には,長さ 50±10mm の ARA 識別バーストが存在すること。

ARA

識別バーストは,第 1,第 4 及び第 7 トラックを消去し,他のトラックに“1111…”のビットパ

ターンを記録して形成する。ARA 識別バースト内には,全トラックとも誤りのない領域が 6.35mm 以

上存在すること。


12

X 6105-1988

11.4

ギャップ 2  ARA 識別バーストと最初の記録ブロックとの間には,記録ブロック間隔と同一長さの

ギャップ 2 を設ける。

11.5

テープマーク  制御ブロックであるテープマーク[JIS X 0601(情報交換用磁気テープのラベルとフ

ァイル構成)参照]は,第 3,第 6 及び第 9 トラックを消去し,他のトラックに 254∼400 の磁束反転 (1111

…)  を記録して形成する。

テープマークは記録ブロック間隔を設けることによって,記録ブロックと分離していること。

図 8  テープ上における情報の記録

12.

テープの情報交換基準

12.1

訂正可能誤り  情報交換に使用するテープには,マーク 1 制御副群とマーク 2 制御副群との間に 3

トラック以上の誤りが存在してはならない。

12.2

受諾基準  12.1 の規定を超える誤りが存在するテープは,この規格に適合しない。ただし,交換当

事者間の合意がある場合には,それらのテープを情報交換に使用できる。

12.3

長大な記録ブロック間隔  消去命令によって生じた場合を除いて,長大な記録ブロック間隔が存在

してはならない。交換当事者は,次の事項について合意しなければならない。

(1)

消去命令生起の誤り基準

(2)

長大な記録ブロック間隔の許容個数

13.

表示  情報を記録したリールの表面に,次の事項を明確に表示しなければならない。


13

X 6105-1988

(1)

記録情報名

(2)

記録密度の呼び

(3)

情報作成業者名又は登録商標

(4)

記録業者名又は登録商標

(5)

記録した日付け又はその略号


14

X 6105-1988

附属書 1  輸送条件

1.

環境条件  テープの輸送時においては,次の環境条件を推奨する。

温度

5

∼32℃

相対湿度 20∼80%

湿球温度 26℃以下

2.

データの破壊防止  データが記録された磁気テープを運搬する際に生じる可能性があるデータ破壊及

びその防止策は,次による。

2.1

衝撃及び振動  衝撃や振動が加わると,リールに損傷を与えたり,テープの巻き状態に変化が生じ

たりする可能性がある。これらを防止するために,次のような対策が推奨される。

(1)

テープの先端は,巻きの緩みを防止するため固定すること。

(2)

防じん(塵)のため,硬質のプラスチックのコンテナ又はこれと同等品を使用すること。

(3)

プラスチックのコンテナは,十分な衝撃吸収材のある硬い箱の中に収納すること。

(4)

コンテナ収納箱は,内部が清浄で,かつ,じんあい(塵埃)や水の浸入防止が十分可能なふた付きの

構造であること。

(5)

コンテナ収納箱内でのテープの収納方向は,テープの中心軸が水平になるようにすること。

(6)

コンテナ収納箱は,正しい位置方向(天地)に置けるように明確な表示をすること。

2.2

極端な高温・高湿度環境  極端な高温・高湿度環境の下では,テープ内部にストレスが加わるので,

次のような対策が推奨される。

(1)

温度,湿度の急激な変化は,いかなる場合でも,可能な限り回避すること。

(2)

輸送されたテープを使用する前には,必ず使用環境条件に 2∼12 時間放置すること。放置時間は,輸

送手段や使用環境外にテープがさらされていた状態を考慮して決定する。

2.3

誘導磁界の影響  誘導磁界は,記録されたデータの信号振幅低下の原因となる可能性があるので,

次のような対策が推奨される。

テープリールとこれを収納するコンテナ類の最外壁との距離は,80mm 以上確保すること。これによっ

て外部磁界の影響による信号品質劣化の危険性は,無視できる程度に減少すると考えられる。


15

X 6105-1988

附属書 2  磁束反転間隔の測定法

1.

概要  この試験でテープに信号を記録する装置は,246cpmm のデータ密度で正常に書込み可能なもの

とする。

テープは,通常のシステム的な操作と同様の起動停止動作状態で記録する。

テープの全長 732m にわたり,

附属書 表のテストパターンを記録する。

附属書 表  テストパターン

トラック番号

テストパターン

9

1 0 0 1 1 1 0 0 1 1

8

1 1 0 0 1 1 1 0 0 1

7

1 0 0 1 1 1 0 0 1 1

6

1 1 0 0 1 1 1 0 0 1

5

1 0 1 0 1 0 1 0 1 0

4

1 1 0 0 1 1 1 0 0 1

3

1 0 0 1 1 1 0 0 1 1

2

1 1 0 0 1 1 1 0 0 1

1

0 1 0 0 1 1 0 1 1 0

試験に供するテープは,定められた手順によって再生する。

測定する試料は,各ブロックについて 1 回ずつ,100 ブロック以上作成する。

本体 4.4(1)で 356ftpmm において連続する磁束反転の間隔 d

1

の測定は,プリアンブル上のデータ部分に

最も近接した部分で行う。

2.

読取り装置

2.1

テープ駆動装置  テープ速度は,1.52m/s±1%とする。起動停止動作は,使用しない。

2.2

ヘッド  ヘッドは,次による。

(1)

ヘッドの読出し出力は,ノイズの影響が無視できる値であればよい。

(2)

ヘッドのギャップ間隔は,1.143

µm 未満とする。

(3)

ヘッドの伝達関数は,次のとおりとする。

磁界に誘導されて発生する出力振幅及び位相の応答出力は,出力リード線をヘッドギャップに平行

に隣接させて測定することができる。リード線を配置する位置は,ヘッドの出力が最大となる位置と

する。周波数 27∼540kHz の帯域においては,出力の振幅度は+6dB/オクターブの傾きから 1dB の範

囲内になければならない。

微分増幅器の入力インピーダンスの負荷効果は,周波数 0∼540kHz の帯域において,ヘッド出力が

−0.1∼0dB を超えない程度とする。

2.3

微分増幅器  周波数の変動補正手段を伴わない状態での微分増幅器の周波数特性は,13.5kHz∼

1.08MHz

の帯域において,変動幅−1∼0dB 範囲内の平たんな特性でなければならない。

微分増幅器に付加される周波数制限補正器は,次に示す伝達関数を満足するように設計する。

( )

15

15

6

2

3

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

×

=

o

o

o

s

s

s

s

A

s

H

ω

ω

ω

ここに,

A(

1

)

補正増幅器の増幅度


16

X 6105-1988

S(

2

)

微分演算子

ω

0

(

3

)

角速度

(

1

)

  A

の増幅度調整によって増幅器の立上がり,立下がり特性を決定する。

(

2

)

分母において極は,3 次のベッセルフィルタをもつように設計する。

(

3

)

テープ速度は,1.52m/s として,

ω

0

=2

π540×10

3

rad/s

とする。

2.4

増幅度制限器  増幅度制限器の増幅度は,ヘッドと微分増幅器によって,附属書 図 に示すよう

な出力波形を得るものとする。

附属書 図 1  増幅度制限器の出力信号波形

ここで,は周期で,記録密度 356ftpmm,テープ速度 1.52m/s において 3.686 5

µs である。T

0

は過渡応答

時間で,0.497 5∼0.502 5の範囲内とする。T

1

は立下がり時間,T

2

は立上がり時間で,いずれも 18ns 以下

とする。

2.5

正弦波発生器  正弦波発生器は,27∼540kHz の帯域で出力可能のものとする。正弦波発生器の高調

波ひずみは,微分増幅器の出力において 1%以下とする。

2.6

時間間隔カウンタ  時間間隔カウンタは,5ns 範囲内の分解能をもち,10

µs まで測定可能とする。

3.

測定手順及び測定器の校正

3.1

測定手順  正弦波発生器の出力を調整する。調整は,356ftpmm で書き込まれたテープを読み出した

とき観測されるヘッド出力値と同等となるようにする。出力調整後,周波数を 27kHz から 540kHz まで変

化させる。各試験周波数において

附属書 を参照して,入力正弦波がヘッドギャップを横切るとき,すな

わち,立上がり波形が零交差する時を起点として,増幅度制限器の出力の立上がり点までの遅延時間を測

定する。

3.2

読出し出力の校正(附属書 図 参照)  入力正弦波がヘッドギャップを横切るときに,相当する

波形の正の零交差点から増幅度制限器の出力の立上がり点までの遅延時間は,周波数 27kHz において次式

の範囲を超えてはならない。

ms

7

.

2

1

ns

000

27

100

×

±

=

÷÷ø

ö

ççè

æ

×

±

f

f

ここで,は 27∼540kHz の帯域内での試験周波数とし,単位は Hz とする。

また,数値的には

÷÷ø

ö

ççè

æ

× 7

.

2

1

f

ms

は±1°に相当する。


17

X 6105-1988

附属書 図 2  読出し出力校正のブロック図

引用規格:

JIS X 0201

  情報交換用符号

JIS X 0202

  情報交換用符号の拡張法

JIS X 0204

  情報交換用符号の磁気テープ上での表現

JIS X 0601

  情報交換用磁気テープのラベルとファイル構成

JIS X 6101

  情報交換用磁気テープ

対応国際規格:

ISO 5652

  Information processing−9−Track, 12.7mm (0.5in) wide magnetic tape for information

interchange

−Format and recording, using group coding at 246 cpmm (6 250cpi)  .

関連規格  JIS X 6102  情報交換用磁気テープリール

JIS X 6103

  NRZ-1 方式による情報交換用磁気テープの情報記録様式

JIS X 6104

  位相変調方式による情報交換用磁気テープの情報記録様式

ISO 646

  Information processing−ISO 7-bit coded character set for information interchange

ISO 1001

  Information processing−File structure and labelling of magnetic tapes for information

interchange

ISO 1864

  Information processing−Unrecorded 12.7 mm (0.5in) wide magnetic tape for information

interchange

−32 ftpmm (800 ftpi) NRZ 1, 126 ftpmm (3 200 ftpi) phase encoded and 356 ftpimm

(9042 ftpi) NRZ 1

ISO 2022

  Information processing−ISO 7-bit and 8-bit coded character sets−Coded extention

techniques


18

X 6105-1988

磁気テープ JIS 原案作成委員会  構成表

(敬称略・順不同)

(委員長)

石  井      治

日本工業大学工学部

(幹事) 

国  分  明  男

工業技術院電子技術総合研究所電子計算機部記憶システ

ム研究室

多羅尾  悌  三

富士通株式会社ファイルシステム事業部

徳  永  賢  次

住友スリーエム株式会社磁気製品事業部品質保証部

大  石  完  一

日本ユニバック株式会社ハードウェアプロダクト

(委員)

横  山  克  哉

日本放送協会放送技術研究所記録機構研究部

上  田  勝  久

富士写真フイルム株式会社磁気材料事業本部商品部

今  岡  信  之

日本 IBM 株式会社関連機器事業部

寺  西      勝

株式会社日立製作所小田原工場記憶装置設計部

竹  内      正

株式会社トリム・アソシェイツ

富  田  正  典

日本電信工業株式会社

細  川  茂  文

日本電信電話株式会社電子機構技術研究所機構技術研究

部ファイル記憶研究室

今  村      朗

日本電気株式会社周辺装置事業部システム技術部

平  野  隆  之

工業技術院標準部

(関係者)

菅  原  淳  夫

財団法人日本規格協会

(事務局)

鳥  井      寛

社団法人日本電子工業振興協会