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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X5722-1991 

(ISO 8571-2 : 1988) 

開放型システム間相互接続− 

ファイルの転送, 

アクセス及び管理 (FTAM) − 

第2部 仮想ファイルストア定義 

Information processing systems− 

Open Systems Interconnection− 

File Transfer, Access and management− 

Part2 : The virtual filestore definition 

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1988年に第1版として発行されたISO 8571-2(Information processing systems−Open Systems 

Interconnection−File Transfer, Access and Management−Part 2 : Virtual Filestore Definition)に基づいて,技術

的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

0. 序文 この規格を含む,JIS X 5721〜JIS X 5724(以下,規格群という。)は,情報処理システムの相

互接続を容易にするための一連の規格の集まりの一部である。この規格群は,JIS X 5003に基づく規格に

関連している。基本参照モデルでは,相互接続の標準化の領域を,各々管理可能な一連の層に分割してい

る。 

開放型システム間相互接続は,相互接続規格外の最小限の技術的取り決めによって,次の情報処理シス

テムの相互接続を実現することを目的とする。 

(a) 異なる製造業者によるシステム 

(b) 異なる管理下にあるシステム 

(c) 複雑さの水準が異なるシステム 

(d) 年代が異なるシステム 

この規格群は,基本参照モデルの応用層で使用するファイルサービス及びファイルプロトコルを規定す

る。規定するサービスの種類は,応用サービス要素 (ASE) に属する。この応用サービス要素は,ファイ

ルとして処理でき,更に,開放型システム内に格納し,又は応用プロセス間で受け渡すことができる識別

可能な情報の集合体にかかわるものとする。 

この規格群は,基本ファイルサービスを規定する。このサービスは,ファイル転送を支援する十分な機

能を提供し,ファイルアクセス及びファイル管理のための枠組みを確立する。この規格群は,ローカルシ

ステム内のファイルの転送又はアクセス機能とのインタフェースについては規定しない。 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

この規格群は,次の4規格から構成する。 

JIS X 5721 

開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第1部通則 

JIS X 5722 

開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第2部仮想ファ

イルストア定義 

JIS X 5723 

開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第3部ファイル

サービス定義 

JIS X 5724 

開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第4部ファイル

プロトコル仕様 

この規格において行う定義は,サービス及びプロトコルを規定するJIS X 5723及びJIS X 5724において

使用する。JIS X 5723及びJIS X 5724で取り扱い記述する各種のデータ項目に意味を付与するため,ファ

イルストアの定義を参照する。この定義は,プロトコル実装者が,プロトコル項目の実格納域機構への写

像を選択する場合にも使用される。 

この規格には,規格の一部となる次の附属書がある。 

附属書A(規定) ファイルアクセス構造制約集合 

附属書B(規定) ドキュメント型 

また,規格の一部にはならない次の附属書がある。 

附属書C(参考) 構造化ファイルの読出し 

附属書D(参考) 構造化ファイルの挿入 

附属書E(参考) ASN.1相互参照 

1. 適用範囲 この規格は,次の事項を規定する。 

(a) ファイル及びファイルストアを記述するための仮想ファイルストアの抽象モデル(5.〜9.参照)。 

(b) モデルの要素を操作するために使用する動作の集合(10.〜11.参照)。 

(c) 属性に関する個々のファイル及びアソシエーションの性質(12.〜15.参照)。 

(d) 階層構造を備えたファイルの表現の形式(7.参照)。 

この規格は,次の事項は規定しない。 

(e) 実ファイルストアから仮想ファイルストアへの写像に関する条件。 

(f) 実ファイルストア実装の条件。 

仮想ファイルストアの定義は,ファイルサービスを定義し (JIS X 5723) ,ファイルプロトコルを規定す

る (JIS X 5724) この規格群の他の部分で参照するために行うものである。 

2. 引用規格 

ISO 6429 Information processing−Control functions for 7-bit and 8-bit coded character sets 

備考 JIS X 0211(表示装置に対する情報交換用制御文字符号)−1986が,この国際規格と一致し

ている。 

ISO 7498 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Basic Reference Model 

備考 JIS X 5003(開放型システム間相互接続の基本参照モデル)−1987が,この国際規格と一致

している。 

ISO 8571-1 Information Processing Systems−Open Systems Interconnection−Filetransfer, access and 

management−Part 1 : General Introduction 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 JIS X 5721[開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第

1部 通則]−1991が,この国際規格と一致している。 

ISO 8571-3 Information processing systems−Open Systems Interconnection̲File Transfer, Access and 

Management−Part 3 : File service definition 

備考 JIS X 5723[開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第

3部 ファイルサービス定義]−1991が,この国際規格と一致している。 

ISO 8571-4 Information processing systems−Open Systems Interconnection−File Transfer, Access and 

Management−Part 4 : File protocol specification 

備考 JIS X 5724[開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) −第

4部 ファイルプロトコル仕様]−1991が,この国際規格と一致している。 

ISO 8601 Data elements and interchange formats−Information interchange−Representation of dates and 

times 

ISO 8650 Informatin processimg systems−Open Systems Interconnection−Protocol specification for the 

Association Control Service Element 

備考 JIS X 5702(開放型システム間相互接続−アソシエーション制御サービス要素のプロトコル

仕様)−1991が,この国際規格と一致している。 

ISO 8822 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Connection oriented 

presentation service definition 

備考 JIS X 5601(開放型システム間相互接続−コネクション型プレゼンテーションサービス定義)

−1991が,この国際規格と一致している。 

ISO 8824 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification ofAbstract Syntax 

Notation One (ASN.1) 

備考 この国際規格に対応する規格として,JIS X 5603[開放型システム間相互接続の抽象構文記

法1 (ASN.1) 仕様]−1990が制定されている。JIS X 5603は,この国際規格に対して日

本語が使用できるように拡張されている。 

ISO 8825 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of Basic encoding 

rules for Abstract Syntax Notation One (ASN.1) 

備考 JIS X 5604[開放型システム間相互接続の抽象構文記法1 (ASN.1) の基本符号化規則仕様]

−1990が,この国際規格と一致している。 

ISO 8832 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of the Basic Class 

Protocol for Job Transfer and Manipulation 

ISO 9804 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Definition of Application 

Service Elements̲Commitment, Concurrency and Recovery 

ISO 9834-2 Information processing systems−Registration of OSI Document Type (1) 

注(1) この規格群の制定時点では,規格案である。 

3. 用語の意味 用語は,JIS X 5721による。 

4. 略語 略語は,JIS X 5721による。 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

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第1章 ファイルストアモデル 

5. 基本概念 仮想ファイルストアは,一つ以上の応用エンティティが処理する。起動側は,ファイルサ

ービスを提供するFTAM動作有効期間を起動することによってそれらの応用エンティティと通信する。

FTAM動作有効期間において応答側として動作できる各応用エンティティは,各々単一の仮想ファイルス

トアを支援する。したがって,応用エンティティ名称は,仮想ファイルストアの識別に使用することがで

きる。 

備考 

あいまいさのない応用エンティティ名称の割当て,及びそのエンティティと通信するためのアド

レスを提供するディレクトリサービスの機構については,この規格群の範囲外とする。 

ファイルストアは,0個以上の任意の数のファイルを内蔵することができる(図1参照)。 

ファイルの性質は,ファイル属性の集合の値によって定義する。これらの属性は,大域的である。すな

わち,ある時点において,単一の属性値がすべての起動側に使用可能となる。 

ファイルは,空であるか,又は何らかのファイルコンテンツ及び構造を含むかのいずれかとする。ファ

イル属性の幾つかは,ファイルコンテンツの構造的側面を識別する。 

FTAM動作有効期間には,動作有効期間に関連したアクティビティ属性の集合がある。アクティビティ

属性は,二つの型からなる。 

第1の型は,ファイル属性と1対1の対応関係にあり,起動側で認識されるこれらの属性の実際の値を

示す。 

第2の型は,FTAM動作有効期間内で行われる交換に関する状態情報の現在値及び起動側について確立

された事項とする。これらの属性は,通常,プロトコル交換での対応するパラメタから得る。起動側は,

起動側が関与しているFTAM動作有効期間に関する属性値だけを使用することができる。 

ある時点において,0個以上の任意の数の起動側が,FTAM動作有効期間を初期化していることがある。

起動側と応答側の間の交換は,そのFTAM動作有効期間に結合される応答側仮想ファイルストア内の高々

一つのファイルを選択する。 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

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図1 ファイル,属性及びアソシエーションの関係 

備考 

1 : 1対応 

1 : n対応 (n>0) 

1 : n対応 (n=>0) 

6. ファイル選択 ファイルストアの外部からのファイル選択は,常に,ファイルの名前の参照によって

行う。ファイルへの参照は,応用エンティティ名称で識別されたファイルストアでの意味に限定される。

応用エンティティ名称は,ファイル格納域の位置を示す。この位置は,ファイルサービス利用者には知ら

れているが,FTAMの規定の範囲外とする。ファイル名については,12.による。 

ファイル選択は,二つの段階に分けて行う。まず,応用エンティティが仮想ファイルストアを処理して

FTAM動作有効期間を初期化し,次に,そのファイルストア内の全ファイルの中から当該ファイルを一意

に識別する情報をこのエンティティに示す。 

一般に,選択は,指定された値とファイル属性との間の幾つかの関係を示す宣言文によって行う。しか

し,ファイルへの参照は,常にファイル名によって行う。 

7. ファイル構造 

7.1 

ファイルアクセス構造 ここでは,階層構造の性質を定義する。この規格では,フラットファイル

及び非構造ファイルの簡単な場合を含む階層化ファイルの抽象構造を,ASN.1を使用してASN.1モジュー

ルの_ISO 8571−FADU(7.2参照)において定義する。階層構造は,次の性質を有する。 

(a) ファイルアクセス構造は,順序木とする。 

(b) 0個又は1個のデータ単位を,節点に割り当てる。 

(c) 構造内の各節点によって,その部分木へのアクセスができる。アクセス単位,つまり部分木は,ファ

イルアクセスデータ単位 (FADU) と呼ばれ,部分木の構造節点及び部分木に含まれるデータ単位から

構成する。木の根節点によって,ファイル全体へのアクセスができる。 

(d) 任意選択として,節点は名前をもつ。 

(e) 水準数,弧長及び各節点から出る弧数に制限はない。 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

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備考1. 適用される制約集合が,許容される最大の水準及び弧長を制限することがある。 

2. これらを図2に示す。ここでは,参考のため,節点をAからFまでの文字によって個別に識

別する。 

トラバーサル順序は,木構造における特別の節点の順序であり,全体ファイルに対応する部分木をたど

ることによって決定する。部分木の根節点を,それまでに確立されているトラバーサル順序の終端に追加

する。部分木の各子について,出現順に部分木をたどる。 

備考 アルゴリズムは,FADU識別を確立するために使用され,位置付け操作を定義し,伝送の順序

を決定する抽象的な順序構造を記述する。この規格では,アルゴリズムを実装する方法につい

ては規定しない。 

図2 木構造としてのファイルアクセス構造 

備考 次の木の性質が識別される。部分木は,その根節点で識別される。 

木の根節点:節点 R 
トラバーサル順序:節点 R,A,B,C,D,E,F 
出現順:左から右 

部分木と1対1の対応関係にあるファイルアクセスデータ単位 (FADU) は,部分木と同じ方法で,すな

わち,その根節点によって,識別することができる。同様に,データ単位には,必ず節点が関連し,節点

の識別によって識別することができる。はん(汎)用階層構造は,広範囲にわたる実際のファイル構造を

表現することができる。しかし,実システムは,限られた範囲の構造だけを支援し,ファイルを変更する

方法には制約が付く。これを表現するため,制約集合の概念を導入する。制約集合は,許容される構造の

範囲を示し,基本アクセス動作が構造を変更する方法を指定する。一般的なファイル型を反映した制約集

合を,この規格(附属書A参照)で定義する。しかし,今後,その他の標準制約集合を定義し,登録する

ことができる。 

備考 制約集合の登録を行うための登録機関が設置されるであろう。 

7.2 

抽象構造の定義 階層ファイルモデルのアクセス構造を,ASN.1を使用して図4に示す。データ単

位コンテンツは,図3に示すようにASN.1によって又は他の抽象構文記法によって表現することができる。 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

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ファイルは,はん(汎)用階層モデルの部分木と同じであるファイルアクセスデータ単位 (FADU) とし

てアクセスする。アクセスのため指定する最小のデータは,一つのデータ単位 (DU) とする。チェックポ

イント付きの転送のため,データ単位をデータ要素 (DE) という更に小さい部分に分けることができる。

この規格群で定義するファイルストア動作によって,データ単位の個々のデータ要素をアクセスすること

はできない。データ単位を,全体としてまとめてアクセスする。 

図3 ファイルコンテンツのASN.1定義 

_ISO 8571-コンテンツ DEFINIT10NS ::= 

BEGIN 

 _ファイルコンテンツデータ要素 ::= ANY 

  --_ファイルコンテンツデータ要素の値は,FTAM PCIを転送するために用い 

  --るプレゼンテーションコンテキストとは異なったプレゼンテーションコン 

  --テキストで常に転送する。実際のプレゼンテーションデータ値は,ファイ 

  --ルのコンテンツ型ファイル属性に示すようにファイルコンテンツのための 

10 

  --抽象構文の中に見い出す。 

11 

12 

END 

図4 ファイル構造のASN.1定義 

_ISO 8571-FADU DEFINIT10NS ::= 

BEGIN 

_部分木 ::= SEQUENCE{ 

 節点 _節点記述子データ要素, 

 データ [0] IMPLICIT _DU OPTIONAL, 

  --データ単位が節点に結びついているときにだけ存在する。 

 子供 [1] IMPLICIT _子供 OPTIONAL} 

10 

  --葉節点は子供をもたないことを特徴とする。 

11 

12 

_子供 ::= SEQUENCE{ 

13 

 部分木開始 _部分木開始データ要素, 

14 

 SEQUENCE OF_部分木, 

15 

  --部分木は,親節点の子供としての順番に従って正しい順序で現れなけ 

16 

  --ればならない。 

17 

 部分木終了 _部分木終了データ要素} 

18 

19 

_DU ::=SEQUENCE OF _ISO 8571− コンテンツ. 

           _ファイルコンテンツデータ要素 

20 

21 

_節点記述子データ要素 ::= [APPLICATION 0] IMPLICIT SEQUENCE{ 

22 

 名前 _節点名 OPTIONAL, 

23 

  --部分木の根節点が名前付き節点のときだけ存在する。 

24 

 弧長 [1] IMPLICIT INTEGER DEFAULT 1, 

25 

  --部分木の親節点から根節点までの弧長を示すために使う。 

26 

  -- 

27 

 データ存在 [2] IMPLICIT BOOLEAN DEFAULT TRUE} 

28 

  --データ存在=TRUEは,データ単位が部分木の根節点に付いていること 

29 

  --を示す。 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

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30 

31 

_節点名 ::CHOICE{ 

32 

 ftamコード [0] IMPLICIT GraphicString, 

33 

 --ftamコードを使うとき,_節点名は構造化情報と同じ抽象構文に従う。 

34 

 --節点名はFTAM FADU抽象構文を支援するために確立したプレゼンテー 

35 

 --ションコンテキストによって転送する。 

36 

 --この形の_節点名は,コンテンツ型ファイル属性にドキュメント型名 

37 

 --があるときに限って許す。 

38 

 --この代替を支援するには,少なくとも文字集合登録番号2に登録された 

39 

 --GO文字集合を支援しなければならない。 

40 

 利用者コード EXTERNAL} 

41 

  --許される実際の型は,そのファイルのコンテンツ型ファイル属性に示さ 

42 

  --れるとおり,ファイルコンテンツに対する抽象構文に見い出す。 

43 

44 

_部分木開始データ要素 ::= [APPLICATION 1] IMPLICIT NULL 

45 

46 

_部分木終了データ要素 ::= [APPLICATION 2] IMPLICIT NULL 

47 

  --部分木開始データ要素と部分木終了データ要素は,先行する節点の子 

48 

  --供である部分木の列をまとめてくくるのに使用する。 

49 

50 

_FADU ::=_部分木 

51 

52 

_構造化データ要素 ::= CHOICE{ 

53 

 _節点記述子データ要素, 

54 

 _部分木開始データ要素, 

55 

 _部分木終了データ要素 } 

56 

57 

   --_データ要素は,次の2種の値のいずれかをもつ一つのはん(汎)用デ 

58 

   --ータ型となるよう定義する。 

59 

   -- (a) 抽象構文“FTAM FADU”中のASN.1型_構造化データ要素の値。 

60 

   -- 

61 

   -- 

62 

   -- (b) コンテンツ型ファイル属性から派生した抽象構文のASN.1型 

63 

   --_ISO 8571コンテンツ._ファイルコンテンツデータ要素の値。 

64 

 END 

7.3 

抽象構文の定義 FTAM階層ファイルモデルにおけるファイルの構造へのアクセス手段を提供する

ために,この規格では,次のASN.1オブジェクト識別子値をプレゼンテーションデータ値集合の抽象構文

名として割り当てる。 

        { iso 規格 8571 抽象構文 (2) ftam-fadu (2) } 

各々の値は,ASN.1型“_ISO 8571−FADU構造化データ要素”の値とし,対応するオブジェクト記述

子値は,“FTAM FADU”とする。 

JIS X 5604で情報オブジェクトに割り当てられた次のASN.1オブジェクト識別子値及びオブジェクト記

述子値を,この抽象構文をもつ転送構文名として使用することができる。 

   オブジェクト識別子値{ iso-ccitt 共通 asn.1 (1) 基本符号化 (1) } 

   オブジェクト記述子値 “Basic Encoding of a single ASN.1 type” 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.4 

ファイル転送構造 ASN.1モジュールの“_ISO 8571−FADU”は,はん(汎)用階層モデルのアク

セス構造を定義する。ファイルコンテンツを転送する構文は,ASN.1モジュール“_ISO 8571−FADU”

から導き出し,型“_データ要素”の値で構成する。プレゼンテーションサービスは,型“_データ要素”

の値だけをFTAM送信側からFTAM受信側に転送する。しかし,これらの値は,構文上の順序どおりに転

送する。 

備考 構文は,構文上の順序がトラバーサル順序に等しくなるよう構成する。 

構造を規定する情報,すなわち,型“_構造化データ要素”の値は,FTAM FADU抽象構文(7.3参照)

に対応するFTAM FADUコンテキストで通信する。節点名は,同じコンテキスト又は埋込みコンテキスト

型の別のコンテキストのいずれかとする。“_ファイルコンテンツデータ要素”は,ファイルコンテンツプ

レゼンテーションコンテキストで通信する。 

ファイル内容の一部又は全体を転送するのに使われる抽象構文は,コンテンツ型ファイル属性で示す。

各々の抽象構文は,異なるプレゼンテーションコンテキストに対応する。これは,次の二通りとする。 

(a) コンテンツ型ファイル属性値が抽象構文及び制約集合を指定する方法。指定された抽象構文に対応し

てプレゼンテーションコンテキストを必要とする。このプレゼンテーションコンテキストは,“_節点

名”及びファイルの実際の内容の転送に使う。使用する制約集合がファイル構造を規定する情報を支

援する場合は,ファイル構造を規定する抽象構文(7.3参照)に対応する別のプレゼンテーションコン

テキストを必要とする。 

(b) コンテンツ型ファイル属性値がドキュメント型を指定する方法。ドキュメント型登録で指定された各

抽象構文に対応するプレゼンテーションコンテキストを必要とする。ドキュメント型は,どのプレゼ

ンテーションコンテキストを“_節点名”の転送に使うかも規定する。これは,次の二つとする。 

(1) ドキュメント型で規定された抽象構文の一つに対応したプレゼンテーションコンテキストによる

(利用者コード)。 

(2) ファイル構造化情報と同じプレゼンテーションコンテキストによる(ftamコード)。 

7.5 

アクセスコンテキスト 転送のための対応する情報列を導くために,“_ISO 8571−FADU”モジュ

ールで定義した抽象構造を使用することによって,ファイルの完全な階層構造を構成する。すなわち,指

定したFADUのすべての構造を規定する情報及びすべてのデータを転送する。しかし,別のアクセスコン

テキストを使用して,構造の限定した見方によってファイルにアクセスすることも可能とする。いずれの

場合にも,転送されるこれらのデータ要素は,“_ISO 8571−FADU”で定義された順序とし,節点は,ト

ラバーサル順序の順序で転送する。 

7.5.1 

HA(階層全データ単位,Hierarohical All Data Units)アクセスコンテキスト HAアクセスコンテ

キストでは,指定したFADUの四つの型のデータ要素(“_節点記述子データ要素”,“_部分木開始デー

タ要素”,“_部分木終了データ要素”及び“_ファイルコンテンツデータ要素”)をすべて転送する。 

7.5.2 

HN(階層データ単位なし,Hierarohical No Data Units)アクセスコンテキスト HNアクセスコン

テキストでは,指定したFADUから型“_節点記述子データ要素”,“_部分木開始データ要素”及び“_

部分木終了データ要素”のデータ要素をすべて転送する。 

7.5.3 

FA(フラット全データ単位,Flat All Data Units)アクセスコンテキスト FAアクセスコンテキス

トでは,指定したFADUから型“_節点記述子データ要素”及び“_ファイルコンテンツデータ要素”の

データ要素を転送する。“_節点記述子データ要素”については,データが存在する“_節点記述子データ

要素”だけを転送する。 

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10 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.5.4 

FL(フラット単ー水準データ単位,Flat One Level Data Units)アクセスコンテキスト FLアクセ

スコンテキストでは,指定した水準に属する指定したFADUの節点から,型“_節点記述子データ要素”

及び“_ファイルコンテンツデータ要素”のデータ要素を転送する。“_節点記述子データ要素”について

は,データが存在する“_節点記述子データ要素”だけを転送する。 

7.5.5 

FS(フラット単ーデータ単位,Flat Single Data Units)アクセスコンテキスト FSアクセスコンテ

キストでは,指定したFADUの根節点に属する単一のDUから“_節点記述子データ要素”及びすべての

“_ファイルコンテンツデータ要素”を転送する。 

7.5.6 

UA(非構造全データ単位,Unstructured All Data Units)アクセスコンテキスト UAアクセスコ

ンテキストでは,指定したFADUから型“ファイルコンテンツデータ要素”のデータ要素だけを転送する。 

7.5.7 

US(非構造単ーデータ単位,Unstructured Single Data Units)アクセスコンテキスト USアクセ

スコンテキストでは,指定したFADUの根節点に属する単一のDUから型“_ファイルコンテンツデータ

要素”の全データ要素を転送する。 

表1 アクセスコンテキストによる読出し結果 

アクセスコンテキスト 

結果 

HA 

単一部分木 

HN 

未定義型 データ存在が真の節点記述子データ要素がDUを

構成しているデータ要素なしで転送されるため 

FA 

各々単一節点の部分木群 

FL 

各々単一節点の部分木群 

FS 

単一節点の単一部分木 

UA 

単一DU 

US 

単一DU 

7.5.8 アクセスコンテキスト要約 これらのアクセスコンテキストで,空でない階層部分木を読み出すと,

表1で示した結果となる。結果は,_ISO 8571−FADUで定義したデータ型で表現する。 

7.6 

識別構造 FADUは,対応する部分木の根節点を参照して識別する。FADUは,次の機構のいずれか

によって識別することができる。 

(a) “最初”:ファイル構造についてのトラバーサル順序の最初のFADUを識別する。 

(b) “最後”:ファイル構造についてのトラバーサル順序の最後のFADUを識別する。 

(c) “前”:ファイルアクセス構造のトラバーサル順序で現在位置付けているFADUに先立つFADUを識

別する。 

(d) “現”:ファイルの現位置を変えない(8.参照)。 

(e) “次”:ファイルアクセス構造のトラバーサル順序で現在位置付けているFADUの次に位置するFADU

を識別する。 

(f) “始端”:始端の正確な意味は,使用している制約集合によって決まる。しかし“次”に位置付けると

“最初”を識別する。 

(g) “終端”:現在位置がないファイルの状態を設定するが,“前”を使用するとファイルアクセス構造に

ついてのトラバーサル順序の“最後”のFADUを識別する。 

(h) “_節点名”:位置付けるFADUの識別子を指定する。特定の節点名の探索は,現在位置付けている

節点の子に限定する。 

(i) “_節点名”列:ファイルの根節点から位置付ける節点までのFADU識別子の経路を指定する。最初

の“_節点名”は,そのファイルの根節点の子とし,根節点自身は空の“_節点名”列で識別する。 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(j) 節点番号:ファイルアクセス構造についてのトラバーサル順序における番号によって選択する節点を

指定する。ファイルの根節点の節点番号は,0とする。 

7.7 

制約集合 はん(汎)用階層構造は制約されており,構造の動的特性は,それぞれが共通使用にお

ける特定の構造を識別する幾つかの制約集合の定義によって更に制約する。そして,各々の制約集合は,

一般に使用する上で,特定の構造を識別する。これらは,附属書Aで指定する。プロトコル交換では,制

約集合を,ASN.1型の“_オブジェクト識別子”の名前によって参照する。 

オープン動作有効期間で最終的に許容される動作の集合は,実際には,制約集合で指定した動作以外に

も,更に制約が加わる。制約は,許可動作ファイル属性,処理モードアクティビティ属性,アクセス制御

ファイル属性,並行処理制御アクティビティ属性及び現FTAM動作有効期間で選択している機能単位によ

って加わる。 

8. ファイルに対する動作 仮想ファイルストアは,ファイル内のデータ単位を操作する動作を定義する。

個々の動作の定義(10.〜11.参照)は,動作が適用されるデータ単位及び動作によってこれらのデータ単位

に生じる結果を記述する。ある種の動作は,”ファイル選択済み”状態又はFADU位置のようなファイル

ストアの状態を決定する。 

動作は,サービスプリミティブによって起動する。動作の意味は,JIS X 5723のファイルサービスで定

義するサービスプリミティブとともに定義する(備考1.参照)。 

各動作は,応答側によるアクセス制御下で使用する(12.16参照)。動作の適用は,その動作中及び動作

後の並行アクティビティを管理する並行処理制御の対象となる(備考2.〜3.参照)。 

備考1. サービス定義のプリミティブの中には,特定の動作に密接に関連しているものがあるが,サ

ービスプリミティブと特定の動作は論理的には別のものとする。 

2. コミットメント,並行処理及び回復の使用が認められている場合には(ISO 9804参照),並

行処理制御は,その規格に規定したとおりに適用しなければならない。 

3. 並行処理制御では,アクセス者が資源に対する各種の動作について,動作必要なし,共用ア

クセス,排他アクセス又はアクセス禁止のいずれかを要求することができる。アクセス禁止

又は排他アクセスを要求して,これが認められた場合には,他のアソシエーションによる動

作は実行してはならない。共用アクセスを要求して,これが認められた場合には,他のアソ

シエーションによる排他的アクセスを実行してはならない。 

4. 10.〜11.で定義するとおり,応答側は逐次的に実行できるよう動作を行う。逐次的実行は,同

じアクティビティの直列実行と同じ結果をもたらす形での,同時に実行するアクティビティ

の操作実行と定義する。直列実行とは,各動作が終了してから,次の動作が始まるという実

行とする。 

8.1 

大量データ転送との関連 ファイルコンテンツの階層モデルは,ASN.1モジュール“_ISO 8571−

FADU”で定義する。このモデルは,ファイル構造項目として次の三つのデータ型を定義する。 

(a) “_部分木”:完全なFADUを表現するモジュールの主入口点データ型。 

(b) “_子供”:部分木開始,一つ又は複数の部分木列,及び部分木終了からなるデータ型。このデータ型

を外側水準で使用することは,単一FADUを表すのではなく,特別な動作を要求してFADU列を区切

る(8.3参照)。 

(c) “_DU”:単一データ単位だけから構成されるデータ型。 

転送された大量データを受信する側は,対応するデータ型“_データ要素”の列を受信したときにファ

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イル構造項目を認識する。それは,ファイル構造項目データ型の値としてのデータ型“_データ要素”の

列とする。ある制約集合は,これらの動作に異なった意味をもたせ,次の2種類に区別する。 

(d) 通常動作 完全部分木を外側水準で転送する。 

(e) 修飾動作 子供ファイル構造項目を転送する。修飾動作は“_子供”データ値の内の順序の各部分木

に適用する。 

備考 この機構は,はん(汎)用階層制約集合において“兄弟としての挿入”と“子としての挿入”

とを区別するために使う。 

8.2 

大量データ読出し転送 FADU読出し動作の実行に当たって(11.2参照),応答側は,使用するアク

セスコンテキストに対応させて一つ以上の“_部分木”ファイル構造項目,又は単一“_DU”ファイル構

造項目を作る。 

8.3 

大量データ書込み転送 書込み動作の実行に先立ち,応答側は,“_FADU識別”によって位置付け

動作を実行する。 

挿入,置換又は拡張の動作の実行中に,応答側は,ファイル構造項目を認識するために,受信したデー

タ値を解析する(11.3〜11.5参照)。受入れ可能なファイル構造項目は,使用している制約集合によって決

まる。しかし,一般に応答側は,次の事項を認識する。 

(a) “_部分木”として認識できる一連のデータ値。このファイル構造項目は,FADUを表現する。 

(b) “_子供”として認識できる一連のデータ値。これは,修飾動作が実行すべき一連のFADUを表現す

る。修飾動作の意味と作用は,ファイル構造項目が有効である制約集合に対してそれぞれ示す。 

(c) “_DU”として認識できるが,もっと長いデータ値列を含む他のファイル構造項目の部分としては認

識できない一連のデータ値。このファイル構造項目は,データ単位を表現する。ある制約集合におい

て,このファイル構造項目は,現位置FADUのデータ単位を拡張するか,又は置換するために使う。 

備考1. 転送がFTAMで実行されるときに,データ値は,F−DATA指示プリミティブによって応答

側に伝える。 

2. ファイル構造項目の“_子供”は,“_部分木開始”,“_部分木”列及び“_部分木終了”を

含む(7.2参照)。 

3. 例えば,修飾動作機構は,はん(汎)用階層ファイルでの挿入動作に区別をつけるのに使う。

通常動作は兄弟としての挿入に使い,修飾動作は子としての挿入に使う。 

4. “_DU”ファイル構造項目は,自己規定的ではない。“_DU”は,転送されたデータの最後

で終了するか,又は続く“_部分木”若しくは“_子供”ファイル構造項目で終了する。 

5. ファイル構造項目の認識には,一般にデータ値を先に見通しておくことが必要となる。 

各ファイル構造項目を受信すると,応答側は,次のように実行する。 

(d) “̲部分木”若しくは“̲DU" ,又は“̲子供”の中の修飾動作が適用される一連の各要素に対して,

全体として転送するよう要求されたとして動作を実行する。 

(e) 各動作実行後,制約集合で示されたように現位置を更新する。 

この過程は,誤りが発生すると直ちに終了する。しかし,認識したファイル構造項目への動作が実行さ

れたときに誤りがなければ,応答側は,更にファイル構造項目の認識を試みて,上の過程を繰り返す。こ

れをデータ転送が終了するか,誤りが検知されるまで続行する。完全なファイル構造項目として認識でき

ないデータ値群を受信すると誤りとみなす。しかし,1回のデータ転送で多くの別々のファイル構造項目

を含んでもよい。 

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9. 属性 

9.1 

属性の適用範囲 二つのクラスの属性を定義する。 

(a) ファイル属性 ファイルは,ファイル属性値の一つの集合によって記述する。ファイル属性の適用範

囲は仮想ファイルストアとし,ファイル属性値をある起動側の動作が変更した場合,その後に属性を

読み出す他の起動側は新しい値を得る。 

(b) アクティビティ属性 アクティビティは,FTAM動作有効期間内で行われ,アクティビティ属性値の

一つの集合によって記述する。アクティビティ属性の適用範囲は,FTAM動作有効期間内とし,個々

の独立したアクティビティ属性値の集合が各FTAM動作有効期間に対応する。アクティビティ属性は,

次の二つの下位分類をもつ。 

(1) アクティブ属性は,ファイル属性と1対1に対応する。 

備考 大部分の場合,多くのファイル属性は,ファイル生成時に固定されているから,その写像は自

明である。しかし,アクティブコンテンツ型及びアクティブ法的資格のように,幾つかのアク

ティブ属性は,ファイル属性値の部分集合としての別の値をもつ。 

(2) 現属性は,起動側にかかわるものであり,一般に,プロトコル交換におけるパラメタから求める。 

備考 現属性は,静的ファイル属性に全く等しいものではないが,場合によっては,密接に関連する。

例えば,現アクセスパスワードは,アクセス制御属性のアクセスパスワードの中の一つでなけ

ればならない。 

9.2 

スカラ,ベクトル及び集合属性 3種類の属性を定義する。 

(a) スカラ属性 スカラ属性は,ある時点で一つの値をとる。 

(b) ベクトル属性 ベクトル属性は,0個以上の要素のリストである値をとる。各要素は,独立した値を

とる。要素は順序をもつ。 

(c) 集合属性 集合属性は,0個以上の要素をもつ順序のない集合で,それ自身が一つの値となる。各要

素は,個別の値をとる。 

これらの3種類の属性に対する属性変更動作の実行結果は,10.3で定義する。 

9.3 

属性値 属性について,属性値の型及びベクトル又は集合属性では要素の値の型を定義する。値の

型は,次のいずれかとする。 

(a) JIS X 5603の“GraphicString”で定義された文字集合からの空白を除く文字列型。 

(b) オクテットの列型。JIS X 5603の“OCTET STRING”で定義する。 

(c) 整数型。JIS X 5603の“INTEGER”で定義する。 

(d) 論理値。JIS X 5603の“BOOLEAN”で定義する。 

(e) 応用エンティティ名称。JIS X 5702のASN.1モジュール,ACSE-1内の“_AE名称”で定義する。 

(f) 日付と時刻。日付と時刻の値は,ISO 8601に定義する“GeneralizedTime”で表現できるものに限る(備

考1.参照)。 

(g) この規格で定義した値の名前付き集合からの項目。 

(h) “OBJECT IDENTIFIER”。JIS X 5603で定義する。 

(i) 値を決定できなかったことの指示(備考2.参照)。 

備考1. 日付と時刻の値を維持する最小識別単位及び精度は,応答側によって決定されるが,これに

ついてはこの規格では定義しない。任意選択として,右からの表記の打切りを,精度を指示

するために使用する(ISO 8601参照)。左からの打切りは,使用しない。 

2. この応答は,例えば,実システム環境が情報を保持できなかった場合に行う。 

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9.4 

ファイル属性の支援 ファイルストアにおけるファイル属性について,三つの水準の支援を定義す

る。 

(a) 属性を支援しない。属性を支援しない起動側は参照しない。応答側が支援しない属性を参照すると誤

りとみなす。 

(b) 属性を不完全ながら支援する。起動側は属性の不完全支援を要求しない。応答側が不完全に支援して

いる属性を起動側が参照すると”値なし”という結果をもたらす。この属性を変更しようとしても成

功しない。 

(c) 属性を支援する。属性支援を要求する起動側は,少なくとも15.で定義する最小範囲の属性値を指定し

てファイルストア動作を要求することができる。 

備考 この機能は,適合性試験の対象となる。 

応答側によって支援されている属性を参照すると,15.の定義のとおり,少なくとも最小限範囲で有意な

値が出てくる。ある属性を支援する応答側は,12.及び13.で定義した属性がもっている意味を支援しなけ

ればならない。 

第2章 ファイルストアに対する動作 

10. ファイル全体に対する動作 

10.1 ファイル生成 ファイル生成は,新しいファイルを生成するか又は既存のファイルを選択して,新

しいファイルの属性を設定する。ファイル生成は,ファイル選択動作有効期間を確立し,新しく作成した

ファイルを選択する(10.2参照)。ファイルの初期状態は,そのファイルについての制約集合の生成状態項

目によって定義する(附属書A参照)。 

10.2 ファイル選択 ファイル選択動作は,起動側と特定のファイルとの間の関係付けを行う。ファイル

選択は,10.3〜10.8の動作に不可欠なファイル選択動作有効期間を確立する。ファイルを正しく選択する

には,パラメタで一つのファイルを正確に指定しなければならない。 

10.3 属性変更 属性変更は,現ファイル属性を変更する。 

(a) スカラ属性の場合,属性の既存値を変更する。 

(b) ベクトル属性の場合,要素のリスト全体を指定したリストに置換する。 

(c) 集合属性の場合,次のいずれか又は両方を行う。 

(1) 属性に指定した要素を追加する。 

(2) 指定した値に等しい要素を削除する。 

備考1. 集合属性に要素を追加するには,その要素は,集合内の全要素の中において特定できなけれ

ばならない。 

2. 集合属性から要素を削除するには,集合内にその要素が存在しなければならない。 

10.4 属性読出し 属性読出し動作は,要求した属性の値を問い合わせる。ベクトル属性又は集合属性の

場合,属性読出しは,要素値のリスト全体を報告する。 

10.5 ファイルオープン ファイルオープン動作は,選択したファイルについて,ファイルアクセス(11.

参照)のための動作実行のための動作有効期間を確立する。ファイルは,読出し及び位置付け動作だけが

有効な場合には,読出しとしてオープンし,すべてのファイルアクセス動作が有効な場合には,書込みと

してオープンする。 

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10.6 ファイルクローズ ファイルクローズ動作は,ファイルオープン動作によって以前確立したオープ

ン動作有効期間を正常終了させる。 

10.7 ファイル削除 ファイル削除動作は,選択したファイルを削除し,解放する。ファイル削除は,現

ファイル選択動作有効期間を終了させる。 

10.8 ファイル解放 ファイル解放動作は,現ファイル選択動作有効期間を正常終了させる。 

11. ファイルアクセスのための動作 アクセス動作は,ファイルオープン動作によって確立した動作有効

期間で操作を行う。特定のファイルで使用可能な動作は,そのファイルに適用される制約集合に依存して

おり,制約集合によって変更することができる(附属書A参照)。更に,ファイル属性の許可動作及びア

クセス制御属性は,このファイルについてある種の動作を行うことができるか否かを制限する。 

使用できるFADU識別様式の範囲は,制約集合によって変更することができる。アクセスのためのファ

イルコンテンツの構造化は,読出し動作時に使用するアクセスコンテキストによって変更された,7.で定

義したアクセス構造とする。 

11.1 位置付け 位置付け動作は,指定したFADUに位置付ける。ファイルの始端又は終端への位置付け

を要求するためのパラメタ値を使用することができる。ファイルがオープンにされた直後のFADUの位置

は,適用される制約集合で規定されたものとする。 

パラメタ値は,各種のFADU識別を行う。有効なFADU識別値の範囲は,7.6に定義する。位置付け操

作が失敗した場合には,現位置は変化しない。 

11.2 読出し 読出し動作は,FADUを位置付け,読み出す。アクセス後の位置は,変化しない。 

転送するデータ単位及び構造を規定する情報は,要求したアクセスコンテキスト情報を基に決定する。

要求は,定義したアクセスコンテキストのいずれかとすることができる。 

11.3 挿入 挿入動作は,新しいFADUを作成し,このFADUを制約集合で指定されたファイル内の位置

に挿入する(附属書A及び附属書D参照)。挿入するFADUの親となる節点に対する任意の相対水準を指

定することができる。水準は,FADUの“_節点記述子データ要素”(7.2参照)に示す。相対水準の省略

時値は,1とする。 

11.4 置換 置換動作は,既存のFADUの内容を置換し,以前の内容は失う。現在位置付けているFADU

全体を置換するか,又は根節点に接続されたDUの内容だけを置換するかのいずれかとする。 

(a) FADU全体の置換は,ファイル構造化情報が置換FADUにとって有効なときにだけ適用できる。現在

位置付けているFADUの根節点名又は弧長は,置換動作によって変更することはできない。置換は,

FADU内の構造を規定する情報及びDUの両方に適用する。すなわち,新しい構造を規定する情報を,

置換の一部として挿入することができる。 

(b) 現在位置付けているFADUの根節点に接続されたDUの置換は,置換FADUに関しファイル構造化情

報が得られないときにだけ許す。 

現位置は,置換動作によって変化しない。 

11.5 拡張 拡張動作は,現在位置付けているFADUの根節点に関連したDUの終端にデータを追加する。

拡張動作は,既存のDUだけに適用する。現位置は,拡張動作によって変化しない。 

11.6 消去 FADUが消去され,消去したFADUの後のトラバーサル順序における最初のFADUに位置付

ける。ファイルの根節点に位置付けているときに,消去動作を行うと,ファイルは生成直後の初期状態に

戻る。 

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11.7 ファイル動作及び現位置 表2に,現位置に対するファイルアクセス動作の作用を定義する。この

現位置は,動作を起動するサービスプリミティブでFADU識別子を指定した場合には,明示的位置付けに

よって確立されたものとする。位置付け動作が失敗した場合,現位置は変わらない。 

備考 附属書Dに,現位置に対する動作の作用及び構造を作り上げる方法の例を示す。 

表2 動作が位置に及ぼす作用 

アクセス動作 

アクセス後の位置 

位置付け 

11.1で定義するとおり,FADU識別によって示す。 

読出し 

FADU識別で示す。 

挿入 

附属書A参照。 

置換 

変化しない。 

拡張 

変化しない。 

消去 

消去するFADUのトラバーサル順序で示される次のFADU。 

第3章 ファイル属性 

12. ファイル属性 ファイル属性は,ある時点で一つの値又は一組の値をとるという点で広域属性とする。

したがって,ファイル動作を要求するすべての起動側は,ファイル属性について同じ値若しくは同じ値の

組を参照するか,又は“値なし”の指示を受け取る。 

12.1 ファイル名 ファイルストア内の各ファイルは,ファイル名をもつ。ファイル名属性はベクトル属

性とし,その要素は名称構成要素の列を形成する。各構成要素は,“GraphicString”型の値とする(15.参照)。 

この値は,ファイル生成時に設定され,属性変更動作によって変更することができる。 

備考1. この規格群では,ファイル名の構成要素に対する解釈については規定しない。すなわち,構

成要素は,起動側及び応答側に対して透過的な命名機構を提供する。 

2. 仮想ファイルストアで定義している構成要素と実システム環境における構成要素の分割の関

係は,実装時の選択による。実装時は,各OSI環境外の構成要素構造を,ファイル名属性の

構成要素に写像してもよいし,又は既存のファイル名構文を仮想ファイルストアにおける一

つの構成要素からなるファイル名に写像してもよい。 

3. 実装においては,仮想ファイルストアのファイル名構成要素をファイルへのアクセス経路の

選択に反映することがあるが,この選択自体は,相互接続の目的として表に現れるものでは

ない。 

12.2 許可動作 許可動作属性は,ベクトル属性とし,ファイルに対して実行することができる動作の集

合,及びファイルアクセス動作(7.6及び11.参照)で使用できるFADU識別の様式の集合を定める。応答

側は,この許可動作集合を実システムに対応させて任意の方法で実装する。 

FADU識別の各種の様式は,次の三つのFADU識別グループに分類する。 

(a) トラバーサル順序 始端,最初,次,最後,終端 

(b) 逆トラバーサル順序 始端,最初,前,最後,終端 

(c) ランダム順序 現,単一節点名,節点名列,節点番号 

属性は,各要素が論理値をとるベクトル属性とする。各要素は,動作又はFADU識別グループの使用可

能性を示す。要素は,次のとおりとする。 

(a) 使用可能動作 

(1) 読出し 

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(2) 挿入 

(3) 置換 

(4) 拡張 

(5) 消去 

(6) 属性読出し 

(7) 属性変更 

(8) ファイル削除 

(b) 使用可能FADU識別グループ 

(1) トラバーサル順序 

(2) 逆トラバーサル順序 

(3) ランダム順序 

許可動作属性の値は,ファイル生成時に設定されるが,属性変更動作によって変更することはできない。 

12.3 コンテンツ型 コンテンツ型属性は,ファイルの内容及び構造を規定する情報の抽象データ型を示

す。これは,ファイル転送中にファイル全体の構造及び意味を維持する場合必要となる。この属性は,ス

カラ属性とする。 

この属性の値は,ファイル生成時に設定されるが,属性変更動作を使用して変更することはできない。 

この属性の値は,型に単一の値のパラメタをもったドキュメント型名,又は抽象構文名と制約集合名と

の対のいずれかとする。これらの名前は,型“OBJECT IDENTIFIER”の値とする。 

書込み動作のためにオープンにする場合は,オープン動作時に指定したコンテンツ型パラメタ値とこの

属性値が完全に一致しなければならない。読出し動作のためにオープンにする場合は,オープン動作時に

指定したコンテンツ型パラメタ値がこの属性値に等しいか,又はこの属性値を単純化若しくは緩和したも

のでなければならない(附属書B参照)。オープン時の情報の詳細は,次のとおりとする。 

(a) 情報の提供なし この場合,属性の値を使用する。 

(b) 抽象構文名と制約集合名 この場合,完全に一致しなければならない。 

(c) パラメタなしのドキュメント型名 この場合,書込みに対しては完全に一致しなければならないが,

読出しに対しては単純化したものでもよい。 

(d) 空のパラメタありのドキュメント型名 この場合,名前は一致するか又は読出しに対しては単純化し

たものとする。パラメタ値は属性値から得る。 

(e) 空でないパラメタありのドキュメント型名 この場合,名前は一致するか又は読出しに対しては単純

化したものとする。パラメタ値は,書込みに対しては一致するか又はより制限したものとし,読出し

に対しては一致するか緩和したものとする。 

12.4 格納域課金 格納域課金属性は,スカラ属性とし,累積されたファイルの格納域の料金に対する責

任元を識別する。 

この属性値は,ファイル生成時に設定され,属性変更動作によって変更することができる。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。 

備考 課金を管理する機構及び課金率を定める方法は,この規格の適用範囲外とする。 

12.5 生成日時 生成日時属性は,スカラ属性とし,いつファイルを生成したかを示す。 

この属性は,応答側がファイルを生成したときに設定し,応答側の地方日時を示す。日時は,生成動作

を行った日時とする。 

この属性は,属性変更動作によって変更することができない。 

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この属性の値は,“GraphicString”型の値とする(9.3参照)。 

12.6 最終変更日時 最終変更日時属性は,スカラ属性とし,ファイルの内容が最後に変更された日時を

示す。 

この属性は,ファイルを変更又は拡張のためにオープンを行い,コネクション障害に伴う場合も含めて

クローズを行った場合,必ず応答側が変更する。内容の変更をするためにファイルオープンを行わない限

り,属性は変更しない。すなわち,ファイル属性を変更した場合には,この属性は変化しない。日時は,

クローズ動作を行った日時とする。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする(9.3参照)。新しく生成したファイルでは,この値は生

成日時属性の値と等しい。 

12.7 最終読出し日時 最終読出し日時属性は,スカラ属性とし,ファイルの内容が最後に読み出された

日時を示す。 

ファイルが読出しのためにオープンされ,コネクション障害に伴う場合も含めてクローズされた場合,

必ずこの属性を変更する。日時は,クローズ動作を行った日時とする。ファイルがオープンされないとき

は,この属性は変化しない。例えば,属性読出しのときのようにファイルは選択されたがオープンされな

かった場合には,この属性は変化しない。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする(9.3参照)。新しく作成したファイルでは,この値は生

成日時属性の値と等しい。 

12.8 最終属性変更日時 最終属性変更日時属性は,スカラ属性とし,ファイル属性が最後に変更された

日時を示す。 

この属性は,属性変更動作が一つ以上の属性について正常に実行された場合,応答側が変更する。この

属性は,ファイルの大きさなどの属性に対する暗黙の変更によって変化することはない。日時は,属性変

更動作が行われた日時とする。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする(9.3参照)。新しく生成したファイルでは,この値は生

成日時属性の値と等しい。 

12.9 生成者識別 生成者識別属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファイルの生成時に応答側が設

定する。この識別は,ファイル生成時に現起動側識別アクティビティ属性の値から設定する。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。 

12.10 最終変更者識別 最終変更者識別属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファイルが変更又は拡

張のためオープンされ,コネクション障害に伴う場合も含めてクローズされた場合,必ず応答側が変更す

る。この識別は,ファイルをクローズしたときに現起動側識別アクティビティ属性の値から設定する。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。新しく生成したファイルでは,この値は生成者識別属

性の値と等しい。 

12.11 最終読出し者識別 最終読出し者識別属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファイルが読出し

のためオープンされ,コネクション障害に伴う場合も含めてクローズされた場合,必ず応答側が変更する。

この識別は,ファイルをクローズしたときに現起動側識別アクティビティ属性の値から設定する。 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”の値とする。新しく生成したファイルでは,この値は生成者識別属性

の値と等しい。 

12.12 最終属性変更者識別 最終属性変更者識別属性は,スカラ属性とする。この属性は,属性変更動作

が一つ以上の属性について正常に実行された場合,応答側が変更する。この識別は,現起動側識別の値か

ら設定する。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできない。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。新しく生成したファイルでは,この値は生成者識別属

性の値と等しい。 

12.13 ファイル可用性 ファイル可用性属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファイルをオープンに

する前に,遅延が予想されるか否かを示す。 

この属性は,ファイル生成時に設定し,属性変更動作によって変更することができる。 

この属性の値は,“GraphicString”即時可用性“GraphicString”又は”遅延可用性”のいずれかとする。 

備考 この属性は,応答側にとってファイルを分類する上で意味があるものであり,遅延の数量値を

示すものではない。この属性の値が“GraphicString”即時可用性”に初期化された場合,ファ

イルは,取外し不可能な装置に格納され,ファイルアクセス時の遅延は生じないものと考える。

起動側がこの値を“GraphicString”遅延可用性”に設定した場合,これは,ファイルを取外し

可能な装置に格納できることを応答側に示す。起動側が属性を“GraphicString”即時可用性”

に再設定した場合,これは,ファイルを取外し可能な装置に移すときファイルを即時可用な装

置へ複写すべきことを応答側に示す。しかし,この属性の実際の使用法は,実装による。 

12.14 ファイルサイズ ファイルサイズ属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファイルが変更又は拡

張のためオープンされ,コネクション障害に伴う場合も含めてクローズされた場合,必ず応答側が変更す

る。この属性は,クローズ時の完全なファイルの公称サイズをオクテットによって示す。 

この属性は,属性変更動作によって変更することはできず,生成動作の初期属性パラメタで設定するこ

ともできない。 

この属性の値は,整数とする。新しく生成したファイルでは,この値は0に設定する。 

備考1. ファイルサイズは,関係するデータ型の実ファイルストアの特定表現に基づく。ファイルサ

イズは,データを移動したり,又は別の形で格納する場合,折衝した転送構文によって異な

る。 

2. 実ファイルストアがファイル容量をブロック又はバケットのような基本単位の倍数で割り当

てるとき,ファイルの正確なオクテット数を決定できなくてもよい。この場合,ファイルサ

イズは基本単位のオクテット数の倍数だけと想定する。 

12.15 上限ファイルサイズ 上限ファイルサイズは,スカラ属性とする。この属性は,変更及び拡張の結

果,ファイルを大きくすることができる公称サイズをオクテットによって示す。 

この属性値は,ファイル生成時に設定し,属性変更動作によって変更することができる。 

この属性の値は,整数とする。 

備考 ファイルサイズ属性の値が,上限ファイルサイズ属性の値に達した場合,応答者側は,次のい

ずれかを行ってよい。 

(a) 上限ファイルサイズを大きくする。 

(b) 上限ファイルサイズを大きくして,警告を出す。 

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(c) 上限ファイルサイズを大きくせず,誤り表示を発生する。 

12.16 アクセス制御 アクセス制御属性は,集合属性とし,ファイルのアクセスが許される条件を定義す

る。 

集合の各要素は,ファイルのアクセスが許される一つの条件を示す。ファイルのアクセスは,これらの

条件のうち少なくとも一つが満たされた場合に認められる。しかし,アクセスは,複数条件の組合せとし

てではなく,単一の条件に基づいて決定しなければならない。 

この属性値は,ファイル生成時に設定し,属性変更動作によって変更可能とする。 

条件は,それが許すアクセスの記述を示す1個又は2個の項目[(a)参照]と種々のアクティビティ属性

の値に基づく0〜3個の試験項目[(b)参照]の集合とで構成する。項目のすべてが満たされた場合にだけ,

その条件全体を満足する。 

詳細は,次のとおりとする。 

(a) アクセスの記述は,次の項目で構成する。 

(1) 論理ベクトルの形の動作リスト項目 対応する論理値が真である場合,その動作がリストに存在す

る。論理値は,動作“読出し”,“挿入”,“置換”,“拡張”,“消去”,“属性読出し,“属性変更”及び

“ファイル削除”に対応する。動作リスト項目は,現アクセス要求属性を設定するとき,必ず使用

する。現アクセス要求属性に提案された値の全動作が動作リストにあるとき,動作リスト項目を満

足する。動作リスト項目が満たされる場合,“選択”及び“解放”動作も可能となる。満たされた動

作リスト項目にファイルアクセス動作を含むとき(11.参照),“オープン”動作及び“クローズ”動

作も可能となる。FTAM動作有効期間確立時に有効ならば,“位置付け”動作も可能となる。 

(2) 任意選択として並行処理キーのベクトルの形による並行処理アクセス項目 並行処理キーは,動作

“読出し”,“挿入”,“置換”,“拡張”,“消去”,“属性読出し”,“属性変更”及び“ファイル削除”

に対応する。並行処理キーは,各要素が並行処理ロックの値(13.9参照)に対応する論理ベクトル

とする。並行処理キーの要素は,ロック値“必要なし”,“共用”,“排他”及び“アクセス禁止”に

対応する。現並行処理制御属性を設定しようとするとき,並行処理アクセス項目を必ず使用する。

現並行処理制御属性に提案された値の中で要求されたロックに対応する論理値が,並行処理キーに

おいて真のときだけ,並行処理アクセス項目を満足する。もし,この項目がアクセス制御要素にな

い場合,並行処理制御パラメタは,そのアクセス制御要素によって許可されたアクセスに対して存

在してはならない。 

(b) 試験は,次の項目で構成する。 

(1) 任意選択として,識別項目。この値は,“GraphicString”とし,そのアソシエーションにおける現起

動側識別アクティビティ属性の値と一致するとき,この項目は満足する(13.3参照)。 

(2) 任意選択として,一つ以上が空であってもよい文字列のベクトルの形をとるパスワード。ベクトル

の各要素は,動作“読出し”,“挿入”,“置換”,“拡張”,“消去”,“属性読出し”,“属性変更”及び

“ファイル削除”に対応する。この項目は,ベクトルの中の空ではないすべての文字列が対応する

パスワード(現アクセスパスワード属性に保持されている。)と一致するとき満足する。 

(3) 任意選択として,位置付け項目。この値は,応用エンティティ名称とし,FTAMレジームに対する

現発呼側応用エンティティ名称属性の値(13.6参照)と一致するとき,この項目は満足する。 

備考1. ファイルを“生成”するときのアクセス制御属性の初期値は,この規格では規定しない。 

2. この属性は,ある時点で一つだけのアクセス制御条件を認める実装(長さ1のリスト)をす

ることができる。 

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3. 実装の中には,項目を条件として組み合わせる方法,又は各種の形式の条件の数に制限を加

えるものがある。例えば,実装が1種類の許可アクセスにつき一つのパスワードだけを認め

る場合がある。 

4. 識別,パスワード又は応用エンティティ名称の一致は,必ずしも文字そのものの同性に基づ

くものではない。例えば,個人が集団の構成員であれば,個人名が集団名と一致することが

ある。 

12.17 法的資格 法的資格属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファイル及びその用途の法的な位置

付けについての情報を記録する。 

この属性値は,ファイル生成時に設定する。この属性は,属性変更動作によって変更することができる。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。 

備考 この属性を採用するか否かは,国のデータ保護法制の形態に依存する。 

12.18 私用 私用属性は,スカラ属性とする。この属性の意味付けについては,この規格では規定しない。 

この属性値は,ファイル生成時に設定できる。この属性は,属性変更動作によって変更することができ

る。 

この属性の値は,どのような形式であってもよい。 

備考 この属性の使用は,非常に望ましくない。この属性は,規格で規定する属性の組合せでは意図

する意味を伝達することができない場合に備えるものである。 

13. アクティビティ属性 アクティビティ属性は,進行中のFTAM動作有効期間の状態を反映するための

記述手段として使用する。初期化したFTAM動作有効期間のそれぞれについて,アクティビティ属性値の

集合がある。その属性値は,ファイルストアアクセスの状態だけを反映し,ファイルストアへの通信経路

の詳細な状態を反映するものではない。 

13.1 アクティブコンテンツ型 アクティブコンテンツ型属性は,スカラ属性とする。この属性は,ファ

イル転送のために設定したドキュメント型名,又は抽象構文名と制約集合名との対を識別する。この属性

の値は,ファイルオープン時に確立され,コンテンツ型属性,又は起動側によって提供される上書き値か

ら求める。 

この属性の値は,ドキュメント型名,又は抽象構文名と制約集合名との対のいずれかとする。これらの

名前の値は,型“OBJECTI DENTIFIER”の値とする。 

アクティブコンテンツ型の有効範囲は,オープン動作有効期間とする。 

13.2 現アクセス要求 現アクセス要求属性は,要素が論理値をとるベクトル属性とする。要素は,各動

作にそれぞれ一つ存在する。動作によっては,ある特定の選択動作有効期間において許可されないものも

あるので,それは,FTAM動作有効期間中に要求することができる。 

ファイルアクセス動作の要素は,次のとおりとする。 

(a) ファイルアクセス動作の読出しを許可する“読出し” 

(b) ファイルアクセス動作の挿入を許可する“挿入” 

(c) ファイルアクセス動作の置換えを許可する“置換” 

(d) ファイルアクセス動作の拡張を許可する“拡張” 

(e) ファイルアクセス動作の消去を許可する“消去” 

任意のファイルアクセス動作が許可される場合,“オープン”及び“クローズ”も行うことができる。

FTAM動作有効期間確立時に有効ならば,“位置付け”も許可される。 

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ファイル全体に対する動作の要素は,次のとおりとする。 

(f) ファイル動作属性の読出しを許可する“属性読出し” 

(g) ファイル動作属性の変更を許可する“属性変更” 

(h) ファイル動作のファイル削除を許可する“ファイル削除” 

任意のファイルアクセス動作が許可される場合,“選択”及び“解放”も行うことができる。 

現アクセス要求属性の有効範囲は,選択動作有効期間とする。 

13.3 現起動側識別 現起動側識別属性は,スカラ属性とする。この属性は,FTAM動作有効期間が確立

されたとき,応答側に対して起動側を識別する。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。 

この属性の有効範囲は,FTAM動作有効期間とする。 

13.4 現位置 現位置属性は,ファイル内の現位置を示すスカラ属性とする。この属性の値は,オープン

動作有効期間内の動作(位置付け,消去,読出し,挿入)によって変更される。初期化時の現位置の値は

使用中の制約集合によって定義される(附属書A参照)。 

値は,トラバーサル順序における“n”番目の節点を識別する整数,又はその節点までの経路を識別する

FADU名のりストのいずれかとする(7.6参照)。 

この属性の有効範囲は,オープン動作有効期間とする。 

13.5 現処理モード 現処理モード属性は,要素が論理値をとるベクトル属性とする。特定のオープン動

作有効期間で許可される各ファイルアクセス動作について一つの要素があるものとする。 

要素は,次のとおりとする。 

(a) ファイルアクセス動作の読出しを許可する“読出し” 

(b) ファイルアクセス動作の挿入を許可する“挿入” 

(c) ファイルアクセス動作の置換えを許可する“置換” 

(d) ファイルアクセス動作の消去を許可する“消去” 

(e) ファイルアクセス動作の拡張を許可する“拡張” 

ファイルアクセス動作の位置付けは,確立したFTAM動作有効期間で可能であれば常に有効とする。 

この属性の有効範囲は,オープン動作有効期間とする。 

13.6 現発呼側応用エンティティ名称 現発呼側応用エンティティ名称属性は,スカラ属性とする。この

属性は,FTAM動作有効期間を確立した応用エンティティの応用エンティティ名称を示す。 

この属性の値は,応用エンティティ名称とする。 

この属性の有効範囲は,FTAM動作有効期間とする。 

13.7 現応答側応用エンティティ名称 現応答側応用エンティティ名称属性は,スカラ属性とする。この

属性は,仮想ファイルストアに対応する応用エンティティの応用エンティティ名称を示す。 

この属性の値は,応用エンティティ名称とする。 

この属性の有効範囲は,FTAM動作有効期間とする。 

13.8 現課金先 現課金先属性は,スカラ属性とする。この属性は,FTAM動作有効期間中のファイル使

用に伴い応答側が徴収する料金を負担する責任元を識別する。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。 

この属性の有効範囲は,FTAM動作有効期間とする。しかし,特定のファイルへの動作に対する課金を

選択動作有効期間の中で累積するために,代替の値を入れ子で使用してもよい。この場合,ファイルが選

択されるときその値を確立し,ファイルが解放されるとき前の値に戻す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 この属性は,必ずしもファイルサービス提供者が徴収する通信料金の責任の所在を示すもので

はない。 

13.9 現並行処理制御 現並行処理制御属性は,13.2で定義された各要求アクセス動作について起動側が

要求した並行アクセスに対する制約を示す。 

この属性は,ベクトル属性とする。この属性の要素は,9.1に示したアクセス動作に対応している。ベク

トルの各要素の値は,表3に示す四つの値のうちの一つとする。 

この属性の有効範囲が選択動作有効期間かオープン動作有効期間かは,値が選択動作で設定されたかオ

ープン動作でされたかで決まる。 

表3 並行処理制御 

自分が動作を行えるか 

他者が動作を行えるか 

必要なし 

行えない 

行える 

共用 

行える 

行える 

排他 

行える 

行えない 

アクセス禁止 

行えない 

行えない 

13.10 現ロック型 現ロック型属性は,スカラ属性とする。この属性は,FADUロック機能が働くか否か

を示す。その値は,ファイルオープン時の有効FADUロックパラメタからもってくる。 

この属性値は,論理値であり,FADUロックが使えるならば真とする。 

この属性の有効範囲は,オープン動作有効期間とする。 

13.11 現アクセスパスワード 現アクセスパスワード属性は,ベクトル属性とする。各要素は,現アクセ

ス要求属性の8個の要素のうちの一つと関連した値をとる。これらの値は,ファイル選択又はファイル生

成サービスプリミティブのパラメタから設定する。 

この属性値は,ファイル選択動作有効期間の解放時に解除される。この属性値は,アクセスが許可され

るか否かを決定するために,アクセス制御属性値(12.16参照)に対して照合される。 

この属性の各要素の値は,“GraphicString”型又は“OCTET STRING”型の値とする。 

この属性の有効範囲は,選択動作有効期間とする。 

備考 この属性は,パスワード,能力,又は公開かぎ(鍵)暗号方式の要素を伝達するのに使用する。 

13.12 アクティブ法的資格 アクティブ法的資格属性は,スカラ属性とする。その意味及びファイル属性

法的資格との関係についてはこの規格群では定義しない。この属性の値は,ファイルオープン時に確立し,

法的資格属性から求める。 

この属性の値は,“GraphicString”型の値とする。 

この属性の有効範囲は,オープン動作有効期間とする。 

14. 属性グループ この規格は,実装で支援できる広範囲にわたる属性を指定する(9.4参照)。支援する

水準を指定するため,属性を次に示すグループに分ける。 

(a) グループ全体が支援されない。 

(b) グループ内の各属性は支援されるか又は不完全に支援される。問合せがあった場合には,意味のある

応答又は“値なし”で応答する。 

備考 JIS X 5724では,FTAM動作有効期間確立時に使用可能な属性グループが示される。 

14.1 カーネルグループ 次の属性は,常に定義されており,仮想ファイルストアを参照する仕様におい

て使用可能とする。これらの属性については,“値なし”という値を示すことはできない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(a) ファイル属性 

(1) ファイル名 

(2) 許可動作 

(3) コンテンツ型 

(b) アクティビティ属性 

(1) アクティブコンテンツ型 

(2) 現アクセス要求 

(3) 現起動側識別 

(4) 現位置 

(5) 現処理モード 

(6) 現発呼側応用エンティティ名称 

(7) 現応答側応用エンティティ名称 

14.2 格納域グループ 次の属性は,応答側が情報の格納域を保障し,以前のアクティビティによって確

立された情報を参照するアクティビティを許可した場合にだけ意味をもつ。これらの属性は,“値なし”の

値をとってもよい。格納域グループの指定によって,次の定義の参照を行うことができる。 

(a) ファイル属性 

(1) 格納域課金 

(2) 生成日時 

(3) 最終変更日時 

(4) 最終読出し日時 

(5) 最終属性変更日時 

(6) 生成者識別 

(7) 最終変更者識別 

(8) 最終読出し者識別 

(9) 最終属性変更者識別 

(10) ファイル可用性 

(11) ファイルサイズ 

(12) 上限ファイルサイズ 

(b) アクティビティ属性 

(1) 現課金 

(2) 現並行処理制御 

(3) 現ロック型 

14.3 安全保護グループ 次の属性は,安全保護及びアクセス制御に関するものとする。これらの属性は,

安全保護グループを構成する。これらの属性は,“値なし”の値をとってもよい。 

(a) ファイル属性 

(1) アクセス制御 

(2) 法的資格 

(b) アクティビティ属性 

(1) 現アクセスパスワード 

(2) アクティブ法的資格 

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14.4 私用グループ 次の属性は,OSIの標準化の範囲外とする。この属性は,自由な位置付けにあり,

私用グループを指定した場合に使用できる。 

(a) ファイル属性 

(1) 私用 

15. 最小属性範囲 ここでは,属性が支援されるとき相互接続のために最低限必要な“仮想ファイルスト

ア最小属性範囲”という属性範囲の限定集合を定義する(備考参照)。これらの範囲は,12.及び13.で定義

した,整数,文字列などの一般データ型をもつ属性値に適用する。属性値が可変数値又は可変数値のベク

トルである場合には,可変数値の各々は,不完全な支援しか行われていない場合でも誤り表示なしに受け

入れられるか,又は生成される。 

ファイル属性に直接対応するアクティビティ属性の場合,対応するファイル属性と同じ最小範囲をアク

ティビティ属性に適用する。 

文字列は,ASN.1の“GraphicString”で定義された印字文字に限定し,特に指定しない限り,空白文字

は含まないものとする。少なくともエントリ2として文字集合登録されたGO文字集合は,支援すべきと

する。エスケープシーケンスについての支援は,不要とする。 

すべての範囲は,上限値及び下限値を含むものとする。 

備考1. 最小属性範囲によって,この規格を引用する規格が,起動側又は応答側のどのような開放型

実装でも送信又は受信すべき値の最小集合を示すことができるようにする。最小属性範囲は,

どの属性に“値なし”だけを支援するかを示さなければならない。 

2. 仮想ファイルストア最小属性範囲は,多くの特定のファイルサービスの利用には制限が強い

かもしれない。これら属性範囲を定義することは,定義された範囲外の適当な型の任意の属

性値を送受信する方法について特別の実装方法を制約するものではない。 

3. 表4に示したアクティビティ属性の最小範囲は,対応するサービスプリミティブでのパラメ

タ使用の値の範囲を実質制限する(JIS X 5723参照)。 

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表4 アクティビティ属性 

属性 

型 

最小属性範囲 

現アクセス要求 

論理値ベクトル 

備考参照 

現起動側識別 

GraphicString 

1〜8文字 

現位置 

_節点記述子データ要素 

備考参照 

現処理モード 

槽論理値ベクトル 

備考参照 

現発呼側応用エンティティ名称 

応用エンティティ名称 

最小値不要 

現応答応用エンティティ名称 

応用エンティティ名称 

最小値不要 

現課金先 

GraphicString 

1〜8文字 

現並行処理制御 

可変数値ベクトル 

備考参照 

現ロック型 

論理値 

最小値不要 

現アクセスパスワード 

GraphicString又はOCTET STRING 

0〜8文字又は0〜8オクテット 

備考 このアクティビティ属性には,最小範囲を示すことができない。属性が取り得る値は,起動側及び応

答側の能力に依存し,使用している制約集合によっても制約される。更に,許可動作ファイル属性,
アクセス制御ファイル属性によっても制約される。 

表5 ファイル属性 

属性 

型 

最小属性範囲 

ファイル名 

GraphicStringのベクトル各要素 

単一要素 
1〜8文字の大文字又は大文字から始まる数字 

許可動作 

論理ベクトル 

定義値の空でない部分集合 

コンテンツ型 

抽象構文とコンストレイントセット
との名前の対又はドキュメント型名 

最小値不要 

格納域課金 

GraphicString 

1〜8文字 

生成日時 

日時 

ISO 8601による 

最終更新日時 

日時 

ISO 8601による 

最終読込み日時 

日時 

ISO 8601による 

最終属性更新日時 

日時 

ISO 8601による 

生成者識別 

GraphicString 

1〜8文字 

最終更新者識別 

GraphicString 

1〜8文字 

最終読込み者識別 

GraphicString 

1〜8文字 

最終属性更新者識別 

GraphicString 

1〜8文字 

ファイル可用性 

可変数値 

定義値の空でない部分集合 

ファイルサイズ 

整数 

最小不要 

上限ファイルサイズ 

整数 

最小不要 

アクセス制御 

条件集合 

単一条件 

動作リスト 

論理値ベクトル 

定義値の空でない部分集合 

並行処理アクセス 

論理値ベクトルのベクトル 

定義値の空でない部分集合 

識別 

GraphicString 

1〜8文字 

パスワード 

GraphicString又はOCTET STRING 

0〜8文字又は0〜8オクテット 

位置 

応用エンティティ名称 

全応用エンティティ名称 

法的資格 

GraphicString 

0〜80GraphicString及び(又は)空白文字 

私用 

任意 

該当なし 

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附属書A (規定) ファイルアクセス構造制約集合 

A.1 一般的事項 

A.1.1 制約集合機能 はん(汎)用階層構造は,本体7.で規定し,はん(汎)用階層構造に適用できる動

作は,本体8.及び11.で規定する。はん(汎)用構造は,制約を受け,その活動は,幾つかの制約集合の定

義によって更に制約を受ける。各々の制約集合は,共通に使用する際の特定の構造を識別する。制約集合

は,プロトコル交換時にASN.1型オブジェクト識別子の値である名称によって参照する。 

オープン動作有効期間において最終的に許可される動作は,実際には,制約集合で規定した動作以上に

制約を受ける。現FTAM動作有効期間で選択した許可動作ファイル属性,処理モードアクティビティ属性

及び機能単位が,更に制約を与える。 

制約集合で規定するもの以外に,ドキュメント型の規定によって,ファイルコンテンツに制約を受ける。

例えば,ドキュメント型が,使用可能なデータ型を更に制約してもよい。 

A.1.2 大量データ転送との関連 本体8.及び附属書Dで規定している動作を繰り返して適用した一つの大

量データ転送の結果として,幾つかのFADUを挿入,置換又は拡張してよい。 

A.1.3 制約集合内容 制約集合の定義は,次のもので構成する。 

(a) 適用範囲に関する記述 

(b) 文書中で制約集合を参照するための記述子 

(c) FTAMプロトコルで制約集合を参照する識別子 

(d) 節点名についての制約 

(e) 有効なファイルアクセス動作の集合 

(f) ファイル書込み時の修飾動作(本体8.参照) 

(g) ファイル読出し時に可能なファイルアクセスコンテキストの集合 

(h) 生成時のファイル状態 

(i) ファイルオープン動作直後のFADU位置 

(j) “ファイル始端”の定義 

(k) “ファイル終端”の定義 

(l) 全ファイルを読み出す方法 

(m) 全ファイルを書き込む方法 

(n) 構造の変更方法についての一般的制約 

(o) 特定のファイルアクセス動作への本体11.で規定する以上の特別な意味付け 

(p) 各ファイルアクセス動作で許可されるFADU識別の形式 

A.1.4 表記法 表の中で,特定のファイルストア動作を使用するときのFADU識別の有効範囲を示すため

に,次の略語を使用する。 

(a) 有効 その動作は,任意のFADUに適用してよい。 

(b) 葉 その動作が葉であるFADUに行うとき,その動作は有効となる。 

(c) 全体 その動作は,根節点から始まっている全ファイルに行う。 

A.2 制約集合定義 

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28 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.1 非構造制約集合 

A.2.1.1 適用範囲 非構造制約集合は,全ファイル転送,全ファイルアクセス又は拡張するファイルに適用

する。部分アクセスするファイルには適用できない。 

A.2.1.2 基本的な制約 非構造制約集合の基本的な制約を,表6に示す。 

表6 非構造制約集合の基本的な制約 

制約集合記述子 

非構造 

制約集合識別子 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 非構造(1) } 

節点名 

なし 

ファイルアクセス動作 

読出し,置換,拡張,消去 

修飾動作 

なし 

有効なアクセスコンテキスト 

UA 

生成時の状態 

空のデータ単位をもつ根節点 

オープン後の位置 

最初 

ファイルの始端 

適用不可 

ファイルの終端 

適用不可 

全ファイル読出し 

FADU識別を最初にし,アクセスコンテキストUAで読み出す。 

全ファイル書込み 

FADU識別を最初にし,ファイルアクセス動作置換によって一
つの節点記述子なしのデータ単位を転送する。 

A.2.1.3 構造上の制約 非構造制約集合におけるすべての動作の結果は,空であってもよいが,一つのデー

タ単位をもつ一つの根節点の構造になる。 

A.2.1.4 動作の制約 

消去 消去動作の結果は,空のデータ単位をもつ根節点になる。 

A.2.1.5 識別の制約 非構造制約集合において,FADU識別は,常に最初とする。FADU識別のこの形式は,

すべての許可されたファイル動作で使用する。 

A.2.2 順フラット制約集合 

A.2.2.1 適用範囲 順フラット制約集合は,個々のFADUが列を構成しているファイルに適用する。その

列内の位置によって,個々のFADU単位でファイルヘアクセスする。 

A.2.2.2 基本的な制約 順フラット制約集合の基本的な制約を,表7に示す。 

表7 順フラット制約集合の基本的な制約 

制約集合記述子 

順フラット 

制約集合識別子 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 順フラット(2) } 

節点名 

なし 

ファイルアクセス動作 

位置付け,読出し,挿入,消去 

修飾動作 

なし 

有効なアクセスコンテキスト 

FA, UA 

生成時の状態 

データ単位をもたない根節点 

オープン後の位置 

根節点 

ファイルの始端 

根節点 

ファイルの終端 

節点を選択しない。前は,トラバーサル順序における最後の節点を識別
し,現及び次は,誤りとなる。 

全ファイル読出し 

FADU識別を始端にし,アクセスコンテキストFA,又はUAで読み出す。 

全ファイル書込み 

アクセスコンテキストFAで全ファイルを読み出すことによって生成さ
れる一連の葉FADUを転送する。FADU識別を終端にし,ファイルアク
セス動作を挿入して転送を実行する。 

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29 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.2.3 構造上の制約 根節点は,データ単位をもたない。根節点のすべての子は,葉節点とし,データ単

位をもつ。根節点からのすべての弧の長さは,1とする。 

A.2.2.4 動作の制約 

挿入 FADU識別の終端が与えるファイルの終端でだけ,挿入動作を実行してよい。新しい節点は,フ

ァイル内のすべての既存の節点に続いて挿入される。挿入後は,終端に位置付ける。 

消去 FADU識別の始端が与える根節点でだけ,そのファイルを空ファイルにする消去動作を実行して

よい。その結果,データ単位をもたない一つの根節点だけになる。 

A.2.2.5 識別の制約 ファイル動作に関連したFADU識別は,始端,終端,最初,最後,現,次,前,又

は1以上のトラバーサル順序番号の識別のいずれかとする。これらの識別で使用できる動作を,表8に示

す。 

表8 順フラット制約集合における識別の制約 

動作 

始端 

終端 

最初 

最後 

現 

次 

前 

トラバーサル順序 

位置付け 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

読出し 

全体 

葉 

葉 

葉 

葉 

葉 

葉 

挿入 

葉 

消去 

全体 

A.2.3 順序フラット制約集合 

A.2.3.1 適用範囲 順序フラット制約集合は,個々の名前をもつFADUが列を構成しているファイルに適

用し,それらの名前によってFADU単位でアクセスする。名前は,一意名である必要はない。 

A.2.3.2 基本的な制約 順序フラット制約集合の基本的な制約を,表9に示す。 

備考 全ファイル書込みの項目において,併合は,葉節点を一連の順番に並べ直し,既存のファイル

に転送されたファイルを連結する。一方,置換は,既存のファイルデータを捨て,新しいファ

イルコンテンツを作成する。 

表9 順序フラット制約集合の基本的な制約 

制約集合記述子 

順序フラット 

制約集合識別子 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 順序フラット(3) } 

節点名 

すべての名前は,同じ型とする。名前の型と名前の順序は,制約集合を
参照したときに定義する。 

ファイルアクセス動作 

位置付け,読出し,置換,拡張,挿入,消去 

修飾動作 

なし 

有効なアクセスコンテキスト 

HA, FA, U 

生成時の状態 

データ単位をもたない根節点 

オープン後の位置 

根節点 

ファイルの始端 

根節点 

ファイルの終端 

節点を選択しない。前は,トラバーサル順序における最後の節点を識別
し,現及び次は,誤りとなる。 

全ファイル読出し 

FADU識別を始端にし,アクセスコンテキストFAで読み出す。 

全ファイル書込み(1)併合 
 
 

アクセスコンテキストFAで全ファイルを読み出すことによって生成さ
れる一連の葉FADUを転送する。FADU識別を始端にし,ファイルアク
セス動作を挿入にして転送を実行する。 

全ファイル書込み(2)置換 

アクセスコンテキストHAでファイルを読み出すことによって生成さ
れる一連のデータ要素によって表されるFADUを転送する。FADU識別
を始端にし,ファイルアクセス動作を置換にして転送を実行する。 

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30 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.3.3 構造上の制約 根節点は,データ単位及び節点名をもたない。根節点のすべての子は,葉節点とし,

データ単位及び節点名をもつ。根節点からのすべての弧の長さは,1とする。 

A.2.3.4 動作の制約 

挿入 FADU識別が始端での挿入動作は,定義された名前の順序で節点記述子の名前の位置に従って,

新しい葉節点をトラバーサル順序中に挿入する。節点記述子は,転送しなければならない。FADU

が同じ名前で既に存在するならば,その後にすぐ続けて新しいFADUを挿入する。挿入後は,始

端に位置付ける。 

全ファイルの置換 FADU識別を始端にして,完全な順序フラットFADUで根節点を置換する。 

葉節点の拡張又は置換 その意味は,転送されるデータの形式による。 

(a) 単一のデータ単位が節点記述子なしで転送された場合,FADU識別によって指定された葉節点のデ

ータ単位を変更する。 

(b) FADU識別を単一の節点名列,現,前又は次にして完全な葉FADUが転送された場合,転送された

節点名が,既存の節点名と同じときにだけ動作を実行する。 

(c) FADU識別を始端にして完全な葉FADUが転送された場合,転送される節点記述子に付けられた名

前の節点を変更する。 

消去 FADU識別を始端にしての消去動作は,空ファイルとなる。現,次,前又は単一の節点名列をFADU

識別にしての消去動作は,これによって識別される葉節点を削除する。 

備考 同じ節点名で複数の節点がある場合,使用されるFADU識別によってトラバーサル1順序

でのこれらの節点の先頭の節点又は現節点を置換,拡張又は消去する。 

A.2.3.5 識別の制約 ファイル動作に関連したFADU識別は,始端,終端,最初,最後,現,次,前,単

一の節点名列又は1以上のトラバーサル順序番号の識別のいずれかとする。これらの識別で使用できる動

作を,表10に示す。 

表10 順序フラット制約集合における識別の制約 

動作 

始端 

終端 

最初 

最後 

現 

次 

前 

節点名列 

トラバーサル順序 

位置付け 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

読出し 

全体 

葉 

葉 

葉 

葉 

葉 

葉 

葉 

挿入 

葉 

置換 

全体 

葉 

葉 

葉 

葉 

拡張 

葉 

葉 

葉 

葉 

消去 

全体 

葉 

葉 

葉 

葉 

節点名列=単一の節点名列 

備考1. 位置付け,読み出し,挿入,置換若しくは拡張に続いて,又は消去に先行して現FADUと同じ名

前のFADUが一つ以上存在するとき,警告診断を出す。現位置のFADUがトラバーサル順序に従
って,その名前の最後であるかどうかによって異なる診断を示す。 

2. 次及び前のFADU識別は,同じ名前をもつ集合からFADUをアクセスするときに使用する。 
3. この制約集合におけるトラバーサル順序番号の使用は,避けるべきである。節点名がFADUの順

序を決定する。したがって,一般にファイル変更時に特定節点のトラバーサル1頂序番号は変わ
る。 

A.2.4 一意名付き順序フラット制約集合 

A.2.4.1 適用範囲 個々の意名をもつFADUが列を構成しているファイルに適用し,その名前によって

FADU単位でアクセスする。 

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31 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.4.2 基本的な制約 意名付き順序フラット.制約集合の基本的な制約を,表11に示す。 

備考 全ファイル書込みの項目において,併合は,葉節点を一つの順序に並べ直し,既存のファイル

に転送されたファイルを連結する。方,置換は,既存のファイルデータを捨て,新規のファイ

ルコンテンツを作成する。 

表11 一意名付き順序フラット制約集合の基本制約 

制約集合記述子 

一意名付き順序フラット 

制約集合識別子 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 一意名付き順序フラット
(4) } 

節点名 

すべての名前は、同じ型とする。名前の型及び名前の順序は,制約
集合を参照したときに定義する。 

ファイルアクセス動作 

位置付け,読出し,挿入,置換,拡張,消去 

修飾動作 

なし 

有効なアクセスコンテキスト HA, FA, UA 
生成時の状態 

データ単位のない根節点 

オープン後の位置 

根節点 

ファイルの始端 

根節点 

ファイルの終端 

節点を選択しない。前は,トラバーサル順序の最後の節点を識別し,
現及び次は,誤りとなる。 

全ファイル読出し 

FADU識別を始端にし,アクセスコンテキストFAで読み出す。 

全ファイル書込み(1)併合 
全ファイル書込み(2)置換 

アクセスコンテキストFAによる全ファイル読出しによって生成さ
れる一連の葉FADUを転送する。FADU識別を始端にし,ファイル
アクセス動作を挿入にして転送を実行する。 
アクセスコンテキストHAでファイルを読み出すことによって生成
される一連のデータ要素によって表されるFADUを転送する。
FADU識別を始端にし,ファイルアクセス動作を置換にして転送を
実行する。 

A.2.4.3 構造上の制約 根節点は,データ単位及び節点名をもたない。根節点のすべての子は,葉節点とし,

データ単位及び節点名をもつ。根節点からのすべての弧は,長さは1とする。 

A.2.4.4 動作の制約 

挿入 FADU識別が始端での挿入動作は,定義された名前の順序に従って,新しい葉節点をトラバーサ

ル順序中に挿入する。名前の値が同じであるFADUが既に存在する場合には,挿入動作は失敗す

る。挿入後は,始端に位置付ける。 

全ファイル置換 FADU識別を始端にして,一意名付き順序フラットFADUで根節点を置換する。 

葉節点の拡張又は置換 その意味は,転送されるデータの形式による。 

(a) 単一のデータ単位が節点記述子なしで転送された場合,FADU識別によって指定された葉節点のデ

ータ単位を変更する。 

(b) FADU識別を単一の節点名列又は現にして完全な葉FADUが転送された場合,転送される節点名が

既存の節点名と同じときにだけ動作を実行する。 

(c) FADU識別を始端にして,完全な葉FADUが転送された場合,転送される節点記述子に付けられた

名前の節点を変更する。 

消去 FADU識別を始端にしての消去動作は,空ファイルとなる。単一メンバーの節点名列又は現を

FADU識別にしての消去動作は,これによって識別される葉節点を削除する。 

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32 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.4.5 識別の制約 ファイル動作に関連したFADU識別は,始端,終端,現,次,前,単一の節点名列,

1以上のトラバーサル順序番号のいずれかとする。これらの識別で使用できる動作を,表12に示す。 

備考 この制約集合におけるトラバーサル順序番号の使用は,避けるべきである。節点名がFADUの

順序を決定する。したがって,一般にファイル変更時に特定節点のトラバーサル順序番号は変

わる。 

表12 一意名付き順序フラット制約集合における識別制約 

動作 

始端 

終端 

現 

次 

前 

節点 
名列 

トラバーサル順序 

位置付け 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

読出し 

全体 

葉 

葉 

葉 

葉 

葉 

挿入 

葉 

置換 

全体 

葉 

葉 

拡張 

葉 

葉 

消去 

全体 

葉 

葉 

節点名列=単一の節点名列 

A.2.5 順序階層制約集合 

A.2.5.1 適用範囲 階層的に構造化され,各節点の子が名前によって順序付けられているファイルに適用す

る。 

A.2.5.2 基本的な制約 順序階層制約集合の基本的な制約を,表13に示す。 

表13 順序階層制約集合の基本制約 

制約集合記述子 

順序階層 

制約集合識別子 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 順序階層(5) } 

節点名 

すべての名前は、同じ型とする。各FADUの名前は,その兄弟の名
前のなかで一意でなければならない。名前の型及び名前の順序は,
コンストレイントセットを参照したときに定義する。 

ファイルアクセス動作 

位置付け,読出し,挿入,置換,拡張,消去 

修飾動作 

なし 

有効なアクセスコンテキスト 

HA, HN, FA, FL, FS, UA, US 

生成時の状態 

データ単位のない根節点 

オープン後の位置 

ファイルの始端 

ファイルの始端 

節点を選択しない。次は,トラバーサル順序の最初である根節点を
識別し,現及び前は誤りとなる。 

ファイルの終端 

節点を選択しない。前は,トラバーサル順序の最後の節点を識別し,
現及び次は,誤りとなる。 

全ファイル読出し 

FADU識別を空の節点名列にし,アクセスコンテキストHAで読み
出す。 

全ファイル書込み 

アクセスコンテキストHAでファイルを読み出すことによって生成
されるデータ要素列としてFADUを転送する。FADU識別を空の節
点名列にし,ファイルアクセス動作を置換にして転送を実行する。 

A.2.5.3 構造上の制約 構造上の制約はない。すべての階層ファイルモデルが使用可能である。 

A.2.5.4 動作の制約 

挿入 新しい節点は,位置付けられている節点の子の中へすべての子節点名が1頂番になるように位置

付けして挿入する。挿入される節点名は,位置付けされた節点の子として既に存在している節点

名と同じであってはならない。 

他の動作 本体11.による。 

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33 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.5.5 識別の制約 ファイル動作に関連したFADU識別は,始端,終端,現,次,前,節点名又は節点

名列のいずれかとする。これらの識別で使用できる動作を,表14に示す。 

備考1. 内容が空である節点名列は,ファイル全体を操作する動作の実行時,根節点を指すために使

用する。 

2. 次又は前は,通常,アクセスコンテキストFSにおいて使用されるか,同一親をもつ一連の

葉節点にアクセスするために使用することを想定する。 

表14 順序階層制約集合における識別制約 

動作 

始端 

終端 

現 

次 

前 

節点名 

節点名列 

位置付け 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

読出し 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 
(備考1.参照) 

挿入 

有効 

有効 

有効 

置換 

有効 

有効 

有効 
(備考1.参照) 

拡張 

有効 

有効 

有効 

消去 

有効 

有効 

有効 
(備考1.参照) 

A.2.6 はん(汎)用階層制約集合 

A.2.6.1 適用範囲 はん(汎)用階層制約集合は,完全なはん(汎)用性を有する階層構造をもつファイル

に適用する。 

A.2.6.2 基本的な制約 はん(汎)用階層制約集合の基本的な制約を,表15に示す。 

表15 はん(汎)用階層制約集合の基本的な制約 

制約集合記述子 

汎用階層 

制約集合識別子 

{ ISO 規格 8571 制約集合(4) はん(汎)用階層(6) } 

節点名 

制約集合を参照したとき,名前の型を定義する。階層内の同一水準
上の節点はすべて同じ型でなければならない。 

ファイルアクセス動作 

位置付け,読出し,挿入,置換,拡張,消去 

修飾動作 

挿入:通常動作“兄弟としての挿入”修飾動作“子としての挿入” 

有効なアクセスコンテキスト 

HA, HN, FA, FL, FS, UA, US 

生成時の状態 

データ単位のない根節点 

オープン後の位置 

ファイルの始端 

ファイルの始端 

節点を選択しない。次は,トラバーサル順序の最初の節点である根
節点を識別し,現及び前は,誤りとなる。 

ファイルの終端 

節点を選択しない。前は,トラバーサル順序の最後の節点を識別し,
現及び次は,誤りとなる。 

ファイル全体の読出し 

FADU識別子を空の節点名列にし,アクセスコンテキストHAで読
み出す。 

ファイル全体の書込み 

アクセスコンテキストHAでファイルを読み出すことによって生成
されるデータ要素列としてFADUを転送する。FADU識別を空の節
点名列にし,ファイルアクセス動作を置換にして転送を実行する。 

A.2.6.3 構造上の制約 構造上の制約はない。すべての階層ファイルモデルが使用可能である。 

A.2.6.4 動作の意味 

挿入 この動作は,二つの形式を有する。 

(1) 通常動作一兄弟としての挿入 生成されたFADUを定まったトラバーサル順序に従って,現位置の

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34 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

次に位置付ける。これによって,親節点への弧は節点記述子に示される長さに等しくなる。挿入さ

れたFADUと現位置は同一の親節点を有する。現在位置がファイルの根節点にあるときは,兄弟と

しての挿入はできない。動作後の現位置は,新たに挿入されたFADUの根節点となる。 

(2) 修飾動作一子としての挿入 一連の修飾動作の始めに,現位置の写しをとり,そして新しい位置を,

以前の位置とトラバーサル順序の次の節点との間に,すなわち以前に位置付けられていた節点の最

初の子の前に設定する。その後兄弟としての通常挿入動作と同じ意味で,しかしこの一時的位置を

使って,動作を実行する。修飾動作の最後に,現位置は,最初にとった位置の写しから復元して元

に戻す。 

挿入以外の動作 他の動作は,本体11.による。 

備考 同じ節点名で複数の節点がある場合,使用されるFADU識別によってトラバース順でのこ

れらの先頭の節点又は現節点を置換,拡張又は消去する。 

A.2.6.5 識別の制約 ファイル動作に関連したFADU識別は,始端,終端,現,次,前,節点名又は節点

名列のいずれかとする。これらの識別で使用できる動作を,表16に示す。 

表16 はん(汎)用階層制約集合における識別の制約 

動作 

始端 

終端 

現 

次 

前 

節点名 

節点名列 

位置付け 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

読出し 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効* 

挿入 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

置換 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効* 

拡張 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

消去 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効* 

注* 

内容が空である節点名列は,ファイル全体を操作する動作の実行時,根節点を指すた
めに使用する。 

備考1. 位置付け,読出し,挿入,置換若しくは拡張に続いて,又は消去に先行して現FADU

と同じ名前で同じ親節点をもつ一つ以上のFADUが存在するとき,警告診断を出
す。 

現位置のFADUが,トラバーサル順序に従ってその名前の最後であるかどうかに

よって異なる診断を示す。 

2. 次及び前のFADU識別は,同じ名前をもつ集合からFADUをアクセスするときに 

使用する。 

3. 次及び前は,通常アクセスコンテキストFSにおいて使われるか,単一の親をもつ

一連の葉節点にアクセスするために使うことを想定する。 

A.2.7 一意名付きはん(汎)用階層制約集合 

A.2.7.1 適用範囲 一意名付きはん(汎)用制約集合は,任意の親の子の節点名が意である点を除いて,完

全なはん(汎)用性を有する階層構造をもつファイルに適用する。 

A.2.7.2 基本的な制約 一意名付きはん(汎)用制約集合の基本的な制約を,表17に示す。 

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35 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表17 一意名付きはん(汎)用階層制約集合の基本的な制約 

制約集合記述子 

一意名付き汎用階層 

制約集合識別子 

{ ISO 規格 8571 制約集合(4) はん(汎)用階層一意名(7) } 

節点名 

制約集合を参照したとき,名前の型を定義する。階層内の同一水準
上の節点は,すべて同じ型でなければならない。任意の親の子の名
前は,一意でなければならない。 

ファイルアクセス動作 

位置付け,読出し,挿入,置換,拡張,消去 

修飾動作 

挿入:通常動作“兄弟としての挿入”修飾動作“子としての挿入” 

有効なアクセスコンテキスト 

HA, HN, FA, FL, FS, UA, US 

生成時の状態 

データ単位をもたない根節点 

オープン後の位置 

ファイルの始端 

ファイルの始端 

節点を選択しない。次は,トラバーサル順序の最初の節点である根
節点を識別し,現及び前は誤りとなる。 

ファイルの終端 

節点を選択しない。前は,トラバーサル順序の最後の節点を識別し,
現及び次は,誤りとなる。 

ファイル全体の読出し 

FADU識別子を空の節点名列にし,アクセスコンテキストHAで読
み出す。 

ファイル全体の書込み 

アクセスコンテキストHAでファイルを読み出すことによって生成
されるデータ要素列としてFADUを転送するFADU識別を空の節
点名列にし,ファイルアクセス動作を置換にして転送を実行する。 

A.2.7.3 構造上の制約 構造上の制約はない。すべての階層ファイルモデルが使用可能である。 

A.2.7.4 動作の制約 

挿入 この動作は,二つの形式を有する。挿入する節点の名前は,挿入する節点の兄弟として既に存在

するどの節点とも異なっていなければならない。 

(1) 通常動作一兄弟としての挿入 生成されたFADUを定まったトラバーサル順序に従って,現位置の

次に位置付ける。これによって,親節点への弧は節点記述子に示される長さに等しくなる。挿入さ

れたFADUと現位置は,同一の親節点を有する。現位置がファイルの根節点にあるときは,兄弟と

しての挿入はできない。動作後の現位置は,新たに挿入されたFADUの根節点となる。 

(2) 修飾動作一子としての挿入 一連の修飾動作の始めに,現位置の写しをとり,そして新しい位置を,

以前の位置とトラバーサル順序の次の節点との間に,すなわち以前に位置付けられていた節点の最

初の子の前に設定する。その後,兄弟としての通常挿入動作と同じ意味で,しかしこの一時的位置

を使って,動作を実行する。修飾動作の最後に,現位置は最初にとった位置の写しから復元して元

に戻す。 

挿入以外の動作 他の動作は,本体11.による。 

A.2.7.5 識別の制約 ファイル動作に関連したFADU識別は,始端,終端,現,次,前,ノード名又は節

点名列のいずれかとする。これらの識別で使用できる動作を,表18に示す。 

background image

36 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表18 一意名付きはん(汎)用階層制約集合における識別の制約 

動作 

始端 

終端 

現 

次 

前 

節点名 

節点名列 

位置付け 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効 

読出し 

有効 

有効 

有効 

有効 

有効* 

挿入 

有効 

有効 

有効 

置換 

有効 

有効 

有効* 

拡張 

有効 

有効 

有効 

消去 

有効 

有効 

有効* 

注* 

内容が空である節点名列は,ファイル全体を操作する動作の実行時,根節点を指すた
めに使用する。 

備考 次及び前は,通常アクセスコンテキストFSにおいて使われるか,単一の親をもつ一

連の葉節点にアクセスするために使うことを想定する。 

background image

37 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(規定) ドキュメント型 

この附属書には,FTAMの実装システムが相互に機能するための幾つかの共通ドキュメント型の定義を

収録する。 

備考 これらの定義は,ISOドキュメント型登録制度が確立するまではこの規格に収録する。この制

度が確立された場合には,これらの定義は,ドキュメント型登録に収録し,将来のこの規格で

は,この附属書は削除する。ドキュメント型の使用は,FTAMでは必ず(須)ではない。ファ

イルの内容は,ファイルモデルに適用される抽象構文及び制約集合を用いて指定してもよい。 

B.1. 非構造テキストファイルドキュメント型 

B.1.1 登録番号 FTAM-1 

B.1.2 情報オブジェクト 

表19 非構造テキストドキュメント型の情報オブジェクト 

ドキュメント型 

{ iso 規格 8571 ドキュメント型(5) 非構造テキスト(1) } 
“ISO FTAM unstructured text” 

抽象構文名 

{ iso 規格 8571 抽象構文(2) 非構造テキスト(3) } 

(a) asnamelの名前 

“FTAM unstructured text abstract syntax” 

転送構文名 

{ iso-ccitt共通 asn.1(1) 基本符号化(1) } 
“Basic encoding of a single ASN.1 type” 

パラメタ構文 
_パラメタ ::= SEQUENCE{はん用クラス番号 

     [0] IMPLICIT INTEGER OPTIONAL, 
最大列長 [1] IMPLICIT INTEGER OPTIONAL, 
列特性  [2] IMPLICIT INTEGER 

{ 可変長(0),固定長(1),意味なし(2) }OPTIONAL } 

ファイルモデル 

{ iso 規格 8571 ファイルモデル(3) 階層(1) } 
“FTAM hierarchical file model” 

制約集合 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 非構造(1) } 
“FTAM unstructured constraint set” 

ファイルコンテンツ 
_データ型1 ::= CHOICE{ PrintableString 

TeletexString 
VideotexString 
IA5String 
GraphicString 
VisibleString 

--はん用クラス19--, 
--はん用クラス20--, 
--はん用クラス21--, 
--はん用クラス22--, 
--はん用クラス25--, 
--はん用クラス26--, } 

B.1.3 適用範囲 これらのドキュメント型は,格納,FTAMによる転送・アクセス,及びJTMによる転送

のためのファイルの内容を定義する。 

B.1.4 引用規格 

JIS X 5721〜5724 開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) 

ISO 8832 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of the Basic Class 

Protocol for Job Transfer and Manipulation 

JIS X 0211 表示装置に対する情報交換用制御文字符号 

38 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.1.5 定義 JIS X 5721で定義したデータ要素,データ単位及びファイルアクセスデータ単位の用語を使

って定義する。 

B.1.5.1 文字列 規定された文字範囲内の0個以上の任意の数の文字の順序列。 

B.1.5.2 図形文字 ISO国際文字集合登録にG0,G1,G2又はG3として使用するために登録された文字範

囲内の文字又は空白文字。 

B.1.5.3 書式制御文字 印刷又は表示装置における情報の割付け,位置付けを制御する制御機能。共通の書

式制御文字は,BS,CR,FF,HT,LF,及びVTとする。 

B.1.6 略語 

FTAM ファイルの転送,アクセス及び管理 (File Transfer, Access and Management) 

JTM ジョブの転送及び操作 (Job Transfer and Manipulation) 

B.1.7 ドキュメントの意味 ドキュメントは,0個以上の任意の数の文字列だけで構成された一つのファイ

ルアクセスデータ単位で構成する。これらの要素の順序は意味をもつ。文字列の意味は,このドキュメン

ト型では規定しない。 

ドキュメント構造は,非構造制約集合によって制約されたFTAM階層ファイルモデルによって認められ

る形式をとる(表19参照)。 

各文字列は,ASN.1文字集合型で定義された文字集合内の文字で構成され,その文字集合型のはん(汎)

用クラス番号は,“はん用クラス番号”パラメタによって与える。はん用クラス番号がない場合,省略時値

は,図型文字列(25)とする。すなわち,その文字列が,G0,G1,G2又はG3集合として使用するために登

録された文字集合内の文字を含んでよいものとする。この文字集合は,エスケープシーケンスで使用でき

るISO国際登録簿に登録されており,この文字集合は,空白も含む。 

大きさや長さの制約は,ここだけで定義する。各文字列は,“最大列長”パラメタによって与えられる文

字数で決められた長さとする。その“最大列長”パラメタがない場合は,その文字列の長さに制限は付か

ない。 

備考 長さの制限は,適用可能な文字集合内の文字数に関係しており,符号化におけるオクテッ

ト数やドキュメントの翻訳における行の長さには関係しない。 

文字列の特性は,“列特性”パラメタによって決定される。その値が“可変長”であるか,又はそのパラ

メタがない場合,文字列の長さは,与えられた長さ以内とする。その値が“固定長”の場合,各文字列の

長さは,与えられた長さと等しい。その値が“意味なし”の場合,文字列の境界は,ファイル格納時に必

ずしも保持されず,ドキュメントの意味に関与しない。 

この規格の適用範囲外であるが,ドキュメントを可視化装置で解釈する場合,その解釈は,使用する文

字集合に依存する。 

(a) 文字集合が書式制御文字を含む場合,JIS X 0211に準拠して解釈する。列の終わり及びファイルアク

セスデータ単位の終わりは,書式としての意味をもたない。 

(b) 文字集合が書式制御文字を含まない場合,各文字列の終わりは,復帰及び改行の書式制御動作の意味

が含まれているものとして翻訳する。ファイルアクセスデータ単位の終わりは,ファイルアクセスデ

ータ単位内の最終列の終わりがもつ書式としての意味以上の意味をもたない。 

B.1.8 抽象構文構造 ドキュメントの抽象構文構造は,一連の文字列とし,ASN.1文字列型の各文字列は,

はん(汎)用クラス番号パラメタによって示す。 

B.1.9 転送の定義 

39 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.1.9.1 データ型定義 ファイルは,表19に定義した“_データ型1”の0を含む任意の数の値で構成さ

れる。このデータ型の選択は,はん(汎)用クラス番号パラメタ又はその省略時値によって決定する。 

B.1.9.2 プレゼンテーションデータ値 ドキュメントは,一連のプレゼンテーションデータ値として転送さ

れる。ドキュメントから一つの文字列を運ぶとき,各プレゼンテーションデータ値はASN.1データ型“_

データ型1”の一つの値で構成する。各文字は,はん(汎)用クラス番号によって識別された文字集合を

使って転送する。 

すべての値は,表19で挙げた抽象構文名asnamelを支援するために定義したものと同じ任意のプレゼン

テーションコンテキストで転送する。 

備考 特定の応用標準(FTAM,JTMなどを指す。)は,使用するプレゼンテーションコンテキス

トに関して,付加的な制約を課すこともある。ただし,付加的な制約を付けたとしても,

そのプレゼンテーションコンテキストは,“_データ型1”の中のデータ属性の選択を許す。 

P−DATAプリミティブの区切りは,送信時に送信側エンティティによって選択され,ドキュメント型と

しての意味はない。このドキュメント型を支援する受信側は,許可されている転送のいずれかを使用して

ドキュメントを受信する。 

B.1.9.3 プレゼンテーションデータ値の順序 プレゼンテーションデータ値の順序は,ファイル内のデータ

単位の中の文字列と同じ順序とする。 

B.1.10. 転送構文 これらのドキュメント型を支援する実装は,転送されるすべてのプレゼンテーション

データ値に対して,表19で示した転送構文生成規則を支援しなければならない。実装は,任意選択として

他の転送構文を支援してよい。 

B.1.11 ASE特別規定 

B.1.11.1 FTAM 

B.1.11.1.1 単純化と緩和 

B.1.11.1.1.1 文字集合緩和 この操作は,ドキュメント型識別における明確な情報を失う。結果として生

じるドキュメント型が元のドキュメント型のすべての文字を許すならば,FTAM-1型のドキュメントを異

なる”はん用クラス番号”パラメタ値,又はパラメタ値がないFTAM-1型の異なったドキュメントに緩和

してよい。書式制御文字集合を含む文字集合への緩和で,単純化を行う前に書式制御文字がなかったなら

ば,“復帰”及び“改行”の文字を各列の最後に付加しなければならない。 

備考 “復帰”及び“改行”の文字が書式制御文字の集合の部分でない場合,書式制御動作

は,“復帰改行”によって表現してよく,定義される“復帰改行”の表現がないならば,

他の特別な選択をして実装してよい。 

B.1.11.1.1.2 列長緩和 この操作は,ドキュメント型識別における明確な情報を失う。 

FTAM-1型のドキュメントをより大きい“最大列長”パラメタをもつか,又は“最大列長”パラメタが

ないFTAM-1型の異なったドキュメントに緩和してよい。 

B.1.11.1.2 拡張操作 拡張操作が,“FTAM-1”ドキュメントのデータ単位に適用されるとき,転送される

データは,元の“FTAM-1”ドキュメント型と等しいパラメタをもつ“FTAM-1”ドキュメント型でなけれ

ばならない。その結果生じるドキュメントは,元の“FTAM-1”ドキュメントに新しい“FTAM-1”ドキュ

メントの文字列が続いた文字列を構成する。元と新しい文字列の境界は,新しいドキュメント内で見るこ

とはできない。 

B.1.11.1.3 置換操作 “FTAM-1”ドキュメントの根FADUに置換操作を適用するとき,転送されるもの

は,同じパラメタ値をもつ型の“FTAM-1”ドキュメントでなければならない。 

40 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.1.11.2 ISO 8832 (JTM) B.1.11.2.1〜B.1.11.2.5は,FTAM-1の支援を要求するJTM実装に適用する。 

B.1.11.2.1 他のドキュメント型の支援 ドキュメント型“JTM-1”もまた支援しなければならない。 

備考 これらのドキュメント型は,意味的には同じである。 

B.1.11.2.2 長さとパラメタ その実装は,ドキュメントに規定された文字集合の文字の総数を基準にして

可能な実装制限があることを条件として,すべてのパラメタ値で“FTAM-1”ドキュメント型が操作でき

なければならない。 

備考 特に文字集合に関連した“支援”の規定についてはISO 8832を参照。 

実装制限は,64000文字までを含むドキュメントの使用を許している。その制限は,プロトコル実装適

合宣言に記述される。 

B.1.11.2.3 連結 “FTAM-1”型のドキュメント同士の連結を支援し,文字列の結合された順序列からな

る同じ型のドキュメントを生成する。 

備考 元のドキュメントの境界は,結果として生じたドキュメントの中で二つの文字列の間の境

界としてだけ見ることができる。 

B.1.11.2.4 考慮 

B.1.11.2.4.1 文字集合と長さの考慮 “FTAM-1”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求される

ドキュメントは,B.1.11.1.1.1,B.1.11.1.1.2又は両方の規則に従って緩和され格納されている“FTAM-1”

ドキュメント型からドキュメントを処理することによって,得なければならない。この処理は,ドキュメ

ントを生成するか,又は診断を生成する。詳細はISO 8832参照。 

B.1.11.2.5 緩和 緩和され,格納されている“FTAM-1”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要

求されるドキュメントは,要求された“FTAM-1”ドキュメント型として応じなければならない。 

備考 J−GIVE応答の値は,固定していない。 

B.2 順テキストファイルドキュメント型 

B.2.1 登録番号FTAM-2 

B.2.2 情報オブジェクト 

background image

41 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表20 順テキストドキュメント型の情報オブジェクト 

ドキュメント型 

{ iso 規格 8571 ドキュメント型(5) 順テキスト(2) } 
ISO FTAM sequential text” 

抽象構文名 
(a) asname1の名前 
(b) asname2の名前 

{ iso 規格 8571 抽象構文(2) 非構造テキスト(3) } 
FTAM unstructured text abstract syntax” 
{ iso 規格 8571 抽象構文(2) ftam-fadu(2) } 
FTAM FADU” 

転送構文名 

{ iso-ccitt共通 asn1(1) 基本符号化(1) } 
Basic encoding of a single ASN.1 type” 

パラメタ構文 
_パラメタ ::=  SEQUENCE { はん(汎)用クラス番号 

     [0] IMPLICIT INTEGER OPTIONAL, 
最大列長 [1] IMPLICIT INTEGER OPTIONAL, 
列特性  [2] IMPLICIT INTEGER 

{ 可変長(0),固定長(1),意味なし(2) }OPTIONAL } 

ファイルモデル 

{ iso 規格 8571 ファイルモデル(3) 階層(1) } 
“FTAM hierarchical file model 

制約集合 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 順フラット(2) } 
“FTAM sequential flat constraint set” 

ファイルコンテンツ 
 _データ型1 ::=  CHOICE{ PrintableString 

TeletexString 
VideotexString 
IA5String 
GraphicString 
VisibleString 
GeneralString 

 
−−はん用クラス19−−, 
−−はん用クラス20−−, 
−−はん用クラス21−−, 
−−はん用クラス22−−, 
−−はん用クラス25−−, 
−−はん用クラス26−−, 
−−はん用クラス27−−} 

 _データ型2 ::=  CHOICE{ _節点記述データ要素, 

_部分木開始データ要素, 
_部分木終了データ要素 } 

B.2.3 適用範囲 これらのドキュメント型は,格納,FTAMによる転送・アクセス,及びJTMによる転送

のためのファイルの内容を定義する。 

B.2.4 引用規格 

JIS X 5721〜5724 開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) 

ISO 8832 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of the Basic Class 

protocol for Job Transfer and Manipulation 

JIS X 0211 表示装置に対する情報交換用制御文字符号 

B.2.5 定義 JIS X 5721で定義したデータ要素,データ単位及びファイルアクセスデータ単位の用語を使

って定義する。 

B.2.5.1 文字列 規定された文字範囲内の0個以上の任意の数の文字の順序列。 

B.2.5.2 図形文字 ISO国際文字集合登録にG0,G1,G2又はG3として使用するために登録された文字範

囲内の文字,又は空白文字。 

B.2.5.3 書式制御文字 印刷又は表示装置における情報の割付け,位置付けを制御する制御機能。共通の書

式制御文字は,BS,CR,FF,HT,LF及びVTとする。 

B.2.6 略語 

42 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

FTAM ファイルの転送,アクセス及び管理 (File Transfer, Access and Management) 

JTM ジョブの転送及び操作 (Job Transfer and Manipulation) 

B.2.7 ドキュメントの意味 ドキュメントは,0個以上の任意の数のファイルアクセスデータ単位で構成し,

各ファイルアクセスデータ単位は,0個以上の任意の数の文字列で構成する。これらの要素の各々の順序

は,意味をもつ。文字列の意味は,このドキュメント型では規定しない。 

ドキュメント構造は,順フラット制約集合によって制約されたFTAM階層ファイルモデルによって認め

られた形式をとる(表20参照)。 

文字列は,ASN.1文字集合型で定義された文字集合内の文字で構成され,その文字集合型のはん(汎)

用クラス番号は,“はん用クラス番号”パラメタによって与える。はん用クラス番号がない場合,省略時値

は図型文字列(25)とする。すなわち,その文字列が,G0,G1,G2又はG3集合として使用するために登録

された文字集合内の文字を含んでよいものとする。文字集合は,エスケープシーケンスで使用されるコー

ド化文字集合国際登録に登録されており,この文字集合は空白も含む。 

大きさや長さの制約は,ここだけで定義する。各文字列は,“最大列長”パラメタによって与えられる文

字数で決められた長さとする。その“最大列長”パラメタがない場合は,その文字列の長さに制限は付か

ない。 

備考 長さの制限は,適用可能な文字集合内の文字数に関係しており,符号化におけるオクテッ

ト数やドキュメントの翻訳における行の長さには関係しない。 

文字列の特性は,“列特性”パラメタによって決定される。その値が“可変長”又はそのパラメタがない

場合は,文字列の長さは,与えられた長さ以内とする。その値が“固定長”の場合は,各文字列の長さは,

与えられた長さと等しい。その値が“意味なし”の場合は,文字列の境界は,ファイル格納時に必ずしも

保持されず,ドキュメントの意味に関与しない。 

この規格の適用範囲外であるが,ドキュメントを可視化装置で解釈する場合,その解釈は,使用する文

字集合に依存する。 

(a) 文字集合が書式制御文字を含む場合,JIS X 0211に準拠して解釈する。列の終わり及びファイルアク

セスデータ単位の終わりは,書式としての意味をもたないし,ドキュメントの意味に関与しない。 

(b) 文字集合が書式制御文字を含まない場合,翻訳各文字列の終わりは,復帰及び改行の書式制御動作の

意味が含まれているものとして翻訳する。ファイルアクセスデータ単位の終わりは,ファイルアクセ

スデータ単位内の最終列の終わりがもつ意味以上に書式としての意味をもたない。 

B.2.8 抽象構文構造 ドキュメントの抽象構文構造は,この規格群のASN.1モジュール“_ISO 8571−

FADU”及び“_ISO 8571コンテンツ”で定義した階層構造ファイルであり,各ファイルコンテンツデー

タ要素は,この規格のドキュメント型登録番号“FTAM-1”で定義した“ISO FTAM unstructured text”ドキ

ュメントの抽象構文構造をもつ。 

B.2.9 転送の定義 

B.2.9.1 データ型定義 ファイルは,次のいずれかのデータ値で構成する。 

(a) 表20で定義した“_データ型1” データ型における選択は,はん用クラス番号又は省略時値によっ

て決定する。 

(b) 表20で定義した“_データ型2” ASN.1モジュール“_ISO 8571−FADU”の“_データ要素”と

して表されるASN.1データ型。 

B.2.9.2 プレゼンテーションデータ値 ドキュメントは,一連のプレゼンテーションデータ値として転送さ

れ,各々は次のいずれかとする。 

43 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(a) ドキュメントから一つの文字列を運ぶとき,ASN.1データ型“_データ型1”の一つの値とする。各

文字は,はん用クラス番号によって識別された文字集合を使って転送する。すべての値は,表20で挙

げた抽象構文名asnamelを支援するために定義したものと同じ,任意のプレゼンテーションコンテキ

ストで転送する。 

(b) ASN.1データ型“_データ型2”の一つの値とする。すべての値は,表20で挙げた抽象構文名asname2

を支援するために定義したものと同じ,任意のプレゼンテーションコンテキストで転送する。 

備考1. 特定の応用標準(FTAM,JTMなどを指す。)は,使用するプレゼンテーションコンテキスト

に関して,付加的な制約を課すこともある。ただし,付加的な制約を付けたとしても,その

プレゼンテーションコンテキストは,“_データ型1”の中のデータ属性の選択を許す。 

2. この項目で定義したドキュメント型は,“_データ型2”を使用しないか又は“_データ型2”

の送信で始まる。 

P−DATAプリミティブ区切りは,送信時に送信側エンティティによって選択されドキュメント型の意味

はない。このドキュメント型を支援する受信側は,許可されている転送のいずれかでドキュメントを受信

する。 

B.2.9.3 プレゼンテーションデータ値の順序 B.2.9.2(a)のプレゼンテーションデータ値の順序は,データ単

位内の文字列の順序と同じとし,B.2.9.2の(a)及び(b)のプレゼンテーションデータ値の順序は,この規格

の階層ファイルモデルの定義によってフラット化される階層構造内のデータ単位と同じとする。 

B.2.10 転送構文 これらのドキュメント型を支援する実装は,転送されるすべてのプレゼンテーションデ

ータ値に対して,表20で規定した転送構文生成規則を支援しなければならない。 

実装は,任意選択として他の転送構文を支援してよい。 

B.2.11 ASE特別規定 

B.2.11.1 FTAM 

B.2.11.1.1 単純化と緩和 

B.2.11.1.1.1 構造の単純化 この単純化は,情報を失う。 

ドキュメント型FTAM-2は,ドキュメント型FTAM-1に単純化してよい。その結果生じるドキュメント

は,アクセスコンテキストUAで構造化テキストファイルをアクセスしたときに生じるデータ値の順序と

同じものを含む。すなわち,抽象構文asname1のプレゼンテーションデータ値だけが存在する。 

備考 ファイルアクセスデータ単位の間の境界は,列の間の境界のまま残る。しかし,それ

に与えられていた特別な意味は失われる。 

B.2.11.1.1.2 文字集合緩和 この操作は,ドキュメント型識別における明確な情報を失う。結果として生

じるドキュメント型が元のドキュメント型のすべての文字を許すならば,FTAM-2型のドキュメントを異

なる“はん用クラス番号”パラメタ値,又はパラメタ値がないFTAM-2型の異なったドキュメントに緩和

してよい。書式制御文字集合を含む文字集合への緩和で,単純化を行う前に書式制御文字がなかったなら

ば,“復帰”及び“改行”の文字を各列の最後に付加しなければならない。 

備考 もし,“復帰”及び“改行”の文字が書式制御文字の集合の部分でないなら,書式制御

動作は,“復帰改行”によって表現してよい。又は定義される“復帰改行”の表現がな

いならば,他の特別な選択をして実装してよい。 

B.2.11.1.1.3 列長緩和 この操作は,ドキュメント型識別における明確な情報を失う。 

FTAM-2型のドキュメントをより大きい“最大列長”パラメタをもつ,又は“最大列長”パラメタがな

いFTAM-2型の異なったドキュメントに緩和してよい。 

44 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.2.11.1.2 アクセスコンテキストの選択 FTAM-2型のドキュメントは,順フラット制約集合で定義した

アクセスコンテキストの一つでアクセスできる。各々の場合に転送されるプレゼンテーションデータ単位

は,この規格の中でアクセスコンテキストに対して定義した構成要素から得られる。 

アクセスコンテキストFA及びHAでその結果生じるドキュメントは,“FTAM-2”型に準拠する。アク

セスコンテキストUAでその結果生じるドキュメントは,“FTAM-1”型に準拠する。 

B.2.11.1.3 挿入操作 挿入操作をファイルの終端に適用するとき,転送されるものは,アクセスコンテキ

ストFAで,同じパラメタ値をもつ“FTAM-2”ドキュメント型を読み出すことによって生成される一連の

FADUでなければならない。 

B.2.11.2 ISO 8832 (JTM) B.2.11.2.1〜B.2.11.2.6は,FTAM-2の支援を要求するJTM実装に適用する。 

B.2.11.2.1 他のドキュメント型の支援 ドキュメント型“FTAM-1”及び“JTM-1”もまた支援しなければ

ならない。 

備考 これらのドキュメント型は,意味的には同じである。 

B.2.11.2.2 長さとパラメタ その実装は,ドキュメントに規定された文字集合の文字の総数を基準にして

可能な実装制限があることを条件として,すべてのパラメタ値で“FTAM-2”ドキュメント型を操作でき

なければならない。 

備考 特に文字集合に関連した“支援”の規定についてはISO 8832を参照。 

実装制限は,64000文字までを含むドキュメントの使用を許可する。その制限はプロトコル実装適合宣

言に記述される。 

B.2.11.2.3 連結 “FTAM-2”型のドキュメント同士の連結を支援し,結合されたデータ単位の列からな

る同じ型のドキュメントを生成する。 

備考 元のドキュメントの境界は,結果として生じたドキュメントの中では二つのデータ単位の

間の境界としてだけ見える。 

B.2.11.2.4 考慮 

B.2.11.2.4.1 文字集合と長さの考慮 “FTAM-2”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求される

ドキュメントは,B.2.11.1.1.2,B.2.11.1.1.3又は両方の規則に従って緩和され格納されている“FTAM-2”

ドキュメント型からドキュメントを処理することによって,得なければならない。この処理は,ドキュメ

ントを生成するか,又は診断を生成する(ISO 8832参照)。 

B.2.11.2.4.2 構造上の考慮 “FTAM-2”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求されるドキュメ

ントは,“FTAM-2”ドキュメント内の単一データ単位としてすべての“FTAM-1”ドキュメントを処理す

ることによって格納されている“FTAM-1”ドキュメント型から得なければならない。 

B.2.11.2.5 構造上の単純化 “FTAM-1”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求されるドキュ

メントはB.2.11.1.1.1で規定した構造上の単純化を適用することによって“FTAM-2”ドキュメント型から

得なければならない。 

B.2.11.2.6 緩和 緩和され,格納されている“FTAM-2”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要

求されるドキュメントは,要求された“FTAM-2”ドキュメント型として応じなければならない。 

備考 J−GIVE応答の値は,固定していない。 

B.3 非構造2進数ファイルドキュメント型 

B.3.1 登録番号FTAM-3 

B.3.2 情報オブジェクト 

background image

45 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表21 非構造2進数ファイルドキュメント型の情報オブジェクト 

ドキュメント型名 

{ iso 規格 8571 ドキュメント型(5) 非構造2進数(3) } 
“ISO FTAM unstructured binary” 

抽象構文名 

{ iso 規格 8571 抽象構文(2) 非構造2進数(4) } 

(a) asname1の名前 

“FTAM unstructured binary abstract syntax” 

転送構文名 

{ iso-ccitt共通 asnl(1) 基本符号化(1) } 

Basic encoding of a single ASN.1 type” 

パラメタ構文 
 _パラメタ ::=  SEQUENCE{ 最大列長 [1] IMPLICIT INTEGER OPTIONAL, 

列特性  [2] IMPLICIT INTEGER 

{ 可変長(0),固定長(1),意味なし(2) }OPTIONAL } 

ファイルモデル 

{ iso 規格 8571 ファイルモデル(3) 階層(1) } 

FTAM hierarchical file model” 

制約集合 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 非構造(1) } 
“FTAM unstructured constraint set” 

ファイル内容 
 _データ型1 ::= OCTET STRING 

B.3.3 適用範囲 このドキュメント型は,格納,FTAMによる転送・アクセス,及びJTMによる転送のた

めのファイルの内容を定義する。 

B.3.4 引用規格 

JIS X 5721〜5724 開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) 

ISO 8832 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of the Basic Class 

protocol for Job Transfer and Manipulation 

B.3.5 定義 JIS X 5721で定義したデータ要素,データ単位及びファイルアクセスデータ単位の用語を使

って定義する。 

B.3.5.1 2進数列 0個以上の任意の数のオクテット列。 

B.3.6 略語 

FTAM ファイルの転送,アクセス及び管理 (File Transfer, Access and Management) 

JTM ジョブの転送及び操作 (Job Transfer and Manipulation) 

B.3.7 ドキュメントの意味 ドキュメントは,一つのファイルアクセスデータ単位で構成し,ファイルア

クセスデータ単位は0個以上の任意の数の2進数列で構成する。これらの要素の順序は意味をもつ。2進

数列の意味はこのドキュメント型では規定しない。 

このドキュメント構造は,非構造制約集合によって制約されたFTAM階層ファイルモデルによって認め

られる形式をとる(表21参照)。 

各2進数列は,0〜255の値をとるオクテットで構成する。これらの値の意味については,このドキュメ

ント型では制約しない。 

大きさや長さの制約は,ここだけで定義する。各々の2進数列は,“最大列長”パラメタで与えられるオ

クテット数によって決められた長さとする。“最大列長”パラメタがない場合,2進数列の長さに制限は付

かない。 

2進数列の特性は,“列特性”パラメタによって決定される。その値が“可変長”である場合,2進数列

長は,与えられた長さ以内とする。値が“固定長”の場合,各々の2進数列長は,与えられた長さと等し

い。値が“意味なし”の場合,又はパラメタがない場合,2進数列の境界は,ファイル格納時に必ずしも

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

保持されず,ドキュメントの意味に関与しない。 

B.3.8 抽象構文構造 ドキュメントの抽象構文構造は,連続したASN.1データ型のOCTET STRINGであ

る。 

B.3.9 転送定義 

B.3.9.1 データ型定義 表21で定義された“データ型1”の0を含む任意の数である。 

B.3.9.2 プレゼンテーションデータ値 ドキュメントは,次の一連のプレゼンテーションデータ値として転

送される。 

ドキュメントから2進数列を運ぶとき,各プレゼンテーションデータ値は,ASN.1データ型“_データ

型1”の一つの値で構成する。すべての値は,表21で挙げた抽象構文名“asname1”で支援するために定

義したものと同じ,任意のプレゼンテーションコンテキストで転送する。 

P−DATAプリミティブ間境界は,送信時に送信側エンティティによって選択され,ドキュメント型のも

つ意味を失う。このドキュメント型を支援する受信側は,許可されている転送のいずれかを使用してドキ

ュメントを受信する。 

B.3.9.3 プレゼンテーションデータ値の順序 プレゼンテーションデータ値の順序は,ファイル内のデータ

単位の中の連続した2進数列と同じ順序とする。 

B.3.10 転送構文 これらのドキュメント型を支援する実装は,転送されるすべてのプレゼンテーションデ

ータ値に対して,表21で示した転送構文生成規則を支援しなければならない。 

実装は,任意選択として他の転送構文を支援してよい。 

B.3.11 ASE特別規定 

B.3.11.1 ISO 8571 (FTAM) 

B.3.11.1.1 単純化と緩和 

B.3.11.1.1.1 列長の緩和 この操作は,ドキュメント型識別において明確な情報を失う。 

FTAM-3型のドキュメントを,より大きい“最大列長”パラメタをもつ又は“最大列長”パラメタがな

いFTAM-3型の他のドキュメントに緩和してよい。 

B.3.11.1.2 拡張操作 拡張操作が“FTAM-3”ドキュメントのデータ単位に適用されるとき,転送される

データは,元の“FTAM-3”ドキュメント型と等しいパラメタをもつ“FTAM-3”ドキュメント型でなけれ

ばならない。その結果生ずるドキュメントは,元の“FTAM-3”ドキュメントに新しい“FTAM-3”ドキュ

メントの2進数列が続いた2進数列を構成する。元と新しい2進数列の境界は,新しいドキュメント内で

見ることはできない。 

B.3.11.1.3 置換操作 “FTAM-3”ドキュメントの根FADUに置換操作が適用された場合,転送されるデ

ータは,同じパラメタ値をもつ型の“FTAM-3”ドキュメントでなければならない。 

B.3.11.2 ISO 8832 (JTM) B.3.11.2.1〜B.3.11.2.4は,FTAM-3の支援を要求するJTM実装に適用する。 

B.3.11.2.1 長さ及びパラメタ 実装システムは,ドキュメントに規定されたオクテットの総数を基準にし

て,可能な実装制限があることを条件として,すべてのパラメタの値で“FTAM-3”ドキュメント型を操

作できなければならない。 

備考 “支援”の規定に関しては,ISO 8832を参照。 

実装制限は,64000オクテットまでのドキュメントの使用を許している。その制限は,プロトコル実装

適合宣言に記述される。 

B.3.11.2.2 連結 “FTAM-3”ドキュメント型同士の連結を支援し,結合された2進数列の列からなる同

じドキュメントを生成する。 

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47 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 元のドキュメントの境界は,結果として生じたドキュメントの中では,二つの2進数列の

間の境界としてだけ見ることができる。 

B.3.11.2.3 考慮 

B.3.11.2.3.1 長さの考慮 “FTAM-3”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求されるドキュメン

トは,B.3.11.1.1の規則で緩和され格納されている“FTAM-3”ドキュメント型からドキュメントを処理す

ることによって得なければならない。この処理は,ドキュメントを生成するか,又は診断を生成する(ISO 

8832参照)。 

B.3.11.2.4 緩和 緩和され,格納されている“FTAM-3”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要

求されるドキュメントは,要求された“FTAM-3”ドキュメント型として応じなければならない。 

備考 J−GIVE応答の値は,固定していない。 

B.4 順2進数ファイルドキュメント型 

B.4.1 登録番号FTAM-4 

B.4.2 情報オブジェクト 

表22 順2進数ファイルドキュメント型における情報オブジェクト 

ドキュメント型名 

{ iso 規格 8571 ドキュメント型(5) 順2進数(4) } 
“ISO FTAM seqiuential binary” 

抽象構文名 
(a) asname1の名前 
(b) asname2の名前 

{ iso 規格 8571 抽象構文(2) 非構造2進数(4) } 
“FTAM unstructured binary abstract syntax” 
{ iso 規格 8571 抽象構文(2) ftam-fadu(2) } 
“FTAM FADU” 

転送構文名 

{ iso-ccitt共通 asn1(1) 基本符号化(1) } 
“Basic encoding of a single ASN.1 type” 

パラメタ構文 
 _パラメタ ::= SEQUENCE{ 最大列長 [1] IMPLICIT INTEGER OPTIONAL, 

列特性   [2] IMPLICIT INTEGER 

{ 可変長(0),固定長(1),意味なし(2) }OPTIONAL } 

ファイルモデル 

{ iso 規格 8571 ファイルモデル(3) 階層(1) } 
“FTAM hierarchical model” 

制約集合 

{ iso 規格 8571 制約集合(4) 順フラット(2) } 
“FTAM sequential Hat constraint set” 

ファイル内容 

_データ型1 ::= OCTET STRING 
_データ型2 ::= CHOICE { _節点記述子データ要素, 

_部分木開始データ要素, 
_部分木終了データ要素 } 

B.4.3 適用範囲 このドキュメント型は,格納,FTAMによる転送・アクセス,及びJTMによる転送のた

めのファイルの内容を定義する。 

B.4.4 引用規格 

JIS X 5721〜5724 開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) 

ISO 8832 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of the Basic Class 

protocol for Job Transfer and Manipulation 

48 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.4.5 定義 JIS X 5721で定義したデータ要素,データ単位及びファイルアクセスデータ単位の用語を使

って定義する。 

B.4.5.1 2進数列 順序付けられた一連の0個以上の任意の数のオクテット列。 

B.4.6 略語 

FTAM ファイルの転送,アクセス及び管理 (File Transfer, Access and Management) 

JTM ジョブの転送及び操作 (Job Transfer and Manipulation) 

B.4.7 ドキュメントの意味 ドキュメントは,0個以上の任意の数のファイルアクセスデータ単位で構成し,

各ファイルアクセスデータ単位は0個以上の任意の数の2進数列で構成する。これらの要素の各々の順序

は意味をもつ。2進数列の意味は,このドキュメント型では規定しない。 

ドキュメント構造は,順フラット制約集合によって制約されたFTAM階層ファイルモデルによって認め

られた形式をとる(表22参照)。 

各2進数列は,0〜255の値をとるオクテットで構成する。これらの値の意味については,このドキュメ

ント型では制約しない。 

大きさや長さの制約は,ここだけで定義する。各々の2進数列は,“最大列長”パラメタで与えられるオ

クテット数によって決められた長さとする。”最大列長”パラメタがない場合,2進数列の長さに制限は付

かない。 

2進数列の特性は,“列特性”パラメタによって決定される。その値が“可変長”である場合,2進数列

長は,与えられた長さ以内とする。値が“固定長”の場合,各々の2進数列長は,与えられた長さと等し

い。値が“意味なし”の場合,又はパラメタがない場合,2進数列の境界は,ファイル格納時に必ずしも

保持されず,ドキュメントの意味に関与しない。 

B.4.8 抽象構文構造 ドキュメントの抽象構文構造は,この規格群のASN.1モジュール“̲ISO 8571−

FADU”及び“̲ISO 8571コンテンツ”で定義した階層構造ファイルであり,各ファイルコンテンツデータ

要素は,この規格のドキュメント型登録番号“FTAM-3”で定義した“ISO FTAM unstructured binary”ドキ

ュメントの抽象構造をもつ。 

B.4.9 転送の定義 

B.4.9.1 データ型定義 転送に使用されるプレゼンテーションデータ値は,次のいずれかとする。 

(a) 表22で定義した“_データ型1” 

(b) 表22で定義した“_データ型2”ASN.1モジュール“_ISO 8571−FADU”で“_データ要素”とし

て宣言されたASN.1データ型。 

B.4.9.2 プレゼンテーションデータ値 ドキュメントは,一連のプレゼンテーションデータ値として転送さ

れ,各々は次のいずれかとする。 

(a) ドキュメントから一つの2進数列を運ぶとき,ASN.1データ型“_データ型1”の一つの値とする。

すべての値は,表22で挙げた抽象構文名asname1を支援するために定義したものと同じ任意のプレゼ

ンテーションコンテキストで転送する。 

(b) ASN.1データ型“_データ型2”の一つの値とする。すべての値は,表22で挙げた抽象構文名asname2

を支援するために定義したものと同じ任意のプレゼンテーションコンテキストで転送する。 

備考 ここで定義されたドキュメント型は,“_データ型2”を使用しないか,又は“_データ型

2”の転送で始まる。 

P−DATAプリミティブの区切りは,送信時に送信側エンティティによって選択され,ドキュメント型の

意味付けを失う。このドキュメント型を支援する受信側は,許可されている転送のいずれかを使用してド

49 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

キュメントを受信する。 

B.4.9.3 プレゼンテーションデータ値の順序 B.4.9.2(a)のプレゼンテーションデータ値の順序は,データ単

位内の2進数列列と同じとし,B.4.9.2の(a)及び(b)のプレゼンテーションデータ値の順序は,この規格の

階層ファイルモデルの定義によってフラット化される階層構造内のデータ単位と同じとする。 

B.4.10 転送構文 これらのドキュメント型を支援する実装は,転送されるすべてのプレゼンテーションデ

ータ値に対して,表22で規定した転送構文生成規則を支援しなければならない。 

実装は,任意選択として他の転送構文を支援してよい。 

B.41.11 ASE特別規定 

B.4.11.1 ISO 8751 (FTAM) 

B.4.11.1.1 単純化と緩和 

B.4.11.1.1.1 構造の単純化 この単純化は,情報を失う。 

ドキュメント型“FTAM-4”は,ドキュメント型“FTAM-3”に単純化してよい。その結果生じるドキュ

メントは,アクセスコンテキストUAで構造化2進数ファイルをアクセスしたときに生じるデータ値の列

と同じものを含む。すなわち,抽象構文asname1のプレゼンテーションデータ値だけが存在する。 

備考 ファイルアクセスデータ単位間の境界は,列の間の境界のまま残る。しかし,それに

与えられた特別な意味は失われる。 

B.4.11.1.1.2 列長緩和 この操作は,ドキュメント型識別における明確な情報を失う。 

FTAM-4型のドキュメントをより大きい“最大列長”パラメタをもつ,又は“最大列長”パラメタがな

いFTAM-4型の異なったドキュメントに緩和してよい。 

B.4.11.1.2 アクセスコンテキストの選択 FTAM4型のドキュメントは,順フラット制約集合で定義した

アクセスコンテキストの一つでアクセスできる。各々の場合に転送されるプレゼンテーションデータ単位

は,この規格の中でアクセスコンテキストに対して定義した構造要素から得られる。 

アクセスコンテキストFA及びHAでその結果生じるドキュメントは,“FTAM-4”型に準拠する。アク

セスコンテキストUAでその結果生じるドキュメントは,“FTAM-3”型に準拠する。 

B.4.11.1.3 挿入操作 挿入操作がファイルの終端に適用するとき,転送されるものは,アクセスコンテキ

ストFAで,同じパラメタ値をもつ“FTAM-4”ドキュメント型を読み出すことによって生成される一連の

FADUでなければならない。 

B.4.11.2 ISO 8832 (JTM) B.4.11.2.1〜B.4.11.2.6は,FTAM4の支援を要求するJTM実装に適用する。 

B.4.11.2.1 他のドキュメント型の支援 ドキュメント型“FTAM-3”もまた支援しなければならない。 

B.4.11.2.2 長さとパラメタ その実装は,ドキュメントに規定されたオクテットの総数を基準にして,可

能な実装制限があることを条件として,すべてのパラメタの値で“FTAM4”ドキュメント型を操作できな

ければならない。 

備考 “支援”の規定に関しては,ISO 8832を参照。 

実装制限は,64000オクテットまでを含むドキュメントの使用を許可する。その制限は,プロトコル実

装適合性宣言に記述される。 

B.4.11.2.3 連結 “FTAM-4”型のドキュメント同士の連結を支援し,結合されたデータ単位の列からな

る同じ型のドキュメントを生成する。 

備考 元のドキュメントの境界は,結果として生じたドキュメントの中では,二つのデータ単位

の間の境界としてだけ見える。 

B.4.11.2.4 考慮 

background image

50 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.4.11.2.4.1 長さの考慮 “FTAM-4”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求されるドキュメン

トは,B.4.11.1.1.2の列長緩和規則で緩和され格納されている“FTAM-4”ドキュメント型からドキュメン

トを処理することによって得なければならない。この処理は,ドキュメントを生成するか,診断を生成す

る。詳細はISO 8832を参照。 

B.4.11.2.4.2 構造上の考慮 “FTAM-4”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求されるドキュメ

ントは,“FTAM-4”ドキュメントの単一データ単位としてすべての“FTAM-3”ドキュメントを処理する

ことによって,格納されている“FTAM-3”ドキュメント型から得なければならない。 

B.4.11.2.5 構造上の単純化 “FTAM-3”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要求されるドキュ

メントは,B.4.11.1.1.1で規定した構造上の単純化を適用することによって,“FTAM-4”ドキュメント型か

ら得なければならない。 

B.4.11.2.6 緩和 緩和され,格納されている“FTAM-4”ドキュメント型を使用し,J−GIVEによって要

求されるドキュメントは,要求された“FTAM-4”ドキュメント型として応じなければならない。 

備考 J−GIVE応答の値は,固定していない。 

B.5 単純階層ファイルドキュメント型 

B.5.1 登録番号 FTAM-5 

B.5.2 情報オブジェクト 

表23 階層ドキュメント型の情報オブジェクト 

ドキュメント型 

{ iso 規格 8571 ドキュメント型(5) 単純階層(5) } 
“ISO FTAM simple hierarchical file” 

抽象構文名 

ドキュメント型参照時に規定 

転送構文名 

ドキュメント型参照時に規定 

パラメタ構文 

ドキュメント型参照時に規定 

ファイルモデル 

{ iso 規格 8571 ファイルモデル(3) 階層(1) } 
“FTAM hierarchical file model” 

制約集合 

ドキュメント型参照時に規定 

ファイルコンテンツ 

ドキュメント型参照時に規定 

B.5.3 適用範囲 このドキュメント型は,FTAMにおける格納と転送のために,列になっている節点識別

子をもつ単純階層ファイルの内容の構造を定義する。ファイルの完全な定義をするために,構造内のデー

タ要素の抽象構文を規定するドキュメント型を参照する。 

備考 これは,コンテンツ型に有効な値ではない。これは,間接的に参照するだけである。 

B.5.4 引用規格 

JIS X 5721〜5724 開放型システム間相互接続−ファイルの転送,アクセス及び管理 (FTAM) 

B.5.5 定義 JIS X 5721で定義したデータ要素,データ単位及びファイルアクセスデータ単位の用語を使

って定義する。 

B.5.6 略語 

FTAM ファイルの転送,アクセス及び管理 (File Transfer, Access and Management) 

B.5.7 ドキュメントの意味 このドキュメントは,一意の列識別子によって名付けられたファイルアクセ

スデータ単位を有する階層ファイルによって構成する。 

51 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.5.8 抽象構文構造 このドキュメントの抽象構文構造は,各ファイルコンテンツデータ要素が抽象構文

をもつこの規格のASN.1モジュール“_ISO 8571−FADU”に定義した階層構造ファイルとし,ドキュメ

ント型を参照するとき規定する。“_ISO 8571−FADU”のデータ要素“̲節点名”は,“ftamコード”を選

択する。 

B.5.9 転送の定義 転送手順の定義は,FTAM-5を参照するドキュメント型で規定する。 

B.5.10 転送構文 転送構文は,FTAM-5を参照するドキュメント型で規定する。 

B.5.11 ASE特別規定 ASE特別規定は,FTAM-5を参照するドキュメント型で規定する。 

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52 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C(参考) 構造化ファイルの読出し 

C.1 序文 この附属書では,多種のファイル構造で発生する項目の内容及び順序の例を示す。種々のアク

セスコンテキストによって、ファイルを読み出した結果は,一連の図にして示す。各例では,ファイル構

造を示し,併せてトラバーサル順序における構造項目の順序,及び種々のアクセスコンテキストで転送さ

れる項目の選択を示す。各例の中では,読出し操作時にはアクセスの根節点を識別しているものとする。 

ファイルモデル,それに適用される制約集合及びファイル読出し可能なアクセスコンテキストは,本体

7.で定義している。本体7.の中で規定している用語は,次のように略語にして示す。 

(a) “節点”は,節点記述データ要素を表す。 

(b) “DU”又は“データ単位”は,ファイルコンテンツデータ要素を表す。 

(c) “部分木開始”は,部分木開始データ要素を表す。 

(d) “部分木終了”は,部分木終了データ要素を表す。 

表の中に記入されている“●”は,対応するアクセスコンテキストで転送されるデータ要素を示す。 

C.2 非構造ファイル 非構造ファイルは,一つのデータ単位をもつ根節点で構成する(図5参照)。これは,

非構造制約集合で表現されるはん(汎)用階層ファイルモデルの特別な場合になる。 

図5 非構造ファイル転送 

C.3 フラットファイル フラットファイルは,根節点及び長さ1の弧によって,根節点へ接続された一連

の葉節点で構成する。すべての葉節点は,データ単位をもつ(図6参照)。順フラット,順序フラット,及

び一意名付き順序フラットの三つのフラット制約集合をはん(汎)用階層ファイルモデルに適用してよい。 

アクセスコンテキストFAでは,根節点は,データ単位をもたないので,根節点記述子“A”は転送され

ない。データ存在指示子は,偽に設定される。 

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53 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図6 フラットファイル転送 

C.4 階層ファイル 階層ファイルは,節点識別の種類によって順序階層,はん(汎)用階層,及び一意名

付きはん(汎)用階層の三つの制約集合をもつ。構造的にそれらはすべてはん(汎)用階層ファイルにな

る。図7に,階層ファイルの例を示す。 

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54 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図7 階層ファイル転送 

トラバーサル順序 

アクセスコンテキスト 

HA 

HN 

FA 

FL* 

FS 

UA 

US 

節点 (A) 

● 

● 

● 

● 

データ単位 (A) 

● 

● 

● 

● 

● 

部分木開始 

● 

● 

節点 (B) 

● 

● 

● 

データ単位 (B) 

● 

● 

● 

部分木開始 

● 

● 

節点 (C) 

● 

● 

● 

● 

データ単位 (C) 

● 

● 

● 

● 

節点 (D) 

● 

● 

● 

● 

データ単位 (D) 

● 

● 

● 

● 

部分木終了 

● 

● 

節点 (E) 

● 

● 

部分木開始 

● 

● 

節点 (F) 

● 

● 

● 

● 

データ単位 (F) 

● 

● 

● 

● 

節点 (G) 

● 

● 

● 

● 

データ単位 (G) 

● 

● 

● 

● 

部分木終了 

● 

● 

部分木終了 

● 

● 

注* 

コンテキストFLでのアクセスは,水準2とする。 

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55 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D(参考) 階層ファイルにおける挿入 

D.1 例示 この附属書は,階層上で通常動作と修飾動作が異なる結果を生み出す方法をどのように使われ

るかを表すことによって階層ファイルの変更に関する一連の例を示す。単純化のために,複数の動作は,

かたまりとして記述するが,実際は一つずつ実行する。 

最初の五つの例において,転送される情報は,図8に示す三つの節点をもつファイルから得る。修正の

対象となるファイルは,図9に示す少し複雑なファイルとする。 

図8 元となる転送データ 

図9 修正対象ファイルの初期状態 

D.2 節点Aに対する兄弟の追加 元ファイルの二つの葉FADU X,Yを,節点A,B,Cの兄弟として追

加する。FADU識別を“A”と仮定して転送する。転送データは,次のとおりとする。 

Node (X) DU (X) Node (Y) DU (Y) 

転送の開始において,引用符で囲まれたFADU識別,すなわち節点“A”に位置付ける。受信側は,入

力データストリームを解釈し,次のファイル構造項目の認識,実行を行う。 

(a) FADU“X”[ Node (X) +DU (X) ] を,トラバーサル順序中のFADU“A”の後に挿入する。“X”

が現位置となる。 

(b) FADU“Y”[ Node (Y) +DU (Y) ] を,トラバーサル順序中のFADU“X" の後に挿入する。“Y”

が現位置となる。 

この結果ファイルを,図10に示す。 

図10 節点Aに対する兄弟挿入の最終状態 

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X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

D.3 節点C二対する子の追加(通常形) 元ファイルからXとYの二つの葉FADUを,節点Cの子とし

て追加する。FADU識別を“C”と仮定して転送する。転送データは,次のとおりとする。 

Enter Node (X) DU (X) Node (Y) DU (Y) Exit 

転送の開始において,引用符で囲まれたFADU識別,すなわち節点 "C" に位置付ける。受信側は,入

力データストリームを解釈し,次のファイルの階層項目の認識,実行を行う。 

(a) “子供”項目 [ Enter+Node (X) +DU (X) +Node (Y) +DU (Y) +Exit ] を認識する。位置を保存

し,過渡的な位置を節点“C”の最初の子の前に生成する。実際には,この状態では“C”の子は存在

しない。 

(b) FADU“X”を,この後の位置に挿入する。FADU“X”が現位置となる。 

(c) FADU“Y”を,その後に挿入する。 

(d) 一連の修飾動作の終わりを,最初の部分木終了の出現によって認識し,保存した位置“C”に戻す。 

最終的な構造を,図11に示す。 

図11 節点Cに対する子の挿入の最終状態(通常) 

D.4 節点Cに対する子の追加(変則形) これは,子を追加する一連の修飾動作を途中で中断することに

よって生じる結果を示す。挿入順は逆転する。これを実行する実際の使い方は明らかではないが,挿入処

理を説明する例を示す。元ファイルからXとYの二つの葉FADUを節点Cの子として追加する。FADU

識別を,“C”と仮定して転送する。転送データは,次のとおりとする。 

Enter Node (X) DU (X) Exit Enter Node (Y) DU (Y) Exit 

転送の開始において,引用符で囲まれたFADU識別,すなわち節点“C”に位置付ける。受信側は,入

力データストリームを解釈し,次のファイル構造項目の認識,実行を行う。 

(a) “子供”項目 [ Enter+Node (X) +DU (X) +Exit ] を認識する。位置を保存し,過渡的な位置を節

点“C”の最初の子の前に生成する。実際には,この状態では,“C”の子は存在しない。FADU“X”

は,この後の位置に挿入する。FADU“X”が現位置となるが,一連の修飾動作の終わりを,度最初の

部分木終了の出現によって認識すると,保存した位置“C”に位置を戻す。 

(b) 2番目の“子”項目 [ Enter+Node (Y) +DU (Y) +Exit ] を認識する。再び位置を保存し,過渡的

な位置を節点“C”の最初の子の前に,この時点では“X”の前に生成する。FADU“Y”を,この後

の位置に挿入する。また,一連の修飾動作の終わりを,最初の部分木終了の出現によって認識し,保

存した位置“C”に戻す。 

最終的な構造を,図12に示す。 

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57 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図12 節点Cに対する子の挿入の最終状態(変則形) 

D.5 兄弟としての部分木の挿入 元のすべての部分木を,節点A,B,Cの兄弟として追加する。FADU識

別を“C”と仮定して転送する。転送データは,次のとおりとする。 

Node (Z) Enter Node (X) DU (X) Node (Y) DU (Y) Exit 

転送の開始において,引用符で囲まれたFADU識別,すなわち,節点“C”に位置付ける。受信側は,

入力データストリームを解釈し,節点Zを根節点とした部分木を符号化した入力データストリームとして

認識する。したがって,トラバーサル順序のCの後にA,B,Cの兄弟として,この部分木によって示さ

れるFADUをファイルの中に挿入する。“Z”が現位置となる。 

最終的な構造を,図13に示す。 

図13 兄弟としての部分木の挿入の最終状態 

D.6 子としての部分木の挿入 元のすべての部分木を,節点Cの子として追加する。FADU識別を“C”

と仮定して転送する。転送データは,次のとおりとする。 

Enter Node (Z) Enter Node (X) DU (X) Node (Y) DU (Y) Exit Exit 

転送の開始において,引用符で囲まれたFADU識別,すなわち,節点“C”に位置付ける。受信側は,

入力データストリームを解釈し,節点Zを根節点とした部分木だけを含む“子供”の項目が符号化され入

力データストリームを認識する。位置を保存し,過渡的な位置を節点“C”の最初の子の前に生成する。

実際には,この状態では“C”の子は存在しない。部分木をこの後の位置に挿入する。部分木“Z”の根節

点が現位置となるが,一連の修飾動作の終わりを,一度最初の部分木終了の出現によって認識すると,保

存した位置“C”に位置を戻す。 

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58 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

最終的な構造を,図14に示す。 

図14 子としての部分木の挿入の最終状態 

D.7 順フラットファイルへの挿入 最後の例は,名前の付いた葉節点の順フラットファイルへの併合であ

る。この例では,修正対象ファイルは,アルファベット順に並ぶ葉節点をもつものと仮定する。修正対象

ファイルの初期状態を,図15に示す。 

図15 順フラットファイルの初期状態 

図16 順フラットファイルの併合の最終状態 

“A”,“P”,“X”の識別をもつ節点を順フラットファイルへ併合するものとする。転送データは,次の

とおりとする。 

Node (X) DU (X) Node (A) DU (A)  Node (P) DU (P) 

転送の開始において,引用符で囲まれたFADU識別として根節点に位置付ける。受信側は,入力データ

ストリームを解釈し,次のファイル構造項目の認識,実行を行う。 

(a) FADU“X”[ Node (X) +DU (X) ] は,FADU“W”の後に順序をそろえて挿入する。 

(b) FADU“A”[ Node (A) +DU (A) ] は,FADU“B”の前に順序をそろえて挿入する。 

(c) FADU“P”[ Node (P) +DU (P) ] は,FADU“G”の後に順序をそろえて挿入する。 

この結果,ファイルは図16に示すとおりになる。 

59 

X5722-1991 (ISO 8571-2 : 1988) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

OSI−JIS調査研究委員会WG1構成表(敬称略、順不同) 

氏名 

所属 

(主査) 

飯 野 守 夫 

株式会社日立製作所ソフトウェア工場データ通信プログラム部 

(幹事) 

吉 川 慶 一 

株式会社日立製作所ソフトウェア工場データ通信プログラム部 

(委員) 

池 山 裕 彦 

日本エヌ・シー・アール株式会社製品企画部 

岡 野 成 利 

新日鐵情報通信システム株式会社関東支社技術部 

小 林   恵 

株式会社東芝青梅工場情報通信システム技術研究所開発第七部 

清 水 孝 真 

東京電力株式会社電子通信部通信技術課 

白 沢 隆 彦 

富士通神戸エンジニアリング株式会社開発部第二開発課 

多 田 和 博 

日本電気株式会社情報システム技術本部第一システム部 

田 仲 正 幸 

日本アイ・ビー・エム株式会社汎用ソフトウェア開発製品企画 

鶴   正 人 

沖電気工業株式会社コンピュータシステム開発本部ソフトウェア開発第一部 

十 倉 健 二 

日本電信電話株式会社情報通信処理研究所応用システム研究部 (306C) 

堀   茂 樹 

三菱電機株式会社コンピュータ製作所汎用コンピュータ製造部 

松 井 今朝雄 

鉄道情報システム株式会社中央システムセンター旅客システム課 

粕 川 晃 秀 

工業技術院標準部情報規格課 

(事務局) 

西 田 正 忠 

財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター 

(委員交替) 

高 橋   誠 

株式会社日立製作所ソフトウェア工場データ通信プログラム部 

岩 本 秀 治 

全国銀行協会連合会事務部 

小 沼 敬四郎 

富士通神戸エンジニアリング株式会社開発部 

細 川   洋 

東京電力株式会社電子通信部 

松 本 孝 純 

沖電気工業株式会社コンピュータシステム開発本部ソフトウェア開発第三部 

渡 部 恭 久 

新日本製鐵株式会社情報 

清 水 正 幸 

JR中央情報管理センター