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X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲 

1

2

  適合性  

2

3

  引用規格 

2

4

  用語及び定義  

2

5

  表記法  

4

5.1

  数の表記法  

4

5.2

  名称  

5

6

  略語  

5

7

  全般的事項 

7

8

  RF フィールド  

7

8.1

  値  

7

8.2

  受動通信モード  

7

8.3

  能動通信モード  

7

8.4

  外部 RF フィールドしきい値  

7

9

  RF 信号インタフェース  

8

9.1

  ビット持続時間  

8

9.2

  能動通信モード  

8

9.3

  受動通信モード  

9

10

  プロトコルの流れの概要  

10

11

  初期化  

11

11.1

  RF 衝突回避  

12

11.2

  受動通信モード  

14

11.3

  能動通信モード  

17

12

  トランスポートプロトコル  

18

12.1

  トランスポートデータ  

18

12.2

  受動通信モードの活性化手順  

19

12.3

  能動通信モードの活性化手順  

19

12.4

  命令  

23

12.5

  プロトコルの活性化  

23

12.6

  データ交換プロトコル  

31

12.7

  プロトコルの非活性化  

37

附属書 A(規定)CRC 計算  

40

附属書 B(参考)SAK  

42


X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人情報

処理学会(IPSJ)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。

これによって,JIS X 5211:2010 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。

−  氏名:ソニー株式会社

−  住所:東京都港区港南 1 丁目 7 番 1 号

上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施

の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対

しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。

この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ

る。

この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標

準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。

なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。


日本工業規格

JIS

 X

5211

:2015

(ISO/IEC 18092

:2013

)

システム間の通信及び情報交換−

近距離通信用インタフェース及びプロトコル

(NFCIP-1)

Information technology-

Telecommunications and information exchange between systems-

Near Field Communication-Interface and Protocol (NFCIP-1)

序文 

この規格は,2013 年に第 2 版として発行された ISO/IEC 18092 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

この規格は,近距離に置いたデバイス間での短い電文のための無線通信のためのインタフェース及びプ

ロトコルである。これらの近距離通信(Near Field Communication を指し,以下,NFC という。

)デバイス

は,106 kbit/s,212 kbit/s,424 kbit/s の伝送速度にて通信する。この近距離通信用インタフェース及びプロ

トコル(NFC Interface and Protocol を指し,以下,NFCIP-1 という。

)規格をネットワーク商品,消費者向

け機器などのアプリケーションに利用してよい。

適用範囲 

この規格は,コンピュータ周辺機器の相互接続を行うために,中心周波数 13.56 MHz で動作する電磁誘

導結合を利用したデバイス間での近距離通信用インタフェース及びプロトコル(NFCIP-1)で利用する通

信モードを規定する。消費者向けのネットワーク機器などに使う近距離通信デバイスを用いて通信網を実

現する近距離通信用インタフェース及びプロトコル(NFCIP-1)における能動通信モード及び受動通信モ

ードについても規定する。この規格は,変調の仕組み,符号化,伝送速度,RF インタフェースのフレーム

形式,初期化の仕組み,初期化中のデータ衝突制御に必要な条件などについて規定する。さらに,この規

格は,データ交換及びプロトコル活性化の方法を含めたトランスポートプロトコルも規定する。

システム相互間での情報交換において,最小限,交換するコード,データ構造などについて情報交換を

行う当事者間の合意を必要とする。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/IEC 18092:2013

, Information technology − Telecommunications and information exchange

between systems

−Near Field Communication−Interface and Protocol (NFCIP-1)(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。


2

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

適合性 

この規格の能動通信モード又は受動通信モードを実装するシステムは,この規格で規定する全ての必須

要件を満たした場合に,この規格に適合する。

なお,ISO/IEC 13157-1 で規定する NFC-SEC オプションを実装してもよい。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS X 6322-2

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 2 部:電力伝送及び信号

インタフェース

注記  対応国際規格:ISO/IEC 14443-2,Identification cards−Contactless integrated circuit cards−

Proximity cards

−Part 2: Radio frequency power and signal interface(IDT)

JIS X 6322-3

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 3 部:初期化及び衝突防止

注記  対応国際規格:ISO/IEC 14443-3,Identification cards−Contactless integrated circuit cards−

Proximity cards

−Part 3: Initialization and anticollision(IDT)

JIS X 6322-4

  識別カード−非接触(外部端子なし)IC カード−近接型−第 4 部:伝送プロトコル

注記  対応国際規格:ISO/IEC 14443-4,Identification cards−Contactless integrated circuit cards−

Proximity cards

−Part 4: Transmission protocol(IDT)

ISO/IEC 13157-1

,Information technology−Telecommunications and information exchange between systems

−NFC Security−Part 1: NFC-SEC NFCIP-1 security services and protocol

ITU-T V.41

,Code-independent error-control system

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

4.1

能動通信モード(active communication mode)

イニシエータ及びターゲットがそれぞれ自ら発生した RF フィールドを用いて通信するモード。

4.2

ASK

変調(ASK modulation)

伝送するデータの論理で搬送波周波数の振幅を変調すること。振幅変位キーイング変調ともいう。

注記 ASK は,Amplitude Shift Keying の略。

4.3

2

進化 10 進法[Binary Coded Decimal (BCD)]

4

桁の 2 進数を使って,10 進数の 0∼9 を表現する数値の表現法。

注記  左から右へ並ぶビット列は,10 進数でそれぞれ 8,4,2,1 の重みがある。例えば,6 という数

の BCD(Binary Coded Decimal)表記は,0110 となる。

4.4

衝突(collision)

同時に二つ以上のターゲット又はイニシエータが電波を送出することによって,イニシエータ又はター

ゲットが,どの対象から発せられたものであるかを区別できなくなること。


3

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

4.5

フレーム(frame)

データビット及び任意選択でエラー検出用のビット列に,フレームの開始部及び終了部を付けたもの。

4.6

H

Threshold

H

Threshold

検出する外部 RF フィールドのしきい値。

4.7

イニシエータ(Initiator)

RF

フィールド発生及び NFCIP-1 通信開始を行うもの。

4.8

負荷変調(load modulation)

RF

フィールド内の共振回路の特性を変化させることによって RF フィールドを振幅変調する処理。

4.9

最下位ビット先行(lsb first)

他の全てのビットよりも先に最下位ビット(lsb)を送り出す直列データ伝送方式。

4.10

最下位バイト先行(LSB first)

他の全てのバイトよりも先に最下位バイト(LSB)を送り出す直列データ伝送方式。

4.11

マンチェスタ符号化(Manchester coding)

各ビット区間の前半の物理的状態と,その状態とは異なる後半の物理的状態との組合せで,論理的ビッ

ト値を決める符号化方式。

4.12

変調度(modulation index)

[peak

minimum]/[peakminimum]で表される信号振幅比率。

Peak

は無変調の信号振幅を表し,minimum は変調した最小の信号振幅を表す(JIS X 6322-2 の 3.4 によ

る。

4.13

最上位ビット先行(msb first)

他の全てのビットよりも先に最上位ビット(msb)を送り出す直列データ伝送方式。

4.14

最上位バイト先行(MSB first)

他の全てのバイトよりも先に最上位バイト(MSB)を送り出す直列データ伝送方式。

4.15

NFCIP-1

デバイス(NFCIP-1 device)

この規格を適用する実体(エンティティ)

4.16

NFC

識別子(NFC Identifier, NFCIDn

受動通信モード及び能動通信モードにおいて,RF 衝突回避及び単一デバイス検出処理に用いるためにラ

ンダムに発生させた数。


4

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

4.17

NFC-SEC

(NFC-SEC)

ISO/IEC 13157-1

で規定する NFCIP-1 のためのセキュリティサービス及びプロトコル。

4.18

受動通信モード(passive communication mode)

イニシエータが RF フィールドを発生し,ターゲットがイニシエータからの命令に負荷変調で応答する

モード。

4.19

RF

衝突回避(RF Collision Avoidance, RFCA)

搬送波周波数に基づく RF フィールドの存在を検知し,プロトコルレベルにて衝突を回避する方法。

4.20

SAK

(SAK)

選択了解信号(A 型)[JIS X 6322-3]。

注記 SAK は,JIS X 5211:2010 の SEL_RES のこと。

4.21

センス状態(sensing)

能動通信モードにある NFCIP-1 デバイスが,RF フィールドへ自分が出した要求に対する応答を期待し

て通信開始を待っている状態。

4.22

単一デバイス検出(Single Device Detection, SDD)

RF

フィールドの中にある複数のターゲットの中から一つを検出するためにイニシエータが使用するア

ルゴリズム(衝突防止  [JIS X 6322-3])

4.23

ターゲット(Target)

負荷変調(イニシエータが RF フィールドを発生)又は自ら発生した RF フィールドの変調を用いてイニ

シエータコマンドへ応答するもの。

4.24

タイムピリオド(Time Period)

RF

衝突回避のために使用する,タイムスロット数で決まる時間幅。

4.25

タイムスロット法(Time Slot Method)

ターゲットが応答するときの時間窓を用意し,二つ以上の論理チャネルを割り当てて識別できるように

する方法。

4.26

トランザクション(transaction)

初期化,データ交換及びデバイス選択解除。

表記法 

5.1 

数の表記法 

この規格において,特に規定がない限り,次の表記を用いる。


5

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

− 16 進数は,

“XX”で表す。X は数字及び英文字を表す。

−  ビットの設定は,

“0”又は“1”で表す。

−  2 進数及びビットパターンの数字は,最上位ビットを左とし,0 及び 1 の列とする。規定しないビット

には X を使用することがある。

例  (XXXX) b

5.2 

名称 

この規格では,基礎的な要素(例えば,特定のフィールド)の名称は,頭文字が大文字である。

略語 

この規格で使用する略語を,次に示す。

ALL_REQ

(Wake up ALL Request)

全デバイス起動要求

ATR

(Attribute Request and Attribute Response)

属性要求及び属性応答

ATR_REQ

(Attribute Request)

属性要求

ATR_RES

(Attribute Response)

属性応答

BCD

(Binary Coded Decimal)

2

進化 10 進法

BRi

(Receiving bit duration supported by Initiator)

イニシエータの受信ビット持続時間

BRt

(Receiving bit duration supported by Target)

ターゲットの受信ビット持続時間

BSi

(Sending bit duration supported by Initiator)

イニシエータの送信ビット持続時間

BSt

(Sending bit duration supported by Target)

ターゲットの送信ビット持続時間

CMD

(Command)

命令

CRC

(Cyclic Redundancy Check)

巡回冗長検査

D

(Divisor)

除数

DEP

(Data Exchange Protocol Request and Data Exchange Protocol Response)データ交換プロトコル要求及び

データ交換プロトコル応答

DEP_REQ

(Data Exchange Protocol Request)

データ交換プロトコル要求

DEP_RES

(Data Exchange Protocol Response)

データ交換プロトコル応答

DIDi

(Initiator Device ID)

イニシエータデバイス識別子

DIDt

(Target Device ID)

ターゲットデバイス識別子

DRi

(Data rate Received by Initiator)

イニシエータの受信データ伝送速度

DRt

(Data rate Received by Target)

ターゲットの受信データ伝送速度

DSi

(Data rate Sent by Initiator)

イニシエータの送信データ伝送速度

DSL

(Deselect Request and Deselect Response)

選択解除要求及び選択解除応答

DSL_REQ

(Deselect Request command)

選択解除要求命令

DSL_RES

(Deselect Response command)

選択解除応答命令

DSt

(Data rate Sent by Target)

ターゲットの送信データ伝送速度

etu

(elementary time unit)

1

ビットに要する伝送時間の単位

fc

[Frequency of operating field (carrier frequency)]

搬送波の周波数

fd

(Baseband frequency of Manchester coding)

マンチェスタ符号化のベースバンド周波数

fs

(Subcarrier)

副搬送波の周波数(JIS X 6322-2

FRT

(Frame Response Time)

フレーム応答時間


6

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

Gi

(Optional information field for Initiator)

イニシエータの任意選択情報フィールド

Gt

(Optional information field for Target)

ターゲットの任意選択情報フィールド

HLTA

(HaLT command, Type A)

A

型における停止命令(JIS X 6322-3

ID

(Identification number)

識別子

MI

(Multiple Information link for Data Exchange Protocol)  データ交換プロトコルの複数情報リンク

NAD

(Node Address)

ノードアドレス

NFCID1

fc/128 UID)

識別子(fc/128 UID)

nfcid1n

(Byte number n of NFCID1)

識別子 NFCID1 の バイト目

NFCID2

(Random ID for SDD in Passive communication mode at fc/64 and fc/32 bit rates)fc/64 及び fc/32 伝送速

度の受動通信モードにおける SDD のためにランダ

ムに発生した数でできた識別子

nfcid2n

(Byte number n of the Random Identifier NFCID2)  識別子 NFCID2 の バイト目

NFCID3

(Random ID for transport protocol activation)  トランスポートプロトコル活性化のためのランダム

に発生した数でできた識別子

nfcid3n

(Byte number n of the Random Identifier NFCID3)  識別子 NFCID3 の バイト目

P

(Odd parity bit)

奇数パリティビット

PA

(Preamble)

プリアンブル

PCD

(Proximity Couping Device)

近接型結合装置(JIS X 6322-2

PDU

(protocol data unit)

プロトコルデータ単位

PFB

(Control information for transaction)

トランザクションのための制御情報(プロトコルフ

レーム制御バイトを表す。

PICC

(Proximity Card)

近接型 IC カード(JIS X 6322-2

PNI

(Packet Number Information)

パケット番号情報

PPi

(Protocol Parameters used by Initiator)

イニシエータが用いるプロトコルパラメタ

PPt

(Protocol Parameters used by Target)

ターゲットが用いるプロトコルパラメタ

PSL

(Parameter Selection Request and Parameter Selection Response)パラメタ選択要求及びパラメタ選択応答

PSL_REQ

(Parameter Selection Request)

パラメタ選択要求

PSL_RES

(Parameter Selection Response)

パラメタ選択応答

RF

(Radio Frequency)

無線周波数

RFCA

(RF Collision Avoidance) RF 衝突回避

RFU

(Reserved for Future Use)

将来使用するため予約

RLS

(Release Request and Release Response)

解放要求及び解放応答

RLS_REQ

(Release Request command)

解放要求命令

RLS_RES

(Release Response command)

解放応答命令

RWT

(Response Waiting Time)

応答待ち時間

SB

(Start Byte for data exchange protocol at fc/128)

fc/128

におけるデータ交換プロトコル開始バイト

SDD

[Single Device Detection (anti-collision)]

単一デバイス検出(衝突防止)

SEL_CMD

(Select Command byte)

選択命令バイト

SYNC

(Synchronisation pattern)

同期パターン

TO

(Timeout value)

タイムアウト値


7

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

UID

(Unique Identifier)

固有識別子(JIS X 6322-3

WT

(Waiting Time)

待ち時間

WUP

(Wakeup Request and Wakeup Response)

起動要求及び起動応答

WUP_REQ

(Wakeup Request command)

起動要求命令

WUP_RES

(Wakeup Response command)

起動応答命令

全般的事項 

NFCIP-1

のターゲット及びイニシエータは,能動通信モード及び受動通信モードの両方を実装しなけれ

ばならない。

能動通信モードでは,イニシエータ及びターゲットは,相互に通信を行うために,自らの RF フィール

ドを使用する。イニシエータは,NFCIP-1 トランザクションを開始する。ターゲットは,自ら発生する RF

フィールドを変調することによって,イニシエータからの命令に応答する。

受動通信モードでは,イニシエータが RF フィールドを発生してトランザクションを開始する。ターゲ

ットは,イニシエータが発生する RF フィールドに対し,負荷変調という方法で変調をかけて応答する。

この規格は,変調,伝送速度,及びビット符号化の要求仕様を規定する。さらに,その通信は,通信開

始,通信終了,ビット表現及びバイト表現,フレーム形式及び誤り検出,単一デバイス検出,プロトコル

及びパラメタ選択,並びに,NFCIP-1 デバイスのデータ交換及び選択解除の要求仕様も規定する。

トランザクションは,デバイス初期化によって開始し,デバイスの選択解除によって終了する。イニシ

エータ及びターゲットは,コマンド,応答及びデータを,半二重通信で交換する。

NFCIP-1

デバイスは,fc/128,fc/64,及び fc/32 の伝送速度における通信能力をもっていなければならな

い 。 イ ニ シ エ ー タ は , ト ラ ン ザ ク シ ョ ン 開 始 時 の 伝 送 速 度 を 維 持 し て も よ い し , 通 信 中 に

PSL_REQ/PSL_RES

コマンドを利用して伝送速度を切り替えてもよい。

通信モード(能動又は受動)は,一つのトランザクションの途中で変えてはならない。

8 RF

フィールド 

8.1 

 

fc

は 13.56 MHz とする。

H

min

は 1.5 A/m (rms)とする。

H

max

は 7.5 A/m (rms)とする。

H

Threshold

は 0.187 5 A/m (rms)とする。

8.2 

受動通信モード 

イニシエータは,その製造業者が規定する位置(すなわち,動作空間)において,無変調の状態にて最

低 H

min

と最大 H

max

との間の RF フィールドを発生しなければならない。

ターゲットは,H

min

H

max

の範囲で連続的に動作しなければならない。

8.3 

能動通信モード 

イニシエータ及びターゲットは,その製造業者が規定する位置(すなわち,動作空間)において,無変

調の状態にて最低 H

min

と最大 H

max

との間の RF フィールドを交互に発生しなければならない。

8.4 

外部 RF フィールドしきい値 

NFCIP-1

デバイスは,fc において,H

Threshold

より強い外部 RF フィールドを検出できなければならない。


8

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

9 RF

信号インタフェース 

9.1 

ビット持続時間 

一つの etu を,128/(D×fc)とし,伝送速度及び通信モードに依存する除数の値を D とする。

表 参照。

表 1−除数 

通信モード 

伝送速度 

除数 D 

能動又は受動

fc/128

(約 106 kbit/s) 1

能動又は受動

fc/64

(約 212 kbit/s) 2

能動又は受動

fc/32

(約 424 kbit/s) 4

能動

fc/16

(約 848 kbit/s) 8

能動

fc/8

(約 1 695 kbit/s) 16

能動

fc/4

(約 3 390 kbit/s) 32

能動

fc/2

(約 6 780 kbit/s) 64

注記 1  イニシエータは,通信モード(能動又は受動いずれでも)及び伝送速度(fc/128,fc/64,及び

fc/32

)を選択する。

注記 2  この規格は,fc/32 を超える変調及びビット符号化について規定しない。

9.2 

能動通信モード 

ターゲット及びイニシエータは,イニシエータからターゲットへの通信,及びターゲットからイニシエ

ータへの通信の両方に適用される次の規定に従わなければならない。

9.2.1 

fc/128

の要求仕様 

9.2.1.1 

伝送速度 

初期化及び単一デバイス検出における伝送速度は,fc/128 でなければならない。

9.2.1.2 

変調 

JIS X 6322-2

の 8.1.2.1 による。送信動作のとき,イニシエータ及びターゲットは共に PCD の値に従わな

ければならない。受信動作のとき,イニシエータ及びターゲットは共に PICC の値に従わなければならな

い。

9.2.1.3 

ビット表現及び符号化 

JIS X 6322-2

の 8.1.3 の伝送速度 fc/128 による。

9.2.1.4 

バイト送信 

イニシエータ及びターゲットは,最下位ビット先行でバイトを送信しなければならない。

9.2.2 

fc/64

及び fc/32 の要求仕様 

9.2.2.1 

伝送速度 

初期化及び単一デバイス検出における伝送速度は,共に fc/64 又は fc/32 でなければならない。

9.2.2.2 

変調 

JIS X 6322-2

の 9.1.2 の伝送速度 fc/64 及び fc/32 による。送信動作時,イニシエータ及びターゲットは共

に PCD の値に従わなければならない。受信動作時,イニシエータ及びターゲットは共に PICC の値に従わ

なければならない。

注記  この変調度範囲は,JIS X 5211:2010 の規定範囲よりも狭い。

JIS X 5211:2010

に適合したイニシエータは,変調度 14 %以上で送信している可能性があるため,ターゲ

ットは変調度 8 %∼30 %を受信可能とすることが望ましい。


9

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

9.2.2.3 

ビット表現及び符号化 

マンチェスタ符号化を用いなければならない。波形を

図 及び図 に示す。

ビット符号化形式の論理レベルは,次による。

−  論理“0”

:最初の半ビットは,低振幅の搬送波で,次の半ビットは,高振幅の搬送波でなければなら

ない(無変調を適用する。

−  論理“1”

:最初の半ビットは,高振幅の搬送波(無変調を適用する。

)で,次の半ビットは,低振幅の

搬送波でなければならない。

振幅での逆極性も,許容されなければならない。同期パターン(11.2.2.2 参照)から極性を検出しなけれ

ばならない。

図 1−マンチェスタ符号化(正極性) 

図 2−マンチェスタ符号化(逆極性) 

9.2.2.4 

バイト送信 

イニシエータ及びターゲットは,最上位ビット先行でバイトを送信しなければならない。

9.3 

受動通信モード 

9.3.1 

fc/128

におけるイニシエータからターゲットへの要求仕様 

9.2.1

による。

9.3.2 

fc/128

におけるターゲットからイニシエータへの要求仕様 

9.3.2.1 

伝送速度 

9.2.1.1

による。

9.3.2.2 

変調 

JIS X 6322-2

の 8.2.2 による。

9.3.2.3 

副搬送波の周波数 

JIS X 6322-2

の 8.2.3 による。

9.3.2.4 

副搬送波の変調 

JIS X 6322-2

の 8.2.4 の伝送速度 fc/128 による。


10

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

9.3.2.5 

ビット表現及び符号化 

JIS X 6322-2

の 8.2.5.1 による。

9.3.2.6 

バイト送信 

イニシエータ及びターゲットは,最下位ビット先行でバイトを送信しなければならない。

9.3.3 

fc/64

及び fc/32 におけるイニシエータからターゲットへの要求仕様 

9.3.3.1 

伝送速度 

9.2.2.1

による。

9.3.3.2 

変調 

JIS X 6322-2

の 9.1.2 の伝送速度 fc/64 及び fc/32 による。送信動作時にイニシエータは,PCD の値を適用

しなければならない。

注記  変調度の許容範囲は,JIS X 5211:2010 で規定する範囲よりも狭い。

9.3.3.3 

ビット表現及び符号化 

9.2.2.3

による。

9.3.3.4 

バイト送信 

9.2.2.4

による。

9.3.4 

fc/64

及び fc/32 におけるターゲットからイニシエータへの要求仕様 

9.3.4.1 

伝送速度 

9.2.2.1

による。

9.3.4.2 

変調 

ターゲットは,JIS X 6322-2 の 8.2.2 に規定された PICC の負荷変調振幅値で,イニシエータの RF フィ

ールドの fc を負荷変調することによって誘導結合領域を介してイニシエータへ通信する能力をもたなけれ

ばならない。イニシエータは,JIS X 6322-2 の 8.2.2 に規定された PCD の受信として,負荷変調振幅信号

を受信できなければならない。

注記  ターゲット及びイニシエータの最小負荷変調振幅値は,JIS X 5211:2010 から変更されている。

9.3.4.3 

ビット表現及び符号化 

9.2.2.3

による。

9.3.4.4 

バイト符号化 

9.2.2.4

による。

10 

プロトコルの流れの概要 

NFCIP-1

デバイス間におけるプロトコルの流れは,一般に,次に示す一連の操作によって処理されなけ

ればならない。

− NFCIP-1 デバイスの,初期状態は,特に指定しない限り,ターゲットモードで動作し RF フィールド

を発生してはならず,イニシエータからのコマンドを待たなければならない。

− NFCIP-1 デバイスは,アプリケーションの要望に応じる場合には,イニシエータモードに切り替え,

能動又は受動のいずれかの通信モード,及び,伝送速度を選択してもよい。

−  イニシエータは,外部 RF フィールドの存在を試験しなければならず,外部 RF フィールドが検出され

た場合には,自ら RF フィールドを発生してはならない(8.4 参照)

−  外部 RF フィールドが検出されなかった場合には,イニシエータは,ターゲットを動作させるために

自ら RF フィールドを発生させなければならない。


11

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

−  同じ通信モード及び伝送速度においてコマンド及び応答を行う。

異なる伝送速度における能動通信モード及び受動通信モードでの初期化及び単一デバイス検出の流れの

概要を,

図 に示す。

選択されたデータ伝送速度における能動通信モード又は受動通信モードでの初期化及びターゲット選択

をプロトコルの流れの概要に示す。RF 衝突回避は,11.1 に示す。受動通信モードは,11.2 に示す。伝送速

度 fc/128 における初期化及び単一デバイス検出(SDD)については,11.2.1 に示し,伝送速度 fc/64 及び fc/32

における初期化及び SDD については,11.2.2 に示す。能動通信モードについては,11.3 に示す。

プロトコルの活性化は,12.5 に示す。パラメタ選択は,12.5.3 に示す。データ交換プロトコルは,12.6

に示す。プロトコルの非活性化は,12.7 に示す。

11 

初期化 

この箇条は,能動通信モード及び受動通信モードにおけるターゲットの初期化及び衝突検出プロトコル

について示す。イニシエータは,少なくとも二つのターゲットが同時に,一つ以上のビット位置で値が一

致しないビットパターンを伝送するときに生じる衝突を検出しなければならない。

図 には,異なる伝送速度における能動通信モード及び受動通信モードに対する初期化及び単一デバイ

ス検出の流れの概要を含む。


12

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

開始

初期RF衝突回避

RFフィールド
検出?

アプリケーションは、受動通
信モードのイニシエータとな
って転送速度を決めて初期化
とSDDを実施する。

アプリケーションは、能動通
信モードのイニシエータとな
って転送速度を決める。

NFCID3 (ATR) による受動通信
モード活性化

NFCID3 (ATR) による能動通信
モード活性化

パラメタ選択 (PSL)

データ交換
プロトコル(DEP)

非活性化 (DSL, RLS)

トランザクションの
終了

プロトコル
活性化

パラメタ
選択

データ
交換
プロトコル

非活性化

初期化

ランス

ポート

プロト

コル

はい

いいえ

図 3−プロトコルの流れの概要 

11.1 RF

衝突回避 

他の近距離通信に妨害を与えることも,現行の搬送波周波数で動作するいかなる通信基盤に対して妨害

を与えることもないように,イニシエータは,他の RF フィールドを検出している間は,自らの RF フィー

ルドを発生してはならない。

11.1.1 

初期 RF 衝突回避 

能動通信モード又は受動通信モードのいずれかのターゲットと通信を開始するために,

イニシエータは,

外部 RF フィールドの存在を間断なく検出しなければならない(8.4 参照)

イニシエータが T

IDT

n×T

RFW

の時間枠内に外部 RF フィールドを検出しなかった場合には,イニシエー


13

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

タは,RF フィールドを発生して,初期 RF 衝突を再起動しなければならない。整数 は,乱数とする。

4

は,初期 RF 衝突回避のタイミングを示す。

図 4−初期 RF 衝突回避 

図 における記号及びその条件を,次に示す。

T

IDT

:初期遅延時間(Initial delay time,T

IDT

>4 096/fc

T

RFW

:RF 待ち時間(RF waiting time,512/fc

n

:T

RFW

決定のためにランダムに発生したタイムピリオドの数(0≦n≦3)

T

IRFG

:RF フィールド発生から命令送信又はデータフレームまでの初期保護時間(Initial RF guard time,

T

IRFG

>5 ms)

能動通信モードの場合には,イニシエータによって生成されている RF フィールドを停止しなければな

らない。受動通信モードの場合には,イニシエータによって生成されている RF フィールドを停止しては

ならない。

11.1.2 

応答 RF 衝突回避 

能動通信モードにおいて二つ以上のターゲットからの同時応答によるデータの衝突を回避するために,

ターゲットは,応答 RF 衝突回避を実行しなければならない。

図 は,応答 RF 衝突回避を示す。

開始

応答を送信

RF発生

T

RFW

T

ARFG

T

ADT

× T

RFW

図 5−応答 RF 衝突回避 

図 における記号及びその条件を,次に示す。


14

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

T

ADT

:能動遅延時間,イニシエータ及びターゲットとの間の RF 非発生検出時間(Active delay time,768/fc

≦T

ADT

≦2 559/fc

T

RFW

:RF 待ち時間(RF waiting time,512/fc

n

:T

RFW

時間に関してランダムに発生したタイムピリオド(0≦n≦3)

T

ARFG

:RF フィールドの発生開始と命令送信との間の能動保護時間(Active guard time,T

ARFG

>1 024/fc

11.2 

受動通信モード 

11.2.1  fc/128

における初期化及び単一デバイス検出 

JIS X 6322-3

の箇条 6,及び

表 で規定された SAK の符号化による。

表 2SAK の符号化 











4







意味 

x x x x x

1 x x UID

が不完全,JIS X 6322-3 

表 参照

x x 1 x x

0 x x UID

が完全,JIS X 6322-3 

表 参照

x x 0 x x

0 x x UID

が完全,JIS X 6322-3 

表 参照

x 1 x x x

0 x x UID

が完全。ターゲットは NFCIP-1 トランスポートプロトコルに

適応している。属性要求をもっている。

x 0 x x x

0 x x UID

が完全で,ターゲットは NFCIP-1 トランスポートプロトコル

に未適応であり,属性要求をもっていない。

uid0

は,

“08”に設定しなければならない。

ビット 3 が(1)b の場合,イニシエータは,SAK の他のいかなるビットも無視しなければならない。ビッ

ト 3 が(0)b の場合,イニシエータは,ビット 7 を解釈して,他のビットは無視しなければならない。ビッ

ト 3 が(1)b に設定された場合,ターゲットは,SAK の他の全てのビットを(0)b に設定することが望ましい

附属書 参照)。

注記 1 UID は JIS X 5211:2010 の NFCID1 を置換し,uid*は JIS X 5211:2010 の nfcid1 を置換する。

注記 2 SAK のビット 6 が(1)b の場合,デバイスは JIS X 6322-4 にて定義されたプロトコルをもって

いる。

11.2.2  fc/64

及び fc/32 における初期化及び SDD 

11.2.2.1 

通信の開始及び終了 

搬送波周波数の存在によって受動通信モードの開始と解釈しなければならない。論理“0”に全て符号化

された最低 48 ビットのプリアンブルによって,通信の開始と解釈しなければならない。フレーム内に存在

する長さフィールドから,通信の終了を予測しなければならない。

図 に通信の開始及び終了を示す。

図 6−通信の開始及び終了 


15

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

一つの NFCIP-1 デバイスの通信が終了した後,続けて他の NFCIP-1 デバイスが通信を開始する場合は,

図 に示すとおり,最低でも 8×64/fc の時間を遅れてプリアンブルを送り始めなければならない。

データパケット

データパケット

プリアンブル

遅延

図 7−連続するフレーム間の遅延 

11.2.2.2 

フレームの形式 

フレームの形式は,

図 に示すように,プリアンブル,同期パターン,長さ,ペイロード及び CRC から

なるものとしなければならない。

プリアンブルは,48 ビット以上であって,全て論理“0”でなければならない。

同期パターンは,2 バイトでなければならない。同期パターンの最初のバイトは,

“B2”とし,2 番目の

バイトは“4D”としなければならない。

プリアンブル

同期パターン(SYNC)

長さ

ペイロード CRC

図 8−フレームの形式 

長さフィールドは,8 ビットのフィールドとし,ペイロードに伝送されるバイト数に 1 を加えた値に設

定しなければならない。長さの範囲は,2∼255 の間で設定しなければならない。他の設定は,RFU とする。

ペイロードは,1 バイトが 8 ビットからなる バイトのデータとしなければならない。

CRC

は,A.3 による。

11.2.2.3  fc/64

及び fc/32 における単一デバイス検出 

単一デバイス検出(SDD)手順の基本は,タイムスロット法でなければならない。スロットの数は,0

より大きい整数値でなければならない。イニシエータは,ポーリング要求(Polling Requests)を発行しな

ければならない。

ターゲットは,

それぞれの制御可能なタイムスロットにおいて応答しなければならない。

イニシエータは,それぞれ異なるタイムスロットにおいて,ターゲットの NFCID2 データ(11.2.2.4 参照)

を読むことができなければならない。

イニシエータは,動作フィールド内のターゲットから NFCID2 データを得た後,複数のターゲットと通

信をしてもよい。

情報交換相手相互間での取決めによって,最大 16 個までのタイムスロットを利用してもよい。タイムス

ロットの数は,イニシエータからのポーリング要求フレーム内の TSN 値によって指示してもよい。

動作状態にあるターゲットは,イニシエータからのポーリング要求フレームを受けた後,次の規則によ

って,イニシエータに応答する。

1)

ターゲットは,0∼TSN の範囲でランダムに選んだ値 を生成しなければならない。

2)

ターゲットは,タイムスロットが になるまで待たなければならない。その後ポーリング応答フレ

ームを返し,次の要求を待たなければならない。ターゲットは,応答の衝突が減るようにポーリン

グ要求を無視してもよい。

イニシエータ及びターゲットとの間の通信は,次の手順によって開始されなければならない。


16

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

1)

ターゲットは,イニシエータが生成する動作フィールドから電力を得る。

2)

ターゲットは,起動してから最大 2 秒以内にイニシエータからのポーリング要求を受けて準備完了

状態にならなければならない。

3)

ターゲットは,

イニシエータが発行するポーリング要求を待たなければならない。

イニシエータは,

ターゲットの都合によらずにポーリング要求を発行してもよい。

4)

イニシエータがポーリング応答を受けるのに失敗した場合には,イニシエータは,ポーリング要求

を再び送ってもよい。受動通信モードのイニシエータは,単一デバイス検出(SDD)手順を実行し

ている間,RF パワーが存在する状態を維持しなければならない。

要求フレームの最後と最初のタイムスロットとの間の遅延時間 Tは,512×64/fc とする。

タイムスロット単位 Tは,256×64/fc でなければならない。

図 にタイムスロットによる単一デバイス検出(SDD)の状況例を示す。この例は,五つのターゲット

が応答している。衝突がタイムスロット 1 で起きているので,イニシエータは,ターゲット 1 及び 3 を除

いた 2,4 及び 5 からの応答情報を得ることができる。

イニシエータは,SDD 手順を繰り返してもよい。

←⎯⎯ Td ⎯⎯→

← Ts →

← Ts →

← Ts →

← Ts →

時間

タイムスロット 0

タイムスロット 1

タイムスロット 2

タイムスロット 3

イニシエータ

からの要求

ターゲット 4

からの応答

ターゲット 1

からの応答

ターゲット 5

からの応答

ターゲット 2

からの応答

ターゲット 3

からの応答

図 9−タイムスロットによる単一デバイス検出 

11.2.2.4 NFCID2

の内容 

NFCID2

は,NFCIP-1 デバイスを特定するための 8 バイトの数値でなければならない。NFCID2 は,2 バ

イトの前置き符号に続く 6 バイトの数値でなければならない。前置き符号は,続く 6 バイトの数値の特性

を定義していなければならない。

前置き符号を“01”

“FE”に設定した場合,続く 6 バイトの数値は,乱数でなければならない。前置き

符号の他の値は,将来使用するため予約する。

11.2.2.5 

ポーリング要求フレーム形式 

ターゲットを見つけるために,イニシエータは,

図 10 に示すフレームをポーリング要求として発行しな

ければならない。

プリアンブル

(最低 48 ビット)

SYNC

(16 ビット)

長さ

(8 ビット)

ペイロード CRC

(16  ビット)

“00”

“FF”

“FF”

“00” TSN

図 10−ポーリング要求のフレーム形式 

プリアンブルは,全て論理“0”で 48  ビット以上でなければならない。

同期パターン(SYNC)は,2  バイトでなければならない。最初のバイトは,

“B2”とし,2 番目のバイ

トは“4D”とする。


17

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

長さフィールドは,

“06”に設定しなければならない。

ペイロードの最初のバイトは,

“00”に設定しなければならない。

ペイロードの 2 番目及び 3 番目のバイトは,

“FF”に設定しなければならない。他の値は,将来使用す

るため予約する。

ペイロードの 4 番目は,

“00”に設定しなければならない。他の値は,将来使用するため予約する。

TSN

は,

“00”

“01”

“03”

“07”

,又は“0F”でなければならない。他の値は,将来使用するため予約

する。

CRC

は,A.3 によって計算しなければならない。

図 は,TSN が“03”の例を示している。TSN を“00”に設定した場合には,タイムスロット 0 だけが

使われなければならない。

11.2.2.6 

ポーリング応答フレームの形式 

ターゲットは,ポーリング要求に対し,

図 11 に示すフレームをポーリング応答として返さなければなら

ない。

プリアンブル

(最低 48 ビット)

SYNC

(16 ビット)

長さ

(8 ビット)

ペイロード CRC

(16  ビット)

“01”

NFCID2 Pad

図 11−ポーリング応答のフレーム形式 

プリアンブルは,全て論理“0”で 48  ビット以上でなければならない。

同期パターン(SYNC)は,2  バイトでなければならない。最初のバイトは,

“B2”とし,2 番目のバイ

トは“4D”とする。

長さフィールドは,

“12”に設定しなければならない。

ペイロードの開始バイトは,

“01”に設定しなければならない。ペイロードには,8 バイトの NFCID2 及

び 8 バイトの Pad を含まなければならない。Pad は,情報交換に当たっては無視しなければならない。

CRC

は,A.3 によって計算しなければならない。

11.3 

能動通信モード 

11.3.1  fc/128

fc/64 及び fc/32 での初期化 

能動通信モードにおいて,アプリケーションは,イニシエータになり,また,fc/128,fc/64 又は fc/32 を

選んでもよい。

11.3.2 

能動通信モードでの RF 衝突回避 

図 12 によって RF 衝突回避を実行しなければならない。

−  イニシエータは,初期 RF 衝突回避を実施しなければならない。

−  選択した伝送速度の能動通信モードにおいて,イニシエータが最初に発行する命令は,ATR_REQ と

する。

−  イニシエータは,RF フィールドを消滅させなければならない。

−  ターゲットは,応答 RF 衝突回避を実施する。

−  ターゲットは,受信した ATR_REQ と同じ伝送速度で ATR_RES を返し,RF フィールドを断つ。

−  イニシエータは,応答 RF 衝突回避を n=0 で行う。

−  イニシエータは,パラメタ交換のために PSL_REQ を,又はデータ交換プロトコルを開始するために

DEP_REQ

を発行する。


18

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

図 12−能動通信モードの初期化手順 

11.3.2.1 

能動通信モードでの衝突回避 

フィールドにターゲットが二つ以上存在する場合には,最少の n(タイムピリオド)をもつターゲット

が応答し,他のターゲットは,応答しない。二つ以上のターゲットが同じタイムスロットで応答している

場合には,イニシエータは,衝突を検出し 12.5.1.1 に示す ATR_REQ を再送する。

最初のターゲット応答がイニシエータによって検出された後,イニシエータ及びターゲットは,次の通

信のために n(タイムピリオド)を 0 とし利用する。

12 

トランスポートプロトコル 

トランスポートプロトコルは,次の三つの部分からなる。

−  属性の要求及びパラメタ選択を含むプロトコルの活性化

−  データ交換のプロトコル

−  選択解除及び解放を含むプロトコルの非活性化

12.1 

トランスポートデータ 

ユーザデータは,フレーム形式でトランスポートデータによって伝送しなければならない。

図 13 は,そ

れぞれのフレーム形式でのトランスポートデータフィールドの位置を規定する。

fc/128

のフレーム形式の構造は,JIS X 6322-3 の 6.2.3.2 に規定する。開始バイト SB は,

“F0”に設定し

なければならない。LEN には,伝送データの長さに 1 を加えた値を設定しなければならない。LEN は,3

∼255 の範囲でなければならない。E1 は,A.1 に示すとおりの,fc/128 のフレーム形式に対応する CRC と

する。LEN をこの値以外に設定することは,この規格では禁止する。

11.2.2.2

は,プリアンブル(PA)及び同期パターン(SYNC)を含めて fc/64 及び fc/32 に対するフレーム

形式の構造を規定する。

LEN

には,伝送データの長さに 1 を加えた値を設定しなければならない。LEN の値は,3∼255 の範囲

としなければならない。E2 は,A.3 に示すとおりの fc/64 及び fc/32 のフレーム形式の CRC とする。LEN

をこれ以外の値に設定することは,この規格では禁止する。


19

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

伝送データフィールドは,12.4 に規定する必須の命令バイト CMD1 及び CMD2,並びにデータバイトバ

イト 1∼バイト からなる。バイト 1∼バイト の内容は,命令バイト CMD2 に依存しており,ある種の

情報を含んでもよい。その場合は必須となるが,データバイトは,任意選択とする。

←⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯  トランスポートデータフィールド  ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯→

fc/128

の場合の

フレーム形式

 SB LEN

CMD1

CMD2

バイト 1

バイト 2

バイト 3

バイト

n

E1

←⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯  トランスポートデータフィールド  ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯→

fc/64

及び fc/32

の 場 合 の フ レ
ーム形式

PA SYNC

LEN  CMD1

CMD2

バイト 1

バイト 2

バイト 3

バイト

n

E2

図 13−転送データフレーム形式 

12.2 

受動通信モードの活性化手順 

次の活性化手順を適用しなければならない。

1)

イニシエータは,11.1.1 で規定するとおりに初期の RF 衝突回避手順を実行しなければならない。

2)

イニシエータは,11.2 で規定するとおりの選択された伝送速度で,受動通信モードのための初期化

及び SDD を実行しなければならない。

3) NFCIP-1

プロトコルの提供は,12.5.1.1 で規定するとおりに,属性要求に従って異なる伝送速度で検

査されなければならない。

4) ATR_REQ

が提供されてない場合には,ターゲットは,初期化及び単一デバイス検出(SDD)を行

ってもよい。

5) ATR_REQ

は,属性要求の受信が利用可能になった後,次の命令としてイニシエータによって送信

してもよい。

6)

ターゲットは,ATR_REQ に応答して ATR_RES を送信しなければならない。ターゲットは,選択の

後 ATR_REQ を直接に受信した場合には,ATR_REQ の応答だけをしなければならない。

7)

ターゲットが ATR_REQ のあらゆる変更可能なパラメタを扱える場合には,変更可能なパラメタに

対する ATR_REQ を受信した後,次の命令として PSL_REQ がイニシエータによって使われてもよ

い。

8)

ターゲットは,PSL_REQ に応答して PSL_RES を送信しなければならない。

9)

ターゲットは,ATR_RES の変更可能なパラメタを扱えない場合には,パラメタ選択を補完する必要

はない。

10)

透過的なデータは,データ交換トランスポートプロトコルを使って送信しなければならない。

受動通信モードにおけるターゲットに対するイニシエータ活性化手順を,

図 14 に示す。

12.3 

能動通信モードの活性化手順 

能動通信モードのプロトコルには,次の活性化手順を適用しなければならない。

1)

イニシエータは,11.1.1 に規定するとおりに初期の RF 衝突回避手順を実行しなければならない。

2)

イニシエータは,能動通信モードへ切り替えて,伝送速度を選択しなければならない。

3)

イニシエータは,ATR_REQ を送信しなければならない。

4)

ターゲットは,ATR_REQ に応答して ATR_RES を送信しなければならない。応答が成功した後で,

デバイスが選択される。


20

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

5)

イニシエータがデータの衝突を検出する場合には,ATR_REQ を再送しなければならない。

6)

ターゲットが ATR_RES の変更可能パラメタを扱う場合には,その変更可能パラメタに対して

ATR_RES

を受信した後,PSL_REQ が,次の命令としてイニシエータに使われてもよい。

7)

ターゲットは,PSL_REQ に応答して PSL_RES を送信しなければならない。

8)

ターゲットが ATR_RES の変更可能パラメタを扱わない場合には,パラメタ選択を補完する必要は

ない。

能動通信モードにおけるターゲットに対するイニシエータ活性化手順を,

図 15 に示す。


21

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

開始

初期RFCA

属性要求?

DSL_RESを受信する。

PSL_REQを送信する。

PSL_REQを受信する。

パラメタを変更する。

初期

化及び衝突回避

プロトコル活性化及びパラメタ選択

はい

いいえ

受動通信モードになる。

初期化及び
SDDループ

ATR_REQを送信する。

ATR_REQを受信する。

パラメタ変更か?

データ交換

プロトコル(DEP)

独自プロトコル

はい

いいえ

DSL_RESを送信する。

RSL_RESを受信する。

RSL_RESを送信する。

図 14−受動通信モードでの活性化プロトコル 


22

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

開始

初期RFCA

DSL_RESを受信する。

PSL_REQを送信する。

PSL_REQを受信する。

パラメタを変更する。

初期

化及び衝突回避

プロトコル活性化及びパラメタ選択

能動通信モードになる。

ATR_REQを送信する。

ATR_REQを受信する。

パラメタ変更か?

データ交換

プロトコル(DEP)

はい

いいえ

DSL_RESを送信する。

RSL_RESを受信する。

RSL_RESを送信する。

WUP_REQを送信する。

WUP_REQを受信する。

図 15−能動通信モードにおける活性化プロトコル 


23

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

12.4 

命令 

命令バイトは,

表 に規定される CMD1 及び CMD2 から構成される。

表 3NFCIP-1 プロトコル命令セット 

簡易表記

命令バイト

定義

CMD1 CMD2

ATR_REQ

“D4”

“00”

属性要求(Attribute Request)

(イニシエータが発行する。

ATR_RES

“D5”

“01”

属性応答(Attribute Response)

(ターゲットが発行する。

WUP_REQ

“D4”

“02”

起動要求(Wakeup Request) 
(能動通信モードの場合にだけイニシエータが発行する。

WUP_RES

“D5”

“03”

起動応答(Wakeup Response) 
(能動通信モードの場合にだけターゲットが発行する。

PSL_REQ

“D4”

“04”

パラメタ選択要求(Parameter Selection Request)

(イニシエータが発行する。

PSL_RES

“D5”

“05”

パラメタ選択応答(Parameter Selection Response)

(ターゲットが発行する。

DEP_REQ

“D4”

“06”

データ交換プロトコル要求(Data Exchange Protocol Request)

(イニシエータが発行する。

DEP_RES

“D5”

“07”

データ交換プロトコル応答(Data Exchange Protocol Response)

(ターゲットが発行する。

DSL_REQ

“D4”

“08”

選択解除要求(Deselect Request) 
(イニシエータが発行する。

DSL_RES

“D5”

“09”

選択解除応答(Deselect Response) 
(ターゲットが発行する。

RLS_REQ

“D4”

“0A”

解放要求(Release Request)

(イニシエータが発行する。

RLS_RES

“D5”

“0B”

解放応答(Release Response)

(ターゲットが発行する。

12.5 

プロトコルの活性化 

12.5.1 

属性要求及び属性応答命令 

12.5.1.1 

属性要求(ATR_REQ 

12.5.1.1

は,属性要求(ATR_REQ)の全てのパラメタを定義する。この命令の構造を

図 16 に示す。イニ

シエータは,選択したターゲットへ ATR_REQ を送らなければならない。

CMD1 CMD2 

バイト  1

… 

バイト 10 バイト 11 バイト 12 バイト 13 バイト 14 バイト 15 

… 

バイト n

“D4”  “00” nfcid3i1

…  nfcid3i10

DIDi

BSi

BRi

PPi

[Gi(1)]  ...  [Gi(n-14)]

図 16ATR_REQ の構造 

12.5.1.1.1 ATR_REQ

の各バイトの定義 

CMD1

“D4”に設定しなければならない。

CMD2 (ATR_REQ)

:ATR_REQ バイトは,イニシエータが発行する属性要求命令を意味する。このバイ

トの値は“00”でなければならない。

バイト 1∼バイト 10 (NFCID3i):10 個の nfcid3i バイトは,イニシエータの乱数識別子 NFCID3i を定義

する。NFCID3 は,アプリケーションによってダイナミックに生成された ID であり,一つの通信中は固定


24

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

されている。fc/64 及び fc/32 の受動通信モードにおいては,NFCID3i を NFCID2t で置き換える。

バイト 11 (DIDi):DID バイトは,二つ以上のターゲットをもつ多重データ転送プロトコル活性化に対し

て使われる。DIDi の範囲は,1∼14 の間で定義される。DIDi がデータ転送プロトコルで使われない場合に

は,このバイトは,値“0”に設定する。この規格では他の値を禁止する。

バイト 12 (BSi):イニシエータデバイスは,BSi バイトの中で,サポートする送信伝送速度(D)を規定

しなければならない。

図 17 に示すようにビット符号化する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0”

“0”

DSi DSi DSi DSi

図 17BSi バイトの符号化 

−  ビット 8∼ビット 5:

“0”に設定し,他の全ての値は,将来使用するため予約(RFU)とする。

−  ビット 4:D=64 の能力をもつとき DSi=“1”に設定する。

−  ビット 3:D=32 の能力をもつとき DSi=“1”に設定する。

−  ビット 2:D=16 の能力をもつとき DSi=“1”に設定する。

−  ビット 1:D=8 の能力をもつとき DSi=“1”に設定する。

バイト 13 (BRi):イニシエータデバイスは,BRi バイトの中で,サポートする表 に示す受信伝送速度

を規定しなければならない。

図 18 に示すようにビット符号化する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0”

“0” DRi DRi DRi DRi

図 18BRi バイトの符号化 

−  ビット 8∼ビット 5:

“0”に設定し,他の全ての値は,将来使用するため予約(RFU)とする。

−  ビット 4:D=64 の能力をもつとき DRi=“1”に設定する。

−  ビット 3:D=32 の能力をもつとき DRi=“1”に設定する。

−  ビット 2:D=16 の能力をもつとき DRi=“1”に設定する。

−  ビット 1:D=8 の能力をもつとき DRi=“1”に設定する。

バイト 14 (PPi):PPi バイトは,イニシエータデバイスによって使われるオプションのパラメタを決める。

ビット符号化を

図 19 に示す。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

SECi RFU  LRi  LRi  RFU  RFU  Gi  NAD

図 19PPi バイトの符号化 

−  ビット 8:SECi。

“1”に設定したとき NFC-SEC の能力をもち,

“0”に設定したとき NFC-SEC の能力

をもたない。

−  ビット 7:RFU。イニシエータは“0”に設定しなければならない。ターゲットはこのビットを無視し

なければならない。

−  ビット 6 及びビット 5:LRi (Length Reduction Value)。

表 参照。


25

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

表 4LRi の定義 

LRi 

定義 

 b

“00”

バイト 1 から 64 だけが転送データとして有効

 b

“01”

バイト 1 から 128 だけが転送データとして有効

 b

“10”

バイト 1 から 192 だけが転送データとして有効

 b

“11”

バイト 1 から 252 だけが転送データとして有効

−  ビット 4 及びビット 3:RFU。イニシエータは,

“0”に設定しなければならない。ターゲットはこの

ビットを無視しなければならない。

−  ビット 2:汎用バイトの利用が可能なとき“1”に設定する。

−  ビット 0:イニシエータがノードアドレス(NAD)を使うとき“1”に設定する。

バイト 15∼バイト n [Gi(1)Gi(n-14)]:汎用バイトは,任意選択とし,汎用情報を指定する。ATR_REQ

命令の最大長から必須バイト数を差し引くと,汎用バイトの最大バイト数になる。

12.5.1.2 

属性応答(ATR_RES 

ATR_RES

は,ATR_REQ に対する応答であり,選択された NFCIP-1 ターゲットデバイスだけが送信しな

ければならない。この命令の構造を

図 20 に示す。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

バイト 10  バイト 11 バイト 12 バイト 13 バイト 14 バイト 15  バイト 16 

… 

バイト n

“D5”  “01” nfcid3t1  …  nfcid3t10  DIDt

BSt

BRt

TO

PPt

[Gt(1)]  … [Gt(n-14)]

図 20ATR_RES の構造 

12.5.1.2.1 ATR_RES

の各バイトの定義 

CMD1

“D5”に設定しなければならない。

CMD2 (ATR_RES)

:ATR_RES バイトは,イニシエータが発行した ATR_REQ に対するターゲットの属

性応答命令を意味する。このバイトの値は,

“01”に設定しなければならない。

バイト 1∼バイト 10 (NFCID3t):10 個の nfcid3t バイトは,ターゲットの乱数識別子 NFCID3t を定義す

る。NFCID3 は,アプリケーションによって生成された ID とする。NFCID3 の内容は,NFCID1 又は NFCID2

の内容と同じでもよい。

バイト 11 (DIDt):DIDt バイトは,二つ以上のターゲットをもつ多重データ伝送プロトコル活性化に使

われる。DIDt は,DIDi と同じ値をもつ。全ての他の値は,この規格では禁じられている。DIDt の用途に

ついては 12.5.1.1.1 を参照。

バイト 12 (BSt):BSt バイトは,ターゲットデバイスが対応可能な伝送速度を示す。図 21 に示すように

ビット符号化する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0”

“0”

DSt DSt DSt DSt

図 21BSt バイトの符号化 

−  ビット  8∼ビット  5:

“0”に設定する。

−  ビット  4:D=64 の能力をもつとき DSt=“1”に設定する。

−  ビット  3:D=32 の能力をもつとき DSt=“1”に設定する。

−  ビット  2:D=16 の能力をもつとき DSt=“1”に設定する。

−  ビット  1:D=8 の能力をもつとき DSt=“1”に設定する。


26

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

バイト 13 (BRt):BRt バイトは,ターゲットデバイスが対応可能な伝送速度を示す。図 22 に示すように

ビット符号化する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0”

“0” DRt DRt DRt DRt

図 22BRt バイトの符号化 

−  ビット  8∼ビット  5:

“0”に設定する。

−  ビット  4:D=64 の能力をもつとき DRt=“1”に設定する。

−  ビット  3:D=32 の能力をもつとき DRt=“1”に設定する。

−  ビット  2:D=16 の能力をもつとき DRt=“1”に設定する。

−  ビット  1:D=8 の能力をもつとき DRt=“1”に設定する。

バイト 14 (TO):TO バイトは,データ伝送プロトコルに対するターゲット NFCIP-1 デバイスのタイムア

ウトを示す。タイムアウトの計算は,イニシエータによって送信された最後のビットで始まり,ターゲッ

トによって最初に送信されたビットで終了する。タイムアウトは,

図 23 で与える。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0”

“0” WT WT WT WT

図 23TO バイトの符号化 

−  ビット  8∼ビット  5:

“0”に設定する。

−  ビット  4∼ビット  1:待ち時間(WT)

応答待ち時間[Response Waiting Time (RWT)]は,次の式によって計算する。

RWT

=(256×16/fc)×2

WT

ここで,WT の値は,0∼14 の範囲とし,15 は,RFU とする。WT のデフォルト値は,14 とする。

WT

=0 の場合,RWT=RWT

MIN

 (302 µs)

WT

=14 の場合,RWT=RWT

MAX

 (4 949 ms)

バイト 15 (PPt):PPt バイトは,図 に示すターゲットデバイスによって使われる任意選択パラメタを規

定する。

図 24 に示すようにビットを符号化する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0” LRt  LRt “0”

“0” Gt  NAD

図 24PPt バイトの符号化 

−  ビット 8 及びビット 7:

“0”に設定する。

−  ビット 6 及びビット 5:

表 に規定する LRt。

表 5LRt の定義 

LRt 

定義 

 b

“00”

バイト 1 から 64 だけが伝送データとして有効

 b

“01”

バイト 1 から 128 だけが伝送データとして有効

 b

“10”

バイト 1 から 192 だけが伝送データとして有効

 b

“11”

バイト 1 から 252 だけが伝送データとして有効


27

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

−  ビット  4 及びビット  3:

“0”に設定する。

−  ビット  2:汎用バイトを利用するとき“1”に設定する。

−  ビット  1:ターゲットがノードアドレス(NAD)を使うとき“1”に設定する。

バイト 16∼バイト n [Gt(1)Gt(n-14)]:Gt バイトは,任意選択とし,汎用情報を含む。ATR_RES 命令

の長さから必須バイト長を差し引くと,汎用情報のバイト数となる。

12.5.1.3 ATR_REQ

及び ATR_RES の取扱方法 

12.5.1.3.1 

イニシエータ規定 

イニシエータが ATR_REQ 命令を送信し有効な ATR_RES 命令を受信するとき,イニシエータは,動作

を継続する。

他の場合,イニシエータは,12.7 で規定する非活性化手順を使う前に ATR_REQ 命令を再送する。

非活性化手順を失敗した場合には,fc/128 での受動通信モードだけ HLTA 命令を使用してもよい。HLTA

命令は,JIS X 6322-3 の 6.4.3 で規定されている。

12.5.1.3.2 

ターゲット規定 

ターゲットが最後の命令(受動通信モードでだけ有効)を選択した場合,次による。

a)

有効な ATR_REQ 命令を受け取ると,ターゲットは,次の動作を行わなければならない。

−  受信した ATR_REQ 命令に対する ATR_RES 命令を送信する。

−  引き続いて,ATR_REQ 命令を受信できないようにする。

b)  fc/128

での受動通信モードだけ,HLTA 命令(12.5.1.3.1 参照)を除く他の有効な又は無効なフレーム

を受信すると,ターゲットは,次の動作を行わなければならない。

−  ブロックを無視する。

−  受信モードにとどまる。

12.5.1.4 

タイムアウト TO の取扱方法 

はじめに選択されたモードによって,通信は能動又は受動として定義される。タイムアウトの取扱いは

能動通信モードか受動通信モードかによって異なる。

12.5.1.4.1 

能動通信モードにおける取扱方法 

能動通信モードでの通信フローは,搬送波周波数を切り替えて取り扱われる。

イニシエータ:イニシエータは,ターゲットデバイスからの応答が ATR_REQ 命令の中の TO バイトを

使って計算された RWT を超えるターゲットを無視し,動作を継続しなければならない。

ターゲット:ターゲットは,共通通信を許した TO 値を使用し,定義された RWT を延長するタイムアウ

ト拡張を含む管理 PDU を使用しなければならない(12.6.1.1.1 参照)

12.5.1.4.2 

受動通信モードにおける取扱方法 

受動通信モードでの通信は,通信フローによってだけ取り扱われる。搬送波周波数は,切り替わらない。

イニシエータ:イニシエータは,はじめに誤り処理を行い,応答がなければ指定されたタイムアウトを

超えるターゲットデバイスを無視し,動作を続行しなければならない。

ターゲット:ターゲットは,共通通信を許した TO 値を使用し,定義された RWT を延長するタイムアウ

ト拡張を含む管理 PDU を使用しなければならない(12.6.1.1.1 参照)

12.5.1.5 DID

の取扱方法 

12.5.1.5.1 

能動通信モード及び受動通信モードにおける DID の取扱方法 

イニシエータは,値が“0”に等しい DID を含む ATR_REQ 命令を送信した場合,次による。

a)

値が“0”に等しい DID を含む ATR_RES 命令を受信した場合。


28

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

− DID を含まない PDU をターゲットに送る。

−  当該ターゲットが選択解除されていない間は,任意の他のターゲットを活性化しない。

b)

値が“0”でない DID を含む ATR_RES 命令を受信した場合。

−  エラー処理を継続する。

イニシエータは,値が“0”でない DID を含む ATR_REQ 命令を送信した場合,次による。

a)

同じ値の DID を含む ATR_RES 命令を受信した場合。

− DID を含む PDU をターゲットに送る。

−  任意の他のターゲットに対して DID を使用しない。

−  任意の他のターゲットに対して DID=0 を使用しない。

b)

任意の他の値の DID を含む ATR_RES 命令を受信した場合。

−  エラー処理を継続する。

12.5.2 

起動要求及び起動応答命令 

起動要求及び起動応答命令は,能動通信モードのためにだけ規定する。

12.5.2.1 

起動要求(WUP_REQ 

図 25 は,属性 WUP_REQ についてのパラメタバイトを含む起動要求を定義する。イニシエータは,能

動通信モードにいるときだけ WUP_REQ をターゲットへ送信する。WUP_REQ は,DSL 命令によって非活

性化された明確なターゲットデバイスを NFCID3 によって再活性化するのに適用される。

CMD1 CMD2 

バイト  1

… 

バイト 10

バイト 11 

“D4”

“02” nfcid3t1

…  nfcid3t10  DID

図 25WUP_REQ の構造 

12.5.2.1.1 WUP_REQ

の各バイトの定義 

CMD1

“D4”に設定しなければならない。

CMD2 (WUP_REQ)

:WUP_REQ バイトは,イニシエータが発行する起動要求命令を意味する。このバ

イトの値は“02”でなければならない。

バイト 1∼バイト 10 (NFCID3t):10 個の nfcid3t バイトはターゲットの乱数識別子として定義される。

WUP_REQ

命令に対し,

イニシエータは,

ターゲットを起動するために既知の NFCID3t 乱数識別子を送る。

バイト 11 (DID):DID バイトは,二つ以上のターゲットをもつ多重データ伝送プロトコルの活性化に使

われる。DID の範囲は,1∼14 の間で定義される。DID がデータ伝送プロトコルの間で使われない場合に

は,このバイトは,値 0 が設定される。この規格では他の値を禁止する。最後の DSL 命令の前に使われる

ときには,イニシエータは,ターゲットに対して異なる値を割り当ててもよい。

12.5.2.2 

起動応答(WUP_RES 

図 26 は,WUP_RES の属性に対する起動応答の構成を規定する。WUP_RES は,WUP_REQ への応答で,

選択された NFCIP-1 ターゲットデバイスによって送信しなければならない。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

“D5”

“03” DID

図 26WUP_RES の構造 

12.5.2.2.1 WUP_RES

の各バイトの定義 

CMD1

“D5”に設定しなければならない。


29

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

CMD2 (WUP_RES)

:WUP_RES バイトは,イニシエータが発行した WUP_REQ に対するターゲットの

起動応答命令を意味する。このバイトの値は,

“03”でなければならない。

バイト 1 (DID):DID バイトは,二つ以上のターゲットをもつ多重データ交換プロトコルの活性化に使

われなければならない。DIDt は,DIDi と同じ値にしなければならない。全ての他の値は,この規格では

禁止とする。

12.5.2.3 WUP_REQ

及び WUP_RES の取扱方法 

12.5.2.3.1 

イニシエータ規定 

イニシエータが WUP_REQ を送信し,有効な WUP_RES を受信すると,イニシエータは,動作を継続す

る。

他の場合には,イニシエータは,12.7 で規定する非活性化手順を使う前に WUP_REQ を再送する。

受動通信モードで fc/128 の非活性化手順を失敗した場合には,HLTA 命令を使ってもよい(JIS X 6322-3

の 6.4.3 参照)

12.5.2.3.2 

ターゲット規定 

ターゲットが最後の命令(能動通信モードに対してだけ)によって再選択された場合,次による。

a)

その NFCID3 をもつ WUP_REQ を受信すると,ターゲットは WUP_RES を送り,続く WUP_REQ を受

信できないように,無効にしなければならない。

b)  fc/128

での受動通信モードのための HLTA 命令を除いて,他の有効な又は無効なフレームを受信する

と,ターゲットはブロックを無視し,受信モードにとどまる。

12.5.3 

パラメタ選択要求及び応答命令 

12.5.3.1 

パラメタ選択要求(PSL_REQ 

イニシエータは

図 27 に示す PSL_REQ 命令を使い,引き続く伝送プロトコルのパラメタを切り替える。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

バイト 2 

バイト 3 

“D4”

“04” DID  BRS  FSL

図 27PSL_REQ の構造 

12.5.3.1.1 PSL_REQ

の各バイトの定義 

CMD1

“D4”に設定しなければならない。

CMD2 (PSL_REQ)

:PSL_REQ バイトは,イニシエータが発行するパラメタ選択要求命令を意味する。

このバイトの値は“04”でなければならない。

バイト 1 (DID):DID は,ATR 又は WUP の間で定義される DID と同様でなければならない。

バイト 2 (BRS):BRS バイトは,図 28 に示すようにイニシエータ及びターゲットデバイスに対する選

択された伝送速度を指示しなければならない。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0” DSi  DSi  DSi  DRi  DRi  DRi

図 28BRS バイトの符号化 

−  ビット  8 及びビット  7:

“0”に設定しなければならない。

−  ビット  6∼ビット  4:

表 に規定するイニシエータからターゲットへのビット持続時間

−  ビット  3∼ビット  1:

表 に規定するターゲットからイニシエータへのビット持続時間


30

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

表 6DRi 及び DSi の符号化 

DRi

及び DSi

約数 

 b

“000”

1

 b

“001”

2

 b

“010”

4

 b

“011”

8

 b

“100”

16

 b

“101”

32

 b

“110”

64

 b

“111”

RFU

バイト 3 (FSL):FSL バイトは,図 29 のようにフレーム長の最大値を定義する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0”

“0”

“0”

“0” LR  LR

図 29FSL バイトの符号化 

−  ビット  8∼ビット  3:全て“0”に設定しなければならない。

−  ビット  2 及びビット  1:

表 に規定する LR。

表 7LR の定義 

LR 

定義 

 b

“00”

バイト 1 からバイト 64 だけが伝送データとして有効

 b

“01”

バイト 1 からバイト 128 だけが伝送データとして有効

 b

“10”

バイト 1 からバイト 192 だけが伝送データとして有効

 b

“11”

バイト 1 からバイト 252 だけが伝送データとして有効

12.5.3.2 

パラメタ選択応答(PSL_RES 

PSL_RES

のフレーム構造は,

図 30 のように規定しなければならない。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

“D5”

“05” DID

図 30PSL_RES の構造 

12.5.3.2.1 PSL_RES

の各バイトの定義 

CMD1

“D5”に設定しなければならない。

CMD2 (PSL_RES)

:PSL_RES バイトは,イニシエータが発行した PSL_REQ に対するターゲットのパラ

メタ選択応答命令を意味する。このバイトの値は,

“05”でなければならない。

バイト 1 (DID):DID は,ATR 又は WUP の間で定義された DID と同じでなければならない。

12.5.3.3 PSL_REQ

及び PSL_RES の取扱方法 

12.5.3.3.1 

イニシエータ規定 

イニシエータは,ターゲットへ PSL_REQ を送信することによって,プロトコルのパラメタを変えても

よい。有効な PSL_RES を受信すると,イニシエータは,次による。

−  12.1 で規定するフォーマットへフレームを変えなければならない。

−  動作を続行しなければならない。


31

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

他の場合は,イニシエータは,12.7 で規定する非活性化手順を使う前に PSL_REQ を再送しなければな

らない。

fc/128

の受動通信モードで非活性化手順を失敗した場合には,HLTA 命令を使ってもよい(12.5.1.3.2 

照)

12.5.3.3.2 

ターゲット規定 

ターゲットが ATR_REQ を受信し,ATR_RES を送信した場合,次による。

a)

有効な PSL_REQ を受信すると,ターゲットは,次による。

− PSL_RES を送信しなければならない。

− PSL_REQ 受入れ動作を停止しなければならない(受信した PSL_REQ への応答停止)

−  12.5.3 に規定する値へパラメタを変えなければならない。

−  受信モードにとどまらなければならない。

b)

無効なフレームを受信すると,ターゲットは,次による。

−  ブロックを無視しなければならない。

− PSL_REQ 受入れ動作を停止しなければならない(受信した PSL_REQ への応答停止)

−  現在のフレームにとどまらなければならない。

−  受信モードにとどまらなければならない。

c) PSL_REQ

を除いた有効なフレームを受信すると,ターゲットは,次による。

− PSL_REQ 受入れ動作を停止しなければならない(受信した PSL_REQ への応答停止)

−  現在のフレームにとどまらなければならない。

−  動作を継続しなければならない。

12.6 

データ交換プロトコル 

12.6.1 

データ交換プロトコル要求及び応答 

12.6.1.1 DEP_REQ

及び DEP_RES の各バイトの定義 

プロトコルは,誤り処理をもつブロック指向データ伝送を採用する半二重プロトコルでなければならな

い。一つのフレームに収まらないデータに対しては,連鎖を定義する。プロトコルフレームのフォーマッ

トは,

図 31 によらなければならない。

伝送データフィールド

CMD1 CMD2

バイト 1

バイト  2

バイト  3

バイト  4

バイト  5

バイト  n

データ交換プロトコルヘッダ

CMD1 CMD2  PFB  [DID]  [NAD]

伝送データバイト

データバ

イト 1

データバ

イト 2

データバ

イト  n

図 31−プロトコルフレームの定義 

情報交換において,伝送データフィールドのペイロードの内容は,情報交換する相互間の合意を必要と

する。

12.6.1.1.1 

データ交換プロトコルヘッダの定義 

CMD1

:CMD2 が DEP_REQ のとき,CMD1 は“D4”に設定しなければならない。CMD2 が DEP_RES

のとき,CMD1 は“D5”に設定しなければならない。


32

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

CMD2

DEP_REQ の場合):DEP_REQ バイトは,イニシエータが発行するデータ交換プロトコル要求

命令を意味する。このバイトの値は,

“06”に設定しなければならない。

CMD2

DEP_RES の場合)

:DEP_RES バイトは,イニシエータが発行した DEP_REQ に対するターゲッ

トのデータ交換プロトコル応答命令を意味する。このバイトの値は,

“07”に設定しなければならない。

バイト 1 (PFB):PFB バイトは,データ伝送及び誤り回復を制御するためのビットを含まなければなら

ない。PFB バイトは,伝送制御を要求する情報を伝えるために使われる。データ交換プロトコルは,これ

の基本的な PDU の型を定義する。

−  アプリケーションレイヤに対する情報を伝える情報 PDU。

−  肯定又は否定の確認応答を伝える ACK/NACK PDU。ACK/NACK PDU は,データフィールドを含まな

い。確認応答は,最後に受け取ったブロックに関係する。

−  ISO/IEC 13157-1 における NFC-SEC を任意選択で利用する保護 PDU。

−  イニシエータ及びターゲットとの間の制御情報を交換する管理 PDU。

二つの管理 PDU が定義される。

−  タイムアウト応答拡張は,1 バイト長のデータフィールドを含む。

−  アテンションは,データフィールドを含まない。

表 は,PFB の符号化を規定する。

表 8PFB ビット 8の符号化 

ビット 8 

ビット  7

ビット  6

P B 

0 0 0

情報 PDU

0 0 1

保護 PDU

0 1 0

ACK/NACK

PDU

1 0 0

管理 PDU

その他の設定は,RFU

図 32 は,情報 PDU の構造を規定する。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0”

“0” MI NAD DID PNI PNI

図 32−情報 PDU 

−  ビット  8∼ビット  6:全て“0”に設定しなければならない。

−  ビット  5:情報 PDU の連鎖(MI)を活性化するとき“1”に設定する。

−  ビット  4:NAD が利用可能なとき“1”に設定する。

−  ビット  3:DID が利用可能なとき“1”に設定する。

−  ビット  2 及びビット  1:PNI のパケット番号情報。

パケット番号情報(PNI)は,0 で始まり,イニシエータからターゲット及びその逆に送信されるパケッ

ト数を数える。これらのバイトは,プロトコルの扱いにおいて誤り検出に使われる。

図 33 は,ACK/NACK PDU の構造を定義する。

ビット 8 

ビット 7 

ビット 6 

ビット 5 

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“1”

“0” ACK/NACK  NAD  DID

PNI

PNI

図 33ACK/NACK PDU 

−  ビット  8:

“0”に設定しなければならない。


33

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

−  ビット  7:

“1”に設定しなければならない。

−  ビット  6:

“0”に設定しなければならない。

−  ビット  5:NACK を示すとき“1”に設定し,ACK を示すとき“0”とする。

−  ビット  4:NAD が利用可能なとき“1”に設定する。

−  ビット  3:DID が利用可能なとき“1”に設定する。

−  ビット  2 及びビット 1:PNI パケット番号情報。

図 34 は,管理 PDU(アテンション−ターゲットあり,タイムアウト拡張)を定義する。

ビット 8 

ビット 7 

ビット 6 

ビット 5 

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“1”

“0”

“0”

アテンション/

タイムアウト

NAD DID

“0”

“0”

図 34−管理 PDU 

−  ビット  8:

“1”に設定しなければならない。

−  ビット  7 及びビット  6:

“0”に設定しなければならない。

−  ビット  5:

“0”はアテンション,

“1”はタイムアウト拡張を示す。

−  ビット  4:NAD が有効の場合には,

“1”に設定する。

−  ビット  3:DID が有効の場合には,

“1”に設定する。

−  ビット  2 及びビット 1:

“0”に設定しなければならない。

バイト 2 (DID):DID バイトは,プロトコルの活性化の間で定義されるものと同じでなければならない。

バイト 3 (NAD):NAD バイトは,イニシエータ及びターゲットの双方で異なる論理的な結合を確立し

たり,扱ったりするために予約されている。ビット 8∼ビット 5 は,イニシエータの論理アドレスを符号

化し,ビット 4∼ビット 1 は,ターゲットの論理アドレスを符号化する。次の定義は,NAD の使用法に適

用されなければならない。

− NAD は,データ交換プロトコルに対してだけ使用されなければならない。

−  イニシエータが NAD を使用するとき,ターゲットも NAD を使用しなければならない。

− MI ビットがセットされている場合には,NAD は,最初のフレームにおいてだけ伝送されなければな

らない。

−  イニシエータは,二つの異なるターゲットをアドレスするために NAD を使用してはならない。

バイト 4∼バイト n(ユーザデータバイト)

:データフィールドは,伝送されたデータを含み,任意選択

とする。データフィールドが存在するときは,アプリケーションデータ又はステータス情報が格納されて

いる。データフィールドの長さは,

(伝送データフレーム形式)の長さフィールド(LEN)に格納されてい

る値よりも 1 少ない値から(トランスポートデータフィールドの)データ交換プロトコルヘッダの必須及

び任意選択バイト数を減じた値になる。

12.6.1.2 PDU

番号の取扱方法 

12.6.1.2.1 

イニシエータ規定 

イニシエータの PNI は,それぞれのターゲットに対して全て“0”に初期化されなければならない。

等しい PNI をもつ情報又は確認応答 PDU を受信すると,イニシエータは,新しいフレームを送る前に,

そのターゲットに対する現在の PNI を 1 加算しなければならない。


34

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

12.6.1.2.2 

ターゲット規定 

ターゲットの PNI は,全て“0”に初期化されなければならない。

等しい PNI をもつ情報又は確認応答 PDU を受信すると,ターゲットは,この PNI に応答し,その後に

PNI

を 1 加算しなければならない。

12.6.1.3 

ブロックの取扱方法 

12.6.1.3.1 

一般規定 

最初の PDU は,イニシエータによって送信しなければならない。

連鎖ビットをもつデータの PDU を受信した場合には,

ACK PDU

によって確認応答しなければならない。

管理 PDU は,対でだけ使われる。管理要求に対しては,常に管理応答されなければならない。

12.6.1.3.2 

イニシエータ規定 

無効な PDU を受信すると(DSL 又は RLS の場合を除き)NACK PDU を送信しなければならない。

タイムアウトが起こると,

(NACK が事前に送信されている場合を除き)アテンション命令を送信しな

ければならない。

タイムアウトが起き NACK が事前に送信されている場合には,NACK を再送信しなければならない。

ACK PDU

を受信し,その PDU 数がイニシエータの現在の PNI に等しいならば,連鎖を続けなければな

らない。

DSL_REQ

に対する有効な DSL_RES が返却されなかった場合には,DSL_REQ を再送信してもよいし,

そうでなければそのターゲットからの命令を無視する。

12.6.1.3.3 

ターゲット規定 

ターゲットは情報 PDU の代わりに管理 PDU(応答タイムアウト拡張要求)を送信することができる。

連鎖を含まないデータの PDU を受信した場合には,データの PDU によって,確認応答しなければなら

ない。

NACK PDU

を受信し,PNI が前に送信した PDU の PNI に等しいならば,前のブロックは再送されなけ

ればならない。

正しくない PDU を受信した場合には,ターゲットは,無応答とし,同じ状態にとどまらなければならな

い。

管理 PDU(アテンション命令)を受信した場合には,ターゲットは,管理 PDU(アテンション応答)を

送信する。

12.6.2 

タイムアウト応答拡張 

タイムアウト応答拡張は,ターゲットによってだけ使われる。イニシエータから受け取ったブロックを

処理するのに,ターゲットが RWT に定義されている時間より多くの時間を必要とする場合には,

図 35 

示す応答タイムアウト拡張要求を使った管理 PDU を使う。応答のタイムアウト拡張要求は,1 バイト長の

データフィールドを含む。そのバイトの定義は,

図 35 に示される。

ビット 8 

ビット  7

ビット 6 

ビット  5

ビット  4

ビット  3

ビット 2 

ビット  1

“0”

“0” RTOX RTOX RTOX RTOX RTOX RTOX

図 35−応答タイムアウト拡張バイト 

−  ビット  8 及びビット  7:

“0”に設定しなければならない。

−  ビット  6∼ビット  1:RTOX  値。

RTOX

に対して値 0 及び 60∼63 は,RFU とする。他の全ての値に対しては,RWT

INT

(拡張された応答


35

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

待ち時間)が,次の式によって計算されなければならない。

RWT

INT

=RWT×RTOX

RWT

INT

は,イニシエータがターゲットに対してその RTOX 応答を返信した後に,始まる。RWT

INT

RWT

MAX

を超えた場合には,RWT

MAX

が使われなければならない。RWT

INT

は,次のフレームをイニシエー

タによって受信するまで有効とする。

12.6.3 

アテンション−ターゲットの存在 

ターゲットがまだ受動通信モードの状態にあることを保証するため,又は複数活性化の間にターゲット

ロスを検出できるために,イニシエータは,ターゲットにアテンション命令を送信しなければならない。

この命令は,現在のターゲットの状態を変えてはならない。

ターゲットは,有効なアテンション要求に対して同じ情報フィールドを含むアテンション命令で,イニ

シエータに対して応答しなければならない。

ターゲットが正しくない PDU を受信した場合には,応答せず,同じ状態にとどまらなければならない。

12.6.4 

プロトコル操作方法 

活性化の後,イニシエータだけが送信する権利をもっているので,ターゲットは,ブロックを待たなけ

ればならない。ブロックを送った後,イニシエータは,受信モードに切り替えなければならない。そして

送信モードに戻る前にブロックを待たなければならない。

ターゲットは,受信ブロックに応答する場合にだけ,ブロックを送信してもよい。応答の後,ターゲッ

トは,受信モードに戻らなければならない。

イニシエータは,現在の要求及び応答の対が完了するか又はフレーム待機時間を応答なしで経過するま

では,新しい要求及び応答の対を開始してはならない。

12.6.5 

複数活性化 

複数活性化機能によって,イニシエータは複数のターゲットを同時に活性化状態に保つことができる。

これによって,イニシエータは,あるターゲットの非活性化の時間及び別のターゲットの活性化の時間を

要することなく,複数のターゲットを切り替えることができる。

複数活性化の例を

表 に示す。イニシエータは,それぞれの活性化されたターゲットに対し異なるパケ

ット番号情報(PNI)を取り扱う必要がある。


36

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

表 9−複数活性化 

イニシエータの動作 

ターゲット の状態

ターゲット の状態  ターゲット の状態

能動モードを選択する。

DID = 1

でターゲット 1 を活性化する。 (1)選択済み

センス

センス

DID = 1

による通信 (1)選択済み

センス

センス

 

DID = 2

でターゲット 2 を活性化する。 (1)選択済み (2)選択済み

センス

DID = 1

及び 2 による通信 (1)選択済み (2)選択済み

センス

 

DID = 3

でターゲット 3 を活性化する。 (1)選択済み (2)選択済み (3)選択済み

DID = 1

,2 及び 3 による通信 (1)選択済み (2)選択済み (3)選択済み

 

DID = 1

による選択解除を行う。

スリープ (2)選択済み (3)選択済み

DID = 2

及び 3 による通信

スリープ (2)選択済み (3)選択済み

 

DID = 2

による選択解除を行う。

スリープ

スリープ (3)選択済み

DID = 3

による通信

スリープ

スリープ (3)選択済み

 

DID = 3

で選択解除を行う。

スリープ

スリープ

スリープ

 

12.6.6 

長大データの転送(連鎖) 

連鎖の機能によって,イニシエータ又はターゲットは,一つのブロックに入らない情報を複数のブロッ

クに分割して転送できる。それぞれのブロックは,最大フレームサイズ(LEN

MAX

)以下の長さでなければ

ならない。

プロトコルフレームの PFB バイトの連鎖ビットによってフレームの連鎖を制御する。連鎖ビットをもつ

それぞれのフレームは,ACK PDU によって応答されなければならない。

連鎖の機能を,16 バイト長の文字列を三つのブロックに分けて転送する例を用いて

図 36 に示す。


37

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

0123456

789ABC

DEF

回答

PFB

(10)

0123456

EDC

PFB

(11)

789ABC

EDC

PFB

(02)

DEF

EDC

PFB

(40)

EDC

PFB

(41)

EDC

S(ACK)

S(ACK)

PFB

(02)

回答

EDC

0123456

789ABC

DEF

回答

0

1

受信

送信

受信

送信

図 36−長大データ(連鎖) 

12.7 

プロトコルの非活性化 

データ交換プロトコルを使ったデータの交換の後,イニシエータは,データ交換プロトコルを非活性化

してもよい。選択解除の後イニシエータ及びターゲットは,はじめに選ばれた状態にとどまらなければな

らないが,イニシエータは,再活性化に定義された伝送速度の一つを選んでもよい。

受動モード及び能動モードにおける,それぞれのターゲットの再活性化は JIS X 6322-3 の 6.4.1 及び

12.5.2

を参照する。

選択解除が成功した後,ターゲットは,続く ATR_REQ 命令に応答してはならない。

RLS_REQ

命令は,ターゲットを電源投入済みの状態へ切り替えなければならない(12.7.2.1 参照)

。こ

の状態では,ターゲットは全ての初期通信方式に応答しなければならず,また,ATR_REQ にも応答しな

ければならない。

12.7.1 

選択解除要求命令及び選択解除応答命令 

12.7.1.1 

選択解除要求命令(DSL_REQ 

図 37 は,選択解除要求命令 DSL_REQ を定義する。DSL_REQ は,イニシエータからターゲットへ送信

する。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

“D4”

“08” [DID]

図 37DSL_REQ の構造 

12.7.1.1.1 DSL_REQ

バイトの定義 

CMD1

“D4”に設定しなければならない。

CMD2 (DSL_REQ)

:DSL_REQ バイトは,

イニシエータからターゲットの選択解除要求命令を意味する。


38

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

このバイトの値は,

“08”でなければならない。

バイト 1 (DID):DID は,ATR 命令又は WUP 命令の間で定義されるものと同じでなければならない。

12.7.1.2 

選択解除応答命令(DSL_RES 

図 38 は,選択解除応答命令 DSL_RES を定義する。DSL_RES は DSL_REQ に応答し,ターゲットから

イニシエータへ送られる。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

“D5”

“09” [DID]

図 38DSL_RES の構造 

12.7.1.2.1 DSL_RES

バイトの定義 

CMD1

“D5”に設定しなければならない。

CMD2 (DSL_RES)

:DSL_RES バイトは,ターゲットの選択解除応答命令を意味する。このバイトの値

は,

“09”でなければならない。

バイト 1 (DID):DID は,DSL_REQ での値と同じでなければならない。

12.7.1.3 DSL_REQ

及び DSL_RES の取扱方法 

12.7.1.3.1 

イニシエータ規定 

イニシエータが DSL_REQ を送り,有効な DSL_RES を受け取れば,ターゲットは完全に停止している。

ターゲットへ割り当てられた DID は,解放される。

12.7.1.3.2 

ターゲット規定 

ターゲットが DSL_REQ を受信し,その DSL_RES を送信すると,ターゲットは,次による。

−  はじめに選ばれたモードにとどまらなければならない。

−  11.2 で定義の受動通信モード及び 11.3 で定義の能動通信モードで規定したデフォルトの伝送速度を受

信できなければならない。

−  fc/128 の受動通信モードで有効な ALL_REQ を受信するまで,又は能動通信モードで WUP_REQ を受

信するまで,受信モードにとどまらなければならない。

12.7.2 

解放要求命令及び解放応答命令 

12.7.2.1 

解放要求命令(RLS_REQ 

図 39 は,解放要求命令 RLS_REQ を定義する。RLS_REQ は,イニシエータからターゲットへ送信する。

CMD1 CMD2 

バイト 1 

“D4”

“0A” [DID]

図 39RLS_REQ の構造 

12.7.2.1.1 RLS_REQ

バイトの定義 

CMD1

“D4”に設定しなければならない。

CMD2 (RLS_REQ)

:RLS_REQ バイトは,イニシエータからターゲットを解放する命令を意味する。こ

のバイトの値は,

“0A”でなければならない。

バイト 1 (DID):DID は,ATR 又は WUP 命令で定義されたものと同じでなければならない。

12.7.2.2 

解放応答命令(RLS_RES 

図 40 は,解放応答命令 RLS_RES を定義する。RLS_RES は,RLS_REQ に対する応答で,ターゲットか

らイニシエータへ送られる。


39

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

CMD1 CMD2 

バイト 1 

“D5”

“0B” [DID]

図 40RLS_RES の構造 

12.7.2.2.1 RLS_RES

バイトの定義 

CMD1

“D5”に設定しなければならない。

CMD2 (RLS_RES)

:RLS_RES バイトは,ターゲットの解放応答命令を意味する。このバイトの値は“0B”

でなければならない。

バイト 1 (DID):DID は,RLS_REQ 命令で定義されたものと同じでなければならない。

12.7.2.3 RLS_REQ

及び RLS_RES の取扱方法 

12.7.2.3.1 

イニシエータ規定 

イニシエータが RLS_REQ を送り,有効な RLS_RES を受け取れば,ターゲットは,完全に解放されてい

る。イニシエータは,初期状態へ戻ってもよい。

12.7.2.3.2 

ターゲット規定 

ターゲットは,RLS_REQ を受信し,その RLS_RES を送信すると,初期状態へ戻らなければならない。


40

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

附属書 A

(規定)

CRC

計算

A.1 

fc/128

における能動及び受動通信モードの CRC 

フレーム CRC は,パリティビット,S,E 及び CRC 自身を除くフレームに含まれる全データビットから

なる 個のデータビットの関数でなければならない。データは,バイト符号化されるので,ビット の数

は,8 の倍数にしなければならない。誤り検出のために,そのバイトの後及び E の前,標準フレーム中で

二つの CRC バイトが送信されなければならない。CRC は,次の式で計算しなければならない。初期値は

“6363”とし,レジスタの内容を計算後に反転してはならない。

1

)

(

5

12

16

x

x

x

x

G

=

fc/128

における能動及び受動通信モードの CRC 計算の例を,A.2 に示す。

A.2 

fc/128

における CRC 計算例 

この例は,説明を目的としており,物理的層に存在するビットパターンを示している。fc/128 のデータ

伝送速度を選択した場合の符号化の受動通信モードの実装の確認も兼ねている。

符号化及び復号のプロセスは,

適切な帰還ゲートで構成される 16 段巡回シフトレジスタによって実現し

てもよい。ITU-T 勧告(ITU-T V.41,Code-independent error-control system)の

附属書 I,図 I-1/V.41 及び図

I-2/V.41

によれば,レジスタのフリップフロップは,

“FF1”∼“FF16”と付番されなければならない。

“FF1”

は,データがシフトインする最も下位のフリップフロップでなければならない。

“FF16”は,データがシ

フトアウトする最も上位のフリップフロップでなければならない。

表 A.1 は,レジスタの初期値を示す。

表 A.1−値“6363”による 16 段シフトレジスタの初期値 

FF1 

FF2 

FF3 

FF4 

FF5 

FF6 

FF7

FF8

FF9

FF10

FF11

FF12

FF13  FF14  FF15

FF16

0 1 1 0 0 0 1 1 0 1 1 0 0 0 1 1

したがって,

“FF1”が msb に,

“FF16”が lsb に該当する。

標準フレームによって伝送されるビットパターンの例を,次に示す。

例 1:(図 A.1 参照)

データの伝送,先頭バイト=“00”

,次のバイト=“00”

,CRC 付加。

計算された CRC の値=“1EA0”

表 A.2 参照)

転送される先頭のビット 

S

0000 0000

1

0000 0000

1

0000 0101

1

0111 1000

1  E

“00” P “00”

P

“A0”

P

“1E” P

図 A.1CRC 符号化の例 


41

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

表 A.2−値“1EA0”による 16 段シフトレジスタの内容 

FF1 

FF2 

FF3 

FF4 

FF5 

FF6 

FF7

FF8

FF9

FF10

FF11

FF12

FF13  FF14  FF15

FF16

0 0 0 1 1 1 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0

例 2:(図 A.2 参照)

データブロックの転送,先頭バイト=“12”

,次のバイト=“34”

,CRC 付加。

計算された CRC 値=“CF26”

表 A.3 参照)

転送される先頭のビット 

S

0100 1000

1

0010 1100

0

0110 0100

0

1111 0011

1  E

“12” P “34”

P

“26”

P

“CF” P

図 A.2CRC 符号化の例 

表 A.3−値“CF26”による 16 段シフトレジスタの内容 

FF1 

FF2 

FF3 

FF4 

FF5 

FF6 

FF7

FF8

FF9

FF10

FF11

FF12

FF13  FF14  FF15

FF16

1 1 0 0 1 1 1 1 0 0 1 0 0 1 1 0

A.3 

fc/64

及び fc/32 における能動通信モード及び受動通信モードの CRC 

CRC

は,CCITT CRC-16 に従って計算しなければならない。その計算対象の範囲は,長さフィールド及

びペイロードフィールドが含まれる。計算式 G(x)は,次による。

1

)

(

5

12

16

x

x

x

x

G

=

初期値は,0 でなければならない。fc/64 及び fc/32 における能動及び受動通信モードの CRC 計算例を

A.4

に示す。

A.4 

fc/64

及び fc/32 における CRC 計算例 

例えば,フレームが“00”  “00”  “00”  “00”  “00”  “00”  “B2”  “4D”  “03”  “AB”  “CD”

“90”  “35”のとき,SYNC が“B2”  “4D”

,長さが“03”

,ユーザデータが“AB”  “CD”で,CRC

は“90”  “35”となる。


42

X 5211

:2015 (ISO/IEC 18092:2013)

附属書 B

(参考)

SAK

図 B.1

は,

JIS X 6322

規格群及び

JIS X 5211

で使用する SAK 設定値の組合せを図示する。

図 B.1

SAK

値の組合せ 

JIS X 6322

規格群  A 型

開始

REQA

を送信

ATQA

を受信

カスケードレベル 1

を選択

ビットフレーム衝突

回避ループを実行

カスケードレベルを

増やす。

SAK

b3

=“0”及び b6=“1”

b3

=“1”

UID

不完全

UID

が完全,106 kbit/s を選択し,JIS X

6322-4

に適応した NFCIP-1 ターゲット

JIS X 6322-4

の A 型に定義された

命令及びプロトコルを処理

SAK

b3

=“0”及び b6=“0”

b7

=“1”

JIS X 6322

規格群と JIS X 5211 で定義されて

いない命令及びプロトコル

JIS X 5211

トランスポートプロトコル

b7

=“0”

UID

が完全,106 kbit/s を選択

し,JIS X 5211 のトランスポ
ー ト プ ロ ト コ ル に 未 適 応 な

NFCIP-1

ターゲット