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X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

(1) 

目次

ページ

まえがき

1

0.  序文

1

1.  適用範囲

1

2.  引用規格

2

3.  用語の定義

2

4.  表記法

3

5.  データ型

4

5.1  一般

4

5.2  属性及び属性リスト

4

5.3  値及び値リスト

5

5.4  構造化名

6

5.4.1  ISO/IEC 9541 名及び ISO/IEC 10036 名

6

5.4.2  ICD0010 名

6

5.5  形式的表記

6

6.  グリフ識別

8

6.1  一般

8

6.2  ISO/IEC 10036 グリフ名

8

6.3  ISO/IEC 10036 グリフ登録権実体

8

7.  グリフ集合識別

8

7.1  一般

8

7.2  ISO/IEC 10036 グリフ集合名

8

7.3  ISO/IEC 10036 グリフ集合登録権実体

9

8.  フォント資源

9

8.1  一般

9

8.1.1  フォント資源名

9

8.1.2  フォント資源記述属性

10

8.1.3  フォント資源方向依存属性

10

8.1.3.1  表記方向属性

10

8.1.3.2  グリフ配置量属性

10

8.1.4  グリフ形状表現属性

10

8.1.5  フォント資源データ型の形式的定義

10

8.2  グリフ座標系

10

8.3  線形変倍モデル

11

8.4  拡張性

12

8.5  FONTNAME

12


X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

目次

(2) 

ページ

8.6  FONTDESCRIPTION

13

8.6.1  DATAVERSION

13

8.6.2  STANDARDVERSION

13

8.6.3  DATASOURCE

14

8.6.4  DATACOPYRIGHT

14

8.6.5  DSNSOURCE

14

8.6.6  DSNCOPYRIGHT

14

8.6.7  RELUNITS

14

8.6.8  TYPEFACE

15

8.6.9  FONTFAMILY

15

8.6.10  POSTURE

15

8.6.11  POSTUREANGLE

15

8.6.12  WEIGHT

16

8.6.13  PROPWIDTH

16

8.6.14  STRUCTURE

17

8.6.15  DSNGROUP

17

8.6.16  GLYPHCOMP

17

8.6.16.1  NUMGLYPHS

18

8.6.16.2  INCGLYPHCOLS

18

8.6.16.3  EXCGLYPHCOLS

18

8.6.16.4  INCGLYPHS

18

8.6.16.5  EXCGLYPHS

18

8.6.17  DSNSIZE,MINSIZE,MAXSIZE

19

8.6.18  CAPHEIGHT

19

8.6.19  LCHEIGHT

20

8.6.20  MINFEATSZ

20

8.6.21  NOMCAPSTEMWIDTH

20

8.6.22  NOMLCSTEMWIDTH

20

8.6.23  NOMWRMODE

20

8.7  WRMODES

21

8.7.1  WRMODE

21

8.7.1.1  WRMODENAME

23

8.7.1.2  NOMESCDIR

23

8.7.1.3  ESCCLASS

23

8.7.1.4  AVGESCX,AVGESCY

23

8.7.1.5  AVGLCESCX,AVGLCESCY

24

8.7.1.6  AVGCAPESCX,AVGCAPESCY

24

8.7.1.7  TABESCX,TABESCY

25

8.7.1.8  MAXFONTEXT

25


X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

目次

(3) 

ページ

8.7.1.9  SECTORS

25

8.7.1.10  ESCADJS

26

8.7.1.10.1  ESCADJ

26

8.7.1.10.1.1  ESCADJNAME

26

8.7.1.10.1.2  CPEA

27

8.7.1.10.1.2.1  NCPEAFORWD,NCPEABACKWD

27

8.7.1.10.1.2.2  CPEAX,CPEAY

27

8.7.1.10.1.3  SEC

28

8.7.1.10.1.3.1  SECX,SECY

28

8.7.1.11  MINESCADJSZE,MAXESCADJSZE

29

8.7.1.12  SCORES

29

8.7.1.12.1  SCORE

29

8.7.1.12.1.1  SCORENAME

30

8.7.1.12.1.2  SCOREOFFSETX,SCOREOFFSETY

30

8.7.1.12.1.3  SCORETHICK

30

8.7.1.13  VSCRIPTS

31

8.7.1.13.1  VSCRIPT

31

8.7.1.13.1.1  VSNAME

31

8.7.1.13.1.2  VSOFFSETX,VSOFFSETY

31

8.7.1.13.1.3  VSSCALEX,VSSCALEY

32

8.7.1.14  MINLINESP

32

8.7.1.15  MINANASCALE,MAXANASCALE

32

8.7.1.16  NOMALIGN

33

8.7.1.17  ALIGNMODES

33

8.7.1.17.1  ALIGN

34

8.7.1.17.1.1  ALIGNNAME

34

8.7.1.17.1.2  ALIGNOFFSETX,ALIGNOFFSETY

34

8.7.1.17.1.3  ALIGNSCALEX,ALIGNSCALEY

35

8.7.1.18  COPYFITS

35

8.7.1.18.1  COPYFIT

35

8.7.1.18.1.1  COPYFITNAME

35

8.7.1.18.1.2  COPYFITMEASURE

36

8.7.1.19  DSNWORDADD,DSNWORDAMPL,MINWORDADD,MINWORDAMPL, 
MAXWORDADD,MAXWORDAMPL

36

8.7.1.20  DSNLETTERADD,DSNLETTERAMPL,MINLETTERADD,MINLETTERAMPL, 
MAXLETTERADD,MAXLETTERAMPL

37

8.8  GLYPHMETRICS

38

8.8.1  GMETRIC

38

8.8.1.1  GNAME

39


X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

目次

(4) 

ページ

8.8.1.2  PX,PY,EX,EY

39

8.8.1.3  EXT

40

8.8.1.4  LGS

41

8.8.1.4.1  LG

41

8.8.1.4.1.1  LGN

41

8.8.1.4.1.2  LGSN

42

8.8.1.5  PEAS

42

8.8.1.5.1  PEA

42

8.8.1.5.1.1  PEAN

42

8.8.1.5.1.2  PEAX,PEAY

43

8.8.1.5.1.3  SPEAFORWDX,SPEAFORWDY,SPEABACKWDX,SPEABACKWDY

43

8.8.1.6  CPEAI

44

8.8.1.7  EAI

45

8.8.1.8  MINEX,MINEY,MAXEX,MAXEY

45

附属書 A(規定)  書体デザイン分類

47

附属書 B(参考)  フォントの概念

68


日本工業規格

JIS

X 4161

-1993

 (ISO/IEC

9541-1

: 1991

)

フォント情報交換  第 1 部  体系

Information technology

−Font information interchange

−Part 1 : Architecture

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1991 年第 1 版として発行された,ISO/IEC 9541-1 (Information technology−Font information

interchange−Part 1 : Architecture)  を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“注”及び“参考”は,原国際規格にはない事項である。

まえがき  国際規格 ISO/IEC 9541 は,情報技術合同技術委員会 ISO/IEC JTC 1 が開発し,次の 4 部構成

をとる。対応する日本工業規格(発行予定も含む。

)を(  )内に示す。これらをフォント情報交換規格群

又は単に規格群という。

第 1 部−体系(この規格)

第 2 部−交換様式  (JIS X 4162)

第 3 部−グリフ形状表現  (JIS X 4163)

第 4 部−応用別拡張  (JIS X 4164)

第 1 部は,フォント資源の体系を規定する。つまりフォント資源を参照し交換する際に必要な,フォ

ント記述,フォント配置量,グリフ記述及びグリフ配置量の各属性を規定する。

第 2 部は,フォント情報の交換様式と,交換に必要なフォント情報の最小部分集合とを規定する。

第 3 部は,グリフ形状表現のための体系及び交換様式を規定する。

第 4 部は,応用(例えば,数式組版)別拡張の際に必要となる体系及び交換様式の拡張を規定する。

0.

序文  事務文書処理の環境でも出版文書処理の環境でも,文書交換用の開放型計算機網を使用するよ

うになると,フォント情報を交換できるようにする機構が必要になってきた。

出版文書処理と事務文書処理との技術の統合が予想されている。それにはフォント資源の体系の規格を決

め,限定された数のフォント資源交換様式の規格を規定することが,大いに寄与することになろう。

1.

適用範囲  フォント情報交換規格群は,文書符号化方式とは独立にグリフ及びグリフ集合を命名する

方式を規定する。フォント資源で用いるグリフ識別子と文書符号化方式とを結び付ける方法は,文書処理

系が独自に幾つも設定してよい。

この規格は,フォント資源の体系を規定する。つまり,フォント資源を参照し交換する際に必要な,フ

ォント記述,フォント配置量,グリフ記述及びグリフ配置量の各属性を規定する。


2

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

2.

引用規格  次の規格に含まれる規定内容は,この規格の文中での引用によってこの規格の規定となる。

各規格には,この規格の出版の際に有効であった版を表示してある。どの規格も改訂を受けるので,この

規格に従った合意を形成するに際しては,それぞれの規格の最新版を調べて適用する。現在有効な国際規

格の登録管理は,ISO 及び IEC の構成員が行っている。

ISO 646 : 1983

  Information processing−ISO 7-bit coded character set for information interchange

ISO 3166 : 1988

  Codes for the representation of names of countries

備考  JIS X 0304(国名コード)-1988 が,この国際規格の 1981 年版に対応している。

ISO 6523 : 1984

  Data interchange−Structures for the identification of organizations

ISO 8824 : 1990

  Information technology−Open Systems Interconnection−Specification of Abstract Syntax

Notation One (ASN.1)

備考  JIS X 5603[開放型システム間相互接続の抽象構文記法 1 (ASN.1)  仕様]-1990 が,この国際

規格の 1987 年版に対応している。

ISO/IEC 9070 : 1991

  Information technology−SGML support facilities−Registration procedures for public

text owner identifiers

ISO/IEC 9541-2 : 1991

  Information technology−Font information interchange−Part 2 : Interchange Format

備考  JIS X 4162(フォント情報交換第 2 部交換様式)-1993 が,この国際規格と一致している。

ISO/IEC 10036 : 1991

  Information technology−Procedure for registration of glyph and glyph collection

identifiers

3.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

3.1

並び線  (alignment line)    一つのフォントのほとんどのグリフ像がその上に並んでいるように見え

る仮想的な線。

3.2

現位置  (current position)    次のグリフ表現を可視化する位置を示す表示面上の点。

3.3

デザイン寸法  (design size)    その大きさでの使用を考えて設計した,フォントの絶対的な寸法。

3.4

送り  (escapement)    グリフ表現を可視化した結果生じる,表示面上の現位置の移動。

3.5

送り点  (escapement point)    グリフ表現を可視化した結果,表示面上で現位置が移る先を示す,グリ

フ座標系内の点であるグリフ配置量。

3.6

フォント  (font)    基本デザインが同一であるグリフ像の集合。例えば,クーリエ  ボールド  オブ

リク  (Courier Bold Oblique)  。

3.7

フォントファミリ  (font family)    クーリエ,クーリエ  ボールド,クーリエ  ボールド  オブリク

(Courier,Courier Bold,Courier Bold Oblique)  のように,共通するデザインのフォントの集合。

3.8

フォント配置量  (font metrics)    当該フォント資源に含まれるすべてのグリフ表現に共通する,フォ

ント資源中の寸法と位置決め情報の集合。

3.9

フォント参照  (font reference)    電子文書表現で用いるフォント資源について,そのフォントを識別

したり,記述したりする情報。この情報に対する手続きや操作もフォント参照に含めてよい。

3.10

フォント資源  (font resource)    グリフ表現の集合に,フォント配置量情報とその集合全体に関係す

る記述情報とを加えたもの。

3.11

フォント寸法  (font size)    ほとんどの場合,フォント配置量,グリフ形状及びグリフ配置量を相対

的に指定する基準寸法(スカラ量)

3.12

グリフ  (glyph)    個々のデザインの違いを除去した認知可能な抽象的図記号。


3

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

3.13

グリフ集合 (glyph collection)    識別対象となるグリフの集合。

3.14

グリフ座標系  (glyph coordinate system)    グリフ形状,グリフ配置量及びフォント配置量を定義する

のに用いる 2 次元デカルト座標系。

3.15

グリフ像 (glyph image)   表示面上にグリフ表現を表示することによって得られる,グリフの可視化

結果。

3.16

グリフ配置量  (glyph metrics)    グリフ形状の寸法と位置決めを規定する,グリフ表現の中の一群の

情報。

3.17

グリフ表現  (glyph representation)    フォント資源の中の個々のグリフに関するグリフ形状とグリフ

配置量。

3.18

グリフ形状  (glyph shape)    グリフを表現する形を規定する,グリフ表現の中の一群の情報。

3.19

カーン (kern)    位置決め点又は送り点からはみ出たグリフ形状のはみ出し部分。

3.20

位置決め点 (position point)    通常はグリフ形状を可視化する前に表示面の現位置に対応させる,グ

リフ座標系の点であるグリフ配置量。

3.21

姿勢 (posture)    グリフの形状又はグリフの集合の形状が傾斜して見える定性的な程度。傾斜によっ

てデザインが変化したり字体が変化したりする。

3.22

表示面  (presentation surface)    表現処理が管理する表示媒体(紙,図形表示装置など)の仮想表現。

その上ですべてのグリフ形状を可視化する。

3.23

プロポーション (proportionate width)   一つのグリフ又はグリフ集合についての,送りのフォント高

に対する比。

3.24

ステム  (stem)    グリフ形状の主要ストローク。

3.25

ウェイト (weight)    一つのグリフ又はグリフ集合についての,ステム幅のフォント高に対する比。

3.26

表記方向  (writing mode)    組版システムなどの表記系でテキストを組んでいく方向。通常はその際

のグリフの公称送り方向を示す。例えば,右向き,左向き,下向きなど。

4.

表記法  この規格では,データ型を規定するに当たって,フォント交換様式に用いる実際の抽象デー

タ構文とは独立した形で,拡張した BNF(Backus-Naur Form, バッカス・ナウア記法)を用いて形式的な

定義を与える。

拡張した BNF の構成要素は,次のとおりとする。

甲乙丙

構文要素

::=

規則の定義

要素の選択(又は)

要素の区切り

[・・・]

省略可能な要素

(・・・)

要素のグループ

(・・・)*

グループ内の要素の 0∼n 回の繰り返し

(・・・)

グループ内の要素の 1∼n 回の繰り返し

“.

リテラル(.

.そのもの)

−−.

注釈

(a)

甲::=乙,丙:構文要素の甲を,構文要素の乙の次に構文要素の丙を並べた構文要素列(順序付きリ


4

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

スト)として定義する。

(b)

甲::=乙|丙: 構文要素の甲を,構文要素の乙又は構文要素の丙として定義する。

(c)

甲::=(乙|丙)

[丁]

:  構文要素の甲を,構文要素の乙又は構文要素の丙の次に,構文要素の丁を並

べた構文要素列として定義する。構文要素の丁は省略することができる。

(d)

甲::=(乙|丙)*:  構文要素の甲を,構文要素の乙又は構文要素の丙が 0 個以上並ぶ構文要素列とし

て定義する。

(e)

甲::=(乙,丙,

“foo”

:  構文要素の甲を,構文要素の乙,構文要素の丙及び直要素の“foo”その

ものを並べた構文要素列を,1 個以上並べた構文要素列として定義する。

8.

に示す形式的なデータ型の定義は,この規格に適合するすべての情報交換様式で表現しなければなら

ない情報の集合を規定する。拡張性,下位方向互換性及び上位方向互換性に関する一般的な体系的原則が

保てる限り,8.で規定するデータ又は構造そのものの構成で交換様式を実現しなくてもよい。この規格に

適合する交換様式は,その抽象構文で利用できる最も効率的な符号化方式を採用してよい。

特に,この規格で規定する属性及び属性リストの名前は,その名前と値との対応がつく限り,交換様式

の中でデータとして直接符号化しなくてよい。

属性及び属性リストの名前の完全形は,8.で定義する属性ごとに,その属性構造化名の BNF による定義

を与えて規定する。符号化に依存しないインタフェースに提供するために,交換様式の中で符号化した名

前をその完全形に拡張することは,そこでの解析処理の責務とする。

5.

データ型

5.1

一般  フォント資源の中でこれ以上の細分化できない情報の基本単位を,要素データ型という。要

素データ型を基本の組立て要素として集めたものを,複合データ型という。

5.

は,この規格で用いる要素データ型及び複合データ型を規定する。これらデータ型に対する形式的な

構文及び符号化方法は,JIS X 4162 で規定する。

5.2

属性及び属性リスト  フォント資源情報を表現するために用いる基本的なデータ型を,属性という。

属性は,概念的には“名前”

“型”

“値”の組合せとして定義される。ここで“名前”は,その属性を一

意に識別する。これを属性名という。

“型”は,属性値のデータ型を示す。これを属性データ型という。

“値”

の意味と解釈は,属性名及びその属性を用いる文脈によって決まる。これを属性値という。

8.

では,フォント資源の属性を規定するとともに,そのデータ型を詳細に規定する。その結果,ISO 属

性については,属性名そのものが対応する属性値の意味及びデータ型も規定することになる。しかし,非

ISO 属性のデータ型は,5.で規定する要素データ型及び複合データ型を用いて明示的に定義しなければな

らない。例えば,フォント資源の中で用いるフォントファミリ名を識別するための属性は,属性名

FONTFAMILY をもつ。この属性名は,その属性値のデータ型が“名前”であると規定する。その属性値

の例に“クーリエ”がある。

属性は,関連項目ごとにまとめて,属性リストとしてもよい。属性リストは,あるオブジェクトの 0 個

以上の属性の集合となる。その属性は,すべて同一種別の属性名をもつ。同じ型の属性リスト中の項目を

指定するために,属性名の種別を特別に設定することがある。例えば,属性名“WEIGHT”及び“POSTURE”

は,記述フォント資源属性を指定するために特別に設定した,フォント資源属性名という種別に属する。

属性の値は,それ自身属性リストとなることがある(つまり,そのデータ型が“属性リスト”

。したが

って属性リストが,実質的に他の属性リストの中に入れ子になることがある。一般的には,この入れ子は

幾らでも繰り返してよく,幾らでも複雑な階層的データ構造を構築してもよい。しかし,実際には特定の


5

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

属性を定義する文脈が入れ子の重なりを制限することになる。

属性リストを用いることで,それが順序付きであれ順序なしであれ,ISO フォント資源データ及び非 ISO

フォント資源データに対して定義を与え一般的な拡張を施すことが可能となる。この規格で規定しないフ

ォント資源属性を,非 ISO 属性という。

5.3

値及び値リスト  それぞれの属性は,それに関連する値をもつ。値は,終端値,すなわち,整数の

ような単純なデータ型であっても,単純なデータ型の値のリスト(これを値リストという。

)であっても,

それ自身属性リストであってもよい。

値リストは,属性リストとは違って,属性の内容を規定できる場合に用いる。特に,その属性値を並べ

る正確な順序を規定できるときには,順序付き値リストを用いる。

この規格に適合するフォント資源の中で使う属性値のデータ型は,次のいずれかでなければならない。

5.3.1

属性 (property)    “名前”・“型”・“値”の組合せからなるデータ構造。

5.3.2

属性リスト (property-list)   0 個以上の関連する属性のリスト。高位の属性の値となることがある。

ある特定の順序に並ぶ順序付きと指定してもよい。

5.3.3

値リスト (value-list)    属性の“型”・“値”の対が 0 個以上並んだリスト。通常は,すべて同一の

データ型となる。ある特定の順序に並ぶ順序付きと指定してもよい。

5.3.4

固有データ (proprietary-data)    この規格が規定するデータ型によっては表現できない 2 進数情報

を含むデータ構造。これらの情報は,通常,本質的に独占的なものであり,法的契約によって保護されて

いる。これらの情報は,交換してもよいが,必ずしもフォント資源のすべての利用者に理解できるもので

なくてもよい。固有データは,次の内容を含む。

−省略可能なメッセージ(通常,データ所有権の表示がある。

−省略可能な暗号化キー

バイトの任意の 2 進データ。暗号化キーに従って暗号化してあることもある。

5.3.5

照合列  (match-string)    図形文字(制御文字を含めてもよい。)の順序付きの列。この図形文字及

び制御文字は,ISO 8824 が規定する文字集合の文字とし,照合列は,照合に使うことを意図した文字列と

する。

5.3.6

メッセージ (message)    図形文字(制御文字を含めてもよい。)の順序付きの列。この図形文字及

び制御文字は,ISO 8824 が規定する文字集合の文字とし,メッセージは,利用者への情報表示を意図した,

人間に判読可能な文字列とする。

5.3.7

オクテット列 (octet-string)    順序付きのオクテットの列。

5.3.8

オクテット (octet)   8 ビットからなるバイト。

5.3.9

整数 (integer)    −2

31

から 2

31

−1 までの範囲の符号付き整数。

5.3.10

非負整数 (cardinal)   0 から 2

31

−1 までの範囲の符号なし整数。

5.3.11

コード (code)   0 から 2

8

−1 までの範囲の非負整数。

5.3.12

有理数 (rational)    二つの整数の比(分子/分母)として表した符合付き有理数。分母は,1 から

2

31

−1 までの範囲とする。

5.3.13

相対有理数 (rel-rational)    グリフ座標系の単位に対して相対的に表した有理数。

5.3.14

角度 (angle)    度で表した,−360 より大きく+360 より小さい範囲の有理数。グリフ座標系の原

点を中心として,軸の正方向から反時計回りに測る。

5.3.15

構造化名 (structured-name)   構造をもって構成した名前。5.4 参照。

5.3.16

論理値  (boolean)    “TRUE”又は“FALSE”。


6

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

5.4

構造化名  この規格群では,主要な命名手段に構造化名を用い,その交換様式を JIS X 4162 附属書

B

で規定する。構造化名は,分散型計算機系の中のオブジェクトを,時間と空間にまたがってあいまいさ

なく一意に識別する。

5.4.1

5.4.2 では,JIS X 4162

附属書 を適用して,この規格群で使う構造化名を規定する。この規格群

では,構造化名を,ISO/IEC 9070 で規定する正規形を使って表記する。

5.4.1

ISO/IEC 9541

名及び ISO/IEC 10036 名  ISO/IEC 9541 名は,正規形で表した命名権実体が“ISO/IEC 

9541-1

”である構造化名とする。すべての ISO/IEC 9541 名は,この規格による定義のために予約済みとす

る。その例が,8.で規定するフォント資源の属性である。文脈が十分に名前を限定しているため,交換す

べき属性名を唯一に特定できる場合には,ISO/IEC 9541 名から構造化名の一部を省略してもよい。

備考  この命名権実体は,ASN.1 形式では  {1 0 9541 1}  と表記する。

ISO/IEC 10036 名は,正規形で表した命名権実体が“ISO/IEC 10036/RA”である構造化名とする。すべて

の ISO/IEC 10036 名は.ISO/IEC 10036 によって特に認可された登録機関が定義するので,予約済みとす

る。その例が,6.で規定するグリフ名とそれに関する登録機関である。文脈が十分に名前を限定している

ため,交換すべきグリフ名又はグリフ集合名を唯一に特定できる場合には,ISO/IEC 10036 名から構造化名

の一部を省略してもよい。

備考  この命名権実体は,ASN1 形式では  {1 1 10036 }  と表記する。

この規格に適合するフォント資源中の ISO/IEC 9541 名及び ISO/IEC 10036 名のテキスト表現の内容は,

符号化文字集合 ISO 646 IRV を用いて符号化しなければならない。

備考1. ISO/IEC

9541名及び ISO/IEC 10036名に用いることのできる文字は,JIS X 4162附属書 で規

定する。

2. ISO/IEC

9541 名及び ISO/IEC 10036 名は,次の特徴をもつ構造化名の集合を提供するために

予約済みとする。つまり構造化名を,その利用希望者が分散環境で命名を行っても,どこで

も認識でき,利用できるものとする。フォント関連項目及び名前の種別は,ISO 登録手続き

に従って,この規格の対応する箇条で規定する。

3. ISO/IEC

9541 名又は ISO/IEC 10036 名として登録済みとなっている名前以外の構造化属性名,

構造化グリフ集合名及び構造化グリフ名は,この規定の体系の中で利用してもよい。ただし,

この規格群は,その意味を規定しない。

5.4.2

ICD0010

名  ICD0010 名は,命名権実体の表示が“ICD0010”である登録済み組織の作る構造化名

とする。その組織符号は,番号だけで構成しなければならない。すべての ICD0010 名は,ISO 6523 に基づ

き,その SIO(

1

)

として ICD(

2

)

値 0010 をもつ書体業界組織の命名権実体によって特に認可された登録機関が

定義するので,予約済みとする。

(

1

)  SIO Structure for Identification of Organizations

(

2

)  ICD International Code Designator

備考  この命名権実体は,ASN.1 形式で  {1 3 10}  と表記する。

フォント情報交換の目的でフォント資源情報の登録機関を作る際には,命名権実体の表示“ICD0010”

を 用 い て 組 織 を 登 録 す る こ と を 推 奨 す る 。 例 え ば , 組 織 XYZ が フ ォ ン ト 資 源 名

“ICD0010/1234//FontNames::Garamond−Bold−Italic−Condensed”を作るには,命名権実体 ICD0010 が,

組織 XYZ 対しての命名権実体の表示“1234”を,発行しなければならない。

5.5

形式的表記  次の BNF 表記によって,この規格のデータ型の,形式的定義を与える。

  属性  ::=属性名,

[属性型,

]属性値


7

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  属性名  ::=  構造化名

  属性型  ::=  −−  次のいずれかのデータ型を表す識別子の符号化表現とする。

属性リスト,順序付き属性リスト,

値リスト,順序付き値リスト,論理値,

構造化名,照合列,メッセージ,

オクテット列,オクテット,整数,非負整数,コード,

有理数,相対有理数,角度,固有データ

  属性値  ::=  値|複合値

  複合値  ::=  値リスト|順序付き値リスト|

                    属性リスト|順序付き属性リスト

  値リスト  ::= (値)*−−  順序なし

  順序付き値リスト  :: =  (値)*−−  順序付き

  属性リスト  ::= (属性)*−−  順序なし

  順序付き属性リスト  ::= (属性)*−−  順序付き

  値  ::=  論理値|構造化名|

照合列|メッセージ|オクテット列|

オクテット|整数|非負整数|コード|有理数|

相対有理数|角度|固有データ

  論理値  ::=  −−  TRUE 又は FALSE。

  構造化名  ::=  −−  5.4 参照。

  照合列  ::=  −−  照合に使うことを意図した,図形文字(制御文字を含めてもよい。

)の順序付き

列。この文字は,ISO 8824 が規定する文字集合の文字とする。

  メッセージ  ::=−−  利用者への情報表示を意図した,図形文字(制御文字を含めてもよい。

)の順

序付き列。この文字は,ISO 8824 が規定する文字集合の文字とする。

  オクテット列  ::= (オクテット)*

  オクテット  ::=  −−  8 ビットからなるバイト

  整数  ::=−−  −2

31

から 2

31

−1 までの範囲の符号付き整数。

  非負整数  ::=  −−  0 から 2

32

−1 までの範囲の符号なし整数。

  コード  ::=  −−  0 から 2

8

−1 までの範囲の符号なし整数の符号化表現。

  有理数  ::=  分子[,分母]−−指定しないときの分母は 1 とする。

  相対有理数  ::=  分子[,分母]−−    指定しないときの分母は,グリフ座標系の基準

分母値とし,基準分母値の指定がないときには 1 とする。

  角度  ::=  分子[,分母]−−  −360 より大きく+360 より小さい範囲の,度で表した角度。

              グリフ座標系の原点を中心として,軸の正方向から反時計回りに測る。

  固有データ  ::=  [個有データメッセージ,

                    [個有データキー,

                      固有データ本体

  分子  ::=  −−  −2

31

から 2

31

−1 までの範囲の符号付き整数。

  分母  ::=  −−  1 から 2

31

−1 までの範囲の符号付き整数。

  固有データメッセージ  ::=  メッセージ


8

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  固有データキー  ::=  オクテット列

  固有データ本体  ::=  オクテット列

6.

グリフ識別

6.1

一般  グリフは,デザインに依存しないその形状及びグリフ記述によって区別する(例えば,“||−2

重括弧,開始記号,部分拡張記号”と“||−中心ボックスバー,2 重縦線”とは別のグリフである。

。一般

的にグリフは,5.の構造化名の定義による,グリフ構造化名で識別する。

例えば,

“ICD0010/1234//A”又は“ICD0010/1234//789”は,命名権実体 XYZ が規定する,ラテン大文字

“A”のグリフの名前である。

この命名法は,グリフ名の文字列の符号化を規定するものではない。特に,登録済み命名権実体の識別

子を含む完全なグリフ構造化名をグリフごとに符号化することを規定するものではない。

共通する記述をもつグリフを参照する場合には,利用者は,グリフ識別を一意に行えるように,最も他

と区別しやすく利用可能なグリフを使うことが望ましい。例えば,ハイフンが必要な時には,

“−  −ハイ

フン  マイナス”ではなく,

“−  −ハイフン”を使うほうがよい。

6.2

ISO/IEC 10036

グリフ名  ISO/IEC 10036 グリフは,構造化名で命名するグリフとする。その構造化

名に含まれる所有者名は,ISO/IEC 10036 が認可した登録権実体を識別する。世界中で定義し利用するす

べてのグリフに対して,あいまいさのないグリフ識別子を一意に生成するために,ISO/IEC 10036 に基づ

いてグリフの識別を行う。グリフ形状とグリフ記述の組合せによってグリフ識別子を区別し,デザインの

違いによって区別することはない。

ISO/IEC 10036 グリフは,その正規形が“ISO/IEC 10036/RA//Glyphs::nnnn”である構造化名で識別する。

ここで“nnnn”は,0 でない数字で始まる数字列とし,10 進数で 1 から 2

32

−1 までの整数とする。

6.3

ISO/IEC 10036

グリフ登録権実体  ISO/IEC 10036 グリフの登録権実体として活動する組織は,

ISO/IECJTC1 規則の中の登録権実体の指定及び運用の規定に従い,ISO 及び IEC の理事会が,この規格群

のために指定する。登録権実体の名前,所在地及び登録手続きについては,ISO/IEC 10036 が規定する。

7.

グリフ集合識別

7.1

一般  グリフ集合は,グリフを識別して集めたものとし,その集合に含まれるグリフの構造化名の

一覧表によって定義する。一般的にグリフ集合は,5.4 の構造化名の定義に従った,グリフ集合構造化名で

識別する。例えば,

“ICD0010/1234//Westem European”又は“ICD0010/1234//6789”は,命名権実体 XYZ

が規定する,西欧のグリフ集合の名前である。

ISO/IEC 10036 グリフを用いてグリフ集合を定義することが望ましいが,グリフ集合に,それ以外のグリ

フを含んでもよい。さらに,ISO/IEC 10036 グリフ集合を用いること,又は ISO/IEC 10036 グリフ集合と

ISO/IEC 10036 グリフとに基づく複合集合を用いることが望ましいが,グリフ集合構造化名は,ISO に登録

した名前でなくてもよい。

7.2

ISO/IEC 10036

グリフ集合名  ISO/IEC 10036 グリフ集合は,構造化名で命名するグリフ集合とする。

その構造化名に含まれる所有者名は,ISO/IEC 10036 が認可し登録権実体を識別する。ISO/IEC 10036 グリ

フ集合は,ISO/IEC 10036 グリフだけで構成する。フォントの効率的な生成と利用の基礎となる,広く認め

られた比較的少数のグリフ集合を確立するために,ISO/IEC 10036 グリフ集合を定義する。

ISO/IEC 10036 グリフ集合は,その正規形が“ISO/IEC 10036/RA//Collections::nnnn”である構造化名で識

別する。ここで“nnnn”は,0 でない数字で始まる数字列とし,10 進数で 1 から 2

32

−1 までの整数とする。


9

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

7.3

ISO/IEC 10036

グリフ集合登録権実体  ISO/IEC 10036 グリフ集合の登録権実体として活動する組織

は,ISO/IEC JTC1 規則の中の登録権実体の指定及び運用の規定に従い,ISO 及び IEC の理事会が,この規

格群のために指定する。登録権実体の名前,所在地及び登録手続きについては,ISO/IEC 10036 が規定す

る。

8.

フォント資源

8.1

一般  フォント資源は,任意の個数の ISO フォント属性及び非 ISO フォント属性からなり,装置独

立なフォント資源名によって一意に識別する。フォント資源の属性は,フォント資源属性の構造化名であ

る属性名をもつ属性リストによって定義する。例えば,CAPHEIGHT は,フォント資源のグリフ座標系中

での大きさを示す属性名である。

フォント資源のデータ構造では,表記方向依存の属性をまとめて,表記方向ごとの値の集合とする。こ

れらを方向依存属性とよぶ。多くのグリフ配置量及びフォント配置量は,方向依存属性である。フォント

資源は,記述属性の集合を含んでいてもよい。これらの属性を記述属性とよぶ。記述属性は,特定の表記

方向とは独立に,フォント資源のグリフ表現全体にわたる特徴を記述する。グリフ形状特有の情報は,形

状属性の集合としてまとめる。これらの属性を,グリフ形状表現属性(ISO/IEC 9541-3 参照)とよぶ。

フォント資源の構造を次に示す。ここで字下げは,構造の入れ子を表す。

フォント資源名属性

記述属性リスト

方向依存属性リスト

表記方向依存属性リスト(1 個又は複数)

グリフ配置量属性リスト(1 個又は複数)

グリフ形状表現属性リスト(1 個又は複数)

フォント資源は,必ずしもこれらの属性リストのすべてをもつ必要はない。フォント供給者,フォント

処理系及びフォント応用は,実務上又は契約上の理由によって,フォント資源を部分集合に分割すること

を要求してもよい。しかし,この規格群では,フォント資源は概念的にこれらすべての属性リストを含ん

でいるものとする。

この規格群のフォント資源属性は,命名権実体“ISO/IEC 954-1”がついたフォント資源属性構造化名を

もつ。

フォント資源を定義する際には,利用者がフォント資源を最大限に利用できるように,そのフォント資

源にできるだけ多くの属性を定義することが望ましい。

8.1.2

以降では,フォント資源の記述属性及び方向依存属性を,それぞれの属性値の型及び意味を与える

ことによって定義する。特に指定がない限りグリフ座標系上のすべての寸法及び位置は,再現装置や形状

表現技法とは独立とする。

備考  フォント資源の間で,相矛盾するフォント資源属性値をもってもよい。例えば,あるフォント

資源の中の幾つか,又はすべてのグリフが,実はイタリックデザインでなくても,イタリック

の値をもつ POSTURE 属性をもってもよい。

8.1.1

フォント資源名  フォント資源名属性は,特定のフォント資源中に含まれるすべての情報を参照す

るための,あいまいさのない識別子を指定する。

フォント資源名属性は,8.5 で規定する。


10

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.1.2

フォント資源記述属性  記述属性リストは,フォント資源を全体として特徴付けるフォント資源属

性を含む。それらの属性は,表記方向とは独立である。例えば,フォントファミリ,ウェイト,姿勢,グ

リフ総量など。

フォント選択,フォント代替及び文書組版処理に関係する記述属性リストは,8.6 で規定する。

8.1.3

フォント資源方向依存属性  この規格のフォント資源体系は,複数の表記方向に対応できるが,記

述属性及びグリフ形状属性は,それぞれ一つの集合とする。多くのフォント配置量情報は,表記方向に依

存する。そのため,フォント資源の構造によって,各属性が表記方向依存か否かを区別し,どの属性値が

どの表記方向に関連しているかを識別する。

フォント資源の記述属性リスト及び方向依存属性リストをまとめたものは,通常フォント資源の配置量

と呼ばれている。これは文書組版処理に関係する。方向依存属性は,表不面上にグリフ形状表現を位置決

めするために,表示処理も使用する。

8.1.3.1

表記方向属性  表記方向属性は,フォント資源について,与えられた表記方向での範囲及び大き

さを記述する。

表記方向属性は,8.7 に規定する。

8.1.3.2

グリフ配置量属性  グリフ配置量属性リストは,グリフ記述情報及びグリフ配置量情報を含む。

グリフ配置量情報は,表記方向ごとに個々のグリフの突出,送りなどの大きさを与える。

グリフ配置量属性リストは,8.8 で規定する。

8.1.4

グリフ形状表現属性  グリフ形状表現属性リストは,表記方向に独立なフォント資源に関するグリ

フ形状表現の情報及び形状表現技法の情報の集合とする。

表示処理に関係するグリフ形状表現属性リストは,ISO/IEC 9541-3 で規定する。

8.1.5

フォント資源データ型の形式的定義  フォント資源のデータ型は,BNF 記法で形式的に定義する。

  フォント資源  ::=[フォント名属性,

                    [フォント記述属性リスト,

                    [表記方向属性リスト,

                    [形状属性リスト,

                    [属性リスト]

非 ISO 属性及び非 ISO 属性リストは,この規格群で定義した属性リストに入れ子にして使うことが望ま

しい。

各属性及び属性リストは,8.5 以降においてそのデータ型を BNF 記法によって形式的に定義する。

8.2

グリフ座標系  グリフ形状及び配置量は,グリフ座標系とよぶ 2 次元デカルト座標系によって定義

する。そこでは,軸は右方向を,y 軸は上方向を正とする。例えば水平・垂直のような方向は,グリフ座

標系での方向とし,表示面や文書座標系での方向ではない。表現技法に依存する形状記述は,その表現技

法固有の座標系を用いて定義してもよい。そのときには,表現技法固有の座標系とグリフ座標系との変換

を指定しておけばよい。

フォント資源を定義する際には,グリフ座標系ではグリフは正立,すなわちグリフの頭部は通常 軸の

正方向に位置する,という習慣に従うことが望ましい。

グリフ座標系内での寸法は,グリフのボディサイズに対応する比として記述する。ボディサイズは,ス

カラ量の基準値とする。フォント資源をディジタル化するのに用いた x格子の幅を単位とする整数値で

示すことが多い。フォント資源のほとんどの配置量情報及びグリフ形状は,基準値に対して相対的に指定

する。属性 RELUNITS は,ボディサイズに等しい整数を相対有理数表現での分母として固定する。したが


11

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

って,グリフ座標系は,相対有理数で表現するので RELUNITS の指定の有無によって不連続にも連続にも

なる。

グリフ間の距離は,ボディサイズに対する符号なしの比で定義する。位置は,符号付きの 座標及び y

座標で定義する。個々の座標は,ボディサイズに対する比とし,通常はグリフ座標系(

図 参照)の原点

に対して定義する。

備考  印刷文字用フォントの寸法は,伝統的にボディサイズ,すなわち印刷ポイントかミリメートル

で計測した高さ,で記述する。したがって,各種の寸法は,ボディサイズに相対的なものとす

る。通常ボディサイズでは指定してないフォント,例えばフォントの寸法を水平ピッチで指定

する事務機用フォント,に対しては,フォント資源を定義する際に,何らかの合理性のあるボ

ディサイズを割り当てることによって,各種の寸法がグリフ座標系でそのボディサイズと相対

的なものとなるようにしなければならない。例えば通常 1 インチに 6 行が印字されるクーリエ

10 ピッチフォントには,1/6 インチに相当するボディサイズを指定すればよい。

図 1  LEFTTORIGHT 表記方向の代表的ラテングリフを表したグリフ座標系

8.3

線形変倍モデル  この規格群のフォントモデルでは,フォント資源に含まれている配置量及び形状

表現情報に,幾何学的線形変換を可能とする。

グリフ座標系での位置及び距離(例えば,グリフ位置,送り点,平均送りなど)は,ボデイサイズに一

様に変倍(scaling)する。例えば,ボディサイズの半分と定義した距離は,ボディサイズが 10mm のときは

5mm,ボディサイズが 100mm のときは 50mm となる。すべての変倍は,グリフ座標系の原点を基準点と

して実行する。

x

方向 方向とで倍率が異なる非同形変倍 (anamorphic scaling) は,最小非同形変倍率及び最大非同形変

倍率を与える方向依存属性,すなわち MINANASCALE 及び MAXANASCALE(8.7.1.15 参照)で指定した


12

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

範囲内でフォント資源に適用してよい。このとき,位置や距離の要素 及び は,それぞれ独立した 

向及び 方向の倍率で変倍する。方向の倍率を S

x

y

方向の倍率を S

y

とするとき,グリフ座標系の点  (P

x

P

y

)  及び距離  (D

x

D

y

)  を変倍した点  (P

x

P

y

)  及び距離  (D

x

D

y

)  は次式のとおりとする。

P

x

S

x

×P

x

P

y

S

y

×P

y

D

x

S

x

×D

x

D

y

S

y

×D

y

フォントを設計するに際して,その書体デザインでの配置量の変更及びフォントサイズに依存する形状

が忠実に再現できるように,フォント供給者は,複数のフォント資源母体(マスター)を設けてもよい。

この再現を保証するために設計寸法,最小寸法及び最大寸法を与える記述属性,すなわち DSNSIZE,

MINSIZE 及び MAXSIZE(8.6.17 参照)を使うことができる。これらの母体では,MINSIZE から MAXSIZE

までのボディサイズに対して自由に線形変倍を行うことができる。

フォント資源母体に,非線形変倍を施したものは,他の母体と区別がつかなくなることがある。このよ

うなフォント資源の製作者は,フォント資源名の空間をあいまいさのないものとするために,フォント資

源名(8.5FONTNAME 属性)の中に“Notes,Book,Display”などの,母体の意図された使用法の表示を

原則として含めなければならない。これらのフォント資源を使う組版処理は,個々の母体を同じフォント

ファミリではあるが独立した配置量及び形状表現情報をもっている,論理的に異なるフォント資源として

扱うことが望ましい。

8.4

拡張性  フォント資源の交換及び処理が進むにつれ,この規格群には,新しい機能のために新たな

記述が必要になる。この規格群を基に他の規格がつくられ,それらに適合する製品が開発されていくだろ

うから,ここで定義するフォント資源体系は,ISO 及び非 ISO の両方のフォント情報の合理的拡張に耐え

るよう作られている。その拡張は,所定の ISO 改訂手続きに従わなければならない。

この規格群の拡張は,この規格群の現在の版と上位方向にも下位方向にも互換性があるような方法で作

らなければならない。この規格群の旧版に適合した実装が,フォント資源の変更なしに新版に適合して処

理できるならば,その拡張は下位方向互換とする。この規格群の将来の版に適合した実装が,この規格群

の既存の版に適合するフォント資源を変更することなしに処理できるならば,その拡張は上位方向互換と

する。

下位方向互換を保証するために,将来のこの規格群への改訂は,既存の属性の意味を変更せずに,新し

い属性又は部分的に重複した属性を追加するだけに制限しなければならない。この場合,版情報を与える

記述属性,すなわち STANDARDVERSION(8.6.2 参照)の値は,改訂を反映するように更新しなければな

らない。この規格での属性リストの体系は,上位方向互換を保証する。

フォント資源の利用者は,その属性名若しくはデータ型が不明の非 ISO 属性又はそこで扱えない非 ISO

属性を無視するのがよい。しかし,一般的なフォント資源の交換では,そのようなデータもそのまま第三

者が利用できるようにすることが望ましい。

8.5

FONTNAME

  属性 FONTNAME は,そのデータ型を構造化名とし,装置に依存しないフォント資

源の名前を示す。この名前は,データ供給者(属性 DATASOURCE に示す。

)が割り当てる。

  FONTNAME 属性  ::=  FONTNAME 属性名,FONTNAME 属性値

  FONTNAME 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//FONTNAME

  FONTNAME 属性値  ::=  構造化名


13

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

参考 FONTNAME 属性は,世界のフォント資源の仮想的大規模分散データベースの中で、時間的空

間的制約を越えてそのフォント資源を識別する明確な方法を提供する。

8.6

FONTDESCRIPTION

  属性 FONTDESCRIPTION は,特定の表記方向又はグリフ形状表現に依存せ

ずに,フォント資源を包括的に記述するすべての属性を指定した属性リストとする。

  FONTDESCRIPTION 属性  ::=  FONTDESCRIPTION 属性名,

                                 FONTDESCRIPTION 属性値の属性リスト

  FONTDESCRIPTION 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//FONTDESCRIPTION

  FONTDESCRIPTION 属性値の属性リスト  ::=

                            (DATAVERSION 属性|STANDARDVERSION 属性|

                              DATASOURCE 属性|DATACOPYRIGHT 属性|

                              DSNSOURCE 属性|DSNCOPYRIGHT 属性|

                              RELUNITS 属性|TYPEFACE 属性|

                              FONTFAMILY 属性|POSTURE 属性|

                              POSTUREANGLE 属性|WEEGHT 属性|

                              PROPWIDTH 属性|STRUCTURE 属性|

                              DSNGROUP 属性|GLYPHCOMP 属性|

                              DSNSIZE 属性|MINSIZE 属性|

                              MAXSIZE 属性|CAPHEIGHT 属性|

                              LCHEIGHT 属性|MINFEATSZ 属性|

                              NOMCAPSTEMWIDTH 属性|

                              NOMLCSTEMWIDTH 属性|

                              NOMWRMODE 属性|属性リスト)*

8.6.1

8.6.23 では,この規格群でのフォント資源の記述属性を規定する。ここに示した記述属性を並べ

る順序は,任意でよい。

8.6.1

DATAVERSION

  属性 DATAVERSION は,フォント資源データの版情報を与える,三つの値の順

序付き値リストとする。つまり,データの主版番号及び副版番号を示す二つの非負整数並びに ISO 8824

によるデータの最新更新日付とする。

  DATAVERSION 属性  ::=  DATAVERSION 属性名,DATAVERSION 属性値の値リスト

  DATAVERSION 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//DATAVERSION

  DATAVERSION 属性値の値リスト  ::=  主版番号,

                                        副版番号,

                                        最新更新日付

  主版番号  ::=  非負整数

  副版番号  ::=  非負整数

  最新更新日付  ::=  −−  ISO 8824 による

8.6.2

STANDARDVERSION

  属性 STANDARDVERSION は,そのデータ型を非負整数とし,フォント

資源構造の規格適合性表示として,この規格に一致する ISO/IEC 9541-1 の版情報を示す。この値は,

ISO/IEC 9541-1

又はその修正 (amendment) を刊行した年とする(

例  1991)。


14

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  STANDARDVERSION 属性  ::=  STANDARDVERSION 属性名,STANDARDVERSION 属性値

  STANDARDVERSION 属性名  ::=  構造化名

                                   −−  ISO/IEC 9541-1//STANDARDVERSION

  STANDARDVERSION 属性値  ::=  非負整数

8.6.3

DATASOURCE

  属性 DATASOURCE は,そのデータ型を構造化名とし,フォント資源データの供

給者の名前又はフォント資源がもつ情報を最後に修正した組織の名前を示す。

  DATASOURCE 属性  ::=  DATASOURCE 属性名,DATASOURCE 属性値

  DATASOURCE 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//DATASOURCE

  DATASOURCE 属性値  ::=  構造化名

8.6.4

DATACOPYRIGHT

  属性 DATACOPYRIGHT は,そのデータ型をメッセージとし,フォント資源

中にあるディジタルフォントデータの法的所有者の版権情報を示す。

  DATACOPYRIGHT 属性  ::=  DATACOPYRIGHT 属性名,DATACOPYRIGHT 属性値

  DATACOPYRIGHT 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//DATACOPYRIGHT

  DATACOPYRIGHT 属性値  ::=  メッセージ

参考  データ所有権情報は,法又は契約に必要なフォント資源の要素であり,その情報の表現に用い

る符号化又は記録様式には依存しない。

8.6.5

DSNSOURCE

  属性 DSNSOURCE は,そのデータ型を構造化名とし,書体デザイン供給者の組織

の名前を示す。

  DSNSOURCE 属性  ::=  DSNSOURCE 属性名,DSNSOURCE 属性値

  DSNSOURCE 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//DSNSOURCE

  DSNSOURCE 属性値  ::=  構造化名

8.6.6

DSNCOPYRIGHT

  属性 DSNCOPYRIGHT は,そのデータ型をメッセージとし,フォント資源に

表現される書体デザインの法的所有者の版権情報を示す。

  DSNCOPYRIGHT 属性  ::=  DSNCOPYRIGHT 属性名,DSNCOPYRIGHT 属性値

  DSNCOPYRIGHT 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//DSNCOPYRIGHT

  DSNCOPYRIGHT 属性値  ::=  メッセージ

参考  書体デザイン及び登録商標の保護に関する法律は,国によって異なる。DSNCOPYRIGHT は,

DATACOPYRIGHT(データ所有権)とともに,法又は契約で必要なフォント資源の要素であり,

その情報の表現に用いる符号化又は記録様式には依存しない。

8.6.7

RELUNITS

  属性 RELUNITS は,そのデータ型を非負整数とし,グリフ座標系の 軸方向に測っ

たボディサイズが相対単位数の何倍であるかを示す。

  RELUNITS 属性  ::=  RELUNITS 属性名,RELUNITS 属性値

  RELUNITS 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//RELUNITS

  RELUNITS 属性値  ::=  非負整数

備考  フォント資源の中に RELUNITS 属性を与えた場合,その値は,ボディサイズが離散的なグリフ


15

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

座標系での単位の何倍になっているかを示す。この値は,フォント資源の中のデータ型が相対

有理数である属性の分母となる。RELUNITS 属性を与えない場合は,座標系は連続となり,す

べての値は有理数で表すことになる。この場合,データ型が相対有理数である属性のほとんど

には分子分母がともに必要となる。

8.6.8

TYPEFACE

  属性 TYPEFACE は,そのデータ型をメッセージとし,書体デザインの名前を一部の

省略もせずに示す。

  TYPEFACE 属性  ::=  TYPEFACE 属性名,TYPEFACE 属性値

  TYPEFACE 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//TYPEFACE

  TYPEFACE 属性値  ::=  メッセージ

備考 TYPEFACE 属性の値は,普通に印刷業界で使われている書体の業界名称で,フォントファミリ

名,ウェイト,姿勢,字幅などの内容を含んでいる。この名前は,あいまいであってもかまわ

ないが,利用者が書体を識別できる表示にしなければならない。

8.6.9

FONTFAMILY

  属性 FONTFAMILY は,そのデータ型を照合文字列とし,フォントファミリの名

前を示す。

  FONTFAMILY 属性  ::=  FONTFAMILY 属性名,FONTFAMILY 属性値

  FONTFAMILY 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//FONTFAMILY

  FONTFAMILY 属性値  ::=  照合文字列

8.6.10  POSTURE

  属性 POSTURE は,そのデータ型をコードとし,フォント資源の書体の姿勢を符号化

して示す。姿勢コードは,次のいずれかとする。

0:適用しない。

1:直立デザイン(例えばローマン体)。

2:斜体。デザイン又は形の変化なしに,直立デザインを公称送りの方向に傾ける。

3:逆方向斜体。デザイン又は形の変化なしに,直立デザインを公称送りの逆方向に傾ける。

4:イタリック体。デザイン又は形を変化させて公称送りの方向に傾ける。

5:逆方向イタリック体。公称送りの逆方向に傾けたイタリック体。

6:その他

0∼6 以外の姿勢コードは,将来の標準化のために確保する。

  POSTURE 属性  ::=  POSTURE 属性名,POSTURE 属性値

  POSTURE 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//POSTURE

  POSTURE 属性値  ::=  コード

8.6.11  POSTUREANGLE

  属性 POSTUREANGLE は,そのデータ型を角度とし,書体デザインの姿勢の

公称角度を示す。

  POSTUREANGLE 属性  ::=  POSTUREANGLE 属性名,POSTUREANGLE 属性値

  POSTUREANGLE 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//POSTUREANGLE

  POSTUREANGLE 属性値  ::=  角度

備考 POSTUREANGLE 属性の値は,通常,グリフ座標系の第 1 象限及び第 2 象限の 75∼105 度の間


16

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

で定義する。ラテンフォントのイタリック体及び斜体では通常 90 度より小さい。

8.6.12  WEIGHT

  属性 WEIGHT は,そのデータ型をコードとし,同一のデータ供給者(DATASOURCE

に示す。

)のフォントファミリ(FONTFAMILY に示す。)の全フォント資源と比べたときの,そのフォン

ト資源の書体のウェイトを符号化して示す。書体のウェイトは,データ供給者が決める。書体のウェイト

コードは,次のいずれかとする。

0:適用しない。

1:ウルトラライト(フォント高に対してグリフステム幅の比率が最小)。

2:エキストラライト。

3:ライト。

4:セミライト。

5:ミディアム。

6:セミボールド。

7:ボールド。

8:エキストラボールド。

9:ウルトラボールド(フォント高に対してグリフステム幅の比率の最大)。

  ウェイトコードの大小は,ウェイトの大小を表す。0∼9 以外のウェイトコードは,将来の標準化のため

に確保する。

  WEIGHT 属性  ::=  WEIGHT 属性名,WEIGHT 属性値

  WEIGHT 属性名  ::=  構造化名

                          −−  ISO/IEC 9541-1//WEIGHT

  WEIGHT 属性値  ::=  コード

参考  全フォント資源及び全フォント供給者にわたって照合するための,フォントファミリに依存し

ない絶対ウェイトの近似値は,次のとおりに NOMCAPSTEMWIDTH(公称大文字ステム幅)及

び CAPHEIGT(キャップハイト)を使って求めることができる。

絶対ウェイト=NOMCAPSTEMWIDTH/CAPHEIGHT

8.6.13  PROPWIDTH

  属 性 PROPWIDTH は , そ の デ ー タ 型 を コ ー ド と し , 同 一 の デ ー タ 供 給 者

(DATASOURCE に示す。

)のフォントファミリ(FONTFAMILY に示す。

)の全フォント資源と比べたとき

の,そのフォント資源の書体の字幅を符号化して示す。字幅は,データ供給者が決める。字幅コードは,

次のいずれかとする。

0:適用しない。

1:ウルトラコンデンス(フォント高に対してグリフ幅の比率が最小)。

2:エキストラコンデンス。

3:コンデンス。

4:セミコンデンス。

5:ミディアム。

6:セミエキスバンド。

7:エキスバンド。

8:エキストラエキスバンド。

9:ウルトラエキスバンド(フォント高に対してグリフ幅の比率が最大)。

  字幅コードの大小は,字幅の広狭を表す。0∼9 以外の字幅コードは,将来の標準化のために確保する。


17

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  PROPWIDTH 属性  :: =  PROPWIDTH 属性名,PROPWIDTH 属性値

  PROPWIDTH 属性名  :: =  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//PROPWIDTH

  PROPWIDTH 属性値  :: =  コード

参考  全フォント資源及び全フォント供給者にわたって照合するための,フォントファミリに依存し

ない絶対字幅の近似値は,次のとおりに AVGCAPESCX 又は AVGCAPESCY(平均大文字送り)

及び CAPHEIGHT(キャップハイト)を使って求めることができる。

絶対字幅=AVGCAPESC [X or Y] /CAPHEIGHT

8.6.14  STRUCTURE

  属性 STRUCTURE は,そのデータ型をコードとし,フォント資源のグリフ形状の

ストロークの構造を符号化して示す。構造コードは,次のいずれかとする。

0:未定義又は適用しない。

1:ソリッド。ストロークの中の空白や模様を含まない形状。

2:アウトライン。ストロークの外側の縁だけの形状。

0∼2 以外の構造コードは,将来の標準化のために確保する。

  STRUCTURE 属性  ::=  STRUCTURE 属性名,STRUCTURE 属性値

  STRUCTURE 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//STRUCTURE

  STRUCTURE 属性値  ::=  コード

備考  構造コードは,DSNGROUP(デザイン分類)によるデザイン分類を補足するものではない。

8.6.15  DSNGROUP

  属性 DSNGROUP は,フォント資源の書体のデザイン分類を,

附属書 に定めた分

類方式の水準に従って示している,三つのコードの順序付き属性値リストとする。コードは,

附属書 

従って,最高位の水準,すなわち最も一般的な水準から並べる。

  その他のデザイン分類コードは,将来の標準化のために確保する。

  DSNGROUP 属性  ::=  DSNGROUP 属性名,DSNGROUP 属性値の値リスト

  DSNGROUP 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//DSNGROUP

  DSNGROUP 属性値の値リスト  :: =  デザイン大分類,デザイン中分類,デザイン小分類

  デザイン大分類  ::=  コード

  デザイン中分類  ::=  コード

  デザイン小分類  ::=  コード

参考  属性 WEIGHT,PROPWIDTH,POSTURE 及び STRUCTURE は,デザイン分類の要素について,

印刷書体デザインの変化,例えば,バスカービル  ローマン (Baskerville Roman),バスカービ

ル  ボールド  イタリック  (Baskerville Bold Italic),バスカービル  エクスパンド  アウトライ

ン  (Baskerville Expand Outline)  などをより詳細に示す。

8.6.16 GLYPHCOM P

属性 GLYPHCOMP は,フォント資源の各表記方向に含まれるグリフ識別子の和集

合を定義する順序付き属性リストとする。

この属性リストには,8.6.16.1 から 8.6.16.5 に規定する属性を構文規則で示す順番に指定する。これらの

属性は,いずれも省くことができる。この属性リストによってグリフ総量 (glyph complement) が定まる。

  GLYPHCOMP 属性  ::=  GLYPHCOMP 属性名,

                          GLYPHCOMP 属性値の属性リスト


18

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  GLYPHCOMP 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//GLYPHCOMP

  GLYPHCOMP 属性値の属性リスト  ::=  [NUMGLYPHS 属性,

                                        [INCGLYPHCOLS 属性,

                                        [EXCGLYPHCOLS 属性,

                                        [INCGLYPHS 属性,

                                        [EXCGLYPHS 属性,

                                        [属性リスト]

備考  個々の表記方向に対しては,グリフ総量のすべてのグリフに対してグリフ配置量が指定してな

くてもよい。

8.6.16.1  NUMGLYPHS

  属性 NUMGLYPHS は,そのデータ型を非負整数とし,フォント資源のグリフ総

量中のグリフ識別子の個数を示す。

  NUMGLYPHS 属性  ::=  NUMGLYPHS 属性名,NUMGLYPHS 属性値

  NUMGLYPHS 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//NUMGLYPHS

  NUMGLYPHS 属性値  ::=  非負整数

8.6.16.2  INCGLYPHCOLS

  属性 INCGLYPHCOLS は,グリフ集合構造化名を並べた値リストとする。こ

の属性は,これらのグリフ集合中のグリフがグリフ総量に含まれることを示す。ただし,グリフ総量に関

する他の属性によって変更されることがある(グリフ集合については,7.参照)

  INCGLYPHCOLS 属性  ::=  INCGLYPHCOLS 属性名,INCGLYPHCOLS 属性値の値リスト

  INCGLYPHCOLS 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//INCGLYPHCOLS

  INCGLYPHCOLS 属性値の値リスト  ::=(グリフ集合名)

  グリフ集合名  ::=  構造化名

8.6.16.3  EXCGLYPHCOLS

  属性 EXCGLYPHCOLS は,グリフ集合構造化名を並べた値リストとする。

この属性は,これらのグリフ集合中のグリフがグリフ総量に含まれないことを示す。

  EXCGLYPHCOLS 属性  ::=  EXCGLYPHCOLS 属性名,EXCGLYPHCOLS 属性値の値リスト

  EXCGLYPHCOLS 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//EXCGLYPHCOLS

  EXCGLYPHCOLS 属性値の値リスト  :: =(グリフ集合名)

8.6.16.4  INCGLYPHS

  属性 INCGLYPHS は,グリフ構造化名を並べた値リストとする。この属性は,こ

れらのグリフがグリフ総量に含まれることを示す。ただし,グリフ総量に関する他の属性によって変更さ

れることがある。

  INCGLYPHS 属性  ::=  INCGLYPHS 属性名,INCGLYPHS 属性値の値リスト

  INCGLYPHS 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//INCGLYPHS

  INCGLYPHS 属性値の値リスト  ::=(グリフ名)

  グリフ名  ::=  構造化名

8.6.16.5  EXCGLYPHS

  属性 EXCGLYPHS は,グリフ構造化名を並べた値リストとする。この属性は,

これらのグリフがグリフ総量に含まれないことを示す。


19

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  EXCGLYPHS 属性  ::=  EXCGLYPHS 属性名,EXCGLYPHS 属性値の値リスト

  EXCGLYPHS 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//EXCGLYPHS

  EXCGLYPHS 属性値の値リスト  ::=(グリフ名)

8.6.17  DSNSIZE

MINSIZEMAXSIZE  属性 DSNSIZE は,そのデータ型を有理数とし,フォント資源

をその大きさで使うようにデザインした,ミリメートル単位の推奨ボディサイズを示す。この推奨ボディ

サイズは,デザイン供給者 (DSNSOURCE) が決める。フォント参照でフォントサイズを陽に指定しない

限り,この属性値がボディサイズとして使われる。

属性 MINSIZE 及び MAXSIZE は,そのデータ型を有理数とし,ボディサイズの推奨最小値及び推奨最大

値をミリメートル単位で表す。これらの属性は,デザイン供給者がフォント資源の設計に当たって線形変

倍の範囲として採用した値を示す。DSNSIZE,MINSIZE 及び MAXSIZE が等しければ,そのフォント資源

が,そのボディサイズでだけ使うようにデザインされたことを示す。

属性 DSNSIZE・MINSIZE・MAXSIZE の属性を使用して,複数のフォント母体を定義できるので,大きさ

に応じた書体デザインが可能となる。

  DSNSIZE 属性  ::=  DSNSIZE 属性名,DSNSIZE 属性値

  DSNSIZE 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//DSNSIZE

  DSNSIZE 属性値  ::=  有理数

  MINSIZE 属性  ::=  MINSIZE 属性名,MINSIZE 属性値

  MINSIZE 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//MINSIZE

  MINSIZE 属性値  ::=  有理数

  MAXSIZE 属性  ::=  MAXSIZE 属性名,MAXSIZE 属性値

  MAXSIZE 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//MAXSIZE

  MAXSIZE 属性値  ::=  有理数

参考  フォント資源が現実に使用され可視化される寸法は,フォント資源から直接に決まるのではな

く,フォント資源を可視化する表示装置によって決定されるのが普通である。その決定は,末

端利用者による直接・間接の制御,例えば文書中の指定に従う。

8.6.18  CAPHEIGHT

  属性 CAPHEIGHT は,そのデータ型を相対有理数(符号なし)とし,フォント資

源の大文字グリフの公称高さを示す。この公称高さは,データ供給者 (DATASOURCE) が決める。フォン

ト資源が,大文字“X”のグリフを含む(ラテン,ギリシア,キリルなど)ならば,この属性は,

“X”の

公称高さとすることが望ましい。

  CAPHEIGHT 属性  ::=  CAPHEIGHT 属性名,CAPHEIGHT 属性値

  CAPHEIGHT 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//CAPHEIGHT

  CAPHEIGHT 属性値  ::=  相対有理数  −−  符号なし


20

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.6.19  LCHEIGHT

  属性 LCHEIGHT は,そのデータ型を相対有理数(符号なし)とし,フォント資源の

小文字グリフの公称高さを示す。この公称高さは,データ供給者 (DATASOURCE) が決める。フォント資

源が,小文字“x”のグリフを含む(ラテン,キリルなど)ならば,この属性は,

x”の公称高さとするこ

とが望ましい。

  LCHEIGHT 属性  ::=  LCHEIGHT 属性名,LCHEIGHT 属性値

  LCHEIGHT 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//LCHEIGHT

  LCHEIGHT 属性値  ::=  相対有理数  −−  符号なし

備考  属性 LCHEIGHT は,小文字グリフを含まないフォント資源(表意グリフ,ヘブライなど)では,

CA-PHEIGHT と等しくなるように定義する。

8.6.20  MINFEATSZ

  属性 MINFEATSZ は,そのデータ型を相対有理数(符号なし)とし,フォント資源

のグリフ形状での再現可能な限界分解能の大きさを示す。

  MINFEATSZ 属性  ::=  MINFEATSZ 属性名,MINFEATSZ 属性値

  MINFEATSZ 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//MINFEATSZ

  MINFEATSZ 属性値  ::=  相対有理数  −−  符号なし

参考  属性 MINFEATSZ は,例えば,ストロークやセリフの太さで示される。

8.6.21  NOMCAPSTEMWIDTH

  属性 NOMCAPSTEMWIDTH は,そのデータ型を相対有理数(符号なし)

と し , フ ォ ン ト 資 源 の 大 文 字 グ リ フ の 主 ス テ ム の 公 称 幅 を 示 す 。 こ の 公 称 幅 は , 姿 勢 角 度

(POSTUREANGLE)  に対して垂直に測った値として,データ供給者 (DATASOURCE) が決める。フォント

資源が,ラテン文字の大文字“I”のグリフを含むならば,この属性は“I”の公称ステム幅とすることが

望ましい。

  NOMCAPSTEMWIDTH 属性  ::=  NOMCAPSTEMWIDTH 属性名,NOMCAPSTEMWIDTH 属性値

  NOMCAPSTHMWIDTH 属性名  ::=  構造化名

                                     −−  ISO/IEC 9541-1//NOMCAPSTEMWIDTH

  NOMCAPSTEMWIDTH 属性値  ::=  相対有理数  −−  符号なし

8.6.22  NOMLCSTEMWIDTH

  属性 NOMLCSTEMWIDTH は,そのデータ型を相対有理数(符号なし)

と し , フ ォ ン ト 資 源 の 小 文 字 グ リ フ の 主 ス テ ム の 公 称 幅 を 示 す 。 こ の 公 称 幅 は , 姿 勢 角 度

(POSTUREANGLE)  に対して垂直に測った値として,データ供給者 (DATASOURCE) が決める。フォント

資源が,ラテン文字の小文字“i”のグリフを含むならば,この属性は“i”の公称ステム幅とすることが

望ましい。

  NOMLCSTEMWIDTH 属性  ::=  NOMLCSTEMWIDTH 属性名,NOMLCSTEMWIDTH 属性値

  NOMLCSTEMWIDTH 属性名  ::=  構造化名

                                    −−  ISO/IEC 9541-1//NOMLCSTEMWIDTH

  NOMLCSTEMWIDTH 属性値  ::=  相対有理数  −−  符号なし

備考  属性 NOMLCSTEMWIDTH は,小文字グリフを含まないフォント資源(表意グリフ,ヘブライ

など)では,NOMCAPSTEMWIDTH と等しくなるように定義する。

8.6.23  NOMWRMODE

  属性 NOMWRMODE は,そのデータ型を構造化名とし,フォント参照に表記方

向の指定がない場合に使用する公称表記方向の名前を示す。この名前は,WRMODENAME(8.7.1.1 参照)

に指定できる表記方向を示す構造化名の一つとする。


21

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  NOMWRMODE 属性  ::=  NOMWRMODE 属性名,NOMWRMODE 属性値

  NOMWRMODE 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//NOMWRMODE

  NOMWRMODE 属性値  ::=  構造化名

8.7

WRMODES

  フォント資源属性の中には,その値が表記方向に依存するものがある。これらの属性

の値は,表記方向ごとにまとめて指定する。これによって,グリフ形状表現に関する属性が複数の表記方

向で共用できる。

表記方向は,その表記方向を表す構造化名によって示す。表記方向は,表記系での文字組みに対応し,

グリフ座標系内での向きで指定する。その向きは,通常フォントの公称送りの方向となっている。そのよ

うな方向の例には,LEFT-TO-RIGHT(右向き)

,TOP-TO-BOTTOM(下向き)

,RIGHT-TO-LEFT(左向き)

などがある(

図 1,図 2,図 参照)。

図 2  TOP-TO-BOTTOM 表記方向における代表的な表意グリフ

属性 WRMODES は,フォント資源に関するすべての表記方向属性を定める属性リストとする。

  WRMODES 属性  ::=  WRMODES 属性名,WRMODES 属性値の属性リスト

  WRMODES 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//WRMODES

  WRMODES 属性値の属性リスト  ::=  (WRMODE 属性|属性リスト)*

8.7.1

WRMODE

  属性 WRMODE は,表記方向及びその方向依存属性を定める属性リストとする。この

属性リストは,表記方向ごとに指定する。

  WRMODE 属性  ::=  WRMODE 属性名,WRMODE 属性値の属性リスト

  WRMODE 属性名  ::=  構造化名


22

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

                          −−  ISO/IEC 9541-1//WRMODE

  WRMODE 属性値の属性リスト  ::=  WRMODENAME 属性,

                                  (NOMESCDIR 属性|ESCCLASS 属性|

                                    AVGESCX 属性|AVGESCY 属性|

                                    AVGLCESCX 属性|AVGLCHSCY 属性|

                                    AVGCPESCX 属性|AVGCPESCY 属性|

                                    TABESCX 属性|TABESCY 属性|

                                    MAXFONTEXT 属性|SECTORS 属性|

                                    ESCADJS 属性|MINESCADJSZE 属性|

                                    MAXESCADJSZE 属性|SCORES 属性|

                                    VSCRIPTS 属性|MINLINESP 属性|

                                    MINANASCALE 属性|MAXANASCALE 属性|

                                    NOMALIGN 属性|ALIGNMODES 属性|

                                    COPYFITS 属性|DSNWORDADD 属性|

                                    MINWORDADD 属性|MAXWORDADD 属性|

                                    DSNWORDAMPL 属性|MINWORDAMPL 属性|

                                    MAXWORDAMPL 属性|DSNLETTERADD 属性|

                                    MINLETTERADD 属性|MAXLETTERADD 属性|

                                    DSNLETTERAMPL 属性|MINLETTERAMPL 属性|

                                    MAXLETTERAMPL 属性|GLYPHMETRICS 属性|

                                    属性リスト)*

図 3  RIGHTTOLEFT 表記方向における代表的なアラビアグリフ


23

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

どの WRMODENAME 属性値も,WRMODES 属性値の属性リストの中に一度しか現れてはならない。さ

らに,WRMODENAME 属性は,それぞれの WRMODES 属性値の属性リストの先頭に指定しなければなら

ない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.7.1.1

8.7.1.20 で WRMODES 属性値の属性リスト内に指定できるフォント属性を規定する。

8.7.1.1

WRMODENAME

  属性 WRMODENAME は,そのデータ型を構造化名とし,表記方向を示す。

この規格群の表記方向を示す構造化名は,次のとおりとする。

  LEFT-TO-RIGHT:  公称送りが,水平に左から右,すなわち,0 度方向であるような表記系のテキス

                      トの通常の文字組み方向(例えば,ラテン,キリル,ギリシャ,横組漢字・かな)

  RIGHT-TO-LEFT:  公称送りが,水平に右から左,すなわち,180 度方向であるような表記系のテキ

                      ストの通常の文字組み方向(例えば,ヘブライ,アラビア)

  TOP-TO-BOTTOM:  公称送りが,垂直に上から下,すなわち,270 度方向であるような表記系のテキ

                      ストの通常の文字組み組み方向(例えば,縦組漢字・かな)

  WRMODENAME 属性  ::=  WRMODENAME 属性名,WRMODENAME 属性値

  WRMODENAME 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//WRMODENAME

  WRMODENAME 属性値  ::=  構造化名

備考  その他の表記方向名を表す構造化名は,この規格では規定しない。

8.7.1.2

NOMESCDIR

  属性 NOMESCDIR は,そのデータ型を角度とし,その表記方向での送り方向の

公称角度を示す。

  NOMESCDIR 属性  ::=  NOMESCDIR 属性名,NOMESCDIR 属性値

  NOMESCDIR 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//NOMESCDIR

  NOMESCDIR 属性値  ::=  角度

8.7.1.3

ESCCLASS

  属性 ESCCLASS は,そのデータ型をコードとし,その表記方向での送りクラスを

符号化して示す。送りクラスコードは,次のいずれかとする。

1:単一字幅。グリフの正味送りはすべて同一とする。

2:プロポーショナル。正味送りはグリフによって異なる。

  ESCCLASS 属性  ::=  ESCCLASS 属性名,ESCCLASS 属性値

  ESCCLASS 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//ESCCLASS

  ESCCLASS 属性値  ::=  コード

参考  文字セルフォントは,伝統的なタイプライタ文字セルモデルに基づく単一字幅フォント資源の

特別な場合である。すなわち,グリフはテキスト列及びテキスト行を形作るため,同一の幅と

同一の高さをもつ長方形としてモデル化される。すべてのグリフは,同一の送りをもち,その

セルの外側に突出する部分がない。すなわち,MAXFONTEXT(最大フォント範囲)は,グリ

フの PX,PY で決まる位置決め点及び EX,EY で決まる送り点と,公称送り方向に対して左右

の MINLINESP(最小行間隔)とで決まる長方形を超えることはない。

8.7.1.4

AVGESCX

AVGESCY  属性 AVGESCX 及び AVGESCY は,そのデータ型を相対有理数とし,

それぞれその表記方向でのすべてのグリフの正味送り距離の絶対値の単純算術平均の 要素及び 要素を

示す。これらの属性は,フォント資源中に指定しなければ,その値をゼロとする。


24

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  AVGESCX 属性  ::=  AVGESCX 属性名,AVGESCX 属性値

  AVGESCX 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//AVGESCX

  AVGESCX 属性値  ::=  相対有理数

  AVGESCY 属性  ::=  AVGESCY 属性名,AVGESCY 属性値

  AVGESCY 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//AVGESCY

  AVGESCY 属性値  ::=  相対有理数

備考  フォント資源のその表記方向での送りクラス (ESCCLASS) が単一字幅であれば,平均送りは

各グリフの送りと等しい。

8.7.1.5

AVGLCESCX

AVGLCESCY  属性 AVGLCESCX 及び AVGLCESCY は,そのデータ型を相対有

理数とし,それぞれ,その表記方向の小文字グリフの正味送り距離の絶対値の単純算術平均の 要素及び

y

要素を示す。小文字グリフには,ラテン小文字“a∼z”のグリフに加えて,それらのアクセント付きグ

リフを含める。これらの属性は,フォント資源中に指定しなければ,その値をゼロとする。

  AVGLCESCX 属性  ::=  AVGLCESCX 属性名,AVGLCESCX 属性値

  AVGLCESCX 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//AVGLCESCX

  AVGLCESCX 属性値  ::=  相対有理数

  AVGLCESCY 属性  ::=  AVGLCESCY 属性名,AVGLCESCY 属性値

  AVGLCESCY 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//AVGLCESCY

  AVGLCESCY 属性値  ::=  相対有理数

備考 AVGLCESCX 及び AVGLCESCY の値は,表意グリフやヘブライなど小文字グリフをもたないフ

ォント資源表記方向では,それぞれ AVGCAPESCX 及び AVGCAPESCY と等しい値とする。

8.7.1.6

AVGCAPESCX

AVGCAPESCY  属性 AVGCAPESCX 及び AVGCAPESCY は,そのデータ型を

相対有理数とし,それぞれその表記方向の大文字グリフの正味送り距離の絶対値の単純算術平均の 要素

及び 要素を示す。大文字グリフには,ラテン大文字“A∼Z“のグリフに加えてそれらのアクセント付き

グリフを含める。これらの属性は,フォント資源中に指定しなければ,その値をゼロとする。

  AVGCAPESCX 属性  ::=  AVGCAPESCX 属性名,AVGCAPESCX 属性値

  AVGCAPESCX 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//AVGCAPESCX

  AVGCAPESCX 属性値  ::=  相対有理数

  AVGCAPESCY 属性  ::=  AVGCAPESCY 属性名,AVGCAPESCY 属性値

  AVGCAPESCY 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//AVGCAPESCY

  AVGCAPESCY 属性値  ::=  相対有理数


25

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.7.1.7

TABESCX

TABESCY  属性 TABESCX 及び TABESCY は,そのデータ型を相対有理数とし,そ

れぞれ表組み用数字(連数字用数字)グリフ及び使用可能な通貨記号グリフの正味送りの符号付き 要素

及び 要素を示す。ラテンフォントでは,表組み用数字はアラビア数字の“0∼9“とする。フォント資源

中のこの表記方向で数字が,表組みに使えないときには,これらの属性値をゼロとする。

  TABESCX 属性  ::=  TABESCX 属性名,TABESCX 属性値

  TABESCX 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//TABESCX

  TABESCX 属性値  ::=  相対有理数

  TABESCY 属性  ::=  TABESCY 属性名,TABESCY 属性値

  TABESCY 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//TABESCY

  TABESCY 属性値  ::=  相対有理数

8.7.1.8

MAXFONTEXT

  属性 MAXFONTEXT は,フォント範囲の最小の 要素及び 要素並びに最大

の 要素及び 要素を示す,4 個の相対有理数の順序付き値リストとする。フォント範囲の最小の 要素

及び 要素は,それぞれその表記方向におけるすべてのグリフのグリフ範囲の 要素及び 要素の符号付

き最小値とする。フォント範囲の最大の 要素及び 要素も同様に定める。

  MAXFONTEXT 属性  ::=  MAXFONTEXT 属性名,MAXFONTEXT 属性値の値リスト

  MAXFONTEXT 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//MAXFONTEXT

  MAXFONTEXT 属性値の値リスト  ::=

                       MAXFONTEXT 属性の x 最小値,MAXFONTEXT 属性の y 最小値,

                       MAXFONTEXT 属性の x 最大値,MAXFONTEXT 属性の y 最大値

  MAXFONTEXT 属性の x 最小値  ::=  相対有理数

  MAXFONTEXT 属性の y 最小値  ::=  相対有理数

  MAXFONTEXT 属性の x 最大値  ::=  相対有理数

  MAXFONTEXT 属性の y 最大値  ::=  相対有理数

8.7.1.9

SECTORS

  フォント資源の中には,グリフ対送り調整のほとんどを,それぞれのグリフについ

て定義した区域別の前方調整データ及び後方調整データだけを使って行うものもある。区域は連続して,

フォント資源のその表記方向での公称送りの向きの帯になり,それぞれのグリフ形状を覆う。これらの帯

同志に重なりがあってもよい。

属性 SECTORS は,フォント資源のその表記方向での区域別対送り調整に関しての,区域の個数及び大

きさを定義する,区域データの順序付きの値リストとする。それぞれの区域データは二つの相対有理数デ

ータからなる順序付きの値リストとし,そのそれぞれはその区域の左端及び右端を表す。このとき,左端

及び右端は,フォント資源のその表記方向での公称送り方向 (NOMESCDIR) に向かって左右で示す。

区域データは,左端の値について大きいほうから順に並べる。その個数及び順序は,その表記方向での,

それぞれのグリフについて区域別の前方調整値及び後方調整値を並べる際の個数及び順序に等しい[グリ

フごとの,区域別対送り調整値を与える属性(SPEAFORWDX,SPEAFORWDY,SPEABACKWDX 及び

SPEABACKWDY,8.8.1.5.1.3)を参照のこと。]。

  SECTORS 属性  ::=  SECTORS 属性名,SECTORS 属性値の値リスト


26

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  SHCTORS 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//SECTORS

  SECTORS 属性値の値リスト  ::=(区域データ)

                                     −−  区域左端の減少順に順序付き

  区域データ  ::=  区域左端,区域右端

  区域左端  ::=  相対有理数

  区域右端  ::=  相対有理数

8.7.1.10  ESCADJS

  属性 ESCADJS は,その表記方向で続けて可視化されるグリフの送り調整を指示する,

クラス対送り調整及び変倍送り調整を指定する属性リストを並べた属性リストとする。

  ESCADJS 属性  ::=  ESCADJS 属性名,ESCADJS 属性値の属性リスト

  ESCADJS 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//ESCADJS

  ESCADJS 属性値の属性リスト  ::=  (ESCADJ 属性|属性リスト)*

8.7.1.10.1  ESCADJ

  属性 ESCADJ は,その表記方向での一つの送り調整モードを定義する属性リストと

する。この属性は,送り調整モードごとに繰り返す。

  ESCADJ 属性  ::=  ESCADJ 属性名,ESCADJ 属性値の属性リスト

  ESCADJ 属性名  ::=  構造化名

                          −−  ISO/IEC 9541-1//ESCADJ

  ESCADJ 属性値の属性リスト  ::=  ESCADJNAME 属性,

                                     (CPEA 属性|

                                       SEC 属性|

                                       属性リスト)*

ESCADJNAME 属性は,ESCADJS 属性の文脈の中で一意でなければならず,ESCADJ 属性値の属性リス

トの最初になければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.7.1.10.1.1  ESCADJNAME

  属性 ESCADJNAME は,送り調整モードを示す構造化名とする。

この規格の送り調整モード名は,次のとおりとする。

LOOSE:ルーズフィット用送り調整モード

NORMAL:通常フィット用送り調整モード

KERN:カーンフィット用送り調整モード

TIGHT:タイトフィット用送り調整モード

TOUCH:グリフ形状が接触する送り調整モード

  ESCADJNAME 属性  ::=  ESCADJNAME 属性名,ESCADJNAME 属性値

  ESCADJNAME 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//ESCADJNAME

  ESCADJNAME 属性値  ::=  構造化名

備考  他の送り調整モード構造化名を用いてもよい。ただし,その意味はこの規格では規定しない。 


27

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.7.1.10.1.2  CPEA

  フォント資源の中には,グリフをその前方形状.後方形状について似たものどうしに

クラス分けし,ほとんどのグリフ対送り調整をこのクラス間での数値化した値を使って行うものがある。

このために,そのフォント資源の表記方法での送り調整モードごとに x 方向・y 方向の 2 次元配列を設け

る。それぞれのグリフには,そのグリフがどの前方送り調整クラスに属するかを示す属性を設けて,それ

を使って 2 次元配列から具体的なグリフ対についての送り調整値を計算する。

属性 CPEA は,その送り調整クラスで使うクラス対送り調整用の属性を並べた属性リストとする。この

属性は,グリフの前方送り調整クラス・後方送り調整クラスに基づいて以後のグリフに付いて対送り調整

を行うことを指示する。

  CPEA 属性  ::=  CPEA 属性名,CPEA 属性値の属性リスト

  CPEA 属性名  ::=  構造化名

                        −−  ISO/IEC 9541-1//CPEA

  CPEA 属性値の属性リスト  ::=  (NCPEAFORWD 属性|

                                    NCPEABACKWD 属性|

                                    CPEAX 属性|

                                    CPEAY 属性|

                                    属性リスト)*

NCPEAFORWD 属性及び NCPEABACKWD 属性は,必す(須)とする。

8.7.1.10.1.2.1  NCPEAFORWD

NCPEABACKWD  属性 NCPEAFORWD 及び NCPEABACKWD は,その

データ型を非負整数とし,それぞれそのクラス対送り調整での前方送り調整クラスの個数及び後方送り調

整クラスの個数を表す。

  NCPEAFORWD 属性  ::=  NCPEAFORWD 属性名,NCPEAFORWD 属性値

  NCPEAFORWD 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//NCPEAFORWD

  NCPEAFORWD 属性値  ::=  非負整数

  NCPEABACKWD 属性  ::=  NCPEABACKWD 属性名,NCPEABACKWD 属性値

  NCPEABACKWD 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//NCPEABACKWD

  NCPEABACKWD 属性値  ::=  非負整数

8.7.1.10.1.2.2  CPEAX

CPEAY  属性 CPEAX 及び CPEAY は,そのクラス対送り調整において隣合うグリ

フの前方送り調整クラスと後方送り調整クラス(8.8.1.6CPEAI 参照)の組合せに対する推奨対送り調整値

を並べた順序付き値リストとする。属性 CPEAX は,成分に対する値リストとし,属性 CPEAY は,

分に対する値リストとする。

それぞれの値リストには,NCPEABACKWD×NCPEAFORWD の 2 次値配列のすべての要素を,2 次元

めの添字のほうを速く動かした順に並べる。この 2 次元配列の 1 次元めの添字は,前方送り調整クラスを

表し,2 次元めの添字は,後方送り調整クラスを表す。

  CPEAX 属性  ::=  CPEAX 属性名,CPEAX 属性値の値リスト

  CPHAX 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//CPEAX

  CPEAX 属性値の値リスト  ::=(クラス対送り調整値)

  −−  N 行 M 列の配列を行の順に一列に並


28

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

べる

  クラス対送り調整値  ::=  相対有理数

  CPEAY 属性  ::=  CPEAY 属性名,CPEAY 属性値の値リスト

  CPEAY 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//CPEAY

  CPEAY 属性値の値リスト  ::=(クラス対送り調整値)+  −−  N 行 M 列の配列を行の順に一列に並

べる。

そのクラス対送り調整において,成分を与える値リストを CPEAX とし,成分を与える値リストを

CPEAY とする。更に,グリフ A の前方送り調整クラスを i とし,グリフ B の後方送り調整クラスを j とす

る。このとき,グリフ A と B が隣合う場所の対送り調整値は,次のとおりとする。

CPEAX [(i*NCPEABACKWD)  +j]

CPEAY [(i*NCPEABACKWD)  +j]

8.7.1.10.1.3  SEC

  変倍送り補正は,線形変倍をしたものを補正するために,ある表記方向でのほとんどの

グリフの横へ一定量の空間を追加又は削除することを推奨している。そのような補正は,通常目標とする

フォント寸法に反比例する。すなわち,字間の空間は,目標とするフォント寸法が増加すると減少する。

目標とするフォント寸法は,フォント参照で指定がない限り,フォント資源を実際に可視化する寸法とす

る。そのような線形関数を幾つか定義してもよい。その各々は,通常“トラック”と呼ばれる。

属性 SEC は,

、その送り調整モードのための変倍送り補正を指定する属性を並べた属性リストとする。

その属性は,字間送り調整をフォント寸法の関数として表す。この調整の対象となるのは,変倍調整グリ

フ(8.8.1.7EAI 参照)だけとする。

  SEC 属性  ::=  SEC 属性名,SEC 属性値の属性リスト

  SEC 属性名  ::=  構造化名

                       −−  ISO/IEC 9541-1//SEC

  SEC 属性値の属性リスト  ::=  (SECX 属性|

                                   SECY 属性|

                                   属性リスト)*

8.7.1.10.1.3.1  SECX

SECY  属性 SECX 及び SECY は,その変倍送り補正での変倍補正範囲を並べた順

序付き値リストとする。属性 SECX は 要素を表し,属性 SECY は 要素を表す。各変倍補正範囲は,特

定フォント寸法に関する変倍送り補正を与える変倍補正寸法及び変倍補正値の順序付き値リストとする。

変倍補正寸法は,適用する変倍送り補正値が作られているミリメートル単位の推奨フォント寸法を示す

有理数とする。変倍補正値は,推奨変倍送り補正の 要素又は 要素を示す相対有理数とする。この補正

は,二分してグリフの送りの前後に均等に施す。

それぞれの変倍補正範囲は,実際には,補正対象とする範囲の始点又は終点,及びその点での補正値を

定義する。直接指定されていないフォント寸法に対しての適切な送り補正を計算するには,線形補間を実

行するのが望ましい。最初の変倍補正範囲の変倍補正値は,その変倍補正寸法以下のすべてのフォント寸

法に適用し,最後の変倍補正範囲の変倍補正値は,その変倍補正寸法以上のすべてのフォント寸法に適用

する。

  SECX 属性  ::=  SECX 属性名,SECX 属性値の値リスト

  SECX 属性名  ::=  構造化名


29

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

                        −−  ISO/IEC 9541-1//SECX

  SECX 属性値の値リスト  ::= (変倍補正範囲)

  変倍補正範囲  ::=  変倍補正寸法,変倍補正値

  変倍補正寸法  ::=  有理数

  変倍補正値  ::=  相対有理数

  SECY 属性  ::=  SECY 属性名,SECY 属性値の値リスト

  SECY 属性名  ::=  構造化名

                       −−  ISO/IEC 9541-1//SECY

  SECY 属性値の値リスト  ::= (変倍補正範囲)

8.7.1.11  MINESCADJSZE

MAXESCADJSZE  属性 MINESCADJSZE 及び MAXESCADJSZE は,そのデ

ータ型を有理数とし,それぞれ,フォント寸法範囲の推奨最小値及び推奨最大値を示す。デザイン供給者

(DSNSOURCE)  は,その範囲内で,対送り調整,クラス対送り調整及び区域対送り調整のグリフ属性が,

その表記方向に関し利用可能であるように設定する。各寸法は,ミリメートル単位で指定する。

  MINESCADJSZE 属性  ::=  MINESCADJSZE 属性名,MINESCADJSZE 属性値

  MINESCADJSZE 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//MINESCADJSZE

  MINESCADJSZE 属性値  ::=  有理数

  MAXESCADJSZE 属性  ::=  MAXESCADJSZE 属性名,MAXESCADJSZE 属性値

  MAXESCADJSZE 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//MAXESCADJSZE

  MAXESCADJSZE 属性値  ::=  有理数

8.7.1.12  SCORES

  傍線は,送り方向と平行にテキスト列を貫いたけい線,又は沿ったけい線で,しばし

ば強調のために使う。一般に使われる傍線の種類には,下線,上線及び中線(ストライクアウトともいう。

がある。この属性リストは,漢字の圏点も傍線の一種として扱う。

属性 SCORES は,その表記方向での個々の傍線を定義する属性を並べた属性リストとする。この傍線を

定義する属性には,通常,その傍線の構造化名,その傍線を作り出す変換及びその傍線の線幅を与える属

性を含む。

  SCORES 属性  ::=  SCORES 属性名,SCORES 属性値の属性リスト

  SCORES 属性名  ::=  構造化名

                          −−  ISO/IEC 9541-1//SCORES

  SCORES 属性値の属性リスト  ::=  (SCORE 属性|属性リスト)*

8.7.1.12.1  SCORE

  属性 SCORE は,その表記方向の傍線を定義する属性リストとする。この属性は,フ

ォント資源のその表記方向の傍線ごとに繰り返す。

  SCORE 属性  ::=  SCORE 属性名,SCORE 属性値の属性リスト

  SCORE 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//SCORE

  SCORE 属性値の属性リスト  ::=  SCORENAME 属性,

                                 (SCOREOFFSETX 属性|


30

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

                                   SCOREOFFSETY 属性|

                                   SCORETHICK 属性|

                                   属性リスト)*

SCORENAME 属性は,SCORES 属性の文脈の中で一意でなければならず,SCORE 属性値の属性リスト

の先頭に指定しなければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.7.1.12.1.1  SCORENAME

  属性 SCORENAME は,そのデータ型を構造化名とし,傍線の種類を示す。

この規格の傍線名は,次のとおりとする。

RIGHTSCORE: 送り方向から反時計回り 270 度方向(すなわち,送りに沿って右側)に描く傍線。その

表記方向の,

フォントの右端近くに描く傍線。

表記方向が LEFT-TO-RIGHT のときには,

下線となる。

LEFTSCORE: 送り方向から反時計回り 90 度方向(すなわち,送りに沿って左側)に描く傍線。その表

記方向の,フォントの左端近くに描く傍線。表記方向が LEFT-TO-RIGHT のときには,

上線となる。

THROUGHSCORE:その表記方向においてグリフの視覚的中心を貫いて描く傍線。

KENDOT: 送り方向から反時計回り 90 度の位置にある線上で,その表記方向の,フォントの左側(す

なわち,送りに沿って左側)近くの,文字幅の中心に点を置く。漢字及びかなにおける利用

を意図しており,圏点は強調を示し,ラテンフォントの下線に似た働きをする。

  SCORENAME 属性  ::=  SCORENAME 属性名,SCORENAME 属性値

  SCORENAME 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//SCORENAME

  SCORENAME 属性値  ::=  構造化名

他の構造化傍線名を用いてもよい。ただし,その意味はこの規格では規定しない。

8.7.1.12.1.2  SCOREOFFSETX

SCOREOFFSETY  属性 SCOREOFFSETX 及び SCOREOFFSETY は,そ

のデータ型を相対有理数とし,それぞれ,親となるテキストの現位置決め点から指定傍線の中心までをグ

リフ座標系で測った隔たり距離の,符号付きの 要素及び 要素を表す。フォント資源中に指定がない場

合,これらの属性の省略値はゼロとする。

  SCOREIOFFSETX 属性  ::=  SCOREOFFSETX 属性名,SCOREOFFSETX 属性値

  SCOREOFFSETX 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//SCOREOFFSETX

  SCOREOFFSETX 属性値  ::=  相対有理数

  SCOREOFFSETY 属性  ::=  SCOREOFFSETY 属性名,SCOREOFFSETY 属性値

  SCOREOFFSETY 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//SCOREOFFSETY

  SCOREOFFSETY 属性値  ::=  相対有理数

8.7.1.12.1.3  SCORETHICK

  属性 SCORETHICK は,そのデータ型を相対有理数(符号なし)とし,傍線

の推奨太さを示す。

  SCORETHICK 属性  ::=  SCORETHICK 属性名,SCORETHICK 属性値

  SCORETHICK 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//SCORETHICK


31

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  SCORETHICK 属性値  ::=  相対有理数  −−  符号なし

8.7.1.13  VSCRIPTS

  添字は,親グリフの大きさと位置を変えて得られる。一般的な添字の種類には,欧

文フォントの上付き添字・下付き添字及び表意フォントのルビがある。

属性 VSCRIPTS は,その表記方向での添字を定義する添字属性を並べた属性リストとする。添字を定義

する属性には,一般に,添字構造化名とともにその表記方向においてその添字を生成するための対応変換

及び変倍率を含む。

  VSCRIPTS 属性  ::=  VSCRIPTS 属性名,VSCRIPTS 属性値の属性リスト

  VSCRIPTS 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//VSCRIPTS

  VSCRIPTS 属性値の属性リスト  ::=  (VSCRIPT 属性,属性リスト)*

8.7.1.13.1  VSCRIPT

  属性 VSCRIPT は,その表記方向の単一の添字を定義する属性リストとする。この

属性は,その表記方向の添字ごとに繰り返す。

  VSCRIPT 属性  ::=  VSCRIPT 属性名,VSCRIPT 属性値の属性リスト

  VSCRIPT 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//VSCRIPT

  VSCRIPT 属性値の属性リスト  ::=  VSNAME 属性

                                    (VSOFFSETX 属性|VSOFFSETY 属性|

                                      VSSCALEX 属性|VSSCALEY 属性|

                                      属性リスト)*

VSNAME 属性は,VSCRIPTS 属性の文脈の中で一意でなければならず,VSCRIPTS 属性値の属性リスト

の先頭に指定しなければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.7.1.13.1.1  VSNAME

  属性 VSNAME は,そのデータ型を構造化名とし,添字の種類を示す。この規格

の添字名は,次のとおりとする。

LEFT-VSCRIPT:  大きさをわずかに縮小し,原則として送り方向から反時計回り 90 度方向にわずかに

隔たった(すなわち,送り進路の左)添字。表記方向が LEFT−TO−RIGHT のとき

には,これが一般的に上付き添字となる。

RIGHT-VSCRIPT:  サイズをわずかに縮小し,原則として送り方向から反時計回り 270 度方向にわずか

に隔たった(すなわち,送り進路の右)添字。表記方向が LEFT−TO−RIGHT の

ときには,これが一般的に下付き添字となる。

RUBY-VSCRIPT:  サイズをわずかに縮小し,原則として送り方向から反時計回り 90 度方向に隔たっ

た(すなわち,送り進路の左)添字。この添字は,日本語のルビ組版用とする。

  VSNAME 属性  ::=  VSNAME 属性名,VSNAME 属性値

  VSNAME 属性名  ::=  構造化名

                          −−  ISO/IEC 9541-1//VSNAME

  VSNAME 属性値  ::=  構造化名

備考  他の添字構造化名を用いてもよい。ただし,その意味はこの規格では規定しない。

8.7.1.13.1.2  VSOFFSETX

VSOFFSETY  属性 VSOFFSETX 及び VSOFFSETY は,そのデータ型を相対

有理数とし,それぞれ,その添字の親となる本文の現位置からの隔たりをグリフ座標系で測った符号付き

x

要素及び 要素を表す。フォント資源中に指定がない場合,これらの省略値はゼロとする。

  VSOFFSETX 属性  ::=  VSOFFSETX 属性名,VSOFFSETX 属性値


32

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  VSOFFSETX 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//VSOFFSETX

  VSOFFSETX 属性値  ::=  相対有理数

  VSOFFSETY 属性  ::=  VSOFFSETY 属性名,VSOFFSETY 属性値

  VSOFFSETY 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//VSOFFSETY

  VSOFFSETY 属性値  ::=  相対有理数

備考  ルビに使う場合,これらの値は,現表記方向の並び線からルビ文字の並び線への隔たりだけを

設定する。送り方向の隔たりは,フォーマット化処理で決定しなければならない。

8.7.1.13.1.3  VSSCALEX

VSSCALEY  属性 VSSCALEX 及び VSSCALEY は,そのデータ型を有理数と

し,それぞれ,その添字の変形倍率を与える 要素及び 要素を,通常テキストフォントの寸法に対する

添字のボディ寸法の比率で表現する。これらの省略値は 1 とする。値 1 は,変倍を行わないことを示す。

  VSSCALEX 属性  ::=  VSSGALEX 属性名,VSSCALEX 属性値

  VSSCALEX 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//VSSCALEX

  VSSCALEX 属性値  ::=  有理数

  VSSCALEY 属性    ::=  VSSCALEY 属性名,VSSCALEY 属性値

  VSSCALEY 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//VSSCALEY

  VSSCALEY 属性値  ::=  有理数

8.7.1.14  MINLINESP

  属性 MINLINESP は,そのデータ型を相対有理数とし,テキストの連続する行と

行の間の最小間隔を定義する,左要素の推奨値及び右要素の推奨値の順序付き値リストとする。左右の距

離は,グリフ座標系上で,通常の並び線から,その表記方向の公称送り方向に対して垂直に測る。通常,

この隔たりは連続するテキストの行の間を少しの空白で分けるように,すべてのアセンダ,ディセンダ,

アクセント及び一つの肩付きグリフを見込んでおく。

  MINLINESP 属性  ::=  MINLINESP 属性名,MINLINESP 属性値の属性リスト

  MINLINESP 属性名  ::=  構造化名

                             −−  ISO/IEC 9541-1//MINLINESP

  MINLINESP 属性値の属性リスト  ::=  左最小行間,右最小行間

  左最小行間  ::=  相対有理数

  右最小行間  ::=  相対有理数

8.7.1.15  MINANASCALE

MAXANASCALE  属性 MINANASCALE 及び属性 MAXANASCALE は,その

データ型を有理数とし,それぞれ,公称送り方向で,デザイン時に設計した変形範囲の推奨最小値及び推

奨最大値を表す。属性 MINANASCALE 及び属性 MAXANASCALE は,フォント資源中のフォント寸法と

の比率で表す。これらの省略値は 1 とする。値 1 は,変倍を推奨しないことを示す。

  MINANASCALE 属性  ::=  MINANASCALE 属性名,MINANASCALE 属性値

  MINANASCALE 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//MINANASCALE


33

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  MINANASGALE 属性値  ::=  有理数

  MAXANASCALE 属性  ::=  MAXANASCALE 属性名,MAXANASCALE 属性値

  MAXANASCALE 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//MAXANASCALE

  MAXANASCALE 属性値  ::=  有理数

備考 ESCCLASS 属性  (8.7.1.3)  が単一字幅コードであれば,これらの倍率は,AVGESCX 属性及び

AVGESCY 属性と共に,そのフォント資源が非同形変倍される際の送り範囲を決定するために

使うことができる。

8.7.1.16  NOMALIGN

  属 性 NOMALIGN は . そ の デ ー タ 型 を 構 造 化 名 と し , デ ザ イ ン 供 給 者

(DSNSOURCE)  が,そのフォント資源をその表記方向で使うように設計した,公称並びモードの名称を示

す。

  NOMALIGN 属性  ::=  NOMALIGN 属性名,NOMALIGN 属性値

  NOMALIGN 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 95411-1//NOMALIGN

  NOMALIGN 属性値  ::=  構造化名

8.7.1.17  ALIGNMODES

  テキストを組版するときは,表記方向が垂直又は水平のいずれであっても,一

般的に単一の並びモードを用いる。しかし,日本語文書組版は,しばしば漢字フォントと欧文フォントを

混植し,異なる並びモードのフォント資源が混在する。

属性 ALIGNMODES は,その表記方向の並びモード属性を定める属性リストとする。並びモード属性リ

ストは,一般的に並びモード構造化名,対応変換及び変形倍率からなる。

ALIGNMODES 属性は,公称並びモードから他のすべての必要な並びモードへの変換,及び第 2 の並び

モード中で使用するフォント資源に適用する非同形倍率を定義する。例えば,欧文フォントは,一般に,

見かけ上ベースラインにそろうようにデザインする。一方,表意フォントは,見かけ上センタラインにそ

ろうようにデザインする。ある表意フォント資源の並びモード属性リストは,基本となる表意フォントの

センタラインそろえから,第 2 の欧文フォントのベースラインそろえへの推奨隔たり量と,その表記方向

のボディサイズを適切に釣合わせるために,欧文フォントに非同形変倍を行う推奨値を示す(

図 参照)。

  ALIGNMODES 属性  ::=  ALIGNMODES 属性名,ALIGNMODES 属性値の属性リスト

  ALIGNMODES 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGNMODES

  ALIGNMODES 属性値の属性リスト  ::=(ALIGN 属性リスト|属性リスト)*

図 4  LEFT-TO-LIGHT 表記方向中での複数並びモード使用文書の例


34

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.7.1.17.1  ALIGN

  属性 ALIGN は,その表記方向での単一並びモードを定義する属性リストとする。こ

の属性リストは,その表記方向の各並びモードごとに繰り返し定義する。

  ALIGN 属性  ::=  ALIGN 属性名,ALIGN 属性値の属性リスト

  ALIGN 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGN

  ALIGN 属性値の属性リスト  ::=  ALIGNNAME 属性,

                                 (ALIGNOFFSETX|ALIGNOFFSETY|

                                   ALIGNSCALEX|ALIGNSCALEY|

                                   属性リスト)*

ALIGNNAME 属性は,ALIGNMODES 属性リストの中で一意でなければならず,ALIGN 属性リスト中

の先頭に指定しなければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.7.1.17.1.1  ALIGNNAME

  属性 ALIGNNAME は,そのデータ型を構造化名とし,並びモードの種類を示

す。この規格の並びモードの名称は,次のとおりとする。

BASE-ALIGN:  多くのグリフが,表記方向の送り方向に並行な仮想的ベースラインに見かけ上そろう。

欧文小文字の“P”のような幾つかのグリフは,このベースラインを突き出てもよい。

欧文フォントは,一般的にそう並ぶようにデザインする。

CENTRE-ALIGN:  多くのグリフが,表記方向の送り方向に並行な仮想的センターラインに見かけ上そ

ろう。表意フォント,及びそれとともに使用するようデザインした欧文フォントは,

一般的にそう並ぶようにデザインする。

TOP-ALIGN:  多くのグリフが,表記方向の送り方向に並行な仮想的トップラインに見かけ上そろう。

ヒンズー語フォントは,一般的にそうデザインされている。

BOTTOM-ALIGN:  多くのグリフが,表記方向の送り方向に並行な仮想的ボトムラインに見かけ上そろ

う。

  ALIGNNAME 属性  ::=  ALIGNNAME 属性名,ALIGNNAME 属性値

  ALIGNNAME 属性名  ::=  構造化名

                              −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGNNAME

  ALIGNNAME 属性値  ::=  構造化名

備考  並びモードを表すその他の構造化名を用いてもよい。ただし,その意味はこの規格では規定し

ない。


35

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.7.1.17.1.2  ALIGNOFFSETX

ALIGNOFFSETY  属性 ALIGNOFFSETX 及び ALIGNOFFSETY は,その

データ型を相対有理数とし,それぞれグリフ座標系で測って,指定した並びモードの並び線が,その表記

方向の公称並びモードからの隔たり距離の推奨する 要素及び 要素を表す。フォント資源中に指定して

なければ,その属性の値はゼロとする。

  ALIGNOFFSETX 属性  ::=  ALIGNOFFSETX 属性名,ALIGNOFFSHTX 属性値

  ALIGNOFFSETX 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGNOFFSETX

  ALIGNOFFSETX 属性値  ::=  相対有理数

  ALIGNOFFSETY 属性  ::=  ALIGNOFFSETY 属性名,ALIGNOFFSETY 属性値

  ALIGNOFFSETY 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGNOFFSETY

  ALIGNOFFSETY 属性値  ::=  相対有理数

8.7.1.17.1.3  ALIGNSCALEX

ALIGNSCALEY  属性 ALIGNSCALEX 及び ALIGNSCALEY は,そのデー

タ型を相対有理数とし,それぞれ,指定した並びモードで適用する,非同形変倍率の 要素及び 要素を

表す。本文のフォント寸法に対するボディサイズの比率で表現する。これらの省略値は 1 とする。値 1 は,

変倍を行わないことを示す。

  ALIGNSCALEX 属性  ::=  ALIGNSCALEX 属性名,ALIGNSCALEX 属性値

  ALIGNSCALEX 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGNSCALEX

  ALIGNSCALEX 属性値  ::=  有理数

  ALIGNSCALEY 属性  ::=  ALIGNSCALEY 属性名,ALIGNSCALEY 属性値

  ALIGNSCALEY 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//ALIGNSCALEY

  ALIGNSCALEY 属性値  ::=  有理数

8.7.1.18  COPYFITS

  コピーフィットとは,テキストの段のように,ある 2 次元の空間の中にどれだけ多

くのグリフが入るかを決める技法及び工程をいう。フォント資源中に示すコピーフィット値によって,そ

のコピーフィット技法の計測単位におけるグリフ個数を予測する。これによって同じコピーフィット結果

になるフォント資源又は代理フオント資源を識別する。コピーフィット値を計算するのに使う実際の技法

は,フォント供給者によって変わり,一般的に組版対象の言語に依存する。

属性 COPYFITS は,その表記方向に対するコピーフィット技法名,及び対応するコピーフィット値を定

める属性リストとする。この属性は,コピーフィット技法構造化名,及びそのコピーフィット技法による

センチメートル当たりのグリフ個数を示す。

  COPYFITS 属性  ::=  COPYFITS 属性名,COPYFITS 属性値の属性リスト

  COPYFITS 属性名  ::=  構造化名

                            −−  ISO/IEC 9541-1//COPYFITS

  COPYFITS 属性値の属性リスト  ::=(COPYFIT 属性|属性リスト)*


36

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.7.1.18.1  COPYFIT

  属性 COPYFIT は,その表記方向に対する単一のコピーフィット技法及び基準量を

定める属性リストとする。この属性リストは,その表記方向の個々のコピーフィット技法ごとに繰り返し

定義する。

  COPYFIT 属性  ::=  COPYFIT 属性名,COPYFIT 属性値の属性リスト

  COPYFIT 属性名  ::=  構造化名

                          −−  ISO/IEC 9541-1//COPYFIT

  COPYFIT 属性値の属性リスト  ::=  COPYFITNAME 属性,

                                    (COPYFITMEASURE 属性|属性リスト)*

COPYFITNAME 属性は,COPYFITS 属性の文脈の中で一意でなければならず,COPYFIT 属性値の属性

リストの先頭に指定しなければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.7.1.18.1.1  COPYFITNAME

  属性 COPYFITNAME は,そのデータ型を構造化名とし,コピーフィット

技法を示

す。

  COPYFITNAME 属性  ::=  COPYFITNAME 属性名,COPYFITNAME 属性値

  COPYFITNAME 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//COPYFITNAME

  COPYFITNAME 属性値  ::=  構造化名

コピーフィット技法構造化名は,データ提供者 (DATASOURCE) が割り当てる。その意味はこの規格で

は規定しない。

8.7.1.18.1.2  COPYFITMEASURE

  属性 COPYFITMEASURE は,そのデータ型を有理数(符号なし)

とし,

COPYFITNAME 属性で指定したコピーフィット技法に従って,表記方向の公称送り方向での,センチメー

トル長さ当たりのグリフの個数を示す。

  COPYFITMEASURE 属性  ::=  COPYFITMEASURE 属性名,COPYFITMEASURE 属性値

  COPYFITMEASURE 属性名  ::=  構造化名

                                    −−  ISO/IEC 9541-1//COPYFITMEASURE

  COPYFITMEASURE 属性値  ::=  有理数  −−  符号なし

8.7.1.19  DSNWORDADD

DSNWORDAMPLMINWORDADDMINWORDAMPLMAXWORDADD

MAXWORDAMPL

  属性 DSNWORDADD,MINWORDADD 及び MAXWORDADD は,そのデータ型を相

対有理数とし,DSNWORDADD はデザイン時の,MINWORDADD は推奨最小の,MAXWORDADD は推

奨最大の調整値を表す,語間の加算的送り調整を示す。その送り調整は,デザイン供給者 (DSNSOURCE)

が決め,テキストそろえのために,その表記方向での語間グリフに適用する。すべての語間グリフの送り

修正は,一定量とする。

属性 DSNWORDAMPL,MINWORDAMPL 及び MAXWORDAMPL は,そのデータ型を有理数とし,

DSNWORDAMPL はデザイン時の,MINWORDAMPL は推奨最小の,MAXWORDAMPL は推奨最大の,

調整値を表す,語間の乗算的送り調整を示す。その送り調整は,デザイン供給者 (DSNSOURCE) が決め,

テキストそろえのために,その表記方向での語間グリフに適用する。個々のグリフはもともと異なる送り

をもっているので,一般的にこれらの乗数は,語間グリフの送りすべてを,個々のグリフの送りと比例し

た量に修正する。

  DSNWORDADD 属性  ::=  DSNWORDADD 属性名,DSNWORDADD 属性値

  DSNWORDADD 属性名  ::=  構造化名


37

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

                               −−  ISO/IEC 9541-1//DSNWORDADD

  DSNWORDADD 属性値  ::=  相対有理数

  DSNWORDAMPL 属性  ::=  DSNWORDAMPL 属性名,DSNWORDAMPL 属性値

  DSNWORDAMPL 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//DSNWORDAMPL

  DSNWORDAMPL 属性値  ::=  有理数

  MINWORDADD 属性  ::=  MINWORDADD 属性名,MINWORDADD 属性値

  MINWORDADD 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//MINWORDADD

  MINWORDADD 属性値  ::=  相対有理数

  MINWORDAMPL 属性  ::=  MINWORDAMPL 属性名,MINWORDAMPL 属性値

  MINWORDAMPL 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//MINWORDAMPL

  MINWORDAMPL 属性値  ::=  有理数

  MAXWORDADD 属性  ::=MAXWORDADD 属性名,MAXWORDADD 属性値

  MAXWORDADD 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//MAXWORDADD

  MAXWORDADD 属性値  ::=  相対有理数

  MAXWORDAMPL 属性  ::=  MAXWORDAMPL 属性名,MAXWORDAMPL 属性値

  MAXWORDAMPL 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//MAXWORDAMPL

  MAXWORDAMPL 属性値  ::=  有理数

備考1.  通常これらの属性は,語間調整グリフ(8.8.1.7 EAI 参照)の同一送り方向のグリフ送り全体

を増減する。

2.

この送り調整値は,フォント資源中のデザイン寸法を示す DSNSIZE 属性及び最小行間を示

す MINLINESP 属性に関連し,行当たりのグリフ数を想定する。一般的にフォント資源をデ

ザイン寸法から変倍をした場合に調整が必要となる。

3.

これらの属性は,一般的に日本語組版など,表記上“語”という概念がないフォントでは定

めない。

8.7.1.20  DSNLETTERADD

, DSNLETTERAMPL , MINLETTERADD , MINLETTERAMPL 

MAXLETTERADD

, MAXLETTERAMPL 

属 性

DSNLETTERADD , MINLETTERADD 及 び

MAXLETTERADD は , そ の デ ー タ 型 を 相 対 有 理 数 と し , DSNLETTERADD は デ ザ イ ン 時 の ,

MINLETTERADD は推奨最小の,MAXLETTERADD は推奨最大の調整値を表し,字間の加算的字間送り

調整を示す。これらの調整値は,デザイン供給者 (DSNSOURCE) が決め,フォント資源中のその表記方

向の字間グリフによって,テキストそろえを調整する。すべての字間グリフの送りを一定量修正する。


38

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

属性 DSNLETTERAMPL,MINLETTERAMPL 及び MAXLETTERAMPL は,そのデータ型を有理数とし,

DSNLETTERAMPL はデザイン時の,MINLETTERAMPL は推奨最小の,MAXLETTERAMPL は推奨最大

の調整値を表し,字間の乗算的送り調整を示す。これらの調整値は,デザイン供給者 (DSNSOURCE) が

決め,その表記方向の字間グリフによって,テキストそろえを調整する。個々のグリフはもともと異なる

送りをもっているので,一般的にこれらの乗数は,すべての字間グリフの送りを個々のグリフの送りに比

例した量に修正する。

  DSNLETTERADD 属性  ::=  DSNLETTERADD 属性名,DSNLETTERADD 属性値

  DSNLETTERADD 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//DSNLETTERADD

  DSNLETTERADD 属性値  ::=相対有理数

  DSNLETTERAMPL 属性  ::=  DSNLETTERAMPL 属性名,DSNLETTERAMPL 属性値

  DSNLETTERAMPL 属性名  ::=  構造化名

                                   −−  ISO/IEC 9541-1//DSNLETTERAMPL

  DSNLETTERAMPL 属性値  ::=  有理数

  MINLETTERADD 属性  ::=  MINLETTERADD 属性名,MINLETTERADD 属性値

  MINLETTERADD 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//MINLETTERADD

  MINLETTERADD 属性値  ::=  相対有理数

  MINLETTERAMPL 属性  ::=  MINLETTERAMPL 属性名,MINLETTERAMPL 属性値

  MINLETTERAMPL 属性名  ::=  構造化名

                                  −−  ISO/IEC 9541-1//MINLETTERAMPL

  MINLETTERAMPL 属性値  ::=  有理数

  MAXLETTERADD 属性  ::=  MAXLETTERADD 属性名,MAXLETTERADD 属性値

  MAXLETTERADD 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541−//MAXLETTERADD

  MAXLETTERADD 属性値  ::=  相対有理数

  MAXLETTERAMPL 属性  ::=  MAXLETTERAMPL 属性名,MAXLETTERAMPL 属性値

  MAXLETTERAMPL 属性名  ::=  構造化名

                                   −−  ISO/IEC 9541-1//MAXLETTERAMPL

  MAXLETTERAMPL 属性値  ::=  有理数

備考1.  通常これらの属性は,送り全体を増減する。字間調整グリフ(8.8.1.7 EAI 参照)の同一送り

方向で、修正値の半分はグリフの前に,半分は後ろに加える。

2.

この送り調整値は,デザイン寸法を示す DSNSIZE 属性と最小行間を示す MINLINESP に関連

し,行当たりのグリフ数を想定する。一般的にフォント資源をデザイン寸法から変倍した場

合に調整が必要となる。


39

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

8.8

GLYPHMETRICS

  フォント資源の表記方向ごとに,その表記方向で定めた個々のグリフの配置量

の属性リストをもつ。

各々のグリフ配置量の属性リストは,通常グリフ構造化名,グリフ範囲,位置点,送り点などを規定す

る。合字の関係,対(つい)送り調整又は区域対送り調整などを定める特定のグリフがあってもよい。

属性 GRLYPHMETRICS は,表記方向に対応するすべてのグリフ配置量を指定する属性を並べた属性リ

ストとする。

  GLYPHMETRICS 属性  ::=  GLYPHMETRICS 属性名,

  GLYPHMETRICS 属性値の属性リスト

  GLYPHMETRICS 属性名  ::=  構造化名

                                 −−  ISO/IEC 9541-1//GLYPHMETRICS

  GLYPHMETRICS 属性値の属性リスト  :: (GMETRIC 属性|属性リスト)*

8.8.1

GMETRIC

  属性 GMETRIC は,その表記方向のグリフに対応するすべての配置量属性を表す属性

リストとする。

方向依存グリフ配置量属性リストは,一般的にそのようなグリフ配置量属性を多く定める。

  GMETRIC 属性  ::=  GMETRIC 属性名,GMETRIC 属性値の属性リスト

  GMETRIC 属性名  ::=  構造化名

                           −−  ISO/IEC 9541-1//GMETRIC

  GMETRIC 属性値の属性リスト  ::=  GNAME 属性,

                                    (PX 属性|PY 属性|

                                      EX 属性|EY 属性|

                                      EXT 属性|EGS 属性リスト|

                                      PEAS 属性リスト|CPEAI 属性|

                                      EAI 属性|MINEX 属性|

                                      MINEY 属性|MAXEX 属性|

                                      MAXEY 属性|属性リスト)*

GNAME 属性は,GLYPHMETRICS 属性リストの文脈中で一意でなければならず,GMETRIC 属性の先頭

に指定しなければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.8.1.1

GNAME

  属性 GNAME は,そのデータ型を構造化名とし,そのグリフ名を示す。

  GNAME 属性  ::=  GNAME 属性名,GNAME 属性値

  GNAME 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//GNAME

  GNAME 属性値  ::=  構造化名

8.8.1.2

PX

PYEXEY  グリフを順次可視化する場合に,一般的に位置決め点を表示面上の現位置

になるように,最初に各々のグリフを変換する。次にグリフ形状を可視化し,計算したグリフの送り点へ

現位置を移動する。正味の送り,すなわち通常ある表記方向でのグリフの可視化に際しての,現位置での

正味の変化量は,位置決め点から送り点までの距離となる。グリフの送り方向は,その位置決め点から送

り点への方向となる。

しかしながら操作上の効率のために,一般的にはグリフ座標系の中で最も頻繁に使われる位置決め点を

グリフ座標系の原点と一致させ,送り点が 軸又は 軸に乗るように,グリフを定めるのがよい。例えば,

LEFT-TO-RIGHT の組版方向に使用し,視覚上共通のベースラインに並ぶようにデザインした欧文フォン

トは,一般的に各々のグリフは位置決め点がグリフ座標系の原点に一致し,送り点は水平な 軸に乗るよ


40

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

うに,グリフ座標系の中に置く。この場合,EX 属性だけを指定する。

表意フォントは,LEFT-TO-RIGHT 及び TOP-TO-BOTTOM の両組版方向で使用し,視覚上は水平又は垂

直中心線の中心に合わせて使うようにデザインすることが多い。一般的に,LEFT-TO-RIGHT の表記方向

の場合は,グリフ座標系の中で位置決め点及び送り点が水平 軸の上に乗り,TOP-TO-BOTTOM 表記方向

の場合は,垂直 軸の上に乗るように位置づける。各々の表記方向では,これらの属性の 要素又は 

素のいずれかだけを定め,残りの要素の属性値はゼロとする(

図 参照)。

属性 PX,PY,EX 及び EY は,そのデータ型を相対的有理数とし,フォント資源中のその表記方向での

グリフ座標系で測ったグリフの 座標及び 座標とする。属性 PX 及び属性 PY は位置決め点を,属性 EX

及び属性 EY は送り点を表す。どの座標値も,座標系の軸又は原点に乗る場合にはゼロとなる。フォント

資源中で指定がない場合,これらの属性の値はゼロとする。

  PX 属性  ::=  PX 属性名,PX 属性値

  PX 属性名  ::=  構造化名

                     −−  ISO/IEC 9541-1//PX

  PX 属性値  ::=  相対有理数

  PY 属性  ::=  PY 属性名,PY 属性値

  PY 属性名  ::=  構造化名

                     −−  ISO/IEC 9541-1//PY

  PY 属性値  ::=  相対有理数

  EX 属性  ::=EX 属性名,EX 属性値

  EX 属性名  ::=  構造化名

                     −−  ISO/IEC 9541-1//EX

  EX 属性値  ::=  相対有理数

  EY 属性  ::=  EY 属性名,EY 属性値

  EY 属性名  ::=  構造化名

                     −−  ISO/IEC 9541-1//EY

  EY 属性値  ::=  相対有理数

表示面上の現位置をグリフ座標系の点 (Px,Py)  とし,グリフの位置決め点 (PX,PY)  及び計算した送り

点(EX΄,EY΄)とすると,現位置決め点の正味の隔たり (P΄,P΄

y

)  は次式のとおりとする。

x

=P

x

−PX΄+EX΄

y

=P

y

−PY΄+EY΄

8.8.1.3

EXT

  属性 EXT は,グリフ範囲の 要素及び 要素を示す,4 個の相対有理数の順序付き値リス

トとする。EXT 属性の 最小値及び 最小値は,グリフ座標系の中の指定したグリフ位置決め点から測っ

た時の,そのグリフの最小グリフ範囲を表す 要素及び 要素とする。同様に 最大値及び 最大値の x

要素及び 要素を定める。空白のようにグリフが形をもたない場合,4 個の範囲はすべてゼロとする。

  EXT 属性  ::=  EXT 属性名,EXT 属性値の値リスト

  EXT 属性名  ::=  構造化名

                      −−  ISO/IEC 9541-1//EXT

  EXT 属性値の値リスト  ::=  EXT 属性の x 最小値,EXT 属性の y 最小値,


41

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

                               EXT 属性の x 最大値,EXT 属性の y 最大値

  EXT 属性の x 最小値  ::=  相対有理数

  EXT 属性の y 最小値  ::=  相対有理数

  EXT 属性の x 最大値  ::=  相対有理数

  EXT 属性の y 最大値  ::=  相対有理数

備考  これらの範囲とは,概念的には表示面上に可視化したグリフ形状のインクの付いた部分の境界

であり,付随する空白部は含まない。このモデルにおいては,グリフ形状はその位置決め点や

送り点を越えてもよい(

図 参照)。


42

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 5  LEFT-TO-RIGHT 表記方向での代表的欧文フォントのカーンを示すグリフ範囲 

8.8.1.4

LGS

  属性 LGS は,指定したグリフの,その表記方向で可能なすべての合字関係を定めた属性の

順序付きリストとする。LGS 属性には,グリフ構造化名と,合字関係にある後継グリフのリストとの組を,

そのリストの長い方から順に並べる。

  LGS 属性  ::=  LGS 属性名,LGS 属性値の属性リスト

  LGS 属性名  ::=  構造化名

                      −−  ISO/IEC 9541-1//LGS

  LGS 属性値の属性リスト  :: (LG 属性|属性リスト)*

8.8.1.4.1

LG

  属性 LG は,指定したグリフに対して唯一可能な合字関係を定める属性リストとする。合

字関係は,指定したグリフと後継グリフを並べた LGSN 属性とからなる。その一連の後継グリフ列が電子

文書中に現れた場合は,LGN 属性で指定した合字に等しいものとして置き換えてよい。

  LG 属性  ::=  LG 属性名,LG 属性値の属性リスト

  LG 属性名  ::=  構造化名

                     −−  ISO/IEC 9541-1//LG

  LG 属性値の属性リスト  ::=  LGN 属性,

(LGSN 属性|属性リスト)*

LGN 属性は,LGS 属性リストの文脈の中で一意でなければならず,LG 属性の先頭で指定しなければな

らない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

参考  合字は,子音と母音,又は子音どうしが結合して異なるデザインとなるが,分離していた場合

と発音及び意味は同じである。合字対象グリフにどのような合字関係が可能であるかの判定は,

表記系及び書体デザインに大いに依存し,一般的にフォント資源が異なると変わる。

8.8.1.4.1.1

LGN

  属性 LGN は,そのデータ型を構造化名とし,合字関係にある合字グリフ名を示す。


43

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  LGN 属性  ::=  LGN 属性名,LGN 属性値

  LGN 属性名  ::=  構造化名

                      −−  ISO/IEC 9541-1//LGN

  LGN 属性値  ::=  構造化名

8.8.1.4.1.2

LGSN

  属性 LGSN は,そのデータ型を構造化名とし,合字関係にある後継グリフを示し,合

字を形成する後継グリフの順に従って並べた順序付き値リストとする。

  LGSN 属性  ::=  LGSN 属性名,LGSN 属性値の値リスト

  LGSN 属性名  ::=  構造化名

                       −−  ISO/IEC 9541-1//LGSN

  LGSN 属性値の値  ::= (構造化名)

8.8.1.5

PEAS

  ある種のフォント資源では.対送り調整と区域対送り調整のどちらか一方,又は両方の

ために,グリフごとの正確な 値及び 値を規定することによって,ほとんどすべての対送り調整を行う。

これらのグリフごとの調整は,その表記方向用の指定があるならば(8.7.1.10 ESCADJS 参照)

,一般的に

クラス対送り調整及び変倍送り補正調整と共に,同一送り調整モードのフォント資源のために働く。

属性 PEAS は,対送り調整属性を定める属性リストとし,指定したグリフについて,その表記方向で可

能となる対送り調整及び区域対送り調整の関係のすべてを定める。

  PEAS 属性  ::=  PEAS 属性名,PEAS 属性値の属性リスト

  PEAS 属性名  ::=  構造化名

                        −−  ISO/IEC 9541-1//PEAS

  PEAS 属性値の属性リスト  ::= (PEA 属性リスト|属性リスト)*

8.8.1.5.1

PEA

  属性 PEA は,特定の送り調整モードのために,指定したグリフが可能とする対送り調整

及び区域対送り調整の関係を定める属性リストとする。PEAS 属性リストは,このような対送り調整属性

リストを一つ以上もつ。

  PEA 属性  ::=  PEA 属性名,PEA 属性値の属性リスト

  PEA 属性名  ::=  構造化名

                       −−  ISO/IEC 9541-1//PEA

  PEA 属性値の属性リスト  ::=  PEAN 属性,

                               (PEAX 属性|PEAY 属性|

                                 SPEAFORWDX 属性|SPEAFORWDY 属性|

                                 SPEABACKWDX 属性|SPEABACKWDY 属性|

                                 属性リスト)*

PEAN 属性は,PEAS 属性リストの文脈の中で一意でなければならず,PEA 属性リストの先頭に指定し

なければならない。その他の属性を指定する順序は,任意でよい。

8.8.1.5.1.1

PEAN

  属性 PEAN は,そのデータ型を構造化名とし,対送り調整方向を示す。この規格の対

送り調整方向対象名は,8.8.1.7 に示す。

  PEAN 属性  ::=  PEAN 属性名,PEAN 属性値

  PEAN 属性名  ::=  構造化名

                        −−  ISO/IEC 9541-1//PEAN

  PEAN 属性値  ::=  構造化名

対送りによる組版は,対送り調整モード KERN 及び TOUCH の 送り調整値及び 送り調整値を,線形


44

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

補間することで変化量を近似計算する。

備考  他の対送り調整モードの構造化名を用いてもよい。ただし,その意味はこの規格では規定しな

い。

8.8.1.5.1.2

PEAX

PEAY  属性 PEAX 及び PEAY は,対送り後続データ構造の値リストとする。この属

性は,その表記方向で連続的に可視化する場合,それぞれ,指定されたグリフと様々な後続グリフの間の

推奨対送り調整の 要素及び 要素を表す。指定する順序は,規定しない。

対送り後続データは,後継グリフ名及び後継グリフに対して推奨された対送り調整の 要素及び 要素

を表し,後継グリフ名及び対送り調整の順序付き対関係を定める。

  PEAX 属性  ::=  PEAX 属性名,PEAX 属性値の値リスト

  PEAX 属性名  ::=  構造化名

                        −−  ISO/IEC 9541-1//PEAX

  PEAX 属性値の値リスト  ::=  (対送り後続データ)

  対送り後続データ  ::=  後継グリフ名,対送り調整

  後継グリフ名  ::=  構造化名

  対送り調整  ::=  相対有理数

  PEAY 属性  ::=  PEAY 属性名,PEAY 属性値の値リスト

  PEAY 属性名  ::=  構造化名

                        −−  ISO/IEC 9541-1//PEAY

  PEAY 属性値の値リスト  ::= (対送り後続データ)

8.8.1.5.1.3

SPEAFORWDX

SPEAFORWDYSPEABACKWDXSPEABACKWDY  属性 SPEAFORWDX

及び SPEAFORWDY は,そのデータ型を相対有理数とし,それぞれ,その表記方向で指定したグリフの前

方の区域対送り調整範囲の 要素及び 要素を表す順序付き値リストとする。SPEAFORWDX 及び

SPEAFORWDY の値は,そのグリフの各区域の前方範囲を,グリフ座標系で測って,区域順に並べる。

SPEABACKWDX 及び SPEABACKWDY は,そのデータ型を相対有理数とし,それぞれ,指定したグリ

フの後方の区域対送り調整範囲の 要素及び 要素を表す順序付き値リストとする。SPEABACKWDX 及

び SPEABACKWDY の値は,そのグリフの各区域の後方範囲を,グリフ座標系で測って,区域の順に並べ

る(

図 参照)。

  SPEAFORWDX 属性  ::=  SPEAFORWDX 属性名,SPEAFORWDX 属性値の値リスト

  SPEAFORWDX 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//SPEAFORWDX

  SPEAFORWDX 属性値の値リスト  ::= (相対有理数)

  SPEAFORWDY 属性  ::=  SPEAFORWDY 属性名,SPEAFORWDY 属性値の値リスト

  SPEAFORWDY 属性名  ::=  構造化名

                               −−  ISO/IEC 9541-1//SPEAFORWDY

  SPEAFORWDY 属性値の値リスト  ::= (相対有理数)

  SPEABACKWDX 属性  ::=  SPEABACKWDX 属性名,SPEABACKWDX 属性値の値リスト

  SPEABACKWDX 属性名  ::=  構造化名


45

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

                                −−  ISO/IEC 9541-1//SPEABACKWDX

  SPEABACKWDX 属性値の値リスト  ::= (相対有理数)

  SPEABACKWDY 属性  ::=  SPEABACKWDY 属性名,

  SPEABACKWDY 属性値の値リスト

  SPEABACKWDY 属性名  ::=  構造化名

                                −−  ISO/IEC 9541-1//SPEABACKWDY

  SPEABACKWDY 属性値の値リスト  ::= (相対有理数)

各区域 i に対して,X,Y

i

を,グリフ a の 番目の区域対の x 前方範囲及び y 前方範囲と,後継グリフ b

の 番目の区域対の x 後方範囲及び y 後方範囲との合計とする。X,Y

max

を,このようなすべての X,Y

i

の符号付き最大値とする。このとき推奨される送り調整は,X,Y

max

となる。この距離は,通常は負数と

なるが,これは字間の空白を減らすことを意味する。

図 6  区域対送り調整範囲の例

備考  データ供給者 (DATASOURCE) は,フォント資源のすべてのグリフに関し,前方と後方の区域

範囲の個数,順序及び意味を決める。一般的にこれら属性の個数,順序及び意味は,すべての

フォント資源で異なる。

8.8.1.6

CPEAI

  クラス対送り調整のクラス情報によって,指定したグリフと後続グリフの前方及び後方

の輪郭形状に基づいて,推奨送り調整を決定する(8.7.1.10.1.2CPEA 参照)

属性 CPEAI は,そのグリフが属する前方及び後方対送り調整クラスを示す 2 個の非負整数の順序付き値

リストとする。

  CPEAI 属性  ::=  CPEAI 属性名,CPEAI 属性値の値リスト

  CPEAI 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//CPEAI

  CPEAI 属性値の値リスト  ::=  前方 CPEAI 属性値,後方 CPEAI 属性値

  前方 CPEAI 属性値  ::=  非負整数

  後方 CPEAI 属性値  ::=  非負整数

フォント資源は,一般的に,すべての送り調整属性を提供してはいない。しかし,PEAX 属性又は PEAY

属性が正確な調整値を示すならば,グリフの区域対送り又はクラス対調整を応用するものよりも,よい文


46

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

字組み結果が得られる。

送り調整が必要で,フォント資源に様々な方向依存送り調整,及びグリフごとの送り調整属性があるな

らば,これらの属性を次のアルゴリズムに従って,送り調整方向ごとにグリフ送りに加えなければならな

い。

(a)  8.7.1.10.1.3

による変倍送り補正属性 SECX,SECY を求める。

(b)  8.8.1.5

による対送り調整属性 PEAX,PEAY が,そのグリフと後継グリフに対して指定してあれば,

それを加えて終了する。

(c)  8.8.1.5

による,そのグリフの区域対送り属性 SPEAFORWDX,SPEAFORWDY と,その後継グリフ

の区域対送り属性 SPEABACKWDX,SPEABACKWDY とが指定してあれば,それらを加えて終了

する。

(d)  8.7.1.10.1.2

による,クラス対送り調整方向依存属性 CPEAX,CPEAY を加える。

(e)

終了する。

8.8.1.7

EAI

  属性 EAI は,そのデータ型をコードとし,フォント資源のその表記方向において,変倍送

り調整,語間送り調整及び字間送り調整を,そのグリフに適用できるか否かを符号化して示す。一般的に,

多点リーダ,ダッシュ,合字及び他の同様のグリフを除き,ほとんどのグリフは字間送りで調整するので,

語間送り調整は空白グリフにだけ適用する。グリフ配置量属性リストに指定しなければ,この属性値は,

変倍及び字間調整を省略値とする。

EAI 属性のコードは,次のいずれかとする。

1:変倍及び字間調整。

2:語間調整。

3:無調整。

1∼3 以外の送り調整コードは,将来の標準化のために確保する。

  EAI 属性  ::=  EAI 属性名,EAI 属性値

  EAI 属性名  ::=  構造化名

                      −−  ISO/IEC 9541-1//EAI

  EAI 属性値  ::=  コード

8.8.1.8

MINEX

MINEYMAXEXMAXEY  属性 MINEX,MINEY,MAXEX 及び MAXEY は,その

データ型を相対有理数とし,デザイン供給者 (DSNSOURCE) が決めた,そのグリフの推奨最小及び推奨

最大の調整済送りを表す。これらの属性は,方向依存の推奨字間調整及び推奨語間調整によって課された

限界に対して,グリフの送り属性(8.7.1.198.7.1.20 及び 8.8.1.7 を参照)に従う個々の最小及び最大送り

微調整として働く。

  MINEX 属性  ::=  MINEX 属性名,MINEX 属性値

  MINEX 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//MINEX

  MINEX 属性値  ::=  相対有理数

  MINEY 属性  ::=  MINEY 属性名,MINEY 属性値

  MINEY 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//MINEY

  MINEY 属性値  ::=  相対有理数


47

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

  MAXEX 属性  ::=  MAXEX 属性名,MAXEX 属性値

  MAXEX 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//MAXEX

  MAXEX 属性値  ::=  相対有理数

  MAXEY 属性  ::=  MAXEY 属性名,MAXEY 属性値

  MAXEY 属性名  ::=  構造化名

                         −−  ISO/IEC 9541-1//MAXEY

  MAXEY 属性値  ::=  相対有理数


48

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

附属書 A(規定)  書体デザイン分類

この附属書は,3 階層の構造からなる書体デザイン分類体系を定義する。外見が類似している書体群又

は互いに代用ができるような特徴をもった書体群を同じグループに分類する。

ある種のフォントデザインは,一つ以上のデザイン分類にあてはめることができる。フォント設計者や

フォント資源作成者が,外見上代替するのに最もふさわしい分類を定義する。

デザイン分類の階層区分は,デザイン大分類,デザイン中分類及びデザイン小分類に 3 分する。デザイ

ン小分類では,書体の名前付きで例示する。

参考  この分類の階層の項番は,大分類が n. 0. 0,中分類が n. m. 0,小分類が n. m. l のように表記す

る。ここで n, m 及び l を 10 進数とする。

参考  この分類体系の全体を通じて,“セリフ”という用語をローマン書体のセリフの伝統的な概念に

加えて,ストロークの終

■ が単純な形態ではない西洋以外の書体デザインのスタイルにも用い

る。

1.0.0

アンシャル (Uncials class)    この大分類の書体は,6 世紀から 9 世紀に使われたヨーロッパの手書

き文字のデザインをもとにする。

1.1.0

シングルアルファベット  (Single alphabet subclass)  この中分類の書体は,単一のアルファベットを

もち,その中に大文字と小文字の形状が混在している。

1.1.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.1  アムステルダム  シンプレクス (Amsterdam SIMPLEX)  

1.1.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.2  アムステルダム  リブラ  (Amsterdam LIBRA)

1.2.0

デュプレックスアルファベット  (Duplex alphabet subclass)    この中分類の書体は,大文字と小文字

が分かれ,異なる形状をもつ。

1.2.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.3 

1.2.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。

図 A.4  クリングスポールアメリカンアンシャル  (Klingspor AMERICAN UNCIAL)


49

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

2.0.0

インスクリプショナル  (Inscriptionals class)   この大分類の書体は,石に刻んで作ったような特徴

をもつ。これらは大文字だけで古典ローマン碑文文字の形状をもとにしている。例えば“E”“F”“L”は

他の文字より狭く,

“R”の足が先細りになり,ベースラインに滑らかに接する。

2.1.0

ソリッド  (Solids subclass)    この中分類の書体は,塗りつぶされたステムをもつ。

2.1.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.5  アドビ  リソス  (Adobe LITHOS)

2.1.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.6  ステンペル  システィナ  (Stempel SISTINA)

2.2.0

インライン (Inlines subclass)    この中分類の書体は,ステムに細線が刻まれている。

2.2.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.7 

2.2.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.8  ネビオロ  オーガスタ  インライン  (Nebiolo AUGUSTEA INLINE)

2.3.0

アウトライン (Outlines subclass)    この中分類の書体は,字形の輪郭 (contour) やアウトラインを

明確に単一の線でもつ。

2.3.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.9 

2.3.2

セリフ (Serif)   セリフ付き。

図 A.10  バウア  コラムナ (Bauer COLUMNA)  

図 A.11  モリサワ  リネア


50

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

3.0.0

ブラックレター  (Blackletters class)    この大分類の書体は,およそ 12 世紀から 14 世紀のドイツの

修道院の手書き文字に似る。1400 年代のドイツの印刷所がデザインした書体をもとにすることもある。

3.1.0

フォーマルスタイル  (Formal style subclass)    この中分類の書体は,凝縮した外見,大きな x ハイ

ト,及び曲線が小さいか全くないという特徴によって,小文字が角ばって見える。これらは聖書に残って

いる公式文書や教会に関する文書の形をもとにする。

3.1.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.12  ITC  ホンダ (ITC HONDA)   

3.1.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.13  ランストンモノタイプ  ガウディテキスト  (Lanston Monotype GOUDY TEXT)  

図 A.14  リョービ  ミヤビ

図 A.15  クフィ,アラビア文字の一書体

3.1.3

サンセリフ,エングレーブ (Sans serif,engraved)    セリフがなく,ステムにハッチングか影をも

つ。 

図 A.16

3.1.4

セリフ,エングレーブ (Serif,engraved)    セリフをもち,ステムにハッチングか影をもつ。

図 A.17  クリングスポール  ドイチェ  ツィエルシュリフト  (Klingspor DEUTSCHE ZIERSCHRIFT)   

3.2.0

ラウンド  (Round style subclass)    この中分類の書体は,ふっくらとしたデザインに特徴をもつ。

3.2.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.18  ベルトールド  ポストローマン (Berthold POST ROMAN)   

3.2.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.19  ランストンモノタイプ  ガウディ  サーティ  (Lanston Monotype GOUDY THIRTY)


51

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

3.2.3

エングレーブ付サンセリフ (Sans serif,engraved)    セリフがなく,ステムにハッチング又は影を

もつ。

図 A.20 

3.2.4

エングレーブ付セリフ  (Serif,engraved)    セリフをもち,ステムにハッチング又は影をもつ。 

図 A.21 

3.3.0

ハイブリッドスタイル (Hybrid style subclass)   この中分類の書体は,ブラックレターズフォーマ

ルスタイルとセリフスタイル  (4.1.1)  の両方のデザインが混合しているという特徴をもつ。このデザイン

の歴史上のモデルは 1400 年代末からある(スビアコ修道院,ダスピラ兄弟)

3.3.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.22  クリングスポール  ヴァウラウ  (Klingspor WALLAU)   

3.3.2

セリフ (Serif)   セリフ付き。

図 A.23  ステファンソン・ブレイク  ボローニャ (Stephenson Blake BOLOGNA)   

3.3.3

エングレーブ付サンセリフ  (Sans serif engraved)    セリフがなく,ステムにハッチング又は影をも

つ。

図 A.24 

3.3.4

エングレーブ付セリフ (Serif,engraved)    セリフをもち,ステムにハッチング又は影をもつ。

図 A.25 

3.4.0

インフォーマルスタイル  (Informal style subclass)    この中分類の書体は,字を速く書いた形の筆記

体である。

3.4.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.26 

3.4.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。


52

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.27  バウア  レジェンド (Bauer LEGEND)

図 A.28  アラビア文字の書体

3.4.3

エングレーブ付サンセリフ  (Sans serif,engraved)    セリフがなく,ステムにハッチング又は影を

もつ。

図 A.29 

3.4.4

エングレーブ付セリフ  (Serif,engraved)    セリフをもち,ステムにハッチング又は影をもつ。

図 A.30 

4.0.0

セリフ  (Serifs Class)    この大分類の書体は,セリフをもち,アンシアル,碑文や,ブラックレタ

ー,又は飾り字に分類されない。

4.1.0

オールドスタイル  (Oldstyle Subclass)    この中分類の書体は,ヨーロッパで 15 世紀末から 17 世紀

にかけて創作されたデザインの特徴をもつ。

4.1.1

ベネチアン  (Venetian)    このラテンアルファベット書体は,小文字の“e”の横棒が斜めであり,

比較的ステムの太さが変わらず,大文字の“R”の足が先細りになり,ベースラインに滑らかに接する。

1470 年から 1490 年頃の初期のベネチアの印刷所の活字をもとにする。

図 A.31  ラドロウ  エウセビアス  (Ludlow EUSEBIUS)

4.1.2

ギャラルディ  (Garalde)    アルダス  マニュチアス (Aldus Manutius) 及びクラウディ  ガラモン

(Claude Garamond)  のような印刷所の独自の書体をもとにする。ラテンアルファベットの一般的特徴はアセ

ンダが大文字よりも高く,小文字の“e”の横棒は水平である。

図 A.32  モノタイプ  ガラモン (Monotype GARAMOND)

4.1.3

ダッチ/イングリシュ (Dutch/English)    このラテンアルファベットは,小文字の“t”ではくさび

状のセリフによって,また大文字の“G”の下部がとがったセリフ,大文字の“A”のくぼんだ頂点部分で

特徴をもつ。

図 A.33  ステンペル  ジャンソン (Stempel JANSON)


53

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

4.2.0

トランジショナル (Transitional Subclass)   この中分類の書体は,W.  カスロン(1720 年頃)以降,

G.  ボドニ(1800 年頃)までの間のデザインに共通の特徴をもつ。

4.2.1

ダイレクトライン (Direct Line)    鋭いセリフとはっきりした線幅の違いをもつ。ラテンアルファ

ベット書体において,大文字は文字幅がほとんどすべて同じである。これらの書体は,1700 年代初頭から

1800 年代までの初期のイギリスのデザイン[バスカービル (Baskerville),バルマ (Bulmer),ベル (Bell)]

に共通した特徴をもつ。

図 A.34  バスカービル  (BASKERVILLE)

4.2.2

モディファイド (Modified)    上記(1700 年代のヨーロッパのデザイン)と同じ原型をもとにして

いるが,ダイレクトラインに分類できない大きな相違がある。

図 A.35  ライノタイプ  ガウディ  オールドスタイル  (Linotype GOUDY OLD STYLE)

図 A.36  アラビア文字の一書体

4.3.0

モダン  (Modern subclass)  この中分類の書体は,字形の太い部分と細い部分が極端な対比をもつ。

細いセリフ及び外見が凝縮しているという特徴をもつ。

4.3.1

コンチネンタル  (Continental)    イタリアの印刷所ボドニやフランスの印刷所ディドーの活字をも

とにしているか,又はそれらと共通の特徴をもつ。

図 A.37  ボドニ  (BODONI)  

図 A.38  モノタイプ  ソンジノ  (Monotype SONZINO)

図 A.39  グジャラト

4.3.2 

ファットフェース  (Fat Face)  W.  ソロウグッドの書体デザインをもとにするイギリス起源の書

体に共通な特徴がある。


54

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.40  ステファンソン・ブレイク  ソロウグッド  ローマン (Stephanson Blake THOROWGOOD

ROMAN)   

図 A.41  キリル文字の一書体

4.4.0

コンテンポラリ (Contemporary subclass)    この中分類の書体は,明確に見分けのつく歴史的モデル

をもたない。

4.4.1

エクレクティック (Eclectic)    混合されたデザインの形であるが,何から派生したものか見分けが

つく。

図 A.42  モノタイプ  パーペチュア (Monotype PERPETUA)   

4.4.2

ファインセリフ  (Fine serif)    小さなブラケットをもつセリフは,とても小さくとがっている。

図 A.43    ITC  クオラム (ITC QUORUM)

図 A.44  写研  カソゴ

4.4.3

レタリング  (Lettering)  20 世紀初頭のアメリカの看板のレタリングスタイルの印象を与えるか,

又はそれをもとにした書体デザインである。

図 A.45  ユニバシティ  (UNIVERSITY)   

4.5.0

レジビリティ (Legibility subclass)    この中分類のアルファベット書体は,大きな x ハイトと,短

いアセンダとディセンダというはっきりした特徴をもつ。

4.5.1

ラウンド [Rounded (traditional)]    このデザインは,本来は新聞のためであった。アルファベット

書体では,

“c”

“e”

“o”は伝統的な丸い形をもとにしている。

図 A.46  モノタイプ  タイムズローマン  (Monotype TIMES ROMAN)   


55

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.47  ギリシャ:モノタイプ  タイムズローマン  (Greek : Monotype TIMES ROMAN)

図 A.48  写研  新聞特太明朝

4.5.2

スーパエリプティカル [Super-elliptical (square)]    アルファベット書体の“c”“e”“o”角丸(変形

楕円)に基礎をおく。

図 A.49  ステンペル  メリオール  (Stempel MELIOR)

4.6.0

スクエアセリフ  (Square serif Subclass)    この中分類の書体は,セリフが比較的に太い。ブラケッ

トの有無を問わない。

4.6.1

モノトーン (Monotone)  ステムとセリフをつなぐブラケットがなく,ステムと同じ太さのセリフ

をもつ。

図 A.50  ATF  スタイミ  (ATF STYMIE)

4.6.2

クラレンドン  (Clarendon)    ステムとセリフをつなぐブラケットがあり,ステムと同じ太さのセリ

フをもつ。

図 A.51  バウア  フォーチュン (Bauer FORTUNE)

4.6.3

フレンチ  クラレンドン  (French Clarendon)   ステムよりも太いセリフをもち,ステムとセリフ

の間にブラケットをもつ書体もある。

図 A.52  ATF P. T.  バーナム  (ATF P. T. BARNUM)

4.6.4

ショートセリフ [Short (stub) Serifs]   小さい切り株のようなセリフ及び相対的に太いステムとい

う特徴をもつ。

図 A.53  ATF  チェルテナム  (ATF CHELTENHAM)

4.6.5

タイプライタ (Typewriter)   本来タイプライタを対象にしたデザインか,又はタイプライタによっ

て作られたように見えるデザインである。


56

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.54  ATF  ブレティンタイプライタ  (ATF BULLETIN TYPEWRITER) 

4.6.6

ドットマトリクス (Dot matrix)    ドットマトリクス出力装置によって作られたように見える。

図 A.55 

4.7.0

ラテン (Latin subclass)   この中分類の書体は,角度のついたブラケットをもち,三角形のセリフ

をもつ。

4.7.1

ソリッド (Solid)   文字のステムは,塗りつぶされている。

図 A.56  ワイドラテン  (WIDE LATIN)

4.7.2

インライン (Inline)    ステムは彫り込み線がある。

図 A.57  ステファンソン  ブレイク  チゼル  (Stephenson Blake CHISEL)

4.8.0

エングレーブ  (Engraving Subclass)    この中分類の書体は,銅版彫版工のデザインをもとにする。

4.8.1

バーベドセリフ (Barbed serif)    終点が二また(股)に分かれているか,又は刺のようなセリフを

もつ。

図 A.58  ニコラス  コーシヤン  (NICHOLAS COCHIN)

4.8.2

ストレートセリフ(精密)  [Straight serif (fine)]    小さなブラケットをもち,非常に小さくとがっ

たセリフがある。アルファベットの書体ではすべてが大文字である。

図 A.59  ATF  コパープレート  ゴシック  (ATF COPPERPLATE GOTHIC)

4.9.0

フリーフォーム  (Free Form subclass)    この中分類の書体は,葉状の対をなすデザイン,及び入り

組んだ曲線などの特徴をもつ。

4.9.1

ソリッド (Solid)  19 世紀末から 20 世紀始めのアールヌーボー運動から出た,又はその影響を受け

た装飾をもつ。

図 A.60  ウェイザート  アーノルト  ベックリン  (Weisert ARNORD BOCKLIN)


57

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

4.9.2

アウトライン (Outline)  19 世紀末から 20 世紀始めのアールヌーボー運動から出たものか,又はそ

の影響を受けた装飾をもち,ステムは同じ線幅である。

図 A.61  ATF  エラティック  アウトライン  (ATF ERRATIC OUTLINE)

4.10.0

コンピュータ  (Computer Subclass)    この中分類の書体は,コンピュータのプリントアウトとディ

スプレイのための書体を連想させる外観をもつ。

4.10.1  OCR

  このデザインは最初は機械で読み取るため作られた。しかし今はその機能から外れて書体

デザインだけが引き継がれている。

図 A.62 

4.10.2

ディジタル  (Digital)    字形はセグメントに分けられ,直線で組み立てられる。

図 A.63 

4.11.0

その他 (Miscellaneous subclass)    この中分類の書体は,セリフはあるが,前出の分類には適合しな

い。

図 A.64  ATF  カズロン  アンティーク  (ATF CASLON ANTIQUE)  

4.12.0

明朝  この中分類の書体は,太い垂直方向の線と細い水平方向の線をもつ。水平方向の線の右端に

は目立ったくさび形がある。

4.12.1

オールドスタイル  (Old Style)    縦線と横線は滑らかな輪郭からなる。カウンタ部分(フトコロ)

は比較的に小さく,各グリフ間の大きさの差がニュースタイルのよりも大きい。

図 A.65  写研  秀英明朝

4.12.2

ニュースタイル  (New Style)    縦線と横線の端はオールドスタイルの明朝よりも鋭い。カウンタ

(フトコロ)は大きく,各グリフ間の大きさの差が小さい。

図 A.66  写研  本蘭明朝 B

4.12.3

その他  明朝でニュースタイルにもオールドスタイルにも分けられないもの。


58

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.67  リョービ  ナウ MB

5.0.0

サンセリフ  (Sans serif subclass)    この大分類の書体は,セリフがなく,筆記体でも装飾体でもな

いもの。

5.1.0

ゴシック  (Gothic subclass)    この中分類の書体は,ラテンアルファベットのサンセリフの最初の書

体(およそ 1815 年)

5.1.1

グロテスク  (Grotesque)    このラテンアルファベットのデザインは,小文字 a と g が 2 階建てで,

大文字の G がとがったセリフをもつ。

図 A.68  ATF  フランクリン  ゴシック  (ATF FRANKLIN GOTHIC)

図 A.69  モノタイプ  ギル  サン  (Monotype GILL SANS)

図 A.70  ギリシャ  モノタイプ  ギル  サン  (Greek : Monotype GILL SANS)

5.1.2

ネオグロテスク (Neo-grotesque)    このラテンアルファベットのデザインは,小文字 a が 2 階建て

で,g が 1 階建てであり,大文字 G にとがったセリフをもつことがある。

図 A.71  ハース  ヘルベチカ  (Haas HELVETICA)

図 A.72  写研  石井太ゴシック

図 A.73  アラビア文字の一書体

5.1.3

タイプライタ (Typewriter)    タイプライタによる植字又はタイプライタによって作られたように

見せる書体である。

図 A.74  レター  ゴシック  (LETTER GOTHIC)


59

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

5.2.0

ヒューマニスト  (Humanist subclass)   この中分類の書体は,サンセリフ書体が古典ローマン体の

プロポーションをもととするか,又はそれに影響されたものである。

5.2.1

クラシカル  (Classical)    ステムが微妙な強調変化をもつ。このグループの西洋のアルファベット

書体は,古典ローマの碑文の大文字をもち,ラテンアルファベットでは小文字 a と g が 2 階建てである。

図 A.75  ステンペル  オプチマ  (Stempel OPTIMA)

図 A76  アラビア文字の一書体

5.2.2

ノンクラシカル  (Non-classical)    ステムの対比がより大きく,西洋のアルファベットは小文字 a

と g が 2 階建てで,大文字は古典の字形のプロポーションをもつ場合ももたない場合もある。

図 A.77  ステファンソンブレイク  ブリタニック (Stephenson Blake BRITANNIC)   

5.2.3

タイプライタ  (Typewriter)    タイプライタによる印字のため,又はタイプライタによって作られた

ように見せるための書体である。

図 A.78 

5.3.0

ストレスバリエーション  (Stress variation subclass)    この中分類の書体は,縦線又は横線の太さに

目立った変化がある。

5.3.1

ブロードペン  (Broad Pen)    先端が太いペンでレタリングしたような特徴をもつ。

図 A.79  ATF  リディアン  (ATF LYDIAN)

図 A.80  アラビア文字の一書体

図 A.81  デバナガリ文字の一書体

(サンスクリット用)

5.3.2

カジュアル  (Casual)    古典的プロポーションをもたない略式のデザイン。


60

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.82  ATF  アドリブ  (ATF ADLIB)

5.3.3

タイプライタ  (Typewriter)    タイプライタの書体デザイン。

図 A.83 

5.4.0

アールデコ  (Art Deco subclass)    この中分類の書体は,1920 年代の見出しである。

5.4.1

スタンダード (Standard)    一つのステムが非常に太く,曲線が非常に細い極端な対比がある。

図 A.84  ATF  ブロードウェイ  (ATF BROADWAY)

図 A.85  写研  ミンカール

5.4.2

モディファイド (Modified)    基本スタンダードグループに線やパターンが加えられているもの。

図 A.86  ベルンハルト兄弟及びスピンドラ  ボウルミック  (Bamhard Bros. & Spindler BOULMICH)

5.4.3

シンライン (Thin Line)  すべてのデザインは,1 本の細い線で形づくる。

図 A.87  ATF  ベルンハルト  ファッション  (ATF BARNHARD FASHI0N)

図 A.88  リョービ  ピコ  カジュアル

5.5.0

ジオメトリック  (Geometoric subclass)    この中分類の書体は,デザインは単調で,基本的に円と直

線から成り立つ。

5.5.1

角ラウンド (Round,Straight stem ends)    スティックキャラクタと呼ばれる単調なデザインで,あ

る例ではアセンダがディセンダよりも長い。ステムの終端はまっすぐである。

図 A.89  バウア  フーツラ  (Bauer FUTURA)


61

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.90  ビルマ文字の一書体

図 A.91  タイ文字の一書体

5.5.2

丸ラウンド (Round,Rounded stem ends)  スティックキャラクタと呼ばれる単調なデザインで,ア

センダがディセンダよりも長い例がある。西洋と日本の書体の両方でステムの終端は丸い。

図 A.92  VAG  ランドシュリフト (VAG RUNDSCHRIFT)

図 A.93  写研  ナール D

5.5.3

スーパエリプティカル (Super-elliptical)    西洋のアルファベットデザインでは,伝統的に丸い o, c,

e などの形が角丸のようになる。

図 A.94  ネビオロ  ユーロスタイル (Nebiolo EUROSTILE)

5.5.4

スタイライズド (Stylized)   単調なデザインだが,形式的ではない。ステムが曲線である。

図 A.95  ATF  ホーボー  (ATF HOBO)

図 A.96  リョービ  マジック

5.5.5

タイプライタ (Typewriter)    タイプライタによる植字,又はタイプライタによって作られたように

見せる書体である。

図 A.97 

5.6.0

コンピュータ (Computer subclass)    この中分類の書体は,コンピュータのプリントアウトとディ

スプレイのための書体の外観をもつ。

5.6.1

OCR

  最初は機械読取りのために作られた。しかし,今はその機能からはずれて書体デザインだ

けが引き継がれている。


62

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.98  OCR B/DATA 70

5.6.2

ディジタル (Digital)    字形はセグメントに分かれ,直線で組み立てられる。

図 A.99  デジタル  (Digital)  

5.7.0

フリーフォーム  (Free Form subclass)    この中分類の書体は,葉状の対のデザイン,及び入り組ん

だ曲線などからなる。

5.7.1

ソリッド (So1id)  19 世紀末から 20 世紀始めのアールヌーボー運動から出た装飾,又はその影響

を受けた装飾をもつ。

図 A.100  ドベルニ及びペイニョット  オリオール  (Debern & Peignot AURIOL)

5.7.2

アウトライン (Outline)  19 世紀末から 20 世紀始めのアールヌーボー運動から出た装飾,又はその

影響を受けた装飾をもつ。同じ幅の線のステムをもつ。

図 A.101 

5.8.0

その他  この中分類の書体は,サンセリフで前出の範囲に入らないその他のもの。

図 A.102 

6.0.0

スクリプト (Scripts class)    この大分類の書体は,手書きのようにデザインされている。

6.1.0

ジョインド (Joined subclass)    この中分類の書体では,各グリフがつながっている。

6.1.1

フォーマル  (Formal)    太い部分と細い部分の極端な対比があり,手書きのスタイルをもとにする。

図 A.103    ATF  コマーシャルスクリプト  (ATF COMMERCIAL SCRIPT)

図 A.104  アラビア文字の一書体

6.1.2

インフォーマル  (Informal)    速記された筆記体のスタイルを伝承している。ステムは,太かった

り細かったりする。

図 A.105  オリーブ  ミストラル (Olive MISTRAL)


63

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.106  リョービ  行成 E

図 A.107  アラビア文字の一書体

6.1.3

モノトーン  (Monotone)    すべてのストロークは,等しい厚さである。

図 A.108 ATF  カウフマン  (ATF KAUFMANN)

6.2.0

アンジョイン (Unjoined subclass)    この中分類の書体は,単語に構成されたとき,グリフは隣接の

グリフとの間に空白をもつ。

6.2.1

フォーマル  (Formal)    手書きの形をもとにしており,字形の太い部分と細い部分が極端に対比し

ている。

図 A.109  ステンペル  バーツオサ  (Stempel VIRTUOSA)  

6.2.2

インフォーマル (Informal)    太細の対比をつけて,素速く書かれた字形。

図 A.110  モノタイプ  ペピタ  (Monotype PEPITA)

6.2.3

モノトーン (Monotone)    すべてのストロークが,等しい幅である。

図 A.111  バウア  ジレ  ゴシック (Bauer GILLES GOTHIC)

図 A.112  アラビア文字の一書体

6.2.4

ブラッシュ  (Brush)    筆で描かれたように見える。

図 A.113  クリングスポールサルティノ  (Klingspor SALTINO)


64

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.114  リョービ  野村勘亭

6.2.5

カーシブ  (Cursive)    このグループの書体は,手書きの外観をもつことが特色であるが,つながら

ない。 

図 A.115  ATF  マリー  ヒル  (MURRAY HILL)

6.2.6

カリグラフィック (Calligraphic)    幅広のペンで書かれ,わずかに傾いた外観をしている。

図 A.116  ATF  トンプソン  キルスクリプト (Thompson QUILLSCRIPT)

6.2.7

ロンド  (Ronde)    フランスの手書きをもとにしており,直立した手書きの外観をもつ。

図 A.117  アムステルダム  ロンド (Amsterdam RONDO)

6.3.0

毛筆(日本)  (Soft Brush subclass)    この中分類の書体は,筆書きのようなストロークが特徴であ

る。デザインはペンによって書かれたものでないので,ステム及びストロークの端は鋭くない。

6.3.1

楷書  すべてのステムは,柔らかい筆で書かれたように見える。ステムの太さは変化してもよく,

幅対高さが異なってもよい。

図 A.118  モリサワ  新正楷書

6.3.2

教科書  6.3.1 の簡素化された書体。主として,子供の本や教科書用として使われる。グリフ形状

の幅と高さ比率は同じであり,グリフ間の各配置量の差異は小さい。

図 A.119  モリサワ  新太教科書

6.3.3

行書  幾つかのストロークは,筆書きストロークの表示位置と滑らかにつながる。

図 A.120  写研  岩蔭太行書

6.3.4

草書  大部分のストロークは滑らかに連結され,したがって“点”のストロークは判別できないこ

ともある。行書  (6.3.3)  よりもさらに簡素化される。


65

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.121 

6.3.5

その他  前述の特定のグループの,どれにも該当しないデザイン。

図 A.122  写研  淡古印

6.4.0

かな(日本)  (Kana subclass)    この中分類の書体は,明朝と同じ概念に基づく。しかし,かなグ

リフ集合にだけ適用できる。

6.4.1

オールドスタイル  (Old Style)    ステムは滑らかな線で構成される。カウンタは比較的小さく,グ

リフ間の配置量の差異は,ニュースタイル  (6.4.2)  のそれより大きい。

図 A.123  リョービ  見出しかな 1

6.4.2

ニュースタイル (New Style)    ステムは鋭い輪郭からなる。カウンタは大きく,グリフ間配置量の

差異は小さい。

図 A.124  リョービ  小町 GU

6.5.0

宋朝(中国/日本)  (Soucho subclass)    この中分類の書体は,水平のストロークがわずかに右上

に傾いている。ステムの太さは,ストローク幅とほぼ同じである。ステムとストロークの端の鋭さは,木

彫によって作られたかのようである。

図 A.125  モリサワ  宋朝

7.0.0

オーナメント (Ornamentals class)    この大分類の書体は,表示用書体及び,高度に装飾又は様式化

したもので他の分類のどれにも該当しない。

7.1.0

インライン  (Inline subclass)    この中分類の書体は,文字のステムに微細な線をもつ。最初は,見

出しのためであった。グリフ形状を定義する線は,二つの異なるウエイトでできている。

7.1.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.126  クリングス  ポール  ツェッペリン  (Klingspor ZEPPELIN)

7.1.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。


66

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.127  ステファンソン・ブレーク  オールドフェースオープン  (Stephenson Blake OLD FACE OPEN)

7.2.0

アウトライン (Outline subclass)    この中分類の書体は,グリフ形状が単一ウェイトの線でできて

いる。

7.2.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.128  ATF  ゴシックアウトライン  (ATF GOTHIC OUTLINE)

図 A.129  モリサワ  アロー  ライン

7.2.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。

図 A.130  12 ライン・アンティクオープン  (12 Line Antique Open)

7.3.0

デコラティブ  (Decorative subclass)    この中分類の特徴は,花模様若しくは葉模様をもつこと,又

はステムが小枝状若しくは動物状の自然要素で構成される。

7.3.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.131  ラステイック  (RUSTIC)

7.3.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.132  ステンペル  サファイア  (Stempel SAPHIRE)

7.4.0

3D (Three-dimensional subclass) 

  この中分類の書体は,陰影効果及び幾何学的効果によって作られ

る 3 次元的な形態をもつ。

7.4.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.133  ラドロウ  アンブラ  (Ludlow UMBRA)

図 A.134  写研  ナールシャドウ


67

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

7.4.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.135  ステファンソン・ブレーク  ソーンシェーデッド  (Stephenson Blake THORNE SHADED)   

図 A.136  モリサワ  アロー  ライン  シャドウ

7.5.0

トスカン  (Tuscan subclass)    この中分類の書体は,二重の曲線セリフをもち,それがパターン化

している場合としていない場合とがある。

7.5.1

(適用されず)

7.5.2

セリフ  (Serif)    セリフ付き。

図 A.137  ネビオロ  フォンタネジ  (Nebiolo FONTANESI)

7.6.0

ステンシル  (Stencil subclass)    この中分類の書体は,ステンシルで作られたような形である。

7.6.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.138  フォリオ  ステンシル  (FOLI0 STENCIL)

図 A.139  写研  ナミン

7.6.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。

図 A.140  ラドロウ  ステンシル  (Ludlow STENCIL)

図 A.141  モリサワ  アロー  ステンシル

7.7.0

リバース  (Reversed subclass)    この中分類の書体は,黒い背景上に白画像で表す。

7.7.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.142  モノタイプ  ギル  カメオ  (Monotype GILL CAMEO)  

7.7.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。


68

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

図 A.143 

7.8.0

エングレープ  (Engraved subclass)    この中分類の書体は,ステムにハッチング又は陰影をもつ。

7.8.1

サンセリフ (Sans serif)    セリフなし。

図 A.144  ATF  ジムクロウ  (ATF JIM CROW)

7.8.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。

図 A.145  インビテーション・シェーデッド  (INVITATION SHADED)

7.9.0

その他  この中分類の書体は,前述の装飾付きグループの一つに分類できないデザインを含む。

7.9.1

サンセリフ  (Sans serif)    セリフなし。

図 A.146  シャッタ (SHATTER)  

7.9.2

セリフ (Serif)    セリフ付き。

図 A.147  パメラ  (PAMELA)

図 A.148  モリサワ  髭文字

8.0.0

シンボルとオーナメント  (Symbols and Ornaments class)    この大分類の書体は,将来の割当てのた

め確保。


69

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

附属書 B(参考)  フォントの概念

B.1

一般  この附属書は,この規格群を適用するフォント資源及びフォント処理環境についての概要を示

す。

図 B.1  フォント処理モデル


70

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

B.2

フォント資源環境 

B.2.1

フォント作成  フォント作成は,グリフ形状をデザインし,その形状をディジタル表現様式(ビッ

ト画像,ベクトル描画命令,輪郭線アルゴリズムなど)に変換し,各グリフの高さ,幅及び送り値を定義

し,記述情報及び識別情報(グリフとフォント全体に対する)を記録し,この情報を文書処理システムが

使用できる様式に組み立てる処理を指す。

フォント作成は,しばしば変化するさまざまな環境で行われる。

フォント作成者(組織)は,次のとおりである。

−  新しいフォントファミリを創作するために,洗練れたデザインツールを使い,フォント開発に特化し

た組織。

−  より高い性能を達成するため,又は特定の顧客の要求に合わせるために,既存のフォントを適合させ

る必要のある,計算機システム又は文書システムの開発者。

−  特別なフォント又はシンボルの集合を創作して,支社に配布する組織。

−  特定の文書のために,既存フォント中のグリフを修正したい個人。

−  文書中のテキストを可視化するのに必要な都度,フォント資源要素を組立てる計算機処理。

B.2.2

フォント資源の組込み・記憶・アクセス  フォント情報の組込み・記憶・アクセスは,フォント資

源情報の利用の基本である。組込みは,フォント資源の交換様式を決める処理と,フォント資源ライブラ

リに記録する前のデータ変換とからなる。記憶は,フォント情報を計算機応用で利用できるようにする資

源ライブラリを含む。アクセスは,必要なフォント情報の位置を示し,最適な形式で他の処理が利用でき

るようにする処理からなる。

フォント情報の記憶・アクセスにおける最も重要な二つの要素は,データの所有権を管理すること(グ

リフ形状は,一般に共有も配布もできない。

,及びデータを広く配布する必要性(記述情報及び配置量情

報は,文書を生成しフォーマット付けする応用に対して利用できなければならず,広く配布されなければ

ならない。

)を理解することである。

フォント資源が生成されるときは,情報は単一のフォントファイルに含まれていてもよいが,これが文

書処理システムにとって最適な形とは限らない。処理システム又は応用は,フォント資源を部分集合に区

分し,再構成することを要求してもよい。各処理システムの要素や応用処理は,フォント資源情報の異な

る部分集合を要求することができる。

次に,さまざまなデータ分割の目的の例を示す。

−  ネットワーク上で,情報のデータベースプログラムアクセス及び通信を伴うネットワーク分散ライブ

ラリ。

−  附属装置やワークステーションの応用に対して,共有データのアクセス管理又は資源管理のプログラ

ムインタフェースをもつホストシステムライブラリ。

−  利用者の要求に応じて,附属装置や他のワークステーションで動作している応用からアクセスできる,

ワークステーションに常駐するライブラリ又はファイル集合。

−  特定の文書処理応用にコンパイル又は結合されて,その応用内のモジュールだけがアクセス可能なフ

ォントデータ。

−  特定の表示装置に内蔵され,そこでだけ利用可能なデータ。回線を介したダウンローディングや,交

換可能な読出し専用記録装置によって,そのデータを表示装置で使えるようにしてもよい。

記憶システム及びアクセスシステムは,属性の順序固定なしに,個々の属性を識別できるフォント資源

情報とフォント資源交換様式の部分集合を必要とする。記述情報だけが必要な処理もあり,記述情報に加


71

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

えて配置量情報を必要とする処理もある。表示装置がグリフ形状及び配置量のデータを必要としても,そ

のデータの所有者がアクセスを制限する場合がある。システム又はネットワークのサービス供給者は,フ

ォント資源情報の各部分集合に適切な保護水準を設定する必要がある。

B.3

応用環境  この B.3 の記述は,フォント記述の概念に関連する文書処理作業及びテキスト(文字列)

処理作業を示しているが,実装技法又は文書構造に言及するものではない。その実装は,単体プログラム,

大規模プログラムの構成要素,複数の構成要素中の符号に組み入れられた行など,どんな形であってもよ

い。文書は,テキストだけからなるものであっても,注釈付きの図を含んでいてもよく,テキスト,図形

及び写真の複合物であってもよい。

B.3.1

テキスト処理システム  テキスト処理システムは,テキストの生成・修正・表示・印刷を行うハー

ドウェア装置,ソフトウェアプログラム又はファームウェアプログラムである。これらの構成要素(プロ

グラム及び装置)は,単独のシステムに含まれてもよく,より複雑な文書処理システム,及び/又は通信

ネットワークに含まれてもよい。テキスト処理は,構成要素の主要機能(例えば,テキスト編集プログラ

ム)でもよく,構成要素の補助機能(例えば,図形編集装置の一部,装置サービスプログラム又は資源管

理プログラム)であってもよい。

テキスト処理システムは,カートリッジフォントをもつ電動タイプライタであっても,共有データ並び

に種々の表示装置及び/又は印刷装置をもつ分散ネットワークシステムであってもよい。

フォント資源情報を利用するテキスト処理システム及びその構成要素の例を次に示す。

−  文字表示装置及び APA(全点位置決め可能)ドットマトリクスプリンタをもつパーソナルコンピュー

タ。

− WYSIWYG(見たとおりのものを得る)の編集表示装置及び APA レーザプリンタをもつオフィスワー

クステーション。

−  高解像度カラー表示装置と,テキストの回転・変倍及び図の注釈のための応用ソフトウェアをもつ図

形ワークステーンョン。

−  プレビュー装置(利用者が最終出力をプレビューできる表示装置及びプリンタであって通常は低解像

度であるが高速。

)と,ページレイアウト・組版・校正を行う応用ソフトウェアとをもつ編集ワークス

テーション。

−  すべての機能をもつ植字システム。

この規格群は,最も複雑なテキスト処理システムにとって必要なフォント資源属性を規定している。

より簡単なシステムは,同じ属性定義を使用できるが,より少数の属性しか必要としない。この規格

群は,装置にも解像度にも依存しない。すなわち,すべての記述情報及び配置量情報は,テキスト表

示に使用する装置の解像度とは独立に定義されている。

しかし,

個々の表示装置群を支援するために,

多様な解像度のグリフ形状集合が幾つも存在してもよい。B.3.2 では,テキスト処理とフォント資源情

報の使用との応用面について述べる。

B.3.2

文書処理 


72

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

B.3.2.1

文書編集  文書編集作業は,テキスト編集プログラム又は画像編集プログラムを利用して,利用

者が,規定の様式で構文の一貫したテキストを含むデータ列・データファイルを(一時的又は永久的に)

生成,又は修正できるようにする。そのテキストは,フォーマティングプログラムによって(即座に又は

後から)実行されるフォーマティング命令又は文書マーク付けを含んでもよい。編集作業では,表示又は

印刷のためのフォーマティング命令,プレーンテキスト又はテキスト入力の処理並びにテキスト修正機能

及びデータ列・データファイル生成機能を取り去ってもよい。ここで示したテキスト処理作業をすべて統

合した WYSIWYG 編集装置を用いてもよい。WYSIWYG 編集装置は,利用者に対する即時の応答,すな

わち表示装置上での視覚的フィードバックを備えている。

B.3.2.2

文書フォーマティング  文書フォーマティングは,文書データをフォーマティング制御と共に含む

(一時的又は永久的な)データ列・データファイルを生成しながら,表示面上のどこに情報を表すかを決

める作業である。表示面は,ビデオディスプレイでも,一枚の紙でも,又はその他の出力媒体でもよい。

フォーマティング処理は,多様な情報源(利用者,システム省略値,文書省略値,フォントなど)からの

情報を用い,特定の装置の要求に固有の,又はあらゆる装置での表示のために一般化した出力データ列・

出力データファイルを生成する。

B.3.2.3

文書表示  文書表示は,フォーマット済みのデータ列・データファイルを,物理的表示装置の上で

見える形に変換する作業である。この作業は,ハードウェア装置と,装置サービス又は装置制御のための

ソフトウェアとの使用を含んでいる。文書表示の作業は,ビットマップ画像データを受け取り,表示面上

に対応する画像を生成するのと同じくらい単純であることもある。文書表示作業が,符号化されたデータ

列・データファイルを翻訳すること,参照された情報を結合すること,画像情報を装置が必要とするパラ

メータの形から変換をすることなどを含んでもよい。どの場合でも,フォント資源に含まれるグリフ像情

報を取り出し,変換し及び表示のために適切に位置決めしなければならない。

これらの作業は,必ずしも単体システム又は統合システムで実行される必要はない。編集に使われてい

るワークステーションが,フォーマティングを実行するシステムから離されていてもよい。配布用文書及

び遠隔表示用文書が,表示にどんな装置又は資源が使えるかを知らない送り手によってフォーマティング

されてもよい。多くの異なる文書内容体系,文書交換データ列,装置データ列などが用いられるであろう

が,いずれも,フォント参照,グリフ像の位置決め及び表示面上へのグリフ像の表示の手段を必要とする。

B.3.3

フォント参照  フォント参照は,フォント資源を識別したり又は特徴付ける処理である。参照の作

業は,編集・フォーマティング・表示において,文書中で必要とするフォントを指定する。参照は,フォ

ーマティング処理ではグリフ配置量情報を取り出し,表示処理ではグリフ形状情報を得ることを可能にす

る。参照は,名前によるフォント指定を含むか,又は適切なフォント又は代替フォントを識別するのに十

分な記述情報を提供することができる。文書をフォーマティング又は表示するシステムが,指定フォント

を使えないときは,記述情報によって代替フォントを選ぶことができる。

B.3.4

グリフ参照  グリフ参照は,フォント資源中のグリフを識別する処理である。参照作業は,フォー

マティング及び表示の処理において,処理中の文書に含まれる各文字符号に関連するグリフ配置量及びグ

リフ形状情報をアクセスしなければならない。

テキストデータで用いる文字符号は,符号化された図形文字集合の要素として指定され,文書マーク付

け中の実体参照としても指定され,又は他の文書符号化技法によっても指定される。文字の関連付け処理

は,文書符号化技法の知識,フォント資源のグリフ識別技法及び文字をグリフ識別子に関連付ける方式を

必要とする。

この規格群は,すべての既知のグリフを一意に識別する方法及びどのような文書符号化技法にも依存し


73

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

ない有用なグリフ集合を識別する方法を規定している。ISO/IEC 10036 は,すべての既知のグリフ及びグ

リフ集合を登録する手続きを定義している。

B.3.5

グリフ位置決め  グリフ位置決めは,指定グリフを表示面上のどこに表示するかを決める処理であ

る。この機能は,文書フォーマティング処理によって実行される。ここで文書フォーマティング処理とは,

行の折り返し及び図形又は画像オブジェクトの周囲にどのようにテキストを流すかまでを含めて,文書ペ

ージ上にテキスト,図形及び/又は画像オブジェクトの位置決めをする処理の一般的な名前である。文書

フォーマティング処理は,フォント資源情報を,利用者,システム,文書レイアウト情報などと共に利用

する。フォント資源は,グリフ位置決めに必要な情報の一部だけを提供するにすぎない。

グリフは,独立に,又は互いに関連して位置決めされる。つまり,フォーマティング処理は,どこに各

グリフを位置決めすべきかを規定し,又はグリフ列の先頭グリフをどこに位置決めすべきかを規定して,

その列での後続グリフの位置決めを表示処理に任す。どちら場合も,その処理は,各グリフの送りの値及

び回転,カーニング,合字の生成などに必要な他の属性を知らなければならない。フォント資源情報を最

大限に利用するために,フォント資源情報は装置や解像力に依存しない単位で用意されなければならない。

B.3.6

グリフ形状表示  グリフ像表示は,表示面上にグリフ形状を形作る処理である。この処理は,グリ

フ形状情報をその交換形式か表示装置が要求する形式に変換するソフトウェアプロセス及び/又はハード

ウェアプロセスによって支援されて,ハード装置(表示装置又はプリンタ)で実行される。

電子文書処理システム標準化調査研究委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

斎  藤  信  男

慶應義塾大学

安  達      淳

学術情報センター

安  達      淳

沖電気工業株式会社

池  田  克  夫

京都大学

大  泊      勝

株式会社日本電気経営システム総研

小笠原      治

社団法人日本印刷技術協会

河  内  広太郎

社団法人日本事務機械工業会

江  田  研  一

コニカ株式会社

小  林  龍  生

株式会社ジャストシステム

小  町  祐  史

松下電送株式会社

芝  野  耕  司

東京国際大学

高  橋      亨

株式会社日立製作所

武  田  博  直

株式会社セガ・エンタープライズ

田  中  省  三

富士通株式会社

徳  永  英  二

日本アイ・ビー・エム株式会社

野  瀬  康  矩

社団法人日本新聞協会

林      伸  夫

株式会社日経 BP 社

深  見  拓  史

凸版印刷株式会社

藤  井  照  穂

マイクロソフト株式会社

三  宅  信  弘

通商産業省機械情報産業局

宮  内  久  男

株式会社岩波書店

安  田  寿  明

東京電機大学

若  鳥  陸  夫

日本ユニシス株式会社

渡  辺  信  一

大日本印刷株式会社

丸  川      章

通商産業省工業技術院標準部

(事務局)

宇  野  喜  博

財団法人日本規格協会


74

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

電子文書処理システム標準化調査研究委員会 WG4 文書記述・フォント JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

池  田  克  夫

京都大学

(副委員長)

小  町  祐  史 SC18/WG8 国内委員会(松下電送株式会社)

三  宅  信  弘

通商産業省機械情報産業局

桐  山  和  臣

通商産業省工業技術院標準部

丸  川      章

通商産業省工業技術院標準部

宇  野  喜  博

財団法人日本規格協会

篠  崎  徳  量

社団法人日本経営協会

小笠原      治

社団法人日本印刷技術協会

塩  月  安  朗 SC18/WG8 国内委員会(富士ゼロックス株式会社)

岡  崎  世  雄 SC18/WG8 国内委員会(日本アイ・ビー・エム株式会社)

山  本  直  三

社団法人日本事務機械工業会(株式会社東芝)

江  田  研  一

社団法人日本事務機械工業会(コニカ株式会社)

伊  藤      晃

日本情報科学株式会社

浜  田  正  基

キヤノン株式会社

宮  本  義  昭

日本ユニシス株式会社

櫛  田      隆

富士通株式会社

藤  田  克  彦

株式会社リコー

坂  下  善  彦

三菱電機株式会社

柳  沢  一  六

日本電気株式会社

高  橋      亨

株式会社日立製作所

安  達      淳

沖電気株式会社

宮  内  久  男

株式会社岩波書店

溝  淵      晃

日商岩井株式会社

田  中  洋  一

凸版印刷株式会社

臼  井  清  文

セイコーエプソン株式会社

空  閑      明

共同印刷株式会社

山  田      進

大日本スクリーン株式会社

石  井      裕

大日本印刷株式会社

乙  田  清  次 NTT データ株式会社

堀  内  洋  治

株式会社写研

(事務局)

河  内  広太郎

社団法人日本事務機械工業会

プロジェクト・リーダ会議

氏名

所属

(リーダ)

小  町  祐  史 SC18/WG8 国内委員会(松下電送株式会社)

田  中  洋  一

凸版印刷株式会社

小笠原      治

社団法人日本印刷技術協会

高  橋      亨

株式会社日立製作所

安  達      淳

沖電気株式会社

内  田  富  雄

通商産業省工業技術院標準部

(事務局)

河  内  広太郎

社団法人日本事務機械工業会


75

X 4161-1993 (ISO/IEC 9541-1 : 1991)

フォントプロジェクト

氏名

所属

(リーダ)

小笠原      治

社団法人日本印刷技術協会

小  町  祐  史

松下電送株式会社

武  居  則  幸

セイコーエプソン株式会社

伊  藤      晃

日本情報科学株式会社

石  井      裕

大日本印刷株式会社

竹  内  時  男

株式会社写研

(事務局)

河  内  広太郎

社団法人日本事務機械工業会