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X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

3.1 プロセス及びプロセス管理用語  2 

3.2 プロセスアセスメント用語  3 

3.3 プロセスモデル関連用語  5 

3.4 プロセス測定関連用語  7 

4 規格類一式の構成  8 

5 概念 11 

5.1 一般  11 

5.2 “プロセス”の概念  11 

5.3 アセスメントの枠組み  11 

5.4 組織的プロセス成熟度  14 

5.5 アセッサの適格性  14 

5.6 アセスメント結果の利用  14 

6 プロセス能力のアセスメント  15 

7 適合性 16 

8 適合性評価  16 

附属書A(参考)JIS X 330xx規格類とJIS X 0145規格類との対応表  17 

参考文献  19 

 

 


 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人情報処理学会(IPSJ)及び一般

財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

ソフトウェア開発を主たる対象としたプロセスアセスメント手法をセキュリティ,セーフティ,サービ

スなど,より広い範囲に適用するべく,国際規格ISO/IEC 15504シリーズ(JIS X 0145シリーズ)の枠組

みが見直されて,ISO/IEC 33000シリーズへの移行及び再構築が行われており,これに対応して,この規

格の制定を行った。 

これによって,JIS X 0145-1:2008は廃止され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

X 33001:2017 

 

(ISO/IEC 33001:2015) 

情報技術−プロセスアセスメント−概念及び用語 

Information technology-Process assessment-Concepts and terminology 

 

序文 

この規格は,2015年に第1版として発行されたISO/IEC 33001を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

この規格では,一連の関連する規格全体を総称する場合は,“規格類”と呼ぶ。“JIS X 330xx規格類”に

は,“X 330xx”の規格番号で発行されたJISを含み,“ISO/IEC 330xx規格類”には,“330xx”の番号で発

行されている規格及び“330xx”の番号付けが予定されている未発行の規格を含む。また,JIS X 330xx規

格類及びISO/IEC 330xx規格類は,JIS X 0145規格類及びISO/IEC 15504規格類を置き換え,拡張するも

のであるが,JIS X 0145及びISO/IEC 15504の各部と新しい規格との対応関係を附属書Aに示す。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,プロセスアセスメントに関する基本用語を規定する。この規格は,プロセスアセスメント

の概念,プロセス品質特性の達成を評価するためのプロセスアセスメントの応用,及びプロセス管理を指

揮するためのプロセスアセスメントの結果の応用について,全般的な情報を提供する。この規格は,JIS X 

330xx規格類の導入部である。JIS X 330xx規格類の各規格をどのように組み合わせるかの選択及び使用の

手引を記載している。この規格は,JIS X 330xx規格類に含む要求事項を説明し,アセスメント実施にどう

適用するかを説明している。 

この規格の利用者は,この規格類の用語及び構造に精通することが望ましい。さらに,アセスメントを

実施しようとする背景に合わせて,この規格類の適切な規格を参照することが望ましい。 

注記1 この規格は,ISO/IEC 33001からISO/IEC 33019までで用いる用語に対応している。ISO/IEC 

33020からISO/IEC 33099までに対応する用語はそれぞれの文書で定義する。 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO/IEC 33001:2015,Information technology−Process assessment−Concepts and terminology

(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。 

ISO/IEC/IEEE 24765:2010,Systems and software engineering−Vocabulary 


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,ISO/IEC/IEEE 24765:2010によるほか,次による。 

3.1 

プロセス及びプロセス管理用語 

3.1.1 

取得者(acquirer) 

供給者から,製品又はサービスを,取得又は調達する利害関係者。 

(JIS X 0170:2013,4.1) 

3.1.2 

定義されたプロセス(defined process) 

組織の修整指針に従って,組織の標準プロセス一式から修整され,管理され,実装されたプロセス。 

注記 定義されたプロセスは,文書化し,維持しているプロセス記述で成り立っている。定義された

プロセスは,作業生産物,測定値及び組織の資産に対する種々のプロセス改善情報に寄与して

いる。プロジェクトの定義されたプロセスは,プロジェクトのタスク及びアクティビティを計

画し,実施し,改善するための基盤を提供している。 

3.1.3 

有効性(effectiveness) 

計画した活動を実行し,計画した結果を達成した程度。 

(JIS Q 9000:2006,3.2.14) 

3.1.4 

情報項目(information item) 

人間が利用するために作成し,保存し,及び納入する個別に識別できる情報の本体。 

注記1 “情報製品”は,同義語である。 

注記2 システム,ソフトウェア又はサービスのライフサイクルの間に,幾つかの版の情報項目を作

成できる。 

[JIS X 0171:2014,5.11(注記2を編集している。)] 

3.1.5 

組織(organization) 

責任,権限及び相互関係を取り決めている,人々及び施設の集まり。 

(JIS Q 9000:2006,3.3.1) 

3.1.6 

プロセス(process) 

入力を出力に変換する,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。 

(JIS Q 9000:2006,3.4.1) 

3.1.7 

プロセス改善(process improvement) 

業務ニーズ及び関連する者のニーズに整合する組織のプロセスの品質を改善する活動。 

3.1.8 

標準プロセス(standard process) 

組織における全てのプロセスの手引となるプロセスの定義一式。 

注記1 これらのプロセスの定義は,組織の各所のプロジェクトで実施する定義されたプロセスに組


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

み込まなければならない基本的なプロセスの構成要素(それらは,お互いに関連している。)

を取り扱っている。標準プロセスは,組織の各所での活動に一貫性を確立するものであり,

長期間の安定及び改善にとって望ましい。 

注記2 組織の標準プロセス一式は,プロジェクトの定義されたプロセスの一部となる基本プロセス

構成要素を規定する。また,標準プロセスは,これらのプロセスの間の関連(例えば,順序

付け及び相互作用)を規定する。 

注記3 プロセス構成要素は,プロセスを組み立てる要素で,サブプロセス,アクティビティ,タス

クなどである。 

3.1.9 

供給者(supplier) 

製品又はサービスの供給について,取得者と契約を取り決める組織又は個人。 

注記1 供給者は,請負業者,製造業者,販売業者,又はベンダという用語を用いることがある。 

注記2 取得者及び供給者は,同じ組織の一部でもよい。 

(JIS X 0170:2013,4.30) 

3.1.10 

修整されたプロセス(tailored process) 

標準プロセス定義を修整して作成したプロセス。 

3.1.11 

修整指針(tailoring guideline) 

特定のニーズを適切に満たすために,組織が標準プロセスを調整できるようにする指示。 

注記1 プロセスの修整は,特定の分野に対してプロセス記述を調整させる。例えば,プロジェクト

の目標,制約及び環境の要求を満たすために,組織の標準プロセスを修整することによって,

プロジェクトは,その定義されたプロセスを作り出す。組織の標準プロセス一式は,プロセ

スを実行するために直接使用可能でないかもしれない一般的な水準で,規定されている。修

整指針は,定義されたプロセスを特定のニーズのために確立するときの手助けとなる。 

注記2 修整指針は,何が変更できて何が変更できないかを規定し,かつ,変更のための候補である

プロセスの構成要素を識別する。 

3.2 

プロセスアセスメント用語 

3.2.1 

アセスメント主体(assessment body) 

アセスメントを実施する主体。 

注記 主体は,一つの組織,又は一つの組織の一部のことがある。 

(JIS Q 17020:2012,3.5) 

3.2.2 

アセスメント制約条件(assessment constraints) 

アセスメント出力の使用及びアセスメントの実施に関する,アセスメントチームの選択の自由に対する

制約事項。 

3.2.3 

アセスメント入力(assessment input) 

アセスメントの実施に先立って必要な情報。 


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

注記 アセスメント入力はアセスメントの過程で変更できる。 

3.2.4 

アセスメント出力(assessment output) 

アセスメントで作成する全ての有形の結果(3.2.7参照)。 

3.2.5 

アセスメント参加者(assessment participant) 

アセスメントの対象範囲内で責任をもつ個人。 

注記 例としては,アセスメント依頼者,アセッサ,組織単位及びその要員などがある。 

3.2.6 

アセスメント目的(assessment purpose) 

アセスメントを実施する理由で,アセスメント入力の一部として定義し提供する記述。 

3.2.7 

アセスメント記録(assessment record) 

アセスメントに関する整理し文書化した情報の集まり。アセスメントで作成するプロセスプロファイル

の理解及び検証を助ける。 

3.2.8 

アセスメント範囲(assessment scope) 

アセスメントを行う境界の定義。アセスメント入力の一部として提供するものであり,アセスメントの

組織上の範囲,対象として含めるプロセス,プロセスの品質水準及びそれらのプロセスを運用している背

景を含んでいる(3.2.16参照)。 

3.2.9 

アセスメント依頼者(assessment sponsor) 

アセスメントの実施を要求し,そのために財政面の資源又はその他の資源を提供する,診断対象組織単

位の内部又は外部の,個人又は団体。 

3.2.10 

アセスメントチーム(assessment team) 

共同してプロセスアセスメントを行う一人以上の人の集まり。 

3.2.11 

アセッサ(assessor) 

プロセス属性の評定に参加する個人。 

3.2.12 

リードアセッサ(lead assessor) 

アセスメントを指揮し,プロセスアセスメントの適合性を監視し検証する能力をもつアセッサ。 

3.2.13 

客観的証拠(objective evidence) 

あるものの存在又は真実を裏付けるデータ。 

注記 客観的証拠は,観察,測定,試験又はその他の手段によって得ることができる。 

(JIS Q 9000:2006,3.8.1) 

3.2.14 

組織単位(organizational unit) 


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

首尾一貫した事業目標の範囲で運用する一つ以上のプロセスを展開し,アセスメント範囲の基盤を形成

する,識別された組織の一部。 

注記 組織単位は,小さな組織では組織全体もあり得るが,典型的には大きな組織の一部である。 

3.2.15 

プロセスアセスメント(process assessment) 

プロセスアセスメントモデルを用いた,組織単位ごとのプロセスの統制のとれた評価。 

3.2.16 

プロセスの背景(process context) 

プロセス属性評定の判断,理解及び比較可能性に影響を与える因子の集合。アセスメント入力として文

書化する。 

3.2.17 

プロセスインスタンス(process instance) 

プロセスが具体的に識別できる1回の実行。 

3.2.18 

プロセスプロファイル(process profile) 

診断対象プロセスのプロセス属性評定一式。 

3.2.19 

プロセス品質判定(process quality determination) 

選択されたプロセスについての,ある目標プロセスプロファイルに照らした体系的なアセスメント及び

分析。 

3.2.20 

目標プロセスプロファイル(target process profile) 

ある必要なプロセスに対して,どのようなプロセス属性が必要となるのかを示すとともに,その個々の

プロセス属性に必要な評定値を示す,プロセスプロファイル。 

3.3 

プロセスモデル関連用語 

3.3.1 

アセスメント指標(assessment indicator) 

プロセス属性の評定時にアセッサの判断を支援するものとして使用する客観的証拠の出処。 

注記 例としては,プラクティス,情報項目又は資源がある。 

3.3.2 

基本プラクティス(base practice) 

首尾一貫して実行する場合,特定のプロセス目的の達成に貢献する活動。 

3.3.3 

基本成熟度(basic maturity level) 

組織のプロセス成熟度の尺度上で,最も低い達成の水準。 

3.3.4 

基本プロセス集合(basic process set) 

基本成熟度の達成を確実にするプロセス一式。 

注記1 プロセス一式は,規定されたプロセスアセスメントモデルから導き出される。 

注記2 基本プロセス集合は,最小のプロセス一式とアセスメント対象の組織背景によって決定され


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

る追加及び任意のプロセスとを含む。 

3.3.5 

拡張プロセス集合(extended process set) 

関係するプロセスプロファイルの達成を確実にする,基本成熟度より高い成熟度によって特定されるプ

ロセス一式。 

注記1 プロセス一式は,規定されたプロセスアセスメントモデルから導き出される。 

注記2 拡張プロセス集合は,最小のプロセス一式とアセスメント対象の組織背景によって決定され

る追加及び任意のプロセスとを含む。 

3.3.6 

共通プラクティス(generic practice) 

首尾一貫して実行する場合,規定されたプロセス属性の達成に貢献する活動。 

3.3.7 

成熟度モデル(maturity model) 

組織プロセス成熟度の規定された尺度上の水準と関連するプロセスセットを識別する,一つ以上の規定

されたプロセスアセスメントモデルから派生するモデル。 

3.3.8 

プラクティス(practice) 

プロセスの実行を助ける特定の活動。 

(PMBOKガイド第4版) 

3.3.9 

プロセスアセスメントモデル(process assessment model) 

一つ以上のプロセス参照モデルに基づく,規定されたプロセス品質特性を診断する目的に適したモデル。 

注記 個別のプロセス品質特性を扱うプロセスアセスメントモデルは,タイトルにその特性が分かる

識別子を含めることができる。例えば,プロセス能力を扱うプロセスアセスメントモデルは,

“プロセス能力アセスメントモデル”と名付けられる。 

3.3.10 

プロセス軸(process dimension) 

プロセスアセスメントモデルのプロセス要素の内で,適切なプロセス参照モデルで定義されたプロセス

群に明示的に関係するプロセス要素一式。 

注記 例えば,ISO/IEC 33061では,プロセス軸の要素は,プロセス,プロセス目的,プロセス成果

及びプロセスパフォーマンス指標を含む。 

3.3.11 

プロセス成果(process outcome) 

プロセス目的の達成によって観察できる結果。 

注記 成果の説明文は,次の一つを記載する。 

− 作成物の生産 

− 顕著な状態変化 

− 例えば,要求事項,目標などの規定された制約を満たしている。 

(JIS X 0160:2012,4.27) 


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

3.3.12 

プロセスパフォーマンス指標(process performance indicator) 

個別プロセスのプロセスパフォーマンスの判断を支援するアセスメント指標。 

3.3.13 

プロセス目的(process purpose) 

プロセス実行の高位の目標及びプロセスの有効な実行によって見込まれる成果。 

注記 プロセスの実行は,利害関係者への明らかなメリットを提供することが望ましい。 

(JIS X 0160:2012,4.26) 

3.3.14 

プロセス品質軸(process quality dimension) 

規定されたプロセス品質特性のためのプロセス測定フレームワークと明示的に関係する,プロセスアセ

スメントモデルの要素の集合。 

注記 プロセス定義の要素の詳細な表記は,参考文献[16]を参照。 

3.3.15 

プロセス品質指標(process quality indicator) 

プロセス品質特性の判断を支援するアセスメント指標。 

3.3.16 

プロセス参照モデル(process reference model) 

プロセス間の関連を記述する体系と,プロセス目的及びプロセス成果という言葉で記載された適用分野

中のプロセス定義とからなるモデル。 

3.4 

プロセス測定関連用語 

3.4.1 

成熟度(maturity level) 

利用されている成熟度モデルの範囲で評価される組織単位の成熟度を特徴付ける,組織プロセス成熟度

の順序尺度上の値。 

3.4.2 

組織プロセス成熟度(organizational process maturity) 

組織単位が,その現在又は計画された事業ニーズの達成に寄与する定義された範囲内のプロセスを首尾

一貫して実行する程度。 

注記 定義された範囲は,規定された成熟度モデルの範囲である。 

3.4.3 

プロセス属性(process attribute) 

プロセス品質属性(process quality attribute) 

プロセス品質特性の測定可能な性質。 

3.4.4 

プロセス属性成果(process attribute outcome) 

規定されたプロセス属性の観察可能な達成結果。 

3.4.5 

プロセス属性評定(process attribute rating) 

診断対象プロセスに対する,プロセス属性の達成度合の判断。 


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

3.4.6 

プロセス測定フレームワーク(process measurement framework) 

実行したプロセスのプロセス品質特性を特徴付けるために用いる枠組み。 

3.4.7 

プロセスパフォーマンス(process performance) 

プロセスの実行によって,プロセス目的が達成される程度。 

3.4.8 

プロセス品質(process quality) 

指定された背景で使用されるときの,明示的な利害関係者のニーズ及び暗示的な利害関係者のニーズを

満足するプロセスの能力。 

3.4.9 

プロセス品質特性(process quality characteristic) 

プロセス品質の測定可能な側面。プロセス品質に対して重要な意味をもつプロセス属性のカテゴリをい

う。 

注記1 用語を簡潔にするため,例えば,3.2.19,3.3.14,3.3.15,3.4.10などのプロセス品質特性に関

連する箇所では,“プロセス品質”という用語を使用している。特定の背景において,個別の

プロセス品質特性の識別子が利用される。 

注記2 プロセス品質特性は,プロセス能力,効率,有効性,セキュリティ,インテグリティ及び持

続可能性のような,プロセス属性を含む。 

3.4.10 

プロセス品質水準(process quality level) 

診断対象プロセスのプロセス属性評定から導き出される,プロセス品質特性の達成尺度上の値。 

 

規格類一式の構成 

プロセスアセスメントの範囲をカバーするJIS X 330xx規格類は,次の三つの要素で構成する。 

− アセスメントの対象とするプロセスを定義したプロセスモデル 

− 規定されたプロセスの品質特性(例えば,能力)を評価するための尺度を規定するプロセス測定フレ

ームワーク 

− アセスメントにおいて遵守するプロセスを規定する文書化されたアセスメントプロセス 

 

各要素に対して,規格類一式は共通の用語,国際規格への適合性を定義する一式の規定要求事項,具体

的に特定された規格類の例(プロセスモデル,プロセス測定フレームワーク及びアセスメントプロセス文

書),及び各要素の様々な手引を提供する。規格類一式の構成を図1に示す。この図において,国際規格

の異なる階層を区別するために,ムーア[18]によって開発された方式を使用する。 

− 用語 用語と語彙とを定義する文書 

− 総合的なガイド JIS X 330xx規格類の構成及び全体的な手引を提供する一つの文書 

− 基本規格 規格類を使用するための基本規格又は目的を記載する一つ以上の文書 

− 要素規格 主に遵守の基礎となる規格類 

− 適用のためのガイド及び補遺 様々な場面で規格類を使用するための助言を与える文書 

 


X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

総合的なガイド

基本規格

適用のための

ガイド及び補遺

33040〜

33059

プロセス測定

フレームワーク

アセスメント

プロセスに

対する要求事項

アセスメント

プロセス

測定フレームワーク

プロセス

参照モデル

プロセス測定

フレームワークに

対する要求事項

プロセスモデルに

対する要求事項

33030〜33039

アセスメント
プロセス文書

33060〜

33079

33080〜

33099

プロセス

アセスメント

モデル

成熟度
モデル

33020〜33029

33010〜

33019

33001〜

33009

プロセスモデル

プロセス

アセスメント

に対するガイド

プロセス測定

フレームワーク

構築に対するガイド

プロセスモデルの

構築に対するガイド

アセスメント結果の適用に

対する知識体系のガイド

要素規格

概念及び用語

 

図1−プロセスアセスメントのための規格類一式の構成 

 

プロセスアセスメントのための規格類の階層表現において,“基本規格”として記載する一式は,全体の

規格類一式に対する上位レベルの要求事項を定義する文書である。“要素規格”として定義する一式は,基

本規格類に適合した規格である。それらは,個別のプロセスアセスメントの実施に適用することができる。

規格類一式は,正規の手順[16] [17] を通じて新しい要素を定義した文書(プロセスモデル,プロセス測定

フレームワーク,アセスメントプロセス文書)を含めるための備えをもっている。 

この規格類一式の開発計画は,アセスメントの実施と支援インフラストラクチャの開発とのための要求

事項及び手引を設定する文書一式を包括的に定義することを想定している。現在計画されている,規格類

一式(ISO/IEC 33001〜ISO/IEC 33099)の番号付けの体系を表1に示す。 

 


10 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

表1−プロセスアセスメントの規格類一式 

規格番号 

規格名称 

ISO/IEC 33001〜33009 

規定要素(用語,総合的なガイド及び基本規格) 

 ISO/IEC 33001 

概念及び用語 

 ISO/IEC 33002 

プロセスアセスメント実施に対する要求事項 

 ISO/IEC 33003 

プロセス測定フレームワークに対する要求事項 

 ISO/IEC 33004 

プロセスアセスメントモデル,プロセス参照モデル及びプロセス成熟度モデルに対する要求
事項 

  

 

ISO/IEC 33010〜33019 

手引群(適用のためのガイド及び補遺) 

 ISO/IEC 33010 

プロセスアセスメント実施に対するガイド 

  

アセスメントプロセスの定義に対するガイド 

  

プロセス測定フレームワークの構築に対するガイド 

  

プロセス参照モデル,プロセスアセスメントモデル及び成熟度モデルの構築に対するガイド 

 ISO/IEC TR 33014 

プロセス改善に対するガイド 

  

プロセス品質の定義に対するガイド 

  

プロセスアセスメントに対する知識体系 

  

プロセス改善に対する知識体系 

  

 

ISO/IEC 33020〜33029 

プロセス測定フレームワーク群(要素規格) 

 ISO/IEC 33020 

プロセス能力アセスメントに対するプロセス測定フレームワーク 

  

 

ISO/IEC 33030〜33039 

アセスメントプロセス文書群(要素規格) 

  

 

ISO/IEC 33040〜33059 

プロセス参照モデル群(要素規格) 

  

 

ISO/IEC 33060〜33079 

アセスメントモデル群(要素規格) 

 ISO/IEC 33060 

システムライフサイクルプロセスに対するプロセス能力アセスメントモデル 

 ISO/IEC 33061 

ソフトウェアライフサイクルプロセスに対するプロセス能力アセスメントモデル 

 ISO/IEC 33063 

ソフトウェアテストに対するプロセス能力アセスメントモデル 

 ISO/IEC 33064 

安全拡張に対するプロセス能力アセスメントモデル 

  

 

ISO/IEC 33080〜33099 

成熟度モデル群(要素規格) 

  

 

 

プロセスアセスメント規格類の開発の初期段階において,次の規格が準備されている。 

− ISO/IEC 33001:2015 概念及び用語(この規格) 

− ISO/IEC 33002:2015 プロセスアセスメント実施に対する要求事項(JIS X 33002) 

− ISO/IEC 33003:2015 プロセス測定フレームワークに対する要求事項 

− ISO/IEC 33004:2015 プロセスアセスメントモデル,プロセス参照モデル及びプロセス成熟度モデル

に対する要求事項 

− ISO/IEC 33010:− プロセスアセスメント実施に対するガイド 

− ISO/IEC TR 33014:2013 プロセス改善に対するガイド 

− ISO/IEC 33020:2015 プロセス能力アセスメントに対するプロセス測定フレームワーク 

− ISO/IEC 33060:− システムライフサイクルプロセスに対するプロセス能力アセスメントモデル 

− ISO/IEC 33061:− ソフトウェアライフサイクルプロセスに対するプロセス能力アセスメントモデル 


11 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

− ISO/IEC 33063:2015 ソフトウェアテストに対するプロセス能力アセスメントモデル 

− ISO/IEC 33064:− 安全拡張に対するプロセス能力アセスメントモデル 

 

概念 

5.1 

一般 

JIS X 330xx規格類及びISO/IEC 330xx規格類は,プロセスアセスメントを実施,適用するためのフレー

ムワークを確立するものである。そのフレームワークは,様々なプロセス品質特性のアセスメントに位置

付けて適用することができる。 

この規格類は,プロセスアセスメントのプロセス視点,プロセスアセスメントプロセスに対する明確な

要求事項一式及びそれを効果的に実現するためのリソースを提示している。 

この規格類は,次に示す目的のために,プロセスアセスメントに対する構造的な取組みを提供している。 

− 組織によって又は組織に代わって,プロセス改善に向けた組織自身のプロセス群の状態を理解する。 

− 組織によって又は組織に代わって,ある特定の要求事項又は要求事項のカテゴリに対して,組織自身

のプロセス群の適合性を判断する。 

− 組織によって又は組織に代わって,ある特定の契約又は契約のカテゴリに対して,他の組織のプロセ

ス群の適合性を判断する。 

プロセスアセスメントのフレームワークは,次のことを行う。 

− 自己アセスメントを促進する。 

− プロセスパフォーマンスの向上及びリスクの軽減のための基盤を提供する。 

− 関連するプロセス品質特性の達成を評定する。 

− 組織間の客観的なベンチマークを提供する。 

なお,プロセスアセスメントのフレームワークは,全ての適用分野及び組織規模にわたって適用可能で

ある。 

5.2 

“プロセス”の概念 

プロセスは,目的を達成するために調整された方法で共同して働く要素(タスク,活動など)の一式で

ある。一般的に,プロセスの要素を識別し,構成する複数の方法がある。すなわち,目的を達成するため

の“たった一つの方法”というのは存在しない。プロセスが規定されたプロセス品質特性を達成している

程度を客観的に評価するために,異なる状況において実装することができるものとして,プロセスの共通

的な定義を確立することがまず必要である。そのような共通的な定義は,プロセスの目的に焦点を当てる

ことによって得ることができる。目的の達成は,観察可能な結果の確立又は成果[16]の確立を通じて実証

される。 

この取組みは,プロセス成果の達成に焦点を当てること,及び規定されたプロセス品質特性が達成され

る度合を(客観的証拠のレビューを通じて)探ることによって,個別のプロセス品質特性の達成を評価す

ることを可能にする。 

5.3 

アセスメントの枠組み 

5.3.1 

プロセス品質特性の測定 

ISO/IEC 33003は,プロセス能力,効率性,有効性,セキュリティ,インテグリティ及び持続可能性の

ようなプロセス品質特性に対するプロセス属性のプロセス測定フレームワークを定義するための要求事項

を規定している。 

一般的に,プロセス測定フレームワークは,プロセスに関係するプロセス属性について記載している。


12 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

プロセス属性は,そのフレームワークの主題であるプロセス品質特性の達成度を評価する,首尾一貫した

整合性のあるフレームワークを規定している。 

プロセス測定フレームワークは,プロセス品質特性の達成度を表現するための順序尺度を確立して,一

連のプロセス品質水準を定義してもよい。 

5.3.2 

プロセス参照モデル 

アセスメントは,個別の分野において実行されるプロセスの選択された範囲に着目する。異なる分野で

類似した目的をもつプロセスは,異なる結果をもつと考えられるので,アセスメントの結果は,実施され

る分野によって影響を受ける。関心のある分野の業務に着目して,プロセス一式を定義することができる。

プロセス一式は,その分野における組織運営の核となる業務だけでなく,管理の業務に関連するプロセス,

支援の業務に関連するプロセス及び/又は組織若しくは企業のインフラストラクチャの提供に関連するプ

ロセスに着目してもよい[2] [9] [10]。 

プロセス参照モデルを提供するために,規定された分野に対する首尾一貫した一式のプロセスをまとめ

ることができる。プロセス参照モデルは,次の内容を含む。 

a) プロセス参照モデルが対象とする分野の宣言 

b) プロセス参照モデルの範囲内のプロセスの記述 

c) プロセス参照モデルと意図される使用背景との間の関係の記述 

d) プロセス参照モデルで定義されたプロセス間の関係の記述 

プロセス参照モデルに対する要求事項は,ISO/IEC 33004に含む。 

5.3.3 

プロセスアセスメントモデル 

 

プロセス品質水準 
プロセス属性 
プロセス属性成果 
評定尺度 

・ 
・ 
・ 
・ 

分野及び範囲 
プロセス目的 
プロセス成果 

・ 
・ 
・ 

 

図2−プロセスアセスメントモデルの関係 

 

プロセスアセスメントは,組織の状況において関心のあるプロセスの実行の結果を,プロセスアセスメ

ントモデルで定義されている期待される実行の結果と比較することによって実施する。プロセスアセスメ


13 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

ントモデルは,一つ以上のプロセス参照モデルから引用した基本となるプロセス記述一式を,選定したプ

ロセス測定フレームワークで定義されている構成及び要素に結合する。図2は,プロセスアセスメントモ

デル,対応するプロセス参照モデル及びプロセス測定フレームワークの関係を示している。図2に描かれ

ているように,プロセス目的とプロセス成果とで定義されているプロセス一式及び関心のあるプロセス品

質特性に関係したプロセス属性一式を含むプロセス測定フレームワークによって,二次元モデルを構成す

る。プロセス属性は,全てのプロセスにわたって適用する。プロセス属性は,プロセスを特徴付けるため

に使用するプロセス品質水準にグループ化することができる。アセスメント出力は,プロセスプロファイ

ル一式,及び任意ではあるが,アセスメントする各プロセスに対するプロセス品質水準評定を含む。 

アセスメントの再現性,信頼性及び一貫性を最大化するため,評定を正当化する文書化された証拠を記

録し,維持しなければならない。この証拠は,アセスメント指標の形式をとるが,それは典型的に対象と

するプロセスに関係する作業成果物,プラクティス及びリソースの特性を客観的に指し示す形式をとる。

プロセスアセスメントモデルは,使用するアセスメント指標の詳細を含む。 

そのようなアセスメント指標は,データベース,チェックリスト又は調査票などの様式を使用して文書

化することができる。ISO/IEC 33010は,アセスメント中のアセスメント指標の利用可能性及び使用に関

するガイドを含む。 

5.3.4 

プロセスアセスメントプロセス 

プロセスアセスメントプロセスは,組織の標準プロセスがその事業目標の達成に寄与する度合を決め,

継続的なプロセス改善についてのニーズに組織が焦点を当てる助けとなることを目的とする。 

プロセスアセスメントプロセスの実施に成功すると,次の状態になる。 

a) 特定プロジェクトに対する標準プロセスの使用に関係した情報及びデータが存在し,維持されている。 

b) 組織の標準プロセスの相対的強み及び弱みが理解されている。 

c) 正確で,かつ,アクセス可能なアセスメントの記録が保管され,維持されている。 

(JIS X 0160:2012,B.3.3.2)[10] 

 

 

図3−プロセスアセスメントプロセスの主要要素 

 

出力 
・データ及び証拠 
・アセスメント報告書 
・アセスメント記録 

入力 
・依頼者の識別 
・事業背景 
・アセスメント目的 
・アセスメント範囲 
・アセスメント要求事項 
・アセスメント制約条件 
・要員の識別 
・アセッサ適格性 
・プロセスアセスメントモデル 
・該当する場合,成熟度モデル 

アクティビティ 
・アセスメントの計画 
・データ収集 
・データの妥当性確認 
・結果の決定 
・アセスメントの報告 

役割及び責任 
・依頼者 
・リードアセッサ 
・アセッサ 


14 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

プロセスアセスメントプロセスの鍵となる要素を,図3にまとめる。JIS X 33002は,アセスメントを実

行するための要求事項を規定する。ISO/IEC 33003は,個別のプロセス品質特性を測定するためのフレー

ムワーク定義に関する要求事項を規定し,プロセス能力のアセスメントに対する定義されたプロセス測定

フレームワークは,ISO/IEC 33020で規定する。ISO/IEC 33004は,プロセスアセスメントを支援するプ

ロセスモデルに対する要求事項を列挙する。ISO/IEC 33010は,アセスメントの実行及びJIS X 33002の要

求事項を解釈する手引を規定する。アセスメント結果を比較する際に,ISO/IEC 33010及びプロセス測定

フレームワークを参照する。プロセスアセスメントのための規格類一式は,全ての組織にわたって適用で

きる一般的なアプローチを提供する。 

アセスメントプロセスは,規定された最小限の活動である計画策定,データ収集,データ妥当性確認,

アセスメント結果の導出,報告及びアセスメント出力の文書化を含む。アセスメントプロセスの文書化に

加えて,アセッサは,評定を正当化するプロセスパフォーマンス指標及びプロセス品質指標の客観的証拠

を記録しなければならない。プロセスアセスメントは,適切な能力がある少なくとも一人のリードアセッ

サを伴った,チームで実行する。 

5.4 

組織的プロセス成熟度 

組織的プロセス成熟度は,その組織が(現在の,又は計画された)事業目標及び他の関係者のニーズの

達成に貢献する,個別のプロセス品質特性の目指す水準を達成するように定義した範囲の中で,一貫して

プロセスを実行する程度である[25]。これは,成熟度モデルが提示する定義したプロセスのプロファイル

について規定されたプロセス品質特性の達成を診断することによって評価する。規定されたプロセス品質

特性に関するプロセス測定フレームワークは,ISO/IEC 33003に含む要求事項に従った特性に関する成熟

度の評価のための尺度を含んでもよい。成熟度モデルは,ISO/IEC 33004の要求事項に従う同じプロセス

品質特性を含む単一又は複数のプロセスアセスメントモデルに基づく。組織的プロセス成熟度のアセスメ

ントに関する個別要求事項は,JIS X 33002で規定している。それらは,アセスメント結果が正確にアセス

メント対象の組織の範囲と成熟度モデルのプロセス範囲との両方を反映することを確実にする必要性につ

いて言及している。 

5.5 

アセッサの適格性 

アセスメントチームのリードアセッサは,アセスメントチームメンバが集団として専門知識及びアセス

メントスキルを備えていることを確実にする重要な役割を担っている。リードアセッサは,チームに必要

な指導を行い,チームのメンバによる判断及び評定の解釈の一貫性を確実に保つための調整を援助する。 

プロセスアセスメントの実行及び活用のための知識体系は,この規格類で開発する。その知識体系は,

ソフトウェア工学の知識体系及びプロジェクト管理の知識体系と一貫性がある。それは,アセッサ適格性

並びに適切な教育,訓練,スキル及び経験に関係している。さらに,適格性を実証するために,並びに教

育,訓練,スキル及び経験を確認するために用いてもよい仕組みを含む。 

アセッサの適格性は,診断対象の分野の知識,この規格類一式の本質的技術内容の適用に関するスキル

の保持,及び効果的な実行に寄与する個人特性に由来する。適格性は,教育,訓練及び経験の結合によっ

て獲得される。 

5.6 

アセスメント結果の利用 

上記のように,プロセスアセスメントは,個別のプロセス品質特性に関して,プロセス能力の特性を表

すために実行する。この細分箇条は,プロセスアセスメント結果の利用のために,三つの主要な背景を記

載する。 


15 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

5.6.1 

プロセスパフォーマンスの改善 

プロセス品質の改善の成功は,その組織及び他の関係者の個別のニーズ及び事業目標に取り組むことに

よって,並びに,明確に記述され理解されている主要な制約事項(例えば,資源,文化など)を理解する

ことによって,事業背景の中で実現される[7] [8]。ISO/IEC TR 33014は,プロセスアセスメントを,継続

的なサイクルでプロセス改善を実施するための一式のフレームワーク及び方法の一部として利用するため

の手引を提供しており,組織では,この手引を改善活動の1サイクルを回すための手引としても採用する

ことができる。 

この手引は,次のことを含む。 

− プロセスアセスメントの開始 

− プロセスアセスメントの結果の利用 

− 事業目標及び他の関係者のニーズに整合した改善活動の識別 

− プロセス改善の背景での文化的な問題 

− プロセス改善に対する管理上の諸問題への対処 

5.6.2 

プロセス関連リスクの評価 

プロセスアセスメントは,そのプロセスの定義された適用の背景に関連付けて,規定されたプロセス品

質特性に関するプロセス関連リスクを評価することに適用できる。プロセス品質特性の目指す達成度を表

す目標プロセスプロファイルは,特定の利用の背景に関連付けて(例えば,特定のシステムの開発に関連

付けて)定義することができる。さらに,目標プロセスプロファイルとアセスメントで得られたプロセス

プロファイルとの差分に関連するリスクを記載することができる。これは,リスクの軽減の支援又は取得

シナリオにおける意思決定の支援に適用できる。 

5.6.3 

プロセスパフォーマンスのベンチマーキング 

プロセスアセスメントは,異なる組織を横断して,又は個別組織内で時期を異にしてアセスメント結果

を比較することを目的に実行できる。この適用は,他の類似組織のアセスメント又は同一組織の異なる時

期に実施したアセスメントに対する,組織のプロセス又は規定されたプロセス一式の品質のベンチマーキ

ングの目的を果たすものとみなすことができる。プロセス展開の背景は,アセスメント結果を比較できる

かに対し重大な意味をもつ。アセスメントを実行する際には,その実行の一貫性及び信頼性に重きを置く

必要がある。 

 

プロセス能力のアセスメント 

この規格類一式の主要な焦点は,個別のプロセス品質特性に関するプロセスの実行を特徴付けるのに,

プロセスアセスメントを応用することである。このプロセス品質特性の一つがプロセス能力である。この

ような背景において,プロセス能力は,反復して,予想どおりに,信頼ができ,かつ,一貫した形で,定

義された成果を生み出すプロセスの能力を特徴付けるものである。 

プロセス能力のアセスメントは,プロセス測定フレームワークに照らして,一つ以上のプロセスアセス

メントモデルを用いて実行する。プロセスアセスメントモデルに対する要求事項は,ISO/IEC 33004で規

定しており,プロセス能力のアセスメントに対するプロセス測定フレームワークは,ISO/IEC 33020で定

義する。プロセス能力のアセスメントに対するプロセス測定フレームワークは,プロセスアセスメントモ

デルに関して,実装されたプロセスの能力の特徴付けに用いる枠組みを規定するものであり,プロセスパ

フォーマンス及びプロセス能力の指標に対する,実際のプロセスパフォーマンスとの比較を含んでいる。 

このような背景において,組織プロセス成熟度は,組織の事業目標(現在のもの,又は計画上のもの)


16 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

及び他の関係者のニーズの達成に寄与する,定義された範囲内のプロセスを,組織が一貫して実装してい

る程度を表すものである。組織プロセス成熟度は,プロセス能力に関連付けて評価する。組織単位の成熟

度は,一つ以上の規定されたプロセスアセスメントモデルから導出された成熟度モデルを用いたアセスメ

ントによって決定する。全てのモデルは,プロセス能力のためのプロセス測定フレームワークを用いる。

組織プロセス成熟度のアセスメントの個別要求事項は,JIS X 33002で規定しており,プロセスアセスメン

トモデル及び成熟度モデルの要求事項は,ISO/IEC 33004で規定している。 

 

適合性 

プロセスアセスメントの規格類一式には,適合性を主張できる幾つかの領域がある。 

− プロセスアセスメントの適合性 

− 文書化されたアセスメントプロセスの適合性 

− プロセス参照モデルの適合性 

− プロセスアセスメントモデルの適合性 

− 成熟度モデルの適合性 

− プロセス測定フレームワークの適合性 

JIS X 33002は,プロセスアセスメントの適合性及び文書化されたアセスメントプロセスの適合性に関す

る要求事項を取り扱っている。 

ISO/IEC 33004は,プロセス参照モデルの適合性,プロセスアセスメントモデルの適合性及び成熟度モ

デルの適合性に関する要求事項を取り扱っている。 

ISO/IEC 33003は,プロセス測定フレームワークの適合性に関する要求事項を取り扱っており,ISO/IEC 

33020は,それに適合したプロセス能力アセスメントのフレームワークを定めている。 

 

適合性評価 

ISO/IEC 29169[15]は,適合性評価結果の世界的な認識を促進する環境を支援するために,現在出版され

ているISO/IEC規格及びガイドに基づいて,プロセス品質特性及び組織プロセス成熟度のアセスメントに

対する適合性評価方法論の適用を定義している。 

 


17 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

附属書A 

(参考) 

JIS X 330xx規格類とJIS X 0145規格類との対応表 

 

プロセスアセスメントのためのJIS X 330xx規格類及びISO/IEC 330xx規格類は,JIS X 0145規格類及

びISO/IEC 15504規格類を置き換え,拡張するものである。JIS X 0145及びISO/IEC 15504の各部と新し

い規格との対応関係は,表A.1に示すとおりである。最初の列には現在準備中のJIS X 330xx規格類及び

ISO/IEC 330xx規格類を挙げており,二列目にはそれぞれの規格を置き換える予定のJIS X 0145規格類及

びISO/IEC 15504規格類の対応する部を示しており,三列目には該当する部の中の特定の箇条を示してい

る。JIS X 330xx規格類及びISO/IEC 330xx規格類は,JIS X 0145規格類及びISO/IEC 15504規格類に対し

て,より広い範囲をカバーしている。 

注記1 JIS X 330xx規格類の対応国際規格は,ISO/IEC 330xx規格類であり,JIS X 0145規格類の対

応国際規格類は,ISO/IEC 15504規格類であるが,ISO/IEC 15504規格類の内でJISが制定さ

れていない部については,表A.1において国際規格の番号で示している。JIS化されていな

い規格の引用は英語表記のまま(Part及びClauses)としている。 

 

表A.1−JIS X 330xx及びISO/IEC 330xxとJIS X 0145及びISO/IEC 15504との対応表 

JIS X 330xx及び 

ISO/IEC 330xx 

JIS X 0145:−部,及び 

ISO/IEC 15504:−Part 

JIS X 0145:−の箇条,及び 

ISO/IEC 15504:−Clauses 

JIS X 33001 

JIS X 0145-1 
ISO/IEC TR 15504-7 

全て 
箇条3及び4.1 

JIS X 33002 

JIS X 0145-2 
ISO/IEC TR 15504-7 

箇条4及び7.4 
箇条5及び7.3 

ISO/IEC 33003 

JIS X 0145-2 
ISO/IEC TR 15504-7 

箇条5(一部) 
4.2(一部) 

ISO/IEC 33004 

JIS X 0145-2 
ISO/IEC TR 15504-7 

箇条6 
4.2及び4.4 

ISO/IEC 33010 

JIS X 0145-3 
JIS X 0145-4 
ISO/IEC TR 15504-7 
ISO/IEC TS 15504-9 

全て 
箇条5及び附属書B 
5.6 
全て 

ISO/IEC TR 33014 

JIS X 0145-4 
ISO/IEC TR 15504-7 

箇条6及び附属書C 
箇条6 

ISO/IEC 33020 

JIS X 0145-2 

箇条5 

ISO/IEC 33060 

ISO/IEC 15504-6 

全て 

ISO/IEC 33061 

ISO/IEC 15504-5 

全て 

ISO/IEC 33062 

ISO/IEC TS 15504-8 

全て 

ISO/IEC 33064 

ISO/IEC TS 15504-10 

全て 

 

注記2 JIS X 0145及びISO/IEC 15504の箇条及び部の中には,現在準備中のJIS X 330xx規格類及

びISO/IEC 330xx規格類の中に対応箇所がないものがある。主にISO/IEC TS 15504-8,JIS X 

0145-4の箇条7及び附属書A,並びにISO/IEC TR 15504-7のAnnex Aがこれに該当する。 

注記3 ISO/IEC 33063は,JIS X 0145規格類及びISO/IEC 15504規格類の中で特に対応する箇所が

ない。 


18 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

注記4 ISO/IEC 33062は,ISO/IEC TS 15504-8に基づいたものとなる。しかし,関連する参照モデ

ルであるISO/IEC 20000-4の改訂に依存して制定が遅れている。 

 


19 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

参考文献 

 

[1] BOEHM. Barry. Get Ready for Agile Methods, with Care. Computer. 2002, 35(1), 64-69. ISSN: 0018-9162 

[2] BSI BIP 0015, IT Service Management Self Assessment Workbook, 2006. ISBN 0 580 47923 4 

[3] BUGLIONE. Luigi. An Ecological View on Process Improvement: Some Thoughts on Improving Process 

Appraisals, World Conference on Software Quality, 2008. 

[4] CHRISSIS. M.B., M. KONRAD, and S. SCHRUMM. CMMI: Guidelines for Process Integration and Product 

Improvement. Addison-Wesley, Boston, Second Edition, 2007 

注記 次の書籍として出版されている。 

メアリー・ベス・クリシス,マイク・コンラド,サンディ・シュラム,CMMI標準教本【第

2版】,JASPIC CMMI V1.2 翻訳研究会,日経BP社,2009 

[5] CMMI PRODUCT TEAM. Appraisal Requirements for CMMI Version 1.1 (ARC V1.1), Technical Report 

CMU/SEI-2001-TR-034, December 2001. 

[6] HAMMER. Michael, The Process Audit: Harvard Business Review, 2007, 85(4), 111. ISSN 0017-8012 

[7] PRIES-HEJE. Jan and Jørn JOHANSEN, ImproveIT: A book for improving software projects. DELTA, 2007 

[8] HØEBERG, Anna and Claus OLSEN, ImprovAbility at the Project Level, Proceedings of EuroSPI 2006, 

October 2006, ISBN 952-458-864-1. 

[9] JIS Q 9000:2006 品質マネジメントシステム−基本及び用語 

注記 原国際規格では,ISO 9000:2005,Quality management systems−Fundamentals and vocabularyを

記載している。 

[10] JIS X 0160:2012 ソフトウェアライフサイクルプロセス 

注記 原国際規格では,ISO/IEC 12207:2008,Systems and software engineering−Software life cycle 

processesを記載している。 

[11] JIS X 0170:2013 システムライフサイクルプロセス 

注記 原国際規格では,ISO/IEC 15288:2008,Systems and software engineering−System life cycle 

processesを記載している。 

[12] JIS X 0171:2014 システム及びソフトウェア技術−ライフサイクルにおいて生成する情報の内容(ド

キュメンテーション) 

注記 原国際規格では,ISO/IEC/IEEE 15289:2011,Systems and software engineering−Content of 

life-cycle information products (documentation) を記載している。 

[13] JIS X 0145規格群 情報技術−プロセスアセスメント,第1部〜第4部 

注記1 原国際規格では,ISO/IEC 15504:2003, 2012,Information technology−Process assessment, Parts 

1-10を記載している。 

注記2 原国際規格の内で,Part 1〜4は,JIS X 0145の第1部〜第4部としてJIS化されているが,

Part 5〜10は,JIS化されていない。 

[14] JIS Q 17020:2012 適合性評価−検査を実施する各種機関の運営に関する要求事項 

注記 原国際規格では,ISO/IEC 17020:2012,Conformity assessment−Requirements for the operation of 

various types of bodies performing inspectionを記載している。 

[15] ISO/IEC 29169:2016,Information technology−Process assessment−Application of conformity assessment 


20 

X 33001:2017 (ISO/IEC 33001:2015) 

 

methodology to the assessment to process quality characteristics and organizational maturity 

[16] ISO/IEC/TR 24774:2010,Systems and software engineering−Life cycle management−Guidelines for 

process description 

[17] ISO/IEC JTC1/SC7 SC7N944R, Report of the Study Group on the Needs and Requirements for a Standard for 

Software Process Assessment, June 1992. 

[18] MOORE. James W. The road map to software engineering: a standards-based guide. John Wiley & Sons, 2006 

[19] PROJECT MANAGEMENT INSTITUTE. A guide to the Project management body of knowledge. PMBOK 

Guide, Fourth Edition, 2008 

注記 次の書籍として出版されている。 

PROJECT MANAGEMENT INSTITUTE,プロジェクトマネジメント知識体系ガイド

(PMBOKガイド)第4版,2009 

[20] ROUT. Terence P, The evolving picture of standardisation and certification for process assessment. Seventh 

International Conference on the Quality of Information and Communications Technology−QUATIC 2010, 

63-72. ISBN 978-0-7695-4241-6. 

[21] ROUT. Terence P, Critical Design Decisions in the Development of the Standard for Process Assessment. 

Software Process Improvement and Capability Determination−SPICE, 2013, pp. 247-51. 

[22] ROUT. TP, K EL EMAM, M FUSANI, D GOLDENSON and H-W JUNG, SPICE in retrospect: Developing a 

standard for process assessment, Journal of Systems and Software, 2007, 80(9), 1483-1493. ISSN 0164-1212 

[23] SCAMPI UPGRADE TEAM, Standard CMMI Appraisal Method for Process Improvement (SCAMPI) A, 

Version 1.2: Method Definition Document. Handbook CMU/SEI-2006-HB-002, August 2006. 

[24] WADE. Michael and John HULLAND, The Resource-Based View and Information Systems Research: Review, 

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[25] WALKER. Alastair, Enterprise Maturity Models: Have We Lost the Plot? Computer, 41(11), 2008, 96-98. ISSN: 

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