>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

JIS X 0808

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  時系列図

附属書 B(参考)  ILL サービス及び資料の配送

附属書 C(規定)  維持機関及び登録機関の任命

附属書 D(参考)  参考規格


X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

3.1

  参照モデル定義

2

3.2

  応用層構造定義

3

3.3

  サービス記法定義

3

3.4

  この規格 (ILL) による定義

4

4.

  略語

5

5.

  記法

5

6.

  サービスモデル

5

6.1

  サービス利用者及びサービス提供者

5

6.1.1

  サービス利用者の役割

5

6.2

  ILL トランザクション

6

6.3

  ILL トランザクションの種別及び構成

6

6.3.1

  単純型 ILL トランザクション

7

6.3.2

  連鎖型 ILL トランザクション

7

6.3.3

  区分化型 ILL トランザクション

8

6.3.4

  異なる ILL トランザクション

9

6.3.5

  転送

10

6.3.6

  参照

11

6.3.7

  再依頼

11

6.4

  ILL トランザクション状態

13

6.4.1

  依頼機関状態

13

6.4.2

  受付機関状態

14

6.4.3

  最終状態

14

6.4.4

  中継機関状態

15

6.4.5

  ILL トランザクション段階

15

7.

  サービスの定義

16

7.1

  サービスの特性

16

7.1.1

  概要

16

7.1.2

  ILL 依頼

16

7.1.3

  依頼転送

16

7.1.4

  転送通知

16

7.1.5

  発送

16


X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

目次

(2) 

ページ

7.1.6

  ILL 回答

16

7.1.7

  条件付き回答

17

7.1.8

  取消し

17

7.1.9

  取消し回答

17

7.1.10

  受取り

17

7.1.11

  返却請求

17

7.1.12

  返送

17

7.1.13

  確認

17

7.1.14

  督促

17

7.1.15

  更新

17

7.1.16

  更新回答

17

7.1.17

  紛失通知

17

7.1.18

  汚損通知

17

7.1.19

  メッセージ

17

7.1.20

  状態照会

17

7.1.21

  状態又は誤り報告

18

7.1.22

  終了

18

7.2

  仕様の指定方法及び記法

18

7.3

  ILL の諸サービス

18

7.3.1

  ILL 依頼サービス ILL-REQUEST

20

7.3.2

  依頼転送サービス FORWARD

25

7.3.3

  FORWARD-NOTIFICATION サービス

26

7.3.4

  発送サービス SHIPPED

26

7.3.5

  LL 回答サービス ILL-ANSWER

28

7.3.6

  条件付き回答サービス CONDITIONAL-REPLY

30

7.3.7

  取消しサービス CANCEL

31

7.3.8

  取消し回答サービス CANCEL-REPLY

31

7.3.9

  受取りサービス RECEIVED

32

7.3.10

  返却請求サービス RECALL

33

7.3.11

  返送サービス RETURNED

33

7.3.12

  到着サービス CHECKED-IN

34

7.3.13

  督促サービス OVERDUE

35

7.3.14

  更新サービス RENEW

36

7.3.15

  更新回答サービス RENEW-ANSWER

36

7.3.16

  紛失通知サービス LOST

37

7.3.17

  汚損通知サービス DAMAGED

37

7.3.18

  メッセージサービス MESSAGE

38

7.3.19

  状態照会サービス STATUS-QUERY

38

7.3.20

  状態又は誤り報告サービス STATUS-OR-ERROR-REPORT

39


X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

目次

(3) 

ページ

7.3.21

  廃棄サービス EXPIRY

41

8.

  プリミティブの順序

42

8.1

  メッセージの欠落及び順序誤りに対する弾力性

42

8.1.1

  欠落メッセージ

42

8.1.2

  順序誤りメッセージ

42

8.2

  状態遷移

42

8.3

  追加の遷移規則

56

附属書 A(参考)  時系列図

59

附属書 B(参考)  ILL サービス及び資料の配送

66

附属書 C(規定)  維持機関及び登録機関の任命

68

附属書 D(参考)  参考規格

69


日本工業規格

JIS

 X

0808

: 2001

(ISO 10160 :

 1997/Amd. 1 : 1999

)

図書館相互貸借応用の

サービス定義

Information and documentation

−Open Systems Interconnection−

Interlibrary Loan Application Service Definition

序文  この規格は,1997 年第 2 版として発行された ISO 10160, Information and documentation−Open

Systems Interconnection

−Interlibrary Loan Application Service Definition 並びに Amendment 1 (1999)  を翻訳し,

技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,追補 (Amendment) については,

編集し,一体とした。

1.

適用範囲  この規格は,JIS X 5003 に規定する開放型システム間相互接続の枠組みに基づく応用層規

格とする。

この規格は,図書館相互貸借のためのサービスを定義する。MOTIS 規格(JIS X 5004,その他)による

蓄積交換メッセージサービス又は JIS X 5601 及び JIS X 5701 を使用する直接接続モードサービスが提供す

る通信サービス支援に関連する ILL プロトコルの利用によって,これらのサービスが提供される。

このサービスは,通信サービスの上で ILL プロトコルによって提供される。通信サービスは,JIS X 5804

などのメッセージ指向型文書交換システム (MOTIS) 規格が提供するような蓄積回送メッセージシステム

であってもよいし,JIS X 5601 及び JIS X 5701 を使用した直接コネクション型サービスであってもよい。

この規格は,個々の実装又は製品を規定しない。さらに,計算機システム内のエンティティ又はインタ

フェースの実装を制約するものでもない。計算機システムは,単体のワークステーションからメインフレ

ームまで考えられる。

この規格は,図書館,総合目録センターなどの情報ユーティリティ及び書誌情報を処理するその他のあ

らゆるシステムによる利用を目的とする。これらのシステムは,依頼機関(すなわち,ILL 依頼の起動機

関)

,受付機関(すなわち,資料又は情報の提供者)又は中継機関(すなわち,依頼機関に代わって適当な

受付機関を見つける行為を行う代理機関)の役割を通じて,図書館相互貸借(Interlibrary Loan,以下,ILL

という。

)トランザクションにかかわることになる。単純な二者間のやりとりから,多者の参加するやりと

りまで,様々な構成形態を使用可能とする。この規格に対しては,適合性のために必要な要件はない。適

合性は,ILL プロトコル仕様だけのために必要となる。

備考  この規格の対応国際規格を次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 10160 : 1997, Information and documentation

−Open Systems Interconnection−Interlibrary Loan


2

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

Application Service Definition (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・

追補には適用しない。

JIS X 0809 : 2001

  図書館相互貸借応用のプロトコル仕様−第 1 部:プロトコル仕様

備考  ISO 10161-1 : 1997, Information and Documentation−Open Systems Interconnection−Interlibrary

Loan Application Protocol Specification

−Part 1 : Protocol specification がこの規格と一致し

ている。

JIS X 5003 : 1987

  開放型システム間相互接続の基本参照モデル

備考  ISO 7498 : 1984, Information Processing Systems − Open Systems Interconnection − Basic

Reference Model

がこの規格と一致している。

JIS X 5004 : 1991

  開放型システム間相互接続の基本参照モデル−安全保護体系

備考  ISO 7498-2 : 1989, Information processing systems − Open Systems Interconnection − Basic

Reference Model

−Part 2 : Security Architecture がこの規格と一致している。

JIS X 5005 : 1990

  開放型システム間相互接続の基本参照モデル−名前及びアドレスの付与方法

備考  ISO 7498-3 : 1989, Information processing systems − Open Systems Interconnection − Basic

Reference Model

−Part 3 : Naming and addressing がこの規格と一致している。

JIS X 5006 : 1991

  開放型システム間相互接続の基本参照モデル−管理の枠組み

備考  ISO/IEC 7498-4 : 1989, Information processing systems−Open Systems Interconnection−Basic

Reference Model

−Part 4 : Management framework がこの規格と一致している。

参考  ISO/IEC 7498-1 : 1994, ISO 7498-2 : 1989, ISO 7489-3 : 1989, ISO/IEC 7498-4 : 1989 は,ISO

7498 : 1984

を置き換えている。しかし,この規格の開発段階では,ISO 7498 : 1984 が有

効であったため,この規格では,ISO 7498 : 1984 を基本にしている。

JIS X 5710 : 1994

  開放型システム間相互接続−分散型トランザクション処理−第 1 部  OSI TP のモ

デル

備考  ISO/IEC 10026-1 : 1992, Information Technology−Open Systems Interconnection−Distributed

Transaction Processing

−Part 1 : OSI TP model がこの規格と一致している。

ISO/IEC 7498-1 : 1994 Information technology

−Open Systems Interconnection−Basic Reference Model :

The Basic Model

ISO/IEC 10731 : 1994 Information technology

−Open Systems Interconnection−Basic Reference Model−

Conventions for the Definition of OSI services

参考  ISO/IEC 10731 : 1994 は,次に示す ISO/TR 8509 : 1987 を置き換えている。しかし,この規格

の開発段階では,ISO/TR 8509 : 1987 が有効であったため,この規格では,ISO/TR 8509 :

1987

を基本にしている。

ISO/TR 8509 : 1987 Information Processing Systems

−Open Systems Interconnection−Service Conventions

3.

定義  この規格の目的のために,次の定義を適用する。

3.1

参照モデル定義  この規格は,JIS X 5003 で開発された概念に基づいており,そこにみられる次の

語を利用する。これらの語を,読者の利便のため,ここに繰り返して示す。


3

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

3.1.1

応用エンティティ  (application-entity)  応用プロセスの OSI に関係する側面。

3.1.2

応用層 (Application Layer)  応用プロセスに対し,OSI 環境にアクセスする手段を提供する層。

備考  応用層は,応用プロセスのデータ交換手段を提供し,これらの各プロセスが通信するための応

用プロセス用プロトコルを含む。

3.1.3

応用プロトコルデータ単位  (application-protocol-data-unit)  特定の層のプロトコル内に指定された

データの集合であって,その層のプロトコル制御情報と,場合によってはその層の利用者データとからな

るもの。

3.1.4

応用サービス要素  (application-service-element)  応用層のエンティティの一部分であって,必要に

応じてより下位のサービスを利用して,OSI 環境内で特定の機能を提供するもの。

3.1.5

N

〉サービス [(N) -service]   〈N〉層及びそれより下の層の能力であって,〈N〉層と〈N+1〉

層との境界において〈N+1〉エンティティに提供されるもの。

備考  応用サービスは,上層エンティティに能力を提供するのではなく,応用プロセスへ能力を提供

する。

3.1.6

プレゼンテーションサービス  (presentation-service)  プレゼンテーション層と応用層との境界にお

いて,応用エンティティに提供されるプレゼンテーション層及び下位の層の能力。

3.2

応用層構造定義  この規格では,JIS X 5720 で定義された次の語を使用する。

3.2.1

応用アソシエーション  (application-association)  二つの応用エンティティ間の共同動作関係であっ

て,情報通信及び応用エンティティの結合動作の調整を目的とするもの。

備考  応用アソシエーションは,プレゼンテーションサービスを利用して,応用プロトコル制御情報

を交換することによって対応される。

3.2.2

応用コンテキスト (application-context)  応用アソシエーション上での応用エンティティの相互動

作のために必要な,応用サービス要素,それに関連する任意選択機能及びその他の情報の明示的に識別さ

れた集合。

備考  この定義は,応用層構造の分野での標準化作業の結果によって変更されることがある。

3.2.3

応用コンテキスト定義 (application-context-definition)  応用コンテキストの記述。

3.2.4

応用エンティティ実行  (application-entity-invocation)  応用プロセス実行の通信要求に対応する与

えられた応用エンティティの能力の一部又は全部の特別な活用。

3.2.5

応用プロセス実行  (application-process-invocation)  情報処理の特定の場合に対応する与えられた応

用プロセスの能力の一部,又は全部の特別な活用。

3.3

サービス記法定義  この規格では,ISO/TR 8509 で定義された次の語を使用する。

3.3.1

指示プリミティブ  (indication primitive)  相互動作の表現で,サービス提供者が次のいずれかを行う

もの。

a)

サービス提供者が自らある手続きを実行したことを指示する。

b)

同位のサービスアクセス点のサービス利用者がある手続きを実行したことを指示する。

3.3.2

非確認型サービス  (non-confirmed service)  〈N〉サービス全体のうち,起動をかけたサービス利用

者に対して,サービス提供者からの明示的な確認のないもの。

3.3.3

提供者起動サービス  (provider-initiated service)  〈N〉サービス全体のうち,サービス利用者からで

はなく,サービス提供者の側から起動されたもの。

3.3.4

要求プリミティブ  (request primitive)  サービス利用者がある手続きを実行するために発行する相

互動作の表現。


4

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

3.3.5

サービスプリミティブ  (service primitive)  サービス利用者とサービス提供者との間における相互

動作の,抽象的で実装から独立した表現。

3.3.6

サービス提供者  (service-provider)  同位サービス利用者に対して,サービスを提供するエンティテ

ィ全体の抽象化。

3.3.7

サービス利用者  (service-user)  サービスを利用する,単一の開放型システム内のエンティティ。

3.4

この規格 (ILL) による定義  この規格では,次の用語を定義する。

3.4.1

文献資料 (bibliographic item)  図書館,又は他の機関が所有する単行書,逐次刊行物,マイクロフ

ォーム,フィルム,録画物,録音物,その他の情報資料。資料は,異なる形態のもののこともある。例え

ば,本は,紙に印刷されることも電子的に表現されることもある。

3.4.2

連鎖型 ILL トランザクション  (chained ILL-transaction)  三つ以上の当事者,すなわち,依頼機関,

受付機関,及び一つ以上の中継機関を含む ILL トランザクションで,各中継機関が,すべての ILL メッセ

ージの中継ぎを行うもの。

3.4.3

電子的配送  (electronic delivery)  依頼された資料の電子的な表現による,通信サービスを経由した

配送。

3.4.4

最終受付機関  (final-responder)  依頼された資料を提供する機関。ILL トランザクションの受付機関

と ILL 副トランザクションの受付機関とを区別する必要があるときにこの語を使用する。

3.4.5

ILL

トランザクション  (ILL-transaction)  単一の完結した ILL サイクルの全体。最初の ILL

REQUEST

から,依頼された資料が返送されてサイクルが終了するまでのすべての動作,サービスプリミ

ティブ及びメッセージを含む。

3.4.6

ILL

トランザクショングループ (ILL-transaction group)  同じ依頼機関が起動した関連する ILL ト

ランザクションのまとまり。

3.4.7

ILL

トランザクション状態 (ILL-transaction state)  ILL トランザクションの現在処理中の状態を表

現した情報。依頼機関,受付機関及び ILL トランザクションにかかわるすべての中継機関の状態の組合せ

を表す。

3.4.8

最初の依頼機関 (initial-requester)  ILL トランザクションを起動した機関(個人又は団体)。ILL ト

ランザクションの依頼機関と ILL 副トランザクションの依頼機関とを区別する必要があるときにこの語を

使用する。

3.4.9

中継機関 (intermediary)  依頼を他の図書館若しくは機関に転送する受付機関,又は他の受付機関

と連鎖型又は区分化型の副トランザクションを起動する受付機関。

3.4.10

資料  (item)  (3.4.1 参照)

3.4.11

パラメタ (parameter)   機能的に関連のある一つ以上のデータ要素のグループ

3.4.12

区分化型 ILL トランザクション (partitioned ILL-transaction)  三つの当事者,すなわち,依頼機関,

受付機関及び一つの中継機関を含む ILL トランザクションで,処理段階では中継機関が ILL メッセージの

中継ぎを行い,追跡段階では依頼機関と受付機関とが直接交信するもの。

3.4.13

処理段階 (processing phase)  依頼された資料の発送までの ILL トランザクションの段階。

3.4.14

依頼機関 (requester)  ILL REQUEST を生成する者。

3.4.15

受付機関 (responder)  ILL REQUEST を受け取る者。

3.4.16

単純型 ILL トランザクション (simple ILL-transaction)  依頼機関及び受付機関の二つの機関だけが

かかわる ILL トランザクション。


5

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

3.4.17

副トランザクション  (sub-transaction)  中継機関と受付機関との間,又は中継機関と他の中継機関

との間で行われる ILL トランザクションの部分。

3.4.18

提供者  (supplier)  依頼された資料を提供する者。最終受付機関と同じ必要はない。

3.4.19

終了状態  (terminal state)  そこから異なる状態へは遷移しない状態。例えば,複写物が提供された

場合,受付機関にとっては SHIPPED が,依頼機関にとっては RECEIVED が最終状態。CANCELLED は,

依頼機関及び受付機関双方にとって最終状態。

3.4.20

追跡段階 (tracking phase)  発送及び現物貸借資料の受領以降の ILL トランザクションの段階。貸借

期限の更新,督促及び資料返送を含む。

3.4.21

利用者 (user)  (3.3.7 参照)

4.

略語

ACID

Atomicity, consistency, isolation & durability

アシッド特性

ASE Application-service-element

応用サービス要素

ASO

Application service object

応用サービスオブジェクト

ILL Interlibrary

Loan

図書館相互貸借

MOTIS

Message Oriented Text Interchange System

メッセージ指向型文書交換システム

OSI

Open systems interconnection

開放型システム間相互接続

5.

記法  この規格では,ISO/TR 8509 に規定される記法を使用する。

6.

サービスモデル

6.1

サービス利用者及びサービス提供者  ILL 応用のモデルは,分散した応用プロセスの集まりとする。

各応用プロセスは,別々の実開放システム(例えば,図書館システム)の中に存在する。各応用プロセス

には,局所的処理機能と通信関連機能(すなわち,OSI 関連機能)という 2 種類の機能がある。局所的処

理機能は,データベース処理,報告書作成などといった作業を扱うが,これらはこの規格では規定しない。

各システムにおいて,OSI に関係する応用プロセスのそれらの側面を,応用エンティティと呼ぶ。

各応用エンティティは,一つ以上の応用サービス要素 (ASE) を含む。それらの中の一つとして ILL ASE

がある各応用エンティティも,また,一つ以上の応用サービス要素 (ASE) を含む。そのうちの一つは,ILL

ASE

とする。これらの ASE は,そのサービス利用者に通信関連サービスを提供する。これを実行するた

めに,それらは,他のシステムの,同位の応用エンティティとのプロトコル交換にかかわり,応用層及び

その下位の層の範囲内で対応サービスを利用する。

他の ASE との関係は,応用コンテキスト定義の一部として定義される。これは,この規格では規定しな

い。

すべての ILL ASE,対応する ASE 及びすべてのシステムにまたがる下位層のサービスの集合が,全体と

して ILL サービス提供者を形成する。

6.1.1

サービス利用者の役割  ILL トランザクションにかかわるサービス利用者は,次の三つの役割(依

頼機関,受付機関及び中継機関)のうちの一つを引き受ける。依頼機関は,ILL 依頼を生成する。受付機

関は,ILL 依頼を受け取り,依頼された資料の提供者となり得る。中継機関は,それ自身では ILL 依頼を

満たさず,依頼機関に代わって異なる受付機関にその依頼を渡す受付機関となる。

通常,受付機関が依頼された資料の実際の提供者となる。しかし,この規格の中で定義するようには ILL


6

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

依頼を受け付けない機関が,依頼された資料を供給することも,このサービスモデルでは許される。例え

ば,郵便又は電話による ILL 依頼だけを受け付ける機関が,代わりに電子的 ILL 依頼の受付機関を務めて

くれる異なる機関をもってもよい。

6.2

ILL

トランザクション  ILL トランザクションは,最初の ILL REQUEST から,依頼された資料の返

送をもって終了するまでの,すべての動作,サービスプリミティブ及びメッセージを含む,単一の完結し

た ILL サイクル全体をいう。この規格において“ILL トランザクション”という言葉は,最も一般的な意

味で使用する。これは,OSI トランザクションモデル(JIS X 5710 参照)の中でのトランザクションに適

用されたような,原子性,一貫性,独立性及び耐久性の ACID 特性をもつ操作単位を意味しない。

ILL

トランザクションは,時間的に重複すること,すなわち,複数の ILL トランザクションが並列して,

一つの開放型システムによって処理されることもある。

ILL

トランザクションを起動するのは,一つの依頼機関に限られる。

副トランザクションは,中継機関と受付機関又は異なる中継機関とを含む,依頼機関が起動した ILL ト

ランザクションに関係する一連の通信動作をいう。副トランザクションは,それだけでは,実際の ILL ト

ランザクションではない。

副トランザクションを起動するのは,一つの中継機関に限られる。

ILL

トランザクションが三つ以上の当事者を含むとき,最初の ILL REQUEST を生成した当事者を最初

の依頼機関とする。その ILL トランザクションの ILL REQUEST の最終受付機関を最終受付機関とする。

例えば,一つの依頼機関が異なる受付機関に直接接触する試みを続けた場合のように,個々の ILL トラ

ンザクションが,互いに関係しあう場合がある。そのような ILL トランザクションは,ILL トランザクシ

ョングループを形成する。

そのような ILL トランザクションを ILL トランザクション識別子で明示的に関係させるかどうか決める

のは,その起動者の裁量とする。

例えば,図書館相互貸借に関連した進行の履歴記録を提供するために,そのような ILL トランザクショ

ンのグループ化を行ってもよい。各 ILL トランザクションは,ILL トランザクション用に ILL 応用エンテ

ィティが維持している状態及び他の記述情報を識別するのに使われる一意の ILL トランザクション識別子

をもつ。

ILL

トランザクション識別子は,次の項目からなる。

最初の依頼機関の識別 (initial-requester-id) :ILL トランザクションを起動した依頼機関の識別。

ILL

トランザクショングループ修飾子 (ILL-transaction-group-qualifier) :一群の ILL トランザクションと,

最初の依頼機関とに関連した他の能動 ILL トランザクショングループとを識別する識別子。

ILL

トランザクション修飾子 (ILL-transaction-qualifier) :ILL トランザクショングループの範囲内で ILL

トランザクションと,他の ILL トランザクションとを識別する識別子。

各副トランザクションの ILL 副トランザクション識別子は,次の追加項目をもつ。項目は,一つの中継

機関の範囲内だけで一意とする。

副トランザクション修飾子 (sub-transaction-qualifier) :中継機関が起動した ILL トランザクションの範

囲内で,この副トランザクションと他の副トランザクションとを識別する識別子。

6.3

ILL

トランザクションの種別及び構成  ILL トランザクションには,単純型,連鎖型及び区分化型の

3

種類がある。


7

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

6.3.1

単純型 ILL トランザクション  単純型 ILL トランザクションは,依頼機関及び受付機関の二つの

機関が関与する。最も基本的な現れとして,

図 に示すとおり,依頼機関と受付機関とは,ポイントツー

ポイント方式で相互に交信する。

依頼機関が起動するすべての ILL トランザクションは,単純型 ILL トランザクションとして始まる。し

かし,依頼機関は,受付機関が ILL トランザクションの種類を連鎖型又は区分化型に変更する権限をもつ

ことを,ILL 依頼の中で示すことができる。受付機関がその型を変えた場合,その後,この受付機関は,

中継機関になる。

受付機関が依頼に応じることができないときは,依頼機関を助けるために,受付機関の候補一覧を提供

してもよい。

図 1  単純型トランザクション

6.3.2

連鎖型 ILL トランザクション  連鎖型 ILL トランザクションは,少なくとも三つの当事者,すな

わち,依頼機関,受付機関,及び一つ以上の中継機関を含む。一つの ILL 依頼が中継機関から(場合によ

っては他の中継機関を経由して)

受付機関に渡される。

各中継機関はすべての ILL メッセージを中継する。

依頼機関と受付機関との間には,直接のやりとりはない。

依頼機関と最初の中継機関との間のやりとりを,主たる ILL トランザクションとする。中継機関と受付

機関との間の一連のやりとりが,中間の中継機関同士のやりとりとともに,副トランザクションを構成す

る。

図 2 a)は,連鎖型 ILL トランザクションに二つの中継機関がある場合(したがって,二つの副トラン

ザクションがある。

)を示す。

ある副トランザクションが ILL 依頼に応じられない場合,中継機関は,もう一つの受付機関への新しい

副トランザクションを起動してもよい。中継機関は,幾つかの可能性のある受付機関へ順次接続を試みて

もよい。

図 2 b)に示すとおり,これは,中継機関を中心とする星型の ILL トランザクション構成となる。

受付機関は,中継機関が選択するのを助けるために,可能性のある受付機関の一覧を供給してもよい。

依頼された資料は,直接依頼機関又は図書館利用者へ送ってもよいし,中継機関のうちの一つで依頼機

関又は図書館利用者への配送に責任をもつものに送ってもよい。

依頼機関は,連鎖を許すことも禁止することもでき,希望すれば,依頼を連鎖させる可能性のある受付

機関の一覧を指定することもできる。また,ILL 依頼の不要な重複が起こらないよう,既に試みた受付機

関の一覧を提供することもできる。


8

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 2  連鎖型トランザクション

6.3.3

区分化型 ILL トランザクション  区分化型 ILL トランザクションは,少なくとも三つの当事者(依

頼機関,受付機関,及び一つ以上の中継機関)を含む。ILL 依頼は,中継機関から,中継機関に応答する

受付機関に渡され,その後はその中継機関が依頼機関へ応答する。要求された資料が発送され,依頼機関

が発送されたという通知を受け取ると,その後のすべてのやりとりは,直接依頼機関と受付機関との間で

行う。中継機関は,これ以上 ILL トランザクションに参加しない。

図 は,区分化型 ILL トランザクショ

ンを示す。

区分化型 ILL トランザクションは,

中継機関が依頼機関の代理機関として適当な受付機関を見つけるが,

それ以上 ILL トランザクションに参加することに関心をもたない場合に役立つ。これは,幾つかの総合目

録機関に典型的である。

区分化型 ILL トランザクションは,二つの段階に区分化される。最初の段階(処理段階)は,一つ以上

の中継機関を経由する依頼機関と受付機関との間のやりとりからなる。この段階の間,中継機関同士又は

中継機関と受付機関との間の一連のやりとりは,副トランザクションを構成する。主な ILL-トランザクシ

ョンの二番目の段階(追跡段階)は,依頼機関と受付機関との間の直接のやりとりからなる。督促,貸借

期限の更新,期限超過などを含む貸し出された資料の進行を監視するために使われる。ILL トランザクシ

ョン段階については,6.4.5 による。


9

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 3  区分化型トランザクション

依頼された資料は,直接依頼機関又は図書館利用者に送ってもよいし,依頼機関又は図書館利用者への

配送に責任をもつ中継機関へ送ってもよい。

依頼機関は,区分化を許すことも禁止することもでき,希望すれば,依頼が送られる可能性のある受付

機関の一覧を指定することもできる。また,ILL 依頼の不要な重複が起こらないように,既に試みられた

受付機関の一覧を提供することもできる。

受付機関は,依頼に応じられない場合,依頼機関が選択するのを助けるために,可能性のある受付機関

の一覧を供給してもよい。

図 に示すとおり,区分化と連鎖とは,同じ ILL トランザクション内で混在してもよい。図 4 a)の中で

示すとおり,区分化が連鎖の後に起こる場合,連鎖を上書きする点に注意しなければならない。この場合,

結果は複数の区分化と同じになる。しかし,連鎖が区分化の後に起こる場合,連鎖の影響は,保存される。

6.3.4

異なる ILL トランザクション  連鎖型及び区分化型の ILL トランザクションの上の規定では,追

跡段階の間,中継機関が中継の役割だけを演ずることになる。すなわち,それ自身の主導権では,OVERDUE

のようなサービスは決して実行しない。

この ILL サービスモデルで,中継機関に当たるものが ILL トランザクションの処理段階で積極的な役割

を果たすこともできる。依頼機関とのやりとりとは異なる ILL トランザクションを,受付機関とのやりと

りのために作成して,ILL トランザクションの全段階を管理すればよい。依頼を受け取るシステムが,

(最

初の依頼機関から見て)最終受付機関として振る舞い,最終受付機関との間に起動する 2 番目の ILL トラ

ンザクションにおいては,最初の依頼機関として振る舞う。これらの異なるトランザクションでは,共通

の識別を共有することは要求されず,同期処理の必要もない。ILL トランザクションの中の事象と,別の

トランザクションの中の事象との間のすべての関連付けは,二重役割システムの自由裁量及び制御の下に

ある。例えば,二重役割システムが,受付機関からの OVERDUE 指示を受け取らずに OVERDUE 要求を

起動してもよい。

異なる ILL トランザクションを使用する際の制約は,最終受付機関が提供したすべての資料は,二重役

割システムを経由して送られたり返送されたりしなければならないことにある。これによって,二重役割

システムが二つの ILL トランザクションの進ちょくを追跡し,確実に最終状態に行き着くことができる。

この運用方式は,二つの単純型 ILL トランザクションからなるので,プロトコル上の関係はなく,この

規格の中では,これ以上規定しない。


10

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 4  連鎖型と区分化型の混合

図 5  転送のある単純型トランザクション

6.3.5

転送  単純型 ILL トランザクションの変形として,ある中継機関が ILL 依頼を受付機関に転送し,

その後,積極的には ILL トランザクションに参加しないというものがある。転送された依頼を受け取った

受付機関は,直接依頼機関に応答する。転送を行うとき,中継機関は,依頼機関に通知する。

図 5 a)は,

一つの中継機関だけを含む転送の最も単純な場合を示す。

図 5 b)は,複数の転送が起こる場合を示す。

依頼機関は,転送を許すことも禁止することもでき,希望すれば,依頼が転送される可能性のある受付

機関の一覧を指定することもできる。また,ILL 依頼の不必要な重複が起こらないよう,既に試みられた

受付機関の一覧を提供することもできる。

受付機関は,依頼に応じられない場合,依頼機関が選択するのを助けるために,可能性のある受付機関

の一覧を供給してもよい。

図 6 a)及び図 6 b)で図示するとおり,連鎖及び転送が同じ ILL トランザクション内で混在することもあ

る。

図 7 a)及び図 7 b)で図示するとおり,区分化及び転送も同じ ILL トランザクション内で混在することも


11

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

ある。

6.3.6

参照  図 に示すとおり,ILL 依頼が満たされないとき,依頼機関は,その依頼を参照して別の受

付機関に依頼してもよい。各参照要求は,同じ ILL トランザクショングループの中の異なる ILL トランザ

クションとみなされる。

この参照要求は,実装上,手動でも自動でもできる。

6.3.7

再依頼  ILL 依頼が RETRY,ESTIMATE,LOCATIONS-PROVIDED などの理由で応じられない場

合,ILL トランザクション又は副トランザクションは終了する。依頼機関又は中継機関は,適当な時期に

最初の依頼を再依頼したり,他を探したりする。最初の依頼が繰り返される場合,これが再依頼であると

いう指示を伴う。再依頼は,最初の依頼と同じ ILL トランザクショングループの一部を形成する新しいト

ランザクション又は副トランザクションとなる。

最初の依頼機関にとっては,再依頼は新しい ILL トランザクションであり,その ILL トランザクション

修飾子は最初の依頼の中で使われたものと異ならなければならないが,ILL トランザクショングループ修

飾子は(受付機関又は中継機関がその再依頼を前の ILL トランザクションと関連づけられるように)同じ

ものとならなければならない。

中継機関にとっては,再依頼は新しい副トランザクションであり,副トランザクション修飾子は前の依

頼の中で使われたものと異ならなければならないが,ILL-トランザクショングループ修飾子及び ILL トラ

ンザクション修飾子は両方とも(受付機関又は次の中継機関が,その再依頼を前の ILL 副トランザクショ

ンと関連づけられるように)同じものとしなければならない。

図 6  転送のある連鎖型トランザクション


12

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 7  転送のある区分化型トランザクション

図 8  トランザクション参照


13

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

6.4

ILL

トランザクション状態  いつの時点においても,ILL サービス利用者とサービス提供者との間で

起こることがあるやりとりは,ILL トランザクションの状態によって制御される。

ILL

トランザクション状態(すなわち,ILL トランザクションの進ちょく状況を記述する情報)は,依

頼機関状態,受付機関状態及びそのトランザクションに関係するすべての中継機関状態の組合せであり,

依頼機関,受付機関及び中継機関の状態は,これらの終端システム内の応用エンティティが保持する ILL

トランザクションの表現に対応する。

限られた機能しかもたないシステムも利用可能にするという要件のため,又は通信コストを最小にしな

ければならない場合のために,ILL プロトコルは,幾つかのメッセージの任意選択化を利用可能にしてい

る。これは,幾つかのやりとり,すなわち,SHIPPED 要求,RECEIVED 要求,RETURNED 要求及び

CHECKED-IN

要求では,メッセージの送信が任意選択であることを意味しており,したがって,一方のシ

ステムの中のサービス事象が同位システムの中で対応する事象にならないこともある。

ILL

トランザクション中の一つの応用エンティティの状態が,必ずしも他の応用エンティティの状態か

ら推量できるわけではない。しかし,STATUS-QUERY サービス及び STATUS-OR-ERROR-REPORT サービ

スが,他の応用エンティティの現在の状態を得るのに利用できる。一つの応用エンティティが,許されて

いる動作を決めるために,他の応用エンティティの状態を知っている必要はない。実際,大局的 ILL トラ

ンザクション状態には,個々の終端システムの動作を制御する役割はない。ILL トランザクション状態の

局所的表現だけが,重要となる。幾つかのサービスでメッセージの送信が任意選択であっても,局所シス

テムは,対応する状態を変更する(例えば,資料を受け取ったとき,局所システムは,受領確認状態に入

る。

)ため,サービス自体は実行されることに注意する必要がある。これは,ILL トランザクションの事象

の論理的な順序を維持し,制御するために必要となる。

6.4.1

依頼機関状態  依頼機関状態は,依頼機関での ILL トランザクションの処理状態をいう。それは,

次のうちの一つとなる。

IDLE

:ILL トランザクションは,開始されていない。

PENDING

:依頼は作成され,受付機関からの資料を待っている,資料が供給される若しくは待機中であ

るというメッセージを,受け取った,又はその依頼は,別の機関に転送されたというメッセージを受け取

った。

NOT-SUPPLIED

:その ILL トランザクションは,受付機関が依頼に応じられない状態にある。

CONDITIONAL

:その ILL トランザクションは,依頼機関が指定された条件に同意すれば,その依頼が

満たされる状態にある。

CANCEL-PENDING

:依頼機関は,ILL トランザクションの取消しを起動したが,受付機関からの応答

はない。

CANCELLED

:ILL トランザクションは,受付機関によって取消された。

SHIPPED

:資料は,依頼機関に送られた。

RECEIVED

:受付機関からの資料が受け取られた。

RENEW/PENDING

:資料の貸借期限の更新が依頼された。

RENEW/OVERDUE

:期限が切れている資料の貸借期限の更新が依頼された。

OVERDUE

:依頼機関は,資料の期限が切れていると通知された。

NOT RECEIVED/OVERDUE

:受付機関が,まだ受け取られていない資料の期限切れ通知を送った。

RECALL

:受付機関が資料の返送を督促した。

RETURNED

:資料は,受付機関に返送された。


14

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

LOST

:資料は,紛失した。

6.4.2

受付機関状態  受付機関状態は,受付機関での ILL トランザクションの処理状態をいう。それは,

次のうちの一つとなる。

IDLE

:受付機関は,依頼を受け取っていない。

IN-PROCESS

:依頼は,受け取られて,受付機関によって処理中である。資料は,まだ送られていない。

FORWARD

:依頼は,別の機関に転送された。

NOT-SUPPLIED

: 受 付 機 関 は , 依 頼 に 対 し て ILL ANSWER で RETRY , UNFILLED ,

LOCATIONS-PROVIDED

又は ESTIMATE を回答した。又はその ILL トランザクションは,廃棄された。

CONDITIONAL

:依頼機関が指定された条件に同意したときだけ,その依頼は満たされる。

CANCEL-PENDING

:依頼機関は,その ILL トランザクションの取消しを起動したが,受付機関からの

応答はない。

CANCEL

:ILL トランザクションが受付機関によって取消された。

SHIPPED

:資料は,依頼機関に送られた。

RENEW/PENDING

:資料の貸借期限の更新が依頼された。

RENEW/OVERDUE

:期限が切れている資料の貸借期限の更新が依頼された。

OVERDUE

:受付機関は,資料の期限切れを依頼機関に知らせた。

RECALL

:資料は,受付機関によって督促されている。

CHECKED-IN

:依頼機関から返送された資料を受け取った。

LOST

:資料は,紛失した。

備考  ここで定義される状態は,OSI 環境において意味をもつ。すなわち,二つ以上の終端システム

で意味がある。どんな実装でも,この規格で定義する以上の情報及び状態をもってもよい。例

えば,受付機関が,貸借期限が更新されていない資料と貸借期限が更新されている資料とを区

別したいとき,局所的状態を SHIPPED 及び RENEWED とすることもできる。ただし,どちら

もサービス状態としては SHIPPED に対応する。遠隔システムからは,局所的実装が ILL トラ

ンザクションの局所的制御を強化するために SHIPPED 状態を二つの局所的状態に拡張してい

ることが分からない。状態報告は,この規格の中で定義された状態の値だけを提供する。

6.4.3

最終状態  依頼機関,受付機関及び中継機関にとって,その状態に到達すると,与えられた ILL

トランザクションをそれ以上受け付けられないある状態が存在する。

そのような状態を,

最終状態と呼ぶ。

ILL

トランザクションは,通常,ILL トランザクション情報を同位に接続できないようにするか又は削

除する前に,ある一定期間最終状態が保たれる。この期間の長さは,各機関で決定するか,又は実装者の

同意による。しかし,状態照会要求への回答要求及びメッセージを中継するための 6.4.4 の要求は,情報に

アクセスできるようにしておくために,最大貸出期間に貸借期限更新期間及び配送時間を加えた時間が不

可欠であることに注意しなければならない。返却不要資料に関しては,この期間は,依頼機関が期待され

る資料を受け取れないと判断して,状態照会サービス又は紛失通知サービスを実行するのに十分な時間を

必要とすることがある。

依頼機関にとって可能性のある最終状態は,次のとおりである。

− NOT-SUPPLIED

− CANCELLED

− RECEIVED(返却不要資料の受領)

− RETURNED


15

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

− LOST

受付機関にとって可能性のある最終状態は,次のとおりである。

− NOT-SUPPLIED

− CANCELLED

− FORWARD

− SHIPPED(返却不要資料の発送)

− CHECKED-IN

− LOST

中継機関にとって可能性のある最終状態は,次のとおりである。

− NOT-SUPPLIED

− FORWARD

− CANCELLED

− SHIPPED

特定の ILL トランザクションについての最終状態は,その状況に依存する。例えば,複写物が提供され

たとき,受付機関にとって SHIPPED が最終状態であるが,依頼機関にとっては RECEIVED が最終状態で

ある。

6.4.4

中継機関状態  連鎖型又は区分化型の ILL トランザクションに関係する中継機関は,受付機関(依

頼機関とのやりとりの中で)と依頼機関(受付機関とのやりとりの中で)との両方の役割を果たす。これ

らの各やりとりのために別々の状態情報が維持される。

依頼機関の役割における中継機関の最終状態は,SHIPPED とする。受付機関の役割でも,最終状態は,

SHIPPED

とする。この状態を,最終状態とする。なぜならば,以降の通過を引き起こすようなメッセージ

を受け取らない可能性があるからである。

SHIPPED

状態が中継機関の範囲内に到着したことを確実にするために,SHIPPED メッセージは,連鎖

型又は区分化型の ILL トランザクションに必す(須)とする。連鎖型 ILL トランザクションの中では,中

継機関は,一度最終状態になれば,単に受付機関から受け取ったメッセージを依頼機関に渡し,依頼機関

から受け取ったメッセージを受付機関に渡すだけになる。

6.4.5

ILL

トランザクション段階  ILL トランザクションは,処理及び追跡という二つの段階をもつこと

ができる。処理段階は,すべての ILL トランザクションに必す(須)とする。一方,追跡段階は,現物貸

借資料(例えば,単行書)が提供される ILL トランザクションにだけ適用できる。依頼機関にとっての処

理段階は,依頼された資料の受取りを含むそれまでのすべての事象及び動作となる。この段階は,通常

RECEIVED

状態で終了する。

受付機関にとって処理段階は,依頼された資料の発送を含むそれまでのすべての事象及び動作となる。

この段階は,通常 SHIPPED 状態で終了する。

中継機関的依頼機関にとって処理段階は,SHIPPED 指示の受取りを含むそれまでのすべての事象及び動

作を含み,中継機関的受付機関にとって処理段階は,SHIPPED 要求の発行を含むそれまでのすべての事象

及び動作を含む。中継機関的依頼機関及び受付機関の双方にとって,通常 SHIPPED 状態が最終状態とな

る。

追跡段階は,発送及び現物貸借資料の受取り以降のすべての事象及び動作を含む。貸借期限の更新,督

促及び返送も含まれる。


16

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.

サービスの定義

7.1

サービスの特性

7.1.1

概要  ILL トランザクションに参加する利用機関 (application-entities) 間の相互関係は,ILL サービ

ス適用の要素(例えば,依頼をする,依頼資料を発送するなど)ごとに用意されているサービスを実行す

ることによって生じる。ここでは,7.3 でサービスの公式定義を行う前段階として,ILL サービスの概要を

示す。

7.1.2

ILL

依頼  このサービスによって利用者は,機関からの資料を依頼する。依頼資料を提供できない

場合,受付機関は,単に謝絶の返事をして別の機関へ依頼を転送するか,又は別の受付機関に対して連鎖

型又は区分化型の副トランザクションを起動する。連鎖型又は区分化型の副トランザクションとは,最初

の ILL トランザクション確認機関が自ら呼び出したトランザクション確認機関とともに ILL 依頼を実行す

ることによって起動される。

依頼機関が,対象資料を特定するために提供する情報として,著者及びタイトル,依頼日及び依頼機関

及び送付先,並びに現物又は複写希望の選択がある。

依頼機関は,このサービスで,依頼資料を提供する場合の料金の見積り,依頼資料の所在,又はすぐに

利用できない場合の予約などを実行する。

依頼機関は,さらに,依頼すべき受付候補機関,又は既に交渉済の受付機関の一覧を用いて,転送,連

鎖又は区分化を利用するかどうかの制御ができる。

依頼機関は,電子的手段で依頼資料を送付する依頼もできる。

7.1.3

依頼転送  このサービスによって,受付機関が要求先を自機関で選ぶか,依頼機関からの提供一覧

から選ぶかして,別の機関へ依頼を転送できる。

このサービスは,

受け付けた ILL-REQUEST に対して回答する ILL-ANSWER の代わりとして使用できる。

転送が完了した時点で,その受付機関は,状態を変えないという意味でそれ以降の ILL トランザクション

には関与しなくなる。しかし,状態照会,状態又は誤り報告,又はメッセージといった幾つかのサービス

には関与してもよい。依頼を転送された受付機関は,依頼機関に対して受付をするか,又は同意があれば

別の機関へ転送する。

通常,

受付機関が依頼を転送するのは,

その依頼機関の ILL サービスの代行を依頼している場合である。

例えば,市町村レベルの図書館が県レベルの図書館へ依頼し,県レベルの図書館が依頼資料を提供できな

い場合は,依頼資料の所在を探し,依頼資料の所蔵機関へ依頼を転送することになる。この中継機関(県

レベルの図書館)はこの後の ILL トランザクション中継からは退き,メッセージのやりとりは,すべて最

初の依頼機関(市町村レベルの図書館)と,依頼を転送された図書館との間で直接的に行われる。

このサービスは,依頼機関がその ILL-REQUEST の中で実行を禁ずることもできる。

7.1.4

転送通知  このサービスによって,中継機関は,依頼機関に対して ILL 依頼を転送したこと,又は

どの受付機関へ転送したかを通知できる。

7.1.5

発送  このサービスによって,受付機関は,依頼資料を発送したことを通知することもできる。受

付機関は,依頼資料の電子版を,同じ又は異なる通信手段で発送したことを通知することもできる。

7.1.6

ILL

回答  このサービスによって,受付機関は,受け付けた ILL 依頼に対する回答をする。

依頼の回答として,次のものが考えられる。

− CONDITIONAL:依頼資料が利用できるが,依頼に応じられるのは,依頼機関が回答に記述した貸与,

送付方法,知的所有権などの幾つかの条件に同意した場合に限る。

− RETRY:依頼資料は,現在利用できないが,依頼資料が利用できるようになる日を指定する。


17

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

− UNFILLED:依頼資料は,利用できないか,又は依頼機関の指定する送付方法若しくは日では発送で

きない。

− LOCATIONS-PROVIDED:依頼資料の所蔵機関の所在を提供する。

− WILL-SUPPLY:依頼資料は利用可能であり,できる限り早く発送する。依頼資料を提供する際の送付

方法及び/又は予定日を指定してもよい。

− HOLD-PLACED:依頼資料は,すぐには利用できないが,依頼機関の指示どおりに予約する。

− ESTIMATE:見積要求の回答として,依頼された資料を提供する際の料金見積りを提示する。

7.1.7

条件付き回答  このサービスによって,依頼機関は,ILL 依頼から CONDITIONAL の状態で回答

されたときに課される条件に同意又は拒否の指示によって返答する。回答に同意すれば,ILL 依頼は,受

付機関によって先へ進められる。回答に拒否すれば,依頼資料は提供されずにその ILL トランザクション

は終了する。

7.1.8

取消し  このサービスによって,依頼機関は,ILL トランザクションの取消しを起動する。

7.1.9

取消し回答  このサービスによって,受付機関は,ILL トランザクションの取消し依頼に対して同

意又は拒否をする。同意すれば,その ILL トランザクションを終了する。

7.1.10

受取り  このサービスによって,依頼機関は,依頼した資料を受け取ったことを通知する。

7.1.11

返却請求  このサービスによって,受付機関は,資料をすぐに返送するよう求める。貸借期限の更

新請求は,認めない。

7.1.12

返送  このサービスによって,依頼機関は,貸出資料を返送したことを受付機関に通知する。

7.1.13

確認  このサービスによって,受付機関は,貸出資料が依頼機関から返送されたことを通知する。

7.1.14

督促  このサービスによって,受付機関は,資料の期限日になると,期限超過であることを依頼機

関に通知する。この作業は,受付機関のシステムで自動的に作動するようにするか,又は受付機関側の担

当者が手作業で行う。依頼機関は,借用資料を返送するか,貸借期限の更新請求をするかを要求される。

7.1.15

更新  このサービスによって,依頼機関は,貸借期限の更新請求をする。

7.1.16

更新回答  このサービスによって,受付機関は,貸借期限の更新請求の受理又は拒絶をする。受理

する場合,受付機関は,新たな期限日を再指示する。

7.1.17

紛失通知  依頼機関(又は図書館利用者の一人)が借用資料を紛失した場合,又は運送の最中に紛

失した場合は,このサービスを使用する。このサービスは,その資料が間違いなく紛失した場合にだけ実

行するのが望ましい。依頼資料を紛失した疑いがあるというだけの場合は,MESSAGE サービスを使って

他機関へ知らせたほうがよい。

7.1.18

汚損通知  依頼機関(又は図書館利用者の一人)が借用中の資料を汚損した場合,又は運送の最中

に汚損した場合は,このサービスを使う。汚損を発見した ILL トランザクションの処理機関は,直ちに他

の参加機関へ知らせたほうがよい。

7.1.19

メッセージ  このはん(汎)用的なサービスでは,ILL 利用者は,ILL トランザクションが継続し

ている間は,いつでも,自由形式で文章を送ることができる。ここでのメッセージは,様々な目的で使わ

れ,また,他のサービスでは普通伝えられない情報のやりとりをするときに役立つ。

7.1.20

状態照会  このサービスによって,利用者は,ILL トランザクションの現在の状態を判定できる。

ILL

トランザクションの状態が,あるシステムでは変化するが,異なる同位のシステムでは同じように変

化しないといった状況では,このサービスが役立つ。利用者は,このサービスで,遠隔システムの状態を

いつでも照会でき,また,望みどおりの適切な処置が取れたかを確認できる(例えば,取消し又は ILL ト

ランザクションの履歴追跡)


18

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.1.21

状態又は誤り報告  このサービスによって,利用者は,他の同位の利用者に対して,状態又は誤り

に関する情報を提供できる。状態に関する情報は,いつでも用意されており,状態照会に対する回答とし

て提供される。ILL トランザクションの現在の状態は,他の適切な情報と同様に,状態報告の中に盛り込

まれる。誤り報告は,問題が発見されたときに依頼を拒否するためにサービス利用者又はサービス提供者

が起動する。

7.1.22

終了  このサービスによって,サービス提供者は,サービス利用者に ILL トランザクションの完了

を通知できる。

7.2

仕様の指定方法及び記法  ここでは,ISO/TR 8509 のサービス記法で用いる ILL サービスを定義す

る。仕様の指定方法では,ILL サービスのうちで,抽象的で機種独立な定義を次のとおり用意する。

a)

サービスプリミティブと呼ばれる,それぞれのサービスの基本的な事象

b)

それぞれのサービスプリミティブに関連するパラメタの情報

c)

これらの事象の関係及び有効な順序

この定義は,概念的な面だけによるものということを強調しておく。したがって,これらのサービスは,

特定の構文を伴わない抽象的な文法だけで記述される。

サービスプリミティブのパラメタの意味は記すが,パラメタのデータ要素又は値の構文表記の詳細は指

定しない,またパラメタの順序も指定しない。

7.3

ILL

の諸サービス  使用されるサービスの種別には非確認型のものと提供者起動型とがある。

表 に,サービスの特性,名称及び合致するサービスの種別を示す。また,非確認型サービスの場合は,

メッセージとして必す(須)か,任意かが示されている。

非確認型サービスにとって,通信プロトコルメッセージは,必す(須)か任意かのどちらかになる。必

す(須)メッセージとは,要求プリミティブの結果として常に発行されるものを指す。任意メッセージと

は,要求プリミティブによって送られたり,送られなかったりするものを指す。応用エンティティは,必

要なときにいつでも任意メッセージを送ることができ,また,状況によっては,必ず送らなければならな

いこともある。

ILL

トランザクションの起動機関は,受付機関に対して何が提供可能であるか,そしてその要求方法を,

ILL-REQUEST

中の任意メッセージを使って伝えることができる。

ILL-REQUEST

は,次のものを指定できる。

a)

依頼機関が RECEIVED を実行できるかどうか。

b)

依頼機関が RETURNED を実行できるかどうか。

c)

依頼機関が SHIPPED を要求するかどうか。

d)

依頼機関が CHECKED-IN を要求するかどうか。

e)

依頼機関が SHIPPED を希望するかどうか。この選択肢は,選択肢 c)が NO の場合だけ有効となる。

f)

依頼機関が CHECKED-IN を希望するかどうか。この選択肢は,選択肢 d)が NO の場合だけ有効とな

る。

同様に,ILL-ANSWER 及び SHIPPED は,次のものを指定できる。

a)

受付機関が SHIPPED を実行できるか。

これは ILL-ANSWER サービスの中でだけ意味をもつ。

SHIPPED

サービスでは自明である。

b)

受付機関が CHECKED-IN を実行できるかどうか。

c)

受付機関が RECEIVED を要求するかどうか。

d)

受付機関が RETURNED を要求するかどうか。


19

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

e)

受付機関が RECEIVED を希望するかどうか。この選択肢は,選択肢 c)が NO の場合だけ有効となる。

f)

受付機関が RETURNED を希望するかどうか。この選択肢は,選択肢 d)が NO の場合だけ有効となる。

受付機関は,受け取った ILL-REQUEST が次のいずれかの場合,ILL-ANSWER-UNFILLED を送る。

a)

受付機関が要求したメッセージを依頼機関が送れない場合

b)

受付機関が送れないメッセージを依頼機関が要求する場合

受付機関が依頼された資料を提供することにした場合,RECEIVED 及び RETURNED に関するメッセー

ジは,送られないという前提のもとに,資料を送る。どんな場合でも,メッセージの要求がなければ,希

望の有無に関係なく送るか送らないかは非確定となる。連鎖型又は区分化型の ILL トランザクションにお

いては,最終受付機関は,SHIPPED メッセージを中継機関に送らなければならない。SHIPPED メッセー

ジを受け取った中継機関は,該当装置内にある ILL トランザクションの処理状態を閉じる必要がある。

任意メッセージの送付に関する操作は,

“送付メッセージ”というサービスパラメタによって形成される。

このパラメタは,末端と末端とを結んで伝わるものではないが,任意メッセージが送られたかどうかを確

認する際に,遠隔の利用機関が使う。依頼の時点で提供される ILL トランザクション識別子は,処理の続

く間は効力を保ち,その ILL 依頼を明白に識別する役割をもつ。

新旧の ILL トランザクションに混乱を起こす可能性が十分低くなるまでは,ILL トランザクションの完

了後まで ILL トランザクション識別子を再利用すべきではない。その時間間隔は,実現環境に左右される

ため,この規格では規定しない。

7.3

に含まれるそれぞれのサービスに対して,関連するパラメタを並べる。各パラメタは,複数のデータ

要素があってもよい。要求プリミティブ及び指示プリミティブの両方で,各パラメタは同じであることに

注意する必要がある。パラメタは,必す(須)

,利用者任意,条件付き又は適用不可のいずれかとする。

条件付きパラメタは,ある状況下では必す(須)となり,それ以外では任意となる。条件付きパラメタ

が必す(須)となる状況は,各サービスの定義の一部として指定される。適用不可のパラメタとは,当該

のサービスプリミティブには適用しないが,同じサービスの異なるプリミティブには適用されるものをい

う。各サービスに対しては,関連するパラメタの記述が含まれる。


20

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

表 1  諸サービスの特性一覧

サービス特性

サービス名

種別

プロトコルメッセージ

ILL

依頼 ILL-REQUEST

非確認

必す(須)

依頼転送 FORWARD

非確認

必す(須)

転送通知 FORWARD-NOTIFICATION

提供者起動

必す(須)

発送 SHIPPED

非確認

任意

ILL

回答 ILL-ANSWER

非確認

必す(須)

条件付き回答 CONDITIONAL-REPLY

非確認

必す(須)

取消し CANCEL

非確認

必す(須)

取消し回答 CANCEL-REPLY

非確認

必す(須)

受取り RECEIVED

非確認

任意

返却請求 RECALL

非確認

必す(須)

返送 RETURNED

非確認

任意

到着 CHECKED-IN

非確認

任意

督促 OVERDUE

非確認

必す(須)

更新 RENEW

非確認

必す(須)

更新回答 RENEW-ANSWER

非確認

必す(須)

紛失通知 LOST

非確認

必す(須)

汚損通知 DAMAGED

非確認

必す(須)

メッセージ MESSAGE

非確認

必す(須)

状態照会 STATUS-QUERY

非確認

必す(須)

状態又は誤り報告

STATUS-OR-ERROR-REPORT

非確認

必す(須)

廃棄 EXPIRY

提供者起動

必す(須)

7.3.1

ILL

依頼サービス ILL-REQUEST

7.3.1.1

機能  このサービスは,依頼機関が,ある機関から,貸借,返却不要の依頼資料の複写又は対象

資料の一部の提供を依頼するといったすべての ILL トランザクションにわたって使用する。複写は,物理

的媒体のものと,電子形式で送られるものとがある。受付機関が依頼資料を所蔵している場合は,

ILL-ANSWER-CONDITIONAL

又は ILL-ANSWER-RETRY を発行する。SHIPPED 又は ILL-ANSWER-WILL

を発行する場合は,依頼資料が提供されることになる。受付機関で依頼資料を所蔵していない場合,提供

しないことにした場合などは,次の任意選択機能がつく。

−  依頼を他の受付機関へ転送する(依頼機関が転送に同意すれば)

−  他の受付機関と連鎖型又は区分化型の副トランザクションを行う(依頼機関の同意があれば)

−  依頼機関に依頼資料の所蔵機関を伝える。

−  単に ILL-ANSWER-NOT-SUPPLIED と回答する。

依頼機関は,依頼資料を提供する際の費用の見積り又はすぐに利用できない場合の依頼資料の予約を依

頼できる。依頼機関は,また,SHIPPED 及び CHECKED-IN メッセージの受取りに関する依頼をするかを

指定し,RECEIVED 及び RETURNED のメッセージの提供に関する可否を指定できる。

ILL-REQUEST

の指示サービスプリミティブは,FORWARD サービス(7.3.2 参照)の結果としても起こ

る。ILL-REQUEST の二つの指示パラメタの転送フラグ及び転送備考は,依頼が転送されたときにだけ出

現する。


21

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.1.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

トランザクションの種別

任意

任意

送付住所

任意

任意

送付サービス

任意

任意

請求書送付先

任意

任意

ILL

サービスの種別

必す(須)

必す(須)

受付機関固有サービス

任意

任意

依頼機関の任意メッセージ

必す(須)

必す(須)

検索種別

任意

任意

提供媒体の情報

任意

任意

所蔵先

任意

任意

図書館利用者の識別

任意

任意

依頼資料の識別

必す(須)

必す(須)

資料の補足的記述

任意

任意

料金情報

任意

任意

著作権の同意

任意

任意

第三機関の情報

条件付き

条件付き

再依頼フラグ

任意

任意

転送フラグ

適用不可

任意

依頼機関用備考

任意

任意

転送備考

適用不可

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.1.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報,又は中継機関の一つ

の副トランザクションに関する情報。次の要素からなる。

−  最初の依頼機関の識別

−  関連トランザクションにおける ILL トランザクショングループの修飾子

− ILL トランザクションに関するすべてのメッセージに携わる ILL トランザクション修飾子

−  副トランザクションがある場合は,副トランザクションの修飾子

最初の依頼機関の識別,ILL トランザクション修飾子及び ILL トランザクショングループ修飾子は,依

頼機関が用意してよく,最初の依頼機関の識別及び副トランザクション修飾子は,中継機関が用意してよ

い。

7.3.1.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間であって,二つの要素からなる。

−  現在のサービスが実行された日時[必す(須)

−  最初のサービスが実行された日時(任意)

任意の要素は,繰返しサービスでの最初の要求を識別する際に役立つ(8.参照)

7.3.1.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報(連鎖型又は区分化型の ILL トランザクションにお

いては,副トランザクションを起動した中継機関を識別する。

。次の一つ以上の要素を含む。

−  個人又は団体の値

−  個人名又は団体名

この識別は,やりとりの及ぶ地域においてあいまい性があってはならない。例えば,やりとりの及ぶ地


22

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

域とは一国内のようなものである。このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型

の通信時には必す(須)とする。

7.3.1.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。依頼機関の識別と同じ要素をもつ(7.3.1.2.3 参照)。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.1.2.5

トランザクションの種別  ILL トランザクションの種別を識別する。次の値を用いる。

− simple[単純(すなわち,2 機関同士)

− chained(連鎖)

− partitioned(区分化)

7.3.1.2.6

送付住所  依頼された資料が届くべき住所又は通信上のアドレス。住所には,次の要素が一つ

以上必要となる。

−  個人名又は団体名 (name-of-person-or-institution)

−  郵便送付の住所 (extended-postal-delivery-address)

−  地区名及び番地 (street-and-number)

−  私書箱 (post-office-box)

−  市 (city)

−  県 (region)

−  国 (country)

−  郵便番号 (postal-code)

通信上又はシステム上のアドレスは,次の項目からなる。

−  通信サービス識別子 (telecom-service-identifier)

−  通信サービスアドレス (telecom-service-address)

通信サービス識別子は,依頼機関と受付機関との多数のサービスから通信サービスを区別する。この識

別子は,通信サービスアドレスが明らかであれば,空白のままでもよい。通信サービスアドレスは,識別

子を設定した通信サービスのために特定のアドレスを識別する。依頼資料の送付に関係するとともに,ILL

のやりとりで使われる識別子とは混同してはならない。

7.3.1.2.7

送付サービス  送付のサービス,又は依頼資料を運送する際に使われる方法の識別。依頼資料

の電送を要望された場合は,このパラメタは,使用している通信サービスを指示し,選べるようにする。

あらゆる文書形式及び通信サービスをこの一覧に含むようにし,それに続く文書の通信に使えるようにす

る。

電子的送付においてパラメタに含まれるものは,依頼された送付サービス及び文書の形式が機械処理可

能な識別とするか,及び/又は依頼された送付サービス及び文書の形式が人間が解読できる名称又は記述

とする。パラメタは,ILL トランザクションと関連づけるために,送付文書に名称又はコードを付与する。

7.3.1.2.8

請求書送付先  請求書を送る先の郵便住所又は通信上のアドレスをもつ(7.3.1.2.6 参照)。

7.3.1.2.9

LL

サービスの種別  依頼された相互貸借サービスの種別を示す。

このパラメタは,優先順にサービスを並べる。次のサービスが利用できる。

−  貸借 (loan)

−  複写/返却不要 (copy/non-returnable)

−  所在だけ (locations only)

−  見積 (estimate)

−  受付機関固有 (responder-specific)


23

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.1.2.10

受付機関固有サービス  受付機関が用意するこの種のサービスは,受付機関固有のものであっ

て,この規格では規定しない。

7.3.1.2.11

依頼機関の任意メッセージ  依頼機関が RECEIVED 及び RETURNED の任意メッセージを提供

できるか,また,SHIPPED 及び/又は CHECKED-IN のメッセージが受付機関から要望されているかを指

定する。

7.3.1.2.12

検索種別  検索依頼を指定する。次の要素を一つ以上もつ。

−  サービスのレベル (level of service)

−  必要とする日 (need-before-date)

−  廃棄フラグ (expiry-flag)

−  廃棄日 (expiry-date)

7.3.1.2.13

提供媒体の情報  提供される依頼資料の媒体の要求仕様を記した情報。ここでは,優先順で媒

体の一覧を並べる。次の媒体が利用できる。

−  印刷物 (printed)

−  複写物 (photocopy)

−  マイクロフォーム (microform)

−  フィルム又は録画物  (film or video-recording)

−  録音物 (audio-recording)

−  機械可読 (machine-readable)

−  その他 (other)

7.3.1.2.14

予約  依頼資料がすぐに貸出できない場合,予約したいという依頼機関の指示。

7.3.1.2.15

図書館利用者の識別  依頼資料を依頼した図書館利用者(個人又は団体)を記した情報。次の

要素を一つ以上もつ。

−  図書館利用者名 (client name)

−  図書館利用者区分 (client status)

−  図書館利用者識別子 (client identifier)

7.3.1.2.16

依頼資料の識別  依頼資料を説明するために依頼機関が提供する,すべての書誌的情報。次の

要素を一つ以上もつ。

−  依頼資料の形式:論文,雑誌,その他

−  所蔵媒体の形式:受付機関が所蔵すると思われる対象資料の形式。すなわち,印刷物,マイクロフォ

ーム,フィルム,録画物,録音物,機械可読物,その他。

−  請求記号 (call number)

−  著者 (author)

−  タイトル (title)

−  サブタイトル (sub-title)

−  後援団体 (sponsoring body)

−  出版地  (place of publication)

−  出版者 (publisher)

−  シリーズ名又はシリーズ番号  (series title or number)

−  巻号  (volume and issue)

−  版 (edition)


24

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

−  出版日 (publication date)

−  論文の出版日  (publication date of component)

−  論文著者  (author of article)

−  論文名  (title of article)

−  ページ (pagination)

−  全国書誌番号 (national bibliography number)

− ISBN

− ISSN

−  システム番号 (system number)

−  追加の番号又は文字  (additional numbers or letters)

−  典拠先及び/又は参照先  (verification and/or reference source)

7.3.1.2.17

資料の補足的記述  依頼資料について記す,例えば,MARC (MAchine Readable Catalog)  レコー

ドのような機械可読形式で表される付加的な情報。これは,最初の依頼機関が用意するか,その後に受付

機関又は中継機関が(例えば,書誌調査の結果として)付け加える。

7.3.1.2.18

料金情報  料金に関連する情報で,次の要素を一つ以上もつ。

−  依頼機関の利用者番号  (account number of the requester)

−  受入可能な最高金額  (the maximum cost that is acceptable)

−  相互料金規約の存在  (the existence of a reciprocal cost agreement)

−  手数料支払いの意思  (the willingness to pay a fee)

−  前払い済みの指示  (an indication that payment is provided)

7.3.1.2.19

著作権の同意  依頼機関が依拠する適用可能な著作権の規則又は法律について依頼機関が記述

する。

7.3.1.2.20

第三者機関の情報  2 機関を超える ILL トランザクションが関係する情報,例えば転送,連鎖

又は区分化に関連した情報。次の要素を一つ以上もつ。

−  転送の許可 (permission of forward)

−  連鎖の許可  (permission to chain)

−  区分化の許可  (permission to partition)

−  受付候補機関一覧変更の許可  (permission to change the list of potential responders)

−  最初の依頼機関住所 (initial-requester address)

−  送付先一覧が優先順であるか否かの指示  (an indication whether the send-to list is in order of preference or

not)

−  受付候補機関の一覧  (the list of potential responders)  (送付先一覧,7.3.5.2.9 参照)

−  照会済の受付機関一覧  (the list of responders already tried)  (照会済一覧,7.3.5.2.10 参照)

このパラメタは,区分化型 ILL 副トランザクションにおいて ILL-REQUEST サービスを始めたときに必

す(須)とする。

受け取った ILL-REQUEST が照会済の一覧を含んでいる場合の ILL 副トランザクションにおいても,

ILL-REQUEST

サービスを始めるときに必す(須)となる。それ以外の使用は,任意とする。

7.3.1.2.21

再依頼フラグ  依頼機関は,その ILL トランザクション又は副トランザクションが以前のもの

の再依頼かそうでないかを記す。


25

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.1.2.22

転送フラグ  サービス提供者が作成するもので,受け付けた ILL-REQUEST が中継機関から転

送されたものであることを記す。

7.3.1.2.23

依頼機関用備考  依頼機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.1.2.24

転送備考  中継機関が依頼を転送する際に設ける付加的な情報。このパラメタは,依頼サービ

スにはなく,指示サービスにだけある。

7.3.2

依頼転送サービス FORWARD

7.3.2.1

機能  このサービスは,受付機関が,応じられない ILL-REQUEST を(依頼機関の許可があれば),

異なる機関へ転送するために使用する。

新たな受付機関の選択は,依頼機関で“送付先一覧”が用意されている場合,それで決めるが,そのよ

うな一覧がない場合は,受付機関が決める。FORWARD サービスを起動した受付機関は,中継機関となり,

最終状態が FORWARD となる。依頼機関では,依頼が転送されたか,どこへ転送されたかを記した

FORWARD-NOTIFICATION

を受け取る。新たな受付機関では転送フラグが真 (TRUE) の ILL-REQUEST

を受け取る。転送した中継機関は,付加的な情報を用意して依頼機関及び新たな受付機関の双方に提供す

ることもある。

中継機関の役割を果たす受付機関では,FORWARD が最終状態となる。FORWARD,STATUS-QUERY,

STATUS-OR-ERROR-REPORT

及び MESSAGE のサービスは,FORWARD 状態でも実行できる。他のサー

ビスは,すべて実行不可能になる。

WILL-SUPPLY

,HOLD-PLACED の回答としての ILL-ANSWER の後に FORWARD 要求が実行されるこ

ともある。サービスパラメタは,すべて ILL-REQUEST サービスと同じであるが,

“転送備考”及び“通知

備考”は,例外とする。

7.3.2.2

パラメタ

パラメタ名

要求

トランザクションの識別

必す(須)

サービス日時

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

受付機関の識別

必す(須)

トランザクションの種別

任意

送付住所

任意

送付サービス

任意

請求書送付先

任意

ILL

サービスの種別

必す(須)

受付機関固有サービス

任意

依頼機関の任意メッセージ

必す(須)

検索種別

任意

提供媒体の情報

任意

所蔵先

任意

図書館利用者の識別

任意

依頼資料の識別

必す(須)

資料の補足的記述

任意

料金情報

任意

著作権の同意

任意

第三機関の情報

必す(須)

再依頼フラグ

任意


26

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

パラメタ名

要求

依頼機関用備考

任意

転送備考

任意

通知備考

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.2.2.1

受付機関の識別  依頼が転送された受付機関を識別する情報。

詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,どの通信モードでも必す(須)とする。

7.3.2.2.2

転送備考  受付機関が,依頼を転送した新たな受付機関に提供した付加的な情報。

7.3.2.2.3

通知備考  依頼を転送した場合に,受付機関が依頼機関へ提供した付加的な情報。

7.3.3

FORWARD-NOTIFICATION

サービス

7.3.3.1

機能  このサービスは,サービス実行機関が依頼機関に,その依頼が転送されたこと,どこに転

送されたかを伝える際に使用する。

7.3.3.2

パラメタ

パラメタ名

指示

トランザクションの識別

必す(須)

サービス日時

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

受付機関の識別

必す(須)

受付機関住所

任意

中継機関の識別

必す(須)

通知備考

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.3.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.3.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.3.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.3.2.4

受付機関の識別  依頼が転送された先の受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,どの通信モードでも必す(須)とする。

7.3.3.2.5

受付機関住所  (転送先の)受付機関に連絡できる通信サービス及び住所を識別する情報。

その要素は,

“送付住所”の電子形態と同じとする(7.3.1.2.6 参照)

。この情報は,サービスが直接利用

できないときに役立つ。

7.3.3.2.6

中継機関の識別  受け付けた依頼を他の受付機関に転送したり,連鎖型又は区分化型の副トラ

ンザクションを起動したりする図書館又は他の機関の識別又は名称。その要素は,依頼機関の識別と同じ

とする(7.3.1.2.3 参照)

7.3.3.2.7

通知備考  依頼を転送したときに元の受付機関が提供する付加的な情報。

7.3.4

発送サービス SHIPPED

7.3.4.1

機能  このサービスは,受付機関が,依頼資料を発送したという事実を記録するために使用する。

受付機関は,

依頼機関に対して,

CHECKED-IN

メッセージを送れるかどうか,

依頼機関からの RECEIVED

及び RETURNED のメッセージを要望するかどうかを(判断材料として)示すこともある。返却不要の依

頼資料を発送した場合は,このサービスによって,ILL トランザクションは受付機関にとって最終状態と


27

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

なる。

“受付機関住所”

“中継機関の識別”及び“トランザクションの種別”のパラメタは,連鎖型又は区分

化型の ILL トランザクションには必す(須)とする。通常の ILL トランザクションの場合は,これらは任

意とする。

“図書館利用者の識別”パラメタは,最初の ILL-REQUEST で指示されていた場合は,必す(須)

とする。そうでない場合は,任意とする。

“提供者の識別”パラメタは,依頼資料の提供者が受付機関と異

なる場合は必す(須)とし,そうでない場合は任意とする。

7.3.4.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関住所

条件付き

条件付き

中継機関の識別

条件付き

条件付き

提供者の識別

条件付き

条件付き

図書館利用者の識別

条件付き

条件付き

トランザクションの種別

条件付き

条件付き

資料の補足的記述

任意

任意

発送サービスの種別

必す(須)

必す(須)

受付機関の任意メッセージ

任意

任意

提供の詳細

必す(須)

必す(須)

返送先住所

任意

任意

受付機関用備考

任意

任意

送付メッセージ

任意

適用不可

備考  このサービスの指示,すなわち,プロトコルメッセージは,任意とするが,依頼機関の要求が

ある場合は,必す(須)とする。また,連鎖型又は区分化型のトランザクションの場合も必す
(須)とする。

7.3.4.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.4.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.4.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.4.2.4

受付機関の識別  依頼が転送された受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,どの通信モードでも必す(須)とする。

7.3.4.2.5

受付機関住所  (転送された先の)受付機関に連絡できる通信サービス及び住所を識別する情

報。その要素は,

“送付住所”の電子形態と同じとする(7.3.3.2.5 参照)

7.3.4.2.6

中継機関の識別  受け付けた依頼を他の受付機関に転送したり,連鎖型又は区分化型の副トラ

ンザクションを起動したりする図書館又は他機関の識別又は名称。その要素は,依頼機関の識別と同じと

する(7.3.3.2.6 参照)

7.3.4.2.7

提供者の識別  提供者と受付機関とが異なる場合,依頼資料の提供者を識別する情報。その要

素は,依頼機関の識別と同じとする(7.3.1.2.3 参照)

7.3.4.2.8

図書館利用者の識別  依頼資料を要求した利用者(個人又は団体)を記述した情報。詳細は,

7.3.1.2.15

による。

7.3.4.2.9

トランザクションの種別  ILL トランザクションの種別の識別。詳細は,7.3.1.2.5 による。


28

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.4.2.10

資料の補足的記述  依頼資料について記す,例えば,MARC レコードのような機械可読形式で

表される付加的な情報。詳細は,7.3.1.2.17 による。

7.3.4.2.11

発送サービスの種別  最終受付機関が提供したサービスの種別を示したもの。“ILL サービス

の種別”

7.3.1.2.9 参照)で定義される値の部分集合の中から,次の値を一つとる。

−  貸借 (loan)

−  複写/返却不要 (copy/non-returnable)

7.3.4.2.12

受付機関の任意メッセージ  受付機関が SHIPPED 及び/又は CHECKED-IN の任意メッセージ

を提供できるかどうか,依頼機関からの RECEIVED 及び/又は RETURNED のメッセージを要望するかど

うかを(判断材料として)指定する。

7.3.4.2.13

提供の詳細  依頼資料の提供に関する情報。次の要素の中から一つ以上をもつ。

−  発送日 (date shipped)

−  返却期限日 (date due) (詳細は,7.3.13.2.5 による。

−  課金対象の数  (number of chargeable units)

−  料金の総計 (total cost)

−  利用条件 (shipped conditions)

−  発送方法 (shipped via)

−  保証 (insured for) (詳細は,7.3.11.2.8 による。

−  必要に応じて返送保証  (return insurance required)

−  媒体の個数  (number of units per medium)

7.3.4.2.14

返送先住所  依頼資料を返送すべき郵便の住所。

その要素は,

“送付住所”

7.3.1.2.6 参照)の形式と同じとする。

7.3.4.2.15

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.4.2.16

送付メッセージ  任意のメッセージを送付するかどうかについて,サービス発行機関の希望を

示す。このパラメタの値が真 (TRUE) で,実装が任意メッセージを伝送可能であれば,このサービスに関

連する任意メッセージが送られ,そうでなければ送られない。

備考  これは,伝送される値をもたない抽象的なサービスパラメタである。

7.3.5

LL

回答サービス ILL-ANSWER

7.3.5.1

機能  このサービスは,受付機関が,依頼機関に対して,条件付き・再依頼・謝絶・所在提供・

後日提供・予約・見積の回答を起動するために使用する。

“結果説明”パラメタの情報は,

“トランザクション結果”の値によって変化する。トランザクション結

果が RETRY,UNFILLED,WILL-SUPPLY 又は HOLD-PLACED であれば,パラメタは任意とする。トラ

ンザクション結果が CONDITIONAL,LOCATIONS-PROVIDED 又は ESTIMATE であれば,必す(須)と

する。

CONDITIONAL

は,幾つかの条件が満たされれば,依頼にこたえられることを示す。依頼機関は,条件

付きの回答に対して返答しなければならない。返答日は,任意機能として用意してもよい。

RETRY

は,依頼資料は現在利用できないが,近い将来に利用可能となることを示す。依頼機関は再依頼

することを促されるが,これは強制的なものではなく,また,再依頼したとしても受付可能であるという

保証はない。依頼機関が再依頼できる日は,任意機能として用意してもよい。

UNFILLED

は,依頼にこたえられず,トランザクションを中断したことを示す。


29

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

LOCATION-PROVIDED

は,所在情報を提供し,結果としてトランザクションを終了したことを示す。

WILL-SUPPLY

は,依頼機関へ回答しなくてもよい。SHIPPED サービスを実行するまでにしばらく時間

がかかる場合に実行してもよい。この結果は,受付機関側が依頼資料を提供する意思があることを示すも

のであるが,それを確約するものではない。

HOLD-PLACED

は,貸出が可能になれば依頼資料を提供する意思があることを示す。

ESTIMATE

は,依頼されたサービス提供にかかる料金を示して,トランザクションの終了をする。

WILL-SUPPLY

又は HOLD-PLACED の場合は,その後に ILL-ANSWER 要求が実行され,異なる結果に

なってもよい。WILL-SUPPLY 又は HOLD-PLACED という結果は,その後に修正される暫定的なものと考

えてよい。例えば,WILL-SUPPLY という ILL-ANSWER に続いて,UNFILLED という ILL-ANSWER を送

ってもよい。

LOCATION-PROVIDED

の場合は,所蔵機関の情報が提供されなければならない。所蔵機関の情報は,

“トランザクション結果”の値が LOCATION-PROVIDED 以外の場合でも含まれていてもよい。

受付機関は,SHIPPED 及び/又は CHECKED-IN のメッセージを送信できるどうか,並びに依頼機関か

らの RECEIVED 及び RETURNED のメッセージを要求するかどうかを(判断材料として)示してもよい。

7.3.5.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

トランザクションの結果

必す(須)

必す(須)

結果の説明

条件付き

条件付き

受付機関固有の結果

任意

任意

資料の補足的記述

任意

任意

送付先の機関一覧

任意

任意

照会済の機関一覧

任意

任意

受付機関の任意メッセージ

任意

任意

受付機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.5.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.5.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.5.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.5.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.5.2.5

トランザクション結果  ILL-ANSWER のトランザクション結果の状態を識別する。次の値のう

ちの一つをとる。

−  条件付き (conditional)

−  再依頼 (retry)

−  謝絶 (unfilled)

−  所在提供 (locations-provided)


30

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

−  後日提供 (wil-supply)

−  予約 (hold-placed)

−  見積 (estimate)

7.3.5.2.6

結果の説明  ILL 依頼に対する様々なトランザクション結果に関する情報で,依頼資料を利用

できない理由,貸出の条件,条件付き回答に対する返答の日,再依頼可能日,所在,費用見積りなどがあ

る。

“トランザクション結果”の値が RETRY,UNFILLED,WILL-SUPPLY 又は HOLD-PLACED の場合,

このパラメタは,任意とする。CONDITIONAL,LOCATIONS-PROVIDED 又は ESTIMATE の場合,必す(須)

とする。

7.3.5.2.7

受付機関固有の結果  ILL-REQUEST へ受付機関固有の回答において与えられる理由であり,し

たがって,この規格では指定しない。この理由は,

“結果の説明”パラメタで伝えられる標準的な結果の代

わり,又は補足であることもある。

7.3.5.2.8

資料の補足的記述  依頼資料について記す,例えば,MARC レコードのような機械可読形式で

示される付加的な情報。詳細は,7.3.1.2.17 による。

7.3.5.2.9

送付先一覧  転送された連鎖型又は区分化型のトランザクションを行う受付機関候補の一覧。

一覧内の各候補機関は,次の要素をもつ。

−  受付機関の識別  (the responder's identification)

−  もしあれば,受付機関における依頼機関の利用者番号  (the requester's account number with the responder)

−  受付機関のシステムアドレス  (the responder's system address)

7.3.5.2.10

照会済一覧  すでに依頼したが,依頼資料の提供ができなかった機関の一覧とする。一覧内の

各項目は,受付機関を識別し,それぞれ依頼機関の識別と同じ要素をもつ(7.3.1.2.3 参照)

7.3.5.2.11

受付機関の任意メッセージ  受付機関が SHIPPED 及び/又は CHECKED-IN という任意メッセ

ージを送信できるかどうか,並びに RECEIVED 及び/又は RETURNED というメッセージが依頼機関から

要求又は要望されているかを(判断材料として)指定する。

7.3.5.2.12

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.6

条件付き回答サービス CONDITIONAL-REPLY

7.3.6.1

機能  このサービスは,依頼機関が,CONDITIONAL という結果値をもつ ILL-ANSWER メッセ

ージに応答するために使用する。了承の回答をすれば,ILL トランザクションは,PENDING 状態に戻る。

拒否の回答をすれば,ILL トランザクションは,NOT SUPPLIED 状態に移る。

7.3.6.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

回答

必す(須)

必す(須)

依頼機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.6.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。


31

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.6.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.6.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.6.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.6.2.5

回答  依頼の条件に対する回答。値は,YES 又は NO とする。

7.3.6.2.6

依頼機関用備考  依頼機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.7

取消しサービス CANCEL

7.3.7.1

機能  このサービスは,依頼機関が,未処理の ILL-REQUEST の取消しを依頼するときに使用す

る。これは,ILL-REQUEST 要求発行後,次のいずれかが起こるまでの間,いつでも発行できる。

− UNFILLED,RETRY,ESTIMATE 又は LOCATIONS-PROVIDED という状態の ILL-ANSWER の受取り

− Shipped メッセージの受取り

−  依頼資料そのものの受取り

受付機関は,最終状態又は SHIPPED 状態になるような応答を受け取っていない限り,CANCEL-REPLY

サービスによって取消し要求に応答しなければならない。

7.3.7.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

依頼機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.7.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.7.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.7.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.7.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.7.2.5

依頼機関用備考  依頼機関が提供する付加的な情報で,このサービスプリミティブの他のパラ

メタにないもの。

7.3.8

取消し回答サービス CANCEL-REPLY

7.3.8.1

機能  このサービスは,受付機関が,依頼取消し要求に対して回答する。

次のいずれかの場合,受付機関はこれを実行しなければならない。

− UNFILLED,RETRY,ESTIMATE 又は LOCATIONS-PROVIDED の ILL-ANSWER を実行していない場

− SHIPPED 又は FORWARD サービスを実行していない場合

受付機関の回答は,YES 又は NO でよい。YES の CANCEL-REPLY を受け付けた場合だけ,依頼機

関は,ILL トランザクションが取り消されたと認識する。回答が NO の場合,ILL トランザクション


32

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

は,取消し依頼を受け取っていないものとして進められる。

7.3.8.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

回答

必す(須)

必す(須)

依頼機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.8.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.8.2.2

サービスの日時  サービスが実行された日時。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.8.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.8.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.8.2.5

回答  受付機関が ILL トランザクションの取消しに同意したかどうかを示し,値は,YES 又は

NO

とする。

7.3.8.2.6

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.9

受取りサービス RECEIVED

7.3.9.1

機能  このサービスは,依頼機関が,資料が受領されたという事実を記録するために使用する。

返却不要資料が受領された場合,このサービスは,結果的に依頼機関にとって最終状態となる。

7.3.9.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

提供者の識別

条件付き

条件付き

資料の補足的記述

任意

任意

受取り日

必す(須)

必す(須)

発送サービスの種別

必す(須)

必す(須)

依頼機関用備考

任意

任意

送付メッセージ

任意

備考  サービス指示,すなわち,プロトコルメッセージは,このサービスでは,任意とするが,

受付機関が要求する場合,必す(須)とする。

7.3.9.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.9.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.9.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.9.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。


33

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.9.2.5

提供者の識別  依頼された資料の提供者を識別する情報。詳細は,7.3.4.2.7 による。

7.3.9.2.6

資料の補足的記述  依頼資料について記す,例えば,MARC レコードのような機械可読形式で

表される付加的な情報。詳細は,7.3.1.2.17 による。

7.3.9.2.7

受領日  依頼機関が貸出資料を受け取った日。

7.3.9.2.8

発送サービスの種別  最終受付機関によって提供されるサービスの種別を示す。詳細は,

7.3.4.2.11

による。

7.3.9.2.9

依頼機関用備考  依頼機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.9.2.10

送付メッセージ  任意のメッセージを送付するかどうかについて,サービス利用者の希望を示

す。詳細は,7.3.4.2.16 による。

7.3.10

返却請求サービス RECALL

7.3.10.1

機能  このサービスは,受付機関が,貸出資料の即時返却を要請するために使用する。返却請求

サービス指示が受け取られた後,更新サービス要求は,許可されない。

7.3.10.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.10.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.10.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.10.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.10.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.10.2.5

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.11

返送サービス RETURNED

7.3.11.1

機能  このサービスは,依頼機関が,貸出資料が受付機関に返送された事実を記録するために使

用する。このサービスによって,ILL トランザクションは依頼機関にとって最終状態となる。


34

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.11.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

資料の補足的記述

任意

任意

返送日

必す(須)

必す(須)

返送方法

任意

任意

保険料

任意

任意

依頼機関用備考

任意

任意

送付メッセージ

任意

備考  サービス指示,すなわち,プロトコルメッセージは,このサービスでは任意とするが,受

付機関が要求する場合は必す(須)とする。

7.3.11.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.11.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.11.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.11.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.11.2.5

資料の補足的記述  依頼資料について記す,例えば,MARC レコードのような機械可読形式で

表される付加的な情報。詳細は,7.3.1.2.17 による。

7.3.11.2.6

返送日  依頼機関から貸出資料が返送された日。

7.3.11.2.7

返送方法  資料を返送するために使った配送サービスの名前若しくはコード又は依頼機関が使

用した方法。

7.3.11.2.8

保険料  紛失又は汚損に対して支払われた保険の総額。

7.3.11.2.9

依頼機関用備考  依頼機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.11.2.10

送付メッセージ  任意のメッセージを送付するかどうかについて,サービス利用者の希望を示

す。詳細は,7.3.4.2.16 による。

7.3.12

到着サービス CHECKED-IN

7.3.12.1

機能  このサービスは,受付機関が,貸出資料が依頼機関から返送されてきたことを記録するた

めに使用する。また,追跡段階で ILL トランザクションに関する問題が起こったときに,トランザクショ

ンを強制的に最終状態にするためにも使用される。このサービスで ILL トランザクションを強制的に最終

状態にさせる場合は,貸出資料を考慮したほうがよいが,必ずしも受付機関側へ戻っている必要はない。

このサービスによって,ILL トランザクションは受付機関にとって最終状態となる。


35

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.12.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

到着日

必す(須)

必す(須)

受付機関用備考

任意

任意

送付メッセージ

任意

適用不可

備考  サービス指示,すなわち,プロトコルメッセージは,このサービスでは任意とするが,受

付機関が要求する場合,必す(須)とする。

7.3.12.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.12.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.12.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.12.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.12.2.5

到着日  現物貸借資料を受付機関が受け取った日。

7.3.12.2.6

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.12.2.7

送付メッセージ  任意のメッセージを送付するかどうかについて,サービス利用者の希望を示

す。詳細は,7.3.4.2.16 による。

7.3.13

督促サービス OVERDUE

7.3.13.1

機能  このサービスは,受付機関が,現在貸し出している資料の期限が切れていることを依頼機

関に通知するために使用する。依頼機関は,資料を返送すること又は貸借期限の更新を要求することを期

待される。

7.3.13.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

返却期限

必す(須)

必す(須)

受付機関用備考

任意

任意

7.3.13.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.13.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.13.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時に必す(須)とする。

7.3.13.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時に必す(須)とする。


36

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.13.2.5

返却期限  貸出資料が受付機関に返されなければならない日。次の項目のうちの少なくとも一

つを含む。

−  返却期限フィールド  (date due field)

−  更新可否 (renewable) (YES 又は NO の値)

7.3.13.2.6

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.14

更新サービス RENEW

7.3.14.1

機能  このサービスは,依頼機関が,借りた資料の貸借期限の更新を請求するために使用する。

貸借期限の更新請求は,受付機関が資料が更新できるとした場合にだけ作成される。資料の貸借期限が更

新できないときに更新請求が作成されても誤りではない。

7.3.14.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

希望返却期限

任意

任意

依頼機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.14.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.14.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.12.2 による。

7.3.14.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.14.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.14.2.5

希望返却期限  資料の貸借期限の更新で提案された日。

7.3.14.2.6

依頼機関用備考  依頼機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.15

更新回答サービス RENEW-ANSWER

7.3.15.1

機能  このサービスは,受付機関が,可否にかかわらず RENEW 指示に回答するために使用する。

“返却期限 (date due)”パラメタは,

“回答 (answer)”が ‘yes’ である場合にだけ必要とする。その場合は,

返却期限日は,特定の日となる。そうでなければ現在の返却期限を引き続き有効とする。

7.3.15.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

回答

必す(須)

必す(須)

返却期限

条件付き

条件付き

受付機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。


37

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.15.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.15.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.15.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.15.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.15.2.5

回答  貸借期限の更新請求が認められたか否かを示す。回答は,YES 又は NO という値をとる。

7.3.15.2.6

返却期限  貸出資料を戻さなければならない日。詳細は,7.3.13.2.5 による。

7.3.15.2.7

受付機関用備考  受付機関が提供する付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記

す。

7.3.16

紛失通知サービス LOST

7.3.16.1

機能  このサービスは,依頼機関又は受付機関が,依頼された資料が消失したことを示すために

使用する。資料が本当に紛失したときにだけ使用される。紛失した資料が見つかるかもしれないときは,

MESSAGE

サービスを代わりに使用する。このサービスによって,ILL トランザクションは,依頼機関と

受付機関との双方にとって最終状態となる。

7.3.16.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.16.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.16.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.16.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.16.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.16.2.5

備考  付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記す。

7.3.17

汚損通知サービス DAMAGED

7.3.17.1

機能  このサービスは,依頼機関又は受付機関が,資料が汚損したことを示すために使用する。

このサービスは,ILL トランザクションの状態に影響を及ぼさない。


38

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.17.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

汚損の詳細

任意

任意

備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.17.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.17.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.17.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.17.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.17.2.5

汚損の詳細  物理的形態又は電子(的)形態で受け取るかどうかにかかわらず,資料の一部又

は全部に対する汚損に関する詳細を機械処理可能及び/又は人間が解読できるような形で示す情報。

7.3.17.2.6

備考  付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記す。

7.3.18

メッセージサービス MESSAGE

7.3.18.1

機能  このサービスは,依頼機関又は受付機関が,他のサービスでは通常伝えられない自由な形

式のテキスト情報を,既存の ILL トランザクションに送るために使用する。依頼機関又は受付機関は,こ

のサービスをいつでも実行することができ,ILL トランザクションの状態に影響を及ぼさない。

7.3.18.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.18.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.18.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.18.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.18.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.18.2.5

備考  付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記す。

7.3.19

状態照会サービス STATUS-QUERY


39

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

7.3.19.1

機能  このサービスは,依頼機関又は受付機関が,ILL トランザクションの現在の状態を要求す

るために使用する。

“トランザクションの識別”は,状態報告が要求されている既存の ILL トランザクシ

ョンの識別である。このサービスは,依頼機関又は受付機関によっていつでも実行することができ,ILL

トランザクションの状態に影響を及ぼさない。このサービスは,端から端まで,すなわち,依頼機関から

受付機関へ及び受付機関から依頼機関への状態照会のためにある。このサービスは,中継機関には状態情

報を提供しない。

7.3.19.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関用備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.19.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.19.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.19.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.19.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.19.2.5

備考  付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記す。

7.3.20

状態又は誤り報告サービス STATUS-OR-ERROR-REPORT

7.3.20.1

機能  このサービスは,利用者が,状態又は誤りについての情報を“同位”の利用者に提供する

ことを許可する。状態情報は,随時又は状態照会への回答として提供される。問題が検知された場合,サ

ービスの要求を拒絶するために,サービス利用者又はサービス提供者が誤り報告を起動することもある。

このサービスは,依頼機関又は受付機関がいつでも実行することができ,ILL トランザクションの状態に

影響を及ぼさない。

7.3.20.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

報告なしの理由

条件付き

条件付き

状態報告

任意

任意

誤り報告

任意

任意

備考

任意

任意

備考  このサービスの要求は,常に対応する指示を伴う。

7.3.20.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.20.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.20.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。


40

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.20.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.20.2.5

報告なしの理由  依頼された報告が一時的に又は全く提供できないかどうかを示す。このパラ

メタは,

“状態報告”及び“誤り報告”のパラメタの両方が欠けているときにだけ使用される。

7.3.20.2.6

状態報告  このパラメタは,ILL トランザクションの履歴及び現在の状態に関して,その ILL

トランザクションの進行をたどり,その ILL トランザクションに結び付いた資料の性質を識別する手助け

となる情報を含む。次の要素がある。

−  利用者状態報告:次の要素のうちの少なくとも一つを示す。

−  依頼機関が ILL-REQUEST を起動した日  (date the ILL request was initiated by the requester)

−  資料の著者  (author of item)

−  資料のタイトル  (title of item)

−  記事の著者  (author of article)

−  記事のタイトル  (title of article)

−  最後の状態遷移の日  (date of last state transition)

−  最後に実行されたサービス  (most recent service invoked)

−  最新のサービスの日  (date of most recent service)

−  最新のサービスの起動者  (initiator of most recent service)

−  発送サービスの種別  (shipped service type)

−  トランザクション結果 (transaction results)

−  最新のサービスに含まれる備考  (note contained in most recent service)

−  提供者状態報告:回答応用エンティティのために ILL トランザクションの現在の状態を特定する。ILL

トランザクション状態を維持する責任があるサービス提供者がこの情報を提供する。

7.3.20.2.7

誤り報告  このパラメタは,検出された誤りの性質に関する適切な情報を含み,次の要素があ

る。

−  情報 (Correlation Information) :誤り報告とサービス要求とを結び付けるための情報。

−  作成源 (Source) :誤り報告の作成源を示す。値は, “ILL-service-user” 又は “ILL-service-provider” の

いずれかとする。

−  利用者誤り報告 (User-Error-Report) :Source が ILL-サービス利用者のとき提供される。検出された問

題の性質を特定し,付加的な説明情報があればそれを提供する。

−  転送済み (Already-Forwarded)

−  中継者問題 (intermediary-Problem) :可能性のある理由は,次のとおりである。

−  中継不可 (cannot-send-onward) :通信上の問題のために,中継機関が依頼をその先に送ることができ

ないことを示す。

−  安全上の問題 (Security-Problem) :可能性のある理由は,この規格の範囲外とする。

−  実行不可 (Unable-to-Perform) :可能性のある理由は,次のとおりである。

−  利用不可:何らかの技術的問題のために,一時的にサービス利用者が新しい依頼ができないことを示

す。

−  資源の制限:サービス利用者が資源の制限のために依頼されたサービスを実行できないことを示す。

−  その他


41

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

−  提供者誤り報告 (Provider-Error-Report) :Source が ILL-サービス提供者のとき提供される。検出され

た問題及び理由(あれば)の性質を特定する。

−  一般問題 (General-Problem) :可能性のある理由は,次のとおりである。

−  認識できないメッセージ

−  認識できないデータ型

−  構造が不正確なメッセージ

−  使用できないプロトコル

−  その他

−  トランザクション問題 (Transaction-Id-Problem) :可能性のある理由は,次のとおりとする。

−  重複トランザクションの識別。例えば,同じ依頼機関からの最初の依頼に対して重複した値を受け取

った場合。

−  不正なトランザクションの識別。例えば,未知の個人又は団体の値又は個人又は団体の名前。

−  未知のトランザクションの識別(ILL 依頼に不適切)

−  状態遷移禁止 (State-Transition-Prohibited) :受信された指示プリミティブが有効でないときに起こり,

受信側の現在の状態が与えられる。誤り報告は,次の項目をもつ。

−  サービス型:拒否された指示プリミティブの種類を識別する。

−  現在状態:受信側の現在の状態を識別する。

利用者誤り報告と提供者誤り報告とは,相互に排他的とする。

7.3.20.2.8

備考  付加的な情報で,サービスプリミティブにないものを記す。

7.3.21

廃棄サービス EXPIRY

7.3.21.1

機能  このサービスは,サービス提供者が,タイムアウトのための ILL トランザクション終了を

サービス利用者に知らせるために使用する。特定の廃棄日をもって ILL 依頼が作成され,廃棄日以前に受

付機関からの回答(ILL-ANSWER 要求又は SHIPPED 要求の形式で)が起動されない場合に,ILL トラン

ザクションの廃棄が起こる。これは,CONDITIONAL である ILL-ANSWER サービスで特定された“回答

日”までに CONDITIONAL-REPLY を受け取らなかった場合にも起こる。このサービスは,ILL トランザ

クションを NOT-SUPPLIED 状態に移す。

7.3.21.2

パラメタ

パラメタ名

要求

指示

トランザクションの識別

必す(須)

必す(須)

サービス日時

必す(須)

必す(須)

依頼機関の識別

条件付き

条件付き

受付機関の識別

条件付き

条件付き

備考  依頼機関又は受付機関のサービス利用者は,指示プリミティブを受け取る。

7.3.21.2.1

トランザクションの識別  ILL トランザクションを一意に識別する情報。詳細は,7.3.1.2.1 によ

る。

7.3.21.2.2

サービス日時  サービスが実行された日付及び時間。詳細は,7.3.1.2.2 による。

7.3.21.2.3

依頼機関の識別  依頼機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.3 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。

7.3.21.2.4

受付機関の識別  受付機関を識別する情報。詳細は,7.3.1.2.4 による。

このパラメタは,コネクション型の通信時には任意とし,蓄積転送型の通信時には必す(須)とする。


42

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

8.

プリミティブの順序  ここでは,依頼機関,受付機関及び中継機関のためにプリミティブの有効な遷

移を定義する。これは,主に状態遷移図を使用して行う。

8.1

メッセージの欠落及び順序誤りに対する弾力性  ILL サービスは,欠落及び順序誤りのメッセージ

に弾力的である。

8.1.1

欠落メッセージ  欠落メッセージに対する弾力性は,原則として二つの方法によって実現される。

a)

最後にサービス利用者が起動した要求の繰り返しが可能であることによる。

これは ILL トランザクションで進展のない状況に対して,又は通信上の故障が起こったと認知した

場合,サービス利用者に状況への対応を許す。

備考  サービスの繰り返しがいつ必要かを決定するために,操作者の介入が必要となることもある。

b) ILL

トランザクションの進行を保証するための特定のメッセージへの依存の一般的欠如による。例え

ば,受付機関による貸借依頼の充足は,ILL ANSWER 及び SHIPPED のメッセージで明示的に指示さ

れる必要はない。実際の貸借資料の受領は,トランザクションを進めるために十分とする。すなわち,

状態遷移において,ILL ANSWER 及び SHIPPED のメッセージの欠落は,問題とはならない。

8.1.2

順序誤りメッセージ  順序誤りメッセージへの弾力性は,次のように実現される。

a) ILL

トランザクションを進めるための別の道筋を提供する。例えば,受付機関は,CONDITIONAL 状

態から CANCEL-PENDING 状態へ推移する際,CANCEL 指示の結果として,直接的に推移することも

でき,又は CONDITIONAL-REPLY 指示の受理によって,まず PENDING 状態へ復帰し,それから

CANCEL-PENDING

状態へと間接的に推移することもできる。依頼機関が,回答が yes である

CONDITIONAL-REPLY

,CANCEL の順序でメッセージを送った場合は,これらのメッセージを受理

した順序にかかわらず受付機関は,CANCEL-PENDING 状態へ移る。

b)

順序誤りメッセージを検出する下位のプロトコル機械をもつ。この方法では,既に受理したメッセー

ジの前に送られたメッセージを受理した場合,プロトコル機械は,状態を変更せず,利用者にとって

意味のある情報がある場合は,単にメッセージの内容を利用者に受け渡す。これは誤り状態だとは認

識されず,誤り報告はメッセージの生成者には返らない。

8.2

状態遷移  図 914 までの状態遷移図は,サービス利用者から見た有効な状態遷移及びどの事象が

状態遷移を起こすかを表している。これらの遷移図は,サービス利用者とサービス提供者との間で許され

ている目に見えるやりとりだけを表している。さらに,サービス提供者は複数の同様の ILL トランザクシ

ョンを並行して実行しているかもしれないが,遷移図は一つの ILL トランザクションを表している。

図 及び図 10 の状態遷移図は,依頼機関及び受付機関にとって,現物貸借資料の貸借(すなわち,ILL

サービスの種別が “loan”)が有効な状態を示している。

図 11 及び図 12 は,複写(返却不要資料)の依頼のやりとりに関する状態遷移を示している。

備考  現物貸借資料及び返却不要資料で別々の状態遷移を使用するのは,単に表現の明確さを考慮し

た表記上の便宜にすぎない。

見積又は予約といった他のサービス種別は,どちらの遷移図にも適用できる。

図 13 及び図 14 は,それぞれ,中継機関が,依頼機関の役割を果たす場合,及び受付機関の役割を果た

す場合の状態を示している。これらの図は,すべての ILL 依頼種別に適用できる。

これらの状態遷移図では,状態遷移の横に示された数字は,どの事象が遷移を起こすかを表している。

サービス事象の三つの型を次の規則に基づいて示す。

a)

何も印のない数字は,最初の事象を表す。最初の要求又は指示事象は,適時発生する。すなわち,そ

の要求又は指示が ILL トランザクションにとって正常の事象の推移の中で起こり,状態変更を引き起


43

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

こす。一方,最初の指示事象が適時でない,すなわち,その指示を導くサービス要求の起動に続く事

象が,トランザクションの状態を進める。適時でない指示事象は,状態変更を起こさない。適時でな

い 指 示 事 象 の 例 は , 依 頼 機 関 が 資 料 を 受 領 し , RECEIVED サ ー ビ ス を 実 行 し た 後 に ,

ILL-ANSWER-WILL-SUPPLY

指示を受け取る。

b)

アステリスクが一つ付いている数字は,同じ型の,先の方の繰返しのサービス事象を表す。

c)

二つのアステリスクが付いている数字は,直前のサービス事象の繰り返しを表す。

複雑さを減らすため,これらの図は,状態を変更しない次の型のやりとりを反映していない。

a) MESSAGE

, STATUS-REQUEST 及び STATUS-OR-ERROR REPORT のサービスにかかわる事象。

b)

順序誤りメッセージについての指示。すなわち,下位の通信サービスが不正な順番に配信するメッセ

ージ。例えば,受付機関は,SHIPPED 要求を実行し,続いて RECALL 要求を起動するかもしれない。

対応するメッセージが間違った順に配送された場合,依頼機関は,RECALL 指示に対する回答として

既に適切な状態遷移を行った後に,不適切な順序で,SHIPPED 指示を受け取る。

c)

回答が期待されないものに対して繰り返される指示。すなわち,次の指示とする。

ILL ANSWER (UNFILLED

, WILL-SUPPLY , RETRY , ESTIMATE , LOCATIONS-PROVIDED ,

HOLD-PLACED)

,FORWARD-NOTIFICATION,SHIPPED,CONDITIONAL-REPLY,CANCEL-REPLY,

RECEIVED

,RETURNED,CHECKED-IND,RENEW-ANSWER,LOST 又は DAMAGED

これらの図を補うために,付加的な規則を示す。

附属書 は,依頼機関及び受付機関というサービス利用者,及びサービス提供者が関与する事象の遷移

を時系列図で示している。


44

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 9  依頼機関の状態遷移:現物貸借資料(メッセージ順だけ)


45

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

サービス事象番号

1 ILL-REQUEST

request

4 FORWARD-NOTIFICATION

indication

6 SHIPPED

indication

11 ILL-ANSWER

indication

-CONDITIONAL

12 ILL-ANSWER

indication

-UNFILLED

-ESTIMATE

-RETRY

-LOCATIONS-PROVIDED

13 ILL-ANSWER

indication

-WILL-SUPPLY

14 ILL-ANSWER

indication

-HOLD-PLACED

15 CONDITIONAL-REPLY

request

-YES

16 CONDITIONAL-REPLY

request

-NO

19 CANCEL request

23 CANCEL-REPLY

indication

-YES

24 CANCEL-REPLY

indication

-NO

25 item received

 RECEIVED

request

28 RECALL

indication

29 Item returned

 RETURNED

request

32 CHECKED-IN

indication

34 OVERDUE

indication

35 RENEW request

39 RENEW-ANSWER

indication

-YES

40 RENEW-ANSWER

indication

-NO

41 LOST request

42 LOST

indication

43 DAMAGED

request

44 DAMAGED

indication

45 EXPIRED

indication

凡例

a)

付加的な印のない番号は,最初の事象を識別する。

b)

アスタリスク(*)付きの番号は,同じ型の先行するサービス事象の繰返しを識別する。

c)

二つのアスタリスク(**)付きの番号は,最初の事象又は繰返しの事象のいずれかのサービス事象を識

別する。

図 9  依頼機関の状態遷移:現物貸借資料(事象順だけ)(続き)


46

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 10  受付機関の状態遷移:現物貸借資料(メッセージ順だけ)


47

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

サービス事象番号

2 ILL-REQUEST

indication

3 FORWARD

request

5 item

sent

 SHIPPED

request

7 ILL-ANSWER

request

-CONDITIONAL

8 ILL-ANSWER

request

-UNFILLED

-ESTIMATE

-RETRY

-LOCATIONS-PROVIDED

9 ILL-ANSWER request

-WILL-SUPPLY

10 ILL-ANSWER

request

-HOLD-PLACED

17 CONDITIONAL-REPLY

indication

-YES

18 CONDITIONAL-REPLY

indication

-NO

20 CANCEL

indication

21 CANCEL-REPLY

request

-YES

22 CANCEL-REPLY

request

-NO

26 RECEIVED

indication

27 RECALL

request

30 RETURNED

indication

31 item

received

 CHECKED-IN

request

33 OVERDUE

request

36 RENEW

indication

37 RENEW-ANSWER

request

-YES

38 RENEW-ANSWER

request

-NO

41 LOST

request

42 LOST

indication

43 DAMAGED

request

44 DAMAGED

indication

45 EXPIRED

indication

凡例

a)

付加的な印のない番号は,最初の事象を識別する。

b)

アスタリスク(*)付きの番号は,同じ型の先行するサービス事象の繰返しを識別する。

c)

二つのアスタリスク(**)付きの番号は,最初の事象又は繰返しの事象のいずれかのサービス事象を識

別する。

図 10  受付機関の状態遷移:現物貸借資料(事象順だけ)(続き)


48

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 11  依頼機関の状態遷移:返却不要資料(メッセージ順だけ)


49

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

サービス事象番号

1 ILL-REQUEST request

4 FORWARD-NOTIFICATION

indication

6 SHIPPED

indication

11 ILL-ANSWER

indication

-CONDITIONAL

12 ILL-ANSWER

indication

-UNFILLED

-ESTIMATE

-RETRY

-LOCATIONS-PROVIDED

13 ILL-ANSWER

indication

-WILL-SUPPLY

14 ILL-ANSWER

indication

-HOLD-PLACED

15 CONDITIONAL-REPLY request

-YES

16 CONDITIONAL-REPLY request

-NO

19 CANCEL

request

23 CANCEL-REPLY

indication

-YES

24 CANCEL-REPLY

indication

-NO

25 item

received

 RECEIVED

request

41 LOST

request

42 LOST

indication

43 DAMAGED

request

45 EXPIRED

indication

凡例

a)

付加的な印のない番号は,最初の事象を識別する。

b)

アスタリスク(*)付きの番号は,同じ型の先行するサービス事象の繰返しを識別する。

c)

二つのアスタリスク(**)付きの番号は,最初の事象又は繰返しの事象のいずれかのサービス事象を識

別する。

図 11  依頼機関の状態遷移:返却不要資料(事象順だけ)(続き)


50

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 12  受付機関の状態遷移:返却不要資料(メッセージ順だけ)


51

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

サービス事象番号

2 ILL-REQUEST

indication

3 FORWARD

request

5 item

sent

 SHIPPED

request

7 ILL-ANSWER

request

-CONDITIONAL

8 ILL-ANSWER

request

-UNFILLED

-ESTIMATE

-RETRY

-LOCATIONS-PROVIDED

9 ILL-ANSWER request

-WILL-SUPPLY

10 ILL-ANSWER

request

-HOLD-PLACED

17 CONDITIONAL-REPLY

indication

-YES

18 CONDITIONAL-REPLY

indication

-NO

20 CANCEL

request

21 CANCEL-REPLY

request

-YES

22 CANCEL-REPLY

request

-NO

26 RECEIVED

indication

41 LOST

request

42 LOST

indication

44 DAMAGED

indication

45 EXPIRED

indication

凡例

a)

付加的な印のない番号は,最初の事象を識別する。

b)

アスタリスク(*)付きの番号は,同じ型の先行するサービス事象の繰返しを識別する。

c)

二つのアスタリスク(**)付きの番号は,最初の事象又は繰返しの事象のいずれかのサービス事象を識

別する。

図 12  受付機関の状態遷移:返却不要資料(事象順だけ)(続き)


52

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 13  中継機関の状態遷移:依頼機関の役割(メッセージ順だけ)


53

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

サービス事象番号

1 ILL-REQUEST request

4 FORWARD-NOTIFICATION

indication

6 SHIPPED

indication

11 ILL-ANSWER

indication

-CONDITIONAL

12 ILL-ANSWER

indication

-UNFILLED

-ESTIMATE

-RETRY

-LOCATIONS-PROVIDED

13 ILL-ANSWER

indication

-WILL-SUPPLY

14 ILL-ANSWER

indication

-HOLD-PLACED

15 CONDITIONAL-REPLY request

-YES

16 CONDITIONAL-REPLY request

-NO

19 CANCEL

request

23 CANCEL-REPLY

indication

-YES

24 CANCEL-REPLY

indication

-NO

25 RECEIVED

request

28 RECALL

indication

29 RETURNED

request

32 CHECKED-IN

indication

34 OVERDUE

indication

35 RENEW

request

39 RENEW-ANSWER

indication

-YES

40 RENEW-ANSWER

indication

-NO

41 LOST

request

42 LOST

indication

43 DAMAGED

request

44 DAMAGED

indication

45 EXPIRED

indication

凡例

a)

付加的な印のない番号は,最初の事象を識別する。

b)

アスタリスク(*)付きの番号は,同じ型の先行するサービス事象の繰返しを識別する。

c)

二つのアスタリスク(**)付きの番号は,最初の事象又は繰返しの事象のいずれかのサービス事象を識

別する。

図 13  中継機関の状態遷移:依頼機関の役割(事象順だけ)(続き)


54

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 14  中継機関の状態遷移:受付機関の役割(メッセージ順だけ)


55

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

サービス事象番号

2 ILL-REQUEST

indication

3 FORWARD

request

5 SHIPPED

request

7 ILL-ANSWER

request

-CONDITIONAL

8 ILL-ANSWER

request

-UNFILLED

-ESTIMATE

-RETRY

-LOCATIONS-PROVIDED

9 ILL-ANSWER request

-WILL-SUPPLY

10 ILL-ANSWER

request

-HOLD-PLACED

17 CONDITIONAL-REPLY

indication

-YES

18 CONDITIONAL-REPLY

indication

-NO

20 CANCEL

indication

21 CANCEL-REPLY

request

-YES

22 CANCEL-REPLY

request

-NO

26 RECEIVED

indication

27 RECALL

request

30 RETURNED

indication

31 CHECKED-IN

request

33 OVERDUE

request

36 RENEW

indication

37 RENEW-ANSWER

request

-YES

38 RENEW-ANSWER

request

-NO

41 LOST

request

42 LOST

indication

43 DAMAGED

request

44 DAMAGED

indication

45 EXPIRED

indication

凡例

a)

付加的な印のない番号は,最初の事象を識別する。

b)

アスタリスク(*)付きの番号は,同じ型の先行するサービス事象の繰返しを識別する。

c)

二つのアスタリスク(**)付きの番号は,最初の事象又は繰返しの事象のいずれかのサービス事象を識

別する。

図 14  中継機関の状態遷移:受付機関の役割(事象順だけ)(続き)


56

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

8.3

追加の遷移規則

1) ILL

トランザクションが始まる前は(すなわち,ILL-REQUEST が送信若しくは受信される前は)

IDLE

状態とする。有効なメッセージは,ILL 依頼だけとする。

2) ILL

トランザクションにおいて一度それ以上の作業の実行の必要性がなくなれば,最終状態のうち

の一つとなる。ILL トランザクション終了のための局所的なトランザクションは,この規格では,

規定しない。

3)

すべての状態は,現物貸借資料(例えば,本)にかかわる ILL トランザクションに適用できる。そ

のような ILL トランザクションに,可能な最終状態は,依頼機関については NOT-SUPPLIED,

CANCELD

,RETURNED 及び LOST とし,受付機関については NOT-SUPPLIED,CANCELLED,

FORWARD

,CHECK-IN 及び LOST とする。

4) OVERDUE

,RETURNED,RECALL 及び CHECKED-IN の状態は,返却不要資料(例えば,複写資

料又はマイクロ複製)にかかわる ILL トランザクションには適用できない。そのような ILL トラン

ザクションに可能な最終状態は,依頼機関には NOT-SUPPLIED,CANCELLED 及び RECEIVED と

し,受付機関には NOT-SUPPLIED,CANCELLED,FORWARD,SHIPPED 及び LOST とする。

5)

一部の要求サービスプリミティブ,すなわち,SHIPPED,CHECKED-IN,RECEIVED 及び RETURNED

は,任意のメッセージと関連する。したがって対応する指示プリミティブにならないこともある。

6) RECEIVED

及び RETURNED のメッセージ(要求又は指示)は,状態の変更を起こさない。

7)

現物貸借資料にかかわる ILL トランザクションでの依頼機関のやりとりの最小限の集合は,次のと

おりとする。

− ILL-REQUEST 要求

− RECEIVED 要求

− RETURNED 要求

8)

現物貸借資料にかかわる ILL トランザクションでの受付機関のやりとりの最小限の集合は,次のと

おりとする。

− ILL-REQUEST 指示

− SHIPPED 要求

− CHECKED-IN 要求

9)

返却不要資料にかかわる ILL トランザクションでの依頼機関のやりとりの最小限の集合は,次のと

おりとする。

− ILL-REQUEST 要求

− RECEIVED 要求

10)

返却不要資料にかかわる ILL トランザクションでの受付機関のやりとりの最小限の集合は,次のと

おりとする。

− ILL-REQUEST 指示

− SHIPPED 要求

11) STATUS-QUERY

,STATUS-OR-ERROR-REPORT 及びメッセージのサービスは,いつどんな状態で

でも実行することができ,状態遷移を全く生じない。

12) STATUS-OR-ERROR-REPORT

サービスを STATUS-QUERY への回答に使用することができる,又は

それ自身で実行することができる。

13)

受付機関が依頼を異なる機関に転送した場合に有効なサービスは,FORWARD,STATUS-QUERY,


57

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

STATUS-OR-ERROR-REPORT

及び MESSAGE のサービスとする。

14)

あるサービス(例 OVERDUE)を繰り返すことを要求するサービスを使用するため,メッセージの

紛失・破損からの回復,誤り報告の受信,同位のサービス利用者のタイムリーな方法での回答の失

敗などを許すために,あるサービス要求が再発行されることがある。

そのように繰り返されたサービス要求は,最初の依頼の日時と同様に,サービス日時パラメタの

一部として繰り返された依頼の日時も含む。変更の可能性のある“備考”パラメタという例外以外

は,他のすべてのサービスパラメタは同じままとする。

次のサービス要求以外のサービスは,繰り返されることがある。

− MESSAGE

− STATUS-QUERY

− STATUS-OR-ERROR-REPORT

− DAMAGED

上に挙げたサービスでは,複数のサービス要求が発信されてもよい。しかし,それぞれの依頼は

新しいサービスとみなされ,最初の依頼の日時は提供されない。

依頼機関又は受付機関が繰り返すサービス要求は,応用エンティティ起動の状態を変えるために,

最初の依頼から何の事象も起こらない場合だけに許される。そのような状態の変化が起こるまで,

依頼は,何度も繰り返される。

中継機関にとって,上に示した非繰返しサービスは別として,他のサービス要求が出されない限

り,サービス要求は繰り返されることがある。

このように,たとえ入力事象が中継機関用の状態の変更を引き起こしたとしても,中継機関は,

サービス要求を繰り返してよい。

繰り返されたサービス要求は,その依頼を起動した応用エンティティのための状態の変更を起こ

さない。それらは単に対応するメッセージを再送信する。応用エンティティは,先行するメッセー

ジの受理に失敗した場合は,受理時に,繰り返されたメッセージを最初のものとして処理する。

そうでなければ,状態を変えることなく単にその利用者への指示を生成してもよい。例えば,依

頼機関がメッセージを受け取ることができなかった場合,又はメッセージを受け取ったけれども設

備又は交信の問題でメッセージ内容に誤りがあった場合,受付機関は ILL-ANSWER を再発行する

こともある。

15)

“サービス日時”パラメタの値は,同じ当事者(依頼機関,受付機関及び中継機関)が,特別なト

ランザクションのために作成した各サービス要求を区別する。

16)

サービス提供者は,繰り返された順序誤りのとき,又は役に立たなくなったときの(すなわち,そ

れは,以降の事象にとって代わられる。

)指示を受付機関に見えるようにする。これは,そのような

指示が,何らかの役に立つ情報を含むかもしれないという可能性を考慮しているためである。その

ような指示は,状態の変更を引き起こさない。

通常回答が期待されるサービス指示,すなわち,ILL REQUEST,ILL-ANSWER CONDITIONAL,

RENEW

,OVERDUE,CANCEL 及び RECALL に対して,もし受付機関がすでに回答しているのな

らば,その以前の回答を繰り返して指示に回答する必要がある。この繰返しは,最初の回答が消失

したという可能性に対する保護となる。

17)

依頼機関が,受付機関から期待していないメッセージを受け取った場合,すなわち,

“受付機関の識

別”パラメタが,元々要求を送ったところ以外のシステムを識別し,

“中継機関の識別”パラメタが


58

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

なく,FORWARD NOTIFICATION 指示も受け取っていない場合,依頼機関は,これを暗黙の転送と

理解する。依頼機関が最初の受付機関に対して回答を期待する要求,例えば,CANCEL 要求を発行

した場合,要求が受領確認メッセージに照らしてまだ適当ならば,この要求を新しい受付機関に繰

り返されなければならない。

18)

受付機関が CANCEL 指示を受け取った場合,次の例外以外は,CANCEL-REPLY 要求で応じなけれ

ばならない。SHIPPED 要求,FORWARD 要求又は ILL-ANSWER 要求(ESTIMATE,RETRY 又は

LOCATIONS-PROVIDED

)を既に発行している場合,CANCEL 指示は無視され,CANCEL-REPY 要

求は発行されない。既に発行されたサービス要求は,最初のメッセージが依頼機関に受け付けられ

なかったという可能性を考慮して繰り返すのがよい。

19)

連鎖型又は区分化型の ILL トランザクションに参加している中継機関は,二つの集合の ILL トラン

ザクション状態情報を維持しなければならない。

すなわち,依頼機関とのやりとりのためのものと,

受付機関とのやりとりのためのものとを維持する。依頼機関とのやりとりでは,中継機関は,受付

機関の役割を果たす。その最終状態は,SHIPPED,FORWARD CANCELLED 及び NOT-SUPPLIED

とする。受付機関とのやりとりでは,中継機関は,依頼機関の役割を果たす。その最終状態は,

SHIPPED

,CANCELLED,及び NOT-SUPPLIED とする。

20)

区分化型 ILL トランザクションに参加している中継機関には,SHIPPED 状態で起こるような,

14

に示すどの事象も起こらない。

これらの事象は,

連鎖型 ILL トランザクションだけに適用できる。


59

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

附属書 A(参考)  時系列図 

時系列図は,やりとりの順序が時間的にどのように関連しているかを示すために使用される。

時系列図は,次を表す。

a)

依頼機関及び受付機関での事象の順序

b)

依頼機関と受付機関との間の事象の順序がどこで適切か

各図は,二つの垂直な線で三つの欄に分割されている。中央の欄は,サービス提供者を表し,両側の二

つの欄は,

(依頼機関と受付機関という。

)二つのサービス利用者を表す。垂直線はサービス利用者とサー

ビス提供者との概念的な境界を表す。各境界における事象の流れは,下に向かって時間の経過を示す直線

上に,時間の経過に従って,位置づけられている。

矢印は,サービス利用者を表す領域に置かれ,プリミティブの伝達の方向(すなわち,サービス利用者

に又はサービス利用者から)を示す。矢印には,サービス利用者とサービス提供者との間の暗黙のフロー

制御が含まれていてもよい。

二つの利用者提供者インタフェースの間で必要な順序関係は,二つの時間線の間の破線でつながれた矢

印によって強調されている。この矢印がない場合は,二つの時間線上の点の間には特定の時間的順序関係

はない。

各プリミティブを起動した結果の状態は,括弧内に示した。

図 A.1 の時系列図は,現物貸借資料の単純な貸借のために必要な,最小のやりとりを図示している。

図 A.2 は,図 A.1 と同じ ILL トランザクションであるが,任意選択のプリミティブ (SHIPPED,RECEIVED,

RETURNED

,CHECKED-IN)  も含んでいる。

図 A.3 は,RENEWAL を伴う ILL-REQUEST を示している。任意選択のプリミティブは含まない。

図 A.4 の時系列図は,複写物が供給され返却が必要でない ILL トランザクションで,任意選択のプリミ

ティブも含むものを示している。

図 A.5 の時系列図には,幾つかの衝突を含む ILL-REQUEST が含まれている。すなわち,資料が発送さ

れた後に RESPONDER が CANCEL 指示を受理した場合,RENEW メッセージと OVERDUE メッセージと

が行き違いになった場合,及び資料が返送された後で REQUESTER が OVERDUE メッセージを受理した

場合を示している。

図 A.6 には,STATUS-QUERY 及び STATUS-OR-ERROR-REPORT の時系列図を示す。


60

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 A.1  現物貸借資料の貸借時系列図

(最小のやりとり数−任意の指示なし)


61

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 A.2  現物貸借資料の貸借時系列図

(任意の指示プリミティブを含む)


62

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 A.3  更新のある ILL トランザクション時系列図


63

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 A.4  複写物提供 ILL トランザクション時系列図


64

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 A.5  衝突のある ILL トランザクション時系列図


65

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

図 A.6  状態照会の時系列図


66

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

附属書 B(参考)  ILL サービス及び資料の配送 

依頼された資料の配送は,ILL サービスの範ちゅう(疇)にはない。この機能は,自動的に実行される

か,又は人的操作が介在して行われる適当な資料配送サービスの運用に依存する。これはあらゆる形式及

び媒体の資料に当てはまることであり,ILL サービスは,物理的及び電子的な様々な配送サービスと結び

付いて運用してよい。プロトコル仕様  (JIS X 0809)  は,電子的形式の資料の依頼及び適当な配送サービス

の仕様に対応するための要点を示している。

B.1

電子文献  ILL サービスは,返却不要資料,現物貸借資料の両方を依頼することができる。返却不要

資料は,次のような形式の電子文献の複製であってもよい。

−  構造化及び非構造化の IA5 テキスト  (ISO/IEC 646)

− SGML 構造化テキスト  (ISO 8879ISO 12083)

− ODA 構造化テキスト  (ISO/IEC 8613-1)

− CCITT

G3/G4

ファクシミリエンコーディングによるページ画像

− IA5 テキストとして符号化された非標準 PostScript ファイル

−  テキスト要素及び非テキスト要素(例えば,グラフィクス,画像,音声)を含むマルチメディア資料

書式

依頼された電子文献は,特定の形式で利用できるだけでもよい。依頼機関のシステムが取り扱うことが

できる書式で依頼機関に資料が配送されることを確実にするために,依頼機関用備考,受付機関用備考及

び転送備考のパラメタを使用して,人間が解読できる,資料の書式についての情報を,依頼機関と受付機

関との間で交換してもよい。

電子文献の依頼には,フロッピーディスク,CD-ROM などの持ち運びが可能な大容量記憶媒体で,その

資料を供給することによって対応してもよい。依頼された資料は,何らかのデータ通信による転送機能に

よって電子的に転送してもよい。ILL サービスは,サービス利用者の間での供給媒体に関する情報の交換

を可能にする。電子文献は著作権保護の対象となる場合があり,そのような資料の複写の提供機関は料金

の支払いを要求してもよい。

ILL

サービスによって,資料提供のこれらの側面に関する情報を交換することができる。

B.2

電子的配送  ILL サービスでは,依頼された資料を届けるための,様々なサービス(物理的でも電子

的でも)の種別を特定することができる。ILL サービスに関連して使用することができるサービスには次

のようなものがあるが,これらのサービスだけに限定するわけではない。

−  公共又は民間の郵便・宅配

− FAX サービス

− OSI データ転送サービス(例えば,ISO FTAM,CCITT X.400 個人間メッセージ送信)

−  インターネットデータ転送サービス(例えば,ftp,smtp)

本,複写物などのハードコピー資料は,通常,物理的な配送サービスによって配送され,有形の媒体に

記録された電子文献も同様に物理的な配送サービスによって配送される。物理的な配送サービスを利用す

る場合は,一般に,ILL 依頼の受理と依頼された資料の送付との間に人間が介在する必要があり,ILL ト

ランザクションと配送サービスとの間の機械処理可能なつながりにはならない。


67

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

電子的配送は,データ通信によるデータ転送サービスの操作を通して電子文献を配送することを意味す

る。これは,電子文献が ILL APDU 中に入れられた利用者データとして,配送されるということではない。

しかし,例えば,両方とも大量データ転送プロトコルの同じ APDU の中で転送されるときなど,電子文献

の配送を,ILL APDU の配送と密接に同期させることはできる。人間が介在するかどうかにかかわらず,

ILL

サービスを使うアプリケーション内から,大量データ転送プロトコルを実行することができる。

人間が介在する場合,その操作者は,FAX サービスのような適当な電子的配送サービス又は FTAM 若し

くは FTP のような大量データ転送サービスを実行する。配送メカニズムが人間の操作者の介在なしで自動

的に実行されることが必要となる場合,ILL トランザクション及び配送サービスの機械処理可能なつなが

りが提供されなければならない。ILL サービスでは,必要な情報を機械処理可能な形式で伝達することに

よって,そのような機械処理可能なつながりの操作が可能となる。各電子的配送サービスは,それが運ぶ

大量利用者データ(例えば,電子文献)の構造と及び符号化を取り扱う一意の方法をもつ。FTAM 文書型,

X.400 IPM

本体部型,その他の仕様と登録は,大量伝送による利用者データのこの取扱い方式を反映して

いる。しかし,そのような文献型定義,それらの登録及び一意の識別子の割当ては,この規格では規定し

ない。

十分に自動化されたシステム環境下で電子文献のための ILL 依頼を満たすには,ILL サービスと電子文

献配送サービスの調整された操作は,この規格では規定せず,適切な ASO(応用サービスオブジェクト)

仕様で規定することになる。

B.3

誤り及び損害の報告  実行された配送サービスの故障条件のため,資料の ILL 依頼が満たされていな

いままの場合,誤り報告は,配送サービスが実行された方法に依存する。

配送サービスが操作者の介在を通して起動されるならば,配送サービスの誤り状態は,その操作者によ

って,おそらく ILL STATUS-OR-ERROR-REPORT サービスを実行することによって ILL 依頼機関へ運ぶこ

とができる。

配送サービスが電子的かつ自動的に実行される場合に備えて,配送サービスの誤り報告は,ILL サービ

スの誤り報告メカニズムに写像されるかもしれない。この写像は,原則として,問題の ILL と配送サービ

スとの調整された利用のための ASO(応用サービスオブジェクト)仕様に定義されることになる。

電子的配送の過程で,届いた資料が損傷していたり,崩れていたりすることもある。依頼機関による

DAMAGED

サービスの呼出しは,受付機関にその損傷の性質を知らせ,それが明確ならば,満足な複製が

届けられるまで,資料の一部あるいは全体の再転送を起こすことができる。


68

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

附属書 C(規定)  維持機関及び登録機関の任命 

カナダ国立図書館を ISO 10160 の維持機関及び登録機関とする。質問は,次に送付することが望ましい。

The Interlibrary Loan Application Standards Maintenance Agency

Information Analysis and Standards Division

Information Technology Service

National Library of Canada

Ottawa, Ontario

K1A 0N4 Canada

電話番号:+1-819-004-6969

FAX

番号:+1-819-994-6835

維持機関及び登録機関が作成した ISO 10160 のホームページは,次にある。

<URL : http://www.nlc-bnc.ca/iso/ill>


69

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

附属書 D(参考)  参考規格

[1]  ISO/IEC 646 : 1991, Information technology-ISO 7-bit coded character set for information interchange

JIS X 0201 : 1997

(7 ビット及び 8 ビットの情報交換用符号化文字集合)が,仮名文字を除いてこの

規格と一致している。

[2]  ISO 8459-1 : 1988, Documentation

−Bibliographic Data Element Directory−Part 1 : Interloan Applications.

[3]  ISO 8613-1 : 1989, Information processing

−Text and office systems−Office Document Architecture (ODA)

and interchange format

−Part 1 : Introduction and general principles.

JIS X 4101 : 1993

[開放型文書体系 (ODA) 及び交換様式−第 1 部総則]

がこの規格と一致している。

[4]  ISO 8649 : 1989, Information Processing Systems

−Open Systems Interconnection−Service Definition for the

Association Control Service Element.

JIS X 5701 : 1991

(開放型システム間相互接続−アソシエーション制御サービス要素のサービス定

義)がこの規格と一致している。

[5]  ISO 8822 : 1988, Information Processing Systems

−Open Systems Interconnection Connection Oriented

Presentation Service Definition.

JIS X 5601 : 1995

(開放型システム間相互接続−プレゼンテーションサービス定義)がこの規格と一

致している。

[6]  ISO 8879 : 1986, Information processing

−Text and office systems-Standard Generalized Markup Language

(SGML).

JIS X 4151 : 1992

(文書記述言語 SGML)がこの規格と一致している。

[7]  ISO/IEC 9545 : 1989, Information Technology

−Open Systems Interconnection−Application Layer Structure.

JIS X 5720 : 1995

(開放型システム間相互接続−応用層構造)がこの規格と一致している。

[8]  ISO/IEC 10021-4 : 1990, Information Technology

− Text Communication − Message Oriented Text

Interchange System (MOTIS)

− Part 4 : Message Transfer System : Abstract Service Definition and

Procedures.

JIS X 5804 : 1994

[メッセージ指向型文書交換システム (MOTIS) −第 4 部  メッセージ転送システ

ムの抽象サービス定義及び手続が]この規格と一致している。

[9]  ISO/IEC 10026-2 : 1992, Information Technology

−Open Systems Interconnection−Distributed Transaction

Processing

−Part 2 : OSI TP Service.

JIS X 5711 : 1994

(開放型システム間相互接続−分散型トランザクション処理−第 2 部  OSI TP の

サービス)がこの規格と一致している。


70

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

[10] ISO/IEC 10026-3 : 1992, Information Technology

−Open Systems Interconnection−Distributed Transaction

Processing

−Part 3 : Protocol Specification.

JIS X 5712: 1994

(開放型システム間相互接続−分散型トランザクション処理−第 3 部  OSI TP のプ

ロトコル仕様)がこの規格と一致している。

[11]  ISO 10163 : 1993, Information and Documentation

−Open Systems Interconnection−Search and Retrieve

Application Protocol Specification.

[12] ISO 12083 : 1994

,Information and Documentation−Electronic manuscript preparation and markup [Exists

also on disks (XL), price code of paper copy together with disks XP.)

JIS X 0804

(情報交換用電子原稿の記述様式)がこの規格と一致している。


71

X 0808 : 2001 (ISO 10160 : 1997/Amd. 1 : 1999)

データベース表記・表現専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

菅  野  育  子

愛知淑徳大学文学部図書館情報学科

(委員)

相  原  雪  乃

国立情報学研究所国際・研究協力部

糸  賀  雅  児

慶應義塾大学文学部

長  田  孝  治

株式会社日本総合技術研究所情報システム部

加  藤  信  哉

名古屋大学附属図書館情報管理課

鎌  倉  治  子

国立国会図書館総務部

神  門  典  子

国立情報学研究所人間・社会情報研究系

菊  池  亮  一

明治大学情報システム事務部

岸  田  和  明

駿河台大学文化情報学部

倉  田  敬  子

慶應義塾大学文学部

小  山      修

科学技術振興事業団文献情報部

鈴  木  正  紀

文教大学湘南図書館

田  村  貴代子

財団法人市川房枝記念会

徳  原  直  子

国立国会図書館逐次刊行物部

長谷川  豊  祐

鶴見大学図書館

長谷川      均

株式会社ジー・サーチデータベース営業統括部

八  田      勲

経済産業省産業技術環境局標準課

原  井  直  子

国立国会図書館図書部

本  田      博

早稲田大学戸山図書館

三  浦  敬  子

図書館情報大学大学院

宮  澤      彰

国立情報学研究所実証研究センター

森      宗  正

規格調整専門委員

門  條      司

社団法人日本化学会学術情報部

安  江  明  夫

国立国会図書館逐次刊行物部

渡  辺  信  一

教育出版株式会社教育産業局

(オブザーバ)

松  田  財  秀

経済産業省産業技術環境局標準課

(事務局)

内  藤  昌  幸

財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター

データベース表記・表現専門委員会 WG1  構成表

氏名

所属

(主査)

神  門  典  子

国立情報学研究所人間・社会情報研究系

(エディタ)

相  原  雪  乃

国立情報学研究所国際・研究協力部

(委員)

長  田  孝  治

株式会社日本総合技術研究所情報システム部

田  村  貴代子

財団法人市川房枝記念会

長谷川      均

株式会社ジー・サーチデータベース営業統括部

宮  澤      彰

国立情報学研究所実証研究センター

森      宗  正

規格調整専門委員

(オブザーバ)

松  田  財  秀

経済産業省産業技術環境局標準課

(事務局)

内  藤  昌  幸

財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター