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日本工業規格

JIS

 X

0803

-1995

 (I

8777

: 1993

)

会話型テキスト探索用コマンド

Commands for interactive text searching

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1993 年第 1 版として発行された ISO 8777 (Information and documentation−Commands for

interactive text searching)

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規

格である。

1.

適用範囲  この規格は,検索システムのデータを会話型で探索するコマンドの基本集合及びシステム

から得られる応答の種類を規定する。この規格は,計算機を用いた図書館目録,データベース探索システ

ムなどの情報検索システムの設計者及び利用者が用いるためのものである。

この規格は,利用者とシステムとの間のインタフェースとして,メニュー方式,自然言語インタフェー

ス,

(標準化されていない)“固有の (native)”コマンド言語の使用などといったこの規格とは異なる種類

のものを用いることを制限したり禁止したりするものではない。

備考  この規格で規定しているコマンド名の意味が,“固有の”コマンド言語におけるコマンド名の意

味と矛盾する場合は,この規格のコマンド名の機能を優先する。

この規格で規定しているよりも少ない機能しか組み込んでいないシステムがある一方,規格で規定して

いるよりも多くの付加的な機能を用いているシステムがある。付加的な機能には,付加的なコマンド名,

演算子,限定子及び限定技法が含まれる。付加的な機能及びそれらの機能によって生成される応答もこの

規格で定める一般的な規則及び構文に従うことが望ましい。

2.

引用規格  引用規格は,次による。

ISO/IEC 646

  Information technology−ISO 7-bit coded character set for information interchange

備考  JIS X 0201(情報交換用符号)がこの国際規格に対応している。

3.

定義  この規格の定義は,利用者の視点の反映を意図しており,計算機の技術的・工学的側面を反映

することは意図していない。この規格では,3.13.30 の定義を用いる。

3.1

基本索引  (basic index)    フィールドを指定しない場合に探索される一連のフィールドに関する索引。

3.2

コマンド式  (command expression)    ある機能の実行を求める形式の整った要求。

3.3

コマンド名  (command name)   コマンド式を開始するために用いる特別に定義された予約語又はそ

の省略形。

3.4

コマンド仕様  (command specification)   コマンド名の次にくる文字列で,コマンド式がどのように

及び何に対して演算するかを指定するもの。

3.5

結合子  (connector)    探索語句と限定子とを結び付ける記号。


2

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

3.6

省略時値  (default)    利用者が特に別の値を指定しない限り,システムが自動的に想定する値。

3.7

フィールド  (field)    レコードの一部分をなすもので,一単位として扱われる構造化したデータであ

って,特定の種類のデータを蓄積するために用いるもの。

3.8

フィールドラベル  (field label)   レコード中の特定のフィールドを一意に識別するために用いる文

字列。

3.9

マスク  (masking)    探索語句中の未知の文字又は指定しない文字を,特定の文字によって記号化す

ること。その特定の文字は,0 個以上の文字又は空白文字に代わるものとして定義されている。

3.10

演算子  (operator)    探索される二つのものの間の関係を特定するために用いる予約語又は記号。演

算子には,3.10.13.10.3 がある。

3.10.1

ブール演算子  (Boolean operator)    二つの探索語句又は探索要素の間の論理的な関係を表す演算子。

  AND, NOT 及び OR 

3.10.2

近接演算子  (proximity operator)    二つの探索語句の間の順序及び距離を指定する演算子。

3.10.3

範囲演算子  (ranging operator)    二つの探索語句の間の連続した値の範囲を指定する演算子。

3.11

パラメタ  (parameter)    特定のコマンド式を実行する際に定数を与える変数及びそのコマンド式を

示す変数。

3.12

限定子  (qualifier)    変数がとりうる値の範囲を限定するため又は指示するために用いるパラメタ。

3.13

レコード  (record)    通常,多数のフィールドからなり,1 単位として扱われるデータの集合。

3.14

予約語  (reserved word)    コマンド言語において,特定の意味が明示的に定義されている単語,省略

形又は記号。

3.15

予約語解除記号  (restoration mark)    定義されている予約語の意味を,その語に本来備わっている文

字通りの意味に戻すために用いる記号。

3.16

検索集合  (result set)    一つの探索文によって検索された一群のレコード。

3.17

検索集合識別子  (result set identifier)    検索集合に対してシステム又は利用者が付与するラベル。あ

る探索文に対する検索集合識別子は,その

探索文の探索文識別子と一致する。

3.18

(オンライン)探索  [(online) search]    探索者が求める情報を探すのに必要だと思われる十分な数の

データベースに対してなされる計算機を介した会話型の探索プロセス。

3.19

探索要素  (search element)   探索語句若しくは同一の索引で探索する探索語句をブール演算子で結

合したもの及びその

限定子(限定子は,明示しなくてもよい),探索集合識別子,又は SCAN コマンド式

若しくは RELATE コマンド式によって得られた表示から選択した語句。

3.20

探索文  (search statement)    FIND コマンドのコマンド仕様。

3.21

探索文識別子  (search statement identifier)    それぞれの探索文に対してシステムが付与するラベル。

3.22

探索方針  (search strategy)   情報要求を満たすために作成された一連のコマンド式。探索方針には,

データベースの選択コマンド,

探索語句を指定するコマンド,

探索コマンド及び表示コマンドが含まれる。

3.23

探索語句  (search term)   FIND コマンドがシステムに検索するように指示する語又は一群の語。探

索語句中には,一つ以上の

探索語を含む。近接演算子を含んでもよいが,ブール演算子,範囲演算子及び

限定子は含まない。

3.24

探索語  (search word)    システムで探索することができる語。

3.25

分離記号 (separator)   コマンド式の構成要素を区分するために用いる文字又は文字列。この規格で

は,間隔,コロン,セミコロン及び丸括弧を分離記号として定義する。


3

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

3.26

セッション  (session)    ログオンしてからログオフするまでの利用者とシステムとの間のやりとり

のすべて。

3.27

ストップワード  (stopword)    索引を作成する際に無視する語。データベースごとに定める。例えば,

of, and, or, is

など。

3.28

シソーラス  (thesaurus)    同義,階層などの関係及び従属関係を示している用語集。情報の蓄積及び

検索に用いるために,あらかじめ設定されている統制語い(彙)を提供する機能をもつ。

3.29

切捨て  (truncation)    語の左端若しくは右端の文字又は文字列をマスクする特殊な形の文字マスク。

3.30

語 (word)   分離記号の前又は後にある 1 文字以上の文字。この文字は,文字,数字又は記号とする。

4.

一般原則

4.1

実現性  この規格は,システム設計者がここで規定している機能を実現する方法を規定するもので

はない。

この規格は,

コマンドの機能及びそれに対するシステムからの応答を利用者の視点から記述する。

4.2

規格適合性  情報検索システムは,この規格で規定するすべてのコマンドを認識し,それに応答す

るならば,この規格に適合する。使用できないコマンドがある場合には,システムからの応答によってそ

のことを利用者に知らせなければならない。

4.3

コマンドの構造  この規格では,次に示す一般的なコマンドの構造を用いる。

<コマンド式>=<コマンド名><コマンド仕様>

コマンド式は,一つのコマンド名又はその省略形から始まる。すべてのコマンドにコマンド仕様が必要

なわけではない。

4.4

コマンド名

4.4.1

概要  コマンド名の概要を表 に示す。

コマンド名の選択基準を,(a)(c)に示す。コマンド名を追加する際にもこの基準に従う。

(a)

コマンド名の数は,使用に適する最少の数とすることが望ましい。

(b)

動詞形のほうがよい。

(c)

コマンド名は,できる限り意味が自明のものであることが望ましい。

4.4.2

コマンド名の省略形  コマンド名は,右側から文字を切り捨てて省略形にする。この規格で規定し

ているすべてのコマンド名は,

先頭の 3 文字を標準的な省略形とする[省略形を

附属書 A(参考)に示す。]。

システムは,コマンド名の完全形と 3 文字の省略形との両方を受け付けなければならない。

更に,システムは,コマンド名の先頭の 1 文字から完全なコマンド名までのあらゆる長さのあいまいさ

がない省略形も認識しなければならない。利用者が用いた省略形があいまいな場合は,システムは,より

完全なコマンド名に近く,あいまいさのない形を求める応答をすることが望ましい。

4.5

コマンド仕様の構成要素及びその書式

4.5.1

構成要素  コマンド仕様には,利用者が提供する(a)(g)のデータを含むことができる。

(a)

探索語句。

(b)

システムが定義した限定子(例えば,フィールドラベルなど)

備考  一般的なフィールドラベルを附属書 B(参考)に示す。

(c)

レコード識別子又は書式識別子。

(d)

語句識別子(例えば,SCAN コマンド式又は RELATE コマンド式によって得られるもの)

(e)

この規格で定義するブール演算子,近接演算子及び範囲演算子。

(f)

文字をマスクする記号。


4

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

(g)

検索集合識別子。

コマンド仕様に必要な要素が不足している場合には,システムは,必要な情報を提供するように利用者

に求めるか又はあらかじめ設定されている省略時値に従うことによって応答する。

4.5.2

書式  この規格では,コマンド式の構成要素の順序及び書式を規定する。

4.6

文字符号  この規格で規定するコマンド名,演算子などで使用する文字又は特殊記号は,JIS X 0201

のローマ文字用 7 単位符号を用いるように設計したものであって,

これらは,

すべてこの符号を引用する。

同一又は同等の図形文字を提供できる他の符号系を使用してもよい。

4.7

文字  システムは,利用者からの入力を大文字と小文字との区別をせずに受け付けることができな

ければならない。

4.8

分離記号

4.8.1

間隔  間隔は,意味をもち,コマンド式の構成要素を分割するために用いる。コマンド名の次にコ

マンド仕様が続く場合,コマンドの直後に間隔を置く。この規格に適合するシステムは,2 文字分以上の

間隔を 1 文字分の間隔と同等の分離記号として受け付ける。

4.8.2

コンマ  コンマ (, ) は,同じ種類のコマンド構成要素を複数個用いる場合に,それらを区切る分

離記号として用いる。コマンド構成要素とは,限定子(例えば,フィールドのラベル)

,レコード識別子(例

えば,レコード番号)などをいう。システムは,コンマ及び間隔がどのような組合せで用いられても,一

つのコンマとして受け付ける。

倒置形を用いている著者名フィールド中のコンマなどのようなデータフィールド中に含まれるコンマの

処理は,個々のシステムの問題とし,この規格では規定しない。コンマの存在がこの規格の規則と矛盾す

る場合は,文章におけるコンマの特性を保持するために予約語解除記号を用いる。

4.8.3

セミコロン  セミコロン  (;)  は,利用者が定義した一連のコマンド式中の各コマンド式を区切る

場合又はコマンドを“スタック”する場合に用いる。セミコロンを用いると,1 回の送信で複数のコマン

ドをシステムに受け渡すことができる。

4.8.4

丸括弧  丸括弧は,一連の演算子が意図した順序に実行されるように,探索文の構成要素を厳密に

グループ化するために用いる。

丸括弧は,分離記号としての役割も果たす。左括弧の前に間隔を必要としないし,右括弧の後にも間隔

を必要としない。括弧のすぐ内側にある間隔は,無視される。

5.

コマンド名  表 に示したコマンド名は,6.から 17.に示したように,この規格で規定するコマンド式

として用いる。

表 1  基本的なコマンド名

主な用途

コマンド名

規定箇条

利用者の支援 INFO

6.1

 HELP

6.2

 REVIEW

6.3

ページ送り FORWARD

7.1

 BACK

7.2

データベースの選択 BASE 8.

探索質問の作成 FIND

9.

索引の通覧 SCAN

10.

シソーラスの通覧 RELATE

11.

出力コマンド SHOW

12.


5

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

主な用途

コマンド名

規定箇条

 PRINT

12.

探索方針の保存及び呼出し

SAVE

13.

削除 DELETE

14.

利用者定義関数 DEFINE

15.

割込み

規定せず

16.

セッションの終了 STOP

17.

6.

利用者の支援

6.1

システムの案内  (INFO)    コマンド名 INFO は,そのシステム,そのシステムで利用できるデータ

ベース,その他に関する情報を得るために用いる。この情報は,セッション中のいかなる時点でも同一と

する。

INFO

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。INFO が単独で入力

された場合,システムは,INFO コマンドのコマンド仕様として用いることができる事項の一覧を表示す

る。

INFO

でコマンド仕様を用いる場合は,一つの事項だけを指定する。利用者が指定した事項が使用でき

ない場合,システムは,INFO コマンドのコマンド仕様として用いることができる事項の一覧を表示する。

INFO

の使用例を

附属書 C(参考)の C.1.1 に示す。

6.2

セッションの案内  (HELP)    コマンド名 HELP は,利用者の状況又はシステムとのやりとりの状況

に即した支援又は指示をオンラインで得るために用いる。

HELP

には,コマンド仕様は,必す(須)ではない。この規格では,コマンド仕様は,定義しない。

HELP

の使用例を

附属書 C(参考)の C.1.2 に示す。

6.3

探索の履歴  (REVIEW)    コマンド名 REVIEW は,そのセッションで入力されたもので,まだ利用

することが可能な探索要素及び探索文を見るために用いる。

REVIEW

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。

REVIEW

を単独で用いた場合,システムは,そのセッションで入力されたすべての探索文を,各文によ

って検索されたレコード件数及び探索文識別子又は検索集合識別子とともに列挙する。

REVIEW

では,(a)又は(b)のコマンド仕様を使用できる。

(a)

探索文識別子。

この識別子が指し示す探索文を,

それによって検索されたレコード件数とともに見る。

この識別子は,

<n> TO <m>  というように範囲として用いてもよい。

(b) SAVE

=〈保存した探索方針識別子〉

。このコマンド仕様は,保存してある探索方針を実行せずに呼び

出すのに用いる。

REVIEW

の使用例を

附属書 C(参考)の C.1.3 に示す。

6.4

番号付け(〈番号〉)(a)(e)を識別するために番号又は他の識別法を用いる。

(a)

探索文。

(b) SCAN

コマンド式又は RELATE コマンド式を用いて表示された語句。

(c)

探索をした結果,検索されたレコード。

(d) PRINT

コマンド式。

(e) SAVE

コマンドによって保存された探索。

識別子の厳密な形は,システムごとに異なってもよい。識別子は,種類ごとに分けてラベルを付ける。

番号付けをする場合,種類ごとに連続した番号を付与する。


6

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

7.

ページ送り

7.1

FORWARD

  FORWARD は,一覧において後に続くデータ又は画面に表示されているデータに後続

するデータ又はレコードを見るために用いる。

FORWARD

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。コマンド仕様

が入力されない場合は,システムは省略時値を適用する。

FORWARD

コマンド式では,(a)又は(b)のコマンド仕様を使用できる。

(a)

<n>:は,正の整数。画面又は ページ先に進む。

(b) REC

<n>:は,正の整数。画面数又はページ数にかかわらず,レコード先に進む。

FORWARD

は,探索文又は他のコマンド式を代替するものではない。FORWARD コマンド式は,通常,

DISPLAY, RELATE, REVIEW

若しくは SCAN で始まるコマンド式を実行した場合,又は応答が 1 画面より

長くなる場合に入力する。

FORWARD

の使用例を

附属書 C(参考)の C.2.1 に示す。

7.2

BACK

  BACK は,一覧において,前のデータ又は画面に表示されているデータの前のデータ又は

レコードを見るために用いる。

BACK

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。コマンド仕様が入

力されない場合は,システムは省略時値を適用する。

BACK

コマンド式では,(a)又は(b)のコマンド仕様を使用できる。

(a)

<n>:は,正の整数。画面又は ページ後に戻る。

(b) REC

<n>:は,正の整数。画面数又はページ数にかかわらず,レコード後に戻る。

BACK

は,探索文又は他のコマンド式を代替するものではない。BACK コマンド式は,通常,DISPLAY,

RELATE, REVIEW

若しくは SCAN で始まるコマンド式を実行した場合,又は応答が 1 画面より長くなる

場合に入力する。

BACK

の使用例を

附属書 C(参考)の C.2.2 に示す。

8.

データベースの選択  (BASE)    コマンド名 BASE は,探索対象となるデータベースを選択するために

用いる。

BASE

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。BASE が単独で入

力された場合,システムは,使用できるデータベースの一覧を提示し,その一覧の中からデータベースを

選択する方法を示す。

BASE

がコマンド仕様とともに用いられた場合,システムは,確認のために選択されたデータベース名

を表示し,そのデータベースで探索できる期間を提示する。

データベース名は,システムごとに決める。

同時に複数のデータベースを利用することが可能な場合は,コマンド仕様中の複数のデータベース名は,

コンマで区切って入力する。

システムは,

データベースのグループに対して付与された名称も受け付ける。

データベース名にマスク記号を用いることができる。

BASE

の使用例を

附属書 C(参考)の C.3 に示す。

9.

探索質問の作成  (FIND)


7

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

9.1

概要コマンド名  FIND は,探索質問の作成に用いる。FIND は,そのシステム中の一つ以上のデー

タベースの探索を実行する。

9.2

探索文  FIND には,コマンド仕様が必す(須)とする。このコマンド仕様は,探索文という。

探索文は,単一の探索要素又は探索要素の組合せからなる。

〈探索文〉=〈探索要素〉

〈演算子〉

〈探索要素〉

(a)

(d)を,探索要素とすることができる。

(a)

探索語句又は同一の索引で探索する探索語句のブール演算子による組合せ及びその限定子(限定子は,

明示しなくてもよい)

(b)

範囲を表す式及びその限定子。

(c)

検索集合識別子。

(d) SCAN

コマンド式又は RELATE コマンド式によって同定した語句。

探索語句は,一つ以上の探索語を含む。探索語句は,近接演算子を含んでもよいが,ブール演算子,範

囲演算子及び限定子は含まない。

FIND

コマンド式の構成要素の例

コマンド式

FIND s4 AND (mark ! twain OR samuel ! clemens) AND TI, SU

=tom sawyer AND DA

LT1900

コマンド名

FIND

探索語

mark

twain

samuel

clemens

tom

sawyer

1900

探索語句

mark ! twain

samuel ! clemens

tom sawyer

1900

探索要素

s4

  (mark ! twain OR samuel ! clemens)

TI, SU

=tom sawyer

DA LT 1900

コマンド仕様又は探索文

s4 AND (mark ! twain OR samuel ! clemens) AND TI,SU

=tom sawyer AND DA LT 1900

FIND

の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.1 に示す。


8

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

9.3

予約語解除記号  予約語となっているコマンド名,省略形,演算子又は記号を探索語句として用い

る場合,その語句の意味を文字どおりの意味に戻すために二重引用符 (”) でその語句を囲む。

予約語解除記号の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.2 に示す。

9.4

文字のマスク  利用者が文字のマスク及び切捨てを行うことができるように二つの記号を定義する。

いずれの場合にも,記号は,語の中のマスクをする位置に間隔を置かずに埋め込む。同一の記号を複数回

用いる場合も,間に間隔を置かない。一つの単語の中の異なる位置に異なるマスク記号を用いてもよい。

9.4.1

特定文字数のマスク  記号#は,1 文字をマスクすることを示す。

複数個の#は,1 文字以上その個数以下の文字をマスクすることを示す。

使用例を

附属書 C(参考)の C.4.3.1 に示す。

9.4.2

不特定文字数のマスク  記号?は,不特定文字数をマスクすることを示す。?という記号 1 個は,

文字数を限定しないマスクを示す。?は,が正の整数のとき,マスクする文字数の範囲が 0∼個であ

ることを示す。

使用例を

附属書 C(参考)の C.4.3.2 に示す。

9.4.3

応答  マスク記号を含む検索要求に対する応答は,次のいずれかとする。

(a)

そのマスクに合致するすべての語句によって探索されるものをブール演算子 OR を用いて結合して得

られる検索集合。

(b)

そのマスクに照合する語句の一覧。システムが設定している省略時の応答が(b)の場合,(a)の応答を求

めるときはマスクする語の前に ALL を指定する。

9.5

演算子

9.5.1

ブール演算子  AND, NOT, OR という論理演算子は,探索要素,検索集合,又は RELATE コマンド

式若しくは SCAN コマンド式で検索される集合を結合するのに用いる。

一連の演算子を確実に意図した順序で実行するためには丸括弧を用いる。最も内側の括弧内の論理演算

を最初に実行する。探索文は,入れ子になっていてもよい。すなわち,探索要素は,演算子を含んでいて

もよいし,探索文識別子又は検索集合識別子でもよい。

ブール演算子の演算は,論理的な単位で左から右という順に行う。

ブール演算子の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.4.1 に示す。

9.5.2

範囲演算子  演算子の〉(又は GT),〈(又は LT),=(又は EQ),〈〉(又は NE),〉=(又は GE),

〈=(又は LE)

,及び−(又は TO)は,探索要素中のパラメタに一定の範囲をもつ値を割り当てるため

に用いる。括弧内に示した範囲演算子の記号と同等の意味をもつ文字は,探索要素中では前後に間隔を置

いて入力する。範囲演算子の記号の両側の間隔は,無視する。

演算子−(又は TO)は,初めの値及び終わりの値をその範囲の中に含む。−で結ばれた値のいずれか

が nil(すなわち,何も入力がない。

)でもよい。

範囲演算子の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.4.2 に示す。

9.5.3

近接演算子

9.5.3.1

概要  近接演算子は,二つの探索語又は探索語句の間の相対的な位置及び距離を指定するために

用いる。

この規格では,三つの近接演算子を規定する。

近接演算子は,左から右へと論理的な単位で処理する。

近接演算子の記号と探索語又は探索語句との間には,間隔を置く。

この規格では,ストップワード及び“ありふれた (common)”語の取扱いは規定しない。


9

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

9.5.3.2

直接的な連続  直接的な連続は,語が入力された順序で直接つながっていることを示す。この条

件を示す演算子は,1 文字分の間隔とする。複数の間隔は,1 文字分の間隔として解釈する。

直接的な連続を示す近接演算子の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.4.3.1 に示す。

9.5.3.3

語順指定あり  近接演算子!は,探索文中の二つの探索語の順序を指定するために用いる。二つ

の語の間の!は,その 2 語が入力した順で隣り合っていることを示す。!は,が正の整数の場合,探

索文中に指定した順で目的とする語が出現する最大距離(語数)を指定するために用いる。

語順を指定した近接演算子の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.4.3.2 に示す。

9.5.3.4

語順指定なし  近接演算子%は,語順を指定しない二つの探索語間に用いる。二つの語の間の%

は,いずれかの順でそれらの語が隣り合っていることを示す。%は,が正の整数の場合,いずれかの順

で目的としたそれらの語の間の最大語数を指定するために用いる。

語順を指定しない近接演算子の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.4.3.3 に示す。

9.5.4

演算子の優先順位  演算子は,(a)(c)に示す優先順位で処理する。すなわち,

(a)

文字のマスク。

(b)

近接演算子(左から右へ)

(c)

ブール演算子(左から右へ)

演算子の優先順位の例を

附属書 C(参考)の C.4.4.4 に示す。

9.6

限定子  限定子は,探索語句の前に置き,=で探索語と結び付ける。場合に応じて範囲演算子も用

いる。

限定子は,特定の索引又は特定のテキストの単位(例えば,フィールド又は段落)の探索を指示するた

めに用いる。限定子の有無又は利用できる限定子の種類は,システム及びデータベースごとに決めるもの

とし,この規格では規定しない。ただし,限定子が利用できる場合は,この規格で定めた型に従う。

限定子を指定しない場合,システムは,省略時に参照する索引を探索する。省略時に参照する索引の選

択は,システムごとに決めるものとし,この規格では規定しない。

複数の限定子を用いる場合,限定子をコンマで区切る。検索集合は,それぞれの限定子のブール演算子

OR

を用いた組合せになる。

各限定子は,探索語句の論理的表現全体に対して処理を行う。丸括弧によって探索語をグループ化して

いない場合,限定子は,後続するブール演算子の前までを対象とする。

限定子の使用例を

附属書 C(参考)の C.4.5 に示す。

10.

索引の通覧  (SCAN)  コマンド名 SCAN は,語句をアルファベット順などの何らかの順に並べたとき

に,近くにある語句を調べるのに用いる。

SCAN

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。

SCAN

が単独で入力された場合,システムは,基本索引,省略時に参照する索引又は辞書ファイルの先

頭からの語句の一覧を表示する。

使用できるコマンド仕様は,単独の探索語句だけとする。このコマンド仕様は,対象となる索引中の表

示する部分を示すために用いる。

コマンド仕様で指定した語句に合致する語句がない場合は,

システムは,

その語句があるべき位置に続く部分を表示する。

SCAN

コマンドのコマンド仕様は,限定子を含んでもよい。限定子は,探索語句の前に置き,=で探索

語句と結び付ける。1 回に一つの限定子を指定する。限定子の後に探索語句がない場合は,システムは,

指定した索引の先頭からアルファベット順などの何らかの順に並べた一覧を表示する。


10

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

利用者が,あいまいな限定子又はシステムが解釈できない限定子を入力した場合,システムは,使用で

きる限定子を利用者に知らせることが望ましい。

SCAN

コマンド式に対する応答として表示される一連の語句には,後で参照できるように識別子(例え

ば,番号)を付ける。

SCAN

コマンド式に対する応答としての語句の一覧を表示した後で,

FIND

コマンドを用いた探索を行う

ときは,その一覧から語句を選択することができる。システムは,探索語句の代わりに識別子を受け付け

なければならない。識別子の範囲を示すためにハイフンを用いる。

SCAN

の使用例を

附属書 C(参考)の C.5 に示す。

11.

シソーラスの通覧  (RELATE)    コマンド RELATE は,シソーラス,分類表,その他の階層リストで

論理的に関連している語句を調べるのに用いる。

RELATE

には,コマンド仕様は必す(須)とする。1 回に一つの探索語句を指定する。コマンド仕様は

用語間の関係(例えば,上位語又は下位語)を含んでもよく,用語間の関係は探索語句と=で結び付けら

れる接頭辞の限定子という形をとる。1 回に一つの用語間の関係,すなわち,一つの接頭辞だけしか指定

できない。

RELATE

コマンドに対する応答として表示される一連の語句には,後で参照できるように識別子(例え

ば,番号)を付ける。

RELATE

コマンドの応答として語句の一覧を表示した後で,FIND コマンドで探索を行うときは,その

一覧から語句を選択することができる。

データベースにシソーラス及び階層リストがない場合,RELATE コマンドに対する応答は,

“このコマン

ドは,使用できない”ということを示す応答とする。

RELATE

の使用例を

附属書 C(参考)の C.6 に示す。

12.

出力コマンド  (SHOW, PRINT)

12.1

概要  検索されたレコードの一覧を作成するコマンド名は,(a)及び(b)の二つとする。

(a) SHOW

。利用者の端末にオンラインで表示。

(b) PRINT

(a)以外のすべての出力。

12.2

コマンド仕様  この二つのコマンドのコマンド仕様は,同じとする。

どちらのコマンド式もコマンド仕様は必す(須)ではないが,コマンド仕様を用いてもよい。コマンド

名が単独で入力された場合,システムは,(a)(c)を提示する。

(a)

システムに固有のレコード番号。レコード番号順で提示する[常に“最初 (top)”又は“最後 (bottom)”

から]

(b)

最後に入力した探索文によって検索された検索集合を提示する。

(c)

そのシステムの省略時の書式で表示又は出力する。

コマンド仕様には,次の(a)(c)を一つ以上含むことができる。

(a)

検索集合識別子。

(b)

一つ以上の表示書式識別子。

(c)

一つ以上のレコード識別子。

各識別子は,一意であいまいさがないものとする。これらの識別子は,必要であるが,この規格では規

定しない。


11

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

更に,システムが必要とするパラメタを指定しない場合のために省略時値がある。

12.3

書式  二つのコマンドの書式は,同じとする。

コマンド仕様は,1 文字分の間隔によって区切られる。コマンド仕様の順序は,この規格では規定しな

い。当該システムにとってコマンド仕様の順序が重要な場合には,システムは,利用者に正しい順序を指

示する。

識別子と結合している連続していない数字又は英数字のラベル(例えば,連続していないレコード番号

又はレコード書式を定義するために選んだフィールドラベル)は,コンマで区切る。

SHOW

及び PRINT の使用例を

附属書 C(参考)の C.7 に示す。

12.4  PRINT

に固有の規則  コマンド名 PRINT では,上のもののほかに,(a)及び(b)のパラメタを使用で

きる。

(a) REV

。探索の履歴を出力する。

(b)

ソート,ラベル付け並びに異なる場所及び異なるメディアヘの出力を指示するパラメタ。この規格で

は,このようなパラメタの形式は規定しない。システムは,利用者に対して,これらのパラメタの形

式に関する案内をしなければならない。

13.

探索方針の保存及び呼出し

13.1

探索方針の保存  (SAVE)    コマンド名 SAVE は,探索方針を保存するために用いる。探索方針には,

データベースを選択するコマンド,語句を同定するコマンド,探索コマンド及び表示コマンドを含むこと

ができる。システムは,後で参照したり,再使用したりできるように,保存された探索方針に一意な識別

子を付与する。

SAVE

にコマンド仕様を用いるかどうかは,選択できるものとする。

SAVE

が単独で入力された場合,システムは,それ以前の探索文をすべて保存する。

SAVE

コマンドでは,(a)(c)のコマンド仕様を使用できる。

(a)

保存する特定の探索文の識別子。

(b)

探索方針に利用者が付与した名前。コマンド名に続いて保存する探索方針に対して利用者が付与した

名前だけが入力された場合,システムは,利用者が付けたその名前のもとにそれ以前のすべての探索

文を保存する。既に使用している,利用者が付与した名前又はシステムが付与した名前を,利用者が

重ねて付与しようとした場合,システムは,利用者に警告を発し,確認を求める。

(c) SDI

。すなわち,情報の選択的配布  (Selective Dissemination of Information)  を実施するために,データ

ベースへの新規追加分を調べる探索方針で用いるコマンド仕様。

SAVE

の使用例を

附属書 C(参考)の C.8.1 に示す。

13.2

保存された探索方針の呼出し及び再実行  保存した探索方針を呼び出して再実行するためには,コ

マンド名 FIND を用いる。コマンド式は,次のとおりとする。

FINDSAVE

=〈保存した探索方針を示す識別子〉

保存した探索方針を呼び出すがそのままでは実行しない(例えば,探索方針を修正する。

)場合に,コマ

ンド REVIEW を用いる。コマンド式は,次のとおりとする。

REVIEWSAVE

=〈保存した探索方針を示す識別子〉

使用例を

附属書 C(参考)の C.8.2 及び C.1.3 に示す。

14.

削除  (DELETE)


12

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

14.1

概要  コマンド名 DELETE は,探索文,検索集合,検索集合中のレコード,保存した探索方針,出

力要求及び DEFINE コマンド式によって利用者が定義した値を消去するために用いる。

14.2

コマンド仕様及び書式  DELETE には,コマンド仕様が必す(須)とする。(a)(g)のコマンド仕様

を含むことができる。

(a)

探索文識別子。

(b)

検索集合識別子。

(c)

レコード識別子。

(d)

保存した探索方針識別子。

(e)

出力コマンドの識別子。

(f)

利用者が定義した値。

(g)

その他,システムへの要求の識別子。

システムに必要なパラメタが指定されない場合のために,省略時値を設定しておかなければならない。

コマンド仕様は,1 文字分の間隔によって区切られる。コマンド仕様の順序が重要な場合には,システ

ムは,そのことを利用者に知らせる。レコードを検索集合から削除する場合,そのレコードが属する検索

集合識別子に続けてレコード識別子を入力する。

システムは,常に,DELETE コマンド式を実行する前に確認を求めなければならない。

DELETE

の使用例を

附属書 C(参考)の C.9 に示す。

15.

利用者定義関数  (DEFINE)    コマンド名 DEFINE は,省略時値を無効にするため又は利用者が定義し

た一連のコマンド式を作成するために用いる。

DEFINE

には,コマンド仕様が必す(須)とする。利用者が定義できる値は,システムごとに決めるも

のとし,この規格では規定しない。このコマンド式の書式は,次のとおりとする。

DEFINE

〈パラメタ〉=〈新しい値〉

一連のコマンド式に名前を付ける場合,それらのコマンド式は,互いにセミコロンで区切られていなけ

ればならない。利用者が付けた名前によって,その一連のコマンド式の実行が始まる。名前付きの一連の

コマンド式の中にはないコマンド式を,同一のコマンド式に追加することはできない。

DEFINE

の使用例を

附属書 C(参考)の C.10 に示す。

16.

割込み  システムは,割込み機能を提供しなければならない。この規格では,特定の機能は,規定し

ない。

17.

セッションの終了  (STOP)    コマンド名 STOP は,探索セッションを終了するために用いる。

STOP

には,コマンド仕様は必す(須)ではないが,使用中のデータベースに適したコマンド仕様を用

いてもよい。

セッションを終了するには,コマンド仕様又は付加的な手順が必要なシステムに利用者が STOP を単独

で入力した場合,システムは,付加的な情報又は付加的な手順を求めることが望ましい。

システムによっては,STOP がログオフ手続を起動することができるものもある。これはシステムごと

に異なる。

HOLD

というコマンド仕様は,ログオフ手続を一時的に休止させるために用いる。すなわち,利用者は,

一定の(システムごとに異なる)時間内に再び同じシステムを利用して以前の探索セッションを続けるこ


13

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

とができる。

STOP

の使用例を

附属書 C(参考)の C.11 に示す。


14

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

附属書 A(参考)  コマンド名,演算子,省略形及び記号のまとめ

標準形

省略形

機能

ALL

ある範囲の中のすべての値を指定する。

AND

ブール演算子。論理積。

BACK BAC

現在表示されているデータの前のデータを見る。

BASE BAS

データベースを選択する。

DEFINE DEF

省略時のパラメタを無効にする又は一連のコマンド式に名前を定義す

る。

DELETE DEL

探索文,検索集合,レコード,探索方針,定義した値,コマンド式など

を削除する。

EQ

又は=

結合子。∼と等しいという範囲演算子としても用いる。

FIND FIN

探索文を入力する。

FORWARD FOR

一覧の中で,現在表示中のデータの後に続くデータを見る。

GE

又は>=

範囲演算子。∼より大きい又は等しい。

GT

又は>

範囲演算子。∼より大きい。

HELP HEL

セッション又は状況に即した支援を得る。

HOLD

STOP

のコマンド仕様で,探索セッションを一時休止する。

INFO INF

セッションに固有なものではない一般的な情報を得る。

LE

又は<=

範囲演算子。∼より小さい又は等しい。

LT

又は<

範囲演算子。∼より小さい。

NE

又は<>

範囲演算子。等しくない。

NOT

ブール演算子。論理差。

OR

ブール演算子。論理和。

PRINT PRI

検索結果を利用者端末以外に出力する。

REC

FORWARD

及び BACK のコマンド仕様で,ページ数ではなくレコード

数を数える。

RELATE REL

論理的に関連しているシソーラス中の語を表示する。

REV

PRINT

のコマンド仕様で,探索の履歴を出力する。

REVIEW REV

探索セッションにおけるやりとり(探索の履歴)又は保存されている探

索方針中の個々の処理を見る。

SAVE SAV

後で使用するために探索方針を保存する。

SCAN SCA

アルファベット順又はその他の順で並んでいる語句の一覧を表示する。

SDI

SAVE

のコマンド仕様で,データベースの最新追加分を調べるために指

定する。

SHOW SHO

探索結果を利用者の端末に表示する。

STOP STO

セッションを終了する。

TO

又は−(ダッシ

ュ)

範囲演算子。両端の値も含む範囲を示す。


15

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

(

  )

丸括弧。要素の正確なグループ分けを示す。

[間隔]

コマンド式の各要素を区切る分離記号。

また,近接演算子で,直接的な連続を示すためにも用いる。

,

コンマ。同じような値の間に用いる分離記号。

;

セミコロン。スタックされたコマンド式の間に用いる分離記号。

” ”

予約語解除記号。

#

文字のマスク。1 文字分。

?

文字のマスク。不特定文字数のマスク。

!

近接演算子。語順指定あり。

%

近接演算子。語順指定なし。


16

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

附属書 B(参考)  一般的に用いられるフィールドラベル

次に示すフィールドラベルは,ここに示す意味をもつものとして,情報検索で頻繁に用いる。これらのフ

ィールドラベルを別の意味で用いると,利用者には問題となる可能性がある。この一覧表は包括的なもの

ではなく,一般的な省略形の幾つかを示したにすぎない。

AB

抄録 (abstract)

AF

著者の所属機関 (author affiliation)

AN

受入れ番号 (accession number)

AU

著者名 (author’s name)

CC

分類記号 (classification code)

CT

統制語 (controlled term) [例えば,統制された索引語い(彙)から選択した語句]

DE

ディスクリプタ (descriptor) (例えば,付与された件名)

DT

文献の種類 (document type)

ED

計算機に入力された日付  (computer entry date)

JN

雑誌名 (journal title)

JT

雑誌名 (journal title)

LA

言語 (language)

SB

国際標準図書番号 (ISBN)

SO

資料名 (source)

SS

国際標準逐次刊行物番号 (ISSN)

SU

主題 (subject)

TI

標題 (title)

UT

非統制語 (uncontrolled term) (例えば,自由語)


17

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

附属書 C(参考)  例

この附属書では,

附属書 B(参考)に示したフィールドラベルを使用する。

C.1

利用者の支援

C.1.1

システムの案内  (INFO)

INFO

: INFO を用いることができる事項の一覧を得る。

INFO

〈データベース名〉

特定のデータベースに関する情報を得る。

INFO hours

稼働時間に関する情報を得る。

INFO

〈コマンド名〉

そのコマンド名の機能及び書式に関する情報を得る。

INFO ISO 8777

: ISO

8777

に適合している程度に関する情報を得る。

C.1.2

セッションの案内  (HELP)

HELP

C.1.3

探索の履歴  (REVIEW)

REVIEW

そのセッションで入力されたすべての探索文及び各探索文によって検索さ

れたレコードの件数の一覧を見る。

REVIEW s3(

1

)

探索文 3 及びそれによって検索されたレコードの件数を見る。

REVIEW s1-s10

探索文 1 から 10 まで及びそのそれぞれによって検索されたレコードの件数

を見る。

REVIEW SAVE

=mysearch: ”mysearch”

という名で保存した一連の手順を実行せずに表示する。

(

1

)

探索文,検索集合及びその他の識別子は,システムごとに決めるものとし,この規格では規定

しない。これらの例では,sn は探索文識別子,rn はレコード識別子,tn は語句の識別子として

用いている。

C.2

ページ送り

C.2.1  FORWARD

FORWARD

省略時値に相当するページ数だけ先に進む。

FORWARD 10

: 10 ページ先に進む。

FORWARD REC20

: 20 レコード先に進む。

C.2.2  BACK

BACK

省略時のページ数だけ前に戻る。

BACK25

: 25 ページ前に戻る。

BACK REC7

7

レコード前に戻る。

C.3

データベースの選択  (BASE)

BASE

使用できるデータベースの一覧及びその中からデータベースを選択する方

法を得る。

BASE isodoc

: ”isodoc”

という名前のデータベースの利用を開始する。

BASE database1, database2, database3


18

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

”database1” , ”database2” , ”database3”

という名前のデータベースを同時に

利用開始する。

BASE database#

: ”database”

で始まり,その後にもう一文字ついているデータベース名のデ

ータベースをすべて同時に利用開始する。

C.4

探索質問の作成 (FIND)

C.4.1

探索文の形式

FIND surfactonts

基本索引において,この語を含むレコードを探索する。

FIND adult education

基本索引において,この句を含むレコードを探索する。

FIND s3 and s5

既に検索した検索集合の 3 と 5 との論理積を求める。

FIND t7

シソーラスの一部を表示した一覧において 7 という識別子が付与された語

句を含むレコードを探索する。

FIND fuzzy sets and s4

基本索引においてこの句を含むレコードを探索した結果と,検索集合 4 と

の論理積を求める。

FIND ed

> 1979: 1979 年より後で入力されたレコードをすべて探索する。

C.4.2

予約語解除記号

FIND ”au”

予約語となっている記号の探索を行う。

FIND ti

=  ”war and peace”:

標題のフィールドで ”warandpeace” という句の探索をする。

C.4.3

文字のマスク

C.4.3.1

特定文字数

FIND de, ab

=wom#n:

ディスクリプタ又は抄録のフィールドで ”woman” 又は ”women” を探索

する。

FIND use#

”used” , ”user”

又は ”uses” という語の探索をする。

FIND ct

=int##mural: ”intermural”

又は ”intramural” という統制語の探索をする。

C.4.3.2

不特定文字数

FIND tire?1

”tire” , ”tired”

又は ”tires” という語の探索をする。

FIND sul?2ur and colo?1r

: ”sulfur”

又は ”sulphur” という語を探索し, ”color” 又は ”colour” という

語を探索して,その論理積を求める。

FIND electr?

”electric” , ”electricity” , ”electron” , ”electrolysis” , ”electrocute”

などの語の探

索をする。

FIND ct

=politicians and ti=strateg?:

統制語 ”politicians” と標題中の  ”strategy” , ”strategies” , ”strategic”  などの

語の探索を行い,その論理積を求める。

FIND chloro?benzene

基 本 索 引 で ,  ”choloroflourobenzene” の よ う に ,  ”chloro” で 始 ま

り, ”benzene” で終わる語句すべての探索をする。

FIND?kohle

: ”Braunkohle”,

”Steinkohle”

などの探索をする。

FIND?ref#re?

基本索引で,  ”preference”, ”preferential”, ”referee”, ”reference”, ”reforest”  な

どの語句の探索を行う。

FIND ALL au

=aristot?:

著者名フィールドで ”aristot” で始まるすべての名前を探索し,このマスク

に合致する語句を表示しないで,それらの論理和を求めて一つの検索集合


19

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

にする。

C.4.4

演算子

C.4.4.1

プール演算子

FIND gold or silver

この二つの語の両方又はいずれかで探索をする。

FIND ct

=librar?3 and ab=automat?:

統制語が  ”library” , ”libraries” , ”librarian”  (しかし, ”librarians” は,含ま

ない。)で,かつ,抄録中に ”automat” で始まる語をもつものの論理積を

求める探索をする。

FIND apple or peach and pie

FIND (peach or pie) or apple

として処理される。

FIND pie and apple or peach

FIND (pie and apple) or peach

として処理される。

FIND pie and (apple or peach)

FIND (apple or peach) and pie

として処理される。

FIND(((coal or petroleum) and fuel?) or fossil fuel#) not natural gas

(a)

(g)の順で処理される。

(a)

文字のマスク

(b) ”fossil”

と ”fuel” 又は ”fossil” と ”fuels” が連続しているもの

(c) ”natural”

と ”gas” が連続しているもの

(d) ”coal”

と ”petroleum” との OR

(e)  (d)

の結果と ”fuel” 又は ”fuels” との AND

(f)  (e)

の結果と, ”fossilfuel” 又は ”fossilfuels” との OR

(g)  (f)

の結果と, ”naturalgas” との NOT

FIND de, ti

=advertising not cc=6543:

標題又はディスクリプタのフィールドで ”advertising” という語句の探索

をし,その検索結果から分類記号が 6543 というレコードを除外する。

C.4.4.2

範囲演算子

FIND ed le 1950

: 1950 年以前にデータベースに入力されたレコードをすべて探索する。

FIND pd

=1800 to 1900:

出版年が 1800 年から 1900 年までのレコードをすべて探索する。両端の値,

すなわち,1800 年と 1900 年を含む。

FIND cc

=#000: ”000”

で終わる 4 けたの分類記号をもつレコードすべてを探す。

FIND an

<10000000:

受入れ番号が 10000000 未満のレコードすべてを探す。

FIND an

=1234567-:

受入れ番号が 1234567 以上のものすべてを探す。

C.4.4.3

近接演算子

C.4.4.3.1

直接的な連続

FIND cost control

: ”cost”

という語が ”control” の直前にあるものを探索する。

FIND income taxes

: ”income”

という語が ”taxes” の直前にあるものを探索する。

C.4.4.3.2

語順指定あり

FIND income!taxes

: ”income”

が ”taxes” の直前にあるものを探索する。

FIND ab

=income !2 taxes:

抄録中で ”income” が ”taxes” の前方 2 語以内にある句を探索する。

C.4.4.3.3

語順指定なし

FIND income % taxes

: ”income”

が ”taxes” のすぐ前又はすぐ後にあるものを検索する。

FIND income %2 taxes

: ”income”

が ”taxes” から 2 語以内の前又は後にあるものを検索する。


20

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

C.4.4.4

演算子の優先順位

FIND theat##% history and (great britain or england)

(a)

(e)の順で処理される。

(a) ”theat##”

は, ”theatre” 又は ”theater” とする

(b)  (a)

がどのような順序であれ, ”history” の隣にある

(c) ”great”

が ”britain” の直前にある

(d) OR

(e) AND

C.4.5

限定子

FIND cc

=4398:

分類記号が 4398 のレコードをすべて探索する。

FIND ct

=adult illitera?: ”adult

illiteracy”

又は ”adult illiterates” という統制語を探索する。

FIND ct, ti

=world war:

統制語の索引又は標題の索引で, ”worldwar” という句を探索する。

FIND au, ct

=twain, mark:

著者名又は統制語の索引のフィールドで, ”twain, mark” という形のもの

を探索する。

FIND cc

=  (abcd or efgh):

分類記号が abcd 又は efgh であるものを探索する。

FIND ct, ut

=  (pythagorus or plato):

非統制語又は統制語の索引で,いずれか又は両方の名前を探索する。

FIND ct

=  (labor !2 history):  ”labor-china-history” , ”labor-france-history” , ”labor-united kingdom-history”

という形の統制語い(彙)の語句をもつものを探索する。

FIND pd

=197#:

出版年が 1970 年代であるものを探索する。

FIND la

=  (en or fr):

使用言語が,英語又はフランス語のものを探索する。

FIND ed, pd >

=1980:

データが入力された年又は出版年が,1980 年又はそれより新しいものを探

索する。

FIND an, ct

=  (samuel beckett or anatole france):

著者名索引又は統制語の索引で,両方又はいずれかの名前を探索する。

FIND au, ct

=  samuel beckett or anatole france:

著者名索引又は統制語の索引で ”samuel beckett” を探索し,基本索引

で ”anatole france” を探索した結果の論理和を求める。

C.5

索引の通覧  (SCAN)

SCAN

基本索引又は省略時に参照するファイルの先頭からアルファベット順の一

覧を得る。

SCAN au

=:

著者名索引の先頭からアルファベット順の一覧を得る。

SCAN european community

基本索引中でこの語句とアルファベット順で近くにある語句の一覧を得

る。

SCAN ti

=war:

標題の索引において,アルファベット順で ”war” の近くにある語で始まる

標題の一覧を得る。

C.6

シソーラスの通覧  (RELATE)

RELATE hazardous wastes

: ”hazardous

wastes”

と関連があるすべての語句の一覧を得る。


21

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

RELATE nt

=computers: ”computers”

が下位語となる語句の一覧を得る。

C.7

出力コマンド  (SHOW, PRINT)

SHOW

省略時に参照する検索集合から,省略時の件数分のレコードを,省略時の

順に,省略時の書式で見る。

SHOW s12 rl to r9, r12 to r15f5

検索集合 12 から,レコード番号が 1∼9 及び 12∼15 のレコードを,書式 5

で見る。

SHOW slr

=all f=au, ti:

検索集合 1 の全レコードを,著者,標題という書式で見る。

SHOW r12, r14, r16

省略時に参照する検索集合中の,レコード番号が 12,14 及び 16 のレコー

ドを,省略時の書式で見る。

PRINT

省略時に参照する検索集合から,省略時の件数分のレコードを,省略時の

順に,省略時の書式でオフライン出力する。

PRINT s12r1-r9, r12-r15 f

=5:  検索集合 12 中の,レコード番号が 1∼9 及び 12∼15 のレコードを,書式 5

でオフライン出力する。

PRINT s9 f

=so ti rev:

検索集合 9 から省略時の件数のレコードを資料名,標題という書式にした

ものと探索の履歴とをオフラインで出力する。

C.8

探索方針の保存及び呼出し

C.8.1

探索方針の保存  (SAVE)

SAVE

現在のセッションにおけるそれ以前の探索文をすべて保存する(システム

が識別子を提供する)

SAVE s

=1-10:

探索文の 1∼10 を保存する(システムが識別子を付与する)

SAVE s11 to s25, s30-s35 mysearch

探索文の 11∼25 及び 30∼35 を ”mysearch” という名前で保存する。

SAVE sdi s10

探索文 10 を SDI で用いるために保存する。

SAVE s9 newname

保存されている探索文 9 に再び識別子を付与する。

C.8.2

保存された探索方針の呼出し及び再実行

FIND save

=mysearch: ”mysearch”

という名前で保存されている探索を呼び出して実行する。

REVIEW save

=mysearch: ”mysearch”

という名前で保存されている探索を呼び出すが,実行はしな

い。

C.9

削除  (DELETE)

DELETE s4

探索文 4 とそれによって得られた検索集合とを削除する。

DELETE s4 r10-r15, r18-r20

検索集合 4 の中のレコード 10∼15 及び 18∼20 を削除する。

DELETE r10

省略時に参照する検索集合のレコード 10 を削除する。

DELETE save

=mysearch: ”mysearch”

という名前で保存されている探索方針を削除する。

DELETE p10

出力コマンド 10 を削除する。

C.10

利用者定義関数  (DEFINE)


22

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

DEFINE pglngth

=10:

1

ページの行数を 10 行に設定する。

DEFINE find

=select:

システム関数 ”find” を ”select” という名前にかえる。

DEFINE language

=german:

探索言語として German を選択する。

DEFINE thesaurus

=udc: RELATE コマンドに対する UDC を省略時に参照するシソーラスとして選

択する。

DEFINE base ntis; find infrastructure and pd> 1980 ; print

=roads:

新しいコマンド名 ”roads” を作る。これは,システムが NTIS データベー

スを選択し,基本索引で ”infrastructure” を含み,かつ,検索結果が 1980

年より新しいものを探す。

C.11 

セッションの終了  (STOP)

STOP

ログオフし,セッションを終了する。

STOP HOLD

セッションを一時休止する。


23

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

附属書 D(参考)  参考規格

[1]  ISO 639 : 1988

  Code for the representation of names of languages

[2]  ISO 2382-2 : 1976

  Data processing−Vocabulary−Part 02:Arithmetic and logic operations

備考  JIS X 0002[情報処理用語(算術演算及び論理演算)]-1987 がこの国際規格に対応している。

[3]  ISO 2382-4 : 1987

  Information processing systems−Vocabulary−Part 04:Organization of data

備考  JIS X 0004[情報処理用語(データの構成)]-1989 がこの国際規格に対応している。

[4]  ISO 5127-6 : 1983

  Documentation and information−Vocabulary−Part 6:Documentary languages

備考  JIS X 0706[ドキュメンテーション用語(ドキュメンテーション言語)]-1989 がこの国際規

格に対応している。


24

X 0803-1995 (ISO 8777 : 1993)

原案作成委員会

氏名

所属

(委員長)

上  田  修  一

慶應義塾大学文学部

糸  賀  雅  児

慶應義塾大学文学部

牛  崎      進

立教大学図書館

長  田  孝  治

株式会社日本総合技術研究所情報システム部

影  浦      峡

学術情報センター研究開発部

加  藤  信  哉

東京大学附属図書館

神  門  典  子

学術情報センター研究開発部

菊  池  亮  一

明治大学図書館事務部

岸  田  和  明

駿河台大学文化情報学部

荘  司  雅  之

早稲田大学中央図書館

菅  野  育  子

愛知淑徳大学文学部

杉  山  時  之

国立国会図書館総務部

鈴  木  正  紀

文教大学越谷図書館

瀬戸屋  英  雄

工業技術院標準部

田  村  貴代子

国立国会図書館総務部

戸  田  愼  一

東洋大学社会学部

中  島  一  郎

通商産業省機械情報産業局

長谷川  豊  祐

鶴見大学図書館

平  井  邦  造

丸善株式会社情報サービス事業部 MASIS センター

松  本  浩  一

図書館情報大学図書館情報学部

宮  澤      彰

学術情報センター研究開発部

村  上  正  志

国立国会図書館収集部

森      宗  正

規格調整専門委員会委員

門  條      司

株式会社三洋ソフトウェアサービス開発二部

安  江  明  夫

国立国会図書館逐次刊行物部

渡  辺  信  一

財団法人マルチメディアソフト振興協会普及推進部

岸  野  忠  信

財団法人日本規格協会

 (OBS)

北  原  圀  彦

日外アソシエーツ株式会社編集局編集第一部

 (OBS)

栗  田  淳  子

国際文化交流推進協会

梅  沢  茂  之

工業技術院標準部

(事務局)

吉  田  和  敏

財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター