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日本工業規格

JIS

 X

0204

-1969

情報交換用符号の磁気テープ上での表現

Implementation of Code for Information Interchange on Magnetic Tape

1. 

適用範囲  この規格は,JIS X 0201(情報交換用符号)を磁気テープ上に表現する方法について規定

する。

関連規格:JIS X 0201(情報交換用符号)

2.

用語の意味  この規格で用いるおもな用語の意味は,つぎのとおりとする。

(1)

ビット  二つの値または二つの状態のうちのいずれか一方をとって情報を表現するもので,2 進法表

示における数字の 0 または 1 に対応する。

(2)

情報ブロック  機械的に 1 単位として扱かえる連続した情報の集まり。

(3)

トラック  磁気テープの表面に一連の情報をたくわえ,1 個のヘッドで読出しまたは書込みができる

線状の部分。

(4)

奇偶検査  0 と 1 の組合せからなる一群の情報に余分のビットを付加して,その全体に含まれている 1

の数が奇数(または偶数)にそろっているか否かによって誤りを検出すること。

(5)

奇偶検査ビット  奇偶検査のために付加するビット。

3.

磁気テープ  磁気テープは,幅 12.7mm の 9 トラック磁気テープを使用する。

3.1

基準側端  磁気テープの基準側端は,磁気テープの磁性物質を塗付した側を上にして,横に広げて

置き,かつ記録時に磁気テープを左から右に移動させたとき,向こう側(観測者より遠い方の側)の側端

とする。

3.2

トラック番号  磁気テープのトラック番号は,九つのトラックに基準側端から数えて 1 から 9 まで

の番号をつけたものとする(

図 参照)。

3.3

情報ブロックの構成  磁気テープ上の情報ブロックは,最小 18 列,最大 2048 列の情報交換用符号

と水平検査符号とで構成する。

4.

情報交換用符号および検査

4.1

表現  磁気テープ上での情報交換用符号の表現は,つぎによる。

(1)  3.

で規定した磁気テープは,情報交換用としては 8 単位媒体とみなし,残りの 1 単位は,奇偶検査に

使用する。


2

X 0204-1969

(2)  JIS X 0201

(情報交換用符号)に規定された 8 単位符号の各符号は,磁気テープの縦方向の 1 列に対

応させ,8 単位符号のビット番号とトラック番号の対応は,つぎのとおりとする。

トラック番号 9 8 7 6 5 4 3 2 1

ビット番号

b

4

b

2

b

8

b

7

b

6

b

p

b

5

b

1

b

3

(3)  JIS X 0201

(情報交換用符号)に規定された 7 単位符号を 9 トラックの磁気テープに表現するときは(2)

の b

8

を常に “0” とする。

(4)

符号を構成するビットおよび奇偶検査ビットの “1” は,磁気テープ上の “1” を示す磁束の変化に対

応し,符号を構成するビットおよび奇偶検査ビットの “0” は,磁気テープ上の “0” を示す磁化の状

態に対応する。

4.2

検査  磁気テープ上での符号の検査は,つぎによる。

(1)

垂直方向検査  磁気テープの各列に表現される符号ごとに奇偶検査ビットを 1 個付加するものとし,

これをトラック番号 4 に配置する。

奇偶検査は,各列のビットに奇偶検査ビットを含め, “1” の数が奇数となるようにする。

(2)   

水平方向検査  磁気テープの水平方向,すなわち各トラックの検査のために各ブロックの終りに水

平検査符号をつける。これは,水平奇偶検査符号と巡回じょうちょう(冗長)検査符号,または水平

奇偶検査符号のみからなるものとする。

水平奇偶検査符号は,トラックごとに奇偶検査ビットをつけるものとし,このつけ方は,情報ブロ

ックの各トラックのビットに奇偶検査ビットを含め, “1” の数が偶数となるようにする。

5.

符号の配置順序と磁気テープの移動方向  磁気テープの移動方向は,磁気テープ上の符号記録順序と

反対の方向を順方向とする。

備考  情報ブロックの始めから終りへの方向は,符号の記録順序と同一方向となる。

図 1  磁気テープのトラックと情報ビット


3

X 0204-1969

電子部会  情報処理コード専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

喜  安  善  市

岩崎通信機株式会社

根  橋  正  人

通商産業省重工業局

中  川      隆

工業技術院標準部

西  野  博  二

電気試験所電子計算機部

尾  関  雅  則

日本国有鉄道電気局

海  宝      顕

日本アイ・ビー・エム株式会社標準部

松  隅  良  材

東京芝浦電気株式会社プログラム技術部

岸  上  利  秋

日本電信電話公社電気通信研究所

清  正      清

行政管理庁

瀬  野  健  治

富士通株式会社周辺機器技術部

和  田      弘

成蹊大学工学部

浦  城  恒  雄

株式会社日立製作所神奈川工場

天  田  佳  一

日本放送協会経営情報室

渡  辺  昭  則

沖電気工業株式会社高崎事業所

野  村  康  夫

郵政省電波監理局

内  山  友  和

日本電信電話公社技術局

元  岡      達

東京大学工学部

(関係者)

石  井  善  昭

日本電気株式会社電子計算機技術部

(事務局)

黒  河  亀千代

工業技術院標準部電気規格課

浅  井      功

工業技術院標準部電気規格課