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日本工業規格

JIS

 X

0127

-1988

計算機システム構成の図記号と用法

Computer System Configuration Diagram Symbols and Conventions

1.

適用範囲  この規格は,情報処理システムなど,計算機システムの構成図に用いる図記号とその用法

を定める。

対応国際規格:

ISO 8790-1987

  Information processing systems−Computer system configuration diagram symbols

and conventions

関連規格:JIS X 0121-1986  情報処理用流れ図・プログラム網図・システム資源図記号

2.

図,図記号及び用法  この規格で定める図記号は,計算機システムを構成するハードウェア装置の主

なものを表す。ただし,論理回路や電子回路のようなハードウェアの細部やシステムの外観を示す絵や図

は含まない。

また,特定の装置を示すための略語や記号名も含まない。

(1)

計算機システム構成図  計算機システム構成図[computer system configuration diagram(以下,構成図

という。

]は,計算機システムの装置の構成,すなわち機器や接続ケーブルの構成を示す。

構成図は,次のようなものを表示することができる。

(a)

すべてのハードウェア装置を含む最大構成

(b)

ハードウェア装置の配置換えや一時的なサービス停止の結果としての構成

(c)

特定の問題の解決に必要な最小構成

(d)

同一資源の代替構成

(2)

用途  構成図は,次のような用途に用いることができる。

(a)

計算機システム製造,販売業者の営業用文書

(b)

計算機システムの構成の選択や評価

(c)

計算機システムの売買や貸借の契約の技術的事項

(d)

計算機センタの機器構成の表示

(e)

情報処理業務の解説

(f)

情報処理業務の仕様

(g)

教育

(3)

構成図の作成  構成図は,構成図記号を用いて用法に従って作成する。構成図記号は,装置記号及び

接続線記号からなる。

(a)

装置記号は,物理的な装置をその本質的な機能によって表す。

(b)

接続線記号は,構内や遠隔地間の物理的な接続を示す。


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X 0127-1988

(c)

用法は,図を書いたり読んだりする上での規定とする。

3.

構成図記号  ここでは,物理的な装置を表示するための記号及びそれらを接続する手段を定める。図

記号の用法は,4.による。

構成図の詳細さの度合いに応じて記号に四つの水準を定める。最上位の第 1 水準は,装置とその接続だ

けを書き分ける。第 2 水準は,計算機システムの主要な機能単位,すなわち,処理装置,記憶装置,入出

力装置,通信装置及び接続の手段を書き分ける。第 3 水準は,記憶装置及び入出力装置に用いる入出力の

媒体や手段の基本的種別を書き分ける。最下位の第 4 水準は,基本的種別内の個別の装置を表示する。各

水準で用いる図記号は,5.による。

書き分ける必要がない場合には,同一の記号を異なる水準で用いてもよい。この場合,その相違を示す

には記号に識別用表示名 (symbol identification) を付ける(4.3 参照)

3.1

装置  この記号は,あらゆる種類の装置及び装置の集合を表す基本記号 (basic symbol) とする。

また,装置や装置の集合を収容するきょう(筐)体 (enclosure) を示すこともある(4.4 参照)

3.1.1

処理装置及び制御装置  この記号は,あらゆる種類の処理装置 (processing unit) 及び制御装置

(control unit)

を表す包括記号 (generic symbol) とする。例えば,中央処理装置,補助処理装置,演算装置,

主記憶装置,補助記憶制御装置,入出力制御装置,通信制御装置,構成制御装置,チャネル装置,通信局,

モデム,複合端末装置,複合操作卓などを表す。

3.1.1.1

処理装置及び制御装着  この記号は,処理装置及び制御装置を表す。

3.1.1.2

選択装置  この記号は,選択装置 (selection unit) を表す。

3.1.1.3

変換装置  この記号は,あらゆる種類の変換装置 (conversion unit) を表す包括記号とする。例え

ば,センサ,変調器,復号器,集線装置などを表す。

3.1.2

記憶装置  この記号は,あらゆる種類の記憶装置 (storage unit) を表す包括記号とする。

3.1.2.1

主記憶装置  この記号は,主記憶装置 (main storage unit) を表す。


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主記憶装置を含む複数の装置を 4.4(3)のように表す場合,適切な識別名を付けて次の基本記号を用いて

もよい。

3.1.2.2

順次アクセス記憶装置  この記号は,順次にしかアクセスできない,あらゆる種類の順次アクセ

ス記憶装置  (sequential access storage unit)  を表す包括記号とする。例えば,磁気テープ装置,カートリッジ

テープ装置,カセットテープ装置などを表す。

3.1.2.2.1

磁気テープ装置  この記号は,磁気テープ装置  (magnetic tape unit)  を表す。

3.1.2.2.2

カートリッジ装置及びカセット装置  この記号はカートリッジ装置 (cartridge unit) 及びカセッ

ト装置 (cassette unit) を表す。

3.1.2.3

直接アクセス記憶装置  この記号はあらゆる種類の直接アクセス記憶装置 (direct-accss storage

unit)

を表す包括記号とする。例えば,磁気ディスクパック装置,固定ディスク装置,ディスクカートリッ

ジ装置,磁気ドラム装置,フレキシブルディスク装置などを表す。

3.1.2.3.1

磁気ディスク装置及び磁気ドラム装置  この記号は,磁気ディスク装置  (magnetic disk unit)  及

び磁気ドラム装置  (magnetic drum unit)  を表す。例えば,ディスクパック装置,固定ディスク装置,ディス

クカートリッジ装置,ドラム装置などを表す。

3.1.2.3.2

フレキシブルディスク装置  この記号は,フレキシブルディスク装置 (flexible disk unit) を表す。

3.1.2.3.3

固体素子周辺装置  この記号は,あらゆる種類の固体素子 (solid-state) 又は磁心 (magnetic core)

を用いた周辺装置を表す包括記号とする。例えば,CCD(電荷結合素子)

,磁心,磁気バブルなどを用い

た周辺記憶装置を表す。

3.1.2.4

大容量記憶装置  この記号は,あらゆる種類の大容量記憶装置  (mass storage unit)  を表す包括記

号とする。例えば,テープカートリッジ大容量記憶装置,光ディスク記憶装置,ビデオディスク記憶装置,

レーザビーム記憶装置,電子ビーム記憶装置などを表す。


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3.1.2.4.1

大容量記憶装置  この記号は,大容量記憶装置 (mass storage unit) を表す。

3.1.2.4.2

テープカートリッジ大容量記憶装置  この記号は,テープカートリッジ大容量記憶装置

(tape-cartridge-based mass storage unit)

を表す。

3.1.3

入出力装置  この記号は,あらゆる種類の入出力装置 (input-output unit) を表す包括記号とする。

3.1.3.1

文書入出力装置  この記号は,人間が読取り可能なあらゆる種類の文書による入出力装置を表す

包括記号とする。例えば,印字装置,光学式文字読取り装置 (OCR),磁気インク文字読取り装置 (MICR),

マイクロフィルム,タリーロール (tally roll),X-Y プロッタ,ファクシミリ,走査器などを表す。

3.1.3.1.1

印字装置  この記号は,印字装置 (printer) を表す。

3.1.3.1.2

X-Y

プロッタ  この記号は,X-Y プロッタ (X-Y plotter) を表す。

3.1.3.2

手動入力装置  この記号は.処理に当たって人手を介して情報を入力する装置  (manual input unit)

を表す包括記号とする。例えば,オンラインけん盤,スイッチ,押しボタン,ライトペン,バーコード読

取り器,マウス,ディジタイザなどを表す。

3.1.3.2.1

オンラインけん盤  この記号は,オンラインけん盤 (online keyboard) を表す。

3.1.3.3

カード装置  この記号は,あらゆる種類のカード装置 (card unit) を表す包括記号とする。例えば,

せん孔カード装置,磁気カード装置,マークカード装置などを表す。

3.1.3.3.1

せん孔カード装置  この記号は,せん孔カード装置  (punched card unit)  を表す。


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3.1.3.4

せん孔テープ装置  この記号は,あらゆる種類のせん孔テープ装置  (punched tape unit)  を表す包

括記号とする。

3.1.3.5

表示装置  この記号は,表示装置 (display unit) を表す包括記号とする。例えば,陰極線管表示装

置,液晶表示装置,プラズマ表示装置,表示盤,オンライン表示灯などを表す。

3.1.3.5.1

陰極線管表示装置  この記号は,陰極線管表示装置  (cathod-ray tube display unit)  を表す。

3.1.3.6

音声入出力装置  この記号は,あらゆる種類の音声入出力装置  (sound input-output unit)  を表す包

括記号とする。例えば,電話機,音声認識装置,音声応答装置などを表す。

3.1.3.6.1

電話機  この記号は,電話機 (telephone set) を表す。

3.1.3.6.2

音声認識装置  この記号は,音声認識装置 (audio recognition unit) を表す。

3.1.3.6.3

音声応答装置  この記号は,音声応答装置  (audio response unit)  を表す。

3.2

接続線  この記号は,あらゆる接続を表す基本記号とする。

3.2.1

接続ケーブル  この記号は,あらゆる種類の接続ケーブル (connection cable) を表す包括記号とす

る。 

3.2.1.1

常用接続ケーブル  この記号は,通常の接続ケーブルを表す。

3.2.1.2

母線接続  これらの記号は,あらゆる種類の母線接続 (bus connection) を表す。

平行線の両端は,必ず閉じる。

拡張可能な母線は,右端の記号を用いる。

3.2.2

通信連結  この記号は,あらゆる種類の通信連結 (communication link) を表す包括記号とする。


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3.2.2.1

有線伝送  この記号は,有線による通信連結  (wired communication link)  を表す包括記号とする。

3.2.2.2

無線伝送  この記号は,無線による通信連結  (wireless communication link)  を表す包括記号とする。

3.2.2.2.1

単一チャネル無線伝送  この記号は,単一チャネル (single-channel) の無線通信連結を表す。

3.2.2.2.2

複数チャネル無線伝送  この記号は,複数チャネル (multi-channel) の無線通信連結を表す。

備考  通信衛星 (satellite) は,処理装置記号と無線伝送記号とを組み合わせて,次の記号で表すこと

ができる。

4.

用法

4.1

記号の形状  この規格は,記号の高さと幅との比について厳密な仕様を定めない。ただし,その記

号が何を表すか識別できないほどに変形してはならない。

記号は,できるだけ水平に書く。やむを得ない場合には,傾けてもよい。左右反転した形も同じ機能を

意味するが,使用しない方がよい。

4.2

接続線の用法

4.2.1

接続線の基本用法  接続線の基本用法は,次による。

(1)

装置を表す記号に対する接続線の接続位置及びその傾きは,特に定めない。位置も,特に明示しない

限り意味がない。複数の接続線をまとめて 1 本の接続線として表してもよい。

(2)

必要な場合には,流れの方向を矢印 (arrow) で表してもよい。

(3)

接続線に識別名その他の説明を付記してもよい。

(4)

二つ以上の接続線の交差及び合流・分岐は,次のとおりに表す。線の交差は,接続しないことを表す。

合流の印  (

•)  は,これが交差と見誤られるおそれのない場合には省略してもよい。

4.2.2

共通接続  共通接続 (common connection) は,1 本の接続線に対する複数の合流・分岐によって表

してもよいし,母線を用いてもよい。母線記号を用いるときは両端を閉じる。


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例: 

4.2.3

連鎖形及び放射形の接続の表示  接続は,次による。

(1)

次の形は,包括的用法として,連鎖形 (daisy-chained) 及び放射形 (star-burst) の接続のどちらに用い

てもよい。

(2)

連鎖形の接続を明示するときは,次のように表す。

(3)

放射形の接続を明示するときは,次のように表す。

4.2.4

多重経路機能の表示  多重経路機能の表示は,次による。

(1)

入出力装置に多重経路機能がある場合には,その接続は,次のように表す。


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(2)

制御装置の方に多重経路機能がある場合には,その機能は,次のように表す。

この図は,次の例のように簡略化してもよい。この場合,多重経路機能は,付加情報で明示する。

4.2.5

線の連続の表示  二つの装置を接続している線をそのまま続けて書くことができない場合には,次

のようにする。

対応する小円の中に,同一の識別名を書く。

4.2.6

束線接続の表示  物理的に束ねられた接続線を明示するときは,次のように表す。

4.2.7

接続の送信端又は受信端の省略  接続の送信端又は受信端を省略してもよいが,接続されているこ

とを明示することが望ましい。例えば,次の図のように表す。


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4.3

記号の識別用表示名  記号が特定の種類の装置であること,又は特定の水準での表示であることを

表すためには,記号の内部又はすぐ近くに個々の装置の名称,簡略記号若しくは型番,又は高位水準の表

示における包括名称(

例:局,主局,通信交換局)などの識別用表示名を示す。

例:

(1)

装置の名称の例

(2) 

簡略記号の例

(3) 

型番の例

(a) 

外部表示

(b) 

内部表示

(4)

記号の粗合せと識別用表示名の例(種)

(a) 

(b) 

(c) 

4.4

単一きょう(筐)体中の複数装置の表示  表示は,次による。

(1)

集合磁気テープ装置は,次のように表す。

(2)

集合磁気ディスク装置は,次のように表す。


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(3)

集合装置  例えば中央処理装置,記憶装置及びチャネル装置が一つのきょう(筐)体内にある場合に

は,次のように示す。

4.5

複合機能をもつ装置の表示  複合機能をもつ知能端末や入出力装置を単一の記号で表す場合には,

そのうちの主要な入出力機能を表す記号を用いる。

例:

    複合知能端末 

けん盤印字装置として 

主に用いられる知能端末 

表示装置として主に 

用いられる知能端末 

    複合操作卓 

  操作卓タイプライタ 

      表示操作卓 

4.6

選択装置の表示  この記号は,例えば電話切換機,メッセージ交換装置,装置切換機又は分配機な

どを表す。

4.7

設置予定装置の表示  将来設置する予定の装置は,破線で表す。

例: 

4.8

同一装置の反復表示  記号を一つずつ反復表示する代わりに,同じ装置記号を重ねてずらした形で

次のように表してもよい。

4.9

相異なる装置の重ね書きの表示  二つの相異なる装置が,実用上一つの装置のように組み合わせて

作られたり使われたりする場合には,それらの記号を重ねて書いてもよい。


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4.10

省略の表示  装置の台数を厳密に図示する必要のない場合は,次のように省略記号 (ellipsis) を用い

て装置記号を省略してもよい。


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5.

記号の総括表  各水準の図記号は,次による。


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JIS

  原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

管      忠  義

学習院大学

(幹事)

東      基  衛

日本電気株式会社

太  田  宗  洋

日本ユニバック株式会社

金  子  英  一

株式会社東芝

黒  田  寿  一

三菱電機株式会社

志  賀      正

日本電信電話株式会社

武  内      惇

沖電気工業株式会社

遠  山      澄

日本アイ・ビー・エム株式会社

長  野  宏  宣

日本電信電話株式会社

西  村  恕  彦

東京農工大学

松  原  友  夫

社団法人情報サービス産業協会

松  山  辰  郎

産業能率短期大学

宮  本  和  靖

株式会社日立製作所

村  上  憲  稔

富士通株式会社

山  本  喜  一

慶應義塾大学

吉  村      正

バロース株式会社

伊  藤  彰  一

工業技術院標準部

菅  原  淳  夫

財団法人日本規格協会