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日本工業規格

JIS

 X

0018

-1989

情報処理用語(分散データ処理)

Glossary of Terms Used in Information Processing

(Distributed Data Processing)

1.

適用範囲  この規格は,情報処理における分散データ処理に関する主な用語とその読み方,意味及び

対応英語について規定する。

備考1.  この規格は,国際規格 ISO 2382/18-1987に準拠している。

2.

この規格の中で,下線(点線)を施してある箇所は,国際規格 ISO 2382/18-1987 にはない事

項を示す。この場合,対応英語は,参考とする。

対応国際規格:

ISO 2382/18-1987

  Information processing systems − Vocabulary − Part 18 : Distributed data

processing

2.

表記法  この規格では,各用語を,番号,用語及び読み方,意味並びに対応英語の四つの欄に分けて

記述する。それぞれの欄における表記法を次に示す。

(1)

番号に関する表記法  番号は,6 個の数字によって表す。最初の 2 けたの数字は,情報処理用語規格

番号の末尾 2 けたを,次の 2 けたの数字は,同一分類のこの規格の区分を意味する。最後の 2 けたの

数字は,同一区分の一連番号とする。

(2)

用語及び読み方に関する表記法

(2.1)

同一の意味を表す用語が二つ以上ある場合は,その順位に従って優先使用する。

(2.2)

用語の一部が丸括弧(  )で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場

合は,括弧内を省略したときと省略しないときとの間に優先順位はない。

1:  “自動(的)”は,“自動”又は“自動的”を表す(01.01.04参照)。

2:  “(計算機)プログラム”は,“計算機プログラム”又は“プログラム”を表す(01.04.01参照)。

(2.3)

用語が幾つもの類似の意味をもつ場合には,それらを個々に規定し,用語の前に(1)(2),……を付

ける。

例: “(1)引き数”(02.02.02 参照),“(2)引き数”(02.02.03 参照)

(2.4)

類似の意味をもち,しかもその記述がほとんど同一である二つ以上の用語は,角括弧[  ]を用い

て一つにまとめて規定する。この場合,用語及び読み方欄の[  ]に対して,意味欄の対応する[  ]

を採るものとする。

例: 次の(a)(b)とは同じ(02.10.05 参照)。

(a)

用語及び読み方

意味

2

項[項]演算

2

個[個]のオペランドに対する演算。


2

X 0018-1989

(b)

用語及び読み方

意味

2

項演算

2

個のオペランドに対する演算。

N

項演算

N

個のオペランドに対する演算。

(2.5)

用語の使用分野を限定する場合には,用語に引き続く丸括弧(  )内にそのことを示す。

1:  “情報(データ処理及び事務機械における)”(01.01.02参照)

2:  “呼出し(プログラミングにおける)”(07.09.04参照),“呼出し(データ網における)”(09.06.08

参照)

(2.6)

文法上の用法又は省略形などを,用語に引き続く丸括弧(  )内に示す。

例: “SYSGEN(頭字語)”(10.02.18 参照),“DP(省略形)”(01.01.03 参照)

(2.7)

漢字が常用漢字表にない場合には,仮名で示し,それに引き続く山括弧<>内に該当する漢字を示

す。

例: “はん〈汎〉用レジスタ”(11.02.08 参照)

(2.8)

用語の読み方は,振り仮名によって示す。ただし,用語が英字からなり,その読み方が各英字の読

み方どおりの場合には,振り仮名は付けない。

1:  (データ)

しょり

処理(01.01.03参照)

2

こぼる

COBOL

07.02.22参照)

3: DP(01.01.03参照)

(3)

意味に関する表記法

(3.1)

文中で下線(実線)の引いてある語は,情報処理用語に関する日本工業規格に規定されている用語

であることを示す。

(3.2)

角括弧[  ]の使い方については,(2.4)を参照のこと。

(4)

対応英語に関する表記法

(4.1)

この欄の英語は,国際規格 ISO 2382/18-1987 に規定されている用語であって,規定されている意味

と対応する。

(4.2)

対応英語について使用上の注意事項がある場合には,対応英語に引き続く丸括弧(  )内に示す。

(4.3)

対応英語に付けられた括弧内の注記の意味は,次のとおりとする。

(使用しないほうがよい。

:国際規格及びこの規格では,この英語を使用しないので,使用しな

いほうがよいことを示す。

例: 02.04.01 logic function(使用しないほうがよい。)

(使用してはいけない。

:国際規格及びこの規格では,用語統一の見地から,この英語を使用し

てはいけないことを示す。

(この意味では使用しないほうがよい。

:国際規格及びこの規格では,他の意味で使われている

ため,この英語を使用しないほうがよいことを示す。

(××だけ)

:この英語は××(国名)だけで通用することを示す。

例: 02.02.07 range(オーストラリアだけ)

また,角括弧及び使用分野を限定する丸括弧の用法は,

“用語及び読み方”の欄と同様とする。

3.

情報処理用語(分散データ処理)  主な用語について,次のとおり定める。


3

X 0018-1989

18.01

ネットワークの形態

番号

用語及び読み方

意味

対応英語

18.01.01 

ネットワーク, 

もう

ノード,とそれらを相互接続する枝の配置。 network

18.01.02 

ノード(分散データ
処理における), 

せってん

節点(分散データ処
理における)

ネットワークにおいて,枝の終端の点。 node

18.01.03 

えだ

枝, 
ブランチ

ネットワークにおいて,二つの隣接ノードを接続し,中
間ノードのないパス。

branch

18.01.04 

パス, 

けいろ

経路

ネットワークにおける任意の二つのノード間の任意の通
路。

備考  パスは,二つ以上の枝を含んでもよい。

path

18.01.05 

隣接ノード, 

りんせつせってん

隣接節点

他のノードを含まない少なくとも一つのパスで接続され
た二つのノード。

adjacent node

18.01.06 

たんてん

端点, 

しゅうへん

周辺 ノード, 

しゅうへんせってん

周辺節点

一つの枝の終端だけであるノード。 endpoint

node,

peripheral node

18.01.07 

ちゅうかん

中間 ノード, 

ちゅうかんせってん

中間節点

二つ以上の枝の終端を兼ねるノード。 intermediate

node

18.01.08 

せんじょう

線状 ネットワーク, 

せんじょうもう

線状網

ただ二つの端点と,任意の数の中間ノードがあり,任意
の二つのノード間に唯一のパスしかないネットワーク。

備考  図 を参照。

linear network

18.01.09 

かんじょう

環状 ワーク, 

せんじょうもう

線状網, 

ループ

すべてのノードが必ず二つの枝をもち,任意の二つのノ
ード間に必ず二つの,パスがあるネットワーク。

備考  ノードはすべて閉じた線上にある。図 を参

照。

ring network, loop

18.01.10 

きじょう

木状ネットワーク, 

きじょうもう

木状網

任意の二つのノード間に一つのパスしかないネットワー
ク。

備考  図 を参照。

tree network

18.01.11 

ほしじよう

星状 ネットワーク, 

ほしじようもう

星状網

中間ノードが一つしかない木状ネットワーク。

備考  図 を参照。

star network

18.01.12 

あみめじょう

網目状ネットワー
ク, 

あみめじょうもう

網目状網

ノード間に二つ以上のパスをもつノードが,少なくとも
二つ以上あるネットワーク。

備考  図 を参照。

mesh network

18.01.13 

かんぜんせつぞく

完全接続ネットワー
ク, 

かんぜんせつぞくもう

完全接続網

任意の二つのノード間に必ず枝をもつネットワーク。

備考  図 を参照。

fully-connected network

18.02

一般用語

番号

用語及び読み方

意味

対応英語

18.02.01 

けいさんき

計算機ネットワーク  データ通信のために相互に接続されたデータ処理ノード

からなるネットワーク。

computer network


4

X 0018-1989

番号

用語及び読み方

意味

対応英語

18.02.02 

ネットワークアーキ
テクチャ

計算機ネットワークの論理構造及び動作原則。

備考  ネットワークの動作原則は,サービス,機能

及びプロトコルの動作原則を含む。

network architecture

18.02.03 

セション

ネットワークアーキテクチャにおいて,機能単位間のデ
ータ通信のために行われる接続の,確立,維持及び解放

に関するすべての動作。

session

18.02.04 

そう

層, 
レイヤ

ネットワークアーキテクチャにおいて,概念的に完結し
た,サービス,機能及びプロトコルのグループ。このグ

ループは,階層的に並べられたグループの集合の一つで
あり,そのネットワークアーキテクチャに適合するすべ
てのシステムに横断的に適用される。

備考  例として図 を参照。

layer

18.02.05 

サービス

ネットワークアーキテクチャにおいて,ある層がエンド

ユーザに近い隣接の層に提供する能力。

備考1.  ある層が提供するサービスは,その層よりも

物理的媒体に近い層が提供するサービスに

依存する。

2.

例として

図 を参照。

service

18.03

ネットワークの機能

番号

用語及び読み方

意味

対応英語

18.03.01 

ぶんさん

分散データ

しより

処理, 

DDP

(省略形)

入出力機能に加えて,処理,記憶,制御機能の一部又は
すべてがデータ処理ステーション間で分散されるデータ

処理。

distributed data

process-ing,

DDP

18.03.02 

えんかく

遠隔アクセスデータ

しより

処理

入出力機能が,データ通信手段によって計算機システム

に接続されている装置で実行されるデータ処理。

remote-access data

processing

18.03.03 

かいそうがたけいさんき

階層形計算機ネット
ワーク

制御機能が階層的に構成され,データ処理ステーション

間に分散できる計算機ネットワーク。

hierarchical computer

net-work

18.03.04 

どうしゅけいさんき

同種計算機ネットワ
ーク

すべての計算機が類似又は同一のアーキテクチャをもつ
計算機ネットワーク。

homogeneous computer

network

18.03.05 

いしゅけいさんき

異種計算機ネットワ
ーク

計算機が互いに異なるアーキテクチャをもつが相互に通
信できる計算機ネットワーク。

heterogeneous computer

network

18.03.06 

データ

しより

処理ノード

計算機ネットワークにおいて,データ処理装置が配置さ
れているノード。

data processing node

18.03.07 

ホスト

けいさんき

計算機

計算機ネットワークにおいて,エンドユーザに計算やデ
ータベースアクセスのようなサービスを提供し,ネット
ワーク制御機能を実行できる計算機。

host computer

18.03.08 

ホストノード

ホスト計算機が配置されたノード。 host

node

18.03.09 

データ

しより

処理ステーシ

ョン

データ処理ノードにおいて,データ処理装置とそれに関

連するソフトウェア。

data processing station

18.03.10 

ワークステーション  人間が操作し,通常端点に配置されるデータ処理ステー

ション。

work station

18.03.11 

ぜんち

前置プロセッサ, 
フロントエンドプロ
セッサ

計算機ネットワークにおいて,回線制御,メッセージ操
作,コード変換,誤り制御のような仕事をホスト計算機

に代わって処理するプロセッサ。

front end processor

18.03.12 

ドメイン, 

ていぎいき

定義域

データ処理の資源が共通の制御下に置かれている計算機
ネットワークの一部分。

domain

18.03.13 

りんせつ

隣接ドメイン, 

りんせつていぎいき

隣接定義域

隣接ノードに置かれた装置によって相互接続された二つ
のドメイン。

adjacemt domain


5

X 0018-1989

番号

用語及び読み方

意味

対応英語

18.03.14 

エンドユーザ

データ処理と情報交換のために,計算機ネットワークを
使用する人,装置,プログラム又は計算機システム。

end user

18.03.15 

ゲートウェイ

異なるネットワークアーキテクチャをもつ二つの計算機
ネットワークを相互に接続する機能単位。

gateway

図 1  ネットワークの形態

図 2  開放型システム間相互接続の基本参照モデル