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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

W 0131-1991 

航空用語−機材運用 

Aircraft−Technical operations−Vocabulary 

1. 適用範囲 この規格は,航空機の機材運用に関する主な用語について規定する。 

参考 この規格の内容は,ATA/IATA/ICCAIA World Airlines Technical Operations Glossary (WATOG) 

に相当する。 

2. 用語・定義 用語及び定義は,次のとおりとする。 

なお,参考のため対応英語を示す。 

備考1. 用語欄で二つの用語を並べてある場合は,その順序に従って優先的に使用する。 

2. 用語欄で ( ) を付けて示してある用語は,誤解のおそれがない限り, ( ) 内を省略しても

よい。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

1010 

接近性 

整備作業を行う場所に容易に近づくことができるための設計上の形

体。 

accessibility 

1020 

附属品 

他のアイテムと一緒に使用するか,又は他のアイテムを補うために

設計した部品,部分組立品,組立品又は構成部品。 

備考 エンジンの場合,補機という。 

accessory 

1030 

事故 

航空機の運用に伴い,人が飛行のため航空機に搭乗してから,それ

らの人がすべて機外に出てしまうまでの間に起こる事態で,次のど

れかをいう。 

(a) 機内若しくは機上にいることによって,又は航空機若しくは

それに取り付けられたものと直接接触することによって,人

が死亡するか又は重傷を負うこと。 

(b) 航空機が重大な損傷を受けること。 
(c) 第三者の財産に何らかの損害を与えること。 

accident 

1040 

経年実態調査 

運用中の経験から収集した情報を分析してアイテムの体系的評価を

行うこと。それは,経年による劣化の過程に対するアイテムの抵抗

性を評価する。 

age exploration 

1050 

経年敷居値 

その時点までにアイテムの状態検査を必要とする時点,又はそれに

達した後,検査によって有用な状態情報が得られると考える時点。 

備考 経年敷居値は,それに達する前に検査を実施しなければ

ならない上限値として,又はそれに達する前に検査によ

って有用な状態情報が得られるとは考えられない下限値

と規定してもよい。 

threshold age 

1060 

運用機数 

報告期間中に運航及び通常の整備に当てられている航空機の平均機

数。 

備考 運用機数は,期間中の使用可能航空機日数を,その期間

の全日数で割ることによって算出する。使用可能航空機

日数には,通常の整備及びオーバホールに必要な日数を

含める。 

aircraft in service 

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W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

1070 

航空機メンテナ
ンスマニュアル 

その航空機に慣熟していない整備員に,その航空機の整備ができる

ようにするマニュアル。この場合,その整備作業がライン,格納庫

又は整備・点検センターのどこで要求されるかを問わない。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

aircraft maintenance 

manual (AMM)  

1080 

AOG,  
航空機地上滞留 

予備部品又は整備作業を要求する最優先の指示。適切な処置が取ら

れるまでは,有償飛行の継続,又は有償飛行への復帰ができないこ

とを示す。 

aircraft on ground (AOG) 

1090 

航空機回収マニ
ュアル 

何らかの異常な状態にある航空機をつり上げたり,支えたり,回収

したりするのに必要な手順のほか,器材及び工具類に関する要求事

項の面からも航空機の回収作業を記述したマニュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

aircraft recovery  

manual (ARM)  

1100 

航空会社運航プ
ロフィール 

航空会社の航空機群を維持するのに必要な予備アイテム数量を見積

もるため,航空会社が装備品製造業者に渡す情報。 

airline operating  

profile 

1110 

耐空性 

アイテム(航空機,航空機の系統又は部品)がその意図する目的を

達成するため,安全に運用できるときのそのアイテムの状態。 

airworthiness 

1120 

代替アイテム 

機能上及び構造上の所要の規格を十分に満足するが,個別用途で装

着するには,全外形寸法,接続部,装着部及び取付け機構のどれか

に相違があり,追加部品,加工又は改修が必要なアイテム。 

alternate item 

1130 

代替手順 

所要の整備規格を十分に満足するが,追加の文書類,訓練,要員の

手配,特殊工具及び/又は試験器材が必要となることがある手順。 

alternate procedure 

1140 

致命度解析 

故障モード影響解析の拡張であって,故障の影響による航空機の運

航安全性の低下の程度を予測する解析。 

criticality analysis 

1150 

故障モード影響
解析 

起こり得る故障モードを明確にし,系統又は航空機に及ぼす故障の

影響を確認するために行う,系統又は部分系統設計の体系的評価で,

構成部品及び/又は機能のレベルまで解析すること。 

failure mode and effect 

analysis 

1160 

整備作業解析 

確定設計又は仮設計の解析によって所要の整備機能を明確にし,こ

れらの機能を達成するのに最も有効な手段を決定する方法。 

maintenance analysis,  
work study 

1170 

性能解析 

性能データ若しくは測定値又は統計的情報によって行うアイテム,

航空機又は航空機群の性能レベルの評価。 

performance analysis 

1180 

信頼度解析 

統計的手法によって,一定の使用期間中定められた使用条件で,ア

イテムが満足な性能を達成する確率の評価。 

reliability analysis 

1190 

(機材性)延着 

装備品の機能不良,欠陥又はその疑いがあるため,航空機が予定時

刻より遅れて到着すること。 

(technical) late arrival 

1200 

組立品 

特定機能を果たすために結合され,分解しても,意図したように使

用できる一群の部品,部分組立品又はそれらの組合せ。 

備考1. 組立品と部分組立品との区別は,必ずしも厳密ではな

い。ある場合に組立品でも他の場合には部分組立品で

あって,一つの組立品の一部を構成することもある。 

2. 関連用語の関係については,付図1参照。 

assembly 

1210 

次高位組立品 

特定アイテムを取り付けている組立品,又はそのアイテムが直接若

しくは中間取付け部品を介してその一部を構成する組立品。 

next higher assembly 

1220 

構造組立品 

一つ,又は合体した複数の構造要素で,基本的構造機能を生み出し

ているもの。 

structural assembly 

1230 

校正 

明白で正確に測定された入力を加えたとき,アイテムが正確に測定

又は指示された明白な出力を生じることを保証すること。校正には,

必要に応じて調整器の補正記録を含める。 

calibration 

1240 

使用中止 

従来の特定用途にそれ以上使用できないことを決定すること[アイ

テムが不必要で,将来の参考としての必要がなく放棄できる場合は,

cancel 

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W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

“除去” (1580) を参照のこと。]。 

1250 

(機材性)飛行中
止 

機能不良,欠陥又はその疑いがあるため,予定の飛行を中止するこ

と。 

備考 多区間からなる飛行のうち,どれか又はすべての飛行区

間での飛行中止は,ただ一つの飛行中止とする。 

(technical) cancellation 

1260 

作業カード 

実施すべき作業の詳細が書いてある,作業者に渡すカード。通常,

作業の開始及び完了時刻,並びに推定目標時間又は標準時間を記録

する箇所がある。作業に関係する試験器材,工具又は材料について

の記述がある場合もある。 

job card,  
work card 

1270 

基本原因 

次の場合に,アイテムの機能不良をもたらす欠陥,故障又は損傷の

原因。 

(1) 設計どおりに運用及び整備する場合。 
(2) 原因が外部から誘発されなかった場合。 

basic cause 

1280 

点検, 
試験 

アイテムの機能性又は物理的完全性を確認するための検査。 

check,  
test 

1290 

台上点検, 
ベンチチェック 

アイテムを運用に戻してよいかどうか,又はそのアイテムが調整,

修理若しくはオーバホールを要するかどうかを判定するために,工

場で行うアイテムの機能点検。 

bench check 

1300 

機能点検, 
機能試験 

アイテムの一つ以上の機能が,規定の限界内で機能を果たしている

かどうかを確認するための定量的点検。 

functional check,  
functional test 

1310 

作動点検, 
作動試験 

アイテムが,その所期の目的を果たしていることを確認する作業。

この作業には,定量的許容値を必要としない。これは,欠陥を発見

する作業である。 

operational check,  
operational test 

1320 

計画整備点検 

あらかじめまとめられて,定期的に実施するすべての整備点検。 

scheduled maintenance 

check 

1330 

不具合報告書 

運航乗務員又は整備員が発見した機能不良,欠陥又はその疑いがあ

るもので,文書化され,整備処置を要求するもの。 

complaint,  
snag 

1340 

(整備)不具合報
告書 

整備員が発見し,整備処置を必要とする不具合の報告。 

maintenance complaints 

1350 

(運航)不具合報
告書 

運航乗務員が航空日誌に記入した整備処置を必要とする機能不良,

不満足な状態又はその疑いがあるもの。 

pilot complaints,  
PIREP,  
pilot reports 

1360 

構成部品, 
ユニット 

系統の作動に必要な,特有の機能を果たす独立部品,部品の組合せ,

部分組立品又はユニット。 

備考 関連用語の関係については,付図1参照。 
参考 ユニットは,狭義(構成部品と同義)に使用されている

場合と,広義(装備品,附属品,補機)に使用されてい

る場合とがある。 

component,  
unit 

1370 

構成部品メンテ
ナンスマニュア
ル 

その構成部品に慣熟していない整備員に,その構成部品を使用可能

な状態に修復することができることが認められた工場作業手順を記

載したマニュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

component maintenance 

manual (CMM)  

1380 

先行機概念 

疲労関連サンプリングプログラム (3241) 参照。 

fleet leader concept 

1390 

整備概念 

特定の整備プログラム,方法又は方針を作成するための根拠として

用いる,整備についての着想及び理念の集成。 

maintenance concept 

1400 

コンティンメン
ト 

アイテムが損傷した場合,これが引き起こす損傷を特定の構造領域

内に封じ込めること。 

containment 

1410 

直接整備費 

アイテム又は航空機を整備するのに,直接かかる整備労務費及び材

料費。 

direct maintenance cost 

(DMC)  

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W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

備考 全般的整備運用,飛行前給油・充てん(塡),管理業務,

記録保管,監督業務,工具,試験器材,設備などにかか

る間接的整備労務費及び材料費を除く。 

1420 

直接運航費 

航空機を運航することによって発生する費用で,運航乗務員費,燃

料及び滑油費,保険料,整備費,着陸料,航法費などの費用。 

direct operating cost 

(DOC)  

1430 

間接整備費 

直接整備費とはみなされない整備労務費及び整備材料費で,間接作

業,管理業務,記録保管,監督業務,工具,試験器材,設備などの

全般的整備プログラムにかかわる費用。 

indirect maintenance  

cost (IMC) ,  

maintenance burden 

1440 

間接運航費 

直接運航費とはみなされないもので,一般管理及び経理,旅客サー

ビス,広報・宣伝,航空機及び旅客の取扱い業務などの,航空機の

全般的運航にかかわる費用。 

indirect operating cost 

(IOC)  

1450 

所有費 

アイテムの所得費とそれを所有する期間中にかかる運用費及び維持

費との合計。取得費には,購入,導入準備,特殊工具,器材などの

ような1回限り,すなわち,再発しない費用,並びにもしあれば廃

却費を含む。運用費及び維持費には,直接費及び間接費の両方を含

む。 

cost of ownership 

1460 

航空機運航サイ
クル 

完結した一連続離着陸。 

備考 着陸復行は,航空機運航サイクルとして数える。 

aircraft operating cycle,  
flight (landing) cycle 

1470 

エンジン運転サ
イクル 

離陸出力の使用を含めたエンジンの完結した1熱サイクル。 

engine operating cycle 

1480 

超音速サイクル 

マッハ数1を通過する加速及び亜音速飛行に至るまでの減速からな

る完結した一連続超音速飛行。 

備考 1航空機運航サイクルは,1サイクルを超える超音速サイ

クルを含む場合がある。 

supersonic cycle 

1490 

突発損傷 

航空機の一部でない物体との接触若しくは外力による衝撃によっ

て,又は不適正な製造若しくは整備作業によって生じるアイテムの

物理的劣化。 

accidental damage 

1500 

環境劣化, 
環境損傷 

気候又は環境による化学的作用の結果,アイテムの強度,又は破損

に対する抵抗力が物理的に劣化すること。 

environmental  

deterioration,  

environmental  

damage 

1510 

異物損傷 

鳥,石,ひょう,その他の破片の衝突又は吸込みによって生じる航

空機のある部分の損傷。 

foreign object damage 

(FOD)  

1520 

吸込み損傷 

鳥,石,その他の異物などの外部の物体の吸込みによって生じるエ

ンジンの内部損傷。 

ingestion damage,  
foreign object damage 

(FOD)  

1530 

損傷許容性 

航空機構造に対する認定基準。損傷が検出されるまでアイテムが損

傷に耐えることができ,さらに,残存構造が,構造破損又は過度の

構造変形なしに規定荷重に耐えることができるとき,そのアイテム

は,損傷許容性があると判定する。 

damage tolerance 

1540 

デバギング 

運用前に,可能な限り不完全な点を検出し是正すること。 

debugging 

1550 

欠陥 

結果的に故障となるかどうかに関係なく,そのアイテムに確認され

たあらゆる異常な状態。 

defect 

1560 

持越し可能性 

アイテムがMEL (2640) 又はCDL (2630) の条件内であれば,不作動

状態又は欠陥状態のままであってもよいこと。 

deferability 

1570 

(機材性)遅延 

アイテムの機能不良,それの点検又は必要な是正処置のために,下

記の場合のどれかにおいて,最終的な出発が出発予定時刻後の規定

時間を超えて遅れるとき,(機材性)遅延となる。 

(1) 始発空港で出発予定時刻より遅れて出発する。 
(2) 寄航又は折返し空港で,許容地上時間よりも長く地上にとどま

(technical) delay 

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W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

る。 

(3) 整備部門からの航空機の引渡しが遅れる。 

備考 “飛行中止”は“遅延”に取って代わる(すなわち,遅

延とした後,中止とした飛行は,飛行中止だけとみなし,

遅延及び飛行中止とはみなさない。)。 

1580 

除去 

アイテムを個別用途から外すこと。技術データについては,“除去”

は,箇条,句,ページなどの削除を示す。 

delete 

1590 

出発 

予定された飛行のために,ブロックから航空機が離れること。 

備考1. 出発は,1飛行レグ当たりただ1回しかあり得ない(す

なわち,航空機が最初の出発の後,ブロックに戻るよ

うな場合には,最終の出発だけを数える。)。 

便宜上出発は,航空機が地上を離れるごとに発生する

とみなす運航者もある。 

2. ブロックとは,駐機区画をいう。 

departure 

1600 

ディレーティン
グ 

通常,応力に関係する破損の発生を減らすために,アイテムの使用

時に,応力/強度の比を意図的に低くすること。 

derating 

1610 

構造細部 

航空機構造の最低機能レベル。構造要素の中の一つの独立した範囲

若しくは部分,又は2以上の構造要素の境界共有部。 

structural detail 

1620 

運航安全性に及
ぼす直接的悪影
響 

直接的:他の機能故障と組み合わせることなく,それ自体で故障

の影響を及ぼすこと(冗長性はなく,主要な出発可否検討の対

象となる。)。 

安全性に及ぼす悪影響:その結果が,極めて重大であるか又は破

局的な可能性があり,航空機の喪失又は搭乗者へ危害を与える

おそれがあることを意味する。 

運航:航空機が,最初に自力で動き出したときから次の着陸地点

で動きを止める時までの時間(“ブロックからブロックまで”)。 

direct-adverse effect on 

operating safety 

1630 

廃却作業 

規定の寿命限界でアイテムを運用から除外すること。 

discard task 

1640 

(機材性)目的地
外着陸 

航空機のアイテムのどれかが機能不良又は機能不良の疑いがあるた

め,出発又は目的空港以外の空港に航空機が着陸すること。 

(technical) diversion 

1650 

ダウンタイム 

機材面の理由によって,航空機が飛行に使用できない間の時間。 

downtime 

1660 

実整備ダウンタ
イム 

整備ダウンタイム (1670) のうち,アイテム又は航空機に対して作業

が行われている時間。 

active maintenance 

downtime 

1670 

整備ダウンタイ
ム 

アイテム又は航空機が,予防整備又は修正整備を行うことができる

時から,そのアイテム又は航空機が,使用に戻るか又は使用できる

とみなされる時までの間。 

maintenance downtime 

1680 

非実整備ダウン
タイム 

整備ダウンタイム (1670) のうち,アイテム又は航空機に対して作業

が行われていない時間。 

nonactive maintenance 

downtime 

1690 

乗務員の通常職
務 

乗務員は,勤務状態にある有資格の運航乗務員及び客室乗務員から

成る。航空機の通常運航時の固有の職務には,次のものを含む。 

(a) 乗務員の飛行前点検表による点検。 
(b) 乗務員の操縦室及び/又は客室計器装置の監視。 
(c) 正常な感覚によって,乗務員が異常又は故障を知ること(す

なわち,におい,騒音,振動,温度,損傷又は故障の目視観

察,身体的所要入力量の変化など。)。 

normal operating crew 

duties 

1700 

システム有効度 

規定の条件で運用するとき,一定時間内で,システムが運用要求を

満足することができる確率。 

system effectiveness 

1710 

計画外整備有効
度 

計画外整備行為の全数に対する成功したものの百分率。 

unscheduled maintenance 

effectiveness 

1720 

有効性 

種類,系列,型式又は個別アイテムに対する,アイテム,材料及び

/又は技術データの適用性を示す。 

effectivity 

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W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

1730 

構造要素 

識別できる製造業者の組立部品を一体となって形成する,2以上の構

造細部。 

structural element 

1740 

エンジン 

エンジン製造業者が供給するエンジン本体組立て及びその不可欠の

補機。 

engine 

1750 

エンジン本体 

燃料と空気との混合物をスラスト又は出力に誘導変換し,出力をプ

ロペラ軸(もしあれば)及び補機駆動装置に伝達し,エンジン外部

の他の規定した系統の機能を補い,並びに内部滑油の流れを制御し,

導くために使用するユニット及び構成部品。ナセル及びリバーサは

含まない。 

basic engine 

1760 

エンジンマニュ
アル 

エンジンを航空機から取り下ろすとき,設計責任範囲に関係なく,

エンジン側に残すことがあると考えられる最多数の部品を含むエン

ジンを,整備するために必要なすべての技術データを記載したマニ

ュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

engine manual (EM)  

1770 

最大中立エンジ
ン 

一つの航空機の型式だけに限定するが,その航空機のどこか特定の

位置には限定しない,部品を付けたエンジン。 

maximum neutral engine 

1780 

人間工学 

人間が使用する器材又は系統に関連付けて,人間の能力及び限界を

決めること,並びに最適の性能,運用性,信頼性,効率,安全性及

び整備性を得るために,この知識を人間・機械結合系の計画立案,

設計及び試験に適用すること。 

human engineering 

1790 

機上支援器材 

航空機及びそのすべての搭載装備品の運用及び整備を支援するため

に,機上で必要なすべての器材。 

airborne support  

equipment (ASE)  

1800 

自動試験装置 

予想される機能不良に対して,あらかじめ定めた試験プログラムを,

人間の介入を最小限に抑えて自動的に実行する装置。 

automatic test  

equipment (ATE)  

1810 

内蔵試験装置 

欠陥の特定に使用するため選定した,系統,部分系統又は構成部品

に組み込まれた監視及び試験装置。 

built in test equipment 

(BITE)  

1820 

地上支援器材 

航空機及びそのすべての搭載装備品の運用及び整備を支援するため

に,地上で必要な器材。 

ground support 

equipment (GSE) ,  

aircraft ground 

equipment (AGE)  

1830 

支援器材 

航空機及びそのすべての搭載装備品の運用及び整備を支援するため

に,必要な器材。 

support equipment 

1840 

工場過失 

製造,オーバホール又は修理中のアイテムに発生した過失行為で,

しかも,その組立て及び/又はその後の試験で是正されなかったも

の。 

build error,  
production error 

1850 

整備過失 

アイテムに整備を実施するときの整備員側の過失で,その結果,故

障若しくは機能不良を生じる過失,又は整備手順書の誤記で,その

結果,故障若しくは機能不良を生じる過失。 

maintenance error 

1860 

使用評価 

航空機の正常運航時に,アイテムが意図した機能を果たしていると

きのそのアイテムの評価。 

service evaluation,  
controlled service use 

1870 

機体構造評価 

機体構造の健全性 (structural integrity) に関するあらゆるデータの評

価。 

備考 考慮するとよいデータ例の幾つかを次に示す。 

(1) 取り下ろし報告書 
(2) 故障モード報告書 
(3) 検査指摘事項 
(4) 飛行時間 
(5) 機長報告 
(6) 航空機運航サイクル 

(airframe) structural 

evaluation 

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W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

(7) 機齢 

1880 

臨時便 

正規の飛行計画では扱わない乗客又は貨物を運ぶために行うあらゆ

る飛行。 

extra section (XSEC)  

1890 

促進係数, 
加速係数 

同じ故障モード及び/又は故障メカニズムを伴う二組の異なるスト

レス条件に対して,所定の故障比率を得るために必要な時間の比。 

acceleration factor,  
accelerated test factor 

1900 

ディレーティン
グ係数 

設計ストレスに対する運用ストレスの比。 

derating factor 

1910 

人的要因 

複雑なシステムと,最適な人間・機械の統合,その利用を達成する

ための原理及び方法の開発並びに適用とにかかわる人間の生理的,

肉体的及び心理的特性。この用語は,システムの中の人間に関する

生体医学的及び心理的・社会的な考慮事項すべてを含む広範な意味

に使用する。 

human factors 

1920 

(搭載装備品) 
作動係数 

搭載装備品の飛行時間数に対するその装備品の作動時間数の比。 

(in-service equipment) 

operating factor 

1930 

フェールセーフ 

アイテムに予測可能な故障が起こったとき,航空機が制御不能な状

態にならないことを要求する設計基準。 

fail-safe 

1940 

故障 

アイテムが,規定限界内で機能を果たすことができなくなること。 failure 

1950 

基本故障 

系統,ユニット又は部品を設計された条件及び外部から誘発されな

い条件で使用したとき,これらの機能不良の結果生じる,欠陥,故

障又は損傷。 

basic failure 

1960 

運航無害故障 

航空機の運航は妨げないが,機体での修理又は工場での修理のため

労務費及び材料費が追加される,経済的には望ましくない故障。 

non-operational failure 

effects 

1970 

運航阻害故障 

航空機の運航目的の完了を妨げる故障。これらの故障は,遅延,飛

行中止,地上中断又は飛行中断,高抗力係数,高度制限などを生じ

る。 

operational 
failure effects 

1980 

一次故障 

関連するアイテムの故障に起因しないアイテムの故障。 

primary failure, 

independent failure 

1990 

偶発故障 

いつ起こるか予測できないアイテムの故障。 

参考 初期故障期間を過ぎ,摩耗故障期間に至る以前の時期に

偶発的に発生する故障(JIS Z 8115参照)。 

random failure 

2000 

二次故障 

関連するアイテムの故障に起因するアイテムの故障。 

secondary failure,  
dependent failure 

2010 

追認故障 

取り下ろし後に発見する故障で,取り下ろしの理由とは関係がない

故障。 

subsidiary failure,  
additional failure 

2020 

故障モード 

アイテムの故障の発生様式。 

failure mode 

2030 

故障耐性 

系統又はアイテムが,その運用環境によって受けるストレスに耐え

る能力。これらのストレスは,機械的,熱的,化学的若しくは電気

的ストレス,又はこれらと他のストレスとの組合せもある。故障耐

性は,経年(機齢)に直接関係し,経年とともに劣化し,又はスト

レス適用(すなわち,エンジンサイクル,航空機の着陸など)の回

数に直接関係することがある。 

failure resistance 

2040 

欠陥の特定 

機能不良の原因となる組立品,構成部品又は部品を確認するために

用いる方法。 

fault isolation 

2050 

欠陥特定マニュ
アル 

欠陥を特定し,是正処置を明確にするために,整備員が必要とする

技術データを記載したマニュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

fault isolation manual 

(FIM)  

2060 

欠陥通報マニュ
アル 

運航乗務員が容易に航空機の機能不良の細部を明確にし,解析し,

地上整備機関に通報することができるような技術データを記載した

マニュアル。 

fault reporting manual 

(FRM)  

background image

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

2070 

フレームアウト 

燃料制御装置が作動位置にありながら,燃焼が全面的に停止した結

果,エンジンの作動が停止すること。 

flame-out 

2080 

飛行 

始発空港を離れ,終着空港に到着するまでの1以上の飛行区間から

なり,1飛行番号で運航する全航程。 

flight (FLT) ,  
trip 

2090 

チャーター飛行 

公表した時刻表には記載してないが,特定の目的のために予約され

た有償飛行。 

charter flight 

2100 

空輸飛行 

何らかの理由によって,航空機を移動するために行う無償飛行。 

ferry flight 

2110 

(機材性)空輸飛
行 

整備を行う必要から,航空機を移動するために行う無償飛行。 

(technical) ferry flight 

2120 

操縦士訓練飛行 

操縦士を訓練又は審査するために行う飛行。 

pilot training flight 

2130 

試験飛行 

アイテム又は航空機を点検するために行う飛行。 

test flight 

2140 

飛行レグ, 
飛行区間 

1飛行を形成する一連続航空機運航サイクルのどれかの部分。 

flight leg,  
flight sector 

2150 

無償飛行 

収益を得ることを目的としない飛行。 

nonrevenue flight 

2160 

有償飛行 

旅客及び/又は貸物収益を得ることを目的とする飛行。 

revenue flight 

2170 

定期飛行 

公表した時刻表に記載してある飛行。 

scheduled flight 

2180 

非顕然機能, 
潜行機能 

(1) 通常は作動していて,それが停止したときに,通常職務を遂行

中の乗務員には分からないような機能。 

(2) 通常は作動していなくて,それが必要となる前に,その作動即

応態勢が通常職務を遂行中の乗務員には分からないような機

能。 

hidden function 

2190 

構造機能 

航空機構造の作用又は目的のモード。それは,アイテム(細部,要

素又は組立品)における規定荷重の授受を含み,一様で適切な航空

機の応答及び飛行特性を与える。 

structural function 

2200 

補助動力装置作
動時間, 
APU作動時間 

補助動力装置が,始動してから停止するまでの作動時間。 

APU hours 

2210 

ブロック時間 

航空機が飛行のため最初に動き出した瞬間から,次の着陸地点で目

的のブロックに停止するまで,又は離陸せずに出発地点に戻るまで

に要した時間数。 

備考 ゲートから移動する時間もブロック時間の一部とみな

す。 

block hours,  
flying (block) hours,  
block time 

2220 

使用不能時間 

予定では使用できることになっているにもかかわらず,航空機が運

航に使用できないで経過した時間数。 

備考 使用不能時間は,航空機が最初,飛行に使用できないと

表明されたときに始まり,飛行に使用できると表明され

たときに終わる。 

out of service hours 

2230 

ユニット飛行時
間 

規定の報告期間中,航空機に装備されているすべての同種ユニット

の累積飛行時間。 

備考 ユニット飛行時間は,ユニットを装備したある航空機の

総飛行時間とその航空機に装備したユニットの個数との

積である。 

unit flying hours 

2240 

(図解)パーツカ
タログ 

交換可能な部品及びユニットの識別及び請求に必要なすべての情報

を含むマニュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

illustrated parts catalog 

(IPC)  

2250 

(図解)工具及び
器材マニュアル 

機体,エンジン,構成部品及び附属品(補機)の整備・点検,欠陥

の特定及び修理のために,機体及びエンジン製造業者並びにそれら

illustrated tool and 

equipment manual 

background image

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

の専門業者が推奨する特殊工具及び器材(試験器材を含む。)すべて

を含むマニュアル。機体及びエンジン製造業者が発行する。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

(TEM)  

2260 

機材性インシデ
ント 

航空機の事後の耐空性に重大な影響を及ぼすとみなし得る機材面の

事象。 

technical incident 

2270 

信頼性及び安全
性の固有レベル 

ユニットに作り込まれて,その設計に固有なものとなったレベル。

これは,効果的な整備をすればユニット,系統又は航空機に期待で

きる信頼性及び安全性の最高レベルである。より高い信頼性レベル

に達するには,一般に改修又は再設計が必要である。 

inherent level of 

reliability and safety 

2280 

検査 

アイテムを規定の基準と比較して審査すること。 

inspection 

2290 

詳細検査 

指定した細部,組立部又は装着部の入念な目視検査。適切な照明及

び必要な場合はミラー,拡大鏡などの検査補助具を使用して,異状

の兆候を探す。表面の清浄化及び手の込んだ接近手順を用いること

もある。 

detailed inspection 

2300 

指定検査 

詳細検査 (2290) 及び特別詳細検査 (2350) を含む集合用語。 

directed inspection 

2310 

外部(構造)概観
検査 

目視可能な外面をもつ構造について,明白な不満足状態又は異状を

検出する目視点検。急速開放点検パネル又は点検口を通じて目視可

能な内部構造も含めてもよい。接近するために,作業台,はしごな

どを必要とすることもある。 

external surveillance 

(structural) inspection 

2320 

一般目視検査 

外部(構造)概観検査 (2310) ,内部(構造)概観検査 (2330) 及び周

回目視点検 (2360) を含む集合用語。 

general visual inspection 

2330 

内部(構造)概観
検査 

内部構造にある明白な不満足状態又は異状を検出する目視点検。こ

の種の検査は,フィレット,フェアリング,点検パネル,点検口な

どの取外しが必要な内部構造及び装着品に適用する。 

internal surveillance 

(structural) inspection 

2340 

サンプル検査 

選定した機材の状態を判定できるように,運用中の機材を,あらか

じめ定めた漸進的な間隔で,監視及び/又は回収すること。 

sample inspection 

2350 

特別詳細検査 

次の相違点を除き詳細検査 (2290) に類似した,指定箇所の入念な検

査。この検査では,何らかの特殊技法,染色浸透探傷検査,高倍率

拡大鏡などが要求される。 

また,分解手順が要求されることもある。 

special detailed  

inspection 

2360 

周回目視点検 

明白な異状を検出するために,地上から行う目視点検。 

walk-around check 

2370 

互換性 

互換性をもつ部品,部分組立品,組立品又はユニットは,一定の用

途に対して所要の機能及び構造規格を満足するか,それを上回る。

それは,同じ取付け機構を備えている。装着時に加工又は改修が必

要でなければ,全体寸法及び接続部は同じでなくてもよい。 

interchange ability,  
two-way  

interchangeability 

2380 

一方向互換性 

新しいアイテムを導入し,古いアイテムの使用に制限を設けること。

この新アイテムは,新旧どちらの箇所にも使用できるが,旧アイテ

ムは,以前にそれが装着してあった箇所だけに使用できる。新アイ

テムは,旧アイテムに取って代わるとみなす。例えば,アイテムA

及びアイテムBの互換性について,旧アイテムAを指定している箇

所には新アイテムBは自由に使用してもよいが,アイテムBを指定

している箇所に旧アイテムAを使用してはならない。 

one-way 

interchangeability 

2390 

(機材性)飛行中
断 

飛行中の機能不良,欠陥又はその疑いがあるものによって,当初の

飛行計画を変更すること。 

(technical) air  

interruption 

2400 

(機材性)地上中
断 

航空機が,ブロックを離れて飛行する前に機材面の理由で引き返し

たとき,又は着陸後ブロックに到着する前に機材面の問題が生じた

ときに,地上中断が起こる。 

(technical) ground 

interruption 

2410 

信頼区間 

信頼限界の上限値と下限値との間の範囲。 

confidence interval 

2420 

アイテム 

組立品のどれかのレベル(すなわち,系統,部分系統,モジュール,item 

background image

10 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

附属品,構成部品,ユニット,部品など)。 

2430 

消耗アイテム 

1回限り使用するアイテム。 

consumable item 

2440 

非修復アイテム 

認可された修理手順がないアイテム,及び修理費が通常,交換費よ

り高いアイテム。 

expendable item 

2450 

予防アイテム 

要求があったとき,その部品の在庫がないために,起こるかもしれ

ない過度の計画変更問題及び/又は経済的困難を避けるために,純

然たる予防策として製造業者又は航空会社が保管するアイテム。 

insurance item 

2460 

寿命制限アイテ
ム 

規定の時間に達する前に,運用から外して廃棄しなければならない

アイテム。 

life limited item 

2470 

ライン整備アイ
テム 

ライン交換可能ユニット (2620) 参照。 

line maintenance item 

2471 

ライン交換可能
アイテム 

ライン交換可能ユニット (2620) 参照。 

line replaceable item 

(LRI)  

2480 

整備重要アイテ
ム 

その故障が次の少なくとも一つに該当すると製造業者が判断したア

イテム。 

(a) 安全性(地上又は飛行)に影響する可能性がある。 
(b) 運航中に検知できない。 
(c) 運航費に顕著な影響を与える可能性がある。 
(d) 運航費以外の費用に顕著な影響を与える可能性がある。 

maintenance significant 

item (MSI)  

2490 

強制交換アイテ
ム 

整備又はオーバホールを実施中に,外的影響を受けたり,取り外し

たりしたとき,規格及び手順に適合させるためには,交換しなけれ

ばならないアイテム。 

mandatory replacement 

item 

2500 

修理可能アイテ
ム 

交換可能部品から成るか,これを含み通常経済的に修理でき,関連

する飛行装備品の寿命より短い期間にわたり,十分に使用可能状態

に回復させることができるアイテム。 

repairable item 

2510 

循環アイテム 

使用可能状態に経済的に修復させることができ,正常な運用過程で

は,関連する飛行装備品の寿命にほぼ等しい期間にわたり,十分に

使用可能状態に繰り返し回復させることができるアイテム。 

rotable item 

2520 

構造重要アイテ
ム 

破損すれば,航空機の残存強度の減少又は構造機能の喪失が起こる

ため,重要と判断する構造細部,構造要素又は構造組立品。 

structural significant  

item (SSI)  

2530 

着陸復行 

航空機が滑走路に接地して,完全に停止せずに,引き続き飛行を始

める着陸。 

touch and go landing 

2540 

信頼水準 

特定の記述が正しい確率。 

参考 推定区間にその信頼性特性値の真の値が存在する確率

(JIS Z 8115参照)。 

confidence level 

2550 

寿命 

アイテムの耐用性に関係する期間。 

参考 期間は,時間,サイクル,着陸回数などで表す。 

life 

2560 

オーバホール到
達寿命 

オーバホールが必要となったときにアイテムが到達した寿命。 

achieved overhaul life 

2570 

最長許容寿命 

それ以前に,特定アイテムを運用から外さなければならないと担当

機関が規定した時間 (4090) 。 

maximum permitted life,  
declared life,  
ultimate life 

2580 

運用寿命 

アイテムを合格基準に適合するまで修理又はオーバホールすること

が,もはや物理的又は経済的にできないアイテムの寿命。 

参考  “service life” を“廃棄寿命”と訳す場合もある。 

service life 

2590 

保管寿命 

アイテムを規定の条件で保管すれば,規定の要求事項を満足し続け

ることができる時間の長さ。 

storage life,  
shelf life 

2600 

耐用寿命, 
一定故障率期間 

アイテムの集団が,一定の故障率で作動すると予想される時間の長

さ。これは,あらゆる初期故障期間及び摩耗故障期間のどちらも除

く。 

useful life,  
constant failure rate 

period 

background image

11 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

2610 

信頼限界 

実際の値が,あらかじめ設定した信頼水準 (2540) で挟まれると予想

される上下の値。 

confidence limits 

2620 

ライン交換可能
ユニット 

ライン整備作業中に航空機で容易に交換できるユニット。 

line replaceable unit 

(LRU)  

2630 

CDL 

点検パネル,キャップ,フェアリングなどのようなアイテムで,通

常,航空機の外面の一部を形成し,それがなくても出発を妨げない

アイテムのリスト。 

configuration deviation 

list (CDL)  

2640 

MEL 

規定の条件での飛行に,不作動でもよいアイテムの承認済みリスト。 minimum equipment list 

(MEL) ,  

allowable deficiency list,  
dispatch inoperative 

equipment list,  

GO-NO-GO list 

2650 

航空日誌記入事
項 

運航乗務員及び整備員による航空日誌へのすべての記入事項。 

log entries,  
log report 

2660 

整備性 

使用者の運用環境で運用目的を達成するための整備費用(時間,要

員数,要員熟練度,試験器材,技術データ及び設備を含む。)に対す

る要求事項を決定する材料,設計及び装備の特性。定量的には,整

備性は,指定された資材及び決められた手順を用い,予定どおりに

整備作業を達成できる期間で表す。 

maintainability 

2670 

整備 

アイテムを使用可能状態に修復又は維持するために必要な作業で,

給油・充てん,修理,改修,オーバホール,検査及び状態の確認を

含む。 

maintenance 

2680 

状態監視整備, 
コンディション 
モニタリング 
メンテナンス 

主要な整備方法の一つであって,この方法では,何らかの技術的処

置を講じることが必要かどうかを指示するために,規定したアイテ

ムで運用中の全集団に関するデータを解析する。予防整備方法とは

異なり,状態監視整備は,故障の発生を許していて,適切な処置の

必要を指示するために,運航実績情報の解析に頼っている。 

備考 状態監視アイテムの故障モードは,運航安全性には直接

の悪影響を及ぼさない。 

condition monitored 

maintenance,  

condition monitoring 

2690 

持越し整備 

運航安全性に関係がなく,実施に好都合な時及び/又は場所まで持

ち越す整備。 

deferred maintenance 

2700 

限定時間整備, 
ハードタイムメ
ンテナンス 

主要な整備方法の一つであって,この方法では,規定の時間以前に,

アイテムを運用から外さなければならない。 

hard time maintenance 

2710 

ライン整備 

通過地点,折返し地点又は夜間停留中に,路線上及び基地で行う定

例点検,検査及び機能不良の修正。 

line maintenance,  
line station maintenance 

2720 

状態確認整備, 
オンコンディシ
ョンメンテナン
ス 

主要な整備方法の一つであって,この方法では,継続使用性に関し

て,ユニット,系統又は構造部分の状態を確認するために繰り返し

て検査又は試験を行う。 

(アイテムの状態によって必要なときは,是正処置を施す。) 

on-condition 

maintenance 

2730 

計画整備 

体系的検査,検出,摩耗アイテムの交換,調整,校正,清浄化など

によって,アイテムを使用可能状態に維持するために,規定の間隔

で実施する整備。 

scheduled maintenance 

2740 

予防整備 

“2730計画整備”と同じ。 

preventive maintenance 

2750 

定例整備 

“2730計画整備”と同じ。 

routine maintenance 

2760 

計画外整備 

機能不良,欠陥又はその疑いがあるものを是正することによって,

アイテムを満足な状態に修復するために行う整備。 

unscheduled  

maintenance 

2761 

非限定時間整備,
ソフトタイムメ

整備方法の一つであって,この方法では,規定の時間以後に,予防

整備についての勧告事項を適用するとよい。その時間は適時整備 

soft time maintenance 

background image

12 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

ンテナンス 

(opportunity maintenance) を勧告するために用い,それ以後は,予防

整備の方がコスト有効度が高いとみなされている。 

2770 

修正整備 

“2760計画外整備”と同じ。 

corrective maintenance 

2780 

非定例整備 

“2760計画外整備”と同じ。 

non-routine maintenance 

2790 

機能不良 

アイテムの作動が規定限界外となるような状態の発生。 

malfunction 

2800 

直接工数 

航空機又は取り下ろしアイテムに直接費やした作業の工数。 

direct manhours 

2810 

整備工数 

整備作業を完了するために要した工数。 

maintenance manhours 

2820 

飛行時間当たり
工数 

一定期間中に,特定の航空機群を整備するために費やした“直接工

数”を,その期間の飛行時間で割って算出した実績値。 

manhours per flying 

hours 

2830 

製造業者 

航空機の製造又は整備に使用する構成部品,ユニット又は小物部品

を造る組織体。 

manufacturer 

2840 

主製造業者 

機体又は主推進装置を造る組織体。 

prime manufacturer 

2850 

バルク材 

液体,ペースト,布,プラスチック又はそれに類した合成物のよう

な量が定まらない状態で使用する材料。例えば,油,化学製品,塗

料,清浄剤,溶剤,研磨材,金属,織物など。 

bulk material,  
bulk material item 

2860 

MCUR,  
平均計画外取り
下ろし予測サイ
クル 

準備目的だけのために供給業者が与える計画外取り下ろし間の平均

サイクルの予測を表すデータ伝送用専門用語。この指標は,計画外

取り下ろし(正当なもの及び正当でないもの)間の運用サイクルで

表した平均間隔の予測として示され,航空機当たり1ユニットに換

算して表され,したがって,準備しようとする部品番号についての

運用サイクルを示す。 

MCUR 
参考 
mean cycles between 

unscheduled removal 

2870 

平均故障間隔 

ある期間のユニット総飛行時間を,その期間中に起こったユニット

故障数で割って算出した実績値。 

備考 ユニット総作動時間が得られる場合は,これをユニット

総飛行時間の代わりに使用してもよい。 

参考 ユニット総飛行時間とは,ユニット飛行時間 (2230) の総

和である。 

mean time between 

failure (MTBF)  

2880 

平均整備間隔 

整備作業と整備作業との間の時間間隔の算術平均。 

参考 WATOGでは,対応英語が “mean time to maintenance” で

ある。 

mean time between 

maintenance 

2890 

平均取り下ろし
間隔 

ある期間のユニット総飛行時間を,その期間中に起こったユニット

取り下ろし数(計画及び計画外のものの合計)で割って算出した実

績値。 

mean time between 

removals (MTBR)  

2900 

平均計画外取り
下ろし間隔 

ある期間のユニット総飛行時間を,その期間中に起こった計画外の

ユニット取り下ろし数で割って算出した実績値。 

mean time between 

unscheduled removals 
(MTBUR)  

2910 

平均故障寿命 

故障アイテムのサンプルについて,故障までの時間の合計を,その

サンプル中の故障アイテム数で割って算出した実績値。“n” 回故障

している同じアイテムは,そのサンプル中の “n” 個の故障アイテム

を構成する。 

備考 これは,故障しなかったアイテムに対しては時間を考慮

していないので,平均故障間隔 (2870) とは異なる。 

mean time to failure 

(MTTF)  

2920 

平均修理所要時
間 

一群の指定アイテムについて,ある期間の実修理経過時間の合計を,

同じ期間に修理したこれらのアイテム数で割って算出した実績値。 

mean time to repair 

(MTTR)  

2930 

平均計画外取り
下ろし寿命 

取り下ろしたアイテムのサンプルについて,計画外取り下ろしまで

の時間の合計を,このサンプル中の取り下ろしアイテム数で割って

計算した実績値。 

備考 これは,取り下ろさなかったアイテムに対しては,時間

を考慮していないので,平均計画外取り下ろし間隔 

(2900) とは異なる。 

mean time to 

unscheduled removal 
(MTTUR)  

background image

13 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

2940 

MTUR,  
平均計画外取り
下ろし予測間隔 

準備目的だけのために供給業者が与える平均計画外取り下ろし間隔

の予測を表すデータ伝送用専門用語。この指標は,計画外取り下ろ

し(正当なもの及び正当でないもの)間のユニット飛行時間で表し

た平均間隔の予測として示され,航空機当たり1ユニットに換算し

て表され,したがって,準備しようとする部品番号についての部品

時間を示す。 

MTUR 
参考 
mean time (between) 

unscheduled removal 

2950 

故障メカニズム 

故障を生じる物理的,化学的その他の過程。 

failure mechanism 

2960 

強制改修 

運輸省航空局が必す(須)と区分した改修。 

mandatory modification 

2970 

任意改修 

運航者が任意に実施してよい改修。 

optional modification 

2980 

改修 

アイテムの加工及び/又はアイテムの装着又は取外しによって大小

の規模の変更を行うこと。 

modify 

2990 

モジュール 

一つのパッケージに含まれるか,又は1整備作業で装備できるよう

に準備した,組立品,部分組立品及び部品の組合せ。 

module 

3000 

運航乗務員の通
常監視業務 

運航乗務員が通常の乗務中に行う系統作動のあらゆる監視。これは,

日常的に使用する系統の計器装置の監視,及び運航乗務員が日常的

に点検することが必要な系統の監視を含む。 

normal operating crew 

monitoring 

3010 

非破壊試験マニ
ュアル 

機体側で試験する航空機の一次及び二次構造,エンジン並びに構成

部品の非破壊試験に関して,解説並びに具体的な指示及びデータを

記載したマニュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

non-destructive testing 

(NDT) manual 

3020 

任意 

互換性アイテムの選択を指示する。 

optional 

3030 

至急注文書 

供給業者の見積期日又は遅延した引渡し日よりも早い納入を指定す

る注文書で,合意済みの要求事項によって指定日までに発行する注

文書。 

expedite order 

3040 

作業指示書 

実施する作業を承認し,必要な指示,及び工数の振り当てに関する

情報を記載した文書。 

job order,  
work order 

3050 

部分オーバホー
ル 

部分組立品の修整作業。 

partial overhaul 

3060 

時間管理オーバ
ホール 

個々のアイテムの時間履歴を監視する計画に従う修整作業。この監

視方式は,アイテムが規定の時間限界を超えないうちに,そのアイ

テムの取り下ろしを計画するのに用いる。 

time controlled overhaul,  
record control overhaul 

3070 

部品 

1個,又は通常,分解すれば意図した使用ができなくなる結合した2

個以上のもの。 

備考 関連用語の関係については,付図1参照。 

part 

3080 

取付け(用)部品 次のどちらかのために使用する部品。 

(1) 補給上では,航空機又はエンジンに循環若しくはライン交換可

能ユニット,修理可能ユニット又は修復可能ユニットを取り付

ける。 

(2) 機材上又は整備上では,次高位組立品に他の部品又は部分組立

品を取り付ける。 

attaching part 

3090 

準完成部品 

個別用途に使用可能とするには,追加作業が必要な製造部品。 

semi-finished part 

3100 

使用寿命百分率 

最寄りのゼロ時からのアイテムの実累積時間と,その規定時間限界

との比で,百分率で表したもの。 

percent of allowable time 

realized by an item,  

percent life used 

3110 

受注能力 

一定期間中に供給業者が示す見積納期内で受けた注文と,同期間中

に受けた全注文との比から得られ,百分率で表した尺度。 

order entry performance 

3120 

供給業者出荷能
力 

一定期間中に供給業者が示す見積納期又は航空会社要求日までに出

荷した注文数(どちらか多い方)と,同期間中に出荷した全注文数

との比から得られ,百分率で表した出荷能力の尺度。計算のために

supplier shipping 

performance 

background image

14 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

は,包装して積出し場で出荷できる状態にあるが,航空会社の特別

指示で出荷していないときも,この注文は出荷したとみなす。 

また,部分出荷も,予定の月に全数行ったときには出荷完了とみな

すが,一部でも違反して翌月に行った場合には,たとえ注文に対す

る出荷の全数が最後の予定の月に完了しても,義務不履行とみなす。 

3130 

初期故障期間 

ゼロユニット時間から始まり,アイテムの一団の故障率が低下する

と予測できるまでの間の初期の期間。 

infant mortality period 

3140 

摩耗故障(率)期
間 

アイテムの一団の故障率が,劣化過程によって増加すると予測でき

る期間。 

wear-out failure rate 

period 

3150 

整備計画書 

アイテムの所要性能の継続又は航空機の安全性を保証するために必

要な整備を規定する文書又は文書一式。 

maintenance plan,  
technical plan 

3160 

サービス箇所 

正規装着位置にある装備品のサービス(潤滑,充てん,排液,充電

又は清浄化)ができるように個別に設けた接近箇所。 

servicing point 

3170 

試験箇所 

整備,修理,校正,調整又は監視を容易にするような測定ができる

安全な接近手段。試験箇所は,正規装着位置で接近可能なこともあ

り,又は接近しやすくするために装備品の分解を必要とすることも

ある。前者を露出試験箇所,後者を内部試験箇所と呼ぶ。 

test point 

3180 

部品プール 

どの加盟者が保有する合意済み在庫品からも,加盟者がアイテムを

引き出す権利をもつという協定。 

parts pool 

3190 

動力装置ぎ装マ
ニュアル 

“エンジン本体”から所要の形態に,動力装置をぎ装するのに必要

なすべての情報を含むマニュアル。 

備考 動力装置ぎ(艤)装マニュアルと表記してもよい。 
参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

power plant buildup 

manual (PBM)  

3200 

基本整備工程 

固有の設計信頼度を確実に維持するために用いる工程。 

primary maintenance 

process (PMP)  

3210 

寿命予測プログ
ラム 

経年に関してアイテムの平均余命を表すために,履歴データを使用

する統計的手法。 

actuarial program 

3220 

ブロック整備プ
ログラム 

主要構造検査及び/又は整備作業を,便宜的,経済的及び効果的に

達成できるように,グループ又はブロックに分割するプログラム。 

block maintenance 

program 

3230 

連続整備プログ
ラム 

航空機の連続的利用可能性を保証することを期待する,一種の完全

な整備プログラム。この方式では,全整備作業を,種々のより頻度

の高い整備に分割する。 

備考 ある時点で重なった完全オーバホールは,連続整備計画

の一部ではない。 

continuous maintenance 

program 

3240 

均等化整備プロ
グラム 

一つの整備プログラムであって,これによって,必要な整備工数が

比較的一定になるように作業集団を計画すること。より大きい整備

作業の部分を,作業量の変動が最小となるように,より小さい整備

作業部分又はより短い整備間隔にまとめる。 

equalized maintenance 

program 

3241 

疲労関連サンプ
リングプログラ
ム 

疲労損傷によって生じる航空機の状態劣化の最初の兆候を確認する

ため,機齢又は使用時間が最長のものから選定した特定の航空機に

ついて検査を行うこと。 

fatigue related sampling 

program 

3250 

整備性プログラ
ム 

整備作業及び支援作業の費用が,最少で運用目的を満足させること

ができるように,アイテムの設計特性に関する規格,評価・予測及

び立証に直接関係する体系化された作業一式を計画し,開発し,実

施すること。 

maintainability program 

3260 

整備プログラム 

全体を種目別又は細分割して,集団的に実施するとき,所要の整備

水準が達成できる論理的な一連の整備作業を規定するプログラム。 

maintenance program,  
work program 

3270 

導入準備作業 

新しい航空機及び/又は航空機アイテムの運用に関して,整備実行

計画を支援するのに必要とみなされる予備部品の範囲及び数量を航

initial provisioning 

background image

15 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

空会社が明確にする作業。 

3280 

急速エンジン交
換ユニット 

“最大中立エンジン” (1770) に,それを機上の特定の位置に限定す

る部品を加えたもの。 

quick engine change unit 

(QEC)  

3290 

見積書 

個別アイテム,複数アイテム又はサービスを売るため,顧客の個別

見積依頼書に答える供給業者の提案書,又は価格,引渡し,適用さ

れる支払条件及び見積書の有効期限を記載した文書。 

quotation 

3300 

故障率 

故障数を,同じ期間中に累積したユニット総飛行時間又はサイクル

で割って算出した実績値。通常,1 000ユニット時間又はサイクル当

たりの故障数で表す。 

備考 故障率は,平均故障間隔 (2870) の逆数である。 

failure rate 

3310 

瞬間故障率 

その間隔の始点までに故障がなかったアイテムが,それに続く短い

時間間隔の中で故障を起こす条件付き確率。 

instantaneous failure  

rate,  

hazardrate 

3320 

取り下ろし率 

基本期間に換算して表したアイテムの取り下ろし数。通常,1 000飛

行時間,1 000アイテム時間,1 000エンジン時間及びときには100

又は1 000出発当たりとする。 

removal rate 

3330 

スクラップ率 

単位時間当たりの数量で表した,経済的修理の限界を超えたアイテ

ムの数。 

scrap rate 

3340 

修整作業, 
オーバホール 

アイテムを,関連マニュアルで規定する最高基準に戻すために必要

な作業。 

recondition,  
overhaul 

3350 

修復可能 

アイテムをスクラップとする前に,1回以上使用可能状態に修理し得

ること。この修理は,溶接,再仕上げ,再充電などのような加工又

はサービスによって行う。 

recoverable 

3360 

冗長性 

一定の機能を果たすために,二通り以上の手段が存在すること。こ

の機能を果たす各手段は,必ずしも同じである必要はない。 

redundancy 

3370 

常用冗長性 

必要なときに冗長アイテムが作動するというよりも,むしろすべて

の冗長アイテムが同時に作動している場合の冗長性。 

active redundancy 

3380 

待機冗長性 

機能を果たす代替手段が必要となるまで不作動で,機能を果たして

いる一次手段が故障したときに作動する場合の冗長性。 

standby redundancy 

3390 

(エンジン)リハ
ービシュ 

エンジン又はエンジンモジュールを,コスト有効度が高い運用を確

実に達成できるように改修すること。 

参考 リハービシュは,エンジン以外のアイテムについても行

う場合がある。 

(engine, module) 

refurbish 

3400 

信頼度 

アイテムが規定の条件で規定の期間,故障なしに,所要の機能を果

たす確率。 

reliability 

3410 

推定信頼度 

同一名称のアイテムの試験又は故障データから,所定の信頼限界内

で推定したアイテムの信頼度。 

assessed reliability 

3420 

出発信頼度 

(機材性)遅延又は(機材性)飛行中止が起こらないで有償飛行に

出発した割合(百分率)。 

dispatch reliability 

3430 

飛行経路信頼度 

飛行計画を変更させるような故障が生じることなく,飛行計画を満

足に完了する確率。 

en-route reliability 

3440 

固有信頼度 

設計規格に従って使用する場合に,その設計形態に潜在する信頼度。 inherent reliability 

3450 

予測信頼度 

設計上の考察及びその部品の意図した使用条件における信頼度から

推測したアイテムの信頼度。 

predicted reliability 

3460 

操縦士所見 

単なる情報として,運航乗務員が航空日誌に記入した諸事項。 

pilot remark 

3470 

接近取外し 

他の構成部品に容易に接近できるようにするだけの目的で,アイテ

ムを取り外すこと。装備態様のため,別の方法ではその構成部品に

容易に接近することが不可能か実際的ではない場合の取外し。 

access removal 

3480 

流用取り下ろし 

他の航空機又はアイテムの要求を満たすために行うアイテムの取り

下ろし。 

cannibalization removal,  
parts shortage removal,  

background image

16 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

robbery 

3490 

状態分析取り下
ろし 

規定の時間で,アイテムの使用性の状態を確認するだけの目的でア

イテムを取り下ろすこと。 

condition analysis 

removal 

3500 

確認取り下ろし 

取り下ろしの正当性を実証する故障又は欠陥を発見した場合の取り

下ろし。 

confirmed removal 

3510 

エンジン本体整
備取り下ろし 

次のどちらかの事項のために行うエンジンの取り下ろし。 

(1) 何らかの基本原因 (1270) 
(2) エンジン本体について製造業者が規定した所要の整備作業。 

basic engine removal 

3520 

エンジン計画取
り下ろし 

計画運転時間に達した時点又はその直後に行うエンジンの取り下ろ

し。 

engine predefined 

removal,  

engine planned removal 

3530 

エンジン早期取
り下ろし 

エンジン装着時に設定した計画運転時間に達する前に行うエンジン

の取り下ろし。 

engine premature 

removal 

3540 

工場送りエンジ
ン取り下ろし 

エンジン取り下ろしが,その後のエンジン整備(再装着前に実施す

る。)で次の作業のどちらか一つを必要とする場合は,“工場送り”

として区分する。 

(a) エンジン主要部結合フランジの分離。 

備考 出荷のためだけのフランジの分離は,その後で内部整備

を行わないときは,“工場送り”とはしない。 

(b) ディスク,ハブ又はスプールの取外し。 

engine shop visit  

removal 

3550 

エンジン計画外
取り下ろし 

継続運用が不可能とみなされるエンジンの取り下ろし。 

備考 他のエンジン取り下ろしは,すべて“計画どおり”であ

る。 

engine unplanned 

removal 

3560 

異物損傷取り下
ろし 

鳥,石,ひょう若しくは破片の衝突又は吸い込みによって生じる,

航空機のあらゆる部分の損傷に基づくアイテムの取り下ろし。 

foreign object damage 

(FOD) removal 

3570 

高温部検査取り
下ろし 

あらかじめ定めた時間又はサイクル限界で,高温部アイテムの検査

及び修復のために行うアイテムの取り下ろし。 

hot section inspection 

removal 

3580 

正当な取り下ろ
し 

欠陥又は故障を発見した場合の取り下ろし。この欠陥又は故障が,

取り下ろしの理由であることを実証するかしないかにかかわらな

い。 

justified removal 

3590 

整備便宜取り下
ろし 

アイテムの寿命が既定の限界に近づくか到達した結果,及び機能不

良,欠陥又はその疑いがあるものの結果を除いたすべての理由によ

って行う取り下ろし。 

maintenance convenience 

removal 

3600 

強制指令取り下
ろし 

航空局が必す(須)と区分した処置を実施するために行うアイテム

の取り下ろし。 

mandatory directive 

removal 

3610 

改修取り下ろし 

改修を実施するだけのために行うアイテムの取り下ろし。 

modification removal 

3620 

オンコンディシ
ヨン取り下ろし 

オンコンディション検査又は試験(2720参照)の結果,必要となっ

たアイテムの取り下ろし。 

on-condition removal 

3630 

取り下ろし理由 

アイテムの取り下ろしについて,最初に示した理由。 

reason for removal 

3640 

寿命制限部品取
り下ろし 

アイテムの寿命制限部品を交換するために行うそのアイテムの取り

下ろし。 

restricted parts removal,  
life limited removal 

3650 

計画取り下ろし 

アイテムの寿命が,既定の限界に近づくか到達した結果行うそのア

イテムの取り下ろし。 

scheduled removal,  
time removal 

3660 

計画整備取り下
ろし 

体系的検査,検出,摩耗アイテムの交換,調整,校正,清浄化など

によって,アイテムを使用可能状態に維持するために,定められた

間隔で整備を実施する際に行うアイテムの取り下ろし。 

scheduled maintenance 

removal 

3670 

工場点検取り下
ろし 

工場内でアイテムを特定的・機能的に点検するために行うそのアイ

テムの取り下ろし。 

shop check removal,  
bench check removal 

3680 

時間差取り下ろ
し 

多数のアイテムを使用している場合,同時取り下ろしの可能性又は

必要性を減らすように行うアイテムの取り下ろし。 

time stagger removal 

background image

17 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

3690 

故障探求取り下
ろし 

機能不良が続くかどうかを確認するだけのために,アイテムを取り

下ろし,他のアイテムと交換する場合の取り下ろし。 

troubleshooting removal 

3700 

未確認取り下ろ
し 

取り下ろしの正当性を実証する欠陥又は故障を発見していない場合

(その他の欠陥又は故障を発見することがあっても)のアイテムの

取り下ろし。 

unconfirmed removal 

3710 

非正当取り下ろ
し 

欠陥又は故障を発見していない場合の取り下ろし。 

unjustified removal 

3720 

計画外取り下ろ
し 

機能不良,欠陥又はその疑いがあるものの結果行うアイテムの取り

下ろし。 

unscheduled removal 

3730 

修理 

故障した部品又は損傷を受けた部品を,交換又は一連の処理をする

ことによって,アイテムを使用可能なものにすること。 

repair,  
rehabilitate 

3740 

交換 

何らかの理由で,アイテムを取り外して,その跡に他のアイテムを

装着すること。 

replace,  
substitute 

3750 

整備性要求事項 

アイテムの設計が満足させるべき所要の整備特性(定性的若しくは

定量的,又はその両方で表した特性)の包括的記述。 

maintainability 

requirement 

3760 

整備資財 

運用環境にあるアイテムを整備及び支援するために使用できる施

設,地上支援器材,要員,予備部品,消耗品及び資金。 

maintenance resources 

3770 

修復 

アイテムを特定の基準に戻すために必要な作業(機上又は機外)。 

備考 修復は,単一部品の清浄化又は交換から完全オーバホー

ルまで多様である。 

restoration 

3780 

ならし 

アイテムの特性を安定させるため,作動させること。 

run-in,  
burn-in 

3785 

安全寿命 

規定の寿命限界以前に改修するか,使用から外さなければならない

アイテムに適用する期間。経年によって生じる故障の可能性によっ

て決定する。 

safe life 

3790 

サービスブリテ
ン, 
技術通報 

改修の勧告,部品の交換,特別の検査・点検,現寿命限界の低減又

は初度寿命限界の設定,及び一つのエンジン型式から他のエンジン

型式への変換などについて,航空会社に通知するために,製造業者

が発行する唯一の文書。 

参考 ATA Specification No.100には,この文書について推奨す

る内容が記載されている。 

service bulletin (SB)  

3800 

サービス 

アイテムの設計で意図した固有の運用能力を維持するために行うあ

らゆる補充行為。 

servicing 

3810 

(エンジン)停止 訓練又は正規の運転手順以外の何らかの理由によって,エンジンの

運転を止めること。 

shutdown 

3820 

(エンジン)飛行
中停止 

航空機が飛行しているとき,又は飛行状態に入ろうとしたときのす

べての場合に起こるエンジンの停止。 

inflight shutdown 

3830 

運用ソフトウェ
ア 

機上系統に常備しているすべてのソフトウェア。 

operational software 

3840 

支援ソフトウェ
ア 

運用ソフトウェア又は関連ハードウェアの開発,実証,確認及び修

正に使用するすべてのソフトウェア。 

support software 

3850 

航空機地上滞留
予備部品, 
AOG予備部品 

“1080航空機地上滞留”を参照。 

aircraft on ground (AOG) 

spare 

3860 

緊急予備部品 

予備部品に対する要求を処理するための優先度の指定。飛行中止寸

前又は作業中止寸前であることを示す。 

critical spare 

3870 

至急予備部品 

予備部品に対する要求を処理するための優先度の指定。納期が見積

り又は公表したものより短いことを示す。 

参考 ATAが発行しているWorld airlines & suppliers guideには,

次の記事がある。 

expedite spare 

background image

18 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

優先度の指定 

供給業者出荷目標 

AOG(航空機地上滞留) 

4時間以内 

critical(緊急) 

24時間以内 

expedite(至急) 

7暦日以内 

3880 

優先予備部品 

補充のための現用優先予備部品として推奨するアイテム。このアイ

テムは,理由のいかんにかかわらず優先させてもよいが,通常早期

の適用箇所で使用していたもの以外のアイテムとする。 

preferred spare 

3890 

完成予備部品 

アイテムをその固有の位置に合わせるのに必要な程度以外に,部品

の追加又は組立てをしないでも,航空機に取り付けることができる

程度まで組み立てられているアイテム。 

ready spare 

3900 

予備部品保有数 

オーバホール,修理又は修整のため,航空機から取り下ろしたアイ

テムと交換するために,航空機に装備しているアイテムとは別に保

有する個別アイテムの数量。 

spares float 

3910 

予備部品の範囲 

部品の番号又は品名によって個別に識別した異なるアイテムの全

数。個別アイテムの数量には言及しない。 

spares range 

3920 

整備要目 

実施しなければならない作業の内容及び実施時期を明確にしたも

の。 

maintenance 

specification,  

maintenance 

requirements 

3930 

整備規程 

航空運送事業者の整備プログラムを設定し,機体,系統,エンジン

及び必要な場合は構成部品の時間管理プログラムを含む文書で,運

輸大臣の認可を得た文書。この文書は,航空運送事業者が作成し,

運輸大臣が認可して初めて公的なものとなる。この文書は,定期及

び不定期航空運送事業において,各型式の航空機が運用を開始する

前に,各航空運送事業者が別々に認可を得なければならない。 

(aircraft maintenance) 

operations 
specification 

3940 

構造修理マニュ
アル 

航空機の一次及び二次構造の識別並びに修理に関する図解説明的情

報を記載したマニュアル。このマニュアルは,製造業者又は運航者

が開発した修理手順を運航者に示す。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

structural repair manual 

(SRM)  

3950 

非重要構造 

構造上重要なアイテムではないと判断された構造。“非重要構造”

は,区分された境界内で,外部及び内部両方の構造について定める。 

other structure 

3960 

部分組立品 

個々に交換可能な部品(単数又は複数)を含み,全体としても交換

可能な組立品又は構成部品の一部を形成する2個以上の部品。 

備考 関連用語の関係については,付図1参照。 

subassembly 

3970 

(機材性)代替機
材 

最初に指定した航空機が機材上の問題に遭遇したとき,代わりの型

式の航空機を指定すること。 

参考 運航者の中には,型式にかかわらず代わりの航空機の指

定が,機材の代替であるという意見の者もいる。 

(technical) substitution 

equipment 

3980 

部分系統 

系統の運用完全性に寄与する,その系統の主要機能構成部分。 

備考 関連用語の関係については,付図1参照。 

subsystem 

3990 

更新 

古いアイテムを最終的に使用から外すようにするとき,古いアイテ

ムを新アイテムに“更新”するという。技術資料に関しては,“更新”

は,刊行物のすべて又はどこか一部の除去及び改訂版の発行を意味

する。 

supersede 

4000 

供給業者 

航空輸送産業で使用する製品を売る組織体。製品には,予備部品,

情報及び電子データ処理要求事項を含むことがある。 

supplier,  
vendor 

4010 

余剰 

通常の運航を支援するための予測在庫要求事項を満足するのに必要

な量を超えるアイテムの特定量を示す。 

surplus 

4020 

系統 

特定の機能を果たすように配置した,相互に関係するアイテムの組system 

background image

19 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

合せ。 

備考 関連用語の関係については,付図1参照。 

4030 

系統構成図マニ
ュアル 

全系統の作動を説明する,航空機の系統及び部分系統に関する構成

図を記載したマニュアル。このマニュアルは,配線図マニュアルに

代わるものではない。 

system schematics 

manual (SSM)  

4040 

離陸断念 

何らかの理由で断念しなければならない離陸。 

aborted takeoff,  
abandoned takeoff 

4050 

機材性 

用語に修飾語“機材性”を使用したものは,用語の意味を“機材運

用”分野に限定する。ここに“機材運用”とは,航空会社の整備及

び技術部門の範囲(それらと製造業者の技術及びサービス部門との

インタフェースを含む。)に入る分野と定義する。 

technical 

4060 

促進試験, 
加速試験 

アイテムのストレス反応を観察するのに要する時間を短縮するた

め,又は定められた時間内にこの反応を拡大するため,適用ストレ

スレベルを標準状態での規定値を超えるように選定する試験。促進

試験が有効であるためには,その試験が故障の基本モード及び(若

しくは)メカニズム,又はそれらの相対的波及度を変えてはならな

い。 

accelerated test 

4070 

非破壊試験 

被試験アイテムの機能又は使用性に全く影響を与えない試験。 

non-destructive test 

4080 

敷居値 

その値で,ある特定の水準又は方法の初回検査を行うことが望まし

い運用パラメータ(飛行サイクル,飛行時間など)の特定値。 

threshold 

4090 

時間, 
タイム 

飛行時間,運航サイクル,着陸回数などの寿命測定の適切な単位。 time 

4100 

実整備所要時間 

アイテムについて,予防及び/又は修正整備作業を実際に行ってい

る時間。 

active maintenance time 

4110 

平均飛行時間 

一定期間中の飛行時間数と同じ期間中の出発数との比。 

average trip time 

4120 

飛行時間 

(a) 空中時間,すなわち,車輪が滑走路を離れてから車輪が滑走

路に着くまでの時間,又は 

(b) ブロック時間,すなわち,車輪止めを外してから車輪止めを

かけるまでの時間。 

参考 FAA Regulation (FAR 1.1) では,飛行時間をブロック時間

と定義し,他方,European Regulation (J. A. R. 1.1) では,

飛行時間を空中時間と定義している。用語“飛行時間”

を使用するとき,又は飛行時間値を引用するときは,適

用する定義を示さなければならない。 

flight time,  
flying (airborne) hours 

4130 

社内納期 

運航者自身の施設内で完成すべき作業について,要求から完了まで

の最大暦日数。 

in-house lead time 

4140 

導入準備納期 

顧客の導入準備注文書を受領してから出荷までの期間について,供

給業者が見積もった最大暦日数。 

initial provisioning lead 

time 

4150 

標準作業時間 

特定の作業に割り当てられた時間。 

job standard time,  
target time 

4160 

平均整備所要時
間 

計画又は/及び計画外整備所要時間の分布の統計的平均値。一定期

間中の計画又は/及び計画外整備時間数の合計を,同じ期間中の計

画総整備作業数又は/及び計画外総整備作業数で割ったものは,平

均計画整備所要時間 (Ms) 又は平均計画外整備所要時間 (Mu) [及び

平均整備所要時間 (M) ]の推定値である。 

mean maintenance time 

4170 

平均作業時間 

特定の作業を多数回実施するのに要した作業時間の合計を,実施回

数で割ったものに等しい標準的作業時間。 

mean task time 

4180 

作動時間 

装備品がその意図する機能を果たしている時間。 

operating time 

4190 

再注文納期 

顧客の在庫補充注文書を受領してから,注文どおりの補充量を出荷

するまでの期間について,供給業者が必要とする最大暦日数。 

reorder lead time 

background image

20 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

4200 

作業経過時間 

指定作業の開始から完了までの暦時間。 

task elapsed time 

4210 

総使用時間 

アイテムが新品のときから累積した運用時間。 

total time 

4220 

ターンアラウン
ドタイム 

航空機を再び運航するための修理,サービス若しくは点検に必要な

時間,又は整備施設がアイテムを受領してから支給,出荷又は再使

用のどれか該当するものに適応可能にするまで,規定の作業を完了

するのに必要な総暦日数。 

turnaround time 

4230 

オーバホール間
隔 

アイテムが運用を許される最長時間で,オーバホールから次のオー

バホールまでの間隔。 

time between overhauls 

(TBO) ,  

overhaul period 

4240 

装着後使用時間 

特定アイテムの最寄りの装着時からの累積時間。 

time since installation 

(TSI)  

4250 

オーバホール後
使用時間 

特定アイテムの最寄りのオーバホールからの累積時間。 

time since overhaul 

(TSO)  

4260 

容量トンキロメ
ートル 

一定期間中に,航空機の評価容量(トンで表す。)と有償飛行で飛行

したキロメートル数(大圏距離で表す。)との積。 

capacity ton kilometers 

4270 

生産トンキロメ
ートル 

無償飛行によって生じた相当トンキロメートルに,容量トンキロメ

ートルを加えて算出した数値。 

production ton 

kilometers 

4280 

トレードオフ 

一つの特性の程度を得るため,他の特性の程度と入れ替える方法。

すなわち,ある条件でより高い性能を得るため,信頼性の程度を犠

牲にしてもよいことがある。整備に対しては,より高い能力を得る

ため,性能の程度を犠牲にしてもよいことがあり,また,これらと

逆の場合もある。 

参考 競合する要因の間の折り合いをとり,最適解決を決める

こと(JIS Z 8115参照)。 

trade-off 

4290 

トラブル 

あらゆる機能不良,故障若しくは欠陥又はその疑いがあるもの。 

trouble 

4300 

故障探求 

体系的点検又は解析手段によって,装備品の機能不良又は破損につ

いて箇所を特定し,診断すること。 

troubleshooting 

4310 

(機材性)飛行引
返し 

機上のあらゆるアイテムの機能不良又は疑わしい機能不良の結果,

航空機が元の空港に戻ること。 

備考 “飛行引返し”は,“飛行中断” (2390) の特殊な場合で

ある。 

(technical) air turn back, 

return to station 

4320 

(機材性)地上引
返し 

航空機がブロックを離れ,機材面の理由によって離陸滑走を始める

前に戻るとき,地上引返しとなる。 

備考1. 離陸滑走を始めたが,航空機が離陸しないで戻るとき,

その結果は“離陸断念” (4040) となる。 

2. “地上引返し”は,“地上中断” (2400) の特殊な場合

である。 

(technical) ground turn 

back 

4330 

型式(かたしき) 航空機又は装備品に対して,運輸大臣が行う型式証明又は型式承認

で与えられる固有の呼び方。それは,最高レベルの同一性を証明す

る。 

備考 “型式”は,モデル,シリーズ,マーク,バージョンそ

の他の適切な小区分に分けることもある。 

type 

4340 

MEL使用数 

MELを使用した事例数。 

備考 航空機が,不作動アイテム又は100%は作動していないア

イテムがある状態で出発するとき,MELを使用し,この

ような出発は運航者のMELによって許容される。 

このような出発が,100%は作動していないアイテムを2個以上もつ

状態で行われるときは,MELを1出発当たり2回以上使用したこと

になる。 

minimum equipment  

list usage,  

dispatch inoperative 

equipment list usage 

4350 

航空機稼働率 

運用中の航空機1機(特定の航空機群の中の)当たりの毎日の平均aircraft utilization,  

background image

21 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定 義 

対応英語(参考) 

飛行時間。 

備考 これは,報告期間中に航空機群が累積した総飛行時間(空

中)を,同り期間運用した航空機日数で割って算出する。 

また,稼働率は,1年当たりの飛行時間で表すこともある。 

utilization 

4360 

摩耗 

経年に伴い故障率の増加を生じる劣化の過程。 

wear-out 

4370 

重量重心マニュ
アル 

重量重心手順の解析及び設定のために,航空会社が必要とするすべ

ての重量重心データを記載したマニュアル。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

weight and balance 

manual (WBM)  

4380 

配線図マニュア
ル 

整備に必要な航空機用電気及び電子配線図すべてを記載したマニュ

アル。このマニュアルはまた,装備品(電気),電線及び装着につい

ての表を含む。 

参考 ATA Specification No.100には,このマニュアルについて

推奨する内容が記載されている。 

wiring manual (WM)  

4390 

(整備検査中の)
検査指摘事項 

整備検査中に認めた不具合の結果を書き留めた文書。 

inspectlon write-ups 

(during maintenance 
inspection)  

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22 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

付図1 

23 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

定義 

系統 (4020) 

特定の機能を果たすように配置した,相互に関係するアイテムの組合せ。 

部分系統 (3980) 

系統の運用完全性に寄与する,その系統の主要機能構成部分。 

組立品 (1200) 

特定の機能を果たすために結合され,分解しても意図したように使用できる一

群の部品,部分組立品又はそれらの組合せ。 

備考 組立品と部分組立品との区別は,必ずしも厳密ではない。ある場合に

組立品でも,他の場合には部分組立品であって,一つの組立品の一部

を構成することもある。 

部分組立品 (3960) 

個々に交換可能な部品(単数又は複数)を含み,全体としても交換可能な組立

品又は構成部品の一部を形成する2個以上の部品。 

構成部品 (1360) 

系統の作動に必要な特有の機能を果たす独立部品,部品の組合せ,部分組立品

又はユニット(ユニットと類義語)。 

部品 (3070) 

1個,又は通常,分解すれば意図した使用ができなくなる結合した2個以上の

もの。 

24 

W 0131-1991  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

平成元年度航空規格原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

竹 中 規 雄 

日本大学理工学部 

(副委員長) 

播 磨 克 彦 

富士重工業株式会社社航空機工場YXX準備室 

太 田 信一郎 

通商産業省機械情報産業局航空機武器課 

伊 東   厚 

工業技術院標準部機械規格課 

北 田 彰 良 

運輸省航空局技術部検査課 

結 城 昭 治 

海上保安庁装備技術部 

石 川 安 男 

防衛庁装備局調達補給室 

山 根 晧三郎 

科学技術庁航空宇宙技術研究所 

久木田 実 守 

社団法人日本航空技術協会 

白 浜 洋 海 

日本航空株式会社技術研究所 

福 西 嘉 夫 

全日本空輸株式会社整備本部技術部 

山 内   清 

株式会社日本エアシステム整備本部技術部 

藤 嶋 敏 夫 

航空規格調査会 

前 田 辰 三 

三菱重工業株式会社名古屋航空機製作所 

足 立 三 郎 

川崎重工業株式会社航空機事業本部 

池 山 和 生 

石川島播磨重工業株式会社航空宇宙事業本部 

植 田 隆 之 

住友精密工業株式会社航機技術部 

(主査) 

本 間 邦 彦 

三菱電機株式会社鎌倉製作所 

渡 辺   繁 

株式会社東芝小向工場 

司 馬 康 男 

株式会社島津製作所航空機器事業部 

幸 田 慶 治 

横浜ゴム株式会社航空部品事業部 

(事務局) 

冨 田   泉 

社団法人日本航空宇宙工業会 

浮 田 尚 家 

社団法人日本航空宇宙工業会