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日本工業規格

JIS

 T

9212

-1997

義足足部・足継手

Artificial feet and ankle joints

1.

適用範囲  この規格は,固定足部を除いた成人用義足足部(足継手,かかと高調整装置,パイプ接続

金具などを含む。以下,足部という。

)について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 0205

          メートル並目ねじ

JIS B 0207

          メートル細目ねじ

JIS S 5037

          靴のサイズ

JIS T 0101 : 1997

    福祉関連機器用語[義肢・装具部門]

JIS T 0111-1 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 1 部  試験負荷原理

JIS T 0111-2 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 2 部  試験試料

JIS T 0111-3 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 3 部  主要構造強度試験方法

JIS T 0111-4 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 4 部  主要構造強度試験の試験負荷パラメータ

JIS T 0111-5 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 5 部  その他の構造強度試験方法

JIS T 0111-6 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 6 部  その他の構造強度試験の試験負荷パラメー

JIS T 0111-7 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 7 部  試験依頼書

JIS T 0111-8 : 1997

  義肢−義足の構造強度試験−第 8 部  試験報告書

JIS Z 2101

          木材の試験方法

2.

この規格の中で,{  }  を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 0101 によるほか,次による。

(1)

組立式足部  使用に際して,標準組立方法に従って一部加工した足部。

(2)

無軸足部  果関節機能を代償する継手がなく,底屈機能を代償する足部の総称。

(3)

有軸足部  単軸足部,多軸足部及び機能足部の総称。

(4)

足継手  足部と下たい(腿)部を接続する部品。有軸足部では足継手軸を含む。

なお,足部の部品名称は,

付図 による。

3.

種類及び記号  種類及び記号は,表 のとおりとする。


2

T 9212-1997

表 1  種類及び記号

種類

構造

接続方式

記号

無 軸 足

ボルト接

NB

木部接続

NW

パイプ接

NPY

単 軸 足

木部接続

SW

パイプ接

SPY

金属接続

SM

多 軸 足

ボルト接

PB

木部接続

PW

パイプ接

PPY

4.

性能

4.1

かかと及びつま先の硬さ  歩行繰返し試験の前後に,9.1 によってかかと及びつま先の外力に対する

変形量を計測する。

4.2

足部の性能  足部は,9.2 によって歩行繰返し試験を行い,破損,変形及び動作不良などの異常があ

ってはならない。

また,試験中に異常音を生じてはならない。

4.3

かかと高調整装置及びパイプ接続金具  かかと高調整装置及びパイプ接続金具は,JIS T 0111-18

を満足しなければならない。

5.

形状・寸法

5.1

寸法  足部の寸法(

1

)

は,

図 による。

(

1

)

足部は,JIS S 5037に規定するサイズの靴が履け,歩行中に脱げてはならない。


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T 9212-1997

図 1  足部の寸法

単位 mm

サイズ

全長  (l)

21 205

±5

22 215

±5

23 225

±5

24 235

±5

25 245

±5

26 255

±5

27 265

±5

5.2

下たい(腿)部との取付け方法  ボルト接続による場合は,JIS B 0205 に規定するメートル並目ね

じの M10 を用いる。

5.3

質量  足部の質量は,表 のとおりとする。

表 2  足部の質量

区分

質量 g

備考

650

以下  くるぶしブロック,取付けボルト及び座金を除

く。

無軸足部

900

以下  パイプ接続式,接続金具を含む。

900

以下  木部接続式,金属接続式

単軸足部

1 000

以下  パイプ接続式,かかと高調整装置を含む。

多軸足部 1

000

以下

6.

外観  外観は,次のとおりとする。

(1)

かかと,つま先及び目に触れる部分に用いるプラスチックは,著しい変色を生じてはならない。

(2)

足部の表面にきず,汚れ及びさびがあってはならない。

(3)

キール,くるぶしブロックなどにひびがあってはならない。

7.

材料  材料は,無毒性で,不快な臭気がなく,耐湿性がなければならない。

(1)

木材  木材は,割れ,腐れ,虫食い,反り,くるいなどの欠陥がなく,含水率(

2

)

が 15%以下でなけれ

ばならない。

(

2

)

  含水率は,JIS Z 2101による。

なお,電気式水分測定器によって行ってもよい。

(2)

ゴム  ゴムは,使用箇所に十分耐えるように調整し,組成は均一なものでなければならない。

(3)

ねじ  ねじは,JIS B 0205JIS B 0207 に規定するメートル並目ねじ及びメートル細目ねじを用いなけ

ればならない。


4

T 9212-1997

(4)

その他の材料  金属材料,プラスチック,皮革,縫糸,布ベルトなどの材料は,使用目的に耐えるも

のでなければならない。

8.

試験場所の状態  試験場所の状態は,温度 20±10℃,湿度 (65±30) %の室内とする。

9.

試験方法

9.1

外力に対する変形量  かかと及びつま先に外力を与えて変形量を試験する場合は,図 に示す角度

に足部を保持し,そのままの状態で下方へ一定速度で平行移動し,床面へかかと,若しくはつま先を押し

つけ,かつ,垂直荷重及び変位を検出することができる装置(例えば,一般材料試験用圧縮試験機)を用

いて行う。

(1)

垂直荷重は,600N {60kgf}  とし,所要値に達した後,直ちに除荷する。

(2)

負荷及び除荷速度は,毎分 100mm とする。

(3)

足部は,

図 の方法によって取り付け,

θ

は 20

°

φ

は 15

°

とする。

(4)

床面は,リノリウムなど滑りやすい材料とする。

(5)

つま先及びかかとへの荷重は,それぞれ 1 回限りとする。

(6)

垂直荷重が作用し始めたときから,600N {60kgf}  に達するまでの変位を読み取り,つま先及びかかと

に与える外力に対する変形量とする。

図 2  足部保持角度

9.2

歩行繰返し試験  健康人の足関節及び足部の動きに類似し,かつ,歩行時に作用するのと同等の負

荷が作用する立脚相と,負荷が作用しない遊脚相からなる周期をもつ装置を用いて行う。装置の一例を

3

に示す。


5

T 9212-1997

図 3  歩行繰返し試験装置(一例)

試験は,次のとおりとする。

(1)

かかと接地時に,下たい長軸が鉛直線となす角度を 20

°

とする。

(2)

つま先離れ時に,下たい長軸が鉛直線となす角度を 25

°

とする。

(3)

繰返し周波数(

3

)

は 1Hz 以下とする。

(

3

)  1

周期における立脚相と遊脚相の時間配分は,3 : 2とするのが望ましい。

(4)  1

周期に加わる垂直負荷は,原則として

図 に示す波形を基準とする。ただし,負荷パターンが変形

した場合には,基線と負荷パターンで囲む力積が,基本の力積より 20%を超えてはならない。

図 4  垂直荷重

(5)

繰返し試験回数は,100 万回とする。

(6)

繰返し試験中に,適当な休止期間を置いてもよい。

(7)

足部には,靴及び靴下を装着してはならない。

(8)

組立式足部は,試験終了時に皮革カバーをはがして,後方バンパなど内部構造に異常がないことを確

認する。

10.

検査

10.1

抜取検査  抜取検査は,9.19.2 について行い,4.5.及び 7.の規定に適合しなければならない。


6

T 9212-1997

なお,この場合の抜取方式及び合否判定方式は,受渡当事者間の協定による。

10.2

全数検査  全数検査は,目視によって行い,6.の規定に適合しなければならない。

11.

包装  防水,防食効果のあるものとし,運搬中並びに保存中に損傷しないよう包装を行わなければな

らない。

12.

製品の呼び方  製品の呼び方は,規格名称,種類,サイズ,左右の別,かかとの高さ(

4

)

による。

(

4

)

かかと高調整装置のついた足部では,かかと高さを省略してもよい。

13.

表示

13.1

製品の表示  足部には,見やすい箇所に,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならな

い。

(1)

製造年月(義肢部品製造業者による。)又はその略号

(2)

義肢部品製造業者名又はその略号

13.2

包装の表示  次の事項を記入した表示をしなければならない。ただし,かかと高調整装置及びパイ

プ接続金具を別に取り付ける構造の足部では,*印を除く事項を表示しなければならない。

(1)

規格名称

(2)

種類*

(3)

サイズ*

(4)

左右の別*

(5)

かかとの変位量*

(6)

かかとの高さ(

4

)*

(7)  JIS B 0205

JIS B 0207 に規定するメートル並目ねじ及び細目ねじ以外のねじ部品を用いた場合には,

ねじの径とピッチ

(8)

製造年月(義肢部品製造業者による。

)又はその略号

(9)

義肢部品製造業者名又はその略号


7

T 9212-1997

付図 1  足部の各部の名称


8

T 9212-1997

JIS T 9212

義足足部・JIS T 9213 義足ひざ(膝)部改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

加倉井  周  一

東京大学医学部付属病院

相  川  孝  訓

国立身体障害者リハビリテーションセンター

秋  山  昌  英

株式会社小原工業

川  村  一  郎

川村義肢株式会社

久  保      茂

東京都補装具研究所

高  橋  一  史

株式会社啓愛義肢材料販売所

中  川  昭  夫

兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所

西  岡  研  一

株式会社今仙技術研究所

別  当  有  光

株式会社高崎義肢

森  本  正  治

労災リハビリテーション工学センター

安  達  俊  雄

通商産業省機械情報産業局

冨  岡      悟

厚生省社会・援護局

朝  倉  健太郎

東京大学工学部

古  市  正  敏

通商産業省工業技術院標準部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

木  村  嘉四郎

社団法人日本リハビリテーション医学会