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T 8157:2018  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 種類 2 

4.1 PAPRの種類  2 

4.2 ろ過材の種類  2 

5 性能 2 

5.1 漏れ率  2 

5.2 粒子捕集効率  3 

5.3 面体形PAPRの面体内圧  3 

5.4 ルーズフィット形PAPRの最低必要風量  3 

5.5 騒音レベル  3 

5.6 面体形PAPRの電動ファンを停止した状態における性能  3 

5.7 しめひも取付部分及びしめひもの強度 4 

5.8 連結管取付部分及び連結管の強度 4 

6 外観及び構造  4 

6.1 外観  4 

6.2 構造の一般事項  4 

6.3 形状による区分におけるPAPRの構造  5 

6.4 各部の構造  9 

7 材料 10 

8 試験 11 

8.1 漏れ率試験  11 

8.2 粒子捕集効率試験  15 

8.3 面体内圧試験  16 

8.4 ルーズフィット形PAPRの最低必要風量試験  17 

8.5 騒音レベル測定  18 

8.6 吸気抵抗試験  19 

8.7 排気抵抗試験  20 

8.8 排気弁の作動気密試験  20 

8.9 二酸化炭素濃度上昇値試験  21 

8.10 しめひも取付部分及びしめひもの強度試験  22 

8.11 連結管取付部分及び連結管の強度試験  23 

9 表示 24 

9.1 PAPR 24 


 

T 8157:2018 目次 

(2) 

ページ 

9.2 ろ過材  24 

9.3 PAPRの包装  24 

10 取扱説明書  24 

10.1 PAPR  24 

10.2 ろ過材  25 

附属書A(参考)公称稼働時間の求め方  26 

 

 


 

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(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本

保安用品協会(JSAA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正

した日本工業規格である。これによって,JIS T 8157:2009は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

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電動ファン付き呼吸用保護具 

Powered air purifying respirator for particulate matter 

 

適用範囲 

この規格は,事業場その他の場所において,空気中に浮遊する粒子状物質(以下,粉じんなどという。)

を吸入することによって,人体に有害な影響を及ぼすおそれがある環境で用いるろ過式の電動ファン付き

呼吸用保護具(以下,PAPRという。)について規定する。 

この規格は,通常,PAPRの電動ファンが正常に作動する状態について規定している。ただし,面体形

PAPRについては,使用中に電池の消耗などによって電動ファンが停止したときに安全な場所に移動する

場合,及び故意に電動ファンを止めて作業を行う必要がある場合に,ろ過式呼吸用保護具として継続使用

することを想定している。 

警告1 酸素欠乏環境では使用できない。 

警告2 有毒なガス又は蒸気若しくは揮発性のミストが存在する場所では使用できない。 

警告3 電気機械器具として防爆構造であることが証明されたPAPRでない場合は,爆発の危険性の

ある環境では使用できない。 

警告4 粉じんなどの種類及び濃度に適したPAPRを選択する必要がある。 

適切な呼吸用保護具を選択するための基準は,JIS T 8150で規定している。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 1509-1 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第1部:仕様 

JIS T 8001 呼吸用保護具用語 

JIS T 8150 呼吸用保護具の選択,使用及び保守管理方法 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 8001によるほか,次による。 

3.1 

最低必要風量 

ルーズフィット形PAPRでフード又はフェイスシールドへ送る風量について,この規格で規定する最低

の風量。 

3.2 

公称稼働時間 

使用電源が電池であるPAPRにおいて,所定の電池を接続し,通常の室内(特に多量の粉じんなどが存


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在しない環境)で作動した場合,面体形PAPRでは面体内圧が,ルーズフィット形PAPRでは風量が,そ

れぞれ規格値の範囲を継続して維持できる稼働時間として製造業者が公表する値。 

3.3 

面体等 

面体,フェイスシールド及びフードの総称で,主として呼吸保護の目的で顔面に着けるもの。 

注記 JIS T 8001では,面体,フェイスシールド,フード及びマウスピースの総称と規定されている

が,PAPRには,マウスピースを使用するものはない。 

3.4 

通気抵抗測定装着具 

吸気抵抗,排気抵抗などを測定する試験において,試料とする面体形PAPRの面体を装着するためのも

ので,通気口及び圧力測定口をもつもの。 

 

種類 

4.1 

PAPRの種類 

PAPRの種類は,形状,電動ファンの性能及び漏れ率によって次のとおり区分する。 

a) 形状による区分 使用する面体等の種類によって,面体形とルーズフィット形とに大別し,それぞれ

隔離式及び直結式に区分する。各区分に使用する面体等の種類は,表1のとおりとする。 

 

表1−形状による区分 

形状による区分 

面体等の種類 

面体形 

隔離式 

全面形面体 

半面形面体 

直結式 

全面形面体 

半面形面体 

ルーズフィット形 

隔離式 

フード 

フェイスシールド 

直結式 

フード 

フェイスシールド 

 

b) 電動ファンの性能による区分 PAPRは,試験における呼吸条件に応じて大風量形及び通常風量形に

区分する。 

c) 漏れ率による区分 PAPRは,その漏れ率によってS級,A級及びB級に区分する(表2参照)。 

4.2 

ろ過材の種類 

PAPRに用いるろ過材の種類は,試験粒子の種類によってPLタイプとPSタイプとに大別し,その粒子

捕集効率によって区分する(表3参照)。 

 

性能 

5.1 

漏れ率 

PAPRの漏れ率は,8.1によって試験したとき,表2に適合しなければならない。 

 


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表2−PAPRの漏れ率 

漏れ率による等級 

漏れ率 

S級 

 

0.1 以下 

A級 

 

以下 

B級 

 

以下 

 

5.2 

粒子捕集効率 

ろ過材の粒子捕集効率は,8.2によって試験したとき,表3に適合しなければならない。 

 

表3−ろ過材の粒子捕集効率 

ろ過材の種類 

粒子捕集効率 

 

試験粒子 

試験粒子 

による区分 

粒子捕集効率 

による等級 

PLタイプ 

PL3 

99.97 以上 

フタル酸ジオクチル(DOP)粒子 

PL2 

99.0 

以上 

PL1 

95.0 

以上 

PSタイプ 

PS3 

99.97 以上 

塩化ナトリウム(NaCl)粒子 

PS2 

99.0 

以上 

PS1 

95.0 

以上 

 

5.3 

面体形PAPRの面体内圧 

面体形PAPRの面体内圧は,8.3によって試験したとき,式(1)に適合しなければならない。 

なお,手動の流量調節機能が付いている場合は,その機能によって調節可能な範囲の最小風量及び最大

風量のいずれの状態においても式(1)に適合しなければならない。 

0 (Pa)<PF<400 (Pa)  (1) 

ここに, 

PF: 面体形PAPRの面体内圧(Pa) 

5.4 

ルーズフィット形PAPRの最低必要風量 

ルーズフィット形PAPRの最低必要風量は,8.4によって試験したとき,表4に適合しなければならない。 

 

表4−ルーズフィット形PAPRの最低必要風量 

形状による区分 

電動ファンの性能 

による区分 

最低必要風量 

L/min 

ルーズフィット形 

大風量形 

138 

通常風量形 

104 

 

5.5 

騒音レベル 

PAPRの騒音レベルは,8.5によって試験したとき,80 dB(A) 以下でなければならない。 

5.6 

面体形PAPRの電動ファンを停止した状態における性能 

5.6.1 

吸気抵抗 

面体形PAPRは,電動ファンを停止した状態において,8.6によって試験したとき,吸気抵抗が160 Pa

以下でなければならない。 

5.6.2 

排気抵抗 


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面体形PAPRは,電動ファンを停止した状態において,8.7によって試験したとき,排気抵抗が80 Pa以

下でなければならない。 

5.6.3 

排気弁の作動気密 

排気弁は,8.8によって試験したとき,次のいずれにも適合しなければならない。 

a) 空気を吸引したとき,直ちに内部減圧を示す。 

b) 減圧後,放置してから常圧に戻るまでの時間が,15秒以上。 

5.6.4 

二酸化炭素濃度上昇値 

面体形PAPRは,電動ファンを停止した状態において,8.9によって試験したとき,二酸化炭素濃度上昇

値は,2.0 %以下でなければならない。 

5.7 

しめひも取付部分及びしめひもの強度 

面体のしめひも取付部分及びしめひもは,8.10によって試験したとき,破断又は離脱する力が表5に適

合しなければならない。 

 

表5−しめひも取付部分及びしめひもの強度 

面体の種類 

破断又は離脱する力 

全面形面体 

50 以上 

半面形面体 

25 以上 

 

5.8 

連結管取付部分及び連結管の強度 

連結管取付部分及び連結管は,8.11によって試験したとき,破断又は離脱する力が表6に適合しなけれ

ばならない。 

 

表6−連結管取付部分及び連結管の強度 

形状による種類 

破断又は離脱する力 

面体形 

100 以上 

ルーズフィット形 

 50 以上 

 

外観及び構造 

6.1 

外観 

PAPRの外観は,次による。 

a) 亀裂,汚れ及び異常なゆがみがあってはならない。 

b) 各接続部は,適切に接続されていなければならない。 

c) 構成品は,適切に装着されていなければならない。 

6.2 

構造の一般事項 

構造の一般事項は,次による。 

a) 着用した状態において,着用者の作業に支障があってはならない。 

b) 作業環境中の空気をろ過材によって浄化した後,着用者の呼吸に供給できる構造でなければならない。 

c) 結合部は,漏気による呼吸保護性能の低下がないよう確実に結合していなければならない。 

d) 通常の取扱い中に受ける衝撃に対し,使用上の性能に支障を生じてはならない。 


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e) 通常の使用において,外部の構造物に接触して衝撃を受けた場合に,ろ過材が脱落しない構造でなけ

ればならない。 

f) 

着用によって異常な圧迫及び苦痛を与えてはならない。 

g) 電気回路の短絡などで生じる発熱又は発火を防止するために,ヒューズ又はそれに代わる保護回路を

備えていなければならない。 

6.3 

形状による区分におけるPAPRの構造 

形状による区分におけるPAPRの構造は,次による。 

6.3.1 

面体形PAPR 

6.3.1.1 

面体形隔離式PAPR 

面体形隔離式PAPRは,電動ファン,ろ過材,連結管,面体,排気弁及びしめひもからなり,ろ過材に

よって粉じんなどをろ過した清浄空気を電動ファンによって連結管を通して面体内に送気し,着用者の呼

気及び余剰な空気を排気弁から外気中に排出する構造とする(図1及び図2参照)。 

電動ファンが停止した場合でも,着用者自身の吸引力によって浄化された空気を吸気できる構造とする。 

 

 

図1−全面形面体をもつ面体形隔離式PAPRの例 

 


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図2−半面形面体をもつ面体形隔離式PAPRの例 

 

6.3.1.2 

面体形直結式PAPR 

面体形直結式PAPRは,電動ファン,ろ過材,面体,排気弁及びしめひもからなり,ろ過材によって粉

じんなどをろ過した清浄空気を電動ファンによって面体内に送気し,着用者の呼気及び余剰な空気を排気

弁から外気中に排出する構造とする(図3及び図4参照)。電動ファンが停止した場合でも,着用者自身

の吸引力によって浄化された空気を吸気できる構造とする。 

 

 

図3−全面形面体をもつ面体形直結式PAPRの例 

 


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図4−半面形面体をもつ面体形直結式PAPRの例 

 

6.3.2 

ルーズフィット形PAPR 

6.3.2.1 

ルーズフィット形隔離式PAPR 

ルーズフィット形隔離式PAPRは,電動ファン,ろ過材及び連結管並びにフード又はフェイスシールド

からなり,ろ過材によって粉じんなどをろ過した清浄空気を電動ファンによって連結管を通してフード内

又はフェイスシールド内に送気し,着用者の呼気及び余剰な空気を人体とフード又はフェイスシールドと

の隙間などから外気中に排出する構造とする(図5及び図6参照)。漏れ率の区分によって,次に示す警

報装置を備えていなければならない。 

− 漏れ率の区分がS級及びA級のもの:風量低下警報装置 

− 漏れ率の区分がB級のもの:風量低下警報装置又は電源警報装置 

 

 

図5−フードをもつルーズフィット形隔離式PAPRの例 


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図6−フェイスシールドをもつルーズフィット形隔離式PAPR の例 

 

6.3.2.2 

ルーズフィット形直結式PAPR 

ルーズフィット形直結式PAPRは,電動ファン及びろ過材並びにフード又はフェイスシールドからなり,

ろ過材によって粉じんなどをろ過した清浄空気を電動ファンによってフード内又はフェイスシールド内に

送気し,着用者の呼気及び余剰な空気を人体とフード又はフェイスシールドとの隙間などから外気中に排

出する構造とする(図7参照)。漏れ率の区分によって,次に示す警報装置を備えていなければならない。 

− 漏れ率の区分がS級及びA級のもの:風量低下警報装置 

− 漏れ率の区分がB級のもの:風量低下警報装置又は電源警報装置 

 


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図7−フェイスシールドをもつルーズフィット形直結式PAPRの例 

 

6.4 

各部の構造 

6.4.1 

面体等 

面体等の構造は,次による。 

a) 面体 全面形面体及び半面形面体の2種類とし,いずれも着用者の顔面に良好に密着するものでなけ

ればならない。また,着用者自身がその顔面との密着性の良否を随時容易に検査できる構造とする。

全面形面体のアイピースは,呼気によって曇りにくいものとする。 

b) フード 頭部及び首部又は肩部より下方の部分までを覆うもので,かつ,粉じんなどが侵入しにくい

構造とする。アイピースは,呼気によって曇りにくいものとする。 

c) フェイスシールド 着用者の顔全体を覆うもので,かつ,フェイスシールドの周辺部をプラスチック,

ゴムなどの頰当てなどで囲むもので,フェイスシールドの隙間から粉じんなどが侵入しにくい構造と

する。アイピースは,呼気によって曇りにくいものとする。 

6.4.2 

電動ファン 

電動ファンの構造は,次による。 

a) 電動ファンは,水,粉じんなどによって作動に支障が生じない構造でなければならない。 

b) 使用前に電動ファンの送風量を確認する方法をもっていなければならない。ただし,次の方法又は警

報装置をもつPAPRについては,その限りではない。 

− 着用した状態で面体内圧が陽圧であることを確認する方法をもつ面体形PAPR 

− 内圧低下警報装置をもつ面体形PAPR 

− 風量低下警報装置をもつルーズフィット形PAPR 

6.4.3 

排気弁 

排気弁の構造は,次による。 

a) 排気弁は,電動ファンの電源が停止した状態で使用する場合,通常の呼吸に対して,排気弁及び排気

弁座の乾湿の状態にかかわらず,確実に,かつ,鋭敏に作動しなければならない。 


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b) 排気弁は,内部の圧力と外部の圧力とが平衡している場合に,面体の向きにかかわらず,閉鎖状態を

保たなければならない。 

c) 排気弁は,外力による損傷が生じないように,覆いなどによる保護がなければならない。 

6.4.4 

連結管 

連結管の構造は,次による。 

a) 連結管は,着用者の活動を妨げないもので,かつ,着用状態において種々の状態に曲げても通気に支

障があってはならない。 

b) 連結管は,顎,腕などによる圧迫があった場合でも,通気に支障を生じてはならない。 

c) 連結管は,首部の運動に支障が生じないような長さでなければならない。 

6.4.5 

電源 

電源の構造は,次による。 

a) 電源は,電池又は外部電源とし,電圧は,着用者の身体付近においては24 V以下とする。 

b) 電源のコードは,作業中に突起物などに引っかけた場合でも,切れにくい構造でなければならない。 

c) 電池を用いるものは,作業中の衝撃などによって,電池が脱落しない構造でなければならない。 

d) 電源のコネクタは,作業中の衝撃などによって,離脱しない構造でなければならない。 

e) 使用中に,環境中の器物などへ接触した場合でも,容易に電源スイッチが切れない構造でなければな

らない。 

6.4.6 

ろ過材 

ろ過材の構造は,次による。 

a) 流入する環境空気中の粉じんなどを除去する構造でなければならない。 

b) 交換が容易で,かつ,確実に行えるものでなければならない。 

6.4.7 

警報装置 

警報装置は,次による。 

a) 内圧低下警報装置 内圧低下警報装置は,面体形PAPRに使用するもので,使用中に面体内圧が5.3

で規定する規格下限値に近づいていること又は達したことを着用者に知らせる機能をもつ。 

b) 風量低下警報装置 風量低下警報装置は,ルーズフィット形PAPRに使用するもので,使用中に送風

量が5.4で規定する最低必要風量に近づいていることを着用者に知らせる機能をもつ。 

c) 電源警報装置 電源警報装置は,使用中に電池の電圧がPAPRを有効に作動できる電圧の下限値とな

ったことを着用者に知らせる機能をもつ。 

6.4.8 

充電装置 

PAPRの電源が充電式の電池の場合,電池の充電装置の構造は,次による。 

a) 充電装置は,電池の極性を逆に接続できない構造とする。 

b) 充電中の異常な発熱を防止するために,過充電及び過電流に対する安全装置が付いていなければなら

ない。ただし,電池に安全装置が付いている場合は,その限りではない。 

6.4.9 

しめひも 

面体のしめひもは,十分な弾力及び強さをもち,長さの調節が可能な構造とする。 

 

材料 

PAPRの各部に使用する材料は,次による。 

a) 用途に適した強さ,弾性などがなければならない。 


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b) 皮膚に接触する部分に用いる材料は,皮膚に有害な影響を与えないものであり,かつ,消毒できるも

のでなければならない。 

c) 通気経路に用いる材料は,有害物質が発生しないものでなければならない。 

d) 露出する金属部は,耐食性のもの又はさび止め処理を施したものでなければならない。 

 

試験 

8.1 

漏れ率試験 

8.1.1 

試験の概要 

試験粒子を発生させたチャンバ内で,呼吸模擬装置に接続した揺動形人体模型に装着したPAPRを作動

し,チャンバ内及び吸気経路内の試験粒子濃度から漏れ率を算出する。 

8.1.2 

試験条件 

8.1.2.1 

電源 

試験に用いる電源は,PAPRの所定の電源とする。ただし,電源が充電式の電池の場合には,十分に充

電を行ったものを用いる。 

8.1.2.2 

ろ過材 

試験に用いるろ過材は,PAPRの所定の未使用品とする。 

8.1.2.3 

試験粒子の条件 

8.1.2.3.1 

種類 

試験粒子は,塩化ナトリウム(NaCl)粒子とする。 

8.1.2.3.2 

発生方法及び濃度 

NaCl粒子の発生方法及び濃度は,次による。 

a) NaCl粒子の発生は,NaCl水溶液を噴霧した後,乾燥して行う。 

b) 個数粒径分布の中央値が,0.06 μm〜0.2 μmとし,幾何標準偏差が,2.0以下でなければならない。 

c) チャンバ内において,面体等の前面近傍で,PAPRの排気流の影響を受けない場所の濃度は,12±6 

mg/m3とし,変動が±15 %の範囲内になければならない。 

8.1.2.4 

試験粒子濃度測定器 

粒子濃度測定器は,光散乱方式のもの又はこれと同等以上の性能をもつものとし,定量下限値が6×10−4 

mg/m3以下でなければならない。 

8.1.2.5 

呼吸模擬装置の作動条件 

呼吸模擬装置の作動条件は,表7において,PAPRに表示されている電動ファンの性能とする。 

 

表7−呼吸模擬装置の作動条件 

呼吸模擬装置の作動条件の項目 

電動ファンの性能 

大風量形 

通常風量形 

呼吸波形 

正弦波 

1回の呼吸における換気量 

L/回 

1.6±(5 %) 

1.5±(5 %) 

毎分の呼吸回数 

回/min 

25±1 

20±1 

 

8.1.2.6 

揺動形人体模型 

試験に使用する揺動形人体模型は,次による。 


12 

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a) 形状 揺動形人体模型の形状は,図8による。揺動形人体模型には,図9に規定する試験用人頭の口

部に吸気口及び排気口を付ける加工をしたものを適用する。 

 

単位 mm 

 

図8−揺動形人体模型 


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単位 mm 

 

 

注a) じしゅ(耳珠)間隔を表している。 

b) きょうこつきゅう(頰骨弓)幅を表している。 

 

図9−試験用人頭 

 

b) 揺動部の条件 揺動箇所,揺動方向,揺動範囲及び周期は,表8による。 

 

表8−揺動部の条件 

揺動モード 

揺動箇所 

揺動方向 

揺動範囲 

周期 

回/min 

頭部−前後 

頭部 

前後 

鉛直上方を基準として,前後にそれぞれ30°の
間 

17±1 

頭部−左右 

左右回転 

鉛直上方を軸とし,水平前方を基準として,左
右にそれぞれ50°の間 

11±1 

上腕−上下 

腕部 

左右方向の上下 

鉛直下方を基準として,上方へ10°から130°
の間 

 7±1 

 

8.1.3 

試験手順 

試験手順は,次による(図10参照)。 

a) PAPRに,ろ過材を装着する。 

b) PAPRに,電源を接続する。 

c) 呼吸模擬装置と接続している揺動形人体模型に,PAPRを装着する。このとき,面体等と揺動形人体

模型との間にシール材などを用いてはならない。 

d) 面体等の前方下45°で1 m以上の距離から面体等へ向けて,送風する。風速は,面体等から30 cm風

上において0.5 m/s以上とする。 

e) PAPRの面体等の前面近傍で,PAPRの排気流の影響を受けない場所における試験粒子濃度(以下,チ

ャンバ内試験粒子濃度という。)を,8.1.2.3.2 c)で規定する値にする。 

f) 

PAPRの電動ファンの電源を入れる。PAPRに手動の流量調節機能が付いている場合は,その機能によ

って調節可能な範囲の最小風量の状態にする。 

g) f)の後,速やかに呼吸模擬装置及び揺動形人体模型(表8の揺動モードの1種類を選択する。)を作動

する。 

h) 揺動形人体模型を作動させて3分経過した時点を測定開始時とし,1分間のチャンバ内NaCl粒子濃度


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T 8157:2018  

  

(WO)及び吸気経路内NaCl粒子濃度(WI)を測定する。さらに,連続して1分間のWO及びWIを

測定する。これらの測定において,NaCl粒子濃度の単位は,mg/m3を用いる。 

なお,1回の測定時間が1分間より短い試験粒子濃度測定器を用いる場合は,1分間を1回の測定時

間で除した商の小数1位以下を切り捨てた数値(N)を求めておく。測定開始時からチャンバ内NaCl

粒子濃度及び吸気経路内NaCl粒子濃度をN回連続測定し,それぞれの測定値の積算値を測定開始時

からのWO及びWIとする。同様に,そのモードにおいて,測定開始時1分後からN回連続測定し,

積算した値を測定開始時1分後からのWO及びWIとする。 

i) 

呼吸模擬装置及び揺動形人体模型の作動を停止し,PAPRの電動ファンの電源を切る。 

j) 

表8の他の2種類の揺動モードについて,それぞれ同様の操作を実施する。 

なお,揺動モードの変更に際しては,次の事項に考慮しなければならない。 

− 新しい揺動モードに移る際は,ろ過材を新しいものに交換する。 

− 揺動モードが変わっても,試験条件が変わる要因がなければ,改めてPAPRの装着を設定し直す必

要はない。ただし,ろ過材交換時にPAPRの位置を動かす必要がある場合,操作中に試験者が不意

に接触した場合などは,PAPRの位置を元に戻すなどを行う。 

k) WO及びWIとして得られた一連の値(各6値)について,それぞれ測定順に1〜6の番号を付けた

WOx及びWIx(x=1〜6)を式(2)に代入し,各測定時の漏れ率[Lx %(x=1〜6)]を算出する。一連の

算出値(全6値)のうち最も大きな値を,該当する試験の漏れ率とする。 

100

x

x

x

WI

L

 (2) 

ここに, 

Lx: x番目の測定時の漏れ率(%) 

 

WIx: 吸気経路内試験粒子濃度のx番目の測定における値(mg/m3) 

 

WOx: チャンバ内試験粒子濃度のx番目の測定における値(mg/m3) 

 

 

図10−漏れ率試験装置の例 


15 

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8.2 

粒子捕集効率試験 

8.2.1 

試験の概要 

PAPRに取り付けるろ過材を試料とし,試験粒子含有空気を定常流で通気しながら,粒子捕集効率を一

定周期で連続測定し,試験粒子の累積供給量が一定量に達するまでの間の粒子捕集効率の最低値を求める。 

8.2.2 

試験条件 

8.2.2.1 

試料 

PAPRの所定の未使用のろ過材を試料とする。 

8.2.2.2 

試験装置 

試験装置は,試験粒子発生器,粒子濃度測定器,試料チャンバ,試料ホルダ,流量計,吸引ポンプなど

で構成する(図11参照)。粒子濃度測定器は,光散乱方式とする。試料ホルダの通気口及び試料チャンバ

の流出口は,これらを接続したときに,接続部が気密を保持できる構造でなければならない。 

8.2.2.3 

試験粒子 

試験粒子は,試料に表示されている等級に応じて,表3によってフタル酸ジオクチル(DOP)粒子又は

塩化ナトリウム(NaCl)粒子とする。各試験粒子は,次の仕様に適合するものでなければならない。 

a) DOP粒子 次による。 

1) 粒子の発生は,DOPを噴霧して行う。 

2) 個数粒径分布の中央値が0.15 μm〜0.25 μmで,その幾何標準偏差が1.6以下でなければならない。 

3) チャンバ内のDOP粒子濃度は,100 mg/m3以下,かつ,その変動が±15 %の範囲内になければなら

ない。 

b) NaCl粒子 次による。 

1) 粒子の発生は,NaCl水溶液を噴霧した後,乾燥して行う。 

2) 個数粒径分布の中央値が0.06 μm〜0.1 μmで,その幾何標準偏差が1.8以下でなければならない。 

3) チャンバ内のNaCl粒子濃度は,50 mg/m3以下,かつ,その変動が±15 %の範囲内になければなら

ない。 

8.2.2.4 

試験流量 

試験流量は,表9とする。ただし,複数のろ過材を取り付けるPAPRのろ過材を試料とする場合は,次

のいずれかとする。 

a) PAPRに取り付けるろ過材全体について,表9の該当する流量とする。 

b) ろ過材単体について,表9の該当する流量をPAPRに取り付けるろ過材の個数で除した流量とする。 

 

表9−ろ過材の粒子捕集効率試験の流量 

電動ファンの性能による区分 

試験流量 

L/min 

大風量形 

138 

通常風量形 

104 

 

8.2.2.5 

試験粒子供給量 

ろ過材の粒子捕集効率試験は,試験粒子供給量が少なくとも表10に示す値に達するまで行う。ただし,

試験流量が,8.2.2.4 a)のときは表10の該当する試験粒子供給量とし,8.2.2.4 b)のときは表10の該当する

試験粒子供給量をPAPRに取り付ける防じん機能付き吸収缶の個数で除した試験粒子供給量とする。 


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T 8157:2018  

  

表10−試験粒子供給量 

ろ過材の種類 

試験粒子の種類 

試験粒子供給量 

mg 

PLタイプ 

DOP粒子 

400 

PSタイプ 

NaCl粒子 

200 

 

8.2.3 

試験手順 

試験手順は,次による(図11参照)。 

a) 試料を試料ホルダに装着し,試料チャンバ内に取り付ける。試料と試料ホルダとの接合部は,シール

材などを用いて気密を保持する。 

b) 試験粒子含有空気を,8.2.2.4に示す流量で,試料に通気する。 

c) 試験粒子含有空気通気開始1分後から表10に示す試験粒子供給量に達するまで,試料の上流側及び下

流側の試験粒子濃度を,粒子濃度測定器によって5分以下の周期で連続して測定し,各周期ごとに式

(3)によって,粒子捕集効率を算出し,その最低値を求める。 

100

o

i

o

C

C

C

E

  (3) 

ここに, 

E: 各周期における粒子捕集効率(%) 

 

Co: 各周期における試料通過前の試験粒子濃度(mg/m3) 

 

Ci: 各周期における試料通過後の試験粒子濃度(mg/m3) 

 

 

図11−粒子捕集効率試験装置の例 

 

8.3 

面体内圧試験 

8.3.1 

試験条件 

8.3.1.1 

試料 

面体形PAPRを試料とする。 

8.3.1.2 

電源 

試験に用いるPAPRの電源は,そのPAPRの所定の電源とする。電源が充電式の電池の場合は,十分に


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T 8157:2018  

 

充電を行ったものを使用する。 

8.3.1.3 

ろ過材 

試験に用いるろ過材は,そのPAPRの所定の未使用品とする。 

8.3.1.4 

試験装置 

試験装置は,試験用人頭,呼吸模擬装置,精密微差圧計,記録計(又はデータ処理装置)などで構成す

る(図12参照)。試験用人頭は,図9に規定するもので,口部に通気口を付け,鼻孔部などに圧力測定口

を付ける加工をしたものとする。精密微差圧計は,1 Paの感度で対象とする規格値の範囲が測定可能なも

のとする。精密微差圧計と記録計(又はデータ処理装置)とが接続された全体の時定数は,0.2秒以下とす

る。 

8.3.2 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 面体を,図12の試験用人頭に装着する。このとき,面体の接顔部と試験用人頭との間は,シール材な

どを用いて気密を保持しなければならない。 

b) 呼吸模擬装置及びPAPRを作動する。呼吸模擬装置の作動条件は,PAPRに指定されている電動ファ

ンの性能によって表7のとおりとする。PAPRに,手動の流量調節機能が付いている場合は,その機

能によって調節可能な範囲の最大風量及び最小風量のそれぞれの状態で次のc)を実施する。 

c) PAPRを作動した後(手動の流量調節機能が付いている場合は,流量の状態を変えた後),呼吸模擬装

置が約6呼吸作動してから1分間の面体内圧を,精密微差圧計によって連続測定する。 

 

 

図12−面体形PAPRの面体内圧試験装置の例 

 

8.4 

ルーズフィット形PAPRの最低必要風量試験 

8.4.1 

試験条件 

8.4.1.1 

試料 

ルーズフィット形PAPRを試料とする。 

8.4.1.2 

電源 

試験に用いるPAPRの電源は,そのPAPRの所定の電源とする。電源が充電式の電池の場合は,十分に

充電を行ったものを用いる。 

8.4.1.3 

ろ過材 

試験に用いるろ過材は,そのPAPRの所定の未使用品とする。 


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T 8157:2018  

  

8.4.2 

試験装置 

試験装置は,気密チャンバ,試験用人体模型(又は試験用人頭),流量計,吸引装置,精密微差圧計など

で構成する(図13参照)。気密チャンバの側面には,試料の形状に応じて,連結管を通すための孔又はPAPR

の吸気口を内側から取り付けるための孔を備えていなければならない。試験用人体模型及び試験用人頭の

使用条件は,次による。 

− 試験用人体模型 全ての試料で使用することができる。 

− 試験用人頭 試料の構成品であるフード又はフェイスシールドの覆う箇所が,頭頂から首部までの範

囲にある場合に使用する。 

8.4.3 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) フード又はフェイスシールドを,試料の形状に応じて試験用人体模型又は試験用人頭に装着する。 

b) 試料が隔離式であるか直結式であるかによって,次のように設置する。 

− 隔離式の場合 連結管に接続している電動ファンなどを気密チャンバの外に出した状態で,連結管

の他方の接続口をフード又はフェイスシールドに接続する。連結管と気密チャンバとの隙間は,シ

ール材などで埋め,気密を保持しなければならない。 

− 直結式の場合 PAPRの吸気口を内側から気密チャンバの孔に,直接又は専用の管を通して接続す

る。これらの通気経路の接続部の隙間は,シール材などで埋め,気密を保持しなければならない。 

c) PAPRを作動する。手動の流量調節機能が付いている場合は,その機能によって調節可能な範囲の最

小風量の状態にする。 

d) 吸引装置を作動する。 

e) 精密微差圧計が0 Paとなるように吸引装置の流量を調節する操作を継続しながら,PAPRを作動して

から5分後の流量計の表示値を読み,PAPRの風量とする。 

 

 

図13−ルーズフィット形PAPRの最低必要風量試験装置の例 

 

8.5 

騒音レベル測定 

8.5.1 

測定条件 

8.5.1.1 

電源 

試験に用いるPAPRの電源は,そのPAPRの所定の電源とする。電源が充電式の電池の場合は,十分に


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T 8157:2018  

 

充電を行ったものを使用する。 

8.5.1.2 

ろ過材 

試験に用いるろ過材は,そのPAPRの所定の未使用品とする。 

8.5.1.3 

測定装置 

使用する測定装置は,次による。 

a) 呼吸模擬装置 表7に規定する条件で作動するものとする。 

b) 試験用人頭 図9に規定する試験用人頭の口部に通気口を付ける加工をし,耳部に騒音計のセンサを

取り付ける加工又は取り付けられるような構造をもつもの(以下,騒音人頭という。)とする。 

c) 騒音計 JIS C 1509-1で規定するクラス1又はクラス2のサウンドレベルメータ(騒音計)とし,騒

音レベルを100 μs以下の一定の周期で測定でき,かつ,次のいずれかの機能をもたなければならない。 

− 1分間の最大値が表示できる。 

− 測定値を100 ms以下の一定周期で記録できる。 

8.5.2 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 騒音人頭の通気口と呼吸模擬装置とを接続し,騒音計の騒音センサを騒音人頭の耳部に取り付ける又

は取り付けられていることを確認する。 

b) 騒音人頭にPAPRを装着する。 

c) 呼吸模擬装置を作動する。呼吸模擬装置の作動条件は,PAPRに指定されている電動ファンの性能に

よって表7のとおりとする。 

d) PAPRを作動する。PAPRに手動の流量調節機能が付いている場合は,その機能によって調節可能な範

囲の最大風量の状態にする。 

e) PAPRを作動してから5分経過後,騒音人頭の左右の耳部のそれぞれについて,騒音レベルを100 μs

以下の一定の周期で1分間測定する。ただし,測定は,1台の測定装置で左右の耳部ごとに順次行っ

ても,2台の測定装置で左右の耳部を同時に行ってもよい。 

f) 

測定値の最大値(測定値を100 ms以下の一定周期で記録できる騒音計の場合は,1分間の周期的な騒

音レベルのピーク値の最大値)を求め,PAPRの騒音レベルとする。ただし,外部の突発的な騒音な

どが測定値に影響したと思われる場合は,その測定値を廃棄し,同様の方法で再度測定を行う。 

8.6 

吸気抵抗試験 

8.6.1 

試料 

面体形PAPR全体を試料とし,電動ファンを停止した状態とする。 

8.6.2 

試験装置 

試験装置は,通気抵抗測定装着具,吸引ポンプ,流量計,精密微差圧計などで構成する(図14参照)。 

8.6.3 

試験手順 

8.6.3.1 

ノーズカップがない全面形面体又は半面形面体をもつ面体形PAPRを試料とする場合 

試験手順は,次による。 

a) 試料を通気抵抗測定装着具に装着し,通気抵抗測定装着具との接触部分を,そこから漏れが生じない

ようパテなどで密閉する。 

b) 吸引ポンプを作働し,流量40 L/minで試料内から吸引し,試料内外の圧力差を測定する。 

8.6.3.2 

ノーズカップが付いている全面形面体をもつ面体形PAPRを試料とする場合 

試験手順は,次による。 


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T 8157:2018  

  

a) 試料を通気抵抗測定装着具に装着し,ノーズカップと通気抵抗測定装着具との隙間の有無を調べる。 

b) ノーズカップと通気抵抗測定装着具との隙間がない場合は,8.6.3.1と同様の測定手順とする。 

c) ノーズカップと通気抵抗測定装着具との隙間がある場合は,試料からノーズカップを取り外し,ノー

ズカップを取り外した試料及びノーズカップについて,それぞれ8.6.3.1と同様の測定手順で試験し,

これらの測定結果を合計した数値を吸気抵抗とする。 

 

 

図14−吸気抵抗試験装置の例 

 

8.7 

排気抵抗試験 

8.7.1 

試料 

面体形PAPR全体を試料とし,電動ファンを停止した状態とする。 

8.7.2 

試験装置 

試験装置は,通気抵抗測定装着具,排気ポンプ,流量計,精密微差圧計などで構成する(図15参照)。 

8.7.3 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 試料を通気抵抗測定装着具に装着し,通気抵抗測定装着具との接触部分を,そこから漏れが生じない

ようパテなどで密閉する。 

b) 排気ポンプを作働し,試料への送気流量が40 L/minになるようにする。 

c) 精密微差圧計によって,試料内外の圧力差を測定する。 

 

 

図15−排気抵抗試験装置の例 

 

8.8 

排気弁の作動気密試験 

8.8.1 

試料 

試験する面体形PAPRの排気弁及び排気弁座を試料とする。 


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T 8157:2018  

 

8.8.2 

試験装置 

試験装置は,気密試験器,マノメータ,開閉弁,流量計及び吸引ポンプで構成する(図16参照)。気密

試験器は,内容積が50±5 cm3とする。 

8.8.3 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 気密試験器に試料を取り付ける。 

b) 開閉弁を開ける。 

c) 吸引ポンプを稼働し,気密試験器から空気を1 L/minの流量で吸引する。このとき,試料の閉鎖によ

る内部の減圧状態を調べる。 

d) 更に吸引を続け,気密試験器内の圧力を外部の圧力より1 470 Pa低くし,開閉弁を閉じる。その後,

放置し,気密試験器内の圧力が常圧に戻るまでの時間を測定する。 

 

 

図16−排気弁の作動気密試験装置の例 

 

8.9 

二酸化炭素濃度上昇値試験 

8.9.1 

試験の概要 

試験用人頭を通して呼吸模擬装置によって模擬呼吸し,呼気として二酸化炭素を5 %含有した空気を供

給したときの吸気中の二酸化炭素濃度を測定する試験装置において,面体形PAPRを試験用人頭に装着し

た状態及び装着しない状態における吸気中の二酸化炭素濃度を測定し,これらの差から,二酸化炭素濃度

の上昇値を求める。 

8.9.2 

試料 

面体形PAPR全体を試料とし,電動ファンを停止した状態とする。 

8.9.3 

試験装置 

呼吸経路は,図9で規定する試験用人頭の口部に吸気口及び排気口を取り付けたものに,それぞれ逆止

弁を通して呼吸模擬装置を接続し,さらに,吸気経路側に吸気ガス捕集用袋,排気経路側に呼気ガス供給

用袋を接続したものとする(図17参照)。試験用人頭の前方に送風機を設置する。吸気ガス捕集用袋内の

二酸化炭素濃度を測定するために,0.1 %〜5 %の濃度範囲の二酸化炭素を測定できる二酸化炭素濃度測定

装置を用いる。 


22 

T 8157:2018  

  

8.9.4 

試験手順 

試験は,図17に示す吸気中二酸化炭素濃度上昇値試験装置を用いる。試験手順は,次による。 

a) 送風機を調節し,試験用人頭の口部における風速が約0.5 m/sとなるようにする。 

b) 呼気ガス供給用袋を,二酸化炭素を5 %含有した空気で満たす。 

c) 吸気ガス捕集用袋を空にする。 

d) 試験用人頭に試料を装着しない状態で,呼吸模擬装置を(2.0±0.1)L/回×(15±1)回/minで作動

する。 

e) 吸気ガス捕集用袋内の二酸化炭素濃度を測定し,この値を“試料を装着した状態における吸気中の二

酸化炭素濃度”(CR)とする。 

f) 

引き続き,試験用人頭に試料を装着した状態で,呼吸模擬装置を(2.0±0.1)L/回×(15±1)回/

minで作動する。 

g) 吸気ガス捕集用袋内の二酸化炭素濃度を測定し,この値を“試料を装着しない状態における吸気中の

二酸化炭素濃度”(CN)とする。 

h) e)及びg)で得たCR及びCNを式(4)に代入し,吸気中の二酸化炭素濃度上昇値を求める。 

 

D=CR−CN  (4) 

ここに, 

D: PAPRによる吸気中の二酸化炭素濃度上昇値(%) 

 

CR: 試験用人頭に試料を装着した状態における,吸気中の二酸化

炭素濃度(%) 

 

CN: 試験用人頭に試料を装着しない状態における,吸気中の二酸

化炭素濃度(%) 

 

 

図17−吸気中二酸化炭素濃度上昇値試験装置の例 

 

8.10 しめひも取付部分及びしめひもの強度試験 

しめひも取付部分及びしめひもの強度試験は,次のa)又はb)のいずれかの方法による。 


23 

T 8157:2018  

 

a) 一定の力を加える方法 しめひも取付部分及びしめひもごとに,面体(固定に必要な一部でもよい。)

としめひもの端末(取付部分と反対側の1か所)とを両端とし,全面形面体にあっては50 N,半面形

面体にあっては25 Nの引張力を10秒間かけ,破断又は離脱の有無を調べる。 

b) 引張試験機を用いる方法 しめひも取付部分及びしめひもごとに,面体(固定に必要な一部でもよい。)

としめひもの端末(取付部分と反対側の1か所)とを両端としたものを引張試験機に取り付け,20 

cm/minの速さで引っ張り,しめひも取付部分又はしめひもが破断又は離脱したときの力を測定する。

ただし,引張試験機による力が,全面形面体の場合は100 N,半面形面体の場合は50 Nを超え,その

後容易に破断又は離脱しないと判断される場合は,最終の力,及び破断又は離脱しなかった旨を記録

し,試験を打ち切ってもよい。 

8.11 連結管取付部分及び連結管の強度試験 

連結管取付部分及び連結管の強度試験は,次のa)又はb)のいずれかの方法による。 

a) 一定の力を加える方法 次の2項目について試験する。 

1) 連結管に取り付けられている面体等を,伸縮性のないベルトなどを用いて強固な台などに固定する。

そのとき,ベルトが,連結管取付部分に触れないようにする。次に,連結管の他端に表11に示す力

をかけたとき,連結管取付部分から連結管の他端までについて破断又は離脱の有無を調べる。 

2) 連結管に取り付けられている電動ファンの入ったきょう(筐)体を,伸縮性のないベルトなどを用

いて強固な台などに固定する。そのとき,ベルトが,連結管取付部分に触れないようにする。次に,

連結管の他端に表11に示す力をかけたとき,連結管取付部分から連結管の他端までについて破断又

は離脱の有無を調べる。 

 

表11−力の条件 

形状による区分 

引張力 

方向 

時間 

面体形 

100 

連結管の軸方向 

10 

ルーズフィット形 

 50 

 

b) 引張試験機を用いる方法 次の2項目について試験する。 

1) 連結管に取り付けられている面体等を,引張試験機の一方の固定部に取り付ける。次に,連結管の

他端を他方の固定部に取り付け,20 cm/minの速さで引っ張り,連結管取付部分から連結管の他端

までについて破断又は離脱したときの力を測定する。ただし,引張試験機による力が,面体形の場

合は100 Nを,ルーズフィット形の場合は50 Nを超え,その後容易に破断又は離脱しないと判断さ

れる場合は,最終の力,及び破断又は離脱しなかった旨を記録し,試験を打ち切ってもよい。 

2) 連結管に取り付けられている電動ファンの入ったきょう(筐)体を,引張試験機の一方の固定部に

取り付ける。次に,連結管の他端を他方の固定部に取り付け,20 cm/minの速さで引っ張り,連結

管取付部分から連結管の他端までについて破断又は離脱したときの力を測定する。ただし,引張試

験機による力が,面体形の場合は100 Nを,ルーズフィット形の場合は50 Nを超え,その後容易に

破断又は離脱しないと判断される場合は,最終の力,及び破断又は離脱しなかった旨を記録し,試

験を打ち切ってもよい。 

 


24 

T 8157:2018  

  

表示 

9.1 

PAPR 

PAPRの見やすい箇所に,次の事項を表示しなければならない。 

a) PAPRの商品名又は型式の名称 

b) 規格番号 

c) 製造業者名又はその略号 

d) 製造年月又はその略号 

e) 漏れ率の等級 

f) 

ろ過材の商品名又は記号 

9.2 

ろ過材 

ろ過材には,次の事項を表示しなければならない。 

a) ろ過材の商品名 

b) 粒子捕集効率による等級 

9.3 

PAPRの包装 

PAPRの包装には,次の事項を表示しなければならない。 

a) 種類 呼吸用保護具の種類/形状による区分/電動ファンの性能による区分/漏れ率の等級/ろ過材

の粒子捕集効率による等級 

例1 電動ファン付き呼吸用保護具/面体形・直結式・全面形面体/大風量形/S級/PL3 

例2 電動ファン付き呼吸用保護具/ルーズフィット形・隔離式・フード/通常風量形/B級/PS1 

b) PAPRの商品名又は型式の名称 

c) ろ過材の商品名又は記号(他の同類のろ過材と重複しない固有の名称又は記号) 

 

10 取扱説明書 

10.1 PAPR 

PAPRには,次の事項を記載した取扱説明書を添付しなければならない。 

a) PAPRの商品名又は型式の名称 

b) この規格の番号及び名称 

c) 製造業者名 

d) PAPRを使用できる環境条件 

e) PAPRを使用してはならない環境条件 

例1 酸素濃度が18 %未満になるおそれがある場所 

例2 有毒ガスが存在する場所 

f) 

電源が切れた時点で,呼吸保護の機能が失われることへの注意(ルーズフィット形PAPRの場合) 

g) 種類 [9.3 a)及び9.3 c)を記載する。] 

h) 公称稼働時間(附属書A参照) 

i) 

最低必要風量及び最大風量(ルーズフィット形PAPRの場合) 

j) 

質量 

k) 使用前の風量確認の方法 

例3 電動ファンの風量などが,製造業者が指定する風量以上であることを,製造業者が提供する

専用の風量計測器を使用して確認する方法 


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T 8157:2018  

 

l) 

着用者自身がその顔面と面体との密着性の良否を容易に検査する方法(面体形PAPRの場合) 

m) 警報装置の警報方法 

n) 充電式の電池を用いるものは,充電についての注意事項 

o) 点検,整備及び保管についての注意事項 

p) PAPRの主要構成品 次の主要構成品の商品名又は記号(他の同類の各主要構成品と重複しない固有

の名称又は記号)を記載しなければならない。 

1) 面体等 

2) 電動ファン 

3) ろ過材 

4) 連結管(使用している場合) 

5) 面体のしめひも(使用している場合) 

6) 充電式の電池(使用している場合) 

q) 主要構成品を交換するときの注意事項(“製造業者が指定するものを必ず使用しなければならない”な

ど) 

r) ろ過材の着脱方法 

s) 

ろ過材の交換基準 

t) 

PAPRの廃棄方法(使用材料と環境との関係なども含む。) 

u) 環境の水,粉じんなどに対して電動ファンが支障を生じないことを示す根拠 

10.2 ろ過材 

ろ過材には,次の事項を記載した取扱説明書を添付しなければならない。 

a) PAPRについている取扱説明書を熟読する旨の注意 

b) 交換基準 

c) ろ過材の廃棄方法 

 


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T 8157:2018  

  

附属書A 

(参考) 

公称稼働時間の求め方 

 

A.1 面体形PAPRの公称稼働時間の求め方 

A.1.1 試料 

面体形PAPR 3台を試料とする。PAPRの電源は,所定の電源とする。電源が充電式の電池の場合は,十

分に充電を行ったものを使用する。ろ過材は,そのPAPRの所定の未使用品とする。 

A.1.2 試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 各試料について,8.3で規定する方法によって面体内圧を連続測定し,5.3の式(1)を継続して維持する

時間(TM1,TM2及びTM3)を測定する。8.3.2 b)の手順において,試料に手動の流量調節機能が付い

ている場合は,その機能によって調節可能な範囲の最大流量及び最小流量のそれぞれの状態で測定を

行い,小さい方の値をその試料の時間とする。 

b) TM1,TM2及びTM3の算術平均値TMmを求める。 

c) 製造業者は,TMmを上限として公称稼働時間を指定する。 

 

A.2 ルーズフィット形PAPRの公称稼働時間の求め方 

A.2.1 試料 

ルーズフィット形PAPR 3台を試料とする。PAPRの電源は,所定の電源とする。電源が充電式の電池の

場合は,十分に充電を行ったものを使用する。ろ過材は,そのPAPRの所定の未使用品とする。 

A.2.2 試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 各試料について,8.4で規定する方法によってPAPRの風量を連続測定し,5.4の表4の該当する最低

必要風量以上の風量を継続して維持する時間(TLF1,TLF2及びTLF3)を測定する。8.4.3 c)の手順に

おいて,試料に手動の流量調節機能が付いている場合は,その機能によって調節可能な範囲の最大流

量及び最小流量のそれぞれの状態で測定を行う。 

なお,この場合の風量測定は,精密微差圧計が常に0±5 Paを保つように,吸引装置の吸引流量を

調節して行う。このとき,常時0±5 Paとなるような自動調節装置を使用するのが望ましい。 

b) TLF1,TLF2及びTLF3の算術平均値TLFmを求める。 

c) 製造業者は,TLFmを上限として公称稼働時間を指定する。