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T 8126

:2014

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  分類及び性能要求事項  

5

5

  防護服材料試験  

6

5.1

  試験片の準備及び洗濯による前処理  

6

5.2

  材料の耐液体浸透性  

7

5.3

  材料の加圧下における耐液体浸透性  

8

5.4

  材料の耐透過性  

8

5.5

  材料の引張強さ  

8

5.6

  材料の引裂強さ  

9

6

  縫合部試験  

9

6.1

  洗濯による前処理  

9

6.2

  縫合部の耐液体浸透性  

9

6.3

  縫合部の加圧下における耐液体浸透性  

10

6.4

  縫合部の耐透過性  

10

6.5

  縫合部強さ  

11

7

  防護服完成品試験  

11

7.1

  洗濯による前処理  

11

7.2

  実用性能  

11

7.3

  耐液体浸透性  

12

7.4

  人間工学  

12

8

  表示及び製造業者による製品情報  

12

8.1

  表示  

12

8.2

  取扱説明書  

13

8.3

  製品技術情報  

13

附属書 A(規定)実用性能試験  

14

附属書 B(参考)アトマイザー試験の概要  

15

参考文献  

16

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

17


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まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,公益社団法人日本保安用品協会(JSAA)及

び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出が

あり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 T

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液状農薬散布者が使用する防護服の性能要求事項

Protective clothing-Performance requirements for protective clothing worn

by operators applying liquid pesticides

序文 

この規格は,2011 年に第 1 版として発行された ISO 27065 を基とし,使用上の利便性を考慮し技術的内

容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,水で希釈した液状農薬の散布者が着用する防護服の最低限の性能,分類及び表示について

の要求事項を規定する。

この規格は,液状農薬に対する身体防護を目的として着用する防護服(例えば,シャツ,ジャケット,

ズボン,続服,スプレー密閉形防護服,ミスト密閉形防護服など)及びエプロン,アームカバーなどの附

属品を対象とする。

頭部及び手足の防護装備(例えば,帽子,ヘルメット,保護めがね,マスク,手袋,ブーツなど)には

適用しない。

この規格は,くん(燻)蒸剤,高揮発性液状農薬及び殺生物剤に対する防護服には適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 27065:2011

,Protective clothing−Performance requirements for protective clothing worn by

operators applying liquid pesticides(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0217

  繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法

注記  対応国際規格:ISO 3758,Textiles−Care labelling code using symbols(NEQ)

JIS L 1093

  繊維製品の縫目強さ試験方法

注記  対応国際規格:ISO 13935-2,Textiles−Seam tensile properties of fabrics and made-up textile

articles−Part 2: Determination of maximum force to seam rupture using the grab method(MOD)

JIS L 1096

  織物及び編物の生地試験方法


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注記  対応国際規格:ISO 13934-1,Textiles−Tensile properties of fabrics−Part 1: Determination of

maximum force and elongation at maximum force using the strip method(MOD)

JIS L 1913

  一般不織布試験方法

注記  対応国際規格:ISO 9073-4,Textiles−Test methods for nonwovens−Part 4: Determination of tear

resistance(MOD)

JIS L 4004

  成人男子用衣料のサイズ

JIS L 4005

  成人女子用衣料のサイズ

JIS T 8005

  防護服の一般要求事項

注記  対応国際規格:ISO 13688,Protective clothing−General requirements(MOD)

JIS T 8030

  化学防護服−防護服材料の耐透過性試験

注記  対応国際規格:ISO 6529,Protective clothing−Protection against chemicals−Determination of

resistance of protective clothing materials to permeation by liquids and gases(MOD)

JIS T 8031

  化学防護服−防護服材料の加圧下における耐液体浸透性試験

注記  対応国際規格:ISO 13994,Clothing for protection against liquid chemicals−Determination of the

resistance of protective clothing materials to penetration by liquids under pressure(MOD)

JIS T 8034

  化学防護服−防護服材料の液状農薬に対する耐浸透性(反発性,吸収性及び浸透性)の

測定方法

注記  対応国際規格:ISO 22608,Protective clothing−Protection against liquid chemicals−Measurement

of repellency, retention, and penetration of liquid pesticide formulations through protective clothing

materials(MOD)

JIS T 8115

  化学防護服

注記  対応国際規格:ISO 16602,Protective clothing for protection against chemicals−Classification,

labelling and performance requirements(MOD)

ISO 3758

,Textiles−Care labelling code using symbols

ISO 6330

,Textiles−Domestic washing and drying procedures for textile testing

ISO 17491-4

,Protective clothing−Test methods for clothing providing protection against chemicals−Part 4:

Determination of resistance to penetration by a spray of liquid (spray test)

EN 14786

,Protective clothing−Determination of resistance to penetration by sprayed liquid chemicals,

emulsions and dispersions−Atomizer test

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

防護服(protective clothing)

1 種以上の危険有害性(ハザード)から着用者を防護するための服。

3.2 

全身防護服(whole body protective clothing)

身体の全部又は大部分を防護するための防護服。

3.3 

スプレー密閉形防護服(Spray-tight protective clothing against liquid pesticides)


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スプレー状の液状農薬から着用者を防護するため,服の異なる部分間,服と手袋及び服とフットウエア

との間が耐スプレー密閉接合した構造の全身防護服。

例  ワンピース・カバーオール又は上下服。ただし,フード,バイザー及びブーティの有無は問わな

い。

3.4 

ミスト密閉形防護服(Protective clothing with limited protective performance against liquid pesticides)

ミスト状の液状農薬から着用者を防護するため,服の異なる部分間,服と手袋及び服とフットウエアと

の間が耐ミスト密閉接合した構造の全身防護服。

例  ワンピース・カバーオール又は上下服。ただし,フード,バイザー及びブーティの有無は問わな

い。

3.5 

限定使用(limited-use)

農薬の汚染によって除染又は廃棄が必要になるまでの間,使用できること。限定使用又は再使用可能の

区別は,製造業者の指定による。

注記  限定使用防護服は,原則 1 回の使用とし,除染して再使用してはならない。

3.6 

再使用可能(re-usable)

除染が確実に行われた後,この規格の性能を満足し複数回使用できること。限定使用又は再使用可能の

区別は,製造業者の指定による。

3.7 

防護服材料(protective clothing material)

防護服本体に使用する材料又は材料の組合せ。

注記  防護服材料には,着用者の主防護層(primary barrier)となる材料を含む。同時に使用するバイ

ザー,手袋及びフットウエアの構成に使用される材料は,防護服材料には含まない。

3.8 

縫合部(seam)

縫合,溶着又はその他の方法で作られた,防護服材料間の恒久的な接合部分。

3.9 

結合部(assemblage)

防護服とフード,手袋若しくはフットウエアなどの附属品との間の恒久的な接合部分,又は防護服間の

恒久的な接合部分。

例  恒久的な接合は,縫合,溶着,加硫,又は接着によって実施してもよい。

3.10 

連結部(joint)

防護服とフード,手袋若しくはフットウエアなどの附属品との間の非恒久的な接合部分,又は防護服間

の非恒久的な接合部分。

3.11 

開閉具(closure)

ジッパー,面ファスナーなど,防護服の着脱衣時などに使用する開閉のための用具。


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3.12 

接合部(connection)

縫合部(seam)

,結合部(assemblage)及び連結部(joint)の総称。

3.13 

農薬(pesticide)

農作物の保護に使用される殺菌剤,殺虫剤,除草剤,殺そ(鼠)剤,植物成長調整剤など,農薬取締法

(第 1 条の 2 第 1 項)で定義されている薬剤。

3.14 

殺生物剤(biocide)

菌,線虫,だに,昆虫,ねずみその他の動植物又はウイルスの防除に用いられる殺菌剤,殺虫剤その他

の薬剤のうち,農薬に当たらないもの。

3.15 

くん(燻)蒸剤(fumigant)

密封構造区画の全域にわたって散布され気体化する農薬。

3.16 

試験液(test chemical)

防護服材料及び縫合部を試験するために用いられる液状農薬。

3.17 

基準汚染面積(calibrated stain area)

防護服完成品の耐浸透性を試験するため,規定量の試験液を吸水性試験用衣服材料に滴下したとき,衣

服材料上に形成された汚染面積。

3.18 

浸透(penetration)

液状農薬が,多孔質材料,縫合部,ピンホール又はその他の材料の不完全な部分を非分子のレベルで通

過するプロセス。

3.19 

透過(permeation)

材料の表面に接触した液状農薬が,吸収され,内部に分子レベルで拡散を起こし,裏面から離脱するプ

ロセス。

3.20 

閉鎖回路系(closed-loop)試験方法

防護服材料の耐透過性試験手順の一つで,捕集媒体を循環させる試験方法。捕集媒体の体積は一定とす

る(JIS T 8030 参照)

注記  捕集媒体を補充せずにサンプリングを行うと,捕集媒体の体積が若干変化する。

3.21 

開放回路系(open-loop)試験方法

防護服材料の耐透過性試験手順の一つで,新しい捕集媒体が試験液捕集側セル隔室を連続的に流れる試

験方法。捕集媒体は再使用及び循環はしない(JIS T 8030 参照)

3.22 

標準透過質量(normalization permeation mass)


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閉鎖回路系透過試験において,標準破過時間の決定に用いる透過質量。

3.23 

標準透過速度(normalization permeation rate)

開放回路系透過試験において,標準破過時間の決定に用いる透過速度。

3.24 

除染(decontamination)

防護服の表面及び/又は防護服材料からの汚染物質の除去。

分類及び性能要求事項 

この規格で規定する防護服は,

表 に示す分類(レベル)及び性能要求事項に適合しなければならない。

機械的強さに関する性能要求事項は,いずれのレベルの防護服についても同一とする。

注記 1  この規格に基づく分類(レベル)は,試験した試験液に対するレベル分けであることに注意

を喚起する必要がある。

ただし,ISO 27065 に基づく製品との比較を行う場合には,試験液として,ペンディメタリン 37.4 %の

乳剤を精製水で 5 % a.i.,

(有効成分 5 %)に希釈した液(標準試験液 A 剤)

1)

 を使用する。

また,この規格で規定する防護服は,JIS T 8005 の要求事項[ただし,6.(サイズ指定)は除く。

]にも

適合しなければならない。

注記 2  性能要求事項の程度は,レベルに応じて高くなる。

レベル 2 防護服は,レベル 1a 及びレベル 1b の要求事項に適合しているとみなし,レベル

1 について試験する必要はない。

同様に,レベル 3 防護服は,レベル 1a,レベル 1b 及びレベル 2 の要求事項に適合してい

るとみなす。

各々レベルのエプロン,アームカバーなどの附属品は,該当するレベルの材料及び縫合部の性能要求事

項に適合しなければならない。ただし,完成品スプレー試験を行う必要はない。

注記 3  完成品スプレー試験は,身体の全部又は大部分を防護する全身防護服を対象とする試験方法

であり,身体の一部分を防護するエプロン,アームカバーなどの附属品,すなわち,部分防

護服は試験を行う必要はない。

耐液体浸透性試験 5.25.36.2 及び 6.3 に用いる試験液は,次に示す標準試験液及び/又は指定濃度に

希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。

試験した試験液及びその試験結果から分類したレベルは,8.1 で表示する。

標準試験液は,ペンディメタリン 37.4 %の乳剤を精製水で 5 % a.i.,

(有効成分 5 %)に希釈した液(標

準試験液 A 剤)

1)

 又はペンディメタリン 30.0 %の乳剤を精製水で 5 % a.i.,(有効成分 5 %)に希釈した液

(標準試験液 B 剤)

2)

 とする。

強い透過特性をもち追加試験が要求される特定の農薬については,その農薬を使用し,5.4 及び 6.4 によ

って規定された,材料及び縫合部の耐透過性試験を行い,合否を判定する。

試験結果の詳細は,試験した試験液ごとに,使用した農薬名(配合を含む)及びその試験結果を,8.3

で報告する。

1)

  この試験液としての適切な製品の例としては,Prowl

®

 3.3 EC(米国登録農薬番号:241-337)が

ある。標準試験液として使用する目的で Prowl

®

 3.3 EC を輸入するには,“農薬取締法第 2 条第 1

項の登録を要しない場合を定める省令”

(平成 15 年農林水産省・環境省令第 2 号)に定める場


6

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合に該当することの確認を受ける手続きが必要となる。

2)

  市場で入手できる試験液としての適切な製品の例として,ゴーゴーサン

®

  乳剤(登録番号:第

22176 号)がある。ISO は,標準試験液として Prowl

®

 3.3 EC を推奨している。しかし Prowl

®

 3.3

EC は,国内登録のない農薬であり,試験の実施には困難を伴う。このことから,ゴーゴーサン

®

乳剤を代替試薬の一つとした。

表 1−レベル 1及び 防護服の試験及び性能要求事項 

要求事項

項番

性能試験

レベル

1a 1b  2  3

材料の要

求事項

5.2.1 

a)

耐液体浸透性(EN 14786

≦5.0 %

5.2.2 

a)

耐液体浸透性(JIS T 8034

≦40.0 %

≦5.0 %

5.3 

a)

加圧下における耐液体浸透

性(JIS T 8031 の手順 E)

>14

kPa

5.4 

b)

耐透過性(JIS T 8030 の A

法)

≧30 min

5.5 

c)

引張強さ(JIS L 1096 

附属

書 ストリップ法)

≧クラス 2

≧クラス 1

≧クラス 2

≧クラス 1

≧クラス 2

≧クラス 1

≧クラス 2

≧クラス 1

5.6 

引裂強さ(JIS L 1913 の 6.4.2

トラぺゾイド法)

≧クラス 1

≧クラス 1

≧クラス 1

≧クラス 1

縫合部の
要求事項

6.2.1 

a)

縫 合 部 耐 液 体 浸 透 性 ( EN 

14786

≦5.0 %

6.2.2 

a)

縫合部耐液体浸透性(JIS T 

8034

≦40.0 %

≦5.0 %

6.3 

a)

縫合部加圧下における耐液

体浸透性(JIS T 8031 の手順
E)

>14

kPa

6.4 

b)

縫合部耐透過性(JIS T 8030

の A 法)

≧30 min

6.5 

c)

縫合部強さ

JIS L 1093 の 7.1

グラブ法)

≧クラス 2 
≧クラス 1

≧クラス 2 
≧クラス 1

≧クラス 2 
≧クラス 1

≧クラス 2 
≧クラス 1

全身防護
服の要求

事項

7.2 

実用性能(

附属書 A

7.3.1 

低レベルスプレー試験(ISO 

17491-4

の A 法)

7.3.2 

高レベルスプレー試験(ISO 

17491-4

の B 法)

a)

  耐液体浸透性試験に基づく分類は,試験した試験液ごとに行う。

b)

  特定の農薬について追加試験が要求されるときは,その農薬を使用し材料及び縫合部の耐透過性試験を行う。

c)

  上段:再使用可能防護服,下段:限定使用防護服

防護服材料試験 

5.1 

試験片の準備及び洗濯による前処理 

試験片は,防護服完成品に使用する材料又は防護服完成品から採取した材料とする。

採取した試験片は,少なくとも(23±5)℃で 48 時間放置し試料調整した後に,同条件で試験する。

製造業者が洗濯可能であるとする防護服は,試験する前に,防護服の全ての材料及び構成部材について

洗濯のサイクル間の乾燥を除き(洗濯と洗濯との間に必ずしも防護服を乾燥させる必要はない。

,製造業

者が指定する方法で洗濯による前処理を行う[8.2 a)  参照]


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指定のない場合は,ISO 6330 に基づき,受渡当事者間で洗濯方法を協議し,前処理する。

洗濯及び/又は保守について製造業者が特別な条件を設定しているときは,8.1 i) に基づき,その内容を

表示する。

前処理のための洗濯回数は,製造業者が指定し,表示した回数とする。ただし,製造業者が洗濯回数を

指定していない防護服の洗濯回数は,30 回とする。

5.2 

材料の耐液体浸透性 

5.2.1 

耐液体浸透性(アトマイザー試験) 

レベル 1a 防護服の材料の耐液体浸透性は,EN 14786 によって試験を行い,3 枚の測定値の平均から合

否を判定する(

附属書 参照)。

3 枚の測定値の平均が最低要求事項限界値の 10 %以内(すなわち,試験結果が 5.5 %以下である場合)

であるときには,更に 3 枚の試験を行い,6 枚の測定値の平均から合否を判定する。防護服が二つ以上の

材料で構成されているときは,それぞれの材料について 3 枚の試験片を試験する。

試験液は,標準試験液及び/又は指定濃度に希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。ただし,ISO 

27065

に基づく製品との比較を行う場合に用いる試験液は,それが材料及び縫合部について同等の性能を

満たすものに限って,標準試験液 A 剤と別の試験液を用いてもよい。使用した試験液,試験片などの汚染

物は,国及び地方自治体の規則に基づいて廃棄する。

防護服に裏地・中綿が付いているなど材料が複数の層で構成されているときは,全ての層を着用時と同

じ順序に配置し,一体とした状態で最外層を試験する。複数の異なる材料で構成される単層又は多層の防

護服は,それぞれについて一体とした状態で試験を行い,試験結果のうち最も低い性能レベルから合否を

判定する。

試験結果は,8.3 で報告する。

5.2.2 

耐液体浸透性(ピペット試験) 

レベル 1b 防護服及びレベル 2 防護服の耐液体浸透性は,JIS T 8034 の A 法によって,0.2 ml の試験液で

試験を行い,3 枚の浸透率の平均値から材料の分類を行う。

3 枚の測定値の平均が最低要求事項限界値の 10 %以内(例えば,要求性能が 5 %以下であるとき,試験

結果が 5.5 %以下である場合)であるときには,更に 3 枚の試験を行い,6 枚の測定値の平均から材料を分

類する。防護服が二つ以上の材料で構成されているときは,それぞれの材料について 3 枚の試験片を試験

する。

試験液は,標準試験液及び/又は指定濃度に希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。ただし,ISO 

27065

に基づく製品との比較を行う場合に用いる試験液は,それが材料及び縫合部について同等の性能を

満たすものに限って,標準試験液 A 剤と別の試験液を用いてもよい。使用した試験液,試験片などの汚染

物は,国及び地方自治体の規則に基づいて廃棄する。

防護服に裏地・中綿が付いているなど材料が複数の層で構成されているときは,全ての層を着用時と同

じ順序に配置し,一体とした状態で最外層を試験する。複数の異なる材料で構成される単層又は多層の防

護服は,それぞれについて一体とした状態で試験を行い,試験結果のうち最も高い浸透率を用いて性能レ

ベルを分類する。

ただし,分析的手法である JIS T 8034 の B 法を用いて有効成分を定量してもよい。

多孔質膜などの特定の材料は,水を浸透させ,有効成分を浸透させないときがある。捕集層にペンディ

メタリンの色である明るい黄色が目視できないときには,JIS T 8034 の B 法を用いて有効成分を定量して

もよい。


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注記  ピペット試験は,材料の浸透性能の差異を識別するための促進試験である。

したがって,促進試験であるピペット試験から引き出される実験室データを,現場の浸透デ

ータに置き換えることはできない。これらの許容値は,材料の分類に限って使用し,散布作業

者のばく露軽減のための防護性能の設定及び/又はリスク評価に用いるのは適切ではない。

試験結果は,8.3 で報告する。

5.3 

材料の加圧下における耐液体浸透性 

レベル 3 防護服の材料の加圧下における耐液体浸透性は,JIS T 8031 の手順 E(任意手順)によって 3

枚の試験片を試験する。

試験液は,標準試験液及び/又は指定濃度に希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。

この規格における手順 E は,次のとおりとする。まず 0 kPa の圧力において試験片を 1 分間放置し,次

いで,この圧力を毎分 1 kPa ずつ増やし,最大 15 kPa まで観察する。3 枚の試験片の全てが 14 kPa を超え

たとき(すなわち,浸透が見られなかったとき)

,材料は試験に合格とする。ただし,ISO 27065 に基づく

製品との比較を行う場合に用いる試験液は,それが材料及び縫合部について同等の性能を満たすものに限

って,標準試験液 A 剤と別の試験液を用いてもよい。使用した試験液,試験片などの汚染物は,国及び地

方自治体の規則に基づいて廃棄する。

防護服に裏地・中綿が付いているなど材料が複数の層で構成されているときは,全ての層を着用時と同

じ順序に配置し,一体とした状態で最外層を試験する。複数の異なる材料で構成される単層又は多層の防

護服は,それぞれについて一体とした状態で試験を行い,最も低い性能から合否を判定する。

試験結果は,8.3 で報告する。

5.4 

材料の耐透過性 

材料に対し特定の農薬についての追加試験が要求されるときは,材料の耐透過性を,JIS T 8030 の 8.9

(試験片の目視評価)を含め JIS T 8030 の A 法によって評価する。

試験液には,使用時の希釈度に精製水で希釈した特定の農薬を用いる。3 枚の試験片を試験し,測定値

の平均を標準破過時間とする。

使用した試験液,試験片などの汚染物は,国及び地方自治体の規則に基づいて廃棄する。

標準破過時間は,開放回路系試験のときには,標準透過速度が毎分 1 μg/cm

2

に達したとき,閉鎖回路系

試験のときには,標準透過質量が 2.5 μg/cm

2

に達したときとする。

注記  精製水で希釈した農薬が,乳濁又は懸濁する混合物である場合は,試験中に,試験液投入側セ

ル隔室をかくはん(攪拌)する必要が生じることがある。また,有効成分を検出するために,

特定の検出装置が必要になることもある。

防護服に裏地・中綿が付いているなど材料が複数の層で構成されているときは,全ての層を着用時と同

じ順序に配置し,一体とした状態で最外層を試験する。複数の異なる材料で構成される単層又は多層の防

護服は,それぞれについて一体とした状態で試験を行い,最も低い性能から合否を判定する。

試験液及び試験結果は,8.3 で報告する。

5.5 

材料の引張強さ 

材料の引張強さは,JIS L 1096 

附属書 J(ストリップ法)によって試験を行い,たて方向及びよこ方

向の両方について,5 枚の測定値の平均から,

表 のクラスに分類する。ただし,伸度が 50 %を超える材

料には,この要求事項は適用しない。

防護服に裏地・中綿が付いているなど材料が複数の層で構成されているときは,最外層の材料を試験す

る。複数の異なる材料で構成される防護服は,材料のそれぞれについて試験する。


9

T 8126

:2014

試験結果は,8.3 で報告する。

表 2−引張強さの分類 

単位  N

クラス

平均引張強さ

3

 500 以上

2

 180 以上 500 未満

1

 30 以上 180 未満

5.6 

材料の引裂強さ 

材料の引裂強さは,JIS L 1913 の 6.4.2(トラぺゾイド法)によって試験を行い,たて方向及びよこ方向

の両方について,5 枚の測定値の平均から,

表 のクラスに分類する。

防護服に裏地・中綿が付いているなど材料が複数の層で構成されているときは,最外層の材料を試験す

る。複数の異なる材料で構成される防護服は,材料のそれぞれについて試験する。

試験結果は,8.3 で報告する。

表 3−引裂強さの分類 

単位  N

クラス

平均引裂強さ

3

 100 以上

2

 40 以上 100 未満

1

 10 以上 40 未満

縫合部試験 

6.1 

洗濯による前処理 

製造業者が洗濯可能であるとする縫合部の試験に用いる試験片は,試験する前に,洗濯のサイクル間の

乾燥を除き(洗濯と洗濯との間に必ずしも防護服を乾燥させる必要はない。

,製造業者が指定する方法で

洗濯による前処理を行う[8.2 a)  参照]

指定のない場合は,ISO 6330 に基づき,受渡当事者間で洗濯方法を協議し,前処理する。

洗濯及び/又は保守について製造業者が特別な条件を設定しているときは,8.1 i) に基づき,その内容を

表示する。

前処理のための洗濯回数は,製造業者が指定し,表示した回数とする。ただし,製造業者が洗濯回数を

指定していない防護服の洗濯回数は,30 回とする。

6.2 

縫合部の耐液体浸透性 

6.2.1 

耐液体浸透性(アトマイザー試験) 

レベル 1a 防護服の縫合部の耐液体浸透性は,EN 14786 によって試験を行う(

附属書 参照)。

試験片を中央に置き,3 枚の測定値の平均から合否を判定する。3 枚の測定値の平均が最低要求事項限界

値の 10 %以内(すなわち,試験結果が 5.5 %以下である場合)であるときには,更に 3 枚の試験を行い,6

枚の測定値の平均から合否を判定する。防護服に複数のタイプの縫合部が用いられているときは,それぞ

れについて試験を行い,最も低い性能レベルから合否を判定する。

試験液は,標準試験液及び/又は指定濃度に希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。ただし,ISO 


10

T 8126

:2014

27065

に基づく製品との比較を行う場合に用いる試験液は,それが材料及び縫合部について同等の性能を

満たすものに限って,標準試験液 A 剤と別の試験液を用いてもよい。使用した試験液,試験片などの汚染

物は,国及び地方自治体の規則に基づいて廃棄する。

試験結果は,8.3 で報告する。

6.2.2 

耐液体浸透性(ピペット試験) 

レベル 1b 防護服及びレベル 2 防護服の縫合部の耐液体浸透性は,JIS T 8034 の A 法によって,0.2 ml

の試験液で試験を行う。

試験液が直接滴下するように,試験片をたて方向に沿って中央に置いて試験する。試験液が縫合部に直

接滴下しなかったときは,試験片を破棄し,新しい試験片を使って試験をやり直す。3 枚の浸透測定値の

平均から縫合部を分類する。3 枚の測定値の平均が最低要求事項限界値の 10 %以内(例えば,要求性能が

5 %以下であるとき,試験結果が 5.5 %以下である場合)であるときには,更に 3 枚の試験を行い,6 枚の

測定値の平均から縫合部を分類する。防護服に複数のタイプの縫合部が用いられているときは,それぞれ

について試験を行い,最も高い浸透率から性能レベルを分類する。

試験液は,標準試験液及び/又は指定濃度に希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。ただし,ISO 

27065

に基づく製品との比較を行う場合に用いる試験液は,それが材料及び縫合部について同等の性能を

満たすものに限って,標準試験液 A 剤と別の試験液を用いてもよい。使用した試験液,試験片などの汚染

物は,国及び地方自治体の規則に基づいて廃棄する。

また,分析的手法である JIS T 8034 の B 法を用いて有効成分を定量してもよい(5.2.2 参照)

試験結果は,8.3 で報告する。

6.3 

縫合部の加圧下における耐液体浸透性 

レベル 3 防護服の縫合部の加圧下における耐液体浸透性は,JIS T 8031 の手順 E(任意手順)によって 3

枚の試験片を用いて試験を行う。

試験液は,標準試験液及び/又は指定濃度に希釈した散布に使用する農薬(実剤)とする。

この規格における手順 E は,次のとおりとする。まず 0 kPa の圧力において試験片を 1 分間放置する。

次いで,この圧力を毎分 1 kPa ずつ増やし,最大 15 kPa まで観察する。3 枚の試験片の全てが 14 kPa を超

えたとき(すなわち,浸透が見られなかったとき)

,縫合部は試験に合格とする。ただし,ISO 27065 に基

づく製品との比較を行う場合に用いる試験液は,それが材料及び縫合部について同等の性能を満たすもの

に限って,標準試験液 A 剤と別の試験液を用いてもよい。使用した試験液,試験片などの汚染物は,国及

び地方自治体の規則に基づいて廃棄する。

防護服に複数のタイプの縫合部が用いられているときは,それぞれについて試験を行い,最も低い性能

から合否を判定する。

試験結果は,8.3 で報告する。

6.4 

縫合部の耐透過性 

材料に対し特定の農薬についての追加の試験が要求されるときは,縫合部の耐透過性を,JIS T 8030 

8.9

(試験片の目視評価)を含め JIS T 8030 の A 法によって評価する。

試験液には,使用時の希釈度に精製水で希釈した特定の農薬を用いる。3 枚の試験片を試験し,測定値

の平均を標準破過時間とする。防護服に複数のタイプの縫合部が用いられているときは,それぞれについ

て試験を行い,最も低い性能から合否を判定する。

標準破過時間は,開放回路系試験のときには,標準透過速度が毎分 1 μg/cm

2

に達したとき,閉鎖回路系

試験のときには,標準透過質量が 2.5 μg/cm

2

に達したときとする。


11

T 8126

:2014

注記  精製水で希釈した農薬が,乳濁又は懸濁する混合物である場合は,試験中に,試験液投入側セ

ル隔室をかくはん(攪拌)する必要が生じることがある。また,有効成分を検出するために,

特定の検出装置が必要になることもある。

試験液及び試験結果は,8.3 で報告する。

6.5 

縫合部強さ 

縫合部強さは,主要直線縫合部を JIS L 1093 の 7.1(グラブ法)によって試験し,最も低い強さの測定

値から,

表 のクラスに分類する。ただし再使用可能防護服に使用される材料で,伸度が 50 %を超える材

料には,この要求事項は適用しない。

試験結果は,8.3 で報告する。

注記  JIS L 1093 の 7.1(グラブ法)に規定する試験法は,二つの材料が結合する縫合部だけに適用さ

れる。

表 4−縫合部強さの分類 

単位  N

クラス

平均縫合部強さ

3

 300 以上

2

 150 以上 300 未満

1

 30 以上 150 未満

防護服完成品試験 

7.1 

洗濯による前処理 

製造業者が洗濯可能であるとする防護服は,試験する前に,洗濯のサイクル間の乾燥を除き(洗濯と洗

濯との間に必ずしも防護服を乾燥させる必要はない。

,製造業者が指定する方法で洗濯による前処理を行

う[8.2 a)  参照]

洗濯及び/又は保守について製造業者が特別な条件を設定しているときには,8.1 i) に基づき,その内容

を表示する。

前処理のための洗濯回数は,製造業者が指定し,表示した回数とする。ただし,製造業者が洗濯回数を

指定していない防護服の洗濯回数は,30 回とする。

7.2 

実用性能 

上下服形防護服及び一体形全身防護服は,外観検査及び実用性能試験を行う。実用性能試験は,

附属書

A

に定める手順で,外観検査を終えた防護服に対して行う。

防護服は,次の基準に適合しなければならない。

a)

農薬の防護服内部への浸入を可能にする構造でない。

外付ポケットは,ポケットの内部に農薬が浸入しないこと又は付着しないことが保証されるときに限

って,認められる。

注記  この要求事項に適合する外付ポケットは,フラップ付きなどのポケットである。

b)

試験運動中,防護服は被験者の作業の実施を妨げるものでない。

c)

防護服の開閉具は完全に密閉される構造である。試験運動中に,液体の浸入を可能にする間隙及び/

又は開口部が開閉具に生じてはならない。

防護服が支障となり被験者のいずれかの動作ができなかったとき,被験者の動作によって防護服に大き


12

T 8126

:2014

な損傷が生じたとき,又は試験終了まで開閉具の密閉が維持されなかったときは,不合格とし,試験を中

止する。

快適性を含む,実用性能試験中に被験者が述べたコメントを記録する。否定的なコメントがこの試験の

不合格に必ずしもつながるものではない。

快適性に関する否定的なコメントは,8.2 e) に示す製造業者が取り組む事項であり,被験者が提供する

これ以外の情報は,将来の改善に向けて収集するものである。

7.3 

耐液体浸透性 

7.3.1 

低レベルスプレー試験(ミスト試験) 

レベル 2 防護服は,

附属書 に定める手順で,着用による前処理を行う。次いで,ISO 17491-4 の 

で試験を行ったとき,防護服に基準汚染面積の 3 倍を超える浸透があってはならない。試験は,二人の被

験者がそれぞれ別の防護服を用いて行い,共に合格しなければならない。試験結果は,8.3 で報告する。

低レベルスプレー試験に用いる試験液は,(52±7.5)×10

3

 N/m の表面張力の試験液とする[ISO 17491-4

の箇条 5(Liquid for application in the form of a spray)参照]

7.3.2 

高レベルスプレー試験(スプレー試験) 

レベル 3 防護服は,

附属書 に定める手順で,着用による前処理を行う。次いで,ISO 17491-4 の 

で試験を行ったとき,防護服に基準汚染面積の 3 倍を超える浸透があってはならない。試験は,二人の被

験者がそれぞれ別の防護服を用いて行い,共に合格しなければならない。試験結果は,8.3 で報告する。

高レベルスプレー試験に用いる試験液は,(30±5)×10

3

 N/m の表面張力の試験液とする[ISO 17491-4

の箇条 5(Liquid for application in the form of a spray)参照]

7.4 

人間工学 

必要であれば,最大連続着用時間などの,熱ストレス予防を目的とした事項を取扱説明書に記載する[8.2

e)

参照]

8.2 e) には,実用性能試験中に被験者が提供した防護服の快適性に関するコメント(7.2 参照)

を含めてもよい。

表示及び製造業者による製品情報 

8.1 

表示 

防護服には,本体の見やすい場所に見やすい大きさの文字で,少なくとも次の事項を恒久的な方法で表

示する。

a)

製造業者名若しくは輸入業者名,又はその商標若しくはその他の識別手段

b)

製品の名称,及び/又は製品品番

c)

この規格(JIS T 8126)の番号及び年号

d)

防護レベル(レベル 1a,レベル 1b,レベル 2 又はレベル 3)及び使用した試験液(標準試験液 A 剤,

標準試験液 B 剤及び/又はその他の試験液)

。ただし,使用した試験液の種類(希釈度を含む。

)が多

数となる場合は,主なものを表示し,試験したその他の結果は,8.2 及び/又は 8.3 に記載する。

e)

限定使用又は再使用可能であることの別

f)

JIS L 4004

JIS L 4005 又は JIS T 8005 に基づくサイズ表示

g)  JIS L 0217

又は ISO 3758 に基づく繊維製品の取扱いに関する表示記号

h)

製造年又はその略号,ただし,有効保管期間が 24 か月未満の製品は製造年月。

注記  この情報は,製品への表示に代えて,販売用包装単位ごとに表示してもよい。

i)

製造業者が洗濯は不可とする防護服又は洗濯回数を 30 回以下とする防護服は,

製品寿命に関する注意


13

T 8126

:2014

事項を利用者に伝える警告。

j)

従わなかったときに防護服の防護性能に影響を与える可能性がある,洗濯又は保守に関する注意事項。

注意事項の例としては,特殊な洗剤の使用,タンブル乾燥又ははっ水仕上げを再活性化するためのア

イロン掛けなど熱の使用などがある。

8.2 

取扱説明書 

防護服には,8.1 の各事項[ただし,h)  製造年又はその略号は除く。

]及び次の事項を含む取扱説明書を

個別の防護服又は少なくとも販売用のこん包単位に,添付しなければならない。また,製造業者は,不適

切な環境での防護服の使用及び誤用を防ぐための情報を,必要に応じて,警告として示さなければならな

い。

a)

洗濯並びに除染に関する指示及び注意事項

1)

材料の性能を回復させるための処置を含む,洗濯,除染及び保守に関する手順。

2)

必要に応じて,材料の性能を保持できる最大洗濯回数。

3)

完全に洗濯・乾燥が終わっていない防護服を着用してはならないことを利用者に助言する文言。

b)

必要に応じて,廃棄基準及びその確認方法(例えば,はっ水性を測定するなど)

c)

農薬の原液を大量に浴びるなど,極めて高いリスクの場合には,直ちに防護服を脱衣する旨の指示。

d)

経年変化があるものは,その保管期間。

e)

必要に応じて,熱ストレスが生じる可能性に関する警告並びに防護服の選択及び使用に関する注意事

項。

f)

防護服の防護性能を大幅に低減させる条件又は要素を含む,使用制限(使用可能分野,使用不可能分

野)についての記載。

g)

必要に応じて,着脱手順。

h)

使用前に行う,目視による擦り切れ及び/又は摩耗の検査を含む,検査項目。

i)

製造業者が損傷の修理を認めているときは,その修理方法。

j)

廃棄に関する注意事項

8.3 

製品技術情報 

8.3.1 

一般 

製造業者は,規格に規定する試験結果及び分類についての情報を示さなければならない。この情報は,

8.2

に加えてもよい。

8.3.2 

耐薬品性に関する情報 

試験した浸透試験データなど耐薬品性に関する情報は,表形式などで記載する。これには,試験に使用

した農薬の情報を含める。

例  ペンディメタリン 37.4 %の乳剤を 5 % a.i.  に希釈した液(標準試験液 A 剤)を使用した。


14

T 8126

:2014

附属書 A

(規定)

実用性能試験

この附属書は,7.2 に規定する実用性能を評価するための試験方法について規定する。

実用性能評価のための被験者の動作は,JIS T 8115 の A.3(手順 C)による。

手順 C の動作は,次のとおりとする。

試験は,製造業者がパンフレットなどで示す適切なサイズの防護服を被験者が着用し,実施する。

必要であれば,取扱説明書に示された同時に使用する追加の個人用保護具も装着し,試験する。

試験は,次に示す七つの動作を普通の速さで,3 回繰り返す。

どの動作も直立姿勢から開始する。

動作 1:両膝でひざまずき,上体を前方へ曲げ,両手を膝の前方 45±5 cm に置く。四つんばいの姿勢

で,前方及び後方にそれぞれ 3 m ずつ進む。

動作 2:標準的なはしごを,垂直に 4 段以上登る。

動作 3:手を胸の高さに上げ,手のひらを外側に向ける。その手を真っすぐに頭上まで伸ばし,親指

同士を絡み合わせ,上方向いっぱいに腕を伸ばす。

動作 4:右膝を床につき,左足は膝を 90±10°に曲げ,足裏を床につける。右手の親指で左足の爪先

に触れる。立ち上がり,直立姿勢に戻る。続いて,左膝を床につき,右足は,膝を 90±10°に曲げ,

足裏を床につける。左手の親指で右足の爪先に触れる。すなわち,左右を入れ替えて同じ動作を繰り

返す。

動作 5:腕を体の前方いっぱいに伸ばし,親指同士をしっかり絡み合わせ,上体を左及び右方向にそ

れぞれ 90±10°ひねる。

動作 6:足を肩幅に開いて立ち,腕は体側面につける。腕を床と平行になるまで体の前方に上げる。

そのまま可能な限りしゃがむ。

動作 7:動作 4 のように右膝を床につき,左足は膝を 90±10°に曲げ,足裏を床につける。左腕を横

にだらりと垂らした後,左腕を完全に頭上に上げる。立ち上がり,直立姿勢に戻る。続いて,左膝を

床につき,右足は,膝を 90±10°に曲げ,足裏を床につける。右腕を横にだらりと垂らした後,右腕

を完全に頭上に上げる。すなわち,左右を入れ替えて同じ動作を繰り返す。


15

T 8126

:2014

附属書 B

(参考)

アトマイザー試験の概要

この附属書は,EN 14786 に規定するアトマイザー試験方法についての概要を示している。詳細は,EN 

14786

を参照。

アトマイザー試験とは,農作物へ農薬などをスプレーするときに噴霧される乳濁状及び分散液状の化学

薬品が防護服材料にどの程度浸透するかを示す,浸透指数を測定するための試験である。試験の対象は,

限定使用防護服及び再使用可能防護服の両方の材料である。

浸透性は,試験片に噴霧された試験液質量に対し,試験片を通過した試験液質量の比率で示す。質量検

査のための定量化に用いる方法は,試験の対象となる化学薬品によって異なる。

マイクロプロセッサ制御のステップモータによって作動する二相ノズルを使って,少量の乳濁液又は分

散液の霧状試験液を試験片に吹き付け,これによって試験液の一部が試験片に浸透し,試験片を湿らす。

このうち試験片を通過した試験液は,試験片の下にある捕集層によって捕集される。

30 分間放置した後に,試験液の浸透を判定するために試験片及び捕集層を取り出して分析する。定量化

分析には,対象となる化学薬品に応じて,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)

,ガス・クロマトグラフ

ィー(GC)などの様々な技法がある。


16

T 8126

:2014

参考文献

[1] SHAW,A. AND ABBI,R. 2004. “Comparison of Gravimetric and Gas Chromatographic Methods for

Assessing Performance of Textile Materials against Liquid Pesticides”. International Journal of Occupational

Safety and Ergonomics (JOSE),Vol. 10,No. 3,255-261


17

T 8126

:2014

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS T 8126:2014

  液状農薬散布者が使用する防護服の性能要求事項

ISO 27065:2011

  Protective clothing − Performance requirements for protective

clothing worn by operators applying liquid pesticides

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

1  適 用 範

液 状 農 薬 散 布 者 が

使 用 す る 防 護 服 の
最低性能,表示及び

分類について規定

ISO 

27065 

JIS

に同じ

一致

3  用 語 及
び定義

3

JIS

にほぼ同じ 

一致

3.1

防護服

3.9

JIS

にほぼ同じ 

一致

3.2

全身防護服

追加

−  3.4

ガーメント 

削除

この規格における“ガーメン

ト”は,“防護服”と同じ意味
で使用している。このため“ガ

ーメント”は削除し,用語を防

護服に統一した。

3.3

ス プ レ ー 密 閉 形 防

護服

追加

3.4

ミ ス ト 密 閉 形 防 護

追加

3.5

限定使用

3.5

限定使用化学防護服 

変更

3.6

再使用可能   3.11

再使用可能防護服 

変更

3.7

防護服材料   3.10

JIS

にほぼ同じ 

一致

3.8

縫合部

3.12

JIS

にほぼ同じ 

一致

17

T

 81

26

201

4


18

T 8126

:2014

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

3.9

結合部

追加

3.10

連結部

追加

3.11

開閉具

追加

3.12

接合部

追加

3.13

農薬

3.8

JIS

にほぼ同じ 

追加

農薬取締法の条項を追加した。

3.14

殺生物剤

3.1

JIS

にほぼ同じ 

一致

農薬取締法の定義に整合。

3.15

くん(燻)蒸剤

3.3  JIS にほぼ同じ 

一致 3.13

農 薬 の 定 義 に 整 合 さ せ

た。

3.16

試験液

3.13

JIS

にほぼ同じ 

一致

3.17

基準汚染面積

追加

3.18

浸透

3.6

JIS

にほぼ同じ 

一致

3.19

透過

3.7

JIS

にほぼ同じ 

一致

3.20

閉 鎖 回 路 系 試 験 方

追加

3.21

開 放 回 路 系 試 験 方

追加

3.22

標準透過質量

追加

3.23

標準透過速度

追加

3.24

除染

3.2

JIS

にほぼ同じ 

一致

−  3.14

毒性

削除

本体に使用されていないため。

4  分 類 及
び 性 能 要
求事項

ク ラ ス 分 類 及 び そ

の 要 求 値 を 含 む 性
能 要 求 事 項 を 一 覧

表の形式で規定

 4

JIS

にほぼ同じ

変更

この箇条にクラス分類及び性

能要求事項を表形式にまとめ
た。

技術的な差異はない。

使用上の利便性を向上させるた

め。ISO への提案を検討する。

18

T

 81

26

201

4


19

T 8126

:2014

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

4  分 類 及
び 性 能 要
求事項(続

き)

JIS T 8005

[ただし,

6.(サイズ指定)は
除く。]の要求事項

への適合を規定。ま

た,レベル 1 及び 2
で 防 護 服 材 料 で 作

ら れ た 附 属 品 の 性

能要件を規定

JIS

にほぼ同じ

変更 8.1

f)

では国家規定(規格)を

優先している。ISO 規格の規定
ではこの部分が相互に矛盾す

るため変更した。

ISO

への提案を検討する。

注記を追加し,エプ
ロン,アームカバー

などの附属品には,

完 成 品 ス プ レ ー 試
験 は 必 要 が な い こ

とを説明した。

JIS

にほぼ同じ

追加

技術的な差異はない。

ISO

への提案を検討する。

標準試験液を“ペン

デ ィ メ タ リ ン
37.4 % の 乳 剤 又 は
30.0 %の乳剤”と規

標準試験液に‘Prowl 3.3 
EC’を推奨

追加

国内登録のある農薬を追加し,

選択して試験することを可と
した。

一層の標準化を進める。

希釈水は精製水

希釈水は蒸留水

変更

希釈水を変更した。

我が国では精製水を一般的には
使用するため。一層の標準化を進

める。

試験液に“実際に使

用する農薬(指定濃
度 に 希 釈 し た 散 布

に使用する農薬)”

を使用する。

追加

実剤を用いての分類(クラス分

け)を可とした。

利用者の利便性から追加した。

ISO

への提案を検討する。

19

T

 81

26

201

4


20

T 8126

:2014

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

5  防 護 服
材料試験

試 験 に 関 す る 項 目

だけを規定

 5 試験項目及び要求性能を

規定

変 更 / 追

箇条 4 と 5,6,7 に重複する部

分があるため,これらを整理
し,5,6,7 には試験に関する

事項だけを記載した。

技術的な差異はない。

ISO

への提案を検討する。

5.2.1  耐液
体 浸 透 性

( ア ト マ

イ ザ ー 試
験)

ア ト マ イ ザ ー 試 験
の 方 法 及 び 合 否 判

定について規定

 5.2.1

JIS

にほぼ同じ

追 加 / 選

“材料が複数の層で構成”の意
味を具体的に表現し,“裏地・

中綿が付いているなど”を挿入

した。 
同様の箇所は,5.2.2,5.3,5.4,
5.5,5.6 にあり。

ISO

への提案を検討する。

異 な る 材 料 で 構 成

さ れ る 単 層 又 は 多
層 の 防 護 服 を 試 験

することを規定

異なる材料で構成される

単 層 の 防 護 服 を 試 験 す
る。

追加

多層の防護服を追加した。同様

の箇所は,5.2∼5.4 にあり。

単層の防護服だけに限定するこ

とは不合理であるため。

ISO

への提案を検討する。

5.5  材 料
の 引 張 強
さ及び 5.6

材 料 の 引

裂強さ

材 料 の 機 械 的 な 試

験及び分類(クラス
分け)を規定

 5.5 及 び

5.6

材料の機械的な試験を規

変更

クラス分けをした。

使用者の利便性向上のため。

ISO

への提案を検討する。

5.6  材 料
の 引 裂 強

材 料 の 引 裂 強 さ 及
び分類を規定

 5.6

材料の引裂強さ及び分類
を規定

追加

たて方向,よこ方向双方を試験
することを明記した。

ISO

への提案を検討する。

6  縫 合 部
試験

6.5  縫 合
部強さ

主 要 直 線 縫 合 部 の

試 験 方 法 及 び 分 類

を規定(主要な直線
縫合部を試験)

6.5

主要直線縫合部の試験方

法及び分類を規定(全て

のタイプの直線縫合部を
試験)

変更

全てのタイプを試験するので

はなく,性能に影響する主要直

線縫合部を評価することに限
定した。

ISO

への提案を検討する。

物 理 的 性 能 を ク ラ

ス分け

変更

クラス分けした。

使用者の利便性向上のため。

ISO

への提案を検討する。

20

T

 81

26

201

4


21

T 8126

:2014

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

8  表 示 及
び 製 造 業
者 に よ る

製品情報

−  8.1

防護服への表示に関する

一般事項を規定

変 更 / 削

この細分箇条は内容が不明確

であり,規定内容に影響を及ぼ
すものではないため削除した

ISO 規格の 8.1 及び 8.2 を統

合し,JIS の 8.1 とした。

ISO

への提案を検討する。

8.1  表示

防 護 服 に 表 示 す る
事項について規定

 8.2

JIS

にほぼ同じ

変 更 / 追

限定使用又は再使用可能の別
及び試薬名を表示することと

した[d)及び e)を追加]

ISO

への提案を検討する。

8.2  取 扱
説明書

取 扱 説 明 書 へ の 記

載事項を規定

 8.3

JIS

にほぼ同じ

変更

取扱説明書に製品の製造年を

記載することに意味はないた
め削除規定を明記した。

ISO

への提案を検討する。

8.3  製 品
技術情報

技術情報の内容

8.4  JIS にほぼ同じ

追加

使用者の利便性向上のため記

載方法の例を示した。

技術的差異はない。

ISO

への提案を検討する。

附属書 A 
(規定)

7.2 に規定する実用
性 能 を 評 価 す る た

めの試験方法

附属書 A

JIS

にほぼ同じ

追加

同時に使用する追加の個人用
保護具と当該防護服との適合

性を確保することは防護のた

めの基本項目であり,言及し
た。

ISO

への提案を検討する。

附属書 B

材 料 の 水 蒸 気 透 過 抵 抗

(任意)

削除

裏付けデータが乏しく,妥当

性・再現性が確認できないため

削除した。

ISO

への提案を検討する。

附属書 B 
(参考)

附属書 C

一致

附属書 D

タイプ 6 及びタイプ 4 防

護服に関する追加要求事

削除

“参考”であり,解説的内容の

ため削除した。

ISO

への提案を検討する。

附属書 E

ISO

における浸透試験用

化学物質の選定

削除

“参考”であり,解説的内容の
ため削除した。

ISO

への提案を検討する。

21

T

 81

26

201

4


22

T 8126

:2014

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 27065:2011,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

    −  選択……………… 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

22

T

 81

26

201

4