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T 8121-2

:2007

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  要求事項

2

4.1

  手袋,アームガード及び防護スリーブの防護表面範囲の寸法

2

4.2

  構造

3

4.3

  材料の性質

4

4.4

  人間工学的要求事項

4

5

  試験装置

4

5.1

  一般試験装置

4

5.2

  アームガード及び防護スリーブの手袋への取付け評価用試験装置

4

5.3

  衝撃切創試験装置

4

5.4

  切創抵抗試験装置

4

6

  試験方法

4

6.1

  一般

4

6.2

  前処理

5

6.3

  調整

5

6.4

  防護領域の検査

5

6.5

  アームガード及び防護スリーブの手袋に対する取付け強さ,並びに手袋のそで(袖)口内及び

上肢からの防護スリーブの位置ずれに対する抵抗

5

6.6

  衝撃切創試験

5

6.7

  切創抵抗試験

6

6.8

  アームガード及び防護スリーブの長さの測定

6

6.9

  すき間寸法の検査

6

7

  試験報告書

6

8

  表示

7

9

  使用者のための情報及び使用についての指示

8

10

  図記号

8

附属書 A(規定)人間工学試験

10

附属書 B(規定)試験結果−測定の不確かさ

17

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

18


T 8121-2

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本保安用品協会(JSAA)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願

に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認に

ついて,責任はもたない。

JIS T 8121

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

T

8121-1

  第 1 部:鎖かたびら手袋及びアームガード

JIS

T

8121-2

  第 2 部:鎖かたびら以外の材料からなる手袋及びアームガード

JIS

T

8121-3

  第 3 部:布はく,皮革その他の材料の衝撃切創試験


日本工業規格

JIS

 T

8121-2

:2007

防護服−ハンドナイフによる切創及び突刺し傷を防

護するための手袋及びアームガード−第 2 部:鎖か

たびら以外の材料からなる手袋及びアームガード

Protective clothing

Gloves and arm guards protecting against cuts and stabs by hand knives

Part 2: Gloves and arm guards made of material other than chain mail

序文

この規格は,2003 年に第 1 版として発行された ISO 13999-2 を基に作成した日本工業規格であるが,我

が国の実情を反映させるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,鎖かたびら,硬質金属,硬質プラスチック以外の材料でできている耐切創性能をもつ手袋,

アームガード及び防護スリーブの設計,耐切創性能,突刺し抵抗並びに人間工学上の特性に関する要求事

項について規定する。これらは,JIS T 8121-1 に規定する製品よりも耐切創性能及び突刺し抵抗が劣るた

め,刃の先端から 20 mm の部分における刃幅が 12.5 mm を超えるナイフを使用する場合,並びにナイフが

手及び腕に向かって動かされない作業で使用する場合だけを対象とする。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 13999-2:2003

,Protective clothing−Gloves and arm guards protecting against cuts and stabs by

hand knives

−Part 2: Gloves and arm guards made of material other than chain mail (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。

これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追

補を含む。

)には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0217

  繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法

JIS L 1018

  ニット生地試験方法

注記  対応国際規格:ISO 3175-2,Textiles−Dry cleaning and finishing−Part 2: Procedures for

tetrachloroethene

及び ISO 6330,Textiles−Domestic washing and drying procedures for textile


2

T 8121-2

:2007

testing

(全体評価:MOD)

JIS T 8052

  防護服−機械的特性−鋭利物に対する切創抵抗性試験方法

注記  対応国際規格:ISO 13997:1999,Protective clothing−Mechanical properties−Determination of

resistance to cutting by sharp objects (MOD)

JIS T 8121-1:2006

  防護服−ハンドナイフによる切創及び突刺しきずを防護するための手袋及びアー

ムガード−第 1 部:鎖かたびら手袋及びアームガード

注記  対応国際規格:ISO 13999-1:1999,Protective clothing−Gloves and arm guards protecting against

cuts and stabs by hand knives

−Part 1: Chain-mail gloves and arm guards (IDT)

JIS T 8121-3:2006

  防護服−ハンドナイフによる切創及び突刺しきずを防護するための手袋及びアー

ムガード−第 3 部:布はく,皮革その他の材料の衝撃切創試験

注記  対応国際規格:ISO 13999-3:2002,Protective clothing−Gloves and arm guards protecting against

cuts and stabs by hand knives

−Part 3: Impact cut test for fabric,leather and other materials (MOD)

ISO 7000:2004

,Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 8121-1 によるほか,次による。

3.1

防護スリーブ(protective sleeve

手首からひじ(肘)より上の上腕までを被うフレキシブルなガーメント

注記 1  防護スリーブは,それ自体の弾力性によって,又はストラップ若しくはその他のシステムに

よって適切な位置に保持する自己保持形であってもよい。

注記 2  防護スリーブは,通常手袋のそで(袖)口の内側に入れ,手首を軽く締める。

4

要求事項

4.1

手袋,アームガード及び防護スリーブの防護表面範囲の寸法

4.1.1

一般

布はく,皮革,軟質プラスチック又はこれらを複合した手袋並びにアームガードに対する要求事項は,

次に挙げる事項以外は,JIS T 8121-1 に規定する鎖かたびら手袋及び鎖かたびら又は硬質のアームガード

に対する要求事項と同じである。また,寸法及び防護範囲は,6.8 及び

附属書 によって評価する。

4.1.2

手袋

手袋による防護範囲は,連続していて手のひら側の尺骨側に切れ込みがあってはならない。

4.1.3

短そで(袖)手袋

短そで(袖)手袋は,指先点から尺骨けい(茎)状突起先端の 75 mm 以上の範囲[

図 1 a)

の が 75 mm

以上]を連続的に防護するように設計する。そで(袖)口は,

附属書 によって試験をしたとき,この防

護範囲を維持する。

4.1.4

長そで(袖)手袋

長そで(袖)手袋は,ひじ(肘)を 90°曲げたとき,指先点から上腕表面の 75 mm 未満の位置[

図 1 b)

の が 75 mm 未満]までを連続的に防護するように設計する(JIS T 8121-1

附属書 参照)。そで(袖)

口は,

附属書 によって試験をしたとき,この防護範囲を維持する。

4.1.5

手袋のサイズ


3

T 8121-2

:2007

手袋には,設計上,適合する手のサイズに基づいて,JIS T 8121-1 

附属書 表 によってサイズを表

示する。サイズは,

附属書 によって確認する。

4.1.6

フレキシブルな防護スリーブ

フレキシブルな防護スリーブは,JIS T 8121-1 の 3.1.2[手首(wrist)

]に規定するように,手首からひじ

(肘)の上まで連続した範囲を防護する。

4.1.7

アームガード,防護スリーブ,アームガードと手袋との組合せ又は防護スリーブと手袋との組合せ

4.1.7.1

一般

アームガード,防護スリーブ,アームガードと手袋との組合せ又は防護スリーブと手袋との組合せによ

る防護範囲は,連続していなければならない。防護範囲及びすき間がないかどうかは,6.4 及び A.5 によっ

て評価する。

4.1.7.2

布はく,皮革,その他のフレキシブルなアームガード又は防護スリーブによる防護範囲,及び長

尺アームガードによる防護範囲

フレキシブルなアームガード及び防護スリーブは,

附属書 によって検査したとき最小限必要な防護範

囲を維持する適切な位置に維持できなければならない。これらは,6.5 に規定する 25 N の力で引っ張った

とき手首から 40 mm 以上上方に移動してはならない。

4.1.7.3

そで(袖)口と防護スリーブとの重なり部分

手袋のそで(袖)口及び互換式防護スリーブ又はアームガードが与える防護範囲の重なり部分は,互い

の外縁部が連続して接続されていない場合は,50 mm 以上とする。防護スリーブは手袋のそで(袖)口の

内側に入れる。

附属書 によって検査をする。防護スリーブは,6.5 に規定する 25 N の力での引張りに耐

え,かつ,手袋のそで(袖)口から抜け出てはならない。

4.1.7.4

アームガード及び防護スリーブのサイズ

アームガード及び防護スリーブには,それぞれ最小の長さ,必要に応じて,対象身長範囲及び互換式手

袋のサイズを表示する(箇条 及び箇条 参照)

。製品は,6.8 及び

附属書 によって検査する。

4.2

構造

4.2.1

すき間の寸法

手袋,アームガード及び防護スリーブの硬質部分のすき間又は硬質部品間のすき間,又はニット構造を

貫通するすき間の最大寸法は,JIS T 8121-1 の 5.5(すき間ゲージ)に規定する 4 mm 幅の No.2 ゲージが,

6.9

によって試験したとき,貫通してはならない。

4.2.2

アームガード及び防護スリーブの附属品

手袋に附属するアームガード又は防護スリーブを,手袋のそで(袖)口の外部に取り付ける場合は,試

験のときに 5.2 及び 6.5 に規定する方法で腕を持ち上げた方向への 150 N の力による引張り,又は手袋の

内側に取り付ける場合は 25 N の力による引張りを受けても外れてはならない。また,試験中に防護範囲内

にすき間が発生してはならない。その検査は,6.4 に規定する方法ですき間を評価する。

4.2.3

ナイフ突刺し抵抗及び切創抵抗

4.2.3.1

一般

手袋,アームガード,防護スリーブ及びそれらの組合せの突刺し抵抗は,手袋とそのそで(袖)口と,

又は接合されているアームガードと,防護スリーブ間の接合部とを含む防護面全体にわたって与えられな

ければならない。

4.2.3.2

布はく,皮革,複合手袋のプラスチック,アームガード及び防護スリーブ

6.6

及び 0.65 J の衝撃力で JIS T 8121-3 に規定する方法によって試験をしたとき,平均突刺し深さは 8 mm


4

T 8121-2

:2007

を超えてはならず,かつ,単一の突刺し深さは 14 mm を超えてはならない。

4.2.3.3

切創抵抗

すべての手袋,アームガード及び防護スリーブは,6.7 によって試験を行い,すべての規定の方向におい

て切創抵抗を測定したとき,20 N 以上の切創抵抗力がなければならない。

4.3

材料の性質

4.3.1

一般

防護手袋,アームガード及び防護スリーブは,短期的又は長期的な損傷を与えることが知られている材

料によって構成しないものとする。製品に含まれる可能性のある一般に感作性のあることが知られる物質

について表示し,アレルギーを引き起こした場合の対処法を警告表示する(箇条 参照)

。手袋及びアーム

ガードには,損傷を与えるような粗い,鋭利な表面又は端面,及び鋭利なワイヤ状の突起があってはなら

ない。

手袋,アームガード又は防護スリーブの材料は,取扱説明書の記載内容によって洗浄され,かつ,殺菌

されたとき,それぞれの正規の耐用年数の間は,防護性能を失ってはならない。

製品は,A.3 によって検査する。

注記  感作性とは,アレルギー誘発性ともいい,皮膚などを刺激し,アレルギー様症状を起こす性質

のことをいう。そのような性質をもった物質を感作性物質という。

4.3.2

洗浄温度の安定性

洗浄温度の安定性は,JIS T 8121-1 の 4.5.2(洗浄温度の安定性)及び 6.6(洗浄温度でのプラスチック製

アームガードの物理的安定性の試験)による。

4.4

人間工学的要求事項

人間工学的要求事項は,

附属書 によって試験及び検査を行い,手袋,アームガード又は防護スリーブ

が,取扱説明書に示す用途に適合していなければならない。

5

試験装置

5.1

一般試験装置

手袋,アームガード又は防護スリーブに使用する材料が適切であるかどうか,JIS T 8121-1 の 5.(試験

装置)に規定する装置によって試験する。

5.2

アームガード及び防護スリーブの手袋への取付け評価用試験装置

可搬式のフォースゲージ,ばねばかり(秤)又は同様の装置を使用する。小形のクランプ又はクリップ

を使用してゲージを試験品目に取り付ける。クランプとゲージとの間は,フレキシブルな接続でなければ

ならない。ゲージは 0∼200 N の測定範囲の 1 台のゲージ,又は 0∼30 N 及び 100∼200 N の測定範囲をも

つ 2 台のゲージを使用する。ゲージの精度は,25 N において±3 N,150 N において±10 N とする。

5.3

衝撃切創試験装置

衝撃切創試験装置は,JIS T 8121-3 による。

5.4

切創抵抗試験装置

切創抵抗試験装置は,JIS T 8052 による。

6

試験方法

6.1

一般

この規格によって行った一連の測定では,

附属書 によって最終測定結果の不確かさ(Um)の推定を


5

T 8121-2

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行う。また,試験報告書には,測定の不確かさを,Um=±の形で記録する。この推定は,合格性能が得

られるかどうかの判定に使用する。例えば,最終測定結果に Um を加えた値が,要求する合格値を超える

と,その試料は,不合格とする。

6.2

前処理

検査又は試験の前に,取扱説明書の指示によって,試料の洗浄及び乾燥を 5 回行う。特別な指定がない

場合は,JIS L 1018 

附属書 によって試料を洗浄し乾燥する。次に,乾燥機を使用して,70

℃未満の温

度で試料を乾燥する。ドライクリーニング対応表示の付いた製品は,洗浄サイクルの前に,JIS L 1018 

附属書 で,一般的な材料に対して規定するドライクリーニングを 5 回実施する。

注記 1  JIS L 1018 の附属書 の規定は,ISO 6330 と同等である。

注記 2  JIS L 1018 の附属書 の規定は,ISO 3175-2 と同等である。

6.3

調整

試料は,試験前に 20±2

℃及び相対湿度(65±5)%で 24 時間以上調整する。試験は,調整環境中で行

うか,又は,試料を調整環境から取り出して 5 分以内に行う。

6.4

防護領域の検査

取扱説明書の指示によって,適切な寸法の試験試料を被験者に正しく着用させる。手,手首及び前腕の

防護範囲についての試験は,JIS T 8121-1 の 5.6[点検棒(blant probe)

]に規定する検査,測定及び損傷を

与えない点検棒を挿入して行う。

通常,目視できる開口部から点検棒の挿入を試みる。発見されたすべての細長い切り口,開口部又は重

なり部分に対して点検棒検査を行う。防護の下の皮膚を基準にして 0°∼45°の角度,及びまっすぐに腕を

上げる方向とまっすぐに腕を横切る方向との間のあらゆる角度で点検棒による検査を行う。このアプロー

チ角度の範囲内で,最大 4 N の力を加えながら,点検棒を開口部又は潜在的な開口部上で移動させ,試験

品目を突き抜けるかどうか確認する。防護範囲内で,すき間として挿入できた箇所をすべて記録する。

なお,検査及び試験の所見を試験報告書に記録する。

6.5

アームガード及び防護スリーブの手袋に対する取付け強さ,並びに手袋のそで(袖)口内及び上肢

からの防護スリーブの位置ずれに対する抵抗

取扱説明書によって,適切な寸法の試験試料を被験者に正しく着用させる。クランプ(5.2 参照)を,手

袋への取付け位置から 40±5 mm 上に,又は取付けのない製品に対しては,被験者の手首の 75±10 mm 上

に,アームガード又は防護スリーブの外周部 4 か所に順番にほぼ等間隔に取り付ける。各クランプの位置

に荷重測定器又は同様の装置を取り付け,5∼10 秒間にわたり徐々に試験荷重を加える。できる限り上肢

の上近くに皮膚に平行に力を加える。アームガード又は防護スリーブの位置の変化を観察し,規定の力に

到達した直後にずれを測定する。次の試験を開始する前に,アームガード又は防護スリーブを元の位置に

戻す。

なお,試験結果を試験報告書に記録する。

6.6

衝撃切創試験

6.6.1

一般

衝撃切創試験は,JIS T 8121-3 のほか,次による。

6.6.2

試験片及び試験位置

試験には,無傷の手袋を使用する。6 回の衝撃切創を手袋の甲に加えることができるように手袋を試験

片支持具に装着する。手袋の長軸に沿って 2 回,これに対して 90°に 2 回,及びそれらに対して 45°に 2 回

の衝撃切創を加える。加える場所は,試料上の,損傷のない,15 mm 以上離した場所とする。


6

T 8121-2

:2007

手袋の指部がぜい(脆)弱な構造であることが明らかな場合,JIS T 8121-3 の規定によって指部の試験

片を衝撃切創試験用に準備し,試験を実施する。合計 6 か所の衝撃切創を与える。

防護材料の種類ごとに,アームガード及び防護スリーブを試験する。これらを試験装置に取り付けるた

めに,必要に応じて横方向に切り取って短い筒状にする。合計 6 か所の衝撃切創を与える。

個々の試験結果,その算術平均値並びに製品の防護性能に関する観察結果,及びナイフの衝撃によって

生じた鋭利な破断面,断片,又は鋭利なワイヤ状端面などについて,試験報告書に記録する。

6.7

切創抵抗試験

6.7.1

一般

切創抵抗試験は,JIS T 8052 によって実施する。

6.7.2

試験片

手袋の甲,手のひら部,指部,そで(袖)口から試験片を切り出す。指部と手のひら部の端から端まで

横方向に切創される方向に指部及び手のひら部の試験片を置く。手袋の長手方向に対して 45°に切創され

る方向に甲の試験片を置く。手袋の長手方向に平行に切創される方向にそで(袖)口の試験片を置く。各

方向の切創力を測定する。

製品の縦横方向及びそれらに対し 45°の角度で切創する切創力を判定するために,アームガード及び防

護スリーブから試験片を切り出す。防護材料の各構造の種類ごとに試験を実施する。

6.7.3

試験

JIS T 8052

の規定によって切創試験を実施する。6.2 の前処理の規定に従い,完成品のまま試験片を前処

理する。6.7.2 の規定によって,各方向で切創力を測定し,結果を試験報告書に記録する。

6.8

アームガード及び防護スリーブの長さの測定

製品の長さの測定は,サイズが適合する被験者に正しく装着させた状態で行う。被験者は,腕を正面に

水平に伸ばす。その状態で,長さが表示されているか,又は取扱説明書に記載されている製品箇所の長さ

を測定する。

表示されている長さ又は記載されている長さ及び測定した長さを試験報告書に記録する。

6.9

すき間寸法の検査

JIS T 8121-1

の 5.5(すき間ゲージ)に規定した No.2 ゲージを使用し,手袋,アームガード又は防護ス

リーブの金属製又はプラスチック製構成部品,又は互いの接続具間のすき間について点検棒検査を実施す

る。10 N 以下の力ですき間にゲージを押し込む。このときゲージが必要以上に入り込み過ぎる場合は,試

験中の材料を折り曲げてもよい。各すき間の種類ごとに五つの試料を試験する。ニット製品の主要な範囲

及びパネルとの縫合部を試験する。

なお,ゲージが防護材料を貫通したすべての事例及び部位を試験報告書に記録する。

7

試験報告書

試験報告書には,次の情報を記載する。

a)

この規格への言及

b)

試料の説明,名称又はコードによる固有情報,出所,与えられたサイズ,ロット番号又は同等の番号,

及び製造日。

c)

この規格にある手袋など,防護スリーブ試料とともに使用することが要求される,その他すべての品

目の一覧及び明細。

d)

試験の日付及び実施した試験の一覧。


7

T 8121-2

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e)

被験者の A.2 に規定された詳細。

f)

次の試験の結果,及び該当する場合はそれぞれの試験に対して,最終結果の測定の不確かさの推定,

及びこの規格の要求事項に対する試料の適合性の判定に関する宣言。

1)  6.4

の試験を実施したとき,防護範囲が 4.1.24.1.6 に適合しているかどうか。

2)  JIS T 8121-1

の 4.5.2(洗浄温度の安定性)及び 6.6 の規定によって行うプラスチック製のアームガ

ードの温度安定性試験の結果。

3)  5.2

6.4 及び 6.5 の規定によって実施するアームガード及び防護スリーブの取付けに対する試験結

果。

4)

柔軟性をもつアームガードが A.5 に規定する手順の間に適切な部位に保持され,6.5 の試験中に手首

から上に 40 mm 以上移動しないかどうか。

5)  6.6.2

の規定によって行われる試験における衝撃切創試験の個々の結果,各一連の試験についての

算術平均値並びに製品の防護性能に関する観察結果,及びナイフの衝撃によって生じた鋭利な破断

面,断片,又は鋭利なワイヤ状端面の詳細。

6)  6.7

に規定する各試験方向において測定された切創力。

7)

アームガード及び防護スリーブ上の最小長さの表示が,6.8 及び A.5 の試験において正確であること

の確認ができたかどうか。

8)  6.9

の規定で行ったすき間試験の結果。

9)  A.3

の規定で行った無害性評価の結果。

10)  A.4

の規定で行った手袋サイズの確認結果。

11)  A.5

の規定で行ったアームガード及び防護スリーブサイズの確認結果。

12)

手袋の評点計算及び手袋の合否の宣言のほかに,A.6 に規定するグリップアンドプルテストの数値

及び規定の結果。

g)

試料が,この規格のすべての要求事項に適合していることの宣言。

h)

試験機関の名称及び責任者の署名

8

表示

この規格に適合する手袋,アームガード及び防護スリーブには,少なくとも次の事項を取り外せないよ

うに,かつ,よく見えるように表示する。

a)

規格番号

b)

製造業者名又は輸入業者の名称又は商標

c)

製造業者による製品の種類の指定,商品名又は製品を特定するコード。

d)

製品のサイズ

e)

最高許容洗浄温度が 82

℃未満であれば,その温度。

f)

箇条 10 に規定する図記号。

可能な場合は,製品又はパッケージに製品に関する次の情報を添付する。

g)

製品が対象とする,又は特に対象としない用途。

h)

対象とする危険有害性。

i)

製品に含まれる布はく(帛)及び材料の種類。

j)

JIS L 0217

による取扱いに関する表示記号(禁止記号が重要)


8

T 8121-2

:2007

9

使用者のための情報及び使用についての指示

手袋,アームガード及び防護スリーブには,取扱説明書を添付する。指示は,正確で分かりやすいもの

とする。取扱説明書は,少なくとも次の情報を含まなければならない。

a)

箇条 で要求される情報。

b)

製造業者又は正規の代理店の名称及び住所。

c)

製品が対象とする作業の種類。

d)

製品の選択方法に関する助言のほかに,この規格に適合する製品,及び JIS T 8121-1 に適合する他の

製品が与える防護の違いに関する説明。

e)

適正サイズ製品の選択及びそのチェック方法に関する助言。

f)

製品を正しく着用し,調整する方法に関する助言。

g)

必要な防護を得るための,その他の個人用保護具(PPE)の着用に関する助言。

h)

防護は,ナイフ,金属片,ガラスなどの鋭利な縁部による切創に対する防護,及び広幅ナイフによる

突刺しに対する防護に限定されることの警告。

i)

手及び腕に大きな切創作用が生じるような使用法には,この防護が適していないことの警告。

j)

ストラップの余った端を短くすることを除き,製品を改造してはならないことの警告。

k)

環境条件,又は与えられた防護性能を大幅に低下させる,誤った使用法の警告。

l)

与えられた防護性能を大幅に低下させる化学品,油脂,溶剤,経年変化又は磨耗の影響の警告。

m)

製品の使用によって,使用者が傷害のリスクにさら(曝)される可能性がある作業の種類の警告。特

に,動力工具及び可動部をもつ機器に関する危険を明記する。

n)

製品に使用されている材料で,アレルギー反応を起こす可能性のある材料,又は発がん性が知られて

いる材料についての警告。

o)

製品性能の低下を招くことが知られている処理及び洗浄の繰返しの影響についての警告を含む種々の

洗浄方法に関する適切な指示。

p)

製品の保管に関する指示。

q)

磨耗及び劣化について製品を検査する方法の指示。

r)

製品を修理するか又は交換するかを決定するための基準の指示。

10

図記号

この規格の要求事項を満たす製品には,

図 に示す ISO 7000-2619 及び ISO 7000-1641 で規定する図記

号を表示する。図記号は,製品又はそれを供給するための包装に,この規格の番号(JIS T 8121-2)ととも

に示す。

図柄の幅は,30 mm 以上とする。


9

T 8121-2

:2007

a)

  短そで(袖)手袋

 

b)

  長そで(袖)手袋

1

手首[尺骨けい(茎)状突起先端]の位置

A

短そで(袖)手袋が与える防護長

B

長そで(袖)手袋が与える防護長

C

長そで(袖)手袋と上腕との間のクリアランス

図 1−短そで(袖)手袋及び長そで(袖)手袋の防護長

ISO 7000-2619                                                                    ISO 7000-1641

  a)

“切創及び突刺しに対する防護”                                  b)“取扱説明書”

図 2−図記号


10

T 8121-2

:2007

附属書 A

規定)

人間工学試験

序文

この附属書は,手袋,アームガード及び防護スリーブの人間工学的な特性及び評価について規定する。

A.1

原理

手袋のサイズは,該当する手及び腕のサイズの被験者に着用させて手袋及びアームガードのフィット性

を検査し,確認する。製品の人間工学上の特性は,規定の動作を行う被験者への質問及びその回答によっ

て評価する。

A.2

被験者

被験者には,適度に激しい手及び腕を使う作業を行う作業員に期待される体格及び手先の器用さをもつ

者を選択する。被験者は,この種の保護具を常時使用している者である必要はない。JIS T 8121-1 に定義

された手の周長及び長さを測定し,JIS T 8121-1 

附属書 表 を参照してその手のサイズを判定する。

試験対象の手袋に表示されたサイズの手をもつ,少なくとも 5 人の被験者を選択する。製造業者の製品範

囲に十分な手袋のサイズが含まれている場合は,被験者として,手袋のサイズに合わせて男性と女性を選

択する。第 1 指(親指)の長さは,他の手の寸法とあまり相関しないため,極端に第 1 指の寸法が長い被

験者を選択しないように注意する。アームガード及び防護スリーブが使用者の身長別サイズになっている

場合は,被験者の身長を測定し,適合するサイズのものを使用する。

A.3

製品の検査

手袋,アームガード又は防護スリーブを着用する前に,使用者に危害を加えるような鋭いエッジ又は表

面,粗く硬い領域,ワイヤ端の突出し又はその他の形態について,目視及び手で製品を検査する。重大な

欠陥が見つかった試料は,人間工学試験を実施せずに新たな試料に置き換える。

検査結果を試験報告書に記録する。

A.4

手袋サイズの確認手順

手袋のサイズが表示する大きさの手の被験者が手袋を着用したとき,緩過ぎず,また,窮屈過ぎない場

合は,正しく表示されているものとする。手袋のフィット性は,5 人の被験者及び 1 名の判定者が判定す

る。

手袋を適切に装着する。次に被験者は,被験者の正面の腰の高さ付近に固定された直径 30 mm∼40 mm

の水平バーを握る。

次の基準のいずれかに一致した場合は,手袋が小さ過ぎると判定する。

−  着用者が,バーを握ったときの変形,又は握っているときの手のひら若しくは手の甲が締め付けられ

ると感じる。

−  着用者が,バーを中心として親指又は他の指を曲げた状態を維持するために,連続した筋肉の緊張を

感じる。


11

T 8121-2

:2007

−  着用者の手袋の各指先がきつく,着用者がバーを握っている間,判定者が手袋の指先の部分をつまむ

ことができない。

次の基準のいずれかに一致した場合は,手袋が大き過ぎると判定する。

−  着用者が,バーを握っているとき手袋が手に緩く,握りを少し緩めたときに手が手袋の内側で容易に

動く。

−  判定者が手袋の両側面をつまんだとき,つまんだ部分の長さが両側面で合計 15 mm 以上になる。

−  判定者が任意の指の先端をつまんだとき,つまんだ部分の長さが 20 mm 以上になる,又は 5 本の指の

つまめる部分の長さの平均が 15 mm 以上である。

被験者の回答が著しく客観性に欠ける場合には,同じ公称サイズの手をもつ 2 名の追加被験者がその手

袋を着用し,そのフィット性を再評価する。追加被験者の両者がフィットした場合には,そのサイズ表示

を合格とする。

評価結果を試験報告書に記録する。

A.5

アームガード及び防護スリーブのサイズ確認手順

取扱説明書及び製品に添付された表示を検査する。該当するサイズの 5 人の被験者を選択し,製品を評

価する。製品に装着する適切なサイズの互換式手袋を選択し,着用する。

試験をするとき被験者が製品の下に着用する衣服は,取扱説明書によるものとする。指示がない場合は,

薄地の半そで(袖)つなぎ服又はジャケットを着用し,その上に長そで(袖)つなぎ服又はジャケットを

着用する。

取扱説明書によって,製品を着用し,調整する。互換式手袋を装着して調整する。着用者は,立った状

態で腕を垂直に持ち上げ,上に伸ばす。次に,腕を体のわきに下ろし,握ったこぶしを胸にもっていきひ

じ(肘)を最大限曲げる。次に腕の力を抜いて体のわきに垂らす。次に,前にある水平バーを A.4 の規定

に従って握り締める。

判定者は,アームガード又は防護スリーブによる防護範囲が,JIS T 8121-1 の 4.1.6.14.1.6.3 並びに 4.1.5

及び 4.1.6 に規定した要求事項に適合していることを確認する。

次に着用者は,伸ばし,曲げ及びリラックス動作を,アームガード,防護スリーブ又は手袋を調整せず

に 10 回繰り返す。次に着用者は,水平バーを握り締め,判定者は,アームガード又は防護スリーブ及び手

袋が与える防護領域を確認する。特に判定者は,製品が適切な部位に留まっており,要求された重なり部

分が手首部分に保持されていることに注意する。

着用者は,製品の過剰な窮屈さ又は試験中の動きの制約,及び製品の不適切な緩み又は動きを報告す

る。

アームガード又は防護スリーブの合否の評価と共に,試験報告書に評価結果を記載する。

A.6

グリップアンドプルテスト

A.6.1

原理

作業の対象物をしっかりと握ることが可能であり,ナイフで大きな力を加えたとき滑らないことが,食

肉の切り分けなどに使用される手袋の重要な安全上の特性である。骨スキでの作業に関する力の測定結果

は,ピーク時に 300 N を超えており,絶えず 100 N の力が加えられていることを示している。この規格に

よって規定する種類の手袋は,軽作業だけに使用することを前提としている。試験で加える力は

表 A.4 

規定する。


12

T 8121-2

:2007

この試験では,金属製の円柱を手前に引っ張る 4 名の被験者が必要である。これは,体から離れた位置

で切り分け作業をするときに作業対象を保持する動作を模している。被験者は,試験用の手袋の装着及び

素手,並びに試験用円柱に潤滑油を塗布及び非塗布の状態で動作したとき,自覚される手の疲労感につい

て報告する。

A.6.2

装置

A.6.2.1

作業台

高さを調節できる天板表面があり,被験者の足をその下に入れるスペースがある。

A.6.2.2

水平のステンレススチール製の円柱

円柱は,直径 30±1 mm とし,作業台面の上 120±10 mm に取り付ける。

円柱は,作業台の手前の縁に対して 90±10°の向きとする。円柱は,その端から少なくとも 150 mm の

長さの握り部分をもつものとし,その表面を滑らかに研磨する。

この円柱は,作業台面の手前の縁に向いた,曲面と平面との接合部に少なくとも 5 mm の半径をもつ丸

みを帯びた終端をもっていなければならない。円柱は,作業台の手前の縁から奥に向かって 150±10 mm

の位置にその終端が位置する。

図 A.1 を参照。

円柱は,長軸方向にだけ移動できるように支持する。

A.6.2.3

力の測定システム

力の測定システムは,円柱に掛かる引張り力を表示し,少なくとも 0 N∼400 N の測定範囲をもつ直読メ

ータを使用する。

このメータは,被験者から遠い側の円柱の終端(A.6.2.2)に接続する。400 N で引っ張った場合に,円

柱が 50 mm 以上動いてはならない。このシステムは,±10 N より高い精度をもつものとする。

A.6.2.4

ハンドレスト

ハンドレストは,握り円柱システムの左右に設置し,被験者がナイフを握った手をそれに載せることが

できるものとする。

ハンドレストは,120±10 mm の高さがあり,作業台の前縁から奥に 300±20 mm の位置にハンドレスト

の前面がくるように設置する。ハンドレストは,少なくとも 300 mm の長さ及び少なくとも 80 mm の厚み

をもつものとする。その角は 5 mm 以上の曲率半径をもつものとする。

A.6.3

手順

少なくとも 4 名の被験者がこの試験に参加する。可能であれば,各被験者は,異なるサイズの手袋を着

用する。着用する手は,被験者が作業時にナイフを持つ手ではない方とする。

握り円柱が,ほぼ被験者の腰の高さになるように装置を調節する。被験者の前腕と上腕との角度が約

120

°にならなければならない。各被験者は 4 種類の連続した試験ユニットを実行する。この試験は二つの

試験セット,

表 A.1 に示す素手及び手袋の着用によって行う。

表 A.1−試験の構成

試験セット

試験円柱の状態

A

素手

B

手袋着用時

ドライ

試験ユニット 1:素手,ドライ円柱

試験ユニット 3:手袋着用時,ドライ円柱

潤滑油塗布

試験ユニット 2:素手,潤滑油塗布円柱

試験ユニット 4:手袋着用時,潤滑油塗布円柱


13

T 8121-2

:2007

各被験者は,

表 A.2 に示す順番で,試験を実施する。

表 A.2−各被験者の試験ユニット順序

試験ユニット実施順序

被験者の実施手順

1

回目試験

2

回目試験

3

回目試験

4

回目試験

実施手順 A

試験ユニット 1

試験ユニット 3

試験ユニット 2

試験ユニット 4

実施手順 B

試験ユニット 3

試験ユニット 1

試験ユニット 4

試験ユニット 2

実施手順 C

試験ユニット 1

試験ユニット 3

試験ユニット 4

試験ユニット 2

実施手順 D

試験ユニット 3

試験ユニット 1

試験ユニット 2

試験ユニット 4

被験者には,実施手順を無作為に割り当てる。ある被験者がある試験ユニットを完了できなかった場合

は,それ以降は順番を繰り上げて続行する。

ドライ円柱ユニットについては,円柱に潤滑油を塗布してはならず,また,乾燥していなければならな

い。潤滑油塗布円柱については,握り部分に潤滑油を十分に塗布する。

各試験ユニットに対し,被験者は,

表 A.3 に示す手順に従う。

表 A.3−試験ユニットの手順

順番

動作

1

被験者は,楽な姿勢で台の前に立ち,ナイフ側の手をハンドレスト上に置き,反対の手で握り,

円柱を軽くつかむ。

2 5

秒未満で最大荷重(

表 A.4 参照)に達するように引っ張る。

3

荷重を,

表 A.4 に規定する保持力まで緩めて,その状態を最低 10 秒間維持する。

4

引張りを停止する。被験者は,握りを緩めてその手を握り円柱から離し,30±5 秒間休止する。

5

順番 1 から 4 までを,更に,5 回繰り返し,合計 6 回とする。

被験者の手及び手袋サイズによる最大荷重及び保持力を,

表 A.4 に示す。

表 A.4−グリップアンドプルテストに加える力

手及び手袋サイズ

最大荷重

N

保持力

N

6

以下 150  60

7

及び 7

1/2

 200

80

8

及び 8

1/2

 250

100

9

以上 300  120

各試験ユニットの後に,

表 A.5 に示すように動作を行うときに自覚された手の緊張感及び疲労感に対し

て一つの“試験ユニット評点”を直ちに宣言する。


14

T 8121-2

:2007

表 A.5−各試験ユニットの採点基準

試験ユニット

評点

採点基準

1

問題なし。 
緊張感も疲労感もない。 
手又は手袋の滑りはない。

2

わずかな緊張感又は負担感がある。

5

回目終了まで,又は 6 回の繰返しで疲労感を知覚する。又は若干の手若しくは手袋の滑りが

ある。

3

動作を完遂するために顕著な緊張感がある。

3

回目又は 4 回目の途中で疲労感を知覚する。又は顕著な手若しくは手袋の滑りがある。

4

動作を完遂するために重大な緊張がある。又は 6 回目の繰返し未完遂。 
順番 4 の休止時間では,回復のために不十分と感じる。又は制御不可能な手若しくは手袋の滑

りが発生。

ドライ又は潤滑油塗布の円柱を用いた一連の試験が終了した後に,各被験者は各試験ユニットに対して,

同じ条件下での手袋着用試験と比較して,素手試験での“比較評点”

表 A.6 を参照)を直ちに宣言する。

判定者は,被験者が手袋の性能に関して表明した事項をすべて記録する。

表 A.6−各比較試験セットの採点基準

比較評点

採点基準

0

二つの条件が,素手又は手袋着用時で同じように感じられた場合(例:2 と 2 と)

,若しくは 2 回

目の試験セット(手袋着用時)の方が,最初のもの(素手)よりも少ない労力しか要しなかった
場合(例:2 と 1 と又は 3 と 2 と)

2

2

回目の試験セット(手袋着用時)の方が,最初のもの(素手)よりも顕著な労力を要した場合

(例:1 と 2 又は 1 と 3 と)

4

2

回目の条件(手袋着用時)の方が,最初のもの(素手)よりはるかに大きな労力を要し,より疲

労感があった場合(例:1 と 4 と)

“比較”試験セットの評点を,各試験セット及び各被験者に対して単一の“試験ユニット評点”に加え,

さらに,4 名の被験者全員について測定した手袋の各試験セットの測定合計を加える。手袋着用時の合計

評点は,試験セットの評点の差で表す(B–A,

表 A.7 を参照)。

表 A.7−総合評点算出の例

評点

被験者 1

被験者 2

被験者 3

被験者 4

試験

セット

試験ユニット:
握り円柱の状態

S

a)

C

b)

S

a)

C

b)

S

a)

C

b)

S

a)

C

b)

各試験
セット

の合計

試験ユニット 1: 
ドライ

1 2 1 2

A

素手

試験ユニット 2: 
潤滑油塗布

3

2

2

0

4

4

2

0 23

試験ユニット 3: 
ドライ

2 3 1 1

B

手袋

着用時

試験ユニット 4: 
潤滑油塗布

4

2

4

2

4

4

4

4 35

手袋着用時の合計評点(B−A) 12

a)

  S

=単一試験評点

b)

  C

=比較試験セット評点


15

T 8121-2

:2007

この試験で評価したとき,手袋着用時の合計評点が 8 以下の場合,手袋が非常に良好な人間工学的特性

をもつことを示す。

手袋着用時の合計評点が 9∼13 の場合,手袋を使用すると多少,人間工学的阻害要素があることを示す。

判定者が作成する記録において,手袋の快適さ又はフィット性に伴う重大な問題を被験者が示唆しない限

り,手袋は容認される。

手袋着用時の合計評点が 14∼19 の場合,手袋を使用すると重大な人間工学的阻害要素があることを示

す。そのような手袋は,被験者が快適さ及びその他の問題を報告しなかった場合にだけ容認される。

20

以上の合計評点の手袋は,不合格とする。

その他の被験者は,試験から離脱する被験者の後任を務めなければならない。後任者は,同じサイズの

手である人が望ましい。手袋の形態が被験者を傷つける可能性があると思われた場合は,試験を中止する。

試験の数値結果及び記述結果は,手袋の適正を宣言するものであり,試験報告書に記録する。


16

T 8121-2

:2007

記号

1

  引張荷重表示器                l

1

  円柱終端の作業台前縁からの距離 150±10 mm

2

  作業台                        l

2

  円柱の握り部分長さ  ≧150 mm

3

  高さ調節                      l

3

  円柱中心線の作業台面からの高さ 120±10 mm

4

  円柱の握り部分                l

4

  荷重による引張りでの円柱の最大移動  ≦50 mm

5

  円柱支え具                    l

5

  ハンドレストの厚さ  ≧80 mm

6

  握り円柱                      l

6

  ハンドレストの長さ  ≧300 mm

7

  ハンドレスト                  l

7

  ハンドレストの作業台前縁からの距離 300±20 mm

8

  作業台前縁                    d

1

  円柱の直径 30±1 mm

図 A.1−グリップアンドプルテスト装置


17

T 8121-2

:2007

附属書 B

規定)

試験結果−測定の不確かさ

序文

この附属書は,手袋,アームガード及び防護スリーブの試験結果における測定の不確かさについて規定

する。

この規格によって実行する各測定は,それらに相当する測定の不確かさの推定を評価しなければならな

い。

この測定の不確かさの推定は,試験報告書の使用者が,信頼性の高いデータが得られるように試験結果

を報告するとき適用し,記載しなければならない。


18

T 8121-2

:2007

附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS T 8121-2

:2007  防護服−ハンドナイフによる切創及び突刺し傷を防護するた

めの手袋及びアームガード−第 2 部:鎖かたびら以外の材料からなる手袋及びア
ームガード

ISO 13999-2

:2003,Protective clothing−Gloves and arm guards protecting against cuts

and stabs by hand knives

−Part 2: Gloves and arm guards made of material other than chain

mail

(Ⅰ)

JIS

の規定

(Ⅲ)

国際規格の規定

(Ⅳ)

JIS

と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規

格番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)

JIS

と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

1

適用範囲

1

一致

2

引用規格

2

3

用語及び定

3

一致

4

要求事項

4.1

手袋,ア

ームガード及

び防護スリー
ブの防護表面
範囲の寸法

手袋等の防護表面範
囲の寸法を規定

4.1

JIS

と同じ

追加

分かりやすくするために,図を
追加して説明(4.1.3 及び 4.1.4
の説明に対応)した。

4.2

構造

4.2

一致

4.3

材料の性

材料の無害性と洗浄
時の温度安定性を規

4.3

JIS

と同じ

変更

感作性の知られている物質が含
まれる場合の表示及びアレルギ
ーが引き起こされた場合の警告

を表示。

ISO

規格の要求するアレルギーを起

こす可能性のある物質をすべて挙げ
るのは困難であるため変更した。

ISO

規格へは,現実的対応に変更す

るよう提案中。

4.4

人間工学

的要求事項

4.4

一致

5

試験装置

試験装置に関する規

5

JIS

と同じ

変更 5.3 衝撃切創試験装置を JIS T 

8121-3

とした。

5.4

切創抵抗試験装置を JIS T 

8052

とした。

2

T

 812

1-2


20
07


19

T 8121-2

:2007

(Ⅰ)

JIS

の規定

(Ⅲ)

国際規格の規定

(Ⅳ)

JIS

と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規
格番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)

JIS

と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

6

試験方法

試験方法に関する規

6

JIS

と同じ

変更 6.2 前処理の洗濯方法を JIS L 

1018

附属書 6,ドライクリーニ

ング方法を JIS L 1018 附属書 3
とした。

6.6

衝撃切創試験を JIS T 8121-3

とした。

6.7

切創抵抗試験を JIS T 8052

とした。

JIS

として国内での使用を前提とす

るので,洗濯方法等は,JIS によると

した。 
切創試験については,箇条 5 に同じ。

7

試験報告書  試験結果報告書に記

載すべき情報

7

JIS

と同じ

変更/追加  ISO 規格を JIS に変更。

e)

を分かりやすくするため,附

属書 A.2 に記された項目である
ことを追記。

ISO

規格との本質的差異は,ない。

8

表示

製品に表示すべき情

8

JIS

と同じ

追加/変更 a)

規格番号を追加。

取扱いラベルを JIS L 0217 に変
更。

JIS

として国内での使用を前提とす

るので,ケアラベルは,JIS によると
した。

9

使用者のた

めの情報及び
使用について

の指示

取扱説明書に記すべ
き情報

9

JIS

と同じ

変更 h)

を 分 か り や す く す る た め ,

“金属片,ガラス”を追記。

10

図記号

10

一致

附属書 A 
(規定)

 Annex A

一致

附属書 B 
(規定)

 Annex A

一致

ISO

の Annex A は,Annex B の誤記。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 13999-2:2003,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

2

T

 812

1-2


20
07


20

T 8121-2

:2007

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

2

T 8

1

21
-2


20
07