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T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本保安用品協会(JSAA)/財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 15025:2000,Protective clothing−

protection against heat and flame

−Method of test for limited flame spread を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 8022

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)バーナの図面及び構造

附属書 B(規定)実験方法

附属書 C(規定)炭化長の測定方法


T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  定義

1

3.

  原理

2

4.

  試験実施者の健康及び安全 

2

5.

  使用燃料

2

5.1

  ガス

2

6.

  装置

2

6.1

  試験装置−一般的な要求事項

2

6.2

  支持枠

2

6.3

  ガスバーナ 

2

6.4

  試験片ホルダ 

6

6.5

  テンプレート 

7

6.6

  試験用タイマ 

7

6.7

  ろ紙

7

7.

  サンプリング方法及び試験片の準備 

7

7.1

  サンプリング方法

7

7.2

  試験片の調整状態

8

8.

  手順

8

8.1

  試験装置の設置

8

8.2

  試験

9

9.

  精度

10

10.

  試験報告 

10

附属書 A(規定)バーナの図面及び構造 

11

附属書 B(規定)実験方法

12

附属書 C(規定)炭化長の測定方法

13


     

日本工業規格(案)

JIS

 T

8022

:2005

(ISO 15025

:2000

)

防護服−熱と炎からの防護−

火炎伝ぱ性試験方法

Protective clothing

Protection against heat and flame

Method of test for limited flame spread

序文  この規格は,2000 年に第 1 版として発行された ISO 15025,Protective clothing−Protection against heat

and flame

−Method of test for limited flame spread を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな

く作成した日本工業規格である。

1. 

適用範囲  この規格は,規定の小火炎にさらされたとき,鉛直に張られた単一又は複数の生地で構成

するコーティング構造,キルティング構造,多層構造,サンドウィッチ構造及び類似の組合せ構造の織物

及び工業製品の火炎伝ぱ特性を試験する方法について規定する。ただし,この試験方法は,広範囲に溶融

又は収縮を起こす材料については適切な方法ではない。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 15025:2000

,Protective clothing−Protection against heat and flame−Method of test for limited

flame spread (IDT)

2. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a) 

接炎時間  (flame application time)  着火炎が試料に当たっている時間。

b)

残炎時間  (after flame time)  火炎が持続している時間。

規定された試験条件において,着火源を取り除いた後も材料自体が火炎を上げて燃え続けている時

間。

備考  残炎時間は,秒数単位で計測し,1.0 秒未満の残炎時間は 0 秒と記録する。

c) 

残じん (afterglow)  着火源を取り除いた後も材料自体が火炎を上げずに規定された試験条件におい

て赤熱して無炎燃焼を続けている状態。

備考  残じんは,火炎を上げずに熱及び光を発生して燃え続ける状態をいう。ある材料は着炎中に熱

を吸収し,着火源を取り除いた後も吸収した熱を放射し続けるものもある。この燃焼以外の赤

熱状態は,残じんとして記録しない。

d) 

残じん時間 (afterglow time)  残じんの持続時間

規定された試験条件において,着火源を取り除いた後も材料自体が火炎を上げずに赤熱して無炎燃焼を

続けている時間。

備考  残じん時間は,秒数単位で計測し,1.0 秒未満の残じん時間は 0 秒と記録する。


2

T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

e)

炭化 (char)  材料が熱エネルギーにさらされたときに形成されるぜい性残留物。

f)

落下物 (debris)  試験中に試料の一部が離れ,燃焼せずに試料から落下した材料。

g) 

燃焼落下物 (flaming debris)  試験中に試料の一部が離れ,ろ紙を発火させる材料。

h) 

 (hole)  (8.1.2 手順 A の表面着火)溶融,赤熱,又は無炎燃焼による連続した境界線を伴う,最大

長が 5 mm 以上の試料内の破損。

備考1.  その穴をいずれかの材料が横切っている場合は,不連続であるとする。

2.

この規格は,表面着火試験中に得られた多層試料の個々の層に開いた穴について報告を記載

する(8.2.1 の c)の 7)及び 10 の i)参照)

3.

原理  原理は,指定された火炎を,鉛直方向に置かれた布地試料の表面又は下端に 10 秒間当て,火炎

伝ぱ,残じん,落下物,燃焼落下物,又は穴の形成について調べ記録する。残炎時間及び残じん時間につ

いても記録する。

備考1.  表面着火試験を多層縫製品の両面に実施してもよい。

2.

下端着火試験は,材料によっては再現性が得られないこともある。

4. 

試験実施者の健康及び安全  材料の燃焼によって,試験実施者に健康被害を与える可能性のある煙及

び毒性ガスが発生することがある。試験区域の状態は,試験実施者の健康被害を避けられるように容積を

十分に取り,試験と試験との間には換気扇又はその他の換気手段(6.1 参照)を使用し,煙及びガスを除去

することが望ましい。

備考  煙及びガスの放出は,大気汚染防止に関する国内規制に従って行う。

5. 

使用燃料

5.1 

ガス  液化石油ガスは,商用グレードのプロパン,商用グレードのブタン又はブタンとプロパンと

の混合物のいずれかとする。

備考  市販プロパンが望ましいが,その他のガスを使用した場合は,10.の b)参照に記録してもよい。

6. 

装置

6.1 

試験装置−一般的な要求事項  構造は,燃焼ガスから悪影響を受けず,耐熱及び耐炎性の材料で構

成する装置とする。

−  場所は,酸素濃度の低下の影響を受けない程度に十分な容積もつ場所とする。

前面開放形キャビネットを使用する場合,すべての壁から少なくとも 300 mm 離れた位置に試料を

装着できる設備とする。

備考  燃焼生成物の一部には,腐食性のものもある。

6.2 

支持枠  試験片ホルダ(6.4 及び図 参照)及びガスバーナ(6.3 及び図 参照)を,指定した位置

図 参照)に保持できる構造とする。

6.3 

ガスバーナ  ガスバーナ(図 参照)は,附属書 によって待機位置からの移動を可能とし,バー

ナの先端が試料から少なくとも 75 mm 離れた位置に置き,水平又は傾斜した状態[

図 の a)又は b)をそれ

ぞれ参照]で使用可能なものとする。


3

T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

単位  mm

1

  支持ピン      直径 2±0.5 mm

2

  間隔調整ピン  直径 2 mm

3

  支持枠

4

  試験片

(参考)図1は、一角法で記載したものである。

  1  試験片ホルダ


4

T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

単位  mm

a) 

バーナ本体

b) 

ノズル

c)

  安定器

1

  構成部材間の取付間隔

2

  ノズル

3

  絞り管

4

  バーナ筒

5

  安定器

6

  ねじ

(参考)図2は、一角法で記載したものである。


5

T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

  2  ガスバーナ

単位  mm

d) 

バーナ筒

7

  ガス混合ゾーン

8

  拡散ゾーン

9

  空気室

10

  出口

  2  ガスバーナ(続き)


6

T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

単位  mm

                        a)

  表面着火状態                    b)  下端着火状態

                        c)

  水平方向の火炎到達距離                  d)  鉛直方向の火炎高さ

1

  バーナ

2

  火炎

3

  支持枠

4

  試験片

5

  支持ピン

6

  接炎基準点

  3  火炎の位置及び調整

6.4 

試験片ホルダ  高さ 190 mm,幅 150 mm で試験片支持ピンを各すみにもつ,長方形の金属製の枠で

構成する(

図 参照)。

6.4.1 

支持ピン  直径 2±0.5 mm,長さ 25±1 mm の試験片支持用のピン。

備考  厚い試料又は多層構造の試料を取り付ける場合は,上記より長いピンが必要になることもある。


7

T 8022

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6.4.2 

間隔調整ピン  試験片を少なくとも 20 mm 支持枠から離れた面に設置するためのもの  [8.1.2 の a)

及び 8.1.3 の a)参照]で,直径 2 mm,長さが少なくとも 20 mm とし,4 個の各支持ピンに隣接する。

6.5 

テンプレート  平らで堅ろうに,試験片のサイズ(200 mm×160 mm)に相当するサイズで適切な材

料で作成する。

穴の中心間の距離が試料ホルダの支持ピン間の距離に一致するように,直径約 4 mm の穴をテンプレー

トの各隅部に開ける(

図 参照)。これらの穴は,テンプレートの鉛直方向の中心線からそれぞれ等距離に

位置しなければならない。

6.6 

試験用タイマ  試験用タイマは,次による。

−  接炎時間の制御と測定の両方を行う装置であり,0.2 秒以上の精度で 1 秒間隔に設定できるものとす

る。

−  残炎時間及び残じん時間の測定には,0.2 秒以上の精度で読み取りができる 2 台の試験タイマを使用

する。これらの装置は,試験火炎の停止又は除去時点で自動的に始動する。停止は,手動で行うこ

とが望ましい。

備考  試験タイマの代わりに,指定された精度のオンスクリーンタイマを使用できる場合には,試験

をビデオ撮影することができる。

6.7 

ろ紙  ろ紙は,次の特性のものを使用する。

−  単位面積当たりの質量  60 g/m

2

∼100 g/m

2

−  サイズ                ≧(150 mm×100 mm)

−  厚さ                  0.15 mm∼0.25 mm

α セルロース含有率    ≧95  %.

7. 

サンプリング方法及び試験片の準備

7.1 

サンプリング方法

7.1.1 

試験片の数  テンプレート(6.5 参照)を使用し,試料 3 点を一組として二組分マークする。一つ

の組はもう一方の組とは垂直方向でマークする。織物又は編物のような材料の場合は,装置内のテンプレ

ートの縦軸及び横軸方向に合わせる。

表面着火については,試験片の二つの面が見た目と異なり予備試験においても異なる燃焼特性を示す場

合には,試料 6 点を一組として両面に試験を実施する。装着手順用に,試験片が別途必要である(8.1.2 

び 8.1.3 参照)

7.1.2 

試験片ホルダピン位置のマーク  テンプレート(6.5 参照)にある穴を用いて試験片ホルダ上のピ

ンが貫通する位置をマークする。

備考  生地がすき間の多い構造の場合(例えば,荒目地クロス,ガーゼ)は,接着テープの小片を生

地のピン側にはり付け,そのテープにマークしてもよい。

7.1.3 

試験片のサイズ  試験片を,(200±2)mm×(160±2)mm の寸法で採取する。

7.1.4 

多層試験片  連続して全体を覆っていない複数の層又は材料で試験片が構成されている場合は,張

付け方法,方向などが防護服での使用状態と一致するように,寸法の短い材料を試験片の下端に沿って装

着する。

例  再帰反射テープ,エンブレム又は文字が付いている試験片が,この試料準備手順を適用する一般

的な多層試験片の例である。


8

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7.2 

試験片の調整状態  特に指定がない限り,少なくとも 24 時間の間,試験片を温度 20±2  ℃及び相対

湿度(65±5)%の状態にしておく。調整後直ちに試験を実施しない場合は,調整済みの試験片を密閉され

た容器に保管する。各試験片の試験は,調整状態又は密閉容器からの移動後 2 分間以内に開始する。

備考  規定以内に試験片をピンに装着するときに,怪我をしないように注意する。必要に応じて,調

整状態から取り出す前に,試験片を試験片ホルダ(6.4 参照)に装着してもよい。

8. 

手順

備考  この手法のそれぞれの実験場面に関する実務的な情報は附属書 に規定する。

8.1 

試験装置の設置

8.1.1 

試験条件  この試験は,各試験片の試験開始時に温度 10∼30  ℃,相対湿度 15∼80  %,及び空気

の流れが 0.2 m/秒未満の条件の下で実施する。

空気の流れは,試験に影響を与えてはならない。

備考  試験炎の安定を保つために風除けが必要な場合もある。

8.1.2

手順 A−表面着火

a) 

試験片の装着  ピンがテンプレートからマークされた点を貫通すること,及び試験片の平面が試験片

ホルダの長方形の金属枠から少なくとも 20 mm 離れていることを確認しながら,試験片(7.1.1 参照)

を試験片ホルダのピンに突き刺す。試験片を鉛直にして,試験片ホルダを支持枠に取り付ける。

b) 

バーナの試験実施位置  バーナ(6.3 参照)の軸が下端のピンの延長線上から 20 mm 上に,又は試験

片の表面の鉛直方向の中心線と一致するようにバーナを試験片の表面に対して垂直に設置する。バー

ナの火炎安定器の先端が試験片から 17±1 mm にあることを確認する[

図 の a)参照]。

c) 

火炎の調節−水平到達距離  バーナ(6.3 参照)を鉛直方向の待機位置にセットする。バーナに点火し,

少なくとも 2 分間予熱する。バーナを水平方向の待機位置に移動し,暗い背景を置いて観察し,バー

ナの火炎安定器の先端から火炎の黄色の部分の最先端までの距離を測定し,火炎の水平到達距離を 25

±2 mm に調節する[

図 の c)参照]。6 試験片の各集合を試験する前に火炎の到達距離を検査する。

装置に水平待機位置がない場合は,火炎調整を行う前に試験片を取り外す必要がある。

d) 

火炎位置  バーナを水平待機位置から水平試験実施位置に移動する[8.1.2 の b)参照]試験片に対して

正しい位置に火炎が当たることを確認する[

図 の a)参照]。6  試料すべての試験を,予熱手順及び

火炎調節[8.1.2 の c)参照]完了後の合計 10 分以内に実施する。

e) 

落下物  装着試験中に破損片が確認されたときに,その落下物が燃焼落下物であるかを判定するため

に 8.1.4 の追加手順によってそれ以降の試験を行う。

8.1.3 

手順 B−下端着火

a) 

試験片の装着  ピンがテンプレートからマークされた点を貫通すること,及び試験片の平面が試験片

ホルダの長方形の金属枠から少なくとも 20 mm 離れていることを確認しながら,試験片(7.1 参照)

を試験片ホルダのピンに突き刺す。試験片を鉛直にして試験片ホルダを支持枠に取り付ける。

b) 

バーナの試験実施位置  試料の鉛直方向の中心線を通過する平面に合わせ,試験片の鉛直方向の下端

に対し縦軸を 30°に傾けて,試験片の前面(ただし,その下部)にバーナを設置する。バーナの火炎

安定器の先端と試験片の下端との距離が,

図 の b)に示すように 20±1 mm となるようにする。

備考  たるみなどのある生地に対しては,整合性のある結果を得るのは困難である。そのような生地

には,表面着火試験のほうが適切である。

c) 

枠の調整−鉛直枠の高さ  バーナ(6.3 参照)を鉛直方向の待機位置にセットする。バーナに点火し,


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少なくとも 2 分間予熱する。暗い背景の前で観察し,バーナの火炎安定器の先端から火炎の黄色の部

分の最先端までの距離を測定し,火炎の高さを 40±2 mm に調節する[

図 の d)参照]。

6

試験片の各集合を試験する前に火炎の高さを検査する。

d) 

火炎位置  バーナを待機位置から傾斜した試験実施位置に移動する[8.1.3 の b)参照]。試験片の下端

が火炎を二等分することを確認する[

図 の b)参照]。

e) 

落下物  装着試験中に落下物が確認されたときには,その落下物が燃焼落下物であるかを判定するた

めに 8.1.4 の追加手順に従ってそれ以降の試験を行う。

8.1.4 

燃焼落下物  装着手順[8.1.2 の e)又は 8.1.3 の e)]又は後続の試験で落下物が確認された場合は,

次の追加手順を実施し,その落下物が燃焼落下物に区分されるかを判定する。

少なくとも 150±100 mm のサイズのろ紙 1 枚(6.7 参照)を,試験片の下端より 50±5 mm 下の水平な

安定した面に,試験片の中心線の直下がろ紙の中心点となるように置く。

備考  下端着火試験を実施したときに,バーナの一部がろ紙に接触する場合は,装着板及び使用する

ろ紙にそれぞれ適切な溝を切り込む。

8.2 

試験

8.2.1 

表面着火

a) 8.1.2

に規定する装置をセットする。

b) 

試験片を試験片ホルダに取り付ける[8.1.2 の a)参照]

。織物材料及び編物材料については,縦方向又

は横方向が鉛直方向であることを記録する。

c) 

10

秒間試験火炎を当てて観察し,次の事項を記録する。

1) 

燃焼火炎が試料の上縁辺,又は左右方向のいずれかの縁辺に到達したかどうか。

2) 

残炎時間

3) 

残じんが,火炎伝ぱ領域(通常は炭化領域)を越えて損傷していない領域に伝ぱしたかどうか。

4) 

残じん時間

5) 

落下物の発生

6) 

該当する場合,落下物がろ紙を着火させたかどうか(燃焼落下物)

7) 

穴が開いたかどうか,多層試験片の場合はその中のどの層に穴が開いたか。

備考  多層試験片を試験する場合は,分離できる各層における穴の形成の有無を記録する。

d) 

残り 5 試験片について,

火炎にさらされるすべての試験片の同じ表面に対して手順 8.2.1 の b)及び 8.2.1

の c)を繰り返す。

8.2.2 

下端着火

a) 8.1.3

に規定する装置をセットする。

b) 

新しい 6  試験片のうち最初の試験片を,試験片ホルダに装着する。織物材料及び編物材料については,

縦方向又は横方向が鉛直方向であることを記録する。

c) 

試験火炎を 10 秒間当てて観察し,下端着火に該当しない 8.2.1 の c)  の 7)を除き,8.2.1 の c)に列記さ

れた項目についてその結果を記録する。

附属書 に規定する手順を用いて炭化長を測定する。

備考  炭化部の測定は,任意事項である。下端着火試験について,一部の試験室が試験室間でばらつ

きのない結果を得ることが困難であると報告した。

d) 

残り 5 試験片について,

火炎にさらされるすべての試験片の同じ表面に対して手順 8.2.2 の b)及び 8.2.2

の c)を繰り返す。


10

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9. 

精度  試験片端にまで達する火炎の伝ぱが発生するかどうかを判定するために,これらの方法を用い

る。これらの方法によって,次に二つの生地グループのいずれに属するのかを決定する。

−  残炎がわずかに発生するか,又は全く発生しない生地

−  完全に燃焼する生地

ただし,広く燃焼するが完全には燃焼できず,火炎が特定の条件下で伝ぱする中間的な生地もある。こ

れらの中間的な生地は,試験片ごとの結果にばらつきが大きく,例えば,表面着火,下端着火などは,試

験手順及び試験室の違いによって結果が異なることがある。

6

か所の試験室で 11 例の生地を使用した試験室間試験が 1990 年に実施された。

表面着火試験を実施し,

試験対象生地の 10 例について,残炎時間ゼロ又は非常に短時間の残炎時間(<  3 秒間)

,及び残じんなし,

という結果を得た。残りの生地はすべて残炎時間が長かったが,縁辺部までは達せず,残じん時間にばら

つき(8∼17 秒)が見られた。下端着火試験を実施した 8 生地だけが残炎時間が短く(<  2 秒間)

,整合性

があった。残り 3 試験片の残炎時間は比較的長く,各試験片によってかなりばらつきが見られたがそれは

一部の試験室だけであった。この試験室間試験の対象となった生地において,表面着火試験(手順 A)で

は整合性のある結果を得たが,下端着火試験(手順 B)による結果は一部の試験室で互いに整合しない結

果となった。

10.

試験報告  試験報告には,次の情報を含むものとする。

a)

試験が,この規格によって実施されたことの記述,及びその規格から逸脱した事項の詳細な説明

b)

使用したガスの種類

c)

試験の実施日時

d)

試験を実施した区域の温度及び相対湿度の状態(8.1.1 参照)

e)

ピンで支持できない生地の装着手法(7.1.2 参照)

f)

洗濯におけるすべての前処理の詳細を含む試験対象の生地の特定

g)

火炎にさらされた表面のタイプ,及び採用した着火方式(表面着火又は下端着火)

h)

各試験片について,該当する性能仕様に要求される 8.2.1 の c)で列記した情報

i)

多層試験片に対して 8.2.1 の c)で要求する,表面着火試験中に穴が開いた層の指摘


11

T 8022

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附属書 A(規定)バーナの図面及び構造

A.1 

詳細  バーナ

1)

は,適切な寸法,すなわち,10 mm∼60 mm の長さに調節可能な火炎を提供する。

A.2

構造  バーナの構造は,本体の図 の a)に示す。バーナは,次の三つの部品で構成される。

A.2.1 

ノズル  ノズルのオリフィスの孔径[本体の図 の b)参照]は,0.19±0.02 mm とする。オリフィ

スはドリルで開孔し,開孔後には開孔部の両端から縁辺部を丸めることなくばりを完全に除去する。

A.2.2 

バーナ筒  バーナ筒[本体の図 の d)参照]は次の四つのゾーンで構成される。

a)

空気室

b)

ガス混合ゾーン

c)

拡散ゾーン

d)

ガス出口

空気室内で,バーナ筒に直径 4 mm の空気取入孔を設ける。空気孔の前端は,ノズルの先端とほぼ同じ

レベルとする。

拡散ゾーンは円すい形状とし,本体の

図 の d)で指示する寸法とする。バーナは,内径 1.7 mm のせん

孔及び内径 3.0 mm の出口をもつ。

A.2.3 

火炎安定器  火炎安定器の詳細は,本体の図 の c)に示す。

1)

指定されたバーナの入手は,ISO/TC 38/SC 19  の事務局,American Textile Manufacturers Institute, 1130 Connecticut Ave.,

NW, Suite 1200, Washington D.C. 20036-3954, USA

がを提供する。


12

T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

附属書 B(規定)実験方法

実験方法の品質は,使用する装置の設計に大きく左右される。例えば,装置の自動化率が低い場合には,

高い精度を得るためには,より熟練度の高い試験実施者が必要になる。

全般的な要点を,次に示す。

a)

安全上の理由から,試験装置をガスボンベから離し,ガスボンベは屋外に置くことが望ましい。この

場合,ガス配管が接続されている試験装置の装置内に手動式の遮断弁を設置することが望ましい。装

置を使用するときに,純粋ガスが時間内にバーナ噴出口に到達し,安定した火炎を提供するためには

時間がかかることを認識しておくことが望ましい。

  ホットガスで吹き飛ばされた又は試験片から落下した,くすぶる小片が可燃性物質の上に落ちない

ように装置を設置し,使用することが望ましい。防護服,消火器及び警報器を試験実施者の手元に置

くことが望ましい。

b)

安全を確保するために装置を清浄に保つことが重要である。

c)

単層のニットジャージ編み生地のように仕上げ加工をしていない生地はカールしやすい。後加工によ

ってこのカールしやすさを緩和できる。このタイプの生地の試験は,仕上げ加工済みの状態で行うこ

とが望ましい。

d)

試験後にピン上に残留した材料は,

ワイヤブラシで削り落とせることもある。

くすぶっている材料は,

すべて他の廃棄物とともに不可燃性の容器に収納する前に,それを消火しておかなければならない。

e)

検査中の生地の一面がその他の面と燃焼特性が異なるかどうかを確認するために,予備試験を実施す

ることが望ましい。それぞれ特性が異なる場合は,最悪の面又は両面を試験することが望ましい。


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T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

附属書 C(規定)炭化長の測定方法

炭化長は,火炎にさらされたときの試験片の縁辺から試験片の(縦方向に形成された)引裂端までの,

次のように判定された炭化部の中心を通る距離とする。

試験片に,炭化部の最も上辺に近い点を通る線に沿って縦方向に手で折り畳み,折り目を付ける。鋼線

で作られたフック(長さ 76 mm の鋼線を使用し,一方の端から 13 mm のところを 45°に折り曲げたフッ

ク)を,隣接する外側の縁辺から 6 mm 及び下端から 60 mm の炭化部の片側で試験片(又はフック用に開

けた 6 mm 以下の穴)に刺し込み,おもりとフックとの合計質量が判定に必要な引裂負荷に等しくなるよ

うに適切な質量のおもりを使用する。

反対側負荷の炭化した縁辺で試験片の隅部をつかみ,試験片とおもりとを支持面から離すように持ち上

げ,試験片に徐々に引裂力を加える裂け目の端を縁辺にマークし,損傷していない縁辺に沿って炭化長を

測定する。

試験片の質量に適用する具体的な負荷を,附属書C

表 に示す。

附属書C表 1

加工前試験片質量

g/m

2

炭化長測定のためのおもりの質

kg

50

以上 200 以下

              0.1

200

を超え 500 以下

              0.2

500

を超え 800 以下

              0.3

800

を超え

              0.45


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T 8022

:2005 (ISO 15025:2000)

     

参考文献

[1]  ISO 6940, Textile fabrics — Burning behaviour — Determination of ease of ignition of vertically oriented

specimens.

[2]  ISO 6941, Textile fabrics — Burning behaviour — Measurement of flame spread properties of vertically

oriented specimens.