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T 8021

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本保安用品協会(JSAA)/財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 9151:1995,Protective clothing against

heat and flame - Determination of heat transmission on exposure to flame

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 8021

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)試験報告様式

附属書 B(参考)熱伝達試験の重要性

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


T 8021

:2005

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

3.1

  試験片

1

3.2

  入射熱流束密度

1

3.3

  熱伝達指数(火炎)

1

4.

  原理

2

5.

  装置

2

5.1

  ガスバーナ 

2

5.2

  銅製ディスク熱量計

2

5.3

  試験片支持枠 

3

5.4

  熱量計設置プレート

4

5.5

  支持台

4

5.6

  記録計

5

5.7

  平面剛体テンプレート 

5

6.

  注意事項

5

7.

  サンプリング 

5

7.1

  試験片寸法 

5

7.2

  試験片の数 

5

8.

  試料調整条件及び試験環境 

5

8.1

  試料調整条件 

5

8.2

  試験環境 

5

9.

  試験手順

5

9.1

  準備及び校正 

5

9.2

  試験片の取付け

6

9.3

  火炎の暴露 

6

10.

  試験報告書 

7

附属書 A(参考)試験報告様式 

8

附属書 B(参考)熱伝達試験の重要性

9

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

10


日本工業規格

JIS

 T

8021

2005

熱及び火炎に対する防護服−

火炎暴露時の熱伝達指数測定方法

Protective clothing against heat and flame 

   

Determination of heat transmission on exposure to flame

序文  この規格は,1995 年に第 1 版として発行された ISO 9151,Protective clothing against heat and flame  −

Determination of heat transmission on exposure to flame

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更して作

成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,防護服に使用される材料又は材料の構成を通した熱伝達指数の測定方法につ

いて規定する。材料は熱伝達指数の計算によって等級付けされるが,熱伝達指数は特定の試験条件下での

相対的な値を表す。この指数は,実際の使用条件下で試験材料がもつ正確な防護時間の測定を示すもので

はない。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 9151:1995

,Protective clothing against heat and flame  −  Determination of heat transmission on

exposure to flame (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。

JIS C 1602

  熱電対

備考 IEC 

60584-1

  Thermocouples - Part1 : Reference tables からの引用事項は,この規格の該当事項

と同等である。

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

試験片  織物又は他の材料の全構成層(下着を含む。)が実際に使用されるのと同じ順序及び方向で

配置されたもの。

3.2 

入射熱流束密度  試験片の暴露面への単位時間当たりの入射エネルギー量。単位は,kW/m

2

で表す。

3.3 

熱伝達指数(火炎)  質量 18±0.05 g の銅製ディスク(熱量計)を使用し,銅製ディスク(熱量計)

の開始温度が 25±5  ℃の条件で試験を実施したとき,24±0.2  ℃上昇するまでの平均時間(秒)から計算

した整数値。


2

T 8021

:2005

4. 

原理  水平方向に設置した試験片を動かないように部分的に固定し,下からガスバーナで 80 kW/m

2

の入射熱流束を与える。試験片を通過する熱は,

試験片の上部と接触している小さな銅熱量計で測定する。

熱量計の温度が 24±0.2  ℃上昇する時間(秒)を記録する。3 回の試験結果の平均を“熱伝達指数(火炎)”

として計算する。

5. 

装置  次の部材で構成する。

−  ガスバーナ

−  銅製ディスク熱量計

−  試験片支持枠

−  熱量計設置プレート

−  支持台

−  適切な測定装置

−  テンプレート

5.1 

ガスバーナ  プロパンガス用の直径 38±2 mm の噴出口を備えた上部が平らなメッケルバーナを使

用する。商業用プロパンを使用し,流速は微調整バルブ及び流量計で調節する。

5.2 

銅製ディスク熱量計  直径 40 mm,厚さ 1.6 mm,質量 18 g の純度 99  %以上の銅製ディスクからな

る。ディスクは組立て前に正確に質量を計測する。出力(mV)が JIS C 1602 に規定する T 種(銅−銅・

ニッケル合金)熱電対を

図 のように銅製ディスクに据え付ける。コンスタンタン線はディスク中央に,

銅線はできるだけ円周近くに取り付けるが,ディスクをブロックに据えるときの邪魔にならないようにす

る。ワイヤの直径はいずれも 0.26 mm 以下とし,ディスクに接する部分は外側の被覆を取り除く。

  熱量計は,公称厚さ 13 mm,直径 89 mm の石綿を含まない不燃性断熱円板からなる据付ブロックに設置

する。熱特性は,次の仕様に適合するものとする。

−  密度:750±50 kg/m

3

−  熱伝導率:0.18 W/(m・K)±10  %

  図 に示すように,ディスクとの空間を設けるために据付ブロックの中心に円形の穴を機械加工する。

ディスクは,約 200  ℃の温度に耐えられる接着剤で正しい位置にその円周を接着する。銅製ディスクの面

は,据付ブロックの表面と同じ高さとする。また,表面は吸収係数

α

が 0.9 より大きい光学的黒色塗料の

薄い層で被覆する。

 
 
 
 
 
 
 
 
 


3

T 8021

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備考1.  銅線はディスクを据付ブロックに据え付けるときの邪魔にならない位置にし,かつ,できる

だけ縁に近い位置 2 mm  ≦x≦5 mm とする。

2.

熱電対は,必要最低限のはんだでディスクに付ける。

  1  熱量計

構成材料:Monolux 500(ケープボード)又は同等品。

  2  熱量計据付ブロック

単位  mm

コンスタンタン線

銅線

単位  mm

銅製ディスク


4

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5.3 

試験片支持枠  150 mm 四方,1.6 mm 厚の銅片からなり中央に 50 mm 四方の孔を開ける(図 を参

照)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 

5.4 

熱量計設置プレート  149 mm 四方,6 mm 厚のアルミニウム片で作られており,中央に直径 90 mm

の円形の孔が開いている(

図 を参照)。重さは 264±13 g とする。

単位  mm

銅板

  3  試験片支持枠

単位  mm

  4  熱量計設置プレート


5

T 8021

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5.5 

支持台  バーナの位置に合わせて試験片支持枠を設置するために使用する。試験片支持枠の上面は

バーナの上面と平行で間隔を 50 mm とし,バーナの軸は支持枠の孔の中心と一直線とする(

図 を参照)。

バーナと試験片支持枠との間に開閉装置を付けると便利である。開閉装置は 0.2 秒未満で完全に開き,

バーナを所定の位置に設置した直後に操作できるものとする。バーナの設置又は備え付けた開閉装置の開

放と同時に,自動的に暴露開始を記録することができれば便利である。

5.6 

記録計  銅製ディスクの絶対温度を測定できるように,熱電対は冷接点又は市販の基準接点に接続

する必要がある。熱電対からの電圧信号は適切な電位差チャート記録計又はプログラム可能データ記録計

に接続する。記録計は,10

µV までの電圧及び 0.2 s までの時間を読み取れる性能とする。

5.7

平面剛体テンプレート  テンプレートの寸法は,140 mm×140 mm とする。

6. 

注意事項  試験は,煙を除去するためにフード内又は換気設備の整った場所で行う。火炎を邪魔しな

いように,試験中,排気装置の運転を止めるか試験装置に囲いをつけることが必要となる場合もある。

試験中に装置が熱くなり,試験材料の一部が溶融するか滴下する場合がある。熱い物体を扱うときは,

防護手袋を着用する。

可燃物は,バーナから遠ざける。熱量計の汚れ落としに使用される溶媒は,高温表面及び裸火から離れ

た位置に置く。

7. 

サンプリング

7.1 

試験片寸法  試験片の寸法は 140 mm×140 mm とし,試料の端から 50 mm 以上を除いた欠陥のない

部分から採取する。複合材の場合,試験片は実際に使用されているような層の配置にする。

試験片はテンプレートを使用し作成する(5.7 を参照)

7.2 

試験片の数  各材料又は複合材につき,3 個以上の試験片を試験するものとする。

単位  mm

  5  支持台

熱電対線

熱量計

熱量計据付ブロック

熱量計設置プレート

試験片

試験片支持枠

ガスバーナ


6

T 8021

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8. 

試料調整条件及び試験環境

8.1 

試料調整条件  試験前に,試験片は 24 時間以上,20±2  ℃の温度及び(65±2)  %の相対湿度の条件

下で調整する。試料調整後に直ちに試験を行わない場合は,調整後の試験片を密封した容器で保管する。

試験片は試料調整環境又は密封容器から取り出してから 3 分以内に試験を開始する。

8.2 

試験環境  試験は,10  ℃から 30  ℃の温度及び 15  %から 80  %の相対湿度で,風による影響を受け

ない環境で行う。

9. 

試験手順

9.1 

準備及び校正

9.1.1 

測定の準備

a) 

試験片を設置する支持枠上面がバーナ上面の 50 mm 上方になるように支持枠を支持台に設定する。

備考  バーナの軸が試験片の中心と一直線になるようにバーナの位置決めが素早く行えるように,ガ

イド及び停止装置の使用が好ましい。

b) 

バーナを装置から離した位置に置き,ガス栓を開いて点火し,炎が安定するまで数分間待つ。

c) 

熱電対を冷接点に接続し,出力電圧を記録装置に接続する。

d) 

入射熱流束密度の調整又は試験片の評価の前に,銅製ディスクの温度は定常状態で周辺温度の±2  ℃

以内にあるのが望ましい。乾燥空気,冷却空気又は強制通風によって冷却を早めることができる。又

は,多数の熱量計ユニットを交代使用してもよい。加温は手のひらを接触させるか,バーナの炎に短

時間暴露させて行う。

警告  熱量計取り付けブロックを水に濡らしてはならない。もし濡れてしまった場合は,完全に乾燥

させてから使用する。

9.1.2 

入射熱流束密度の調整  ガスの流速及びバーナの設定は組合せによって異なり,最初の設置時及び

試験中も時々片方又は両方の設定の調整が必要になる。正しい流束は,輪郭の明りょうな安定した淡青色

の円すい状の炎が確実にバーナの格子状部分の上にあり,その上に青みを帯びて拡散した大きな炎がある

場合に得られる。

a) 

火炎の設定は,熱量計による熱流束密度の測定で確認される。

b) 

熱量計設置プレートを試験片支持枠の上に設置する。銅製ディスクを下向きにして熱量計を設置プレ

ートの孔に設置する。

c) 

記録装置を適切に移動し,停止装置の位置までバーナを速やかに,また慎重に熱量計の下に滑らせる。

開閉装置が使用されている場合はそれを開く(5.5 を参照)

d) 

バーナを所定の位置に約 10 秒間置く。

e) 

バーナを取り出すか,開閉装置を閉める。

アウトプット記録は暴露開始直後に短い非直線の温度−時間領域を示し,その後は暴露が終了するまで

直線領域が続く。この直線領域の 1 秒間における摂氏温度上昇率を求めるには,標準熱電対起電力表を参

照する。その後次の方程式から熱流束密度 Q(単位 kW/m

2

)を求める。

Q

A・α

M・Cp・R


7

T 8021

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ここに,

M

kg

で表した銅板の質量(kg)

C

p

銅の比熱(0.385 kJ/kg  ℃)

R

直線領域における熱量計温度の上昇率(℃/秒)

A

銅板の面積

α

熱量計の塗装面の吸収係数

次いで放射熱源と熱量計との間の距離 を変化させることに
よって,規程の入射熱流束密度レベル±2  %に調整する。

この方法で求めた熱流束密度は,規定値 80 kW/m

2

±5  %とする。必要に応じてガス流量を調整し,得ら

れた値が 3 回連続して規定値範囲内にくるまで調整を繰り返す。

9.2 

試験片の取付け

a) 

試験片の一番外側の層を下向きにして試験片支持枠に取り付ける(5.3 を参照)。設置プレート(5.4

参照)を試験片上面に置く。

b) 

試験片が数層からなりこれらがお互いに接着していない場合は,設置プレートを取り出し,各層を構

成で使用されているのと同じ順序及び方向で順番に取り付ける。他の圧力を加えずに設置プレートの

重量だけで各層を接触させる。

c) 

最後(最も内側)の層を据え付けた後に設置プレートを戻し,銅製ディスクが最内層の上面と接触す

るように熱量計を設置プレートの孔に設置する。

9.3 

火炎の暴露

a) 

バーナを速やかに,かつ,慎重に所定位置にスライドさせる。開閉装置が付いていれば試験片の下か

ら直ちに動かす。使用する装置によって,試験片のバーナへの暴露と同時に記録装置を始動するか,

又は既に始動している記録計に暴露の開始を記録する。

b)  24±0.2

℃の温度上昇が観測されるまで試験を継続する。収縮,焦げ,炭化,孔開き,赤熱,溶融又は

滴下など,試験中に試験片上に起きた変化はいかなるものであれ観察して記録する。開閉装置が付い

ていればそれを戻し,バーナを引き抜く。記録計のスイッチを切る。

c) 

熱量計を取り外し,まだ熱いうちに熱量計についた燃焼物を取り除く(6.を参照)

。周辺温度の±2  ℃

以内まで冷ます。

熱量計の上に付着物が厚く若しくは不均一に残っている場合,黒色塗料が劣化している場合,又は

銅が露出している場合は,熱量計ディスクを洗浄し再塗装する(5.2 を参照)

。再塗装した熱量計は,

試験に使用する前に 1 回以上校正を行う(9.1.2 を参照)

参考  1,1,1-トリクロルエタン 3 とエタノール 1 との容積割合の混合液が適切である。また,熱量

計塗料はく離剤にはアセトンが適切である。

d) 

熱量計の 24±0.2  ℃の温度上昇に要する時間(秒)を測定する(

附属書 を参照)。

e) 

さらに 2 個の試験片を用いてこの手順を繰り返す。熱伝達指数の計算は,24±2  ℃の温度上昇に要し

た平均時間を計算して整数に丸める。

備考 18 g の熱量計を用いて,0.5 mV の熱電対出力の上昇に相当する 12.0±0.1  ℃の温度上昇に要す

る時間(秒)を測定することも可能である。この測定は,熱伝達がどの程度遅れたか又は減少

したかを測定するために使用できる。しかし,測定された時間の精度は限られており,必ずし

も実際の使用条件下での防護時間と関係しないことに留意する必要がある。

10. 

試験報告書  試験報告書では次の事項を報告する。

a)

試験機関の名前


8

T 8021

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b)

規格番号

c)

試験材料の名称

d)

試験材料及び試験材料の積層順序の説明,可能ならば一般名,単位面積当たりの質量並びに圧力がか

かっていないとき及び設置プレートをのせたときの厚さ

e)

各試験片の 24  ℃の温度上昇に必要な時間(秒)及びこれらの個々の結果から計算された熱伝達指数

f)

必要に応じて各試験片の 12  ℃の温度上昇に必要な時間(秒)

g)

試験片外観の変化

h)

注意書,

“これらの結果は材料の等級付けだけを意図した試験法によって得られたもので,実際の火災

の条件に適用できるとは限らない。”

i)   

試験の日付及び署名

備考  試験報告書の様式の例を,附属書 に示す。


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T 8021

:2005

附属書 A(参考)試験報告様式

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

試験は JIS T 8220-2 に従って行われた。

試験機関

参照番号                                              日付

質量

厚さ

(mm)

試験材料

種類

g/m

2

圧力がかかっていな

いとき

設置プレートをのせ

たとき

層 1(外側)

2

3

4

5

試験結果

入射熱流束                                                                          kW/m

2

試験片 24

℃温度上昇時間

1

2

3

熱伝達指数

試験片外観の観察

これらの結果は試験した材料の等級付けだけを目的とした試験法によって得られたものであり,実際の火

災の条件に適用できるとは限らない。


10

T 8021

:2005

附属書 B(参考)熱伝達試験の重要性

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

熱伝達指数(HTI)は,炎からの熱の伝達を遅らせる衣服構成の能力を等級付けする手段となる。この

指数は,規定条件下で 24  ℃温度上昇する時間(秒)に由来し,この温度上昇は 1±0.01 mV(±10

µV)

の熱電対出力の上昇及び全熱伝達 132.3±1.1 kJ/m

2

に相当する。

衣服を通した熱の伝達は,空げき(隙)を含めた衣服構成の厚さによって決まる。HTI は試験片を標準

の荷重で抑え,空げき(隙)を最小化して測定される。衣服の厚みが増すと防護効果が高くなり HTI 値も

高くなるが,変動も大きくなる。

HTI

は,炎に対して衣服が防護効果を示す時間と見なすべきではない。実際の使用条件下では,炎の強

さの程度と衣服の圧縮程度とは一定ではなく,標準の試験条件とはかなり異なる可能性がある。濡れた衣

服の性能は乾いた試験片の性能とは異なることもある。

1989

年に試験所間の試験が実施され,5 か所の試験所で 18 種類の単層又は複層構成品が試験された。さ

らに 1991 年に実施された試験所間の試験では,7 か所の試験所で 7 種類の単層又は複層構成品が試験され

た。次の繰り返し精度及び再現精度の式は,この試験によって示された。

繰り返し精度

=0.19+0.055(平均)

再現精度

=1.21+0.12(平均)

これらの試験された材質の性能は,

附属書 表 に示すように五つの帯域に分けることができた。附属

書 表 は,層が増えるといかに HTI 値が上昇するかを示している。厚い材質,中でも空気を大量に含ん

だものは特に有効である。区分ごとの HTI 範囲は実際の材質の性能に基づいており,試験所間での変動を

考慮している。各区分での中間値は出現頻度の高い値に基づいており,HTI 範囲はこの中間値に基づく再

現精度の 2 倍である。性能レベルの設定を限定しすぎると,試験所間で分類が異なることになる。

この分類案では,試験の結果特定の区分の境界上の値となった構成は再試験を行い,最低 2 回の結果が

同じ区分に分類されることを条件とすべきである。その差が区分の再現精度未満である構成は,有意に異

なると見なすべきではない。異なる材質を識別するための要素として別に熱伝達指数 HTI

24

−HTI

12

を測定

することができる。しかし,このパラメータも再現精度が低く,四捨五入による誤差を伴う。

附属書 表 1  HTI 範囲とその区分

区分 HTI 範囲

典型的構成

注釈

再現精度

1 3

∼6

単層

ほとんどの単層の織物は,4 又は 5 の値を示す。 1.7

2 7

∼12 2 層,厚い単層

広い範囲の通常の複層衣服が含まれる。 2.3

3 13

∼20 3 層,厚い 2 層

防火服 3.2

4 21

∼30

非常に厚い

特殊耐熱服 4.3

5

≥ 31

極めて厚い

非常に特殊な用途 ---

 


11

T 8021

:2005

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS T 8021:2005

  熱及び火炎に対する防護服  −  火炎暴

露時の熱伝達測定方法

ISO 9151:1995

  熱及び火炎に対する防護服  −  火炎暴

露時の熱伝達測定方法

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)

国際規格の規

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的
差異の項目ごとの評価及びその

内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目番号

内容

( Ⅱ ) 国
際 規 格 番

項 目 番

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規
格との技術的差異

の理由及び今後の
対策

1.

適 用 範

囲 ∼ 8. 試
料調整 条

ISO 9151 

2

∼8

JIS

同じ

IDT

5.2

銅 製

ディス ク
熱量計

9.

試 験 手

9

. 1 . 2

入射熱 流
束密度 の

調整

9.3

火 炎

の暴露

JISC1602

に 規 定 す
る 種 類 T
の熱電対

方程式

Q

0

c

IEC584-1 5.2

9.

9.1.2

9.3.3

IEC584-

1

に 規

定 す る
銅-コンスタ

ンタン

方 程 式
に は 吸
収 係 数

を 省 略
し て い

MOD/

変更

MOD/

追加

商品名銅−コンスタンタ

ンを、JIS では T 型
と規程している

ISO

  6942  8.2 の

入射熱流速密度の
式を採用した

Annex A

の内容を

抜粋して記載

コンスタンタンとは、-銅ニ

ッケル合金である

熱量計の塗装面の
吸収係数を挿入し

国 際 規 格 記 載 の

Annex A

は材料の

供給元についての
記載であり,基本的

に削除したが,内容
的に残すべきと判
断された部分だけ

を当該項目に参考
として記載した。

Annex

A(

参考)

 MOD/

削除

JIS

として必要のな

い内容(材料の入手
先)。必要な項目は

9.3

に入れた。

附 属 書

A(

参考)

  Annex

B(

参考)

JIS

同じ

IDT

附 属 書

B(

参考)

  A

nnex

C(

参考)

JIS

同じ

IDT


12

T 8021

:2005

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

―  IDT

技術的差異がない。

―  MOD/削除

国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

―  MOD/追加

国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

―  MOD/変更

国際規格の規定内容を変更している。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

―  IDT

国際規格と一致している。