>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

T 8020

:2005

(1)

まえがき 

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本保安用品協会(JSAA)/財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6942:2002,Protective clothing -

Protection against heat and flame - Method of test : Evaluation of material and material assemblies when exposed to

a source of radiant heat

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 8020

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)試験 B の精度

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


T 8020

:2005

(2)

目  次 

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  原理

2

4.1

  

2

4.2

  法 

2

5.

  装置

2

5.1

  概要

2

5.2

  放射熱源 

2

5.3

  試験片ホルダ 

4

5.4

  熱量計

4

5.5

  温度記録計 

5

5.6

  装置の設置場所

5

6.

  サンプリング 

6

7.

  試料調整条件及び試験環境 

6

7.1

  試料調整条件 

6

7.2

  試験環境 

6

7.3

  熱流束密度 

6

8.

  試験方法

6

8.1

  予備測定 

6

8.2

  放射熱源の校正

7

8.3

  試験 A

7

8.4

  評価 A

7

8.5

  試験 

7

8.6

  評価 

7

9.

  試験報告

8

附属書 A(参考)試験 の精度 

9

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

10


日本工業規格

JIS

 T

8020

:2005

熱及び火炎に対する防護服−放射熱暴露による防護

服材料の性能評価

Protective clothing - Protection against heat and flame - Method of 

test : Evaluation of material and material assemblies when exposed to 

a source of radiant heat 

序文  この規格は,2002 年に第 3 版として発行された ISO 6942,Protective clothing  − Protection against heat

and fire

−  Method of test : Evaluation of materials and material assemblies when exposed to a source of radiant

heat

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,熱防護服向け材料が熱放射を受けたときの挙動を測定するための二つの試験

方法(A 法及び B 法)について規定する。これらの試験は,熱に対する防護を目的とする防護服向けの代

表的な単層又は多層織物に対して行われる。また,これらの試験は,材料の構成にも適用する。構成とは,

内衣を伴う又は伴わない熱防護服の総体的構成とする。

A

法は,熱放射作用を受けた後の材料に見られる変化の視覚的評価に利用できる。また,B 法では材料

の防護性能を測定する。材料の試験は,A 法及び B 法の両方,又はどちらか一方によって行うことができ

る。

これら二つの方法は,材料の分類に利用することができる。ただし,防護服材料として妥当かどうかを

判断するためには,その他の基準も考慮しなければならない。

試験は室温で行われるため,

その結果は必ずしも,それを上回る周囲温度での材料の挙動には相当せず,

試験対象となった材料で作られた防護服の予測性能の適用範囲は限られる。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 6942:2002, Protective clothing - Protection against heat and fire - Method of test : Evaluation of

materials and material assemblies when exposed to a source of radiant heat (MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1602

  熱電対

備考 IEC 

60584-1

  Thermocouples−Part 1:Reference tables からの引用事項は,この規格の該当事項


2

T 8020

:2005

と同等である。

EN 20139

  Textils−Standard atomospheres for conditioning and testing (ISO 139:1973)

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1 

熱伝達レベル

a)

時間  t

12

  熱量計の温度を 12±0.1  ℃上昇させるのに必要な時間(秒)

b)

時間  t

24

  熱量計の温度を 24±0.2  ℃上昇させるのに必要な時間(秒)

3.2 

熱伝達因子(TF)  放射熱源に暴された試験片を通しての熱伝達率の値。入射熱流束密度に対する

透過熱流束密度の比率で表す。

3.3 

試験片  実際に使用される順序及び方向に配列した織物などの全層。適切である場合には内衣を含

める。

3.4 

入射熱流束密度  熱量計の暴露面における単位時間当たりのエネルギー入射量。単位は,kW/m

2

表す。

3.5 

放射熱伝達指数(RHTI)  特定の入射熱流束密度で試験するとき,熱量計の温度を 24±0.2  ℃上

昇させるのに必要な平均時間。

3.6 

試験片の外観変化  素材の外観におけるすべての変化。

例  収縮,炭化物の形成,変退色,焦げ,赤熱溶融など

3.7 

多層防護服構成  多層防護服構成を着用する順序に配列した一連の防護服の層。

備考  多層材料,材料の組合せ又は単一層中に防護服材料の別の層があるものも含む。

4. 

原理

4.1 A

法  試験片を自立形フレーム(試験片ホルダ)に固定し,一定レベルの放射熱に一定時間暴露す

る。放射熱のレベルは試験形と放射熱源との間の距離を調節することによって設定する。暴露後に,試験

片及び試験片のそれぞれの層について視覚的変化を観察する。

4.2 B

法  試験片を自立形フレーム(試験片ホルダ)に固定し,一定レベルの放射熱に一定時間暴露す

る。熱量計の温度が 12  ℃及び 24  ℃上昇するのに要した時間を記録し,放射熱伝達指数として表す。熱伝

達因子の比率(%)を温度上昇データから算出し,同様に記録する。

5. 

装置

5.1 

概要  試験装置は,次の部分によって構成され,いずれの試験方法においてもこれらを使用する。

放射熱源

試験用フレーム

試験片ホルダ

B

法については,次の装置を追加する。

熱量計

温度測定及び記録装置

5.2 

放射熱源  放射熱源は,次の特性を備えた 6 本の炭化けい素(SiC)加熱ロッド(以下,加熱ロッド

という。

)で構成する。

全長  356±2 mm

加熱部の長さ  178±2 mm


3

T 8020

:2005

直径  7.9±0.1 mm

電気抵抗  3.6  Ω±10  %(1 070  ℃)

備考1.  加熱部の長さは,200±2mm でもよい。

2.

直径は,10±0.1mm でもよい。

これらの加熱ロッドは,絶縁性で難燃性の素材でできた U 形支持台に,同一水平面内に垂直に配置する

よう取り付ける。

図 に,支持台及び加熱ロッドの詳細を示す。加熱ロッドは,機械的応力を避けるため

に,留め付けることなく支持台の溝に軽く載せる。

単位  mm

                      単位  mm

(測定許容誤差  ±0.1 mm)

1

:炭化けい素ロッド

  1  放射熱源

放射熱源の電源として考えられる装置を

図 に示す。6 本の加熱ロッドは,3 本ずつ二つのグループに分

け,直列に配置する。二つのグループを並列に接続し,1Ωの抵抗器を通じて 200∼230 V の電源に結線す

る。他の供給電圧については,回路をそれに応じて変更する。測定中に供給電圧が±1  %を超えて変動す

る場合,安定化を行う。

1

  加熱ロッド


4

T 8020

:2005

  2  加熱ロッドの回路図

加熱ロッドの電気的接続は,加熱ロッドが高温になることを考慮に入れ,例えば,よ(撚)り線タイプ

のアルミニウムバンドを用いるなど加熱ロッド間での短絡を避けるために予防措置を講じる。

放射熱源が適正に作動するかどうかは,赤外放射温度計を用いて炭化けい素ロッドの温度を測定するこ

とによって調べる。放射熱源を約 5 分間加温運転すると,ロッドの温度が約 1 100  ℃に到達する。

5.3 

試験片ホルダ  A 法と B 法とでは,それぞれ異なる試験片ホルダを使用する。いずれも厚さ 10 mm

のアルミニウム板に固定した厚さ 2 mm の鋼板によって構成されるが,A 法の試験片ホルダは,B 法の試

験片ホルダよりも側板の幅が広い。また,B 法のホルダでは,所定の位置に熱量計が組み込まれている。

試験片ホルダ A は,試験フレームの鉛直上にある開口部と軸とが合致するように留め付ける。所定の位

置に固定したとき,試験片ホルダでは,試験フレーム前方の金属薄板カバーの後ろ 10 mm に試験片背部が

固定される。B 法の試験片ホルダでは,熱量計の垂直中心線が試験フレーム前方の金属薄板カバーの 10 mm

後ろにくる。

5.4 

熱量計  曲面銅板熱量計は,次による。

純度 99  %以上,厚さ 1.6 mm の銅板から長方形 50 mm×50.3 mm を切り取る。この銅板を長軸方向に半

径 130 mm の弓円弧状に曲げる。この弓円弧形の弦は,約 50 mm となる。銅板を組立前に正確に計量し,

その質量は 35.9∼36 g 以内とする。

JIS C 1602

に適合するミリボルト出力の T 熱電対(銅コンスタンタン)を銅板の背部に取り付ける。熱

電対の 2 本のワイヤーを少量のはんだで板の中央に取り付ける。ワイヤーの直径はどちらも 0.26 mm 以下

とし,板に取り付ける長さの分だけ被覆をはがす。

熱量計を据付けブロックに載せる。据付けブロックは,厚さ 25 mm のアスベストフリー不燃性断熱板

90 mm

×90 mm の小片 1 枚で構成され,断熱板の仕様は,次のとおりとする。

密度  750±50 kg/m

3

熱伝導率  0.18 W/(m・k)±10  %

このブロック上面の向かい合う 2 側面から角をくさび形に取り除き,その部分は高さが 21 mm に減少す

るようにする。これらの部分から更に角をくさび形に取り除き,20 mm から更に高さ 17 mm にまで削り取

る。これによって,ブロック上面は平らな 4 面からなり,上面を半径 130 mm の円弧形に削って得られる

曲面に非常に近いものになる(

図 を参照)。

板の上面中央に長方形の穴を切り取る。穴は低くした側と平行に長さ 50 mm,元のままの側と平行に長

1

:炭化けい素ロッド

      2:プレ・レジスタンス(抵抗器)

1

  加熱ロッド

2

  抵抗器


5

T 8020

:2005

さ 46 mm とする。穴は,底面が平坦で,低くした側に沿って深さ 10 mm,中央部の深さ約 12 mm とする。

長方形の穴に曲面銅板をのせるために,

低くした側の穴の縁に沿って深さ 1 mm×幅 2 mm の溝を切り込む。

長方形の穴の中央に,直径 3 mm の円形の穴を開け,熱電対のワイヤを通す。

約 200  ℃の温度に耐えることができる接着剤を据付けブロックの縁の周囲に塗り,曲面銅板をブロック

に接着する。銅板の最上部は,まっすぐな 2 側面の縁よりも 0.6 mm 高く,また湾曲した 2 側面に沿って

据付けブロックよりも高くする。据付けブロックは,湾曲した縁に沿って,銅板の底面よりも高くする。

試験片と熱量計ホルダ B とを組み合わせたものに熱量計をのせる。

熱量計の前面は,吸収係数

α

が 0.9 より大きい光学的黒色塗料を塗り,薄い被膜で覆う。

  3  熱量計据付けブロック

5.5 

温度記録計  銅板の絶対温度を測定するために,熱電対は氷を用いた冷接点又は市販の基準接点に

接続する。熱電対からの電圧信号は,適切なチャート式電位差記録計又はプログラム可能データ記録計の

いずれかに接続する。記録計は,電圧 10 µV まで,時間は 0.1 秒まで読み取りできる性能とする。コンピ

ュータを使用してもよい。

単位  mm


6

T 8020

:2005

5.6 

装置の設置場所  空気の流れから遮断されるような場所に装置を設置するか又は,装置のある場所

での空気の動きの影響を抑制するような調節装置若しくは遮へい(蔽)板を設置する。

6. 

サンプリング  1 個の試験片を用いて A 法による試験を行い,選択した熱流束レベルで 3 個以上の試

験片を用いて B 法による試験を行う。試験材料が非常に不均一な場合,3 個以上の試験片を A 法で,5 個

以上の試験片を B 法で試験する。

試験片の大きさは,230mm×80 mm で,材料片の縁から 20 mm 以上離れた箇所で欠陥のない部分から採

取する。複合材料では,実際に使用される層の配列とする。

材料の供給者が試験片のどちら側が表面になるのかを表示していない場合,試験は両方の面について行

う。

7. 

試料調整条件及び試験環境

7.1 

試料調整条件  試験前に,試験片は 24 時間以上,20±2  ℃の温度及び(65±2)%の相対湿度の条

件下で調整する(EN 20139 を参照)

。試験片は試料調整環境から取り出してから 3 分以内に試験を開始す

る。

備考  試験結果は試験片の湿度に非常に大きく依存するため,調整時雰囲気条件の調節には細心の注

意を払わなければならない。

7.2 

試験環境  試験は,空気の流れのない室内で,熱量計で記録し得るような偶発的な放射熱を発する

可能性があるいかなるシステムからも保護して行う。

試験室の温度は 15∼35  ℃で,熱量計は各試験の前に室温±2  ℃にまで冷却する。

7.3 

熱流束密度  入射熱流束密度のレベルは,次のレベルから選択する。

低レベル  5 及び 10 kW/m

2

中レベル  20 及び 40 kW/m

2

高レベル  80 kW/m

2

レベルの選択は,試験を行う材料の使用意図を考慮に入れて行う。他のレベルの入射熱流束密度を任意

に選択してもよい。

A

法及び B 法は,互いに独立して行われる。

備考  両方の試験を行う場合,適切なレベルの入射熱流束密度を選択するために,A 法を先に行うこ

とが推奨される。

8. 

試験方法

8.1 

予備測定  熱量計の前面部は既知の高い(0.90 より大きい)吸収係数αをもつ塗料で黒く塗られて

いる。前面部の黒い塗料は,各校正の前及び 20 回の試験を行った後,又は炭化物の付着が見られるように

なったら,直ちに塗り直す。塗り直す前に,適切な溶媒を用いて,以前の塗料の層を取り除く。

校正及び各測定の開始前に,銅熱量計の温度を安定した状態にし,周囲温度±2  ℃の範囲内にする。

備考  熱量計は,決して水に触れないようにする。万一,水に触れた場合には,完全に乾してから使

用する。

校正及び各測定を開始する直前に次を行う。

a)

熱量計を試験フレームの垂直板開口部の所定位置に固定する。

b)

放射熱源を熱量計前面の垂直中心線から の距離に配置する。


7

T 8020

:2005

c)

温度測定装置のスイッチを入れる。

d)

放射熱源のスイッチを入れ,放射が一定になるまで可動スクリーンを閉じた状態で加熱する。安定し

た状態には約 5 分で到達する。これは,加熱電流の電気的測定によって確認する。

備考  閉じた状態の可動スクリーンの後ろの黒く塗られた熱量計の温度上昇が 1 分当たり 3  ℃以下で

ある場合,フレームの前面板及び可動スクリーンの冷却は十分である。これに該当しない場合,

熱量計は,校正及び各測定を開始する直前に所定の位置に置いてもよい。

8.2 

放射熱源の校正  可動スクリーンを外し,約 30  ℃の温度上昇に達した後,所定の位置に戻す。

記録した出力は,暴露開始直後に短時間,温度と時間との非直線関係を示し,次いで,暴露が止まるま

で直線関係を示す。標準熱電対起電力表を参照してこの直線領域における温度上昇率 R(℃/秒で表示)を

決定する。次いで,入射熱流束密度 Q

0

(kW/m

2

で表示)を次の式によって決定する。

α

=

A

R

C

M

Q

P

0

ここに,

M

kg

で表した銅板の質量(kg)

C

p

銅の比熱(0.385 kJ/kg  ℃)

R

直線領域における熱量計温度の上昇率(℃/秒)

A

銅板の面積

α

熱量計の塗装面の吸収係数

次いで放射熱源と熱量計との間の距離 を変化させることに
よって,規程の入射熱流束密度レベル±2  %に調整する。

8.3 

試験 A  試験片の短い側の一方を,試験片ホルダ A の片方のサイドプレートに,クランプなどを使

用して留め付ける。試験片のもう一方の短い側を,もう一方のサイドプレートまで引き,適切な装置(例

えば,おもり,ひも,滑車のシステム)を用いて 2 N の力で伸張させた状態で保持する。測定する試験片

が複数の層からなる場合,各層の狭い方の側の配列を保ち,2 N の伸張力をすべての層の構成に対して加

える。

校正中に試験片の背部が熱量計前面の垂直中心線と同じ位置になるように,試験片ホルダーを試験フレ

ームの垂直板に留め付ける。放射熱源は,必要な入射熱流束密度 Q

0

を与える距離 の位置に固定する。放

射熱源のスイッチを入れ,安定した状態に達した後,可動スクリーンを 3 分間外し,次いで閉じた位置に

戻す。試験後,試験片を取り外す。多層試験片の場合,できる限り各層を分離する。

8.4 

評価 A  8.3 に従って放射を行った後,試験片又は多層試験片の各層を検査する。いかなる変化(例

えば,変退色,融着,くすぶり,炭化,破裂,溶融,収縮,昇華)にも留意し,多層試験片の場合には,

各層について個別に行う。

備考  試験片の外観の変化は,必ずしも材料の耐熱性が不十分であることを示すわけではない。強度

の放射熱による変化が,実際上その防護効果を増加するような材料がある。

8.5 

試験 B  試験片を試験片ホルダ B の片方のサイドプレートに留め付け,2 N の力を加えながら,熱量

計前面と接触を保って保持する。必要な入射熱流束密度 Q

0

を与える距離 を用いて 8.1 の予備試験手順を

行う。可動スクリーンを外し,放射開始時点を記録する。約 30  ℃の温度上昇の後,可動スクリーンを閉

じる位置に戻す。

12

±0.1  ℃の温度上昇にかかった時間 t

12

及び 24±0.2  ℃の温度上昇にかかった時間 t

24

並びに t

12

と t

24

の差を報告する。

必要な予備測定の後,残りの試験片について試験を繰り返す。

8.6 

評価 B  透過熱流束密度 Q

C

(kW/m

2

で表す)を次の式から計算する。


8

T 8020

:2005

ここに,

M

kg

で表した銅板の質量(kg)

C

p

銅の比熱,

(0.385 kJ/kg  ℃)

12/(t

24

t

12

)

12

℃から 24  ℃の上昇の間の領域におけ

る熱量計温度の平均上昇率を℃/秒で表し
たもの

A

α:

m

2

で表した銅板の面積

熱量計の塗装面の吸収係数

熱伝達因子 TFQ

0

):  入射熱流束密度レベル Q

0

に対して次の式

で求める。

 

( )

0

C

0

Q

Q

Q

TF

=

放射熱伝達指数 RHTIQ

0

)は,入射熱流束密度レベル Q

0

に対して,熱量計における 24±0.2  ℃の温度

上昇にかかった時間を 0.1 秒単位まで表し,時間 t

24

の平均値として決定する。

9. 

試験報告  試験報告書には,次の項目を記載する。

a)

試験機関の名前

b)

この規格番号

c)

試験をする材料についての記述

(材料の最外面の色を含む。

又は各層についての記述及びその配列,

及び既知の場合にはそれらの製品名

d)

試験環境の温度及び湿度

e)

試験で選択した入射熱流束密度のレベル

f)

各レベルで試験を行った試験片の数

g)  A

法による試験中に生じた試験片の外観におけるすべての変化の記述

h)

透過熱流束密度 Q

C

の個々の値又は選択した入射熱流束密度レベルで 5 個以上の試験片の試験が行わ

れた場合はその平均値及び標準偏差

i)

熱伝達因子 TFQ

0

)の個々の値又は選択した入射熱流束密度レベルで 5 個以上の試験片の試験が行わ

れた場合はその平均値及び標準偏差

j)

異なる熱伝達レベルに達する時間 t

12

及び時間 t

24

の個々の値又は選択した入射熱流束密度レベルで 5

個以上の試験片の試験が行われた場合はその平均値及び標準偏差

k)

熱量計において 12±0.1  ℃の温度上昇にかかった時間 t

12

の個々の値及び熱量計において 24±0.2  ℃の

温度上昇にかかった時間 t

24

の個々の値,並びに t

24

と t

12

の差

l)

試験の日付

m)

この規格から逸脱した点すべて

n)

各試験測定値における不確実性の度合い

M・C

p・12

A

・α・(

24

12

)

Q

c


9

T 8020

:2005

附属書 A(参考)試験 B の精度

5

個の異なる材料について 9 か所の研究室において二つのレベルの熱流束密度で行った研究室間試験か

ら次のような平均変動値が得られた。

熱伝達因子(TF

t

12

t

24

−  繰り返し精度 3.3

% 0.9 秒 1.3 秒

−  再現精度 10.3

% 2.6 秒 4.3 秒

研究室での繰り返し精度及び研究室間での再現精度は,

十分であると判断されている。

結果のばらつきは,

材料や試験時の応答の不均一性によるものであり,改善できないためである。


10

T 8020

:2005

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS T 8020

:2005

  熱及び火炎に対する防護服−放射熱暴

露による防護服材料の性能評価

ISO 6942 

: 2002

  熱及び火炎に対する防護服−放射熱

暴露による防護服材料の性能評価

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)

国際規格の規

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的
差異の項目ごとの評価及びその

内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目番号

内容

(Ⅱ)国際
規格番号

項 目
番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規
格との技術的差異

の理由及び今後の
対策

1.

  適 用

範 囲 ∼ 4. 
原理

ISO 6942 

1

4.

JIS

と同じ IDT

5.

  装置

5.1

  概要

5

5.1

JIS

と同じ IDT

5.2

  放射

熱源

加 熱 部
の 長 さ

200

± 2

mm

 5.2

加熱部の長
さ  178±2

mm

MOD/

追加

装置の放射熱源の
規定範囲の追加

ISO

の文章と図と

で整合性がない。こ
の点を ISO に指摘

した。図に記載の数
値を備考として記
載した。

10

± 0.1

mm

 5.2

直 径   7.9
±0.1 mm

MOD/

追加

装置の放射熱源の
規定範囲の追加

規定されるのは,入
射熱流束であり,加

熱部の直径は技術
的に差がない。当該
項目に備考として

記載した。

200

230 V

 5.2

電 源   220

V

MOD/

変更

装置の放射熱源の
規定範囲の変更

日本国内で一般的
な供給電圧に変更

した。

5.3

  試験

片ホル ダ

∼5.6  装
置の設 置
場所

JIS

と同じ IDT

7.

  試 料

調整条 件
及び試 験

環境

7.1

  試料

調整条件

7.1

記載なし MOD/追加

引用規格の追加

(EN 20139)

2.

引用規格にある

規格を説明文に加
えた。

7.2

  試験

環境∼7.3 
熱流束 密

7.2

7.3

JIS

と同じ IDT


11

T 8020

:2005

8

試験方

8

JIS

と同じ IDT

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)

国際規格の規

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的
差異の項目ごとの評価及びその

内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目番号

内容

(Ⅱ)国際
規格番号

項 目
番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規
格との技術的差異

の理由及び今後の
対策

8.6

評 価

の式

の 分 母

に α を
追加

8.6

記載無し MOD/追加

の式を、Q

0

式に合わせて修正

8.2  Q

0

の式に

合わせて修正

9.

  試 験

報告

a)

  試験

機 関 の
名前

 9.

記載なし MOD/追加

項目の追加

JIS T 8021

に基づ

いて,項目を追加し
た。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.

  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。