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T 7401-2 : 2002

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本バイオマテリアル学会(JSB)から,工

業標準原案を具して日本工業規格に制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生

労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 5832-3 : 1996,Implants for surgery

−Metallic materials−Part 3 : Wrought titanium 6-aluminium 4-vanadium alloy を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 7401-2

には,次の附属書がある。

附属書(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS T 7401

  外科インプラント用チタン材料の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS T 7401-1

  第 1 部:チタン

JIS T 7401-2

  第 2 部:チタン 6-アルミニウム 4-バナジウム合金展伸材

JIS T 7401-3

  第 3 部:チタン 6-アルミニウム 2-ニオブ 1-タンタル合金展伸材

JIS T 7401-4

  第 4 部:チタン 15-ジルコニウム 4-ニオブ 4-タンタル合金展伸材

JIS T 7401-5

  第 5 部:チタン 6-アルミニウム 7-ニオブ合金展伸材

JIS T 7401-6

  第 6 部:チタン 15-モリブデン 5-ジルコニウム 3-アルミニウム合金展伸材


日本工業規格

JIS

 T

7401-2

:2002

外科インプラント用チタン材料−

第 2 部:チタン 6-アルミニウム

4-

バナジウム合金展伸材

Titanium materials for surgical implant applications

Part 2 : Wrought titanium 6-aluminium 4-vanadium alloy

序文  この規格は,1996 年に第 3 版として発行された ISO 5832-3, Implants for surgery−Metallic materials

−Part 3 : Wrought titanium 6-aluminium 4-vanadium を元に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,

技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定

項目を日本工業規格として追加している。

  なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,外科インプラントを製造するために使用されるチタン 6-アルミニウム 4-バ

ナジウム合金展伸材(以下,Ti-6Al-4V 合金展伸材という。)について規定する。ただし,Ti-6Al-4V 合金

展伸材の化学成分,金属学的性質,機械的性質及び内部性状に関して規定するもので,インプラントが使

用される環境に応じて安全性を十分に検討した後,

臨床的に使用しなければならない。

また,

この Ti-6Al-4V

合金展伸材を用いて作られた製品には,この規定を適用しない。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC  Guide 21 に基づき,IDT(一致している), MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。

ISO 5832-3 : 1996, Implants for surgery

−Metallic materials−Part 3 : Wrought titanium 6-aluminium

4-vanadium alloy (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS H 1610

  チタン及びチタン合金−サンプリング方法

JIS H 1611

  チタン及びチタン合金−分析方法通則

JIS H 1612

  チタン及びチタン合金中の窒素定量方法

JIS H 1614

  チタン及びチタン合金中の鉄定量方法

JIS H 1617

  チタン及びチタン合金中の炭素定量方法

JIS H 1619

  チタン及びチタン合金中の水素定量方法

JIS H 1620

  チタン及びチタン合金中の酸素定量方法

JIS H 1622

  チタン合金−アルミニウム定量方法


2

T 7401-2 : 2002

JIS H 1624

  チタン合金中のバナジウム定量方法

JIS H 1630

  チタンの発光分光分析方法

JIS T 0301

  金属系インプラント材料の細胞適合性評価方法

JIS T 0302

  金属系生体材料のアノード分極試験による耐食性の評価方法

JIS Z 2201

  金属材料引張試験片

JIS Z 2204

  金属材料曲げ試験片

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

JIS Z 2248

  金属材料曲げ試験方法

ETTC Publication 2 : 1979    Microstructural Standards for

α+β  titanium alloy bars

参考  ETTC は,European Titanium Producers’ Technical Committee の略を表す。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 0301 及び JIS T 0302 によるほか,次による。

a)

外科インプラント  身体の機能を補うために,皮下・筋肉,骨組織などに埋入(埋植)して使用され

る外科用医療用具。

4.

品質

4.1 

外観  外観は,仕上げ良好で,使用上有害な欠陥があってはならない。

4.2 

化学成分  化学成分は,5.1 によって試験を行ったとき,表 のとおりとする。

表 1  化学成分

化学成分  %

Al V Fe O C N  H  Ti

5.5

∼6.75 3.5∼4.5 0.30 以下 0.20 以下 0.08 以下

0.05

以下

0.015(

1

)

以下

残部

注 (

1

)

  ビレットでは,0.010%以下とする。

4.3

金属組織  金属組織は,焼なまし後の状態でα相とβ相の粒状組織からなり,5.2 によって試験を行

ったとき,A1∼A9 の顕微鏡組織写真に対応しなければならない。

4.4

機械的性質  機械的性質(引張強さ,耐力,破断伸び及び曲げ)は,5.3 及び 5.4 によって試験を行

ったとき,

表 のとおりとする。

表 2  焼なまし材の機械的性質

引張試験

曲げ試験(

2

)

展伸材の形状

引張強さ

MPa

耐力

MPa

破断伸び

曲げ角度

°

内側半径

mm

ストリップ/平板 860 以上

780

以上

  8

以上 105

厚さの 10 倍

棒(

3

) 860

以上

780

以上

10

以上

注(

2

)  曲げ試験は,ストリップ又は平板に対する規格値を示す。

3

)  直径又は厚さは,75 mm 以下とする。

4.5 

内部性状  内部性状は,5.5 によって試験を行ったとき,きずなどの有害な欠陥があってはならない。

5.

試験方法

5.1

化学分析試験  化学成分の化学分析試験は,次による。


3

T 7401-2 : 2002

JIS H 1611,  JIS H 1612,  JIS H 1614,  JIS H 1617,  JIS H 1619,  JIS H 1620,  JIS H 1622,  JIS 

H 1624,  JIS H 1630

5.2 

金属組織観察  金属組織は,倍率 200 倍以上の顕微鏡を用いて観察する。結晶粒度試験は,ETTC 

Publication 2 

に準じて行い,A1∼A9 の光学顕微鏡組織写真と比較する。

  なお,熱処理は,均一なα相とβ相の 2 相組織となる条件で焼なまし処理を行う。

5.3

引張試験  引張試験は,JIS Z 2241 による。この場合の試験片は,JIS Z 2201 の 4 号,5 号又は 13

号 B 試験片とする。

5.4

曲げ試験  曲げ試験は,JIS Z 2248 による。試験片は,JIS Z 2204 の 3 号試験片とし,曲げ試験後に

曲げた部分の外側に割れを生じてはならない。

5.5 

内部性状試験  内部性状試験は,非破壊探傷機を使用するものとし,試験方法は受渡当事者間の協

定による。

6.

検査  検査は,JIS H 0321 によるほか,次による。

a)

化学分析試験の試料は,鋳塊及び熱処理が同じロットのものから,不純物が混入しないように JIS H 

1610

によって試料を採取する。ただし,水素に関しては,熱処理後の分析値とし,水素以外の成分は,

鋳塊の分析値で代表することができる。

b)

引張試験及び曲げ試験の試験片は,鋳塊,熱処理及び厚さが同じロットのものから,試験片を作製し,

可能であれば同一試験条件下で 2 回以上繰り返して試験を行う。

c)

材料は,外観及び寸法を検査するとともに,5.によって試験を行い,4.の規定に適合しなければならな

い。適合しなかった場合には,JIS H 0321 の 7.(再試験)によって再試験を行う。

7.

表示  材料には,1 製品又は 1 包装ごとに適切な方法で,次の事項を表示する。

a)

材料名

b)

寸法

c)

製造業者名又はその略号

d)

製造番号又は製造記号


4

T 7401-2 : 2002

(Ⅴ

)

JI

S

と国際

規格と

の技術

的差

異の理由

及び

後の対

ISO

に従い

再試

験を

より

正確

実施す

るた

に,

J

IS

 H

 46

00

チタン

及びチ

ン合金の

板及

び条)に

準じて

追加し

た。

ISO

の分析

値を保

証する

ために

要な分析

方法

JI

S

 H

 46

0

0

準じて

引用し

た。

定義を理

解しや

すくす

るため

に引

用した。

分かりや

すくす

るため

に用語

を定

義した。

一般工業

用材料

であ

JI

S

 H

 46

0

0

に準じて,

質を保証するために必

要な外観

及び内部性状

を追加し

た。

J

IS H

 46

00

に準じ

て,化

学分析

必要な方

法を

追加した

JI

S

 H

 4600

に準じて品質を保

証す

るために

必要

な内部性

状試験

を追加

した。

ISO

では,

化学成

分や機

械的性

に記述さ

れて

いる内容を分かりやす

く整理す

るため項目を

追加した

J

IS H

 46

00

に準じ

て,商

習慣上

要な項目

であ

るため追

加した

技術的差

異の内

ISO

では

特に引

用して

ない

が,同等

の内容

である

ISO

では規

定して

いない

ISO

では規

定して

いない

ISO

では規

定して

いない

IS

O

では,

任意の

認定さ

れた

方法で分析することになって

り,同

等の内

容であ

ISO

では規

定して

いない

ISO

では特

に項目はな

,試験

方法の

中で規定

ている。

ISO

では規

定して

いない

IS

O

 58

32

-3

 : 19

96

外科

用イン

ラント−

金属材

料−

3

チタ

6-

ルミニ

ウム

 4-

ナジウム

合金展

伸材

(Ⅳ

)

JI

S

と国際

規格と

の技術

的差

異の

項目ご

との評

価及び

その内

表示箇

所:本

表示方

法:点

線の下

項目

ごと

IDT

M

OD/

追加

M

OD/

追加

M

OD/

追加

M

OD/

追加

M

OD/

追加

M

OD/

追加

M

OD/

追加

IDT

IDT

IDT

M

OD/

追加

M

OD/

追加

IDT

IDT

IDT

M

OD/

追加

M

OD/

追加

IDT

IDT

IDT

M

OD/

追加

M

OD/

追加

M

OD/

追加

  容

適用範囲

IS

O

 68

92

IS

O

 74

38

ETTC

 publ

ic

a

ti

o

2

化学成分

金属組織

機械的性

試験方法

金属組織

試験方法

試験方法

(Ⅲ

)

国際

規格の

規定

項目

1

2

3

4

5

6

4

6

6

(Ⅱ

)

国際

格番号

IS

O

 58

32

-3

IS

O

 58

32

-3

IS

O

 58

32

-3

IS

O

 58

32

-3

IS

O

 58

32

-3

IS

O

 58

32

-3

内容

ンプラント

を製造するために

使用

され

るチ

タン

 6-

アルミ

ニウ

 4-

バナ

ウム合金

展伸材

につい

て規定

する

J

IS H

 03

21

J

IS H

 16

10

J

IS

 H

 1

611

J

IS H

 16

12

J

IS

 H

 1

614

J

IS H

 16

17

J

IS

 H

 1

619

J

IS H

 16

20

J

IS

 H

 1

622

J

IS H

 16

24

J

IS

 H

 1

630

JI

S

 T 03

0

1

JI

S

 T 03

0

2

JI

S

 Z 22

0

1

JI

S

 Z 22

4

1

JI

S

 Z 22

0

4

JI

S

 Z 22

4

8

E

T

T

C

 Publ

ic

a

ti

o

2

主な用語

の定義

4.

1

 外

4.

2

学成分

4.

3

属組織

4.

4

械的性

4.

5

部性状

5.

1

学分析

試験

5.

2

属組織

観察

5.

3

張試験

5.

4

げ試験

5.

5

部性状

試験

検査方法

を規定

表示方法

を規定

 附属書

参考

JIS

と対

応する国

際規格

との対

比表

J

IS T

 74

01

-2

 :

 20

02

外科イ

ンプ

ラント用

チタン

材料−

2

部:

チタ

6-

アルミ

ニウム

 4-

バナ

ウム合金

展伸材

(Ⅰ

)

JI

S

の規定

項目番号

1.

適用

範囲

2.

引用

規格

3.

定義

4.

品質

5.

試験

方法

6.

検査

7.

表示


5

T 7401-2 : 2002

JI

S

国際規

格との

対応の

程度の

全体評価

MO

D

備考

1

.

項目ごとの評価欄の

記号の意味は,次のとおりである。

IDT

…………技術的差異がない。

M

OD/

追加…国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

 2

.

JI

S

と国際規格との対応

の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

MO

D

………国際規格を修正している。


6

T 7401-2 : 2002

日本工業標準調査会標準部会  医療用具技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

菊  地      眞

防衛医科大学校医用電子工学講座

(委員)

相  川  直  樹

慶應義塾大学医学部

青  山  理恵子

社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会

石  谷      薫

日本歯科器械工業協同組合

井  上  政  昭

日本医療機器関係団体協議会

大  村  昭  人

帝京大学医学部附属溝口病院麻酔科

小  倉  英  夫

日本歯科大学新潟歯学部

片  倉  健  男

日本医療器材工業会

亀  水  忠  茂

日本歯科材料工業協同組合

添  田  直  人

財団法人医療機器センター

田  中  良  明

日本大学医学部放射線医学教室

土  屋  利  江

国立医薬品食品衛生研究所

堤      定  美

京都大学再生医科学研究所

豊  島      聰

医薬品医療機器審査センター

西  田  輝  夫

山口大学医学部眼科学教室

根  本      幾

東京電機大学理工学部

萩  原  敏  彦

社団法人電子情報技術産業協会

平  野  昌  弘

社団法人日本ファインセラミックス協会

堀  江  孝  至

日本大学医学部

村  上  文  男

社団法人日本画像医療システム工業会