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T 7331

:2006 (ISO 14889:2003)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医用光学機器

工業会(JMOIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS T 7331:2000 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 14889:2003,Ophthalmic optics−

Spectacle lenses

−Fundamental requirements for uncut finished lenses を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


T 7331

:2006 (ISO 14889:2003)

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  眼鏡レンズの基本的要求事項

2

4.1

  性能

2

4.2

  設計

2

4.3

  材料

2

4.4

  機械的強度 

2

4.5

  透過率

2

5.

  試験方法

3

5.1

  一般的事項 

3

5.2

  燃焼性

3

5.3

  機械的強度 

3

6.

  識別表示

4

6.1

  眼鏡レンズ個々の包装容器上又は添付書類に明示する識別表示 

4

6.2

  提供可能とする事項

5

 


日本工業規格

JIS

 T

7331

:2006

(ISO 14889

:2003

)

屈折補正用眼鏡レンズの基本的要求事項

Ophthalmic optics

Spectacle lenses

Fundamental requirements for uncut finished lenses

序文  この規格は,2003 年に第 2 版として発行された ISO 14889,Ophthalmic optics−Spectacle lenses−

Fundamental requirements for uncut finished lenses

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな

く作成した日本工業規格である。

1. 

適用範囲  この規格は,屈折補正に使用するアンカットフィニッシュト眼鏡レンズ(以下,レンズとい

う。)の基本的要求事項について規定する。ただし,この規格は,保護眼鏡レンズには適用しない。

この規格と他の規格の要求事項との間に差異がある場合には,この規格を優先する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 14889:2003

,Ophthalmic optics−Spectacle lenses−Fundamental requirements for uncut finished

lenses (IDT)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS T 7313

  屈折補正用単焦点眼鏡レンズ

備考 ISO 8980-1   Ophthalmic optics − Uncut finished spectacle lenses − Part 1: Specification for

single-vision and multifocal lenses

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS T 7314

  屈折補正用多焦点眼鏡レンズ

備考 ISO 8980-1   Ophthalmic optics − Uncut finished spectacle lenses − Part 1: Specification for

single-vision and multifocal lenses

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS T 7315

  屈折補正用累進屈折力眼鏡レンズ

備考 ISO 8980-2   Ophthalmic optics − Uncut finished spectacle lenses − Part 2: Specification for

progressive power lenses

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS T 7330

  眼鏡レンズの用語

備考 ISO 

13666  Ophthalmic optics

−Spectacles lenses−Vocabulary からの引用事項は,この規格の

該当事項と同等である。

JIS T 7333

  屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様及び試験方法

備考 ISO 8980-3   Ophthalmic optics − Uncut finished spectacle lenses − Part 3: Transmittance

specifications and test methods

が,この規格と一致している。


2

T 7331

:2006 (ISO 14889:2003)

JIS T 7334

  屈折補正用眼鏡レンズの反射防止膜の仕様及び試験方法

備考 ISO 

8980-4

  Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Specifications and test methods

for anti-reflective coatings

が,この規格と一致している。

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 7330 によるほか,次による。

3.1 (

レンズの)製造業者[manufacturer (of an uncut finished spectacle lens)]  レンズを市場に出す個人又

は法人。

4. 

眼鏡レンズの基本的要求事項

4.1 

性能  この規格に規定する要件に加えて,レンズは,JIS 7313JIS 7315JIS 7333 及び  JIS 

7334 の関連部分に適合しなければならない。

4.2 

設計  レンズは,製造業者が想定した使用方法に従って使用された場合に,予想される危険性全般

を使用されない場合の危険性と比較して材料の特性を考慮し,一般的に知られている最新の技術で低減さ

せるよう設計しなければならない。

4.3 

材料

4.3.1 

生理的適合性  レンズは,生理的に不適合な材料,又は製造業者が想定した使用方法に従ってレン

ズを使用した場合に,装用者の間に高頻度にアレルギー反応又は中毒反応を生じさせるものとして知られ

ている材料で製造してはならない。

4.3.2 

燃焼性  レンズは,5.2 に規定する方法で試験したとき,試験ロッドを取り除いた後に燃焼が継続

してはならない。

4.4 

機械的強度  レンズは,5.3 に規定する最小限の丈夫さのための準静荷重試験に耐えなければならな

い。すなわち,5.3 に規定する方法で,直径 22 mm の鋼球を 100±2 N の力でレンズに押し付けたとき,レ

ンズがそれに耐えれば,最低強度の要件を満たしたものとする。この試験は,温度を 23±5  ℃に調整した

後に行う。この試験の後,次の欠陥があってはならない。

a)

レンズの破損    レンズが二つ以上の破片に分離した場合,又は 5 mg 以上のレンズの破片がレンズ後

面からはく離した場合,又は鋼球が試料を貫通した場合には,レンズは破損したものとする。

b)

レンズの変形    レンズの下の白紙にカーボン紙のこん跡が認められた場合には,レンズは変形したも

のとする。

備考  レンズが,工業用又は機械的危険がある用途に使用するためのものである場合には,より程度

の高い強度が必要となることがある。目の保護が必要な場合には,特定の要件が日本工業規格

又は国際規格に規定されている。

4.5 

透過率

4.5.1 

一般的要求事項  透過率は,JIS T 7333 に規定の要件に適合しなければならない。

D 65

光源を使用した測定で,レンズの視感透過率τv が,設計基準点において 3  %以下になってはなら

ない。

4.5.2 

運転中の使用を目的としたレンズの追加要求事項  視感透過率が 8 %以下のレンズは,運転用又は

道路での使用を目的としない。したがって,この箇条は,視感透過率が 8 %以下のレンズには適用しない。

a)

分光透過率  500∼650 nm の波長域でのレンズの分光透過率  τ(λ)  は,常に 0.2  τv 以上でなければ

ならない。

b)

昼光での使用    D 65 光源を使用して測定したとき,昼間の運転に使用する眼鏡レンズの視感透過率τ


3

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v

は,設計基準点において 8  %を超えなければならない。

c)

夜間での使用  D 65 光源を使用して測定したとき,夜間運転に使用する眼鏡レンズの視感透過率τv

は,設計基準点において 75  %以上とする。

d)

信号光認知のための相対視感度減衰率    a)b)  及び c)  に適合するレンズは,次の値以上の相対視感

度減衰率 値をもたなければならない。

1)

赤信号光に対する 値:0.8

2)

黄信号光に対する 値:0.8

3)

緑信号光に対する 値:0.6

4)

青信号光に対する 値:0.4

備考  相対視感度減衰率  値の定義については,JIS T 7330 による。

5. 

試験方法

5.1 

一般的事項  この規格で規定する試験方法は,すべて形式試験である。

5.2 

燃焼性

5.2.1 

装置  試験装置は,長さ 300±3 mm,呼び径 6 mm,長さ方向の軸に垂直な平端面をもつスチール

ロッド,熱源及び温度表示装置付熱電対で構成する。

5.2.2 

手順  スチールロッドの一方の端を長さ 50 mm 以上にわたって温度 650±20  ℃まで加熱する。加

熱したロッド端から 20±1 mm のところに取り付けた熱電対を使ってロッドの温度を測定する。ロッドの

軸が垂直になるようにし,ロッド加熱面を試験品の表面に当ててロッドの自重を 5 秒以上かけ,次にロッ

ドを取り除く。

それぞれの使用材料で作られた試験品について,この試験を繰り返す。目視検査を行い,試験品からロ

ッドを取り除いた後も燃焼が継続しているかどうかを確認する。

5.3 

機械的強度

5.3.1 

装置  装置は,次による(図 参照)。

a)

荷重錘  呼び径 22 mm の鋼球を,呼び長 70 mm の管の下端に固定する。荷重錘と鋼球と管を合わせ

た質量は,試験品に作用する力が 100±2 N になるようにする。

b)

試験品の支持台  試験品の支持台は,鋼製支持板と荷重リングとで構成する。鋼製支持板の上面及び

荷重リングの下面は,それぞれ,内径 35±0.1 mm とし,呼び断面 3×3 mm をもつ 40±5 IRHD

の円

形シリコーンゴムリングを適切な方法によって取り付ける。

試験レンズが,寸法不足でその全外周が適切に支持されない場合には,アダプタスリ−ブを適宜使用す

る。荷重リングの質量は,250±5 g とする。

*

国際ゴム硬度(International Rubber Hardness Degree)

備考  この荷重リングは,シリコーンゴムリングが座枠として試験レンズの上面をしっかり押すよう

にするために必要である。

白紙の上にカ−ボン紙を重ね,支持板の円筒形くぼみの平らな底面の上に置く。

くぼみの平らな平面は,シリコーンゴムリング取付面(この場合には,平らであるとする。)から 1.5 mm

下にあり,リングに平行とする。回転対称でなく,したがってシリコーンゴムリングを取り付ける上面が

3次元になるレンズ面を支持するような支持板の設計である場合には,支持板上面の内周縁最下点からく

ぼみの平らな底面までの距離が 1.5 mm になるようにする。

備考  機械センサによる変形の測定などこの試験方法と同等であることを示せば,別の方法を用いて


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もよい。

単位  mm

1

ガイドブロック 6

鋼球

2

眼鏡レンズ 7

荷重リング 250±5 g

3

白紙上のカ−ボン紙 8

シリコーンゴムリング(座枠)

4

中央位置決め用リング

        35

×3×3 mm

5

荷重錘  100±2 N

9

支持システム

  1  最低強度試験用器具

5.3.2 

手順  手順は,次による

a) 

準備  4.4 に規定する温度で試験を行う。

b)

試験品の位置決め  レンズ後面を下にして試験品を支持台の中央に置き,荷重リングのシリコーンゴ

ムリングを下側にして荷重リングを試験品上の中央に置く。

備考  レンズの裏面が回転対称ではないレンズについては,支持板はレンズの裏面のカーブに合うよ

うに曲げる。

c)

力の付与  400 mm/min 以下の速度で荷重錘をレンズの上に降下させる。10±2 秒間,100±2 N の力を

保持し,その後荷重錘を取り除く。

6. 

識別表示

6.1 

眼鏡レンズ個々の包装容器上又は添付書類に明示する識別表示  少なくとも次の事項は,すべての

レンズに明示しなければならない

a)

屈折力(D)

b)

レンズの公称寸法(mm)

c)

レンズに目立つ透過色がある場合はその色,その他の特性(フォトクロミックレンズ,偏光レンズな


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ど)

d)

コーティングの識別表示

e)

製造業者又は供給者の商用名若しくは相当する名称

f)

素材の商用名又は屈折率若しくは相当する名称

g)

補正された値(該当する場合)

備考  例えば,装用位置についての補正が行われたときには,焦点屈折力・プリズム・加入屈折力は,

補正された値となる。

多焦点レンズには,次の追加事項を明示しなければならない。

h)

加入屈折力

i)

小玉の寸法(mm)

j)

プリズム付き小玉のプリズム効果(ある場合)

k)

右レンズか左レンズかを示す表記(該当する場合)

l)

形式表示又は商用名

m)

加入屈折力の測定方法(小玉側で測定しない場合)

n)

非球面多焦点レンズの遠用部測定基準点の位置

累進屈折力レンズには,次の追加事項を明示しなければならない。

o)

加入屈折力

p)

右レンズか左レンズかを示す表記(該当する場合)

q)

形式表示又は商用名

r)

加入屈折力の測定方法(累進面側で測定しない場合)

6.2 

提供可能とする事項  すべてのレンズについて,次の事項は要求に応じて提供する。

a)

中心厚又は縁厚(mm)

b)

光学特性(アッベ数及び分光透過率を含む。

c)

素材の密度

該当する場合,多焦点レンズと累進屈折力レンズについては,次の追加事項を要求に応じて提供する。

d)

遠用部レンズカーブ(D)

e)

プリズムシニング(該当する場合)

f)

永久アライメント基準マークを基にして,再度一時的マークを付けるための位置出しチャート