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T 7328

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医用機器工業会(JAMEI)/財団法人日本

規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は主願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 7328

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)消毒器の微生物学的性能測定方法


T 7328

:2005

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  設計上の要求事項

2

4.1

  消毒器の設計,構造,部品及び附属品

2

4.2

  消毒器の安全性

3

4.3

  工程モニタリング・制御システム

3

4.4

  消毒器の物理的性能

3

4.5

  消毒器の微生物学的性能

4

4.6

  消毒剤の種類

4

4.7

  消毒性能の保証及び記録

4

5.

  試験・検査

4

5.1

  消毒器の設計,構造,部品及び附属品

4

5.2

  消毒器の安全性

5

5.3

  工程モニタリング・制御システム

5

5.4

  消毒器の物理的性能

5

5.5

  消毒器の微生物学的性能

5

5.6

  消毒剤の種類

5

5.7

  消毒器性能の保証及び記録

5

6.

  表示

5

6.1

  識別表示

5

6.2

  注意表示

6

6.3

  附属文書

6

6.4

  薬事法で指定する附属文書

7

6.5

  その他の文書・情報(修理・保守点検手引書)

7

附属書(規定)消毒器の微生物学的性能測定方法

8


日本工業規格

JIS

 T

7328

:2005

ホルムアルデヒドガス消毒器

Formaldehyde gas disinfecters for medical use

1.

適用範囲  この規格は,医療機器(被消毒物)の消毒に用いるホルムアルデヒドガス消毒器(以下,

消毒器という。

)のうち使用圧力が常圧及び大気圧以下の消毒器の,安全性,性能,試験及び表示に関する

要求事項について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これら引用規格のうちで発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年だけがこの規格を構成す

るものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記していない引用規格は,

その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1010-1:1998

  測定,制御及び研究室用電気機器の安全性  第 1 部:一般要求事項

JIS C 1806-1

  計測・制御及び試験室使用の電気装置−電磁両立性(EMC)要求

JIS Z 8737-2

  音響−作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法−第 2

部:現場における簡易測定方法

ISO 11138-1

  Sterilization of health care products−Biological indicators−Part 1: General

IEC 61010-2-042:1997

  Safety requirments for electrical equipment for measurement, contorol, and laboratory

use

−Part 2-042: Particular requirments for autoclave and sterilizers using toxic gas for the treatment of

medical materials, and for laboratory processes

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 1010-1:1998 及び IE C 61010-2-042:1997 によるほか,

次による。

a)

電磁両立性(EMC)  装置又はシステムの存在する環境において,許容できないような電磁妨害をい

かなるものに対しても与えず,かつ,その電磁環境において満足に機能するための装置又はシステム

の能力。

b)

医療機器  装置,器具,材料資材又はその他の物品を,単独で又は組み合わせて用いるもので,製造

業者の意図する適切な使用のために,必要なソフトウェアをも含み,人間に対し,次のような目的で

使用する機器。

−  疾患の診断,予防,観察,治療又は緩和

−  傷害又は身体障害の診断,予防,観察,治療,緩和又はその補償

−  解剖学的事項又は生理学的過程の究明,代替又は調節

−  受胎の調節

人体に対する,又は人体中での主要な意図された作用は,薬理学的,免疫学的又は代謝の関与する

方式で達成されるものではないが,用具の機能はそれらに助けられる。


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c)

運転サイクル  消毒を目的とした自動制御機器によって規程されている,前もって設定された順序に

従い実行される工程の完全な一組(IEC 61010-2-042:1997 の 3.1.102 を参照)

d)

校正  正確さが未知の計量計測のシステム又は器具装置を,正確さが既知の(国家標準までたどるこ

との可能な)計量計測のシステム又は器具装置と比較して,正確さが確認されていない計量計測シス

テム又は器具装置に対して要求される性能上の限界からの偏りを検出するか,相関を求めるか,報告

するか,又は調節によって排除する。

e)

工程  運転サイクルを構成するために設けられた各処理のステップ。

f)

作用(暴露)時間  消毒器が,プロセスパラメータをそれぞれに規定された許容範囲内に保つ期間。

g)

ジャケット  チャンバの周囲に取り付けられ,内部の温度を維持する機構。

h)

精度  ある数量の測定値とその数量の真の値との差の程度。

i)

消毒タイマ  選定された消毒条件下に消毒器を維持しておく時間を制御する,機械的又は電気的装置。

j)

消毒  微生物の数を減少させる,又は特定の微生物を不活性化する作用。

k)

チャンバ  消毒器の一部をなし,内部で物品が消毒処理され,扉又はふたの閉鎖によって周囲環境か

ら遮断される空間,又は被消毒物を収納し消毒処理するための空間を形成する容器。片扉式と両扉式

とがある。

l)

チャンバ内加温器  チャンバ内に取り付けられ,内部の温度を維持する機構。

m)

制御設定温度  選定された消毒作用温度付近の所要の範囲にチャンバの温度が維持されるよう,消毒

器制御システムの動作基準として機能する任意の温度。

n)

特定保守管理医療機器  医療機器のうち,保守点検,修理その他の管理に専門的な知識及び技能を必

要とすることからその適正な管理が行われなければ疾病の診断,治療又は予防に重大な影響を与える

おそれがある機器。これらの機器は,厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定され

る。

o)

扉又はふたインターロック  チャンバ内の圧力が所定の限度を上回る場合にチャンバの扉が偶然開く

のを防止する手段,及び/又はチャンバの扉又はふたがロックされていない場合にチャンバ内へのホ

ルムアルデヒドの導入を防ぐ手段。

p)

排出(排気)装置  消毒後の残留ガスを分解,中和又は希釈して排出する装置。

q)

ハンドル  チャンバの扉又はふたの開閉及び/又はロック・アンロックを行うための手動装置。この

用語はまた,消毒器に使用されるホルムアルデヒドガス(以下ガス,という。

)又は,ホルマリン液(以

下,消毒剤という。

)の流れを制御するための操作部にも適用される。

r)

バイオロジカルインジケータ(生物学的指標)  消毒器の運転サイクルに一定の抵抗を示す微生物及

びその微生物を含む一次包装内の接種担体。

s)

負荷  運転サイクルに供される物品,又はそれを模したもの。

4.

設計上の要求事項

4.1

消毒器の設計,構造,部品及び附属品

4.1.1

機械的安全  機械的安全は,JIS C 1010-1:1998 及び IEC 61010-2-042:1997 に従って設計及び製造し

なければならない。また,消毒器の安全装置は運転サイクルを緊急停止するための手段をオペレーターの

見やすい位置に設置しなければならない。

4.1.2

電気的安全  電気的安全は,JIS C 1010-1:1998 及び IEC 61010-2-042:1997 に従って設計,製造をし

なければならない。EMC については JIS C 1806-1 に従わなければならない。


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4.1.3

耐腐食性  消毒器チャンバ内側,配管,扉又はふたチャンバ側,積荷用棚,カート,台車及びその

他の積荷用附属品は,耐腐食性の特質をもつ材質で製造しなければならない。

4.1.4

エアフィルタ  チャンバの復圧回路ごとに 1 個以上の除菌フィルタ(0.3 µm の微粒子に対するろ過

効率 99.97  %以上)を設置しなければならない。

4.1.5

排出(排気)装置  消毒器は消毒後の残留ホルムアルデヒドガス濃度を低減して排出する装置を設

置しなければならない。

4.1.6

自動制御装置  自動制御は,次のとおりとする。

a)

自動制御の範囲  運転サイクルのすべての行程を連続的に制御するものとする。

b)

運転表示装置  消毒器の運転状況及び運転完了を明示する表示装置を操作者の見やすい位置に取り付

ける。

4.1.7

固定部  消毒器は,必要な場合には建造物に固定するための適切な固定法をもたなければならない。

固定部は,次のとおりとする。

a)

据置形

  器体を建造物に固定するためにアンカボルト穴をもつものとする。

b)

可搬形  器体の底面に滑りにくい材料でできた脚を取り付けるものとする。

c)

移動形  移動用車輪を取り付け,半数以上の車輪を固定できるものとするか,又は別に固定装置を設

けるものとする。

4.1.8

チャンバ内加温器  ジャケット以外の熱源をチャンバ内に設置する消毒器で,チャンバ内温度を上

限 80  ℃まで設定可能な消毒器は,オペレータが工具を使用しなければ熱源へ接触できない構造でなけれ

ばならない。

4.2

消毒器の安全性

4.2.1

扉又はふたのインターロック  消毒器は必ず,通常の動作条件においてチャンバの扉又はふたがロ

ックされていないときにガスがチャンバ内に供給されないよう設計された自動インターロック機構を備え

なければならない。

4.2.2

作業者へのホルムアルデヒド暴露防止  消毒器は作業者の暴露防止のために IEC 61010-2-042:

1997

の 13.1.101 に適合しなければならない。

ガス漏れが発生したとき,別に設けたガス漏れ警報器などと連動してガスの供給停止,チャンバ内の減

圧,警報表示などを,自動的に行う構造とする。ただし,ガス供給が大気圧より陰圧で実施される消毒器

は除く。

4.2.3

運転サイクルの中止制御  動作中の運転サイクルを安全に中止又は終了をするための手段をオペ

レーターが容易に利用できるようにし,また,明りょうに表示しなければならない。

4.2.4

騒音  騒音の最大値は,5.2.4 の試験したとき,75 dB(A)以下とする。

4.3 

工程モニタリング・制御システム  チャンバ内温度が 60  ℃を超える消毒器は,チャンバ内の温度を

表示する手段を備えなければならない。

チャンバ内温度をデジタル若しくはアナログ記録するための手段,

又はその手段への接続が提供されることが望ましい。

a)

温度計  チャンバ内温度が 60  ℃を超える消毒器の温度計は,チャンバ内設定温度において±1  ℃以

内の正確度でなければならない。

b)

消毒タイマ  サイクルの時間測定のタイマの測定精度は±2  %以内でなければならない。

4.4

消毒器の物理的性能

4.4.1

温度制御  消毒器の推奨する制御設定温度に対して±7  ℃の範囲内で制御しなければならない。ま

たセンサの設置場所はチャンバ側面,背面,上面のいずれかとする。


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4.4.2

作用(暴露)時間  運転サイクルの作用(暴露)時間は,推奨される時間の±2  %以内でなければ

ならない。

4.4.3

排出制御  ガスの排出は再汚染防止のため,チャンバ外に排出するように制御しなければならない。

なお,4.4.4 の a)の性能を満たさない消毒器は単独で屋外に排出するように制御しなければならない。

4.4.4

排出性能  排出性能は次による。

a)

消毒器を設置している室内に排出する場合においては,

5.4.4

によって試験したとき,

排出口濃度は 0.25

ppm

以下でなければならない。

b)

屋外に排出する場合においては,5.4.4 によって試験したとき,屋外排出口濃度は地方自治体で定める

基準値以下でなければならない。

4.5

消毒器の微生物学的性能  5.5 によって試験したとき,製造業者の推奨運転サイクル又は(実施され

た)運転サイクルがバイオロジカルインジケータ(生物学的指標)の生存する微生物の数を 10 以下まで減

少させるのに十分でなくてはならない。

4.6

消毒剤の種類  消毒剤の種類は,医療用消毒剤として承認された局方ホルマリン液(35∼38  %)に

限る。例外として製造業者が定めた割合で使用する場合は 5.5 の要件を満たす割合とする。

4.7

消毒性能の保証及び記録  消毒器製造業者は消毒器の形及び大きさ,型式ごとに文書でこの規格に

適合しなければならない。消毒器の安全性及び性能に影響を与える何らかの設計変更を行ったとき,再検

査をしなければならない。実施された検査の報告書は,製造業者によって保管しなければならない。

5.

試験・検査  この箇条では,4.

及び 6.

で規定する要求事項への適合性を確認できる試験及び検査方法

について規定する。ただし,これらの試験・検査は日常の品質保証検査を実施する目的のものではない。

なお,測定機器などは,次による。

a)

測定機器及び計器  消毒器の検査に使用される測定機器及び計器は,正確度に対して校正されなけれ

ばならない。校正の頻度及び校正方法を規定した品質保証プログラムを文書化しなければならない。

すべての検査計器は,一次標準に対してトレーサビリティが取られていなければならない。

b)

消毒器の据付及び運転  4.

の要求事項に適合する試験・検査に使用される消毒器は,製造業者によっ

て医療施設に対して行われるのと同様の方法で据付けられ,運転しなければならない。試験条件は JIS 

C 1010-1:1998

及び IEC 61010-2-042:1997 を参考とする。

c)

消毒器の試験適用範囲  チャンバの間口(高さ×幅)が同一である場合には,奥行き及び扉又はふた

の枚数にあっては,その代表とする長さを用いて検証することができる。ただし,制御装置の性能及

び仕様が異なる場合は同一とはしない。

5.1

消毒器の設計,構造,部品及び附属品

5.1.1

機械的安全  4.1.1 に適合する方法は,JIS C 1010-1:1998 及び IEC 61010-2-042:1997 によって適合

しているかを調べる。また,安全装置については,目視によって適合しているかを調べる。

5.1.2

電気的安全  4.1.2 の電気的安全は JIS C 1010-1:1998 及び IEC 61010-2-042:1997 に適合しているか

を調べる。EMC については JIS C 1806-1 に適合しているかを調べる。

5.1.3

耐腐食性  4.1.3 の要求事項への適合は,IEC 61010-2-042:1997 に適合しているかを調べる。

5.1.4

エアフィルタ  各チャンバの真空ブロー配管にバクテリア保持フィルタが設置されているかを目

視によって適合しているかを調べる。

5.1.5

排出(排気)装置  4.1.5 の要求事項は,目視によって適合しているかを調べる。

5.1.6

自動制御装置  4.1.6 の要求事項は目視によって適合しているかを調べる。


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5.1.7

固定部  4.1.7 の要求事項は目視によって適合しているかを調べる。

5.1.8

チャンバ内加温器  4.1.8 の要求事項は,目視によって適合しているかを調べる。

5.2

消毒器の安全性

5.2.1

扉又はふたのインターロック  4.2.1 の要求事項は,目視によって適合しているかを調べる。

5.2.2

作業者へのホルムアルデヒド暴露防止  消毒器は IEC 61010-2-042:1997 の 13.1.101 に適合している

かを調べる。

5.2.3

運転サイクルの中止制御  4.2.3 の適合は,目視によって適合しているかを調べる。

5.2.4

騒音  4.2.4 の適合は,JIS Z 8732-2 に従い測定し,適合しているかを調べる。

5.3

工程モニタリング・制御システム  4.3 への適合性は,認定された計量研究機関の標準に対して,温

度監視及び消毒タイマの検査を行うことによって適合しているかを調べる。

5.4

消毒器の物理的性能

5.4.1

温度制御  4.4.1 の要求事項への適合は,連続的温度読取り機能を備えた 1 個の温度測定センサを

空の消毒器のチャンバに設置されているかを目視によって調べる。センサの設置場所はチャンバ側面,背

面,上面のいずれかになっているかを目視によって調べる。製造販売業者又は製造業者からの検証結果に

ついての情報も参考とする。

5.4.2

作用(暴露)時間  4.4.2 の要求事項への適合は,国家標準とトレーサビリティがとれた精度測定

装置との比較によって試験する。この試験は無負荷の状態で実施する。

5.4.3

排出制御  4.4.3 の要求事項は目視によって適合しているかを調べる。

5.4.4

排出性能  4.4.4 a)の要求事項への適合は,厚生労働省告示第 204 号建築物における衛生的環境の

確保に関する法律施工規則第三条の 2 第 1 号の表 7 号の下欄の規程に基づき,厚生労働大臣が別に指定す

る測定器によって確認する。

4.4.4 b

)の要求事項への適合は,地方自治体で定める測定方法で検証しなければならない。

5.5

消毒器の微生物学的性能  4.5 の要求事項への適合はバイオロジカルインジケータ(生物学的指標)

の生存数を減少させることで適合しているかを調べる。測定方法を

附属書に示す。

5.6

消毒剤の種類  4.6 は,目視及び,5.5 の要求事項に適合しているかを調べる。

5.7

消毒器性能の保証及び記録  4.7 は,目視によって適合しているかを確認する。

6.

表示  消毒器の表示は JIS C 1010-1:1998 及び IEC 61010-2-042:1997 によるほか,次による。

備考 EMC 表示については薬事法に従うものとする。

6.1

識別表示  消毒器には,見やすいところに,次の事項を銘板などに表示しなければならない。

a)

一般名称及び型式

b)

製造販売業者名及び所在地

c)

製造業者名及び所在地

d)

製造番号

e)

定格電源電圧及び周波数

f)

電源入力

g)

管理医療機器(クラスⅡ)である旨の表示

h)

特定保守管理医療機器である旨の表示

i) EMC

適合表示


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6.2

注意表示  消毒器には,見やすいところに,次の事項を表示しなければならない。

a)

扉又はふたの操作上の注意事項

b)

ホルムアルデヒドへの暴露防止のための注意事項(換気,ガスマスクなど)

c)

設置されている場合の緊急操作部の表示及び操作方法

d)

用途及び禁止事項

6.3

附属文書  消毒器には,次の文書を附属しなければならない。

6.3.1

出荷検査証  検査に合格した消毒器は,出荷検査証を添付する。

6.3.2

取扱説明書  取扱説明書には,次の事項を記載する。

a)

一般名称,製造販売業者が指定する名称及び型式

b)

製造販売業者名及び所在地

c)

製造業者名及び所在地

d)

消毒器の据付方法並びに,要求される建屋の用役及び据付及び使用される材質のタイプを含んだ,安

全で効率的な消毒器の運転に関する完全で十分に理解しやすい説明(据付の詳細は据付手順書によっ

てもよい。

e)

国及び/又は地方庁で定める規格に適合する作業時の許容される最大許容暴露量の記述

f)

定格電源周波数及び電圧

g)

電源入力

h)

推奨する作用(暴露)時間・ガス濃度・消毒剤の使用量及びその割合

i)

薬事認証(承認)番号

j)

扉又はふたの操作上の注意事項

k)

ホルムアルデヒドガス暴露防止のための注意事項

l)

設置されている場合の緊急操作部の表示及び操作方法

m)

用途及び禁止事項

n)

点検及び日常メンテナンスに関する指示。点検・日常メンテナンス手順及び実施間隔並びに正規サー

ビスのための連絡先について記載する。

備考  最も近いサービス店又はサービス代理店に関する情報は恒久的な取扱説明書の一部である必要

はないが,ラベル又はすり込み印刷で取扱説明書に付けることも可能である。

o)

使用条件としては次の事項を含むが,製造業者(

1

)

が指定しない場合は JIS C 1010-1:1998 及び IEC 

61010-2-042:1997

に従うものとする。

注(

1

)

本文中で使用される“製造業者”には薬事法で規定されている“製造販売業者”も含む。ただ

し,

“製造業者”と“製造販売業者”とが並記されている場合は,本来の意味とする。また,引

用規格における“製造業者”又は“製造者”は必要に応じて“製造販売業者”と読み替えるこ

とができる。

1)

必要設備

−  電源(電圧,電流,周波数)

−  給水設備・排水設備(該当する場合)

−  排気設備

2)

消毒器の使用環境

−  周囲温度,相対湿度及び気圧(又は標高)

−  設置場所に関する指定次項


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3)

消毒器の保管環境

−  周囲温度,相対湿度及び気圧(又は標高)

4)

消毒対象負荷物  消毒対象とする負荷物の種類,その収納方法,及び収納量を消毒における推奨事

項として参照するよう記載する。

p)

附属品

6.4

薬事法で指定する附属文書

a)

医療機器添付文書

6.5

その他の文書・情報(修理・保守点検手引書)  製造業者は,消毒器の安全性及び有効性の維持を

十分確保できる程度に詳細な修理・保守点検手引書(

2

)

を利用できるようにしなければならない。

注(

2

)

修理・保守点検手引書に記載する内容の詳細さの程度は,消毒器の精巧さ及び使用者に可能な

整備範囲によって変わることがある。ただし,少なくとも部品の調達に関する情報については

記載する。

関連規格  JIS T 7323:2005  医療用酸化エチレンガス滅菌器

JIS Z 8203

  国際単位系(SI)及びその使い方

関連法規  労働安全衛生法

労働安全衛生法  施行令

厚生労働省告示  建築物衛生法施工規則

日本薬局方


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T 7328

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附属書(規定)消毒器の微生物学的性能測定方法

序文  この附属書は,本体の 5.5 の要求事項に適合するための測定方法について規定する。

1.

生物学的指標  検査に使用される生物学的指標は,枯草菌芽胞  菌数 1×10

6

以上のもので ISO 11138-1

の要求事項に適合していることが望ましい。また,培養方法は生物学的指標の製造業者の指定によるもの

とする。

2.

生物学指標の配置  チャンバ内に棚を装備しないものについては附属書表 に生物学的指標の数及び

位置を示す。チャンバ内に棚を装備するものについては

附属書表 に生物学的指標の数及び位置を示す。

附属書表  1  棚を装備しない消毒器の生物学指標の数及び配置

生物学指標の数

チャンバ容積

L

円筒形

四角形

棚を装備しない円筒形

チャンバ

棚を装備しない四角形

チャンバ

450

以下 3

5

床面の前,中,後

床面の中央及び四隅

450

以上

− 5

床面の中央及び四隅

附属書表  2  棚を装備する消毒器の生物学指標の数及び配置

生物学指標の数

チャンバ容積

L

円筒形

四角形

棚を装備する円筒形

チャンバ

棚を装備する四角形

チャンバ

450

以下

2

×棚

2

×棚

棚の範囲内で 2 個の生物学

的指標の距離が最大とな
る位置

棚の範囲内で 2 個の生物

学的指標の距離が最大と
なる位置

450

以上

5

×棚

棚ごとに中央及び四隅

3.

生存率  製造業者は推奨する作用(暴露)時間・ガス濃度・使用する消毒剤の割合及びその使用量に

おいて運転サイクルがすべての生物学的指標を 10 以下にできる消毒レベルをもつことを示さなければな

らない。また,複数の運転サイクルをもつ消毒器はその異なった運転サイクルごとにすべての生物学的指

標を 10 以下にできる消毒レベルをもつことを示さなければならない。