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T 6611

:2009

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  種類

2

3.1

  タイプ

2

3.2

  クラス

2

4

  品質

2

4.1

  生体適合性

2

4.2

  外観

2

4.3

  接着強さ

2

4.4

  被膜厚さ

2

4.5

  操作時間

2

4.6

  硬化時間

2

4.7

  環境光安定性

2

4.8

  光硬化深度

2

4.9

  曲げ強さ

2

4.10

  吸水量及び溶解量

3

4.11

  線造影性

3

4.12

  色調安定性

3

5

  試料の採取

3

6

  試験方法

3

6.1

  一般的事項

3

6.2

  接着強さ

4

6.3

  被膜厚さ

7

6.4

  操作時間

9

6.5

  硬化時間

9

6.6

  環境光安定性

11

6.7

  光硬化深度

13

6.8

  曲げ強さ

14

6.9

  吸水量及び溶解量

17

6.10

  線造影性

20

6.11

  色調安定性

22

7

  包装

23

8

  表示及び添付文書

23

8.1

  表示

23


T 6611

:2009  目次

(2)

ページ

8.2

  添付文書

23

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

25

 


T 6611

:2009

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科材料工業協同組合(JDMA)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


T 6611

:2009  目次

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 T

6611

:2009

歯科用レジンセメント

Dental resin cements

序文

この規格は,2000 年に第 3 版として発行された ISO 4049 を基に,対応国際規格の適用範囲及び規定項

目の中から,化学重合型,光重合型及びデュアルキュア型(化学重合型と光重合型とを併せもつレジン)

歯科用合着材料の部分を抽出し,接着強さの追加などの技術的内容を変更して作成した日本工業規格であ

る。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,歯科修復物及び装置の装着に用いる歯科用レジンセメント(以下,セメントという。

)につ

いて規定する。

注記  この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 4049:2000

,Dentistry−Polymer-based filling, restorative and luting materials (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS K 7557

  X 線用バッジフィルム

JIS R 6253

  耐水研磨紙

JIS T 0993-1

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:評価及び試験

注記  対応国際規格:ISO 10993-1:2003,Biological evaluation of medical devices−Part 1: Evaluation and

testing (IDT)

JIS T 6001

  歯科用医療機器の生体適合性の前臨床評価−歯科材料の試験方法

注記  対応国際規格:ISO 7405:1997,Dentistry−Preclinical evaluation of biocompatibility of medical

devices used in dentistry−Test methods for dental materials (IDT)

JIS T 6003

  歯科材料の色調安定性試験方法

注記  対応国際規格:ISO 7491:2000,Dental materials−Determination of colour stability (MOD)

JIS Z 4711

  診断用一体形 X 線発生装置


2

T 6611

:2009

JIS Z 8902

  キセノン標準白色光源

3

種類

3.1

タイプ

セメントのタイプは,次による。

a)

タイプ 1  歯との接着性を表示するもの。

b)

タイプ 2  歯との接着性を表示しないもの。

3.2

クラス

セメントのクラスは,重合方式によって次による。

a)

クラス 1  化学重合型レジン

b)

クラス 2  光重合型レジン

c)

クラス 3  デュアルキュア型レジン

4

品質

4.1

生体適合性

セメントの生体適合性については,JIS T 0993-1 及び JIS T 6001 によって生物学的安全性を評価する。

4.2

外観

外観は,6.1.3 によって試験したとき,質が均一で,きょう(夾)雑物を含んでいてはならない。

4.3

接着強さ

タイプ 1 の接着強さは,6.2 によって試験したとき,2 MPa 以上でなければならない。

4.4

被膜厚さ

被膜厚さは,6.3 によって試験したとき,50 μm 以下でなければならない,かつ,製造販売業者が表示す

る値を 10 μm 超えてはならない。

4.5

操作時間

クラス 1 及びクラス 3 は,6.4 によって試験したとき,薄い層が形成でき,そのときに均一性に変化が認

められてはならない。また,練和終了から均一性に変化が認められるまでの時間を,操作時間とする。

4.6

硬化時間

クラス 1 及びクラス 3 の硬化時間は,6.5 によって試験したとき,10 分以下でなければならない。

4.7

環境光安定性

クラス 2 は,6.6 によって試験したとき,性状が均一でなければならない。

4.8

光硬化深度

クラス 2 の光硬化深度は,6.7 によって試験したとき,次による。

a)

オペーク色以外の場合は,1.5 mm 以上で,かつ,製造販売業者が表示した値よりも 0.5 mm 以上浅く

てはならない。

b)

オペーク色の場合は,0.5 mm 以上でなければならない。

4.9

曲げ強さ

曲げ強さは,6.8 によって試験したとき,次による。

a)

タイプ 1 は,20 MPa 以上でなければならない。

b)

タイプ 2 は,50 MPa 以上でなければならない。


3

T 6611

:2009

4.10

吸水量及び溶解量

4.10.1

タイプ 1

タイプ 1 は,6.9 によって試験したとき,次による。

a)

吸水量は,130

μg/mm

3

以下でなければならない。

b)

溶解量は,16

μg/mm

3

以下でなければならない。

4.10.2

タイプ 2

タイプ 2 は,6.9 によって試験したとき,次による。

a)

吸水量は,40

μg/mm

3

以下でなければならない。

b)

溶解量は,7.5

μg/mm

3

以下でなければならない。

4.11  X

線造影性

X 線造影性をもつことを製造販売業者が表示した場合には,X 線造影性は,6.10 によって試験したとき,

同じ厚さのアルミニウムの X 線造影性以上でなければならない。また,製造販売業者がアルミニウムに相

当する厚さで,1.5 mm 以上の値を表示した場合には,表示した値よりも 0.5 mm 以上薄くてはならない。

4.12

色調安定性

製造販売業者が色調安定性がよいと表示する場合には,色調安定性は,6.11 によって試験したとき,容

易に認められるような変色があってはならない。

5

試料の採取

試料は,同一ロットから採取し,その量は,繰返し試験を含めて,規定されたすべての試験を完了する

のに十分な量でなければならない。

なお,光硬化深度以外の品質項目は,代表的色調を 1 種だけ試験する。

6

試験方法

6.1

一般的事項

6.1.1

試験条件

試験は,特に指定のない限り,温度 23±1  ℃,相対湿度 30  %以上で行う。

注記  セメントが保管のために冷蔵されている場合には,セメントの温度が 23±1  ℃に達してから試

験を行う。

6.1.2

試験に用いる水は,精製水又は蒸留水とする。

6.1.3

外観

外観は,目視によって試験する。

6.1.4

試料の調製

試料の調製は,次による。

a)

セメントの調製は,製造販売業者が指定する方法及び 6.1.1 によって行う。

b)

クラス 2 及びクラス 3 のセメントの調製に用いる光照射器は,製造販売業者の指定による。光照射器

は,正常な作動状態になければならない。

c)

6.7

6.10 の試料は,型から外した後の形状が均一で,目視試験したとき,気泡,き(亀)裂などの欠

陥がないものを用いる。

注記  セメントが金属に対して親和性をもつ場合には,金属製の型を用いると試料の取出しが困難


4

T 6611

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となる。このようなセメントを調製する場合には,離型剤を用いるか,又は非親和性の材料

(例えば,高密度ポリエチレン)で作製した型を用いるのがよい。

6.2

接着強さ

6.2.1

器具,材料及び装置

6.2.1.1

被験歯  ウシの抜去下がく(顎)切歯又はヒトの抜去永久前歯若しくはきゅう(臼)歯を用いる。

ヒトの歯の場合,う蝕がない部位で,かつ,修復されていない部位でなければならない。抜去後は,室温

で 3 日以内湿潤下で保管した後,湿潤下で冷蔵又は冷凍保存する。

6.2.1.2

ホルダ  金属,プラスチックなどの硬い材質で,被験歯が入る大きさの円筒のもの。両端面は,

平行にする。

6.2.1.3

埋没用材料  硬質石こう(膏)又は室温硬化するレジン系材料で,硬化による発熱が少なく,歯

に成分が浸透しないもの。

6.2.1.4

耐水研磨紙  JIS R 6253 に適合するもの。

6.2.1.5

孔開き粘着テープ  直径 3∼5 mm の孔を開けた粘着テープで,接着を阻害しないもの。

6.2.1.6

成形棒  規定接着面積の孔と同等又はわずかに大きな直径をもつ棒で,金属,アクリル又はセメ

ントを型を用いて作製したもの。片方の端面は,軸に垂直な平面にする。

6.2.1.7

ブレード  金属,プラスチックなどの硬い材質で,規定接着面積より大きな直径の孔をもち,孔

の片側開口部の周縁が鋭角なもの。

6.2.1.8

接着試験片作製用ジグ  被験歯の研磨面に対して成形棒を垂直に固定することができるもの(図

1

参照)

6.2.1.9

せん(剪)断試験用ジグ 及び B  接着面に対して平行方向にブレードを移動させることができ

るもの(

図 及び図 参照)。

6.2.1.10

引張試験用ジグ  接着面に対して垂直方向に成形棒を移動させることができるもの(図 参照)。

6.2.1.11

試験装置  クロスヘッド速度 0.75±0.30 mm/min 又は荷重速度 50±2 N/min を与えることができ,

せん断試験用ジグ又は引張試験用ジグに曲げ又は回転力がかからないもの。

6.2.2

試験片の作製

6.2.2.1

被着歯試験片

被着歯試験片は,次の方法 A 又は方法 B のいずれかによって 5 個作製する。

6.2.2.1.1

方法 A

方法 A は,次による。

a)

被験歯を耐水研磨紙で注水下研磨して象げ(牙)質を露出させ,耐水研磨紙 P600 で注水下仕上げ研

磨する。その後,注水による洗浄又は水中超音波洗浄する。

b)

ホルダに埋没用材料をてん(填)入し,研磨仕上げした被験歯の象げ質面が埋没用材料の上に出るよ

うに,かつ,研磨象げ質面がホルダの下面と平行になるように被験歯を固定する。

なお,せん断試験用試験片の場合には,研磨象げ質面は,ホルダの上面より高くなく,かつ,埋没

用材料の上面から 1 mm よりも高くならないようにする。

c)

研磨象げ質が乾燥しないよう,ホルダごと 23±2  ℃の水中に浸せき(漬)する。

6.2.2.1.2

方法 B

方法 B は,次による。

a)

被験歯が静置されたホルダに埋没用材料をてん入し,固定する。

b)

耐水研磨紙で注水下研磨して研磨象げ質面がホルダ下面と平行になるように露出させ,耐水研磨紙


5

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P600 で注水下仕上げ研磨する。その後,注水による洗浄又は水中超音波洗浄する。

なお,せん断試験用試験片の場合には,研磨象げ質面は,ホルダの上面より高くなく,かつ,埋没

用材料の上面から 1 mm よりも高くならないようにする。

c)

研磨象げ質が乾燥しないよう,ホルダごと 23±2  ℃の水中に浸せきする。

6.2.2.2

接着試験片

6.2.2.2.1

引張試験用接着試験片

引張試験用接着試験片の作製は,次によって 5 個作製する。

a)

接着直前に研磨象げ質表面の付着水を取り除き,その上に孔開き粘着テープをちょう(貼)付する。

b)

製造販売業者が指定する方法(前処理を含む。

)によって,孔開き粘着テープをちょう付した象げ質部

分及び成形棒の平面にセメントを塗布して両者の塗布面を接合し,硬化させる。このとき,接着試験

片作製用ジグを用いて,孔開き粘着テープの孔を成形棒平面が覆う位置に被着歯試験片を置き,成形

棒に 10 N の加重を 10 秒間かける(

図 参照)。

c)

硬化後,37±2  ℃の水中に 24 時間浸せきする。

図 1−接着試験片作製用ジグ(参考図)

6.2.2.2.2

せん断試験用接着試験片

せん断試験用接着試験片の作製は,次によって 5 個作製する。

a)

接着直前に研磨象げ質表面の付着水を取り除き,その上に孔開き粘着テープをちょう付する。

b)

せん断試験用ジグによって,次のとおり操作する。

1)

せん断試験用ジグ A(

図 参照)を用いる場合には,製造販売業者が指定する方法(前処理を含む。)

によって,孔開き粘着テープをちょう付した象げ質部分及び成形棒の平面にセメントを塗布して両

者の塗布面を接合し,硬化させる。このとき,接着試験片作製用ジグを用いて,孔開き粘着テープ

の孔を成形棒平面が覆う位置に被着歯試験片を置き,成形棒に 10 N の加重を 10 秒間かける(

図 1

参照)

2)

せん断試験用ジグ B(

図 参照)を用いる場合には,製造販売業者が指定する方法(前処理を含む。)


6

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によって,孔開き粘着テープをちょう付した象げ質部分とブレードの開口部とが一致するように載

せて固定し,孔開き粘着テープをちょう付した象げ質部分内にセメントを塗布し,次いで,ブレー

ド内部の一部までセメントを充てんする。

注記  試験後のブレード内部のセメントの除去を容易にするため,ブレード開口部内面に分離材

を塗るとよい。

c)

硬化後,37±2  ℃の水中に 24 時間浸せきする。

6.2.3

手順

6.2.3.1

試験

試験の手順は,次による。

a)

試験片を,試験装置の接合部に大きな力をかけないように取り付けて(

図 2,図 及び図 参照),ク

ロスヘッド速度 0.75±0.30 mm/min 又は荷重速度 50±2 N/min で試験片に荷重を加え,破断時の荷重

F)を記録する。

b)

接着強さは,次の式によって求める。

A

F

B

=

ここに,

B

接着強さ(MPa)

F

破断時の荷重(N)

A

接着面積(mm

2

図 2−せん断試験用ジグ A(参考図) 

図 3−せん断試験用ジグ B(参考図) 


7

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図 4−引張試験用ジグ(参考図)

6.2.4

評価

接着強さの評価は,次による。

a)

試験片の 4 個以上が 4.3 に適合したときに,合格とする。

b)

試験片の 2 個以下が 4.3 に適合したときは,不合格とする。

c)

試験片の 3 個だけが 4.3 に適合したときは,試験全体(試験片 5 個)を繰り返し,5 個が 4.3 に適合し

たときに,合格とする。

6.3

被膜厚さ

6.3.1

器具及び装置

6.3.1.1

ガラス板  2 枚の方形又は円形のガラス板であって,光学的に平たんな,接触表面積が 200±25

mm

2

以上で,厚さが 5 mm 以上の均一な厚さのもの。

注記  試験後のガラス板を再使用する場合には,試験するセメントの被膜厚さに影響しない離型剤を

ガラス面に塗布してもよい。


8

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6.3.1.2

荷重装置  図 に示した型の荷重装置又はこれと同等の機能をもつ装置で,150±2 N の荷重を上

側のガラス板を介して垂直に,滑らかな動きで,かつ,回転を起こさないようにセメントにかけることが

できるもの。荷重をかけるロッドの底部に取り付けた押板は,水平で,かつ,基盤に対して平行でなけれ

ばならない。

6.3.1.3

光照射器  製造販売業者が指定するもの。

6.3.1.4

寸法測定器  JIS B 7502 に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ測定器で,最小

目盛が 0.01 mm 以下とする。

6.3.2

手順

6.3.2.1

クラス 1

クラス 1 は,次の手順によって 5 回行う。

a)

重ねた 2 枚のガラス板の合計の厚さ(

A

)を,寸法測定器を用いて,0.01 mm 以上の精度で測定する。

b)

上側のガラス板を取り除き,下側のガラス板の中央部に,製造販売業者が指定する方法によって練和

したセメントを 0.02∼0.1 mL 載せる。上側のガラス板を a)  の厚さ測定時と同じ向きに,練和セメン

トの中心にくるように載せる。これを荷重の中心に合わせて,荷重装置の受台に載せる。

c)

セメントの練和終了から 60±2 秒後に,150±2 N の荷重を試料の中心に垂直方向に 180±10 秒間かけ

る。練和セメントが 2 枚のガラス板に挟まれた空間を完全に満たしていることを確認する。

d)

練和開始から少なくとも 10 分経過後に荷重装置から取り出し,ガラス板 2 枚とセメント被膜との合計

厚さ(

B

)を測定する。

B

A

との差を被膜厚さとして 0.01 mm のけた(桁)まで求める。

6.3.2.2

クラス 及びクラス 3

クラス 2 及びクラス 3 は,次の手順によって 5 回行う。

a)

重ねた 2 枚のガラス板の合計の厚さ(

A

)を,寸法測定器を用いて,0.01 mm 以上の精度で測定する。

b)

上側のガラス板を取り除き,下側のガラス板の中央部に,クラス 2 は,容器から出したセメントを,

クラス 3 は,製造販売業者が指定する方法によって練和したセメントを 0.02∼0.1 mL 載せる。上側の

ガラス板を a)  の厚さ測定時と同じ向きに,練和セメントの中心にくるように載せる。これを荷重の

中心に合わせて,荷重装置の受台に載せる。

c) 150

±2 N の荷重を試料の中心に垂直方向に 180±10 秒間かける。練和セメントが 2 枚のガラス板に挟

まれた空間を完全に満たしていることを確認する。

d)

次に,荷重を除き,上側のガラス板の中心を通して上方から製造販売業者が指定する照射時間の 2 倍

光照射を行う。荷重装置から取り出し,ガラス板 2 枚とセメント被膜との合計厚さ(

B

)を測定する。

B

A

との差を被膜厚さとして 0.01 mm のけたまで求める。

6.3.3

評価

被膜厚さの評価は,次による。

a)

試験片の 4 個以上が 4.4 に適合したときに,合格とする。

b)

試験片の 2 個以下が 4.4 に適合したときは,不合格とする。

c)

試験片の 3 個だけが 4.4 に適合したときは,試験全体(試験片 5 個)を繰り返し,5 個が 4.4 に適合し

たときに,合格とする。


9

T 6611

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図 5−被膜厚さ試験用の荷重装置

6.4

操作時間

6.4.1

器具

器具は,次による。

6.4.1.1

ガラス板  顕微鏡用スライドグラス 2 枚。

6.4.1.2

タイマ  1 秒が読み取れるもの。

6.4.2

手順

手順は,次によって 3 回行う。

a)

セメントの練和終了から 60 秒後に,約 30 mg の練和セメントを球状にしてガラス板上に載せ,直ち

に,2 枚目のガラス板を上側からせん(剪)断力を加える動作によって練和セメントを押し付け,薄

い層状にする。

b)

セメントが均一であるかを,目視で観察する。

注記  この試験中にセメントの硬化が始まると,薄層の形成中にき

(亀)裂及び気泡が現れることがあ

る。また,硬化が早いセメントでは,測定中に粘度が上昇し,薄層が形成されないことがある。

6.4.3

評価

3 回の試験すべてにおいて,セメントが目視で均一であるとき,合格とする。

6.5

硬化時間

6.5.1

測定装置

硬化時間の測定装置(

図 参照)を用いる。この装置は,ポリアミド又は同等の材質のブロック(B)

の上に位置するポリエチレン製の管(A)からなる。ブロック(B)には,孔を設け,熱電対(D)を収め

たステンレス鋼管(C)を挿入する。管(A)は,長さ 6 mm,内径 4 mm,厚さ 1 mm とする。ブロック(B)

のはめ込み部分は,直径 4 mm,高さ 2 mm とする。この 2 部品を組み立てることによって,高さ 4 mm,

直径 4 mm のセメント収容部を形成する。試験後のセメントの取出しを容易にするため,熱電対(D)の

先端は,円すい状で,セメント収容部の底部に 1 mm 突き出す構造とする。前記の寸法の許容差は,±0.1

mm とする。熱電対(D)は,温度変化を 0.1  ℃以内の精度で検出できる素材[例えば,T 形(銅・コンス


10

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タンタン)

]を用いて作製した直径 0.2±0.05 mm のワイヤからなる。この熱電対(D)を,温度を 0.1  ℃

以内の精度で記録できる記録装置に接続する。

6.5.2

手順

手順は,次によって 5 回行う。

a)

製造販売業者が指定する方法によってセメントを練和する。

b)

セメント収容部の周囲温度を 37±1  ℃に保ち,練和開始から 30 秒後に,セメント収容部に練和した

セメントを入れ,セメントの温度(

t

0

)を記録する。検出温度がピークを過ぎるまで,温度を連続し

て記録する。

注記  試験結果は,セメント収容部の周囲温度に大きく依存し,許容温度 37±1  ℃の範囲内のわ

ずかな温度の変動によっても数秒の時間変動が生じるので,注意する。

6.5.3

温度変化の記録

6.5.2

によって得た温度曲線(

図 参照)において,最高温度(

t

2

)の水平直線と,温度上昇の直線を延

長した直線との交点を求め,練和開始から,この交点に到達するまでの時間を求め,この時間を硬化時間

T

s

)とする。

単位  mm

許容差  ±0.1 mm

図 6−硬化時間の測定装置

A  ポリエチレン製管 
B  ポリアミド製ブロック 
C  ステンレス鋼管 
D  熱電対端部


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注記  t

2

及び T

s

は,硬化時の最高温度及び硬化時間を示す。

図 7−硬化時間の温度曲線

6.5.4

評価

硬化時間の評価は,次による。

a)

試験片の 4 個以上が 4.6 に適合したときに,合格とする。

b)

試験片の 2 個以下が 4.6 に適合したときは,不合格とする。

c)

試験片の 3 個だけが 4.6 に適合したときは,試験全体(試験片 5 個)を繰り返し,5 個が 4.6 に適合し

たときに,合格とする。

6.6

環境光安定性

6.6.1

器具及び装置

6.6.1.1

光源

光源は,次の a) 又は b) のいずれかを用いる。

a)

歯科診療用照明器  照度 10 000±2 000 lx,色温度 3 000±300 K のもの。

b)

ランプ  キセノンランプ又はこれと同等の性能(JIS Z 8902 に規定されている。)をもつものであって,

次に示す色温度変換フィルタ及び紫外線フィルタを挿入したもの。

1)

色温度変換フィルタ

1)

は,厚さ 3 mm の硬質ガラス製で,

図 に示した内部透過率(

τ

i

)と±10  %以内

で一致する内部透過率(

τ

i

)をもつもの。

注記  色温度を 3 600 K∼6 500 K の範囲内に保持するため,フィルタ及び光源出力を定期的に確

認することが望ましい。

1)

  製品名 FG 15 フィルタ(Schott Glas 社,ドイツ)は,この目的に適する市販フィルタの一

例である。この情報は,この規格の利用者の便宜のために提供されるもので,日本工業規

格がこの製品を推奨するものではない。

2)

紫外線フィルタは,ほうけい(硼硅)酸ガラス製であって,300 nm 以下の波長では,透過率が 1  %


12

T 6611

:2009

未満であり,370 nm 以上の波長では,透過率が 90  %以上であるもの。

注記  このフィルタは,キセノンランプ又はこれと同等の性能をもつ光源の波長分布を歯科診療

用照明器の波長分布に近似させるために用いる。

6.6.1.2

照度測定装置  照度 10 000±3 000 lx を測定できる照度計。

6.6.1.3

支持台  照度測定装置の受光部を所定の照度になる位置に支持するための高さ可変の台。

6.6.1.4

カバー  照度測定装置の受光部からの光の反射を防ぐための厚さの薄い,黒色つや(艶)消しカ

バー。

6.6.1.5

ガラス板  顕微鏡用スライドグラス 2 枚。

6.6.1.6

タイマ  1 秒が読み取れるもの。

6.6.2

手順

手順は,次によって 3 回行う。

a)

暗室内において,光源の照射光下で,支持台に照度測定装置の受光部を光源に向けて載せ,6.6.1.1 a)  の

光源を用いる場合には,照度を 10 000±2 000 lx に,6.6.1.1 b)  の光源を用いる場合には,照度が 8 000

±1 000 lx になるように支持台を調節する。

b)

照度測定装置の受光部をカバーで覆う。製造販売業者が指定する方法によって調製したセメント又は

容器から採取したセメントを約 30 mg の球状とし,ガラス板の上に載せる。

c)

そのガラス板を,照度測定装置の受光部を覆ったカバーの上に載せ,6.6.1.1 a)  の光源を用いる場合に

は 20±2 秒間,6.6.1.1 b)  の光源を用いる場合には 60±5 秒間,光照射する。

d)

光照射後のセメントが載ったガラス板を光照射域外に移し,直ちにもう一枚のガラス板をこのセメン

ト上に載せ,せん(剪)断力を加える動作でセメントを押し付け,薄い層状にする。

e)

このセメントの薄層が均一であるかどうかを目視で観察する。

6.6.3

評価

3 回の試験すべてにおいて,セメントが目視で均一であるとき,合格とする。


13

T 6611

:2009

図 8−色温度変換フィルタの内部透過率

6.7

光硬化深度

6.7.1

器具,材料及び装置

6.7.1.1

ステンレス鋼製の型  レジンをてん入する型は,製造販売業者が表示する硬化深度の値によって

長さの異なる,次の 2 種類の型のいずれかを用いる。

a)

製造販売業者が表示した硬化深度が 3 mm 以下の場合には,長さ 6 mm,直径 4 mm の円柱状試験片を

作製する型を用いる。

b)

製造販売業者が表示した硬化深度が 3 mm を超える場合には,表示した硬化深度の 2 倍よりも 2 mm

以上長い,直径 4 mm の円柱状試験片を作製する型を用いる。

注記  光照射後の試験片の取出しを容易にするために,重合反応を妨げない離型剤(例えば,ポリビ

ニルエーテルワックスの 3  %ヘキサン溶液)を型の表面に塗布してもよい。金属親和性をもつ


14

T 6611

:2009

セメントの試験片作製は,6.1.4 c)  の

注記も参照する。

6.7.1.2

ガラス板  顕微鏡用スライドグラス 2 枚。

6.7.1.3

フィルム  光の透過を阻害しない素材であって,厚さが 0.5±0.3 mm のフィルム(例えば,ポリ

エステルフィルム)

6.7.1.4

白色ろ(濾)紙  定性分析用のもの。

6.7.1.5

光照射器  製造販売業者が指定するもの。

6.7.1.6

寸法測定器  JIS B 7502 に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ測定器で,最小

目盛が 0.01 mm 以下のもの。

6.7.1.7

プラスチック製スパチュラ

6.7.2

手順

手順は,次によって 3 回行う。

a)

ガラス板をフィルムで覆い,その上に型を置く。製造販売業者が指定する方法によって調製したセメ

ントを(気泡を入れないように)型にてん入する。セメントを少し過剰にてん入し,フィルムで覆い,

2 枚目のガラス板を載せる。

b)

ガラス板の上から加圧して,過剰のセメントを押し出す。上側のガラス板を取り除き,型をろ紙の上

に置いて,光照射器の照射窓をフィルムに押し当てる。製造販売業者が指定する時間だけセメントに

照射する。

c)

照射完了後直ちに,試験片を型から取り出し,未硬化セメントをプラスチック製スパチュラで取り除

く。硬化したセメント円柱の高さを寸法測定器を用いて,0.1 mm の単位まで求め,得られた値を 2 で

除す。この値を光硬化深度とする。

6.7.3

評価

光硬化深度の評価は,次による。

a)

オペーク色の場合は,3 回の試験すべての値が 0.5 mm 以上のとき,合格とする。

b)

オペーク色以外の場合は,3 回の試験すべての値が 1.5 mm 以上で,かつ,製造販売業者が表示した値

よりも 0.5 mm 以上浅くないとき,合格とする。

6.8

曲げ強さ

6.8.1

器具,材料及び装置

6.8.1.1

ステンレス鋼製の型  (25±2) mm×(2±0.1) mm×(2±0.1) mm の試験片を作製できるもの(図 9

参照)

。硬化した試験片の離型性を確保するために,離型剤を型の内表面に塗布する。金属親和性をもつセ

メントの試験片作製においては,6.1.4 c)  の

注記も参照する。

6.8.1.2

金属板・ガラス板  型の片面を覆うのに十分な寸法の金属板 2 枚。クラス 2 及びクラス 3 のセメ

ントの試験片作製においては,顕微鏡用スライドグラス 1 枚。

6.8.1.3

加圧器具  小形クランプ又は同等の機能をもつもの。

6.8.1.4

フィルム  無色透明で,厚さが 0.5±0.3 mm のもの(例えば,ポリエステルフィルム)。

6.8.1.5

白色ろ紙  定性分析用のもの。

6.8.1.6

水槽  温度が 37±1  ℃に保てるもの。

6.8.1.7

光照射器  製造販売業者が指定するもの。

6.8.1.8

寸法測定器  JIS B 7502 に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ測定器で,最小

目盛が 0.01 mm 以下のもの。

6.8.1.9

耐水研磨紙  JIS R 6253 に適合するもの(P140 又は P320)。


15

T 6611

:2009

単位  mm

図 9−曲げ強さ試験用型

6.8.1.10

曲げ強さ試験装置  曲げ強さ試験装置は,次による。

a)

クロスヘッド速度 0.75±0.25 mm/min 又は荷重速度 50±16 N/min を与えることができるもの。

b) 2

本の棒(直径 2±0.1 mm)を中心間距離が 20±0.1 mm となるように平行に取り付けた二つの支持部

と,この支持部間との中央に,別の棒(直径 2±0.1 mm)を支持部と平行に配置した荷重プランジャ

との組合せによって,

試験片の長軸方向に垂直に 3 点曲げ荷重を加えることができる器具

図 10 参照)。

図 10−三点曲げ試験の原理(参考)

6.8.2

試験片の作製

試験片は,セメントのクラスによって,次のとおり 5 個作製する。

a)

クラス 1

1)

金属板の 1 枚をろ紙で覆い,次いでフィルムで覆い,その上に型を載せる。製造販売業者が指定す

る方法によってセメントを練和し,直ちに型の中に少し過剰にてん入する。別のフィルムでセメン

トをてん入した型を覆い,この上に 2 枚目の金属板を載せる。余剰のセメントを押し出すために,

加圧器具で加圧する。

2)

セメントの練和開始から 3 分後に,加圧器具ごと 37±1  ℃に保った水槽に入れる。

3)

セメントの練和開始から 60 分後に,加圧器具を外して型を分離する。試験片を取り出し,耐水研磨

紙を用いて,ばりを除去する。試験の開始まで 37±1  ℃の水中に試験片を保存する。

b)

クラス 及びクラス 3

1)  6.8.2 a) 1)

の手順を行う。

2)

加圧器具を外して,上側の金属板をガラス板と取り替えた後,再び加圧器具を取り付ける。光照射


16

T 6611

:2009

器の照射口を

図 11 によって最初に型の中央部(位置番号 1)でガラス板に押し当て,製造販売業者

が指定する照射時間,セメントに照射する。次いで,位置番号 2 以降を番号順に同じ照射時間,セ

メントに照射する。型内のレジン全長を照射し終えるまで,この手順を続ける。さらに,裏面につ

いて,同様の照射手順を繰り返す。

3)

加圧器具ごと 37±1  ℃に保った水槽に 15 分間浸せきする。その後,型から試験片を取り出し,耐

水研磨紙を用いて,ばりを除去し,試験の開始まで 37±1  ℃の水中に試験片を保存する。

6.8.3

手順

手順は,次によって試験片 5 個について行う。

a)

試験片の寸法を精度 0.01 mm で測定して記録し,試験片を曲げ強さ試験装置に取り付ける。

b)

クラス 1 のセメントは,練和開始から,クラス 2 及びクラス 3 のセメントは,照射開始から 24 時間後

に,クロスヘッド速度 0.75±0.25 mm/min 又は荷重速度 50±16 N/min で荷重を開始する。

c)

試験片が降伏点に達するか又は破折するまで,試験片に荷重を加え,最大荷重(N)を記録する。

6.8.4

結果の処理

曲げ強さは,次の式によって求める。

2

2

3

bh

Fl

=

σ

ここに,

σ

曲げ強さ(

MPa

F

最大荷重(

N

l

支点中心間の距離(

mm

b

試験片の幅(

mm

h

試験片の厚さ(

mm

6.8.5

評価

曲げ強さの評価は,次による。

a

)

タイプ 1

1

)

試験片の

4

個以上が 4.9 a

)

に適合したときに,合格とする。

2

)

試験片の

2

個以下が 4.9 a

)

に適合したときは,不合格とする。

3

)

試験片の

3

個だけが 4.9 a

)

に適合したときは,試験全体(試験片

5

個)を繰り返し,

5

個が 4.9 a

)

適合したときに,合格とする。

b

)

タイプ 2

1

)

試験片の

4

個以上が 4.9 b

)

に適合したときに,合格とする。

2

)

試験片の

2

個以下が 4.9 b

)

に適合したときは,不合格とする。

3

)

試験片の

3

個だけが 4.9 b

)

に適合したときは,試験全体(試験片

5

個)を繰り返し,

5

個が 4.9 b

)

適合したときに,合格とする。


17

T 6611

:2009

注記  光照射は,位置番号 1 から始めて番号順に行う。

図 11−曲げ強さ試験片用の光照射順序

6.9

吸水量及び溶解量

6.9.1

器具,材料及び装置

6.9.1.1

型  直径

15

±

0.1 mm

,厚さ

1.0

±

0.1 mm

の試験片を作製できるもの。分割リング型又はワッシャ

ー型が適している。型からの試験片の取出しを容易にするために,ポリビニルエーテルワックスの

3

%ヘ

キサン溶液を型の内面に塗布する。金属親和性をもつセメントの試験片作製は,6.1.4 c

)

注記も参照す

る。

6.9.1.2

フィルム  無色透明で,厚さが

0.5

±

0.3 mm

のもの(例えば,ポリエステルフィルム)

6.9.1.3

金属板・ガラス板  型の片面を覆うのに十分な寸法の金属板

2

枚。クラス

2

及びクラス

3

のセメ

ントの試験片作製においては,顕微鏡用スライドグラス

1

枚。

6.9.1.4

耐水研磨紙  JIS R 6253 に適合するもの(

P1 000

6.9.1.5

デシケータ

130

℃以上で

3

時間以上乾燥したシリカゲルが入っているもの

2

個。

6.9.1.6

光照射器  製造販売業者が指定するもの。

6.9.1.7

恒温器  温度

37

±

1

℃に保てるもの。

6.9.1.8

白色ろ紙  定性分析用のもの。

6.9.1.9

天びん  感量

0.05 mg

のもの。

6.9.1.10

寸法測定器  JIS B 7502 に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ測定器で,最小

目盛が

0.01 mm

以下のもの。

6.9.1.11

加圧器具  小形クランプ又は同等の機能をもつもの。

6.9.1.12

ピンセット  プラスチック製のもの。

注記

試験片は,汚染及び損傷を避けるため,常にプラスチック製ピンセットで取り扱う。

6.9.1.13

ダストブロワ  ハンドダストブロワ又はオイルフリー圧縮空気。

6.9.2

試験片の作製

試験片は,セメントのクラスによって,次のとおり

5

個作製する。

a

)

クラス 1

1

)

金属板をフィルムで覆い,その上に型を載せる。製造販売業者が指定する方法によってセメントを

練和し,やや過剰に型にてん入する。別のフィルムでセメントをてん入した型を覆い,この上に

2

枚目の金属板を載せる。余剰のセメントを押し出すために,加圧器具で加圧し,直ちに加圧器具ご

37

±

1

℃に保った恒温器に移す。

2

)

練和開始から

60

分後に,ピンセットを用いて型から試験片を取り出す。試験片のばりを耐水研磨紙

を用いて,試験片を回転させながら除去し,外周を滑らかに仕上げる。研磨屑は,ダストブロワを

用いて除去する。


18

T 6611

:2009

3

)

仕上げた試験片の直径は,

14.8 mm

以上でなければならない。試験片を

37

±

1

℃に保ったデシケー

タに保存する。

b

)

クラス 及びクラス 3

1

)

6.9.2 a

)

 1

)

の手順を行う。

2

)

加圧器具を外して,上側の金属板をガラス板と取り替えた後,再び加圧器具を取り付ける。光照射

器の照射口を

図 12 によって最初に型の中央部(位置番号

1

)でガラス板に押し当て,製造販売業者

が指定する方法によって光照射する。次いで,位置番号

2

以降を番号順に同じ方法によって光照射

する。型内のレジン全周を照射し終えるまで,この手順を続ける。さらに,裏面について,同様の

照射手順を繰り返す。

3

)

照射完了後,直ちに加圧器具ごと

37

±

1

℃に保った恒温器に入れ,照射開始から

15

分後に,型か

ら試験片を取り出し,6.9.2 a

)

 2

)

の手順で試験片の外周を仕上げる。

注記  光照射器の照射口の直径が 7 mm の例

図 12−吸水量試験片用の光照射順序

6.9.3

手順

手順は,次による。

a

) 37

±

1

℃に保ったデシケータに試験片を移す。

22

時間後に試験片を取り出し,

23

±

1

℃に保ったデシ

ケータに試験片を

2

時間保存した後,

0.1 mg

の精度でひょう(秤)量する。このサイクルを恒量(

m

1

に達するまで,すなわち,試験片の質量減が

24

時間で

0.1 mg

以下になるまで繰り返す。

注記

恒量に達するのに,

2

3

週間が必要である。

b

)

最終乾燥後,互いに直角な

2

直径を測定して平均直径を求める。試験片の中心及び円周上の等間隔な

4

点で,試験片の厚さを測定する。平均直径から円盤部面積を

mm

2

単位で求め,それから平均厚さを

用いて体積(

V

)を

mm

3

単位で求める。

c

)

試験片を垂直にし,試験片同士が最低

3 mm

離れるようにして,

37

±

1

℃の水中に

7

日間試験片を浸

せきする。これを能率よく行うには,保持具を用いるとよい。試験片を浸せきする水の体積は,

1

験片当たり少なくとも

10 mL

でなければならない。

7

日後に試験片を取り出し,水洗した後,白色ろ

紙を用いて,目視観察で水気がなくなるまで,試験片表面の付着水を除去する。空気中で

15

秒間よく

振り,水から出してから

1

分後にひょう量する。この質量を

m

2

とする。


19

T 6611

:2009

d

)

このひょう量の後,再び 6.9.3 a

)

によって恒量とし,このときの質量を

m

3

とする。

6.9.4

結果の処理

6.9.4.1

吸水量の計算

次の式を用いて,

3

個の試験片それぞれについて,

μg/mm

3

単位で吸水量(

W

sp

)を求める。

V

m

m

W

3

2

sp

=

ここに,

m

2

7

日間水中浸せき後の試験片の質量(

μg

m

3

恒量とした試験片の質量(

μg

V

試験片の体積(

mm

3

6.9.3 b

)

参照]

6.9.4.2

吸水量の評価

吸水量は,次によって評価する。

a

)

タイプ 1

1

)

試験片の

4

個以上が 4.10.1 a

)

に適合したときに,合格とする。

2

)

試験片の

2

個以下が 4.10.1 a

)

に適合したときは,不合格とする。

3

)

試験片の

3

個だけが 4.10.1 a

)

に適合したときは,試験全体(試験片

5

個)を繰り返し,

5

個が 4.10.1 

a

)

に適合したときに,合格とする。

b

)

タイプ 2

1

)

試験片の

4

個以上が 4.10.2 a

)

に適合したときに,合格とする。

2

)

試験片の

2

個以下が 4.10.2 a

)

に適合したときは,不合格とする。

3

)

試験片の

3

個だけが 4.10.2 a

)

に適合したときは,試験全体(試験片

5

個)を繰り返し,

5

個が 4.10.2 

a

)

に適合したときに,合格とする。

6.9.4.3

溶解量の計算

次の式を用いて,

3

個の試験片について,

μg/mm

3

単位で溶解量(

W

s1

)を求める。

V

m

m

W

3

1

s1

=

ここに,

m

1

水中浸せきの前に調整された質量(

μg

m

3

恒量とした試験片の質量(

μg

V

試験片の体積(

mm

3

6.9.3 b

)

参照]

6.9.4.4

溶解量の評価

溶解量は,次によって評価する。

a

)

タイプ 1

1

)

試験片の

4

個以上が 4.10.1 b

)

に適合したときに,合格とする。

2

)

試験片の

2

個以下が 4.10.1 b

)

に適合したときは,不合格とする。

3

)

試験片の

3

個だけが 4.10.1 b

)

に適合したときは,試験全体(試験片

5

個)を繰り返し,

5

個が 4.10.1 

b

)

に適合したときに,合格とする。

b

)

タイプ 2

1

)

試験片の

4

個以上が 4.10.2 b

)

に適合したときに,合格とする。

2

)

試験片の

2

個以下が 4.10.2 b

)

に適合したときは,不合格とする。

3

)

試験片の

3

個だけが 4.10.2 b

)

に適合したときは,試験全体(試験片

5

個)を繰り返し,

5

個が 4.10.2 

b

)

に適合したときに,合格とする。


20

T 6611

:2009

6.10

X

線造影性

6.10.1

器具,材料及び装置

6.10.1.1

型  直径

15

±

0.1 mm

,厚さ

1.0

±

0.01 mm

又は

1.0

±

0.1 mm

の試験片を作製できるもの。分割リ

ング型又はワッシャー型が適している。型からの試験片の取出しを容易にするために,ポリビニルエーテ

ルワックスの

3

%ヘキサン溶液を型の内面に塗布する。金属親和性をもつセメントの試験片作製は,6.1.4 

c

)

注記も参照する。

6.10.1.2

フィルム  無色透明で,厚さが

0.5

±

0.3 mm

のもの(例えば,ポリエステルフィルム)

6.10.1.3

金属板・ガラス板  型の片面を覆うのに十分な寸法の金属板

2

枚。クラス

2

及びクラス

3

のセメ

ントの試験片作製においては,顕微鏡用スライドグラス

1

枚。

6.10.1.4

加圧器具  小形クランプ又は同等の機能をもつもの。

6.10.1.5

光照射器  製造販売業者が指定するもの。

6.10.1.6

恒温器  温度

37

±

1

℃に保てるもの。

6.10.1.7

寸法測定器  JIS B 7502 に規定するマイクロメータ又はこれと同等の精度をもつ測定器で,最小

目盛が

0.01 mm

以下のもの。

6.10.1.8

単相歯科用 線ユニット  JIS Z 4711 に適合する診断用一体形

X

線発生装置(管電圧

65

±

5 kV

で作動可能であって,厚さ

1.5 mm

のアルミニウム板を全透過する能力をもち,適する附属装置付きのも

の。

6.10.1.9

歯科用 線フィルム  JIS K 7557 に適合する

X

線用バッジフィルム(

D

感度のもの)

,及び現像

液並びに定着液。

6.10.1.10

アルミニウムステップウェッジ

98

%以上の純度(銅

0.1

%未満,鉄

1.0

%未満)のアルミ

ニウム製であって,全体の寸法が長さ

50 mm

×幅

20 mm

,厚さが

0.5

±

0.01 mm

ごとの等間隔階段状で

0.5

5.0 mm

の厚さ範囲をもつもの。アルミニウムステップウェッジは,すべての厚さの階段面が

X

線フィ

ルムに対して平行で,かつ,

X

線に対して垂直でなければならない。

注記

  X

線フィルムの大きさとの関係で,全体の寸法(長さ

50

×幅

20 mm

)を調節してもよい。

6.10.1.11

鉛シート  厚さ

2 mm

以上のもの。

6.10.1.12

写真濃度計  光学濃度を

0.5

2.5

の範囲で測定できるもの。

6.10.2

試験片の作製

試験片の作製は,次の二つの方法のいずれかで行う。

注記

この試験の結果は,試験片の厚さに極めて大きく依存する。

a

)

方法 A  精密な寸法の分割リング型を用いて,強く締め付けて厚さ

1.0

±

0.01 mm

の試験片を作製する。

クラス

1

のセメントについては 6.10.2.1 に,クラス

2

及びクラス

3

のセメントについては 6.10.2.2 によ

って試験片

1

個を作製する。

b

)

方法 B  分割リング型又はワッシャー型を用いて,厚さ

1.0

±

0.1 mm

の試験片を作製する。クラス

1

のセメントについては,6.10.2.1 に,クラス

2

及びクラス

3

のセメントについては,6.10.2.2 によって

試験片

1

個を作製する。

X

線造影性を求めるために

図 13 を用いる。

6.10.2.1

クラス 1

クラス

1

の試験片の作製は,次による。

a

)

金属板をフィルムで覆い,その上に型を載せる。製造販売業者が指定する方法によってセメントを練

和し,少し過剰に型にてん入する。別のフィルムでセメントをてん入した型を覆い,この上に

2

枚目

の金属板を載せる。余剰のセメントを押し出すために,加圧器具で加圧し,直ちに加圧器具ごと

37

±


21

T 6611

:2009

1

℃に保った恒温器に移す。

b

)

セメントの練和開始から

60

分後に,型から試験片を取り出す。

6.10.2.2

クラス 及びクラス 3

クラス

2

及びクラス

3

の試験片の作製は,次による。

a

)

6.10.2.1 a

)

の手順を行う。

b

)

加圧器具を外して,上側の金属板をガラス板と取り替えた後,再び加圧器具を取り付ける。光照射器

の照射口を

図 12 によって最初に型の中央部(位置番号

1

)でガラス板に押し当て,製造販売業者が指

定する方法によって光照射する。次いで,位置番号

2

以降を番号順に同じ方法によって光照射する。

型内のレジン全周を照射し終えるまで,この手順を続ける。さらに,裏面について,同様の照射手順

を繰り返す。

c

)

照射完了後,直ちに加圧器具ごと

37

±

1

℃に保った恒温器に入れ,照射開始から

15

分後に,型から

試験片を取り出す。

6.10.3

手順

X

線フィルムを鉛シートの上に載せる。そのフィルムの中央に,試験片及びアルミニウムステップウェ

ッジを置く。

X

線フィルムとの距離

400 mm

,管電圧

65

±

5 kV

で,試験片,アルミニウムステップウェッ

ジ及び

X

線フィルムに向けて

X

線を照射する。照射時間は,試験片及びアルミニウムステップウェッジ近

傍の

X

線フィルムの現像後の光学濃度が

1.5

2

となるような時間とする。試験片の厚さ(

T

s

)を

0.01 mm

単位で測定する。

注記

代表的な

X

線照射時間は,管電流

10 mA

のとき,

0.3

0.4

秒間である。

a

)

方法 A

X

線フィルムを現像定着後,写真濃度計を用いて,試験片像の光学濃度をアルミニウムステ

ップウェッジ像の光学濃度と比較する。

b

)

方法 B

X

線フィルムを現像定着後,写真濃度計を用いて,試験片及びアルミニウムステップウェッ

ジの階段ごとの像の光学濃度を測定する。

6.10.4

評価

X

線造影性の評価は,次による。

a

)

方法 A  試験片像の光学濃度が,アルミニウムステップウェッジの厚さ

1.00 mm

の像の光学濃度より

も低いとき,合格とする。また,製造販売業者が

X

線造影性に関して

1.5 mm

以上の値を表示した場

合には,試験片像の光学濃度に対応するアルミニウム厚さが,製造販売業者が表示した値よりも

0.5

mm

以上薄くないとき,合格とする。

b

)

方法 B  アルミニウムステップウェッジの階段ごとの光学濃度を各階段の厚さに対してプロットし

て,アルミニウムステップウェッジの厚さと光学濃度との関係(

図 13 参照)を求める。厚さ(

T

s

)の

試験片の光学濃度値に対応するアルミニウム厚さ(

T

a

)を

図 13 から求める。試験片の厚さが

1.0 mm

に相当する

X

線造影性の値(アルミニウム相当)は,式(

T

a

/T

s

)によって求める。求めた値が

1.0 mm

以上であるとき,合格とする。また,製造販売業者が

X

線造影性に関して

1.5 mm

以上の値を表示し

た場合には,その試験片の光学濃度に対応するアルミニウム厚さが,製造販売業者が表示した値より

0.5 mm

以上薄くないとき,合格とする。現像処理において,小さな変動が生じるので,アルミニ

ウムステップウェッジのアルミニウム厚さと光学濃度との関係図(

図 13 参照)は,

X

線照射ごとに作

成する。


22

T 6611

:2009

1

厚さ(T

s

)の試験片の光学濃度の測定値

2

厚さ(T

s

)の試験片のアルミニウム相当値 T

図 13−アルミニウムステップウェッジの厚さと光学濃度との関係

6.11

色調安定性

6.11.1

一般

この試験は,光照射した試験片及び非照射の水中浸せきした試験片を基準試験片と比較することによっ

て,光照射後又は吸水後のレジンの色調安定性を規定する。

6.11.2

器具,材料及び装置

6.11.2.1

恒温器  温度が

37

±

1

℃に保てるもの。

6.11.2.2

光源,水槽及び他の附帯装置  JIS T 6003 に規定するもの。

6.11.2.3

白色ろ紙  定性分析用のもの。

6.11.3

試験片の作製

分割リング型又はワッシャー型を用いて,厚さ

1

±

0.1 mm

の範囲の試験片を作製する。クラス

1

のセメ

ントについては 6.10.2.1 に,クラス

2

及びクラス

3

のセメントについては 6.10.2.2 によって試験片

3

個を

作製する。

6.11.4

試験片の処理

試験片の処理の手順は,試験片ごとに次による。

a

)

第 試験片  型から取り出した後,

1

個の試験片を恒温器内の乾燥した暗所に温度

37

±

1

℃で

7

日間

保存する。

7

日後に,試験片を恒温器から取り出し,これを基準試験片とする。


23

T 6611

:2009

b

)

第 試験片  型から取り出した後,

1

個の試験片を恒温器内の暗所において温度

37

±

1

℃の蒸留水中

7

日間保存する。

7

日後に,浸せきした試験片を恒温器から取り出し,白色ろ紙で付着水を吸い取

る。これを吸水変色試験片とする。

c

)

第 試験片  型から取り出した後,

1

個の試験片を恒温器内の乾燥した暗所に温度

37

±

1

℃で

24

±

2

時間保存する。この後,恒温器から試験片を取り出し,試験片表面の半分を金属はく[アルミニウム

又はすず(錫)のはく]で覆う。この試験片を,次の 1

)

又は 2

)

によって光照射する。

1

)

試験片を JIS T 6003 に規定された試料ホルダ又は適切な保持具に入れ,

37

±

5

℃の水中に浸せきし,

24

±

1

時間光照射する。水位を試験片の上

10

±

5 mm

とする。光照射後に金属はくを取り除き,温

37

±

2

℃の恒温器に入れ,乾燥した暗所に

5

日間保存する。合計

7

日間後に,恒温器から取り出

し,これを光変色試験片とする。

2

)

試験片に直射日光を延べ

10

時間照射する。光照射後に金属はくを取り除き,温度

37

±

1

℃の恒温

器に入れ,乾燥した暗所に

5

時間保存する。これを光変色試験片とする。

6.11.5

色調比較

色調比較の手順は,JIS T 6003 及び次による。

a

)

2

試験片の色調を,第

1

試験片の色調と目視で比較する。

b

)

3

試験片の両半分の色調を互いに,更に第

1

試験片の色調と目視で比較する。

6.11.6

色調の評価  6.11.5 のすべての色調比較において,容易に認められるような変色がないとき,合格

とする。

7

包装

セメントは,内容物が十分に保護され,品質に悪影響を及ぼさない直接の容器で包装されなければなら

ない。

注記

セメントを包装した直接の容器を一まとめにした外装を用いてもよい。

8

表示及び添付文書

8.1

表示

セメントの包装には,次の事項を表示しなければならない。

a

)

製品名

b

)

種類[重合方式及び接着性(該当する場合)の表記]

c

)

色調

d

)

質量又は内容量

e

)

保管条件

f

)

使用期限

g

)

製造番号又は製造記号

h

)

製造販売業者名及び所在地

i

)

他の法定表示事項

8.2

添付文書

セメントには,次の事項を記載した添付文書を添付しなければならない。

a

)

製品名

b

)

種類[重合方式及び接着性(該当する場合)の表記]


24

T 6611

:2009

c

)

用途

d

)

主要構成成分

e

)

練和方法(該当する場合)

f

)

操作手順

g

)

重合手順

h

)

クラス

1

の場合は,操作時間及び硬化時間。

i

)

クラス

2

の場合は,光照射装置,照射時間及び光硬化深度。

j

)

クラス

3

の場合は,操作時間,光照射装置,照射時間及び硬化時間。

k

)

タイプ

1

の場合は,接着強さ及び接着試験方式(せん断,引張りなど)

l

)

ベース又はライナーを推奨する場合は,その使用方法又は他の推奨する歯髄保護手段に関する事項。

レジンに不適合なベース又はライナー(例えば,ユージノールを含有する材料。

)に関する事項。

m

)

保管条件

n

)

使用上の注意事項

o

)

特別な指示又は警告(毒性,危険性,引火性,組織炎症性などに関して必要な場合)

p

)

製造販売業者名及び所在地

q

)

他の法定表示事項


附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS T 6611:2009

  歯科用レジンセメント

ISO 4049:2000

,Dentistry−Polymer-based filling, restorative and luting materials

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号 
及び名称

内容

(Ⅱ)
国際

規格
番号

箇条番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1  適 用 範

歯科修復物及び装置の
装着に用いる歯科用レ
ジンセメントについて

規定

ISO 

4049

1

ポリマー系充てん・修復
材料(レジン前装冠用及
び小か(窩)裂溝てんそ

く(塞)用は除外。),及
びポリマー系合着材料に
ついて,一括して規定

削除

ポリマー系合着材料以外を削

ISO

規格の適用品目の範囲が,ポ

リマー系充てん・修復材料及びポ
リマー系合着材料について,一括

して規定しているため。

2  引 用 規

2

3

用語及び

定義

3.1  オペーク合着材料 
3.2  オペーク

削除 
削除

項目の削除 
項目の削除

品質及び試験方法のなかで規定。 
適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

3  種類

4

種類

タイプ 1  こう(咬)合
面を含む充てんに適用す

るレジン 
タイプ 2  こう(咬)合
面を含まない充てんに適

用するレジン

削除

項目の削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

3.1 タイプ タイプ 1  歯との接着

性を表示するもの

タイプ 2  歯との接着
性を表示しないもの

追加 

項目の追加

適用範囲を合着・接着に変更した
ため。今後の ISO 規格改正時に提

案する。

25

T 6

6

1

1


20
09


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

クラス 2  光重合型レ

ジン

クラス 2  外部エネルギ

重合レジン 
  グ ル ー プ 1   口 く う
(腔)内で外部エネルギ

適用 
  グループ 2  口くう外
で外部エネルギ適用

変更

外部エネルギ重合を光重合に

限定した。 
グループ別を削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。 
セメントは口くう内だけで適用す
るため。

3.2 クラス

クラス 3  デュアルキ
ュア型レジン

クラス 3  外部エネルギ
重合と化学重合を併せも
つデュアルキュア型レジ

変更

外部エネルギ重合を光重合に
限定した。

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

4  品質 
4.1  生 体
適合性

JIS T 0993-1

及び JIS T 

6001

によって生物学的

安全性を評価する。

 5

要求事項

5.1

 
序文に記載の ISO 7405
及び ISO 10993-1 を参照。

 
一致

質が均一で,きょう(夾)
雑物を含んではならな
い。

追加

他の JIS に整合。

4.2  外観

 
 

 5.2

物 理 的

及び化学的
品質 
5.2.1 一 般
的性質

 
 
 
試験する色調:光硬化深

度以外は,レジンの色調
1 種(ユニバーサル又は
Vita A3)を試験。

 
 
 
削除

 
 
 
項目の削除

 
 
 
5(試料の採取)に記載。

4.3  接 着
強さ

2 MPa 以上でなければ
ならない。

追加

項目の追加

種類にタイプ 1(接着性を表示す
るもの)を規定したため。今後の

ISO

規格改正時に提案する。

26

T 6

6

1

1


20
09


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.2.3 操 作
時間

充てん材料は 90 秒以上

(クラス 1 及びクラス
3)。

削除

項目の削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

4.5  操 作
時間

薄い層が形成でき,その

ときに均一性に変化が
認められてはならない。

5.2.4 操 作
時間

合 着 材 料 は JIS に 同 じ

(クラス 1 及びクラス
3)。

一致

4.6  硬 化
時間

10 分以下

5.2.5 硬 化
時間 
 
 
5.2.6 硬 化
時間

充てん材料は 5 分以内
(クラス 1)

合着材料は 10 分以下(ク

ラス 1)

充てん材料及び合着材料
ともに 10 分以下(クラス
3)。

変更

充てん材料を削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

4.8  光 硬
化深度

オペーク:0.5 mm 以上 
その他  :1.5mm 以上

 5.2.8  充てん材料のオペーク:

1 mm 以上,他:1.5 mm
以上。 
合着材料のオペーク: 
0.5 mm 以上,他:1.5 mm
以上。

変更

充てん材料を削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

4.9  曲 げ
強さ

タイプ 1:20 MPa 以上

タイプ 2:50 MPa 以上

 5.2.9  充てん材料の

タイプ 1[こう(咬)合
面]

:80 MPa 以上

タイプ 2[非こう(咬)

合面]

:50 MPa 以上

変更 

ISO

規格の合着材料では規定

してないが,JIS では規定し
た。 
タイプ 1 及びタイプ 2 を設定

し,それぞれの規格値を定め
た。

ISO

規格が歯質接着性をもたせた

最近の多くの製品の性能を想定し
ていないため。今後の ISO 規格改
正時に提案する。

27

T 6

6

1

1


20
09


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

吸水量

タイプ 1:130

μg/mm

3

以下 
タイプ 2:40

μg/mm

3

下 
溶解量 
タイプ 1:16

μg/mm

3

下 
タイプ 2:7.5

μg/mm

3

 5.2.10 吸水

量及び溶解

a)  吸水量 40

μg/mm

3

以下

b)  溶解量 7.5

μg/mm

3

変更

タイプ 1 及びタイプ 2 を設定

し,それぞれの規格値を定め
た。 

ISO

規格が歯質接着性をもたせた

最近の多くの製品の性能を想定し
ていないため。今後の ISO 規格改
正時に提案する。 

4.10 吸 水
量 及 び 溶
解量

5.3

色調

シェードガイド適合,均
一着色

削除

項目の削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。 

5 試 料 の
採取

同一ロットから採取 
 
光硬化深度以外の品質

項目は,代表的色調 1
種だけ試験

 6

サンプリ

ング

同一ロット,レジンに直
接接触する容器から採取

一致

 
ISO

規格の 5.2.1 の記載位置を

変更

追加

項目の追加

JIS

として明記する項目。

6.1.3  外観 目視によって行う。

7.3 検査

包装,表示及び説明書は,
目視検査

削除

項目の削除

自明のため,不要。 

6.2  接 着
強さ

引張試験又はせん断試
験によって行う。

追加

項目の追加

種類にタイプ 1(歯との接着性を
表示するもの。

)を規定したため。

今後の ISO 規格改正時に提案す

る。

6.5  硬 化
時間

7.6 充 て ん
材料の操作
時間

熱電対を用いた温度測定

装置周囲温度 23±1  ℃,
試験数:5 回

削除

項目の削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

7.8.1

充 て

ん(填)修
復材料

削除

項目の削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

28

T 6

6

1

1


20
09


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6.6  環 境
光安定性

照明器の機種(照度・照

射時間を規定)を二者択
一 
 
 
1)  歯科診療用照明器 
  照 度 10 000 ± 2 000 
lx,20±2 秒間照射 
2)  キセノンランプ(フ
ィルター2 種を装備)

  照 度 8 000 ± 1 000 
lx,60±5 秒間照射,試
験数:3 回

 7.9 環 境 光

に対する感

 
 
 
 
 
 
 
 
JIS

のキセノンランプと

同じ試験方法を規定。

試験数は,JIS に同じ。

選択

環境光に対する安定性試験の

光源として,歯科診療用照明
器とキセノンランプから選択
する。

ISO

規格で規定しているキセノン

ラン プの 色 温度 変換 フ ィル ター
は,我が国では入手困難な問題が
あるため,本来の目的にかなう歯

科用診療用照射器も選択可能とし
た。ISO 対策は不要と考える。

6.7  光 硬
化深度

試験片用型は,ステンレ
ス鋼製に指定。 
試験片数:3 個。実測値

を 2 で割る

 7.10

硬 化

深さ

外部エネルギー照射器使
用と規定。 
他は,JIS に同じ。

変更

光照射器以外を削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

6.8  曲 げ
強さ

7.11

クラス 2 レジン及びクラ

ス 3 レジンの硬化装置を
外部エネルギー照射器と
規定。

変更

光照射器以外を削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

6.9  吸 水
量 及 び 溶
解量

クラス 2 及びクラス 3
のレジンは,両面光照射
で硬化。

 7.12 吸水量

及び溶解量

クラス 2 レジン及びクラ
ス 3 の硬化装置を外部エ
ネルギー照射器と規定。

変更

光照射器以外を削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

6.10 X 線
造影性

6.11  色 調
安定性

7.13

光照射後及び吸水後のシ
ェード及び色安定性

変更

色調安定性試験だけを規定

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

29

T 6

6

1

1


20
09


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

 8.2

表示

8.2.1

 
カプセル又は一回分入り
容器 
a)  シェ ー ド 表示 又 はカ
ラーコード 
b)  製造 番号又は製 造記
号及び 8.2.3 に規定の事

 
削除

JIS

では表示位置を容器別に

規定しない(容器サイズが極
めて小さい場合には,容器へ

の表示が困難なため)

 
表示の最適位置については,今後
の ISO 規格改正時に提案する。

8  表 示 及
び 添 付 文

8.2.2

多回分入り容器 
a)  販売名 
b)  シェ ード名又は シェ
ードガイドに相当する記
号 
c)  製造 番 号 又は 製 造記
号 
d)  質 量 (g) 又 は 内 容 量
(mL)

削除

JIS

では表示位置を容器別に

規定しない(容器サイズが極

めて小さい場合には,容器へ
の表示が困難なため)

 

表示の最適位置については,今後
の ISO 規格改正時に提案する。

8.1  表示 b)

種類[重合方式及び

接着性(該当する場合)
の表記]

 8.2.3

外 装

への表示

i)  重合方式,口くう(腔)
内外の別

削除

口くう内外で適用表示の削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

追加

接着性表記の追加 

接着性のタイプを追加したため。

今後の ISO 規格改正時に提案す
る。

 c)

色調

追加

項目の追加 JIS として必要な項目。今後の ISO

規格改正時に提案する。

 f)

使用期限

 e)

使用期限(表記法:ISO 

8601

削除

表記法の限定を削除 

北米方式の表記(日/月/年)を
許容するため,北米方式を許容し

ない ISO 8601 を削除。

 h)

製造販売業者名及び

所在地

 8.2.2

8.2.3

a)  製造業者及び所在地,
及び/又は販売国に責任

をもつ代理店

削除

販売国に責任をもつ代理店の
表示削除

他の JIS に整合。

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(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

8.1  表示 
(続き)

8.の注記 f)

ポ リ マ ー 系 又 は レ ジ

ン系合着材料であること
を示す表記

一致

(他の法定表示事項に含まれ

る。

  h)

適 合 す る 場 合 に は ,

“X 線不透過性”の表示

削除

項目の削除

表示での必須項目ではないため。

  g)

こう(咬)合面の充て

んに適するか否かを示す

記述

削除

項目の削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

  j)

合着材の色安定性の主

張の有無

削除

項目の削除

必須の表示事項ではないため。

8.2  添付 
文書

a)  製品名 
b)  種類[重合方式及び
接着性(該当する場合)

の表記]

 8.3

取 扱 説

明書

− 

追加 
追加

項目の追加 
項目の追加

薬事法による。 
今後の ISO 規格改正時に提案す
る。

 d)

主要構成成分

a)

ポ リ マ ー 基 材 の 主 要

有機成分

変更

無機フィラーも主要構成成分

として記載

薬事法による。

  b)

無 機 フ ィ ラ ー 粒 子 の

寸法範囲,及び全無機フ

ィラーの体積パーセント

削除

項目の削除

今後の ISO 規格改正時に提案す
る。

 f)

操作手順

追加

項目の追加

薬事法による。

 g)

重合手順

追加

項目の追加

薬事法による。

 h)

クラス 1 の場合は,

操作時間及び硬化時間

f)

クラス 1 及びクラス 3

材料の操作時間並びに硬
化時間

一致

クラス 1 とクラス 3 を別々に
記載した。

マトリックスを除去でき
る時間の指示

削除

マトリックスを除去できる時
間の指示を削除

適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

 i)

クラス 2 の場合は,

光照射装置,照射時間及
び光硬化深度。

e)

クラス 2 及びクラス 3

材料について推奨する外
部エネルギ源及び照射/
処理時間。クラス 2 材料

の場合は,推奨する照射
後の硬化深さ。

一致 
 
削除

クラス 2 とクラス 3 を別々に

記載した。 
光以外の外部エネルギを削除

 
 
適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

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(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

8.2  添付 
文書(続き)

j)  クラス 3 の場合は,
操作時間,光照射装置,
照射時間及び硬化時間。

f)

クラス 1 及びクラス 3

材料の操作時間並びに硬
化時間

一致

クラス 1 とクラス 3 を別々に

記載した。

マトリックスを除去でき

る時間の指示

削除

マトリックスを除去できる時

間の指示を削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

 k)

タイプ 1 の場合は,

接着強さ及び接着試験

方式(せん断,引張りな
ど)

追加

接着強さ及び接着試験方式を
追加

接着性のタイプを追加したため。
今後の ISO 規格改正時に提案す

る。

 l)

ベース又はライナー

を推奨する場合は,その
使用方法又は他の推奨
する歯髄保護手段に関

する事項。レジンに不適
合なベース又はライナ
ー(例えば,ユージノー

ルを含有する材料。)に
関する事項。

h)

推 奨 さ れ る 仕 上 げ 方

削除

項目を削除

適用範囲を限定したため,ISO 

は提案しない。

 m)

保管条件

 i)

推 奨 さ れ る 保 管 条 件

(例えば,要冷蔵)

,及び

使用期限に言及しつつ,
その保管条件下での保管

寿命(shelf life)

削除

保管寿命を削除

使用期限表示で必要十分。

今後の ISO 規格改正時に提案す
る。

 n)

使用上の注意事項

追加

項目を追加

今後の ISO 規格改正時に提案す
る。

 o)

特別な指示又は警告

 
l)  製造業者はシェードガ
イドを提供するか,又は

市販シェードガイドを指
定しなければならない。

 
削除

 
項目の削除

 
適用範囲を限定したため,ISO 
は提案しない。

  j)

薬理活性成分

削除

項目を削除

一般的名称の定義外となるため。

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(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)
国際
規格

番号

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

8.2  添付 
文 書 ( 続
き) 

  m)

合着材の場合,金属へ

の化学親和性の有無

削除

項目の削除

使用 上の 注 意事 項に 含 まれ るた

め。

 p)

製造販売業者名及び

所在地

追加

項目を追加

今後の ISO 規格改正時に提案す
る。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 4049:2000,MOD

 
注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致 技術的差異がない。

−  削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更 国際規格の規定内容を変更している。

−  選択 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。 

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