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T 6609-2

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科材料工業協同組合(JDMA)/財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 9917-2:1998,Dental water-based

cements

−Part 2:Light-activated cements  を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 6609-2

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS T 6609

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS T 6609-1

  第 1 部:粉液型酸‐塩基性セメント

JIS T 6609-2

  第 2 部:レジン添加型セメント


T 6609-2

:2005

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  種類

2

4.1

  硬化特性による分類

2

4.2

  用途による分類

2

5.

  品質

2

5.1

  生体適合性

2

5.2

  外観

2

5.3

  環境光安定性

2

5.4

  操作時間

2

5.5

  硬化時間

2

5.6

  初期硬化時間

2

5.7

  被膜厚さ

2

5.8

  光硬化深度

2

5.9

  酸溶解性

2

5.10

  酸溶解性ひ素含有量

3

5.11

  酸溶解性鉛含有量

3

5.12

  曲げ強さ

3

5.13

  線造影性

3

5.14

  不透明度

3

5.15

  色調及び色調安定性

3

6.

  試料の採取

3

7.

  試験方法

3

7.1

  試料の作製及び試験条件

3

7.2

  外観試験

4

7.3

  環境光安定性試験

4

7.4

  操作時間試験

5

7.5

  硬化時間試験

7

7.6

  初期硬化時間試験

8

7.7

  被膜厚さ試験

9

7.8

  光硬化深度試験

10

7.9

  酸溶解性試験

11

7.10

  酸溶解性ひ素及び鉛含有量試験

14


T 6609-2

:2005  目次

(3)

ページ

7.11

  曲げ強さ試験

14

7.12

  線造影性試験

16

7.13

  不透明度試験

18

7.14

  色調及び色調安定性試験

18

8.

  包装,表示,及び製造業者の提供する情報

19

8.1

  包装

19

8.2

  表示

19

8.3

  説明書

19

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

20


T 6609-2

:2005

白      紙


日本工業規格

JIS

 T

6609-2

:2005

歯科用ウォーターベースセメント−

第 2 部:レジン添加型セメント

Dentistry

−Water-based cements−

Part 2: Resin-modified cements

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された ISO 9917-2,Dental water-based cements−Part 2:

Light-activated cements

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,手練和用セメント,機械練和用カプセル入りセメント及び一成分系セメント

からなるレジン添加型ウォーターベースセメント(以下,セメントという。

)について規定する。

備考1.  このセメントは,イオン溶出性アルミノシリケートガラスとポリアルケン酸との酸-塩基反応

及び重合反応によって硬化する。主として,ベース,ライニング,合着又は修復(支台築造

を含む。

)に用いる。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 9917-2:1998

,Dental water-based cements−Part 2:Light-activated cements (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 7557

  X 線用バッジフィルム

JIS R 6252

  研磨紙

JIS T 0993-1

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:評価及び試験

JIS T 6001

  歯科用医療機器の生体適合性の前臨床評価−歯科材料の試験方法

JIS T 6003

  歯科材料の色調安定性試験方法

備考  ISO 7491:1999  Dental materials – Determination of colour stability  からの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。

JIS T 6514

  歯科充てん(填)用コンポジットレジン

JIS Z 4711

  診断用一体形 X 線発生装置

JIS Z 8902

  キセノン標準白色光源

ISO 2590

  General method for the determination of arsenic – Silver diethyldithiocarbamate photometric

method


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T 6609-2

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ISO 3665

  Photography−Intra-oral dental radiographic film−Specification

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

練和時間  (mixing time)  セメントを十分に練和するために必要な時間。操作時間の一部である。

b)

操作時間  (working time)  セメントの特性を損なわずに操作できる時間。

c)

硬化時間  (setting time)  練和開始からセメントが硬化するまでの時間。

d)

初期硬化時間  (initial hardening time)  光重合によって硬化するセメントの光照射なしで測定される

操作時間。

4.

種類

4.1

硬化特性による分類  セメントは,硬化特性によって次のように分類する。

a)

タイプ 1  化学重合及び酸-塩基反応によって硬化するセメント。

b)

タイプ 2  光重合及び酸-塩基反応,又は光重合,化学重合及び酸-塩基反応によって硬化するセメン

ト。

4.2

用途による分類  セメントは,用途によって次のように分類する。

なお,小か(窩)裂溝封鎖用としては,次のいずれの分類のものも用いることができる。

a)

ベース及びライニング

b)

合着

c)

修復

5.

品質

5.1

生体適合性  生体適合性については,JIS T 0993-1 及び JIS T 6001 によって生物学的安全性を評価す

る。

5.2

外観  セメントの構成品は,7.2 によって試験したとき,均一で,きょう(夾)雑物があってはなら

ない。液は,目視で分かるようなゲル化があってはならない。

5.3

環境光安定性  タイプ 2 のセメントは,7.3 によって試験したとき,光照射なしの試験片と明らかな

差があってはならない。

5.4

操作時間  タイプ 1 のセメントの操作時間は,7.4 によって試験したとき,製造業者が指定する時間

より短くてはならない。

5.5

硬化時間  タイプ 1 のセメントの硬化時間は,7.5 によって試験したとき,製造業者が指定する時間

より長くてはならない。

5.6

初期硬化時間  タイプ 2 のセメントの初期硬化時間は,7.6 によって試験したとき,製造業者が指定

する時間より短くてはならない。

備考  タイプ 2 のセメントの初期硬化時間は,操作時間を意味する。

5.7

被膜厚さ  合着用セメントの被膜厚さは,7.7 によって試験したとき,表 による。

5.8

光硬化深度  タイプ 2 のセメントの光硬化深度は,7.8 によって試験したとき,次による。

a)

光硬化深度は,1 mm  以上でなければならない。

b)

製造業者が 1 mm より深い光硬化深度を表示した場合には,表示した値よりも 0.5 mm 以上浅くてはな

らない。

5.9

酸溶解性  酸溶解性は,7.9 によって試験したとき,表 による。


3

T 6609-2

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5.10

酸溶解性ひ素含有量  グラスポリアルケノエート系以外のセメントの酸溶解性ひ素含有量は,7.10

によって試験したとき,

表 による。

5.11

酸溶解性鉛含有量  酸溶解性鉛含有量は,7.10 によって試験したとき,表 による。

5.12

曲げ強さ  曲げ強さは,7.11 によって試験したとき,表 による。

5.13  X

線造影性  セメントが X 線造影性をもつことを製造業者が表示した場合の X 線造影性は,7.12 

よって試験したとき,同じ厚さのアルミニウムの X 線造影性以上でなければならない。製造業者が同じ厚

さのアルミニウムの X 線造影性以上の値を表示した場合には,表示した値よりも 0.5 mm 以上薄くてはな

らない。

5.14

不透明度  オペーク以外の修復用セメントの不透明度は,7.13 によって試験したとき,表 による。

5.15

色調及び色調安定性  修復用セメントの色調は,7.14 によって試験したとき,明らかな差があって

はならない。修復用セメントの色調安定性は,7.14 によって試験したとき,明らかな変化があってはなら

ない。

  1  歯科用セメントの物理的・化学的性質

特性値

用途による

分類 

被 膜 厚 さ

酸 溶 解 性

酸溶解性

ひ素含有量

酸溶解性 
鉛含有量

曲げ強さ

不 透 明度

 µm

mm

mg / kg mg / kg MPa

C

 0.70

 

ベース

及び

ライニング

− 0.17

以下 2

以下 100

以下 10

以上

合 着  25

以下 0.17

以下 2

以下 100

以下 10

以上

修 復

− 0.17

以下 2

以下 100

以下 20

以上 0.35∼0.90

6.

試料の採取  試料は,同一ロットから採取し,その量は,繰返し試験を含めて,規定されたすべての

試験を完了するのに十分な量でなければならない。

7.

試験方法

7.1

試料の作製及び試験条件

7.1.1

試験条件  試験は,特に指定のない限り,温度 23±1  ℃,相対湿度(50±10) %で行う。試料を冷蔵

保存した場合には,温度 23±1  ℃になってから用いる。タイプ 2 のセメントは,環境光による影響を受け

ないようにしなければならない。試験に用いる水は,蒸留水でなければならない。


4

T 6609-2

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備考  環境光は,自然光,人工光ともに,タイプ 2 のセメントの硬化を開始させるので,適切な光フ

ィルタをかけた人工光を用いて暗室内で試験を行うことが望ましい。

7.1.2

練和方法  セメントは,製造業者が指定する方法によって練和する。1 回の練和で 1 個の試験片を

作製できる十分な量のセメントを練和する。それぞれの試験片ごとに新規に練和する。

備考  カプセル入り材料は,試験片を作製するために,複数個のカプセルの同時練和が必要になる場

合がある。同様に,1 回使用の容器で供給される材料では,各試料に対して数個が必要となる

場合がある。

7.2

外観試験  外観試験は,目視によって行う。

7.3

環境光安定性試験

7.3.1

器具  器具は,次による。

a)

照明器  照明器は,次の 1)  又は  2)  のいずれかを用いる。

1)

歯科診療用照明器  照度 10 000±2 000 lx  及び色温度 3 000±300 K のもの。

2)

光源  キセノンランプ又はこれと同等の性能をもつもので,次に示す色温度変換フィルタ及び紫外

線フィルタを挿入したもの。

備考  適する光源が JIS Z 8902 及び JIS T 6003 に規定されている。

2.1)

色温度変換フィルタ  厚さ 3 mm の硬質ガラス製で,図 1(参考)に示した内部透過率と±10 %以

内で一致する内部透過率をもつもの。

備考1.  この目的に適する市販フィルタの一例は,KR 12 フィルタ(Schott Spezialglas,Germany)

である。この情報は,この規格の使用者の便宜のために提供されるもので,JIS がこの

製品を推奨するものではない。

2.

色温度を 3 600∼6 500 K の範囲内に保持するため,フィルタ及び光源出力を定期的にチ

ェックすることが望ましい。

2.2)

紫外線フィルタ  ほうけい(硼硅)酸ガラス製であって,300 nm 以下の波長では,透過率が 1 %

未満であり,370 nm 以上の波長では,透過率が 90 %以上であるもの。

備考  このフィルタは,キセノンランプ又はこれと同等の性能をもつ光源の波長分布を歯科診療

用照明器の波長分布に近似させるために用いる。

b)

顕微鏡用スライドガラス  2 枚一組で用いる。

c)

照度測定装置  照度 10 000±2 000 lx を測定できる照度計。

d)

支持台  照度測定装置の受光部を所定の照度になる位置に支持するための台。

備考  高さを調節できるものが望ましい。

e)

カバー  照度測定装置の受光部からの光の反射を防ぐための厚さの薄い黒色つや(艶)消しカバー。

f)

ストップウォッチ  最小目盛が 1 秒のもの。


5

T 6609-2

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  1  色変換フィルタの内部透過率(参考)

7.3.2

手順  手順は,次による。

a)

暗室内において,照明器の照射光下で,支持台に照度測定装置の受光部を光源に向けて載せ,支持台

を調節することによって,歯科診療用照明器を用いる場合には,照度を 10 000±2 000 lx に,キセノ

ンランプ又はこれと同等の性能をもつ光源を用いる場合には,照度を 8 000±1 000 lx に合わせる。照

度測定装置の受光部にカバーを被せる。

b)

製造業者の指定によって調製したセメント又は容器から採取したセメントを約 30 mg の球状塊とし,

顕微鏡用スライドガラスの上に載せ,その顕微鏡用スライドガラスを照度測定装置の受光部に被せた

カバーの上に載せ,歯科診療用照明器を用いる場合には,20±2 秒間,キセノンランプ又はこれと同

等の性能をもつ光源を用いる場合には,30±5 秒間,光を照射する。

c)

光照射後のセメントが載った顕微鏡用スライドガラスを光照射域外に移し,直ちに 2 枚目の顕微鏡用

スライドガラスをこのセメントの上に載せ,せん(剪)断力を加える動作で押し付けることによって,

セメントを薄い層に変形させる。

備考  この試験中にセメントが硬化を始めると,薄い層の生成中に試料にき(亀)裂又は空孔が出現

する場合がある。

d)

このセメントの薄い層と光照射なしで同様に操作した試験片の薄い層とを目視によって比較する。こ

の手順を更に 2 回繰り返す。

7.3.3

評価  3 回の試験すべてが 5.3 に適合したときは,合格とする。

7.4

操作時間試験


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T 6609-2

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7.4.1

測定装置  測定装置は,操作時間及び硬化時間の測定装置(図 参照)を用いる。この装置は,ポ

リアミド製のブロック(B)の上に位置するポリエチレン製のチューブ(A)からなる。ブロックには,孔を設

け,熱電対(D)を収めたステンレス鋼管(C)を挿入する。ポリエチレン製のチューブは,長さ 5 mm,内径 4

mm

,厚さ 1 mm とする。ブロックのはめ込み部分は,直径 4 mm,高さ 2 mm とする。この 2 部品を組み

立てることによって,高さ 3 mm,直径 4 mm のセメント収容部を形成する。試験後のセメントの取出しを

容易にするため,熱電対の先端は,円すい(錐)状で,セメント収容部の底部に 1 mm 突き出す構造とす

る。前記の寸法の許容差は,±0.1 mm とする。熱電対は,温度変化を 0.1  ℃以内の精度で検出できる素材

(例えば,銅/コンスタンタン)を用いて作製した直径 0.2±0.05 mm のワイヤからなる。この熱電対を,

温度を 0.1  ℃以内の精度で記録できる記録装置に接続する。

単位   mm

許容差  ±0.1

A

  ポリエチレン製チューブ

B

  ポリアミド製ブロック

C

  ステンレス鋼管

D

  熱電対  端部(ハンダで円すい状に形成されたもの。)

  2  操作時間及び硬化時間の測定装置

7.4.2

手順  製造業者の指定によって試験用セメントを練和する。セメント収容部の周囲温度を 23±

1

℃に保ち,練和開始から 30 秒後に,セメント収容部に練和したセメントを入れ,セメントの温度  (t

0

)

記録する。検出温度がピークを過ぎるまで,温度を連続して記録する。この測定を 5 回行う。


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T 6609-2

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備考  試験結果は,セメント収容部の周囲温度に大きく依存し,許容温度 23±1  ℃の範囲内のわずか

な温度の変動によっても数秒の時間変動が生じるので,注意する。

7.4.3

温度変化記録の処理  7.4.2 によって得た温度曲線(図 参照)において,温度が

t

0

(23

±1  ℃)  に

徐々に近づいた後,次に上昇し始める点における,練和開始から測った時間を,操作時間  (

T

w

)

とする。

備考  セメントをセメント収容部にてん入した後,すぐに温度

t

0

 (23

±1  ℃)  がわずかに変化する。次

に,まず

t

0

 (23

±1  ℃)  に徐々に近づき,その後,温度が上昇し始める。この現象は,硬化反応

の開始を表しており,この温度上昇開始点を,セメントが操作可能な時間の終わりとする。

1

2

t

0

t

1

T

w

:練和開始

:てん入直後

:周囲温度 (23±1  ℃)

:てん入直後にわずかに変化した後の温度

:操作時間(重合反応の開始によって温度上昇が始まる時間)

  3  操作時間の温度曲線の一例

7.4.4

評価  評価は,次による。

a) 5

個の値のうち,4 個以上が製造業者が指定する時間以上であったときは,合格とする。

b) 5

個の値のうち,3 個以上が製造業者が指定する時間より短かったときは,不合格とする。

c) 5

個の値のうち,3 個だけが製造業者が指定する時間以上であったときは,再試験を行う。再試験の結

果のすべてが製造業者が指定する時間以上であったときは,合格とする。

7.5

硬化時間試験

7.5.1

測定装置  測定装置は,7.4.1 による。

7.5.2

手順  温度測定装置のセメント収容部の周囲温度を 37±1  ℃に保つほかは,7.4.2 による。この試

験を 5 回行う。


8

T 6609-2

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7.5.3

温度変化の記録  7.5.2 によって得た温度曲線(図 参照)において,最高温度  (t

2

)

の水平直線と,

温度上昇の直線を延長した直線との交点を求め,練和開始から,この交点に到達するまでの時間を求め,

この時間を硬化時間  (T

S

)

とする。

備考  t

2

及び Ts は,硬化時の最高温度及び硬化時間を示す。硬化時間は,温度上昇の直線の延長

部分と交わるように,一定温度直線を延長することによって決定される。

  4  硬化時間の温度曲線

7.5.4

評価  評価は,次による。

a) 5

個の値のうち,4 個以上が製造業者が指定する時間以下であったときは,合格とする。

b) 5

個の値のうち,3 個以上が製造業者が指定する時間を超えたときは,不合格とする。

c) 5

個の値のうち,3 個だけが製造業者が指定する時間以下であったときは,再試験を行う。再試験の結

果のすべてが製造業者が指定する時間以下であったときは,合格とする。

7.6

初期硬化時間試験

7.6.1

装置  装置は,次による。

a)

恒温恒湿器  温度 37±1  ℃,相対湿度 90 %以上を維持できるもの。

b)

ビカー針  質量 400±5 g で,直径 1±0.1 mm の平たん(坦)な末端をもつ針部を備え,針の先端部は

約 5 mm の長さが円柱形であり,その末端は平面で,針の長軸に対して直角であるもの。

c)

金型  図 に示す形状と類似のもの。

d)

金属製ブロック  最小寸法 8×75×100 mm であって,恒温恒湿器内に置いて,温度 37±1  ℃に維持

するもの。

e)

アルミニウムはく(箔)

f)

時計  最小目盛が 1 秒のもの。


9

T 6609-2

:2005

単位  mm 
許容差

  ±0.15 mm

  5  初期硬化時間測定試料の作製用金型

7.6.2

手順  手順は,次による。

備考  セメントは,波長 400∼550 nm の光を受けないように,例えば,暗室及び/又はフィルタをか

けた光を用いて,取り扱うことが望ましい。

a)

温度 23±1  ℃に調整した金型をアルミニウムはく上に置き,練和したセメントを金型上面と同じ高さ

まで充てん(填)する。

b)

練和終了から 90 秒後に,その後は 30 秒間隔で,ビカー針をセメントに垂直に載せる。練和開始から,

ビカー針がセメントの底面から 0.1 mm 以内に針入しなくなるまでの時間を記録する。初期硬化時間

は,この変化が観察される 1 回前の針入試験時間とする。

備考  ビカー針がセメントの底面から 0.1 mm 以内に針入しなくなることの検出には,例えば,ビカ

ー針に適切な標示を施すとよい。

c)

この試験を 2 回繰り返す。

7.6.3

評価  3 回すべての結果が,5.6 に適合したときは,合格とする。

7.7

被膜厚さ試験

7.7.1

装置  装置は,次による。

a)

ガラス板  2 枚の方形又は円形のガラス板であって,光学的に平たんな,接触表面積が 200±25 mm

2

のもの。ガラス板は,厚さが 5 mm 以上で均一な厚さのもの。

b)

加重装置  図 に示した型の加重装置又はこれと同等の手段で,150±2 N の荷重を上側のガラス板を

介して垂直にセメントにかけることができる装置。荷重をかけるロッドの底部に取り付けた押板は,

水平で,かつ,基盤に対して平行でなければならない。加重操作は,滑らかで,かつ,回転を起こさ

ないように行う。

c)

寸法測定器具  マイクロメータ又はこれと同等の計測器具で,最小目盛が 2 µm 以下のもの。

7.7.2

手順  手順は,次による。

備考  タイプ 2 のセメントは,波長 400∼550 nm の光を受けないように,例えば,暗室及び/又はフ

ィルタをかけた光を用いて,取り扱うことが望ましい。

a) 2

枚の光学的に平たんなガラス板を密着させて重ね合わせ,

2

枚重ねの厚さ(A)を 2 µm 単位で計測する。

b)

上側のガラス板を取り除き,練和したセメント 0.1±0.05 mL を下側のガラス板の上面中央に載せる。

これを,加重装置の荷重中心線に合わせて,同装置の基盤上に置く。先に取り外しておいた上側のガ

備考  内側の隅角は鋭角でもよい。


10

T 6609-2

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ラス板を,最初の厚さ計測時と同じ向きにして,セメントに中心を合わせて再び載せる。

c)

製造業者が指定した操作時間の終了 10 秒前に,150±2 N の荷重を押板を介して試料に対し垂直方向

に,かつ,中心線を合わせて注意深く負荷する。セメントが 2 枚のガラス板間を完全に満たしている

ことを確認する。

d) 10

分間以上荷重を負荷した後,加重装置から取り出し,ガラス板 2 枚及びセメント被膜の厚さ(B)を

計測する。セメント被膜の有無による厚さの差(BA)を求める。この試験を 4 回繰り返す。

  6  被膜厚さ試験用の加重装置

7.7.3

評価  評価は,次による。

a) 5

個のうち,4 個以上が

表 に適合したときは,合格とする。

b) 5

個のうち,3 個以上が

表 に適合しなかったときは,不合格とする。

c) 5

個のうち,3 個だけが

表 に適合したときは,再試験を行う。再試験の結果のすべてが表 に適合し

たときは,合格とする。

7.8

光硬化深度試験

7.8.1

装置  装置は,次による。

a)

ステンレス鋼製の型  セメントをてん入する型は,製造業者が指定する光硬化深度によって,次の型

のいずれかを用いる。

備考  光照射後の試験片の取出しを容易にするために,重合反応を妨げない離型材(例えば,ポリビ

ニルエーテルワックスの 3 %ヘキサン溶液)を型の表面に用いてもよい。

1)

光硬化深度が 3 mm 未満の場合には,長さ 6 mm,直径 4 mm の円柱状試験片を作製する型。

2)

光硬化深度が 3 mm 以上の場合には,光硬化深度の 2 倍以上の長さで,直径 4 mm の円柱状試験片

を作製する型。

b)

スライドガラス  型の片面を覆うのに十分な寸法のスライドガラス 2 枚。


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c)

白色ろ(濾)紙  定性分析用のもの。

d)

フィルム  光の透過を阻害しない素材で,厚さが 50±30 µm のもの(例えば,ポリエステルフィルム)。

e)

光照射器  製造業者が指定するもの。

f)

マイクロメータ  最小目盛が 0.01 mm 以下のもの。

g)

プラスチック製スパチュラ

h)

時計  最小目盛が 1 秒のもの。

7.8.2

手順  手順は,次による。

a)

スライドガラスをフィルムで覆い,その上に型を置く。調製したセメントを,気泡を入れないように

型にてん入する。やや過剰にてん入し,フィルムで覆い,2 枚目のスライドガラスを載せる。

b)

スライドガラスの上から加圧して,過剰のセメントを押し出す。上側のスライドガラスを取り除き,

型をろ紙の上に置く。光照射器の照射窓をフィルムに当て,製造業者が指定する時間,セメントに光

照射する。

c)

照射後直ちに,試験片を型から取り出し,未硬化セメントをプラスチック製スパチュラで取り除く。

硬化したセメント円柱の高さをマイクロメータによって 0.1 mm 単位で求め,その値の 1/2 を光硬化深

度とする。

d)

この試験を 2 回繰り返す。

7.8.3

評価  評価は,次の a)  又は b)  のいずれかによる。

a) 3

個がすべて 5.8 a)  に適合したときは,合格とする。

b) 3

個がすべて 5.8 b)  に適合したときは,合格とする。

7.9

酸溶解性試験

7.9.1

装置  装置は,次による。

a)

恒温恒湿器  温度 37±1  ℃,相対湿度 90 %以上を維持できるもの。

b)

試料ホルダ  正方形(縦横 30 mm,厚さ 5 mm)又は円形(直径 30 mm,厚さ 5 mm)のポリメチルメ

タクリレート(以下,PMMA という。

)製で,中央に,直径 5.0±0.5 mm,深さ 2.0±0.5 mm の孔を設

けたもの。

備考  試料ホルダの寸法及び形状は,例えば,正方形の角を丸めるなど,容器への挿入に適する場合

には,少し異なっていてもよい。

c)

PMMA

備考 PMMA 板の寸法は,試料ホルダとほぼ同じ寸法であればよい。

d)

フィルム  硬化したセメントからはく(剥)離できる素材のフィルム。タイプ 2 のセメントに用いる

場合には,光照射器の光の透過を阻害しない素材のフィルム。例えば,厚さが 50±30 µm のポリエス

テルフィルム。

e)

クランプ  試料ホルダ,フィルム及び PMMA 板をセメントの硬化中,一体に保持するクリップ又は

同等の器具。

f)

天びん(秤)  感量が,0.1 mg 以内のもの。

g)

体積計量器具  30 mL の採取に適したピペット又はこれと同等の器具で最小目盛が 0.1 mL のもの。

h)

容器  試験液を 30 mL 収容でき,液中に試料ホルダを水平に完全に浸せきし,溶解液表面と浸せきし

た試料ホルダ上面との距離が 10±3 mm にできるもの。この容器は,蒸発及び異物混入防止のため,

栓又はねじふた付きでなければならない。

i)

恒温器  温度 37±1  ℃を維持できるもの。


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備考  恒温恒湿器も使用できるが,ここでは,相対湿度 90 %は,必要としない。

j)

研磨紙  P1 200 の乾湿両用の研磨紙

k)

ダイヤルゲージ  ばね押し式で,先端が半球形であって,0.01 mm 又はそれ以下(0.005 mm の計測可

能)の目盛をもつもの。このダイヤルゲージのばねの強さは,0.49∼0.98 N の範囲内であって,先端

部の直径は,3.5±0.5 mm でなければならない。

備考  同等の静荷重を備えた計測器を用いてもよい。加重条件が規定どおりの電子的表示/読取り装

置を用いてもよい。

l)

光照射器  製造業者が指定するもの。

m)

スライドガラス  試料ホルダの試験片面を覆うのに十分な寸法のスライドガラス。

7.9.2

溶解液の調製  手順は,次による。

備考  この溶解液は,0.1 mol/L の乳酸/乳酸ナトリウム緩衝溶液で,pH は 2.74 である。

a)

乳酸(試薬特級の純度のもの。

)の質量(

1

)8.26 g

及び乳酸ナトリウム(試薬特級の純度のもの。

)の質

量(

1

)0.92 g

をひょう量し,蒸留水に溶解して 1 L に調製する。

注(

1

)

純品,かつ,乾燥品相当の質量。

b)

使用直前に,

この溶解液の pH が 2.74±0.02 であることを確認する。

pH

が 2.74±0.02 でない場合には,

1 mol/L

の乳酸ナトリウム又は乳酸の水溶液で調整する。この溶解液は,セメントを試験するごとに,

新しく調製しなければならない。

7.9.3

試験片の作製  試験片の作製は,セメントのタイプによって,次による。

a)

タイプ 1  タイプ 1 の試験片の作製は,次による。

1)

試料ホルダ,PMMA 板,フィルム及びクランプを温度 23±2  ℃  に調整する。

2)

セメントを温度 23±2  ℃で,製造業者の指定によって調合し,練和する。手練和用セメントの場合

には,指定された混和比で天びんを用いて計量する。これを製造業者が指定する方法によって練和

する。機械練和用カプセル入りセメントの場合には,製造業者が指定する練和器及び時間によって,

練和する。

3)

練和終了後 60 秒以内に,試料ホルダの孔にセメントを充てんする。気泡の巻き込みを避けるため,

練和したセメントは,できるだけ一塊として採取し,一方向から孔に充てんする。1 回の充てん作

業で完全に孔をセメントで満たすことはできないので,次に,孔の未充てん部に残りのセメントを

気泡の巻込みを避けながら充てんする。このようにして,試料ホルダに少し過剰にセメントを充て

んする。

4)

試料ホルダに充てんしたセメントをフィルムで覆い,その上に PMMA 板を載せ,強く圧迫してク

ランプで留める。練和終了から 180 秒後に,これを温度 37±2  ℃,相対湿度 90 %以上に維持した

恒温恒湿器に入れる。

5) 24

時間後に,PMMA 板とフィルムとをクランプから外し,研磨紙を用いて注水下で,セメント表

面を試料ホルダと一体のままで平たんになるまで研磨する。

6)

試験片を目視観察し,明らかなむら(斑)又は気泡のない 5 個の試験片を作製する。

b)

タイプ 2  タイプ 2 の試験片の作製は,次による。

1)

試料ホルダ,PMMA 板,スライドガラス,フィルム及びクランプを温度 23±2  ℃に調整する。

2)

セメントを温度 23±2  ℃で,製造業者の指定によって調合し,練和する。手練和用セメントの場合

には,指定された混和比で天びんを用いて計量する。これを製造業者が指定する方法によって練和

する。機械練和用カプセル入りセメントの場合には,製造業者が指定する練和器及び時間によって,


13

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練和する。

3)

練和終了後 60 秒以内に,試料ホルダの孔にセメントを充てんする。気泡の巻き込みを避けるため,

練和したセメントは,できるだけ一塊として採取し,一方向から孔に充てんする。1 回の充てん作

業で完全に孔をセメントで満たすことはできないので,次に,孔の未充てん部に残りのセメントを

気泡の巻込みを避けながら充てんする。このようにして,試料ホルダに少し過剰にセメントを充て

んする。

4)

試料ホルダに充てんしたセメントをフィルムで覆い,この上にスライドガラス,次いで PMMA 板

を載せる。小形クランプで加圧して,余剰のセメントを押し出す。PMMA 板を取り外した後,光照

射器の照射窓を試料ホルダのセメント上のスライドガラスに押し当て,製造業者が指定する照射時

間,セメントに光照射する。必要に応じて,照射窓を直前に照射した部分から隣りに移動し,製造

業者が指定する時間,光照射を繰り返す。照射終了後,PMMA 板を取り付けクランプで留める。こ

れを温度 37±2  ℃,相対湿度 90 %以上に維持した恒温恒湿器に入れる。

5) 24

時間後に,PMMA 板,スライドガラス及びフィルムをクランプから外し,研磨紙を用いて注水

下で,セメント表面を試料ホルダと一体のままで平たんになるまで研磨する。

6)

試験片を目視観察し,明らかなむら又は気泡のない 5 個の試験片を作製する。

7.9.4

セメント中央の初期深さ D

0

の測定と計算  手順は,次による。

a)

試験片ごとに,試料ホルダ面を対照面として,セメント中央部における初期深さを計測する。

備考  この手順は,初期セメント高さを確定するため,及びセメントの高さが試料ホルダの高さとほ

ぼ同じであることを確認するために必要である。

b)

元のセメントの高さが試料ホルダより 5

µm を超える場合には,セメントと試料ホルダとのレベルが

5

µm 以内になるまで,さらに研磨を行う。

備考  一般的にダイヤルゲージの一目盛は,0.01 mm であるから,0.005 mm(5

µm)は一目盛の半分と

みなせる。

c)

試料ホルダ面の 4 か所の高さをダイヤルゲージによって計測する。

試料ホルダ面の 4 か所の計測点は,

均等に 90 度の間隔で,セメントの縁から 0.5  ∼1.0 mm 離れた位置とする。

d)

試料ホルダ面の 4 か所の高さの平均値を求める。

e)

この 4 か所の高さの平均値から,a)  で計測した初期セメント高さを減じて D

0

(セメント中央の初期

深さ)を求める。

7.9.5

浸せき  試験片を試料ホルダごと,30 mL の溶解液を入れた個別の容器に水平に浸せきする。試料

ホルダを,試験片が溶解液表面側になるように置き,セメント表面全体が溶解液に浸り,溶解液表面が試

験片の表面から 10±3 mm 上になるようにする。容器を密封し,37±2

o

C

の恒温器内に 24 時間保管する。

24

時間浸せき後,試験片を試料ホルダごと取り出して蒸留水で水洗する。

7.9.6

セメント中央の溶解後深さ D

t

の測定と計算  試験片ごとに 7.9.4 と同様に,試料ホルダ面を対照面

として,セメント中央部における溶解後の深さ  (D

t

)

を計測する。

7.9.7

結果の処理  試験片ごとにセメントの中央部での溶解深さ  (D)  を次の式によって求め,mm 単位

で表示する。

0

t

D

D

D

=

ここに,

D

0

浸せき前の試験片の中央部の深さ(mm)

D

t

浸せき後の試験片の中央部の深さ(mm)

備考  D

0

は,もし元の試験片の高さが試料ホルダより高い場合には,マイナスの値になる。この場合


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には,は,D

t

及び D

0

の絶対値を加算して求める。

5

個の試験片それぞれの の値を求める。

7.9.8

評価  評価は,次による。

a) 5

個の値のうち,4 個以上が

表 に適合したときは,合格とする。

b) 5

個の値のうち,3 個以上が

表 に適合しなかったときは,不合格とする。

c) 5

個の値のうち,3 個だけが

表 に適合したときは,再試験を行う。再試験の結果のすべてが表 に適

合したときは,合格とする。

7.10

酸溶解性ひ素及び鉛含有量試験

7.10.1

試薬  試薬は,次による。

なお,分析用として認定されたものであって,低鉛グレードのものでなければならない。

a)

塩酸  密度

ρ

が 1.18 g/mL を示すもの。

b)

水  蒸留水

c)

希塩酸  濃塩酸(濃度 36 %)20 mL を水 80 mL に混合して調製したもの。

7.10.2

試験液の調製  試験液の調製は,次による。

a) 3

g

のセメントになる量を製造業者が指定する方法で練和する。練和したセメントを清浄なプラスチッ

ク製袋に入れ,密封する。この袋の中のセメントを指で押しつぶして非常に薄くし,タイプ 2 のセメ

ントは,製造業者の指定する方法で光照射して,硬化体を作製する。

b)

硬化体を温度 37  ℃の恒温器中で 24 時間保持する。

c)

めのう(瑪瑙)製の乳鉢と乳棒とを用いて,硬化体を微粉砕する。

d)

微粉砕した硬化体約 2 g を精確にひょう量し,容量 150 mL の三角フラスコに入れる。希塩酸 50 mL

を加え,フラスコに栓をしてよく振り,16 時間静置する。

e)

この混合液を遠心分離チューブに入れ,10 分間遠心分離した後,清澄な液をピペットを用いて容器に

移し,密栓する。

7.10.3

ひ素定量  7.10.2 で調製した試験液の適正量(整除可能な量)を採取し,次の a)又は b)のいずれか

によって,ひ素を定量する。

a)  ISO 2590

による。

b)

日本薬局方  一般試験法 40.  ひ素試験法  第 1 法(

1

)

による。

注(

1

)

日本薬局方  一般試験法 40.  ひ素試験法  第 1 法によるときは,試験液 20 mL を精確に採取し,

試験に用いる。

7.10.4

鉛定量  7.10.2 で調製した試験液の適正量(整除可能な量)を採取し,試験液を原子吸光法又はこ

れと同等以上の精度をもつ方法によって試験し,鉛を定量する。

7.11

曲げ強さ試験

7.11.1

器具  器具は,次による。

a)

型  ステンレス鋼製で,(25±2)×(2±0.1)×(2±0.1) mm の試験片を作製できるもの(図 参照)。

備考  試料の取出しを助けるために,離型剤が必要とされる場合もある[7.8.1 a)  備考  参照  ]。

b)

スライドガラス  型の片面を覆うのに十分な寸法のスライドガラス 2 枚。

c)

ステンレス鋼板  型の片面を覆うのに十分な寸法のステンレス鋼板 2 枚。

d)

小形クランプ

e)

フィルム  光の透過を阻害しない素材であって,厚さが 50±30 µm のフィルム(例えば,ポリエステ

ルフィルム)


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f)

水槽  温度が 37±1  ℃に保てるもの。

g)

光照射器  製造業者が指定するもの。

h)

マイクロメータ  最小目盛が 0.01 mm 以下のもの。

i)

研磨紙  JIS R 6252 に適合するもの(P140 又は P320)

j)

曲げ強さ試験装置  曲げ強さ試験装置は,次による。

1)

クロスヘッドスピード 0.75±0.25 mm/min,又は荷重速度 50±16 N/min を一定して与えることがで

き,適切に校正されている曲げ試験機。

2) 2

本の棒(直径 2±0.1 mm)を中心間距離が 20±0.1 mm となるように平行に取り付けて形成した支

点と,この支点間の中央に,別の 1 本の棒(直径 2±0.1  mm)を支点と平行に配置して形成した加

重点との組合せによって,試験片の長軸方向に垂直に 3 点曲げ荷重を加えることができる器具。

k)

白色ろ紙  定性分析用のもの。

単位  mm

  7  曲げ強さ試験用試験片を作製するための型

7.11.2

試験片の作製  試験片の作製は,セメントのタイプによって,次による。

a)

タイプ 1  タイプ 1 の試験片の作製は,次による。

1)

ステンレス鋼板の 1 枚をろ紙で覆い,次いでフィルムで覆い,その上に型を載せる。製造業者が指

定する方法によってセメントを練和し,直ちにそれを型の中にやや過剰にてん入する。別のフィル

ムでセメントをてん入した型を覆い,この上に 2 枚目のステンレス鋼板を載せる。小形クランプで

加圧して,余剰のセメントを押し出す。

2)

練和開始から 3 分後に,これを 37±1  ℃に保った水槽中に入れる。練和開始から 60 分後に,クラ

ンプを外して型を分離する。試験片を取り出し,P140 又は P320 の研磨紙を用いて,ばりを除去す

る。試験片を目視観察し,明らかな欠陥のない 5 個の試験片を作製する。37±1  ℃の蒸留水中に測

定開始まで浸せきする。

b)

タイプ 2  タイプ 2 の試験片の作製は,次による。

1)

ステンレス鋼板の 1 枚をろ紙で覆い,次いでフィルムで覆い,その上に型を載せる。製造業者が指

定する方法によってセメントを練和し,直ちにそれを型の中にやや過剰にてん入する。別のフィル

ムでセメントをてん入した型を覆い,

この上にスライドガラスを載せる。小形クランプで加圧して,

余剰のセメントを押し出す。

2)

光照射器の照射窓をセメントの中央部上のスライドガラスに当て,製造業者が指定する照射時間,


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セメントに光照射する。照射窓を,直前に照射した部分から照射窓直径の半分だけ隣りに移動し,

製造業者が指定する時間,セメントに照射する。

3)

型の中央に対して反対方向のセメントに同様に照射する。型内のセメント全長を照射し終えるまで,

この手順を続ける(JIS T 6514

付図 2  による。)。

4)

セメントの反対面について,同様の照射手順を繰り返す。型ごと 37±1  ℃に保った水槽中に 15 分

間浸せきする。型から試験片を取り出し,最初に照射光に露光させた硬化面を識別する標示を試験

片末端に付ける。P140 又は P320 の研磨紙を用いて,ばりを除去する。試験片を目視観察し,明ら

かな欠陥のない 5 個の試験片を作製する。37±1  ℃の蒸留水中に測定開始まで浸せきする。

7.11.3

手順  手順は,次による。

a)

タイプ 1 は練和開始から,タイプ 2 は照射開始から,それぞれ 24±1  時間経過後に,マイクロメータ

を用いて,試験片の寸法を測定単位 0.01 mm で測定する。試験片を 37±1  ℃の蒸留水中に戻す。

b) 1

時間以内に,試験片を水槽から取り出してから 10 秒以内に,試験片を曲げ強さ試験装置に取り付け

る。このとき,タイプ 2 は,最初に照射光に露光させた面の反対側に荷重が加えられるように配置す

る。

c)

クロスヘッドスピード 0.75±0.25 mm/min 又は荷重速度 50±16 N/min で,試験片が降伏点に達するか

又は破折するまで,試験片に荷重を加える。

降伏点又は破折点において試験片に加えた荷重を求める。

5

個の試験片について,試験を行う。

7.11.4

結果の処理  曲げ強さは,次の式によって求める。

2

2

/

3

bh

Fl

=

σ

ここに,

σ

:  曲げ強さ(MPa)

F

:  試験片に加えられた最大荷重(N)

l

:  支点中心間の距離(mm)

b

:  試験直前に測定された試験片の幅(mm)

h

:  試験直前に測定された試験片の厚さ(mm)

7.11.5

評価  評価は,次による。

a) 5

個の値のうち,4 個以上が

表 に適合したときは,合格とする。

b) 5

個の値のうち,3 個以上が

表 に適合しなかったときは,不合格とする。

c) 5

個の値のうち,3 個だけが

表 に適合したときは,再試験を行う。再試験の結果のすべてが表 に適

合したときは,合格とする。

7.12  X

線造影性試験

7.12.1

器具  器具は,次による。

a)

単相歯科用 線ユニット  JIS Z 4711 の規定に適合する診断用一体形 X 線発生装置(管電圧 65±5 kV

で作動可能であって,厚さ 1.5 mm のアルミニウム板を全透過する能力をもち,適する附属装置付き

のもの。

b)

歯科用 線フィルム  JIS K 7557 の規定に適合する X 線用バッジフィルム(D 感度のもの)又は ISO 

3665

に規定する D 感度のもの,及び現像液並びに定着液。

c)

アルミニウムステップウェッジ  質量分率 98 %以上の純度(銅の質量分率 0.1 %未満,鉄の質量分率

1.0 %

未満)のアルミニウム製であって,全体の寸法が長さ 50×幅 20 mm,厚さが 0.5±0.01 mm ごと

の等間隔階段状で 0.5∼5.0 mm の厚さ範囲をもつもの。アルミニウムステップウェッジは,すべての

厚さの階段面が X 線フィルムに対して平行で,かつ,X 線に対して垂直でなければならない。

備考  X 線フィルムの大きさとの関係で,全体の寸法(長さ 50×幅 20 mm)を調節してもよい。


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d)

写真濃度計  光学濃度を 0.5∼2.5 の範囲で測定できるもの。

e)

型  直径 15±1 mm,厚さ 1±0.1 mm の試験片を作製できるもの(例えば,金属ワッシャ)。

f)

フィルム  光の透過を阻害しない素材であって,厚さが 50±30 µm のフィルム(例えば,ポリエステ

ルフィルム)

g)

スライドガラス  型の片面を覆うのに十分な寸法のスライドガラス。

h)

光照射器  製造業者が指定するもの。

i)

マイクロメータ  最小目盛が 0.01 mm 以下のもの。

j)

クランプ

k)

鉛シート  厚さ 2 mm 以上のもの。

l)

オーブン  温度が 37±1  ℃に保てるもの。

7.12.2

試験片の作製  試験片の作製は,次による。

a)

スライドガラスの上にフィルムを載せ,その上に型を置く。製造業者が指定する方法によって調製し

たセメントを,少し過剰に型にてん入する。そのセメントの上にフィルムを置き,これにガラス板を

かぶせ,余剰のセメントを押し出す。これをクランプで加圧する。

b)

タイプ 1  については,練和開始から 3 分後に,これを 37±1  ℃に保ったオーブン中に入れ,硬化時間

経過後に,試験片を取り出す。タイプ 2  については,クランプを外して,光照射器の照射窓をガラス

板に当てる。製造業者が指定する時間,セメントに光照射する。セメント全体に照射する方法は,JIS 

T 6514

付図 による。

c)

型から試験片を取り出し,マイクロメータを用いて円板の中心付近の厚さを測定する。厚さが 1.0±0.1

mm

の試験片だけを採用する。

7.12.3

手順  手順は,次による。

a) X

線フィルムを鉛シートの上に載せる。その X 線フィルムの中央部付近に,試験片及びアルミニウム

ステップウェッジを隣接して置く。

b) X

線フィルムとの距離 400 mm  ,管電圧 65±5 kV で,試験片,アルミニウムステップウェッジ及び X

線フィルムに向けて X 線を照射する。照射時間は,試験片及びアルミニウムステップウェッジ近傍の

X

線フィルムの現像後の光学濃度が 1.5∼2 となるような時間とする。

備考  代表的な X 線照射時間は,電流 10 mA のとき,0.3∼0.4 秒間である。

c) X

線フィルムを現像・定着後,写真濃度計を用いて,試験片像の光学濃度をアルミニウムステップウ

ェッジ像の光学濃度と比較する。

備考  この測定の精度を改善するには,アルミニウムステップウェッジのアルミニウム厚さと光学濃

度との関係図を X 線照射ごとに作成するとよい。このアルミニウム厚さと光学濃度との関係図

は,JIS T 6514  6.12.2 

図 を参照するとよい。

7.12.4

結果の処理  試験片像の光学濃度とアルミニウムステップウェッジ像の各ステップの光学濃度と

を比較して,アルミニウム相当の厚さを求める。最も近い光学濃度を示すアルミニウムステップウェッジ

の厚さの,最も近い,高い方の値を採用する(例えば,試験片がアルミニウムの厚さ 3.5 mm と 4.0 mm の

間の濃度を示した場合には,4.0 を採用する。

備考  X 線造影性測定の結果を解釈するには,現像されたフィルム上では,セメントがより X 線不透

過である場合,より濃くない(すなわち,より透明な)像が生じることに注意する。

7.12.5

評価  評価は,次の a)  及び b)  による。

a)

アルミニウム相当の厚さが,1.00 mm 以上であったときは,5.13 に適合する。


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T 6609-2

:2005

b)

製造業者が同じ厚さのアルミニウムの X 線造影性以上の値を表示した場合には,アルミニウム相当の

厚さが,製造業者の示した値よりも 0.5 mm 以上薄くなかったとき,5.13 に適合する。

7.13

不透明度試験

7.13.1

器具  器具は,次による。

a)

不透明度標準板  ガラス製の不透明度標準板で,コントラスト比 C

0.70 

が,0.35,0.55 及び 0.90 のもの。

備考  コントラスト比 C

0.70 

は,黒色背景上の試験片からの反射光量と白色背景(光反射率 70 %)上

の同じ試験片からの反射光量との比である。

b)

黒白しま(縞)付きシート  ポリエチレン又はセルロースアセテート製の白色耐水性シート(約 110

×約 40 mm)の全長にわたって,線幅 2 mm の黒い線を 3 mm 間隔で複数表示したもの。

c)

型  直径 15±1 mm,厚さ  1±0.1 mm  の試験片を作製できるもの。

d)

クランプ  セメントの硬化中に試験片及び型を一体に保持するクリップ又はこれと同等の器具。

7.13.2

試験片の作製  試験片の作製は,次による。

a)

試験片の作製方法は 7.12.2 による。

b)

型から取り出した試験片を温度 37±1  ℃の蒸留水中に 7 日間浸せきする。

7.13.3

手順  手順は,次の a)又は b)のいずれかによる。

a)

目視比較  黒白しま付きシート上に試験片と適正な二つの不透明度標準板とを置き,試験片の不透明

度を標準板と目視比較する。比較試験実施中は,試験片,標準板及びしま付きシートを蒸留水の薄膜

で常に覆う。

b)

計測  コントラスト比 C

0.70

 

の計測精度が±0.02  C

0.70

 

以内の光量計を用いて,不透明度の比較を行

う。この手順では,照明された白色背景(光反射率 70 %)に試験片を置き,この試験片の反射光量

(

R

 0.70

)

を測定する。次に,試験片を黒色背景に移し,同じ光源で照明し,この試験片の反射光量(R

B

)

を測定する。次の式によって,この試験片(厚さ 1 mm)の不透明度 C

0.70

を求める。

70

.

0

B

70

.

0

R

R

C

=

7.13.4

評価  評価は次の a)  又は b)  による。

a

)

目視比較  セメント試験片の不透明度が,0.35∼0.90 の範囲に対応する二つの標準板の間又は同じで

あったときは,5.14 に適合する。

b

)

計測  セメント試験片の不透明度 C

0.70

が,0.35∼0.90 の間又は同じであったときは,5.14 に適合する。

7.14

色調及び色調安定性試験

7.14.1

器具  器具は,次による。

a

)

オーブン  温度が 37±1  ℃に維持できるもの(水容器又は水槽が附属しているもの。)。

b

)

光源,水槽及び他の附帯装置  JIS T 6003 に規定されたもの。

c

)

フィルム  光の透過を阻害しない素材であって,厚さが 50±30 µm のフィルム(例えば,ポリエステ

ルフィルム)

7.14.2

試験片の作製  試験片の作製は,7.12.2 による。2 個の試験片を作製する。

7.14.3

手順  手順は,次による。

a

)

試験片の処理  試験片の処理は,次による。

1

)

型から取り出した 1 個の試験片を,暗所で 37±1  ℃の蒸留水中に 7 日間浸せきする。これを基準試

験片とする。

2

)

第 2 の試験片を基準試験片と同じ条件で,24±2  時間浸せきした後,試験片表面の半分を金属はく

(アルミニウム又はすずのはく)で覆う。この試験片を照射チャンバに移し,37±5  ℃の蒸留水中


19

T 6609-2

:2005

に浸せきして,24 時間光照射する。試験片から水面までの高さを 10±5 mm  にする。

3

)

照射後,金属はくを取り除いて,37±1  ℃のオーブンに戻して,暗所で蒸留水中に 5 日間浸せきす

る。

b

)

色調比較  色調比較は,次による。

1

)

シェードガイドとの色調比較  JIS T 6003 によって,第 2 の試験片の色調を,製造業者が提供又は

指定するシェードガイドの色調と目視比較する。

2

)

色調安定性についての色調比較  JIS T 6003 によって,第 2 の試験片の両半分の色調を,お互いに,

そして基準試験片である第 1 試験片の色調と目視比較する。

7.14.4

評価  評価は,すべての色調比較において,5.15 に適合したときは,合格とする。

8.

包装,表示,及び製造業者の提供する情報

8.1

包装  セメントは,内容物を適切に保護し,内容物の品質に不都合な影響を与えない容器又はカプ

セルに入れて供給しなければならない。

この容器又はカプセルの複数を 1 単位とする外装を用いてもよい。

8.2

表示  セメントの包装には,次の事項を表示しなければならない。

a

)

製品名及び種類

b

)

色調(修復用材料の場合)

c

)

オペーク性の表示(オペーク性を表す場合)

d

) X

線造影性の表示(X 線造影性を表す場合)

e

)

内容量

f

)

保管条件及び使用期限

g

)

製造番号又は製造記号

h

)

製造業者名及び所在地

i

)

その他の法定表示事項

8.3

説明書  セメントには,次の事項を記載した説明書を添付しなければならない。

a

)

練和方法

b

)

操作時間及び硬化時間(必要な場合)

c

)

推奨される光照射器及び照射時間。

d

)

光硬化深度

e

)

ライニング材の適用(必要な場合)

f

)

カプセル入りの場合には,練和方法,練和器の種類及びカプセル 1 個の採取可能量(mL)。


20

T 6609-2

:2005

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS T 6609-2

:2005  歯科用ウォーターベースセメント−第 2 部:レジン添加型セメント

ISO 9917-2

:1998  歯科用ウォーターベースセメント−第 2 部:光重合型セ

メント

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目 
番号

内容

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

まえがき 
序文

ISO 9917-2:1998

を基礎と

して制定。

ISO 9917-2:1998

を翻訳し

て作成。

ISO 

9917-2 

まえがき 
序文

ISO/TC106 SC1

によ

って作成。

ISO 9917:1991

と整合

化。

1.

  適 用

範囲

ベース,ライニング,合着
又 は 修 復 ( 支 台 築 造を 含
む。

)に用いる。

 1

適 用 範

ベース用,ライニング
用 及 び 修 復 用 に 用 い
られる。

MOD/

合着用材料を追加。

市場製品の用途に合わせた。 
ベース,ライニングは用語の統一で,
技術的差異はない。

2.

  引 用

規格

JIS K 7557

JIS R 6252

JIS T 0993-1

JIS T 6001

JIS T 6514

JIS T 6003

JIS Z 4711

JIS Z 8902

ISO 2590

ISO 3665

− 

 2

引 用 規

− 

− 
− 

ISO 7491

− 

ISO 3665

ISO 3696

ISO 9917-1

MOD/

MOD/

JIS

を 7 規格追加。

ISO

規格を 1 規格追

加。

ISO

規格を 2 規格削

除。

我が国で制定している規格を優先引用
した。

合着用材料の試験方法[7.10.3 a)]とし
て引用した。

JIS

の本文中で引用していない。

20

T

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T 6609-2

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

3.

  定義

3. a)

  練 和 時 間 (mixing

time)

 3

定義

− MOD/ 追

練和時間を追加。

3. b)

  操 作 時 間 (working

time)

− MOD/ 追

操作時間を追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

改正時に提案する。

3. c)

  硬 化 時 間 (setting

time)

3.1

硬化時間 IDT

3. d)

  初期硬化時間(initial

hardening time)

3.2

初期硬化時間 IDT

4.

  種類 4.1  硬化特性による分類

a)

タイプ 1

b)

タイプ 2

 4

分類 4.2

硬化反応

a)

タイプⅠ

b)

タイプⅡ

MOD/

タ イ プ Ⅰ , タ イ プ Ⅱ
両 者 の 分 類 内 容 を 変
更。

市場製品の硬化特性に合わせた。

4.2

  用途による分類

a)

ベース及びライニング

b)

合着

c)

修復 

   4.1

臨床応用

a)

ベース及びライナ

b)

修復用セメント

MOD/

合着用材料を追加。 
小 か 裂 溝 封 鎖 用 と し

ては,いずれの分類の
も の も 用 い る こ と が
できることにした。

市場製品の用途に合わせた。

21

T

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T 6609-2

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目 
番号

内容

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

5.

  品質

5

要 求 事

5.1

  生体適合性

生 体 適 合 性 に つ い ては , 

JIS T 0993-1

及び JIS T 

6001

によって生物学的安

全性を評価する。

規 格 に は
含 ま れ て
いないが,

序 文 で

ISO 7405

及 び ISO 

10993-1

参 照 す る
こ と を 推

奨。 

序文 IDT

5.1

生体適合性をここ

(5.  品質)に規定し
た。

技術的差異はない。ISO 規格に対応す
る JIS T 0993-1 及び JIS T 6001 を制定
して引用。

 5.2

  外観

5.1

材料

IDT

5.3

  環境光安定性

(タイプ 2 のセメント)

5.2

環 境 光 (ambient

light)

に対する感度

IDT

タイプ 2 に限定したが,技術的差異は

ない。

5.4

  操作時間

(タイプ 1 のセメント)

− MOD/ 追

品質項目の追加。

タイプ 1 のセメントの操作時間試験項

目を追加。 
次回の ISO 規格改正時に提案する。

5.5

  硬化時間

(タイプ 1 のセメント)

   5.3

硬化時間(活性化

さ せ る 照 射 を し な い
で)

MOD/

適 用 セ メ ン ト の 分 類
対象をタイプ 1 適用に
変更。

特 性 値 は 製 造 業 者 が
指 定 す る 時 間 を 基 準
とすることに変更。

硬化特性による分類に合わせた。

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T

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T 6609-2

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.

品質

(続き)

5.6

  初期硬化時間

(タイプ 2 のセメント)

   5.4

初期硬化時間[活

性 化 さ せ る 照 射 を し

ないで(タイプⅠの材
料だけ)

MOD/

適 用 セ メ ン ト の 分 類
対象をタイプ 2 適用に

変更。

硬化特性による分類に合わせた。

5.7

  被膜厚さ

(合着用セメント)

− MOD/ 追

被 膜 厚 さ 試 験 項 目 を
追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。

5.8

  光硬化深度

(タイプ 2 のセメント)

   5.5

硬化深さ IDT

5.9

  酸溶解性

− MOD/ 追

酸 溶 解 性 試 験 項 目 を
追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。

5.10

  酸溶解性ひ素含有量

( グ ラ ス ポ リ ア ル ケノ エ
ート系以外のセメント)

− MOD/ 追

酸 溶 解 性 ひ 素 含 有 量
試験項目を追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。

5.11

  酸溶解性鉛含有量

− MOD/ 追

酸 溶 解 性 鉛 含 有 量 試

験項目を追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。

5.12

  曲げ強さ

   5.6

曲げ強さ IDT

5.13

  X 線造影性

( 製 造 業 者 が 表 示 した 場

合)

   5.7

X

線不透過性(主

張された場合)

IDT

5.14

  不透明度

( オ ペ ー ク 以 外 の 修復 用

セメント)

   5.8

不透明性(修復用

セメントだけ)

IDT

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T

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T 6609-2

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.

品質

(続き) 

5.15

  色調及び色調安定性

(修復用セメント)

   5.9

シェードと色安定

性(修復用セメントだ

け)

IDT

表 1

歯 科 用 セ メ ン ト の 物 理
的・化学的性質

− MOD/ 追

特 性 値 を 一 覧 表 に ま

とめた。

多数の要求項目があるので,分かりや

すくした。

6.

  試 料

の採取

6

サ ン プ

リング

 IDT

7.

  試 験

方法

7.1

  試料の作製及び試験

条件

7.1.1

  試験条件

7.1.2

  練和方法

 7

試 験 方

7.1

試料の作製及び試

験条件

7.1.1

試験条件

7.1.3

練和方法

IDT

 7.2

  外観試験

7.1.2

検査の要求事項

IDT

7.3

  環境光安定性試験

(タイプ 2 のセメント) 
・歯科診療用照明器

・光源:JIS Z 8902  

7.2

環境光に対する感

MOD/

適 用 セ メ ン ト の 分 類
対象を限定。 
光源を 2 種類追加し,

選択適用可能とした。

硬化特性による分類に合わせた。

臨床及び国内事情に合わせた。

技術的差異はない。

7.4

  操作時間試験

(タイプ 1 のセメント)

− MOD/ 追

操 作 時 間 試 験 方 法 を

追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。

7.5

  硬化時間試験

(タイプ 1 のセメント)

7.3

硬化時間及び初期

硬化時間

7.3.1

硬化時間[活性

化 さ せ る 照 射 を し な
いで(タイプ I の材料
だけ)

MOD/

硬 化 時 間 の 測 定 方 法
を 温 度 測 定 方 式 に 変
更。

レジン添加型セメントに適する方法を
採用した。

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T

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(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

7.

  試 験

方法

(続き) 

7.6

  初期硬化時間試験

(タイプ 2 のセメント)

7.3.2

初 期 硬 化 時 間

[ 活 性 化 さ せ る 照 射

をしないで(タイプ I
の材料だけ)

MOD/

適 用 セ メ ン ト の 分 類
対象を限定。

硬化特性による分類に合わせた。

7.7

  被膜厚さ試験

(合着用セメント)

− MOD/ 追

皮 膜 厚 さ 試 験 方 法 を
追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。

7.8

  光硬化深度試験

(タイプ 2 のセメント)

7.4

硬化深さ IDT

7.9

  酸溶解性試験

− MOD/ 追

酸 溶 解 性 試 験 方 法 を
追加。

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。 

7.10

  酸溶解性ひ素及び鉛

含有量試験

(酸溶解性ひ素含有量は,
グ ラ ス ポ リ ア ル ケ ノエ ー
ト系以外のセメント)

− MOD/ 追

酸 溶 解 性 ひ 素 及 び 鉛
含 有 量 試 験 方 法 を 追

加。 

ISO

規格には明記されていない。次回

の ISO 規格改正時に提案する。 

7.11

  曲げ強さ試験

7.5

曲げ強さ

MOD/

試験片の作製方法を,
適 用 セ メ ン ト の 分 類
対象ごとに分けた。

説明用の図を追加。

硬化特性による分類に合わせた。

使用者の利便。

7.12

  X 線造影性試験

( 製 造 業 者 が 表 示 した 場

合)

JIS Z 4711 に規定の X 線

発生装置 
JIS K 7557  X 線用バッ
ジフィルム

7.6 X

線不透過性 MOD/ 変

試験片の作製方法を,
適 用 セ メ ン ト の 分 類

対象ごとに分けた。

JIS

に規定の X 線発生

装置及び X 線用フィ

ルムを追加。 
説明用の図を追加。

硬化特性による分類に合わせた。 
国内規格の X 線発生装置及び X 線用フ

ィルムを選択適用可能とした。 
使用者の利便。

25

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T 6609-2

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(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国際

規格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:側線又は点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

7.

  試 験

方法

(続き) 

7.13

  不透明度試験

( オ ペ ー ク 以 外 の 修復 用

セメント) 
・クランプの定義

7.7

不透明度(修復用

セメントだけ)

MOD/

器具の説明の追加。

分かりやすくした。

7.14

  色調及び色安定性試

験 
(修復用セメント)

7.8

シェードと色安定

性(修復用セメントだ
け)

IDT

8.1

  包装

 8.1

包装

IDT

8.2

  表示

i)

  その他の法定表示事項

8

包装,表

示,及び製

造 業 者 が
提 供 す べ
き情報

8.2

表示

MOD/

表示事項の追加。

法定表示事項

8.

包装,

表示及び

製造業者
の提供す
る情報

8.3

  説明書

8.3

製造業者の使用説

明書

IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT……………… 技術的差異がない。 
    ―  MOD/削除……… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    ―  MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

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