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T 6519:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 種類······························································································································· 2 

4.1 タイプ ························································································································· 2 

4.2 クラス ························································································································· 2 

5 要求事項························································································································· 2 

5.1 生体適合性 ··················································································································· 2 

5.2 デュロメータE硬さ ······································································································· 2 

5.3 ちょう(稠)度 ············································································································· 2 

5.4 細線再現性 ··················································································································· 3 

6 サンプリング ··················································································································· 3 

7 試験方法························································································································· 3 

7.1 試験条件 ······················································································································ 3 

7.2 デュロメータE硬さ ······································································································· 3 

7.3 ちょう度試験 ················································································································ 4 

7.4 細線再現性試験 ············································································································· 5 

8 包装,表示及び添付文書 ···································································································· 8 

8.1 包装 ···························································································································· 8 

8.2 表示及び添付文書 ·········································································································· 8 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9 

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(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,日本歯科材料

工業協同組合(JDMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格

を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本産業規格

である。これによって,JIS T 6519:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

なお,この規格の改正公示日から3年間はJIS T 6519:2005を適用してもよい。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

日本産業規格          JIS 

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義歯床用短期弾性裏装材 

Short-term soft lining materials for removable dentures 

序文 

この規格は,2018年に第3版として発行されたISO 10139-1を基とし,国内の実情を反映するために技

術的内容を変更して作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,既存の義歯を使用した機能印象の採得を含む,義歯床の粘膜面に短期使用する義歯床用短

期弾性裏装材(以下,裏装材という。)について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 10139-1:2018,Dentistry−Soft lining materials for removable dentures−Part 1: Materials for 

short-term use(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 6253-3 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ 

注記 対応国際規格:ISO 7619-1,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of indentation 

hardness−Part 1: Durometer method (Shore hardness) 

JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価−第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験 

JIS T 6001 歯科用医療機器の生体適合性の評価 

ISO 1942,Dentistry−Vocabulary 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,ISO 1942によるほか,次による。 

3.1 

義歯床用弾性裏装材(soft denture lining material) 

支持組織に対する負担を軽減するために,義歯床の粘膜面に接して使用する弾性材料。 

注記 弾性裏装材は,粘膜の健全な状態への回復を補助する目的で,通常,7日までの期間,義歯床

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の粘膜面に適用し,義歯を支持する口くう(腔)粘膜と接触することを意図する粘膜調整材料

として使用することが可能である。 

3.2 

短期使用(short-term use) 

60分から30日までの期間の使用。 

3.3 

機能印象の採得(functional impression taking) 

既存の可撤性補てつ(綴)装置を用いた義歯床用弾性裏装材による動的印象の採得法。 

種類 

4.1 

タイプ 

裏装材は,2時間後のデュロメータE硬さによって次のように分類する。 

なお,デュロメータE硬さは,ショアA0硬さと同じである。 

a) タイプA:軟らかい 

b) タイプB:特に軟らかい 

4.2 

クラス 

裏装材は,ちょう(稠)度によって次のように分類する。 

a) クラス1:中フロー 

b) クラス2:高フロー 

要求事項 

5.1 

生体適合性 

生体適合性については,JIS T 0993-1及びJIS T 6001によって生物学的安全性を評価する。 

5.2 

デュロメータE硬さ 

5.2.1 

2時間後のデュロメータE硬さ 

2時間後のデュロメータE硬さは,7.2によって試験したとき,3個の試験片の個々の平均が表1に適合

しなければならない。この要件を満たす試験片が2個以下の場合は,この規格に適合しない。 

表1−デュロメータE硬さ 

タイプ 

2時間後のデュロメータE硬さ 

A(軟らかい) 

30を超え50以下 

B(特に軟らかい) 

30以下 

5.2.2 

7日後のデュロメータE硬さ 

7日後の個々の平均デュロメータE硬さは,7.2によって試験したとき,60以下でなければならない。

この要件を満たす試験片が2個以下の場合は,この規格に適合しない。 

5.3 

ちょう(稠)度 

ちょう度は,7.3によって試験したとき,4個の試験片のうち3個以上が表2に規定するクラスに適合し

なければならない。この要件を満たす試験片が2個以下の場合は,この規格に適合しない。 

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表2−ちょう度測定によるフロー 

クラス 

直径(mm) 

1(中フロー) 

25以上  60未満 

2(高フロー) 

60以上100未満 

5.4 

細線再現性 

細線再現性は,機能印象の採得を標ぼう(榜)する材料にだけ適用する。細線再現性は,7.4によって試

験したとき,少なくとも75 μm(図3のラインc)が再現されなければならない。 

サンプリング 

試料は,同一ロットの製品から採取して作製する。 

試験方法 

7.1 

試験条件 

全ての試験は,特に指定がない限り,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度30 %〜70 %の環境下で行う。 

7.2 

デュロメータE硬さ 

7.2.1 

装置及び機器 

7.2.1.1 

デュロメータE硬さ計 JIS K 6253-3に規定するもの。 

7.2.1.2 

恒温水槽 精製水又は蒸留水が入っていて,37 ℃±1 ℃に保持できるもの。 

7.2.1.3 

型 平滑な金属又はプラスチック製のリングで,直径50 mm〜55 mm,厚さ8.0 mm±0.5 mmの

試験片を作製するのに適したものとする。ただし,材料の付着を防ぐために,離型剤[例えば,ポリテト

ラフルオロエチレン(PTFE)スプレー]を用いてもよい。 

7.2.1.4 

タイマ 0.1秒単位で測定可能なもの。 

7.2.1.5 

スタンド 試験片支持台と平行にデュロメータの加圧面を支持できるもの。 

7.2.2 

試験手順 

7.2.2.1 

試験片の作製 

製造業者又は製造販売業者が指定する方法によって,型を用いて試験片を3個作製する。練和開始から

15分後,型及び試験片を37 ℃±1 ℃で100 mLの水を満たした恒温水槽に2時間浸せき(漬)する。 

なお,平らな平面を得るために非粘着性のシートを用いてもよい。 

7.2.2.2 

2時間後のデュロメータE硬さ 

120分±5分浸せき後,型から試験片を取り出し,水分を軽く拭い水中から取り出し後3分以内に次のよ

うにして,デュロメータE硬さを測定する。 

a) 試験片を平らで安定した台の上に置く。 

b) スタンドを用いて,試験片の表面とデュロメータE硬さ計の接触面とが同一面であることを確認しな

がら,押針が試験片の表面に接触するまで,試験片の表面上にデュロメータE硬さ計をゆっくり下げ

る。 

c) タイマを用いて,荷重をかけてから5秒後の値を記録する。 

d) 直前の測定箇所から6 mm以上離れている箇所で,更に四つの荷重点で測定を繰り返す。全ての荷重

点は,試験片の縁から15 mm以上内側でなければならない。さらに,周縁の各荷重点は,互いに他の

荷重点から試験片の中央を中心として90°回転した位置とし,第5の荷重点は試験片の中央でなけれ

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ばならない(図1参照)。 

e) 試験片を37 ℃±1 ℃の恒温水槽に戻し,7日間保持する。 

f) 

3個の試験片について試験を行い,各試験片の5点のデュロメータE硬さの平均値を計算する。 

 1 試験片:直径50 mm〜55 mm 

2 荷重点:辺縁から15 mm以上内側で,荷重点間が6 mm以上広い間隔 
 

図1−デュロメータE硬さ試験片及び荷重点 

7.2.2.3 

7日後のデュロメータE硬さ 

最初の試験から7日後に,試験片を恒温水槽から取り出し,水分を軽く拭い水中から取り出し後3分以

内に2時間後の測定と反対側の面でのデュロメータE硬さを7.2.2.2の方法に従って測定する。 

3個の試験片について試験を行い,各試験片について5点のデュロメータE硬さの平均値を求める。 

7.3 

ちょう度試験 

7.3.1 

試験条件 

試験装置(上部のガラスプレート及びおもり)が試験前に少なくとも30分間,37 ℃±1 ℃の環境下で平

衡に達するようにする。 

7.3.2 

装置及び機器 

7.3.2.1 

チューブ又はシリンジ 例えば,ガラス又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製で,試料を

2.0 mL±0.1 mL計量することができるもの。 

7.3.2.2 

ガラス板(2枚) 100 mm×100 mmで,うち1枚の試料の上に載せるガラス板は,質量100 g±

1 g,厚さ2 mm以上のもの。 

7.3.2.3 

ポリエステル,ポリエチレン又はポリプロピレンの非可塑性シート 100 mm×100 mm,厚さ50 

μm±25 μmのもの。 

7.3.2.4 

おもり 1 000 g±5 gのもの。 

7.3.2.5 

ちょう度測定用装置 荷重を垂直にかける装置(例 図2参照)。 

7.3.2.6 

恒温器 試験に使用する器具を37 ℃±1 ℃に維持できるもの。 

7.3.2.7 

長さ測定器具 精度が0.5 mm以上のもの。 

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図2−ちょう度測定用装置の例 

7.3.3 

試験手順 

試験手順は,次による。 

a) 下側のガラス板を非可塑性シートで覆う。 

b) 製造業者又は製造販売業者の推奨する方法で試料を作製する。練和時間が範囲で示されている場合は,

この範囲の中央値を使用する。チューブ又はシリンジを使用して,練和終了後30秒±1秒後にガラス

板上の非可塑性シートの中央に試料2.0 mL±0.1 mLを置く。 

c) 製造業者又は製造販売業者が指定した口くう内挿入時間で,ガラス板及び試料を37 ℃±1 ℃の環境に

移し,試料の上側に非可塑性シート及び上側用のガラス板を載せ,全質量が1 100 g±6 gになるよう

におもりを載せ,垂直に圧縮する。製造業者又は製造販売業者が口くう内挿入時間を指定していない

場合は,120秒±5秒とする。300秒±1秒間経過後,おもり及びガラス板を取り除く。 

d) 円盤の最大径及び最小径を±0.5 mmの精度で測定し,二つの測定値の平均値を計算する。 

e) この試験を4回行う。 

7.4 

細線再現性試験 

7.4.1 

一般 

細線再現性試験は,機能印象の採得を標ぼうする材料に対してだけ実施する。 

7.4.2 

装置及び器具 

7.4.2.1 

恒温水槽 精製水又は蒸留水が入っていて,37 ℃±1 ℃に保持できるもの。 

7.4.2.2 

テストブロック及びリング型 図3及び図4に規定するもの。テストブロックは,試験に使用す

る前に超音波洗浄する。材料の付着を防ぐために,離型剤[例えば,ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)

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スプレー]を用いてもよい。 

7.4.2.3 

ガラス板又は金属板 約50 mm×50 mm,厚さ3 mm以上のもの。 

7.4.2.4 

ポリエステル,ポリエチレン又はポリプロピレンの非可塑性シート 50 mm×50 mm,厚さ50 μm

±25 μmのもの。 

7.4.2.5 

顕微鏡又は拡大鏡 拡大率が4倍〜12倍であり,低角度照明が附属するもの。 

7.4.2.6 

タイマ 0.1秒単位で測定可能なもの。 

単位 mm 

 1 ラインa 

2 ラインb 
3 ラインc 
4 ラインd1 
5 ラインd2 

注記 特に指定のない限り,寸法の許容差は±0.1 mm,表面粗さは3.2 μm以下であり,鋳造又は機械加工したオ

ーステナイトステンレス鋼である。 

注a) ラインd1及びラインd2は,ラインcと同じ幅である。 

図3−細線再現性試験用テストブロック 

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単位 mm 

 
1 切欠き部(深さ約1 mm) 

注a) 樹脂製,黄銅製又はステンレス鋼製 

図4−リング型a) 

7.4.3 

試験手順 

7.4.3.1 

試験片の作製 

試験片の作製は,次による。 

a) 試験片を作製する材料を練和する前に,テストブロック及びリング型を37 ℃±1 ℃の水槽又は恒温器

で15分以上保持する。3個の試験片を作製する。 

b) ガラス板又は金属板の下面を非可塑性シートで覆う。 

c) 練和完了後60秒以内に次のステップを行う。 

− 水槽又は恒温器からテストブロック及びリング型を取り出す。 

− テストブロックに,切欠き部を上にしてリング型を置き,試験片を作製する空隙を形成する。 

− 空隙の一方の端から(空隙よりやや多めの量の)練和物を流入して,テストブロックのラインa,b

及びcの一方の端に最初に満たすようにし,非可塑性シートで覆ったガラス板又は金属板の圧力に

よって反対側のラインの端部に流入する。 

− 非可塑性シートで覆った板でリング型の上端を圧接し,余分な材料を押し出す。 

− 練和終了後60秒後に37 ℃±1 ℃の恒温水槽に入れ,48時間保持する。 

d) 恒温水槽保持終了後,リング型から試験片を外し,精製水又は蒸留水で試験片の表面を洗浄する。清

浄な圧縮空気で水分を除去する。 

7.4.3.2 

測定手順 

試験片から水分を除去した後,直ちに顕微鏡又は拡大鏡で試験片のライン幅を観察する。ラインcがラ

インd1とラインd2との間で連続している場合,細線再現性の要求事項を満足する。 

注記 

試験片のラインとは,テストブロックの表面に刻み込まれた線が反転した隆起線である。 

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包装,表示及び添付文書 

8.1 

包装 

裏装材は,内容物を汚染せず,内容物に汚染されない密閉された直接容器で供給しなければならない。

直接容器は,輸送中及び保管中に損傷又は漏出を防ぐように包装しなければならない。外装は,直接容器

を単位とするものでもよい。 

8.2 

表示及び添付文書 

外装及び直接容器には,表3の事項を表示しなければならない。直接容器が小さく詳細を表示できない

場合は,中の印刷物に追加情報を提供していることを外装に記載しなければならない。添付文書は,包装

に添付し,表3の事項を記載しなければならない。 

表3−表示及び添付文書の記載事項 

項目
番号 

事項 

外装及び 
直接容器 

添付文書 

製品名(販売名) 

○ 

○ 

製造業者又は製造販売業者の名称及び所在地 

○ 

○ 

種類(タイプ及びクラス) 

○ 

○ 

規格の番号(JIS T 6519) 

○ 

○ 

化学的性質(例えば,アクリル系,シリコーン系) 

○ 

○ 

用途(義歯床用短期弾性裏装材であること。該当する場合,機能印象の採得に使
用してもよいこと。) 

○ 

○ 

内容量 

○ 

− 

製造番号又は製造記号 

○ 

− 

使用期限 

○ 

− 

10 

推奨する保管条件 

○ 

○ 

11 

毒性,危険性,可燃性又は刺激性に対する警告及び液体の引火点(必要な場合) 

○ 

○ 

12 

薬理成分(薬理効果を標ぼうする場合) 

○ 

○ 

13 

適応症 

− 

〇 

14 

禁忌,副作用及び他の物質との相互作用(必要な場合) 

− 

○ 

15 

練和時間,使用温度,練和比及び練和方法 

− 

○ 

16 

患者に対する裏装した義歯床の取扱方法及び推奨する清掃方法(必要な場合,禁
忌の方法も含む。) 

− 

○ 

17 

裏装した義歯床を扱う歯科医師又は歯科技工士に対する感染対策方法(必要な場
合,禁忌の方法も含む。) 

− 

○ 

18 

悪影響の可能性のある環境条件(温度,湿度,環境光など)及び廃棄方法(必要
な場合) 

− 

○ 

19 

添付文書の版 

− 

○ 

20 

その他の法定要求事項 

○ 

○ 

○:必須事項  −:任意事項 

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附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS T 6519:2020 義歯床用短期弾性裏装材 

ISO 10139-1:2018,Dentistry−Soft lining materials for removable dentures−Part 1: 
Materials for short-term use 

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

4 種類 

4.1 タイプ 
 

4.1 

ショアA0硬さ 

変更 

ショアA0硬さをデュロメータE硬
さに変更し,“デュロメータE硬さ
は,ショアA0硬さと同じである。”
を追記した。(以降同様) 

JIS T 6520と同様に,ショアA0
硬さをデュロメータE硬さに変更
した。 
ISO規格改訂時に提案する。 

5 要求事項 5.1 生体適合性 

− 

− 

追加 

生体適合性について規定した。 

ISO規格では,序文の中で推奨し
ているが,他のJISと同様に規定
とした。 

7 試験方法 7.2.1.2 恒温水槽 

精製水又は蒸留水 

7.2.1.2 

ISO 3696グレード2の
水 

変更 

“ISO 3696グレード2の水”を“精
製水又は蒸留水”に変更した。(以
降同様) 

国内で入手可能な水に変更した。
実質な差異はない。 

7.2.1.3 型 

7.2.1.3 

JISとほぼ同じ 

変更 

注記を本文へ移動した。 

許容事項を含むため。 

7.2.2.1 試験片の作
製 

7.2.2.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

注記を本文へ移動した。 

許容事項を含むため。 

7.2.2.2 2時間後のデ
ュロメータE硬さ 

7.2.2.2 
図1 

図中の荷重点の位置 

変更 

図中の“2”の荷重点の位置を内側
に変更した。 

記載ミスと思われる。図の説明文
に合わせて修正した。 
ISO規格改訂時に提案する。 

2 荷重点 

変更 

“辺縁から15 mmを超えて内側で,
6 mmより広い間隔”を“辺縁から
15 mm以上内側で,荷重点間が6 
mm以上広い間隔”に変更した。 

記載ミスと思われる。ISO規格の
7.2.2.2の記載に合わせて修正し
た。 
ISO規格改訂時に提案する。 

2

T

 6

5

1

9

2

0

2

0

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10 

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(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

7 試験方法 
(続き) 

7.3.2.5 ちょう度測
定用装置 

− 

− 

追加 

“ちょう度測定用装置 荷重を垂
直にかける装置(例 図2参照)。”
を追加した。 

利用者の利便性を考慮した。 
ISO規格改訂時に提案する。 

7.3.2.7 長さ測定器
具 

7.3.2.6 

定規 

変更 

精度“1.0 mm”を“0.5 mm以上”
に変更した。 

寸法測定は0.5 mm精度で行うた
め変更した。ISO規格改訂時に提
案する。 

図2−ちょう度測定
用装置の例 

− 

− 

追加 

ちょう度測定用装置の例の図を追
加した。 

利用者の利便性を考慮した。 

7.3.3 b) チューブ又
はシリンジ 

7.3.3 

シリンジ 

変更 

“シリンジ”を“チューブ又はシリ
ンジ”に変更した。 

記載漏れであるためISO規格改訂
時に提案する。 

7.3.3 e) 4回行う。 

7.3.3 

更に3回繰り返す。 

変更 

“更に3回繰り返す”を“4回行う”
に変更した。 

誤解しないよう明確な表現とし
た。ISO規格改訂時に提案する。 

7.4.2.2 テストブロ
ック及びリング型 

7.4.2.2 

JISとほぼ同じ 

変更 

注記を本文へ移動した。 

許容事項を含むため。 

7.4.2.5 顕微鏡又は
拡大鏡 

7.4.2.5 

顕微鏡 

変更 

“又は拡大鏡”を追加した。 

所定の倍率が確保できればよく,
顕微鏡に限定されない。ISO規格
改訂時に提案する。 

7.4.3.1 c) 非可塑性
シート 

7.4.3.1 

ポリエチレン 

変更 

“ポリエチレン”を“非可塑性シー
ト”に変更した。 

記載ミスと思われる。 
ISO規格改訂時に提案する。 

8 包装,表
示及び添付
文書 

表3の7 内容量 


表3の7 

内容量 

変更 

添付文書の表示事項から削除した。 国内では包装への表示事項である

が,添付文書の記載事項ではない。 

表3の17感染対策
方法 


表3の17 

義歯床の消毒方法 

変更 

“消毒方法”を“感染対策方法”に
変更した。 

消毒方法に限定せず,広義の感染
対策方法に変更した。 

表3の19添付文書
の版 


表3の19 

添付文書の版及び日付 

削除 

“日付”を削除した。 

添付文書のその他の法定要求事項
に含まれている事項である。 

表3の20 その他の
法定要求事項 

− 

− 

追加 

その他の法定表示事項を追加した。 法定要求事項である。 

2

T

 6

5

1

9

2

0

2

0

background image

11 

T 6519:2020  

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 10139-1:2018,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

T

 6

5

1

9

2

0

2

0