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T 6505

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科材料工業

協同組合(JDMA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS T 6505:1995 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,ISO 1563:1990, Dental alginate impression material を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS T 6505

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


T 6505

:2005

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  品質

2

4.1

  一般的性質

2

4.2

  生体適合性

2

4.3

  練和物

2

4.4

  練和時間

2

4.5

  トータル操作時間

2

4.6

  初期硬化時間

2

4.7

  石こうとの適合性

2

4.8

  永久ひずみ

2

4.9

  弾性ひずみ

2

4.10

  圧縮強さ

2

5.

  サンプリング

2

6.

  試験

2

6.1

  試験条件

2

6.2

  試験用試料の作製

2

6.3

  トータル操作時間試験

2

6.4

  初期硬化時間試験

3

6.5

  石こうとの適合性試験

4

6.6

  永久ひずみ試験

6

6.7

  弾性ひずみ試験

9

6.8

  圧縮強さ試験

10

7.

  表示

11

8.

  説明書

11

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

12


日本工業規格

JIS

 T

6505

:2005

歯科用アルギン酸塩印象材

Dental alginate impression material

序文  この規格は,1990 年に第 2 版として発行された ISO 1563,Dental alginate impression material  を元に

作成した日本工業規格であるが,

原国際規格には規定されていない規定項目

(初期硬化時間に関する記述,

判定方法及び表示項目の一部)を追加した。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。変更の一

覧表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,歯科で使うアルギン酸の可溶性塩を主成分とする粉末状及びペースト状印象

材(以下,印象材という。

)について規定する。

備考1.  印象材の種類は,粉末状及びペースト状とする。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を示す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 1563:1990

,Dental alginate impression material (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記してい

ない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0601:1982

  表面粗さ−定義及び表示

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒

JIS H 3100

  銅及び銅合金の板及び条

JIS T 0993-1

  医療機器の生物学的評価―第 1 部:評価及び試験

JIS T 6001

  歯科用医療機器の生体適合性の前臨床評価―歯科材料の試験方法

JIS T 6605

  歯科用硬質石こう(膏)

備考  ISO 6873:1998  Dental gypsum products からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

練和時間  (mixing time)  均一な練和物が得られるのに必要な練和開始からの時間。

b)

トータル操作時間  (total working time)  練和開始から硬化の始まりまでの経過時間。

c)

硬化時間  (setting time)  練和の開始から印象を取り外すために必要とされる弾性に到達するまでの


2

T 6505

:2005

時間。

4.

品質

4.1

一般的性質  粉末及びペーストは,目視で試験したとき,均一で異物を含んでいてはならない。ま

た,製造業者が指定する方法で使用したとき,口くう(腔)内の印象採得及び歯科用模型作成に適するも

のでなければならない。

4.2

生体適合性  生体適合性については,JIS T 0993-1 及び JIS T 6001 によって生物学的安全性を評価す

る。

4.3

練和物  製造業者が指定する方法によって練和された材料は,目視で試験したとき,均質で,かつ,

表面が滑らかで,塊及び/又は粒があってはならない。

4.4

練和時間  製造業者が指定する練和時間は,1 分以上であってはならない。

4.5

トータル操作時間  平均針入値は,6.3 によって試験したとき,製造業者が表示するトータル操作時

間において,0.25 mm を超えてはならない。

4.6

初期硬化時間  初期硬化時間は,6.4 によって試験したとき,1 分以上 5 分以内でなければならない。

4.7

石こうとの適合性  印象材は,6.5 によって試験したとき,製造業者が指定する硬化した石こう模型

からきれいに分離し,かつ,模型に滑らかな面を与えなければならない。また,石こう模型の細線は,幅

50

µm の細線が中断することなく,再現されなければならない。

4.8

永久ひずみ  永久ひずみは,6.6 によって試験したとき,5 %以内でなければならない。

4.9

弾性ひずみ  弾性ひずみは,6.7 によって試験したとき,5 %以下,また,20 %以上であってはなら

ない。

4.10

圧縮強さ  圧縮強さは,6.8 によって試験したとき,0.35 MPa 以上でなければならない。

5.

サンプリング  試験材料は,同一の製造番号のものを用い,すべての試験用試料を作るのに十分な量

(約 750 g)を準備する。

6.

試験

6.1

試験条件  試験は,すべて温度 23±2  ℃,相対湿度 (50±10) %の環境で行い,別に規定されなけれ

ば,試験材料及び試験装置は,10  時間以上この試験条件下の状態に調整されているものとする。また,練

和に用いる蒸留水又は脱イオン水は,製造業者が指定する温度又は 23±1  ℃で使用しなければならない。

6.2

試験用試料の作製  試験用試料は,製造業者が指定する比率及び練和方法によって作製しなければ

ならない。

6.3

トータル操作時間試験

6.3.1

試験器具  試験器具は,次による。

a)

針入試験機  プランジャは,質量 50±1 g で,ダイヤルゲージのスピンドルは少なくとも 25 mm 可動

できるもの(

図 参照)。

b)

ダイヤルゲージ  0.01 mm の精度で計測できるダイヤルゲージ。

c)

金属リング  内径 30±0.2 mm,高さ 16±0.1 mm の金属リング(図 参照)。

備考  黄銅製リングを使用する場合には,リング内面を非反応性の油脂で被覆する。

d)

ガラス板  リングを載せるのに十分な大きさをもつもの。

6.3.2

試験方法  試験方法は,次による。


3

T 6505

:2005

a)

針入試験機のベース上にガラス板を置き,プランジャの先端をガラス板に接触させる。

b)

ダイヤルゲージの目盛を読み,読取値を とする。その後,プランジャを持ち上げ固定する。

c)

プランジャの下のガラス板上の中心にリングを置き,製造業者が指定する方法で練和した印象材を満

たし,表面を平らにする。

d)

プランジャを印象材の表面に接触させ,その位置に固定用ねじで固定する。

e)

製造業者が指定するトータル操作時間の終了 5 秒前に,固定用ねじを外す。

f) 10

秒経過後,プランジャを固定用ねじで固定し,ダイヤルゲージの目盛を読み,読取値を とする。

g)

読取値 と との差を mm 表示で計算する。

h)

トータル操作時間試験は,3 個の試料について測定し,その平均値を求める。

6.4

初期硬化時間試験

6.4.1

試験器具  試験器具は,次による。

a)

金属リング  内径 30±0.2 mm,高さ 16±0.1 mm の金属リング(図 参照)。

b)

メタクリル酸メチル重合体テスト棒  直径 6 mm,長さ 100 mm。

c)

ガラス板  リングを載せるのに十分な大きさをもつもの。

6.4.2

試験方法  試験方法は,次による。

a)

製造業者が指定する方法で練和した印象材をガラス板上に置いた金属リングに満たし,表面を平らに

する。

b)

平たんに研磨したメタクリル酸メチル重合体テスト棒の一端を試料の露出した面に 10 秒おきに繰り

返して接触させ,直ちに引き上げる。練和を開始したときから,試料が棒の先端に付着しなくなるま

での時間を測定する。

c)

初期硬化時間試験は,3 個の試料について測定し,その平均値を求める。


4

T 6505

:2005

単位  mm

備考  ダイヤルゲージは,0.01 mm の精度をもつものとする。 

  1  針入試験機

単位  mm

  2  金属リング

6.5

石こうとの適合性試験

6.5.1

試験器具  試験器具は,次による。

a)

石こうとの適合性試験用器具  (図 参照)

1)

テストブロックは,JIS G 4303 に規定する SUS 316 又は印象材に侵されない材料で作製する。

2)

リング型は,JIS H 3100 に規定する C2600∼C4640 又はプラスチックなどの印象材に侵されない材

料で作製する。

3)

スリット型は,JIS H 3100 に規定する C2600∼C4640 又は合成ゴムなどの石こうに侵されない材料

①:プランジャ

②:ダイヤルゲージ

③:スピンドル

④:固定用ねじ


5

T 6505

:2005

で作製する。

4)

細線面は,JIS B 0601:1982 に規定する表面粗さ 0.1

µmRa 以下で,かつ,きずがないものとする。

5)

その他の表面は,表面粗さ 0.4

µmRa 以下とする。

b)

恒温器  35±2  ℃に保つことができるもの。

c)

保湿箱  高湿度雰囲気を保つことができるもの。

d)

金属又はガラスの平板  リング型を完全に覆う大きさをもつもの。

e)

おもり  10 N の荷重。

f)

恒温水槽  35±1  ℃に保つことができるもの。

g)

拡大鏡  4∼12  倍に拡大できるもの。

h)

石こう  JIS T 6605 に適合するもの。

6.5.2

試験方法  試験方法は,次による。

a)

テストブロックは,使用前に溶剤で清掃し,テストブロック及びリング型は,恒温器中で 35±2  ℃の

恒温にする。テストブロックに印象材が接着する場合には,あらかじめ適切な分離材を塗布しておく。

b)

平板上にリング型を置き,この中に製造業者が指定する方法で練和した印象材をやや多めに入れ,製

造業者が指定するトータル操作時間の終了 20 秒前に,テストブロックをその中心に合わせて印象材に

押し込む。

c)

直ちに全体を 35±1  ℃に保たれた恒温水槽内に入れ,10 N の荷重を加える。

d)

製造業者が表示する硬化時間が経過してから 3 分後に全体を恒温水槽から取り出し,リング型を平板

と一緒にテストブロックから分離する。

e)

水で印象材の表面をすすぐか,又は製造業者が指定する方法で処理し,余分な液を振り払う。

f)

JIS T 6605

に適合した石こうを製造業者が指定する方法で練和して石こう泥を用意する。

g)

リング型にスリット型を置き,テストブロックから分離してから 2 分以内に石こう泥を機械的振動を

与えて注ぐ。

h)

石こう泥を注入したリング型とスリット型とを温度 23±2  ℃の保湿箱中に石こうの硬化時間に 30 分

を加えた時間置いた後,石こう模型を含むスリット型をリング型から分離する。

i)

低角度の照明下で 4∼12 倍に拡大して石こう模型を観察し,交線間 25 mm の全長にわたって 50

µm ラ

インが完全に再現されているかどうかを記録する。

j)

石こうとの適合性試験は,3 個の試験片について行い,2 個以上が 4.7 に適合すれば合格とする。すべ

ての試験片が 4.7 に適合しないときは,不合格とする。1 個だけ 4.7 に適合するときは,再度試験を行

って,3 個すべてが 4.7 に適合すれば合格とする。


6

T 6505

:2005

単位 mm,許容差:±0.1 mm

(特に指定があるものを除く。

細線面の粗さ  (Ra):0.1

µm 以下

他の面粗さ  (Ra):0.4

µm 以下

  3  石こうとの適合性試験用器具

6.6

永久ひずみ試験

6.6.1

試験器具  試験器具は,次による。

a)

永久ひずみ試験機  (図 又は図 参照)

b)

金属割型  内径 12.5±0.05 mm,外径 20.5 mm,高さ 20±0.2 mm の金属割型(図 参照)。

a)

  テストブロック

b)

  リング型

c)

  スリット型


7

T 6505

:2005

c)

金属割型固定リング  内径 20.5 mm,外径 25 mm,高さ 19±0.5 mm のステンレス鋼製又は黄銅製金属

リングで金属割型を固定できるもの(

図 参照)。

d)

ガラス板  50×50×3 mm の大きさのガラス板 2 枚。

e)

ガラス板  15×15×2 mm の大きさのガラス板。

f)

恒温水槽  35±1  ℃に保つことができるもの。

g)  C

−クランプ  開口能力が 30 mm 以上あるもの。

h)

ダイヤルゲージ  JIS B 7503 に適合した 0.01 mm の精度で計測できるダイヤルゲージ。

6.6.2

試験片の作製  金属割型固定リングを 50×50×3 mm のガラス板上に置き,製造業者が指定する方

法で練和した印象材をリングの内容の半量よりやや多めに入れ,その中に金属割型をガラス板に達するま

で押し込み,上面にあふれた試料を除くためもう 1 枚のガラス板を圧接する。内部金属割型とガラス板を

C

−クランプで固定し,練和終了 30 秒後に 35±1  ℃に保たれた水槽に入れ,製造業者が表示する硬化時間

が経過してから水槽から取り出し,硬化した印象材を,余剰分を除去した後に,金属割型から抜き取り,

これを試験片とする。

6.6.3

試験方法  試験方法は,次による。

a)  6.6.2

によって作製された試験片を永久ひずみ試験機の台上に置く。

b) 15

×15×2 mm のガラス板を試験片の上に置き,水槽から取り出してから 45 秒後に,ダイヤルゲージ

の測定子をそのガラス板に接触させる。

なお,ダイヤルゲージの測定子によって生じる力は,0.6±0.1 N でなければならない。

c)

ダイヤルゲージの測定子をガラス板に接触させてから 10 秒後の目盛を読み,これを とする。

d)  A

を読んだ 5 秒後に試験片を 1 秒以内に 16±0.1 mm の高さ(20 %ひずみ)にまで変形させ,5±0.5

秒間保持した後,離して 25 秒間おく。次に,ダイヤルゲージの測定子をガラス板に接触させ,その

10

秒後に再度目盛を読み,この値を とする。

e)

永久ひずみは,次の式によって求める。

100

20

×

=

B

A

D

ここに,

  D

永久ひずみ

 (%)

A

 20 %

ひずみをかける前の目盛の読み

B

 20 %

ひずみを取り除いた後の目盛の読み

20

型の高さ

 (mm)

f

)

永久ひずみ試験は,

5

個の試験片について行い,

4

個以上が 4.8 に適合する場合には,合格とする。

1

個又は

2

個だけが 4.8 に適合する場合には,不合格とする。

3

個の試験片が 4.8 に適合する場合には,

再試験を行って,

5

個すべてが 4.8 に適合する場合には,合格とする。

参考

永久ひずみ試験の手順を図示すると,次のようになる。

10

0.6

±0.1 N

0.6

±0.1 N

20 %

ひずみ

ガラス板だけの荷重

25

5

5

10


8

T 6505

:2005

備考1.  ダイヤルゲージは,JIS B 7503 の規定に適合したものとする。

2.

プランジャは,試験片に 20 %のひずみを与えることができるものとする。 

  4  永久ひずみ試験機

単位  mm

  5  永久ひずみ試験機

A

  プランジャ

B

  ダイヤルゲージ

C

  試験片

D

  ラチェット


9

T 6505

:2005

単位  mm

備考  内側リングと外側リングとは,はめ合わせできる寸法とする 

  6  固定リング付き割型

6.7

弾性ひずみ試験

6.7.1

試験器具  試験器具は,次による。

a

)

弾性ひずみ試験機  (図 参照)

b

)

金属割型  内径

12.5

±

0.05 mm

,外径

20.5 mm

,高さ

 20

±

0.2 mm

の金属割型(

図 参照)。

c

)

金属割型固定リング  内径

20.5 mm

,外径

25 mm

,高さ

19

±

0.5 mm

のステンレス鋼製又は黄銅製金属

リングで金属割型を固定できるもの(

図 参照)。

d

)

ガラス板

50

×

50

×

3 mm

の大きさのガラス板

2

枚。

e

)

恒温水槽

35

±

1

℃に保つことができるもの。

f

)

C

−クランプ  開口能力が

30 mm

以上あるもの。

g

)

ダイヤルゲージ  JIS B 7503 に適合した

0.01 mm

の精度で測定できるダイヤルゲージ。

6.7.2

試験片の作製  試験片の作製は,6.6.2 による。

6.7.3

試験方法  試験方法は,次による。

a

)

6.6.2

によって作製された試験片を弾性ひずみ試験機に移し,水槽から取り出してから,

60

秒後に

1.22

±

0.1 N

の荷重を加え,

30

秒経過したとき,ダイヤルゲージの目盛を読み,これを

C

とする。

b

) 1.22

±

0.1 N

の荷重を加え始めたときから

60

秒経過したとき,総荷重が

12.25

±

0.1 N

となるように荷

重を

10

秒間かけて静かに追加し,

12.25

±

0.1 N

の総荷重を加え始めたときから

30

秒経過したとき,

再びダイヤルゲージの目盛を読み,これを

D

とする。

c

)

弾性ひずみは,次の式によって求める。

100

20

×

=

D

C

S

外側リング

内側リング


10

T 6505

:2005

ここに,

S

弾性ひずみ

 (%)

C

追加荷重をかける前の目盛の読み

D

追加荷重をかけた後の目盛の読み

20

型の高さ

 (mm)

d

)

弾性ひずみ試験は,

5

個の試験片について行い,

4

個以上が 4.9 に適合する場合には,合格とする。

1

個又は

2

個だけが 4.9 に適合する場合には,不合格とする。

3

個の試験片が 4.9 に適合する場合には,

再試験を行って,

5

個すべてが 4.9 に適合する場合には,合格とする。

参考

弾性ひずみ試験の手順を図示すると次のようになる。

備考1.  プランジャの総荷重は,1.22±0.1 N とする。

2.

ダイヤルゲージは,JIS B 7503 に適合したものとする。 

  7  弾性ひずみ試験機

6.8

圧縮強さ試験

6.8.1

試験器具  試験器具は,次による。

a

)

圧縮試験機  試験機は連続的に

100

±

20 N/min

の割合で荷重を加えることができ,

1 N

の精度で荷重

1.22

±0.1 N

11.03 N

10

秒間かけて

荷重を加える

20

30

30


11

T 6505

:2005

を記録できるもの。

b

)

金属割型  内径

12.5

±

0.05 mm

,外径

20.5 mm

,高さ

20

±

0.2 mm

の金属割型(

図 参照)。

c

)

金属割型固定リング  内径

20.5 mm

,外径

25 mm

,高さ

19

±

0.5 mm

のステンレス鋼製又は黄銅製金属

リングで金属割型を固定できるもの(

図 参照)。

d

)

ガラス板

50

×

50

×

3 mm

の大きさのガラス板

2

枚。

e

)

恒温水槽

35

±

1

℃に保つことができるもの。

f

)

C

−クランプ  開口能力が

30 mm

以上あるもの。

g

)

ボンド紙

6.8.2

試験片の作製  試験片の作製は,6.6.2 による。

6.8.3

試験方法  試験方法は,次による。

a

)

6.6.2

によって作製された試験片の上下をボンド紙片で挟み,圧縮強さ試験機に置く。

b

)

水槽から取り出してから,

60

秒後に試験片に連続的にできるだけ均一に

100

±

20 N/min

の割合で記録

紙上に最初の明らかな破断が観察できるまで力を加え,破断したときの力を求める。

c

)

圧縮強さは,次の式によって求める。

2

4

d

F

K

π

=

ここに,  K: 圧縮強さ (MPa) 

F

: 破断したときの力 (N)

d

: 試験片の直径 (mm)

d

)

圧縮強さは,5 個の試験片について行い,4 個以上が 4.10 に適合する場合には,合格とする。1 個又は

2

個だけが 4.10 に適合する場合には,不合格とする。3 個の試験片が 4.10 に適合する場合には,再試

験を行って,5 個すべてが 4.10 に適合する場合には,合格とする。

7.

表示  印象材の包装には,次の事項を表示しなければならない。

a

)

製品名

b

)

種類

c

)

硬化時間

d

)

使用期限及び保管条件

e

)

質量(g 又は kg)

f

)

製造業者名及び所在地

g

)

製造番号又は製造記号

h

)

その他の法定表示事項

8.

説明書  印象材には,次の事項を記載した説明書を表示又は添付しなければならない。

a

)

練和条件及び練和方法

b

)

練和時間,トータル操作時間及び硬化時間

c

)

使用する石こうの種類

d

)

使用上の注意事項


12

T 6505

:2005

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS T 6505

:2005  歯科用アルギン酸塩印象材

ISO 1563

:1990,歯科用アルジネート印象材

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)

国際
規格
番号

項目
番号

内容

項目ごと 
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

1. 

適用

範囲 

歯科で使うアルギン酸の可溶性
塩を主成分とする粉末状及びペ
ースト状印象材について規定。

ISO 

1563 

1

歯と組織の口くう印象採得
を行うため歯科において使
用する歯科用アルジネート

印象材について規定。

MOD/

追加

JIS

は,ISO 規格の規定内

容にペースト状を追記。

従来より JIS では,粉末状とペ
ースト状の 2 種類がある。

ISO 1563

の見直しの際,ペース

ト状印象材の提案を検討する。

2. 

引用

規格 

JIS B 0601

JIS B 7503

JIS G 4303

JIS H 3100

JIS T 0993-1

JIS T 6001

JIS T 6605

2

ISO 6873:1983

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

IDT

JIS

を追記

規格利用者の利便性を考慮し

た。

3. 

定義 

・練和時間 
・トータル操作時間

・硬化時間

3

JIS

に同じ IDT

4. 

品質

4.1

一般

的性質 

粉末及びペーストは,均一で異

物を含んでいてはならない。ま
た,口くう(腔)内の印象採得
及び歯科用模型作成に適するも

のでなければならない。

4

4.1

粉末は均一で異物を含んで

はならない。

MOD/

追加

JIS

は,ISO 規格の規定内

容にペースト状を追記。

ISO

規格は,粉末状だけ規定し

ているが,JIS は,粉末状とペ

ースト状の 2 種類がある。

4.2

生体適 
合性 

JIS T 0993-1

及び JIS T 6001 

よって生物学的安全性を評価す
る。

 4.2

口くう粘膜に刺激を与える

ことなく,人間に対し,害
を与えるに十分な量の成分
を含んではならない。

IDT

ISO

規格は,必要なら ISO 

7405

を推奨。

12

T

 6505


2005


13

T 6505

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

項目

番号

内容

項目ごと

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

4.3

練和物 

練和された材料は,均質で,か
つ,表面が滑らかで,塊及び/

又は粒があってはならない。

 4.3

JIS

に同じ IDT

4.4

練和 
時間 

60

秒(1 分)以上であってはな

らない。

 4.4

JIS

に同じ IDT

4.5

トータ 
ル操作

時間 

平均針入値は,0.25 mm を超えて
はならない。

 4.5

JIS

に同じ IDT

4.6

初期硬 
化時間 

1

分以上 5 分以内

 MOD/

追加

JIS

を新たに規定した。

現行 JIS のゲル化時間に相当す

る規定であり,日本では一般的
な概念として慣れがある。

4.7

石こう 
との適 
合性 

硬化した石こう模型からきれい

に分離し,模型に滑らかな面を
与えなければならない。また,
幅 50

µm の細線が再現されなけ

ばならない。

 4.6

JIS

に同じ MOD/変更

ISO

規格は,石こうとの適

合性及び細部再現性

ISO/DIS 4823

:歯科−弾性印象

材では,石こうとの適合性と細
部再現性を分けて規定してお
り,内容的にこれに整合させ

た。

4.8

永久ひ 
ずみ 

5 %

以下

 4.7

変形からの回復として規定

    最低 95 %

MOD/

変更

JIS

の永久ひずみと ISO 

格 の 変 形 か ら の 回 復 は 同
じ。

日本で一般的に使用されてい

る表現に合わせた。

4.9

弾性ひ 
ずみ 

5 %

以下,また,20 %以上であっ

てはならない。

 4.8

JIS

に同じ IDT

4.10

圧縮強

0.35 MPa

以上

 4.9

JIS

に同じ IDT

13

T

 6505


2005


14

T 6505

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項目ごと

の評価

技術的差異の内容

5.

サンプ

リング 

試験材料は,同一製造番号のも
のを用い,750 g の試験用試料を

作るのに十分な量を準備する。

5

JIS

に同じ IDT

6. 

試験

6.1

試験条 

温度  23±2  ℃ 
相対湿度 (50±10) % 
試験材料及び試験装置は,10 時

間以上この条件下で調整する。
練和に用いる蒸留水又は非イオ
ン水は,製造業者が指定する温

度又は 23±1  ℃で使用する。

6

6.1

JIS

に同じ

IDT

6.2

試験用 
試料の 
作製 

製造業者が指定する比率及び練

和方法によって作製する。

 6.1

試験片は,規定された練和

方法及び比率を用いてアル
ジネート粉末と水を練和し
て作製する。

MOD/

削除

JIS

は,アルジネート粉末

と水を練和するという言葉
を削除した。

JIS

は,粉末状とペースト状の

2

種類がある。

 6.2

目視試験 MOD/削除

JIS

は,品質の箇所に規定

した。

JIS

の記載方法に従った。

6.3

トータ 
ル操作

時間試 

・試験器具 
・試験方法

 6.3

・装置及び器具 
・テスト手順 
・結果の表し方

IDT

JIS

の結果の表し方は,試

験方法の中に規定。

6.4

初期硬 
化時間

試験 

・試験器具 
・試験方法

 MOD/

追加

初期硬化時間試験を追加。

JIS

は,新たに初期硬化時間試

験を規定した。

14

T

 6505


2005


15

T 6505

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項目ごと

の評価

技術的差異の内容

6.5

石こう

との適 
合性試 

・試験器具 
・試験方法

 6.4

・装置及び器具 
・テスト手順

・テストの観察 
・結果の表し方

MOD/

追加

JIS

のテストの観察及び結

果の表し方は,試験方法の

中に規定し,試験用型の材
質については,JIS の引用
で具体的に規定。

規格利用者の利便性を考慮し
た。

6.6

永久ひ

ずみ試 

・試験器具 
・試験片の作製

・試験方法

 6.5

・装置及び器具 
・試験片の作製

・テスト手順 
・結果の表し方

MOD/

追加

MOD/

選択

JIS

の結果の表し方は,試

験方法の中に規定し,ダイ

ヤルゲージの JIS を追記。
試験機は,ISO 方式と従来
の JIS 方式を併記。

規格利用者の利便性を考慮し
た。

6.7

弾性ひ

ずみ試 

・試験器具 
・試験片の作製

・試験方法

 6.6

・装置及び器具 
・試験片の作製

・テスト手順 
・結果の表し方

MOD/

追加

JIS

の結果の表し方は,試

験方法の中に規定し,ダイ

ヤルゲージの JIS を追記。

規格利用者の利便性を考慮し
た。

6.8

圧縮強 
さ試験 

・試験器具 
・試験片の作製 
・試験方法

 6.7

・装置及び器具 
・試験片の作製 
・テスト手順

・結果の表し方

IDT

JIS

の結果の表し方は,試

験方法の中に規定。

15

T

 6505


2005


16

T 6505

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)

国際
規格
番号

項目 
番号

内容

項目ごと 
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

7. 

表示 

a)

製品名

b)

種類

c)

硬化時間

d)

使用期限及び保管条件

e)

質量(g 又は kg)

f)

製造業者名及び所在地

g)

製造番号又は製造記号

h)

他の法定表示事項

8

8.1

8.2

包装及び表示 
包装 
表示

8.2.1

  外装

a)

製造業者の名称及び製

品名

b)

硬化時間

c)

保管条件

d)

使用期限

8.2.2

  直接容器

a)

製造業者の名称及び製

品名

b)

硬化時間

c)

保管条件

d)

使用期限

e)

質量(g 又は kg)

f)

バッチナンバー

8.2.3

  事前計量単位包装

a)

製造業者の名称及び製

品名

b)

硬化時間

c)

保管条件

d)

使用期限

e)

質量(g 又は kg)

f)

バッチナンバー

MOD/

追加

JIS

に 法 定 表 示 事 項 を 追

記。

薬事法第 63 条及び 63 条 2 のた
め JIS として規定する必要があ
る。

16

T

 6505


2005


17

T 6505

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は実線の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項目ごと

の評価

技術的差異の内容

8. 

説明

a)

練和条件及び練和方法

b)

練和時間

    トータル操作時間 
    硬化時間

c)

使用する石こうの種類

d)

使用上の注意事項

7 a)

材料の前処理に関する

インフォメーション

b)

水/粉の比率。粉は g,

水は g あるいは mL。

c)

練和時間

d)

トータル操作時間

e)

硬化時間

f)

硬化時間のインフォメ

ーション

g)

温度及び水の硬度の影

響についてのインフォメ

ーション

h)

印象採得前の口くう内

の清掃

i)

使用する石こうの種類

j)

材料の保管方法

MOD/

追加

JIS

は,ISO 規格の規定内

容に使用上の注意事項を追

記。

規格利用者の利便性を考慮し
た。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.

項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT……………… 技術的差異がない。 
    ―  MOD/削除……… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    ―  MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。 
    ―  MOD/選択……… 国際規格の規定内容と別の選択肢がある。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。 

17

T

 6505


2005