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T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  水の供給に対する要求事項 

3

4.1

  一般

3

4.2

  歯科用ユニット内の処置水システムに用いる材料 

4

4.3

  上水道を用いるシステムの逆流防止 

4

4.4

  スピットン 

4

4.5

  水流ベンチュリ

4

4.6

  粒子フィルタ 

4

4.7

  ボトル給水システムによる流入水又は流入溶液の供給

5

4.8

  引込み

5

4.9

  水消毒システム

5

5

  エアーの供給に対する要求事項

5

5.1

  一般

5

5.2

  粒子フィルタ 

5

5.3

  除菌用エアフィルタ

5

6

  試験

5

6.1

  スピットン 

5

6.2

  水流ベンチュリ

5

6.3

  上水道を用いるシステム 

5

6.4

  処置水又は処置用水を供給するボトル給水システム 

5

6.5

  引込み

5

6.6

  粒子フィルタ 

6

6.7

  除菌用エアフィルタ

6

6.8

  水消毒システム

6

7

  添付文書

6


T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本歯科器械工業協同組合(JDMMA)及び社

団法人日本歯科医師会(JDA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 T

5702

:2009

 (ISO

7494-2

:2003

)

歯科用ユニット−水及びエアーの供給

Dental units-Water and air supply

序文 

この規格は,2003 年に第 1 版として発行された ISO 7494-2 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構

成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,歯科用ユニットから供給される水及び圧縮空気(以下,エアーという。

)の品質の適切性を

保証するために,歯科用ユニット内のエアー及び水供給システムの材料,設計及び構成に対する要求事項

及び試験方法について規定する。また,歯科用ユニットの水供給システムへの,口くう(腔)液引込みを

防止するための規定も含む。

この規格は,歯科用ユニット内の有害な微生物(例えば,バクテリア,ウイルス)の汚染及び/又は増

殖の防止については扱わない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 7494-2:2003

,Dentistry−Dental units−Part 2: Water and air supply (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS T 5701

  歯科用ユニット−一般的要求事項及び試験方法

注記  対応国際規格:ISO 7494:1996,Dental units (MOD)

ISO 11144:1995

,Dental equipment−Connections for supply and waste lines

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

処置水 (procedural water) 

歯科用ユニットから供給され,口くう(腔)内で用いる歯科器具用の水。

例  ハンドピース冷却水,シリンジ水,スケーラ冷却水又は口くう(腔)内すすぎ水。


2

T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

3.2 

非処置水 (non-procedural water) 

歯科用ユニットから供給されるが,口くう(腔)内では用いない水。

例  スピットンすすぎ用水又は排だ(唾)吸引用供給水

3.3 

流入水 (incoming water) 

歯科用ユニットへ供給される,処置水又は非処置水。

3.4 

流入溶液 (incoming solution) 

処置水の水質を改善若しくは維持するため,又はその他の理由のため,流入水に添加して,若しくは流

入水に代えて,製造販売業者が用いることを推奨した物質の溶液。

注記  その他の理由として,切削バー用冷却水,口くう(腔)用薬液などがある。

3.5 

ボトル給水システム  (bottled water system) 

設置場所の上水道からの流入水とは切り離された容器から,処置水又は流入溶液を供給する給水システ

ム。

3.6 

流出水 (outgoing water) 

歯科用ユニットから出ていく水。

3.7 

流出溶液 (outgoing solution) 

歯科用ユニットから出ていく流入水に添加して,又は流入水に代えて,製造販売業者が用いることを推

奨した物質の溶液。

3.8 

引込み (retraction) 

逆流によって,水,エアー及び/又はその他の媒質が,歯科用ユニット又は歯科用器具の中へ再度入る

こと。

例  引込みは,例えば,器具が停止している間の一時的な動的圧力変動によって生じることがある。

3.9 

逆流 (backflow) 

歯科用ユニットを通じて上水道へ戻る,水,エアー及び/又はその他の媒質の流れ。

3.10 

廃水 (wastewater) 

歯科診療によって生じた排水システムへ放出される流出溶液。

注記  廃水は,例えば,スピットン,排だ(唾)器,水分離器,アマルガム分離器などから排水され

る。

3.11 

流入水接続箇所  (incoming-water connection point) 

上水道へ接続するための,歯科用ユニットの接続箇所。


3

T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

3.12 

廃水接続箇所 (wastewater connection point) 

廃水が通る,排水システムへ放出される接続箇所。

3.13 

流入エアー (incoming air) 

歯科用ユニットへ供給されるエアー。

3.14 

流入エアー接続箇所  (incoming-air connection point) 

コンプレッサへ接続するための,歯科用ユニットの接続箇所。

3.15 

逆流防止機構 (backflow-prevention device) 

逆流を防止する機構。

例  逆流防止弁又はエアギャップ

3.16 

吸引管路又は廃水管路の洗浄システム  (cleaning system for suction or wastewater lines) 

フラッシングのために,処置水供給管路を吸引管又は廃水管へ接続する方法で組み立てられた,吸引管

路又は廃水管路を洗浄するシステム。

3.17 

スピットンすすぎ用水 (rinse water) 

スピットン洗浄用の水。

3.18 

あふれ出しレベル (spill-over level) 

スピットンの縁から水又は流入溶液があふれ出る最高許容レベル。

3.19 

水流ベンチュリ (water venturi) 

水流を用いて負圧を発生する装置。

3.20 

水消毒システム (water-disinfection system) 

水又は流入溶液 1mL 当たりの,バクテリアのコロニー生成数を減少させるためのシステム。

3.21 

除菌用フィルタ (antibacterial filter) 

処置水又はエアー中のバクテリアを捕獲及び減少させるためのフィルタ。

3.22 

歯科用エアー (dental air) 

患者口くう(腔)内における歯科処置のために用いる歯科診療室内の空気。

注記  この空気は,麻酔用又は外科用(例えば,内視鏡検査)に用いる医科用空気と異なる。

水の供給に対する要求事項 

4.1 

一般 

すべての水配管接続は,ISO 11144 に適合しなければならない。歯科用ユニットにおける水配管接続例


4

T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

図 に示す。

4.2 

歯科用ユニット内の処置水システムに用いる材料 

歯科用ユニットは,処置水若しくは流入溶液と接触する,又は接触する可能性がある材料が,その処置

水若しくは流入溶液の品質に悪影響を与えないように,設計及び構成されなければならない。

処置水又は流入溶液管路の構成には,

可能な場合,水道法などに適合した材料を用いなければならない。

水管路内に用いる材料は,該当する場合,それらが準拠している規格とともに,一覧表へ記載しなけれ

ばならない。箇条 によって試験を行う。

1

ボトル給水システムから供給される
流入水又は流入溶液

2

スピットンからの廃水出口

3

スピットン用の非処置水

4

歯科用ユニット内の廃水管路

5

コップ給水用の処置水

6

歯科器具用の処置水

7

歯科器具用のエアー

8

吸引装置からの水出口

9

廃水接続箇所

10  廃水管路 
11  流入エアー接続箇所 
12  流入エアー 
13  上水道からの流入水 
14  流入水接続箇所

図 1−歯科用ユニットにおける水及びエアーの接続例 

4.3 

上水道を用いるシステムの逆流防止 

吸引管路又は廃水管路の洗浄及び水消毒システムのために,歯科用ユニット(例えば,歯科器具用,コ

ップ給水用)の処置水として上水道を用いるシステムは,上水道との接続箇所に逆流防止機構を備えてい

るか,20 mm 以上のエアギャップを備えていなければならない。6.3 によって試験を行う。

4.4 

スピットン 

スピットンすすぎ用水の流出口と,排水口が詰まっているスピットンのあふれ出しレベルとの間のエア

ギャップの距離は,20 mm 以上なければならない。6.1 によって試験を行う。

4.5 

水流ベンチュリ 

だ(唾)液及び廃水の吸引に用いる水流ベンチュリは,水流ベンチュリ機構の接続箇所に,追加の逆流

防止機構が備えられていない場合には,用いてはならない。6.2 によって試験を行う。

4.6 

粒子フィルタ 

ボトル給水システムを除き,上水道からの固形粒子の侵入を防止するため,歯科用ユニットの流入水接

続箇所には,有効メッシュ寸法が 90 μm 以下の粒子フィルタを,少なくとも一つ備えていなければならな

い。6.6 によって試験を行う。


5

T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

4.7 

ボトル給水システムによる流入水又は流入溶液の供給 

このシステムは,上水道から完全に分離されているか,又は上水道との接続箇所において逆流防止機構

を備えていなければならない。6.4 によって試験を行う。

4.8 

引込み 

処置水又は流入溶液の引込み量は,40 mm

3

 (=0.04 mL)を超えてはならない。6.5 によって試験を行う。

4.9 

水消毒システム 

水消毒システムは,上水道から完全に分離されているか,又は上水道との接続箇所に逆流防止機構を備

えていなければならない。

水消毒システムが歯科用ユニットに組み込まれている場合には,6.8 によって試験を行う。

エアーの供給に対する要求事項 

5.1 

一般 

すべてのエアー配管接続箇所は,ISO 11144 に適合しなければならない。歯科用ユニットにおけるエア

ー配管接続例を,

図 に示す。

5.2 

粒子フィルタ 

歯科用ユニットの流入エアー接続箇所には,有効メッシュ寸法が 25 μm 以下の粒子フィルタを備えてい

なければならない。6.6 によって試験を行う。

5.3 

除菌用エアフィルタ 

歯科用ユニットに除菌用エアフィルタが備えられている場合には,6.7 及び 7 e)によって試験を行う。

試験 

6.1 

スピットン 

すすぎ水が廃水のあふれ出しレベルを上回っているかを,目視検査によって確認する。その後,測定器

でエアギャップの距離を測定する。

6.2 

水流ベンチュリ 

水流ベンチュリ機構との接続箇所に逆流防止機構が備えられているかを,目視検査によって確認する。

6.3 

上水道を用いるシステム 

上水道との接続箇所に逆流防止機構又はエアギャップが備えられているかを,目視検査によって確認す

る。その後,測定器でエアギャップの距離を測定する。

6.4 

処置水又は処置用水を供給するボトル給水システム 

上水道からボトル給水システムが分離されているかを,目視検査によって確認する。分離されていない

場合には,上水道との接続箇所に逆流防止機構が備えられているかを,目視検査によって確認する。

6.5 

引込み 

引込みの程度を測定するため,

ハンドピースホースの水用チューブが通常取り付けられている接続部に,

長さ 150±2 mm,内径 1.5±0.1 mm の透明チューブを接続する。透明チューブが接続されていない方の端

部を直角に切断する。水放出を停止した後,開放されている端部を上向きにしてチューブを垂直に保持し

たとき,チューブ内の水柱のメニスカスは,チューブの端部から 20 mm を超えてはならない。

試験に用いるチューブは,内径(d)の範囲が 0.8∼2.0 mm のものを用いてもよい。この場合には,チュー

ブの開放されている端部から水柱のメニスカスまでの距離(l)を測定する。その後,次の計算式を用いて,

引込み量(V)を算出する。


6

T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

( )

4

2

l

d

V

π

=

ここに,

V

引込み量 (mm

3

)

d

チューブの内径 (mm)

l

チューブの開放されている端部から水柱のメニスカスまでの
距離 (mm)

6.6 

粒子フィルタ 

流入水及び/又は流入エアーの接続箇所に粒子フィルタが備えられているかを,目視検査によって確認

する。フィルタメッシュの寸法に関する情報を含め,すべての情報が提供されているかを,箇条 の添付

文書で確認する。

フィルタの寸法が,水のフィルタについては 4.6 に適合しているかを,又はエアーのフィルタについて

は 5.2 に適合しているかを,箇条 の添付文書で確認する。

6.7 

除菌用エアフィルタ 

除菌用フィルタが備えられているかを,目視検査によって確認する。すべての情報が提供されているか

を,箇条 の添付文書で確認する。

6.8 

水消毒システム 

水消毒システムが備えられているかを,目視検査によって確認する。すべての情報が提供されているか

を,箇条 の添付文書で確認する。

添付文書 

歯科用ユニットには,JIS T 5701 の 8.(製造業者の取扱説明書)に規定された関連情報を含む文書を添

付していなければならない。また,次の情報も製造販売業者から提供されなければならない。

a)

歯科用ユニットへの流入水に要求される,水の硬度に関する情報も含めた,水質に関する記載。

b)

飲用水の水質に関する国内規制が存在する場合,遵守を促す記載。

注記  現時点では,水道法がこの国内規制に当たる。

c)

ボトル給水システムを備えている場合には,貯水容器及び水管路の汚染除去,又は使い捨て部分の交

換に関する情報,及び歯科用ユニットに接続する水システムに関する情報。

d)

粒子フィルタの有効フィルタメッシュ寸法,の材質及び保守点検内容。

e)

除菌用エアフィルタを用いている場合には,有効性を試験する方法。

f)

歯科用ユニットのエアシステムに除菌用エアフィルタが含まれている場合には,保守点検及び交換に

関する技術情報。

g)

歯科用ユニットに水消毒システムを組み込んでいない場合には,確実に歯科用ユニットの消毒が水質

に悪影響を及ぼさないよう,すすぎ及び保守の推奨頻度を含めた水システムの保守点検内容。

h)

歯科用ユニットへの処置水の引込みを防止していない場合には,その歯科用ユニットには,引込み防

止機構を備えた器具しか接続してはならないという記載。

i)

逆流防止に関する適用可能な規制の存在に対する使用者への注意,及び該当する場合には,歯科用ユ

ニットの内部で,どのような備えがなされているかの記載。

j)

歯科用の流入エアーに要求される品質(例えば,油,水及びバクテリアが存在してはならない。

k)

歯科用エアーの品質に関する国内規制が存在する場合,遵守を促す記載。

注記  現時点では,当該規制はない。


7

T 5702

:2009 (ISO 7494-2:2003)

l)

歯科用ユニットに水消毒システムが組み込まれている場合には,有効性及び有効性の試験方法に関す

る情報,及び水消毒システムの使用方法。

さらに,水管路に用いる材料に関する情報(例えば,材料一覧)が請求された場合には,使用者に提供

しなければならない。