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T 3323

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲 

1

2

  引用規格 

1

3

  用語及び定義  

1

4

  構成及び各部の名称  

3

5

  圧トランスデューサに関する要求事項  

5

5.1

  接続部の要求事項  

5

5.2

  圧トランスデューサの励起  

6

5.3

  感度  

6

5.4

  不平衡  

6

5.5

  再使用可能な圧トランスデューサ  

6

5.6

  電撃の危険に対する保護  

6

5.7

  圧力測定の正確度  

6

6

  ドームに関する要求事項  

7

6.1

  おす(雄)めす(雌)かん(嵌)合部  

7

6.2

  気密性  

7

7

  生物学的安全性  

7

8

  無菌性の保証  

7

9

  包装  

7

9.1

  一次包装  

7

9.2

  二次包装  

7

10

  表示  

7

10.1

  一次包装  

7

10.2

  二次包装  

7

10.3

  図記号の使用  

8

附属書 A(規定)圧トランスデューサの励起  

9

附属書 B(規定)圧トランスデューサの不平衡  

13

附属書 C(規定)感度,再現性,非直線性,ドリフト及びヒステリシス  

14

附属書 D(規定)周波数応答  

17

附属書 E(参考)圧トランスデューサのドリフト  

18


T 3323

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業

会(JMED)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。こ

れによって,JIS T 3323:2008 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 T

3323

:2013

圧トランスデューサ

Pressure transducers

序文 

この規格は,2008 年に制定され,今日に至っている。今回,性能の要求事項を明確化し,使用者の利便

性のため用語,文書構成などの内容を変更して改正した日本工業規格である。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,カテーテル等に接続し,又は血管への直接せん(穿)刺によって,血圧,脳脊髄液圧等を

測定する圧トランスデューサ(以下,圧トランスデューサという。

)及び圧トランスデューサ用ドーム(以

下,ドームという。

)について規定する。ただし,この規格は,カテーテル先端形トランスデューサには適

用しない。

なお,平成 28 年 8 月 31 日まで JIS T 3323:2008 は適用することができる。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS T 0307:2004

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0601-1:2012

  医用電気機器−第 1 部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項

JIS T 0601-2-34:2005

  医用電気機器−第 2-34 部:観血式血圧監視用機器の安全と基本性能に関する個

別要求事項 

JIS T 0993-1:2012

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及

び試験

JIS T 3351:2013

  圧力モニタリング用チューブセット

ISO 594-1:1986

,Conical fittings with a 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment−Part 1: General requirements

ISO 594-2:1998

,Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment−Part 2: Lock fittings

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次の変更を加え JIS T 0601-2-34:2005 の 2.

による。

3.1 

正確度 


2

T 3323

:2013

真の値又は理論値からの誤差(計測値−真の値)の百分率。

3.2 

平衡 

ホイートストンブリッジ(以下,ブリッジという。

)が対称的な状態,又はそれが正常に作動している状

態でブリッジからの出力がゼロの状態。

3.3 

臨界減衰 

ステップ入力に対して,オーバーシュートすることなく最短時間で追従する減衰値。

3.4 

減衰 

固有周波数とともに,圧トランスデューサの周波数応答及び応答時間特性の上限を定めるエネルギー消

散特性。

3.5 

減衰係数 

臨界減衰での減衰値に対する実際の減衰の比率。

3.6 

ダイアフラム 

二つの容積間に配置された薄膜でできたセンサの要素。

薄膜は,

それに作用する差圧によって変形する。

3.7 

電気的校正 

ブリッジの一方に校正抵抗器を入れるか,又は励起ラインに比率分割器を入れて既知の圧力を模擬する

方法で,圧トランスデューサを故意に電気的な不平衡状態にして行う附属装置の校正。

3.8 

励起 

圧トランスデューサの正常な操作に対して,外部から電圧又は電流を与えること。

3.9 

励起インピーダンス 

圧トランスデューサの励起端子で測定される,励起源のインピーダンス。

“入力インピーダンス”とも呼

ばれる。

3.10 

周波数応答 

正弦関数として変化する圧力に対する出力振幅比の変化。二次応答については,非減衰の固有周波数と

減衰係数とによって定義される。

3.11 

15 %

帯域幅 

周波数応答の振幅が,低周波振幅の 15 %以内となる帯域幅。

3.12 

ヒステリシス 

負荷増加時と負荷減少時との出力差の最大値。


3

T 3323

:2013

3.13 

ポイント・ベースの直線性 

ある点を通る直線からの偏差。非直線性を評価するために用いる。

例 0

hPa(0 mmHg)と 133.3 hPa(100 mmHg)を通る直線からの偏差

3.14 

抵抗形ブリッジ方式の圧トランスデューサ 

交流又は直流で励起され,作用した圧力及び励起に出力が比例する圧トランスデューサ。

3.15 

共振周波数 

減衰係数がゼロの場合に,電気的又は機械的な(二次的)振動を生じる周波数。

“非減衰の固有周波数”

とも呼ばれる。

3.16 

信号インピーダンス 

圧トランスデューサの出力端子で測定される,圧トランスデューサから外部回路までの有効インピーダ

ンス。

3.17 

対称性 

圧トランスデューサの共通モード信号出力が,励起電圧の中央にまたがる状態。

3.18 

フラッシュデバイス 

血栓ができるのを防ぐために圧トランスデューサ内に微量の薬液を流し,また,必要に応じ急速フラッ

シュするための器具。フラッシュデバイスが圧トランスデューサ及びドームに一体化されている場合があ

る。

3.19 

一次包装 

圧トランスデューサ及び/又はドームを直接に覆う包装で,滅菌済みのものにあっては無菌性を保持す

るためのもの。さらに,これを二次包装する場合には,

“内袋”に該当する。

3.20 

二次包装 

一次包装を直接に覆う包装。通常,一次包装した圧トランスデューサ及び/又はドームのセットを複数

(例えば,5 セット)入れた包装。

構成及び各部の名称 

圧トランスデューサは,主として本体,ケーブルで構成する。また,おす(雄)めす(雌)かん(嵌)

合部,圧力モニタリング用チューブセットの構成品である活栓及びフラッシュデバイス等とともに一体化

されて構成してもよい。一般的な単回使用圧トランスデューサの例を

図 に,一般的な再使用可能な圧ト

ランスデューサの例を

図 に,一般的な単回使用圧トランスデューサ用ドームの例を図 に示す。圧トラ

ンスデューサ及びドームは,カテーテル,圧力モニタリング用チューブセット等と接続して使用すること

がある。圧力モニタリング用チューブセットなどと接続する場合の例を

図 に示す。


4

T 3323

:2013

1  本体

4  めす(雌)かん(嵌)合部

2  ケーブル

5  活栓

3  おす(雄)かん(嵌)合部

6  フラッシュデバイス

図 1−一般的な単回使用圧トランスデューサの例 

1  本体

2  ケーブル

図 2−一般的な再使用可能な圧トランスデューサの例 


5

T 3323

:2013

1  ドーム部

2  おす(雄)かん(嵌)合部

3  フラッシュデバイス

4  活栓

5  めす(雌)かん(嵌)合部

図 3−一般的な単回使用圧トランスデューサ用ドームの例 

1  コネクタ

4  輸液セット

7  活栓

2  チューブ

5  圧トランスデューサ

8  この規格で規定される部分

3  保護キャップ

6  フラッシュデバイス

図 4−使用時の構成の例 

圧トランスデューサに関する要求事項 

5.1 

接続部の要求事項 

針,カテーテル等と直接接続するときのおす(雄)めす(雌)かん(嵌)合部は,ISO 594-1:1986 又は

ISO 594-2:1998

に適合するものでなければならない。


6

T 3323

:2013

5.2 

圧トランスデューサの励起 

圧トランスデューサは,

附属書 によって試験したとき,次に適合しなければならない。ただし,a)

d)

は,抵抗形ブリッジ方式の圧トランスデューサに適用するが,交流トランスデューサには適用しない。

a) 

位相シフト  A.1 によって試験したとき,正弦波の励起の場合,圧トランスデューサ本体及びケーブ

ルを含む部位における励起と信号間との位相シフトは,励起周波数範囲の 5°未満とする。

なお,位相シフトの測定に影響を与えないように,電気容量の平衡を補償(平衡にする。

)しなけれ

ばならない。

b) 

励起インピーダンス  A.2 によって試験したとき,圧トランスデューサの励起インピーダンスは,200 
Ωを超えなければならない。

c) 

信号インピーダンス  A.3 によって試験したとき,圧トランスデューサの信号インピーダンスは,3 000 
Ω未満でなければならない。

d) 

対称性  A.4 によって試験したとき,ブリッジの校正,又は補償のために付加されるインピーダンス

は,共通モードの対称性が,信号出力といずれかの励起端子との間で±5 %以内に維持されるように

分割する。非抵抗形の圧トランスデューサは,対称性は必要としない。

5.3 

感度 

公称感度を添付文書に記載する。

注記  一般的な圧トランスデューサの公称感度は,6.67 μV/V/hPa(5 μV/V/mmHg)又は 53.33 μV/V/hPa

(40 μV/V/mmHg)である。

5.4 

不平衡 

圧トランスデューサは,

附属書 によって試験したとき,いずれの軸(方向)に取り付けられた場合に

おいても,±100 hPa(±75 mmHg)に平衡しなければならない。

5.5 

再使用可能な圧トランスデューサ 

再使用可能な圧トランスデューサは,圧トランスデューサが直接血液などと触れない構造をもつドーム

などと組み合わされているものだけとする。再使用可能な圧トランスデューサは,耐用期間及び再使用時

に使用者が使用可能と判断するための条件を,使用者に提供しなければならない。

5.6 

電撃の危険に対する保護 

圧トランスデューサは,JIS T 0601-1:2012 の 8.58.7,及び 8.8.3 又はこれらと同等の規格に適合する医

用電気機器と併用する。

5.7 

圧力測定の正確度 

圧トランスデューサ及びドームと組み合わせた圧トランスデューサは,次に適合しなければならない。

a) 

感度,再現性,非直線性,ドリフト及びヒステリシス  感度,再現性,非直線性,ドリフト及びヒス

テリシスを合わせた影響は,

附属書 によって試験したとき,圧力範囲−40∼+67 hPa(−30∼+50

mmHg)における読取値の±1 %に±1.33 hPa(±1 mmHg)を加えた値以内であり,かつ,圧力範囲
67∼400 hPa(50∼300 mmHg)における読取値の±3 %とする。5.3 に示した感度を用いて算出される

理論出力との差を求める。

注記  圧トランスデューサのドリフトの試験には,附属書 に示す方法がある。

b) 

周波数応答  周波数応答は,JIS T 0601-2-34:2005 の 51.103 又は附属書 に示す方法によって試験し

たとき,規定された周波数応答に適合しなければならない。添付文書又は取扱説明書に,JIS T 

0601-2-34:2005

の 51.103 又は

附属書 のいずれの試験を用いたかを記載する。


7

T 3323

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ドームに関する要求事項 

6.1 

おす(雄)めす(雌)かん(嵌)合部 

針,カテーテル等と直接接続するときのおす(雄)めす(雌)かん(嵌)合部は,ISO 594-1:1986 又は

ISO 594-2:1998

に適合するものでなければならない。

6.2 

気密性 

ドーム単体又はドームと圧力モニタリング用チューブセットとを組み合わせたものは,JIS T 3351:2013

の 5.1.2 に適合するものでなければならない。

生物学的安全性 

JIS T 0993-1:2012

に規定する生物学的安全性の評価を行う。

無菌性の保証 

無菌性を保証する場合は,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保

を行う。

注記  滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。

包装 

9.1 

一次包装 

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,

輸送及び保管中に製品を適切に保護できなければならない。また,一度開封したら,包装は簡単に再シー

ルできず,開封したことが明確に分かるものでなければならない。

無菌維持を目的としない場合には,通常の取扱い,輸送及び保管中に製品を適切に保護できる包装でな

ければならない。

9.2 

二次包装 

二次包装は,通常の取扱い,輸送及び保管中に製品を保護できる強度をもたなければならない。

10 

表示 

10.1 

一次包装 

一次包装には,次の事項を表示する。

a)

滅菌済みのものにあっては,

“滅菌済み”の旨

b)

単回使用のものにあっては,

“再使用禁止”の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

c)

製造番号又は製造記号

d)

一次包装で無菌性を保証していないものは,その旨

10.2 

二次包装 

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いないで,一次包装を最小販売単位の包装

として用いる場合には,次の事項を一次包装に表示する。

なお,製造番号又は製造記号が滅菌年月を表している場合には,改めて滅菌年月の表示をする必要はな

い。また,滅菌年月の代わりに使用期限を表示してもよい。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所

b)

販売名


8

T 3323

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c)

数量(入り数)

d)

滅菌済みのものにあっては,

“滅菌済み”の旨

e)

単回使用のものにあっては,

“再使用禁止”の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

f)

製造番号又は製造記号

g)

滅菌年月

h)

他の法定表示事項

10.3 

図記号の使用 

10.1

及び 10.2 は,

JIS T 0307:2004

に規定する適切な図記号を使用することによってこれに替えてもよい。

注記  JIS T 0307:2004 に規定する主な図記号の例を,表 に示す。

表 1JIS T 0307 に規定する図記号の例 


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T 3323

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附属書 A

(規定)

圧トランスデューサの励起

概要 

この附属書は,箇条 で規定する圧トランスデューサの励起試験について規定する。

A.1 

位相シフト 

試験に用いる回路を,

図 A.1,図 A.2 及び図 A.3 に示す。測定精度を保証するために,次の a)  共通モー

ドの排除を行った後,b)  位相シフトについて確認試験を行う。この試験では,位相シフト測定にリサジュ

ー図を用いる。

a) 

共通モードの排除  図 A.1 において,オシロスコープなどの測定機器を掃引モードに設定する。Y

2

度を目盛 2 mV(以下,単位記号 mV/div で表す。

)に設定する。Y

1

の変位が 2 V

p-p

になるまでジェネレ

ータ出力を増加させる。このとき,Y

2

の変位は 2 mV

p-p

未満でなければならない。

b) 

位相シフト試験  図 A.2 において,オシロスコープなどの測定機器を X-Y モードに設定する。Y

1

垂直

感度を目盛 2 V(以下,単位記号 V/div で表す。

)に設定し,Y

2

水平

感度を 2 mV/div に設定したときの

位相シフトの測定値は 1°未満でなければならない。位相シフトは,縦軸と交差するループの幅を A,

最大の垂直変位を B としたとき,A/B の正弦波で表される。

圧トランスデューサの位相シフトを測定するため,

図 A.3 に示すように圧トランスデューサを設定

し,オシロスコープなどの測定機器を X-Y モードにする。試験は,次による。

1)  Y

1

垂直

感度を 2 V/div に設定する。

2)  Y

2

水平

感度を 2 mV/div に設定する。

3)

圧トランスデューサへの圧力がゼロの状態で,C

BAL

と R

BAL

とを調節して,圧トランスデューサのブ

リッジを平衡させる。これは,オシロスコープなどの測定機器で垂直の直線として現れる閉ループ

によって確認する。

4)

オシロスコープなどの測定機器の変位がフル・スケールとなる圧力[267 hPa(200 mmHg)

]を,圧

トランスデューサに加える。

図 A.1−共通モード試験の回路図の例 


10

T 3323

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抵抗の許容差は,1 %以下とする。

図 A.2−位相シフト試験の回路図の例 

R

s

=500×Z

out

C

s

=150 pF

図 A.3−位相シフトの測定回路図の例 

A.2 

励起インピーダンス 

適合性は,

図 A.4 の回路を用い,次によって確認する。

励起に直流電圧を用いる場合は,スイッチ S

1

及びスイッチ S

2

が開の状態で,V

2

を直流 6 V,又は製造業

者(又は製造販売業者)の指定する定格値に設定して V

1

を測定する。

励起に交流電圧を用いる場合は,V

2

を正弦波交流平均値 6 V,又は製造業者(又は製造販売業者)の指

定する定格値に設定して V

1

を測定する。V

2

の周波数は 2 kHz 及び 5 kHz,又は製造業者(又は製造販売業

者)の指定する周波数として試験を行う。最小値としての励起インピーダンスを,次の式によって求める。

2

1

2

in

000

1

V

V

V

Z

=


11

T 3323

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ここに,

Z

in

励起インピーダンス(

Ω)

1 000: 回路に設置された抵抗の値(

Ω)

+EXC:+励起

−EXC:−励起

+SIG  :+信号 
−SIG  :−信号 
DMM  :デジタルマルチメータ 

a)

図 E.2 による。

図 A.4−電気的な試験の設定回路図の例 

A.3 

信号インピーダンス 

適合性は,

図 A.4 の回路を用い,次によって確認する。

励起に直流電圧を用いる場合は,スイッチ S

1

が閉及びスイッチ S

2

が開の状態で,V

1

を直流 6 V,又は製

造業者(又は製造販売業者)の指定する定格値に設定する。圧トランスデューサに 133 hPa(100 mmHg)

の圧力を加え,S

2

が開の場合の V

3

 (V

o

)  と,S

2

が閉の場合の V

3

 (V

c

)  とを測定する。

励起に交流電圧を用いる場合は,S

1

が閉及び S

2

が開の状態で,V

1

を正弦波交流平均値 6 V,又は製造業

者(又は製造販売業者)の指定する定格値に設定する。V

1

の周波数を 2 kHz 及び 5 kHz,又は製造業者(又

は製造販売業者)の指定する周波数とし,圧トランスデューサに 133 hPa(100 mmHg)の圧力を加え,S

2

が開の場合の V

3

 (V

o

)  と,S

2

が閉の場合の V

3

 (V

c

)  とを測定する。

最大値としての信号インピーダンスを,次の式によって求める。



=

1

000

1

c

o

out

V

V

Z

ここに,

Z

out

信号インピーダンス(

Ω)

1 000: 回路に設置された抵抗の値(

Ω)

A.4 

対称性 

適合性は,

図 A.4 の回路を用い,次によって確認する。

圧トランスデューサのブリッジの+信号線と−信号線とを接続して,+/−信号を形成する。圧トランス

デューサの励起電圧は,次のうちのいずれかとする。


12

T 3323

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a)

直流 6 V

b)

正弦波交流平均値 6 V

c)

製造業者(又は製造販売業者)の指定する直流の定格値

d)

製造業者(又は製造販売業者)の指定する交流の定格値

−励起から+/−信号までの電圧 V

x

,及び+/−信号から+励起までの電圧 V

y

を測定し,その比率 V

x

 / V

y

を算出する。


13

T 3323

:2013

附属書 B

(規定)

圧トランスデューサの不平衡

概要 

この附属書は,箇条 で規定する圧トランスデューサの不平衡試験について規定する。

B.1 

試験 

適合性は,

図 A.4 の回路を用い,次によって確認する。

スイッチ S

1

が閉及びスイッチ S

2

が開の状態で,圧トランスデューサを接続する。圧トランスデューサ

を A.4 の電圧のいずれかによって作動させる。V

3

を測定し,等価な不平衡(オフセット)圧力を,次の式

によって求める。

exc

n

3

n

V

S

V

U

=

ここに,

U

n

不平衡圧力[1.33 hPa (mmHg)]

S

n

公称感度[0.75 μV/V/hPa (μV/V/mmHg)]

V

exc

励起電圧(V)


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T 3323

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附属書 C 
(規定)

感度,再現性,非直線性,ドリフト及びヒステリシス

概要 

この附属書は,箇条 で規定する圧トランスデューサの感度,再現性,非直線性,ドリフト及びヒステ

リシス試験について規定する。5.3 に示した感度を用いて算出される理論出力との差を求める。

C.1 

試験 

適合性は,次によって確認する。

a) 

接続及び励起電圧  スイッチ S

1

が閉及びスイッチ S

2

が開の状態で,圧トランスデューサを

図 A.4 

示すように接続する。圧トランスデューサの励起電圧は,次のうちいずれかとする。

・  直流 6 V

・ 2.5

kHz の正弦波交流平均値 6 V

・  製造業者(又は製造販売業者)の指定する直流の定格値

・  製造業者(又は製造販売業者)の指定する交流の定格値

注記  十分に整流された電源を用いる。定格値として,直流の場合は 4 V 又は 8 V,交流の場合は

2.5 kHz の正弦波交流平均値 3.6 V 又は 7.2 V で試験してもよい。

組合せでの非線形性とヒステリシスとが測定値の 0.2 %未満のゲージ及び圧力源を圧トランスデュ

ーサに接続する。

b) 

圧力シーケンス  製造業者(又は製造販売業者)が指定したウォームアップ期間の後,圧トランスデ

ューサに

表 C.1 に示すシーケンスでカウント 1 から順に 15 まで圧力を加える。シーケンスは,次の圧

力(カウント)への移行が,オーバーシュート及び圧力の急変を起こすことなく滑らかに行われるよ

うな圧力源でなければならない。

作用させる圧力の順序が逆転するのを避けるため,

実際の圧力には,

指定された値から±10 %の幅をもたせることができる。


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:2013

表 C.1−圧力シーケンス 

単位  hPa

カウント

圧力(括弧内は mmHg 単位)

1 0(0) 
2 33(25) 
3 67(50) 
4 133(100) 
5 267(200) 
6 400(300) 
7 267(200) 
8 133(100) 
9 67(50)

10 33(25) 
11 0(0) 
12

−13(−10)

13

−40(−30)

14

−13(−10)

15 0(0)

注記  カウント 2∼6 は圧力が増加段階,カウント 7∼13

は圧力が低下段階,

カウント 14∼15 は圧力が増加段

階である。

c) 

データの分析  データの分析は,次のステップに従って行う。

1)

標準ゲージのオフセットがゼロではないと仮定して,

V

1

V

15

から

V

1

を引く。

2)

各カウント(1∼15)についての誤差を次の式によって求める。

x

exc

n

1

x

x

P

V

S

V

V

E

=

ここに,

E

x

各点における誤差[hPa (mmHg)]

P

x

各点での標準ゲージの圧力値[hPa (mmHg)]

V

exc

励起電圧(V)

S

n

公称感度[1.33 μV/V/hPa (μV/V/mmHg)]

V

1

1 カウント目の電圧(μV)

V

x

x カウント目の電圧(μV)

注記  カウント 1∼3 及びカウント 9∼15 での最大許容誤差は,対応する

P

x

の±1 %の値に±1

mmHg を加えた値である。カウント 4∼8 での最大許容誤差は,対応する

P

x

の±3 %の値で

ある。誤差については,

図 C.1 に示している。


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図 C.1−計測誤差の帯域 


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T 3323

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附属書 D 
(規定)

周波数応答

概要 

この附属書は,箇条 で規定する圧トランスデューサの周波数応答試験について規定する。圧トランス

デューサの固有周波数

F

n

及び減衰係数を測定するために,ステップ応答試験を行う。これらの値は,圧ト

ランスデューサの 15 %帯域幅の計算に用いる。

D.1 

試験 

適合性は,次によって確認する。次の方法で試験したとき,15 %帯域幅に基づく周波数応答は 200 Hz

以上でなければならない。

a) 

回路接続及び励起  図 A.4 に示すように,圧トランスデューサを励起電源に接続する。デジタルマル

チメータをオシロスコープなどで置き換える。圧トランスデューサの励起電圧は,次のうちいずれか

とする。

・  直流 8.0 V±0.5 V

・ 2.5

kHz の正弦波交流実効値 8.0 V±0.5 V

・  製造業者(又は製造販売業者)の指定する直流の定格値

・  製造業者(又は製造販売業者)の指定する交流の定格値

b) 

測定機器の設定  オシロスコープなどの電源を入れ,感度を 1 mV/div,掃引を 10 ms/div にセットす

る。

c) 

加圧装置のセットアップ  製造業者(又は製造販売業者)の指示に従って加圧装置をセットアップす

る。圧力チャンバーに水又は生理食塩液を充塡する。気泡を含まない液であることが望ましい。

d) 

圧トランスデューサ又はドームの接続  圧トランスデューサ又はドームを圧力チャンバーに接続し,

液体で満たし,気泡を全て取り除く。活栓を閉じて,液体の経路を閉鎖する。

e) 

ステップ応答試験  加圧装置を用いて方形波によるステップ応答試験を行う。試験は,次による。

1)

減衰振動のピーク間の時間(

t

p

)を測定し記録する。

2)

最初のピーク(

M

p

)の振幅と最後の振幅(

M

f

)を測定する。

f) 15 

%

帯域幅の計算  計算は,次による。

1)

次の式を用いて,オーバーシュート(

M

o

)と減衰共振周波数(

F

d

)を算出する。

f

f

p

o

M

M

M

M

=

p

d

1

t

F

=

2)

次の式を用いて,減衰係数(

D

)と固有周波数(

F

n

)を求める。

5

.

0

2

o

2

o

]

)

(ln

π

[

ln

M

M

D

+

=

5

.

0

2

d

n

)

1

(

D

F

F

=

3)

次の式を用いて,

15 %

帯域幅を求める。

5

.

0

2

5

.

0

2

4

n

15

]

23

46

)

100

529

529

(

2

)[

)(

514

208

.

0

(

+

+

=

D

D

D

F

F


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T 3323

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附属書 E

(参考)

圧トランスデューサのドリフト

概要 

この附属書に記載する手順は,ドリフト,圧力ゼロの温度誤差範囲及び感度の温度誤差範囲について組

み合わせたものである(

図 E.1 を参照)。

Z

1

  初期の不平衡の測定

Z

2

  25  ℃での圧力ゼロにおける測定

Z

3

  温度を 25  ℃から 15  ℃に変更したときの,圧力ゼロにおける測定

Z

4

  温度を 15  ℃から 25  ℃に変更したときの,圧力ゼロにおける測定

Z

5

  温度を 25  ℃から 40  ℃に変更したときの,圧力ゼロにおける測定

Z

6

  温度を 40  ℃から 25  ℃に変更したときの,圧力ゼロにおける測定

S

1

  25  ℃での 133 hPa(100 mmHg)における測定

S

2

  温度を 25  ℃から 15  ℃に変更したときの,133 hPa(100 mmHg)における測定

S

3

  温度を 25  ℃から 40  ℃に変更したときの,133 hPa(100 mmHg)における測定

図 E.1−ドリフト,圧力ゼロの温度誤差範囲及び 

感度の温度誤差範囲の試験を組み合わせた場合の時間変遷 

E.1 

ゼロドリフトの求め方 

ゼロドリフト算出の手順を,次に示す。

a)

試料を

25

±

1

℃に平衡させる。

b)

必要に応じドーム及び測定システムに必要とする構成品を接続し,蒸留水を充塡する。

c)

図 A.4 の回路によって,励起電源及びデジタルマルチメータ(

DMM

)に圧トランスデューサを接続す

る。

DMM

のスケールを直流

20 V

に設定する。同期復調器(

図 E.2)のファンクションスイッチ

S

3


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T 3323

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励起(

EXC

)に設定し,励起電源を交流

6 V

又は

2.5 kHz

の正弦波交流

6 V

に合わせる。

注記

同期復調器回路の出力

V

3

は,完全に整流された信号と同等である。正弦波の励起電源では,

測定値は

1/2

サイクルの平均値に等しくなる。また,信号出力電圧を等価な

mmHg

測定値に

変換するため,

1/2

サイクルの正弦波の値を励起電圧に対して用いる。同期復調器回路は直流

励起でも動作するが,直流専用の試験では取り外す場合がある。交流に

0.900 3

を乗じたもの

が正弦波交流である。

d)

 DMM

を直流

20 mV

のスケールに設定する。ファンクションスイッチ

S

3

TEST

に設定し,信号出力

を測定する。

e)

初期の不平衡の測定値(

Z

1

)を記録し,

25

±

1

℃で

4

時間の試験サイクルを開始する。圧力がゼロで

の出力を図表に記入するとともに,試験サイクルの期間での初期の測定値との最大偏差を記録する

hPa

mmHg

)単位]

f)

圧力ゼロ及び

133 hPa

100 mmHg

)の圧力変化での出力(

Z

2

S

1

)として記録する。温度チャンバー

15

℃に設定する。チャンバーが

15

±

1

℃に安定してから

1

時間後に,圧力ゼロ及び

133 hPa

100

mmHg

)の圧力変化での出力(

Z

3

S

2

)を記録する。これと同じ要領で,温度を

25

℃,

40

℃そして

25

℃へと変更して,各ポイントでの圧力ゼロに対する出力(

Z

4

Z

5

及び

Z

6

)を測定する。

40

℃での

133 hPa

100 mmHg

)の圧力変化に対する出力(

S

3

)を測定する。

ゼロ点ドリフトの誤差は,

4

時間の試験における

Z

1

データ・ポイントからの最大偏差で,

hPa

mmHg

の単位で表す。温度によるゼロ点ドリフトの誤差範囲は,

Z

3

Z

2

Z

4

Z

2

Z

5

Z

2

)及び(

Z

6

Z

2

のうち大きい方の値で,

hPa

mmHg

)の単位で表す。温度による感度変化は,次の式のいずれか大きい方

の値によって表す。

100

S

)

S

S

(

1

1

2

×

  又は

100

S

)

S

S

(

1

1

3

×

%


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注記 RN55D タイプである。 

a)

 RN1 は,ネットワーク抵抗である。

b)

 R5,R6,及び C6 は,338 Hz で−3 dB をカットするローパス・フィルタを形成している。

c)

  入力は,接地から浮動していなければならない。

図 E.2−同期復調器の回路図の例