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T 3307

:2006

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  構成

2

5

  物理的要求事項 

3

5.1

  外観及び清浄度

3

5.2

  針先

3

5.3

  針管の材料 

3

5.4

  潤滑剤

3

5.5

  外針

4

5.6

  内針

6

6

  化学的要求事項 

6

6.1

  抽出物の酸・アルカリの限度

6

6.2

  溶出金属物の制限

7

7

  生物学的安全性 

7

8

  無菌性の保証 

7

9

  エンドトキシン試験

7

10

  包装

7

10.1

  一次包装 

7

10.2

  二次包装 

7

11

  表示 

7

11.1

  一次包装

7

11.2

  二次包装

8

11.3

  記号の使用 

8


T 3307

:2006

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業会(JMED)及び財団法人日

本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


日本工業規格

JIS

 T

3307

:2006

滅菌済み胆管造影用針

Sterile percutaneous transhepatic cholangiographic needle

適用範囲 

この規格は,経皮経肝的又は直接,胆管をせん刺し,胆管造影用の造影剤を胆管に手動で注入するため

に用いる針(以下,胆管造影用針という)で,1 回限りの使用で使い捨てる胆管造影用針について規定す

る。胆管造影用針は,造影と併せて,薬液注入,排液,及びガイドワイヤ挿入補助具として使用すること

もある。本規格は造影剤注入装置に接続して用いる針には適用しない。

引用規格 

次に掲げる規格(国際規格)は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS T 0307

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0993-1

  医療機器の生物学的評価―第 1 部:評価及び試験

JIS T 3210

  滅菌済み注射筒

ISO 594-1,

  Conical fitting with a 6%(luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment-Part 1: General requirements

ISO 594-2,

  Conical fitting with a 6%(luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment-Part 2: Lock fitting

ISO 9626,

  Stainless steel needle tubing for manufacture of medical devices

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

外針 

胆管造影用の造影剤を胆管に注入することを目的に,胆管にせん(穿)刺挿入するように設計された,単

くう(腔)の針。針管表面にせん(穿)刺刺入長の目安として目盛が付されているものもある。

3.2 

内針 

せん(穿)刺挿入の際,コアリングを防止することを目的として,あらかじめ外針内くう(腔)に挿入し


2

T 3307

:2006

てあり,胆管に達したとき,外針から簡単に引き抜くことができる器具。

3.3 

コアリング 

外針内くう(腔)へ体組織等が侵入し,外針内くう(腔)が閉そくされること。

3.4 

公称外径 

胆管造影用針の包装又は容器に表示された外針針管の外径の寸法。

3.5 

公称長さ 

胆管造影用針の包装又は容器に表示された外針針管の長さの寸法。

3.6 

 

日本薬局方の第二部医薬品に規定する“精製水”又はこれと同等以上の水。

3.7 

エンドトキシン試験用水 

日本薬局方の第二部医薬品に規定する“注射用水”又はその他の方法によって製造した水で,エンドト

キシン試験に用いるライセート(LAL)試薬の検出限界で反応しないもの,又はこれと同等以上のもの。

3.8 

一次包装 

胆管造影用針を直接に覆う包装で,胆管造影用針の無菌性を保持するためのものをいい,更にこれが二

次包装される場合には,いわゆる“内袋”に該当する。

3.9 

二次包装 

一次包装を直接に覆う包装で,通常,複数の一次包装された胆管造影用針,例えば 100 本を入れたもの。

構成   

胆管造影用針は,主として,それぞれ針管と針基からなる外針及びスタイレットとつまみからなる内針

で構成する。

図 には,一般的な胆管造影用針,マーカ及び針さや(鞘)の例を示す。


3

T 3307

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針先部の例(組立時)

外針

内針

内針

外針

外針

スタイレット

針管

針さや(鞘)

外針

つまみ

内針

針基

マーカ

内針

注記 1  針さや(鞘)とは,使用前後に術者が針管の刃先を身体に誤刺しないように保護し,外針の

針基やマーカなどにかん(嵌)合する。

注記 2  マーカを具備しないものもある。

注記 3  針先は様々な形状のものがある。

図 1−胆管造影用針各部名称

物理的要求事項 

5.1 

外観及び清浄度 

外観及び清浄度は,次による。

a) 

目視で検査したとき,針管,スタイレット,針基及びつまみの外面(超音波対応処理部を除く。)は,

凹凸及びきずがなく,仕上げ面が滑らかでなければならない。

b) 

目視で検査したとき,針管,スタイレット,針基及びつまみの外面(超音波対応処理部を含む。)は,

表面に微粒子又は異物の付着があってはならない。

c) 

目視で検査したとき,針管の内面には,有害な酸化物,切り粉などの微粒子又は異物の付着があって

はならない。また,針基の内面には微粒子又は異物の付着があってはならない。

d) 

目視で検査したとき,針管に目盛及びマーカが付いたものは,明確に目盛及びマーカが識別できなけ

ればならない。

e) 

目視で検査したとき,針管は真っすぐであり,正常な切断面及び厚さでなければならない。

5.2 

針先 

刃先は,鋭利に研磨してあり,目視で分かるようなばりなどの欠点があってはならない。

5.3 

針管の材料 

針管の材料は,JIS G 4305 に規定する SUS304,SUS304L,若しくは SUS321,又は ISO 9626 の材料の

項に適合するステンレス鋼とする。

5.4 

潤滑剤 

5.4.1 

潤滑剤の材料 

針管の潤滑剤としてシリコーン油を用いる場合には,シリコーン油は,シリコーン油基準(Ⅱ)又はこ

れと同等以上の基準に適合するものとする。


4

T 3307

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注記  シリコーン油基準は,平成 7 年 12 月 20 日薬機第 327 号厚生省薬務局医療機器開発課長通知“注

射針及び注射筒等に潤滑剤として用いるシリコーン油の基準について”に示されている医療用

具潤滑剤  シリコーン油基準(Ⅱ)による。

5.4.2 

潤滑剤の量 

潤滑油の量は,針管,及びスタイレットの表面に液滴を認めたり,内面にたまりを認める量であっては

ならない。

5.5 

外針 

5.5.1 

寸法の許容差 

a) 

針管の外径の公称外径に対する許容差は,

8
3

-

+

%とする。

b) 

針管の長さの公称長さに対する許容差は,10 mm 以下のものは±20 %,20 mm 未満のものは± 8%,

20 mm 以上 40 mm 未満のものは±7 %,40 mm 以上 60 mm 未満のものは±5 %,及び 60 mm 以上のも

のは±3 %とする。 

5.5.2 

針基のテーパの合致 

図 の ISO 594-1 に規定するおす・ルアーテーパ検査ゲージを使用できる構造の外針は,針基を5N  の

力でゲージに入れたとき,針基穴のめす・ルアーテーパとゲージのテーパは合致し,かつ,針基の先端は,

ゲージの限度内とする。また,

図 に示す検査ゲージを使用できない構造(ロック接合)の外針は,ISO 594-2

に規定する検査ゲージを用いる。

図 2−おすルアーテーパ検査ゲージ 

5.5.3 

適用ガイドワイヤ 

内くう(腔)にガイドワイヤを挿入するものは,適合するガイドワイヤが内くう(腔)を通過できなけ

ればならない。また,その適合するガイドワイヤの外径を添付文書などで明確に表示する。

5.5.4 

引抜き強さ 

針管の公称外径に応じて,針管の中心軸方向に

表 の力を加えたとき,外針の針管は針基から引き抜け

てはならない。

φ

4.27

0

+0 −

0.

00

5

φ

4.

31

5

−0.01

+0

0.75

+0

−0.01

7.25

0.

00

5

0

φ

3.

88

0

6/100 テーパ


5

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表 1−外針の引抜き強さ

外針針管の公称外径

mm

N

0.3

0.33 
0.36

0.4

0.45

0.5

0.55

0.6

0.65

0.7 
0.8 
0.9 
1.1

1.2超え

22 
22 
22 
22 
22 
22 
34 
34 
34 
40 
44 
54 
69 
69

5.5.5 

漏れ 

次のいずれかの方法によって試験をしたとき,これに適合しなければならない。また,“手動注入にだ

け使用する”旨を添付文書に記載する。

a) 

第 法  外針を JIS T 3210 に適合した注射筒の筒先に 27.5 N の力ではめ合わせる。このとき少しね

じってもよい。吸子を 5 mL の目盛に合わせ,針の先端にゴム栓を刺し,刃先から空気が漏れないよ

うにした後,刃先から針基までは水中に没する。吸子を 2 mL の目盛まで押し,15 秒間観察し,針と

針基との接合部,又は針基と試験用注射筒の筒先とのはめ合せ部から連続した気泡の発生を認めない。

b) 

第 法  外針の針基を水圧試験装置に取り付けられたテーパゲージに,27.5 N の力ではめ合わせる。

このとき少しねじってもよい。次に針の先端にゴム栓を刺し,刃先から水が漏れないようにした後,

0.2 MPa のゲージ圧で水を送り込み,15 秒間観察し,針と針基とルアーテーパゲージとのはめ合せ部

から,水滴となって落ちるような水漏れを認めない。

5.5.6 

弾性 

針管の公称外径(

図 

)が 1.0 mm  以下のものは,

図 のように針管の先端の一点Aから 25

2

れた針管上の点Bを固定し,Aに力を加え,8 度曲げて 1  分間保った後,放して目視したとき,針管は,

元の位置に回復しなければならない。

8

2

25

図 3−弾  性 

5.5.7 

曲げ強さ 

針管の公称外径が 1.0 mm  以下で,公称長さが 12 mm  以上のものは,

図 のように針管を 5 mm  の曲率


6

T 3307

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半径で 90  度曲げたとき,折れてはならない。

針基

R

5

針管

図 4−曲げ強さ 

5.6 

内針 

5.6.1 

コアリングの防止 

刃面が外針刃面と一致するなどのコアリングを防止するようになっていなければならない。

5.6.2 

引抜き強さ 

スタイレットの実外径に応じて,スタイレットの中心軸方向に

表 の力を加えたとき,内針のスタイレ

ットはつまみから引き抜けてはならない。

表 2−内針の引抜強さ

内針針管の実外径

mm

N

0.55未満 
0.55以上∼0.7未満 
0.7以上∼0.8未満 
0.8以上∼0.9未満 
0.9以上∼1.1未満 
1.1以上

22 
34 
40 
44 
54 
69

化学的要求事項 

6.1 

抽出物の酸・アルカリの限度 

次の手順によって用意された抽出液の pH の値は,pH メータ及び電極を用いて測定したとき,コントロ

ール溶液の pH の値との差が 1 以内でなければならない。コントロール溶液は 250mL の水を

3

0

37

+

℃で

60

±

2

分間処理して用いる。

a) 

25

本の胆管造影用針をほうけい酸ガラスでできた適切な容器を用いて,

250mL

の水に浸せきする。

b) 

針の全表面は,針管の内側を含めて,水に接触するようにする。

c) 

その水を

37

3

0

℃,

60

±

2

分間保った後,針を取り除き,針の内外面からすべての水を容器に戻すよ

うにする。


7

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6.2 

溶出金属物の制限 

6.1

の a)c)によって用意された抽出液を,原子吸光光度法などの微量分析法にて試験し,対照液の金属

含量で補正したとき,鉛,亜鉛,及び鉄の総量は

5 mg

L

以下でなければならない。また,カドミウムの

抽出液の含量は,対照液のカドミウム含量で補正したとき,

0.1 mg

L

以下でなければならない。

生物学的安全性 

JIS T 0993-1

に規定する生物学的安全性の評価を行う。

無菌性の保証 

滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保を行う。

注記

滅菌バリデーション基準は,平成

17

3

30

日付け薬食監麻第

0330001

号  “薬事法及び採

血及び供血あっせん業取締法の一部を改正する法律の施行

に伴う医薬品,医療機器等の製造

管理及び品質管理(GMP/QMS)

に係る省令及び告示の制定及び改廃について  第4章

第4

滅菌バリデーション基準”による。

エンドトキシン試験 

胆管造影用針 10 本をとり,硬質ガラス容器に入れ,エンドトキシン試験用水 30 mL を加え,融封又は

適切な栓で密封してよく振り混ぜた後,室温で 1 時間放置する。この液を試験液とし,日本薬局方のエン

ドトキシン試験法によって試験をしたとき,エンドトキシンは,0.5 EU/mL 未満でなければならない。

10 

包装 

10.1 

一次包装 

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,

輸送及び保管中に内容製品を適切に保護できるものとする。

一度開封したら包装は簡単に再シールできず,

開封されたことが容易に分からなければならない。

10.2 

二次包装 

二次包装は,取扱い,輸送及び保管中に内容製品を保護できる強度をもつものとする。

11 

表示 

11.1 

一次包装 

一次包装には,次の事項を表示する。

a) 

外針針管の外径

(mm)

及び長さ(

mm

。ただし,外径は,ゲージサイズ

(G)

を併記してもよい。

b) 

“滅菌済み”の旨。

c) 

製造番号又は製造記号

1)

1)

製造番号又は製造記号が滅菌年月を表している場合は,改めて滅菌年月の表示は必要としない。

また,滅菌年月の代わりに使用期限を表示してもよい。

11.2 

二次包装 

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いず,一次包装を最小販売単位の包装とし

て用いる場合は,次の事項を一次包装に表示する。

a) 

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所


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b)

認証又は承認番号

c) 

販売名

d) 

外針針管の外径

(mm)

及び長さ(

mm

。ただし,外径は,ゲージサイズ

(G)

を併記してもよい。

e) 

数量(入り数)

f) 

“滅菌済み”の旨。

g) 

“再使用禁止”の旨(“ディスポーザブル”の表現を除く。

h) 

製造番号又は製造記号

1)

i) 

滅菌年月

11.3 

記号の使用 

11.1

及び 11.2 の要件は,

JIS T 0307

に規定する適切な記号を使用することによってこれに替えてもよい。

注記 JIS 

0307

に規定する主な記号の例を

参考表  1 に示す。

参考表  1JIS T 0307 に規定する主な記号の例

滅菌済み

再使用禁止

製造番号又は製造記号

使用期限

STERILE