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T 3258

:2012

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  構成及び各部の名称

2

5

  物理的要求事項

3

5.1

  外観及び清浄度

3

5.2

  破断強度

3

5.3

  耐圧性

4

5.4

  コネクタ

4

5.5

  側孔

4

5.6

  遠位端(先端)形状

4

5.7

  カテーテルスタイレット

4

5.8

  キンク抵抗性

4

5.9

  せん(穿)刺針との通過性

4

6

  深度目盛

4

7

  化学的要求事項

4

7.1

  試験液及び空試験液の調製

4

7.2

  pH

5

7.3

  溶出金属の制限

5

8

  生物学的安全性

5

9

  エンドトキシン

5

10

  無菌性の保証

5

11

  製造販売業者からの情報提供

5

12

  包装

5

12.1

  一次包装

5

12.2

  二次包装

5

13

  表示

5

13.1

  一次包装

5

13.2

  二次包装

6

13.3

  図記号の使用

6

附属書 A(規定)破断強度の測定方法

7


T 3258

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業

会(JMED)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS T 3258:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 T

3258

:2012

硬膜外麻酔用カテーテル

Sterile epidural catheters for single use

序文

この規格は,2006 年に第 1 版として制定された JIS T 3258 の定期見直しにおいて,使用者の利便性のた

め用語,文書構成などの見直しを行い改正した日本工業規格である。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,硬膜外くう(腔)

,くも膜下くう(腔)

,又は仙骨管にせん(穿)刺した針の内くう(腔)

を通して挿入し,麻酔薬又は鎮痛薬の投与に用いる滅菌済みの麻酔用カテーテルで,そのまま直ちに使用

でき,かつ,一回限りの使用で使い捨てる硬膜外麻酔用カテーテルについて規定する。ただし,カテーテ

ルの外径が 2.0 mm を超えるものには適用しない。

なお,平成 27 年 6 月 30 日まで JIS T 3258:2006 は適用することができる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の西暦年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS T 0307:2004

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0993-1:2012

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及

び試験

ISO 594-1:1986

,Conical fittings with a 6 % (Luar) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment

−Part 1: General requirements

ISO 594-2:1998

,Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment

−Part 2: Lock fittings

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

硬膜外麻酔用カテーテル

硬膜外くう(腔)

,くも膜下くう(腔)

,又は仙骨管に麻酔薬若しくは鎮痛薬を投与するための柔軟性の

あるチューブ。チューブ材内部にコイル状の金属を封入したもの,造影剤入りのもの,又はコイル状の金

属を封入し,かつ,造影剤入りのものがある。


2

T 3258

:2012

3.2

遠位端

患者に挿入する側のカテーテルの端(

図 参照)。

3.3

近位端

遠位端と反対側で,コネクタと接続する端(

図 参照)。手元端ともいう。

3.4

側孔

カテーテル側面の内面から外面まで貫通した孔(

図 参照)。

3.5

コネクタ

使用時にカテーテルの近位端に確実に接続できる器具(

図 参照)。カテーテルと一体性をもつものもあ

る。

3.6

カテーテルスタイレット

カテーテルの挿入を容易にするため,カテーテル内くう(腔)を通す器具(

図 参照)。

3.7

有効長(l

体内に挿入できるカテーテルの長さ(

図 参照)。

3.8

外径

体内に挿入するカテーテルの最大径。

3.9

精製水

日本薬局方(以下,

“日局”という。

)の医薬品各条に規定する“精製水”又はこれと同等以上の水。

3.10

エンドトキシン試験用水

日局の医薬品各条に規定する“注射用水”又はその他の方法によって製造した水で,エンドトキシン試

験に用いるライセート(LAL)試薬の検出限界で反応を示さないもの。

3.11

一次包装

硬膜外麻酔用カテーテルを直接に覆う包装で,硬膜外麻酔用カテーテルの無菌性を保持するためのもの

をいう。さらに,これを二次包装する場合には,いわゆる“内袋”に該当する。

3.12

二次包装

一次包装を直接に覆う包装で,通常,複数の一次包装された硬膜外麻酔用カテーテル。例えば,50  本を

入れた包装。

4

構成及び各部の名称

硬膜外麻酔用カテーテルは,カテーテル及びコネクタからなる。また,カテーテルスタイレットを附属


3

T 3258

:2012

してもよい。一般的な硬膜外麻酔用カテーテル及びカテーテルスタイレットの例を,

図 1∼図 に示す。

l

有効長 1

遠位端

2

近位端

3

側孔

4

コネクタ

5

深度目盛

図 1−硬膜外麻酔用カテーテル例

図 2−カテーテルの先端の断面形状例

図 3−コネクタの形状例

1

遠位端

2

つまみ

図 4−カテーテルスタイレット例

5

物理的要求事項

5.1

外観及び清浄度

目視で検査したとき,硬膜外麻酔用カテーテル(カテーテルスタイレットを含む。

)は,きず,ばり及び

異物があってはならない。

5.2

破断強度

附属書 によって試験したとき,カテーテルの最小破断強度は,表 による。


4

T 3258

:2012

表 1−カテーテル試料の最小破断強度

最小外径

mm

最小破断強度

N

0.75

未満 3

 0.75

以上 1.00 未満 4

1.00

以上 5

5.3

耐圧性

カテーテルとコネクタとの結合部は,液を通したとき漏れがあってはならない。

5.4

コネクタ

コネクタは,ISO 594-1 又は ISO 594-2 に適合しなければならない。

5.5

側孔

カテーテルに側孔を設ける場合,側孔の位置は,遠位端の先端から 20 mm を超えてはならない。また,

側孔の縁は滑らかでなければならない。

5.6

遠位端(先端)形状

使用中に患者への損傷を最小限に抑えるために,カテーテルの先端は柔軟で,かつ,滑らかで,丸く,

テーパ付きなどの形状でなければならない。

5.7

カテーテルスタイレット

カテーテルスタイレットを附属する場合には,カテーテルスタイレットは,カテーテルの先端及び側孔

から突き出してはならない。

5.8

キンク抵抗性

カテーテルは,キンク(折れ曲がり)しにくいものであることが望ましい。

5.9

せん(穿)刺針との通過性

カテーテルは,せん(穿)刺針の内くう(腔)を通らなければならない。

6

深度目盛

カテーテルに目安となる目盛を付ける場合は,遠位端の先端から 50 mm,100 mm,150 mm 及び 200 mm

の位置にそれぞれあらゆる方向から見える深度目盛を付けなければならない。50 mm∼200 mm の範囲に

10 mm

間隔で目盛を付ける場合には,100 mm,150 mm 及び 200 mm の位置にはそれぞれ 2 本線,3 本線及

び 4 本線の目盛を付けなければならない。

なお,遠位端の先端から 50 mm の範囲に 10 mm 間隔で目盛を付けてもよい。

7

化学的要求事項

7.1

試験液及び空試験液の調製

7.1.1

試験液

5

本の硬膜外麻酔用カテーテル(カテーテルスタイレットは除く。

)を細片し,ほうけい酸ガラスででき

た適切な容器に入れ,250 mL の精製水に浸せき(漬)する。

3
0

37

℃で 60±2 分間加温した後,室温にな

るまで冷却し,材料を取り除き,この液を試験液とする。

7.1.2

空試験液

同時に硬膜外麻酔用カテーテルを入れない精製水を同様の方法で操作し空試験液を調製する。


5

T 3258

:2012

7.2

pH

試験液及び空試験液の pH を日局の一般試験法の pH 測定法で測定したとき,両液の pH の差は 1 以下で

なければならない。

7.3

溶出金属の制限

原子吸光光度法又はこれと同等以上の微量分析法によって試験液及び空試験液を分析し,試験液の測定

値を空試験液の測定値で補正したとき,試験液中の鉛,亜鉛及び鉄の合計は 5 mg/L 以下で,かつ,試験液

のカドミウム測定値を空試験液のカドミウム測定値で補正したとき,試験液のカドミウムの含量は 0.1

mg/L

以下でなければならない。

8

生物学的安全性

JIS T 0993-1

に規定する生物学的安全性の評価を行う。

9

エンドトキシン

硬膜外麻酔用カテーテル 10 本をとり,各管内にエンドトキシン試験用水 40 mL を 1 分間約 10 mL の速

さで流し,その液でカテーテル(カテーテルスタイレットを附属するものは,カテーテルスタイレットを

含む。

)をよく洗い,洗液を合わせて試験液とし,日局のエンドトキシン試験法によって試験したとき,0.5

EU/mL

未満でなければならない。

10

無菌性の保証

無菌性の保証は,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保を行う。

注記  滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。

11

製造販売業者からの情報提供

製造販売業者は,適切なせん(穿)刺針の情報を添付文書などで情報提供しなければならない。

12

包装

12.1

一次包装

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,

輸送及び保管中に内容製品を適切に保護できるものでなければならない。また,一度開封したら,包装は

簡単に再シールできず,開封されたことが明確に分かるものでなければならない。

12.2

二次包装

二次包装は,通常の取扱い,輸送及び保管中に内容製品を保護できる強度をもつものでなければならな

い。

13

表示

13.1

一次包装

一次包装には,次の事項を表示する。

a)

カテーテルの外径(mm)及び長さ(mm)

b)

“滅菌済み”の旨

c)

製造番号又は製造記号


6

T 3258

:2012

なお,コネクタを単品で供給する場合は,b)及び c)を表示する。

13.2

二次包装

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いず,一次包装を最小販売単位の包装とし

て用いる場合は,次の事項を一次包装に表示する。

なお,

製造番号又は製造記号が滅菌年月を表している場合は,改めて滅菌年月の表示をする必要はない。

また,滅菌年月の代わりに使用期限を表示してもよい。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所

b)

承認番号

c)

販売名

d)

カテーテルの外径(mm)及び長さ(mm)

e)

数量(入り数)

f)

“滅菌済み”の旨

g)

“再使用禁止”の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

h)

製造番号又は製造記号

i)

滅菌年月

j)

他の法定表示事項

なお,コネクタを単品で供給する場合は,a)∼j)の該当する事項とする。

13.3

図記号の使用

13.1

及び 13.2 の要件は,JIS T 0307 に規定する適切な図記号を使用することによってこれに替えてもよ

い。

注記  JIS T 0307 に規定する主な図記号の例を,表 に示す。

表 2JIS T 0307 に規定する主な図記号の例


7

T 3258

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附属書 A

規定)

破断強度の測定方法

A.1

原理

カテーテルとコネクタとの間の結合部,及び側孔のあるものは側孔部が試験できるように試料を選択す

る。カテーテルの破断又は結合部の外れが発生するまで各試料に引張力を加える。

A.2

装置

A.2.1

引張試験機

15 N

以上の引張力をもつもの。

A.3

手順

A.3.1

製造業者の取扱説明書(添付文書)に従いカテーテルとコネクタとを組み立てる。カテーテルとコ

ネクタとの間の結合部が試験できるように試料を選択し,更に側孔のあるものは側孔部が試験できるよう

に試料を選択する。遠位端の先端から 3 mm 以下の部分は,試料から除外する。

A.3.2

試料を 37±2  ℃の水の中に 2 時間浸せき(漬)する。試料を取り出し,直ちに A.3.3A.3.6 に従

って試験する。

A.3.3

引張試験機に試料を取り付ける。コネクタがある場合には,コネクタの変形を避けるため,適切な

器具を使用する。

A.3.4

試料のゲージ長を測定する。試料のゲージ長は,引張試験機のつかみ具間距離又はコネクタがある

場合は,コネクタと試験片の他方の端とを保持するつかみ具間距離とする。

A.3.5

試料が二つ以上に分離するまで,ゲージ長 1 mm 当たり 20 mm/min の単位ひずみ速度(

表 A.1 参照)

で引っ張る。破断が起きたときの引張強度[単位:ニュートン(N)

]の値を破断強度として記録する。

表 A.1−ゲージ長 1 mm 当たり 20 mm/min の単位ひずみ速度の条件例

ゲージ長

mm

試験速度

mm/min

10 200

20 400

25 500

A.3.6

各試料に対する試験は,1 回とする。

A.4

試験報告書

試験報告書には,次の情報を記載する。

a)

カテーテルの識別

b)

ニュートン単位での破断強度及び各試料の外径