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T 3254

:2007

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  構成

2

5

  採血針の物理的要求事項

3

6

  採血容器の物理的要求事項

3

6.1

  外観及び清浄度

3

6.2

  潤滑剤

3

6.3

  潤滑剤の量

4

6.4

  目盛線

4

6.5

  テーパの合致

4

6.6

  気密性

4

6.7

  通気性

4

7

  化学的要求事項

4

8

  抗凝固能

4

9

  無菌性の保証

5

10

  生物学的安全性

5

11

  エンドトキシン

5

12

  包装

5

12.1

  採血容器及び/又は採血針の個々の包装

5

12.2

  一次包装

5

12.3

  二次包装

5

13

  表示

5

13.1

  一次包装

5

13.2

  二次包装

6

14

  記号の使用

6


T 3254

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業会 (JMED) 及び財団法人

日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 T

3254

:2007

血液ガス検体採取用注射筒

Single-use syringes for blood gas specimen collection

1

適用範囲

この規格は,動脈又は血液回路から,血液ガス分析用検体として血液を採取し血液を空気に触れずに保

管できる針なし採血用容器,針付採血用容器,又は採血用容器と針とのキット包装品において,滅菌済み

でそのまま直ちに使用でき,かつ単回使用で使い捨てる血液ガス検体採取用注射筒について規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS T 0307

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0993-1

  医療機器の生物学的評価―第 1 部:評価及び試験

JIS T 3209

  滅菌済み注射針

ISO 594-1

,Conical fittings with a 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical equipment

−Part 1 : General requirements

ISO 594-2

,Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical equipment−

Part 2 : Lock fittings

ISO 7886-1

,Sterile hypodermic syringes for single use−Part 1 : Syringes for manual use

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

採血針

採血用容器に付け,血液ガス検体採取時に動脈へせん(穿)刺する滅菌済み注射針。

3.2

採血用容器

血液ガス検体採取用に用いる注射筒様容器で滅菌されて供給される。

3.3

公称採血量

包装又は容器に表示された最大目盛容量又は採血量。

3.4

目盛線

公称採血量に応じた一定の容量ごとに目盛数字を付す目盛線。


2

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3.5

ファーストライン

採血用容器の外筒の目盛に合わせるガスケットの先端の最初のピークのライン。

3.6

抗凝固剤

血液の凝固を防止する薬剤。

3.7

公称外径

包装又は容器に表示された採血針の針管の外径の寸法。

3.8

公称長さ

包装又は容器に表示された採血針の針管の長さの寸法。

3.9

密封用具

採血後,採血用容器の筒先,又は採血針針先に装着し,血液と空気との接触を遮断する部品。滅菌され

て供給される場合と,滅菌されずに供給される場合がある。

3.10

採血容器及び/又は採血針の個々の包装

採血容器及び/又は採血針を個々に包装滅菌し,一次包装に封入するときに用いる包装で,無菌維持を

目的とした包装は無菌性を保持するものである。また,一次包装に未滅菌品の密封用具と滅菌された採血

容器及び/又は採血針とを同時に入れる場合,相互の交差汚染を防止するために施す場合もある。

3.11

一次包装

一次包装は,採血針,採血容器などをまとめて直接に覆う包装で,血液ガス検体採取用注射筒全体の無

菌性を保持するためのものをいい,更に,これが二次包装される場合には,“内袋”に該当する。ただし,

採血針,採血容器などに個々に無菌維持を目的とした包装を施してある場合は,一次包装は無菌維持の機

能をもたなくてもよい。

3.12

二次包装

二次包装は,複数の一次包装された血液ガス検体注射筒などを覆う,例えば,50 セット(本)を入れた

包装で,取扱い,輸送及び保管中に内容製品を保護するものをいい,このために十分な強度をもつものを

いう。

4

構成

血液ガス検体採取用注射筒は,血液ガス検体採取用容器を主とするが,採血針が血液ガス検体採取用容

器にあらかじめ装着されている場合,血液ガス検体採取用容器及び採血針が未包装又は個々の包装で包装

されてセットとして封入されている場合,又は採血容器単体のものがある。血液ガス検体採取用容器は,

主として外筒,ガスケット及び押子からなり,抗凝固剤が封入されているものもある。ガスケットには空

気を抜くためのフィルタが組み込まれているものがある。附属品として密封用具が一次包装に封入されて

いる,又は採血針に組み込まれているものがあり,採血針には誤刺防止機構があるものもある。


3

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注記  採血針は包装されキット包装に入るものがある。

図 1は一般的な血液ガス検体採取用容器の例示である。

図 1−採血容器例

                          a)  採血針                      b)  針さや(鞘)

c)

包装品

図 2−採血針例

図 3−密封用具例

5

採血針の物理的要求事項

採血針の附属する場合,採血針は JIS T 3209  の 4.(物理的要求事項),8.(寸法の許容差),10.(針基

のテーパの合致),11.(構成),12.(針先)及び 13.(性能)の規定に適合しなければならない。

6

採血容器の物理的要求事項

6.1

外観及び清浄度

採血用容器の外筒の内面は,凹凸及びきずがなく,仕上げ面が滑らかでなければならない。また,通常

の使用で血液など接触する部分には微粒子又は異物の付着があってはならない。

6.2

潤滑剤


4

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潤滑剤としてシリコーン油を用いる場合,シリコーン油は,シリコーン油基準  (I)  若しくは  (Ⅱ)  又は

これらと同等以上の基準に適合するものでなければならない。また,シリコーン油のほか,ISO 7886-1 

潤滑剤に規定するエルカ酸,又はオレイン酸の脂肪酸アミドを用いることができる。

注記  シリコーン油基準は,平成 7 年 12 月 20 日薬機第 327 号厚生省薬務局医療機器開発課長通知“注

射針及び注射筒等に潤滑剤として用いるシリコーン油の基準について”による。

6.3

潤滑剤の量

採血用容器の内表面を目視したとき液滴を認めず,筒先にたまりができてはならない。

6.4

目盛線

目盛線及び容量の単位の表示は,ゼロ目盛から公称採血量目盛まで均等で,明りょう(瞭)かつ容易に

消えてはならない。

6.5

テーパの合致

採血用容器の筒先は,

図 に示す ISO 594-1 のめす(雌)

・ルアーテーパ検査ゲージを使用できる構造の

ものは,筒先を 5 N の力でゲージに入れたとき,筒先のおす(雄)

・ルアーテーパとゲージのテーパとが合

致し,かつ,筒先の先端は,ゲージの限度内になければならない。また,筒先が

図 に示す検査ゲージを

使用できない構造(ロック接合)のものは,ISO 594-2 のロック接合に規定する検査ゲージを用いる。

単位  mm

図 4−めす(雌)・ルアーテーパ検査ゲージ

6.6

気密性

採血用容器へ製造業者の指定する使用方法に従い公称採血量まで水を満たし,フィルタのあるものは,

フィルタへ水の浸透が終了するまで放置する。採血用容器の筒先を閉じ,40 kPa (300 mHg)  の圧力を押子

へ 10 秒間かけたとき,ガスケット,外筒及びフィルタからの漏れがあってはならない。又はこれと同等以

上の方法で試験したとき,ガスケット,外筒及びフィルタからの漏れがあってはならない。

6.7

通気性

空気を抜くためのフィルタがガスケットに組み込まれているものは,採血用容器を公称採血量採血する

状態にして,筒先から水を 5.3 kPa (40 mHg)  の圧力で押し込んだときフィルタまで水が入るものとする。

7

化学的要求事項

採血針は,JIS T 3209 の 5.(化学的要求事項)の規定に適合しなければならない。

8

抗凝固能

採血用容器へ規定採血量の新鮮血を採取し,製造販売業者が指定した方法でかくはん(撹拌)したとき,


5

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目視できる血液の凝固塊が発生してはならない。

9

無菌性の保証

滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の保証を行う。

注記  滅菌バリデーション基準は,平成 17 年 3 月 30 日付け薬食監麻発第 0330001 号“薬事法及び採

血及び供血あっせん業取締法の一部を改正する法律の施行に伴う医薬品,医療機器等の製造管

理及び品質管理 (GMP/QMS) に係る省令及び告示の制定及び改廃について第 4 章  第 4  滅菌

バリデーション基準”による。

10

生物学的安全性

採血針は,JIS T 0993-1 に基づき生物学的安全性の評価を行う。

11

エンドトキシン

採血針は,JIS T 3209  の 7.(エンドトキシン試験)の規定に適合しなければならない。

12

包装

12.1

採血容器及び/又は採血針の個々の包装

採血容器及び/又は採血針が個々に包装滅菌された後,一次包装に封入される場合で,個々の包装を無

菌維持の目的で行う場合は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,

通常の取扱い,輸送,及び保管中に内容製品を適切に保護できるものとする。また,一度開封したら,包

装は簡単に再シールできず,開封されたことが容易に分かるものでなければならない。ただし,無菌維持

を目的としない場合には,包装は簡単に再シールできず,開封されたことが容易に分かるものとする。採

血容器及び採血針の個々の包装はある場合とない場合とがある。

12.2

一次包装

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,

輸送,及び保管中に内容製品を適切に保護できるものとする。また,一度開封したら,包装は簡単に再シ

ールできず,開封されたことが容易に分かるものとする。ただし,無菌維持を目的とした包装が採血容器

と採血針ともに施されている場合は,使用前に容易に破れるおそれがなく,通常の取扱い,輸送,及び保

管中に内容製品を適切に保護できるものとする。

一次包装には,1 セットを超えて封入してはならない。ただし,密封用具単品が未滅菌で供給される場

合は,多数個入りの包装で供給される場合がある。この一次包装は,輸送,及び保管中に内容製品を適切

に保護できるものとする。

12.3

二次包装

二次包装は,取扱い,輸送及び保管中に内容製品を保護するものをいい,このために十分な強度をもつ

ものとする。

13

表示

13.1

一次包装

一次包装には,次の事項を表示する。ただし,一次包装内の封入物が個包装されており,個々に次の該

当する必要事項が表示がしてあり,一次包装の外から個々の表示が見える場合は,個々の封入物の包装に


6

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表示してある表示は,一次包装から省略してもよい。

a)

採血針が入っている場合は,採血針の外径 (mm),及び長さ (mm)

b)

公称採血量

c)

抗凝固剤名

d)

一次包装内の密封用具を含めすべてを無菌保証するものは,“滅菌済み”の旨。未滅菌の密封用具を

封入してある場合は,無菌保証する構成品の名称。ただし,一次包装の外から個々の表示が見える場

合は,構成品個々の包装に“滅菌済み”の旨の記載があれば,一次包装の記載は省略してもよい。

e)

製造番号又は製造記号

ただし,密封用具が単品で供給される場合は a)∼e)  までの該当する事項だけとする。

13.2

二次包装

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いないで,一次包装を最小販売単位の包装

として用いる場合には,次の事項を一次包装に表示する。ただし,j)  及び k)  については,製造番号又は

製造記号が滅菌年月を表示している場合は,改めて滅菌年月の表示は必要としない。また,滅菌年月の代

わりに使用期限を表示してもよい。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所

b)

認証又は承認番号

c)

販売名

d)

採血針が入っている場合は,採血針の外径 (mm),及び長さ (mm)

e)

公称採血量

f)

抗凝固剤名

g)

数量(入り数)

h)

一次包装内の構成品のすべてを無菌保証するものは,“滅菌済み”の旨。すべてを無菌保証しない場

合は,無菌保証する構成品の名称を記載又は,“滅菌済み”の旨の記載はしない。

i)

再使用禁止の旨(“ディスポーザブル”の表現を除く。)

j)

製造番号又は製造記号

k)

滅菌年月

ただし,密封用具が単品で供給される場合は a)∼k)  までの該当する事項だけとする。

14

記号の使用

13.1

及び 13.2 の要件は,

JIS T 0307

に規定する適切な記号を使用することによってこれに替えてもよい。

注記  JIS T 0307 に規定する主な記号の例を,参考表 に示す。

参考表 1JIS T 0307 に規定する主な記号の例