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T 3248

:2012

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  要求事項  

3

4.1

  一般  

3

4.2

  生物学的安全性  

3

4.3

  無菌性  

3

4.4

  非発熱性  

3

4.5

  物理的特性  

3

4.6

  使用期限  

5

4.7

  チューブ適合性  

5

4.8

  補液ライン及び透析用補液洗浄セットに関する要求事項  

5

4.9

  血液回路補助用延長チューブに関する要求事項  

5

4.10

  血液回路用モニタリングセットに関する要求事項  

5

5

  試験方法  

5

5.1

  一般  

5

5.2

  生物学的安全性  

5

5.3

  無菌性  

6

5.4

  非発熱性  

6

5.5

  物理的特性  

6

5.6

  使用期限  

8

5.7

  チューブ適合性  

8

6

  包装 

8

6.1

  一次包装  

8

6.2

  二次包装  

9

7

  表示 

9

7.1

  本体  

9

7.2

  一次包装  

9

7.3

  二次包装  

9

7.4

  添付する文書  

9

7.5

  図記号の使用  

10

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

11


T 3248

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業

会(JMED)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS T 3248:2011 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 T

3248

:2012

透析用血液回路

Extracorporeal blood circuit

序文 

この規格は,2010 年に第 3 版として発行された ISO 8638 を基とし,我が国の実情に合わせるため,技

術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。また,附属書 JA は対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器に接続して,血液を体外循環させるために使

用する透析用血液回路(以下,回路という。

)について規定する。

なお,回路の構成品である次の製品については,この規格を適用する。

−  トランスデューサ保護フィルタ

−  透析用補液洗浄セット

−  血液回路補助用延長チューブ

−  血液回路用モニタリングセット

ただし,次の機器は除く。

−  血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器

−  血しょう(漿)分離器

−  血液吸着器

−  血管アクセス機器

−  血液ポンプ

−  体外循環用血液回路の圧力モニタ装置

−  気泡検知器

−  透析液を調整し維持管理する血液透析装置

−  血液ろ過又は血液濃縮を行うために使用する装置

注記 1  血液透析器,血液透析ろ(濾)過器及び血液ろ(濾)過器の要求事項については,JIS T 3250

に規定されている。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 8638:2010

,Cardiovascular implants and extracorporeal systems−Extracorporeal blood circuit

for haemodialysers, haemodiafilters and haemofilters

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。


2

T 3248

:2012

なお,平成 27 年 9 月 30 日まで JIS T 3248:2011 は適用することができる。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の西暦年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS T 0307:2004

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0993-1:2012

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及

び試験

注記  対応国際規格:ISO 10993-1:2009,Biological evaluation of medical devices−Part 1: Evaluation and

testing within a risk management process

(MOD)

JIS T 0993-7:2012

  医療機器の生物学的評価−第 7 部:エチレンオキサイド滅菌残留物

注記  対応国際規格:ISO 10993-7:2008,Biological evaluation of medical devices−Part 7: Ethylene oxide

sterilization residuals

(IDT)

JIS T 3209:2011

  滅菌済み注射針

注記  対応国際規格:ISO 7864:1993,Sterile hypodermic needles for single use(MOD)

JIS T 3211:2011

  滅菌済み輸液セット

ISO 594-2:1998

,Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment

−Part 2: Lock fittings

ISO 10993-4:2002

,Biological evaluation of medical devices−Part 4: Selection of tests for interactions with

blood

ISO 10993-11:2006

,Biological evaluation of medical devices−Part 11: Tests for systemic toxicity

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

透析用血液回路 

血液流路用のチューブ,回路内の圧力をモニタする及び血液透析に必要な部品(例えば,エアトラップ

チャンバ及びトランスデューサ保護フィルタ)に接合・接続するためのチューブ及び補液ライン用チュー

ブからなる。

3.2 

血液流路(fluid pathway)

血液が通過する部分。

3.3 

表示(labelling)

記載,印刷,図表化又は電子化された次のもの。

−  医療機器の本体及び包装に貼付,又は印刷されたもの。

−  医療機器に同封されているもので,製品識別に関係するもの,添付文書,技術的説明書及び取扱説明

書。

ただし,出荷案内書は含まない。


3

T 3248

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3.4 

ポンプセグメント部(pump segment)

回路の一部分として,血液ポンプのヘッド部分に装着される箇所。

3.5 

トランスデューサ保護フィルタ(transducer protector)

透析装置で回路内の圧力を測定するときに,

回路と装置とを相互につなぐことを目的とした回路の部分。

“プレッシャー  トランスミッティング  ステリル  バリア”としても知られている。

3.6 

エアトラップチャンバ(air capture chamber)

流体から気泡を除去するために設計された点滴筒様の部品。例えば,ドリップチャンバ,バブルトラッ

プ及び静脈・動脈血液チャンバ。

3.7 

アクセスポート 

薬剤を回路内に注入及び採血することを目的とした回路の部分。

3.8 

透析用補液洗浄セット 

透析時の補液,回路の洗浄又は廃液を目的として使用する医療機器。

3.9 

血液回路補助用延長チューブ 

回路の延長などの補助を目的として使用する医療機器。

3.10 

血液回路用モニタリングセット 

透析時に血圧の情報をモニタリングすることを目的として,血液回路と血圧計との間をつなぐ医療機器。

要求事項 

4.1 

一般 

4.2

4.10 の要求事項に適合しなければならない。

4.2 

生物学的安全性 

該当機器の血液と直接又は間接的に接触する機器の部分は,5.2 によって,生物学的な危険性がないこと

を評価しなければならない。

注記  我が国においては,機器に用いられる材料で,血液と直接又は間接的に接触する新規材料は,

JIS T 0993-1

によって,生物学的安全性を確認する。

4.3 

無菌性 

血液流路は,滅菌されていなければならない。試験は,5.3 によって行う。

4.4 

非発熱性 

血液流路には,発熱性物質があってはならない。試験は,5.4 によって行う。

4.5 

物理的特性 

4.5.1 

構造的強度 

回路は,5.5.1 によって試験を行ったとき,漏れがあってはならない。

該当機器は,次の条件下で試験する。


4

T 3248

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a)

規定の最大圧力の 1.5 倍

b)

製造販売業者が規定する最大陰圧の 1.5 倍(ただし,−700 mmHg より低くてはならない。

,又は実

施可能な最大陰圧

4.5.2 

血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部 

4.5.2.1 

剛性材料でできた接続部の寸法は,

図 による。寸法は 5.5.2 によって確認する。 

4.5.2.2 

半剛性材料でできた接続部は,

図 の寸法を参考に確認し,ISO 594-2 に規定する要求性能に適

合する。

4.5.3 

血管アクセス機器との接続部 

回路を血管アクセス機器に接続する部分は,ISO 594-2 に規定するルアー固定フィッティングをもたな

ければならない(ISO 594-2 参照)

。試験は 5.5.3 によって行う。

4.5.4 

附属品の接続部 

抗凝固薬注入ライン,圧モニターライン,補液ライン及び液面調整ラインのような附属品として使用す

る回路部品の全ての端には,ISO 594-2 に規定するルアー固定フィッティングをもたなければならない。

試験は 5.5.4 によって行う。

4.5.5 

色による識別 

血管アクセス機器に接続される動脈用回路は赤色に,静脈用回路は青色に識別しなければならない。色

による識別は,血管アクセス機器接続部から 100 mm 以内で目立つように表示する。試験は 5.5.5 によって

行う。

4.5.6 

アクセスポート 

4.5.6.1 

ニードルアクセスポート 

ニードルアクセスポートは,5.5.6.1 に従った試験で水漏れがあってはならない。ニードルアクセスポー

トは,針がチューブを貫通して損傷を与える危険性が最小であるように設計されたものでなければならな

い。

4.5.6.2 

ニードルレスアクセスポート 

ニードルレスアクセスポートは,5.5.6.2 に従った試験で水漏れがあってはならない。

4.5.7 

血液流路部容量 

静脈用及び動脈用回路の血液流路部容量は,製造販売業者の定める容量とする。試験は 5.5.7 によって行

う。

4.5.8 

トランスデューサ保護フィルタ 

4.5.8.1 

回路に組み込まれているトランスデューサ保護フィルタ 

回路に組み込まれているトランスデューサ保護フィルタは,交さ(叉)感染を防止できなければならな

い。製造販売業者の定めた最大圧力の 1.5 倍の圧力で安全を保ち,血液透析装置との接続で外れなどの漏

れがあってはならない。トランスデューサ保護フィルタの機械側は,使用中の血液汚染が確認できるよう

に透明とする。試験は 5.5.8 によって行う。

4.5.8.2 

回路に組み込まれていないトランスデューサ保護フィルタ 

回路に組み込まれていない場合は,交さ(叉)感染を防止するためにトランスデューサ保護フィルタを

接続して使用しなければならない。製造販売業者の定めた最大圧力の 1.5 倍の圧力で安全を保ち,血液透

析装置との接続で外れなどの漏れがあってはならない。トランスデューサ保護フィルタの機械側は,使用

中の血液汚染が確認できるように透明とする。試験は 5.5.8 によって行う。

4.5.9 

血液流路の流体力学的事項 


5

T 3248

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血液循環は,血液成分に与える影響が最小でなければならない。試験は 5.5.9 によって行う。

4.5.10 

ポンプセグメント性能 

ポンプセグメント部の性能特性は,設定圧力範囲[通常 0∼−250 mmHg(−33.3 kPa)

]内で評価を行い,

製造販売業者の定める血液流量範囲の流量が得られなければならない。試験は 5.5.10 によって行う。

4.6 

使用期限 

使用期限を設定する場合は,科学的妥当性の確認が必要である。実時間で評価できない場合は,加速試

験評価も認める。試験は,5.6 によって行う。

4.7 

チューブ適合性 

チューブは,透析作業において回路を閉塞させて問題がないレベルとする。試験は 5.7 によって行う。

4.8 

補液ライン及び透析用補液洗浄セットに関する要求事項 

補液ライン及び透析用補液洗浄セットは,4.24.34.4 及び 4.5.10,並びに JIS T 3211 の 5.3[おすめす

(雄雌)かん(嵌)合部,混注部,継ぎ管及び導管の接続部]

5.4(びん針)

5.5(通気装置及び通気フィ

ルタ)

5.6(導管)

5.7(フィルタ)

5.8(点滴筒及び点滴口)

5.9(流量調節器)

5.10(混注部)

5.12

(保護キャップ)

5.14(定量筒)

,及び 5.15(活栓)に適合しなければならない。また,気密性について

は,その使用条件に応じて 4.5.1 又は JIS T 3211 の 5.2(気密性)のいずれかを選択して実施する。

4.9 

血液回路補助用延長チューブに関する要求事項 

血液回路補助用延長チューブは,4.24.34.44.5.2 及び 4.7,並びに JIS T 3211 の 5.35.65.10 及び

5.12

に適合しなければならない。また,気密性については,その使用条件に応じて 4.5.1 又は JIS T 3211

の 5.2 のいずれかを選択して実施する。

4.10 

血液回路用モニタリングセットに関する要求事項 

血液回路用モニタリングセットは,4.24.4JIS T 3211 の 5.35.6 及び 5.12,並びに JIS T 3209 の箇条

10

(針基のテーパの合致)及び 13.2(漏れ)を除く各項目に適合しなければならない。また,気密性につ

いては,その使用条件に応じて 4.5.1 又は JIS T 3211 の 5.2 のいずれかを選択して実施する。

試験方法 

5.1 

一般 

箇条 に規定する要求事項については,製品を製造販売する前に評価しなければならない。また,製品

仕様変更後に性能が変わっていることが予想される場合は,再評価しなければならない。

製品の供試品は製造工程からランダムに抽出されたもので,適用されている全ての回路は,品質管理工

程によって適合したものでなければならない。また,臨床使用されるものと同様に,製造販売業者が推奨

する方法によって,準備する。

測定は液温 37±1  ℃で,in vitro(インビトロ)で行わなければならない。ただし,変数間の関係が非線

形である場合は,測定点間の内挿を行うことが可能となるように,十分な測定を行わなければならない。

5.2

5.7 に示す試験方法は,参考試験である。ただし,十分な精度及び再現性が得られる場合は,他の試

験方法によってもよい。また,実際の試験装置において必要な詳細事項全てを示しているわけではない。

実際の試験方法の設計,構成及びその構築は,測定誤差の原因となる多くの要因にも適合したものである

必要がある。要因としては,落差と動的圧力損失とによる圧力測定誤差,安定時間,不定流量による制御

ができない温度変化,pH,熱による試験材料の劣化,光及び経時変化,試験溶液の脱気,空気の捕捉,又

は異物,藻及びバクテリアによるシステムへの不純物混入がある。

5.2 

生物学的安全性 


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生物学的安全性については,製品を製造販売する前,その製品に用いられている材料の変更後,及び滅

菌方法の変更後において,当該製品の供試品を用いて評価を実施しなければならない。試験は,JIS T 0993-1

ISO 10993-4

及び JIS T 0993-7 に規定する方法による。

5.3 

無菌性 

滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保を行う。

注記  滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。

5.4 

非発熱性 

4.4

に規定する要求事項に適合していることを ISO 10993-11 に従って確認する。

5.5 

物理的特性 

5.5.1 

構造的強度試験 

5.5.1.1 

陽圧 

陽圧試験は,次のいずれかの方法で確認する。

a) 37

±1  ℃の水を充塡し,全ての接続部に適切なキャップをする。製造販売業者の定める最大使用圧力

の 1.5 倍の圧力をかけ,10 分間以上保持し,水漏れがないことを目視で確認する。

b)

全ての接続部に適切なキャップをする。37±1  ℃の水が入った容器に回路を沈める。製造販売業者が

定める最大使用圧力の 1.5 倍の圧力をかけ,10 分間以上保持し,空気の漏れがないことを目視で確認

する。

5.5.1.2 

陰圧 

陰圧試験は,次のいずれかの方法で確認する。

a)

全ての接続部に適切なキャップをする。37±1  ℃の水が入った容器に回路を沈める。製造販売業者の

定める最大使用陰圧の 1.5 倍,又は大気圧下(又は最も高い圧力下)において−700 mmHg(−93.3 kPa)

の陰圧をかけ,10 分間以上保持し,水の浸入がないことを目視で確認する。

b) 37

±1  ℃の水を充塡し,全ての接続部に適切なキャップをする。製造販売業者の定める最大使用陰圧

の 1.5 倍,又は−700 mmHg(−93.3 kPa)の陰圧をかけ,10 分間以上保持し,空気の混入がないこと

を目視で確認する。

5.5.2 

血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部 

4.5.2

に規定する要求事項に適合していることを検査によって明らかにする(

図 参照)。


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単位  mm

図 1−血液透析器,血液透析ろ過器又は血液ろ過器との接続部主要寸法 

5.5.3 

血管アクセス機器との接続部 

4.5.3

に規定する要求事項に適合していることを検査にて確認する(ISO 594-2 参照)

5.5.4 

附属品の接続部 

4.5.4

に規定する要求事項に適合していることを検査にて確認する(ISO 594-2 参照)

5.5.5 

色による識別 

4.5.5

に規定する要求事項に適合していることを検査にて確認する。

5.5.6 

アクセスポート 

5.5.6.1 

ニードルアクセスポート 

4.5.6.1

に規定する要求事項に適合していることを次の手順で確認する。アクセスポートを含んだ回路に

37

±1  ℃の水を充塡し,製造販売業者が定めた圧力[7.4 e)  参照]の 1.5 倍の陽圧をかける。製造販売業

者の記載する皮下注射針をアクセスポートに刺す。ただし,詳細に記載していない場合は,外径 0.8 mm(21

ゲージ)で JIS T 3209 に適合している針を使用する。針の挿入・引抜きを 5 回行い,その後 6 時間圧を維

持して,その部分からの水漏れがないことを目視で確認する。

回路に 37±1  ℃の脱気した水を充塡し,循環する。製造販売業者が定めた圧力の 1.5 倍の陰圧又は大気

圧下−700 mmHg(−93.3 kPa)の陰圧をかける。製造販売業者の指示方法によって,1 回 10 分間以上,計

10

回ポート部にせん(穿)刺し,その後 6 時間圧を維持して,その部分からの空気の漏れがないことを目

視で確認する。


8

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注記  水は循環させてもよい。

5.5.6.2 

ニードルレスアクセスポート 

4.5.6.2

に規定する要求事項に適合していることを次の手順で確認する。アクセスポートを含んだ回路に

37

±1  ℃の水を充塡し,製造販売業者が定めた圧力[7.4 e)  参照]の 1.5 倍の陽圧をかける。製造販売業

者の指示方法によって,1 回 10 分間以上,計 10 回ポート部に接続し,その後 6 時間圧を維持して,その

部分からの水漏れを目視で確認する。

回路に 37±1  ℃の脱気した水を充塡し,循環させる。製造販売業者が定めた圧力の 1.5 倍の陰圧又は大

気圧下において−700 mmHg(−93.3 kPa)の陰圧をかける。製造販売業者の指示方法によって,1 回 10 分

間以上,計 10 回ポート部にせん(穿)刺し,その後 6 時間圧を維持して,その部分からの空気の漏れを目

視で確認する。

注記  水は循環させてもよい。

5.5.7 

血液流路部容量 

回路の血液流路に水を充塡し,その量を測定することによって,血液流路の容量を測定する。ドリップ

チャンバは,通常の操作液面レベルまで充塡する。

5.5.8 

トランスデューサ保護フィルタ 

製造販売業者の定めた最大圧力の 1.5 倍に耐えられることを,次のいずれかの方法によって確認する。

a)

機械側を開放した状態で回路に水を充塡し,製造販売業者が定める最大使用圧力の 1.5 倍の陽圧をか

け,1 時間保持し,水漏れの有無を目視で確認する。

b)

全ての接続部に適切なキャップをして製造販売業者が定める最大使用圧力の 1.5 倍の陽圧をかけ,1

時間保持し,水が入った容器に回路を沈め,空気の漏れを目視で確認する。

上記のいずれかの方法で確認するときは,ルアーコネクタ部,ハウジング及び膜を通して漏れがないこ

とを確認する。

目視で,部品が接続部の要求事項に適合していることを確認する。

目視で,機械側の透明性を確認する。

5.5.9 

血液流路の流体力学的事項 

リスクマネージメントファイルをレビュすることによって,4.5.9 に適合していることを確認する。

5.5.10 

ポンプセグメント性能 

陰圧[0∼−250 mmHg(−33.3 kPa)

]の範囲内で流量を変化させ,4.5.10 に定められた要求事項に適合

することを確認する。評価は,背圧をかけた状態で製造販売業者が定める血液流量範囲[7.4 e)  参照]で

行わなければならない。

5.6 

使用期限 

使用期限に相当する期間,加速又は実際に保管した後,機器の生物学的安全性,無菌性及び物理的特性

を検査して確認する。

5.7 

チューブ適合性 

製造販売業者によって示された最大圧力の 1.5 倍の陽圧をかけた状態で 20 分間透析装置の閉塞器で閉塞

させ,漏れがないことを確認する。

包装 

6.1 

一次包装 

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,


9

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輸送及び保管中に内容製品を適切に保護できるものでなければならない。一度開封したら包装は簡単に再

シールできず,開封されたことが容易に分からなければならない。

6.2 

二次包装 

二次包装は,取扱い,輸送及び保管中に内容製品を保護するために十分強いものとする。

表示 

7.1 

本体 

少なくとも次の情報は,本体に表示する。

患者の血管アクセス機器へのコネクタに赤及び青の表示(色による識別)をする。

7.2 

一次包装 

少なくとも次の情報を,一次包装に直接表示するか,又は一次包装を通して見えるように表示する。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所

b)

販売名

c)

機器に関する製造販売業者の識別コード

d)

製造番号又は製造記号

e)

“滅菌済み”の旨。ただし,

“STERILE”を併記してもよい。また,一次包装中の全ての内容物が滅菌

されている及び非発熱性であるか,血液流路だけが滅菌されている及び非発熱性であるかの区別。

f)

使用期限(例えば,YYYY-MM)

g)

再使用禁止の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

h)

“使用前に添付文書を読む”旨の記載,又は同等の内容の記載

i)

滅菌方法

j)

トランスデューサ保護フィルタがセットの一部として組み込まれていない場合は,

“注意  患者への使

用前に,各圧モニターラインにトランスデューサ保護フィルタを取り付けること”の表示。

k)

血液流路の容量

l)

ポンプセグメント部の内径及び全長

7.3 

二次包装 

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いず,一次包装を最小販売単位の包装とし

て用いる場合は,次の事項を一次包装に表示する。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所

b)

販売名及び数量(入り数)

c)

機器に対する製造販売業者の識別コード

d)

製造番号又は製造記号

e)

“滅菌済み”の旨。ただし,

“STERILE”を併記してもよい。

f)

再使用禁止の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

g)

使用期限(例えば,YYYY-MM)

h)

貯蔵・保管方法についての注意及び警告

i)

他の法定表示事項

7.4 

添付する文書 

外箱には,少なくとも次の事項を記載した文書を添付する。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所


10

T 3248

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b)

販売名

c)

滅菌済み及び非発熱性であるという旨の表示,及び滅菌方法

d)

再使用禁止の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

e)

注意及び警告

1)

許容圧力(陽圧及び陰圧)及び最大流量

2)

使用の意図された機器の附属品と機器とが適合する旨。

3)

血液透析装置に表示された流量と実際の流量が異なる可能性がある旨。また,適切な範囲で時間と

ともに変化することがある旨。

4)

チューブをキンクさせないことの注意。

5)

空気の混入の可能性があること及び空気混入検知器の使用を推奨する旨。

6)

空気混入検知器の下流は空気の混入が検知できないので,空気混入検知器は適切な位置に設置する

ことの注意。

f)

回路使用開始前の準備方法

g)

動静脈用回路の識別

h)

トランスデューサ保護フィルタが組み込まれている場合は,その仕様,接続手順,生理食塩液及び血

液でぬ(濡)れたときの交換手順

i)

必要とする附属品の詳細

j)

回路の一般的注意事項

k)

透析液流路と透析器との接続手技についての詳細事項

l)

圧モニターラインが付いている場合は,血液による汚染を防ぐためにトランスデューサ保護フィルタ

を使用しなければならないとした指示。ただし回路の一部として組み込まれている場合を除く。

m)

血液サンプリングなどに使用する回路構成品(アクセスポート)に適合する消毒剤リスト。その他の

消毒剤については,使用前に構成品との適合性の確認を行う必要があることの警告表示。

n)

適応可能な場合,推薦される操作手順及び終了手順

o)

代表的な流路図

p)

使用者の要求があれば,液流路に直接又は間接的に接触する材料の一般的名称を提供することの表示

q)

回路が適応する装置名

r)

製造販売業者が推奨するアクセスポートへのせん(穿)刺針の太さ

7.5 

図記号の使用 

7.2

及び 7.3 は,JIS T 0307 に規定する適切な図記号を使用することによってこれに替えてもよい。

注記  JIS T 0307 に規定する主な図記号の例を,表 に示す。

表 1JIS T 0307 に規定する主な図記号の例 

参考文献  JIS T 3250  血液透析器,血液透析ろ(濾)過器,血液ろ(濾)過器及び血液濃縮器

注記  対 応 国 際 規 格 : ISO 8637 , Cardiovascular implants and extracorporeal systems −

Haemodialysers, haemodiafilters, haemofilters and haemoconcentrators

(MOD)


11

T 3248

:2012

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS T 3248:2012

  透析用血液回路

ISO 8638:2010 Cardiovascular implants and extracorporeal systems

−Extracorporeal

blood circuit for haemodialysers, haemodiafilters and haemofilters

(I)JIS の規定

(II)

国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1

適 用 範

透 析 用 血 液 回 路 に
ついて規定。構成品

に つ い て も 適 用 範
囲としている。

 1

JIS

とほぼ同じ

変更

トランスデューサ保護フィル
タなどを本基準の適用範囲と

した。

血液回路を構成し,単品で流通す
る場合がある医療機器において

は,使用方法が同一であり,要求
事項も共通であるため。 
次回 ISO の見直し時に提案を検

討。

2

引 用 規

2

3.1

透 析

用 血 液 回

3.1

JIS

とほぼ同じ

変更

“体外循環用”を“透析用”に
限定。

定義を修正。

(意味は同等)

この規格の適用範囲に従い明確
に定義。

3.4

ポ ン

プ セ グ メ

ント部

3.4

JIS

とほぼ同じ

変更

定義を修正。

(意味は同等)

この規格の適用範囲に従い明確
に定義。

3.6

エ ア

ト ラ ッ プ
チャンバ

3.6

JIS

とほぼ同じ

変更

定義を修正。

(意味は同等)

この規格の適用範囲に従い明確

に定義。

3.7

ア ク

セ ス ポ ー

ISO

規格になし

追加

本文の要求事項,試験方法に記載

されているため追加。

3.8

透 析

用 補 液 洗
浄セット

ISO

規格になし

追加

血液回路に附属し,単品で流通す
る場合がある製品について追加。

11

T

 32

48

201

2


12

T 3248

:2012

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

3.9

血 液

回 路 補 助
用 延 長 チ
ューブ

ISO

規格になし

追加

血液回路に附属し,単品で流通す

る場合がある製品について追加。

3.10

血 液

回 路 用 モ

ニ タ リ ン
グセット

ISO

規格になし

追加

血液回路に附属し,単品で流通す
る場合がある製品について追加。

4.1

一般

ISO

規格になし

追加

章立てに配慮し,一般事項を追

加。

4.8

補 液

ラ イ ン 及
び 透 析 用
補 液 洗 浄

セ ッ ト に
関 す る 要
求事項

ISO

規格になし

追加

補液ライン及び透析用補液洗浄

セットに関する要求事項を明確
化した。

4.9

血 液

回 路 補 助
用 延 長 チ

ュ ー ブ に
関 す る 要
求事項

ISO

規格になし

追加

血液回路補助用延長チューブに
関する要求事項を明確化した。

4.10

血 液

回 路 用 モ

ニ タ リ ン
グ セ ッ ト
に 関 す る

要求事項

ISO

規格になし

追加

血液回路用モニタリングセット
に関する要求事項を明確化した。

12

T

 32

48

201

2


13

T 3248

:2012

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

5.5.8

トラ

ン ス デ ュ
ー サ 保 護
フィルタ

5.5.9

JIS

と同じ

追加

空気圧を用いた試験方法を追

加した。

ISO

に記載されている試験方法と

比較して,空気圧を用いた方法が
より確実に確認することができ
るため。

今後 ISO に対して意見提出予定。

6

包装

6.1

一 次

包装

ISO

規格になし

追加

包装形態について補足説明のた
め項目追加。

6.2

二 次

包装

ISO

規格になし

追加

包装形態について補足説明のた

め項目追加。

7.1

本体

6.1

JIS

とほぼ同じ

削除

・血液レベルの設定は使用者(透

析条件・手技など)によるところ
が大きいため,レベル表示を行う
必要がないと考える。

・海外品を含めて,ほとんどレベ

ル表示が行われていない。

・実際の製品において成形部品に

正確にレベル表示を行うことは
技術的に困難である。 
血液容量の計算方法はチャンバ

の満杯とする。我が国としては上
記理由を勘案し,ISO へ意見提出
中。

7.3

二 次

包装

6.3

JIS

とほぼ同じ

削除 
追加

販売業者名・住所の削除。 
再使用禁止の記載を追加。

7.4

添 付

する文書

6.4

JIS

とほぼ同じ

削除

機器に対する製造販売業者の識
別コードの削除。

7.5

図 記

号の使用

ISO

規格になし

追加

補足のため項目追加。

13

T

 32

48

201

2


14

T 3248

:2012

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 8638:2010,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

14

T

 32

48

201

2