>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

T 3228

:2011

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  構成及び各部の名称

2

5

  要求事項

4

5.1

  針管の組合せ

4

5.2

  針管の材料

4

5.3

  寸法の許容差

4

5.4

  外観及び清浄度

4

5.5

  針先

4

5.6

  性能

4

5.7

  引張強さ

5

5.8

  弾性

5

5.9

  曲げ強さ

5

5.10

  針基のテーパの合致

6

5.11

  無菌性の保証

6

5.12

  生物学的安全性

7

6

  包装

7

6.1

  一次包装

7

6.2

  二次包装

7

7

  表示

7

7.1

  一次包装

7

7.2

  二次包装

7

7.3

  記号の使用

7

附属書 A(参考)針の剛性の考え方の指針

8


T 3228

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業

会(JMED)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS T 3228:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 T

3228

:2011

生体組織採取用生検針

Biopsy needles for single use

序文

この規格は,2005 年に制定された JIS T 3228 の見直しにおいて,使用者の利便性のため,用語,文書構

成などの内容を変更して改正した日本工業規格である。

1

適用範囲

この規格は,組織診用の検体を採取する単回使用の生体組織採取用生検針(以下,生検針という。

)につ

いて規定する。また,医薬品を投与するように意図した場合,使用モードによっては潜在的に危険な方法

である場合を除き,薬液などを注入できるものにも適用する。

なお,平成 26 年 7 月 28 日まで JIS T 3228:2005 は適用することができる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の西暦年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS G 4305:2005

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS H 4650:2001

  チタン及びチタン合金の棒

JIS T 0307:2004

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0993-1:2005

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:評価及び試験

ISO 594-1:1986

,Conical fittings with a 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment

−Part 1: General requirements

ISO 594-2:1998

,Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other medical

equipment

−Part 2: Lock fittings

ISO 9626:1991

,Stainless steel needle tubing for the manufacture of medical devices 及び Amendment 1:2001

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

生検針

針管及び針基(以下,針という。

)並びに生検用器具又は吸引用器具からなるもの。針管には,筒だけの

もの,外筒及び内筒からなるもの,又は外筒及び内針からなるものがあり,先端が鋭利で組織採取機能を

もつ部位がある。筒だけのものは,せん(穿)刺用に内針を使用したり,薬液処置用などの筒を組み合わ

せるものもある。


2

T 3228

:2011

3.2

吸引形

吸引用器具を使用又は併用して,組織診用の検体を採取できるよう設計された医療機器。また,吸引用

器具は,吸引装置又は吸引用装着器具,延長チューブなどで構成する。針にはカット形仕様のものもあり,

骨用生検又は内視鏡用として,内視鏡を通して又は内視鏡と一緒に体内に挿入されるものもある。

3.3

カット形

針を目的部位にせん(穿)刺後,組織診用の検体を採取できるよう設計された医療機器。種類は針だけ

で使用できるもの,針と生検用器具とを装着できるもの,あらかじめ針と生検用器具とが一体形のものな

どがある。骨用生検など,吸引用器具と併用して使用するものもあり,内視鏡用は,内視鏡を通して又は

内視鏡と一緒に体内に挿入されるよう設計されている。

3.4

公称外径

生検針の被包又は容器に表示された針管の外径の寸法。

3.5

公称長さ

生検針の被包又は容器に表示された針管の長さの寸法。

3.6

一次包装

生検針を直接に覆う包装で,生検針の無菌性を保持するためのもの。さらに,これが二次包装される場

合には,

“内袋”に該当する。

3.7

二次包装

一次包装を直接に覆う包装。通常,複数の一次包装された生検針を入れた包装。

4

構成及び各部の名称

生検針は,吸引形とカット形とに区分できる(

図 及び図 参照)。生検針には,これらに生検用器具,

吸引用器具,採取組織固定用具,針の目的部位へのせん(穿)刺用具,薬液注入用具(麻酔薬は除く)

,止

血用具などを構成品又は附属品として含む場合がある。また,針には,使用前後に術者が針管の針先を身

体に誤刺しないように保護する針さや(鞘)が付いているものもある。

なお,

図 及び図 は,一般的な構造及び各部の名称を示した例である。また,図 は,組織診用の検

体を採取する空間の針先を示した例である。


3

T 3228

:2011

注記 1  延長チューブは,使用するものと使用しないものとがある。 
注記 2  吸引用器具には,吸引装置又は吸引用装着器具がある。 

図 1−吸引形の構造及び各部の名称例

注記  針だけのものは,固定具が装着されている。 

図 2−カット形の構造及び各部の名称例

a)

  吸引形及び骨用形 

b)

  吸引形(カット形仕様) 

c)

  カット形 

注記 1  筒だけのものには,先端部が組織採取用に加工されているもの,せん(穿)刺用に加工されているものがあ

る。また,組織を採取する根詰りストッパをもつものがある。

注記 2  外筒及び内筒からなるものは,スライド方式によって,内筒の検体採取空間が外筒に収納される。 
注記 3  外筒及び内針からなるものの検体採取空間は,外筒によって調整できる。

図 3−組織診用の検体を採取する空間の針先例


4

T 3228

:2011

5

要求事項

5.1

針管の組合せ

針管の組合せは,次のいずれかに適合しなければならない。

a)

筒だけからなる。せん(穿)刺用などに内針,薬液処置用などの筒を組み合わせる場合がある。

b)

外筒及び内筒からなる。

c)

外筒及び検体採取空間部をもつ内針からなる。

5.2

針管の材料

針管は,次のいずれかの材質でなければならない。

a)

JIS G 4305

に規定する SUS304,SUS304L,SUS321 若しくは同等のステンレス鋼,又は ISO 9626 の材

料の項に適合するステンレス鋼。

5.1 b)

及び 5.1 c)

並びに内視鏡用及び骨用の針の剛性は,

附属書 を参照するとよい。

b)  JIS H 4650

に規定されるチタン。

c)

ニッケルクロム合金,ニッケルチタン合金,チタン合金などの合金。

a)

c)

の材質に適合する針管の潤滑剤としてシリコーン油を用いる場合,シリコーン油は,シリコーン

油基準又はこれと同等以上の基準に適合しなければならない。

注記  シリコーン油基準には,厚生労働省が定めたシリコーン油基準がある。

5.3

寸法の許容差

寸法の許容差は,次による。

a)

公称外径を表示し供給するものについて,針管の外径の許容差は,公称外径の−3 %∼+8 %でなけれ

ばならない。

なお,筒,外筒及び内針の外径寸法は,

附属書 を参照するとよい。

b)

公称長さを表示し供給するものについて,針管の長さの許容差は,公称長さに対して,

表 に示す値

でなければならない。

表 1−寸法の許容差

針管公称長さ

mm

許容差

%

20

以上 40 未満

±7

40

以上 60 未満

±5

60

以上

±3

5.4

外観及び清浄度

目視で検査したとき,きず,ばり又は異物の付着があってはならない。また,潤滑剤を使用しているも

のは,潤滑剤の量が,針管の表面に液滴を認めたり,内面にたまりを認める量であってはならない。

5.5

針先

針先は,鋭利に研磨され,目視で検査したとき,目視で分かるようなばりなどの欠点があってはならな

い。

5.6

性能

次のいずれかの性能がなければならない。

a)

5.1 a)

に適合するものは,組織診用の検体を採取できる空間を保持しなければならない。また,せん(穿)

刺用などに内針又は薬液処置用の筒を組み合わせる場合は,筒に適切に挿入及び抜去できなければな

らない。


5

T 3228

:2011

b)  5.1 b)

に適合するものは,組織診用の検体を採取できる空間があり,添付文書の操作方法を行ったとき,

正常に機能しなければならない。

c)

5.1 c)

に適合するものは,組織診用の検体を採取できる空間があり,添付文書の操作方法を行ったとき,

外筒及び内針が正常に機能しなければならない。また,組織診用の検体採取空間部をもつ内針の厚さ

(肉厚)の最小値は,

附属書 を参照するとよい。

5.7

引張強さ

引張強さは,用途によって,次のいずれかに適合しなければならない。

a)

一般用(内視鏡用又は骨用以外に使用される)の針管の公称外径又は断面図の最小寸法に応じて,針

管の中心軸方向に

表 の力を加えたとき,針基から引き抜けてはならない。

表 2−引張強さ

針管の公称外径

又は断面図の最小寸法

mm

N

                      0.55

未満

0.55

以上∼ 0.7 未満

0.7

以上  ∼ 0.8 未満

0.8

以上  ∼ 0.9 未満

0.9

以上  ∼ 1.1 未満

1.1

以上

22

34

40

44

54

69

b)

内視鏡用の針管の公称外径又は断面図の最小寸法に応じて,針管の中心軸方向に 7.84 N の力を加えた

とき,針基から引き抜けてはならない。

c)

骨用の針管の公称外径又は断面図の最小寸法に応じて,針管の中心軸方向に 69 N の力を加えたとき,

針基から引き抜けてはならない。

5.8

弾性

針管の公称外径又は断面図の最小外径寸法(

図 の D)が 1.0 mm 以下のものは,図 のように,針管の

先端の一点 A から 25D

2

離れた針管上の点 B を固定し,A に力を加え,8 度曲げて 1 分間保った後,放し

て目視したとき,針管は,元の位置に復するものでなければならない。5.1 a)

及び 5.2 a)

に適合するもので

ある場合は,この規定に適合しなければならない。ただし,ISO 9626 の硬さの項に適合するステンレス鋼

は,この規定を要求事項としない。

なお,5.2 c)

に適合するものである場合は,公称外径及び公称長さによらず,5.1 c)

の内針,又は 5.1 b)

内筒を含む外筒は,この規定に適合しなければならない。

図 4−弾性

5.9

曲げ強さ

セットされているそれぞれの針管は,公称外径又は断面図の最小外径寸法が 1.0 mm 以下で,かつ,公称

長さが 12 mm 以上のものは,

図 のように,針管を 5 mm の曲率半径で 90 度曲げたとき,折れてはなら


6

T 3228

:2011

ない。5.1 a)及び 5.2 a)に適合するものである場合は,この規定に適合しなければならない。ただし,ISO 9626

の硬さの項に適合するステンレス鋼は,この規定を要求事項としない。

なお,5.2 c)

に適合するものである場合は,公称外径及び公称長さによらず,5.1 c)

の内針,又は 5.1 b)

内筒を含む外筒は,この規定に適合しなければならない。

単位  mm

図 5−曲げ強さ

5.10

針基のテーパの合致

注射筒を接続して組織を採取するもので,

図 に示す,ISO 594-1 に規定するおす・ルアーテーパ検査ゲ

ージ[ISO 594-1 の Figure 3−Gauges for testing 6 % (Luer) conical fittings の c) Gauge for testing female conical

fittings of all materials

参照]を使用できる構造のものは,針基を 5 N の力でおす・ルアーテーパ検査ゲージ

に入れたとき,針基穴のめす・ルアーテーパとおす・ルアーテーパ検査ゲージのテーパとが合致し,かつ,

針基の先端は,おす・ルアーテーパ検査ゲージの限度内でなければならない。また,

図 に示すおす・ル

アーテーパ検査ゲージを使用できない構造のものは(ロック接合)

ISO 594-2 に規定する検査ゲージを用

いる。

単位  mm

図 6−おす・ルアーテーパ検査ゲージ

5.11

無菌性の保証

“滅菌済み”の旨を表示し供給するものの無菌性の保証は,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以

上の基準に基づき,無菌性の担保を行う。

注記  滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。


7

T 3228

:2011

5.12

生物学的安全性

JIS T 0993-1

に規定する生物学的安全性の評価を行う。

6

包装

6.1

一次包装

一次包装は,使用前に容易に破れるおそれがなく,微生物の侵入を防止することができ,通常の取扱い,

輸送及び保管中に,内容製品を適切に保護できるものでなければならない。また,一度開封したら,包装

は簡単に再シールできず,開封されたことが容易に分かるものでなければならない。

6.2

二次包装

二次包装は,通常の取扱い,輸送及び保管中に,内容製品を保護できる強度をもたなければならない。

7

表示

7.1

一次包装

一次包装には,次の事項を表示する。

a)

公称外径及び公称長さを表示し供給するものは,針管の外径(mm 又はゲージ)及び長さ(mm)

b)

“滅菌済み”又は“未滅菌”の旨

c)

製造番号又は製造記号

7.2

二次包装

二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いないで,一次包装を最小販売単位の包装

として用いる場合には,次の事項を一次包装に表示する。

なお,製造番号又は製造記号が滅菌年月を表している場合は,改めて滅菌年月の表示をする必要はない。

また,滅菌年月の代わりに使用期限を表示してもよい。

a)

製造販売業者の氏名又は名称,及び住所

b)

医療機器の認証番号

c)

販売名

d)

公称外径及び公称長さを表示し供給するものは,針管の外径(mm 又はゲージ)及び長さ(mm)

e)

数量(入り数)

f)

“滅菌済み”又は“未滅菌”の旨

g)

“再使用禁止”の旨(

“ディスポーザブル”の表現は使用しない。

h)

製造番号又は製造記号

i)

滅菌年月(滅菌製品の場合だけ)

7.3

記号の使用

7.1

及び 7.2 は,JIS T 0307 に規定する適切な記号を使用することによって,これに替えてもよい。

注記  JIS T 0307 に規定する主な記号の例を,表 に示す。

表 3JIS T 0307 に規定する主な記号の例


8

T 3228

:2011

附属書 A

参考)

針の剛性の考え方の指針

A.1

針の剛性の考え方の指針

A.1.1

外径

生検針の剛性は,針管の組合せ,材料,用途及び組織採取空間の形状によって異なってくる。しかし,

2004

年 8 月現在,既承認品に対するこの要求事項は統一されていない。そのため,

表 A.1 のとおり,剛性

を担保する情報として,針管の組合せ,針管の材料及び用途によって,既承認品の外径の規格値を示した

(2004 年 8 月 23 日現在)

。針の外径については,この既承認品と同等以上であることが望ましい。

表 A.1−外径評価表

参考値

mm

5.1

針管の組合せ

5.2

針管の材料

用途

筒の外径又は断
面図の最小外径

寸法

外筒の外径又は
断面図の最小外

径寸法

内針の外径又は
断面図の最小外

径寸法

組織診用の検体
採取空間部をも

つ 内 針 の 厚 さ
(肉厚)の参考

mm

一般用

5.2 a)

を確認する。

骨用 1.25 以上

a)

に適合す

るもの

内視鏡用 0.70 以上

一般用 0.51 以上

a)

に 適 合 す

るもの

b)

に適合す

るもの

骨用 2.31 以上

b)

に 適 合 す

るもの

a)

に適合す

るもの

一般用

− 1.49 以上

一般用

− 0.78 以上 0.53 以上 0.24 以上

a)

に適合す

るもの

内視鏡用

− 1.00 以上 0.8 以上 0.55 以上

b)

に適合す

るもの

一般用

− 1.21 以上 0.97 以上 0.49 以上

c)

に 適 合 す

るもの

c)

に 適合す

るもの

一般用

− 1.20 以上 0.89 以上 0.35 以上

A.1.2

組織診用の検体採取空間部をもつ内針の厚さ(肉厚)

内針に組織診用の検体を採取できる空間をもつものに対しても,その材料及び厚さが剛性に関係してく

る。しかし,2004 年 8 月現在のところ,既承認品に対するこの要求事項は統一されていない。そのため,

表 A.1 のとおり,剛性を担保する情報として,針管の材料及び組織診用の検体採取空間部をもつ内針の厚

さ(肉厚)について,既承認品の規格値を示した(2004 年 8 月 23 日現在)

。組織診用の検体採取空間部を

もつ内針の厚さ(肉厚)について,この既承認品と同等以上の厚さ(肉厚)又は強度をもつことが望まし

い。

A.1.3

A.1.1

と同等でないステンレス製の剛性についての試験

材料が 5.1 a)

に適合するステンレス合金の場合,A.1.1 と同等でないステンレス製の剛性に関わる試験規

格として,公称外径及び公称長さによらず,5.85.9 又は ISO 9626 の硬さの項に適合することが望ましい。