>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

T 3215

:2011

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  要求事項

2

4.1

  耐変形性

2

4.2

  破断時の力

2

4.3

  気密性

3

4.4

  耐衝撃性

3

4.5

  生物学的安全性

3

4.6

  無菌性の保証

3

4.7

  腐食試験

3

5

  表示

3

附属書 A(規定)耐変形性に対する試験方法

4

附属書 B(規定)収集用具の耐衝撃性に対する試験方法

5

附属書 C(規定)接続部の安全性の試験方法

6

附属書 D(規定)引張強さに対する試験方法

7

附属書 E(規定)陰圧による気密性試験方法

9

附属書 F(規定)腐食抵抗性に関する試験方法

10


T 3215

:2011

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本医療器材工業

会(JMED)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS T 3215:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 T

3215

:2011

体内留置排液用チューブ及びカテーテル

Drainage catheters and accessory devices

序文

この規格は,2005 年に制定された JIS T 3215 の見直しにおいて,使用者の利便性のため用語,文書構成

などの内容を変更して改正した日本工業規格である。

1

適用範囲

この規格は,重力又は陰圧によって液体又は気体を体外へ排出するために設計された,体内留置排液用

チューブ及びカテーテルについて規定する。体内留置排液用チューブ及びカテーテルにはドレナージ・カ

テーテル,ドレナージ・システム及びその部品を含む。ただし,次のものには適用しない。

−  気道で使用する吸引カテーテル

−  気管カテーテル(気管チューブ)

−  じんろう(腎瘻)又はぼうこうろう(膀胱瘻)カテーテル

−  尿路カテーテル

なお,平成 26 年 7 月 28 日まで JIS T 3215:2005 は適用することができる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の西暦年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS T 0307:2004

  医療機器−医療機器のラベル,ラベリング及び供給される情報に用いる図記号

JIS T 0993-1:2005

  医療機器の生物学的評価−第 1 部:評価及び試験

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

ドレナージ・カテーテル

液体収集若しくは気体収集又は胸くう(腔)

・腹くう(腔)

,創部などに対する,短期又は長期の経皮的

又は外科的挿入用に設計されたチューブ及びカテーテル。

3.2

収集用具

ドレナージ・システムの部分を構成する袋,ベロー,瓶,又は他の容器で液体又は気体を収集するため

に設計され,ドレナージ・カテーテルと直接,又はコネクティング・チューブを介して連結されるもの。


2

T 3215

:2011

   

3.3

ドレナージ・システム

ドレナージ・カテーテル及び/又は収集用具,並びに該当する場合は,吸引源,コネクティング・チュ

ーブ,コネクタ,トロカールなどの附属用具。

注記 1  ドレナージ・システムは,すぐに使用できる状態,又は使用者によって一部の部品の組立て

を必要とする状態で提供される。

注記 2  重力,外部電源によって産生される陰圧,使用者による操作,又は収集用具の事前排気によ

ってドレナージを行うことができる。

3.4

コネクティング・チューブ

ドレナージ・システムの部品を組み立てるために設計されたチューブ。

3.5

トロカール

身体組織又は体こう(腔)へドレナージ・カテーテルを挿入するのを補助する針,先細のロッド,スリ

ーブ,又はこれらの組合せ。

3.6

吸引源

ドレナージ・カテーテル又はシステムに陰圧をかけることができる自給式用具。

注記  吸引源が,収集用具の場合もある。

3.7

最高陰圧

当該製造販売業者が指定した吸引開始時の吸引圧。

4

要求事項

4.1

耐変形性

陰圧をかけて吸引することを意図したドレナージ・システム又はその部品は,

附属書 によって試験し,

用具の機能を損なうほどの変形を示してはならない。

4.2

破断時の力

4.2.1

接続部

附属書 によって試験し,接続部に対する破断時の最低力は,表 に示す値とする。

表 1−接続部の破断時の最低力

外径

mm

破断時の最低力

N

2

5

2

∼4

5

> 4

15

4.2.2

ドレナージ・カテーテル及びシステムの他の全部品

附属書 に従って試験し,接合部に対する破断時の最低力は,表 に示すとおりとする。


3

T 3215

:2011

表 2−カテーテル及びシステムの他の部品の破断時の最低力

外径

mm

破断時の最低力

N

2

5

2

∼4 10

> 4

20

4.3

気密性

附属書 によって試験し,ドレナージ・システム及びその部品は,指定した最高陰圧で気密性を損なっ

てはならない。

4.4

耐衝撃性

附属書 によって試験し,収集用具から水が漏出してはならない。また,吸引源は,通常使用時の吸引

圧で用具の機能を損なうほどの損失を示してはならない。

4.5

生物学的安全性

JIS T 0993-1

に規定する生物学的安全性の評価を行う。

4.6

無菌性の保証

“滅菌済み”の旨を表示するものは,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無

菌性の担保を行う。

注記  滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。

4.7

腐食試験

ドレナージ・カテーテルの体内に留置する部分に金属を使用する場合は,

附属書 によって試験し,試

料に腐食があってはならない。

5

表示

表示は,次による。

a)

視覚的に直接認識できることを意図して製造販売業者が提供する情報は,215 lx の照明下及び正常視

力(必要であれば矯正する。

)で,個々の医療用具の特性及びサイズを考慮した距離から見た場合に,

判読できるものとする。

b)

製造販売業者が医療機器に添付する情報に用いる記号は,JIS T 0307 による。

c)

a)

及び b)  に加えて,次の製品に特異的な詳細を個別包装又は添付文書に記載しなければならない。

1)

ドレナージ・カテーテルの外径(mm)及び長さ(mm 又は cm)

なお,外径を mm で示すほか,フレンチ(F)又はシャリエール(Ch)を併記してもよい。

2)

収集用具の有効収集容量(mL)

3)

供給されたドレナージ・システム又はその部品が耐えることができる最高陰圧(Pa)


4

T 3215

:2011

   

附属書 A

規定)

耐変形性に対する試験方法

A.1

  概要

すぐに使用できる状態に組み立てられたドレナージ・システム又はその部品を,製造販売業者が指定し

た最高陰圧にばく(曝)露する。その陰圧下において,機能を損なうほどの変形がないかどうか試料を検

査する。

A.2

  試験器具

試験器具は,次による。

A.2.1

  ドレナージ・カテーテル用の 37±2  ℃の水槽。

A.2.2

  他の部品用の室温の水槽。

A.3

  試験手順

すぐに使用できる滅菌済み製品で試験を実施する。体内への挿入を意図したドレナージ・カテーテルの

部分を,100 % RH の空気又は水中で温度 37±2  ℃で(A.2.1 参照)15 分以上保持する。他の部品を 40∼

60 % RH

の空気又は室温の水中で 15 分以上保持し,試験は,保持直後に行う。

ドレナージ・カテーテルの穴のあいていない部分,及び/又は全ドレナージ・システム及び/又はその

個々の部品(別に供給される場合)を製造業者が指定した最高陰圧に 60 秒間かける。当該圧力を 60 秒間

以上維持する。機能を損なうほどの変形がないかどうか,試験中に普通視力又は矯正普通視力で試料を調

べる。


5

T 3215

:2011

附属書 B

規定)

収集用具の耐衝撃性に対する試験方法

B.1

  概要

収集用具を硬表面に自由落下させた後,漏出,吸引の損失などの損傷の形跡がないかどうかを調べる。

B.2

  試験器具

B.2.1

  次のような硬表面。

a)

平らで,その表面上の 2 点以上に 2 mm より大きい高さの違いがない。

b)

硬表面のいずれかの 100 mm

2

表面積に静的に 10 kg を負荷したとき,0.1 mm より大きく変形しない。

c)

被試験用具を完全にその表面に落下させるのに十分な大きさである。

d)

試験にかける最質量用具の 10 倍以上の質量がある。

B.2.2

  圧力計。

B.3

試験手順

B.3.1

収集用具

臨床使用時と同様にして収集用具を組み立てる。収集用具にその収集容量まで水を満たす。室温で,700

mm

の高さから硬表面に自由落下させる。普通又は矯正普通視力で,漏出がないかどうかを検査する。

B.3.2

  吸引源

臨床使用時と同様にして吸引源を組み立てる。吸引源が最高陰圧であることを確認後,圧力を測定し,

記録する。室温で,700 mm の高さから硬表面に自由落下させる。衝撃後 60 秒以上後に圧力を測定し,記

録する。


6

T 3215

:2011

   

附属書 C 

規定)

接続部の安全性の試験方法

C.1

  概要

引張力を加えたときに,接続部が分離するかどうかを調べる。

C.2

  試験器具

試験器具は,15 N 以上の引張力が出せる引張試験機とする。

C.3

  試験手順

製造販売業者の添付文書に従ってドレナージ・システムを組み立てる。組み立てたドレナージ・システ

ムを引張試験機に取り付ける(必要に応じ,適切な取付具を使用して接続部が変形しないようにする。

500 mm/min

の試験速度で破断時の最低力で引っ張り,接続部が分離するかどうかを検査する。

C.4

  試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

ドレナージ・システムの識別

b)

印加した引張力(N)

,及び接続部の分離の有無。


7

T 3215

:2011

附属書 D 

規定)

引張強さに対する試験方法

D.1

  概要

ドレナージ・カテーテルのチューブ,ハブ又はコネクタとチューブとの接合部及びチューブどうしの接

合部の試験を行う。

D.2

  試験器具

試験器具は,15 N 以上の引張力が出せる引張試験機とする。

D.3

  試験手順

試験手順は,次による。

a)

ドレナージ・カテーテルの体内に挿入される部分を,100 % RH の環境中又は水中に,温度 37±2  ℃

で 2 時間放置する。この時,ドレナージ・カテーテルの残りの部分は,室温の環境に置く。試験は,2

時間放置した後に行う。

b)

ドレナージ・カテーテルから試験片を一つ採取して,試験を行う。ハブ又はコネクタとチューブとの

接合部,チューブどうしの接合部(例えば,チューブとチューブ先端部)がある場合は,その接合部

を試験片に含める。長さが 3 mm 未満の末端部は,試験片から除外する。

c)

試験片を引張試験機に固定する。ハブ又はコネクタがある場合には,適切な取付具を使用して,ハブ

又はコネクタが変形しないようにする。

d)

試験片のゲージ長を測定する(この場合,引張試験機のつかみ具間の長さ,又はハブ若しくはコネク

タと,その逆側の試験片末端を把持しているつかみ具との間の長さのいずれか適切な方を測定する。

e)

試験片が二つ以上の断片に分離するまで,又は製造販売業者の指定した破断時の最低力になるまで,

ゲージ長 1 mm 当たり 20 mm/min の単位ひずみ速度で引張力を加える(

表 D.1 参照)。

加えた力をニュートン(N)で記録する。

表 D.1−ゲージ長 1 mm 当たり 20 mm/min の単位ひずみ速度を生じる引張速度例

ゲージ長

mm

引張速度

mm/min

10 200

20 400

25 500

f)

試験するドレナージ・カテーテルが異なる外径部位をもつ単一管状部材で構成されている場合は,異

なる外径の試験片それぞれに対して,b)  ∼e)  を繰り返す。

g)

サイドポート(接続口)が一つ以上あるドレナージ・カテーテルを試験する場合は,次による。

1)

各サイドポート(接続口)に対し,b)  e)  を繰り返す。

2)

サイドポート(接続口)とそれに隣接した体内に挿入される部分との接合部を含む試験片に対し,

b) 

e)  を繰り返す。


8

T 3215

:2011

   

3)

各接合部に対し,2)  を行う。

h)

各試験片に対し,試験は 1 回とし,2 回以上の試験を行ってはならない。

D.4

  試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

ドレナージ・カテーテルの識別。

b)

破断点の力又は印加した破断時の最低力,及び各試験片の外径。


9

T 3215

:2011

附属書 E

規定)

陰圧による気密性試験方法

E.1

  概要

ドレナージ・システムに陰圧をかけ,漏れがないかを検査する。

E.2

  試薬

試薬は,水とする。

E.3

  試験器具

試験器具は,次による。

E.3.1

  測定ゲージが付いた差圧装置

E.3.2

  試験片を閉塞するための器具(クランプなど)

E.3.3

  空気の出入りを検知する器具(試験片が不透明である場合)

E.3.4

  漏れのないコネクタ

E.3.5

  測定ゲージが付いている水圧装置

E.4

  試験手順

試験手順は,次による。

a)

ドレナージ・システムを水圧装置に接続する。

b)

水圧装置を水(E.2 参照)で満たして空気を抜く。試験片を塞ぐ(E.3.2 参照)

c)

ドレナージ・システムに最高陰圧をかけ,120 秒間安定させる。さらに 120 秒間,陰圧下に装置を放

置する。この間に,組み立てた装置に漏れがないか(気泡が一つ以上生じているかどうか)を調べ,

漏れが生じたかを記録する。

E.5

  試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

ドレナージ・システムの識別

b)

試験陰圧

c)

組み立てたドレナージ・システムからの漏れの有無,及び漏れの発生した箇所の記載


10

T 3215

:2011

   

附属書 F

規定)

腐食抵抗性に関する試験方法

F.1

  概要

ドレナージ・カテーテルを塩化ナトリウム溶液中に浸せき(漬)した後,沸騰した水の中に浸せきし,

金属部品に腐食がないかを調べる。

F.2

  試薬

試薬は,次による。

F.2.1

塩化ナトリウム溶液  新たに調製した蒸留水に分析用試薬グレードの塩化ナトリウム 0.9 %(w/v)

を含んだ食塩水。

F.2.2

水  蒸留水又は脱イオン水。

F.3

  試験器具

試験器具は,ほうけい酸ガラス製ビーカーとする。

F.4

  試験手順

ガラスビーカー(F.3 参照)に入れた食塩水(F.2.1 参照)中に,ドレナージ・カテーテルを室温で 5 時

間浸せきする。試料を取り出し,沸騰した水(F.2.2 参照)の中に 30 分間浸せきする。試料を水ごと室温

まで冷却し,同温のまま 48 時間放置する。試料を取り出し,室温で乾燥させる。使用するときは,取り外

せる部品が二つ以上ある試料は分解する。

なお,金属部品上の不透明な皮膜は,

したり切り開いたりしてはならない。

試料の金属部品に腐食の形跡があるか目視検査する。

F.5

  試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

ドレナージ・カテーテルの識別。

b)

腐食の有無の記述