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T 2008

:2011

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  種類

2

5

  品質

2

5.1

  性能

2

5.2

  構造

2

5.3

  電気機器としての安全性

3

6

  試験方法

3

6.1

  一般

3

6.2

  家庭用温熱治療器の導子部の最高到達温度の試験方法

3

6.3

  温きゅう(灸)器の導子部の最高到達温度の試験方法

4

6.4

  タイマの試験方法

4

6.5

  耐湿性の試験方法

4

6.6

  定格入力電力の試験方法

4

6.7

  異常時の漏えい電流の試験方法

5

7

  表示及び取扱説明書

5


T 2008

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本ホー

ムヘルス機器協会(HAPI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正

した日本工業規格である。

これによって,JIS T 2008:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 T

2008

:2011

家庭用熱療法治療器

Heat therapy apparatus for home use

1

適用範囲

この規格は,病院及び診療所以外で使用する家庭用熱療法治療器で,単相機器の場合は,定格電圧が 100

V

で作動し,内部電源機器の場合は,安全特別低電圧(SELV)で作動する次の機器について規定する。

−  家庭用温熱治療器

−  温きゅう(灸)器

ただし,この規格は,次の機器には適用しない。

−  頭部に使用することを意図した機器

−  同時に複数の人が使用する機器

なお,平成 26 年 7 月 28 日まで JIS T 2008:2005 は適用することができる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の西暦年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS C 9210:1992

  電気毛布

JIS C 9335-2-211:2007

  家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第 2-211 部:家庭用熱療法治療器

の個別要求事項

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 9335-2-211 の 3.(定義)によるほか,次による。

3.1

内部電源機器

機器を作動させるために必要な電力を与えることを意図し,かつ,その機器の一部として組み込まれる

電源によって作動させることができる機器。

3.2

温きゅう(灸)器

電熱を利用して熱刺激を局部(接触面 10 cm

2

以下)に与え,きゅう(灸)の代用を行う家庭用の機器。

3.3

家庭用温熱治療器

電熱を利用して熱刺激を与え,治療する[温きゅう(灸)器を除く。

]家庭用の機器。小形タイプと大形

タイプとがある。

3.4

小形タイプ


2

T 2008

:2011

   

導子部(発熱部)の面積が 2 500 cm

2

以下で,身体の部位ごとに比較的短時間施療する家庭用温熱治療器。

3.5

大形タイプ

導子部(発熱部)の面積が 2 500 cm

2

を超え,全身などの比較的広い部位を施療する家庭用温熱治療器。

3.6

AC

アダプタ

電気用品安全法施行令  別表第一の九の(4)で定める直流電源装置。

4

種類

種類は,医療機器の一般的名称(JMDN)によって,次のとおり区分する。

a)

家庭用温熱治療器

b)

温きゅう(灸)器

注記 JMDN:日本版医療機器の一般的名称(Japanese Medical Device Nomenclature)

5

品質

5.1

性能

性能は,種類ごとに箇条 によって試験を行ったとき,

表 に示す性能に適合しなければならない。

表 1−家庭用熱療法治療器

種類

性能項目

性能

適用試験箇条

小形タイプ 40

℃以上,70  ℃以下

6.2.1

家庭用温熱治療器

大形タイプ 40

℃以上,60  ℃以下

6.2.2

温きゅう(灸)器

導子部の最高到達温度

50

℃以上,80  ℃以下

6.3

5.2

構造

構造は,JIS C 9335-2-211 の 22.(構造)によるほか,次による。

a)

導子  機器の導子部は,人体に容易に着脱できる構造とする。

b)

タイマ  機器は,次の性能をもつタイマ機能を備えていなければならない。ただし,運転中に移動す

ることを目的とした機器又は質量が 18 kg 未満で通常使用時に手で保持することを目的とした手持形

機器を除く(6.4 参照)

1)

家庭用温熱治療器のタイマの定格時間は,8 時間以下とする。ただし,最高到達温度が 60  ℃を超え

るものは,1 時間以下とする。

2)

温きゅう(灸)器のタイマの定格時間は,1 時間以下とする。

3)

タイマ精度は,定格時間の±10 %とする。

c)

同時使用  複数の導子をもつ家庭用温熱治療器は,一人の使用者が同時に複数の部位を治療できる構

造とすることができる。

ただし,

同時に複数の人が使用することを意図した構造であってはならない。

d)

耐湿性  耐湿性は,次による。

1)

家庭用温熱治療器のパックは,箇条 によって試験を行ったとき,

表 に示す耐湿性に適合しなけ

ればならない。

なお,パックに防水処理を施し,また,通常の使用状態において,充電部に水がかからない構造


3

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でなければならない。

表 2−絶縁抵抗

絶縁抵抗[充電部及び機器の表面

a)

絶縁の種類

二重絶縁構造

その他の構造

適用試験箇条

浸水絶縁(浸水時) 1

M

Ω以上 0.3

M

Ω以上

浸水絶縁(乾燥後) 3

M

Ω以上 1

M

Ω以上

耐湿絶縁 1

M

Ω以上(48 時間後) 0.3

M

Ω以上(24 時間後)

6.5.1

a)

浸水時の浸水絶縁は,充電部と清水との間の絶縁抵抗とする。

2)

家庭用温熱治療器のパックは,6.5.1 の通常動作試験に耐えなければならない。

3)

家庭用温熱治療器のパック以外の導子部は,液体の浸入に対し IPX1 以上の耐湿性とする(6.5.2 

照)

e)

予熱機能  治療開始前に導子部をあらかじめ暖める予熱機能のある大形タイプは,予熱の表示及び治

療開始の選択機能がなければならない。

5.3

電気機器としての安全性

電気機器としての安全性は,JIS C 9335-2-211 によるほか,次による。

a)

分類  機器の感電に対する保護は,JIS C 9335-2-211 の 6.(分類)によるか,又は内部電源機器でな

ければならない。

なお,内部電源機器で,AC アダプタも使用できる構造の機器は,AC アダプタの分類で取り扱う。

b)

定格入力電力  定格入力電力は,次による。

1)

家庭用温熱治療器は,530 W 以下とする(6.6 参照)

2)

温きゅう(灸)器は,75 W 以下とする(6.6 参照)

c)

異常時の漏えい電流  単一故障状態の漏えい電流は,JIS C 9335-2-211 の 13.(動作温度での漏えい電

流及び耐電圧)による。ただし,クラス II 機器は,0.5 mA 以下とする(6.7 参照)

6

試験方法

6.1

一般

試験のための一般条件は,JIS C 9335-2-211 の 5.(試験のための一般条件)による。

6.2

家庭用温熱治療器の導子部の最高到達温度の試験方法

6.2.1

小形タイプ

家庭用温熱治療器の導子部の最高到達温度の試験方法は,次による。

a)

試験装置  試験装置は,次による。

熱電対温度計  精度が最大指示値の±5 %のものとする。

b)

手順  手順は,次による。

1)  JIS C 9335-2-211

の 11.(温度上昇)による。

2)

発熱部の中央を測定する。

c)

結果の記録  発熱部を 5 回測定し,温度計の測定点の最高指示値を記録する。

6.2.2

大形タイプ

家庭用温熱治療器の導子部の最高到達温度の試験方法は,次による。


4

T 2008

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a)

試験装置  試験装置は,次による。

熱電対温度計  精度が最大指示値の±5 %のものとする。

b)

手順  手順は,次による。

1)  JIS C 9210

の 8.5.2(平常温度試験)による。

2)  JIS C 9210

の 8.5.5(設定温度許容差試験)に規定する温度保証点の温度を測定する。

c)

結果の記録  温度計の測定点の最高指示値を記録する。

6.3

温きゅう(灸)器の導子部の最高到達温度の試験方法

温きゅう(灸)器の導子部の最高到達温度の試験方法は,次による。

a)

試験装置  試験装置は,次による。

熱電対温度計  精度が最大指示値の±5 %のものとする。

b)

手順  手順は,次による。

1)  JIS C 9335-2-211

の 11.(温度上昇)による。

2)

発熱部の中央を測定する。

c)

結果の記録  温度計の測定点の最高指示値を記録する。

6.4

タイマの試験方法

タイマをもつ機器の試験は,次による。

a)

試験装置  試験装置は,次による。

ストップウオッチ  最小目盛 0.1 秒以下のものとする。

b)

手順  機器の動作開始から終了までの時間は,ストップウオッチを用いて測定する。

c)

結果の記録  ストップウオッチの表示値を記録する。

6.5

耐湿性の試験方法

6.5.1

家庭用温熱治療器のパックの場合

家庭用温熱治療器のパックの場合は,次による。

a)

浸水絶縁試験  絶縁耐力試験(通商産業省令第 85 号別表第八附表第三の 2)の後,機器のカバーを取

り除き,電源電線などの接続部以外の部分を清水中に 3 分間浸し,500 V 絶縁抵抗計によって充電部

と清水との間の絶縁抵抗を測定する。この試験の後に機器を乾燥し,500 V 絶縁抵抗計によって充電

部と機器の表面との間の絶縁抵抗を測定する。

b)

耐湿絶縁試験  電源電線などの接続部については,45  ℃±3  ℃で 4 時間機器を放置した後,周囲温度

が 40  ℃±3  ℃,相対湿度が 88 %以上,92 %以下の状態に,二重絶縁構造のものは 48 時間,その他

のものは 24 時間保った後に機器の外郭表面に付着した水分を拭き取り,500 V 絶縁抵抗計によって充

電部と機器の表面との間の絶縁抵抗を測定する。

c)

通常動作試験  通常動作において,充電部とパック表面の十分な水分をもつものとの間に 1 000 V の

交流電圧を 1 分間印加する。

6.5.2

家庭用温熱治療器のパック以外の導子部

パック以外の導子部の耐湿性試験は,次による。

a)

試験装置  JIS C 9335-2-211 の 15.(耐湿性)による試験装置。

b)

手順  JIS C 9335-2-211 の 15.

による手順で実施する。

c)

結果の記録  JIS C 9335-2-211 の 15.

による合否を記録する。

6.6

定格入力電力の試験方法

定格入力電力の試験は,次による。


5

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a)

試験装置  電力計は,精度階級が 0.5 級以上のものとする(JIS C 1102-1 の箇条 参照)。

b)

手順  手順は,次による。

1)

交流電源,電力計及び機器を結線する。

2)

機器の通常の使用状態で,定格周波数の定格電圧を印加し測定する。

c)

結果の記録  電力が安定したときの電力計の表示値を記録する。

6.7

異常時の漏えい電流の試験方法

異常時の漏えい電流の試験は,次による。

a)

試験装置  JIS C 9335-2-211 の 13.(動作温度での漏えい電流及び耐電圧)による漏えい電流試験装置。

b)

手順  手順は,次による。

1)

次の状態において,漏えい電流を測定する。

1.1)

電源電線の 1 本の断線時(ヒューズの溶断を含む。

1.2)

保護接地線の断線時(クラス 0I 及びクラス I 機器だけに適用する。

1.3)

温度過昇防止装置(温度ヒューズを含む。

)の故障時

1.4)

漏えい電流を生じる可能性がある電気部品[1.1)∼1.3)  を除く。

]の故障時

1.5)

漏えい電流を生じる可能性がある機械部品の故障時

なお,クラス 0 機器の基礎絶縁の破壊は適用しない。

2)  JIS C 9335-2-211

の 13.

によって漏えい電流を測定する。

c)

結果の記録  漏えい電流の値を記録する。

7

表示及び取扱説明書

表示及び取扱説明書は,JIS C 9335-2-211 の 7.(表示及び取扱説明)によるほか,次による。

a)

表示  機器の本体又は直接の容器若しくは直接の被包に,次の事項を表示する。

1)

法令で定められた表示事項

注記  表示事項は,機器の本体に表示することが望ましい。

2)

制御部の機能及び表示器の意味

機器上の表示で操作に必要な指示を行い,操作又は調整のパラメータ(温度,時間など)を表示

する場合,それらの情報は,機器上又は取扱説明書で使用者に理解できるようにしなければならな

い。

b)

取扱説明書  取扱説明書には,機器に表示した注意事項のほか,次の内容を含んでいなければならな

い。

1)

一般

1.1)

機器をその使用に従って操作するために必要な全ての情報。

これには次の情報を含める。

−  操作,表示の名称及び機能

−  操作の手順

−  着脱可能な部品及び附属品の着脱方法

1.2)

組み合わせてもよい附属品,着脱可能な部品の指定。

1.3)

電源(AC アダプタを含む。

)又は充電器の情報。

1.4)

機器に使用した数字,記号,注意書き及び略語の意味を説明。

1.5)

しばらく使用しても,効果が現れない場合には,医師又は専門家に相談する旨。


6

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1.6)

使用時間又は使用頻度についての情報。

1.7)

高温設定で長時間使用すると皮膚にやけどが生じることがある旨。

1.8)

温度調節のできない機器は,長時間使用すると皮膚にやけどが生じることがある旨。

1.9)

身体の自由が利かない人及び幼児には使用させない旨。

1.10)

睡眠薬等を服用した人及びめいてい(酩酊)状態の人は使用しない旨。

1.11)

浴室などの湿度の高いところでは使用しない旨。

1.12)

次の人は,使用前に医師に相談する旨。

−  悪性腫瘍のある人

−  心臓に障害のある人

−  温度感覚喪失が認められる人

−  妊娠初期の不安定期又は出産直後の人

−  糖尿病などによる高度な末しょう(梢)循環障害による知覚障害のある人

−  安静を必要とする人

−  体温 38  ℃以上(有熱期)の人

例 1  急性炎症症状[けん(倦)怠感,悪寒,血圧変動など]の強い時期

例 2  衰弱しているとき

−  脊椎の骨折,捻挫,肉離れなど,急性[とう(疼)痛性]疾患の人

−  低温やけどをしたことのある人

1.13) 1

時間を超えて使用する場合,次の人は,医師と相談する旨。

−  高血圧の人

−  不整脈のある人

−  睡眠時無呼吸症の人

−  ぜん(喘)息の人

1.14)

子供には使用させない旨(ただし,保護者,医師又は専門家の監督下で使用する場合は除く。)

1.15)

一人用機器であり,複数の人が同時に使用しない旨。

1.16)

家庭用温熱治療器の導子部は,皮膚に直接当てず衣服や布等を介して使用する旨。ただし,導子

部に布等があるものはその限りでない。

1.17)

温きゅう(灸)器は,やけどしそうな激しい熱刺激を感じたら離す旨。

2)

使用前の注意事項

2.1)

全てのコードは容易に着脱しないよう,正しく確実に接続する旨。

2.2)

操作つまみ,ダイヤル,スイッチ,タイマなどが,正常に作動するか確認する旨。

2.3)

しばらく使用しなかった機器を使用するときは,前記に準じるほか,機器が正常かつ安全に作動

することを確認する旨。

2.4)

導子部損傷,断線などがあるときは使用せず,販売店又は製造販売業者に連絡する旨。

2.5)

導子を正しく装着する旨。

2.6)

他の治療器と同時に使用しない旨。

3)

使用中の注意事項

3.1)

機器に故障が発見された場合は,使用を直ちに中止し,電源を切る旨。

3.2)

身体及び機器に異常を感じたときには,使用を直ちに中止する旨。

3.3)

停電のときは,直ちに電源を切り,操作つまみ,ダイヤル,スイッチなどを元の位置に戻す旨。


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4)

使用後及び保管の注意事項

4.1)

操作つまみ,ダイヤル,スイッチなどを元の位置に戻した後,電源を切る旨。

4.2)

コード類を取り外すときは,コードを持って引き抜くなどしてコードの接続部に無理な力をかけ

ない旨。

4.3)

機器本体,附属品などは,次回の使用に支障のないように清浄にし,湿気の少ないところに整理,

保管する旨。

4.4)

機器を衛生的に保つための,清掃,予防点検及び保守方法。予防点検及び保守を行わなければな

らない部分については,その実施周期を含める。

4.5)

機器及び附属品の廃棄に伴うリスク,並びにこれらのリスクを最小にするための廃棄方法。

4.6)

再充電可能な電池を内蔵する機器の取扱説明書には,安全な使用及び適切な保守を確立するため

の説明を含める。

4.7)

一次電池を内蔵する場合には,機器をある期間使用しないときに一次電池を取り外す旨。

5)

機器の故障及び改造に関わる事項

5.1)

機器に故障が発見された場合には,勝手に修理などせず,販売店又は製造販売元に連絡する旨。

5.2)

機器は,改造しない旨。

参考文献  JIS C 1102-1  直動式指示電気計器−第 1 部:定義及び共通する要求事項