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T 1304 : 1998

(1) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  用語の定義

1

3.

  環境条件及び電源

2

4.

  監視装置の分類

2

5.

  安全

2

5.1

  一般

3

5.2

  分類

3

5.3

  絶縁及び耐電圧

3

5.4

  機械的危険に対する保護

3

5.5

  過度の温度及びその他の危害に対する保護

3

6.

  性能

3

6.1

  心電図表示部

3

6.2

  呼吸曲線表示部

4

6.3

  心拍数表示部

4

6.4

  呼吸数表示部

4

6.5

  心電図記録部

4

6.6

  呼吸曲線記録部

5

6.7

  除細動器と併用時の装置保護

5

6.8

  送信装置

5

6.9

  受信装置

6

6.10

  送信装置,受信装置などに係る事項

6

6.11

  発射する電波が著しく微弱な医療用テレメータの電界強度の許容値

6

7.

  構成及び構造

7

7.1

  監視装置の構成

7

7.2

  監視装置の構造

8

8.

  試験

9

8.1

  試験条件

9

8.2

  試験項目

10

8.3

  試験用信号電圧

11

8.4

  安全に関する試験

13

8.5

  性能試験

13

9.

  表示

27

10.

  附属文書

27


日本工業規格

JIS

 T

1304

 : 1998

心電図監視装置

Electrocardiographic monitoring equipment

1.

適用範囲  この規格は,主として心拍リズムを検出し異常をとらえるために,心電図を長時間にわた

って監視することを目的とする心電図監視装置(以下,監視装置という。

)について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 1102-2

  直動式指示電気計器  第 2 部:電流計及び電圧計に対する要求事項

JIS T 1001

  医用電気機器の安全通則

JIS T 1002

  医用電気機器の安全性試験方法通則

JIS T 1005

  医用電気機器取扱説明書の様式

JIS T 1006

  医用電気機器図記号

JIS T 1011

  医用電気機器用語(共通編)

JIS T 1031

  医用電気機器の警報通則

JIS T 1301

  患者監視装置通則

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

IEC 60601-2-27 (1994)

  Medical electrical equipment Part 2 : Particular requirements for the safety

of electrocardiographic monitoring equipment

3.

JIS T 1001

の 2.(用語の定義)及びこの規格の 2.に定義した用語は,ゴシック体活字で示す。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 1001 及び JIS T 1011 によるほか,次による。

(1)

誘導  心電図を表示記録するために,心臓活動電位を導き出すこと。

(2)

誘導選択器  任意の誘導を選択するための切換器。

(3)

誘導電極  心臓活動電位及び胸壁の電気インピーダンス変化を検出するために,患者のある部分に固

定する電極(以下,

電極という。)。

(4)

電極電位  電極と患者の皮膚,電極と電解液などの界面に発生する電圧。一般に“分極電圧”という。

(5)

中性電極  差動増幅器又は障害抑圧回路のための基準点に使用する電極。

(6)

誘導コード  電極を監視装置に電気的に結合するためのコード。

(7)

入力回路  誘導コードから増幅器までの回路。高周波除去フィルタ,保護回路,バッファ増幅器,誘

導回路網などを含む。

(8)

標準電圧  試験用標準電圧発生装置から発生する方形波電圧。

(9)

基準負荷信号  試験用基準負荷信号発生装置から発生する信号。

(10)

時定数  交流増幅器の低域の応答性を示す量であり,方形波電圧を加えたときから,その振幅が最初

の振幅の 37%に減衰するまでに要する時間。

(11)

心電図標準感度  監視装置外の独立した信号発生源から 1mV

P-P

標準電圧を監視装置に加えたとき,


2

T 1304 : 1998

10mm

の振幅に表示及び記録する感度。

(12)

呼吸曲線標準感度  監視装置外の独立した信号発生源から 1

Ωの基準負荷信号を監視装置に加えたと

き,10mm の振幅に表示及び記録する感度。

(13)

ハム除去フィルタ  心電図に混入する商用電源周波数の雑音を選択的に除去するフィルタ。

(14)

インピーダンス方式  生体に微小な高周波電流を通電し,その際の呼吸に伴う患者のインピーダンス

変化に比例した電圧変化を呼吸変化として測定する方法。

(15)

インピーダンス変化  電極間インピーダンスが変化すること,又はその変化分。

(16)

搬送周波数  搬送波の周波数で,いわゆる送信周波数。

(17)

電波の形式  搬送波を変調する信号の性質及び伝送情報の形式。規定した記号で表示する。

(18)

空中線電力  通常の作動中の送信機から空中線系の給電線に供給される電力であって,変調において

用いられる最低周波数の周期に比較して十分長い時間にわたって平均された定格電力。

(19)

周波数の許容偏差  発射によって占有する周波数帯の中央の周波数の割当て周波数からの許容するこ

とができる最大の偏差。

(20)

占有周波数帯幅  その上限を超えて放射される平均電力,及びその下限の周波数未満において放射さ

れる平均電力が,それぞれ与えられた発射によって放射される全平均電力の 0.5%に等しい上限及び下

限の周波数帯幅。

(21)

隣接チャネル漏えい電力  搬送周波数から規定の周波数間隔だけ離れた隣接チャネルにおける規定の

帯域内に放射される電力。

(22)

スプリアス発射  必要周波数帯外における 1 又は 2 以上の周波数の電波の発射であって,そのレベル

を情報の伝送に影響を与えないで低減することができるもの。

(23) B

形装着部  特に許容漏れ電流について,電撃の保護を備えるため JIS T 1001 に規定する 形機器の

要求事項に適合し,かつ,JIS T 1006 の 02-02 の図記号を表示した

装着部。

(24) BF

形装着部  形装着部より高い程度の電撃の保護を備えるため,JIS T 1001 に規定する BF 形機器

の要求事項に適合し,かつ,JIS T 1006 の 02-03 の図記号を表示した F

形装着部。

(25) CF

形装着部  BF 形装着部で要求されるよりも高い程度の電撃の保護を備えるため,JIS T 1001 に規

定する CF

形機器の要求事項に適合し,かつ,JIS T 1006 の 02-05 の図記号を表示した 形装着部。

3.

環境条件及び電源  環境条件及び電源は,JIS T 1001 の 3.(環境条件及び電源)による。

4.

監視装置の分類  監視装置は,構成及び機能によって次の種類に分類する。

(1)

入力増幅部の種類による分類

(a)

有線式

(b)

無線式

(c)

有線/無線式

(2)

測定機能による分類

(a)

心電図専用

(b)

心電図/呼吸用

5.

安全


3

T 1304 : 1998

5.1

一般  安全に関する一般要求事項は,JIS T 1001 の 5.(安全のための要求事項),JIS T 1001 の 12.

(危険な出力に対する保護)及び JIS T 1001 の 13.(異常動作及び故障状態)による。

5.2

分類  JIS T 1001 の 4.(機器の分類)によるほか,次による。

(1)

監視装置の装着部の電撃に対する保護の程度による分類は,CF 形装着部とする。

(2)

作動(運転)モードによる分類は,

連続作動(運転)機器とする。

5.3

絶縁及び耐電圧  JIS T 1001 の 7.(電撃に対する保護)による。ただし,7.7.1 (2.2)B-b :  装着部の

部分間,及び(又は)

装着部間の絶縁は適用しない。

5.4

機械的危険に対する保護  JIS T 1001 の 8.(機械的危険に対する保護)による。

5.5

過度の温度及びその他の危害に対する保護

5.5.1

過度の温度  JIS T 1001 の 11.1(過度の温度)による。ただし,記録部の熱ペン及び印字素子には,

適用しない。

5.5.2

こぼれ  JIS T 1001 の 11.3(あふれ,こぼれ,漏れ,湿気,液体の浸入,清掃,消毒及び滅菌)に

よる。ただし,

正常な使用時に液体を使用する環境で使われる監視装置は,正常な使用状態に置き,監視

装置の上面 50cm の高さから任意の部分に垂直に 3mm/分の人工雨を 30 秒間一定に注いだ直後に監視装

置の目に見える水滴を除去し,JIS T 1002 の 13.(耐電圧)によって試験したとき,正常に作動しなければ

ならない。

5.5.3

紫外線  紫外線ランプ付きの記録部をもつ監視装置は,320nm 以下の波長の紫外線放射を妨げるよ

う設計し,製造されなければならない。

6.

性能

6.1

心電図表示部

6.1.1

心電図の表示感度  感度 1 (10mm/mV) を心電図標準感度とし,少なくとも

2

1

 (5mm/mV)

,1

(10mm/mV)

,2 (20mm/mV)  の 3 段階に切換えが可能でなければならない。ただし,連続可変式の場合の最

高感度は,20mm/mV 以上とする。

また,8.5.1 によって試験したとき,振幅は感度 1 で 10±1mm とし

2

1

及び 2 に切り換えたときの誤差は,

±5%とする。

6.1.2

心電図の直線性  8.5.2 によって試験したとき,垂直軸中心に対し±15mm までは,直線性の誤差を

±10%とする。

6.1.3

掃引速度  8.5.3 によって試験したとき,掃引速度の誤差は±10%とする。

また,他の速度に切り換えられる場合においても誤差は±10%とする。

6.1.4

校正装置の誤差  校正装置を備える場合は,8.5.4 によって試験したとき,校正電圧による振れは

10

±0.5mm とする。

6.1.5

心電図の内部雑音  8.5.5 によって試験したとき,内部雑音は入力に換算して 35

µV

P-P

以下とする。

6.1.6

入力インピーダンス  8.5.6 によって試験したとき,各電極取付け端子間のインピーダンスは 5M

以上とする。

6.1.7

同相信号の抑制  8.5.7 によって試験したとき,その振れは心電図標準感度で 10mm

P-P

以下とする。

6.1.8

時定数  8.5.8 によって試験したとき,時定数は 0.3 秒以上とする。

6.1.9

周波数特性  8.5.9 によって試験したとき,周波数特性は 10Hz を基準として 0.5∼40Hz の範囲で振

幅の変化は−30∼+10%とする。

また,

ハム除去フィルタを備える場合は,ハム除去フィルタ入のときは,10Hz を基準として振幅が−30%


4

T 1304 : 1998

になる周波数は 20Hz 以上であること。

6.1.10

補助出力  心電図信号を外部に出力するための補助出力端子を備える場合は,JIS T 1301 の 4.4(信

号出力部)による。

6.1.11

表示感度の変化  表示感度の変化は,次による。

(1)

電極電位による変化(差動分)  8.5.10(1)によって試験したとき,表示感度の変化は±5%とする。

(2)

電極電位による変化(同相分)  8.5.10(2)によって試験したとき,表示感度の変化は±5%とする。

6.2

呼吸曲線表示部

6.2.1

呼吸曲線の表示感度  感度 1(10mm/

Ω)を呼吸曲線標準感度とし,少なくとも

2

1

(5mm/

Ω),1

(10mm/

Ω),2(20mm/Ω)の 3 段階に切換えが可能でなければならない。ただし,連続可変式の場合の最

高感度は,20mm/

Ω以上とする。

また,8.5.11 によって試験したときの表示感度の誤差は,±20%とする。

6.2.2

呼吸曲線の直線性  8.5.12 によって試験したとき,誤差は±10%とする。

6.2.3

呼吸の内部雑音  8.5.13 によって試験したとき,内部雑音は入力に換算して 0.2

Ω以下でなければな

らない。

6.2.4

補助出力  呼吸曲線信号を外部に出力するための補助出力端子を備える場合は,JIS T 1301 の 4.4

による。

6.3

心拍数表示部

6.3.1

心拍リズムの検出  8.5.14 によって試験したとき,心電図標準感度で 0.3mV,及び 3mV の正負両

極性の信号で心拍リズムを検出できなければならない。

この信号で 30 拍/分から 200 拍/分の心拍数を計

数表示できなければならない。

6.3.2

心拍数表示誤差  8.5.15 によって試験したとき,心拍数表示誤差は±3 拍/分とする。

6.3.3

心拍警報設定誤差  8.5.16 によって試験したとき,警報設定値の誤差は±5 拍/分とする。

6.3.4

心拍警報発生条件  8.5.17 によって試験したとき,警報が発生するまでの時間は 12 秒以下とする。

6.4

呼吸数表示部

6.4.1

呼吸リズムの検出  8.5.18 によって試験したとき,0.3

Ωの呼吸基準負荷信号によって呼吸リズムを

検出できなければならない。

また,この信号で 10 回/分から 90 回/分の呼吸数を計数表示できなければならない。

6.4.2

呼吸数表示誤差  8.5.19 によって試験したとき誤差は,±3 回/分とする。

6.4.3

無呼吸警報設定誤差  8.5.20 によって試験したとき,無呼吸警報設定時間の誤差は±2 秒とする。

無呼吸設定時間は,少なくとも 10 秒,15 秒及び 20 秒以上に設定できなければならない。

6.5

心電図記録部

6.5.1

心電図の記録の向き  記録波形は,直交座標の横軸の左から右に描かれるものとする。

6.5.2

記録速度  記録紙の送り速さは,少なくとも一つは 25mm/s とし,8.5.21 によって試験したとき,

記録速度の誤差は±5%とする。

6.5.3

心電図の記録感度  感度 1 (10mm/mV) を心電図標準感度とし,少なくとも

2

1

 (5mm/mV)

,1

(10mm/mV)

,2 (20mm/mV)  の 3 段階に切換えが可能でなければならない。

また,8.5.22 によって試験したとき,感度 1 のときの振幅は 10±1mm とし,

2

1

及び 2 に切り換えたとき

の誤差は±5%とする。

6.5.4

心電図の周波数特性  8.5.9 によって試験したとき,10Hz を基準とし,0.5∼40Hz の範囲で−30∼

+10%とする。


5

T 1304 : 1998

また,

ハム除去フィルタを備える場合は,ハム除去フィルタ入のときは,10Hz を基準として,振幅が−

30%

となる周波数は,20Hz 以上であること。

6.5.5

心電図の内部雑音  8.5.5 によって試験したとき,内部雑音は入力換算で 35

µV

P-P

以下とする。

6.6

呼吸曲線記録部

6.6.1

呼吸曲線の記録の向き  記録波形は,直交座標の横軸の左から右に描かれるものとする。

6.6.2

呼吸曲線の記録感度  感度 1 (10mm/

Ω)  を呼吸曲線標準感度とし,少なくとも

2

1

 (5mm/

Ω),1

(10mm/

Ω)  ,2 (20mm/Ω)  の 3 段階に切換えが可能でなければならない。

また,8.5.23 によって試験したとき,感度 1 のときの振幅は 10±2mm とし,

2

1

及び 2 に切り換えたとき

の誤差は,±5%とする。

6.7

除細動器と併用時の装置保護

6.7.1

除細動器と併用可能の表示  除細動器との併用が可能であることを表示した監視装置は,監視装置

入力回路に加えられる高電圧パルスに対する保護手段をもち,6.7.26.7.4 の規定を満足しなければなら

ない。

6.7.2

除細動器との併用に対する保護  8.5.24 によって試験したとき,5 秒以内に加えた試験用正弦波電

圧が表示面に表示されなければならない。

6.7.3

除細動器の放電後の回復時間  8.5.25 によって試験したとき,10 秒以内に加えた試験用正弦波電圧

が表示され,その振幅は初期値の 50%以上とする。ただし,入力増幅部が無線式のものを除く。

6.7.4

除細動器の放電に対する保護  電極と,外装,信号入力部,信号出力部,及び監視装置の下に敷か

れた監視装置の底面積以上の金属はくとの間は,除細動放電時の危険な電気エネルギーから保護する。

8.5.26

によって試験したとき,測定電圧値は,1V 以内とする。

6.8

送信装置

6.8.1

送信機の電源電圧の変動による心電図感度の変化  8.5.27 によって試験したとき,電池の電圧変動

による感度の変化は±7.5%とする。

6.8.2

電池の誤接続に対する保護  8.5.28 によって試験した後も,監視装置は正常に作動しなければなら

ない。

また,電池が異常発熱してはならない。

6.8.3

周波数の許容偏差  8.5.29 によって試験したとき,周波数の許容偏差は,表 のとおりとする。

表 1  周波数の許容偏差

区分

周波数の許容偏差

A

形  ±  4×10

6

(占有周波数帯幅が 4kHz を超え 8.5kHz 以下のもの)

±10×10

6

(占有周波数帯幅が 4kHz 以下のもの)

B

形  ±  4×10

6

(占有周波数帯幅が 12kHz を超え 16kHz 以下のもの)

±10×10

6

(占有周波数帯幅が 12kHz 以下のもの)

C

形  ±10×10

6

D

形  ±20×10

6

E

形  ±20×10

6

6.8.4

占有周波数帯幅の許容値  8.5.30 によって試験したとき,占有周波数帯幅の許容値は,表 のとお

りとする。


6

T 1304 : 1998

表 2  占有周波数帯幅の許容値

単位 kHz

区分

占有周波数帯幅の許容値

A

    8.5

B

 16

C

 32

D

 64

E

320

6.8.5

スプリアス発射の強度の許容値  8.5.31 によって試験したとき,スプリアス発射の強度の許容値は,

平均電力で測定して 2.5

µW 以下とする。

6.8.6

空中線電力の偏差  8.5.32 によって試験したとき,空中線電力の偏差は,−50∼+20%とする。

6.8.7

隣接チャネルの漏えい電力  8.5.33 によって試験したとき,隣接チャネル漏えい電力は,搬送波電

力より 40dB 以上低いものとする。

なお,規定の周波数間隔及び規定の帯域は,

表 のとおりとする。

表 3  規定の周波数間隔及び規定の帯域

単位 kHz

区分

規定の周波数間隔

規定の帯域

A

形 12.5

±4.25

B

形 25 ±8

C

形 50 ±16

D

形 100  ±32

E

形 500  ±160

6.9

受信装置

6.9.1

副次的に発する電波などの限度  8.5.34 によって試験したとき,副次的に発する電波などの限度は,

受信空中線と電気的常数の等しい擬似空中線回路を使用して測定した場合に,その回路の電力にして 4nW

以下とする。

6.10

送信装置,受信装置などに係る事項  送信装置,受信装置などに係る電波形式,使用周波数,空中

線電力などは,電波法関係規則及び関係告示による。

参考  社団法人  電波産業会が定めた特定小電力無線局医療用テレメータ用無線設備標準規格 (RCR

STD-21)

6.11

発射する電波が著しく微弱な医療用テレメータの電界強度の許容値  8.5.35 によって試験したとき,

電界強度の許容値は,

図 の斜線部分のとおりとする。

なお,発射する電波が著しく微弱な無線局の場合には,他の無線局からの電波による混信などに対して

保護されない。


7

T 1304 : 1998

図 1  発射する電波が著しく微弱な医療用テレメータの 3m の距離における電界強度の許容値

7.

構成及び構造

7.1

監視装置の構成

7.1.1

基本構成  監視装置は,図 に示す次の部分で構成する。ただし,記録部は備えなくてもよい。

また,基本構成の本来の性能を阻害しない限り,7.1.2 に示す付加的機能を任意に備えてもよい。

(1)

入力増幅部  構成は,次のいずれかによる。

(a)

有線式        :

電極,誘導コード及び増幅部で構成する。

(b)

無線式        :

電極,誘導コード,送信機及び受信機で構成する。

(c)

有線/無線式  :(a)及び(b)の両方で構成するか,又は(a)及び(b)が交換可能なもの。

(2)

表示部  構成は,次のいずれかによる。

(a)

ブラウン管などで心電図,心拍数などの情報を表示する。

(b)

ブラウン管などで心電図,呼吸曲線,心拍数,呼吸器などの情報を表示する。

(3)

記録部  構成は,次のいずれかによる。

(a)

記録紙上に心電図などの情報を記録する。

(b)

記録紙上に心電図,呼吸曲線などの情報を記録する。


8

T 1304 : 1998

図 2  監視装置の構成

7.1.2

付加的機能  付加的機能は,次のとおりとする。

(1)

記憶ファイル機能  心電図などの計測データ,入力データなどを記憶ファイルする機能。

(2)

その他  集中患者監視装置などの外部機器との通信機能。

7.2

監視装置の構造

7.2.1

部品及び組立一般  JIS T 1001 の 14.2(部品及び組立一般)によるほか,次による。

誘導コードのコネクタ及び電極のコネクタは,コネクタの導電性部分が直径 100mm 以上の導電性平面

導電接続しない構造とする。ただし,電極には適用しない。

7.2.2

電源部の部品及び配置  再配線のできる固定電源コードは,はんだ処理又は圧着端子での接続であ

ってもよい。

7.2.3

沿面距離及び空間距離  JIS T 1001 の 14.5(沿面距離及び空間距離)によるほか,B-d 間(監視装

置の F

形装着部と,信号入力部及び信号出力部を含めた外装との間)の沿面距離及び空間距離は,4mm 以

上であること。

7.2.4

電極及び誘導コード  電極及び誘導コードは,次による。

(1)

電極の構造  電極は,装着が簡単で,確実に皮膚に密着でき,かつ,長時間安定に,心臓活動電圧及

び胸壁の電気

インピーダンス変化を検出できる構造とする。

(2)

誘導コードの識別記号  誘導コードには,表 に示す識別記号及び色を表示すること。


9

T 1304 : 1998

表 4  電極,誘導コードの色分け

識別記号

位置

5

電極 R

(

−)

赤 右手

L (

+)

黄 左手

F

緑 左足

N

又は RF

黒 右足(中性

電極)

C

白 胸部

4

電極 R

(

−)

赤 右手

L (

+)

黄 左手

F

緑 左足

N

又は RF

黒 右足(中性

電極)

3

電極 R

(

−)

赤 右手

L (

+)

黄 左手

F

緑 左足

3

電極 R

(

−)

赤 右手

 L

(

+)

黄 左手

N

又は RF

黒 右足(中性

電極)

(3)

誘導コード接続用コネクタ  誘導コード接続用コネクタ(入力用コネクタ)は,監視装置の他の接続

用コネクタと結合することができない構造とする。

7.2.5

有効表示面積  ブラウン管などの表示面に波形を表示できる有効面積は,1 チャネルの場合 40(高

さ)×100mm(幅)以上,2 チャネル以上のマルチチャネルに対しては,1 チャネル当たり 30(高さ)×

80mm

(幅)以上とする。

7.2.6

心拍リズムの表示  心拍リズムを表示するための機能及び(又は)心拍リズム音を発生させるため

の機能を備えなければならない。

7.2.7

警報設定機構  一般的要求事項は,JIS T 1031 の 3.(一般的要求事項)による。

ただし,JIS T 1031 の 3.2(警報伝達の手段)の(3)は適用しない。

7.2.8

内部電源機器  内部電源をもつ監視装置は,6.(性能)で要求される規定に適合できないほど,内

部電源が放電した場合には,これを表示する手段を備えなければならない。

8.

試験

8.1

試験条件  試験条件は,JIS T 1002 の 4.(試験の条件)によるほか,次による。

(1)

別の規定がない限り,感度は,

心電図標準感度 (10mm/1mV) 及び呼吸曲線標準感度 (10mm/

Ω)  とす

る。

(2)

試験用信号電圧を監視装置に加えるときは,別の規定がない限り,製造業者の指定する

誘導コード又

はこれと同等のものを介して加える。

(3)

試験回路の各

電極及び誘導コードの対応は,表 のとおりとする。ただし,試験回路で図中に中性電

極 N が明示されている場合は P2 に N を含まないものとする。


10

T 1304 : 1998

表 5  電極,誘導コード対応表

 P1

P2

誘導

5

電極

L

R, F, N (RF), C

I

R

F, L, N (RF), C

II

F

L, R, N (RF), C

III

C

L, R, F, N (RF)

V

4

電極

L

R, F, N (RF)

I

R

F, L, N (RF)

II

F

L, R, N (RF)

III

3

電極 L R,

F

I

 R

F,

L

II

 F

L,

R

III

3

電極 L R,

N

 R

L,

N

 N

L,

R

(4)

別の規定がない限り,この試験回路に用いる抵抗器の許容差は±5%,コンデンサの許容差は±10%,

インダクタの許容差は±10%及び試験電圧の許容差は±2%とする。

8.2

試験項目  試験項目は,表 のとおりとする。


11

T 1304 : 1998

表 6  試験項目

試験項目

試験方法

安全に関する試験

8.4

心電図の表示感度

8.5.1

心電図の直線性

8.5.2

掃引速度

8.5.3

校正装置の誤差

8.5.4

心電図の内部雑音

8.5.5

入力インピーダンス

8.5.6

同相信号の抑制

8.5.7

時定数

8.5.8

周波数特性

8.5.9

表示感度の変化

8.5.10

呼吸曲線の表示感度

8.5.11

呼吸曲線の直線性

8.5.12

呼吸の内部雑音

8.5.13

心拍リズムの検出

8.5.14

心拍数表示誤差

8.5.15

心拍警報設定誤差

8.5.16

心拍警報発生条件

8.5.17

呼吸リズムの検出

8.5.18

呼吸数表示誤差

8.5.19

無呼吸警報設定誤差

8.5.20

記録速度

8.5.21

心電図の記録感度

8.5.22

呼吸曲線の記録感度

8.5.23

除細動器との併用に対する保護

8.5.24

除細動器の放電後の回復時間

8.5.25

除細動器の放電に対する保護

8.5.26

送信機の電源電圧の変動による心電図感度の変化

8.5.27

電池の誤接続に対する保護

8.5.28

周波数の許容偏差

8.5.29

占有周波数帯幅の許容値

8.5.30

スプリアス発射の強度の許容値

8.5.31

空中線電力の偏差

8.5.32

隣接チャネル漏えい電力

8.5.33

副次的に発する電波などの限度

8.5.34

発射する電波が著しく微弱な医療用テレメータの電界強度の許容値 8.5.35

8.3

試験用信号電圧

8.3.1

試験用標準電圧発生装置  試験用標準電圧発生装置は,0.1mV の間隔で 0.1∼3mV の誤差±1%の電

圧を 600

Ω以下の出力インピーダンス(中性点接地)で取り出すことができるものとする。

なお,回路の一例を

図 に示し,その調整及び使用方法は,次のとおりとする。

S

1

及び S

2

を閉じ,R

2

及び R

3

の調整によって M の指針の振れを 3mA に合わせる。S

3

の 1 から 30 までの

接点の位置において,0.1∼3mV の電圧が 0.1mV の間隔で得られるものとする。


12

T 1304 : 1998

図 3  試験用標準電圧発生回路の例

8.3.2

試験用正弦波電圧発生装置  試験用正弦波電圧発生装置は,600

Ωの平衡負荷を接続するために便

利な正弦波を発振するもので,周波数の誤差は±2%とし,出力電圧の誤差は±2%とする。

8.3.3

試験用方形波電圧発生装置  試験用方形波電圧発生装置は,600

Ωの平衡負荷を接続するために便

利な方形波を発振するもので,周波数の誤差は±2%とし,出力電圧は 1mV が得られるものとする。

8.3.4

試験用基準心拍信号発生装置  試験用基準心拍信号発生装置は,図 に示す波形を発生することが

でき,誤差±3%で,少なくとも 0.3mV 及び 3mV の振幅が得られ,周波数は 0.4Hz∼3.5Hz の範囲にわたっ

て連続可変できるものとする。

また,正負両極性の信号を発生でき,その出力インピーダンスは 600

Ω以下とする。


13

T 1304 : 1998

図 4  基準心拍信号

8.3.5

試験用呼吸基準負荷信号発生装置  試験用呼吸基準負荷信号発生装置は,図 に示すような回路で,

図 に示す波形を発生することができ,誤差±5%で,0.3

Ω,0.6Ω,1Ω,1.2Ω及び 2Ωのインピーダンス変

化を,600

Ω以下の出力インピーダンスで取り出すことができるものとする。

なお,

図 で切換器 S を 0.3∼2

Ωに切り換え,電磁継電器を発振器で動作させ,R

3

にしたとき

図 の呼

吸基準負荷信号が発生できるものとする。

図 5  試験用呼吸基準負荷信号発生装置の回路の例 

図 6  呼吸基準負荷信号

備考  インピーダンス変化を負荷信号という。

8.4

安全に関する試験  安全に関する試験は,JIS T 1002 による。

8.5

性能試験

8.5.1

心電図の表示感度  心電図の表示感度の測定は,次による。

(1)

連続可変式  試験用標準電圧発生装置から,1mV の電圧を加え,感度調整器によって,表示面上の振

幅を 20mm 以上に設定できるかどうかを調べる。


14

T 1304 : 1998

(2)

切換式  試験用標準電圧発生装置から,感度切換器が 1 のとき 1mV を加え,表示面上の振幅  (A

1

)

測定する。次に感度切換器を

2

1

に切り換えて 2mV を加え,そのときの振幅  (A

1/2

)

を測定し,さらに,

感度切換器を 2 に切り換えて 1mV を加え,そのときの振幅  (A

2

)

を測定する。

次の式によって,感度

2

1

の誤差  (ER

1/2

)

及び感度 2 の誤差  (ER

2

)

を算出する。

100

1

1

2

/

1

2

/

1

×

A

A

A

ER

100

2

1

1

2

2

×

A

A

A

ER

ここに,

ER

1/2

感度

2

1

の誤差 (%)

ER

2

感度 2 の誤差 (%)

A

1/2

感度切換器を

2

1

にしたときの表示面上の振幅 (mm)

A

1

感度切換器を 1 にしたときの表示面上の振幅 (mm)

A

2

感度切換器を 2 にしたときの表示面上の振幅 (mm)

8.5.2

心電図の直線性

  心電図の直線性は,

図 7

の回路で測定する。感度を

2

1

 (5mm/mV)

とし,試験用

標準電圧

発生装置から正負の方向に

標準電圧

1mV

,2mV 及び 3mV を加える。この各電圧における表示面

上の振れの基準線に対する誤差を,次の式によって算出する。

100

×

A

A

B

ER

ここに,

ER

表示面上の振れの基準線に対する誤差 (%)

A

基準となる振幅 (mm)

B

表示面上の振幅 (mm)

なお,基準線は,

図 8

に示す無入力時における起点と,1mV 入力時の振幅の交点を結ぶ直線とする。

図 7  直線性の試験回路


15

T 1304 : 1998

図 8  直線性の試験における基準線 

8.5.3

掃引速度

  掃引速度は,

図 9

の回路で,掃引速度を 25mm/s とし,試験用方形波電圧発生装置から,

周期 1±0.01 秒,電圧 1mV の方形波を加える。

図 10

に示すように,有効表示面を,水平軸に対し左,右

及び中央域に 3 分割し,各分割域 (30mm) における 1 秒の方形波周期長  (L)  を実測し,次の式によって掃

引速度の誤差を算出する。

100

25

25 ×

L

ER

ここに,

ER

掃引速度の誤差 (%)

L

各分割域における 1 秒の方形波周期長 (mm)

図 9  掃引速度の試験回路

図 10  掃引速度の試験


16

T 1304 : 1998

8.5.4

校正装置の誤差

  内蔵する校正装置の校正電圧による表示面又は記録紙上の振幅を測定する。

8.5.5

心電図の内部雑音

  心電図の内部雑音は,

図 11

の回路によって,表示面又は記録紙上の振幅を測

定する。感度は最大感度とする。

図 11  心電図の内部雑音試験回路

8.5.6

入力インピーダンス

  入力インピーダンスは,

図 12

の回路で測定する。試験用正弦波電圧発生装

置からの 10Hz,1mV

P-P

の試験用信号に+300mV 及び−300mV の直流電圧を重畳させて,P

1

極と P

2

極との

間に加える。切換器 S

1

を閉じたときの表示面振幅 A

1

 (mm)

及び S

1

を開いたときの表示面振幅 A

2

 (mm)

測定し,次の式を満足しているかどうかを調べる。

同様の試験を S

2

を切り換えて行う。

A

2

1

11

10

なお,N 極を P

1

極と接続した場合についても,同様の試験を行う。

図 12  入力インピーダンス試験回路

8.5.7

同相信号の抑制

  同相信号の抑制は

図 13

の回路で測定する。試験用正弦波電圧発生装置の電圧を

20Vr.m.s.

,周波数 60Hz,感度は

心電図標準感度

とし,S

1

を開,他の開閉器を閉として,

誘導選択器

のある

ものは,

誘導

を切り換えながら振れを測定する。これを S

n

まで繰り返し,振れの最大値を測定する。


17

T 1304 : 1998

図 13  同相信号の抑制試験回路

備考  C と R の並列回路は電極と皮膚間のインピーダンスの仮想値であり,不平衡インピーダンスを形

成する。

8.5.8

時定数

時定数

図 14

に示すように,1mV の

標準電圧

を加えて表示面に振れの曲線を描かせる。

オーバーシュート後に振幅が 100%に達した時刻から,37%に達するまでの時間を測定する。

図 14  時定数

8.5.9

周波数特性

  周波数特性は,

図 15

の回路で測定する。基準位置を表示面又は記録紙の中心に置き,

試験用正弦波電圧発生装置から P

1

極,P

2

極及び N 極間に試験用信号を加える。試験用信号の振幅を一定

に保ちながら 0.5∼40Hz の範囲で周波数を変え,それぞれの表示面又は記録紙上の振幅を測定する。

また,

ハム除去フィルタ

を備える監視装置については,

ハム除去フィルタ

が入の場合も同様に測定する。


18

T 1304 : 1998

図 15  周波数特性試験回路

8.5.10

表示感度の変化

(1)

電極電位による変化(差動分)

図 16

に示すように,300mV の直流電圧 E

2

を切換器 S

1

によって正負

に切り換えて,試験用標準電圧に重畳させたときの,表示及び記録感度の変化を測定する。

図 16  電極電位による感度変化の試験回路(1)

(2)

電極電位による変化(同相分)

図 17

に示すように,300mV の直流電圧 E

2

を切換器 S によって正負

に切り換えて,試験用標準電圧 E

2

に重畳させ,表示及び記録感度の変化を測定する。

図 17  電極電位による感度変化の試験回路(2)

8.5.11

呼吸曲線の表示感度

  呼吸曲線の感度の測定は,次による。

(1)

連続可変式

  試験用呼吸

基準負荷信号

発生装置によって 1

Ωのインピーダンス変化を加えたとき,感

度調整器によって表示面上の振幅を 20mm 以上に設定できるかどうかを調べる。

(2)

切換式

  試験用呼吸

基準負荷信号

発生装置によって感度切換器が 1 のとき 1

Ωの

インピーダンス変化

を加え,表示面上の振幅を測定する。

また,感度切換器を

2

1

及び 2 に切り換えたときの振れを測定しその誤差を調べる。


19

T 1304 : 1998

8.5.12

呼吸曲線の直線性

  呼吸曲線の直線性の試験は,

図 18

に示す測定回路で基線を表示面上に合わせ,

試験用呼吸

基準負荷信号

発生装置を用い,正の方向に

基準負荷信号発生装置

の切換器 S を切り換えること

によって,0.3

Ω,0.6Ω,1Ω,1.2Ω,及び 2Ωの

インピーダンス変化

を加え,この各点での表示面上の振幅

図 19

に示す基準線に対する誤差 ER を次の式によって算出する。

100

×

A

A

B

ER

ここに,

ER

基準線に対する誤差 (%)

A

図 19

の入力の各インピーダンスに対する基準線の表示面上の

振幅

B

図 19

の入力の各インピーダンスに対する表示面上の振幅

なお,基準線は,

図 19

に示したように,入力に

インピーダンス変化

を加えないときの点(起点)と,

入力に 1

Ωの

インピーダンス変化

を加えたときの点を結ぶ直線とする。

図 18  呼吸曲線の直線性試験回路

図 19  呼吸曲線の直線性試験における基準線

8.5.13

呼吸の内部雑音

  呼吸の内部雑音の試験は,標準感度の 2 倍に設定した監視装置を

図 20

のように

接続し,表示面上の雑音の振幅を測定する。


20

T 1304 : 1998

図 20  呼吸の内部雑音試験回路

8.5.14

心拍リズムの検出

  心拍リズムの検出は,

図 21

の回路で行う。基準心拍信号を 0.3mV と 3mV に

変化させ,それぞれの振幅のときに,S を切り換えて心拍リズムを検出できるかどうかを調べる。基準心

拍信号の繰り返しは,30 回/分,90 回/分及び 200 回/分の 3 点で行う。基準心拍信号の振幅許容差は±

3%

とする。

図 21  心拍リズムの検出試験回路

8.5.15

心拍数表示誤差

  心拍数表示誤差は,

図 22

の回路で測定する。基準心拍信号の周波数を周波数カ

ウンタで測定し,心拍数に換算する。この値と監視装置の表示値との差を誤差とする。基準心拍信号が,

30

回/分,60 回/分,120 回/分及び 180 回/分の 4 点で試験する。

なお,周波数カウンタの許容差は±1%とする。

図 22  心拍数表示誤差試験回路

8.5.16

心拍警報設定誤差

  心拍警報設定誤差は,

図 22

の回路で測定する。基準心拍信号の周波数を変化

させ,警報が発生したときの周波数を周波数カウンタで測定し,心拍数に換算する。その値と設定値との

差を測定し誤差を求める。

警報設定は上限が,120 回/分及び 180 回/分,下限が 30 回/分及び 60 回/分の 4 点で試験する。

8.5.17

心拍警報発生条件

  心拍警報発生条件は,

図 23

の回路で測定する。上限警報設定を,120 回/分

に設定し,基準心拍信号を許容差±1%で,90 回/分から,S を切り換えて 150 回/分に急激に変化させる。


21

T 1304 : 1998

また,下限警報設定を,60 回/分に設定し,基準心拍信号を許容差±1%で,90 回/分から,S を切り

換えて 30 回/分に急激に変化させる。

いずれの場合も基準心拍信号の繰返しを変化させた瞬間から警報が

発生するまでの時間を測定する。

図 23  心拍警報発生条件試験回路

8.5.18

呼吸リズムの検出

  呼吸リズムの検出試験は,

図 24

の回路で行う。試験用呼吸

基準負荷信号

発生

装置によって,0.3

Ωの

インピーダンス変化

を与え,それぞれの信号のときに切換器 S を切り換えて,呼吸

リズムを検出できるかどうかを調べる。

なお,試験は,試験用呼吸

基準負荷信号

が 30 回/分,60 回/分及び 90 回/分の 3 点で行う。

8.5.19

呼吸数表示誤差

  呼吸数表示誤差の試験は,

図 24

の回路で行う。試験用呼吸

基準負荷信号

発生装

置の周波数を周波数カウンタで測定し,呼吸数に換算する。

なお,試験は,試験用呼吸

基準負荷信号

が 30 回/分,60 回/分及び 90 回/分の 3 点で行う。

図 24  呼吸リズム検出,呼吸数の表示誤差及び無呼吸警報設定誤差試験回路

8.5.20

無呼吸警報設定誤差

  無呼吸警報設定誤差の試験は

図 24

の回路で行う。試験用呼吸

基準負荷信号

発生装置の繰り返しを 90 回/分に設定し,呼吸数表示が安定した後に,無呼吸警報設定時間を 15 秒に設

定する。試験用呼吸

基準負荷信号

発生装置の繰り返しを停止に設定したときから,警報が発生するまでの

時間を測定する。


22

T 1304 : 1998

8.5.21

記録速度

  記録紙を搬送させ,約 2 秒後に別に用意した 1±0.005 秒間隔の信号電圧を発生する発

振器によって,記録紙に時間目盛を記録し,その目盛間隔を実測することによって,記録紙の毎秒の速さ

を測定する。

8.5.22

心電図の記録感度

  心電図の記録感度の測定は,次による。

(1)

連続可変式

  試験用標準電圧発生装置から,1mV の電圧を加え,感度調整器によって記録紙上の振幅

を 20mm 以上に設定できるかどうかを調べる。

(2)

切換式

  試験用標準電圧発生装置から,感度切換えが 1 のとき 1mV を加え,記録紙上の振幅  (A

1

)

測定する。次に感度切換器を

2

1

に切り換えて 2mV を加え,そのときの振幅  (A

1/2

)

を,さらに,感度切

換器を 2 に切り換えて 1mV を加え,そのときの振幅  (A

2

)

を測定する。

次の式によって感度

2

1

の誤差 ER

1/2

及び感度 2 の誤差 ER

2

を算出する。

100

1

1

2

/

1

2

/

1

×

A

A

A

ER

100

2

1

1

2

2

×

A

A

A

ER

ここに,  ER

1/2

感度の

2

1

の誤差 (%)

ER

2

感度 2 の誤差 (%)

A

1/2

感度切換器を

2

1

にしたときの記録紙上の振幅 (mm)

A

1

感度切換器を 1 にしたときの記録紙上の振幅 (mm)

A

2

感度切換器を 2 にしたときの記録紙上の振幅 (mm)

8.5.23

呼吸曲線の記録感度

呼吸曲線記録感度

の試験は,

図 18

の回路で測定する。正の方向に

基準負荷

信号

の 1

Ωの

インピーダンス変化

を与え,記録紙上の振幅を測定する。

また,負の方向も同様の

インピーダンス変化

を与えて測定する。

8.5.24

除細動器との併用に対する保護

  除細動器との併用に対する保護は,

図 25

の回路で試験する。S

2

を開いて試験用正弦波電圧発生装置の 10Hz の出力を監視装置の表示面振幅が 10mm

P-P

になるように調整

し S

2

を閉じる。S

1

を a 側にし,コンデンサ C を 5kV まで充電する。次に,S

1

を 200±100ms 間 b の位置に

切り換え,その後 a の位置に戻し直ちに S

2

を開く。

S

1

を a の位置に戻した時点から 5 秒後の,表示面上での振幅を測定する。同様の試験を 5kV のテスト電

圧の極性を逆にして行う。


23

T 1304 : 1998

図 25  除細動器との併用に対する保護試験回路

8.5.25

除細動器の放電後の回復時間

電極

図 26(a)

又は

図 26(b)

に示すように,生理食塩液をしみ込ませ

たスポンジに接続する。

表 5

に示した組合せに従い,

電極

図 27

の測定回路に接続して試験する。S

2

開いて,試験用正弦波電圧発生装置の 10Hz の出力を監視装置の表示面振幅が 10mm

P-P

になるように調整

し S

2

を閉じる。S

1

を a 側にし,コンデンサ C を 5kV まで充電する。次に,S

1

を 200±100 ミリ秒間 b の位

置に切り換え,その後 a の位置に戻し直ちに S

2

を開く。S

1

を a の位置に戻した時点から 10 秒後の,表示

面上の振幅を測定する。同様の試験を 5kV のテスト電圧の極性を逆にして行う。この 10 秒の間,波形を

表示面に表示させるために手動の操作を行ってもよい。

図 26  心電図電極のスポンジ上への配置


24

T 1304 : 1998

図 27  除細動器の放電後の回復時間試験回路

8.5.26

除細動器の放電に対する保護

図 28

に示す試験回路において,監視装置に電源を接続しない状態

で,次の

(1)

(4)

の部分は,S

1

の操作後,点 Y

1

と点 Y

2

の間のピーク電圧を測定する。

(1)

外装

(2)

信号入力部

(3)

信号出力部

(4)

監視装置をその上に置く,少なくとも監視装置の底面積に等しい面積をもつ金属はく

(クラス III

機器

又は

内部電源機器)

同様の試験を 5kV のテスト電圧の極性を逆にして行う。


25

T 1304 : 1998

図 28  除細動器の放電に対する保護の試験

R

1

:1k

Ω±2%耐電圧 2kV 以上

差動オシロスコープ

L

:500

µH RL≦10Ω

R

2

:100k

Ω1kΩ±2%耐電圧 2kV 以上

感度誤差±5%

C

:32

µF C

1

:1

µF±5%

入力インピーダンス約 1M

R

4

:100k

C

2

:1

µF±5%

D

1

,D

2

:小信号用シリコンダイオード

8.5.27

送信機の電源電圧の変動による心電図感度の変化

  送信機の電源電圧の変動による心電図の表示

感度の変化は,

図 29

の回路で測定する。

試験用標準電圧発生装置

から P

1

と P

2

の間に 1mV を与え,送信機の電源電圧を電池の初期の端子電圧か

ら製造業者が指定する放電終止電圧まで変化させて,それぞれの表示面上又は記録紙上の振幅を測定し,

電池の初期の端子電圧の感度に対するそれぞれの電圧の感度の変化を調べる。

図 29  送信機の電源電圧の変動による心電図感度の変化


26

T 1304 : 1998

8.5.28

電池の誤接続に対する保護

  送信機の電池を指定とは異なった極性に接続し,1 分間放置した後,

装置の破損の有無及び電池の異常発熱の有無を調べる。

8.5.29

周波数の許容偏差

  周波数の許容偏差は

図 30

の回路で測定する。送信機は無変調の状態で測定し,

割当周波数に対する偏差を求める。ただし,許容差±1%で,90 回/分無変調の状態で測定できないとき

は,変調状態でもよい。

図 30  周波数の許容偏差試験回路

8.5.30

占有周波数帯幅の許容値

占有周波数帯幅

の許容値は,

図 31

の回路で測定する。送信機は,規定

の変調状態にして測定する。

図 31  占有周波数帯幅試験回路

8.5.31

スプリアス発射の強度の許容値

スプリアス発射

の強度は,

図 32

の回路で測定する。送信機は無

変調の状態で,なるべく低い周波数から搬送波の 3 倍程度までの周波数範囲を測定する。ただし,無変調

の状態で測定できないときは,変調状態でもよい。

図 32  スプリアス発射の強度試験回路

8.5.32

空中線電力の偏差

空中線電力

の偏差は,

図 33

の回路で測定する。送信機は,無変調の状態で測

定し,定格電力に対する偏差を求める。ただし,無変調の状態で測定できないときは,変調状態でもよい。

図 33  空中線電力の偏差試験回路

8.5.33

隣接チャネル漏えい電力

隣接チャネル漏えい電力

は,

図 34

の回路で測定する。

送信機は規定の変調状態にしておく。

図 34  隣接チャネル漏えい電力試験回路

8.5.34

副次的に発する電波などの限度

副次的に発する電波などの限度

は,

図 35

の回路で測定する。送

信を停止し受信状態でなるべく低い周波数から搬送波の 3 倍程度までの周波数範囲を測定する。


27

T 1304 : 1998

図 35  副次的に発する電波などの限度試験回路

8.5.35

発射する電波が著しく微弱な医療用テレメータの電界強度の許容値

  電界強度は,

図 36

の回路で

測定する。送信機から 3m の距離における電界強度を測定する。

図 36  電界強度の試験回路

9.

表示

  表示は,

JIS T 1001

15.2.2

(表示事項)によるほか,次による。

(1)

装着部には

JIS T 1006

02-05

又は

02-06

を表示しなければならない。

なお,装着部の寸法又は形状によって表示できない場合には,装着部の分類に関する情報を附属文

書に記載しなければならない。

(2)

主搬送周波数

又は製造業者による識別記号を表示すること。

10.

附属文書

  監視装置には,取扱説明書,仕様書,保証書のほか,必要に応じて試験成績書などの書類

を添付しなければならない。取扱説明書は,

JIS T 1005

によるほか,次の事項を記載する。

(1)

他の機器との併用及び組合せ使用に関する注意事項

除細動器,電気メス,直接心臓への導電接続させる

機器

など

(2)

閉鎖医用ガス系の近傍,揮発可燃性物質使用環境下での監視装置の使用の可否,取扱注意事項

(3)

電極

及び

誘導コード

の消毒方法

(4)

直接心臓へ導電接続することの可否

(5)

送信機用電池の連続使用時間

(6)

送信機の落下に対する注意事項

(7)

電極

中性電極

及び結合されたコネクタの導電部分に接触しないことの注意

(8)

監視装置を等電位化導線への接続を含め,安全に接続するための電気設備

(9)

除細動放電に対する保護,及び高周波熱傷に対する保護のために必要な

誘導コード

の仕様

(10)

監視装置が電気メスと共に使用されたとき,

患者の熱傷に対する保護手段が備えられている場合には,

そのような手段。保護手段が備えられておらず,電気メスの対極板の接続に欠陥がある場合,

熱傷

危険を減少させるための

電極

の配置に関する説明

(11)

電極

の選択と使用の説明

(12)

複数の機器が監視装置に接続されたとき,漏れ電流の合計によってもたらされる危険の可能性につい

ての説明

(13)

心臓ペースメーカ又はその他の電気的刺激装置の操作による障害についての説明

(14)

監視装置及び

誘導コード

の定期検査の必要性

(15)

心拍数表示が心臓ペースメーカ装置,又は不整脈によって影響される場合の注意事項


28

T 1304 : 1998

ME

機器

JIS

原案作成第

2

委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

小  野  哲  章

三井記念病院

(幹事)

松  藤  森  茂

日本電気三栄株式会社

(幹事)

工  藤  琢  也

日本光電工業株式会社

中  島  一  郎

通商産業省機械情報産業局

倉  重  有  幸

工業技術院標準部

岩  尾  総一郎

厚生省薬務局

鬼  頭  達  男

郵政省電気通信局

菊  井      勉

財団法人無線設備検査検定協会

中  村  誠  一

財団法人日本品質保証機構

内  山  明  彦

早稲田大学

菊  地      眞

防衛医科大学校

須  磨  幸  蔵

東京女子医科大学付属第 2 病院

三  川      宏

杏林大学

渡  辺      敏

北里大学

石  山  陽  事

虎ノ門病院

高  島  史  路

日本光電工業株式会社

竹  内      清

フクダ電子株式会社

古  川      孝

日本電気三栄株式会社

中  川  常  雄

日本コーリン株式会社

萩  原  敏  彦

オリンパス光学工業株式会社

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

(事務局)

大  友  敏  雄

社団法人日本電子機械工業会

田  島  徹  也

社団法人日本電子機械工業会

心電図監視装置

JIS

原案作成分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

松  藤  森  茂

日本電気三栄株式会社

(幹事)

木  村  文  男

フクダエム・イー工業株式会社

関  位  重  和

テルモ株式会社

布  目  知  広

日本コーリン株式会社

宇田川  宏  之

日本光電工業株式会社

松  本  正  臣

フクダ電子株式会社

(事務局)

大  友  敏  雄

社団法人日本電子機械工業会

田  島  徹  也

社団法人日本電子機械工業会


29

T 1304 : 1998

医療安全用具部会 ME 機器専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

菊  地      眞

防衛医科大学校

竹田原  昇  司

通商産業省機械情報産業局

矢  野  周  作

厚生省薬務局

井  出  正  男

武蔵工業大学

岡  野      宏

東京都立工業技術センター

小  川  絜以知

東京都城東地域中小企業振興センター

中  村  誠  一

財団法人日本品質保証機構

市  河  鴻  一

日本医用機器工業会

小  嶋  正  男

社団法人日本電子機械工業会

竹  内      清

フクダ電子株式会社

坪  田  祥  二

株式会社東芝

古  川      孝

日本電気株式会社

保  坂  栄  弘

日本光電工業株式会社

山  根      巌

株式会社日立メディコ

柄  川      順

東健メディカルクリニック

小  野  哲  章

日本工学院専門学校

須  磨  幸  蔵

東京女子医科大学附属第二病院

早  川  弘  一

日本医科大学

古  幡      博

東京慈恵会医科大学

(関係者)

萩  原  敏  彦

オリンパス株式会社

(事務局)

津  金  秀  幸

工業技術院標準部電気規格課