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T 1205:2005  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本医用光学機器

工業会(JMOIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。 

これによって,JIS T 1205:1988は改正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,安全性にかかわる部分においてIEC 60601-2-37,Medical electrical equipment−Part 2-37: 

Particular requirements for the safety of ultrasonic medical diagnostic and monitoring equipmentの翻訳規格である

JIS T 0601-2-37,医用電気機器−第2-37部:医用超音波診断装置及びモニタ機器の安全に関する個別要求

事項 を引用規格として用いた。性能にかかわる部分においては,対応する国際規格が存在しない。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

T 1205:2005  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 1 

4. 性能 ······························································································································ 1 

4.1 測長性能 ······················································································································ 1 

4.2 安全性 ························································································································· 2 

5. 構造 ······························································································································ 2 

6. 試験 ······························································································································ 3 

6.1 測長性能試験 ················································································································ 3 

6.2 安全性に関する試験 ······································································································· 5 

7. 表示 ······························································································································ 5 

8. 添付資料 ························································································································ 5 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

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超音波眼軸長測定装置 

Ultrasound ophthalmic measuring system for the axial length 

1. 適用範囲 この規格は,超音波パルス反射法によって,眼球各部からのエコーの伝ぱ(播)時間を計

測し,眼軸長を求めて表示する超音波眼軸長測定装置(以下,装置という。)について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS T 0601-1 医用電気機器−第1部:安全に関する一般的要求事項 

JIS T 0601-2-37 医用電気機器−第2-37部:医用超音波診断装置及びモニタ機器の安全に関する個別

要求事項 

JIS T 1501 パルス反射法超音波診断装置の性能試験方法通則 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 0601-1,JIS T 0601-2-37及びJIS T 1501によるほか,

次による。 

a) 眼軸長 角膜前面から網膜前面までの眼軸径。前房,水晶体,硝子体などの構成要素の軸長を含み,

単位はmmで表す。 

4. 性能  

4.1 

測長性能 装置の測長性能は,6.1の試験方法で試験を行ったとき,試験用基準器L15,L20,L25,L30

の4種類のすべてについて,測定確度δ(mm)≦±0.1 mmでなければならない。測定確度は,次の式に

よって算出する。 

0

0V

V

L

L−

=

δ

ここに, 

δ: 測定確度(mm) 

L0: 基準長(mm) 

L: 測定長(mm) 

V0: 装置に設定されている音速(m/s) 

V: 超音波媒体温度25±5 ℃のときの超音波媒体の速度(m/s) 

超音波媒体温度T(℃)と音速V(m/s)との関係は,超音
波媒体に水を用いる場合は表1を用い,それ以外の超音波
媒体を用いる場合は図1に示す方法によって音速を求め,
表1と同様の表を作成しそれを用いる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 1 水中の音速 

T(℃) 

V(m/s) 

20 

1 483 

21 

1 486 

22 

1 489 

23 

1 492 

24 

1 494 

25 

1 497 

26 

1 500 

27 

1 502 

28 

1 505 

29 

1 507 

30 

1 509 

図 1 音速測定方法 

4.2 

安全性 安全性は,6.2に規定する方法で試験を行ったとき,JIS T 0601-1及びJIS T 0601-2-37に規

定する該当項目に適合しなければならない。 

5. 構造 装置の構造は,JIS T 0601-1によるほか,次による。 

a) 電撃に対する保護は,JIS T 0601-1に規定するクラスⅠ機器及びB形装着部以上の構造とする。 

b) 装置の構成は,測定のための探触子と,眼球各部から反射するエコーの伝ぱ時間を計測し眼軸長に換

算表示する測定系とから成る。 

c) 眼軸長の測定範囲は,最小15 mm以下,最大30 mm以上で最小目盛は0.1 mm以下とする。 

d) 探触子は,生体に対して十分に安全な材料を使用し,かつ,安全な形状及び構造とする。探触子の機

械的強度については,実用上十分な強度を持つものとする。また,探触子の眼球に接触する部分の温

度上昇は,眼球に対して障害を与えるものであってはならない。 

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6. 試験  

6.1 

測長性能試験 測長性能試験は,完成品について次のa)に規定する試験用基準器を使用し,b)に

規定する試験方法によって行う。 

a) 試験用基準器には図2,図3及び表2に示す外形が滑らかで空洞のないSUS303,ポリメチルメタクリ

レート(以下,PMMAという。),ポリスチレン又はポリエーテルエーテルケトン(以下,PEEKとい

う。)いずれかの基準器を用いる。 

図 2 試験用基準器(水を超音波媒体とする場合) 

A面は被試験装置の探触子の接触面形状に合わせた形状としてもよい。 

B面はA面の中心を中点とする曲率L0の球面としてもよい。 

図 3 試験用基準器(SUS303,PMMA,ポリスチレン,PEEKを超音波媒体とする場合) 

表 2 試験用基準器の長さL0 

単位 mm 

種類 

L15 

L20 

L25 

L30 

基準長L0(超音波媒体=水) 

16〜17 

20〜21 

25〜26 

29〜30 

基準長L0(超音波媒体=SUS303) 

55〜65 

73〜80 

90〜99 

108〜115 

基準長L0(超音波媒体=PMMA) 

28〜32 

35〜39 

44〜49 

52〜56 

基準長L0(超音波媒体=ポリスチレン) 

23〜27 

29〜33 

37〜41 

43〜47 

基準長L0(超音波媒体=PEEK) 

26〜29 

33〜36 

41〜44 

49〜52 

備考 

各基準長L0について実測を行い,実測値を
小数点以下第2位まで表示する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 測長性能の試験方法は,図4,図5に示すように試験用基準器L15,L20,L25,L30の4種類をそれぞれ

25±5 ℃の脱気水を入れた水槽中に置き,A面とB面とのエコーの間隔,すなわち,被試験装置が示

すL(mm)及び水温T(℃)を測定する。また,超音波媒体にSUS303,PMMA,ポリスチレン又は

PEEKを用いた場合,試験用基準器L15,L20,L25,L30の4種類それぞれを25±5 ℃の安定した室温中

に十分放置したのち,図6に示すように試験用基準器と探触子との接触部に水又は超音波ジェルを塗

布し,A面とB面とのエコー間隔,すなわち,被試験装置が示すL(mm)及び室温T(℃)を測定し

てもよい。 

図 4 測長性能の試験方法の一例(水を超音波媒体とする場合) 

図 5 測長性能の試験方法の一例(水中で水以外を超音波媒体とする場合) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 6 測長性能の試験方法の一例(空気中で水以外を超音波媒体とする場合) 

6.2 

安全性に関する試験 電気的安全性試験及び機械的安全性試験は,JIS T 0601-1による。超音波出力

の測定方法は,JIS T 0601-2-37(制定中)による。 

7. 表示 外部の見やすいところに,次の事項を銘板などに表示しなければばらない。 

a) 製造業者名及び所在地 

b) 名称,形名及び製造番号 

c) 定格電源電圧(V)及び周波数(Hz) 

d) 電源入力(A,VA又はW) 

e) ヒューズの定格電流値(ヒューズホルダ又はその付近に表示する。) 

8. 添付資料 装置には,取扱説明書を添付しなければならない。特に次の情報を記載しなければならな

い。 

a) 製造業者名及び所在地 

b) 有効な殺菌方法についての指示(特に修理及び保守のため製造元に送り返される装置に関して) 

c) 超音波出力(MI:メカニカルインデックス)