>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

(1)

目  次

ページ

序文

1

201.1

  適用範囲,目的及び関連規格

1

201.1.1

  *適用範囲

1

201.1.2

  目的

2

201.1.4

  個別規格

2

201.2

  引用規格

2

201.3

  用語及び定義

3

201.4

  一般要求事項

6

201.4.3

  基本性能

6

201.5

  ME 機器の試験に対する一般要求事項

6

201.6

  ME 機器及び ME システムの分類

6

201.7

  ME 機器の標識,表示及び文書

6

201.8

  ME 機器の電気的ハザードに関する保護

10

201.9

  ME 機器及び ME システムの機械的ハザードに関する保護

10

201.10

  不要又は過度の放射のハザードに関する保護

10

201.10.101

  *超音波エネルギー

10

201.11

  過度の温度及び他のハザードに関する保護

10

201.12

  制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護

14

201.12.1

  制御及び計器の精度

14

201.13

  危険状態及び故障状態

15

201.14

  プログラマブル電気医用システム(PEMS

15

201.15

  ME 機器の構造

15

201.16

  ME システム

16

201.17

  *ME 機器及び ME システムの電磁両立性

16

202.6

  電磁両立性

16

202.6.2

  イミュニティ

16

附属書 AA(参考)個別の細分箇条に対する指針及び根拠

18

附属書 BB(参考)CISPR 11 によるクラス分けの指針

23

附属書 CC(参考)操作者に情報を与えるために使用する TI 及び MI の解釈の製造業者に対する指針 ··

24

附属書 DD(参考)体表から当てる超音波プローブの表面温度を測定するための構成の例

27

参考文献

29

附属書 JAA(参考)定義した用語の五十音順索引

32

用語-定義した用語の索引

34


T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人電子

情報技術産業協会(JEITA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS T 0601-2-37:2005 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 T

0601-2-37

:2013

(IEC 60601-2-37

:2007

)

医用電気機器−

第 2-37 部:医用超音波診断装置及びモニタ機器の

基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項

Medical electrical equipment-

Part 2-37: Particular requirements for the basic safety and essential performance

of ultrasonic medical diagnostic and monitoring equipment

序文

この規格は,2007 年に第 2 版として発行された IEC 60601-2-37 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

この規格は,通則規格である JIS T 0601-1:2012(医用電気機器−第 1 部:基礎安全及び基本性能に関す

る一般要求事項)

(以下,通則という。

)及び関連する副通則規格(以下,副通則という。

)と併読する規格

である。

この規格でアスタリスク(*)印の付いた箇所について,その規定根拠を

附属書 AA に記載する。また,

本文中の太字で示した用語は,通則,関連する副通則及び 201.3 で定義している用語である。本文中の“

換え”,“追加”及び“修正”の意味は,201.1.4 を参照する。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

201.1

適用範囲,目的及び関連規格

次を除き,通則の箇条 を適用する。

201.1.1  *

適用範囲

置換え

この規格は,201.3.217 に規定する

超音波診断装置(以下,ME 機器という。)の基礎安全及び基本性能

に適用する。

箇条又は細分箇条が ME

機器だけ又は ME システムだけへの適用を明確に意図している場合,その箇条

又はその細分箇条の表題及び内容は,そのように記載する。その記載がない場合には,箇条又は細分箇条

は ME

機器及び ME システムの両方に適用する。

この規格が適用する ME

機器又は ME システムの意図する生理的機能に関係するハザードは,7.2.13 

び 8.4.1 を除いて,取り扱わない。

注記 1  4.2 を参照。

この個別規格は,超音波治療装置を扱わない。ほかの医療手段と組み合わせて超音波によって,体の構

造を画像化する,又は診断する装置は扱う。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。


2

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

IEC 60601-2-37:2007

,Medical electrical equipment−Part 2-37: Particular requirements for the basic

safety and essential performance of ultrasonic medical diagnostic and monitoring equipment

(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

なお,平成 28 年 8 月 31 日まで JIS T 0601-2-37:2005 は適用することができる。

201.1.2

目的

置換え

この個別規格の目的は,201.3.217 に規定する

超音波診断装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求

事項を規定することである。

201.1.4

個別規格

置換え

JIS T 0601-1

規格群の個別規格は,個別の ME

機器への適用を考慮した上で,通則及び副通則に含まれ

る要求事項を修正しても,置き換えても又は適用しなくてもよい。また,

基礎安全及び基本性能への要求

事項を追加してもよい。

個別規格の要求事項は,通則よりも優先する。

この個別規格では,JIS T 0601-1:2012 を通則ともいう。副通則は,それらの規格番号で引用する。

この個別規格の箇条及び細分箇条の番号は,通則の番号の頭に“201”を付与する(例えば,この個別規

格の 201.1 は,通則の箇条 の内容を扱う。

。また,副通則の場合は,頭に“20x”を付与する。ここで x

は,副通則の規格番号の最後の数字である(例えば,この個別規格の 202.4 が副通則 IEC 60601-1-2 の箇条

4

を示し,203.4 は副通則 JIS T 0601-1-3 の箇条 の規定内容を扱うなど。

。通則及び副通則の規定の変更

は,次の用語を用いて示す。

置換え”は,通則又は適用する副通則の箇条又は細分箇条を,この個別規格の規定に全て置き換える

ことを意味する。

追加”は,通則又は適用する副通則の要求事項に,この個別規格の規定を追加することを意味する。

修正”は,通則又は適用する副通則の要求事項を,この個別規格の規定に修正することを意味する。

通則に追加する細分箇条,図又は表は,201.101 から始まる番号を付ける。ただし,通則の箇条 では

3.1

3.139 の細分箇条番号を用いているため,この個別規格では 201.3.201 から始まる細分箇条番号を用い

る。追加する細別は aa),bb)などと記載し,追加する附属書は,

附属書 AA,附属書 BB などと記載する。

注記  追加する細分箇条の番号及び追加する細別符号の一部は,上記の記載様式にのっと(則)って

いないが,対応国際規格どおりとした。

各副通則に追加する細分箇条,図又は表は,

20x.101”から始まる番号を付ける。ここで“x”は副通則

の規格番号の最後の数字である。

以下,

“この規格”とは,この個別規格とともに通則及び該当する副通則を引用することを意味する。

この個別規格で通則又は副通則に対応する箇条又は細分箇条がない場合は,通則又は適用する副通則の

箇条又は細分箇条をそのまま適用する。通則又は適用する副通則の一部の規定を適用しない場合は,この

個別規格の当該規定箇所に,適用をしない旨を規定している。

201.2

引用規格

次を除き,通則の箇条 を適用する。


3

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

追加

IEC 62359

, Ultrasonics − Field characterization − Test methods for the determination of thermal and

mechanical indices related to medical diagnostic ultrasonic fields

201.3

用語及び定義

追加

この規格で用いる主な用語及び定義は,通則及び IEC 62359 によるほか,次による。

注記 1  附属書 JAA に,索引を記載した。

注記 2  この規格で使用する記号を表 201.101 に示す。

注記 3  この規格で出力,強度,音圧などの音響出力を意味する用語に,接頭語として“減衰”が付

いている場合,生体組織における超音波が一様な減衰を受けると仮定して計算した値である

ことを意味する。

201.3.201

骨のサーマルインデックス(BONE THERMAL INDEX)

妊娠中期及び妊娠後期の胎児(第二及び第三の 3 か月期)又は新生児の(泉門を通した)頭部のように,

超音波のビームが軟部組織を通り,フォーカス領域が骨の近傍になる場合に適用する

サーマルインデック

ス。

記号:TIB

単位:単位なし

注記  骨のサーマルインデックスを決定するための方法は,IEC 62359 を参照。

201.3.202

複合操作モード(COMBINED-OPERATING MODE)

二つ以上の

個別操作モードを組み合わせた超音波診断装置の操作モード。

201.3.203

頭蓋骨のサーマルインデックス(CRANIAL-BONE THERMAL INDEX)

小児及び成人の頭蓋骨での用途のように,超音波ビームが人体へのビーム入射口近くの骨を通る場合に

適用する

サーマルインデックス。

記号:TIC

単位:単位なし

注記  頭蓋骨のサーマルインデックスを決定するための方法は,IEC 62359 を参照。

201.3.204

デフォルト設定(DEFAULT SETTING)

超音波診断装置が,電源投入時,新しい患者選択時,及び胎児以外から胎児での用途への変更時におけ

る特定の制御状態。

201.3.205

個別操作モード(DISCRETE-OPERATING MODE)

超音波診断装置の操作モードで超音波振動子又は超音波振動子群を,単一の診断方法を利用するためだ

けに駆動する操作モード。

201.3.206

音響出力の完全なソフトウェア制御(FULL SOFTWARE CONTROL OF ACOUSTIC OUTPUT)


4

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

操作者の直接の制御とは独立に,超音波診断装置によって音響出力を制御する手段。

201.3.207

侵襲的用途超音波プローブ(INVASIVE TRANSDUCER ASSEMBLY)

人体開口部又は体表を通して,全部又は一部が,体内に侵入する振動子。

注記  体表以外の組織へ接触することを意図した超音波プローブを意味する。

201.3.208

メカニカルインデックス(MECHANICAL INDEX)

潜在するキャビテーションの生体作用を表す表示パラメータ。

記号:MI

単位:単位なし

注記 1  メカニカルインデックスを決定するための方法は,IEC 62359 を参照。

注記 2  MI の解釈については,附属書 CC を参照。

201.3.209

多用途超音波診断装置(MULTI-PURPOSE ULTRASONIC DIAGNOSTIC EQUIPMENT)

二つ以上の臨床用途を意図した

超音波診断装置。

201.3.210

非走査モード(NON-SCANNING MODE)

同一の音響経路をたどる超音波走査線を生じる超音波パルスのシーケンスを含む

超音波診断装置の操作

モード。

201.3.211

慎重な使用の勧告(PRUDENT USE STATEMENT)

臨床に必要な情報を得るまでの間に,高い照射レベル及び長い照射時間を避けることを通知する原則的

勧告。

201.3.212

走査モード(SCANNING MODE)

同一の音響経路をたどらない超音波走査線を生じる超音波パルスのシーケンスを含む

超音波診断装置の

操作モード。

201.3.213

軟部組織のサーマルインデックス(SOFT TISSUE THERMAL INDEX)

軟部組織に関わる

サーマルインデックス。

記号:TIS

単位:単位なし

注記 1  軟部組織のサーマルインデックスを決定するための方法は,IEC 62359 を参照。

注記 2  この規格では,“軟部組織”は骨組織以外の全ての生体組織を含む。

201.3.214

サーマルインデックス(THERMAL INDEX)

規定した点における減衰音響出力の,特定の組織モデル上のその位置で 1  ℃温度上昇させるのに必要な

減衰音響出力に対する比。

記号:TI

単位:単位なし


5

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

注記 1  サーマルインデックスを決定するための方法は,IEC 62359 を参照。

注記 2  TI の解釈については,附属書 CC を参照。

201.3.215

超音波プローブ(TRANSDUCER ASSEMBLY)

附属の電子回路,超音波振動子モジュール及びハウジング内の液体を含むプローブハウジング(振動子

を含む)

,並びに

超音波振動子と超音波装置本体とを接続するのに必要不可欠なケーブル。

201.3.216

送信パターン(TRANSMIT PATTERN)

振動子の特定のビーム形成特性の設定(特定の焦点距離及び方向,すなわち,送信開口の大きさ,アポ

ダイゼーション形状,及び開口にわたる相対的時間・位相遅延パターンによって決まる。

)と,形状が一定

で振幅可変の電気的駆動波形との組合せ。

201.3.217

超音波診断装置(ULTRASONIC DIAGNOSTIC EQUIPMENT)

超音波医用検査を意図した ME

機器。

201.3.218

超音波振動子(ULTRASONIC TRANSDUCER)

電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換,及び/又は機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換

する部品で,いずれも超音波の周波数領域のもの。

表 201.101−記号リスト

記号

用語

参照

A

aprt

−12dB 出力ビーム面積

IEC 62359

3.25

d

eq

等価ビーム直径

IEC 62359

3.22

f

awf

音響作動周波数

IEC 62359

3.2

I

pa, α

減衰パルス平均強度

IEC 62359

3.5

I

pi

パルス強度積分

IEC 62359

3.32

I

pi, α

減衰パルス強度積分

IEC 62359

3.6

I

spta

空間ピーク時間平均強度

IEC 62359

3.38

I

ta, α

(z)

減衰時間平均強度

IEC 62359

3.8

MI 

メカニカルインデックス IEC 

62359

3.23

超音波出力

IEC 62359

3.27

P

α

減衰超音波出力

IEC 62359

3.3

p

r, α

減衰最大負音圧

IEC 62359

3.4

p

r

最大負音圧

IEC 62359

3.28

prr 

パルス繰返し周波数

IEC 62359

3.34

TI 

サーマルインデックス IEC 

62359

3.41

TIB 

骨のサーマルインデックス IEC 

62359

3.11

TIC 

頭蓋骨のサーマルインデックス IEC 

62359

3.15

TIS 

軟部組織のサーマルインデックス IEC 

62359

3.37

t

d

パルス持続時間

IEC 62359

3.31

XY

−12dB 出力ビームの大きさ

IEC 62359

3.26

z

b

骨のサーマルインデックスの深さ

IEC 62359

3.17

z

bp

開始深さ

IEC 62359

3.13

z

s

軟部組織のサーマルインデックスの深さ

IEC 62359

3.18

注記  対応国際規格では記載は P

r, α

P

r

となっているが,誤りなので p

r, α

p

r

と修正した。


6

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

201.4

一般要求事項

次を除き,通則の箇条 を適用する。

201.4.3

基本性能

追加

201.4.3.101

追加の基本性能要求事項

表 201.102 は超音波診断装置の基本性能を特徴づける受容できないリスクの潜在的な要因及び要求事項

を記載している細分箇条の一覧である。

表 201.102−基本性能要求事項

要求事項

細分箇条

生体作用に起因せず,かつ,診断を変えてしまう可能性のある波形上の雑音,
アーチファクト,画像のひずみ,又は数値表示の誤りがない。

202.6.2.1.10 

診断に影響する不正確

a)

な数値の表示がない。

202.6.2.1.10 

安全性に関連する不正確

a)

な表示がない。

201.12.4.2

202.6.2.1.10 

意図しないか又は過度の超音波出力がない。

201.10.101

202.6.2.1.10 

意図しないか又は過度の

超音波プローブ表面温度の上昇がない。

202.6.2.1.10 

体内[体くう(腔)内を含む]の使用を意図した

超音波プローブの意図しな

いか又は制御できない動きがない。

202.6.2.1.10 

注記  ここで“アーチファクト”は音響的に生じる“雑音”を意味する。 

a)

  ここで“不正確”とは表示された値と計算したもの(データ転送中は変化する。)とが

異なる,また,計算自身が正確でないことを意味する。

注記  ある状況においては,超音波検査を繰り返す必要があることをハザードとして評価することが

望ましい。例えば,体内(体くう内を含む)の検査,心臓病

患者に対する負荷検査などが該当

する。

201.5  ME

機器の試験に対する一般要求事項

通則の箇条 を適用する。

201.6  ME

機器及び ME システムの分類

通則の箇条 を適用する。

201.7  ME

機器の標識,表示及び文書

次を除いて,通則の箇条 を適用する。

201.7.2.9

IP

分類

追加

特定の IP 分類を

超音波プローブの部分に対してだけ適用する場合には,超音波プローブへ IP 分類表示

をする必要はない。

201.7.2.13  *

生理的影響(安全標識及び警告文)

追加

単一故障状態で侵襲的用途超音波プローブの表面温度が 43  ℃を超えないように制限するのに用いる手

段の説明は,箇条 12 による。


7

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

201.7.2.101  *

音響出力

201.12.4.2

によるレベルの超音波出力が発生可能で,

操作者が超音波出力レベルを直接変化させることが

できる

超音波診断装置の場合,超音波出力レベルを変更する制御機器の調整効果が明確に分かるようにす

る。表示は,本質的に動的な表示とする。

201.7.9

及び 201.12 に規定する精度の提示とともに,

201.12

の要求事項による

サーマルインデックス及び

メカニカルインデックスを表示する。

超音波出力レベル(201.12 参照)に関わる表示は,表示するインデックスの名称(正式名称又は短縮形)

とともに,

操作者の位置から明確に見えるようにする。

201.7.9.2.2

*警告及び安全上の注意

追加

201.12

によるレベルの超音波出力が発生可能な

超音波診断装置の場合,表示された超音波照射パラメー

タ,すなわち,

サーマルインデックス(TI)及びメカニカルインデックス(MI)の解釈に対する情報(附

属書 CC に記載する指針などによる。)を操作者に提供する。

安全な操作に必要な手順,特に

超音波診断装置が 形装着部をもつ場合は,不適切な電気的設置の結果

生じる可能性のある危険状態に対する注意を提供する。

超音波プローブの安全な使用法の指示,特に超音波診断装置が意図した医療用途に適合することを確保

するための指示を提供する。体内(体くう内を含む)の使用を意図した

超音波プローブの場合,その超音

波プローブが電磁両立性の要求事項に適合せず,環境内のその他の機器と有害な干渉を起こす可能性があ

るときは,

患者の体外でその超音波プローブを駆動してはならないという警告を提供する。製造業者が試

験レベルを軽減することを主張する場合は,ほかの機器との干渉の識別及び緩和方法を

附属文書に記載す

る。

電気手術器(電気メス)とともに使う場合,

超音波診断装置又はその一部が患者のやけどを防ぐ保護手

段を備えていれば,その旨の告知を,そのような手段を組み込んでいなければ,

附属文書による注意書き

を,並びに電気手術器の対極板接続の不具合によるやけどの危険を減らすための配置及び

超音波プローブ

の使用に関わる忠告を提供する。

201.12.4.2

によるレベルの超音波出力が発生可能な

超音波診断装置の場合は,“慎重な使用の勧告”を提

供する。

超音波出力について,

操作者が超音波診断装置の設定を変更できるようなあらゆる表示又は手段の説明

を提供する。これらの説明は,独立した章である必要がある。

経食道の使用を意図した

侵襲的用途超音波プローブの場合,表面温度について,操作者が超音波診断装

置の設定を変更できるようなあらゆる表示又は手段の説明を提供する。

正常な使用又は性能評価用に,水又はほかの液体に浸すことが可能である超音波プローブの部分の説明

を提供する。

導電性の液体の浸入をもたらす

超音波プローブのひび割れの検査を含む日常の点検及び定期的な保守の

必要性に対して

操作者の注意を促す勧告を提供する。

意図しない制御設定及び音響出力レベルを避けることに関わる手引きを提供する。

201.12.4.5.1

によって選択した出力上限を,

附属文書に記載しなければならない。多用途超音波診断装置

に対しては,出力上限を用途ごとに記載しなければならない。

201.7.9.2.10

メッセージ

置換え(最初の段落)


8

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

操作者に見える自明でない全てのシステムメッセージ,エラーメッセージ及び故障メッセージは,取扱

説明書の一覧に掲載する。

201.7.9.2.12

清掃,消毒及び滅菌

追加(二つ目のダッシュ項目の後に追加)

注記  この適用できるパラメータの一覧は,全てを含める必要はないし,必須ではない。

−  清掃,消毒又は滅菌サイクルの後に検査することが望ましい関連部品,構成部品及び/又は機能の一

覧並びにそれらの検査方法の一覧

201.7.9.3

技術解説

追加

201.7.9.3.101

音響出力レベルに関する技術データ(表 201.103 参照)

各々のモードに対して,各

サーマルインデックス及びメカニカルインデックスの最大値(その最大値を

与える操作条件パラメータとともに)を与え,その場合に最も大きく(又は単独に)寄与する当該の操作

モードを記載する。

201.12.4.2

の a)及び b)で規定している免除条件の全てを満足する

超音波プローブ及び超音波機器コンソ

ールの場合,

附属文書に,装置の全ての設定でサーマルインデックス及びメカニカルインデックスが 1.0

以下であることを明記する。

注記 1  対応国際規格では,規定は“1.0 より低い”としているが,誤りなので“1.0 以下”と修正し

た。

注記 2  表 201.103 は,取扱説明書に添付する技術データであるため,項目名を和英併記とし,和文,

英文いずれの

取扱説明書で使用する場合でも参照できるようにした。


9

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

表 201.103−音響出力報告表

インデックスの表示

(Index label)

MI TIS TIB 

TIC 

Scan Non-scan Non-

scan

A

aprt

≦1 cm

2

A

aprt

>1 cm

2

インデックスの最大値

(Maximum index value)

関連の音響パラメー

タ 
( Associated acoustic 
parameters)

p

r, α

min of [P

α

(z

s

), I

ta, α

(z

s

)]

z

s

z

bp

z

b

z at max I

pi, α

d

eq

(z

b

)

f

awf

Dim of A

aprt

その他の情報

(Other information)

t

d

prr 

p

r

 at max I

pi

d

eq

 at max I

pi

I

pa, α

 at max MI

Focal Length  FL

x

FL

y

操作条件

(Operating control   
conditions)

Control 1

Control 2

Control 3

… …

注記 1  データは,TIS に関連する列の一つだけに入れるのが望ましい。 
(NOTE 1  Data should only be entered in one of the columns related to TIS) 
注記 2  経頭蓋骨及び新生児頭部での使用を意図しない超音波プローブは,TIC に関わる情報は必要でない。 
(NOTE 2  Information need not be provided regarding TIC for any TRANSDUCER ASSEMBLY not intended for

transcranial or neonatal cephalic uses)

注記 3  201.12.4.2 a)の要求事項に適合すれば,TISTIB 又は TIC に関連する列への入力は不要である。 
(NOTE 3  If the requirements of 201.12.4.2a) are met, it is not required to enter any data in the columns related to TISTIB

or TIC

注記 4  201.12.4.2 b)の要求事項に適合すれば,MI に関連する列へのデータ入力は不要である。 
(NOTE 4  If the requirements of 201.12.4.2b) are met, it is not required to enter any data in the column related to MI) 
注記 5  焦点距離は公称値である。 
(NOTE 5  Focal Length is a NOMINAL value) 
注記 6  “✓”は数値の記入が望ましい欄を示す。 
(NOTE 6  “✓”  indicates cells where a numerical value should be entered)

注記  対応国際規格では,Other information(その他の情報)における記載が I

pi,α

 at max MI となってい

るが,誤りなので I

pa,α

 at max MI と修正した。


10

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

201.8  ME

機器の電気的ハザードに関する保護

次を除き,通則の箇条 を適用する。

201.8.7.4.7

患者漏れ電流の測定

追加

aa)

超音波プローブの試験の場合に,装着部は生理食塩液(又は 0.9 %食塩水)に浸す。

201.8.7.4.8

患者測定電流の測定

追加

超音波プローブの試験の場合に,装着部は生理食塩液(又は 0.9 %食塩水)に浸す。

201.8.8.3

耐電圧

追加

aa)

超音波プローブの試験の場合に,装着部は生理食塩液(又は 0.9 %食塩水)に浸す。

201.8.9.3.4

温度サイクル

追加(二つ目のダッシュの後に追加)

なお,

超音波プローブに対してだけ,T

1

は次による。

−  清掃,消毒,滅菌,

正常な使用又は保管に対して附属文書で規定した最大許容温度より 10  ℃高い温

度。

201.8.10.4

コード付き手持形制御器及びコード付き足踏み制御器

追加

この細分箇条は,

超音波プローブには適用しない。

201.9  ME

機器及び ME システムの機械的ハザードに関する保護

通則の箇条 を適用する。

201.10

不要又は過度の放射のハザードに関する保護

次を除き,通則の箇条 10 を適用する。

追加

201.10.101 *

超音波エネルギー

製造業者は,この規格中で示すリスクマネジメントプロセスにおいて,超音波エネルギーに関連するリ

スクを扱わなければならない。

適合性は,

リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。

信号収集が停止している場合には,音響出力は止める(すなわち,

“フリーズ”機能が作動するとき。

201.11

過度の温度及び他のハザードに関する保護

次を除き,通則の箇条 11 を適用する。

201.11.1.2.2  *

患者に熱を与えることを意図しない装着部

追加

患者に使用する超音波プローブは,201.11.1.3.1.1 の方法で試験を行ったとき,正常状態で患者が接触す

る部分の表面温度が 43  ℃を超えてはならない。

患者に使用する超音波プローブは,201.11.1.3.1.2 の方法で試験を行ったとき,患者が接触する部分の表

面温度が 50  ℃を超えてはならない。


11

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

適合性は,201.11.1.3 

超音波診断装置の操作及び温度試験によって確認する。

注記 1  患者が接触する部分の表面は,装着部の全ての部分を含む。放射表面だけではない。

注記 2  超音波振動子の表面温度試験方法については,一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)

発行の JEITA 技術レポート[38]を参照することが望ましい。

201.11.1.3

*測定

追加

超音波プローブの装着部に関しては,三番目の段落の(試験)から 11.1.3 の最後までの文章を,次と置

き換える。

11.1.1

及び 11.1.2 の要求事項に対する適合性は,

リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。

201.11.1.3.1

試験条件

超音波プローブの試験条件は,次による。

201.11.1.3.1.1

模擬使用試験

超音波プローブの装着部は,その放射面から放射する超音波が試験体へ入射するように,音響的に試験

体と結合し,かつ,最初は試験体と熱平衡状態にする。

超音波プローブの位置決め,加熱又は冷却は,その超音波プローブの意図した用途に応じて模擬する。

これは意図した用途に適合している音響結合媒体を通常量使用することを含む。

温度は,

正常な使用で患者に接触する超音波プローブの装着部及び温度が最高になる点で測定する。

試験体は,適切な組織を模擬するような熱特性及び音響特性をもつものとする。体表での用途を意図し

超音波プローブの場合,この試験体は皮膚層を考慮する。

軟部組織の場合,試験体材料は次の特性とする。

・  比熱: 3

500±500 J/kg・K

・  熱伝導率: 0.5±0.1 W/m・K

・ 5

MHz での減衰係数: 2.5±1.0 dB/cm

注記 1  適切な組織の音響特性に対する一般的指針を ICRU report 61 [26]から得ることができる。

注記 2  熱が皮膚,骨又は軟部組織を含む組織表面で均一でないので,装着部の意図した使用方法に

関連するモデルの選択を注意深く考慮することが望ましい。追加の手引きを

附属書 DD 及び

[32]から得ることができる。

試験体は,

超音波の反射を最小化することによって

超音波プローブ表面での温度上昇を減らすように(例

えば音響吸収材を用いるなど)設計する。

201.11.1.3.1.1.1

試験方法

試験方法は,次に規定する a)又は b)から選択する。

閉ループ温度制御システムを使用する

超音波診断装置の場合,試験方法 b)は不適切な結果をもたらす可

能性があるので,試験方法 a)を適用する。

a)

人体温度に近い温度の試験体に基づく試験の判定基準  体表での用途を意図した超音波プローブの場

合,試験体と振動子との界面における試験体表面の初期温度は 33  ℃以上とし,かつ,周囲温度は 23

±3  ℃とする。

侵襲的用途超音波プローブの場合,試験体と振動子との界面における試験体表面の初期温度は

37  ℃以上とし,かつ,周囲温度は 23±3  ℃とする。

この要求事項に適合するためには,

装着部の表面の温度が 43  ℃を超えてはならない。


12

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

b)

温度上昇測定に基づく試験の判定基準  周囲温度は 23±3  ℃とする。体表での用途を意図した超音波

プローブの場合,試験体と振動子との界面における試験体表面の初期温度は 20  ℃∼33  ℃の間でなけ

ればならない,かつ,

装着部の表面温度上昇は 10  ℃を超えてはならない。侵襲的用途超音波プロー

ブの場合,試験体と振動子との界面における試験体表面の初期温度は 20  ℃∼37  ℃の間でなければな

らない,かつ,超音波振動子の表面温度上昇は 6  ℃を超えてはならない。

体表での用途を意図した

超音波プローブの場合,201.11.1.3.1.1 の試験条件下で測定した温度は,

33  ℃に測定した温度上昇を加えた温度に等しくなければならない。

侵襲的用途超音波プローブの場合,201.11.1.3.1.1  試験条件下で測定した温度は,37  ℃に測定した

温度上昇を加えた温度に等しくなければならない。

この要求事項に適合するためには,この方法で計算した表面温度は,43  ℃を超えてはならない。

注記  この試験方法によれば,試験直前の超音波プローブの温度と 201.11.1.3.1.1 によって測定した

試験中における

超音波プローブの最高温度との差を温度上昇と規定する。

201.11.1.3.1.2

静止空中試験

超音波プローブは清浄な表面(音響結合ゲルは付けない。)で静止した空気中につるすか,又は超音波プ

ローブの装着部での空気の流れがほとんどない環境をもつ箱の据付け位置に置く。

試験の判定基準は,温度上昇測定に基づく。

周囲温度は 23±3  ℃とし,かつ,

超音波プローブの装着部での初期温度は,周囲温度とする。試験中に

超音波プローブの装着部の温度上昇が 27  ℃を超えてはならない。

表面温度が 50  ℃を超えないという要求事項に適合するには,これらの試験条件下で得られた表面温度

上昇と 23  ℃との和を 201.11.1.3.1.2 の試験条件下での表面温度とみなす。

201.11.1.3.2

操作設定

超音波診断装置は,超音波プローブの装着部が最も高い表面温度となる設定で操作する。201.11.1.3.1.1

及び 201.11.1.3.1.2 の試験は同一の送信パラメータで実施する。その試験の送信パラメータは,

リスクマネ

ジメントファイルに記録する。

201.11.1.3.3

試験期間

超音波診断装置は,試験期間中,連続的に作動させる。

201.11.1.3.1.1

による試験は,30 分間続行する。

201.11.1.3.1.2

による試験は,次のいずれか短い方で行う。

a) 30

分間

b)

操作者が自動音響出力停止又は“フリーズ”機能を解除できない場合は,自動的に音響出力を停止す

るまでの時間の 2 倍

注記  超音波診断装置がこの細分箇条で規定する時間より前に自動的にその音響出力を“フリーズ”

又は停止する場合には,

超音波診断装置を速やかに再度作動させる。

201.11.1.3.4

温度測定

超音波プローブの温度は,放射測定法又は熱電対法を含む適切な手段で測定することが望ましい。

熱電対を用いる場合,熱電対の接合点及びそれに接続する熱電対の導線は,温度を測定する表面と適切

な熱的結合を保つように,確実に固定する。熱電対の位置決め及び固定は,測定する領域の温度上昇にほ

とんど影響しないように,行うことが望ましい。

検出器の温度測定領域の大きさは,平均化効果が最小になるように選択することが望ましい。

超音波プローブの装着部の表面で最も高い表面温度になる領域の温度を測定する。


13

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

測定の不確かさは,

リスクマネジメントファイルに記録しなければならない。

注記 1  不確かさの算出は,ISO Guide to the expression of uncertainty in measurement [17]を使用するの

が望ましい。

注記 2  温度測定の手段は,直接の超音波による発熱に対して過度に敏感でない種類(例えば,薄膜

熱電対又は細径熱電対)が望ましい。測定の不確かさを評価する場合,熱伝導損失,超音波

による発熱及び空間平均化の影響のような追加の要素を考慮することが望ましい。

注記 3  体表で用いる超音波プローブの表面温度の測定方法の例を附属書 DD で示す。

201.11.1.3.5

試験の判定基準

超音波プローブは,試験の始めから終わりまで,201.11.1.3.3 に規定するように作動させる。試験期間中

に最高温度又は最高温度上昇が,規定した限界を超えてはならない。

表 201.104201.11.1.3 に規定した試験の概要

適用する試験

超音波プローブのタイプ

体表での用途

侵襲的用途

201.11.1.3.1.1

模擬使用試験

a)

温度

試験体の表面と振動子との界面での試験
体の初期の表面温度は,33  ℃以上とする。
 
温度が 43  ℃を超えてはならない。

試験体は,37  ℃以上に保持する。 
 
 
温度が 43  ℃を超えてはならない。

b)

温度上昇

試験体と振動子との界面での初期温度は,
20  ℃∼33  ℃の間とする。 
 
周囲温度は,23±3  ℃とする。 
 
温度上昇が 10  ℃を超えてはならない。

試験体と振動子との界面での初期温

度は,20  ℃∼37  ℃の間とする。 
 
周囲温度は,23±3  ℃とする。 
 
温度上昇が 6  ℃を超えてはならない。

201.11.1.3.1.2

静止空中試験

(ゲルなし)

温度上昇

周囲温度は,23±3  ℃とする。 
超音波プローブの表面の初期温度は,周囲温度とする。 
 
温度上昇が 27  ℃を超えてはならない。

201.11.6.5

*ME 機器及び ME システムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入

追加

正常な使用で操作者又は患者に接触する可能性があると製造業者が指定した超音波プローブ部分は,防

滴機器の要求事項(IPX1)に適合しなければならない。

超音波プローブのコネクタは,この要求事項から

除外する。

注記 1  この細分箇条では,正常な使用には,清掃及び消毒を含める。

適合性は,

正常な使用であらゆるケーブルの接続を含んで構成した超音波プローブ(超音波装置本体か

ら外してもよい。

)を用いて,JIS C 0920:2003 の IPX1 に規定する試験によって検査する。

製造業者が正常な使用で水に浸すことを指定した超音波プローブ部分は,IPX7 に適合しなければならな

い。

適合性は,JIS C 0920:2003 の IPX7 に規定する試験によって検査する。

注記 2  正常な使用で水に浸すことを意図していない超音波プローブ部分は,この試験の目的のため

に一時的に保護してもよい。


14

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

201.12

制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護

次を除き,通則の箇条 12 を適用する。

201.12.1

制御及び計器の精度

追加

音響出力に関わるデータ及び制御の正確さを,次を含めて記載する。

サーマルインデックス(TI)及びメカニカルインデックス(MI)を示すあらゆる表示(201.7.9.2.2

201.7.2.101

及び 201.12.4.2 参照)

−  技術データ(201.7.9.3.101 参照)

経食道用を意図した

侵襲的用途超音波プローブの表面温度に関わるデータ及び制御の正確さを,表面温

度のあらゆる表示も含めて記載する(201.7.9.2.2 及び 201.12.4.2 参照)

注記  不確かさの見積りは,ISO Guide to the expression of uncertainty in measurement [17]を使用するの

が望ましい。

201.12.4.2

安全性に関連するパラメータの表示

追加

a)

あらゆる操作モードで

軟部組織のサーマルインデックスが 1.0 を超えず,かつ,骨のサーマルインデ

ックスが 1.0 を超えない超音波診断装置,又は頭蓋骨のサーマルインデックスが 1.0 を超えない経頭蓋

骨若しくは新生児頭部での用途を意図した

超音波診断装置は,サーマルインデックスの値を表示する

必要はない(

附属書 AA の 201.7.2.101 参照)。

注記 1  超音波出力を−12 dB 出力ビーム面積で除したものが 20 mW/cm

2

より小さく,かつ,

空間

ピーク時間平均強度(I

spta

)が 100 mW/cm

2

より小さい

超音波診断装置は,全ての操作条件

で f

awf

<10.5 MHz かつ A

aprt

<1.25 cm

2

の場合

サーマルインデックスは 1.0 を超えることはな

い。その結果として,201.12.4.2 a)に適合する(TI を表示する必要はない。

b)

あらゆる操作モードで

メカニカルインデックスが 1.0 を超えない超音波診断装置は,メカニカルイン

デックスの値を表示する必要はない。

注記 2  最大負音圧(p

r

)が 1 MPa より低い

超音波診断装置は,全ての操作条件で f

awf

>1.0 MHz の

場合

メカニカルインデックスは 1.0 を超えることはない。その結果として,201.12.4.2 b)に

適合する(MI を表示する必要はない。

c)

軟部組織のサーマルインデックス,骨のサーマルインデックス,又は経頭蓋骨若しくは新生児頭部で

の用途を意図した

超音波診断装置であって頭蓋骨のサーマルインデックスが 1.0 を超える超音波診断

装置は,どの操作モードが作動中の場合においても,操作者に対して,軟部組織のサーマルインデッ

クス(TIS)(その値が 0.4 を超える場合)又は骨のサーマルインデックス(TIB)(その値が 0.4 を超え

る場合)

,また,

頭蓋骨のサーマルインデックス(その値が 0.4 を超える場合)のいずれも表示可能と

するが,当該操作モードにおいては,同時に行う必要はない。

d)

成人頭部での使用だけを意図した

超音波診断装置の場合,サーマルインデックスの表示は,その値が

1.0 以上の場合の頭蓋骨のサーマルインデックスだけでよい。

e)

任意の操作モードで

メカニカルインデックスが 1.0 を超える超音波診断装置の場合,その操作モード

の間,

メカニカルインデックスは,その値が 0.4 以上の場合に表示する。

f)

超音波診断装置は,サーマルインデックス[上記の a),c)及び d)によって]及びメカニカルインデッ

クス[上記の b)及び e)によって]の両方を同時に操作者に表示可能にする。

g)

表示する場合[a)∼f)参照]

サーマルインデックスの各表示の刻みは,表示の全ての範囲で 0.2 刻み


15

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

以下とする。

h)

表示する場合[a)∼f)参照]

メカニカルインデックスの各表示の刻みは,表示の全ての範囲で 0.2 刻

み以下とする。

i)

経食道での用途を意図した

超音波振動子でその表面温度が 41  ℃を超える可能性がある場合は,その

表面温度が 41  ℃以上になったとき,

操作者に対して表面温度を表示するか又は何らかの表示をする

201.11.1.3 参照)

201.12.4.3

過大な出力値の不用意な選択

置換え

a)

音響出力の完全なソフトウェア制御ができる設計の超音波診断装置の場合には,その超音波診断装置

は,電源投入時,新しい

患者の ID データの入力時及び胎児以外から胎児への用途変更時に,適切な

デフォルト設定に切り替わらなければならない。これらのデフォルト設定レベルは,製造業者が設定

するが,

操作者が再設定してもよい。

b)

音響出力の完全なソフトウェア制御ができない設計の多用途超音波診断装置の場合,その超音波診断

装置は,電源投入時,新しい患者の ID データの入力時及び胎児以外からの胎児への用途変更時に,

表示している音響出力及び

メカニカルインデックス及び/又はサーマルインデックスを確認(該当す

るならリセット又は変更)するように

操作者に促すものを備える。

201.12.4.5.1  *

限度

追加

音響出力は,この規格で規定される安全性に関連したパラメータ,その他の臨床経験などの適切な情報

を用い,JIS T 14971 に規定する

リスクアセスメント及びリスクマネジメントに基づいて,制限しなければ

ならない。

注記  この規格で規定する,安全性に関連したパラメータの妥当性に対する手引きとして附属書 CC

を参照。

201.13

危険状態及び故障状態

次を除いて,通則の箇条 13 を適用する。

201.13.1.2

放出,外装の変形又は最高温度の超過

修正(三番目のダッシュの最後に追加)

例外として,体表での用途を意図した

超音波プローブに対して,12.3 に規定しているように温度上昇を

起こす

単一故障状態であることを示す警告又は表示が操作者に提供される場合は,装着部の温度は,単一

故障状態で 201.11.1.2.2 の値を 5  ℃まで超えてもよい。

注記  この例外事項は皮膚表面への使用を意図した超音波プローブに対してだけ有効である。

201.14

プログラマブル電気医用システム(PEMS

通則の箇条 14 を適用する。

201.15

ME

機器の構造

通則の箇条 15 を適用する。


16

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

201.16

ME

システム

通則の箇条 16 を適用する。

201.17

*ME 機器及び ME システムの電磁両立性

次を除いて,通則の箇条 17 を適用する。

追加

超音波診断装置は,202.6 で修正された IEC 60601-1-2:2007 による。

202.6

電磁両立性

次を除いて,IEC 60601-1-2:2007 の箇条 を適用する。

202.6.1.1

無線通信の保護

202.6.1.1.1

要求事項

置換え

超音波診断装置は,製造業者が取扱説明書に記載した意図する用途によって,CISPR 11 によってグルー

プ のクラス 又はクラス に分類する。この規格は,附属書 BB に,CISPR 11 による分類ガイダンス

を記載している。

202.6.2

イミュニティ

202.6.2.1

一般

202.6.2.1.6

*可変ゲイン

追加

注記  利得調整方法については,附属書 AA を参照。

202.6.2.1.10  *

適合性基準

修正(ダッシュ 8∼11 までを次に置き換える。)

注記  対応国際規格では“ダッシュ 7∼10 まで”になっているが,誤りなので“ダッシュ 8∼11 まで”

に修正した。

−  外乱は,生体作用に起因し,かつ,診断を変えてしまう可能性のある波形上の雑音,アーチファクト,

画像のひずみ又は数値表示の誤りを発生しない。

−  外乱は,最初のダッシュの後で実行される診断に関連する不正確な数値の表示の誤りを発生しない。

−  外乱は,安全性に関わる表示の誤りを発生しない。

−  外乱は,意図しない又は過度の超音波出力を発生しない。

−  外乱は,意図しない又は過度の

超音波プローブ表面温度上昇を発生しない。

−  外乱は,体内(体くう内を含む)の使用を意図した

超音波プローブの意図しない又は制御できない動

きを発生しない。

202.6.2.3

放射 RF 電磁界

202.6.2.3.2

試験

置換え[c)を次に置き換える。]

c) *

超音波診断装置は,意図した用途によって,2 Hz 又は 1 kHz のいずれかの最悪条件に相当する変調

周波数(生体模擬周波数)を用いて試験する。適用した変調周波数は,試験報告書にて開示する。

202.6.2.6

RF

電磁界によって誘発する伝導妨害

202.6.2.6.2

試験


17

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

置換え[c)を次に置き換える。]

c)

超音波プローブケーブルを含む患者結合ケーブルは,電流クランプを用いて試験する。超音波プロー

ブケーブルを含む全ての患者結合ケーブルは一つの電流クランプを用いて同時に試験してもよい。超

音波診断装置の超音波プローブは,試験の間,次に規定するように終端する。いかなる場合において

も,注入点と

患者結合点との間に意図的な減衰結合機器を用いてはならない。

患者と導電接触する患者結合点について,RC 素子の M 端子(CISPR 16-1-2 参照)を導電性の患者

接続点に直接接続し,RC 素子の他方の端子を基準グランド面に接続する。

超音波診断装置の正常

な動作が,結合点に接続した擬似手の M 端子で検証できない場合,

患者シミュレータを擬似手の M

端子と単独又は複数の

患者結合点との間に用いてもよい。

超音波プローブは CISPR 16-1-2 で規定された擬似手及び RC 素子で終端する。擬似手の金属はく

(箔)は,

正常な使用における患者及び操作者に結合するおおよその面積を模擬した大きさ及び配

置にする。

−  一人の

患者に接続することを意図する複数の患者結合点をもつ超音波診断装置については,各擬似

手は一つの共通接続に接続し,この共通接続は CISPR 16-1-2 で規定する RC 素子の M 端子に接続

する。

置換え[f)を次に置き換える。]

f) *

超音波診断装置は,意図した用途によって,2 Hz 又は 1 kHz のいずれか最悪条件に相当する変調周

波数を用いて試験する。適用した変調周波数は,試験報告書にて開示する。

202.6.2.7

電力供給入力ラインにおける電圧ディップ,短時間停電及び電圧変化

202.6.2.7.1

要求事項

置換え[a)を次に置き換える。]

a)

超音波診断装置は IEC 60601-1-2:2007 の表 10 で規定するイミュニティ試験レベルにおいて,この規格

の 202.6.2.1.10 によって修正される IEC 60601-1-2:2007 の 6.2.1.10 の要求事項に適合しなければならな

い。

超音波診断装置が安全を保ち,部品故障がなく,かつ,操作者の介在によって試験前の状態に回

復させることができるならば,IEC 60601-1-2:2007 の

表 10 で規定するイミュニティ試験レベルにおい

て,IEC 60601-1-2:2007 の 6.2.1.10 の要求事項から逸脱してもよい。適合性の決定は,一連の試験中及

び試験後の

超音波診断装置の動作に基づく。各相当たり 16 A を超える定格入力電流の超音波診断装置

は,IEC 60601-1-2:2007 の

表 10 で規定する試験から除外する。

附属書

次を除き,通則の附属書を適用する。


18

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

附属書 AA

参考)

個別の細分箇条に対する指針及び根拠

201.1.1  適用範囲”に関して

この個別規格の適用範囲は,超音波エコー装置(手動及び自動走査)

,ドプラエコー

超音波診断装置,そ

れらの組合せを含む医用

超音波診断装置及びモニタ機器を包括するように,広く決めた。

適用範囲は,

(治療用でない)

医用

超音波診断装置のできる限り広い範囲を包含するよう一般性を保った。

例えば,ある

超音波診断装置は,多様な用途に適用できるよう多くの異なったタイプ,出力定格及び周波

数の

超音波プローブを用いることができる。このことは,この個別規格の原案作成時に考慮している。

将来,生体物理学的理解の状況及び測定技術の進歩によって,この個別規格の改正版は,安全に関わる

仕様に対して異なった又は追加のパラメータを規定する可能性がある。

201.7.2.13  生理的影響(安全標識及び警告文)”に関して

経食道用

侵襲的用途超音波プローブは,長時間にわたる監視用途で追加的に使用する場合に特別な考慮

を必要とする特異な場合と考えられる。

201.7.2.101  音響出力”に関して

ある

超音波診断装置のあるモードでは,10 種類以上の異なった制御で,超音波出力レベルを変化させる

ことができる。超音波出力レベルの小さな変化は,

操作者にとって重要ではないが,多用途超音波診断装

置を用いる場合は,出力の不注意な大幅な増加は,多くの場合避けることが望ましい(201.12.4.3 参照)。

多くの

超音波診断装置では,パルス長,デューティサイクルなどのような振幅以外のパラメータを同じ

にしたまま,音響出力の振幅だけを変更する単一の制御手段を,一般的に備えている。しばしば,

操作者

は安全に関わる懸念以外にも装置を有効に使用するために,この制御の操作を理解することが望ましい。

この要求は,超音波出力レベルに最も影響を与える制御,及びこの直接の制御手段によって出力を増減さ

せるのに必要な操作を

操作者に対して効果的に示す必要性を示している。

あらゆる設定可能な出力レベルで,受容できない

リスクの超音波出力レベルを発生しない超音波診断装

置の免除について 201.12.4.2 に規定した。

201.7.9.2.2  警告及び安全上の注意”に関して

あらかじめプログラムした用途固有のデフォルトレベルと同様に,文書の手引きは,様々な臨床用途に

対する適切な超音波出力レベルを,

操作者に知らせる適切な手段である。

201.10.101  超音波エネルギー”に関して

この個別規格は,

製造業者がリスク分析に基づいた音響出力の許容されるレベルの上限を設定する責任

を負うことと規定した。

過度なレベルの危険性に対しての懸念は,この規格に含む

サーマルインデックス及びメカニカルインデ

ックスのような音響出力の相互的なリアルタイム表示を要求することとした。


19

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

201.11.1.2.2  患者に熱を与えることを意図しない装着部”に関して

診断用途の

超音波プローブは,熱を与えるようには意図していないが,超音波プローブ内部のエネルギ

ー損失及び

患者体内の音響吸収のため,熱が発生する。

注記  適切な組織の音響特性の一般的な指針は[26]を参照。

超音波診断装置に対するリスク分析を行う場合には,この個別規格の使用者は,通則にある 43  ℃の温

度上限が,成人の健常な皮膚へ長時間(10 分以上)接触する場合にだけ適用されることを考慮する。小児

への使用に対しては,特別な配慮をすることが望ましい。薬剤の影響及び患者の状態も,リスク/効用  分

析において考慮することが望ましい因子である。さらに,予見できない現象について,体内で(41  ℃を超

える)振動子を長時間用いる場合の安全性は,現在,十分研究されていない。小児,体内及びリスクの可

能性のある患者に対する 41  ℃を超える温度の安全な使用についても,臨床的な経験に基づくことが望ま

しい。

10 分以上患者に接触する可能性のある部分の 43  ℃の最高許容温度は,通則と一致する。これは最も敏

感な哺乳類の組織[33]の一つである腎臓への熱誘発による慢性的な損傷に対するいき(閾)値に比較して 2

倍の安全係数を示す。

最終的な組織の温度上昇は,次の機序の結果である。

−  振動子からの熱伝導

−  組織内の超音波の吸収

−  体内のほかの部分への熱伝導による冷却

−  血液のかん(灌)流の熱輸送による冷却

全ての

超音波プローブは,その装置が直面する固有の臨床超音波検査環境に対して,適切な試験条件及

び判定基準が必要である。

超音波診断装置は,一般に温度管理がなされた場所で使用するため,振動子表面の温度測定環境に対し

ては,23±3  ℃の周囲温度を選んだ。

正常な使用では,経食道及びその他の侵襲的用途超音波プローブは,組織に囲まれた状態で作動するの

で,その周囲温度は患者の体内温度になる。

超音波プローブを静止した空気中で作動させる状態とは異な

り,

超音波プローブからの超音波エネルギーと熱との両方が,隣接する組織に効率的に移動する。生体組

織での超音波吸収による熱だけではなく,

超音波プローブから直接的に伝導する熱も,血液のかん(灌)

流,熱伝導及び放射のような熱輸送作用によって拡散する。

正常な使用では,一般的に手に持つ超音波プローブは,組織に囲まれた状態で作動しない。超音波プロ

ーブの大部分は,周囲の空気に接し,一方患者に接触することを意図した超音波プローブの小さな部分だ

けが,患者の体温によって決まる周囲温度にさらされることになる。

201.11.1.3  測定”に関して

11.1.3

の静止空中試験では,空中への超音波放射は非常に効率が悪いため,本質的にエネルギーの全て

超音波プローブ内の熱に変換される(この現象は体内では起こらない。)。超音波結合ゲルの使用及び通

超音波振動子の表面層は熱容量が小さいことによって,空中放置状態から通常使用状態に移る場合に,

表面温度は急激に低下することが期待できる。

このように,

静止空中試験で 50  ℃の上限を認める 201.11.1.3

の変更は,通常使用状態ではその温度が 1 分以内で 43  ℃に下がることが確実であるために,妥当である

11.1.1

表 24 参照)。

これは経食道の使用を意図した

侵襲的用途超音波プローブに対しても真実である。食道の内部表面への


20

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

接触が長引いたとしても,初期の振動子の温度で 1 か所の組織に接触する時間は,比較的短い。その上,

加熱される振動子の面積は,比較的小さく,熱容量が非常に小さければ,その結果として,振動子からの

熱は,振動子が口から食道へ通るにつれて急速に奪われる。したがって,臨床超音波検査では,短時間以

外は組織が定常状態を超える温度にさらされることはない。経ちつ(膣)の胎児用途の場合,照射時間は

重要な役割を果たす一方[16],介在する組織構造及び液体の構造があり,かつ,経食道用途で議論された

同じ一時的な接触であるので,経ちつ(膣)用のプローブの表面温度は,最終的に胎児に影響する温度と

して直接には解釈できない。

試験する

超音波振動子の標準的な使用に最も適した,人体組織を模擬する熱特性・音響特性をもつ生体

組織模擬材(TMM)を用いることが望ましい。TMM は,対流による冷却の防止と,特定の組織の音響特

性のモデル化との,両方を意図する。三つの異なる次の組織タイプモデルを正当化した。

−  表面近くの骨を模擬するモデル

−  表面の皮膚を模擬するモデル

−  軟部組織を模擬するモデル

試験体はサイズを拡大することによって

超音波プローブの表面温度に対してほとんど影響をもたないよ

うに設計することが望ましい。

体内(体くう内を含む。

)の使用を意図した

超音波プローブの場合,超音波プローブは,それ以上深くし

てもその表面温度への影響を無視できる深さまで,生体組織模擬材(TMM)に埋め込むことが望ましい。

超音波振動子の表面が曲がっている場合,表面全体が意図した用途を模擬するモデルに確実に接触する

ように,注意を払うことが望ましい。

その他の材質も,結果が同程度であることを示せば,用いてもよい。しかし,最も重要なことは,その

材質が,意図したモデルに対して適切な超音波吸収係数及び熱特性をもつことである。

201.11.6.5  ME 機器及び ME システムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入”に関して

全ての

超音波プローブは,通常の使用で液体と接触する必要があると仮定する。患者に対する音響結合

路を与えるため,水槽に沈めるように設計した

超音波プローブが存在する一方,接触走査に用いられ,超

音波プローブの放射面で音響結合ゲルとの接触がごく僅かな超音波プローブもある。製造業者は,その用

途及び

超音波プローブの設計を熟知して,正常な使用で水又は液体が浸入する超音波プローブの部分を特

定することが望ましい(201.7.9.2.2 参照)

この規格が規定する要求事項及び試験は,この

超音波診断装置に適切に考慮され,通則の防水要求事項

に矛盾しない。規定する試験は,JIS C 0920:2003 で文書化している。IPX1 コードは,水滴による有害な

影響を伴う水の浸入からの機器の保護を示し,IPX7 コードは,一時的な水没による有害な影響を伴う水の

浸入からの機器の保護を示す。

201.12.4.5.1  限度”に関して

この個別規格は,音響出力の許容レベルの上限を設定しないが,全ての

機器は技術的な理由,国の規制

要求の遵守,又は

製造業者のリスクマネジメントの結果によって制限される。製造業者は,超音波診断に

おける超音波音場の安全への科学的な議論を継続して追跡することが望ましく,

操作者は,製造業者によ

って選択された用途に依存する

機器の上限を知ることが望ましい。

201.12.4.5.1

の適合性は,

製造業者によって提供される臨床経験のような適切な情報を含んだリスクマネ

ジメントプロセスの結果の適切な文書の監査によって検査されることになる。


21

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

201.17  ME 機器及び ME システムの電磁両立性”に関して

超音波診断装置は,製造業者が規定する意図した使用環境が,病院及びそれと同等な環境である場合,

クラス に分類する(IEC 60601-1-2:2007)。意図した使用環境を住宅環境まで拡張する場合,超音波診断

装置はクラス に分類する。詳細は,附属書 BB を参照する。

この個別規格による

超音波診断装置は,グループ 1IEC 60601-1-2:2007 によって)に分類する。装置が

意図的に電磁波を発生し,シールドした外部ケーブル(2 m まで又はそれ以上の長さ)を経由してケーブ

ルの端の

超音波プローブに伝送するためである。

侵襲的用途超音波プローブの場合,IEC 60601-1-2:2007 による放射及び伝導による放射は,振動子が体

外で,かつ,作動中でないとき,そして次に振動子が体内にあり作動中のときの適合性を保証するために,

振動子の作動中及び作動しない場合の両方で実施するのが望ましい。条件“体内で作動中”は,振動子の

通過帯域での人体組織と同じ減衰率をもつファントムを使用しシミュレーションする。ファントムの周波

数特性が 150 kHz∼1 000 MHz の全ての周波数帯域上で既知でない場合は,ファントムは振動子の通過帯域

で放射及び/又は伝導による放射の測定においてだけ使用する。

202.6.2.1.6  可変ゲイン”に関して

可変利得を備えている

超音波診断装置は,標準的に用いる利得で試験する。用途に応じた適切な生体組

織模擬ファントム及び/又は流体ファントムを使用し,標準的な使用設定となるように利得及びほかの画

像強調を調整して,これを決定することが望ましい。そのファントムは,IEC 60601-1-2:2007 の 6.2 による

イミュニティ試験の前に取り外す。

この要求事項が,

超音波診断装置の通常のソフトウェアに適合できる場合,試験は,通常のソフトウェ

アを用いて実施する。この要求事項が

超音波診断装置の通常のソフトウェアに適合できない場合,この操

作モードを実行するための手段を用意する。専用のソフトウェアの使用が要求される可能性がある。専用

のソフトウェアを用いる場合,試験結果として発生する可能性のある利得の変化を抑制してはならないと

規定した。

202.6.2.1.10  適合性基準”に関して

ケーブル長が 2 m を超える

超音波プローブを用いて,μV レンジで信号を取得することを意図した超音

波診断装置に電磁妨害試験を実施するとき,何も起こらないことを要求することが可能でないことは,共

通の合意である。

要求事項の意味は,IEC 60601-1-2:2007 の 6.2 に規定した試験条件下で,

超音波診断装置は,基本性能を

提供し,かつ,安全を維持するということである。

適合性基準の適合例

超音波診断装置が,規則的な点,ダッシュ又は線がある画像を表示しているが,明らかに生体から発

生していないと認識でき,診断に影響がない。

超音波診断装置が,ドプラトレース上に線がある画像を表示しているが,明らかに生体から発生して

いないと認識でき,診断に影響がない。

超音波診断装置が,雑音信号でおおわれている画像及びドプラトレースを表示しているが,明らかに

生体から発生していないと認識でき,診断に影響がない。


22

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

202.6.2.3.2 c)及び 202.6.2.6.2 f)”に関して

IEC 60601-1-2:2007

表 は,装置の意図した用途が,

“生体パラメータの制御,モニタ又は測定”であ

るときは 2 Hz の変調周波数に,

“その他全て”の意図した用途では,1 000 Hz の変調周波数にすることを

示している。

超音波診断装置には,心壁運動のような遅い生体パラメータと血流速度(kHz のレンジにお

いてドプラシフトで検出する。

)のような比較的速い現象との両方を分析する意図がある。


23

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

附属書 BB

参考)

CISPR 11

によるクラス分けの指針

機器のクラス分け及びグループ分けの規則は,CISPR 11 に含まれている。

超音波診断装置は意図的に

RF エネルギーを発生し,シールドした外部ケーブルを通してそのエネルギーをケーブル端から(2 m,又

はそれ以上の長さまで)

超音波プローブへ伝送するので,この個別規格に従う機器をグループ に分類す

る(IEC 60601-1-2:2007)

。この附属書の目的は,

超音波診断装置を適切な CISPR 11 のクラスに割り付け

るための概要を与えることである。

CISPR 11

の 4.2 によって,

クラス分けは次による。

クラス 機器は,一般家庭用以外,及び一般家庭用として使う建物に供給する商用の低電圧電力供給

系に直接接続される以外の,全ての施設での使用に適した機器である。

注記  クラス の限度値は,工業用及び商業用施設について導き出しているが,監督官庁は,一般

家庭用施設又は商用の低電圧電力供給系に直接接続される施設においても,必要な追加手段

をとれば,

クラス の ISM 機器の設置及び使用を許可する可能性がある。

クラス 機器は,一般家庭用及び一般家庭用として使う建物に供給する商用の低電圧電力供給系に直

接接続される施設を含む,全ての施設での使用に適した機器である。


24

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

附属書 CC

参考)

操作者に情報を与えるために使用する TI 及び MI の解釈の

製造業者に対する指針

CC.1

指針

操作者の責任は,超音波診断装置の超音波出力の危険性を理解し,患者に対するリスクを最小にして,

診断に必要な情報を得ることである。それを実行するために,機器の

製造業者は,使用者に対して,表示

する超音波照射パラメータ(

サーマルインデックス TI 及びメカニカルインデックス MI)の解釈の情報を

与えるのが望ましい。MI 及び TI の根拠並びに導出の簡潔な説明は,参考文献[14]及び[19]にある。この

属書は,この規格の 201.7.9.2.2 に規定する取扱説明書上の慎重な使用の勧告を作成する場合の指針である。

多様な音響出力パラメータ(例えば音響強度,音圧,超音波出力など)と生物学的影響との関係は,現

在完全には明らかになっていない。今日までに分かっている超音波による二つの基本的な熱的及び機械的

機序は,ある場合において組織の変性,損傷などの生体作用を起こす可能性がある([3],[5],[16],[20],

[21]及び[30]参照)。

温度上昇及びキャビテーションの危険性は,総エネルギー出力,モード,超音波ビームの形状,焦点の

位置,中心周波数,波形,パルス繰返し周波数,デューティーファクタのような因子に依存する。TI 及び

MI は,使用者に対し熱的又は機械的生体作用の危険性の情報を瞬時に与えるよう意図されたインデックス

である。MI 及び TI は,瞬時の出力状態を反映するため,総検査時間の蓄積効果(特に加熱)を考慮して

いない。照射時間を短くすることがある条件下(軟部組織で広い走査ビームを照射する。

)で大きな安全の

ためのマージンを与える可能性を示すことは有用であるが,その他の条件(骨組織に細い非走査ビームを

照射する。

)では大きなマージンを与えない([31]参照)

キャビテーションに関わる限り,最大負音圧が上がると生物学的作用の危険性も上がるということは,

合意されている。生体組織におけるキャビテーションの発生の周波数依存性については,それほどは合意

されていない([5],[20],[22],[34],[35]及び[36]参照)

。それにもかかわらず,MI はキャビテーションの

ような機械的生体作用の危険性の相対的な表示を与えることを意図する。

TI は,超音波ビームに沿った規定した点での温度上昇の危険性の相対的な表示を与える。“相対的”と

いう言葉の理由は,単一のインデックス又はモデルでは全ての可能な条件,及び組織タイプに対する実際

の温度を与えることができないほどに組織における加熱の仮定した条件が非常に複雑なためである。それ

ゆえ,あるビーム形状に対して,TI=2 は TI=1 よりも温度上昇が大きいことを表し,必ずしも 2  ℃の温

度上昇を表さない。TI に関わる重要な点は,それが組織のある点での温度上昇の危険性を

操作者に知らせ

ることを意図している。

操作者に情報を与えるために,そのインデックスの使用上の限界を次に示す。

201.12.4.5.1

は,この規格で規定する安全性に関連したパラメータを用い,JIS T 14971 による

リスクア

セスメント及びリスクマネジメントに基づいて音響出力に上限を設けることを要求する。インデックスは,

絶対的な安全性の限界を規定しない。生物学的作用に基づく安全に関わる限界は,将来の規格で考慮すべ

き調査項目として残っている。安全なレベルと生物学的作用の危険性のあるレベルとの境界は,

操作者に

とって重要である。WFUMB [16]は,幾つかの指針を出している。はい(胚)及び胎児の特定の位置の温

度が 41  ℃(正常より 4  ℃高い)を超えて 5 分以上続く場合は,潜在的に危険であると考えるのが望まし

い。出生後の肺組織表面の音圧が,1 MPa を超えると予想される場合も同様に,潜在的に危険であると考


25

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

えるのが望ましい。しかし,実験用ほ(哺)乳類の肺における作用の実際のいき(閾)値は,音響出力パ

ラメータの値の複雑な組合せである([37]参照)

インデックスが与えるのは,ほかのパラメータと比べて最もらしい,熱的作用及び/又は機械的作用の

起こりやすさの状態の表示である。

例えば,ある上限値を超える TI 値(1.0 を超える)は,産科用途では避ける方がよいことになる。その

ような制限は,5 分間で 4  ℃を超える温度上昇があると,はい(胚)及び胎児組織に対して潜在的に危険

であるという WFUMB の勧告を考慮した合理的な安全のためのマージンを与える([16]参照)

。しかし,よ

り低い値で特定の臨床結果が得られないならば,出力の増加を正当化する可能性があるが,照射時間を制

限することに特別な注意を払うのが望ましい。発熱している母親の胎児に対して,余計な熱的負荷を加え

るのは賢明でなく,高い TI 値は避けるよう重ねて注意するのが望ましい[23]。

TI を推測するモデルは,血液のかん(灌)流による冷却を仮定している。ほとんどかん(灌)流のない

組織への使用において,TI は温度上昇を過小評価する可能性があり,TI はより低い値に保つよう重ねて注

意するのが望ましい。逆に肝臓・心臓・血管などのよくかん(灌)流している組織の走査では,TI 値は温

度上昇を過大評価する可能性がある。

TIS が選択されている臨床用途でも,操作者に TIB の値に対して注目させる方がより妥当な場合もある

だろう。例えば,胸部の走査ではろっ(肋)骨も照射されることになるし,血管の検査では骨の表面近く

に血管がある場合もある。

軟部組織の

走査モードでは,表面の加熱がある深さでの最悪条件における骨の加熱よりも常に大きいと

仮定している。この仮定は,一般的に正しいとはいえない可能性があるため,妊娠中期及び妊娠後期(第

二及び第三の 3 か月期)の走査では,B モード及びドプラ画像モードの TI 値は,注意して解釈しなければ

ならない。

走査モードでの TI 値は,超音波ビームから吸収したエネルギーだけに起因する振動子表面近傍での生体

組織の加熱を予測する。振動子自身の加熱に対する補正は行っていない。同様に,経頭蓋骨用の振動子及

びより小さな非走査振動子の場合,振動子に近接した位置での加熱を予測するが,それらも振動子自身の

加熱の補正は行っていない。

気体と軟部組織との界面で MI は重要であり,例えば心臓の走査では肺表面が照射されることになる。

しかし最も重要なのは,造影剤を用いる場合,MI を制限することに最大の注意を払うことが望ましい。

数学的モデルを用いる場合,常に測定及びパラメータの決定の不完全さに起因する限界がある。MI 及び

TI の特定の限界は,IEC 62359 に示している。これらの限界は,使用者に対する指標の解釈の手引きを作

成する場合に考慮に入れることが望ましい。

表 CC.1 は,特定の走査状況でインデックスの値を低く保つ重要性についてまとめている。


26

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

表 CC.1−様々な検査で照射インデックスを低く保つことの相対的重要性

重要である

それほど重要でない

メカニカルインデックス  造影剤の使用

心臓走査(肺の照射) 
腹部の走査(腸のガス)

気体が存在しない場合:

  例えばほとんどの組織の画像化

サーマルインデックス 

妊娠初期(第一の 3 か月期)の走査

胎児の頭蓋骨及び脊髄

新生児頭部 
発熱している

患者

かん(灌)流がほとんどない組織

眼の走査(異なった

リスクの評価見積りが必要)

ろっ(肋)骨又は骨が照射されるなら:TIB

かん(灌)流のよい組織

  例えば肝臓,ひ(脾)臓

心臓走査 
血管走査

CC.2

慎重な使用

超音波の生体作用は,電離放射で仮定されるような確率論的でいき(閾)値をもたない作用とは対照的

に,全て決定論的な作用であると考えられてきた。慣性キャビテーションに起因するような作用は,特定

の照射レベルより低い場合には,重篤な物理機序が起こらないという事実を示す。その他の作用で,増加

した温度に起因する作用などは,まれな事象の僅かな発生頻度の増加を観察することが困難であることを

示す。明確ないき値を超える場合,観察される作用があることを観察者が認識するのに十分な頻度で生体

作用は発生することになる。長時間の 37  ℃から 40  ℃への温度上昇は,その結果観察される影響の及ぶ範

囲の増加が余りに小さいため,副いき値とみなされる可能性があるが,あらゆる時間間隔の 42  ℃への温

度上昇は,観察される作用を発生する可能性があるため,許容できないことになる。生体作用が発生する

可能性があるが,全ての生体作用が結果としてハザードになるわけではないという内容が,使用者に対す

る手引きとなるだろう。健康な人体の細胞は,小さな温度上昇なら明らかに生き残ることができる。科学

が評価する危険は,今のところ不完全であるという事実はさておき,基礎的な

リスク分析を行うための熱

による奇形,照射レベル,及び温度上昇に関わる十分な証拠がある。

各々の検査に対して慎重な出発点は,最初に最小のインデックス値となるように装置を設定し,それか

ら TI 及び/又は MI を見ながら,

満足のいく画像又はドプラ信号を得るまでこのレベルを変更する。

次に,

1 回の検査における照射時間は,できるだけ短くすることが望ましい。慎重な使用の勧告は,この件に関

わる安全性指針[23]を含むことが望ましい。


27

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

附属書 DD

参考)

体表から当てる超音波プローブの表面温度を測定するための構成の例

DD.1

概要

次に記載した試験体の設定は,報告書[27]の中で示された測定の結果である。その設定によって,少な

くとも 10 種類の振動子に対し,人間の前腕に照射しながら測定し,振動子の表面温度を比較した。

基本的に,その構成は,

(薄膜)熱電対付のシリコーンゴム板で覆われた生体軟部組織模擬材(TMM)

からなる(

図 DD.1 参照)。その TMM は,全音響エネルギーを吸収する材料の上に置く。

用いる材料の特性は,

表 DD.1 に示すシリコーン及び TMM のものである。

表 DD.1−生体組織及び材料の音響的特性・熱的特性

生体組織

/材料

音速

c

(ms

−1

密度

ρ

(kgm

−3

減衰係数

α

(dBcm

−1

 MHz

−1

音響

インピーダンス

Z

(10

6

 kg m

−2

 s

−1

比熱

C

(J kg

−1

 K

−1

熱伝導率

κ

(Wm

−1

 K

−1

熱拡散率

D

(10

−6

 m

2

 s

−1

出典

皮膚 1

615

1 090

2.3∼4.7

3.5

[28]

1.76

3 430

0.335

0.09

ICRU rep.61 1998 [26]

Chivers 1978 [28]

軟部組織 1

575

1 055 0.6∼2.24

a)

1.66

3 550

0.525

0.150

ICRU rep.61 1998 [26]

脂肪組織

1 465

985

0.4

1.44

3 000

0.350

0.135

ICRU rep.61 1998 [26]

皮質骨

b)

 3

635

1 920  14∼22 6.98

1

300

0.3∼0.79 0.32 ICRU

rep.61

1998

[26]

シリコーン 1

021 1 243

1.8

c)

1.3

0.25

TN /

Dow

Corning

TMM 1

540

1 050  0.5

c)

1.6

3 800

0.58

0.15

TNO (Soft Tissue Model)

注記 1

  対応国際規格では ICRU rep.113 1998 [11]となっているが誤りなので,ICRU rep.61 1998 [26]に修正した。

注記 2

  対応国際規格では熱伝導率の単位が(W/kg-K)となっているが誤りなので,(Wm

−1

 K

−1

)に修正した。

a)

  周波数依存性:f

1.2

b)

  骨の特性については不確かさが大きいと報告されている。Duck,1990([29]参照)

c)

 3

MHz での測定

DD.2

生体軟部組織模擬材(TMM)の準備

混合物を

表 DD.2 に記載する材料で作る(純粋成分の質量分率を示す。)。

表 DD.2−純粋成分の質量分率

成分

質量分率  %

グリセロール 11.21

水 82.95

塩化ベンザルコニウム 0.47

炭化けい(珪)素[SiC(−400 mesh)

0.53

酸化アルミニウム[Al

2

O

3

(0.3 μm)

] 0.88

酸化アルミニウム[Al

2

O

3

(3 μm)

] 0.94

寒天 3.02

合計

100.00

a)

生体軟部組織模擬材(TMM)の準備とその構成

1)

表中の全ての成分を混合し,室温で脱気する。


28

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

2)

かくはんしながら 90  ℃まで加熱する。

蒸発及びそれに伴う組成比率の変化を避けるために,このプロセスの間,材料に覆いをかけるこ

とが望ましい。

3)

粘性が許す限りかくはんしながら,約 47  ℃まで材料を冷やす。

蒸発及びそれに伴う組成比率の変化を避けるために,このプロセスの間,材料に覆いをかけるこ

とが望ましい。

4)

型の中に材料を素早く注いで,型に覆いをかけ,更に,それを冷ます。

5)

以上で TMM が使える状態になる。全測定系を構成する前に,TMM は,厚さ 1.5 mm のシリコーン

ゴム板で覆うことが望ましい。TMM とシリコーンゴムとの間に空気が入らないように注意する(こ

れによって人間の前腕を用いる場合とほぼ等しい測定結果を得る。

図 DD.1 は,振動子表面が平

らな場合の構成を示しているが,振動子表面が曲面の場合は TMM を湾曲に切ることで,曲面は容

易に得られる。

6)

(薄膜)熱電対をシリコーンゴム層の上に置く。

7)

最後に,試験する振動子を音響結合ゲルによって結合しておく。

b)

保守・保管

TMM は,通常の実験室条件下(18∼25  ℃)で密閉した容器で保管することが望ましい。保管する間,

TMM は乾燥を防ぎ,空気との接触を避けるため,水及びグリセロールの混合液中に浸す。この混合液は,

鉱物を除去した水を質量分率で 88.1 %,純度 99 %を超えるグリセロールを質量分率で 11.9 %含む。

空気及び非接触状態で保管した TMM の寿命は,少なくとも 1 年間である。質量分率 0.5 %の塩化ベンザ

ルコニウムは,抗真菌剤として作用するため,ファントムの寿命を延ばす。作製した試料では,2 年を超

える寿命を確認した。

①  音響結合ゲルを用いて試験体に

結合した試験中の

超音波振動子

②  温度センサー,例えば薄いフィ

ルム状の熱電対

③  シリコーンゴム,厚さ 1.5 mm

④  生体軟部組織模擬材(TMM)

⑤  音響吸収材

図 DD.1−体表から当てる振動子の表面温度を測定する試験体の構成の例

1

2

3

4

5


29

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

参考文献

[1]  O'Brien WD. and Ellis, DS. IEEE Trans. Ultrasonics Freq. Control, vol 46, no. 6 November 1999, p.

1459-1476.

[2] WFUMB,

Symposium on safety and standardization in medical ultrasound,  Synopsis. Ultrasound in Med &

Biol, 18, 1992, p.733-737.

[3] AIUM,

Bio-effects considerations for the safety of diagnostic ultrasound. J Ultrasound Med 7: supplement 9,

1988, p.S1-38.

[4] AIUM,

Bio-effects and safety of diagnostic ultrasound, American Institute of Ultrasound in Medicine, 1993.

[5]  Apfel, RE. and Holland, CK. Gauging the likelihood of cavitation from short-pulse low-duty cycle diagnostic 

ultrasound. Ultrasound Med Biol, 17, 1991, p.179-185.

[6]  Carstensen, EL., Child, SZ., Crane, C., Parker, KJ., Lysis of cells in Elodea leaves by pulsed and continuous 

wave ultrasound, Ultrasound Med Biol, 16, 1990a, p.167-173.

[7]  Carstensen, EL., Child, SZ., Norton, S., Nyborg, WL., Ultrasonic heating of the skull. J Acous Soc Am 87,

1990b, p.1310-1317.

[8]  Child, SZ., Hartman, CL., McHale, LA. Carstensen, EL. Lung damage from exposure to pulsed ultrasound.

Ultrasound Med Biol, 16, 1990, p.817-825.

[9] Curley,

MG.

Soft tissue temperature rise caused by scanned, diagnostic ultrasound. IEEE Trans Ultrasonics,

Ferroelectrics and Frequency Control, 49, 1993, p.59-66.

[10]  Holland, CK., Apfel, RE. Thresholds for transient cavitation produced by pulsed ultrasound in a controlled 

nuclei environment. J Acoust Soc Am, 88, 1989, p.2059-2069.

[11] NCRP, Exposure criteria for medical diagnostic ultrasound: I. Criteria based on thermal mechanisms, NCRP

Report No.113, National Council on Radiation Protection and Measurements, Bethesda MD, 1992.

[12]  Sekins, KM., Emery, AF. Thermal science for physical medicine, chapter 3:p.70-132, in Therapeutic Heat and

Cold, Lehmann JF editor. Williams & Wilkins, Baltimore, MD, 1982.

[13] WFUMB, Second world federation of ultrasound in medicine and biology symposium on safety and 

standardization in medical ultrasound, Ultrasound Med Biol, 15:supplement, 1989.

[14] Abbott, JG. Rational and Derivation of MI and TIa Review. Ultrasound in Med Biol, 25, No.3, 1999,

p.431-441.

[15] AIUM: Medical Ultrasound Safety, AIUM,14750 Sweitzer Lane, Suite 100, Laurel MD 20707-5906, USA,

1994.

[16] WFUMB, Conclusions and Recommendations on Thermal and Non-thermal Mechanisms for Biological 

Effects of Ultrasound. Report of the 1996 WFUMB Symposium on Safety of Ultrasound in Medicine. Barnett,

S.B (ed). Ultrasound in Med Biol, 24, suppl 1, 1998.

[17] ISO Guide to the expression of uncertainty in measurement, ISO, Geneva 1995, ISBN 92-67-10188-9.

[18] UD-3 Rev.1, Standard for real-time display of thermal and mechanical acoustic output indices on diagnostic 

ultrasound equipment, American Institute of Ultrasound in Medicine & National Electrical Manufacturers

Association, 1998.

[19] Duck, FA. The meaning of Thermal Index (TI) and Mechanical Index (MI) values. BMUS Bulletin, Nov. 1997,


30

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

p.36-40.

[20] AIUM, Mechanical Bioeffects from Diagnostic Ultrasound: AIUM Consensus Statement. J. Ultrasound Med.,

19, 2000, No.2 or 3.

[21] Salvesen, KA. Epidemiological studies of diagnostic ultrasound. Chapter 9, In: The safe use of ultrasound in 

medical diagnosis. British Medical Ultrasound Society/British Institute of Radiology. Editors ter Haar, G.R.

and Duck F.A,. 2000, p.86-93.

[22] Church, CC. Spontaneous Homogeneous Nucleation, Inertial Cavitation and the Safety of Diagnostic 

Ultrasound. Ultrasound Med. And Biol., 28(10), 2001, p.1349-1364.

[23]  Barnett, SB, ter Haar, GR., Ziskin, MC., Rott, H-D., Duck, FA., Maeda, K. International recommendations 

and guidelines for the safe use of diagnostic ultrasound in medicine. Ultrasound in Medicine and Biology, Vol.

26, No. 3, 2000.

[24]  Christopher, T., Carstensen, EL. Finite amplitude distortion and its relationship to linear derating formulae for 

diagnostic ultrasound systems. Ultrasound in Med. and Biol., 22, 1996, p.1103-1116.

[25]  Shaw, A., Pay, NM. and Preston, RC. Assessment of the likely thermal index values for pulsed Doppler 

ultrasonic equipmentStages II and III: experimental assessment of scanner/transducer combinations. NPL 
Report CMAM 12, The National Physical Laboratory, Teddington, Middlesex TW11 OLW, UK,1998.

[26]  ICRU report 61: Tissue substitutes, phantoms and computational modelling in medical ultrasound, 1998, ISBN

0-913394-60-2.

[27]  Hekkenberg, RT., Bezemer, RA. Aspects concerning the measurement of surface temperature of ultrasonic 

diagnostic transducers, part 2: on a human and artificial tissue, TNO report: PG/TG/2003.134, ISBN

90-5412-085-1, Leiden, 2003

[28]  Chivers, RC., Parry, RJ. Ultrasonic velocity and attenuation in mammalian tissues. J. Acoust. Soc. Am. 63,

1978, p.940-953.

[29]  Duck, FA, 1990. Physical properties of tissuea comprehensive reference book. Academic Press, London.

ISBN 0-12-222800-6.

[30] NCRP, Exposure criteria for medical diagnostic ultrasound: II. Criteria based on all known mechanisms,

NCRP Report No. 140, National Council on Radiation Protection and Measurements, Bethesda MD, 2002.

[31]  Lubbers J., Hekkenberg, RT., Bezemer, RA. Time to Threshold (TT), a safety parameter for heating by

diagnostic ultrasound. Ultrasound in Med. & Biol., May, 2003, Vol. 29, 5, p.755-764.

[32]  Hekkenberg, RT. and Bezemer, RA. Aspects concerning the measurement of surface temperature of ultrasonic

diagnostic transducers. TNO report: PG/TG/2001. 246, Leiden, 2002, ISBN 90-5412-078-9.

[33]  Dewey, WC. Arrhenius relationships from the molecule and cell to the clinic. Intl J Hyperthermia, 1994, 10(4):

p.457-483.

[34]  Church, CC. Frequency, pulse length, and the mechanical index. Acoust Res Lett Online, 2005, 6(3):

p.162-168.

[35]  Sponer, J. Dependence of the cavitation threshold on the ultrasonic frequency. Czech. J. Phys., 1990. 40:

p.1123-1132.

[36]  Sponer, J. Theoretical estimation of the cavitation threshold for very short pulses of ultrasound. Ultrasonics,

1991, 29: p.376-380.

[37]  Church, CC., O’Brien, WC. Evaluation of the Threshold for Lung Hemorrhage by Diagnostic Ultrasound and a


31

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

Proposed New Safety Index. Ultrasound Med Biol 33, 2007.

[38] JEITA 技術レポート:JEITA AER-6009  超音波振動子表面温度測定法,2005


32

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

附属書 JAA

参考)

定義した用語の五十音順索引

定義した用語

定義している規格及び

細分箇条

イミュニティ(I

MMUNITY

イミュニティ試験レベル(I

MMUNITY TEST LEVEL

医 用 電 気 機 器 ( ME 機 器 )( M

EDICAL ELECTRICAL EQUIPMENT

(

ME

EQUIPMENT

))

医用電気システム(ME システム)(M

EDICAL ELECTRICAL SYSTEM

(

ME

SYSTEM

))

IEC 60601-1-2:2007

3.13

IEC 60601-1-2:2007

3.15

JIS T 0601-1:2012

3.63

JIS T 0601-1:2012

3.64 

音響出力の完全なソフトウェア制御(F

ULL SOFTWARE CONTROL OF

ACOUSTIC OUTPUT

201.3.206

患者(P

ATIENT

患者測定電流(P

ATIENT AUXILIARY CURRENT

患者漏れ電流(P

ATIENT LEAKAGE CURRENT

JIS T 0601-1:2012

3.76

JIS T 0601-1:2012

3.77

JIS T 0601-1:2012

3.80

基本性能(E

SSENTIAL PERFORMANCE

JIS T 0601-1:2012

3.27

個別操作モード(D

ISCRETE

-

OPERATING MODE

201.3.205

サーマルインデックス(T

HERMAL INDEX

201.3.214

侵襲的用途超音波プローブ(I

NVASIVE TRANSDUCER ASSEMBLY

慎重な使用の勧告(P

RUDENT USE STATEMENT

201.3.207

201.3.211

頭蓋骨のサーマルインデックス(C

RANIAL

-

BONE THERMAL INDEX

201.3.203

正常な使用(N

ORMAL USE

製造業者(M

ANUFACTURER

JIS T 0601-1:2012

3.71

JIS T 0601-1:2012

3.55

操作者(O

PERATOR

走査モード(S

CANNING MODE

送信パターン(T

RANSMIT PATTERN

装着部(A

PPLIED PART

JIS T 0601-1:2012

3.73

201.3.212

201.3.216

JIS T 0601-1:2012

3.8

多 用 途 超 音 波 診 断 装 置 ( M

ULTI

-

PURPOSE ULTRASONIC DIAGNOSTIC

EQUIPMENT

201.3.209

超音波診断装置(U

LTRASONIC DIAGNOSTIC EQUIPMENT

超音波振動子(U

LTRASONIC TRANSDUCER

超音波プローブ(T

RANSDUCER ASSEMBLY

201.3.217

201.3.218

201.3.215

定格(R

ATED

デフォルト設定(D

EFAULT SETTING

JIS T 0601-1:2012

3.97

201.3.204

軟部組織のサーマルインデックス(S

OFT TISSUE THERMAL INDEX

201.3.213

ハザード(H

AZARD

JIS T 0601-1:2012

3.39


33

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

ひ  B

形装着部(T

YPE B APPLIED PART

非走査モード(N

ON

-

SCANNING MODE

JIS T 0601-1:2012

3.132

201.3.210

複合操作モード(C

OMBINED

-

OPERATING MODE

附属文書(A

CCOMPANYING DOCUMENT

201.3.202

JIS T 0601-1:2012

3.4

骨のサーマルインデックス(B

ONE THERMAL INDEX

201.3.201

メカニカルインデックス(M

ECHANICAL INDEX

201.3.208

リスクアセスメント(R

ISK ASSESSMENT

リスクマネジメント(R

ISK MANAGEMENT

リスクマネジメントファイル(R

ISK MANAGEMENT FILE

JIS T 0601-1:2012

3.104

JIS T 0601-1:2012

3.107

JIS T 0601-1:2012

3.108


34

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

   

用語-定義した用語の索引

A

CCOMPANYING DOCUMENT

附属文書  JIS T 0601-1:2012,3.4

A

PPLIED PART

装着部  JIS T 0601-1:2012,3.8

B

ONE THERMAL INDEX

骨のサーマルインデックス  201.3.201

C

OMBINED

-

OPERATING MODE

複合操作モード  201.3.202

C

RANIAL

-

BONE THERMAL INDEX

頭蓋骨のサーマルインデックス  201.3.203

D

EFAULT SETTING

デフォルト設定  201.3.204

D

ISCRETE

-

OPERATING MODE

個別操作モード  201.3.205

E

SSENTIAL PERFORMANCE

基本性能  JIS T 0601-1:2012,3.27

F

ULL SOFTWARE CONTROL OF ACOUSTIC OUTPUT

音響出力の完全なソフトウェア制御  201.3.206

H

AZARD

ハザード  JIS T 0601-1:2012,3.39

I

MMUNITY

イミュニティ  IEC 60601-1-2:2007,3.13

I

MMUNITY TEST LEVEL

イミュニティ試験レベル  IEC 60601-1-2:2007,3.15

I

NVASIVE TRANSDUCER ASSEMBLY

侵襲的用途超音波プローブ   201.3.207

M

ANUFACTURER

製造業者  JIS T 0601-1:2012,3.55

M

ECHANICAL INDEX

メカニカルインデックス  201.3.208

M

EDICAL ELECTRICAL EQUIPMENT

(

ME EQUIPMENT

)  医用電気機器(ME 機器)  JIS T 0601-1:2012,3.63

M

EDICAL ELECTRICAL SYSTEM

(

ME SYSTEM

)  医用電気システム(ME システム)  JIS T 0601-1:2012,3.64

M

ULTI

-

PURPOSE ULTRASONIC DIAGNOSTIC EQUIPMENT

多用途超音波診断装置  201.3.209

N

ON

-

SCANNING MODE

非走査モード   201.3.210

N

ORMAL USE

正常な使用  JIS T 0601-1:2012,3.71

O

PERATOR

操作者  JIS T 0601-1:2012,3.73

P

ATIENT

患者  JIS T 0601-1:2012,3.76

P

ATIENT AUXILIARY CURRENT

患者測定電流  JIS T 0601-1:2012,3.77

P

ATIENT LEAKAGE CURRENT

患者漏れ電流  JIS T 0601-1:2012,3.80

P

RUDENT USE STATEMENT

慎重な使用の勧告  201.3.211

R

ATED

定格  JIS T 0601-1:2012,3.97

R

ISK ASSESSMENT

リスクアセスメント   JIS T 0601-1:2012,3.104

R

ISK MANAGEMENT

リスクマネジメント JIS T 0601-1:2012,3.107

R

ISK MANAGEMENT FILE

リスクマネジメントファイル   JIS T 0601-1:2012,3.108

S

CANNING MODE

走査モード  201.3.212


35

T 0601-2-37

:2013 (IEC 60601-2-37:2007)

S

OFT TISSUE THERMAL INDEX

軟部組織のサーマルインデックス   201.3.213

T

HERMAL INDEX

サーマルインデックス  201.3.214

T

RANSDUCER ASSEMBLY

超音波プローブ  201.3.215

T

RANSMIT PATTERN

送信パターン  201.3.216

T

YPE B APPLIED PART

  B

形装着部  JIS T 0601-1:2012,3.132

U

LTRASONIC DIAGNOSTIC EQUIPMENT

超音波診断装置  201.3.217

U

LTRASONIC TRANSDUCER

超音波振動子  201.3.218