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T 0601-2-35:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

201.1 適用範囲,目的及び関連規格 ························································································ 1 

201.2 引用規格 ··················································································································· 3 

201.3 用語及び定義 ············································································································· 3 

201.4 一般要求事項 ············································································································· 6 

201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項 ············································································· 6 

201.6 ME機器及びMEシステムの分類 ··················································································· 7 

201.7 ME機器の標識,表示及び文書 ······················································································ 7 

201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護 ········································································· 10 

201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 ················································· 14 

201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 ································································· 16 

201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 ···································································· 16 

201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 ························································ 18 

201.13 危険状態及び故障状態 ······························································································· 22 

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) ·································································· 27 

201.15 ME機器の構造 ········································································································ 27 

201.16 MEシステム ··········································································································· 31 

201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 ······································································· 31 

202 電磁両立性−要求事項及び試験 ······················································································· 31 

202.6 電磁両立性 ··············································································································· 31 

208 医用機器−第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項−副通則:医用電気機器及び 

  医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針 ················· 31 

210 *生理的閉ループ制御器の開発に関する要求事項 ································································ 32 

附属書 ······························································································································· 32 

附属書D(参考)表示における図記号 ····················································································· 32 

附属書AA(参考)個別の細分箇条に対する指針及び根拠 ··························································· 33 

附属書BB(規定)保温材の確定 ···························································································· 43 

附属書CC(規定)*患者の方向への熱伝達の判断 ······································································ 44 

附属書DD(規定)*患者の方からの熱伝達の判断 ······································································ 46 

附属書EE(規定)適切な熱放出の条件···················································································· 47 

附属書FF(規定)空気加熱加温装置の最大接触表面温度の試験手順 ············································· 48 

附属書GG(規定)単一故障状態における空気加熱加温装置の最大接触表面温度の試験手順 ·············· 49 

附属書HH(規定)空気加熱加温装置の平均接触表面温度の安全性試験手順 ··································· 50 

参考文献 ···························································································································· 52 

附属書JAA(参考)この個別規格で用いられている定義した用語の索引 ········································ 54 

T 0601-2-35:2015 目次 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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附属書JBB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ···································································· 57 

T 0601-2-35:2015  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本理学療法機器

工業会(JIPT)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS T 0601-2-35:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 0601-2-35:2015 

医用電気機器−第2-35部:医療用ブランケット, 

小型パッド又はマットレス加温装置の基礎安全 

及び基本性能に関する個別要求事項 

Medical electrical equipment-Part 2-35: Particular requirements for  
the basic safety and essential performance of heating devices using 

blankets, pads or mattresses and intended for heating in medical use 

序文 

この規格は,2009年に第2版として発行されたIEC 80601-2-35及びCorrigendum 1(2012)を基とし,

我が国の事情などを考慮するため,適用範囲の一部を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JBBに示す。 

この規格は,通則規格であるJIS T 0601-1:2012(以下,通則という。)及び関連する副通則規格(以下,

副通則という。)と併読する規格である。 

この規格の箇条などの番号は,通則に対応している。また,本文中の“置換え”,“追加”及び“修正”

の意味は,201.1.4を参照する。また,附属書AAに論理的根拠を示している箇条,細別箇条及び定義につ

いては,題名の先頭にアスタリスク(*)を付した。 

要求事項は,関連する試験の仕様に従う。 

附属書BB〜附属書HHはこの規格の主要部分を形成する。要求事項の根拠に関する情報は,規格の適

切な応用を推進するばかりでなく,臨床応用の変化は技術の発展の結果として,必要な改正作業を推進す

るものである。 

さらに,本文中の太字の用語は,この規格,通則,IEC 60601-1-2:2007,IEC 60601-1-8:2006及びIEC 

60601-1-10:2007で定義した用語を示す。 

201.1 

適用範囲,目的及び関連規格 

次の変更を加えて,通則の箇条1を適用する。 

201.1.1 

*適用範囲 

置換え 

この規格は,医療用のブランケット,小型パッド又はマットレス加温装置の基礎安全及び基本性能につ

いて規定する。あらかじめベッドを暖めることを意図した加温装置は,この規格に含まれる。 

箇条又は細分箇条がME機器,又はMEシステムのいずれか一方だけに適用することを意図している場

合,項目名及び内容はそのように扱われる。それ以外の場合には,箇条又は細分箇条は,ME機器及び

MEシステムの両方に適用する。 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ある箇条又は細分箇条が空気加熱加温装置のような,特に定義されたタイプのME機器に該当するよう

に意図している場合は,それに従う。この規格の適用範囲内の全てのタイプのME機器に該当する箇条及

び細分箇条については,特別な記載はしない。 

この規格の適用範囲内における,ME機器又はMEシステムの意図した生理的機能における避けられな

いハザードは,通則の7.2.13及び8.4.1を除き,この規格の個別要求事項によって取り扱わない。 

注記1 通則の4.2参照 

この規格は,次に示す機器には適用しない。 

− 理学的治療を目的とした加温装置 

− ラジアント加温器(ふく射熱器)(IEC 60601-2-21 [12]) 

− インキュベーター(保育器)(IEC 60601-2-19 [10]) 

− 搬送用インキュベーター(IEC 60601-2-20 [11]) 

− 冷却だけを目的とする装置 

注記2 平成30年9月30日まで,JIS T 0601-2-35:2005を適用することができる。 

注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 80601-2-35:2009,Medical electrical equipment−Part 2-35: Particular requirements for the basic 

safety and essential performance of heating devices using blankets, pads or mattresses and 

intended for heating in medical use(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

201.1.2 

目的 

置換え 

この規格の目的は,患者及び操作者へのリスクを最小にするため,ブランケット,小型パッド又はマッ

トレス加温装置に対する基礎安全及び基本性能の要求事項及びその適合性評価試験を規定することであ

る。 

201.1.3 

副通則 

追加 

この規格は,通則の箇条2,及びこの規格の201.2に規定した該当する副通則を適用する。 

副通則IEC 60601-1-2:2007,IEC 60601-1-8:2006,及びIEC 60601-1-10:2007は,箇条202,箇条208及び

箇条210によって修正して適用する。副通則JIS T 0601-1-3の要求事項は適用しない。その他の規格化さ

れたJIS T 0601規格群の副通則は,該当する場合,適用する。 

201.1.4 

個別規格 

置換え 

JIS T 0601規格群において,個別規格は,対象のME機器に適するように通則及び副通則に含まれる要

求事項を修正,置換え又は削除してもよく,他の基礎安全及び基本性能を追加してもよい。 

個別規格の要求事項は,通則よりも優先する。 

副通則は,規格番号で引用する。 

この個別規格の箇条及び細分箇条の番号は,通則の番号に接頭語“201”を付与する(例えば,この個別

規格の201.1は,通則の箇条1の内容を扱う。)。また,副通則の場合には,接頭語“20x”を付与する。こ

こで,“x”は,副通則の規格番号の最後の数字である(例えば,ある個別規格の202.4は,副通則IEC 60601-1-2

の箇条4を示す。)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

通則及び副通則の規定の変更は,次の用語を用いて規定する。 

“置換え”は,通則又は適用する副通則の箇条又は細分箇条を,この個別規格の規定に全て置き換える

ことを意味する。 

“追加”は,通則又は適用する副通則の該当する要求事項に,この個別規格の規定を追加することを意

味する。 

“修正”は,通則又は該当する副通則の箇条又は細分箇条を,この個別規格の規定に修正することを意

味する。 

通則に追加する細分箇条,図又は表は,201.101から始まる番号を付ける。ただし,通則は,3.1〜3.139

の細分箇条番号で定義している。この個別規格では,201.3.201から始まる細分箇条番号で定義する。 

追加する附属書は,附属書AA,附属書BBなどと記載し,追加する細別はaa),bb)などと記載する。 

各副通則に追加する細分箇条,図又は表は,“20x”から始まる番号を付ける。ここで“x”は副通則の番

号である。例えば,202はIEC 60601-1-2,203はJIS T 0601-1-3を示す。 

“この規格”という用語は,“通則,適用する副通則及びこの個別規格を参照する。”いずれの場合にも

使用する。 

この個別規格に対応する箇条又は細分箇条がない場合は,通則又は適用可能な副通則の箇条若しくは細

分箇条を,関連していない場合があっても,変更せずに適用する。通則又は適用可能な副通則のどの部分

においても,関連する可能性があっても,適用しないことを意図している場合には,この個別規格にそれ

を適用しない旨を記載している。 

201.2 

引用規格 

注記 参考文献は,巻末に記載している。 

次の変更を加えて,通則の箇条2を適用する。 

修正 

IEC 60601-1-2は,IEC 60601-1-2の2007年版を適用する。 

IEC 60601-1-8は,IEC 60601-1-8の2006年版を適用する。 

JIS T 14971は,2012年版を適用する。 

追加 

ISO 2439:2008,Flexible cellular polymeric materials−Determination of hardness (indentation technique) 

ISO 3743-1:1994,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources−Engineering methods for 

small, movable sources in reverberant fields−Part 1: Comparison method for hard-walled test rooms 

IEC 60601-1-10:2007,Medical electrical equipment−Part 1-10: General requirements for basic safety and 

essential performance−Collateral Standard: Requirements for the development of physiologic closed-loop 

controllers 

201.3 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,通則の箇条3によるほか,次による。 

注記 この規格で使用した用語及びこの個別規格で定義した用語の索引を附属書JAAに示す。 

追加 

201.3.201 

ブランケット(BLANKET) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

制御器で熱エネルギーを患者の体全体又は一部に伝達することに使われることを意図した空気加熱加

温装置,又は加温装置の装着部。 

201.3.202 

適切な熱放出の条件(CONDITIONS OF ADEQUATE HEAT DISCHARGE) 

加温装置が附属書EEで規定したように適切に保持し,かつ,覆ったときに達成する熱条件。 

201.3.203 

接触表面温度(CONTACT SURFACE TEMPERATURE) 

空気加熱加温装置では,装着部からの熱伝達によって加熱された結果の目標表面温度,空気加熱加温装

置以外の装置では,加熱された装着部の基準点における温度TR(図201.101及び図201.102を参照)。 

注記 空気加熱加温装置の接触表面温度は,附属書FF,附属書GG及び附属書HHに示される試験

方法によって測定する。 

TR 

接触面上の接触表面温度基準点 

 ハッチング部は非加熱領域を示す。 

図201.101−加温装置の加熱領域の接触面に設置する温度センサの位置 

(201.12.4.101及び201.12.4.105を参照) 

 加温装置の中心に最も近い任意の加熱領域内の中心温度がTRとみなされる(例えば,ポイント2,3,6又は7)。 

図201.102−1個以上の独立した加熱領域をもつ加温装置の場合の温度センサの配置例 

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201.3.204 

制御器(CONTROLLER) 

ブランケット,小型パッド又はマットレスに熱エネルギーを供給して,制御することを目的とする加温

装置の部分。 

注記 現時点では,制御器にホースが含まれる。 

201.3.205 

空気加熱加温装置(FORCED AIR DEVICE) 

患者を暖めるために熱媒体として空気を使用し,制御器とブランケットとで構成される加温装置。 

201.3.206 

フリーホーシング(FREE HOSING) 

ブランケットなしで,制御器を使用する危険な行為又はその条件。 

201.3.207 

加温装置(HEATING DEVICE) 

ブランケット,小型パッド又はマットレスに熱を送ることによって,患者の全体又は一部を温めること

を目的としたME機器。 

201.3.208 

高熱伝達(HIGH HEAT TRANSFER) 

附属書CC又は附属書DDに従って決められる加温装置の熱特性。 

201.3.209 

ホース(HOSE) 

ブランケット,小型パッド又はマットレス間の熱媒体用の導管としての制御器の構成部品。 

201.3.210 

乳児(INFANT) 

生後3か月以内で体重10 kg未満の患者。 

201.3.211 

保温材(LAGGING MATERIAL) 

この規格の試験方法で温度測定を援助するのに用いられる開気孔ポリウレタン又はポリスチレンの断熱

材料。 

201.3.212 

低熱伝達(LOW HEAT TRANSFER) 

附属書CC又は附属書DDに従って決められる加温装置の熱特性。 

201.3.213 

マットレス(MATTRESS) 

患者の全身を弾力的に支える加温装置の装着部。 

201.3.214 

ノズル(NOZZLE) 

ブランケット,小型パッド又はマットレスと接続するホースの終端部。 

201.3.215 

オーバーブランケット(OVER BLANKET) 

患者の上部に使用するブランケット。 

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201.3.216 

小型パッド(PAD) 

曲がるが,折りたためない加温装置の装着部。 

201.3.217 

しわ(RUCK) 

通常は平らな表面の意図しない折り目。 

201.3.218 

耐しわブランケット(RUCK-RESISTANT BLANKET) 

柔軟部分がしわになりにくいかたさの構造をもつブランケット。 

201.3.219 

アンダーブランケット(UNDER-BLANKET) 

患者の下部に使用するブランケット。 

201.4 

一般要求事項 

次の変更を加えて,通則の箇条4を適用する。 

201.4.3 

基本性能 

追加 

201.4.3.101 

追加の基本性能の要求事項 

追加の基本性能の要求事項は,表201.101による。 

*表201.101−追加の基本性能の要求事項 

要求事項 

箇条 

基本性能要求事項 

201.12.4.104又は201.12.3.102に規定する機器アラーム状態
の生成 

201.4.5 

ME機器又はMEシステムと同等な安全性 

追加 

この規格は,ブランケット,小型パッド又はマットレスを使用する加温装置のための安全に関する要求

事項を規定している。しかし,装置の取扱い上の利益と比較検討し,ハザードから生じるリスクが受容で

きるレベルであることを製造業者がリスクマネジメントファイルで証明した場合は,同等な安全性を規定

する箇条,細分箇条に対しての適合とみなしてもよい。 

追加 

201.4.101 

機器の組合せ 

複数の熱源を組み合わせて使用する場合は,関連する他の個別規格の安全要求を考慮しなければならな

い。さらに,通則の箇条16(MEシステム)に従い,他の機器との組合せにおいて,この規格の安全要求

事項を満たさなければならない。 

201.5 

ME機器の試験に対する一般要求事項 

通則の箇条5を適用する。 

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201.6 

ME機器及びMEシステムの分類 

次の変更を加えて,通則の箇条6を適用する。 

201.6.2 

電撃に対する保護 

修正 最終節を次の内容に置き換える。 

加温装置の装着部は,BF形装着部又はCF形装着部でなければならない。 

201.7 

ME機器の標識,表示及び文書 

次の変更を加えて,通則の箇条7を適用する。 

201.7.2 

ME機器又はME機器の部分の外側の表示 

201.7.2.1 

ME機器及び交換可能部分の表示に対する最小限の要求事項 

追加 

201.7.2.1.101 

*ME機器及び交換可能部分の表示に対する最小限の追加要求事項 

201.7.2.1.101.1 加温装置(空気加熱加温装置を除く) 

加温装置の表示は次による。 

a) 正常な使用の際,どのように配置するかを表示する。その例を次に示す。 

− 患者の上部か 

− 患者の下部か 

− 患者と直接接触するか 

− 中間の層。例えば,ウォーターベッド,他の形のマットレス又はベットシーツによって患者と分離

するか 

− 平面(折り目のない面)で使用するか,又は患者を包むように使用するのか 

b) 鋭利なものによるせん孔によって起こり得る危険状態の警告。 

c) 製造業者が規定した方法以外の折り曲げ,又は保存方法によって起こり得る危険状態の警告。 

d) 加温装置の上に敷かれた断熱性のよい枕又は他のものによって,部分的に覆われた場合に想定される

危険状態の警告。 

e) 小型パッド上で使用することを目的とした流動体封入形マットレスの場合,マットレスに入れなけれ

ばならない最低の流動体量の規定,及び最低の規定量に到達しない場合に患者は熱傷が発生する可能

性があることの警告。 

f) 

外部装置によって供給又は制御される加温装置の場合には,製造業者が指定する外部装置だけを組み

合わせて,使用しなければならないことの規定。 

201.7.2.1.101.2 制御器 

空気加熱加温装置の制御器の表示は次による。 

a) ノズルはブランケットに接続しなければならないという注意を,ノズルから15 cm以内のホース部分

に表示しなければならない。次の注意表示は,この規格の附属書Dに示す“フリーホーシング禁止”

の安全標識(番号11)を貼付しなければならない。 

“注意! ホースノズルは互換性をもつ空気加熱加温装置のブランケットに接続しない場合,熱傷が生

じる可能性がある。” 

b) ホースと患者とが接触すると,患者を熱傷させることになるという注意。 

c) 動脈末しょう(梢)部(四肢に向かう動脈部)の血流クランプ患者への使用に対しての警告及び,守

らない場合は熱傷につながるという警告。 

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201.7.2.1.101.3 *温度センサ 

患者に装着又は挿入するように設計された温度センサは,それらの目的とする使用方法をセンサ上に,

又は隣接する部分に明瞭に表示しなければならない。 

201.7.2.1.101.4 大きな非加熱領域をもつ装着部(空気加熱加温装置を除く) 

加熱領域の周囲に30 mm以上の幅で,かつ,201.12.4.101の要求事項を満足しない非加熱領域をもつ加

温装置に対しては,装着部の両面に加熱領域外である旨の表示をしなければならない。 

201.7.4 

制御及び計器の表示 

201.7.4.2 

制御器 

追加 

201.7.4.2.101 

制御器の追加要求事項 

(201.12も参照) 

空気加熱加温装置を除くME機器は,加温装置に接触表面温度の設定の制御機能が附属している場合に

は,制御設定は1 ℃以下の温度間隔で示さなければならない(201.12.1.101も参照)。 

空気加熱加温装置は,各加熱温度制御位置にて℃で表示する。その表示は,明瞭に見えるものでなけれ

ばならない。 

201.7.9 

附属文書 

201.7.9.2 

取扱説明書 

201.7.9.2.2 

警告及び安全上の注意 

追加 

201.7.9.2.2.101 警告及び安全上の注意の追加 

取扱説明書は,追加して次を含めなければならない。 

a) 加温装置の表面に機械的損傷がないことを,使用前に,確認する旨の強い推奨。 

b) 加温装置と一緒に使用する必要がある構成部品の表示。 

c) 該当する場合は,他の熱発生装置と組み合わせて加温装置を使用する場合の注意,詳細な内容及び警

告。 

d) 熱伝導のよい物質,例えば,水,ゲル及び類似物の使用時に,加温装置のスイッチが入っていないと

患者の体温が低下する可能性があるという警告文。 

e) 該当する場合,加温装置使用中の高周波手術機器又は心内膜カテーテルの使用は,感電,熱傷又は電

磁妨害のリスクがあるという警告文。 

f) 

操作者が,一定間隔で患者の体温を監視する必要があるという記述。 

g) 流動体封入形加温装置から循環液が漏出した場合,接続部の確認又は装着部の交換などが必要である

という記述。 

(201.11.6.5.101も参照) 

h) 加温装置の上部又は下部のいずれかで,患者を支える手段を必要とすることの警告及び,患者の保持

は,加温装置の流動経路を塞がないことの警告。 

i) 

経皮吸収薬剤(経皮吸収パッチ)を温めることによって,患者への薬の供給が増え,結果的に患者の

健康被害になる可能性があるという警告。 

j) 

加温装置が電源遮断を伴うアラームシステムを備えているという記述[電源(商用)アラーム状態]。 

k) *空気加熱加温装置の制御器の取扱説明書には,次の警告文を含まなければならない。 

− 該当する場合は,ホースと患者とが接触すると熱傷となることの注意。 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− 加温装置が安全に使用することのできるシステム操作モード及び患者環境条件の記述。 

− 操作者が一定間隔で患者の体温を監視する必要があるという記述。 

− *ホースノズルは,ブランケットに接続する必要があるという記述。この規格の附属書Dに示す“フ

リーホーシング禁止”の安全標識(番号11)を貼付しなければならない。 

“注意! ホースノズルは互換性をもつ空気加熱加温装置のブランケットに接続しない場合,熱傷が

生じる可能性がある。” 

201.7.9.2.9 

操作説明 

追加 

201.7.9.2.9.101 操作開始手順の追加要求事項 

この規格で定めた各アラーム状態のためのアラームシステムの機能点検を,装置起動時に自動実行しな

い場合は,取扱説明書にその方法を含めなければならない。 

201.7.9.2.9.102 操作説明の追加要求事項 

次の事柄を取扱説明書に追加しなければならない。 

a) 附属書EEで規定された環境で測定された接触表面温度が,23±2 ℃から37 ℃に上昇するために必

要な,おおよその時間。 

b) アラームシステムの機能確認方法及び確認時期の記述。 

201.7.9.2.9.103 ブランケットの取扱説明書の追加要求事項 

ブランケットの取扱説明書には,次の事柄を含まなければならない。 

a) システムが安全に使用することができる,システム操作モード及び患者状態の記述。 

b) 操作者が一定間隔で患者の体温を監視する必要があるという記述。 

c) ブランケットが正常な使用の際,どのように配置するかを記述する。その例を次に示す。 

1) 患者の上部か 

2) 患者の下部か 

3) 患者と直接接触するか 

4) 単一又は複数の中間層の材料によって,患者と分離するか 

5) 平面(折り目のない)で使用するか 

6) 患者を包むように使用できるか 

d) *どの制御器が当該ブランケットで安全に使用できるか識別する記述。その記述には制御器の形式,改

訂ラベル,製品のバージョン,オプション及び組み合わせたときの安全性に影響する他の要素を含め

なければならない。 

e) *動脈末しょう(梢)部(四肢に向かう動脈部)の血流クランプ患者への間違った使用に対する警告。 

注記 ブランケットは,中心部近傍の動脈クランプでは,いかなる追加のリスクなしに使用するこ

とができる。 

f) 

虚血性患者に使用すると,危険状態になる可能性があることに関しての警告。 

201.7.9.2.9.104 温度センサ取扱説明書の追加要求事項 

患者に装着,又は挿入するように設計された温度制御のための温度センサは,それらの意図する使用方

法を取扱説明書に記述しなければならない。 

201.7.9.2.13 保守 

追加 

10 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.7.9.2.13.101 保守の追加要求事項 

次を含めなければならない。 

− 必要な校正手順の詳細説明 

− 独立した感熱遮断器が作動可能であるかどうかの確認方法 

201.8 

ME機器の電気的ハザードに関する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条8を適用する。 

201.8.1 

*電撃に対する保護の基本規則 

b) 単一故障状態には,次を含む。 

追加 

− 患者と流動体封入形マットレスからの液体漏れによって引き起こされた熱伝達液との接触。 

− 遠隔機器からの液体循環によって加温されるタイプの流動体封入形マットレスへのせん孔。 

− 変圧器によって電源から分離された加温装置の外装へのせん孔(通則の15.5を参照)。 

201.8.5 

分離 

201.8.5.1 

保護手段(MOP) 

201.8.5.1.2 

患者保護手段(MOPP) 

追加 

201.8.5.1.2.101 *患者保護手段(MOPP)の追加要求事項 

装着部に電気回路がある加温装置は,通則の15.5.3を除いて,15.5に従い,次の事項の絶縁変圧器を組

み込まなければならない。 

大地及び変圧器の本体から,少なくとも基礎絶縁によって電気的に分離し,かつ,入力巻線から,少な

くとも二重絶縁又は強化絶縁に相当する絶縁によって電気的に分離した出力巻線をもつ変圧器。 

(試験) 

適合性は,加温装置の試験及び回路図の調査によって確認する。 

201.8.7 

漏れ電流及び患者測定電流 

201.8.7.4 

測定 

201.8.7.4.7 

患者漏れ電流の測定 

追加 

201.8.7.4.7.101 患者漏れ電流の測定の追加要求事項 

絶縁材料製の表面をもつ装着部は,通則の8.7.4.7 e)のように金属はくを用いて試験する。 

a) 接触面が患者より十分大きな装着部の場合には,100 cm×30 cmの大きさの金属はくを使用する。 

b) 100 cm×30 cmより小さい装着部の場合には,装着部全体を金属はくで覆う。 

c) 遠隔機器からの液体循環によって加温されるタイプの流動体封入形マットレスの場合には,液体を生

理食塩水(1 Lの水に対して0.9 gの食塩)に入れ換える。患者漏れ電流を,液体に熱を伝える表面に

接触した生理食塩水内に入れた5 mm×5 mmの電極を使用して計測する。 

201.8.8 

絶縁 

修正 

通則の8.8は,加熱用の回路をもっていない空気加熱加温装置のブランケットには適用しない。 

201.8.8.4 

“電線の絶縁”以外の絶縁 

追加 

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11 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.8.8.4.101 

加温装置の柔軟部分の外装に対する機械的及び熱的強度 

電気的な発熱体を包む織布からなるブランケット及び小型パッドは,次の着火試験によって評価する。

ケーブル接続保護部などに硬質の絶縁材料を使用している場合は,通則の8.8.4.1 a) によるボールプレッ

シャ試験によって評価する。 

100 mm×200 mmサイズの6個のサンプルを外装から採取し,2個のサンプルが同じ縦糸又は横糸を含

まないように選別する。これらが不可能なら,同じ糸が2個以上のサンプルに入らないように選別する。

加熱素子のかけら及び裁ちくずはサンプルから除去する。 

図201.103に示す試験装置は,直径が3 mmの2個の黄銅製電極を備え,その軸芯が通るように絶縁材

の底板の上に接地する黄銅製の柱がそれらを保持している。底板は100 mm×100 mmサイズで,2本の黄

銅製柱の間に位置する断熱プラットフォームを保持している。プラットフォームの高さは調整可能である。 

a) 詳細A:装置(201.8.8.4.101参照) 

図201.103−着火試験用装置 

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12 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

b) 詳細B:下部マスキング板 

注記 サンプルの質量は100 gで,必要に応じて電極間に抵抗の低いものがこないように高さ調整をするか,

又は質量を増やしてもよい。 

c) 詳細C:上部マスキング板 

図201.103−着火試験用装置(続き) 

1個の電極は固定されており,もう1個の電極は,サンプルを挿入できるよう可動式となっている。 

電極挿入口の詳細 

13 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

固定電極の先端は主軸に対して45°の角度で削られており,黄銅製柱から最も遠い点が上面で,かつ,

プラットフォームの中心から約3 mmの距離になるように電極を設置する。可動電極の先端は主軸に対し

て直角である。 

図201.103のb)の詳細Bに示した2個の堅木製の下部マスキング板を,規定位置で高さ調整可能なプラ

ットフォームの上部に配置する。 

堅木製の上部マスキング板が取り付けられた試験装置を,点検窓の付いた扉があり空気が自然対流する

加熱室内に置く。 

加熱室内で,電圧調整可能な非誘導形抵抗を介して,10 kVの正弦波形の定格出力をもち,かつ,1 mA

の電流でも出力電圧が100 V以上低下しない電源に電極を直列に結合する。 

加熱室の温度を65±2 ℃まで昇温する。次に電極を短絡し,1 mAの電流になるように抵抗を調整する。

その後,主電源を切り,6個のサンプルを規定の温度に保持された加熱室内に3時間放置する。 

加熱室内から試験装置を動かさないで,可動電極を引き抜く。電極が加熱素子のある領域の中心にくる

ように,サンプルの一端を固定電極の上部方向へ引き上げる。 

サンプルの一端が調整プラットフォームの端とほぼ同じレベルになるように調整する。 

可動電極を反対側端のエレメントスペースに挿入して,電極間の距離が6.0 mm±0.1 mmになるように

固定する。 

サンプルを平らにならし,湾曲したり電極間に挟まったりしないようにし,堅木製の上部マスキング板

を図201.103のc) の詳細Cに示すようにセットする。 

温度を安定させるために,加温室の扉を5分以上閉じる。 

電源を投入し,2分間の間,電極間にスパークを発生させたままにする。もし,サンプルが着火したと

きには,電源投入の瞬間から炎がマスキング板の内部端に到達するまでの時間を記録する,ただし,3秒

以内の着火は無視する。サンプルが着火しないときは,120秒の時間を記録する。 

サンプルを取り除いた後,他のサンプルの他の面を試験するために,その面が最上部にくるように電極

間に再設置する。 

上記の試験を他の5個のサンプルについて繰り返す。 

もし,記録された時間が30秒以内のときには,6個のサンプルの第2セットについて同じ試験を繰り返

す。すなわち,記録された時間が30秒以内のサンプルはなくなることになる。 

記録した12個の数値の平均値を算出し,平均値から30秒以上変動する全ての数値は無視する。 

必要であれば,残りの数値の平均値を再度算出する。その平均値は80秒以上でなければならない。 

201.8.8.4.102 

非加熱領域 

加温装置で,加熱素子をもたず,かつ,201.12.4.101の要求事項に適合しない独立して制御されている加

熱領域間の非加熱領域の幅は20 mmを超えてはならない。さらに,加熱領域の外縁内の面積の割合は次に

示す値を超えてはならない。 

a) 長縁端が700 mmを超えない加温装置:2 % 

b) 長縁端が700 mm以上の加温装置:10 % 

長縁端が700 mmを超えない加温装置においては,加熱領域を取り囲むような非加熱帯があってはなら

ない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

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14 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.8.11 電源部,部品及び配置 

201.8.11.1.101 *電源(商用)からの切離し 

追加 

電源の切離しを主電源スイッチ以外の方法で行う場合は,電源の供給が“断”になっていることを表示

しなければならない。 

工具の使用なしで構成部品をME機器から外すと,危険状態又は機能不良を引き起こすおそれがあると

きには,その行為が装置の正常状態を損なうことを装置本体に明示しなければならない。 

注記 外された構成部品上でのその旨の明示は,この明示手段とはみなさない。 

(試験) 

適合性は,調査及び任意の部品を工具なしで外すことで確認する。 

201.9 

ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条9を適用する。 

201.9.1 

ME機器の機械的ハザード 

追加 

201.9.1.101 

小型パッド 

小型パッドは,図201.104に示すように,ベニア板又は他の平たん(坦)な材質の板から構成する傾斜

装置を使って試験を行う。電源コードは,その電源コードが小型パッドへ入る箇所から100 mmの長さで

切断する。傾斜装置は水平に対して,70°の角度でセットする。 

 ① 表面が滑らかな試験用傾斜台 

② 停止用ブロック 
③ 試験用パッド 
 

図201.104−小型パッドの衝撃試験用傾斜台 

15 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

小型パッドの衝撃に十分に耐え得る強さの停止ブロックを,傾斜装置の下端に固定する。傾斜装置及び

停止ブロックは,少なくとも試験される小型パッドの最大の寸法と同じ程度の大きさでなければならない。 

小型パッドは,傾斜装置上に置くが,それは,停止ブロックより1 m上方(傾斜に沿って計測する)に

配置し,小型パッドの下端は,停止ブロックに平行でなければならない。小型パッドは,その下端が停止

ブロックに対して全衝撃を与えられるように,傾斜を滑り降りることができるようにしなければならない。

この試験は,小型パッドの四辺のそれぞれに対して,100回繰り返して行う。 

試験後,受容できないリスクである継続性のある損傷はリスクマネジメントファイルの調査によって判

定する(不適合を決定する)。 

201.9.1.102 

*つなぎ部 

つなぎ部の分離が危険状態になる可能性がある場合,つなぎ部のある加温装置は,つながれた層の分離

がないように,正常な使用状態で起こり得る手荒い扱いに耐え得る十分な強さ及び/又は堅ろうさをもっ

ていなければならない。 

注記 つなぎ部は,溶着又は接着されたものである。 

(試験) 

空気加熱加温装置以外のME機器の適合性は,柔軟部分から採取した100 mm×130 mmの大きさの6個

のつなぎ部サンプルを,それぞれを切断して確認する。このうちの3個のサンプルは加熱素子の走り方向

に平行に,残りの3個はそれと垂直の方向に切断する。 

100 mmの短端側から,幅25 mmの短冊状外装材を,それぞれのサンプルの一方向側から採取する。 

同様に反対方向側の反対面からも短冊状外装材を採取する。採取した短冊状外装材の下にある加熱素子

を切断除去する。 

それぞれの層の全長にわたってクランプを取り付ける。 

そのサンプルを一つのクランプでつるし,他のクランプには1.25 kgのおもりをつるす。 

試験は外気温度20 ℃で1時間行い,次に60 ℃で1時間行う。 

試験は他の加温装置の柔軟な部分から採取した6個のサンプルについても繰り返し行う。 

201.9.8 

支持機構に関わるハザード 

201.9.8.3 

患者又は操作者の支持又は懸垂支持機構の強度 

201.9.8.3.1 

*一般 

修正 

通常,乳児の体重は10 kg未満とする(201.3.210参照)。 

追加 

乳児用に全体を柵で囲んだマットレスを装備しているME機器は,マットレスから乳児が転落しないよ

うにしなければならない。 

乳児に接するために開けられる又は取り除くように意図した柵は,閉じた位置で掛け金が掛かるものと

し,試験条件下では,閉じた状態とする。 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって確認する。 

全ての柵(ジグの使用によって安全になったもの以外)に対して,それぞれ柵の中心に水平な20 Nの力

を5秒加える。柵は閉じた状態を保たなければならない。 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

追加 

201.9.8.101 

支持機構及びブランケット取付けのための附属品 

支持機構及びブランケットの取付けのための附属品は,適切であり,それらの目的のために十分な強さ

でなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって確認する。 

徐々に増加する力を支持機構と取り付けたブランケットの中心に対して垂直方向に加える。例えば,製

造業者の推奨荷重で延長した位置の附属品棚などに対して行う。 

力は,製造業者の推奨位置に対して,0から製造業者の推奨荷重の3倍になるまで,1分間に5秒〜10

秒間隔で増やす。 

試験中に機器などの破損があってはならない。 

201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 

通則の箇条10を適用する。 

201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条11を適用する。 

201.11.1 ME機器の過度の温度 

201.11.1.2.1 

患者に熱を与えることを意図する装着部 

追加 

201.11.1.2.1.101 空気加熱加温装置以外の加温装置の要求事項 

201.11.1.2.1.101.1 正常状態の最大接触表面温度 

患者に熱を供給するME機器の装着部の接触表面温度は,正常状態で40 ℃を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,適切な放熱条件下で,65 mm×65 mm×0.5 mmの銅版に導電的に取り付けられたセンサで温

度を測定することによって確認する。その銅版は装着部に接触し,かつ,最大の温度になるように保温材

の下に設置する。 

温度センサの導線は,不要な熱放出がない位置に配置する。 

試験は図201.105で示したように部分的に覆われた加温装置について,順番に繰り返す。ただし,長辺

が1 m以下の小型パッドに対しては同図の“g”の覆い状態で行う。部分的に覆われた状態での試験の場

合,保温材によって覆われない銅版の部分は,個別に保温材で覆う。 

 部分的に覆われた状態“g”は,ベッドの幅方向に横切って設置され,かつ,例えば,加熱面を面を横切って患者

の足の一部だけに作用させる小型パッドを想定している。 

図201.105−部分カバーの状態 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.11.1.2.1.101.2 センサ 

工具なしに位置変更が可能な温度センサを,その加温装置が達成できる最大の温度を制御する目的で使

用してはならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.11.1.2.1.101.3 単一故障状態の最大接触表面温度 

加温装置の表面温度は,単一故障状態で41 ℃を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,この項で規定した上限温度制限以下で,かつ,201.12.1.101の条件及び正常状態(201.11.1.2.1

参照)下で繰返し試験によって確認する。 

1回に1個の故障を付加し,それぞれの試験で到達した安定温度を測定する。 

201.11.1.2.1.102 空気加熱加温装置の要求事項 

201.11.1.2.1.102.1 *正常状態の最大接触表面温度 

附属書FF及び附属書HHに示された方法によって試験した場合は,最大接触表面温度は48 ℃を超え

てはならない。また,平均接触表面温度は46 ℃を超えてはならない。 

201.11.1.2.1.102.2 センサ 

工具なしに位置変更が可能な温度センサを,その加温装置が達成できる最大の温度を制御する目的で使

用してはならない。 

201.11.1.2.1.102.3 *単一故障状態の最大接触表面温度 

空気加熱加温装置は,過度の接触表面温度のリスクを排除するため,感熱遮断器を備えなければならな

い。附属書GGで示した,単一故障状態又は,接触表面温度が56 ℃を超えた場合には,10分以内に感熱

遮断器を作動させなければならない。 

空気加熱加温装置のアラームシステムは,少なくとも,いつ感熱遮断器が作動したかを示す,低優先度

機器アラーム状態を備えなければならない。 

乳児を対象とする空気加熱加温装置は,下限条件,又は異なるリスクコントロール方法を考慮しなけれ

ばならない。 

201.11.2 *火事の防止 

追加 

注記 附属書AAを参照。 

201.11.6.3 ME機器及びMEシステムへのこぼれ 

置換え 

正常な使用で液体を使用するME機器は,こぼれた液体がリスクを引き起こす可能性のある部分をぬら

さないように製造しなければならない。 

(試験) 

適合性は,次に示す試験によって確認する。 

ME機器を正常な使用で設置する。200 mLの生理食塩水(1 Lの水に対して0.9 gの食塩)を5 cmの高

さ以内から約15秒間,ME機器の上部の任意の表面に間断なく注ぐ(通則の5.4を参照)。 

試験の後,そのME機器は,この規格の正常状態に対する要求事項に適応しなければならない。 

201.11.6.5 ME機器及びMEシステムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入 

追加 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.11.6.5.101 漏れ 

流動体封入形加温装置から漏れる循環液に対しての処置方法を提供しなければならない[201.7.9.2.2.101 

g) を参照]。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.11.6.5.102 *液体の浸入 

50 Vr.m.s又はそれ以下の電圧を使用し電気的に加熱するME機器の装着部は,少なくともIPX2仕様とし,

それより高い電圧のME機器はIPX7仕様としなければならない。 

注記 JIS C 0920:2003の4.を参照。 

加温装置の外装は,加温装置の分類に応じた耐水仕様でなければならない。 

201.11.8 ME機器への電源供給又は電源(商用)の中断 

追加 

201.11.8.101 *電源の中断/電源(商用)のアラーム状態 

低熱伝達加温装置(附属書CC及び附属書DD参照)及び空気加熱加温装置を除いて,加温装置への電

源が切れている間,又は,10分間のいずれか短い方の間,連続して作動する中優先度機器アラーム状態の

アラームシステムを備えなければならない(附属書AAを参照)。 

(試験) 

適合性は,稼働中の加温装置の電源(商用)の中断によって調査する。 

201.11.8.102 *電源供給/電源(商用)復帰後の設定値 

空気加熱加温装置以外のME機器は,10分以内の電源供給/電源(商用)の中断及び復帰が,制御温度,

又は他の設定値を変更しないように設計しなければならない。 

空気加熱加温装置は,装置が10分以内の電源供給/電源(商用)の中断及び復帰の後に操作を再開す

るように設計されている場合は,中断される前に操作者が設定した温度より高い,又は低い温度を供給し

てはならない。 

(試験) 

適合性は,電源(商用)スイッチを切り,10分以内に再びスイッチを入れて,ME機器を試験すること

で確認する。 

201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 

次の変更を加えて,通則の箇条12を適用する。 

201.12.1 制御及び計器の精度 

追加 

201.12.1.101 制御及び計器の精度の追加要求事項 

201.12.1.101.1 温度制御範囲 

空気加熱加温装置を除くME機器の温度設定は,少なくとも35 ℃〜38 ℃の範囲で設定ができなければ

ならない。また,最高設定温度は,41 ℃を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

空気加熱加温装置を除く,患者に高熱伝達するME機器(附属書CC又は附属書DD参照)は,

201.12.1.101.2に規定する表示器を備えなければならない。 

19 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.12.1.101.2 制御設定及び表示器 

次の機能がなければならない。 

a) 温度制御設定の表示 

b) 空気加熱加温装置以外のME機器で,接触表面温度の制御機能がある場合は,接触表面温度の連続表

示(201.12.3.103参照) 

c) *空気加熱加温装置の温度制御設定は,“degrees C”又は“℃”で表示しなければならない。附属文書

の中で,規定出力の確認方法を記載しなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.12.1.101.3 *乳児の体重測定 

体重測定が,ME機器の不可欠な部分として,又は特にME機器を使用するための附属品として供給さ

れる場合,体重計に表示される測定値は,水平方向のマットレスとともにME機器が操作される場合にお

いて,附属文書に示されている製造業者の仕様による試験荷重以上の差異となってはならない。 

個々の測定値は,全ての個別測定サイクル終了後に,操作者によって消去されるまで,測定器画面上に

変更できないように保持されなければならない。 

体重計が高酸素濃度雰囲気にさら(曝)される場合は,通則の6.5の要求事項を満足しなければならな

い。 

注記 操作者が使用中に装置の校正を確認し,更新することができること。 

(試験) 

適合性は,次の調査によって確認する。 

試験荷重測定は,500 g及び2 000 g(±1 g)の基準器を使用する。試験は36.0±0.2 ℃の作動している

マットレスで行わなければならない。測定の正確さは,図201.101に示される位置に配置した試験荷重負

荷で確認する。試験荷重負荷は,水平にしたマットレスを図201.101で示されるように長さ方向及び幅方

向を二分することによって形成された各々四つの長方形の中心に配置する。 

201.12.3 アラームシステム 

追加 

201.12.3.101 過温度アラーム状態 

空気加熱加温装置を除く加温装置は,最低限,いずれかの感熱遮断器が作動した場合に,それを示す中

優先度機器アラーム状態を含んだアラームシステムを備えなければならない。さらに,アラームシステム

は,少なくとも加温装置が感熱遮断器によって電源が遮断されたことを示し,また,その後,電源切れの

条件が修正される前に電源スイッチが入れられたときには,そのことを示す中優先度機器アラーム状態を

含んだアラームシステムを備えなければならない。 

(試験) 

適合性は,附属文書及び機能試験によって確認する。 

201.12.3.102 *接触表面温度の変動アラーム状態 

空気加熱加温装置を除き,患者への高熱伝達(附属書CC及び附属書DDを参照)を備えた加温装置で,

接触表面温度制御機能がある場合は,接触表面温度の平均値が,設定した値と次に示すいずれかの差異を

生じたときには,少なくとも中優先度機器アラーム状態を含んだアラームシステムを備えなければならな

い。 

a) 患者の内部方向及び患者から外部方向へ高熱伝達が行われる加温装置の場合には,±1 ℃以上の変動。 

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T 0601-2-35:2015  

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b) 患者の内部方向へ高熱伝達を行い,患者から外部へは低熱伝達を行う加温装置の場合は,+1 ℃以上

の変動。 

高熱伝達を両方向で行う加温装置は,冷状態から設定温度に達するまでの間に,4時間以内のアラーム

中断機能を備えなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び機能試験によって確認する。 

201.12.3.103 可視及び可聴アラーム信号 

可視アラーム信号は独立した可視表示器に表示しなければならないが,可聴アラーム信号との組合せで

もよい。 

(試験) 

適合性は,調査及びME機器の運転によって確認する。 

201.12.3.104 センサのはずれ又は短絡のアラーム状態 

温度制御用センサ又は感熱遮断器のセンサの導線が破損,又は何らかの理由で制御器本体から外れてし

まったときには,自動的に加温装置は停止し,かつ,少なくともその状態を示す中優先度機器アラーム状

態を含むアラームシステムを備えなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び,可能ならセンサを一時的に1個ずつ外すことによって確認する。 

201.12.4 危険な出力に対する保護 

追加 

201.12.4.101 *接触表面内の温度変動 

空気加熱加温装置を除き,平均接触表面温度と各測定点(T1〜T4,図201.101及び図201.102参照)の平

均温度との差は,次に示す値を超えてはならない。 

a) ±1 ℃:高熱伝達加温装置(附属書CC及び附属書DD参照) 

b) ±2.5 ℃:低熱伝達加温装置(附属書CC及び附属書DD参照) 

1個以上の独立制御加温帯をもった加温装置の場合は,TRと他の中心点の温度及びそれぞれの加熱領域

における測定点の温度との差は,この数値を超えてはならない。 

外気環境の影響を受けず,また,患者に対して不利な条件に近似させるため,試験は適切な熱放出の条

件の下で行わなければならない(附属書EE参照)。 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって確認する。 

加温装置及び接触面は,周囲温度が23±2 ℃に保持した無通気室内で試験する。 

65 mm×65 mm×0.5 mmの銅版に装着した4個の温度センサは,図201.101に示すように,接触面の長

さ及び幅方向を二分することで形成される4個の四角形内の中心に接触して配置する。 

5番目の温度センサは,その接触面の中心に配置する。 

次に示す測定プレートが配置できない部分を除き,加熱領域内の他の測定位置は,図201.101に示され

るものに加えて,例えば,図201.102のように追加しなければならない。 

− 加温装置の外側から30 mm以内の部分 

− 電源コード接続部分の上 

− 独立制御加熱領域の非加熱領域の上(図201.102参照) 

温度を接触表面温度が36 ℃に到達するように制御する。温度の読みは少なくとも10分おきで,60分間

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以上にわたって行わなければならない。T1〜T4点における個々の平均温度を算出し,さらに,平均接触表

面温度と比較する。 

201.12.4.102 接触表面温度の変動 

空気加熱加温装置を除き,温度が安定温度に到達した後,接触表面温度は平均値から次に示す値以上,

変動してはならない。 

a) ±0.5 ℃:高熱伝達加温装置 

b) ±1 ℃:低熱伝達加温装置 

(試験) 

適合性は,次に示す試験によって確認する。 

201.12.4.101で規定された条件下で接触表面温度が36 ℃に到達するように制御し,その温度を十分な感

度のある計器(少なくとも0.1 ℃の差を判別できるもの)を使用し1時間記録する。 

201.12.4.103 温度制御が最大設定値に設定されたときの過温度 

空気加熱加温装置を除き,接触表面温度の過温度値は,36 ℃の安定温度に最初に到達した後,最大の

温度設定値に変更したときに,1 ℃は超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,機能試験によって確認する。 

201.12.4.104 接触表面温度制御の正確度 

空気加熱加温装置を除き,接触表面温度の平均値は,41 ℃を超えない温度範囲にある設定温度を±1 ℃

以上超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,次に示す試験によって確認する。 

201.11.1.2.1.101で規定された条件下で,設定温度を36 ℃に設定し,接触表面温度を測定する。 

201.12.4.105 温度表示器 

接触表面温度表示がある場合,その表示は明瞭に見えることとする。 

空気加熱加温装置を除き,設定値の制御範囲内で,その表示温度は接触表面温度設定値から±0.7 ℃以

上変動してはならない。 

空気加熱加温装置の場合は,次による。 

a) 温度表示がある場合は,その表示は明瞭に見えることとする。 

b) アルファベット数字式温度計の場合の測定温度精度は,±1 ℃でなければならない。温度表示精度の

確認方法は,附属文書に含めなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

表示の範囲は,少なくとも20 ℃〜42 ℃でなければならない。 

空気加熱加温装置を除き,温度表示器用センサの実測温度が,加温装置の中心,すなわち,TR(図201.101

及び図201.102を参照)と異なる温度を表示する位置にあるときには,その表示器は実際の接触表面温度

を表示するようにしなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び201.12.4.101(必要な補正後)に規定された条件下での測定によって確認する。 

201.12.4.106 *構成部品の取付け間違いの回避 

フリーホーシングの実行又は状態を除き,構成部品の欠落,又は複数の構成部品からなる加温装置の構

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

成品の取り違えは,受容できないリスクを発生させるため,当該加温装置は全ての構成部品が正規の場所

に設置されたときだけ,熱を供給するように設計しなければならない。 

空気加熱加温装置は,適切な警告ラベルが制御器上に表示され,特別な注意事項は,201.7.2.1.101.2 a) 及

び201.7.9.2.2.101 k) に示されたフリーホーシングの実行に対しての警戒声明を指示しなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.12.4.107 *不注意による設定の変更 

高熱伝達加温装置の場合,その制御システムの設定値が,例えば,インターロック装置又は安全制御装

置の作動によって,意図しないで変更されるのを防止する措置を講じなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.12.4.108 最大接触表面温度 

空気加熱加温装置の最大接触表面温度は,附属書FFで規定した試験方法によって決定し,附属文書に

記載しなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.13 危険状態及び故障状態 

次の変更を加えて,通則の箇条13を適用する。 

201.13.1 特定の危険状態 

201.13.1.2 放出,外装の変形又は最高温度の超過 

追加 

201.13.1.2.101 部品の故障 

201.13.1.2.101.1 *装着部内部の電気部品の故障 

電子部品を組み込んでいる装着部は,次に示す故障状態が想定され,かつ,必要なら1回に1個の故障

を付加し試験する。また,結果的な不良も対象とされる。 

a) 沿面距離及び空間距離が通則の8.9に規定した値よりも小さいとき,異極性部分間の短絡。 

b) 通則の8.8.3の試験に適合しない絶縁材を通した異極性部分間の短絡。 

c) 電子部品の端子における開回路。 

d) JIS C 5101-14:2009(固定コンデンサ規格)に適合していない固定コンデンサの短絡。 

e) 集積回路以外の電子部品で,危険状態になる可能性がある任意の2端子間の短絡。 

f) 

集積回路の故障。これは,起こり得る加温装置の危険状態で,装置の安全が,そのような集積回路の

正常動作に依存しないことを保証するために,評価しなければならない。 

全ての出力信号を集積回路内に不良がある状態で調べ,もし特別な出力信号が発生していないことが確

認できれば,その不良は対象としない。 

注記 マイクロプロセッサは集積回路とみなす。 

201.13.1.2.101.2 *過剰温度 

加熱素子又はより線からなる内部巻き線を組み込んだ加温装置で,加熱素子又は内部コンダクタの1本

以上のより線の破損につながる可能性のある,異常な又は不注意な使用状況での過剰温度。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 電源コードの固定部から100 mm以上の柔軟部分内にある,電源コードさやなしコアは,内部

巻き線とみなされる。 

(試験) 

適合性は,次に示す試験によって確認する。 

a) 耐しわブランケット以外のブランケット:試験1〜試験3による。 

b) 小型パッド及び耐しわブランケット:試験4による。 

特段に規定されていない限り,加温装置には最も不利な条件をもたらす電圧を供給する。 

ただし,次に示す範囲内でなければならない。 

− 制御機能のある加温装置に対しては,定格電圧の0.9倍〜1.1倍の電圧。 

− それ以外の加温装置に対しては,定格投入エネルギーの0.85倍〜1.24倍に相当する電圧。 

試験は安定した状態に到達するまで継続する。 

接触表面温度は,201.11.1.2.1.101.3で規定された41 ℃を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,適切な熱放出の条件下で確認する。 

いずれの試験においても,自己復帰形感熱遮断器若しくは非自己復帰形感熱遮断器が働くか,加熱素子

若しくは意図的に弱い部分が破損するか,又は電流が安定状態に到達する前に自動復帰の可能性のない何

らかの他の方法で中断される場合,加温期は終了とする。しかし,その中断が加熱素子又は意図的に弱い

部分の破損によるものであるときには,2番目のサンプルについて同じ試験を繰り返す。 

2番目のサンプルの加熱素子又は意図的に弱い部分の断線は,それ自体で適合不良とはしない。 

両方のサンプルは通則の13.1.2で規定した条件に適合しなければならない。 

加温装置に組み込まれているヒューズ,感熱遮断器,過電流開放器又はその類似物は,器械保護のため

に必要なものである。もし,同じ試験が,同じ加温装置に対して1回以上必要であるときには,それらの

試験を引き続いて行う。 

注記1 2番目のサンプルにおける,加熱素子又は意図的に弱い部分の破損は,それ自体で廃棄対象

とはしない。 

注記2 意図的に弱い部分とは,この規格で規定した範囲内での不安定状態を防ぐため,異常運転の

状態では破損するように設計された部分である。それは,交換可能な部品,例えば,抵抗体,

キャパシタ,若しくはヒューズ,又は交換され得る一部の部品である。 

試験1 

耐しわブランケット以外のサーモスタット又は感熱遮断器を備えたブランケットを,図201.106に示し

たように65 mm幅×400 mm長さで最も不利な部分で3重に折りたたむこと以外は,附属書EEに規定す

る適切な熱放出条件下で運転する。その折りたたみ部は,加熱素子の走り方法に対して垂直であり,その

端部は扇状に広がっている。300 mm×450 mmの大きさ及び附属書BBに規定する厚さdの上部保温材シ

ートを,折りたたんだブランケット上の最も不利な位置にかける。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

 ① サンプル 

② 上部保温シート 
③ 下部保温シート 
 

図201.106−ブランケットの折りたたみの方法 

耐しわブランケット以外の全てのブランケットに対しては,ブランケットを完全に覆った状態で,同様

の試験を附属書EEに規定する適切な熱放出の条件下で行う。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試験2 

耐しわブランケット以外のアンダーブランケットを,100 mm幅×400 mm長さで最も不利な部分で5重

に折りたたむこと以外は,附属書EEに規定する適切な熱放出の条件下で運転する。 

その折りたたみ部は,加熱素子の走り方向に対して垂直であり,その端部は扇状に広がっている。300 mm

×450 mmの大きさ及び附属書BBに規定する厚さdの上部保温材シートを,折りたたんだブラケットの上

にかける。加温装置には,この細分箇条で規定した範囲内の上限の電圧,又はエネルギー量を供給する。 

試験3 

耐しわブランケット以外のオーバーブランケットを65 mm幅×400 mm長さで5重に折りたたむこと以

外は,附属書EEに規定する適切な熱放出の条件下で運転する。その折りたたみ部の端部は扇状に広がっ

ている。折りたたみ部の位置及び幅は最悪の結果が得られる位置及び幅とする。 

試験は,保温材シート付き又は保温材シートなしブランケットのいずれか悪い結果が得られる状態で行

う。 

附属書BBに規定する約0.2 d厚の保温材は,長さはブランケットの幅と同じで,幅は折りたたむ前の加

熱領域の長さの半分である。保温材シートをブランケットの短端に平行にし,折りたたみ部を完全に覆う

ように最も不利な位置にかける。 

試験4 

耐しわブランケット及び小型パッドを,附属書EEに規定する適切な熱放出の条件下で,柔軟部が最も

不利な2倍の厚みになるように折りたたんだ状態で運転する。その折りたたみ部を柔軟部分と平行させ,

その位置及び幅は,最悪の結果が得られるようにする。 

柔軟部上部の表面は保温材シートなしか,又は部分的保温材シートありのいずれか悪い結果のほうの状

態とする。この保温材シートの長さは折りたたみ部に平行した端部の長さと同じで,シートの幅はもう一

方の端部の長さの1/3の長さにする。 

保温材の厚みは附属書BBに示すように,約0.5 dである。柔軟部分を折りたたみ物と平行する方向では

完全に覆い,かつ,折りたたみ部を横切る方向では部分的に覆うように,保温材シートを最も不利な部分

にかける。 

注記 柔軟部分を折りたたみ,保温材シートで覆った状態の例を図201.107に示す。 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

 a 加温装置の装着部の幅 

b 加温装置の装着部の長さ 

図201.107−折りたたみの例 

201.13.1.2.101.3 流動体封入形マットレスからの流動体の減量 

流動体封入形マットレス及び加温部分を利用し,マットレス下での使用を意図した加温装置は,流動体

の漏れがあってもマットレスの接触表面温度が201.11.1.2.1.102.3に規定した単一故障状態下での許容温度

を超えないようにする手段を講じなければならない。また,最大の接触表面温度は,附属文書に記載しな

ければならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(試験) 

適合性は,マットレスから流動体を漏らして,接触表面温度を測定することによって確認する。 

201.13.1.2.101.4 流動体封入形ブランケットからの流動体の減量 

流動体封入形ブランケットからの流動体の漏れがあってもブランケットの接触表面温度が単一故障状

態下での許容温度を超えないようにする手段を講じなければならない。 

(試験) 

適合性は,ブランケットから流動体を漏らして,接触表面温度を測定することによって確認する。 

201.13.1.2.101.5 *液体循環システムの閉塞 

接触表面の任意位置での温度は,流動体循環システムを閉塞した場合でも,43 ℃を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,適切な熱放出の条件下で,最大の設定温度で安定状態に達した後,液体加熱器と加温装置間

との液体循環システムを10秒間閉塞する。次に,その閉塞を解除し,接触表面温度を液体投入口の直上

で測定することによって確認する。 

次に,同様の試験を2分の閉塞の場合について行う。 

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) 

次の変更を加えて,通則の箇条14を適用する。 

201.14.13 *ネットワーク・データ結合によるPEMSの他の機器への接続 

修正 

注記 附属書AAを参照。 

201.15 ME機器の構造 

次の変更を加えて,通則の箇条15を適用する。 

201.15.4 ME機器の部品及び組立一般 

201.15.4.1 コネクタの構造 

追加 

201.15.4.1.101 加温装置の異なった構成部品間の接続 

通則の8.6も参照。 

電源(商用)に接続することによって受容できないリスクが発生するおそれがある場合には,プラグ及

びソケット,並びに加温装置の他の構成部品と中間的に接続するために使われる電気コードとに付随する

接続器具は,IEC/TR 60083に適合するプラグ及びソケット,又はIEC 60320-1に適合する接続器及び電源

ソケットと互換性があってはならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び手動試験によって確認する。 

接続器として流体用ホースを用いる場合,制御ユニット,流動体封入形マットレス,又は温液体を供給

する他の加温装置の接続器からホースが意図せずに抜けるのを防止するための措置を講じなければなら

ない。 

(試験) 

適合性は,調査及び不利な方向に50 N(ニュートン)の力をかけることによって確認する。空気加熱加

温装置用ブランケットに接続されたホースは,少なくとも20 Nの力をかけなければならない。 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.15.4.2 温度及び過負荷の制御器 

201.15.4.2.1 適用 

追加 

201.15.4.2.1.101 *温度及び過負荷の制御器の追加要求事項 

患者に直接接する温度センサを加熱制御用に使用してもよい。しかし,このセンサを加温装置の最高温

度制御用に使用してはならない。その最高温度は,加温装置の中に適切に配置した1本又は複数のセンサ

だけで制御しなければならない(IEC 60601-1-10も参照)。 

加温装置は過度の接触表面温度に対する受容できないリスクを排除するため,独立した感熱遮断器を備

えなければならない。 

流動体封入形機器の接触表面温度は,次の表201.102に示す限度値を超えてはならない。この限度値は

乳児用器具には適用しない。 

表201.102−時間による温度限界値 

接触表面温度 

(℃) 

最大時間 

(s) 

43.5 

10000 

44.0 

6000 

44.5 

3300 

45.0 

1990 

45.5 

1000 

46.0 

650 

46.5 

350 

47.0 

225 

47.5 

110 

48.0 

80 

48.5 

60 

49.0 

38 

49.5 

28 

50.0 

22 

50.5 

17 

乳児用器具は,43 ℃を超えてはならない。 

空気加熱加温装置及び流動体循環装置を除き,感熱遮断器は接触表面温度が41 ℃を超えないように具

備しなければならない(201.11.1.2.1.101.3も参照)。 

空気加熱加温装置の感熱遮断器は,附属書GGで規定した単一故障状態となった場合に,10分以内に作

動させるか,又は接触表面温度が56 ℃を超えたときに,作動しなければならない。 

注記 独立した感熱遮断器は,非自己復帰形感熱遮断器,又は自己復帰形感熱遮断器のいずれかでな

ければならない。 

独立した感熱遮断器の機能は,制御用サーモスタット及びその関連システムのどのような変更又は故障

によっても影響を受けてはならない。 

(試験) 

空気加熱加温装置を除き,加温装置の適合性は,201.12.4.101に規定した条件及び次の試験による調査

によって確認する。 

感熱遮断器及び過電流開放器の試験は,通則の箇条13に規定している条件下で加温装置を運転するこ

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

とによって行う。 

非自己復帰形感熱遮断器の試験は10回行わなければならない。 

自己復帰形感熱遮断器及び自己復帰形過電流開放器の試験は,200回行わなければならない。 

追加 

201.15.4.101 加熱素子及び内部線の固定 

201.15.4.101.1 加熱素子及び内部線の安全性 

加熱素子及び内部線は,それぞれ指定された位置で固定されなければならない。 

注記 加熱素子の固定は,縫合方式,独立した固定器具,又は,例えば,溶接若しくは溶着による結

合方式によって行われる(高周波溶着,高周波接着など)。 

加熱素子又は内部線,又は両方が単一部材層によって保持される方式の場合,その材質は内部のしわを

避けるため,外装に強固に固定されなければならない。 

加熱素子の固定がつなぎ方式の場合,その加温装置は201.9.1.102に規定した要求事項を満たさなければ

ならない。 

内部線の相互間の,又は加熱素子との交差は可能な限り避けなければならない。 

このような交差が避けられない場合は,内部線の相対的動きをなくすため,固定部を補強する措置を講

じなければならない。 

内部線間の断熱材が正常な使用時に損傷しないように,予防措置をとらなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び201.15.4.101.2で規定する試験によって確認する。 

201.15.4.101.2 加熱素子を固定する方法 

加熱素子の固定が縫合方式である場合は,もし1個の縫合部分が分離しても隣の加熱素子間との接触が

避けられるように,加熱素子の隣接部分間には,少なくとも2個の独立した縫合部分があるようにしなけ

ればならない。 

加熱素子の固定が独立した固定器具方式の場合,それぞれの固定器具によって,20 mm以上の長さにわ

たって固定しなければならない。 

加熱素子に沿って連続している2個の固定器具間の距離は,100 mmを超えてはならない。 

固定器具自体は強固に固定しなければならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって確認する。 

独立した固定器具によって固定される方式の加熱素子の場合,不利な箇所で,かつ,隣接する加熱素子

方向の不利な方向へ,連続した2個の固定器具間に2 N(ニュートン)の力をかける。その力をかけたと

き,2個の隣接する加熱素子間の距離は,力をかけないときの距離の50 %以下であってはならない。その

力は通則の図6に示した標準テストフィンガを使ってかける。 

独立した固定器具自体は,固定面と垂直との方向に,30 N(ニュートン)の引張り力を1分間かける。

試験の間,その固定器具が緩んではならない。 

201.15.4.102 耐しわブランケット 

耐しわブランケットは,柔軟部分にしわが発生しないように製作されなければならない。 

g=F/Xの式で計算される,しわ抵抗“g”(図201.108を参照)は2.5を超えてはならない。 

(試験) 

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30 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

適合性は次の試験によって確認する。 

a) ブランケットの一部分だけに強化帯があり,それが代表的なものでない箇所にあるときはそれを除去

する。 

b) ブランケットを定格の投入熱量及び適切な熱放出の条件下で3時間運転し,その後保温材を取り除き,

電源につないだまま水平台上に平たく置く。柔軟部分の対角線が表面の端に垂直になるように置く。 

c) 1 m×1 m×20 mm厚の木板をブランケットの上に置き,木板の端を水平台端にそろえる。 

d) 柔軟部分及び木板を一緒に滑らせ,板の端が水平台より300 mmはみ出るようにする。 

e) 柔軟部分のはみ出し部分のたわみ“X”(m)を測定する(図201.108を参照)。 

f) 

柔軟部分のはみ出し部を木板の下面まで持ち上げるのに必要な力“F”[N(ニュートン)]を測定する。 

g) この測定を電源ソケット部又は電源コード取付け部以外の他の部分についても繰り返す。 

h) しわ抵抗“g”をそれぞれの部分に対して算出する。 

 X 柔軟部分のはみ出し部分のたわみを示し,単位はメートル(m) 

F はみ出し部を木板の下面までもち上げるのに必要な力。単位はニュートン(N) 

① 木板 
② 水平台 
③ 電気ブランケット 
 

図201.108−耐しわ試験用ブランケットの配置 

201.15.4.103 アンダーブランケット 

耐しわブランケット,空気加熱加温装置用ブランケット,流動体循環ブランケット以外のアンダーブラ

ンケットには,しわが発生しない手段を講じなければならない。 

31 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

この目的のために講じる手段は,恒久的にどの方向に対してもしわが寄らないものであり,かつ,正常

な使用時に,ブランケットを損傷しない形のものでなければならない。 

テープ又は類似の手段を採用する場合には,マットレスの最大長にわたって容易にかつ効果的にブラン

ケットを保持するように,それらを適切に配置した適切な長さのものでなければならない。ピンを使用し

てはならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

201.16 MEシステム 

通則の箇条16を適用する。 

201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 

通則の箇条17を適用する。 

202 

電磁両立性−要求事項及び試験 

次の変更を加えて,IEC 60601-1-2:2007を適用する。 

202.6 

電磁両立性 

202.6.2 

*イミュニティ 

202.6.2.3 

放射RF電磁界 

置換え 

ME機器及びMEシステムの放射RF電磁界 

− IEC 60601-1-2:2007による周波数帯域の3 V/mのレベルで,製造業者によって規定された機能を実行

し続けなければならない。 

− IEC 60601-1-2:2007による周波数帯域の10 V/mのレベルで,製造業者によって規定された機能を実行

し続けるか,又は,危険状態を生じることなく停止し続けなければならない。 

注記 加温装置は,生命維持ME機器又は生命維持MEシステムではない。 

208 

医用機器−第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項−副通則:医用電気機器及び医

用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針 

次の変更を加えて,IEC 60601-1-8:2006を適用する。 

208.6.8.4 

アラーム信号の不活性化終了 

追加 

208.6.8.4.101 

アラーム信号の不活性化終了の追加要求事項 

この規格によって要求されるアラーム状態のアラーム音中断は,操作者の操作なしでは,10分を超えて

はならない。 

注記 操作者が直接操作することによって,意図的にアラーム音中断を延長することができる。 

(試験) 

適合性は,機能試験によって確認する。 

background image

32 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

210 

*生理的閉ループ制御器の開発に関する要求事項 

次の変更を加えて,IEC 60601-1-10:2007を適用する。 

修正 

患者から測定される帰還変数を使用して,患者の体温の生理的変数をコントロールすることによって生

理的閉ループ制御器として動作する加温装置は,IEC 60601-1-10:2007を適用する。 

注記 コマンド変数は,例えば,人体内部,皮膚,直腸,食道温度などの患者体温となる。 

附属書 

次の変更を加えて,通則の附属書を適用する。 

附属書D 
(参考) 

表示における図記号 

次の変更を加えて,通則の附属書Dを適用する。 

表D.2−安全標識 

追加 

11 

フリーホーシング禁止 

33 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書AA 

(参考) 

個別の細分箇条に対する指針及び根拠 

この附属書は,この規格の特定の箇条についての論理的根拠となり,箇条及び細分箇条は,この規格の

本文中の箇条及び細分箇条と一致している。 

これらの要求事項が必要となる理由に関しての知識は,規格の適切な適用を容易にするだけでなく,将

来,臨床診療の変化及び技術発展によって必要となる,いかなる改正にも役立つと考えられる。しかしな

がら,この附属書は,この規格の要求事項ではない。 

注記 次の箇条又は細分箇条番号に付した“†”印(ダガーマーク)は,対応する要求事項に対する

根拠であることを示し,かつ,要求事項の文章でないことを容易に識別できるようにしたもの

である。 

201.1.1† 適用範囲 

病院の病棟は,成人用及び乳児用共通である。介護施設での使用は,一般的に熱的暴走の被害を受けに

くい患者用に限られる。 

手術室及び集中治療室,ヘルスケア施設の別区画で患者の保温を目的とした使用において,患者が対応

できない過剰温度に陥る場合がある。このような加温装置の特徴に注意が払われる必要があるので,この

規格で規定された特別なME機器としての適合が必要となる。 

近年の医学文献に外科手術中の患者の体温低下に関連した合併症及び病的状態を記載した多数の報告が

なされた結果,これらの装置の使用は増加している[1]。これらの装置は,麻酔効果の補助,患者運搬シス

テム,老人ホーム及びヘルスケア施設で,患者が体温調整できない疾病への対応用途で使用されている。 

空気加熱加温装置は,米国だけで年間少なくとも700万回使用されていると予想される。これらの装置

はとても安全であるという歴史があり増加している。低体温症を防止する又は治療するという目的用途で

は,それらが相対的に簡便に使用できるのと同様に,基本性能を伴なった規格に適合している必要がある

ということを示している。 

予加温ブランケットは意図的か,又は偶発的のいずれかで,病院職員がしばしば患者をそのベットの上

に移動した後でも,予加温ブランケットを使用し続けることがある。そのため,危害の発生確率を減少さ

せるために,この規格から除外していない。危害が発生する前に,完全に予加温ブランケットの使用を取

りやめる方法がないという理由から,受容できないリスクを排除するために,予加温ブランケットは,こ

の規格の安全要求事項の適合が望まれる。 

共同作業委員会は,指定された装置については高熱を妨げる又は低体温療法を行う目的で,冷却を提供

する用途を認めたが,低温処置に関連した重要な危機状態は確認できなかった。したがって,この規格は,

加温に関しての規格となる。 

加温装置のうち流動体封入形加温装置は,加温及び冷却機能を併せもち,我が国では10年以上の使用

実績がある。過去,流動体封入形加温装置の冷却機能に関して,健康被害などの報告はないことから,こ

の規格では“冷却だけを目的とする装置”を適用除外機器とした。この個別規格の要求事項で流動体封入

形加温装置の冷却機能に関しての安全性も確保できると判断した。 

201.4.3.101† 表201.101−基本性能の追加要求事項 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

作業部会の専門委員は,これらの要求事項が加温装置が適合することが必要な基本要求であることを決

定した。 

加温装置の用途は,患者を加温し,温度を安全範囲内に維持することである。設定温度は,規格によっ

て必要とされる範囲内で維持されることが要求され,基本性能の表に要求事項として提示された。温度の

値が,要求事項で提示された範囲を超える場合は,アラーム状態を発生させなければならない。 

基本要求事項を決定する議論において,患者及び加温治療処理の時間関係が評価されたことが,注目さ

れる。これらの装置については,人工呼吸器又は埋込型装置とは対称的に,ほとんどの故障モードにおい

て,実測できる応答時間をもっている。したがって,臨床医に適切な緩和操作が可能となる適切なアラー

ム状態が伴うのであれば,加熱性能を定義する要求事項と組み合わせることが適切であり,これらの装置

の重要な要求事項となると考えた。 

201.7.2.1.101† ME機器及び交換可能部分の表示に対する最小限の追加要求事項 

熱傷につながる事項であるので,ホースノズルをブランケットに接続する必要があることを操作者に知

らせる表示が追加された[14], [15], [17]。フリーホーシングとして一般に知られている事象は,熱傷に陥る

可能性があり危険状態である。フリーホーシングは,アメリカ食品医薬品局(FDA)の有害影響・副作用

報告(MDR)で確認されている主要な危険状態であり,特に危険な状況としてECRI問題通知制度で認識

されている。 

警告ラベルは,2002年〜2006年までに報告された空気加熱加温装置のFDA製造所及び装置使用経験者

(MAUDE)のレポートの,有害事例の件数の減少によって実証された等価安全性を提供することが確認

された[201.7.9.2.2.101 k) の根拠,警告及び安全上の注意の追加を参照。]。 

共同作業部会は試験サイクルにおいて,患者を48 ℃の環境にさら(曝)す可能性があるという理由か

ら,前回推奨したコントローラー安全装置試験を削除した[2], [3]。 

201.7.2.1.101.3† 温度センサ 

温度センサには使用目的に応じて,個別に印を付けなければならない。何個かのセンサは,加熱器の電

源制御用に使用し,一方それ以外は,温度表示用としてだけ使用する。制御器から分離できる温度センサ

は,加温システムの温度調整に使用し,その他は温度表示だけを提供する。例えば,患者の体温が上昇し,

加熱を減らす必要がある場合に,そのようなセンサ入替えは,危険状態に陥る可能性がある。 

201.7.9.2.2.101 k)† 警告及び安全上の注意の追加 

空気加熱加温装置を使用する場合の,フリーホーシング事象に対する懸念に対処するための,警告ラベ

ル実施の根拠となる。 

フリーホーシングとは,空気加熱加温装置をブランケットなしのホースで使用する方法である。加温装

置のホースは,外科手術用無菌布,又は綿のブランケットの下に置かれ,ホースからの空気はブランケッ

トによって分散されず,直接患者の皮膚に当てられる。 

これは,装置の意図的な誤使用である。この状態が長時間続き,また,ホースが患者の皮膚の近くに置

かれた場合は,ひどい熱傷に至る可能性がある。このような多くの誤使用習慣は,リスクの潜在的な危険

性を高めているが,フリーホーシング事故によって,重症に至ることがほとんどないことに注目すべきで

ある。 

重症に至るには,多くの要因が同時に発生した場合である。 

− 使用者がフリーホーシングによる誤使用を選択する。 

− 加温装置の温度は“高”に設定される。 

− ホースの終端は患者の皮膚組織に接近し,垂直に設置される。 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− フリーホーシングへの接触が長時間となる。 

過去10年以上の製品使用で,全ての製造業者からのFDA有害事象データベースに基づいた,患者の熱

傷事故の報告総数は9件であった。同時期の使用数は,8 000万以上であり,したがって,事故発生率は約

1 000万分の1となる。低い事故発生率にもかかわらず,委員会はフリーホーシングの問題は,何らかの

方法で対処すべきと判断した。 

リスクを軽減する推奨された方法から,実施すべき適切な処置を決定すべきである。次に実行可能な対

応方法を示す。 

a) 設計による固有の安全性 設計によって完全に,このリスクをなくす唯一の方法は,患者を温めるた

めに使用する空気の温度を低下させることである。しかし,対流加温の熱移動特性によって,全ての

誤使用場面において安全となる空気温度まで下げると,治療の条件下で患者を温めることができなく

なる。これは現実的な方法ではない。 

b) 装置自体の保護対策 インターロックタイプの技術が委員会によって考案された。しかし,これは多

くの理由によって採用されなかった。 

− フリーホーシングは意図的な誤使用である。臨床医が装置の誤使用を積極的に行えば,インターロ

ックシステムを解除することは可能であると考えられる。 

− 製造業者によって集められた情報に基づき,フリーホーシングの大部分は,患者の保険医療費を減

らすために患者を危険にさら(曝)すという目的ではなく,潜在的なリスクの存在を知らないこと

によって,行われていると見られた。 

− インターロック形システムを追加することは,発生確率に基づいた正当性はない。リスク及び効用

を分析した担当者は,この産業の継続的な開発,及びユーザに対する必要な教育の不足に対する更

なる懸念をもって,そのような変更要求が最良の方法でないことを明らかにした。 

c) 安全情報 上述の分析に基づいて,患者に近いホースの端部及び加温装置自体の警告ラベルの要求事

項によって,フリーホーシングの危険性を知らせることが,フリーホーシングによる事故を避けるた

めの最良の方法であると結論付けた。操作者を教育することに加え,この方法によって,現在存在す

る全ての装置を新しいラベル及び情報によって更新する。 

リスクコントロール方法の実施 

ASTM F2196-02の要求事項は,新しく開発した装置だけに適用であったにもかかわらず,全製造業者は,

自ら警告ラベル及び情報を,現在市場に出荷された製品に追加した。ラベル貼付に加え,ある製造業者は,

医療施設に対し,非常に成果のあるフリーホーシングの教育的啓もう(蒙)活動を展開した。米国におい

て,食品医薬品局(FDA)は,この製造業者が企画した一つの安全性向上ビデオによる教育的活動に参加

した。更にECRIは,教育及び適正使用の必要性が問題回避の鍵であると確信し,フリーホーシングに関

する報告書を公表した。 

フリーホーシングに関連した事故発生率は,常に非常に低くなった。重要なことは,ASTM F2196“NO 

FREE HOSING”シンボルを表示したそれらの装置のための啓もう(蒙)活動,及びASTM F2196-02で要

求されたラベル貼付が,過去5年間のフリーホーシングに関連した問題の事故報告件数(FDAʼs MAUDE 

system reports及びreports from the MANUFACTURERs of FORCED AIR DEVICESに基づく)の減少に寄与

したということである。 

情報要求の実施より前の5年間の事故発生率は,約400万使用に対し1件であり,実施してから5年間

の事故発生率は約2 600万使用に対し1件となった。さらに,直近5年間に起こった事故に,警告ラベル

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

の実施前に製造された加温装置が含まれていることが確認された。すなわち,ASTM警告ラベルの実施以

降,製造された加温装置のフリーホーシングによる熱症事故は起きていない。 

201.7.9.2.9.103 d)† ブランケットの取扱説明書の追加要求事項 

制御器/ブランケットの組合せ:指定された制御器及びブランケットの使用は,安全であり許可された

使用方法である。しかし,共同作業部会は,共に安全に機能することが示された特定のモデルへの異なる

制御器及びブランケット(改訂ラベル,製品のバージョンなどが異なる)を組み合わせて使用することを

制限することを決めた。同じモデル番号の範囲でさえ,安全ではない変化が起こり得ることの証拠が示さ

れた。詳細情報は,操作者に対し,どの組合せで試験を行い,安全であることを確認したかを明確に知ら

せる必要がある。 

201.7.9.2.9.103 e)† ブランケットの取扱説明書の追加要求事項 

共同作業部会によって,動脈末しょう(梢)部(四肢に向かう動脈部)の血流クランプ又は虚血性患者

に使用することに対する警告は,熱傷事故につながるという理由で追加された。これらの警告及び指示は

装置が安全に使用することができない状態を操作者に知らせるのに必要である。 

201.8.1† 電撃に対する保護の基本規則 

この要求事項は,使用上の安全が,循環液として適した非導電性液,又は絶縁油の使用に依存すること

を除外している。これは,製造業者が,使用される非油又は非伝導性油が汚染されていないこと,水又は

他の伝導性液に入れ替えられていないことを保証する手段がないためであり,除外が必要と考えられた。 

201.8.5.1.2.101† 患者保護手段(MOPP)の追加要求事項 

加温装置が電源用の絶縁変圧器を通して供給されることが必要という要求事項は,安全上の理由から二

次供給は低電圧でなければならないということとは異なる。 

このような変圧器を要求する理由を,次に示す。 

− 一般規格に従い,小型パッド,又はブランケットを二重絶縁又は強化絶縁にすることはできるが,小

型パッド又はブランケットの内部絶縁は,損傷に弱く,二重の患者保護の提供を任せることができな

いため。 

− ベットフレームに挟まったり,損傷を受けたときに危険を少なくするため。 

− 加温装置が鋭利なものでせん孔されたときに,危険を少なくするため。 

この規格では,循環液体の電気的インピーダンスは電気的絶縁とみなさない。 

201.8.11.1.101† 電源(商用)からの切離し 

電源(商用)からの切離しスイッチは,警告システムが作動しないようにするために必要である。それ

は電源プラグだけを使用して切り離すME機器では,電源(商用)の切断時又は立ち上げ時に,電源投入

失敗又は低温度警告の偽陽性アラーム状態を示すからである(通則の8.11.1を参照)。 

201.9.1.102† つなぎ部 

流動体循環ブランケットは,適度な圧力下で液体を循環させることによって動作する。このブランケッ

トは液体の流れ及び熱伝達を最適化するように設計されている。多様な設計は,小型パッド全体のシール

構造の大幅な変化をもたらし,そのシール構造は,使用に適した小型パッドをもたらす。 

一片の切断によるシール構造の小さな領域の分離は,小型パッドの合わせ強度をなくす。例えば,1 mm

×1 mmのシールを試験すると不合格となるが,同じ1 mm×1 mmのシールでも他の1 mm×1 mmのシー

ルと他のシール構造とをつないだときには強度があり,完全に機能する安全で有効な循環液ブランケット

となる。したがって,この種の装置のいかなる試験も,ちょうど分離された領域ではなく,全てのシール

エレメントの結合強度を評価しなければならない。 

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

接合構造を使用した流動体循環ブランケットは,正常な使用で経験する取扱いにおいて,接合部の分離

がないような十分な強度,及び/又は耐えられる完全シール性能をもつことが必要である。 

201.9.8.3.1† 一般 

乳児は,柵の開口部からは(這)い出し,床に転落する可能性がある。側面の柵が崩れ,ベッドから転

がり出てしまう可能性がある。十分に考慮されていない安全柵は,乳児を守ることはできない。 

201.11.1.2.1.102.1† 正常状態での最大接触表面温度 

表面温度と熱傷との関係を示す研究が公開された。その中で,Moritz,Henriques [4], [6],Stoll及び

Greene [5]の研究が最も重要である。しかし,これらの研究は放射エネルギー伝達,又は水のような伝熱媒

体を使用する装置だけに関するもので,空気加熱加温装置を使用した,加熱に伴う熱傷に関連する発表は

なかった。 

使用が10年以上の長期にわたる実機での温度及びその安全性の記録は,温度限界を確定するための正当

な基準を与える。この規格作成作業の一部として,6か所の製造業者が様々な操作下,及び試験条件下で

のブランケット温度を公開した。この試験手順及び安全な温度範囲は,これらのデータに基づくものであ

る。 

空気加熱加温装置のための,共同作業部会は,熱伝達率の境界値を決定するために,熱流試験方法を考

案したが,後に否定された。提案メンバーは,有力な単一の1点試験方法を考案できず,熱流方式におけ

る変化は,センサ位置の多少の調整によって記録された。複数の熱流センサ及び安定したヒートシンク装

置は,繰り返し可能な試験結果をもたらすことが要求される。したがって,共同作業部会は,熱流試験方

法がこの規格にとって現実的ではないと判断した。その結果,附属書FFで示した位置での,修正された

接触表面温度試験方法が代替方法となった。 

共同作業部会は,10年間以上の成功した商用使用によって示されるように,空気加熱加温技術が安全で

あることを再確認した。システムが正しく使用されたとき,この技術に関連した新しい熱傷事故は,過去

5年報告されていない。共同作業部会は,ブランケットのない制御器の使用であるフリーホーシングが熱

傷に至る,唯一知り得る危険状態であることを共有した。したがって,共同作業部会は,最大温度安全性

試験方法,平均温度安全性試験方法及び単一故障安全性試験方法の採用を再確認し,現在製造された空気

加熱加温装置によって提供される安全性制限仕様を取り込むことに同意した[4],[5]。 

201.11.1.2.1.102.3† 単一故障状態の最大接触表面温度 

空気加熱加温装置の単一故障状態時における,56 ℃で10分間の許容値は,技術的及び使用実績に対し

てのリスク評価が基礎となっている。 

人間の皮膚が,熱破壊を起こす温度まで引き上げられると熱傷となる。しきい(閾)値である43 ℃は,

より低い温度では熱傷に至らないことを示す。通則の箇条11では,41 ℃以下(43 ℃未満に1 ℃の安全

域)となっている。臨床研究は,熱傷はしきい(閾)値に到達した場合に,温度だけではなく,さら(曝)

されている時間が依存していることを明らかにした[4], [5], [6], [7]。 

人の組織の温度上昇は,熱を組織へ移す熱源の能力に依存する。接触している固体物質(例えば,通則

の表23及び表24)は,熱伝導によって熱を伝達し,素早く組織温度を上昇させる。通則の表は,それら

の材料が異なる熱容量となるために,多様な材料用の異なる温度を設定している。表24では,装着部の

温度が10分間,高温の48 ℃になることを許している。空気加熱加温装置の場合は,空気が表23及び表

24に示す固形物質よりも,相当低いエントロピーであることは強調すべきである。その結果,温められた

空気(対流加温)は,表23及び表24(伝達加温)の材料より,はるかに低い率で組織温度を上昇させる。 

更なる根拠は,56 ℃に近い又は超えた温度エリアで,多くの人が生活し,働いているという事実である

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T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(砂漠地域,消防士,料理人,その他)。実際,IEC 60335-2-53:2007(家庭用及び類似用途の電気機器−安

全性−第2-53部:サウナ加熱機器及び赤外線キャビンの特定要求事項)[19]では,90 ℃の気温を許してい

る。 

10分の限界値は,加熱空気が組織を加温する能力と,装置の製品の使用実績とを基に設定された。広範

囲での20年以上にわたる使用,及び特別な安全実績を伴った既存の空気加熱加温装置の温度は,合理的

な限界値の確立を導いた。 

この規格の開発の一環として,6か所の製造業者が,多様な運用及び試験条件下でのブランケット温度

を公表した。指定した試験仕様及び安全温度範囲は,これらのデータに基づいている。これらの空気と繊

維とを組み合わせた低熱伝達能力の実測値は,10分間のより高い温度での暴露が受容できることを示して

いる。 

通則の11.1.2.1では,患者に熱を供給することを目的とする装着部の特定の温度限界を規定していない。

これは,おそらく,より高い温度を供給する加温手段の多様な方法に対応する必要があるためである。こ

の箇条は,決定されて文書化された臨床効果によって示される,規定された温度限界を超えることを許し

ている。 

上記情報は,臨床効果の根拠を提供し,56 ℃で10分間以内の温度が受容可能なリスクであることを実

証する。 

201.11.2† 火事の防止 

委員会はこの規格文書の評価中に乳児用マットレスの可燃性要求事項の追加を検討するよう要求された。

委員会では,このタイプの追加を支持する根拠を導き出すことができなかったため,この簡潔な根拠が追

加された。 

マットレス又は小型パッドは,通常,二つの異なった機能を提供する二つの材料から構成される。内部

充塡材は,乳児を支える又は大事に包む機能をもっている。一方,表面材料は,内部材料からの障壁とし

て作用する。充塡材の主要な必要条件は,患者の長期的滞在のための快適な表面を提供することである。

単一故障状態下で患者と接触する表面材料の主要な要求事項は,患者に受容できないリスクを与えないこ

とである。ほとんどの臨床応用では,表面は,追加された特別な難燃性素材ではなく,新生児の皮膚を覆

う小型パッドの低い擦り傷特性を更に減らすための機能がある天然繊維系材料(綿,又は患者の関係者に

よって提供された材料)で構成されたカバーで覆われている。 

たとえ天蓋に覆われたとしても,天蓋内部に点火源がなく,高酸素濃度雰囲気のための通則の6.5の要

求事項は満たされるので,マットレス領域の発火という危険状態は制限される。 

保育器内部の発火に関する事故は,長年,報告されていない。また,加温マットレスに対しても,難燃

性添加材で処理された材料によって発生する煙霧の毒性に対するさらなる懸念が議論された。 

201.11.6.5.102† 液体の浸入 

屋外使用の加温装置及び緊急時制御装置については,この規格(201.1.1参照)では取り扱わない。しか

し,そのような加温装置は,少なくともIPX4の防水に適合したマットレスにすべきであり,かつ,その

ように掲示するのが望ましい。 

201.11.8.101† 電源の中断/電源(商用)のアラーム状態 

この規格の201.11.8.101で要求されるアラーム状態は,加温装置が既に患者に熱を供給していないこと

を操作者に知らせることである。 

低熱伝達加温装置又は空気加熱加温装置は,電源供給の失敗を示す低優先度機器アラーム状態を含むア

ラームシステムを装備している。低熱伝達加温装置及び空気加熱加温装置の電源供給の損失によって,治

39 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

療ができない状況は,患者にとって無視できない。したがって,低優先度機器アラーム状態は,賢明であ

り正当化される。 

201.11.8.102† 電源供給/電源(商用)復帰後の設定値 

この箇条は,危険状態に陥らないための,電源再供給仕様を提供することを目的としている。 

委員会は,10分以上は既に電源プラグが抜かれたことを示し,装置は既に必要ではなくなり,設定も保

持する必要がないと考え,この10分という値を選定した。10分以下の間隔での電源再投入が危険状態に

陥らず,また,誰かが偶然又は意図的に装置の電源プラグを抜いて,再び挿した状況を補えるものと考え

た。 

201.12.1.101.2 c)† 制御設定及び表示器 

共同作業部会は,適切な出力測定に関しての制御設定規格は重要であると考えた。高,中及び低の表示

は,加温装置からの出力を特徴付けるのには,十分である。しかし,共同作業部会のメンバーは,単一の

試験方法で同意できず,また,いかなる試験方法も制御できない測定誤差を生じる。そのため,共同作業

部会は,それぞれの製造業者が責任部門に試験方法を提供することで,これらが許容できるということで

合意した。 

いかなる温度も責任部門によって,製造業者によって提供された取扱説明書を使用して,確認されなけ

ればならない。 

201.12.1.101.3† 乳児の体重測定 

小児科でME機器として使用される体重計は,一般商業用又は家庭用のものと著しく異なる独自の要求

事項がある。絶対的な精度は重要であるが,金融業界で使用される軽量精度(1/1 000)は要求されない。

臨床応用で,より重要なのは,乳児の増加,又は減少する体重の傾向を情報提供することである。測定か

ら完全に取り除くことができない電線,管材,及び患者看護装置によって,絶対精度を測定することは非

常に難しい。 

乳児の取扱いにおいて,操作者の両手を必要とする体重測定が難しい工程であるので,操作者が処置を

終えるまで,重量表示が保持されていることが必要である。電子記憶装置がオプションである場合,体重

測定値は,操作者がそれを記録するか又は保存するまで,表示しなければならない。 

乳児は長い期間,制御された加温環境におかれる必要がある。いずれにしても,乳児を移動することは,

乳児の健康に有害となる。乳児は,しばしば2週間以上,保育器,又は新生児用保育器の制御された環境

におかれる。この間,操作者が体重測定精度を確認することが必要である。加えて,計測器を外す又は乳

児を移動させたときに,操作者が精度調整を行えることが必要である。 

201.12.3.102† 接触表面温度の変動アラーム状態 

患者,特に乳児の中心温度は,高熱伝達加温装置の表面温度に直接左右される。すなわち,1 ℃以上の

接触表面温度の低下は,ほぼ同じ患者体温の低下を引き起こす。患者の熱量制御システムは,末しょう(梢)

部から中心部へ血流が移動することによって,この影響に対抗するように反応する。その結果,腕及び脚

の温度は低下し,患者は低体温状態になる。 

反対に接触表面温度が1 ℃以上上昇すると,自熱に比較し高体温状態になる。患者は,新陳代謝及び心

拍数の増加などを伴う発汗作用によって,この影響に対抗するように反応する。この変化が患者の臨床状

態の結果なのか,加温装置のせいなのかを医療従事者が判別することは難しい。 

これらどちらの状態も患者にとって過度のストレスとなる。そのため,このような加温装置には,もし,

接触表面温度が±1 ℃以上変動した場合,それを表示するように規定したアラーム状態の設置が必要であ

る。 

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臨床調査の結果,36 ℃〜38 ℃の直腸の温度が低体温状態と高体温状態との許容範囲を示している[7]。

すなわち,仮に37 ℃が通常の直腸温度として許容されたとき,直腸温度が±1 ℃以上変動するときには,

アラーム状態が必要となることになる。同様の理由で,患者の中心温度は,高熱伝達加温装置の接触表面

温度に直結しているので,そのようなアラーム状態が,どの時点で設定された温度から±1 ℃以上変動し

たものかを示す必要がある。 

201.12.4.101† 接触表面内の温度変動 

加温装置の接触表面内の温度変動精度は,市場選択仕様であり,最小性能要求事項ではない。流動体循

環装置及び空気加熱加温装置の市場を区別する鍵となる主要な市場特性であり,それによって両者の技術

が共存し,異なる顧客の要求を満たすことを容認している。空気加熱加温装置内の温度変動は,それより

魅力的な,他の特徴を評価している臨床医に容認された性能仕様である。これは,空気加熱加温装置の軽

さ,素早い起動時間,使用及び清掃のセットアップの容易さ,使い捨て運用及び低コストが含まれる。 

必要ならば,操作者は空気加熱加温装置の温度変動を次の要領で,減らすことができる。 

a) 空気加熱加温装置ブランケットの上面を断熱するオーバーブランケットを使用する。 

b) より適切な温度の使用。最高温度での使用は,より大きな損失をつくる。 

c) より小さなドレープを使用,小さな小児用ドレープは,最も温度変動が少ない。 

d) 患者の保温に見合った適切なドレープを使用する。 

これらの操作者による軽減措置は,過去20年の間,市場において有効であることが分かっている。 

201.12.4.106† 構成部品の取付け間違いの回避 

製造業者が規定する流動体封入形マットレス以外の,加温した小型パッドを使用したのが原因で熱傷に

なった事故が何件かある。不適切な使用の可能性をなくすため,加温装置は,全ての構成部品が適切に取

り付けられていない場合には,その加熱体が作動できないように設計しなければならない。 

空気加熱加温装置を除き,加温装置を使用するためのラベル又は取扱説明書への記述では,十分とみな

さない。病院での医用電気機器の使用経験から,このような加温装置の設計は,その設計によって本質的

に安全でなければならないということである。 

201.12.4.107† 不注意による設定の変更 

患者の中心温度は,高熱伝達加温装置の接触表面温度に直接左右されることを考えれば,35 ℃以下の

温度設定では患者の低体温状態の原因となり,さらに,38 ℃以上の温度設定では高体温状態の原因とな

る。そのため,これらの温度範囲への意図しない設定値の変更は,設計,又は保護装置によって防止しな

ければならない。 

201.13.1.2.101.1† 装着部内部の電気部品の故障 

患者に使用する又は近接する装着部内の電気部品の追加試験は,共同作業部会によって必要と判断され

た。 

201.13.1.2.101.2† 過剰温度 

これらの要求事項は,加温装置が折り曲げられたときに想定される危険状態を評価するために追加され

た。 

201.13.1.2.101.5† 液体循環システムの閉塞 

過剰温度は,流動体循環システムにおいて,流量が一時的に塞がれ,次いで元に戻ったときに現れる。2

回の閉塞法が採用される。最初の10秒間の閉塞は,加温器に還流する液体による冷却効果がなくなること

に起因する温度の上昇を想定したものである。2分間の閉塞のほうは,液循環がなくなり,かつ,加熱素

子が液体の温度を著しく上げる時間が十分にあるときに,加熱器の温度制御システムが,液体の上限温度

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以上に温度が上がるのを防止できるかどうかを評価するものである。 

この規格で考慮される流動体循環システムは,液体が遠隔制御によって温められ,さらに,ブランケッ

トを通って循環する。ブランケットに入る液体はブランケットの中のいかなる点よりも温かい。最大ブラ

ンケット表面接触温度が,液内入力部近傍になると結論付けることは合理的である。したがって,温度セ

ンサは液体入力部,又はその近傍に配置すべきである。 

通則の箇条11(過度の温度及び他のハザードに関する保護),11.1(ME機器の過度の温度)及び表22

も参照する。 

201.14.13† ネットワーク・データ結合によるPEMSの他の機器への接続 

加温装置は,臨床情報システムへの接続を支援するためにデータインターフェースを備えるのがよい。 

例1 動作モードの取得 

例2 設定の取得(例えば,オン又はオフ,温度制御値又は範囲) 

例3 アラーム状態情報の取得(アラーム状態,優先度) 

例4 アラーム信号の不活性化状態(例えば,アラーム音中断) 

加温装置は,遠隔ヒューマンインターフェースの接続を支援するための,データインターフェースを備

えるのがよい。 

例5 コマンド及び制御の支援 

例6 システム状態の支援 

例7 割り当てられた,アラームシステムの支援 

201.15.4.2.1.101† 温度及び過負荷の制御器の追加要求事項 

臨床研究では,熱傷が表面温度の要因だけでなく,熱にさら(曝)されている時間に依存していること

が示されている[5], [6]。表で示された最大許容熱暴露時間は,これらの研究が基となっている。43 ℃の下

限温度は,非常に敏感な皮膚である乳児のために必要であると考えた。 

手術台上で使用された加温装置による熱傷の事故が何例か報告されている[6]。 

Greenhalgh氏らによって行われた研究で,パルスオキシメーターのプローブは,広範囲の皮膚で,43 ℃

の温度まで,少なくとも8時間は安全であることが示された。 

重大な皮膚損傷事故が,表面温度42 ℃の加温装置の1時間以上の使用で起こった。虚血エリアが骨上

の突起物の上にかかる最大圧力のところで,皮膚の全深さにわたる壊死に発展した。 

そのような皮膚部分を通して体内に入る熱は少なくなり,皮膚の温度を上げることになる。その損傷が

実際,熱傷なのか,圧力壊死なのか,又はその両方なのか,多くの場合明確ではない。凸凹な硬い表面は

圧力壊死にかかりやすく,その結果入院が長引き,かつ,患者の不快度を増大させる損傷となる。これら

の損傷部は全身へのバクテリア侵入箇所になり,患者にとって特別な危害が発生する箇所となる。たん

(蛋)白質は43 ℃で変質することに注意しなければならない。 

しかしながら,圧力が高まっている所に熱が作用したときに,損傷を防止できる温度の上限を決めるの

は不可能である。それゆえ,正常状態に対し規定された最高表面温度41 ℃,単一故障状態で規定された

最高表面温度42 ℃以下の温度であっても,加温装置の使用には細心の注意が必要である。 

共同作業部会は,空気加熱加温装置の感熱遮断器の安全性を評価するボランティアによる試験の実施を

考えたが,取りやめた。ボランティアによる試験があまりにも多様で,臨床における感熱遮断器の設計の

安全性を評価するのには,有効でないと判断した。 

202.6.2† イミュニティ 

専門部会は,加温装置を電磁両立性(EMC)の副通則で定義された生命維持ME機器又は生命維持ME

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システムとは考えなかった。 

210† 生理的閉ループ制御器の開発に関する要求事項 

専門部会は,副通則IEC 60601-1-10の用語がこの規格を適用する製品のために定義されるべきであるこ

とを協議し決定した。これらは次による。 

− 制御器出力変数は,ヒーター電力と定義する。 

− 操作変数は,加温装置温度と定義する。 

− 生理的変数は,患者温度と定義する。 

− 帰還変数は,患者温度センサ出力と定義する。 

− フォールバックモードの一つは,ヒーター電力を遮断することとする。 

これらの定義は情報のためだけであり,異なる技術を用いた加温装置では,定義が異なる場合がある。 

附属書CC† 患者の方向への熱伝達の判断 

通常,手術室の環境温度は20 ℃〜22 ℃に保たれている。“例外”は手術台上で使用される加温装置の

ためにつくられた。すなわち,より多くの熱量が必要となる。 

最大表面温度が正常状態及び単一故障状態で制限しているとしても,重大な危害を患者に与えることは

避ける必要がある。 

附属書DD† 患者の方からの熱伝達の判断 

附属書CCに例示の条件下で最新の機器に対して測定した結果は,次に示すとおりであった。 

− 断熱された低熱伝達マットレスについては,1 ℃以下の温度の上昇であった。 

− ゲル式小児用マットレスを使用した高熱伝達マットレスについては,約2 ℃の温度上昇であった。 

− これは115 W/m2の熱伝達量に相当する。 

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附属書BB 

(規定) 

保温材の確定 

BB.1 

保温材 

保温材は,次に示す組成でなければならない。 

− 開気孔ポリウレタン又はポリスチレン 

− 孔数 

:18+2個/cm 

− 密度 

:30 kg/m3+10 % 

− 硬さ 

:120 N〜170 N(圧縮率40 %)(ISO 2439の測定条件による。) 

使用される保温材シートの厚みを決めるため,1 m×1 mの大きさで,熱源が均等に分散され,かつ,入

熱100 W±2 Wの発熱体を2個の保温材の間に置く。 

細い熱伝対用線が付いた65 mm×65 mm,0.5 mm厚さの酸化銅製板を,保温材の下面の中央及び発熱体

の上面に接触させて置く。 

保温材シートの大きさは,少なくとも1.2 mm×1.2 mmでなければならない。 

BB.2 

試験方法 

熱源を電源につなぎ,上昇する温度を測定する。到達した安定温度にそれぞれの保温材の厚みが対応し

ている。 

− 0.2 d : 25 ℃±1 ℃ 

− 0.5 d : 47.5 ℃±1 ℃ 

−    d : 60 ℃±2 ℃ 

BB.3 

保温材の厚み 

発熱体の下に置く保温材の厚みは,少なくとも2 dでなければならない。発熱体は伝導性シート,又は

加熱伝熱体間の隣接距離が20 mmを超えないように,均一に配列されている2個の綿シートから構成され

ている。 

注記1 dは,約36 mmである。 

注記2 熱放出量の微調整が必要なときには,何枚かの繊維質シートを追加する。 

注記3 保温材の上表面には余分な力をかけてはならない。 

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附属書CC 

(規定) 

*患者の方向への熱伝達の判断 

次に示す方法は,加温装置から患者への熱伝達の指標として,規定の条件下で,1時間内にビニール袋

内の水温が何度上昇するかを測定する方法である。 

a) 空気の流れが0.1 m/s以下の部屋で,室内温度を23 ℃±2 ℃にセットする。 

b) 201.11.1.2.1.101.1に規定したように,接触表面温度が36 ℃の温度に到達するまで,加温装置を運転す

る。 

注記1 オーバーブランケットについては,この附属書の注記3を参照。 

c) 加温装置の上から,保温材を取り除く。 

d) 24 ℃の水で満たされ,かつ,水の中心に温度センサを入れた2 Lビニール袋を加温装置の中心に置く。 

注記2 ビニール袋は,通常輸液のために用いられる滅菌された袋が適当である。 

同様に水で満たされたビニール袋を,熱的条件に影響を及ぼす感熱遮断器用の温度センサを覆うよ

うにして置く。成人より大きな面積をもつ加温装置の場合は,同様に水を満たした他のビニール袋を

加温装置の約1/3を覆うようにして置く。 

e) 次いで,正常状態又は単一故障状態で加温装置にかけ得る最大のパワーを連続的にかける。これは制

御用サーモスタットを最大値に設定するか,又は201.11.1.2.1.101.1の要求事項に関連する温度センサ

の線を抜くか,又は作動不能にするかのいずれかによって行える。 

f) 

測定時間“t”が1時間経過後,又は感熱遮断器が1時間以内に作動するときにはその時点で,加温装

置の中心に置かれたビニール袋内の水の温度を測定する。 

g) 加温装置から患者への定格熱伝達量は,ビニール袋内への熱流量が115 W/m2より大きいか小さいかに

よって“高”又は“低”と称される。 

例外 意図して手術台上で使用される加温装置では,ブランケットの場合は230 W/m2までの数値を

採用する。正常状態での最大表面温度が39 ℃(201.11.1.2.1.101.1の条件下で)を超えず,か

つ,単一故障状態(201.15.4.2参照)で39 ℃を超えないとき,これは低熱伝達と考えること

ができる。 

注記3 オーバーブランケットの場合も,上記と同様の方法が,201.11.1.2.1.101.1に示された方法

でビニール袋をオーバーブランケットの下に置くことを除いて測定する。 

注記4 熱伝達量“q”は,次に示す式によって算出する。 

)

W/m

(

2

t

A

T

c

m

q

×

×

×

=

ここに, 

m: ビニール袋内の水の量(kg) 

c: 水の比熱(J/kg℃) 

T: 水の上昇温度(℃) 

A: ビニール袋と加温装置との接触面積(m2) 

t: 時間(h) 

注記5 1 W=3.6 kJ/h,1 kcal=4.2 Jとする。 

例 接触面積が200 cm2で,ビニール袋内の2 Lの水が1時間に1 ℃上昇するとき,その加温装置

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の熱伝達量は115 W/m2である。 

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附属書DD 

(規定) 

*患者の方からの熱伝達の判断 

次に示す方法は,患者から加温装置への熱伝達の指標として,記述された条件下で,1時間内にビニー

ル袋内の水温が何度低下するかを測定する方法である。 

a) 室内温度を23 ℃にセットする。 

b) この方法を行う場所に,加温装置を置く。次いで,接触表面温度が23 ℃の温度に安定するまで,放

置する。 

c) 36 ℃の湯で満たされ,かつ,湯の中心に温度センサを入れた2 Lビニール袋を加温装置の中心に置く。 

注記1 ビニール袋は,通常輸液のために用いられる滅菌された袋が適当である。 

同様に水で満たされたビニール袋を,熱的条件に影響を及ぼす感熱遮断器用の温度センサを覆うように

して置く。成人より大きな面積をもつ加温装置の場合,同様に湯で満たされた他のビニール袋を加温装置

の約1/3を覆うようにして置く。 

d) 1時間後,加温装置の中心にあるビニール袋内の温度を測定する。 

e) 患者から加温装置方向へ伝達される熱は,流れ出る熱流量が230 W/m2より大きいか小さいかによって

“高”又は“低”と称される。 

注記2 オーバーブランケットの場合も,201.11.1.2.1.101.1に規定した方法で,ビニール袋をオー

バーブランケットの下に置くことを除いて,上記と同様の方法で測定する。 

注記3 ビニール袋を36 ℃の湯で満たし,ブランケットと保温材の間に置く。ビニール袋内の水

温の低下が2 ℃であるとき,これは230 W/m2に相当する。 

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附属書EE 

(規定) 

適切な熱放出の条件 

ブランケットの柔軟部分は,床から300 mmを超えない所に設置された20 mm厚のベニア板上に置く。 

マットレスは,ベニア板の上に置き,保温材シートで覆う。 

他の加温装置は,ベニア板の上に置かれた2枚の保温材シートの間に置く。ベニア板のサイズは保温材

が完全に保持可能な大きさとする。 

特に規定されていない限り,保温材シートのサイズは,加熱領域の外縁から少なくとも100 mm以上覆

える大きさにする。 

注記 保温材シートの厚みは,附属書BBに示すように“d”である。 

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附属書FF 

(規定) 

空気加熱加温装置の最大接触表面温度の試験手順 

この試験は,空気加熱加温装置によって生成される最大接触表面温度の決定を目的とする。 

a) 保温材 保温材は,次の特性をもつものでなければならない。 

材質:開気孔ポリウレタン又はポリスチレン断熱材 

R-値:ASTM C578-01 [8]に従い,10サンプルを試験したときの最小R-値 

密度:30 kg/m3±10 % 

硬さ:120 N〜170 N(圧縮率40 %)(ISO 2439の測定条件による) 

寸法:試験ブランケットの加熱領域の大きさ以上で,厚さ25 mm以上 

b) センサ 温度を監視するセンサは,以下の特性をもたなければならない。 

基材:5 mm×65 mm×0.5 mmの銅版に緊密な熱的接触で取り付けられた熱電対,又はサーミスタ 

精度:20 ℃〜60 ℃の温度範囲で±0.2 ℃ 

取付位置:試験ブランケットの最大温度排出位置に配置する 

c) 試験ブランケット 膨らんだブランケットを保温材の中心に置く。 

加温ノズル口を含むブランケットの外縁は,保温材端から30 cm空ける。 

ブランケットの最も高温となる部分は,センサと接触する位置に配置する。 

d) ホース口及びノズル ホース口又はノズルが患者と接触する可能性がある場合は,ホース口又はノズ

ルと保温材との間にセンサを配置することによって最大接触温度を試験する。 

e) 重ねブランケット 重ねブランケットは,試験ブランケットの加熱領域を十分に覆うことができる大

きさのブランケットであり,試験ブランケットとの接触を維持するのに十分な重量を備えたものであ

る(例えば,病院用ブランケット)。 

重ねブランケットは,試験ブランケットの加熱領域と保温材との中心を覆う。 

ヒータノズル口に最も近い重ねブランケットの縁は,保温材端に沿って配置する。 

f) 

動作条件 環境温度23 ℃±2 ℃の無風状態の部屋で行う。 

加温制御の温度及び風量は,最大値に設定する。 

加温制御の許容範囲は,周囲温度試験条件で予想される最高温度変化量を設定する。 

供給電圧は,製造業者の取扱説明書で示された最高温度を供給する値に設定する。 

g) 時間 ピーク温度が5分以内に0.2 ℃以下の変化で安定するまで,ブランケットを試験する。 

h) 報告書 試験ブランケットで記録された接触表面温度の最大値を報告書に記載する。 

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附属書GG 

(規定) 

単一故障状態における空気加熱加温装置の最大接触表面温度の試験手順 

この試験は,単一故障状態における空気加熱加温装置の最大接触表面温度の決定を目的とする。 

a) 保温材 附属書FFを参照。 

b) センサ 附属書FFを参照。 

c) 試験ブランケット 附属書FFを参照。 

d) ホース口及びノズル 附属書FFを参照。 

e) 重ねブランケット 附属書FFを参照。 

f) 

動作条件 環境温度23 ℃±2 ℃の無風状態の部屋で行う。 

加温制御の温度及び風量は,最大値に設定する。 

加温制御の許容範囲は,周囲温度試験条件で予想される最高温度変化量を設定する。 

供給電圧は,製造業者の取扱説明書で示された最高温度を供給する値に設定する。 

制御器は,最大許容出力温度を供給する設定とし,空気出力温度が15分間安定するまで,制御器の

運転を行う。 

g) 単一故障状態 制御器が最も長い間隔で最大の接触表面温度となる,加熱非制御状態の要因を特定す

る。 

感熱遮断器は設定可能な最高値を選択,又は調整する。 

最も低い耐性の発熱体を選択する。 

加熱が完全にオン状態となる単一故障状態の要因を全て適用する。 

感熱遮断器が働くまで,制御器を動作させる。 

h) 報告書 試験ブランケットで記録された接触温度の最大値を報告書に記載する。 

感熱遮断器が作動するのに要する時間を記録する。 

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附属書HH 

(規定) 

空気加熱加温装置の平均接触表面温度の安全性試験手順 

この試験は,空気加熱加温装置によって生成される平均接触表面温度の決定を目的とする。 

a) 保温材 附属書FFを参照。 

b) センサ センサは,保温材上の130 mm間隔の格子上の中心に配置される(図HH.1参照)。 

ブランケットのアクティブな加熱領域は,加熱領域の全ての影響が及ぶ範囲,又は及ばない範囲の

下で,完全に機能することを保証された十分の数の格子上センサの上に配置する。 

センサアレイは,幅3.175 mmのアクリル樹脂(PMMA)上に置かれ,アクティブな加熱領域下の

格子を複製するように,試験中は段階的に移動する。 

c) 試験ブランケット 附属書FFを参照 

d) ホース口及びノズル 附属書FFを参照 

e) 重ねブランケット 附属書FFを参照 

f) 

動作条件 環境温度23 ℃±2 ℃の無風状態の部屋で行う(JIS T 0601-1:2012及びASTM F1690-96 [9]

を参照)。 

加温制御の温度及び風量は,最大値に設定する。 

加温制御の許容範囲は,周囲温度試験条件で予想される最高温度変化量を設定する。 

供給電圧は,製造業者の取扱説明書で示された最高温度を供給する値に設定する。 

g) 時間 ピーク温度が5分以内に0.2 ℃以下の変化で安定するまで,ブランケットを試験する。 

h) 報告書 試験ブランケットの記録された加熱領域の接触表面温度の平均値を報告書に記載する。 

background image

51 

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単位 mm 

 65 mm×65 mm×0.5 mmの銅製センサ板で構成されたセンサプレートアレイ130 mm間隔で配置される。 

図HH.1−平均接触表面温度のセンサ配置 

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参考文献 

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Annual Refresher Course Lectures; Oct., 2000. 

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[3] U.S. Food and Drug Administration (FDA) Manufacturer and User Device Experience (MAUDE) database, 

2002 2006 for forced air devices within Product Code DWJ Thermal Regulating Systems 

[4] MORITZ, AR., HENRIQUES, FC. Jr. Studies of thermal injury−The relative importance of time and surface 

temperature in the causation of cutaneous burns. American Journal of Pathology, 1947, p. 695-720. 

[5] STOLL, AM, GREENE L. Relationship between pain and tissue damage due to thermal radiation. J. Appl 

Physiol, 1959, 14(3):373-382. 

[6] MORITZ, A, HENRIQUES, F. Studies of thermal injury: II. The relative importance of time and surface 

temperature in the causation of cutaneous burns. Am J Path, 1947,23:714-715. 

[7] HENRIQUES, F. Studies in Thermal Injury: The predictability and the significance of thermally induced rate 

process leading to irreversible epidermal injury. Arch Pathol, 1947, 43:489-502. 

[8] ASTM C578-01,Standard specification for rigid, cellular polystyrene thermal insulation 

[9] ASTM F1690-96:2004, Standard specification for humidifiers for medical use−Part 1: General requirements 

for active humidification systems 

[10] IEC 60601-2-19:2009,Medical electrical equipment−Part 2-19: Particular requirements for the basic safety 

and essential performance of infant incubators 

[11] IEC 60601-2-20:2009,Medical electrical equipment−Part 2-20: Particular requirements for the basic safety 

and essential performance of infant transport incubators 

[12] IEC 60601-2-21:2009,Medical electrical equipment−Part 2-21: Particular requirements for the basic safety 

and essential performance of infant radiant warmers 

[13] GREENHALG, DG, LAWLESS, MB, CHEW BB, et. al. Temperature threshold for burn injury. An oximeter 

safety study. J Burn Care Rehab, 2004; 25:411-412. 

[14] Anonymous. Misusing forced-air hyperthermia units can burn patients. Health Devices,1999, 28:229-230. 

[15] Anonymous. Burns from misuse of forced-air warming devices. Biomed Saf Stand, 2003,33:31. 

[16] TRUELL, KD, BAKERMAN, PR, TEODRI, MZ, et al. Third-degree burns due to intraoperative use of a Bair 

Hugger warming device. Ann Thorac Surg 2000, 69:1933-1934. 

[17] MARDERS, J. FDA encourages the reporting of medical device adverse events: freehosing hazards. APSF 

Newsletter 2002, 17:41. 

[18] AZZAM, FJ, KROCK, JL. Thermal burns in two infants associated with a forced air warming system. Anesth 

Analg 1995, 81:661. 

[19] IEC 60335-2-53,Household and similar electrical appliances−Safety−Part 2-53; Particular requirements for 

sauna heating appliances 

[20] IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code) 

[21] IEC/TR 60083,Plugs and socket-outlets for domestic and similar general use standardized in member countries 

53 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

of IEC 

[22] ASTM F2196-02,Standard Specification for Circulating Liquid and Forced Air Patient Temperature 

Management Devices 

54 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JAA 

(参考) 

この個別規格で用いられている定義した用語の索引 

定義した用語 

定義している規格及び 

細分箇条 

あ アラーム音中断(AUDIO PAUSED) 

IEC 60601-1-8:2006,3.13 

アラームシステム(ALARM SYSTEM) 

IEC 60601-1-8:2006,3.11 

アラーム状態(ALARM CONDITION) 

IEC 60601-1-8:2006,3.1 

アラーム信号(ALARM SIGNAL) 

IEC 60601-1-8:2006,3.9 

アンダーブランケット(UNDER-BLANKET) 

201.3.219 

い 医用電気機器(MEDICAL ELECTRICAL EQUIPMENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.63 

医用電気システム(MEDICAL ELECTRICAL SYSTEM) 

JIS T 0601-1:2012,3.64 

え ME機器(ME EQUIPMENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.63 

MEシステム(ME SYSTEM) 

JIS T 0601-1:2012,3.64 

沿面距離(CREEPAGE DISTANCE) 

JIS T 0601-1:2012,3.19 

お オーバーブランケット(OVER BLANKET) 

201.3.215 

か 加温装置(HEATING DEVICE) 

201.3.207 

外装(ENCLOSURE) 

JIS T 0601-1:2012,3.26 

過電流開放器(OVER-CURRENT RELEASE) 

JIS T 0601-1:2012,3.74 

感熱遮断器(THERMAL CUT-OUT) 

JIS T 0601-1:2012,3.124 

患者(PATIENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.76 

患者保護手段[MEANS OF PATIENT PROTECTION(MOPP)] 

JIS T 0601-1:2012,3.59 

患者漏れ電流(PATIENT LEAKAGE CURRENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.80 

き 危害(HARM) 

JIS T 0601-1:2012,3.38 

帰還変数(FEEDBACK VARIABLE) 

IEC 60601-1-10:2007,3.12 

機器アラーム状態(TECHNICAL ALARM CONDITION) 

IEC 60601-1-8:2006,3.36 

危険状態(HAZARDOUS SITUATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.40 

基礎安全(BASIC SAFETY) 

JIS T 0601-1:2012,3.10 

基礎絶縁(BASIC INSULATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.9 

基本性能(ESSENTIAL PERFORMANCE) 

JIS T 0601-1:2012,3.27 

強化絶縁(REINFORCED INSULATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.99 

偽陽性アラーム状態(FALSE POSITIVE ALARM CONDITION) 

IEC 60601-1-8:2006,3.21 

く 空間距離(AIR CLEARANCE) 

JIS T 0601-1:2012,3.5 

空気加熱加温装置(FORCED AIR DEVICE) 

201.3.205 

こ 工具(TOOL) 

JIS T 0601-1:2012,3.127 

高熱伝達(HIGH HEAT TRANSFER) 

201.3.208 

小型パッド(PAD) 

201.3.216 

コマンド変数(COMMAND VARIABLE) 

IEC 60601-1-10:2007,3.4 

55 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

さ サーモスタット(THERMOSTAT) 

JIS T 0601-1:2012,3.126 

し CF形装着部(TYPE CF APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.134 

自己復帰形感熱遮断器(SELF-RESETTING THERMAL CUT-OUT) 

JIS T 0601-1:2012,3.111 

しわ(RUCK) 

201.3.217 

せ 制御器(CONTROLLER) 

201.3.204 

制御器出力変数(CONTROLLER OUTPUT VARIABLE) 

IEC 60601-1-10:2007,3.7 

正常状態(NORMAL CONDITION) 

JIS T 0601-1:2012,3.70 

正常な使用(NORMAL USE) 

JIS T 0601-1:2012,3.71 

生理的変数(PHYSIOLOGIC VARIABLE) 

IEC 60601-1-10:2007,3.21 

接触表面温度(CONTACT SURFACE TEMPERATURE) 

201.3.203 

製造業者(MANUFACTURER) 

JIS T 0601-1:2012,3.55 

生命維持ME機器又は生命維持MEシステム(LIFE-SUPPORTING ME EQUIPMENT OR ME SYSTEM) 

IEC 60601-1-2:2007,3.18 

生理的閉ループ制御器(PHYSIOLOGIC CLOSED-LOOP CONTROLLER) IEC 60601-1-10 :2007,3.20 

責任部門(RESPONSIBLE ORGANIZATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.101 

そ 操作者(OPERATOR) 

JIS T 0601-1:2012,3.73 

操作変数(MANIPULATED VARIABLE) 

IEC 60601-1-10:2007,3.15 

装着部(APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.8 

た 耐しわブランケット(RUCK-RESISTANT BLANKET) 

201.3.218 

単一故障状態(SINGLE FAULT CONDITION) 

JIS T 0601-1:2012,3.116 

ち 中優先度(MEDIUM PRIORITY) 

IEC 60601-1-8:2006,3.28 

て 定格(RATED) 

JIS T 0601-1:2012,3.97 

低熱伝達(LOW HEAT TRANSFER) 

201.3.212 

低優先度(LOW PRIORITY) 

IEC 60601-1-8:2006,3.27 

適切な熱放出の条件(CONDITIONS OF ADEQUATE HEAT DISCHARGE) 201.3.202 

電源コード(POWER SUPPLY CORD) 

JIS T 0601-1:2012,3.87 

電源(商用)(SUPPLY MAINS) 

JIS T 0601-1:2012,3.120 

電源ソケット(APPLIANCE INLET) 

IEC 60320-1:2001,3.3 

電源部(MAINS PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.49 

に 二重絶縁(DOUBLE INSULATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.23 

乳児(INFANT) 

201.3.210 

ね ネットワーク・データ結合(NETWORK/DATA COUPLING) 

JIS T 0601-1:2012,3.68 

の ノズル(NOZZLE) 

201.3.214 

は ハザード(HAZARD) 

JIS T 0601-1:2012,3.39 

ひ BF形装着部(TYPE BF APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.133 

ふ フォールバックモード(FALLBACK MODE) 

IEC 60601-1-10:2007,3.11 

附属品(ACCESSORY) 

JIS T 0601-1:2012,3.3 

附属文書(ACCOMPANYING DOCUMENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.4 

ブランケット(BLANKET) 

201.3.201 

フリーホーシング(FREE HOSING) 

201.3.206 

56 

T 0601-2-35:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

プログラマブル電気医用システム[PROGRAMMABLE ELECTRICAL MEDICAL SYSTEM (PEMS)] 

JIS T 0601-1:2012,3.90 

ほ ホース(HOSE) 

201.3.209 

保温材(LAGGING MATERIAL) 

201.3.211 

ま マットレス(MATTRESS) 

201.3.213 

め 明瞭に見える(CLEARLY LEGIBLE) 

JIS T 0601-1:2012,3.15 

も 漏れ電流(LEAKAGE CURRENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.47 

り リスク(RISK) 

JIS T 0601-1:2012,3.102 

リスクコントロール(RISK CONTROL) 

JIS T 0601-1:2012,3.105 

リスク評価(RISK EVALUATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.106 

リスクマネジメントファイル(RISK MANAGEMENT FILE) 

JIS T 0601-1:2012,3.108 

れ 冷状態(COLD CONDITION) 

JIS T 0601-1:2012,3.16 

background image

附属書JBB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS T 0601-2-35:2015 医用電気機器−第2-35部:医療用ブランケット,小型パ
ッド又はマットレス加温装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 

IEC 80601-2-35:2009,Medical electrical equipment−Part 2-35: Particular requirements 
for the basic safety and essential performance of heating devices using blankets,pads or 
mattresses and intended for heating in medical use 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

201.1 
適用範囲,
目的及び関
連規格 

201.1.1 
この規格は,次に示す
機器には適用しない。 
− 冷却だけを目的と

する装置 

201.1.1 

 
この規格は,次に示す機
器には適用しない。 
− 冷却装置 

変更 

対応国際規格の適用除外機器の最
終項目“冷却装置”を“冷却だけ
を目的とする装置”に変更した。 

加温装置のうち流動体封入形加温
装置は,加温及び冷却機能を併せも
ち,我が国では10年以上の使用実
績がある。過去,流動体封入形加温
装置の冷却機能に関して,健康被害
などの報告はないことから,この規
格では“冷却だけを目的とする装
置”を適用除外機器とした。この個
別規格の要求事項で流動体封入形
加温装置の冷却機能に関しての安
全性も確保できると判断した。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 80601-2-35:2009,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

2

T

 0

6

0

1

-2

-3

5

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。