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T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

201.1 適用範囲,目的及び関連規格 ························································································ 1 

201.2 引用規格 ··················································································································· 2 

201.3 用語及び定義 ············································································································· 3 

201.4 一般要求事項 ············································································································· 5 

201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項 ············································································· 6 

201.6 ME機器及びMEシステムの分類 ··················································································· 7 

201.7 ME機器の標識,表示及び文書 ······················································································ 7 

201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護 ········································································· 10 

201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 ················································· 10 

201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 ································································· 12 

201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 ···································································· 12 

201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 ························································ 14 

201.13 危険状態及び故障状態 ······························································································· 15 

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) ·································································· 15 

201.15 ME機器の構造 ········································································································ 15 

201.16 MEシステム ··········································································································· 16 

201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 ······································································· 16 

202 電磁両立性 要求事項及び試験 ······················································································· 16 

附属書C(参考)ME機器及びMEシステムの表示及びラベリングに対する要求事項の指針 ·············· 17 

附属書D(参考)表示における図記号 ····················································································· 19 

附属書J(参考)絶縁経路の調査 ···························································································· 21 

附属書AA(参考)個別規格の指針及び根拠 ············································································· 23 

附属書BB(参考)医療機器の安全性及び性能の基本要件を扱う規格の条項(GHTF/SG1/N41R9:2005)32 

附属書JA(参考)定義した用語の五十音順索引 ········································································ 34 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電子

情報技術産業協会(JEITA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって,JIS T 0601-2-18:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

T 0601-2-18:2013 

(IEC 60601-2-18:2009) 

医用電気機器− 

第2-18部:内視鏡機器の基礎安全及び基本性能に 

関する個別要求事項 

Medical electrical equipment- 

Part 2-18: Particular requirements for the basic safety  

and essential performance of endoscopic equipment 

序文 

この規格は,2009年に第3版として発行されたIEC 60601-2-18を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

この規格は,通則規格であるJIS T 0601-1:2012(医用電気機器−第1部:基礎安全及び基本性能に関す

る一般要求事項)(以下,通則という。)及び関連する副通則規格(以下,副通則という。)と併読する規格

である。 

この規格でアスタリスク(*)印の付いた箇所について,その規定根拠を附属書AAに記載する。また,

本文中の太字で示した用語は,通則,関連する副通則及び201.3で定義している用語である。本文中の“置

換え”,“追加”及び“修正”の意味は,201.1.4を参照する。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

201.1 適用範囲,目的及び関連規格 

次を除き,通則の箇条1を適用する。 

201.1.1 *適用範囲 

置換え 

この規格は,内視鏡機器並びにその組合せ条件及びインタフェース条件の基礎安全及び基本性能につい

て適用する。 

注記 この個別規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60601-2-18:2009,Medical electrical equipment−Part 2-18: Particular requirements for the basic 

safety and essential performance of endoscopic equipment(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

なお,平成28年8月31日までJIS T 0601-2-18:2005は適用することができる。 

201.1.2 目的 

置換え 

この規格の目的は,内視鏡機器の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項を規定することである。 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 この目的は,内視鏡機器の部分である内視鏡用高輝度光源装置を含む電・光源装置を含む。そ

のためIEC 60601-2-57は適用しない。 

201.1.3 副通則 

追加 

この規格は,通則の箇条2及び201.2に規定した該当する副通則を適用する。 

副通則IEC 60601-1-2は,箇条202によって修正して適用する。副通則IEC 60601-1-3は適用しない。そ

の他の全ての副通則は,発行されているとおりに適用する。 

201.1.4 個別規格 

置換え 

JIS T 0601-1規格群の個別規格は,個別のME機器への適用を考慮した上で,通則及び副通則に含まれ

る要求事項を修正しても,置き換えても又は適用しなくてもよい。また,基礎安全及び基本性能への要求

事項を追加してもよい。 

個別規格の要求事項は,通則よりも優先する。 

この個別規格では,JIS T 0601-1:2012を通則ともいう。副通則は,それらの規格番号で引用する。 

この個別規格の箇条及び細分箇条の番号は,通則の番号の頭に“201”を付与する(例えば,この個別規

格の201.1は,通則の箇条1の内容を扱う。)。また,副通則の場合は,頭に“20x”を付与する。ここでx

は,副通則の規格番号の最後の数字である(例えば,この個別規格の202.4が副通則IEC 60601-1-2の箇条

4を示し,203.4は副通則JIS T 0601-1-3の箇条4の規定内容を扱うなど。)。通則及び副通則の規定の変更

は,次の用語を用いて示す。 

“置換え”は,通則又は適用する副通則の箇条又は細分箇条を,この個別規格の規定に全て置き換える

ことを意味する。 

“追加”は,通則又は適用する副通則の要求事項に,この個別規格の規定を追加することを意味する。 

“修正”は,通則又は適用する副通則の要求事項を,この個別規格の規定に修正することを意味する。 

通則に追加する細分箇条,図又は表は,201.101から始まる番号を付ける。ただし,通則の箇条3では

3.1〜3.139の細分箇条番号を用いているため,この個別規格では201.3.201から始まる細分箇条番号を用い

る。追加する細別はaa),bb)などと記載し,追加する附属書は,附属書AA,附属書BBなどと記載する。 

注記 追加する細分箇条の番号及び追加する細別符号の一部は,上記の記載様式にのっと(則)って

いないが,対応国際規格どおりとした。 

各副通則に追加する細分箇条,図又は表は,“20x.101”から始まる番号を付ける。ここで“x”は副通則

の規格番号の最後の数字である。 

以下,“この規格”とは,この個別規格とともに通則及び該当する副通則を引用することを意味する。 

この個別規格で通則又は副通則に対応する箇条又は細分箇条がない場合は,通則又は適用する副通則の

箇条又は細分箇条をそのまま適用する。通則又は適用する副通則の一部の規定を適用しない場合は,この

個別規格の当該規定箇所に,適用をしない旨を規定している。 

201.2 引用規格 

次を除き,通則の箇条2を適用する。 

修正(IEC 60601-1-2に年号を加えて修正する。) 

IEC 60601-1-2:2007,Medical electrical equipment−Part 1-2: General requirements for basic safety and essential 

performance−Collateral standard : Electromagnetic compatibility−Requirements and tests 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

追加 

JIS T 0601-2-37 医用電気機器−第2-37部:医用超音波診断装置及びモニタ機器の基礎安全及び基本性

能に関する個別要求事項 

ISO 8600-1,Endoscopes−Medical endoscopes and endotherapy devices−Part 1: General requirements 

IEC 60601-2-2:2009,Medical electrical equipment−Part 2-2: Particular requirements for the basic safety and 

essential performance of high frequency surgical equipment and high frequency surgical accessories 

201.3 用語及び定義 

次を除き,通則の箇条3を適用する。 

注記 この規格の用語は,用語の索引を参照する。 

追加 

201.3.201 

*容量結合高周波電流(CAPACITIVELY COUPLED HF CURRENT) 

容量結合によって電気手術器(電気メス)の装着部である活性内視鏡用処置具から内視鏡へ流れる避け

られない高周波電流。 

201.3.202 

*内視鏡の組合せ構成(CONFIGURATION FOR ENDOSCOPIC APPLICATION) 

インタフェース条件及び/又は組合せ条件を用いた,内視鏡機器と次の一つ以上との組合せ。 

− 活性内視鏡用処置具 

− ME機器 

− 非ME機器 

− MEシステム 

注記 内視鏡の組合せ構成の全ての製品が,この規格の範囲に含まれる訳ではない。図表の説明は,

図AA.101を参照する。 

201.3.203 

内視鏡(ENDOSCOPE) 

検査,診断又は治療のために,自然の開口又は外科的に作られた身体の開口を通して体くう(腔)内に

挿入されるもので,光学系の有無にかかわらず観察手段をもつ医療機器。 

(ISO 8600-1の定義3.1) 

注記1 内視鏡は,硬いもの,曲げやすいもの又はカプセル型のものがある。それぞれは,異なる画

像収集システム(例えば,レンズ又は電子的若しくは超音波センサーを経由して)及び,異

なる画像伝送システム[例えば,光学的な(レンズ又はファイバー束を経由して)又は電気

的な若しくは電子的な]をもっている。 

注記2 注記1は,“カプセル”内視鏡を含めるためにISO 8600-1の注記を変更している。 

201.3.204 

内視鏡機器(ENDOSCOPIC EQUIPMENT) 

意図する使用のために必要なもので,活性内視鏡と組み合わせて使用する電・光源装置。 

注記 内視鏡機器のうち,装着部の定義に入らない(例えば,電・光源装置に接続する部分など)が,

リスクマネジメントプロセスを適用した結果,装着部として扱う必要がある場合については,

4.6も参照する。 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.3.205 

内視鏡用処置具(ENDOTHERAPY DEVICE) 

内視鏡的手技において,自然の開口又は外科的に作られた身体の開口に挿入される医療機器で,検査,

診断又は治療のために,内視鏡用の開口又は別の開口を通して挿入されるもの。 

注記 内視鏡用処置具には,ガイドチューブ,トラカールーチューブ,スライディングチューブなど

のように,その中に内視鏡又は内視鏡用処置具を挿入する器具を含める。内視鏡用処置具には,

内視鏡用以外の開口部を通して挿入し,内視鏡的視野の下で意図する使用のために機器の安全

性を確保するための器具が含まれる。 

(ISO 8600-1の定義3.2) 

201.3.206 

*活性内視鏡(ENERGIZED ENDOSCOPE) 

内部の視野又は画像を得るために,例えば,照明,信号処理などのエネルギーを使用しているME機器

の装着部である内視鏡。 

201.3.207 

*活性内視鏡用処置具(ENERGIZED ENDOTHERAPY DEVICE) 

内視鏡と同じ開口部を通すか,又はその開口部とは別の開口部を通して患者に挿入する内視鏡機器又は

内視鏡機器以外のもので,その意図する使用を提供するために,例えば,高周波電流,超音波及びレーザ

のようなエネルギーを利用するME機器の装着部である内視鏡用処置具。 

201.3.208 

高周波,HF(HIGH FREQUENCY) 

一般的に周波数200 kHzより高いもの。 

(IEC 60601-2-2:2009の定義201.3.218) 

201.3.209 

電気手術器(電気メス)(HF SURGICAL EQUIPMENT) 

高周波電流によって生体組織を切開又は凝固を行うために外科手術に使用するME機器。関連する附属

品も含む。 

(IEC 60601-2-2:2009の定義201.3.222) 

201.3.210 

*組合せ条件(INTERCONNECTION CONDITIONS) 

一つ以上の活性内視鏡を,一つ以上の活性内視鏡用処置具と同時に使用する際に,基礎安全を確保する

ために満たすことが必要な条件。 

201.3.211 

インタフェース条件(INTERFACE CONDITIONS) 

内視鏡の組合せ構成において,内視鏡機器とその他のME機器又は非ME機器との間の全ての機能接続

に対して,基礎安全を達成するために果たさなければならない条件。 

201.3.212 

照明光出射部分(LIGHT EMISSION PART) 

活性内視鏡の挿入部の部分で,次に示した光出射窓の周辺部分。 

直視形活性内視鏡では,先端(遠位端のカバーを取り去る)から,又は側視形活性内視鏡では照明光出

射窓の中心から測定し,どちらもその窓の中心から長手方向に測定して,挿入部の最大外径部分の寸法の

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T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3倍以内で,最小10 mm及び最大25 mmの挿入部表面の部分。図201.101も参照する。 

 
 

図201.101−照明光出射部分の特定 

201.3.213 

対極板(NEUTRAL ELECTRODE) 

患者の身体に接続する比較的広い面積をもつ電極で,高周波電流の帰還経路となることを意図し,生体

組織中の電流密度を低くして意図しない熱傷などの結果を回避する電極。 

注記 対極板は,プレート,プレート電極,受動電極,帰還電極又は拡散電極ともいう。 

(IEC 60601-2-2:2009の定義201.3.227) 

201.3.214 

附属品の定格電圧(RATED ACCESSORY VOLTAGE) 

患者に接続した対極板に対して,モノポーラの電気手術器の附属品に印加する最大ピーク高周波出力電

圧。バイポーラの電気手術器の附属品の場合は,異極間に掛かる最大ピーク高周波出力電圧。 

(IEC 60601-2-2:2009の定義201.3.228) 

201.3.215 

*電・光源装置(SUPPLY UNIT) 

活性内視鏡を形成するために必要な機能を提供する内視鏡を直接接続するME機器の一部分。 

201.3.216 

超音波診断装置(ULTRASONIC DIAGNOSTIC EQUIPMENT) 

超音波医用検査を意図したME機器 

(JIS T 0601-2-37の定義201.3.217) 

201.4 一般要求事項 

次を除き,通則の箇条4を適用する。 

201.4.1 ME機器又はMEシステムへの適用のための条件 

側視形内視鏡 

直視形内視鏡 

光出射窓 

L = 3 × D 

Lmin = 10 mm 

Lmax = 25 mm 

照明光出射部分は 
影で示した。 

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T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

追加 

201.4.1.101 *活性内視鏡用処置具 

他の該当する個別規格で規定した内視鏡用処置具に関わる要求事項が,この個別規格の組合せ条件に関

わる要求事項と矛盾する場合は,この個別規格が優先する。 

201.4.1.102 超音波診断装置 

超音波診断装置でもある内視鏡機器の超音波の安全性については,超音波診断機能の部分に対しては

JIS T 0601-2-37の要求事項に従い,それ以外の部分に対してはこの個別規格の要求事項に従う。 

201.4.1.103 *電・光源装置 

別々の個別規格を適用する複数の機能をもっている電・光源装置は,これらの該当する部分は該当する

個別規格の要求事項に従う。 

201.4.3 基本性能 

追加 

201.4.3.101 *追加の基本性能の要求事項 

追加の基本性能の要求事項は,表201.101による。 

表201.101−基本性能の要求事項リスト 

要求事項 

細分箇条 

操作者が観察する画像が,意図しない画像の方向であった場合に,受容でき
ないリスクがない。 

該当性及び状態
は製造業者が定
義する。 

的確な診断又は治療を行うために必要な特有のスペクトル出力又は周波数の
欠陥若しくは重大な誤りがあり,それが訓練された操作者によって識別でき
ない場合であっても,受容できないリスクがないことを保証する。 

201.12.4.4 

受容できないリスクがないことを保証するために,操作者は内視鏡手技中は,
記録画像よりもライブ映像を観察する。 

201.13.1.101 

注記 基本性能の要求事項に関わる警告及び安全上の注意については,201.7.9.2.2 gg)を参照する。 

201.4.6 *患者が接触するME機器又はMEシステムの部分 

追加[(試験)の前に追加する。] 

リスクマネジメントファイルに,特定の構造について特に記載がない限り,ライトガイドケーブルは,

この個別規格の目的で患者に接触するME機器の部分として取り扱う。 

201.4.7 ME機器の単一故障状態 

追加[(試験)も含めて追加する。] 

単一故障安全であるためには,製造業者が指定した組合せ条件及びインタフェース条件を,リスクマネ

ジメントプロセスの一部として考慮する。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.5 ME機器の試験に対する一般要求事項 

次を除き,通則の箇条5を適用する。 

201.5.1 形式試験 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

追加 

活性内視鏡の定義には,光エネルギーだけが与えられる内視鏡を必然的に含んでおり,このような内視

鏡は,規定のF形装着部の部分は,電・光源装置で分離されている。このような条件の下では,患者又は

操作者にとって受容できない電気的リスクは存在しない。したがって,箇条8で規定した要求事項に対す

る形式試験を実施する必要はない。 

201.5.7 *湿度前処理 

追加 

工具を使わないで開くことができるが,一度開けると(例えば,インターロックによって)ME機器を

作動しないようにする内視鏡機器の開閉カバーは,湿度前処理の間中閉めたままにするか,及び/又は取

り付けておいてもよい。ただし,リスクマネジメントプロセスを通じて,開閉カバーが開いている間に,

内視鏡機器が高い湿度にさら(晒)されるかもしれないことを示唆している場合を除く。 

活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具については,その意図する使用又は取扱説明書によって,使用前に

消毒及び/又は滅菌処置をしなければならない場合は,この細分箇条に従った湿度前処理から除外する。

しかし,その代わり,該当する試験を行う前に,適切な場合は,11.6.6及び/又は11.6.7に従う。 

201.6 ME機器及びMEシステムの分類 

次を除き,通則の箇条6を適用する。 

201.6.2 電撃に対する保護 

置換え(最終段落を次のように置き換える。) 

内視鏡機器の装着部はBF形装着部又はCF形装着部(8.3参照)に分類する。これらの装着部は,耐除

細動形装着部に分類してもよい。 

201.7 ME機器の標識,表示及び文書 

次を除き,通則の箇条7を適用する。 

201.7.2.1 ME機器及び交換可能部分の表示に対する最小限の要求事項 

置換え 

ME機器,ME機器の部分若しくは附属品の寸法又は外装の性質上,7.2.2〜7.2.20に規定する全てを表示

できない場合は,少なくとも7.2.2,7.2.5,7.2.6(永久設置形ME機器を除く),7.2.10及び7.2.13(該当す

る場合)を表示し,残りの表示は全て附属文書に記載する。ME機器又は附属品の表示が実際的でない場

合は,これらの表示は,個別の包装に表示してもよい。 

単回使用を意図する材料,部品,附属品及びME機器又はそれらの包装には,“再使用しないこと”と

表示するか,又はISO 7000-1051の図記号(表D.1の図記号28を参照)を表示する。 

201.7.2.9 *IP分類 

追加 

適切な再処理方法及びパラメータを詳しく記載した特定の取扱説明書を備えた活性内視鏡及び活性内

視鏡用処置具については,この要求事項を適用しない。この個別規格では,再処理手順を特定するための

図記号は要求しない。7.9.2.12を参照する。 

201.7.2.10 装着部 

追加 

装着部の表示が実際的でない場合には,該当する表示を個別の包装に表示してもよい。 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(試験) 

適合性は,検査によって確認する。 

追加 

201.7.2.101 代替表示 

操作者が内視鏡機器の出力装置(例 ディスプレイ)上で利用できる情報は,それが必要なときにその

表示が見える限り,7.2.3,7.2.5,7.2.11及び7.2.13について,ME機器の表示と同等とみなす。 

(試験) 

適合性は,ユーザビリティエンジニアリングプロセスの結果の調査によって,及び/又は附属文書の調

査によって確認する。 

201.7.2.102 *照明ランプ 

工具を使わずに接近できる交換可能な照明ランプをもつ電・光源装置は,形式名称(表201.D.101の図

記号111を用いることが望ましい)を電・光源装置の内側又は外側のランプ近傍に,取り外せない方法で

固定し,明瞭に見えるように表示する。 

内視鏡の先端に内蔵した交換可能な照明ランプの形式名称は,少なくとも附属文書に記載する。工具を

用いてサービス要員が接近できる交換可能な照明ランプは,少なくとも形式名称を附属文書に記載する。 

201.7.4.3 計測の単位 

追加 

内視鏡及び内視鏡用処置具の円形又は非円形の断面の寸法を表示する場合,計量単位の“French”又は

“Charrière”の記号であるFrを使用してもよく,この場合には,次の定義による。 

π

3

r

u

F=

ここに, 

u: 断面の周囲の長さ(mm) 

注記 ISO 8600-1から抜粋した。 

201.7.6.2 附属書Dからの図記号 

追加 

製造業者の選択として,内視鏡機器の特定の機能を図記号で示してもよいが,取扱説明書にその説明を

記載する。図記号を使用する場合は,附属書Dに示した適切な図記号を使用してもよい。 

201.7.9.2.2 *警告及び安全上の注意 

追加 

内視鏡機器の取扱説明書は,該当する場合,次の警告及び安全上の注意を含める。 

“内視鏡機器に対する警告及び安全上の注意” 

aa) 装着部の表面温度が41 ℃を超える可能性がある場合の警告(201.11.1.2.2参照)。 

bb) 高いエネルギーをもつ放射光が,内視鏡の照明光射出窓から放出されて照明光射出窓の前で高温に

なる可能性があるという警告及び関連するリスクを最小限にする方法に関わる警告。 

cc) 

内視鏡機器が機能を失った場合の危険状態の予防。 

dd) 照明ランプの交換による,熱傷,目の障害などの危害を起こす可能性がある危険状態の予防。 

ee) 

複数の電・光源装置及び/又はライトガイドケーブルとともに使用することを意図した活性内視鏡

のF形装着部の状態は,例えば,絶縁したライトガイド出力ソケットをもった電・光源装置だけを

用いることで安全が確保されるという警告。 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ff) 

活性内視鏡の患者の体内に挿入する部分の表面に,危害につながる可能性がある意図していない粗

い表面,鋭いエッジ又は突出がないことを使用前に毎回確認する。 

gg) 使用前ごとに,又は表示モード若しくは設定を変更した後に,操作者が内視鏡を通じて観察する視

野が,実際の画像(保存された画像でない)であり,かつ,その画像が正しい方向を映し出してい

ることを確認することが望ましい。 

“組合せ条件に対する警告及び安全上の注意” 

hh) 組合せ条件は,内視鏡の組合せ構成の範囲内で使用するその他のME機器の装着部に対して,BF形

装着部又はCF形装着部であることを要求するという警告。 

ii) 

例えば,過剰な送気,高周波手術前の不活性ガス,レーザ加工用のアシストガスなどによってもた

らされるガス血栓に起因するリスクに関わる警告。 

jj) 

活性内視鏡を活性内視鏡用処置具とともに使用する場合,患者漏れ電流が増加する可能性があると

いう警告。CF形装着部である内視鏡を使う場合,特に重要であることに留意する。この場合,患者

漏れ電流の合計を最小限にするために,CF形装着部である活性内視鏡用処置具を使用することが望

ましい。 

kk) 高周波活性内視鏡用処置具を使う場所において,爆発性ガスが存在する場合のリスクの低減。 

ll) 

活性内視鏡及び/又は活性内視鏡用処置具をレーザ装置とともに使用する場合,安全な使用に関わ

る助言を提供する。これには,例えば,適切な保護メガネをかける,又は活性内視鏡の接眼レンズ

に適切なフィルタを挿入することによって,操作者に対して目の障害を与えることを回避すること

を含む。 

mm) 使用前に毎回,取扱説明書に規定した安全使用のための全ての基準に従い,内視鏡機器,附属品及

び/又は活性内視鏡用処置具との適合性を確認する。 

nn) 活性内視鏡用処置具の患者の体内に挿入する部分の表面に,危害につながる可能性がある意図して

いない粗い表面,鋭いエッジ又は突出がないことを使用前に毎回確認する。 

“インタフェース条件に対する警告及び安全上の注意” 

oo) 内視鏡機器を附属品,その他のME機器及び/又は非ME機器とともに,内視鏡の組合せ構成の範

囲内で使用する場合,それらの組合せ使用によってもたらされるリスクを低減させるための助言

(16.2及び201.15.4.1を参照)。 

(試験) 

適合性は,取扱説明書の調査によって確認する。 

201.7.9.2.12 清掃,消毒及び滅菌 

追加 

操作者又は責任部門によって,使用前に再使用が適切かを確認するための視覚的及び/又は他の検査に

ついての指示が附属文書に載っている場合,その内視鏡機器の部分又は附属品が再使用できる回数を,取

扱説明書に記載する必要はない。 

201.7.9.2.14 附属品,組合せ機器及び使用材料 

追加 

活性内視鏡用処置具を電気手術器(電気メス)と組み合わせて使用する場合,IEC 60601-2-2:2009の該

当する要求事項に従って,取扱説明書にそれらの安全使用に関わる助言を記載する。 

10 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護 

次を除き,通則の箇条8を適用する。 

201.8.3 装着部の分類 

置換え 

c) 内視鏡機器の装着部は,BF形装着部又はCF形装着部とする。組合せ条件としては,内視鏡の組合せ

構成の範囲内で使用するその他のME機器の装着部,BF形装着部又はCF形装着部とする。 

d) 4.6によって特定した装着部に関わる要求事項(表示以外)に従う必要があると決定した内視鏡機器の

部分又は活性内視鏡用処置具については,上記のc)を適用する。 

201.8.5.2.2 B形装着部 

置換え 

この細分箇条は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.8.5.2.3 *患者リード線 

追加 

リスクマネジメントプロセスによって,受容できないリスクがないことを実証している場合には,上記

の要求事項を活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

注記 電気手術器(電気メス)に附属する患者リード線についての要求事項については,IEC 

60601-2-2:2009を参照。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.8.8.3 *耐電圧 

追加 

この細分箇条は,高周波活性内視鏡用処置具には適用しない。ただし,それらの要求事項は,201.11.101.2

で規定する。 

201.8.9.1.1 *一般 

追加 

リスクマネジメントプロセスによって十分に安全を証明している場合には,小さな寸法の構成部分を許

容するために装着部の沿面距離及び空間距離を短くしてもよい。その場合には,二つの操作者保護手段に

対する8.5.1.3の要求事項に従う。ただし,汚損度を1とする。附属書Jも参照する。 

(試験) 

適合性はリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.9 ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 

次を除き,通則の箇条9を適用する。 

201.9.2 動く部分に関わるハザード 

追加 

この細分箇条は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.9.3 表面,角及び縁に関わるハザード 

追加 

活性内視鏡に対して,表面,角及び縁に関わるISO 8600-1の要求事項の適用について,リスクマネジメ

ントプロセスの一部として審査及び評価する。 

11 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.9.4 不安定性に関わるハザード 

追加 

9.4は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.9.4.2.4.3 *敷居を乗り越える移動 

追加 

内視鏡の組合せ構成の範囲内で使用するワークステーション(棚)に搭載し,総質量が45 kgを超える

移動形MEシステムは,高さ15 mmの敷居を乗り越えられるものとする。このときに,受容できないリス

クを生じてはならない。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

移動形MEシステムは,附属文書の指示に従って,全ての安全動作荷重を加えた状態で移動の態勢にす

る。移動形MEシステムは,附属文書の指示又は推奨に従って動かす,又はそのような指示を記載してい

ない場合は,正常な使用で10回,床に平らに固定した硬い垂直な面をもつ障害物で高さ15 mm及び少な

くとも幅20 mmの長方形の断面をもつ敷居を乗り越えて(昇降して)前進させる。障害物の上方の角には,

2 mm以下の半径をもたせてもよい。手動の移動形MEシステムでは0.3 m/s±0.1 m/sの速度で,又はモー

タ駆動の移動形MEシステムでは維持できる最高速度で,車輪及びキャスタを障害物に衝突させる。障害

物を乗り越える(昇る)ことができない(例えば,車輪の直径が小さすぎるなど)移動形MEシステムは,

認めない。バランスを失う,又は受容できないリスクが生じる場合は,不適合とみなす。 

受容できないリスクは,移動形MEシステム,その部分及びリスクマネジメントファイルの調査によっ

て決定する。 

201.9.5 飛散物に関わるハザード 

追加 

この細分箇条は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.9.7.5 圧力容器 

追加 

この細分箇条は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.9.7.6 圧力制御装置 

置換え 

9.7.7で要求する除圧装置が必要な内視鏡機器では,圧力調節に関与する全ての圧力制御装置は,製造業

者が決定した定格負荷の条件下で適切な操作の繰返し回数で機能を遂行でき,かつ,正常な使用の条件下

で,圧力が,除圧装置の設定圧力の90 %を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,部品に関わる製造業者のデータの調査,ME機器の検査,リスクマネジメントファイルの調

査及び必要な場合には,機能試験によって確認する。 

201.9.7.7 除圧装置 

置換え 

h) 作動の最小繰返し数は,除圧装置の予測耐用期間に従った定格とし,環境条件を考慮し,及びこれに

伴うリスクは,除圧バルブが予想したとおりに動かないこととしてもよい。破裂円板のような単回使

12 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

用の機器の場合,環境条件及びこれに伴うリスクは,除圧バルブが予想したとおりに動かないことを

考慮する。 

201.9.8 支持機構に関わるハザード 

追加 

この細分箇条は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.10 不要又は過度の放射のハザードに関する保護 

次を除き,通則の箇条10を適用する。 

201.10.4 *レーザ及び発光ダイオード(LED) 

追加 

この細分箇条は,内視鏡機器によって内部の視野又は画像を得るための照明を与えることを目的とした

発光ダイオード(LED)には適用しない。ただし,それらの要求事項は,201.10.5,201.10.6及び201.10.7

で規定する。 

201.10.5 他の可視の電磁放射線 

置換え 

該当する場合,製造業者は,内視鏡機器によって内部の視野又は画像を得るための照明を与えることを

目的としたLEDを含め,可視の電磁放射線に関連するリスクをリスクマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.10.6 赤外線 

置換え 

該当する場合,製造業者は,内視鏡機器によって内部の視野又は画像を得るための照明を与えることを

目的としたLEDを含め,赤外線に関連するリスクをリスクマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.10.7 紫外線 

置換え 

該当する場合,製造業者は,内視鏡機器によって内部の視野又は画像を得るための照明を与えることを

目的としたLEDを含め,紫外線に関連するリスクをリスクマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 

次を除き,通則の箇条11を適用する。 

201.11.1.2.2 *患者に熱を与えることを意図しない装着部 

追加 

次の場合は,最高温度を取扱説明書に公開する必要はない。 

− 活性内視鏡用処置具とともに使った結果として,内視鏡の挿入部の表面温度が41 ℃を超える。 

− 内視鏡の照明光出射部分の温度が41 ℃を超える。 

− 電・光源装置又は内視鏡のいずれかにつながるライトガイドコネクタの温度が,41 ℃を超える。 

13 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

これらの環境で,取扱説明書には患者への受容できないリスクを低減するために望ましい手段について

適切な警告及び助言を記載する。これらの警告には,高い表面温度による潜在的な臨床的帰結,例えば,

永続的な組織の損傷又は凝固(201.7.9.2.2を参照)についての記載を含む。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイル及び取扱説明書の調査によって確認する。 

201.11.1.4 ガード 

追加 

電・光源装置の照明ランプは,工具を使用せずに接近できてもよいが,開閉カバーの上又はその近くに

適切な図記号(IEC 60417の図記号5041が望ましい)を表示し,かつ,取扱説明書に注意を記載する

(201.7.9.2.2を参照)。 

201.11.6.5 *ME機器及びMEシステムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入 

追加 

清掃,消毒,及び/又は滅菌することを意図した活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具は,この要求事項

から除外する。しかし,必要に応じて,11.6.6及び/又は11.6.7の要求事項を満たすものとする。 

追加 

201.11.101.1 レーザとの組合せ条件による熱及びその他のハザード 

製造業者は,レーザ装置を活性内視鏡及び/又は活性内視鏡用処置具と組み合わせて使用する場合,正

常な使用及び単一故障状態における患者又は操作者に対する熱及びその他のリスクについてリスクマネ

ジメントプロセスで扱う。 

− 反射したレーザエネルギーによる内視鏡への熱的な害(発火を含む)。 

− 反射したレーザエネルギーによる目への潜在的な障害 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

201.11.101.2 *電気手術器(電気メス)との組合せ条件による熱及びその他のハザード 

a) 製造業者は,電気手術器(電気メス)との併用に起因する,患者又は操作者に対する熱的及びその他

のハザードをリスクマネジメントプロセスで扱う。このとき,次を含む正常な使用及び単一故障状態

を考慮する。 

1) 放電又は容量結合高周波電流によってもたらされる内視鏡への熱的な害。 

2) 高周波の電磁エネルギーによって生じるテレビモニタ上の映像妨害。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

b) 患者及び/又は操作者に対する受容できないリスクを低減するために,電気手術器(電気メス)の装

着部である活性内視鏡用処置具は,十分な絶縁耐力を備える。 

(試験) 

活性内視鏡用処置具の適合性は,IEC 60601-2-2:2009の201.8.8.3.103及び201.8.8.3.104に規定した

試験方法によって,確認する。 

c) 電気手術器(電気メス)の装着部である活性内視鏡用処置具と組み合わせて使用することを意図した,

正常な使用において触れることのできる活性内視鏡の導電性の部分は,容量結合高周波電流による熱

の影響から操作者を保護するために分離する。耐久性のないラッカー及びそれと同等な非導電性の被

膜は,使用しない。 

background image

14 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(試験) 

適合性は,次によって確認する。 

1) リスクマネジメントファイルの調査によって,正常な使用及び単一故障状態において,活性内視鏡

用処置具から露出した導電性の部分へ容量結合高周波電流が流れる可能性を調べる。 

2) 上記1)の条件を満足しない場合は,次の試験によって調べる。 

図201.102に示した回路及び配置に従って,露出した導電性の部分からの容量結合高周波電流を測

定する。容量結合高周波電流は,50 mAを超えてはならない。 

11 

10 

0.5 m 

0.25 m 

0.25 m 

200 Ω 

200 Ω 

8  

電気手術器(電気メス)[IEC 60601-2-2:2009に適
合した電気手術器(電気メス)。400 kHz±100 kHz
の基本搬送周波数で,かつ,内視鏡の取扱説明書に
規定した切開モードの附属品の定格電圧で作動さ
せる。] 

絶縁材料製のテーブル 

対極板 

アクティブ電極リード 

内視鏡 

活性内視鏡用処置具 

露出した導電部 

無誘導抵抗器200 Ω 

高周波電流計 

10 ライトガイドケーブル(恒久的に接続されている場

合) 

11 内視鏡挿入部[この部分の約50 %に,金属はく(箔)

を0.5 N/cm2の圧力で密着させる。] 

図201.102−内視鏡の導電性の部分からの容量結合高周波電流の測定 

201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 

次を除き,通則の箇条12を適用する。 

201.12.2 ユーザビリティ 

追加 

リスクマネジメントプロセスにおいて,ユーザビリティに関わる受容できないリスクはないと決定した

場合には,この細分箇条を適用しない。 

注記 内視鏡機器,附属品並びに活性内視鏡用処置具の意図する使用及び操作方法が全く同じ,又は

実質的に類似している場合,ユーザビリティエンジニアリングプロセス及びユーザビリティ妥

15 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

当性確認は,過去の情報の評価に基づいてもよい。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって調べる。 

201.12.3 アラームシステム 

追加 

注記1 この個別規格では,アラーム状態の優先順位を規定していない。 

注記2 情報信号は,アラーム信号又はリマインダ信号以外の全ての信号である(IEC 60601-1-8の定

義による)。 

201.12.4.4 不正確な出力 

追加 

正確な診断又は治療を提供するために必要な個別のスペクトル出力又は周波数の重大な誤り若しくは欠

落があり,それが訓練を受けた操作者によって識別できない場合に生じるリスクについて,リスクマネジ

メントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって調べる。 

201.13 危険状態及び故障状態 

次を除き,通則の箇条13を適用する。 

201.13.1 特定の危険状態 

追加 

201.13.1.101 観察画像 

内視鏡手技の間に,操作者が(意図して又は意図しないで)実際の画像ではなく,保存された画像を観

察する可能性をリスクマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって調べる。 

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS) 

通則の箇条14を適用する。 

201.15 ME機器の構造 

次を除き,通則の箇条15を適用する。 

201.15.3.1 一般 

追加 

15.3.1〜15.3.7は,活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具には適用しない。 

201.15.3.5 *手荒な取扱い試験 

追加 

15.3.5は,内視鏡の組合せ構成の範囲内で使用するワークステーション(棚)に設置した移動形MEシ

ステムには適用しない。 

201.15.4.1 *コネクタの構造 

追加[次をb)に追加する。] 

16 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

内視鏡機器及び内視鏡用処置具の製造業者は,内視鏡又は内視鏡用処置具に接続することを意図した医

療器具を,内視鏡を介さずに患者に接続することを意図した患者接続部(例えば,静脈内への適用)に誤

接続の発生確率及び誤接続によって生じる危害の重大さを検討するために,リスクマネジメントプロセス

を実行する。 

注記 対応国際規格に記載はないが,リスクマネジメントプロセスを適用してリスクを評価する場合,

危害の発生確率及び危害の重大さを組み合わせてリスクを決定して評価する。したがって,検

討の対象として危害の重大さも追記した。 

コネクタの意図する使用が二つ以上の用途を含む場合の適用については,リスクマネジメントプロセス

で特定した意図する使用に従って,誤接続が最も起こりにくいように設計する。 

注記 機器の意図する使用に合うコネクタに対して関連する規格が存在する場合,リスクマネジメン

トプロセスによって禁忌としない限り,これらを使用することが望ましい。 

201.16 MEシステム 

通則の箇条16を適用する。 

201.17 ME機器及びMEシステムの電磁両立性 

通則の箇条17を適用する。 

202 電磁両立性 要求事項及び試験 

次を除き,IEC 60601-1-2:2007を適用する。 

202.6.2.1.10 適合性基準 

追加 

次の場合は,内視鏡機器に関わる受容できない性能の低下とはみなさない。 

− 電・光源装置の操作パネル上に明確に表示している場合,照明若しくは画像表示の短い遮断,又は待

機若しくは安全モードへリセットする。 

− 性能の低下が,受容できないリスクをもたらさないことをリスクマネジメントプロセスによって示し

ている。 

(試験) 

適合性は,機器及び/又はリスクマネジメントファイルの調査によって調べる。 

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17 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(参考) 

ME機器及びMEシステムの表示 

及びラベリングに対する要求事項の指針 

次を除き,通則の附属書を適用する。 

201.C.1 ME機器,MEシステム又はそれらの部分の外側の表示 

追加 

内視鏡機器及びその部分の外側の表示に関わる要求事項は,201.7.2に規定している。内視鏡機器及びそ

の部分の外側の表示に関わる追加要求事項は,表201.C.101に記載した。内視鏡機器の外側の表示に使用

する図記号及び安全標識は,附属書Dを参照する。 

表201.C.101−内視鏡機器又はそれらの部分の外側の表示 

表示の説明 

細分箇条 

照明ランプ,形式名称の表示 

201.7.2.102 

照明ランプ,開閉カバーの表示 

201.11.1.4 

201.C.2 ME機器,MEシステム又はそれらの部分の内側の表示 

追加 

内視鏡機器及びその部分の内側の表示に関わる要求事項は,7.3に規定している。内視鏡機器及びその

部分の内側の表示に関わる追加要求事項は,表201.C.102に記載した。内視鏡機器の内側の表示に使用す

る図記号及び安全標識は,附属書Dを参照する。 

表201.C.102−内視鏡機器又はそれらの部分の内側の表示 

表示の説明 

細分箇条 

照明ランプ,形式名称の表示 

201.7.2.102 

201.C.4 附属文書,一般 

追加 

内視鏡機器の附属文書に含める追加要求事項を,表201.C.104に記載する。 

表201.C.104−附属文書,一般 

表示の説明 

細分箇条 

内視鏡機器の外部の代替表示 

201.7.2.1 

サービス要員によってだけ接触可能な照明ランプの形式名称 

201.7.2.102 

内視鏡の先端部に組み込んだ照明ランプの形式名称 

201.7.2.102 

移動形MEシステムに対する安全動作荷重の構成 

201.9.4.2.4.3 

移動形MEシステムを移動させるための取扱説明書又は助言 

201.9.4.2.4.3 

201.C.5 附属文書,取扱説明書 

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18 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

追加 

内視鏡機器の取扱説明書に含める追加要求事項を,表201.C.105に記載する。 

表201.C.105−附属文書,取扱説明書 

表示の説明 

細分箇条 

内視鏡機器に使われている図記号の説明 

201.7.6.2 

41 ℃を超える内視鏡機器の部分からのリスク低減に関わる警告及び助言 

201.11.1.2.2 

照明ランプの開閉カバーの近くで高温になる可能性についての注意 

201.11.1.4 

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19 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D 
(参考) 

表示における図記号 

次を除き,通則の附属書を適用する。 

追加 

内視鏡機器の表示に使用可能な追加の図記号を表201.D.101に示す。 

表201.D.101−内視鏡機器及びその部分の表示における図記号 

番号 

図記号 

IEC規格・ISO規格

引用 

図記号の説明 

101 

− 

内視鏡 

102 

− 

送気 

103 

− 

吸引 

104 

− 

送水ボトル 

105 

− 

吸引ボトル 

106 

− 

光学フィルタ 

107 

− 

静止画写真 

108 

− 

スポット測光 

109 

− 

中央重点測光 

background image

20 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表201.D.101−内視鏡機器及びその部分の表示における図記号(続き) 

番号 

図記号 

IEC規格・ISO規格

引用 

図記号の説明 

110 

− 

平均測光 

111 

− 

照明ランプの形式名称 

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21 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書J 

(参考) 

絶縁経路の調査 

次を除き,通則の附属書を適用する。 

追加 

 1 

電・光源装置 

活性内視鏡 

電源部 

電気手術器(電気メス) 

活性内視鏡の患者接続部 

高周波活性内視鏡用処置具の患者接続部 

高周波対極板の患者接続部 

信号入出力部(インタフェース条件を含む) 

絶縁協調の組合せ 

例1 

又は 

例2 

2×MOPP(電源電圧) 

2×MOPP(電源電圧) 

10 2×MOPP(動作電圧)及び 

10 2×MOPP(動作電圧)及び 

1×MOPP(電源電圧)a) 

1×MOPP(電源電圧)a) 

11 2×MOPP(動作電圧)及び 

1×MOPP(電源電圧)a) 

12 2×MOPP(動作電圧)及び 

12 2×MOPP(電源電圧) 

1×MOPP(電源電圧)a) 

13 インタフェース条件(活性内視鏡用処置具の試験−201.11.101.2参照) 

注a) F形装着部の分離については,8.5.2.1を参照。 

図201.J.101−絶縁の例101 

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22 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

 1 電・光源装置 

2 装着部(例えば,ライトガイドコネクタ,ライトガイドケーブル又は内視鏡) 
3 活性内視鏡の患者接続部 
4 電源部 
5 2×MOPP(電源電圧) 
6 2×MOPP(動作電圧)及び1×MOPP(電源電圧) 
 

図201.J.102−絶縁の例102 

 1 2×MOPP(電源電圧)(201.8.9.1.1参照。沿面距離及び空間距離を短くした例) 

図201.J.103−絶縁の例103 

23 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書AA 

(参考) 

個別規格の指針及び根拠 

AA.1 一般指針 

この附属書は,この個別規格の重要な要求事項に対して簡潔な根拠を提供するもので,この規格に該当

する製品に精通しているが,規格の開発には携わっていない人々のために用意したものである。主な要求

事項の背景を理解することは,この規格を正しく適用するために必要不可欠であると考えられる。さらに,

臨床診療及び技術が変化する場合に,現在の要求事項の根拠があると,これらの進展に伴ういかなる規格

の修正も容易になると思われる。 

AA.2 箇条及び細分箇条の根拠 

以下に記載した事項は,この個別規格の個別箇条及び細分箇条の根拠である。箇条及び細分箇条の番号

は,本体の番号と対応している。 

201.1.1† 適用範囲 

活性内視鏡用処置具の使用は,内視鏡の適用の増加によって,内視鏡との組合せ条件及び内視鏡の組合

せ構成の範囲におけるインタフェース条件に対して,他の個別規格を不適切に適用する状況を生じさせる

かもしれない。この細分箇条では,要求事項又は試験に矛盾が発生した場合に,この個別規格の適用を優

先することを規定している。 

この理由は,内視鏡及び内視鏡用処置具の構造及び物理的要求によって,ME機器及び/又はその装着

部の内視鏡的使用と,非内視鏡的使用とを分けて考えることが望ましいためである。 

改正前は,内視鏡と同じ開口部を通して患者の体内に挿入する附属品だけを対象としたのに対して,今

回の改正では,その適用範囲を二つ目又はその後のせんし(穿刺)を通じて患者の体内に入る附属品を含

めた。この範囲の拡張は,必然的に,関連する全てのインタフェース条件を完全に取り込むために内視鏡

の組合せ構成の定義につながる。 

201.3.201† 容量結合高周波電流 

内視鏡の設計上及びその小さな寸法によって,それらを組み合わせて使用するどの活性内視鏡用処置具

とも電気的な容量結合が生じる。活性内視鏡用処置具が,電気手術器(電気メス)から電力の供給を受け

ている場合,この高周波電流の一部は,活性内視鏡用処置具から内視鏡に結合され,かつ,内視鏡から患

者及び/又は操作者を通って,電気手術器(電気メス)に戻る可能性がある。 

201.3.202† 内視鏡の組合せ構成 

内視鏡手技は,内視鏡機器及び内視鏡用処置具(それらは,活性している場合もある),その他のME

機器又はMEシステム,及び非ME機器に加えて,複数の機器及び器具類を組み合わせて行われる。それ

ぞれの機器は,内視鏡機器と組み合わせて相互に作用し,かつ,相互に調和させることが必要である。内

視鏡の組合せ構成の定義は,この個別規格の範囲を正確に規定し,これらの組合せ条件及びインタフェー

ス条件に関わる要求事項を定義することを目的としている。 

内視鏡の組合せ構成については,代表的な内視鏡手技で使用する機器を図解した図AA.101を参照する

ことによって,最もよく説明できる。それぞれのカテゴリにおける機器の種類の限定的な例を明確にする

ために記載している。 

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24 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

内視鏡機器 

インタフェース条件 

ME機器 

組合せ条件 

活性内視鏡用処置具 

非ME機器 

上記の内視鏡の組合せ構成のそれぞれの機器の種類の典型代表例 

活性内視鏡 

レーザファイバ 

11 

注水ポンプ 

カメラヘッド 

電気手術器(電気メス) 

12 

VCR/DVD 録音装置 

ビデオプロセッサ 

レーザ 

13 

テレビモニタ 

光源 (電・光源装置) 

吸引ポンプ 

14 

パソコン又はノート形

パソコン 

高周波かん(鉗)子 

10 

気腹器 

15 

コンピュータネットワ

ーク 

図AA.101−代表的な内視鏡の組合せ構成の図解 

14 

患者環境 

診療用に使う部屋 

この個別規格の適用範囲 

外部環境, 建物, 事務所など 

15 

13 

12 

13 

その他の 

非ME機器 

その他の 

非ME機器 

11 

10 

1.5 m 

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25 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.3.206† 活性内視鏡 

電・光源装置の一部に接続する内視鏡だけが,活性内視鏡である。したがって,ME機器の定義に含ま

れる。電・光源装置のない内視鏡は,この個別規格の適用範囲外である。 

活性内視鏡は,他の活性内視鏡を通して使われる場合がある。それは,両方の活性内視鏡が,該当する

組合せ条件を含め,この個別規格の要求事項を満たす必要がある場合である。 

この定義には,侵襲性プローブ(光学的観察手段の有無にかかわらない)と組み合わせて使用する超音

波診断装置を含むが,これらに関わる要求事項については,JIS T 0601-2-37も参照する(201.3.216を参照

する)。 

201.3.207† 活性内視鏡用処置具 

活性内視鏡用処置具は,他のME機器の装着部であってもよい。その場合,それらに対しては,ME機

器の種類に関連する規格を適用するが,内視鏡機器との組合せ条件に関わる要求事項は,この個別規格で

与えられる。 

201.3.210† 組合せ条件 

定義間の関連性 

関連する活性内視鏡があるか? 

(活性内視鏡は,この規格を適用する。) 

201.3.206参照 

→ 

いいえ 

IEC 60601-2-18の適用範囲外 

201.3.204及び201.1.1参照 

↓はい 

一つ以上の活性内視鏡用処置具があるか? 

201.3.207参照 

(活性内視鏡用処置具は,他のME機器の装着部であ

ってもよい) 

→ 

いいえ 

この規格で定義しているような

組合せ条件はない。 

201.3.210参照 

↓はい 

内視鏡手技の際,内視鏡と同じ開口部又は二番目若し

くはそれ以降の開口部を通じて患者に挿入する内視鏡

用処置具であるか? 

201.3.207参照。 

→ 

いいえ 

この規格で定義しているような

組合せ条件はない。 

↓はい 

この個別規格は,組合せ条件に関わる要求事項を規定

する。 

201.3.210参照 

例えば, 

201.4.7 ME機器の単一故障状態 

201.7.9.2.2 警告及び安全上の注意 

組合せ条件に関わる警告及び安全上の注意 

201.11.101 組合せ条件 

26 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.3.215† 電・光源装置 

電・光源装置には,光源,ビデオプロセッサ,超音波プロセッサなど,活性内視鏡が意図した機能を発

揮させるために必要なME機器を含む。電気的及び/又は機械的に内視鏡に接続できるビデオカメラ並び

にそのプロセッサは,電・光源装置の定義に含まれる。 

201.4.1.101† 活性内視鏡用処置具 

活性内視鏡用処置具の使用は,内視鏡の適用の増加によって,組合せ条件に対して,他の個別規格を不

適切に適用する状況を生じさせるかもしれない。この細分箇条では,要求事項又は試験に矛盾が発生した

場合に,この個別規格の適用を優先することを規定している。この理由は,内視鏡及び内視鏡用処置具の

構造及び物理的要求によって,ME機器及び/又はその装着部の内視鏡的使用と,非内視鏡的使用とを分

けて考えることが望ましいためである。 

201.4.1.103† 電・光源装置 

内視鏡機器の定義には,一体若しくは分離した観察手段との組合せ又は観察手段なしで使用する侵襲的

超音波プローブ及びその電・光源装置を含む。このようなME機器の電気的な安全性は,この個別規格で

規定する一方で,超音波の安全性に関しては,JIS T 0601-2-37で規定している。 

内視鏡手技の際に使うある種のME機器の機能を強化するために,内視鏡の意図した視野又は画像を得

るためには,必要としない付加的な機能を一つの接続で商用電源に接続する電・光源装置に組み込むこと

はよく行われる。そのような場合,その付加機能の部分は他の適切な個別規格の要求事項に適合させるこ

とが合理的である。ME機器全体が,他の個別規格が規定した要求事項に適合することが必要な場合があ

る。例えば,こぼれ,液体の侵入,分離などは,ME機器の個々の部分にこれら特定の要求事項を適用す

ることが不可能な場合がある。 

201.4.3.101† 追加の基本性能の要求事項 

内視鏡機器は,しばしばソフトウェアのアルゴリズムによって制御される。画像情報の正しい提示は,

診断,治療又は画像の文書化の際に信頼される(必要不可欠となる)ことになる。ある状況下では,この

情報は,危険な性能の欠損をもたらす可能性のある他の要因によって,影響を受けるかもしれない(例え

ば,電磁妨害)。 

これらの基本性能に関わる要求事項は,特定の機器又は手段の特有な設計によって決定されるため,機

器の製造業者は,リスクマネジメントファイルの中で該当する要因を評価することが必要である。 

また,201.7.9.2.2 gg) にある警告及び安全上の注意は,使用者にこの問題について注意を払わせるため

に,幾つかのユーザビリティ(有用性)の側面を反映する。 

201.4.6† 患者が接触するME機器又はMEシステムの部分 

ライトガイドケーブルは,装着部の定義に含まれない。その理由は,正常な使用においてそれらは,ME

機器及びMEシステムがその機能を果たす際に,患者に直接触れる必要性がないからである。 

しかし,それらは,正常な使用において患者に直接触れる場合がある。そのため,光源,ライトガイド

ケーブル及び活性内視鏡の特定の構造について,受容できないリスクがないことをリスクマネジメントフ

ァイルが示さないかぎり,この個別規格の目的のために,それらを装着部として取り扱うことを推奨する。 

例えば,もし要求されているF形装着部の分離を光源内で提供した場合及び接地した外装又は類似の部

分とライトガイドケーブルのむき出しの導電性の部分とが不用意に接続されてしまう可能性がない場合,

リスクマネジメントではおそらく,ライトガイドケーブルを装着部として考える必要はないと結論付ける

ことになる。 

しかし,要求されているF形装着部の分離をライトガイドケーブルで行うことが不可欠である場合,又

27 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

は活性内視鏡の部分として提供する場合,リスクマネジメントでは,正常な使用及び/又は単一故障状態

においてハザードがあると結論付けることになる。その場合は,ライトガイドケーブルを装着部の要求事

項に従う部分として扱い,この個別規格の要求事項に従うものとする。 

201.5.7† 湿度前処理 

特に,内視鏡機器として事実上常に管理された環境下で使用する,又は電・光源装置の照明ランプへの

接近において,開いた場合に機器を不活化させるような開閉カバーは,湿度前処理の間に開かせることは

不適切と考える。したがって,内視鏡機器の特定の部分が,開閉カバーが開きそうな間に高い湿度にさら

される可能性を確認するために,リスクマネジメントプロセスを適用する。 

意図する使用又は取扱説明書に従って,使用前に消毒及び/又は滅菌処理を前提としている活性内視鏡

及び活性内視鏡用処置具は,湿度前処理を前提とする必要がない。それは,11.6.6及び/又は11.6.7の要

求事項に従うことで,必要な前処理となるためである。 

201.7.2.9† IP分類 

特定の許容される再処理方法及びパラメータの詳細な指示が規定されている活性内視鏡及び活性内視

鏡用処置具は,IP分類を表示する要求事項から除外される。その理由は,この追加情報は,操作者を混乱

させそうであり,また,IP表示は操作者に安全で効果的な再処理を許すための必要な詳細を知らせていな

いためである。IP記号を置き換える代替表示(例えば,記号)は,再処理過程が異なるため,この個別規

格によって規定されていない。7.9.2.12も参照する。 

201.7.2.102† 照明ランプ 

間違った形式のランプを接続することによって起こる危険状態を避けるために,形式名称の表示は必要

である。電圧及び/又はワット数だけの表示では,間違ったタイプのランプが取り付けられる可能性があ

る。 

201.7.9.2.2† 警告及び安全上の注意 

この個別規格の細分箇条によって要求される警告及び安全上の注意は,完全ではなく,製造業者のリス

クマネジメントプロセスは,設計によって取り除くことのできない他のリスク及び危険状態を特定し,機

器本体又は取扱説明書のいずれかで,警告及び安全上の注意を使用することによって軽減することが望ま

しい。 

例えば,電気手術器(電気メス)を内視鏡機器及び/又は活性内視鏡用処置具と組み合わせて使用する

場合,患者及び/又は操作者に対する多くのハザードがある。それはこの個別規格のこの細分箇条で示し

た事項に加えて,次がある。 

aa) 不慮の高周波電流による熱傷を避けるため,アクティブ電極の作用部分を操作者の視野内に保つ。 

bb) アクティブ電極を内視鏡の先端部から十分離して,かつ,処置に対して正しい位置にあることを確か

めながら,高周波出力を発生させる前に液体を吸引する(それは導電性かもしれない)ことを含め,

内視鏡の金属部分及び他の導電性の附属品との接触を避ける。 

cc) 処置の際にアクティブ電極と接触する可能性のある高周波用でない第2の附属品又は内視鏡用処置具

は,絶縁されたものを使用する。 

dd) 高周波電流によって内視鏡の視野と反対側の表面における熱傷を避けるために,アクティブ電極の通

電中,高周波電流を流している組織が正常粘膜に接触しないようにする。 

ee) 操作者の目の近傍に高周波電流による熱傷を起こす危険を少なくするために,内視鏡の接眼部には非

導電性の材料を使用する。 

ff) 高周波出力の設定が低すぎる場合に生じる組織への熱的侵襲又はその設定が高すぎる場合に凝固が不

28 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

十分なため大量の出血を起こすようなことを避けるために,個別の意図した処置に適した高周波出力

の設定を選択する。 

IEC 60601-2-2では,電気手術器(電気メス)の取扱説明書に“選択する高周波出力電流は,意図し

た目的に対してできるだけ低い設定にするのがよい。一部のME機器又は附属品は,低い出力設定で

危害を引き起こす可能性がある。”を含めるよう要求している。しかし,内視鏡的高周波手術において

は,低すぎる出力を使用すると,伝統的な高周波手術用のアクティブ電極では切開又は凝固の効果を

得るのに必要以上に長い時間を要するため,患者に受容できないリスクを与える可能性がある。これ

は,過度の熱的侵襲を周囲組織に与えるかもしれない。 

したがって,活性内視鏡用処置具について,製造業者は,初期の出力設定は,臨床医の経験に基づ

き,適切な臨床治療を参照するか,又は適切な訓練の結果として設定することが望ましいと取扱説明

書の中で説明することが必要である。 

gg) 準備不良のため,燃焼を助長するガスが,患者の胃腸管に発生する場合,又は内視鏡検査前に使用す

るある種の前処置用物質は,患者の下部消化管にメタンの発生を促進する場合がある。これは,特に

大腸内視鏡検査に関係するが,上部消化管でも記録がある。また,経尿道的前立腺切除の際に,ぼう

こう(膀胱)内のかん(潅)流液の上部に水素が蓄積するという記録がある。したがって,製造業者

は,これらのガスに関連する危険状態を避ける方法に関わるアドバイスを行ってもよい。 

hh) 製造業者は,更なる要求事項及びガイダンスについては,IEC 60601-2-2の201.7.9.2.2.101及びこの附

属書にある関連する根拠も参照する。 

その上,レーザを内視鏡及び/又は内視鏡用処置具とともに使用する場合,他のハザードがある。

該当する場合,この規格のこの細分箇条で示した情報に加えて,製造業者は次の潜在的な危険状態の

回避に関わる助言を検討し,適切な情報を含める。 

1) レーザ用ファイバーが故障した場合,レーザ出力を停止させる必要性を含めて,内視鏡を通して使

用するレーザ用ファイバーの故障に関連する危険状態。 

2) レーザによる内視鏡先端部の損傷に対して,それは励起前にレーザ用ファイバーの先端を内視鏡を

通して視認することによって避けることが可能である。 

201.8.5.2.3† 患者リード線 

内視鏡手技は,適切に訓練された医療関係者によって,持続して監督する必要がある。患者は,付添い

人なしに内視鏡機器を接続したままにすることはなく,内視鏡機器を接続したまま,ある場所から他の場

所へ移動させることもない。その結果,装着部のコネクタが,互換性のある内視鏡以外と誤接続される可

能性は非常に低いと考えられる。したがって,それは,製造業者のリスクマネジメントプロセスを通じて

扱う関連するハザード及びその結果生じるリスクも適切と考えられる。 

201.8.8.3† 耐電圧 

高周波活性内視鏡用処置具について,熱的ハザードは,患者及び操作者に対して,電気的ショックに起

因したリスクよりも大きなリスクを与える。したがって,材料に対する高周波での耐電圧試験をこの個別

規格の201.11.101.2に含めている。 

201.8.9.1.1† 一般 

適切な臨床的要求事項を満たすために必要な内視鏡の構造的な要求事項のため,内視鏡機器の装着部が,

8.9の要求事項を満たすのは不可能かもしれない。内視鏡は密閉された装置であり,内視鏡内のどの回路

も常に二次側であるため,これらの部分に対して十分な安全レベルは二つの操作者保護手段,汚損度1に

よって提供されるとみなしている。 

29 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

201.9.4.2.4.3† 敷居を乗り越える移動 

ワークステーションに搭載した内視鏡を含むMEシステムを,個々のME機器に対して要求する敷居の

試験と同じ試験に合格させることは,不適切である。このワークステーションには,幾つもの機器を重ね

て搭載するための棚又は台があり,総重量が200 kgを超えることもあるためである。さらに,多くの場合,

個々の機器は,棚に確実に固定されていないので,操作者は,そのような組合せの移動については,特別

な注意が必要であり,かつ,その安定性も制限できることを知っている。したがって,試験のパラメータ

は,個々のME機器に適した条件から,内視鏡的システムの正常な使用時に起こりそうな条件としてふさ

わしい条件に修正した。移動のための特定の忠告が入っている場合は,取扱説明書への参照を含む。 

201.10.4† レーザ及び発光ダイオード(LED) 

内視鏡的適用において照明のために使用する発光ダイオード(LED)は,患者及び操作者の安全性の目

的のために,その他の内視鏡の照明手段と同じとみなす。 

201.11.1.2.2† 患者に熱を与えることを意図しない装着部 

照明光出射部分の表面温度は,41 ℃を超えるかもしれない。その理由は,内視鏡の臨床的要求事項と

して,小さな寸法の中に高輝度の光の伝達を要求しており,その結果,高密度の光エネルギーとなり,照

明光出射窓の周囲の材料がそのエネルギーを吸収することによって部分的に表面温度が相対的に高くなる

からである。しかし,内視鏡手技を行う際,照明光出射部分は,通常組織に接触することはなく,かつ,

この部分の熱容量は小さいために,偶然接触しても患者に受容できないリスクをもたらすことはない。患

者に対する大きな影響として,照明光出射窓から出る放射エネルギーの吸収がある。それは,直接組織を

照射するかもしれない。したがって,特定の最大表面温度は,潜在的に最も危険なパラメータへの言及に

はならない。この放射光による温度は,電・光源装置のランプの形式,電力,及び照明光出射窓の状態を

含めて,内視鏡の製造業者の管理外の多くの要因に依存する。 

これらの理由によって,また,試験室での試験が実際の使用を完全に代表してはいないと思われるため,

照明光出射部分の最大許容温度を規定することが適切であるとは考えられない。しかし,操作者が患者へ

のリスクを最小限にするための手段に関わる警告及び忠告を,取扱説明書に入れることが必要である。 

内視鏡及び活性内視鏡用処置具の組合せ使用がもたらす熱的影響もある。活性内視鏡用処置具は,内視

鏡手技の間に使用される他のME機器の装着部であるかもしれない。例えば,それは,容量結合高周波電

流の電流密度及び電流の絶対値ではなく,熱的リスクに大きく関係している。これは,製造業者の管理し

得ない要因によって決まるので,製造業者が最高温度を提示することは不可能である。詳細については,

201.11.101.2の根拠を参照する。 

ライトガイドケーブルは,装着部と同等な要求事項を要求する部分として扱うかもしれない。しかし,

コネクタは通常,正常な使用において41 ℃より熱くなる。これらの部分が患者に接触することは意図し

ていないため,最大温度を提示することは不要と考えられる。操作者にこれらの部分の使用後の取扱いに

関連する潜在的リスクについてアドバイスするための警告は,取扱説明書に含めることが望ましい。

201.7.9.2.2を参照する。 

201.11.6.5† ME機器及びMEシステムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入 

洗浄,消毒,及び/又は滅菌を意図した活性内視鏡及び活性内視鏡用処置具は,通則のこの要求事項か

ら除外する。その理由は,それらは洗浄,消毒,及び/又は滅菌のためのそれら独自の仕様及び設計基準

を満たさなければならないためである。したがって,該当する場合には,11.6.6及び/又は11.6.7を満た

す。201.7.2.9及びその関連する根拠も参照する。 

201.11.101.2† 電気手術器(電気メス)との組合せ条件による熱及びその他のハザード 

30 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

内視鏡及び電気手術器(電気メス)の装着部である活性内視鏡用処置具の組合せ使用によって,容量結

合高周波電流の電流密度によって熱的効果が起きるかもしれない。製造業者のリスクマネジメントプロセ

スが,正常な使用及び単一故障状態の両方において,そのようなリスクを特定するために適用される。そ

れは,適切なリスクの低減手段を設計過程の中で採用するために,及び/又は関連する安全上の警告を取

扱説明書に提示するためである。 

そのような容量結合高周波電流は,内視鏡への熱的損傷に関与しているかもしれない。したがって,患

者,操作者,及び内視鏡自体を保護するために,高周波活性内視鏡用処置具に対しては,十分な耐電圧を

提供する必要がある。IEC 60601-2-2:2009の201.8.8.3.103及び201.8.8.3.104で要求している試験は,活性

内視鏡用処置具の耐電圧の適合性を確認するために適切であるとみなす。 

活性内視鏡用処置具と組み合わせて使用するかもしれない内視鏡の露出している導電性の部分は,操作

者を容量結合高周波電流の熱的効果から保護するために分離が必要である。分離は,異なる方法によって,

例えば,構成部品の分離によって,又は絶縁によって実行できる。そのようなむき出しの導電性の部分か

ら流れる,最大高周波電流の50 mAは,十分な保護を提供するとみなす。 

内視鏡のかん(鉗)子口を通して活性内視鏡用処置具を挿入している間,患者に接触することを意図し

た部分は,内視鏡にも接触する。活性内視鏡用処置具の動く部分が,操作者によって内視鏡を通じて見え

るまで,高周波電流を通電させないので,これは許容できる。 

活性内視鏡用処置具のハンドル及びその操作者の間に使用中,組合せ条件が存在するということも考慮

する。 

201.15.3.5† 手荒な取扱い試験 

15.3.5に規定している手荒な取扱いに関わる要求事項を内視鏡機器の“棚”に適用することは,不適切

とみなす。これらは,患者環境の下で,又は近くで使用されることを意図しており,かつ,通常はこの細

分箇条に規定している手荒な取扱いの種類ではない。そのような“棚”は,201.9.4の要求事項を満たせば

十分であるとみなす。 

201.15.4.1† コネクタの構造 

内視鏡及び内視鏡用処置具の製造業者は,内視鏡又は内視鏡用処置具に接続することを意図した医療機

器を,内視鏡を介さずに患者に接続することを意図した患者接続部(例 静脈内適用)に誤って接続して

しまう可能性を考慮するために,JIS T 14971を使用している。 

リスクマネジメントプロセスの目的は,そのような医療機器を内視鏡を介さずに患者に接続することを

意図した患者接続部で,特にISO 594規格群に関連したルアコネクタへの誤接続の物理的な確率及びその

ような誤接続の発生確率並びに患者に対する危害の潜在的な重大さを評価することである。内視鏡及び内

視鏡用処置具の意図する使用に一致した,又は内視鏡若しくは内視鏡用処置具への接続を意図した医療機

器のコネクタについて,該当する規格が存在する場合,リスクマネジメントプロセスにおいて矛盾がない

かぎりこれらを適用している。 

この根拠は,製造業者向けに,内視鏡,内視鏡用処置具,及び内視鏡又は内視鏡用処置具への接続を意

図した医療機器への接続を意図した医療機器に関わる助言を,それらの意図する使用に関わる内視鏡シス

テムにおいて,コネクタに関連したリスクのレベルを評価する中で,提供する。これは,特定のコネクタ

に該当する規格が存在しない場合である。 

JIS T 14971に規定されているように,医療機器のリスク評価は,次の二つの構成要素を組み合わせるこ

とによって完成する。 

− どのくらいの頻度で危害が起こるかという危害の発生確率 

31 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

− どのくらいの重篤度であるかという危害の重大さ 

可能であれば,発生の可能性の評価は,量的データに基づくことが望ましい。しかし,そのようなデー

タがなければ,一般に分析的又はシミュレーションテクニックを使って可能性の予測を取り込みながら,

及び/又は専門家の判断を使用して質的アプローチがとられる。 

危害の重大さは一般に,数値で表すことが容易であり,三つ又は四つのレベルに区別できることになる。 

リスクの受容性は一般に,次の区分に分けられる。 

− 広く受容可能である。 

− 合理的に実施可能なできるだけ低い領域にする(ALARP)。 

注記 ALARPとは,As-low-as-reasonably-practical approachの略であり,合理的に実施可能なできる限

り低い領域にする手法である。JIS T 14971のD.8を参照する。 

− 受容できない。 

内視鏡システムのコネクタを考える場合,製造業者のリスク分析には,少なくとも次の要因の“発生確

率”及び“重大さ”の検討が含まれる。 

− 内視鏡システム内での交差接続 

− 関係のない患者接続部への誤接続 

− 関係のない医療機器への誤接続 

− 正常使用及び単一故障状態での接続の安全性 

− コネクタの意図する使用(例えば,専用の,又は多目的の) 

− 再使用可能なコネクタの再処理 

このような起こり得る出来事の可能性を評価する中で,次を含む使用時の他の要因に対しても検討する。 

− 意図する,又は予測した使用場所(例えば,内視鏡処置室での使用よりも誤接続のリスクが高い多く

の患者接続部が存在する集中治療施設での使用) 

− 患者接続部が,意図する処置のために,すぐに見えるところからカバーをしたり隠れたりすることが

正常か。 

− 内視鏡システムの,他のあり得る患者接続部への接続の接近 

− コネクタが,患者環境の内部又は外部どちらでの使用が意図されているか。 

− 内視鏡手技のために行った患者接続部が,処置の後で依然として継続するか。 

− 正常な使用又は単一故障状態において,コネクタが,患者に到達することが可能であるか,又は不可

能であるか。 

− その処置と関連がある監督又は人材配置の正常なレベル 

再使用可能な機器については,現状から変更するリスクも評価する。その中には,もし“新しい”コネ

クタ付きの機器が“古い”コネクタ付きの機器との組合せで安全に使用されることが予想される場合に必

要となるかもしれない,全ての過渡的な規定も含まれる。 

JIS T 14971に従ってリスクマネジメントを適用した後で,製造業者がISO 594規格群に従ってルアーコ

ネクタを使用することを決めた場合,リスクマネジメントファイルでこの決定を完全に正当化する理由を

記録することが望ましい。特定の内視鏡を介さずに患者に接続することを意図した患者接続部に誤接続さ

れる場合には(例えば,脈管系への高圧ガス吸入),内視鏡の供給ライン(例えば,送気ガス,吸入及び

送水液体)の誤接続及び注射器によって供給する物質(例えば,空気,水,造影剤,局所用の麻酔薬,硬

化剤,粘膜染色液など)が致命的であることが分かるかもしれない。 

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32 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書BB 

(参考) 

医療機器の安全性及び性能の基本要件を扱う規格の条項

(GHTF/SG1/N41R9:2005) 

この個別規格の次の細分箇条は,表BB.1に記載したとおり,通則の細分箇条を補完して医療機器の安

全性及び性能の基本要件を支持するものである。通則及び副通則の細分箇条については,この附属書では

扱わない。 

警告 他の要求事項及び法律文書は,この規格の範囲内におさまる製品に適用することができる。 

表BB.1−この個別規格とGHTF/SG1/N41R9:2005との対応 

この規格の 

細分箇条 

医療機器の安全性及び性能の基本要件に対応する 

附属書の細分箇条 

注釈 

全ての箇条 

5.1,5.2,5.3,5.4,5.5,5.6,5.9.2 

201.4.1 

5.9.1, 

201.4.3 

5.2,5.6 

201.4.6 

5.13.4, 

201.4.7 

5.7.1,5.12.1 

201.5.1 

5.5, 

201.5.7 

5.5,5.7.2 

201.6.2 

5.12.7 

201.7.2.1 

5.5,5.16 

201.7.2.9 

5.16 

201.7.2.10 

5.16 

201.7.2.101 

5.16 

201.7.2.102 

5.16 

201.7.4 

5.16 

201.7.6 

5.16 

201.7.9.2.2 

5.9.2,5.16 

201.7.9.2.12 

5.7.2,5.7.3,5.8.1,5.8.2,5.8.5,5.8.7,5.16 

201.7.9.2.14 

5.7.2,5.7.3,5.7.4,5.8.1,5.8.2,5.8.5,5.8.7,5.9.1,5.16  

201.8.3 

5.12.7 

201.8.5 

5.12.7,5.13.4 

201.8.8 

5.12.7 

201.8.9 

5.12.7 

201.9.2 

5.9.1,5.13 

201.9.3 

5.13 

201.9.4 

5.5,5.9.1,5.13 

201.9.5 

5.7.5,5.7.6,5.13 

201.9.7 

5.7.5,5.7.6,5.13 

201.9.8 

5.7.5,5.7.6,5.13 

201.10.4 

5.11.1,5.11.2,5.11.3 

201.10.5 

5.11.1,5.11.2,5.11.3 

201.10.6 

5.11.1,5.11.2,5.11.3 

201.10.7 

5.11.1,5.11.2,5.11.3 

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33 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表BB.1−この個別規格とGHTF/SG1/N41R9:2005との対応(続き) 

この規格の 

細分箇条 

医療機器の安全性及び性能の基本要件に対応する 

附属書の細分箇条 

注釈 

201.11.1 

5.5,5.7.1,5.7.6,5.9.3,5.11.2,5.11.3,5.11.4.1,5.13.5   

201.11.6 

5.5,5.7.5,5.7.6 

201.11.101.1 

5.9.1,5.14.1,5.14.2 

201.11.101.2 

5.9.1,5.14.1,5.14.2 

201.12.2 

5.10,5.14.1,5.14.2,5.14.3 

201.12.4 

5.10,5.7.5,5.7.6,5.14.1,5.14.2,5.14.3 

201.13 

5.5,5.14.1,5.14.2,5.14.3 

201.15.3 

5.13 

201.15.4 

5.7.1,5.9.1,5.13.4 

201.16 

5.9.1 

201.17 

5.12.5,5.12.6 

参考文献 ISO 594 (all parts),Conical fittings with 6 % (Luer) taper for syringes, needles and certain other 

medical equipment 

IEC 60601-2-57,Medical electrical equipment−Part 2-57: Particular requirements for the basic safety 

and essential performance of non-laser light source equipment intended for therapeutic, diagnostic, 

monitoring and cosmetic/aesthetic use 

GHTF/SG1/N41R9:2005,Essential Principles of Safety and Performance of Medical Devices, The 

Global Harmonization Task Force, Study Group 1 

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34 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

定義した用語の五十音順索引 

定義した用語 

定義している規格及び 

細分箇条 

い 移動形(MOBILE) 

意図する使用(INTENDED USE) 

イミュニティ(IMMUNITY) 

医用電気機器 ME機器(MEDICAL ELECTRICAL EQUIPMENT) 

医用電気システムMEシステム(MEDICAL ELECTRICAL SYSTEM) 

インタフェース条件(INTERFACE CONDITIONS) 

JIS T 0601-1:2012,3.65 

JIS T 0601-1:2012,3.44 

IEC 60601-1-2:2007,3.13 

JIS T 0601-1:2012,3.63 

JIS T 0601-1:2012,3.64 

201.3.211 

え 永久設置形(PERMANENTLY INSTALLED) 

F形装着部(F-TYPE APPLIED PART) 

沿面距離(CREEPAGE DISTANCE) 

JIS T 0601-1:2012,3.84 

JIS T 0601-1:2012,3.29 

JIS T 0601-1:2012,3.19 

か ガード(GUARD) 

外装(ENCLOSURE) 

開閉カバー(ACCESS COVER) 

形式試験(TYPE TEST) 

形式名称(MODEL OR TYPE REFERENCE) 

活性内視鏡(ENERGIZED ENDOSCOPE) 

活性内視鏡用処置具(ENERGIZED ENDOTHERAPY DEVICE) 

患者(PATIENT) 

患者環境(PATIENT ENVIRONMENT) 

患者接続部(PATIENT CONNECTION) 

患者保護手段 MOPP(MEANS OF PATIENT PROTECTION) 

患者漏れ電流(PATIENT LEAKAGE CURRENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.36 

JIS T 0601-1:2012,3.26 

JIS T 0601-1:2012,3.1 

JIS T 0601-1:2012,3.135 

JIS T 0601-1:2012,3.66 

201.3.206 

201.3.207 

JIS T 0601-1:2012,3.76 

JIS T 0601-1:2012,3.79 

JIS T 0601-1:2012,3.78 

JIS T 0601-1:2012,3.59 

JIS T 0601-1:2012,3.80 

き 危害(HARM) 

機械的ハザード(MECHANICAL HAZARD) 

危険状態(HAZARDOUS SITUATION) 

基礎安全(BASIC SAFETY) 

機能接続(FUNCTIONAL CONNECTION) 

基本性能(ESSENTIAL PERFORMANCE) 

JIS T 0601-1:2012,3.38 

JIS T 0601-1:2012,3.61 

JIS T 0601-1:2012,3.40 

JIS T 0601-1:2012,3.10 

JIS T 0601-1:2012,3.33 

JIS T 0601-1:2012,3.27 

く 空間距離(AIR CLEARANCE) 

組合せ条件(INTERCONNECTION CONDITIONS) 

JIS T 0601-1:2012,3.5 

201.3.210 

こ 工具(TOOL) 

高周波(HIGH FREQUENCY) 

JIS T 0601-1:2012,3.127 

201.3.208 

さ サービス要員(SERVICE PERSONNEL) 

JIS T 0601-1:2012,3.113 

し CF形装着部(TYPE CF APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.134 

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35 

T 0601-2-18:2013 (IEC 60601-2-18:2009) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

照明光出射部分(LIGHT EMISSION PART) 

信号入出力部 SIP/SOP(SIGNAL INPUT/OUTPUT PART) 

201.3.212 

JIS T 0601-1:2012,3.115 

せ 正常な使用(NORMAL USE) 

製造業者(MANUFACTURER) 

責任部門(RESPONSIBLE ORGANIZATION) 

絶縁協調(INSULATION CO-ORDINATION) 

JIS T 0601-1:2012,3.71 

JIS T 0601-1:2012,3.55 

JIS T 0601-1:2012,3.101 

JIS T 0601-1:2012,3.43 

そ 操作者(OPERATOR) 

操作者保護手段(MEANS OF OPERATOR PROTECTION)MOOP 

装着部(APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.73 

JIS T 0601-1:2012,3.58 

JIS T 0601-1:2012,3.8 

た 対極板(NEUTRAL ELECTRODE) 

耐除細動形装着部(DEFIBRILLATION-PROOF APPLIED PART) 

単一故障安全(SINGLE FAULT SAFE) 

単一故障状態(SINGLE FAULT CONDITION) 

201.3.213 

JIS T 0601-1:2012,3.20 

JIS T 0601-1:2012,3.117 

JIS T 0601-1:2012,3.116 

ち 超音波診断装置(ULTRASONIC DIAGNOSTIC EQIPMENT) 

201.3.216 

て 低下(DEGRADATION) 

定格(値)[RATED(value)] 

電・光源装置(SUPPLY UNIT) 

電気手術器(電気メス)(HF SURGICAL EQUIPMENT) 

電磁両立性(EMC)(ELECTROMAGNETIC COMPATIBILITY) 

IEC 60601-1-2:2007,3.2 

JIS T 0601-1:2012,3.97 

201.3.215 

201.3.209 

IEC 60601-1-2:2007,3.4 

な 内視鏡(ENDOSCOPE) 

内視鏡機器(ENDOSCOPIC EQUIPMENT) 

内視鏡の組合せ構成(CONFIGURATION FOR ENDOSCOPIC 

APPLICATION) 

内視鏡用処置具(ENDOTHERAPY DEVICE) 

201.3.203 

201.3.204 

201.3.202 

201.3.205 

は ハザード(HAZARD) 

JIS T 0601-1:2012,3.39 

ひ BF形装着部(TYPE BF APPLIED PART) 

B形装着部(TYPE B APPLIED PART) 

JIS T 0601-1:2012,3.133 

JIS T 0601-1:2012,3.132 

ふ 附属品(ACCESSORY) 

附属品の定格電圧(RATED ACCESSORY VOLTAGE) 

附属文書(ACCOMPANYING DOCUMENT) 

JIS T 0601-1:2012,3.3 

201.3.214 

JIS T 0601-1:2012,3.4 

ほ 保護手段(MEANS OF PROTECTION)MOP 

JIS T 0601-1:2012,3.60 

ゆ ユーザビリティ(USABILITY) 

ユーザビリティエンジニアリング(USABILITY ENGINEERING) 

JIS T 0601-1:2012,3.136 

JIS T 0601-1:2012,3.137 

よ 容量結合高周波電流(CAPACITIVELY COUPLED HF CURRENT) 

予測耐用期間(EXPECTED SERVICE LIFE) 

201.3.201 

JIS T 0601-1:2012,3.28 

り リスク(RISK) 

リスクマネジメント(RISK MANAGEMENT) 

リスクマネジメントファイル(RISK MANAGEMENT FILE) 

JIS T 0601-1:2012,3.102 

JIS T 0601-1:2012,3.107 

JIS T 0601-1:2012,3.108