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T 0601-1:2017 目次 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲,目的及び関連規格  1 

1.1 *適用範囲  1 

1.2 目的  2 

1.3 *副通則  2 

1.4 *個別規格  2 

2 *引用規格  2 

3 *用語及び定義  8 

4 一般要求事項  28 

4.1 *ME機器又はMEシステムへの適用のための条件  28 

4.2 *ME機器又はMEシステムのためのリスクマネジメントプロセス  28 

4.3 *基本性能  30 

4.4 *予測耐用期間  31 

4.5 *ME機器・MEシステムのための代替のリスクコントロール手段又は試験方法  31 

4.6 *患者が接触するME機器又はMEシステムの部分  32 

4.7 *ME機器の単一故障状態  32 

4.8 *ME機器の部品  33 

4.9 *ME機器における高信頼性部品の使用  34 

4.10 *電源  34 

4.11 電源入力  35 

5 *ME機器の試験に対する一般要求事項  36 

5.1 *形式試験  36 

5.2 *サンプルの数  36 

5.3 周囲温度,湿度及び気圧  36 

5.4 その他の条件  36 

5.5 供給電圧,電流の種類,電源の特性及び周波数  36 

5.6 修理及び改良  37 

5.7 *湿度前処理  37 

5.8 試験の順序  38 

5.9 *装着部及び接触可能部分の決定  38 

6 *ME機器及びMEシステムの分類  40 

6.1 一般  40 

6.2 *電撃に対する保護  40 

6.3 *水の有害な浸入又は微粒子状物質の有害な侵入に対する保護  41 

6.4 滅菌の方法  41 

T 0601-1:2017


 

T 0601-1:2017 目次 

(2) 

ページ 

6.5 高酸素濃度雰囲気での使用の適性 41 

6.6 *作動モード  41 

7 ME機器の標識,表示及び文書  41 

7.1 一般  41 

7.2 ME機器又はME機器の部分の外側の表示  42 

7.3 ME機器又はME機器の部分の内側の表示  46 

7.4 制御及び計器の表示  47 

7.5 安全標識  49 

7.6 記号  49 

7.7 導線の絶縁被覆の色  50 

7.8 *表示光及び制御  50 

7.9 附属文書  51 

8 *ME機器の電気的ハザードに関する保護  56 

8.1 *電撃に対する保護の基本規則  56 

8.2 電源に対する要求事項  57 

8.3 *装着部の分類  58 

8.4 電圧,電流又はエネルギーの制限 58 

8.5 分離  61 

8.6 *ME機器の保護接地,機能接地及び等電位化 69 

8.7 漏れ電流及び患者測定電流  72 

8.8 絶縁  87 

8.9 *沿面距離及び空間距離  92 

8.10 部品及び配線  104 

8.11 電源部,部品及び配置  106 

9 *ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 111 

9.1 ME機器の機械的ハザード  111 

9.2 *動く部分に関わる機械的ハザード  112 

9.3 *表面,角及び縁に関わる機械的ハザード  117 

9.4 *不安定性に関わるハザード  117 

9.5 *飛散物に関わるハザード  122 

9.6 音響エネルギー(超低周波音及び超音波を含む)及び振動  122 

9.7 *圧力容器及び空気圧又は水圧(油圧)を受ける部分  123 

9.8 *支持機構に関わる機械的なハザード  126 

10 *不要又は過度の放射のハザードに関する保護  131 

10.1 X線放射  131 

10.2 アルファ線,ベータ線,ガンマ線,中性子線及びその他の粒子線  132 

10.3 *マイクロ波放射線  132 

10.4 *レーザ  132 

10.5 他の可視の電磁放射線  133 


 

T 0601-1:2017 目次 

(3) 

ページ 

10.6 赤外線  133 

10.7 紫外線  133 

11 過度の温度及び他のハザードに関する保護  133 

11.1 *ME機器の過度の温度  133 

11.2 *火事の防止 137 

11.3 *ME機器の防火用外装に対する構造上の要求事項  142 

11.4 *可燃性麻酔剤が使われる環境での使用を意図するME機器及びMEシステム  144 

11.5 *可燃性の薬品とともに使用することを意図するME機器及びMEシステム  144 

11.6 あふれ,こぼれ,漏れ,水の浸入又は微粒子状物質の侵入,清掃,消毒,滅菌,及び 

  ME機器とともに使用する物質との適合性  144 

11.7 ME機器及びMEシステムの生体適合性  146 

11.8 *ME機器への電源供給又は電源(商用)の中断  146 

12 *制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護  147 

12.1 制御及び計器の精度  147 

12.2 ME機器のユーザビリティ  147 

12.3 アラームシステム  147 

12.4 危険な出力に対する保護  147 

13 *ME機器の危険状態及び故障状態  148 

13.1 特定の危険状態  148 

13.2 単一故障状態  150 

14 *プログラマブル電気医用システム(PEMS) 155 

14.1 *一般  155 

14.2 *文書化  155 

14.3 *リスクマネジメント計画  155 

14.4 *PEMS開発ライフサイクル  156 

14.5 *問題解決  156 

14.6 リスクマネジメントプロセス  156 

14.7 *要求仕様  157 

14.8 *アーキテクチャ  157 

14.9 *設計及び実装  157 

14.10 *検証  158 

14.11 *PEMS妥当性確認  158 

14.12 *変更管理  158 

14.13 *ITネットワークに組み込むことを意図するPEMS  158 

15 ME機器の構造 159 

15.1 *ME機器の制御器及び表示器の配置  159 

15.2 *サービス性  159 

15.3 機械的強度  160 

15.4 ME機器の部品及び組立一般  163 


 

T 0601-1:2017 目次 

(4) 

ページ 

15.5 *ME機器の電源変圧器及び8.5に従った分離を備えたその他の変圧器  168 

16 *MEシステム  172 

16.1 *MEシステムに対する一般要求事項  172 

16.2 *MEシステムの附属文書  172 

16.3 *電源  173 

16.4 外装  173 

16.5 *分離装置  174 

16.6 *漏れ電流  174 

16.7 *機械的ハザードに関する保護  175 

16.8 MEシステムの部分への電源供給の中断  175 

16.9 MEシステムの接続及び配線  175 

17 *ME機器及びMEシステムの電磁両立性  177 

附属書A(参考)指針及び根拠  178 

附属書B(参考)試験の順序  283 

附属書C(参考)ME機器及びMEシステムの表示及びラベリングに対する要求事項の指針  286 

附属書D(参考)表示における図記号  289 

附属書E(参考)患者漏れ電流及び患者測定電流の測定用器具(MD)の接続の例  296 

附属書F(参考)適切な測定用電源回路  299 

附属書G(規定)可燃性麻酔剤の発火を引き起こすハザードに関する保護  302 

附属書H(参考)PEMS構造,PEMS開発ライフサイクル及び文書化  317 

附属書I(参考)MEシステム概要  325 

附属書J(参考)絶縁経路の調査  330 

附属書K(参考)簡略化した患者漏れ電流回路図  333 

附属書L(規定)介在物絶縁なしで用いる絶縁巻線ワイヤ  336 

附属書M(規定)汚損度の低減  339 

附属書JA(参考)定義した用語の索引  340 

附属書JB(参考)この規格で用いている略語及び頭文字の索引  344 

参考文献  345 

附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表  349 

 

 


 

T 0601-1:2017 目次 

(5) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電子

情報技術産業協会(JEITA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS T 0601-1:2014は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS T 0601-1の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS T 0601-1 第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項 

JIS T 0601-1-1 第1部:安全に関する一般的要求事項−第1節:副通則−医用電気システムの安全要

求事項 

JIS T 0601-1-2 第1-2部:安全に関する一般的要求事項−電磁両立性−要求事項及び試験 

JIS T 0601-1-3 第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項−副通則:診断用X線装置に

おける放射線防護 

 

T 0601-1:2017


 

 

日本工業規格          JIS 

 

T 0601-1:2017 

 

医用電気機器−第1部:基礎安全及び 

基本性能に関する一般要求事項 

Medical electrical equipment- 

Part 1: General requirements for basic safety and essential performance 

 

序文 

この規格は,2005年に第3版として発行されたIEC 60601-1及びAmendment 1(2012)を基とし,我が

国の事情などを考慮するため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。ただし,追補

(Amendment)については,編集し,一体とした。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。また,附属書JA及び附属書JBは対応国際規格に

ない事項である。 

この規格で箇条,細分箇条などにアスタリスク(*)がある箇所は,その根拠についての説明を附属書A

に記載している。 

この規格の本文中の太字は,この規格の箇条3で定義した用語である。この規格で定義した用語を,太

字で表記していない場合,定義は適用せず,意味は文脈に沿って解釈する。 

 

適用範囲,目的及び関連規格 

1.1 

*適用範囲 

この規格は,医用電気機器(以下,ME機器という。)及び医用電気システム(以下,MEシステムとい

う。)の基礎安全及び基本性能について規定する。 

ある箇条又は細分箇条がME機器だけか又はMEシステムだけに限定して適用することを意図している

場合は,それらの表題及び内容にその旨を記載している。その記載がない場合は,その箇条又は細分箇条

は,ME機器及びMEシステムの両方に適用する。 

この規格が適用するME機器又はMEシステムの意図する生理学的機能に関係するハザードは,7.2.13

及び8.4.1を除いて,取り扱わない。 

注記1 4.2参照。 

JIS T 0601規格群又はJIS T 60601規格群は,次に対しては適用しない。 

− ME機器の定義に当てはまらない体外診断機器で,JIS C 1010規格群を適用するもの。 

− ISO 14708規格群を適用した能動植込形医療機器の植込部分。 

− JIS T 7101を適用した医療用ガス配管システム。 

注記2 JIS T 7101は,一部の監視及びアラーム信号にJIS T 60601-1-8の要求事項を適用している。 

注記3 平成29年5月31日まで,JIS T 0601-1:1999は,適用することができる。 

注記4 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 


T 0601-1:2017  

 

IEC 60601-1:2005,Medical electrical equipment−Part 1: General requirements for basic safety and 

essential performance及びAmendment 1:2012(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

1.2 

目的 

この規格の目的は,一般要求事項を規定し,個別規格に対する基礎を与えることである。 

1.3 

*副通則 

この規格の副通則は,ME機器の,次の基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項を規定する。 

− ME機器の一部のグループ(例えば,放射線機器)。 

− この規格で完全には取り扱っていない全てのME機器の固有の特性。 

適用可能な副通則は,それらの発行日,制定日又は改正日から規定となり,この規格と併せて適用する。 

注記1 この規格への適合性を評価する場合,副通則への適合性を独立して評価することは,許され

る。 

注記2 この規格への適合を宣言する場合は,適用した副通則を特定して示すことが望ましい。これ

によって,どの副通則を評価に用いたか宣言書を読む人が理解できるようになる。 

注記3 この規格の副通則にJIS T 0601-1-xx又はJIS T 60601-1-xxの番号を付ける。IECは,有効な

国際規格の登録簿を維持している。この規格の使用者は,どのような副通則が発行されてい

るかを判断するためにこの登録簿を調べるのがよい。我が国においては,対応日本工業規格

も調べることが必要である。 

個別規格が存在するME機器に副通則を適用する場合は,個別規格が,副通則に優先する。 

1.4 

*個別規格 

ME機器の個別規格において,この規格の規格群に該当する場合は,この規格で規定する要求事項の修

正,置換え又は削除をしてもよい。また,その他の基礎安全及び基本性能に関する要求事項を加えてもよ

い。 

注記 この規格の個別規格にJIS T 0601-2-xx又はJIS T 60601-2-xxの番号を付ける。さらに,ISOと

IECとによる合同委員会で開発された個別規格に,JIS T 80601-2-xxの番号を付ける。IECは,

有効な国際規格の登録簿を維持している。この規格の使用者は,どのような個別規格に対応す

る日本工業規格が発行されているかを判断するためにこの登録簿を調べるのがよい。我が国に

おいては,対応日本工業規格も調べることが必要である。 

個別規格の要求事項は,この規格に優先する。 

 

*引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

この規格の改正後に制定又は改正されるこの規格に対する新たな副通則は,それらの制定日又は改正日

からの規定となる。それらの副通則は,次の引用規格に含まれるとみなす(1.3参照)。 

注記 参考文献は,この規格の末尾に記載した。 

JIS B 7761-3 手腕系振動−第3部:測定及び評価に関する一般要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 5349-1,Mechanical vibration−Measurement and evaluation of human exposure 


T 0601-1:2017  

 

to hand-transmitted vibration−Part 1: General requirements(IDT) 

JIS B 9718:2013 機械類の安全性−危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距

離 

注記 対応国際規格:ISO 13857:2008,Safety of machinery−Safety distances to prevent hazard zones 

being reached by upper and lower limbs(IDT) 

JIS C 0445 文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法 

注記 対応国際規格:IEC 60445,Basic and safety principles for man-machine interface, marking and 

identification−Identification of equipment terminals, conductor terminations and conductors(IDT) 

JIS C 0447 マンマシンインタフェース(MMI)−操作の基準 

注記 対応国際規格:IEC 60447,Basic and safety principles for man-machine interface, marking and 

identification−Actuating principles(IDT) 

JIS C 0920:2003 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード) 

注記1 対応国際規格:IEC 60529:2001,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT) 

注記2 IEC 60601-1:2005では,IEC 60529:1989及びAmendment 1:1999を引用規格としているが,

現在は2001年に発行された第2.1版のため,その対応日本工業規格を引用規格とした。 

JIS C 1509-1 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第1部:仕様 

注記 対応国際規格:IEC 61672-1,Electroacoustics−Sound level meters−Part 1: Specifications(IDT) 

JIS C 1509-2 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第2部:型式評価試験 

注記 対応国際規格:IEC 61672-2,Electroacoustics−Sound level meters−Part 2: Pattern evaluation tests

(IDT) 

JIS C 2134 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法 

注記 対応国際規格:IEC 60112,Method for the determination of the proof and the comparative tracking 

indices of solid insulating materials(IDT) 

JIS C 3301:2000 ゴムコード 

注記 対応国際規格:IEC 60245-4:1994,Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including 

450/750 V−Part 4: Cords and flexible cables,及びAmendment 1:1997(NEQ) 

JIS C 3306:2000 ビニルコード 

注記 対応国際規格:IEC 60227-5:1997,Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and 

including 450/750 V−Part 5: Flexible cables (cords)(NEQ) 

JIS C 4003 電気絶縁−熱的耐久性評価及び呼び方 

注記 対応国際規格:IEC 60085,Electrical insulation−Thermal evaluation and designation(MOD) 

JIS C 5101-14:2009 電子機器用固定コンデンサ−第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コ

ンデンサ 

注記 対応国際規格:IEC 60384-14:2005,Fixed capacitors for use in electronic equipment−Part 14: 

Sectional specification: Fixed capacitors for electromagnetic interference suppression and connection 

to the supply mains(IDT) 

JIS C 6065:2013 オーディオ,ビデオ及び類似の電子機器−安全性要求事項 

注記 対応国際規格:IEC 60065:2001,Audio, video and similar electronic apparatus−Safety 

requirements,Amendment 1:2005及びAmendment 2:2010(MOD) 

JIS C 6802:2011 レーザ製品の安全基準 


T 0601-1:2017  

 

注記 対応国際規格:IEC 60825-1:2007,Safety of laser products−Part 1: Equipment classification and 

requirements(IDT) 

JIS C 6950-1:2012 情報技術機器−安全性−第1部:一般要求事項 

注記 対応国際規格:IEC 60950-1:2005,Information technology equipment−Safety−Part 1: General 

requirements(MOD) 

JIS C 6965 ブラウン管の機械的安全性 

注記 対応国際規格:IEC 61965,Mechanical safety of cathode ray tubes(IDT) 

JIS C 8282-1 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第1部:一般要求事項 

注記 対応国際規格:IEC 60884-1,Plugs and socket-outlets for household and similar purposes−Part 1: 

General requirements(MOD) 

JIS C 8303 配線用差込接続器 

注記 対応国際規格:なし。IEC 60601-1:2005の引用規格IEC/TR 60083,Plugs and socket-outlets for 

domestic and similar general use standardized in member countries of IEC に相当する引用規格と

して採用した。JIS T 1021 [55]も参照。 

JIS C 60068-2-2:2010 環境試験方法−電気・電子−第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:

B) 

注記 対応国際規格:IEC 60068-2-2:2007,Environmental testing−Part 2-2: Tests−Test B: Dry heat

(IDT) 

JIS C 60079-0 爆発性雰囲気−第0部:電気機器−一般要件 

注記 対応国際規格:IEC 60079-0,Explosive atmospheres−Part 0: Equipment−General requirements

(IDT) 

JIS C 60079-2 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第2部:内圧防爆構造“p” 

注記 対応国際規格:IEC 60079-2,Explosive atmospheres−Part 2: Equipment protection by pressurized 

enclosures “p”(IDT) 

JIS C 60079-6 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具−第6部:油入防爆構造“o” 

注記 対応国際規格:IEC 60079-6,Explosive atmospheres−Part 6: Equipment protection by oil 

immersion “o”(IDT) 

JIS C 60364-4-41 低圧電気設備−第4-41部:安全保護−感電保護 

注記 対応国際規格:IEC 60364-4-41,Low-voltage electrical installations−Part 4-41: Protection for 

safety−Protection against electric shock(IDT) 

JIS C 60664-1:2009 低圧系統内機器の絶縁協調−第1部:基本原則,要求事項及び試験 

注記 対応国際規格:IEC 60664-1:2007,Insulation coordination for equipment within low-voltage 

systems−Part 1: Principles, requirements and tests(IDT) 

JIS C 60695-11-10 耐火性試験−電気・電子−第11-10部:試験炎−50 W試験炎による水平及び垂直

燃焼試験方法 

注記 対応国際規格:IEC 60695-11-10,Fire hazard testing−Part 11-10: Test flames−50 W horizontal 

and vertical flame test methods(IDT) 

JIS T 0601-1-3 医用電気機器−第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項−副通則:診

断用X線装置における放射線防護 

注記 対応国際規格:IEC 60601-1-3,Medical electrical equipment−Part 1-3: General requirements for 


T 0601-1:2017  

 

basic safety and essential performance−Collateral Standard: Radiation protection in diagnostic X-ray 

equipment(IDT) 

JIS T 0801-1:2010 ヘルスケア製品の滅菌−エチレンオキサイド−第1部:医療機器の滅菌プロセス

の開発,バリデーション及び日常管理の要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 11135-1:2007,Sterilization of health care products−Ethylene oxide−Part 1: 

Requirements for development, validation and routine control of a sterilization process for medical 

devices(IDT) 

JIS T 0806-1:2010 ヘルスケア製品の滅菌−放射線−第1部:医療機器の滅菌プロセスの開発,バリ

デーション及び日常管理の要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 11137-1:2006,Sterilization of health care products−Radiation−Part 1: 

Requirements for development, validation and routine control of a sterilization process for medical 

devices(IDT) 

JIS T 0816-1:2010 ヘルスケア製品の滅菌−湿熱−第1部:医療機器の滅菌プロセスの開発,バリデ

ーション及び日常管理の要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 17665-1:2006,Sterilization of health care products−Moist heat−Part 1: 

Requirements for the development, validation and routine control of a sterilization process for 

medical devices(IDT) 

JIS T 2304:2012 医療機器ソフトウェア−ソフトウェアライフサイクルプロセス 

注記 対応国際規格:IEC 62304:2006,Medical device software−Software life cycle processes(IDT) 

JIS T 14971:2012 医療機器−リスクマネジメントの医療機器への適用 

注記 対応国際規格:ISO 14971:2007,Medical devices−Application of risk management to medical 

devices(IDT) 

JIS T 60601-1-8 医用電気機器−第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項−副通則:

医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適

用指針 

注記 対応国際規格:IEC 60601-1-8,Medical electrical equipment−Part 1-8: General requirements for 

basic safety and essential performance−Collateral Standard: General requirements, tests and 

guidance for alarm systems in medical electrical equipment and medical electrical systems(IDT) 

JIS Z 8000(規格群) 量及び単位 

注記 対応国際規格:ISO 80000-1,Quantities and units−Part 1: General 

JIS Z 8736-1 音響−音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法−第1部:離散

点による測定 

注記 対応国際規格:ISO 9614-1,Acoustics−Determination of sound power levels of noise sources using 

sound intensity−Part 1: Measurement at discrete points(IDT) 

JIS Z 9101:2005 安全色及び安全標識−産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則 

注記 対応国際規格:ISO 3864-1:2002,Graphical symbols−Safety colours and safety signs−Part 1: 

Design principles for safety signs in workplaces and public areas(IDT) 

ISO 780,Packaging−Distribution packaging−Graphical symbols for handling and storage of packages 

注記 対応日本工業規格:JIS Z 0150 包装−包装貨物の荷扱い指示マーク(MOD) 

ISO 1853,Conducting and dissipative rubbers, vulcanized or thermoplastic−Measurement of resistivity 


T 0601-1:2017  

 

注記 対応日本工業規格:JIS K 6271-2 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−電気抵抗率の求め方−第2

部:平行端子電極法(MOD) 

ISO 2878,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Antistatic and conductive products−Determination of 

electrical resistance 

ISO 2882:1979,Rubber, vulcanized−Antistatic and conductive products for hospital use−Electrical resistance 

limits 

ISO 3746,Acoustics−Determination of sound power levels and sound energy levels of noise sources using 

sound pressure−Survey method using an enveloping measurement surface over a reflecting plane 

ISO 7000-DB:2004,Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis 

注記 “DB”とは合同ISO-IECオンラインデータベースを指す。 

ISO 7010:2011,Graphical symbols−Safety colours and safety signs−Registered safety signs 

ISO 10993 (all parts),Biological evaluation of medical devices 

注記 対応日本工業規格:JIS T 0993-1 医療機器の生物学的評価−第1部:リスクマネジメントプ

ロセスにおける評価及び試験(MOD)。ただし,この規格群で第1部及び第7部(エチレン

オキサイド滅菌残留物)を除きその他の部のJISは,制定されていない。 

ISO 15223-1:2012,Medical devices−Symbols to be used with medical device labels, labelling and information 

to be supplied−Part 1: General requirements 

ISO 23529,Rubber−General procedures for preparing and conditioning test pieces for physical test methods 

注記 対応日本工業規格:JIS K 6250 ゴム−物理試験方法通則(MOD) 

IEC 60079-5,Explosive atmospheres−Part 5: Equipment protection by powder filling “q” 

IEC 60086-4,Primary batteries−Part 4: Safety of lithium batteries 

注記 対応日本工業規格:JIS C 8513 リチウム一次電池の安全性(MOD) 

IEC 60127-1,Miniature fuses−Part 1: Definitions for miniature fuses and general requirements for miniature 

fuse-links 

注記 対応日本工業規格:JIS C 6575-1 ミニチュアヒューズ−第1部:ミニチュアヒューズに関

する用語及びミニチュアヒューズリンクに対する通則(MOD) 

IEC 60227-1:2007,Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including 450/750 V−Part 

1: General requirements 

注記 対応日本工業規格:JIS C 3662-1:2009 定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル

−第1部:通則(MOD) 

IEC 60245-1:2003,Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including 450/750 V−Part 1: General 

requirements及びAmendment 1:2007 

注記 対応日本工業規格:なし。JIS C 3663-1:2010 定格電圧450/750 V以下のゴム絶縁ケーブル

−第1部:通則(MOD)は,IEC 60245-1:2008に対応した日本工業規格である。 

IEC 60252-1,AC motor capacitors−Part 1: General−Performance, testing and rating−Safety requirements

−Guidance for installation and operation 

IEC 60320-1,Appliance couplers for household and similar general purposes−Part 1: General requirements 

注記 対応日本工業規格:JIS C 8283-1 家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ−第1部:

一般要求事項(MOD) 

IEC 60335-1:2010,Household and similar electrical appliances−Safety−Part 1: General requirements 


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注記 対応日本工業規格:なし。JIS C 9335-1:2003 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−

第1部:一般要求事項(MOD)は,IEC 60335-1:2001に対応した日本工業規格である。 

IEC 60417,Graphical symbols for use on equipment 

注記 次のURLから入手できる。http://www.graphicalsymbols.info/equipment 

IEC 60601-1-2:2001,Medical electrical equipment−Part 1-2: General requirements for safety−Collateral 

standard: Electromagnetic compatibility−Requirements and tests 

注記1 現行の対応日本工業規格“JIS T 0601-1-2:2012 医用電気機器−第1-2部:安全に関する一

般的要求事項−電磁両立性−要求事項及び試験”は,IEC 60601-1-2:2001及びAmendment 

1:2004に対応したJISである。 

注記2 諸外国では現時点,IEC 60601-1-2 Ed 2.1:2004,及び同内容でIEC 60601-1:2005の構成に対

応したIEC 60601-1-2 Ed 3:2007が用いられている。 

IEC 60601-1-6,Medical electrical equipment−Part 1-6: General requirements for basic safety and essential 

performance−Collateral standard: Usability 

注記 対応する国際規格として,IEC 62336を適用してもよい。 

IEC 60730-1:2010,Automatic electrical controls for household and similar use−Part 1: General requirements 

注記 対応日本工業規格:なし。JIS C 9730-1:2010 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御

装置−第1部:一般要求事項(MOD)は,IEC 60730-1:1999,Amendment 1:2003及びAmendment 

2:2007に対応した日本工業規格である。 

IEC 60851-3:2009,Winding wires−Test methods−Part 3: Mechanical properties 

注記 対応日本工業規格:JIS C 3216-3:2011 巻線試験方法−第3部:機械的特性(MOD) 

IEC 60851-5:2008,Winding wires−Test methods−Part 5: Electrical properties 

注記 対応日本工業規格:JIS C 3216-5:2011 巻線試験方法−第5部:電気的特性(MOD) 

IEC 60851-6:1996,Methods of test for winding wires−Part 6: Thermal properties及びAmendment 1:1997 

IEC 61058-1:2000,Switches for appliances−Part 1: General requirements,Amendment 1:2001及び

Amendment 2:2007 

注記 対応日本工業規格:なし。JIS C 4526-1:2013 機器用スイッチ−第1部:一般要求事項(MOD)

は,IEC 61058-1:2008に対応した日本工業規格である。 

IEC 61558-2-1,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar products−Part 2-1: 

Particular requirements and tests for separating transformers and power supplies incorporating separating 

transformers for general applications 

注記 対応日本工業規格:JIS C 61558-2-1 変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置

の安全性−第2-1部:一般用の複巻変圧器及び複巻変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求

事項及び試験(MOD) 

IEC 62133,Secondary cells and batteries containing alkaline or other non-acid electrolytes−Safety 

requirements for portable sealed secondary cells, and for batteries made from them, for use in portable 

applications 

注記 対応日本工業規格:JIS C 8712:2015 ポータブル機器用二次電池(密閉型小型二次電池)の

安全性(MOD)は,IEC 62133:2012に対して技術的な内容を変更して作成した日本工業規格

である。 

IEC 62366:2014,Medical devices−Application of usability engineering to medical devices 


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*用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

注記1 “電圧”及び“電流”という用語をこの規格で用いている場合は,特に規定がない限り,そ

れらは,交流,直流又は合成の電圧及び電流の実効値を意味している。 

注記2 “電気機器”という用語は,ME機器(3.63参照)又は他の電気機器を意味するために使用

している。この規格は,MEシステム(3.64参照)の文脈において“機器”という用語を

ME機器又は他の電気機器若しくは非電気機器を意味するために使用している。 

注記3 この規格の中で用語“安全”を標準書体で使用する場合(強調していない場合)には,それ

はJIS T 14971の中で定義した“安全”を意味しない。むしろ,“負傷又は損傷から保護され

るか,それに対しガードされる状態,すなわち,危険がないこと。”を意味するために使用し

ている。 

注記4 附属書JAに,索引を記載した。 

3.1 

開閉カバー(ACCESS COVER) 

調節,検査,交換又は修理の目的で電気機器の部分に接近できるように設けた外装又はガードの一部。 

3.2 

接触可能部分(ACCESSIBLE PART) 

標準テストフィンガによって接触できる,装着部以外の電気機器の一部。 

注記 5.9.2.1参照 

3.3 

附属品(ACCESSORY) 

次のいずれかの目的で,機器と併用する付加的な部品。 

− 意図する使用を可能にする。 

− 特別な用途に使えるようにする。 

− 使いやすくする。 

− 性能を高める。 

− 機器の機能を他の機器の機能と統合できるようにする。 

(IEC 60788:2004修正) 

3.4 

附属文書(ACCOMPANYING DOCUMENT) 

ME機器,MEシステム,機器又は附属品に附属し,責任部門又は操作者のために,特に基礎安全及び

基本性能に関する情報を記載した文書。 

3.5 

空間距離(AIR CLEARANCE) 

二つの導電性部分間の空気中の最短距離。 

注記 JIS C 60664-1:2009の3.2を引用。 

3.6 

電源接続器(APPLIANCE COUPLER) 

電源コネクタ及び機器電源ソケットの二つの部品で構成し,工具を使わないで可とう(撓)コードを電

気機器に接続することができる器具。 


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注記 図1参照 

3.7 

機器電源ソケット(APPLIANCE INLET) 

電源接続器の部分で電気機器に組み込むか又は固定した物。 

注記 図1及び図2参照 

3.8 

*装着部(APPLIED PART) 

正常な使用において,ME機器又はMEシステムの機能を遂行するために,患者と物理的に接触させる

必要があるME機器の部分。 

注記1 図3,図4及び図A.1〜図A.7を参照する。 

注記2 装着部の定義に入らないが,リスクマネジメントプロセスを適用した結果,装着部として扱

う必要がある部分の扱いについては,4.6も参照する。 

注記3 関連する用語“患者接続部”の定義については,3.78も参照する。 

3.9 

*基礎絶縁(BASIC INSULATION) 

電撃に対する基礎的な保護のために備える絶縁。 

(IEV 826-12-14,修正) 

注記1 基礎絶縁は,一つの保護手段である。 

注記2 IEVとは,国際電気標準用語集(International Electrotechnical Vocabulary)である。 

 

 

① 電源接続器 
② 機器電源ソケット 
③ 着脱電源コード 
④ ME機器 
⑤ 固定電源ソケット又は

マルチタップ(MSO) 

⑥ 電源コネクタ 
⑦ 電源プラグ 

図1−着脱可能な電源接続 

(定義参照) 

 


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① 機器電源ソケット 

(図1も参照) 

② 患者接続部 
③ コンジット 
④ 着脱電源コード 
⑤ 外装 
⑥ 固定配線 
⑦ 機能接地線 
⑧ 機能接地端子 
⑨ 信号入出力部 
⑩ 電源コネクタ 
⑪ 電源部 
⑫ 電源端子盤 
⑬ 電源コード 
⑭ 保護接地線 
⑮ 保護接地端子 
⑯ 電源プラグ 
⑰ 等電位化導線 
⑱ 等電位化導線の接続 

図2−定義した端子及び導線の例 

(定義参照) 

 

 

① 保護接地接点をもつ電源プラグ 
② 着脱電源コード 
③ 電源接続器 
④ 保護接地接点及びピン 
⑤ 機能接地端子 
⑥ 基礎絶縁 
⑦ 外装 
⑧ 二次回路 
⑨ 電源部 
⑩ 装着部 
⑪ モータ 
⑫ 保護接地したシールド 
⑬ 補強絶縁 
⑭ 接触可能部分の軸 

図3−クラスIのME機器の例 

(定義参照) 

 


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① 電源プラグ 
② 電源コード 
③ 基礎絶縁 
④ 補強絶縁 
⑤ 外装 
⑥ 機能接地端子 
⑦ 電源部 
⑧ 装着部 
⑨ 強化絶縁 
⑩ モータ 

図4−金属外装をもつクラスIIのME機器の例 

(定義参照) 

 

3.10 

*基礎安全(BASIC SAFETY) 

ME機器を正常状態及び単一故障状態で使用するとき,物理的ハザードに直接起因する受容できないリ

スクがないこと。 

3.11 

AP類(CATEGORY AP) 

空気・可燃性麻酔ガス内において発火源とならないように,構造,表示及び文書化についてこの規格の

要求事項に適合するME機器又はME機器の部分の分類。 

3.12 

APG類(CATEGORY APG) 

酸素又は亜酸化窒素・可燃性麻酔ガス内において発火源とならないように,構造,表示及び文書化につ

いて規格の要求事項に適合するME機器又はME機器の部分の分類。 

3.13 

クラスI(CLASS I) 

電撃に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで,追加安全策として,金属の接触可能部分又は内部の

金属部分を保護接地した電気機器を意味する用語。 

注記 図3参照 

3.14 

クラスII(CLASS II) 

電撃に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで,二重絶縁又は強化絶縁のような追加安全策を備える

ことによって,保護接地又は設置の条件に依存しない電気機器を意味する用語。 

注記1 図4参照 

注記2 クラスIIの機器は,機能接地端子又は機能接地線を備えることができる。8.6.8及び8.6.9も

参照。 


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3.15 

*明瞭に見える(CLEARLY LEGIBLE) 

正常な視力をもった人が読み取れること。 

注記 7.1.2の(試験)を参照する。 

3.16 

冷状態(COLD CONDITION) 

周囲温度に達するほど十分長い時間,電気機器に電力を供給しない場合に得られる状態。 

3.17 

*高信頼性部品(COMPONENT WITH HIGH-INTEGRITY CHARACTERISTICS) 

予測耐用期間の間にME機器が正常な使用又は合理的に予見可能な誤使用において,この規格の安全要

求事項について機能を失わないことを確実にする特性をもった部品。 

3.18 

*連続作動(運転)(CONTINUOUS OPERATION) 

指定した制限温度を超えることなく,時間に制限のない正常な使用での作動(運転)。 

3.19 

沿面距離(CREEPAGE DISTANCE) 

二つの導電性部分間の絶縁物の表面に沿った最短距離。 

(IEV 151-15-50,修正) 

3.20 

*耐除細動形装着部(DEFIBRILLATION-PROOF APPLIED PART) 

患者への除細動器の放電の影響に対して保護した装着部。 

3.21 

*着脱電源コード(DETACHABLE POWER SUPPLY CORD) 

電源供給の目的で,適切な電源接続器によって電気機器への接続を意図する可とうコード。 

注記 図1,図2及び図3参照 

3.22 

*心臓への直接使用(DIRECT CARDIAC APPLICATION) 

患者の心臓に直接接触することが可能な装着部の使用。 

3.23 

*二重絶縁(DOUBLE INSULATION) 

基礎絶縁及び補強絶縁の両方で構成した絶縁。 

(IEV 195-06-08) 

注記 二重絶縁は,二つの保護手段を備えている。 

3.24 

*デューティサイクル(DUTY CYCLE) 

ME機器の安全な作動のために必要な最大作動(入)時間及びそれに続く最小休止(切)時間。 

3.25 

接地漏れ電流(EARTH LEAKAGE CURRENT) 

電源部から絶縁の内部又は表面を通って,保護接地線又は8.6.9に従った機能的に接地した接続部に流

れる電流。 


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3.26 

*外装(ENCLOSURE) 

電気機器の外側の表面又はその部分。 

注記 この規格試験のために,低導電性材料又は絶縁材料で作られた外側の表面に接触させる,規定

の寸法の金属はく(箔)は,外装の一部とみなす(図2,図3及び図4参照)。 

3.27 

*基本性能(ESSENTIAL PERFORMANCE) 

基礎安全に関連する以外の臨床機能の性能において,製造業者の指定した限界を超えた低下又は欠如が

生じたときに受容できないリスクを生じる性能。 

注記 その性能が欠如又は低下したことによって,受容できないリスクが生じるかどうかを考えてみ

ると,基本性能が最も容易に理解できる。 

3.28 

予測耐用期間(EXPECTED SERVICE LIFE) 

製造業者の指定した期間で,その期間内はME機器又はMEシステムが安全に使用できると予測する期

間(すなわち,基礎安全及び基本性能を維持する期間)。 

注記 予測耐用期間の間に,保守が必要な場合がある。 

3.29 

F形絶縁(浮いた)装着部[F-TYPE ISOLATED (FLOATING) APPLIED PART] 

F形装着部(F-TYPE APPLIED PART) 

外部の発生源から意図しない電圧が患者に接続され,患者接続部と大地との間に電圧が加わったときに,

許容患者漏れ電流よりも大きい電流が流れないように患者接続部をME機器の他の部分から分離した装着

部。 

注記 F形装着部は,BF形装着部又はCF形装着部のいずれかである。 

3.30 

固定形,固定(した)(FIXED) 

特定の場所に,恒久的に取り付けるか又は工具を使わなければ取り外せないように,機械的に又は他の

方法で取り付けることを意味する用語。 

例1 溶接などで恒久的に取り付ける。 

例2 固定具(ねじ,ナットなど)によって取り付け,工具を使わなければ取外し又は開くことがで

きないようにする。 

注記 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.31 

空気・可燃性麻酔ガス(FLAMMABLE ANAESTHETIC MIXTURE WITH AIR) 

規定の条件下で発火の可能性がある濃度の“可燃性麻酔ガスと空気との混合物”。 

3.32 

酸素又は亜酸化窒素・可燃性麻酔ガス(FLAMMABLE ANAESTHETIC MIXTURE WITH OXYGEN OR 

NITROUS OXIDE) 

規定の条件下で発火の可能性がある濃度の“酸素又は亜酸化窒素と可燃性麻酔ガスとの混合物”。 

3.33 

*機能接続(FUNCTIONAL CONNECTION) 


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電気的又はその他の方法で,信号,データ,電力又は物質の伝達を意図する接続。 

注記 壁に固定した電源ソケットが単一か複数かにかかわらず,それに接続することは,機能接続で

はない。 

3.34 

機能接地線(FUNCTIONAL EARTH CONDUCTOR) 

機能接地端子に接続する導線。 

注記 図2参照 

3.35 

*機能接地端子(FUNCTIONAL EARTH TERMINAL) 

機能上の目的で接地することを意図する回路又は遮蔽に直接接続した端子。 

注記 図2,図3及び図4参照 

3.36 

ガード(GUARD) 

物理的隔壁によって防護するために特に設けた機器の部分。 

注記 ガードは,その構造によって,覆い,カバー,遮蔽,ドア,包囲ガードなどと呼ばれている。

ガードは,次の働きをしている。 

− 単独の場合:所定の場所にあるときだけ有効である。 

− ガードのロックの有無にかかわらずインタロック装置と併用した場合:ガードがどの位置

にあっても防護が確実に行われる。 

3.37 

手持形(HAND-HELD) 

設置し,使用を開始した場合に,手で保持することを意図する機器を意味する用語。 

注記1 機器は,附属品又は機器の部分を指すことができる。 

注記2 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.38 

*危害(HARM) 

人又は動物の受ける身体的傷害若しくは健康障害,又は財産若しくは環境の受ける害。 

(JIS T 14971:2012の2.2修正) 

3.39 

ハザード(HAZARD) 

危害の潜在的な源。 

(JIS T 14971:2012の2.3) 

3.40 

*危険状態(HAZARDOUS SITUATION) 

人,財産又は環境が一つ又は複数のハザードにさらされる状況。 

(JIS T 14971:2012の2.4) 

3.41 

高電圧(HIGH VOLTAGE) 

1 000 Vを超える交流,1 500 Vを超える直流又は1 500 Vのピーク値を超える電圧。 


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3.42 

試験水圧(HYDRAULIC TEST PRESSURE) 

容器又はその部分を試験するために加える圧力。 

注記 9.7.5参照 

3.43 

絶縁協調(INSULATION CO-ORDINATION) 

予期される微小環境及びその他の影響を与えるストレスを考慮した電気機器の絶縁特性の相互関係。 

注記 これには,絶縁の種類,沿面距離,空間距離,絶縁距離,コーティング,カプセル化,環境側

面などを含む。 

3.44 

意図する使用,意図する目的(INTENDED USE, INTENDED PURPOSE) 

製造業者が供給する仕様,説明及び情報に従った製品,プロセス又はサービスの使用。 

(JIS T 14971:2012の2.5) 

注記 意図する使用は,正常な使用と混同しないことが望ましい。両方とも製造業者が意図する使用

の概念を含むが,意図する使用は,医療目的に焦点を合わせている。一方,正常な使用は,医

療目的だけではなく,保守,輸送なども含む。 

3.45 

内部電源(INTERNAL ELECTRICAL POWER SOURCE) 

電気以外の形態のエネルギーから電流を発生する機器の部分で,かつ,機器を作動させるための電源。 

例 電気以外の形態のエネルギーには,化学的,機械的,太陽,原子力などがある。 

注記 内部電源は,機器の主要部の中に置くか,機器の外側に取り付けるか,又は別の外装内に入れ

てもよい。 

3.46 

内部電源(の)(INTERNALLY POWERED) 

内部電源によって作動させることができる電気機器を意味する用語。 

3.47 

漏れ電流(LEAKAGE CURRENT) 

機能とは関係のない電流。 

注記 次の漏れ電流が定義されている。接地漏れ電流,接触電流及び患者漏れ電流。 

3.48 

電源コネクタ(MAINS CONNECTOR) 

電源(商用)に接続することを意図する可とうコードと一体とするか又はこれに取り付けることを意図

する電源接続器の部品。 

注記 電源コネクタは,電気機器の機器電源ソケットに差し込むことを意図している(図1及び図2

参照)。 

3.49 

*電源部(MAINS PART) 

電源(商用)に接続することを意図した回路を構成する電気機器の部分。 

注記1 電源部は,電源(商用)から一つの保護手段によっても分離されていない全ての部分を含む。 

注記2 この定義においては,保護接地線は電源部の一部とみなさない(図2及び図3を参照)。 


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3.50 

*電源プラグ(MAINS PLUG) 

電気機器の電源コードと一体とするか又はこれに取り付けることを意図する,電源ソケットに差し込む

部品。 

注記1 図1参照 

注記2 JIS C 8303及びIEC 60309-1並びにJIS T 1021も参照する。 

3.51 

電源変圧器(MAINS SUPPLY TRANSFORMER) 

電磁誘導によって,電源(商用)からの交流の電圧及び電流を同じ周波数で,通常,異なる値の電圧及

び電流に変換する二つ以上の巻線を備えた機器の部品。 

3.52 

電源端子盤(MAINS TERMINAL DEVICE) 

電源(商用)への電気的接続をする端子盤。 

注記 図2参照 

3.53 

電源過渡電圧(MAINS TRANSIENT VOLTAGE) 

電源(商用)の外部の過渡現象によって発生し,電気機器の電力入力端で予期した最高ピーク電圧。 

3.54 

電源電圧(MAINS VOLTAGE) 

電源(商用)において,多相系の場合は二つの位相線の間の電圧,単相系の場合は位相線と中性線との

間の電圧。 

3.55 

製造業者(MANUFACTURER) 

次のいずれかに責任を負う個人又は法人。 

− ME機器の設計,製造,こん(梱)包又はラベリング 

− MEシステムの組合せ 

− ME機器又はMEシステムの変更 

なお,その業務がその個人若しくは法人又は代理を受けた第三者によって行われるか否かを問わない。 

注記1 JIS Q 13485では,ラベリングを次のように定義している。 

文章,印刷物又は図表示であって, 

− 医療機器又は全ての容器若しくは包装に貼付され, 

− 又は医療機器に添付され, 

 

医療機器の識別,技術解説及び使用に関係するものをいう。ただし,出荷用の文書は除く。 

この規格では,そのような資料は表示又は附属文書として記載する。 

注記2 “変更”とは,既に使用中のME機器又はMEシステムを部分変更することを含んでいる。 

注記3 一部の法規制では,上記の活動に関与する責任部門は,製造業者とみなしている。 

注記4 JIS T 14971:2012の2.8を引用。 

3.56 

*最高電源電圧(MAXIMUM MAINS VOLTAGE) 

電源(商用)に関係する試験目的のために使用するME機器の部分に接続する電圧。 


17 

T 0601-1:2017  

 

注記 最高電源電圧の値は,8.5.3によって決定する。 

3.57 

*最大許容動作圧力(MAXIMUM PERMISSIBLE WORKING PRESSURE) 

部品の製造業者の指定によってその部品にかけることができる最大許容圧力。 

3.58 

*操作者保護手段(MEANS OF OPERATOR PROTECTION) 

MOOP 

患者以外の人への電撃のリスクを減らすための保護手段。 

3.59 

*患者保護手段(MEANS OF PATIENT PROTECTION) 

MOPP 

患者への電撃のリスクを減らすための保護手段。 

3.60 

*保護手段(MEANS OF PROTECTION) 

MOP 

この規格の要求事項に従って,電撃のリスクを減らすための手段。 

注記 保護手段は,絶縁,空間距離,沿面距離,インピーダンス及び保護接地接続を含む。 

3.61 

機械的ハザード(MECHANICAL HAZARD) 

物理的な力が存在している状態又は物理的な力によって生じるハザード。 

注記 この規格の要求事項では,“機械的ハザードが発生してはならない”という使われ方をしてい 

る。この用語,定義及びその使い方もリスクマネジメントの原理から逸脱している。しかし,

対応国際規格との整合化の観点からもこの用語及び定義を変更することは,現時点で困難なの

で,そのままにした。 

なお,この規格で用いている“機械的ハザード”は,“機械的なハザード”,“機械的な危険状

態”,“危害”又は“受容できないリスク”のいずれかと置き換えて読めば,内容的に筋が通っ

た理解が可能である。 

3.62 

機械的保護装置(MECHANICAL PROTECTIVE DEVICE) 

単一故障状態で作動し,機械的なリスクを除去するか又は受容できるレベルまで減少させる装置。 

3.63 

*医用電気機器(MEDICAL ELECTRICAL EQUIPMENT) 

ME機器(ME EQUIPMENT) 

装着部をもつか,患者との間でエネルギーを授受するか,又は患者に与えるか若しくは患者からのエネ

ルギーを検出する次の電気機器。 

a) 特定の電源(商用)への接続をする場合は,一か所で行う。 

b) 製造業者が意図する次のいずれかの用途をもつ。 

1) 患者の診断,治療又は監視 

2) 疾病,負傷又は障害の補助若しくは緩和 

注記1 ME機器には,製造業者が指定したME機器の正常な使用を可能にするのに必要な附属品も


18 

T 0601-1:2017  

 

含まれる。 

注記2 医用に供する電気機器が全てこの定義に入るとは限らない。例えば,ある種の体外診断機器。 

注記3 能動植込形医療機器の植込み部分は,この定義に該当するようにみえるが,箇条1で規定し

たようにこの規格の適用範囲外である。 

注記4 この規格では,“電気機器”という用語を用いているが,これは,ME機器又は他の電気機器

を意味している。 

注記5 4.10.1,8.2.1及び16.3参照 

3.64 

*医用電気システム(MEDICAL ELECTRICAL SYSTEM) 

MEシステム(ME SYSTEM) 

製造業者が指定した,機能接続によって又はマルチタップを用いて相互接続をした少なくとも一つの

ME機器を含む機器の組合せ。 

注記 この規格で“機器”と表現した場合は,ME機器を含むと解釈をしている。 

3.65 

移動形(MOBILE) 

設置し,使用を開始した場合に,機器自体の車輪又は同様な手段によって支持した状態で,ある場所か

ら他の場所へ移動させることを意図した可搬形機器を意味する用語。 

注記 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.66 

*形式名称(MODEL OR TYPE REFERENCE) 

機器又は附属品のある特定の形式を識別するために使用する,数字若しくは文字又は両者の組合せ。 

3.67 

*マルチタップ(MULTIPLE SOCKET-OUTLET) 

MSO 

電源(商用)又は同じ電圧に接続することを意図する,一つ又は複数の電源ソケットで,可とうケーブ

ル若しくはコード,又はME機器に接続するか若しくは一体化したもの。 

注記 マルチタップは,機器と分離した構造でも又は機器と一体化した構造でもよい。 

3.68 

*ネットワーク・データ結合(NETWORK/DATA COUPLING) 

製造業者の仕様に従って他の機器と情報を送受信する手段。 

3.69 

公称(値)[NOMINAL (value)] 

許容差を含む基準値として引合いにする値。 

例 公称電源電圧又はねじの公称直径 

3.70 

正常状態(NORMAL CONDITION) 

危険状態又は危害に対する保護のために備えた全ての手段が機能している状態。 

3.71 

正常な使用(NORMAL USE) 

取扱説明書に従った操作者が行う日常の点検及び調整を含む操作並びに事前準備。 


19 

T 0601-1:2017  

 

注記 正常な使用と意図する使用とを混同しないことが望ましい。両方とも製造業者の意図する使用

という概念を含んでいるが,意図する使用は,医療目的に着目した用語である一方,正常な使

用は,医療目的だけでなく保守,輸送なども同様に含んでいる。 

3.72 

客観的証拠(OBJECTIVE EVIDENCE) 

あるものの存在又は真実を裏付けるデータ。 

注記 客観的証拠は,観察,測定,試験又は他の手段によって得られる。 

(JIS T 14971:2012の2.10) 

3.73 

*操作者(OPERATOR) 

機器を取り扱う人。 

注記 3.101参照 

3.74 

過電流開放器(OVER-CURRENT RELEASE) 

その器具に流れる電流があらかじめ設定した値を超えたとき,瞬時に又は時間遅れをもって回路を開放

する保護器具。 

(IEV 441-16-33,修正) 

3.75 

*高酸素濃度雰囲気(OXYGEN RICH ENVIRONMENT) 

酸素の状態が次のいずれかの環境。 

a) 周囲圧力が110 kPa以下のとき,酸素濃度が25 %を超える。 

b) 周囲圧力が110 kPaを超えるとき,酸素分圧が27.5 kPaを超える。 

3.76 

患者(PATIENT) 

医科又は歯科の診療の対象となっている生物(人又は動物)。 

注記 患者は,操作者になることがある。 

3.77 

*患者測定電流(PATIENT AUXILIARY CURRENT) 

正常な使用時に,患者を介してある患者接続部と他のあらゆる患者接続部との間に流す生理的な効果を

意図しない電流。 

3.78 

*患者接続部(PATIENT CONNECTION) 

正常状態又は単一故障状態で,電流が患者とME機器との間に流れることができる装着部上の個々の部

分。 

3.79 

*患者環境(PATIENT ENVIRONMENT) 

“患者とME機器若しくはMEシステムの部分との間”に又は“患者とME機器若しくはMEシステム

の部分に接触している他の人との間”に意図的な又は意図しない接触が生じる可能性がある領域。 

3.80 

患者漏れ電流(PATIENT LEAKAGE CURRENT) 


20 

T 0601-1:2017  

 

次のいずれかの電流。 

− 患者接続部から患者を経由して大地へ流れる電流。 

− 外部の電源から患者に意図しない電圧が現れることに起因し,患者からF形装着部の患者接続部を経

由して大地に流れる電流。 

3.81 

*ピーク動作電圧(PEAK WORKING VOLTAGE) 

電気機器の内部で発生する繰返しピークインパルスを含み,外部の過渡現象を含めない動作電圧の最高

ピーク値又は直流値。 

(JIS C 6950-1:2012の1.2.9.8修正) 

3.82 

PEMS開発ライフサイクル(PEMS DEVELOPMENT LIFE-CYCLE) 

プロジェクトの構想段階から始まり,PEMS妥当性確認が完了した時点で終了する期間内に発生する必

要なアクティビティ。 

注記 3.90参照 

3.83 

PEMS妥当性確認(PEMS VALIDATION) 

開発プロセスの間及び終了時に,PEMS又はPEMSのコンポーネントが意図する使用のための要求事項

を満たすかどうか決めるための評価プロセス。 

注記 3.90参照 

3.84 

永久設置形(PERMANENTLY INSTALLED) 

工具を使わなければ取り外せない永久的な接続の方法で,電源(商用)に電気的に接続することを意味

する用語。 

3.85 

携帯形(PORTABLE) 

設置し,使用を開始した場合に,一人以上の人によって運搬し,ある場所から他の場所に移動させるこ

とを意図する可搬形機器を意味する用語。 

注記1 機器は,附属品又は機器の部分を指すことができる。 

注記2 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.86 

等電位化導線(POTENTIAL EQUALIZATION CONDUCTOR) 

保護接地線又は中性線以外の導線で,電気機器と電気設備の等電位化母線との間を直接接続する導線。 

注記 図2参照 

3.87 

電源コード(POWER SUPPLY CORD) 

電源(商用)に接続するために,電気機器に固定するか又は取り付ける可とうコード。 

注記 図1〜図4参照 

3.88 

手順(PROCEDURE) 

活動又はプロセスを実行するために規定された方法。 


21 

T 0601-1:2017  

 

(JIS T 14971:2012の2.12) 

3.89 

プロセス(PROCESS) 

インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。 

(JIS T 14971:2012の2.13) 

3.90 

プログラマブル電気医用システム(PROGRAMMABLE ELECTRICAL MEDICAL SYSTEM) 

PEMS 

一つ又は複数のプログラマブル電子サブシステム(PESS)を含むME機器又はMEシステム。 

3.91 

プログラマブル電子サブシステム(PROGRAMMABLE ELECTRONIC SUBSYSTEM) 

PESS 

ソフトウェア及びインタフェースを含む一つ又は複数の中央演算処理装置に基づいたシステム。 

3.92 

正しく設置する(した)(PROPERLY INSTALLED) 

附属文書に従って設置する(した)。 

3.93 

保護接地線(PROTECTIVE EARTH CONDUCTOR) 

保護接地端子と外部の保護接地系との間を接続する導線。 

注記 図2参照 

3.94 

保護接地接続(PROTECTIVE EARTH CONNECTION) 

保護の目的で,かつ,この規格の要求事項に適合させるために備えた保護接地端子への接続。 

3.95 

保護接地端子(PROTECTIVE EARTH TERMINAL) 

安全の目的でクラスIの機器の導電性部分を接続した端子。この端子は,保護接地線によって外部の保

護接地系に接続することを意図している。 

注記 図2参照 

3.96 

保護接地する(した)(PROTECTIVELY EARTHED) 

保護の目的で,この規格の要求事項に適合する手段によって保護接地端子に接続する(した)。 

3.97 

定格(値)[RATED (value)] 

指定した作動条件に対し製造業者が定めた値を意味する用語。 

3.98 

記録(RECORD) 

達成した結果を記述した,又は実施した活動の証拠を提供する文書。 

(JIS T 14971:2012の2.14) 

3.99 

*強化絶縁(REINFORCED INSULATION) 


22 

T 0601-1:2017  

 

二つの保護手段を備えた単一の絶縁システム。 

3.100 

残留リスク(RESIDUAL RISK) 

リスクコントロール手段を講じた後にも残るリスク。 

(JIS T 14971:2012の2.15) 

3.101 

責任部門(RESPONSIBLE ORGANIZATION) 

ME機器又はMEシステムの使用及び保守に責任をもつ実体。 

注記1 責任をもつ実体とは,例えば,病院,個々の臨床医又は非医療従事者である。家庭用では,

患者,操作者及び責任部門は,全く同一の人であってもよい。 

注記2 “使用”には,教育及び訓練を含んでいる。 

3.102 

リスク(RISK) 

危害の発生確率とその危害の重大さとの組合せ。 

(JIS T 14971:2012の2.16) 

3.103 

リスク分析(RISK ANALYSIS) 

利用可能な情報を体系的に用いてハザードを特定し,リスクを推定すること。 

(JIS T 14971:2012の2.17) 

3.104 

リスクアセスメント(RISK ASSESSMENT) 

リスク分析及びリスク評価からなる全てのプロセス。 

(JIS T 14971:2012の2.18) 

3.105 

リスクコントロール(RISK CONTROL) 

規定したレベルまでリスクを低減するか又はそのレベルでリスクを維持するという決定に到達し,かつ,

そのための手段を実施するプロセス。 

(JIS T 14971:2012の2.19) 

3.106 

リスク評価(RISK EVALUATION) 

判断基準に照らして推定したリスクが受容できるかを判断するプロセス。 

(JIS T 14971:2012の2.21) 

3.107 

リスクマネジメント(RISK MANAGEMENT) 

リスクの分析,評価,コントロール及び監視に対して,管理方針,手順及び実施を体系的に適用するこ

と。 

(JIS T 14971:2012の2.22) 

注記 この規格においては,リスクマネジメントには,製造情報及び製造後情報の計画又は監視を含

まないが,これらはJIS T 14971に適合するために必要である(4.2.2参照)。 


23 

T 0601-1:2017  

 

3.108 

リスクマネジメントファイル(RISK MANAGEMENT FILE) 

リスクマネジメントによって作成した記録及び他の文書のまとまり。 

(JIS T 14971:2012の2.23) 

注記 製造業者の計算書,試験結果などを含む全ての安全関連情報は,リスクマネジメントファイル

の一部であるとみなす。4.2も参照する。 

3.109 

安全動作荷重(SAFE WORKING LOAD) 

機器又は機器の部分に外部から加わる,正常な使用時に許容される最大の機械的負荷(質量)。 

3.110 

*二次回路(SECONDARY CIRCUIT) 

電源部から少なくとも一つの保護手段によって分離し,変圧器,変換器若しくは同等な絶縁装置から又

は内部電源から電力を得る回路。 

注記 8.9.1.12参照。 

3.111 

自己復帰形感熱遮断器(SELF-RESETTING THERMAL CUT-OUT) 

電気機器の関連する部分が冷却した後,自動的に電流を復帰する感熱遮断器。 

3.112 

*分離装置(SEPARATION DEVICE) 

安全のために,MEシステムの部分間における好ましくない電圧又は電流の伝導を防止する入力部及び

出力部をもつ部品又は部品の組合せ。 

3.113 

サービス要員(SERVICE PERSONNEL) 

ME機器,MEシステム又は機器についての設置,組立,保守又は修理を行い,責任部門に対して責任

をもつ個人又は実体。 

3.114 

重大さ(SEVERITY) 

ハザードから生じる可能性がある結果(危害)に対する尺度。 

(JIS T 14971:2012の2.25) 

3.115 

*信号入出力部(SIGNAL INPUT/OUTPUT PART) 

SIP/SOP 

例えば,画面表示,記録又はデータ処理のために,他の電気機器との信号の授受を意図する装着部以外

のME機器の部分。 

注記 図2参照。 

3.116 

単一故障状態(SINGLE FAULT CONDITION) 

リスクを低減させる手段の一つが故障しているか,又は一つの異常状態が存在するME機器の状態。 

注記 4.7及び13.2を参照。 


24 

T 0601-1:2017  

 

3.117 

単一故障安全(SINGLE FAULT SAFE) 

予測耐用期間中の単一故障状態においても受容できないリスクを生じないME機器又はその部分の特性。 

注記 4.7参照。 

3.118 

据置形(STATIONARY) 

設置し,使用を開始した後に,ある場所から他の場所に移動させることを意図しない機器を意味する用

語。 

注記 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.119 

補強絶縁(SUPPLEMENTARY INSULATION) 

基礎絶縁の不良時における電撃に対する保護のために,基礎絶縁に追加して使用する独立した絶縁。 

(IEV 826-12-15,修正) 

注記 補強絶縁は,一つの保護手段を提供する。 

3.120 

*電源(商用)(SUPPLY MAINS) 

ME機器又はMEシステムの一部を構成しない電気エネルギーの源。 

注記 電源(商用)には,救急車などの中の電池システム及び変換器システムも含まれる。 

3.121 

(引張強さの)安全率(TENSILE SAFETY FACTOR) 

総荷重による応力に対する引張強さの比率。 

3.122 

引張強さ(TENSILE STRENGTH) 

試験片が破断に耐える最大引張応力。 

3.123 

端子盤(TERMINAL DEVICE) 

電気的な接続をする電気機器の部分。 

注記 端子盤は,数個の独立した接点があってもよい。 

3.124 

感熱遮断器(THERMAL CUT-OUT) 

異常状態の間に,自動的に回路を開放するか又は電流を減少させて,電気機器又はその部分の温度を制

限するもので,認められたサービス要員以外には交換,変更などの設定が変えられない構造になっている

器具。 

3.125 

熱安定(THERMAL STABILITY) 

物体の温度上昇が1時間当たり2 ℃を超えない状態。 

3.126 

サーモスタット(THERMOSTAT) 

温度を特定の範囲内に維持するか又はあらかじめ設定した値を超えるか若しくは下回るように維持する

ことを意図する感温制御器。 


25 

T 0601-1:2017  

 

3.127 

工具(TOOL) 

緊締部品を締め付けたり緩めたりするために,又は調整するために使用することができる機器に組み込

まれていない器具。 

注記 硬貨及び鍵は,この規格では工具とみなす。 

3.128 

総荷重(TOTAL LOAD) 

ある部分における最大安全動作荷重を含んだ最大の合計負荷で,正常な使用で発生する静的及び動的な

力の合計。 

注記1 動的な力とは,例えば,質量の加速又は減速に起因する力である。 

注記2 一つの荷重が幾つかの並列支持部に分割され,これらの部分にわたる分布が明白には決まら

ない場合は,最も不利な条件の可能性を考慮することになっている。 

3.129 

接触電流(TOUCH CURRENT) 

操作者又は患者が正常な使用時に接触できる患者接続部を除く外装又は外装の部分から,保護接地線以

外の外部の経路を通して,大地へ又は外装の他の部分に流れる漏れ電流。 

注記 この用語の意味は,JIS T 0601-1:1999の“外装漏れ電流”の意味と同じである。JIS C 6950-1

と整合させるため,及び保護接地した部分に対しても適用して測定することを反映するために,

この用語に変更した。 

3.130 

可搬形(TRANSPORTABLE) 

設置し,使用を開始した後に,電源に接続した状態か又は切り離した状態で,範囲にあまり制限がなく,

ある場所から他の場所へ移動させることを意図する機器を意味する用語。 

例 移動形機器,携帯形機器及び身体装着形機器 

注記 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.131 

トラッピングゾーン(TRAPPING ZONE) 

ME機器,MEシステム又は機器の環境において,接近できる場所で身体又は身体の一部に,挟込み,

押し潰し,せん断,衝撃,切傷,巻込み,引き込み,突刺し又は擦りむきを生じる可能性がある領域。 

3.132 

*B形装着部(TYPE B APPLIED PART) 

特に許容患者漏れ電流及び患者測定電流について,電撃に対する保護を備えるためにこの規格の要求事

項に適合した装着部。 

注記1 B形装着部には,表D.1の図記号19,又は該当する場合は,表D.1の図記号25の表示が必

要である(3.20参照)。 

注記2 B形装着部は,心臓への直接使用には適さない。 

注記3 装着部の定義には入らないが,リスクマネジメントプロセスの適用の結果,装着部とみなす

必要のある部分の取扱いについては,4.6も参照する。 

3.133 

*BF形装着部(TYPE BF APPLIED PART) 


26 

T 0601-1:2017  

 

電撃に対してB形装着部よりも高い保護の程度を備えるために,この規格の要求事項に適合するF形装

着部。 

注記1 BF形装着部には,表D.1の図記号20,又は該当する場合は,表D.1の図記号26の表示が必

要である(3.20参照)。 

注記2 BF形装着部は,心臓への直接使用には適さない。 

注記3 装着部の定義には含まれないが,リスクマネジメントプロセスの適用の結果,装着部とみな

す必要のある部分の取扱いについては,4.6も参照する。 

3.134 

*CF形装着部(TYPE CF APPLIED PART) 

電撃に対してBF形装着部よりも高い保護の程度を備えるために,この規格の規定する要求事項に適合

するF形装着部。 

注記1 CF形装着部には,表D.1の図記号21,又は該当する場合は,表D.1の図記号27の表示が必

要である(3.20参照)。 

注記2 装着部の定義には入らないが,リスクマネジメントプロセスの適用の結果,装着部とみなす

必要のある部分の取扱いについては,4.6も参照する。 

注記3 CF形装着部とした装着部については,心臓への直接使用(3.22)の定義の指針及び根拠を参

照する。 

3.135 

形式試験(TYPE TEST) 

設計及び製造された機器がこの規格の要求事項に適合することができるかどうかを判定するための,機

器の代表的なサンプルでの試験。 

3.136 

ユーザビリティ(USABILITY) 

有効性,効率,操作者の学習のしやすさ及び操作者の満足度を確立する操作者インタフェースの特性。 

(IEC 62366:2007の3.17修正) 

3.137 

ユーザビリティエンジニアリング(USABILITY ENGINEERING) 

人間の振る舞い,能力,限界及び他の特性に関わる知識を,工具,装置,システム,タスク,作業及び

環境の設計に応用し,適切なユーザビリティを達成すること。 

(IEC 62366:2007の3.18修正) 

3.138 

検証(VERIFICATION) 

規定した要求事項を満たしたことを客観的証拠の提供によって確認すること。 

注記1 “検証された”という用語は,対応する状態を示す場合に用いる。 

注記2 確認作業の例には,次がある。 

− 別の方法での計算の実施。 

− 新たな設計仕様と実証済みの類似設計仕様との比較。 

− 試験及び実証。 

− 発行前の文書のレビュー。 

(JIS T 14971:2012の2.28) 


27 

T 0601-1:2017  

 

3.139 

*動作電圧(WORKING VOLTAGE) 

電気機器が正常な使用の条件下で作動しているときに,対象となる絶縁又は部品が受ける若しくは受け

る可能性がある最高電圧。 

(JIS C 6950-1:2012の1.2.9.6) 

3.140 

空気カーマ,K(AIR KERMA, K) 

dEtrをdmで除した値。 

m

E

K

d

d

tr

 

ここに, dEtr: 非荷電粒子によってある質量dmの空気中に放出された,全て

の荷電粒子の初期運動エネルギーの総和。 

 

単位: J kg−1 

空気カーマの固有な単位は,グレイ(Gy)である(ICRU 60)。 

(JIS T 0601-1-3の3.4) 

3.141 

アラーム状態(ALARM CONDITION) 

操作者が認識する必要がある危険状態が存在しているとアラームシステムが判断した状態。 

注記1 間違ってアラーム状態になることがあり,これは,偽陽性アラーム状態である。 

注記2 本来アラーム状態になるべきなのに見逃してしまうことがあり,これは偽陰性アラーム状態

である。 

(JIS T 60601-1-8:2012及びIEC 60601-1-8:2006の追補1:2012の3.1) 

3.142 

アラーム信号(ALARM SIGNAL) 

アラーム状態の存在(又は発生)を示すために,アラームシステムが発生させる信号。 

(JIS T 60601-1-8:2012の3.9) 

3.143 

アラームシステム(ALARM SYSTEM) 

アラーム状態を検出し,かつ,必要に応じて対応するアラーム信号を発生するME機器又はMEシステ

ムの部分。 

(JIS T 60601-1-8:2012の3.11) 

3.144 

身体装着形(BODY-WORN) 

意図する使用として患者が機器を装着しているか,又は患者の衣類に付けている間に作動する可搬形機

器を意味する用語。 

注記1 可搬形機器には,身体装着形及び手持形がある。 

(IEC 60601-1-11:2010の3.1) 

注記2 3.63の指針及び根拠を参照。 

3.145 

ITネットワーク(IT-NETWORK) 


28 

T 0601-1:2017  

 

物理的なリンク伝送又は無線伝送を二つ以上の指定されたノード間で提供する通信ノード及び伝送リン

クからなるシステム(複数可)。 

(IEC 80001-1:2010の2.12) 

3.146 

主要操作機能(PRIMARY OPERATING FUNCTION) 

操作者との相互作用に関わる機能で,頻繁に使用されるか,又はME機器の安全性に関わる機能。 

(IEC 62366:2007の3.14修正) 

3.147 

ユーザビリティエンジニアリングファイル(USABILITY ENGINEERING FILE) 

ユーザビリティエンジニアリングプロセスによって作成した記録及び他の文書のまとまり。 

(IEC 62366:2007の3.19) 

 

一般要求事項 

4.1 

*ME機器又はMEシステムへの適用のための条件 

特に規定がない場合は,この規格の要求事項は,正常な使用及び合理的に予見できる誤使用に適用する。 

疾病,負傷又は障害の補助若しくは緩和を意図するME機器又はMEシステムにこの規格を適用する場

合は,“患者”という用語を用いている定義及び要求事項は,そのME機器又はMEシステムが意図する

対象者に適用するとみなす。 

4.2 

*ME機器又はMEシステムのためのリスクマネジメントプロセス 

4.2.1 

リスクマネジメント概要 

4.2は,この規格に適合するために必要なリスクマネジメントプロセスを規定する。このリスクマネジ

メントプロセスは,次の目的を果たすことを意図している。 

a) 適用可能な副通則及び個別規格に加えて,この規格の箇条5〜箇条17に規定した要求事項が,個別の

ME機器又はMEシステムに関連する全てのハザードを扱っているか否かを特定する。 

b) この規格の中で規定した幾つかの特定の試験を,個別のME機器又はMEシステムに適用することが

望ましい方法を特定する。 

c) この規格が個別の受容基準を提供しない特定のハザード又は危険状態が,特定のME機器又はMEシ

ステムがどのようなリスクが生じるのか否かを特定する。もし生じるならば,受容できるリスクレベ

ルを確立し,残留リスクを評価する。 

d) この規格の要求事項全てを適用した後の残留リスクと比較することによって,代替のリスクコントロ

ール手段について受容性を評価する。 

 

この規格で規定するリスクマネジメントプロセスは,JIS T 14971の関連する要求事項に適合するために

必要であるが,JIS T 14971への適合を徹底しているわけではないし,かつ,JIS T 14971に適合するため

に必要な全ての要素を含んではいない。例えば,この規格に適合するために必要なリスクマネジメントプ

ロセスは,JIS T 14971で要求する製造及び製造後情報を含んでいない。さらに,この規格のリスクマネジ

メント要求事項への適合のための検証は,この規格が要求する記録及び他の文書を調査し,かつ,この規

格に引用されたプロセスを評価することによって達成される。リスクマネジメントプロセスの監査は,必

要ない。 


29 

T 0601-1:2017  

 

4.2.2 

リスクマネジメントに対する一般要求事項 

JIS T 14971に適合するリスクマネジメントプロセスを行う。この規格に適合するために,JIS T 

14971:2012のリスクマネジメントプロセスの要素を,次を除いて全て適用する。 

− 製造及び製造後情報の計画及び実行[JIS T 14971:2012の3.1の第4ダッシュ,3.4 f),及び箇条9] 

− リスクマネジメントプロセスが適切に実行されているかの定期的なレビュー(JIS T 14971:2012の3.2

の第4ダッシュ)。 

JIS T 14971の要求事項を適用する場合は,次による。 

− 用語“医療機器”は,ME機器又はMEシステムと同じ意味とみなす。 

− JIS T 14971で引用した用語“故障状態”は,この規格で規定した単一故障状態を含むが,それだけに

限定しない。 

注記1 この規格は,ME機器又はMEシステムに関連するリスクに一般に適用可能な要求事項を規

定する。それらの要求事項は,リスクマネジメントプロセスを促進することを意図する。リ

スクマネジメントプロセスは,この規格によって取り組むハザードだけでなく,全てのハザ

ード,それらの関連するリスク及びリスクコントロール手段を特定することを意図している。 

注記2 危険状態を生じさせる状態又は故障は,この規格の箇条の中で特定している。これらは,リ

スクマネジメントプロセスを実施する必要がある場合が多い。これは,実際の危険状態が何

であるかを明らかにするためである。また,特定した危険状態が,指定した状況では,発生

しないことを示すために,実施する必要のある試験は,何かを明らかにするためである。 

注記3 製造業者が,ME機器又はMEシステムの個々の構成部品について,この規格で特定した全

てのプロセスに漏れなく従うことは,できない場合があることを認めている。例えば,所有

権のある部品,本来医療用でないサブシステム,古い装置などである。この場合,製造業者

は,追加のリスクコントロール手段を特に考慮する必要がある。 

注記4 この規格の要求事項が,受容できないリスクがないことに言及する場合は,リスクが受容で

きるかできないかは,受容できるリスクを判定する製造業者の方針に従って決定すればよい。 

注記5 ME機器及びMEシステムに関連する全てのリスクが,この規格の特定の要求事項で規定さ

れているとは限らない(1.1参照)。 

(試験) 

適合性は,次によって確認する。 

− リスク受容性の決定基準に対する製造業者の方針を調査する。 

− 対象となるME機器又はMEシステムのリスクマネジメント計画を調査する。 

− 対象となるME機器又はMEシステムに対して,この規格が要求するリスクマネジメントの記録及び

他の文書を含む,リスクマネジメントファイルを製造業者が準備したことを確認する。 

注記6 この規格の要求するリスクマネジメントファイル及び他の文書に対し,参照又は指標を含む

索引を維持することは,有用である。 

4.2.3 

リスクの評価 

4.2.3.1 

JIS T 0601規格群及びJIS T 60601規格群の中で特定されたハザード 

リスクを評価する場合,次の方法でこの規格の要求事項を適用する。 

a) この規格,その副通則及び個別規格が,特定のハザード又は危険状態に対する要求事項を特定の受容

性基準と合わせて規定している場合は,これらの要求事項に適合すれば,残留リスクは受容できるレ

ベルまで低減されたとみなす。ただし,それを覆す客観的証拠がある場合を除く。 


30 

T 0601-1:2017  

 

例1 8.5.1.2,患者保護手段(MOPP) 

例2 9.4.2.1,移動姿勢の不安定性 

(試験) 

適合性は,この規格,その副通則及び個別規格の関連要求事項を満たしていることによって確認する。 

b) この規格,副通則又は個別規格が,特定のハザード又は危険状態を扱う要求事項を規定しているが,

特定の受容基準を提供しない場合は,製造業者は,リスクマネジメント計画で定義した受容基準を提

供する。これらの受容基準は,リスクマネジメント計画に記録したリスク受容性に対する基準に従っ

て,残留リスクが受容できることを確実にする。 

例3 9.8.3.3,人の荷重による動的な力 

例4 11.6.3,ME機器及びMEシステムへのこぼれ 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイル中の記録が,この規格の特定の要求事項を適用した後に,製造

業者の決定した受容基準が満たされることを実証することによって確認する。リスクマネジメントファイ

ルの一部である製造業者の計算書若しくは試験結果又はリスク受容性の決定だけを調査すればよい。 

c) この規格,副通則又は個別規格が,特定のハザード又は危険状態を特定し,それらが特定の技術的要

求事項を規定していないために調査が必要な場合は,次による。 

− 製造業者は,そのようなハザード又は危険状態が,特定のME機器又はMEシステムに対して存在

するかしないかを決定する, 

− そのようなハザード又は危険状態が,特定のME機器又はMEシステムに対して存在する場合は,

製造業者は,4.2.2で規定したリスクマネジメントプロセスに従ってこれらのリスクを評価し,受容

できない場合は,リスクコントロールを実施する。 

例5 10.2,アルファ線,ベータ線,ガンマ線,中性子線及びその他の粒子線 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメント計画に記録したリスク受容性に対する基準を使用して,残留リスクが受

容できる(受容できないリスクは残っていない)ことを,リスクマネジメントファイル中の記録が実証し

ていることを確認する。リスクマネジメントファイルの一部である製造業者の計算書若しくは試験結果又

はリスク受容性の決定だけを評価すればよい。 

注記 ME機器又はMEシステムを,ある種のハザードに対して危険状態が存在しない方法で設計を

した場合は,そのハザードに対してそれ以上のリスク評価は必要ない。これは試験又は調査に

よって検証が可能である。 

4.2.3.2 

JIS T 0601規格群及びJIS T 60601規格群で特定していないハザード 

ハザード又は危険状態が,個別のME機器又はMEシステムに対して特定されているが,この規格,副

通則又は個別規格で特に扱っていない場合,製造業者は,それらのハザードを,4.2.2に規定したリスクマ

ネジメントプロセスで扱う。 

例 特定のリスクがあるが,個別規格はないME機器又はMEシステム。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

4.3 

*基本性能 

リスク分析中に,製造業者は,ME機器又はMEシステムの臨床機能の性能(基礎安全に関するもの以

外)を特定する。その作業は,その意図する使用を達成するために必要であり,ME機器又はMEシステ


31 

T 0601-1:2017  

 

ムの安全性に影響するかもしれない。 

その後に,製造業者は,特定した性能を完全に達成したときと,完全に喪失したときとの間にある性能

限界を,正常状態及び単一故障状態の両方で指定する。 

その後に,製造業者は,特定した性能の喪失又は低下が,製造業者が指定した性能限界を超えたときの

リスクを評価する。結果として生じるリスクが受容できない場合,特定したその性能が,ME機器又は

MEシステムの基本性能である。 

製造業者は,特定した性能の喪失又は低下によるリスクを,受容できるレベルまで低減するために,リ

スクコントロール手段を実施する。 

注記1 リスクコントロール手段の性能は,ME機器又はMEシステムの基本性能の様相になる場合

がある。例えば,電源(商用)が遮断され,それに対処しなければ受容できないリスクを引

き起こす場合に,電源(商用)の遮断を示すアラーム信号の発生が,不可欠である。 

製造業者は,リスクコントロール手段の有効性を検証するために使用した方法を特定する。これには,

検証が必要か否かを決定するために実施した全ての評価も含める。 

注記2 リスクマネジメントの原則に従って,製造業者は,それぞれのリスクコントロール手段の有

効性を検証することが要求されている。これには,特定された性能が喪失又は低下したとき,

リスクコントロール手段が作動することを実証することも含んでいる。 

例1 電源(商用)の遮断によって基本性能を喪失した場合,操作者に電源(商用)の停電を知らせ

ることを意図したアラームシステムは,アラーム信号の生成が,電源(商用)に依存しないよ

うにするために,予備電源をもつ必要がある。 

例2 部品の故障が,基本性能を喪失する場合,ME機器又はMEシステムは,部品の故障が,基本

性能の喪失によるリスクを緩和するために整備したリスクコントロール手段の有効性を損ねな

いように設計する必要がある。 

注記3 この規格,IEC/ISO 80601規格群の中の副通則又は個別規格は,それぞれ,潜在的な基本性

能を列記し,製造業者が4.3に従って個別の基本性能を特定するための指針となる。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

この規格が,基本性能の維持を特定の試験後に要求する場合,適合性は,調査,及び必要な場合は,製

造業者が指定した限界を維持するか,又はME機器若しくはMEシステムが,製造業者が指定した安全状

態に移行することを実証する機能試験によって確認する。 

4.4 

*予測耐用期間 

製造業者は,ME機器又はMEシステムの予測耐用期間をリスクマネジメントファイルに記載する。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

4.5 

*ME機器・MEシステムのための代替のリスクコントロール手段又は試験方法 

この規格が,特定のリスクコントロール手段又は試験方法を規定している場合は,製造業者が,科学的

データ又は臨床見解若しくは比較検討によって,代替のリスクコントロール手段又は試験方法を適用する

ことによって残留リスクが受容でき,かつ,この規格が規定する要求事項の適用による残留リスクと同等

であることを実証できれば,代替のリスクコントロール手段又は試験方法は,受容できる。 

この文脈における比較検討は,代替のリスクコントロール手段又は試験方法と,この規格で規定するリ

スクコントロール手段又は試験方法との効果の比較検討を意味する。 


32 

T 0601-1:2017  

 

注記 代替のリスクコントロール手段は,この規格,副通則又は個別規格が規定する限度を超えても

よい。ただし,それを補助する追加手段を提供する必要がある。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

4.6 

*患者が接触するME機器又はMEシステムの部分 

リスクマネジメントプロセスには,装着部の定義から外れる患者と接触する部分が,装着部の要求事項

に従う必要があるかどうかの評価を含める。該当する部分には,B形装着部に対する要求事項を適用する。

ただし,評価によって,BF形装着部又はCF形装着部に対する要求事項の必要性を特定した場合を除く。 

リスクマネジメントプロセスの結果,そのような部分が,装着部に対する要求事項に従うことを決定し

た場合,この規格及び関連の副通則並びに個別規格の関連する要求事項及び試験を全て適用する。ただし,

7.2.10は,そのような部分に適用しない。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

4.7 

*ME機器の単一故障状態 

ME機器は,単一故障安全を確保できるように設計し製造するか,又は4.2を適用して決定したように

リスクが受容できる状態にする。 

注記1 8.1 a)で特定した正常状態は,それらが影響するこの規格の要求事項への適合性を評価すると

きに,考慮する。 

ME機器は,次のいずれかの場合,単一故障安全とみなす。 

a) 故障する確率を無視できるレベルに減らしてリスクを低減させる単一の手段を用いる場合(例えば,

強化絶縁,機械的保護装置のない懸垂質量には8倍の安全率,高信頼性部品などの採用)。 

b) 単一故障状態は起きても,次のいずれかの場合, 

− 最初の故障がME機器の予測耐用期間中に検知でき,かつ,リスクを低減させる第二の手段も故障

する前に検知できる(例えば,懸垂質量に機械的保護装置を備える。)。 

− リスクを低減させる第二の手段が,ME機器の予測耐用期間中に故障する確率を無視できるほど低

くする。 

ある単一故障状態がもう一つの単一故障状態を引き起こす場合は,その二つの故障を一つの単一故障状

態とみなす。 

単一故障状態の試験は,一度に適用する故障は一つだけとする。 

注記2 故障は,一般に次の三つの確率カテゴリに分類される。 

a) 故障の確率が非常に低いので無視できる。これらの故障から発生するリスクは,受容で

きるとみなす。 

b) 故障の確率がa)よりも高いので考慮する必要があるが,まだそれほど高くないので一度

に一つ考慮するだけでよい(単一故障)。このカテゴリの故障に含まれるのは,この規格

で単一故障状態であると特定した全ての故障,及びJIS T 14971を適用して特定した単

一故障状態の基準を満たす全ての故障である。 

c) 故障の確率が高く,予測も検出もできないので,それらの故障(複数の単一故障状態)

は正常状態とみなすが,それらの故障を個別に,かつ,組み合わせて全体的に考慮する

必要がある。 

リスク分析の結果は,どの故障について試験しなければならないかを決定するために使用する。13.1に


33 

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規定したとおり危険状態になる可能性がある一度に一つの部品の故障は,物理的に又は理論的に模擬する。

部品の故障を模擬するかかどうかの評価は,ME機器の予測耐用期間中に起きる部品の故障に関連したリ

スクを考慮する。リスクマネジメントの原則を適用して,この評価を行う。この評価では,部品の信頼度,

安全率及び定格のような問題を考慮する。さらに,単一故障状態の模擬試験中に,確率が非常に高いか又

は検出できない部品の故障を模擬する。 

注記3 4.2の注記2も参照。 

この要求事項及び関連する試験は,二重絶縁,強化絶縁及び高信頼性部品の故障に適用してはならない。 

(試験) 

適合性は,13.2で規定した単一故障状態に関連する要求事項及び試験,並びにリスク分析の結果から特

定した故障に対する試験を適用して確認する。適合性は,13.2で規定した単一故障状態を一度に一つずつ

導入し,13.1で規定した危険状態に直接結び付かないか,又は受容できないリスクになるその他の結果に

直接結び付かないかを確認する。 

4.8 

*ME機器の部品 

この規格で規定した例外があるか,又はリスクマネジメントプロセスを通して例外が認められる場合を

除き,故障すれば危険状態になる可能性がある配線を含む全ての部品は,その定格に従って使用する。保

護手段として使用する部品の信頼性は,ME機器でその部品が使われている条件を評価する。それらは,

次のいずれかによる(4.5も参照)。 

a) 関連するJIS,IEC規格又はISO規格の適用可能な安全要求事項に適合する。 

注記1 部品の場合は,部品の規格への適合性を調べるために既に行われた試験と同一又は同等の

試験をする必要はない。 

b) 関連するJIS,IEC規格又はISO規格がない場合は,この規格の要求事項に適合するものとする。 

注記2 この規格にも他のJIS,IEC規格又はISO規格にも要求事項がない場合は,他の適用可能

な出版物(例えば,他の種類の装置に対する規格)を使用してリスクマネジメントプロセ

スによって適合性を実証することができる。 

上記a)及びb)の流れ図を図5に示す。 

(試験) 

適合性は,調査によって,必要な場合は,試験によって確認する。この規格のモータ(13.2.8及び13.2.13.3

参照)及び変圧器(15.5.3参照)の試験は,包括的な評価が必要であるので,表22によるモータ又は変圧

器の絶縁システムの評価と合わせて,この規格の要求する全ての試験を行う。非ME機器からの分離を備

えたMEシステムの部品は,箇条16によって評価する。 

 


34 

T 0601-1:2017  

 

 

図5−部品の適合性を示す流れ図 

(4.8参照) 

 

4.9 

*ME機器における高信頼性部品の使用 

特定の部品の故障が受容できないリスクを生じる場合は,高信頼性部品を使用する。高信頼性部品は,

そのME機器の予測耐用期間中における使用の条件及び合理的に予見可能な誤使用の条件に一致するよう

に選択し評価する。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査,及び高信頼性部品の選択基準の調査によって確認する。 

4.10 *電源 

4.10.1 ME機器の電源 

ME機器は,電源(商用)への接続に適しているか,別の電源(例えば,他の機器の電源など)への接

続を指定しているか,又は内部電源から電力を受けるものとする。また,これらの電源を組み合わせて使

関連する部品規格の追加
安全要求事項を試験する 

部品 

JIS T 0601規格群,IEC 
60601規格群などに従っ
て試験する 

適合 

関連するJIS,IEC
又はISOの部品規
格があるか 

関連する安全要求
事項がJIS,IEC又
はISOの部品規格
の中にあるか 

はい 

[a)の場合]

いいえ 

[b)の場合]

はい 

部品が,関連する
安全要求事項に適
合する証拠がある

か 

はい 

JIS T 0601規格群,
IEC 60601規格群な
どからの追加の安全
要求事項は必要か 

いいえ 

いいえ 

いいえ 

はい 


35 

T 0601-1:2017  

 

用してもよい。 

(試験) 

適合性は,附属文書の調査によって確認する。 

4.10.2 ME機器及びMEシステムのための電源(商用) 

電源(商用)への接続を意図するME機器の場合は,次の定格電圧を超えてはならない。 

− 手持形ME機器は,250 V。 

− 定格入力が4 kVA以下のME機器及びMEシステムは,直流250 V若しくは単相交流250 V,又は多

相交流500 V。 

− その他の全てのME機器及びMEシステムは,500 V。 

 

この規格の中の電源(商用)は,次の特性をもつと想定する。 

− 製造業者が,更に高いカテゴリを指定しない場合は,電源(商用)の過渡現象の過電圧は,カテゴリ

II。 

− 電源系の導線間の電圧,又はそれらの導線と大地との間の電圧は,公称電圧の110 %を超えず90 %未

満でない(7.9.3.1参照)。 

注記1 IEC 60601-1-2は,電源(商用)の電圧ディップ,短時間停電及び電圧変化に対する要求事

項及び試験を含んでいる(1.3参照)。 

− 実質的に正弦波形の電圧。また,多相系の場合は,実質的に対称な電源系の電圧。 

− 周波数は,1 kHz以下。 

− 周波数の変動は,100 Hz以下では,公称周波数から1 Hzを超えない。100 Hzを超え1 kHzまでは公

称周波数の1 %を超えない。 

− JIS C 60364-4-41で規定した保護対策。 

注記2 ME機器又はMEシステムが,この細分箇条に規定した電源(商用)と異なる特性を備え

た電源(商用)で作動するように意図している場合は,追加の安全対策が必要となる。 

− 直流電圧(可動コイル形メータ又は同等な方法によって測定した)のピーク対ピークリップルは,平

均値の10 %を超えない。 

ピーク対ピークリップルが平均値の10 %を超える場合は,ピーク電圧を適用する。 

4.11 電源入力 

ME機器又はMEシステムを,定格電圧において取扱説明書に示した運転条件で測定したときの定常状

態の入力は,表示した定格(電源入力)に対し10 %を超えてはならない(7.2.7参照)。 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって確認する。 

− ME機器又はMEシステムを,取扱説明書で指定したように入力が安定した値に達するまで運転する。

入力を測定し,表示及び技術解説の内容と比較する。 

− 一つ以上の定格電圧範囲を表示しているME機器又はMEシステムについては,その範囲の上限及び

下限の両方で試験する。ただし,定格入力を関連する電圧範囲の平均値で表示している場合は,その

範囲の平均値に等しい電圧で試験する。 

− 定常状態の電流は,真の実効値が読み取れる計器で測定する。 

注記1 真の実効値メータの技術的詳細は,IEC/TR 62354にある。 

電源入力をボルトアンペアで示している場合は,ボルトアンペア計で測定するか,又は(上記の規定に


36 

T 0601-1:2017  

 

従って測定した)定常状態の電流と供給電圧との積で求める。 

注記2 電源入力の仕様として,上記の測定を補足するために,供給業者の情報を使用してもよい。 

 

*ME機器の試験に対する一般要求事項 

5.1 

*形式試験 

この規格に記載した試験は,形式試験である。実施する試験は,箇条4,特に4.2の要求事項を考慮して

決定する。 

試験する条件が他の試験又は方法で十分に評価したことを分析によって示した場合は,試験を行う必要

はない。 

危険状態になる可能性がある,同時に発生する独立した故障の組合せは,リスクマネジメントファイル

で文書化する(4.7も参照)。基礎安全及び基本性能が,そのような同時に発生する独立した故障の下で維

持されることを実証するために試験が必要な場合は,関連する試験は,最悪条件に限定してもよい。 

注記1 試験結果によっては,リスク分析の修正が必要になる可能性がある。 

注記2 この規格に規定した試験を日常試験としての使用として考える場合,IEC/TR 62354(生産ラ

イン試験)の附属書K又はIEC 62353(反復試験)を参照する。 

5.2 

*サンプルの数 

試験する機器の代表的な一つのサンプルを使用して形式試験を行う。 

注記 結果の妥当性に著しく影響しない場合は,複数のサンプルを同時に利用してもよい。 

5.3 

周囲温度,湿度及び気圧 

周囲温度,湿度及び気圧は,次による。 

a) 試験するME機器を正常な使用状態に設定し(5.7によって),技術解説(7.9.3.1参照)で示した環境

条件の範囲内で試験を行う。 

b) ME機器は,試験の妥当性に影響する可能性のあるその他の影響(例えば,隙間風)から遮蔽する。 

c) 周囲温度を一定に維持できない場合は,試験条件をそれに合わせて変更し,かつ,試験結果をそれに

従って修正する。 

5.4 

その他の条件 

その他の条件は,次による。 

a) この規格に特に規定がない限り,ME機器は最も不利な動作条件下で試験する。動作条件は,附属文

書の中で指定する。最も不利な動作条件は,適用する各試験に対して文書化する。 

b) サービス要員以外の人によって調整又は制御ができる動作値をもつME機器は,試験中,取扱説明書

に従った最も不利な値に,試験の一部として調整しておく。 

c) 試験結果が,冷却液の流入圧力及び流量又は化学成分に影響される場合は,技術解説で指定した特性

の制限内で試験を実施する。 

d) 冷却水が必要な場合は,飲用水を使用する。 

5.5 

供給電圧,電流の種類,電源の特性及び周波数 

供給電圧,電流の種類,電源の特性及び周波数は,次による。 

a) 試験結果が,その定格値を超える電源(商用)特性の変動に影響される場合は,このような変動の影

響を考慮する。 

試験中に使用するそれぞれの値は,4.10.2によるか,又はME機器(7.2.6参照)に表示した値か,

いずれか不利な値にする。 


37 

T 0601-1:2017  

 

注記1 ME機器に表示した定格値については,4.10.2で規定した電源(商用)の変動が,基礎安

全又は基本性能に悪影響を及ぼす場合だけ,試験することになっている。 

b) 交流電源(商用)への接続を意図する電源部をもつME機器は,定格周波数の交流で試験する。定格

周波数の範囲を表示したME機器は,その範囲内の最も不利な周波数で試験する。 

c) 二つ以上の定格電圧,交直両用又は外部電源及び内部電源兼用に設計したME機器は,最も不利な電

圧及び電源の特性,例えば,相数(単相電源を除く。)及び電流の種類を与える条件(5.4に規定した)

で試験する。どの電源条件が最も不利であるか確定するために,一部の試験は,二度以上行うことが

必要な場合がある。 

d) 直流電源(商用)へ接続を意図する電源部をもつME機器は,直流だけで試験する。試験を行う場合

は,ME機器の作動に対する可能性がある極性の影響を,取扱説明書に従って考慮する(8.2.2も参照)。 

e) 附属文書(7.9.2.14及び7.9.3.2参照)で指定した代替の附属品又は部品が利用可能なME機器は,最

も不利な条件を与える附属品又は部品を使用して試験する。 

f) 

ME機器が別の電源から電力供給を受けることを意図していると取扱説明書で指定している場合は,

機器をそのような電源に接続する(7.2.5及び8.2.1参照)。 

注記2 この規格では,JIS T 0601-1:1999で規定した“指定の電源”を“別の電源”と表現し,それ

は,同じME機器の別の部分であるか,又はMEシステムの中の他の機器の部分である。 

5.6 

修理及び改良 

一連の試験中に故障が発生するか又は故障発生が予測でき,修理又は改良が必要になった場合は,新し

いサンプルを準備して結果に影響する試験を全て再度行うか,又は必要な修理若しくは改良を行った後に,

関連する試験だけを行う。いずれにするかについては,後者の方が望ましいが,試験機関と試験を依頼す

るME機器の供給者とで協議してもよい。 

5.7 

*湿度前処理 

8.7.4及び8.8.3の試験に先立って,ME機器又はその部分は,湿度前処理を行う。 

ME機器又はその部分は,完全に組み立てる(必要な場合は,部分ごとに)。輸送中又は保管中に使用す

るカバーは,取り外しておく。 

この処理は,この試験で模擬する気候条件によって影響する可能性があるME機器の部分にだけ適用す

る。 

工具を使わないで取り外すことができる部分は,取り外して本体と一緒に扱う。 

工具を使わないで開けるか又は取り外すことができる開閉カバーは,開けるか又は取り外す。 

湿度前処理は,相対湿度(93±3)%の空気の加湿槽内に,試験されるME機器又はその部分を置いて行

う。 

槽内の他の場所での湿度条件は,±6 %まで変動してもよい。槽内の空気の温度は,ME機器又はその部

分を置く全ての場所において,+20 ℃〜+30 ℃(T)の範囲内の,適切な温度T±2 ℃以内に維持する。

加湿槽に入れる前に,ME機器又はその部分の温度をTとT+4 ℃との間になるようにし,湿度処理に先

立って少なくとも4時間この温度に保つ。 

ME機器及びその部分は,外装がIPX0として分類される場合は,加湿槽内に48時間放置する。 

ME機器及びその部分は,外装の設計が液体の浸入を十分防護できる場合は,加湿槽内に168時間放置

する。 

この処理後,必要な場合は,そのME機器を再度組み立てる。 


38 

T 0601-1:2017  

 

5.8 

試験の順序 

特に指定がない限り,この規格の試験は,試験結果がいずれもその後に続く試験結果に影響を及ぼさな

いような順序で行う。 

注記 試験は,全て附属書Bに示す順序で行うことが望ましい。 

5.9 

*装着部及び接触可能部分の決定 

5.9.1 

装着部 

装着部は,検査及び附属文書の参照によって識別する(4.6参照)。 

5.9.2 

接触可能部分 

5.9.2.1 

*テストフィンガ 

接触可能部分と考えられるME機器の部分は,検査し,かつ,必要な場合は,試験をして識別する。疑

わしい場合は,図6に示す標準テストフィンガを曲げたり伸ばしたりして,次について調べて,接触可能

かどうかを決定する。 

− ME機器の正常な使用時の全ての姿勢。 

− 工具を使わないか又は取扱説明書に従った方法で,開閉カバーを開きランプ,ヒューズ,ヒューズホ

ルダなどを含む部品を取り外した状態。 

(試験) 

標準テストフィンガは,ME機器を予想できるあらゆる姿勢にし,無理な力を加えないで適用する。た

だし,床上での使用を意図し,どのような作動状態においても質量が45 kgを超えるME機器は,傾斜さ

せない。技術解説に従ってキャビネット内に組み込むことを意図するME機器は,それらを最終的に組み

立てた状態で試験する。 

図6の標準テストフィンガを挿入できない開口は,同じ寸法の関節のない真っすぐなテストフィンガを

用い,30 Nの力を加えて機械的に試験する。このテストフィンガが挿入できた場合は,図6の標準テスト

フィンガをその開口に押し込んで試験する。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


39 

T 0601-1:2017  

 

単位 mm 

 

 規定の許容差以外の寸法許容差 

− 角度14°及び37°に対して: ±15′ 
− 半径上の場合: 

±0.1 mm 

− 直線寸法上の場合: 
 

15 mm以下: 

0
0.1

− mm 

 

15 mmを超え,25 mm以下: ±0.1 mm 

 

25 mmを超える: 

±0.3 mm 

フィンガの材料:例えば,熱処理した鋼。 
このフィンガの二つの間接部は,一つの同じ方向にだけ,90

10

0

+°の角度まで曲がればよい。 

注記1 ピン及び溝の使用は,曲げ角度を90°に制限する手段の一つである。したがって,この部分の詳細図には,

寸法及び許容差を示していない。実際の設計に当たっては,0〜+10°の許容差で曲げ角度90°を確保する。 

注記2 括弧内の寸法は参考である。 
注記3 テストフィンガは,JIS C 6950-1の図2Aの引用である。そのテストフィンガは,IEC 61032の図2,テスト

プローブBに基づく。幾つかの部分は,許容差が異なっている。 

 

図6−標準テストフィンガ 

(5.9.2.1参照) 

 

5.9.2.2 

テストフック 

テストフックが挿入できる場合は,ME機器の開口をテストフック(図7参照)によって機械的に試験

する。 


40 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

問題とする全ての開口にテストフックを挿入し,その開口のある表面に対して,ほぼ直角の方向に20 N

の力で10秒間引っ張る。さらに,接触可能になった部分がある場合は,図6の標準テストフィンガを使

って,かつ,検査によってその部分を特定する。 

 

単位 mm 

 

材料:鋼 

図7−テストフック 

(5.9.2.2参照) 

 

5.9.2.3 

操作機構 

ハンドル,ノブ,レバーなどを取り外した後に接触可能になる,電気制御器の操作機構の導電性部分は,

接触可能部分とみなす。ハンドル,ノブなどを取り外すのに工具が必要な場合は,操作機構の導電性部分

は,接触可能部分とみなさない。 

(試験) 

適合性は,5.9.2.1及び15.4.6.1の(試験)で確認する。 

 

*ME機器及びMEシステムの分類 

6.1 

一般 

この規格の目的のために,装着部を含めME機器又はその部分は,次のように分類する。 

6.2 

*電撃に対する保護 

外部電源から電力を受けるME機器は,クラスIのME機器又はクラスIIのME機器(7.2.6参照)に

分類する。その他のME機器は,内部電源ME機器に分類する。 

電源(商用)への接続手段をもつ内部電源ME機器は,電源(商用)へ接続する場合は,クラスIの

ME機器又はクラスIIのME機器の要求事項に適合し,接続しない場合は内部電源ME機器の要求事項に

適合するものとする。 

装着部は,B形装着部,BF形装着部又はCF形装着部(7.2.10及び8.3参照)に分類する。装着部は,


41 

T 0601-1:2017  

 

耐除細動形装着部(8.5.5参照)に分類してもよい。 

6.3 

*水の有害な浸入又は微粒子状物質の有害な侵入に対する保護 

外装は,水の有害な浸入及び微粒子状物質の有害な侵入に対する保護等級に従って分類する。詳細は,

JIS C 0920で規定している(7.2.9及び11.6.5参照)。 

注記1 この分類は,IPN1N2で表している。 

− N1は,微粒子状物質に対する保護の程度を示す整数とし,該当しない場合は文字“X”

である。 

− N2は,水の浸入に対する保護の程度を示す整数とし,該当しない場合は文字“X”であ

る。 

注記2 表D.3も参照する。 

6.4 

滅菌の方法 

滅菌することを意図するME機器又はその部分は,取扱説明書に記載した滅菌の方法によって分類する

(7.9.2.12及び11.6.7参照)。 

例1 エチレンオキサイドガス 

例2 ガンマ線などによる照射 

例3 オートクレーブなどによる湿式加熱 

例4 製造業者が妥当性確認し,指定した他の方法 

6.5 

高酸素濃度雰囲気での使用の適性 

高酸素濃度雰囲気での使用を意図するME機器及びMEシステムは,そのような使用に応じた分類とす

る(11.2.2参照)。 

6.6 

*作動モード 

ME機器は,連続作動(運転)か又は非連続作動(運転)のいずれかに分類する(7.2.11参照)。 

 

ME機器の標識,表示及び文書 

注記 附属書Cには,この規格の他の箇条も含めME機器及びMEシステムの表示及びラベリングの

要求事項の箇所を利用者が見付けやすいようにした一覧(指針)を記載している。 

7.1 

一般 

7.1.1 

*標識,表示及び文書のユーザビリティ 

12.2を参照する。 

7.1.2 

*表示の見やすさ 

次の7.2〜7.6で要求する表示は,次の全ての条件で明瞭に見えるものとする。 

− ME機器の外側に表示する注意書き,説明書き,安全標識及び説明図については,関連する機能を操

作する人が意図する位置から。 

− 固定形ME機器については,そのME機器を正常な使用での位置に取り付けたとき。 

− 可搬形ME機器及び固定していない据置形ME機器については,正常な使用時の状態で,又は壁面近

くにある機器をそこから移動するか若しくはME機器を正常な使用時から向きを変えた状態で,及び

取外し可能なラックに組み込まれている場合はそのラックから取り出した状態で。 

− ME機器又はME機器の部分の内部の表示については,関連する機能を操作する人が意図する位置か

ら。 

(試験) 


42 

T 0601-1:2017  

 

明瞭な見やすさの適合性は,次の試験によって確認する。 

ME機器又はその部分は,操作者の意図する視点の位置に置く。操作者の意図する位置が特定されず,

位置が明白でない場合,視点は,軸が表示面の中心において面に垂直で,頂角が30°の円すい(錐)体を

考え,頂点から1 m離れた底面内に視点がある位置に置く。周囲の照度は,100 lx〜1 500 lxの範囲で最も

不利なレベルとする。 

観察者は,必要な場合は矯正して,次の視力とする。 

− 視力1.0[log Minimum Angle of Resolution(log MAR)スケールで0又は6/6(20/20)]。 

− ジャガー(Jaeger)試験カードのN6を読むことができる。 

視力の試験環境は,通常の部屋の照明(およそ500 lx)である。 

観察者は,観察点から正確に表示を読む。 

7.1.3 

*表示の耐久性 

次の7.2〜7.6で要求する表示は,工具を用いるか又は相当な強い力でなければ取り外せないものとする。

ME機器の予測耐用期間中は,十分に耐久性があり明瞭に見えるものとする。表示の耐久性を考慮すると

きに,正常な使用による影響を考慮する。 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって調べる。 

a) この規格の試験を全て行った(附属書Bで推奨した試験の順序を参照)後に, 

− 7.1.2の要求事項に対し表示を試験する。 

− 貼り付けた銘板は,剝れたり又は端部がめくれたりしていないことを確認する。 

b) 7.2及び7.4〜7.6で要求する表示については,耐久性に対する追加の試験を行う。最初の15秒間は蒸

留水を含ませた布で,次の15秒間はエタノール96 %を含ませた布で,最後の15秒間はイソプロパノ

ールを含ませた布で,強すぎる圧力を加えないで手でこする。 

7.2 

ME機器又はME機器の部分の外側の表示(表C.1も参照) 

7.2.1 

ME機器及び交換可能部分の表示に対する最小限の要求事項 

ME機器,ME機器の部分若しくは附属品の寸法又は外装の性質上,7.2.2〜7.2.20に規定した全てを表示

できない場合は,少なくとも7.2.2,7.2.5,7.2.6(永久設置形ME機器を除く),7.2.10及び7.2.13(該当す

る場合)を表示し,残りの表示は全て附属文書に記載する。ME機器の表示が困難な場合は,これらの表

示は,個別の包装に表示してもよい。 

単回使用を意図する材料,部品,附属品若しくはME機器又はその包装は,“単回使用”若しくは“再

使用しないこと”と表示するか,又は表D.1の図記号28を表示する。 

注記 7.9.2.12も参照。 

7.2.2 

*識別 

ME機器は,次の事項を表示する。 

− 製造業者名又は商標,及び連絡情報 

− 形式名称 

− 通し番号,ロット番号又はバッチ識別子 

− 該当する場合は,製造年月日又は使用期限。 

注記 ISO 15223-1を参照。これは製造業者の記号,通し番号,ロット番号又はバッチ識別子,製

造年及び使用期限に関するものである。 

通し番号,ロット番号又はバッチ識別子,及び製造年月日は,人間の判読可能なコードで,又は自動識


43 

T 0601-1:2017  

 

別技術(例えば,バーコード又はRFID)によって提供してもよい。 

誤認が結果的に受容できないリスクが生じない場合を除いて,ME機器の着脱可能な部品には,次を表

示する。 

− 製造業者名又は商標 

− 形式名称 

PEMSの一部を構成するソフトウェアは,固有の識別名,例えば,改版レベル又は公開若しくは発行日

付で識別する。識別子は,指定した者,例えば,サービス要員に利用可能であるものとする。識別子は,

ME機器の外側にある必要はない。 

7.2.3 

*附属文書の参照 

該当する場合は,附属文書を調べるように操作者に助言するために表D.1の図記号11を使用してもよい。

附属文書を調べることが義務的な行為である場合は,表D.2の安全標識10を使用する。 

7.2.4 

*附属品 

附属品には,次を表示する。 

− 製造業者名又は商標,及び連絡情報 

− 形式名称 

− 通し番号,ロット番号又はバッチ識別子 

− 該当する場合は,製造年月日又は使用期限 

注記 ISO 15223-1を参照。これは製造業者の記号,通し番号,ロット番号又はバッチ識別子,製

造年及び使用期限に関するものである。 

通し番号,ロット番号又はバッチ識別子,及び製造年月日は,人間の判読可能なコードで,又は自動識

別技術(例えば,バーコード又はRFID)によって提供してもよい。 

附属品の表示が現実的でない場合,個別の包装にこれらの表示をしてもよい。 

7.2.5 

他の機器から電力を受けることを意図するME機器 

ME機器が,MEシステム内の他の電気機器から電力を受け取ることを意図し,かつ,この規格の要求

事項への適合性が,該当する他の機器に依存する場合は,次のいずれかによる。 

− 関連する接続点近傍に,特定した他の機器の形式名称と合わせて,他の電気機器の製造業者名又は商

標を表示する。 

− 関連する接続点近傍に,表D.2の安全標識10を表示し,かつ,必要な仕様を取扱説明書に記載する。 

− 市場で一般に入手できない特別の形状をもつコネクタを使用し,かつ,必要な仕様を取扱説明書に記

載する。 

7.9.2.3,8.2.1及び16.3も参照する。 

7.2.6 

電源(商用)への接続 

ME機器は,次の情報を表示する。 

− 機器が接続される定格電源電圧又は定格電源電圧範囲。定格電源電圧範囲は,最低電圧と最高電圧と

の間にハイフン(−)を入れる。複数の定格電源電圧又は複数の定格電源電圧範囲を示す場合は,斜

線(/)でそれらを分離する。 

例1 定格電源電圧範囲:100〜240 V。これは,このME機器は,公称電圧が100 Vと240 Vとの

間の電源(商用)に接続できるように設計していることを意味する。 

例2 複数の定格電源電圧:120/ 220/ 240 V。これは,このME機器は,公称電圧が120 V,220 V

又は240 Vの電源(商用)に接続するため切替えができるように設計していることを意味す


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T 0601-1:2017  

 

る。 

注記1 定格電源電圧の表示は,IEC 61293に従った。 

− 電源の特性,例えば,相数(単相電源を除く。)及び電流の種類。表D.1の図記号1〜図記号5をこの

目的のために使用してもよい。 

注記2 交流の場合は,ヘルツで表した定格周波数は,電流の種類を識別するのに十分である。 

− ヘルツで表した定格電源周波数又は定格電源周波数範囲 

例3 定格電源周波数範囲:50〜60 Hz。これは,このME機器は,50 Hzと60 Hzとの間の公称周

波数をもつ電源(商用)に接続できるように設計していることを意味する。 

− クラスIIのME機器の場合は,表D.1の図記号9 

 

永久設置形ME機器を除き,これらの表示は,電源(商用)への接続を含んでいる部分の外側,可能な

場合は,接続点の近傍に表示する。永久設置形ME機器では,機器を接続する公称電源電圧又は電圧範囲

は,ME機器の内部又は外側,可能な場合は,電源(商用)の接続の近傍に表示する。 

7.2.7 

電源(商用)からの入力 

電源(商用)からの定格入力は,ME機器に表示する。定格入力は,次のいずれかで表示する。 

− アンペア又はボルトアンペア 

− 力率が0.9を超える場合は,アンペア,ボルトアンペア又はワット 

一つ又は幾つかの定格電圧の範囲をもち,その範囲が与えられた範囲の平均値の±10 %を超えるME機

器の場合は,常に入力の定格をその範囲の上限及び下限値で表示する。 

その平均値に対して10 %を超える差がない制限範囲の場合は,その範囲の平均値で入力を表示すれば十

分である。 

ME機器の定格に,長時間及び瞬時の両方の電流定格又はボルトアンペア定格を含んでいる場合は,長

時間及び最も適切な瞬時の電流定格又はボルトアンペア定格をそれぞれ明瞭に識別できるように表示し,

かつ,附属文書に記載する。 

他の電気機器への電源導線の接続手段を備えたME機器の入力表示には,その接続手段の定格出力(及

び表示)も含める。 

7.2.8 

出力コネクタ 

7.2.8.1 

電源出力 

ME機器に組み込んだマルチタップに対する表示は,16.9.2.1 b)による。 

7.2.8.2 

他への電源 

指定した機器,機器の部分若しくは附属品に接続することを意図するマルチタップ又はコネクタを除い

て,電力を供給することを意図するME機器の出力コネクタは,次の全ての情報を表示する。 

− 定格出力電圧 

− 定格電流又は電力(該当する場合) 

− 出力周波数(該当する場合) 

7.2.9 

IP分類 

ME機器又はその部分は,文字IPの後に表D.3のコード2(JIS C 0920で規定した表示の符号参照)を

用いて,6.3の分類に従って表示する。IPX0又はIP0Xと分類したME機器は,そのIP分類表示をする必

要はない。 


45 

T 0601-1:2017  

 

7.2.10 *装着部 

この要求事項は,4.6で識別した部分には,適用しない。 

全ての装着部について,6.2で分類した電撃に対する保護の程度は,該当する図記号,例えば,B形装着

部は表D.1の図記号19,BF形装着部は表D.1の図記号20,及びCF形装着部は表D.1の図記号21を用い

て表示する。 

耐除細動形装着部については,該当する場合は,表D.1の図記号25,図記号26及び図記号27を使用す

る。 

次のいずれかの場合を除いて,適切な記号を装着部用のコネクタの近傍に又はコネクタ上に表示する。 

− 該当するコネクタがない場合は,装着部に表示する。 

− 一つのコネクタを複数の装着部に使用し,かつ,装着部が異なる分類をもつ場合は,各々の装着部に

適切な記号を表示する。 

 

表D.1の図記号20を他と明瞭に区別するために,図記号19は,正方形で囲まれた印象を与える使い方

をしてはならない。 

除細動器の放電の影響に対する保護が,患者ケーブルの部分にある場合は,表D.2の安全標識2を該当

する出力端子の近くに表示する。取扱説明書には,“除細動器の放電の影響に対するME機器の保護は,

適切なケーブルの使用に依存する。”ことを説明する。 

7.2.11 作動モード 

表示がない場合は,ME機器は,連続作動(運転)とみなす。非連続作動(運転)を意図するME機器

の場合は,最大作動(入)時間及び最小休止(切)時間を示した適切な表示を用いてデューティサイクル

を表示する。 

7.2.12 *ヒューズ 

ヒューズホルダが接触可能部分である場合は,ヒューズの種類及び全ての定格(電圧,電流,動作速度

及び遮断容量)をヒューズホルダの近傍に表示する。 

7.2.13 生理的影響(安全標識及び警告文) 

操作者に気づかれず,かつ,患者又は操作者に危害を及ぼす生理的影響を与えるME機器には,適切な

安全標識(7.5参照)を表示する。安全標識は,ME機器を正しく設置した後,正常な使用時に明瞭に見え

るように目立つ場所に表示する。 

取扱説明書には,ハザードの性質,及び関連するリスクを回避するか又は最小限にするための注意事項

を記載する。 

7.2.14 高電圧端子盤 

工具を使わないで接近できるME機器の外側の高電圧端子盤は,表D.1の図記号24を表示する。 

注記 高電圧接点部と標準テストフィンガとの間の沿面距離及び空間距離は,8.9の要求事項に従う必

要がある。 

7.2.15 冷却条件 

ME機器の冷却設備に対する要求事項(例えば,水又は空気の供給)を表示する。 

7.2.16 機械的安定性 

安定性に制限があるME機器に対する要求事項は,9.4を参照する。 

7.2.17 保護包装 

輸送又は保管時に特別な方法が必要な場合は,包装にそれぞれの方法を表示する(ISO 780を参照)。 


46 

T 0601-1:2017  

 

輸送及び保管時の許容環境条件は,包装の外側に表示する(7.9.3.1及びISO 15223-1参照)。 

ME機器又はその部分を早まって開こん(梱)すると,その結果受容できないリスクが生じる可能性の

ある場合は,そのこん(梱)包に適切な安全標識(7.5を参照)を表示する。 

例1 湿度に敏感なME機器。 

例2 危険な物質及び材料を含んでいるME機器。 

 

滅菌して供給するME機器又は附属品の包装は,“滅菌済み”と表示し,かつ,滅菌方法を表示する(ISO 

15223-1参照)。 

7.2.18 外部の圧力源 

ME機器は,各入力コネクタの近傍に,次を表示する。 

− 外部供給源からの定格最大供給圧力 

− 基礎安全又は基本性能を維持するために必要な場合,定格流量 

7.2.19 機能接地端子 

機能接地端子には,表D.1の図記号7を表示する。 

7.2.20 取外し可能な保護手段 

複数の用途をもつME機器で,ある一つの機能を使うとき保護手段の取外しが必要な場合は,その機能

を使用しなくなったとき,その保護手段を元に戻すことが必要であることを表示する。ただし,インタロ

ックを備えている場合は,表示する必要はない。 

(試験) 

7.2の要求事項に対する適合性は,調査によって,並びに7.1.2及び7.1.3の試験及び基準の適用によって

確認する。 

7.2.21 *移動形ME機器の質量 

移動形ME機器には,安全動作荷重を含むその質量を,キログラムで表示する。その表示は,移動形

ME機器に安全動作荷重を搭載した状態での機器全体に当てはまり,かつ,収納箱,棚又は引出しの最大

荷重要求事項に関する表示とは独立していることが明白になるように表示する。 

7.3 

ME機器又はME機器の部分の内側の表示(表C.2も参照) 

7.3.1 

加熱素子又は加熱用ランプのホルダ 

加熱素子又は加熱用ランプのホルダの最大負荷電力は,ヒータの近傍又はヒータ自体に表示する。 

サービス要員だけが工具を使用して交換する加熱素子又は加熱用ランプのホルダの場合は,附属文書に

記載した情報を参照する識別表示で十分である。 

7.3.2 

*高電圧部分 

高電圧部分があることを,表D.1の図記号24又は表D.2の安全標識3で表示する。7.5も参照する。 

7.3.3 

電池 

電池の形式及び挿入方向(極性)(該当すれば)を表示する(15.4.3.2参照)。 

サービス要員だけが工具を使って交換する電池の場合は,附属文書に記載した情報を参照せよという識

別表示で十分である。 

リチウム電池又は燃料電池を組み込み,かつ,正しくない交換によって受容できないリスクを生じる場

合は,附属文書に記載した情報を参照という識別表示に加えて,訓練不足の要員が交換すると危険状態(例

えば,過度の温度,火災又は爆発にさらされる)が生じる可能性があることを示す警告を記載する。 


47 

T 0601-1:2017  

 

7.3.4 

*ヒューズ,感熱遮断器及び過電流開放器 

工具を使った場合だけ接触可能なヒューズ,感熱遮断器及び過電流開放器は,その近傍に仕様(電圧,

電流,動作速度,サイズ及び遮断容量)を表示するか又は附属文書に情報を記載する。 

IEC 60127-1の命名法を使用してもよい。 

注記 IEC 60127-1の対応日本工業規格として,JIS C 6575-1:2009がある。 

7.3.5 

*保護接地端子 

保護接地端子が,IEC 60320-1に適合する機器電源ソケット内にある場合を除いて,保護接地端子は,

表D.1の図記号6を用いて表示する。 

保護接地端子の表面又はその近傍の表示は,接続を行うため取り外さなければならない部分に取り付け

てはならない。これらの表示は,接続後も明瞭に見えるものとする。 

7.3.6 

機能接地端子 

機能接地端子は,表D.1の図記号7で表示する。 

7.3.7 

電源端子 

電源導線の端子には,接続が入れ替わっても受容できないリスクが生じない場合を除き,その端子の近

傍に表示する。 

ME機器が端子の表示を取り付けられないほど小さい場合は,その接続方法を附属文書に記載する。 

永久設置形ME機器の中性線の接続専用端子は,JIS C 0445(この規格の表D.3のコード1参照)の適

切な記号で表示する。 

三相電源への接続の表示が必要な場合は,JIS C 0445による。 

電気的接続点又はその近傍の表示は,接続のため取り外さなければならない部分に取り付けてはならな

い。これらの表示は,接続後も明瞭に見えるものとする。 

7.3.8 

電源端子の温度 

永久設置形ME機器の電源導線の接続を意図する端子箱又は配電盤のどこか(導線自体も含む)が,技

術解説(7.9.3.1参照)に示す最高周囲作動温度で,正常な使用で,かつ,正常状態において75 ℃を超え

る温度になる場合は,ME機器に次の文章又は同様の記載を表示する。 

“電源接続には,少なくともX ℃に耐える配線材料を使用してください。” 

ここで“X”は,正常な使用及び正常状態において端子箱又は配電盤内で測定した最高温度値よりも高

い数値。この記載は,電源接続を行う点又はその近傍に取り付け,接続のために取り外す必要がある部分

には取り付けてはならない。それは,接続後も明瞭に見えるものとする。 

(試験) 

7.3の要求事項に対する適合性は,調査並びに7.1.2及び7.1.3に規定した試験及び基準の適用によって確

認する。 

7.4 

制御及び計器の表示(表C.3も参照) 

7.4.1 

*電源スイッチ 

ME機器又はその部分に対する電力制御に使用するスイッチは,電源スイッチも含め,“入”及び“切”

の位置(状態)を,次のいずれかで表示する。 

− 表D.1の図記号12及び図記号13 

− 近傍の表示灯 

− 他の紛らわしくない手段 

双安定位置を備えた押しボタンを使用する場合は,次による。 


48 

T 0601-1:2017  

 

− 表D.1の図記号14を用いて表示する。 

− 近傍の隣接した表示灯によって,又は他の紛らわしくない手段によって状態を表示する。 

 

モメンタリー押しボタンを使用する場合は,次のいずれかによる。 

− 表D.1の図記号15を用いて表示する。 

− 近傍の表示灯によって状態を表示する。 

− 他の紛らわしくない手段によって状態を表示する。 

7.4.2 

*制御器 

ME機器に取り付けた制御器及びスイッチの各位置は,数字,文字又は他の視覚的方法,例えば,表D.1

の図記号16及び図記号17を用いて表示する。 

正常な使用時における制御の設定の変更が,患者に受容できないリスクを与える可能性がある場合は,

そのような制御は,次のいずれかを備える。 

− 表示器(例えば,計器又は目盛)と組み合わせる。 

− 機能の大きさが変化する方向を表示する。15.4.6.2も参照する。 

ME機器を“待機”状態にする制御器又はスイッチは,表D.1の図記号29を用いて表示してもよい。 

7.4.3 

測定単位 

ME機器のパラメータの数字による表示は,JIS Z 8000規格群によるSI単位で表現する。ただし,表1

に記載した基本量は,ここに示す単位,すなわち,SI単位系と併用する又は併用が認められている単位で

表現してもよい。 

SI単位,それらの倍数及びその他の単位を適用する場合は,JIS Z 8000規格群を適用する。 

(試験) 

7.4の要求事項への適合性は,7.1.2及び7.1.3の試験及び基準の,適用及び点検によって確認する。 

 

表1−SI単位系と併用する又は併用が認められている単位 

基本量 

単位 

名称 

記号 

平面角 

回転 

ゴン(グラッド) 

gon又はgrade 

角度 

° 

角度の分 

′ 

角度の秒 

″ 

時間 

分 

min 

時間 

日 

エネルギー 

エレクトロンボルト 

eV 

容積 

リットル 

l †) 

呼吸ガス圧,血圧及び
他の体液の圧力 

ミリメートル水銀柱 

mmHg 

センチメートル水柱 

cmH2O 

ガスの圧力 

バール 

bar 

ミリバール 

mbar 

注†) 

一貫性を保つため,国際規格では記号“l”だけをリットルに使用して
いる。ただし,JIS Z 8000規格群には,記号“L”が記載されている。 

 


49 

T 0601-1:2017  

 

7.5 

安全標識 

この細分箇条の目的において,操作者にとって明らかでないリスクを緩和する警告,禁止又は義務的(強

制的)な対処を伝えるために使用する表示は,ISO 7010から選んだ安全標識とする。 

確立した意味のある安全標識を適切に使用する場合は,一般的な警告標識である表D.2の安全標識2を

使用する必要はない。 

注記1 この文脈で,警告は“何らかの危険がある”ことを意味するために使っている。禁止は,“し

てはならない”を意味するために使用する。義務的な処置は“しなければならない”を意味

するために使っている。 

安全標識が特定の望ましい意味を表示できない場合は,次の方法のいずれかによって意味を表示しても

よい。 

a) 表D.2の安全標識1,安全標識4及び安全標識8を基にして安全標識を作る。 

b) 一般的な警告標識である表D.2の安全標識2と補足する記号又は文章とを併記する。一般的な警告標

識に関連した文章(すなわち,安全上の注意)は肯定文とし,予測可能な危険状態又は危害を記載す

る(例えば,“火傷をする”,“爆発の危険がある”)。 

c) 一般的な禁止標識である表D.2の安全標識4と補足する記号又は文章とを併記する。一般的な禁止標

識に関連した文章(すなわち,安全上の注意)は,何が禁止されるかを記載する(例えば,“開放禁止”,

“落下禁止”)。 

d) 一般的な義務的処置の標識表である表D.2の安全標識8と補足する記号又は文章とを併記する。一般

的な義務的処置の標識に関連した文章(すなわち,安全上の注意)は,命令文とし,要求する処置を

記載する(例えば,“防護手袋を着用すること”,“入室前に手を洗うこと”)。 

 

ME機器に安全標識と肯定文とを併記するのに十分なスペースがない場合は,取扱説明書にそれを記載

してもよい。 

注記2 安全標識の色は,JIS Z 9101で規定しているので,規定した色を使用することが重要である。 

注記3 安全上の注意は,適切な注意事項を含むか,又はリスクを減らす方法に対する指示事項を含

むのがよい(例えば,“何々には使用しないでください。”,“何々に近づかないでください。”)。 

 

安全標識は,取扱説明書で説明する。補足する記号又は文章がある場合は,それも説明する(7.9.2参照)。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

7.6 

記号 

7.6.1 

記号の説明 

表示に使用した記号の意味は,取扱説明書で説明する。 

7.6.2 

附属書Dからの記号 

この規格で要求する記号は,引用したIEC規格又はISO規格の中の要求事項に適合する。附属書Dは,

これらの記号の図及び説明の早見表である。 

7.6.3 

制御及び性能の記号 

制御及び性能に使用する記号は,該当する場合は,記号を定義したIEC規格又はISO規格の要求事項に

適合する(7.2.13参照)。 

注記 IEC/TR 60878 [62]は,医用に供する電気機器に使用する記号のタイトル,説明及び図式表現を


50 

T 0601-1:2017  

 

まとめたものである。 

 

(試験) 

7.6の要求事項への適合性は,調査によって確認する。 

7.7 

導線の絶縁被覆の色 

7.7.1 

保護接地線 

保護接地線は,全長にわたって緑と黄との絶縁被覆で識別する。 

7.7.2 

保護接地接続 

保護接地接続を構成するME機器内部の導線の絶縁被覆は,少なくとも端末部を緑と黄との絶縁被覆で

識別する。 

例 多芯コードの緑と黄の絶縁被覆の導線だけしか用いないと保護接地接続の最大許容抵抗を超える

場合は,例えば,多芯コードの導体を並列に接続するとよい。 

7.7.3 

緑と黄との絶縁被覆 

緑と黄との絶縁被覆による識別は,次に限って使用する。 

− 保護接地線(8.6.2参照) 

− 7.7.2に規定した導線 

注記 JIS C 6950-1などの他の安全規格では,導電部と主な保護接地との間の内部接続は,保護ボン

ディング導体と呼ぶこともある。 

− 等電位化導線(8.6.7参照) 

− 機能接地線(8.6.9参照) 

7.7.4 

中性線 

電源系の中性線に接続することを意図する電源コード内の導線は,IEC 60227-1又はIEC 60245-1の規定

によって,“うすい青”の絶縁被覆とする。 

なお,JIS C 3306のビニルコード,又はJIS C 3301のゴムコードを使用する場合,絶縁被覆は“白”で

もよい。 

7.7.5 

電源コードの導線 

電源コード中の導線の絶縁被覆の色は,IEC 60227-1又はIEC 60245-1による。 

なお,JIS C 3306のビニルコード又はJIS C 3301のゴムコードを使用する場合,絶縁被覆の色は,それ

らのJISによってもよい。 

(試験) 

7.7の要求事項への適合性は,調査によって確認する。 

7.8 

*表示光及び制御 

7.8.1 

表示光の色 

表示光の色及びそれらの意味は,表2に適合する。 

注記 IEC 60601-1-8は,警報表示光の色,点滅周期及びデューティサイクルに対する要求事項を含ん

でいる。 

ドットマトリックス及びその他の文字・数字表示は,表示光とは考えない。 

 


51 

T 0601-1:2017  

 

表2−ME機器の表示光の色及びそれらの意味 

色 

意味 

赤 

警告−操作者による即時に対処が必要 

黄 

注意−操作者による速やかな対処が必要 

緑 

使用の準備が完了 

その他の色 

赤,黄又は緑の意味以外の意味 

 

7.8.2 

制御の色 

赤は,緊急時に機能を停止するための制御だけに使用する。 

(試験) 

7.8の要求事項への適合性は,調査によって確認する。15.4.4も参照する。 

7.9 

附属文書 

7.9.1 

*一般(表C.4も参照) 

ME機器には,少なくとも取扱説明書及び技術解説を記載した文書を附属させる。附属文書は,ME機

器の一部分とみなす。 

注記 附属文書の目的は,ME機器をその予測耐用期間中に安全に使用するためである。 

附属文書は,該当する場合は,次の情報を含めることによってME機器を識別する。 

− 責任部門が問合せできる連絡先情報,及び製造業者の名称又は商標名 

− 形式名称(7.2.2参照) 

 

附属文書を電子的に,例えば,CD-ROMなどの電子媒体で提供してもよい。附属文書を電子的に提供す

る場合は,ハードコピーとしても提供する必要がある情報,又はME機器上の表示としても提供する必要

がある情報についてユーザビリティエンジニアリングプロセスで考慮する(12.2参照)。 

例 緊急時の操作のために提供する情報。 

注記 電子的に提供される附属文書が,全ての規制当局で許容するとは限らない。 

附属文書は,意図する操作者又は責任部門に要求する特殊技能,訓練及び知識,並びにME機器を使用

する場所又は環境に対する制限がある場合は,それを記載する。 

附属文書は,教育,訓練及び意図する関係者が求めるニーズに合わせて記載する。 

(試験) 

適合性は,附属文書の調査,又は電子的に提供する場合は,IEC 60601-1-6の規定によって確認する。 

7.9.2 

取扱説明書(表C.5も参照) 

7.9.2.1 

*一般 

取扱説明書は,次を含める。 

− 製造業者が意図するME機器の用途 

− 頻繁に用いる機能 

− ME機器の使用に対する既知の禁止事項 

− 患者に使用中にサービス又は保守をしてはならないME機器の部分 

 

患者が意図する操作者である場合,取扱説明書は,次を含める。 

− 患者が意図する操作者であること 

− ME機器の使用中のサービス及び保守を禁止する警告 


52 

T 0601-1:2017  

 

− 患者が安全に使用できる機能,及び必要な場合は,患者が安全に使用できない機能 

− 患者が実施してもよい保守(例えば,バッテリの交換) 

注記1 その意図する使用に,患者によるME機器の部分的又は全面的な操作が含まれるME機器

の場合,患者は操作者になる。 

注記2 患者が限定的な保守作業を行ってもよいME機器の場合,患者がサービス要員である。 

取扱説明書は,次を含める。 

− 製造業者の名称又は商標名,及び住所 

− 形式名称 

 

取扱説明書は,箇条6で規定した該当する全ての分類,7.2で規定した全ての表示,及び安全標識及び記

号(ME機器上に表示したもの)の説明を含む。 

注記3 取扱説明書は,操作者及び責任部門を対象にしているので,操作者又は責任部門にとって有

用と思われる情報だけを含めるのがよい。追加の詳細事項は,技術解説に含めることができ

る。7.9.3も参照する。 

注記4 取扱説明書を作成するための指針は,IEC 62079 [25]に記載されている。ME機器の教育資料

を作成するための指針は,IEC 61258 [24]に記載されている。 

取扱説明書は,意図する操作者に受け入れられる言語とする。 

注記5 2か国語以上の言語が必要な国もある。 

7.9.2.2 

*警告及び安全上の注意 

取扱説明書は,警告及び安全上の注意を全て含める。 

注記 一般的な警告及び安全上の注意は,取扱説明書の中の特に識別したセクションに記載するのが

よい。特定の操作又は対処だけに該当する警告若しくは安全上の注意は,操作説明よりも前に

記載することが望ましい。 

 

クラスIのME機器の場合,取扱説明書は,次のような意味の警告文を含める。“警告:電撃の危険を回

避するために,この機器は保護接地を備えた電源(商用)だけに接続すること。” 

取扱説明書は,操作者又は責任部門に対し,特定の診断又は治療の間にME機器が存在することによっ

て引き起こす相互干渉の著しいリスクがある場合は,その警告文を提供する。 

取扱説明書は,ME機器と他の装置との間の,可能性のある電磁気的又は他の干渉に関わる情報を含む。

また,そのような干渉を回避するか最小限にする方法についての助言も含む。 

ME機器が一体化したマルチタップを備えている場合は,取扱説明書には“このマルチタップ(MSO)

に電気機器を接続するとMEシステムが構成され,その結果安全性のレベルが低下することがあります。”

という警告文を含める。MEシステムに適用可能な要求事項については,責任部門は,この規格を参照す

る。 

7.9.2.3 

別の電源への接続を指定したME機器 

ME機器が別の電源への接続を意図する場合は,電源は,ME機器の一部として指定するか,又は組み

合わせたものをMEシステムとして指定する。取扱説明書は,これについての仕様を示す。 

7.9.2.4 

電源 

電源(商用)で作動するME機器が,十分に使用可能な状態を自動的には維持しない追加の電源を内蔵

している場合,取扱説明書には,“追加の電源は,定期的な点検又は交換が必要です。”という警告文を含


53 

T 0601-1:2017  

 

める。 

電池からの漏出が受容できないリスクを生じる場合,取扱説明書には“ME機器をある期間使用しない

場合は,電池を取り外すこと。”という警告文を含める。 

内部電源が交換可能な場合は,取扱説明書には,その仕様を記載する。 

電源の低下などが受容できないリスクを生じる場合,取扱説明書には“ME機器を適切な電源に接続し

なければならない。”という警告文を含める。 

例 上記の電源としては,内部の電池又は外部の電池,無停電電源装置(UPS)又は施設の予備の発

電機がある。 

7.9.2.5 

ME機器の説明 

取扱説明書には,次を含める。 

− そのME機器についての簡潔な説明 

− どのようにそのME機器は機能するか。 

− そのME機器の重要な物理的特性及び性能特性 

 

該当する場合は,操作者,患者及び他の人が正常な使用時に安全距離を確保するためにME機器の近傍

のどこに位置すればよいか記載する(9.2.2.3参照)。 

取扱説明書は,患者又は操作者が材料又は成分にさらされ,それによって受容できないリスクを生じる

場合は,その情報を含める(11.7参照)。 

取扱説明書は,信号入出力部を接続する相手の機器又はネットワーク・データ結合(MEシステムの一

部を形成するものを除く。)に対し制限がある場合は,それを指定する。 

取扱説明書は,装着部がある場合は,それを示す。 

7.9.2.6 

*設置 

ME機器又はその部分の設置が必要な場合,取扱説明書には,次のいずれかを含める。 

− 設置指示はどこに(例えば,技術解説)あるか。 

− 製造業者が設置を行う資格を与えた要員の連絡先 

7.9.2.7 

*電源(商用)からの切離し 

8.11.1 a)を満たす切離し手段として電源接続器若しくは電源プラグ又は他の分離可能なプラグを使用し

ている場合,取扱説明書は,切離し器具(手段)の操作の妨げになる場所にME機器を置いてはならない

という指示を含める。 

7.9.2.8 

始動手順 

取扱説明書は,操作者がME機器を始動するのに必要な情報を含むものとする。例えば,初期制御設定,

患者への接続,患者の位置決めなど。 

取扱説明書は,ME機器,その部分又は附属品を使用する前に必要とする処置又は取扱いの詳細を記載

する。 

例 使用前の点検表 

7.9.2.9 

操作説明 

取扱説明書は,ME機器をその仕様に従って操作するのに必要な全ての情報を含める。それは,制御器

の機能,ディスプレイ及び信号,操作の手順,着脱可能部品及び附属品の着脱方法,並びに操作中に消耗

する材料の交換を記載する。 

ME機器に使用した数字,記号,警告文,略語及び表示光の意味を取扱説明書の中で記載する。 


54 

T 0601-1:2017  

 

7.9.2.10 メッセージ 

取扱説明書は,発生するシステムメッセージ,エラーメッセージ及び故障メッセージを全て一覧にする。

ただし,これらのメッセージが自明である場合は,この限りでない。 

注記1 これらの一覧は,グループ別に特定してもよい。 

 

その一覧は,メッセージを説明し,例えば,重要な原因及びメッセージの示す状況を解決するのに必要

な操作者による可能な処置を記載する。 

注記2 警報システムが発するメッセージに対する要求事項及び指針は,JIS T 60601-1-8に記載され

ている。 

7.9.2.11 停止手順 

取扱説明書は,操作者が安全にME機器の作動を終了するのに必要な情報を含む。 

7.9.2.12 清掃,消毒及び滅菌 

正常な使用中に患者,体液又は呼気との接触によってME機器の部分又は附属品を汚染することがある

場合,取扱説明書には,次を含める。 

− 使用してもよい清掃,消毒又は滅菌の方法についての詳細 

− ME機器の部分又は附属品が耐えられる温度,圧力,湿度,時間制限及びサイクル数のような適用で

きるパラメータの一覧 

 

11.6.6及び11.6.7も参照する。 

この要求事項は,製造業者が材料,部品,附属品又はME機器に使用前の清掃,消毒又は滅菌を指定し

た場合を除き,それらを単回使用であると表示した場合は適用しない(7.2.1参照)。 

7.9.2.13 保守 

取扱説明書は,操作者又は責任部門に対し,実施すべき予防検査,保守及び校正について,それらの頻

度を含めて十分な詳細を記載する。 

取扱説明書は,ME機器の継続的な安全な使用を確保するために必要な日常的保守の安全な実施につい

ての情報を提供する。 

さらに,取扱説明書は,サービス要員が予防的検査及び保守を行う部分を特定する。これには適用する

期間を含むが,そのような保守の実施要領の詳細を必ずしも含める必要はない。 

サービス要員以外の人が保守することを意図する充電可能な電池を内蔵するME機器の場合,取扱説明

書には,適切な保守を確実にする指示を含める。 

7.9.2.14 附属品,組合せ機器及び使用材料 

取扱説明書は,製造業者がME機器に使用すると指定した附属品,着脱部分及び材料のリストを含む。 

ME機器がMEシステムの他の機器から電力を受ける場合,取扱説明書には,この規格の要求事項(例

えば,部品番号,定格電圧,最大又は最小電力,保護分類,間欠的又は連続的な負荷)への適合性を確実

にするために,そのような他の機器を正確に指定する。 

注記 この規格では,JIS T 0601-1:1999で規定した“指定の電源”を“別の電源”と表現し,それは,

同じME機器の別の部分であるか,又はMEシステムの中の他の機器の部分である。同様に,

電池の充電器は,ME機器の別の部分であるか,又はMEシステムの中の他の機器の部分であ

る。 


55 

T 0601-1:2017  

 

7.9.2.15 環境保護 

取扱説明書は,廃棄物,残留物など,ME機器及び附属品の予測耐用期間が終わったときの適切な処分

に関わる助言を含める。 

7.9.2.16 技術解説の引用 

取扱説明書は,7.9.3に規定した情報を含めるか,又は7.9.3に規定した情報がどこに(例えば,サービ

スマニュアル中に)あるかを記載する。 

7.9.2.17 放射線を放射するME機器 

医療目的で放射線を放射するME機器の場合,取扱説明書は使用する放射線の性質,種類,強度及び分

布を示す。 

7.9.2.18 滅菌して供給されるME機器及び附属品 

滅菌して供給されるME機器及び附属品の場合,取扱説明書は,滅菌済みであると表示し,かつ,滅菌

方法を示す。 

取扱説明書は,滅菌包装が破損した場合の必要な指示,及び必要に応じて,再滅菌の適切な方法の詳細

を記載する(7.9.2.12参照)。 

7.9.2.19 *一意的な版数識別子 

取扱説明書は,発行日付など一意的に識別可能な版数を含む。 

例 年及び月 

(試験) 

7.9.2の要求事項への適合性は,意図する操作者の言語による取扱説明書の調査によって確認する。 

7.9.3 

技術解説(表C.6参照) 

7.9.3.1 

*一般 

技術解説は,ME機器の安全な操作,輸送,保管,設置及び使用準備の方法と条件に対する必要なデー

タ全てを提供する。これには,次を含める。 

− 輸送及び保管の条件を含む使用上の許容環境条件(7.2.17参照) 

− ME機器の全ての特性。これには,表示した値の範囲,精度及び精密度,又はどこを参照するかを示

す情報を含める。 

− 特別の設置条件。これには電源(商用)の最大許容皮相インピーダンスを含める。 

注記1 電源(商用)の皮相インピーダンスとは,配電網のインピーダンスと電源のインピーダン

スとの和である。 

− 冷却に液体を使用する場合は,入口の圧力及び流量の値の許容範囲,並びに冷却液の化学成分 

− ME機器を電源(商用)から切り離す手段の記載。切離し手段がME機器に組み込まれている場合は,

記載する必要はない[8.11.1 b)参照]。 

− 該当する場合は,部分的に密封した油入りME機器又はその部分の油面を点検する手段の記載(15.4.9

参照) 

− ME機器の無許可の改造に関わるハザードを扱う警告文。例えば,次のような文章である。 

“警告:この機器の改造は許可しない。” 

“警告:製造業者の認可を得ずにこの機器を改造しないこと。” 

“警告:MEシステムの機器を変更する場合は,必要な検査及び試験を行わなければならないので,

継続的で安全な使用は確保できない。” 

− 基本性能に関連する情報,及び手段,方法並びに推奨頻度の詳細を含めた,基本性能及び基礎安全の


56 

T 0601-1:2017  

 

試験を反復するために必要な情報 

注記2 この情報は,製造業者が4.3で特定した基本性能に基づく。 

 

技術解説が取扱説明書と別の分冊になっている場合は,それには,次を含める。 

− 7.2で要求する情報 

− 箇条6で規定した該当する全ての分類,警告,安全上の注意及び安全標識の説明(ME機器上に表示

したもの。) 

− ME機器の概要,どのようにME機器が機能するか,及びその重要な性能及び物理的特性(形状,寸

法,質量など) 

− 一意的な版数識別子,例えば,その発行日付 

注記3 技術解説は,責任部門及びサービス要員用を意図している。 

 

製造業者は,サービス要員に必要な最低限の資格を指定してもよい。これらの要求事項が既にある場合

は,技術解説に文書化する。 

注記4 一部の規制当局は,サービス要員の認定に対して追加の要求事項を課している。 

7.9.3.2 

ヒューズ,電源コード及びその他の部分の交換 

技術解説は,該当する場合は,次を含める。 

− 永久設置形ME機器の外部の電源(商用)に使用するヒューズの種類及び全ての定格。これらのヒュ

ーズの種類及び全ての定格が,ME機器の定格電流及び作動モードについての情報から明らかである

場合は,記載する必要はない。 

− 非着脱電源コードをもつME機器の場合は,電源コードがサービス要員によって交換可能かどうかの

説明。交換可能な場合は,8.11.3の要求事項に適合させるための正確な接続及び固定の指示。 

− 製造業者がサービス要員によって交換が可能であると指定した交換可能又は着脱可能な部分の正確な

交換の指示 

− 部品の交換によって受容できないリスクの可能性がある場合は,どのような危険状態になるか,適切

な警告。また,製造業者がその部品はサービス要員によって交換が可能であると指定した場合は,そ

の部品を安全に交換するのに必要な全ての情報。 

7.9.3.3 

回路図,部品リストなど 

技術解説には,製造業者によってサービス要員が修理してもよいと指定しているME機器のこれらの部

分を,サービス要員が修理するための補助となる回路図,部品リスト,解説,校正の説明,又はその他の

情報を製造業者は要求に応じて提供できるという旨の記載を含める。 

7.9.3.4 

*電源の切離し 

技術解説は,8.11.1の要求事項に適合する手段を明記する。 

 

(試験) 

7.9.3.1〜7.9.3.4の要求事項への適合性は,技術解説の調査によって確認する。 

 

*ME機器の電気的ハザードに関する保護 

8.1 

*電撃に対する保護の基本規則 

正常状態又は単一故障状態において,装着部及び接触可能部分は,8.4に規定した限度を超えてはなら


57 

T 0601-1:2017  

 

ない。その他の単一故障状態における危険状態は,13.1を参照する。 

a) *正常状態では,次の全てが同時に発生することを含む。 

− 7.9で規定したように附属文書に従って接続することによって信号入出力部に他の電気機器からの

電圧又は電流が存在するか,又は附属文書でそのような他の電気機器との接続を制限していない場

合は,8.5.3で規定した最高電源電圧が存在する。 

− 電源プラグによって電源(商用)への接続を意図するME機器の場合の電源接続の極性の切り替わ

り 

− 8.8の要求事項に適合しないいずれか又は全ての絶縁の短絡 

− 8.9の要求事項に適合しないいずれか又は全ての“沿面距離又は空間距離”の短絡 

− 8.6の要求事項に適合しない接地(機能接地接続も含めて)のいずれか又は全ての開路 

b) *単一故障状態には,次を含む。 

− 8.8に規定した一つの保護手段に対する要求事項に適合する絶縁のいずれか一つの短絡 

注記 これは,8.8に適合する二重絶縁の一方の構成部分の短絡を含んでいる。 

− 8.9に規定した一つの保護手段に対する要求事項に適合する沿面距離又は空間距離のいずれか一つ

の短絡 

− 絶縁,空間距離又は沿面距離と並列に接続している高信頼性部品以外の部品の短絡及び開路。ただ

し,短絡が部品の故障モードでないと示すことができる場合は除く(4.8及び4.9も参照)。 

− 8.6の要求事項に適合した保護接地線又は内部保護接地接続のいずれかの開路。ただし,外れること

がほとんどないとみなすことができる永久接地形ME機器の保護接地線には適用しない。 

− 電源導線のいずれか1本の断線。ただし,多相ME機器又は永久設置形ME機器の中性線を除く。 

− 許容限度を超える可能性がある場合は,分離した外装をもつME機器の部分間の電源を供給する線

のいずれかの断線 

− 部品の意図しない移動(8.10.1参照) 

− 危険状態に結び付く導線及びコネクタの偶然の外れによる破損。8.10.2も参照。 

 

どの部分が接触可能部分であるか,5.9に従って決定する。 

漏れ電流は,8.7に従って測定する。 

8.2 

電源に対する要求事項 

8.2.1 

別の電源への接続 

ME機器を,電源(商用)以外の別の電源への接続を指定した場合,その別の電源は,ME機器の一部

とみなし,この規格の全ての関連する要求事項を適用するか,又はその組合せをMEシステムとして扱う。

7.2.5,7.9.2.14,5.5 f)及び箇条16も参照する。 

注記 JIS T 0601-1:1999の中で表現していた“指定の電源”は,この規格では“別の電源”と扱い,

同じME機器の他の電源であるか又はMEシステムの中の他の電気機器の電源である。 

(試験) 

適合性は,検査によって,及び5.5 f)で規定した試験によって確認する。特定の別の電源を指定した場合,

関連する試験は,ME機器をそれに接続した状態で行う。汎用の別の電源を指定した場合は,附属文書中

の仕様を調査する。 

8.2.2 

外部直流電源への接続 

ME機器が外部直流電源からの給電を指定し,間違った極性に接続した場合に,13.1に規定した危険状


58 

T 0601-1:2017  

 

態が生じてはならない。正確な極性に接続し直したときに,ME機器は,基礎安全及び基本性能を維持す

る。 

工具を使わないで誰でもリセットできる保護装置は,ME機器が,リセットによって正常状態に戻る場

合は許容する。 

注記1 11.8も参照する。 

注記2 外部直流電源は,電源(商用)であっても又は他の電気機器の電源であってもよい。後者と

の組合せは,8.2.1で規定したMEシステムとして扱っている。 

(試験) 

適合性は,調査によって,及び必要な場合は,機能試験によって確認する。 

8.3 

*装着部の分類 

装着部の分類は,次による。 

a) *附属文書の中で心臓への直接使用に適していると指定した装着部は,CF形装着部とする。 

注記 CF形装着部とする必要がある装着部に対しては,心臓への直接使用(3.22)の定義の指針及

び根拠を参照する。心臓への適用には他の制限を受ける場合もある。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

b) *電気エネルギー又は電気生理的信号を患者と授受することを意図する患者接続部を含む装着部は,

BF形装着部又はCF形装着部とする。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

c) 上記a)又はb)に該当しない装着部は,B形装着部,BF形装着部又はCF形装着部とする。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.4 

電圧,電流又はエネルギーの制限 

8.4.1 

*電流の供給を意図する患者接続部 

8.4.2で規定した限度は,正常な使用中に生理的効果を生むために患者の体に流すことを意図する電流に

は適用しない。 

8.4.2 

*接触可能部分及び装着部 

装着部を含む接触可能部分は,次による。 

a) 患者接続部からの電流又は患者接続部間の電流は,表3及び表4で規定した患者漏れ電流及び患者測

定電流の限度を超えてはならない。測定は,8.7.4による。 

 

(試験) 

適合性は,8.7.4の測定によって確認する。 

b) *ある接触可能部分からの漏れ電流は,又は接触部分間の漏れ電流は,8.7.4によって測定したとき,

8.7.3 c)で規定した接触電流の限度を超えてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,8.7.4の測定によって確認する。 

c) *上記b)で規定した限度は,正常な使用時に直接又は操作者の体を経由して接触電流の限度を超える

電流が患者へ流れ込む接続の可能性が無視でき,かつ,取扱説明書で操作者に次の部分と患者に同時

に触れないように指示している場合は,次の部分には適用しない。 


59 

T 0601-1:2017  

 

− コネクタの接触可能な接点。 

− ヒューズの交換中に接触可能なヒューズホルダの接点。 

− ランプを取り外した後に接触可能なランプホルダの接点。 

− 工具を使わないで開けられる開閉カバーの内部の部分,又は工具が必要であるが取扱説明書でサー

ビス要員以外の操作者が関連する開閉カバーを開けるように指示している部分。 

例1 照光押しボタン 

例2 表示ランプ 

例3 レコーダ・ペン 

例4 プラグ・インのモジュールの部品 

例5 電池 

 

上記の部分は,対地電圧又は他の接触可能部分との電圧が,正常状態又は単一故障状態で交流のピ

ーク電圧42.4 V又は直流60 Vを超えてはならない。直流60 Vの限度は,ピーク対ピークリップルが

10 %を超えない直流に適用する。リップルがその量を超える場合は,42.4 Vのピーク限度を適用する。

その電力は,60秒よりも長い時間240 VAを超えないか,又は蓄積したエネルギーは,2 V以上におい

て20 Jを超えてはならない。 

注記1 8.4.2 c)で規定した限度よりも高い電圧が存在する場合は,8.4.2 b)で示した漏れ電流の限度

を適用する。 

 

(試験) 

適合性は,取扱説明書の調査及び測定によって確認する。 

d) *次にも,上記c)で規定した電圧及びエネルギーの限度を適用する。 

− プラグ,コネクタ及びソケットの接点を除いて,外装の開口から図8に示すテストピンを挿入して

接触する内部の部分 

− 直径

0

05

.0

4 

 mm,長さ

.5

0
0

100+ 

  mmの金属製テストロッドを,外装の上面カバーのあらゆる開口,又

は責任部門が正常な使用時に工具を使って調整可能な事前設定調整用の開口から挿入して接触でき

る内部の部分 

 

外側の部分のスロット又は開口を通して標準テストフィンガまでの沿面距離及び空間距離の測定は,

8.9.4も参照する。 

(試験) 

最小の力(1 N以下)であらゆる位置に挿入する。 

疑わしい場合は,責任部門が正常な使用時に調整する事前設定調整用の開口を通して,テストロッドを

あらゆる可能な位置に10 Nの力で挿入する。特定の工具の使用を取扱説明書で指定している場合は,その

工具で試験を繰り返す。 

テストロッドは,外装の上部カバーのあらゆる開口から力を加えずに垂直につるす。 

 

 

 

 

 


60 

T 0601-1:2017  

 

単位 mm 

 

図8−テストピン 

[8.4.2 d)参照] 

 

e) 開閉カバーが工具を使わないで開けることができ,かつ,開閉カバーを開けると自動的に電源の切離

しができる場合は,この細分箇条で許容したレベル以上の電圧の部分に接近できてもよい。ただし,

その部分の電源の切離しに用いる器具は,電源の切離しスイッチを規定した8.11.1の要求事項に適合

し,かつ,単一故障状態においても機能するものとする。その器具の作動をさせないようにする場合

は,工具を必要とする。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.4.3 

*プラグによって電源に接続することを意図するME機器 

プラグによって電源に接続することを意図するME機器又はその部分は,プラグを引き抜いてから1秒

後に,プラグのピン相互間及び電源ピンと外装との間の電圧が60 Vを超えないようにするか,又はこの値

を超える場合は,電荷の蓄積は45 μCを超えないように設計する。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

ME機器を,定格電圧で又は定格電圧範囲の上限で作動させる。 

ME機器を,関連するスイッチ(電源スイッチなど)を“入”及び“切”位置にしたまま電源から外す。 

ME機器は,プラグによって電源から切り離す。試験は,最悪の状態が測定できるまで必要な回数行う

か,又は供給電圧波形のピークで確実に切離しができるトリガ回路を使用する。 

プラグの両刃間,及びその任意の刃と外装との間の電圧は,切離しの1秒後に,試験に著しく影響しな

い内部インピーダンスをもつ計器で測定する。 

注記 受容できる測定配置の一例は,抵抗100 MΩ±5 MΩと容量20 pF±5 pFとを並列にした回路を

入力インピーダンスとしてもつ,オシロスコープ及びプローブである。 

蓄積した電荷は,任意の便利な方法で測定又は計算してもよい。 

必要な場合は,定格電源(商用)電圧のピーク値と等しい直流入力電圧を使用してもよい。 

8.4.4 

*内部の容量性回路 

ME機器の電源を切り,その直後に正常な使用時に取り付いている開閉カバーを開けると接触できる容

量性回路の導電性部分は,60 Vを超える残留電圧がないか又はこの値を超える場合は,45 μCを超える蓄

積電荷があってはならない。 


61 

T 0601-1:2017  

 

自動放電が合理的に可能でなく,開閉カバーが工具を使わなければ開けられない場合は,手動放電がで

きる手段でもよい。コンデンサ又はその接続した回路は,表D.1の図記号24で表示し,また,手動放電の

手段は,技術解説で説明する。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

ME機器を定格電圧で作動させ,次に電源を切る。正常な使用時に取り付いている開閉カバーをできる

だけ迅速に開ける。その直後,接近可能なコンデンサ又はその回路部分の残留電圧を測定し,かつ,蓄積

電荷を計算する。 

手動放電の手段を技術解説で説明している場合は,それを含んでいる部分及び表示を調査して確認する。 

8.5 

分離 

8.5.1 

*保護手段(MOP) 

8.5.1.1 

一般 

ME機器は,装着部及び他の接触可能部分が8.4で規定した限度を超えることを防ぐために,二つの保

護手段をもつ。 

保護手段は,それぞれ4.6を考慮して,患者保護手段又は操作者保護手段として分類する(図A.12参照)。 

ワニス含浸,エナメル被膜,酸化被膜及び同様な保護仕上げ並びに作動中に予想する温度(滅菌工程を

含む。)で熱変形する密封用コンパウンドによるカバーは,保護手段とはみなさない。 

注記 保護手段として意図する被膜及び他の絶縁で,JIS C 6950-1:2012に適合するものは,操作者保

護手段として使用してもよいが,そのまま患者保護手段としては認めていない。患者保護手段

については,リスクマネジメントプロセスの結果を考慮する必要がある。 

 

保護手段を構成する部品及び配線は,8.10の該当する要求事項に適合する。 

8.5.1.2及び8.5.1.3の要求事項に適合しない絶縁,沿面距離,空間距離,部品又は接地接続は,いずれも

保護手段とはみなさない。それらの幾つか又は全ての故障は,正常状態とみなす。 

(試験) 

適合性は,8.5.1.3の(試験)によって確認する。 

8.5.1.2 

*患者保護手段(MOPP) 

患者保護手段を構成する固体絶縁は,表6で規定した試験電圧で,8.8の耐電圧試験に適合する。 

患者保護手段を構成する沿面距離及び空間距離は,表12で規定した限度に適合する。 

患者保護手段を構成する保護接地接続は,8.6の要求事項及び試験に適合する。 

JIS C 5101-14に適合する1個のYコンデンサ(Y1又はY2だけ)は,一つの患者保護手段と同等であ

るとみなす。患者保護手段を二つのコンデンサの直列で構成する場合は,それらは同じ種類(両方共にY1

とするか,又は両方共にY2とするかのいずれか)とし,かつ,同じ公称静電容量をもつ。コンデンサは,

それらを使用している保護の種類(すなわち,一つ又は二つの患者保護手段)に対する耐電圧を満たす。 

患者保護手段を構成する障壁にかかる動作電圧が,42.4 Vの交流ピーク又は直流60 V未満である場合,

単一のY1コンデンサは,二つの患者保護手段として使ってもよい。 

(試験) 

適合性は,8.5.1.3の(試験)によって確認する。 

8.5.1.3 

操作者保護手段(MOOP) 

操作者保護手段を構成する固体絶縁は,次のいずれかによる。 


62 

T 0601-1:2017  

 

− 表6で規定した試験電圧で,8.8による耐電圧試験に適合する。 

− JIS C 6950-1の絶縁協調の要求事項に適合する。 

 

操作者保護手段を構成する沿面距離及び空間距離は,次のいずれかによる。 

− 表13〜表16で規定した限度に適合する。 

− JIS C 6950-1の絶縁協調の要求事項に適合する。 

 

操作者保護手段を構成する保護接地接続は,次のいずれかによる。 

− 8.6の要求事項に適合する。 

− JIS C 6950-1の保護接地の要求事項及び試験に適合する。 

 

JIS C 5101-14に適合する1個のYコンデンサ(Y1又はY2だけ)は,一つの操作者保護手段と同等で

あるとみなす。操作者保護手段を二つのコンデンサの直列で構成する場合は,それらは同じ種類(両方共

にY1とするか,又は両方共にY2とするかのいずれか)とし,かつ,同じ公称静電容量をもつ。コンデン

サは,それらを使用している保護の種類(すなわち,一つ又は二つの操作者保護手段)に対する耐電圧を

満たす。Y1コンデンサは,二つの操作者保護手段として使ってもよい。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器の物理的及び電気的な構成を調査し,接触可能部分が,8.4で規定した限度値を超え

ることを防ぐ手段は,絶縁,沿面距離,空間距離,部品のインピーダンス又は保護接地接続のいずれかで

あるかを特定して,確認する。 

注記 そのような箇所は,一般的には大地電位と異なる部分と接触可能部分又は装着部との間の絶縁

を含んでいる。しかし,例えば,浮いた回路と大地又は他の回路との間の絶縁をも含むことが

できる。“絶縁経路の調査”は,附属書Jにある。 

 

そのような箇所は,次のいずれかによって決定する。 

− 固体絶縁は,操作者保護手段に対し8.8の耐電圧試験に合格するか,又はJIS C 6950-1の絶縁協調の

要求事項に適合する。 

− 沿面距離及び空間距離は,操作者保護手段に対し8.9の規定に従っているか,又はJIS C 6950-1の絶

縁協調の要求事項に適合する。 

− 絶縁,空間距離又は沿面距離と並列に接続した部品は,4.8及び8.10.1に適合する。 

− 保護接地接続は,操作者保護手段に対し8.6の要求事項に適合するか,又はJIS C 6950-1の保護接地

の要求事項に適合する。 

 

さらに,上記の各々に適合する場合の故障は単一故障状態とみなし,適合しない場合の故障は正常状態

とみなす。 

保護手段は,許容限度からの超過を保護するME機器の部分との関係から分類する。装着部又は4.6に

よって装着部と同じ要求事項に従う必要があると特定した部分の保護は,患者保護手段である。その必要

がないと判断した場合は,操作者保護手段である。 

動作電圧は,8.5.4に従って,検査,計算又は測定によって決定する。 


63 

T 0601-1:2017  

 

正常状態及び単一故障状態において,接触可能部分又は装着部と他の接触可能部分,装着部又は大地と

の間に現れる電圧,電流又はエネルギーは,検査若しくは計算によって,又は必要な場合は,適切な条件

での測定によって決定する。 

8.5.2 

患者接続部の分離 

8.5.2.1 

*F形装着部 

F形装着部の患者接続部は,他の装着部の患者接続部を含め,全ての部分から最高電源電圧と等しい動

作電圧に対する一つの患者保護手段と同等な手段によって分離し,かつ,最高電源電圧の110 %を加えた

状態で規定した患者漏れ電流の限度値に適合する。 

単一のF形装着部は,複数の機能を含んでいる可能性があるが,その場合,その機能間の分離は,要求

しない。 

同じ又は別の機能の患者接続部の相互間(例えば,心電図電極と血圧カテーテルとの間)で電気的な分

離がない場合は,これらの患者接続部は一つの装着部として扱う。 

複数の機能が全て一つの装着部内にあるとみなすか,又は複数の装着部であるとみなすかは,製造業者

が定義する。 

BF形装着部,CF形装着部又は耐除細動形装着部としての分類は,一つの装着部の全体に適用する。 

(試験) 

適合性は,検査,8.7.4の漏れ電流試験,8.8.3の耐電圧試験,並びに関係する沿面距離及び空間距離の

測定によって確認する。 

注記 F形装着部と他の部分との間の分離手段は,最高電源電圧に対するこれらの試験,及び8.5.4で

規定したそれぞれの回路内に存在する電圧に対する試験の両方を実施する。後者の電圧の大き

さによって,いずれの試験セットの方が,より厳しいかが決まる。 

 

過度の電圧からの保護を備える目的で,F形装着部の患者接続部と外装との間に接続する保護装置は,

実効値500 V以下で作動してはならない。 

(試験) 

適合性は,保護装置の動作電圧の試験によって確認する。 

8.5.2.2 

*B形装着部 

保護接地していないB形装着部の患者接続部は,保護接地していない金属の接触可能部分から一つの患

者保護手段によって分離する。ただし,次の場合は除く。 

− 金属の接触可能部分が,装着部に物理的に接触していて,装着部の一部とみなすことができ,かつ, 

− 金属の接触可能部分が電圧の発生源又は許容限度を超える漏れ電流源と接触する可能性が無視できる

ほど小さい。 

 

(試験) 

適合性は,検査,8.7.4の漏れ電流試験,8.8.3の耐電圧試験,適切な沿面距離及び空間距離の測定,及

びリスクマネジメントファイルへの調査によって確認する。 

8.5.2.3 

*患者リード線又は患者ケーブル 

患者リード線又は患者ケーブル上の電気的接続用のコネクタが, 

− 患者から離れた側のリード線の端末にあり,かつ, 

− 最高電源電圧に等しい動作電圧に対して,全ての患者接続部から一つの患者保護手段によって分離さ


64 

T 0601-1:2017  

 

れていない導電性部分を含んでいる場合は,患者接続部が患者と接触している間,その部分が大地又

は危険の可能性のある電圧と接続できない構造とする。 

注記 この細分箇条の中の“その部分”という表現は,“全ての患者接続部から分離していないコネク

タの導電性部分”を指している。 

 

そのコネクタは,特に,該当するコネクタは,次による。 

− その部分は,直径100 mm以上の平らな導電性の板に接触できてはならない。 

− コネクタピンと上記の平らな表面との間の空間距離は,少なくとも0.5 mmとする。 

− 電源ソケットに差し込むことができる場合は,その部分は,少なくとも1.0 mmの沿面距離,1 500 V

の耐電圧及び8.8.4.1に適合する絶縁手段で,電源電圧の部分と接触しないように保護する。 

− 図6の標準テストフィンガと同じ寸法の関節のない真っすぐなテストフィンガを,10 Nの力で接近で

きる開口に対して最も不利な位置で挿入したとき,その部分と電気的に接触してはならない。ただし,

電源ソケット又は平らな表面以外(例えば,角又は端)と接触しても,受容できないリスクが生じな

いことをリスクマネジメントプロセスにおいて実証した場合は除く。 

 

(試験) 

適合性は,上記の試験及び調査によって確認する。 

8.5.3 

*最高電源電圧 

最高電源電圧は,次によって決定する。 

− 電源(商用)への接続手段をもつ内部電源ME機器,及び単相又は直流の電源(商用)から給電する

ME機器の最高電源電圧は,最高定格電圧である。ただし,定格供給電圧が100 V未満の場合は,最

高電源電圧は,250 Vである。 

− 多相ME機器の場合は,最高電源電圧は,中性線電圧に対する最高定格の相である。 

− その他の内部電源ME機器の場合,最高電源電圧は,250 Vとする。 

8.5.4 

*動作電圧 

各保護手段の動作電圧は,次によって決定する。 

− ME機器への入力供給電圧は,定格電圧とするか,又は該当する絶縁若しくは部品が受ける電圧の測

定値が最も高くなる定格電圧範囲内の電圧とする。 

− リップルをもった直流電圧の場合は,動作電圧は,ピーク対ピークリップルが平均値の10 %を超えな

い場合は平均値とし,10 %を超える場合はピーク電圧とする。 

− 二重絶縁を構成する各保護手段の動作電圧は,二重絶縁の全体にかかる電圧である。 

− 大地に接続しない患者接続部の動作電圧は,患者を(故意又は偶然を問わず)接地する状況を正常状

態とする。 

− F形装着部の患者接続部と外装との間の動作電圧は,装着部の任意の部分の接地を含め,正常な使用

時に絶縁の両端に現れる最高電圧とする。8.5.2.1も参照する。 

− 耐除細動形装着部の場合,動作電圧は,除細動電圧が存在する可能性があるが,それを考慮しないで

決定する。8.5.5及び8.9.1.15も参照する。 

− コンデンサをもつモータで,巻線とコンデンサとを接続した点と外部導線用端子との間に共振電圧が

生じる場合,動作電圧は,共振電圧に等しいものとする。 


65 

T 0601-1:2017  

 

8.5.5 

*耐除細動形装着部 

8.5.5.1 

*除細動保護 

耐除細動形装着部の分類は,一つの装着部の全体に適用する。 

 

耐除細動形装着部に関連した沿面距離及び空間距離用の要求事項は,8.9.1.15を参照する。 

耐除細動形装着部の患者接続部をME機器の他の部分から分離するために,次のように設計する。 

a) 耐除細動形装着部を接続した患者に除細動器を放電する間,図9及び図10のY1点とY2点との間で測

定したピーク電圧によって決定した1 Vを超える危険な電気エネルギーが,次の箇所に現れてはなら

ない。 

− 外装,並びにME機器に接続した患者リード及びケーブルのコネクタ。 

注記1 この要求事項は,耐除細動形装着部からの接続リード又はそのコネクタをME機器に接

続していない場合は,適用しない。 

− 信号入出力部 

− 試験のためにME機器を置いたとき,少なくともME機器の底面と等しい面積をもつ試験用の金属

はく(箔)。 

− 他の装着部の患者接続部(耐除細動形装着部として分類したかを問わない。)。 

− 試験中に使用していないか若しくは外してある装着部の接続部,又は同じ装着部で別の機能をもつ

接続部。完全に身体装着形であるME機器(例えば,ホルターモニタ)は,この要求事項から除外

する。 

b) 除細動電圧を加えた後,附属文書中に記載した必要な回復時間の経過後,ME機器はこの規格の関連

要求事項に適合し,基礎安全及び基本性能を維持し続ける。 

 

(試験) 

適合性は,次の同相モード及び差動モードの試験によって個々の耐除細動形装着部を順次確認する。 

 

同相モード試験 

ME機器を図9に示す試験回路に接続する。試験電圧を,耐除細動形装着部の全ての患者接続部を一緒

に接続して印加する。ただし,保護接地した又は機能接地した部分は除外する。 

装着部に複数の機能がある場合は,一つの機能の全ての患者接続部に一度に試験電圧をかける。このと

き,他の機能の接続は外しておく。 

 


66 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明については,表5参照。 

VT 

試験電圧 

試験電圧を印加するためのスイッチ 

R1,R2 許容差は±2 %の抵抗値,耐電圧2 kV以上 
RCL 

電流制限抵抗器 

D1,D2 小信号シリコンダイオード 

その他の部品の許容差は,±5 % 
 

図9−耐除細動形装着部の一括した患者接続部への試験電圧の加え方 

(8.5.5.1参照) 

 


67 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明については,表5参照。 

VT 

試験電圧 

試験電圧を印加するためのスイッチ 

R1,R2 許容差は±2 %の抵抗値,耐電圧2 kV以上 
RCL 

電流制限抵抗器 

D1,D2 小信号シリコンダイオード 

その他の部品の許容差は,±5 % 
 

図10−耐除細動形装着部の個々の患者接続部への試験電圧の加え方 

(8.5.5.1参照) 

 

差動モード試験 

ME機器を,図10に示す試験回路に接続する。耐除細動形装着部の個々の患者接続部に順次試験電圧を

印加する。同じ耐除細動形装着部の残りの患者接続部は,全て接地しておく。 

注記2 装着部が単一の患者接続部からなる場合は,差動モード試験は,適用しない。 

 

同相モード試験及び差動モード試験の詳細は,次による。 

− 永久設置形ME機器を除いて,ME機器の試験は,保護接地線に接続した状態及び保護接地線に接続

しない状態で行う(つまり,二つの別の試験をする。)。 

− 装着部の表面の絶縁部分を金属はく(箔)で覆うか,必要な場合は,0.9 %の食塩水に浸す。 

− 機能接地端子への外部接続を外す。 


68 

T 0601-1:2017  

 

− 8.5.5.1 a)で指定した保護接地していない部分を,オシロスコープに順次接続する。 

− ME機器を電源に接続し,取扱説明書に従って操作する。 

 

Sを操作した後,Y1点とY2点との間のピーク電圧を測定する。試験は,それぞれVTの極性を変えて繰

り返す。 

附属文書で記載した回復時間の経過後,ME機器が基礎安全及び基本性能を維持し続けていることを判

定する。 

8.5.5.2 

エネルギー減衰試験 

耐除細動形装着部又は患者接続部は,100 Ωの負荷に供給した除細動器エネルギーが,ME機器を切り

離した状態でのその負荷に供給したエネルギーの90 %以上になるような手段を組み込む。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験回路を図11に示す。この試験では,附属品,例えば,ケーブル,電極及び変換器は,取扱説明書(7.9.2.14

参照)で推奨したものを使用する。個々の患者接続部又は装着部に試験電圧を順番に印加し,同じ装着部

の残りの患者接続部は,全て接地しておく。 

その手順は,次による。 

a) 装着部又は患者接続部を試験回路に接続する。8.5.5.1 a)に規定した部分を大地に接続する。 

b) スイッチSを位置Aの状態でコンデンサCを直流5 kVまで,充電する。 

c) スイッチSを位置Bに切り替えてコンデンサCを放電する。100 Ωの負荷に供給したエネルギーE1を

測定する。 

d) 試験するME機器を試験回路から外し,b)及びc)を繰り返し,100 Ωの負荷に供給したエネルギーE2

を測定する。 

e) エネルギーE1が,E2の90 %以上であることを確認する。 

f) VTの極性を変えて試験を繰り返す。 

 

 

 


69 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明については,表5参照。 

試験電圧を印加するためのスイッチ 

A,B スイッチ位置 

RCL 

電流制限抵抗器 

指定していない部品の許容差は,±5 %である。 
 

図11−除細動放電エネルギーを試験する試験電圧の加え方 

(8.5.5.2参照) 

 

8.6 

*ME機器の保護接地,機能接地及び等電位化 

8.6.1 

*要求事項の適用 

該当する部分が,患者保護手段ではなく操作者保護手段で,かつ,JIS C 6950-1の保護接地の要求事項

及び試験に適合している場合を除いて,8.6.2〜8.6.8の要求事項を適用する。 

8.6.2 

*保護接地端子 

ME機器の保護接地端子は,電源コードの保護接地線及び必要に応じ適切なプラグによるか,又は固定

した保護接地線のいずれかによって,外部の保護接地系への接続に適切なものとする。 

ME機器の保護接地端子に固定した電源導線又は電源コードを締め付ける手段は,8.11.4.3の要求事項に

適合する。締め付け手段は,工具を用いなければ緩められないものとする。 

内部の保護接地接続のねじは,完全に覆うか,又はME機器の外部から不用意に緩められないように保

護する。 

機器電源ソケットがME機器への電源接続を構成する場合は,機器電源ソケットの接地刃を保護接地端

子とみなす。 

保護接地端子は,ME機器の“異なる部分間の機械的接続”,又は“保護接地若しくは機能接地と関係し

ない部品との固定”に使用してはならない。 

 

(試験) 

適合性は,材料及び構造の調査,手動試験及び8.11.4.3の試験によって確認する。 


70 

T 0601-1:2017  

 

8.6.3 

*動く部分の保護接地 

保護接地接続は,ME機器の予測耐用期間中にその接続が信頼できることを製造業者が実証した場合を

除いて,動く部分に使用してはならない。 

(試験) 

適合性は,ME機器の検査,及び必要な場合は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

8.6.4 

インピーダンス及び通電能力 

インピーダンス及び通電能力は,次による。 

a) *保護接地接続は,故障電流を過度の電圧降下なしに確実に流すことができるものとする。 

永久設置形ME機器の場合,保護接地端子と保護接地した全ての部分との間のインピーダンスは,

b)で許容した場合を除き,100 mΩを超えてはならない。 

機器電源ソケットを備えたME機器の場合,機器電源ソケットの保護接地刃と保護接地した全ての

部分との間のインピーダンスは,b)で許容した場合を除き,100 mΩを超えてはならない。 

非着脱電源コードを備えたME機器の場合,電源プラグの保護接地刃と保護接地した全ての部分と

の間のインピーダンスは,b)で許容した場合を除き,200 mΩを超えてはならない。 

 

さらに,着脱電源コードをME機器に接続したとき,製造業者が供給又は指定した着脱電源コード

の電源プラグの保護接地刃と,保護接地したME機器の部分との間のインピーダンスは,200 mΩを

超えてはならない。ただし,b)を適用する場合は,除く。 

着脱電源コードを供給しないで,かつ,指定もしていない場合は,8.11.3.3及び表17に基づいて適

切な断面積で長さ3 mのコードを使用して試験する。 

 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって調べる。 

無負荷時の電圧が6 Vを超えない周波数50 Hz又は60 Hzの電流源から,“25 A”又は“ME機器若

しくは関連する回路の最大定格電流の1.5倍”のいずれか大きい方(±10 %)の電流を5秒〜10秒間,

保護接地端子,機器電源ソケットの保護接地刃又は電源プラグの保護接地刃と保護接地した部分との

間に流す。 

この試験では,交流の代わりに直流を使ってもよい。 

上記の部分間の電圧降下を測定して,電流及び電圧降下からインピーダンスを決定する。 

上記の試験電流と合計インピーダンス(例えば,測定しているインピーダンス,テストリードのイ

ンピーダンス及び接触インピーダンスの合計)との積が6 Vを超えると予測できる場合でも,まずは

6 Vを超えない無負荷電圧でインピーダンスを測定する。 

測定したインピーダンスが許容範囲内の場合は,規定の電流を合計インピーダンスに流すのに十分

な無負荷電圧を備えた電流源を使用してインピーダンス測定を繰り返すか,又は保護接地線及び保護

接地接続部の断面積が関連する電源導線の断面積と少なくとも等しいことを調べて,これらの電流通

電能力を確認する。 

b) *保護接地接続のインピーダンスは,関連する絶縁を短絡したとき単一故障状態における接触電流及び

患者漏れ電流の許容値を超えないように関連する回路の通電能力が制限されている場合は,上記a)の

規定値を超えてもよい。 

 


71 

T 0601-1:2017  

 

 

(試験) 

適合性は,検査によって,また必要な場合は,関連する単一故障状態での漏れ電流の測定によって

確認する。短絡後の最初の50ミリ秒間に生じる過渡電流は,無視する。 

8.6.5 

表面被膜 

ME機器の導電性部分が,塗料などの導電性の低い材料で表面処理がされ,更に保護接地接続のために

その部分の電気的接触が重要な場合は,その部分の表面被膜を剝がす。ただし,その接合部の構造及び製

造プロセスにおいて,その表面被膜を剝がさなくてもインピーダンス及び電流容量の要求事項に適合して

いることが実証されれば,その表面被膜は,剝がさなくてもよい。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.6.6 

プラグ及びソケット 

電源(商用)とME機器との間の接続,又はME機器の部分相互間の接続がサービス要員以外の人によ

って可能な場合,プラグ及びソケットを介して行う保護接地接続は電源接続に先立って行われ,かつ,保

護接地の切離しは電源接続の切離し後に行われる。これは,保護接地した交換可能な部分にも適用する。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.6.7 

*等電位化導線 

ME機器が等電位化導線の接続端子をもつ場合は,次による。 

− 端子は,正常な使用のどのような姿勢においても,ME機器の操作者が接近できる。 

− 正常な使用において,等電位化導線の偶然の外れがないようにする。 

− 端子は,工具を使わないで導線を外せる。 

− 端子は,保護接地接続に使用しない。 

− 端子は,表D.1の図記号8で表示する。 

− 取扱説明書は,等電位化導線の機能及び使用についての情報並びにMEシステムに対するこの規格の

要求事項への説明を含める。 

 

電源コードは,等電位化導線を組み込んではならない。 

(試験) 

適合性は,検査によって調べる。 

8.6.8 

機能接地端子 

ME機器の機能接地端子は,保護接地接続を提供するために使用してはならない。 

(試験) 

適合性は,検査によって調べる。 

8.6.9 

*クラスIIのME機器 

クラスIIのME機器が内部に絶縁した遮蔽をもち,3芯の電源コードで給電する場合は,第3線(電源

プラグの保護接地刃に接続した)は,その遮蔽のための機能接地端子への機能接地接続としてだけ使用し,

かつ,その色は緑及び黄とする。そのような場合,附属文書には,電源コードの第3線だけが,機能接地

であることを含める。 

内部の遮蔽及びそれに接続される内部配線と接触可能部分との間の絶縁は,二つの保護手段をもつ。 

(試験) 


72 

T 0601-1:2017  

 

適合性は,検査及び測定によって確認する。絶縁は,8.8によって試験する。 

8.7 

漏れ電流及び患者測定電流 

8.7.1 

一般要求事項 

一般要求事項は,次による。 

a) 電撃に対する保護を備えた電気的な分離は,それを通して流れる電流を8.7.3に規定した値以下になる

ように制限する。 

b) 接地漏れ電流,接触電流,患者漏れ電流及び患者測定電流の規定値は,次の条件の全ての組合せに適

用する。 

− 作動温度,及び5.7の湿度前処理の後。 

− 必要なあらゆる滅菌手順の後(11.6.7参照)。 

− 正常状態,及び8.7.2の単一故障状態。 

− ME機器の待機状態で給電して,全負荷で作動させた状態,及び電源部のあらゆるスイッチをあら

ゆる位置にした状態。 

− 最高定格電源周波数。 

− 最高定格電源電圧の110 %と等しい電源の供給。 

8.7.2 

*単一故障状態 

8.7.3に規定した許容値は,8.1 b)に規定した単一故障状態に適用する。ただし,次も考慮する。 

− 絶縁を保護接地接続とともに使用する場合,絶縁の短絡は,8.6.4 b)で規定した状況だけに適用する。 

− 接地漏れ電流に対する唯一の単一故障状態は,一度に電源導線の1本の断線である。 

− 漏れ電流及び患者測定電流は,二重絶縁の一方の構成部分の短絡という単一故障状態においては,測

定しない。 

 

装着部へ最高電源電圧を印加するという特別の試験条件[8.7.4.7 b)],及び外装の保護接地していない部

分へ最高電源電圧を印加するという特別の試験条件[8.7.4.7 d)]と単一故障状態とを同時に適用してはな

らない。 

8.7.3 

*許容値 

a) 8.7.3のb),c)及びd)に規定した許容値は,図12 a)の測定用器具を通して[又は図12 b)に規定した電

流の周波数特性をもつ回路網によって]測定する電流に適用する。それらの値は,直流並びに交流及

び合成波形に適用する。特に規定しない限り,それらは,直流又は実効値とする。 

b) 患者漏れ電流及び患者測定電流の許容値は,表3及び表4に示す。交流の値は,0.1 Hz以上の周波数

をもっている電流に適用する。 

c) 接触電流の許容値は,正常状態で100 μAとし,単一故障状態で500 μAとする。 

d) 接地漏れ電流の許容値は,正常状態で5 mAとし,単一故障状態で10 mAとする。永久設置形ME機

器が,そのME機器だけに給電する電源回路に接続している場合は,更に高い値の接地漏れ電流を許

容する。 

注記1 地域の法規,条例などは,設備の保護接地電流の限度を決めることができる。IEC 

60364-7-710 [10]も参照。 

注記2 正常状態における接地漏れ電流は,単一故障状態における接触電流になる場合がある。た

だし,ME機器が永久設置形であるか,又は保護接地が,ME機器の外から接触可能では

ない場合を除く。 


73 

T 0601-1:2017  

 

e) さらに,波形と周波数にかかわらず,漏れ電流は,周波数に依存しない測定用器具で測定したとき,

正常状態でも単一故障状態でも実効値10 mAを超えてはならない。 

f) 

*非永久設置形ME機器の機能接地線に流れる漏れ電流の許容値は,正常状態で5 mA,単一故障状態

で10 mAとする。 

注記3 16.6.1は,ME機器がMEシステムに含まれる場合は,MEシステムの任意の部分からの

接触電流は,正常状態で100 μA,単一故障状態で500 μAを超えてはならないことを要求

している。 

 

 

 

R1=10 kΩ±5 % †) 
R2=1 kΩ±1 % †) 
C1=0.015 μF±5 % 

a) 測定用器具 

b) 周波数特性 

 

注記 上記の回路網及び電圧測定器を以降の図では,記号− MD −に置き換える。 
注†) 

無誘導抵抗器 

††) 入力の抵抗は1 MΩ以上,容量は150 pF以下 

†††) Z(f)は,回路網の伝達インピーダンス,すなわち,周波数fにおけるVout/Iinである。 

 

図12−測定用器具の一例及びその周波数特性 

(8.7.3参照) 

 

 


74 

T 0601-1:2017  

 

表3−*正常状態及び単一故障状態での患者漏れ電流及び患者測定電流の許容値 

単位 μA 

電流 

説明 

参照 

測定 
回路 

 

B形装着部 

BF形装着部 CF形装着部 

NC 

SFC 

NC 

SFC 

NC 

SFC 

患者測定 
電流 

 

8.7.4.8 

図19 

直流 

10 

50 

10 

50 

10 

50 

交流 

100 

500 

100 

500 

10 

50 

患者漏れ 
電流 

患者接続部から大地へ
の電流 

8.7.4.7 a) 

図15 

直流 

10 

50 

10 

50 

10 

50 

交流 

100 

500 

100 

500 

10 

50 

SIP/SOPへ外部電圧を
印加した場合の電流 

8.7.4.7 c) 

図17 

直流 

10 

50 

10 

50 

10 

50 

交流 

100 

500 

100 

500 

10 

50 

合計 
患者漏れ 
電流†) 

一緒に接続した同一形
装着部からの電流 

8.7.4.7 a) 

及び 

8.7.4.7 h) 

図15 

及び 

図20 

直流 

50 

100 

50 

100 

50 

100 

交流 

500 

1 000 

500 

1 000 

50 

100 

SIP/SOPへ外部電圧を
印加した場合の電流 

8.7.4.7 c) 

及び 

8.7.4.7 h) 

図17 

及び 

図20 

直流 

50 

100 

50 

100 

50 

100 

交流 

500 

1 000 

500 

1 000 

50 

100 

NC:正常状態 
SFC:単一故障状態 
注記1 接地漏れ電流については,8.7.3 d)を参照する。 
注記2 接触電流については,8.7.3 c)を参照する。 
注†) 

合計患者漏れ電流は,複数の装着部をもつ機器だけに適用できる[8.7.4.7 h)を参照]。この場合,個々の装
着部は,患者漏れ電流の許容値を超えることは許されない。 

 

表4−*8.7.4.7で規定した特別の試験条件下の患者漏れ電流の許容値 

単位 μA 

電流 

説明†) 

参照 

測定回路 

B形装着部 

BF形装着部 CF形装着部 

患者漏れ 
電流 

F形装着部の患者接続部へ外
部電圧を印加した場合の電流 

8.7.4.7 b) 

図16 

非該当 

5 000 

50 

保護接地していない金属の接
触可能部分へ外部電圧を印加
した場合の電流 

8.7.4.7 d) 

図18 

500 

500 

−†††) 

合計 
患者漏れ 
電流††) 

F形装着部の患者接続部へ外
部電圧を印加した場合の電流 

8.7.4.7 b) 

及び 

8.7.4.7 h) 

図16 

及び 

図20 

非該当 

5 000 

100 

保護接地していない金属の接
触可能部分へ外部電圧を印加
した場合の電流 

8.7.4.7 d) 

及び 

8.7.4.7 h) 

図18 

及び 

図20 

1 000 

1 000 

−†††) 

注†) 

JIS T 0601-1:1999の表4では,“装着部に電源電圧が現れた”ことを単一故障状態として扱ってきたが,こ
の規格では特別の試験条件として扱っている。さらに,保護接地していない接触可能部分に最高電源電圧
を印加する試験も,特別の試験条件である。しかし,その許容値は,単一故障状態の許容値と同じである。
8.5.2.2及び8.7.4.7 d)については,更に附属書Aも参照する。 

††) 合計患者漏れ電流は,複数の装着部をもつ機器だけに適用可能である。8.7.4.7 h)を参照。個々の装着部は,

患者漏れ電流の許容値を超えてはならない。 

†††) この条件は,装着部に最高電源電圧を印加する試験で扱っているので,CF形装着部では試験しない。8.7.4.7 

d)については,更に附属書Aも参照する。 

 

8.7.4 

測定 

 

(試験) 


75 

T 0601-1:2017  

 

8.7.4.1 

一般 

8.7.4.5〜8.7.4.8に引用した漏れ電流及び患者測定電流の試験の図(図13〜図19)は,これらの細分箇条

で規定した試験手順と併用するのに適した試験配置を示す。他の試験の図でも正確な結果を得られること

があると認識されている。しかし,試験結果が許容値に近い値の場合は,又は試験結果の有効性に関して

疑義がある場合は,上記の適用可能な試験の図を使用する。 

a) 接地漏れ電流,接触電流,患者漏れ電流及び患者測定電流は,ME機器が11.1.3 c)の要求事項に従っ

て作動温度に達した後に測定する。 

b) 回路並びにME機器の部品の配置及び材料を調べ,13.1で規定した危険状態の可能性がない場合は,

試験の数を減らすことができる。 

 

 

 

記号の説明は,表5参照。 
S5,S10及びS12の全ての開閉状態の組合せにおいて,次の条件で測定する。 
− S1を閉じる(正常状態)。 
− S1を開く(単一故障状態)。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図13−装着部をもつ又はもたないクラスIのME機器の接地漏れ電流の測定回路 

(8.7.4.5参照) 

 


76 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

(クラスIのME機器の場合は,S7を閉じて)S1,S5,S9,S10及びS12の全ての開閉状態の組合せで測

定する。 

S1の開路は,単一故障状態である。 
クラスIのME機器の場合は,S7を開き(単一故障状態)及びS1を閉じて,S5,S9,S10及びS12の全

ての開閉状態の組合せで測定する。 

クラスIIのME機器の場合は,保護接地接続及びS7を使用しない。 
該当する場合は,変圧器T2を使用する[8.1 a)参照]。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図14−接触電流の測定回路 

(8.7.4.6参照) 

 


77 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

(クラスIのME機器の場合は,S7を閉じて)S1,S5,S10,S13及びS15の全ての開閉状態の組合せで測

定する。 

S1の開路は,単一故障状態である。 
クラスIのME機器の場合は,S7を開き(単一故障状態),S1は閉じてS5,S10,S13及びS15の全ての開

閉状態の組合せで測定する。 

クラスIIのME機器の場合は,保護接地接続及びS7を使用しない。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図15−患者接続部からの大地への患者漏れ電流の測定回路 

[8.7.4.7 a)参照] 

 


78 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

(クラスIのME機器の場合は,S7を閉じて)S1を閉じて,S5,S9,S10,S13及びS15の全ての開閉状態の組

合せで測定する。 

クラスIIのME機器の場合は,保護接地接続及びS7を使用しない。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図16−患者接続部へ外部電圧を印加したことによる一つのF形装着部の患者接続部を経て 

大地へ流れる患者漏れ電流の測定回路 

[8.7.4.7 b)参照] 

 


79 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

(クラスIのME機器の場合は,S7を閉じて)S1,S5,S9,S10及びS13の全ての開閉状態の組合せで測

定する(S1の開路は単一故障状態である)。 

クラスIのME機器の場合は,S7を開き(単一故障状態),S1を閉じてS5,S9,S10及びS13の全ての開

閉状態の組合せで測定する。 

クラスIIのME機器の場合は,保護接地接続及びS7を使用しない。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図17−信号入出力部へ外部電圧を印加したことによる患者接続部から 

大地へ流れる患者漏れ電流の測定回路 

[8.7.4.7 c)参照] 

 


80 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

S1を閉じて(及びクラスIのME機器の場合は,S7を閉じて),S5,S9及びS10の全ての開閉状態の組

合せで測定する。 

クラスIIのME機器の場合は,保護接地接続及びS7を使用しない。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図18−保護接地していない金属の接触可能部分へ外部電圧を印加したことによる 

患者接続部から大地へ流れる患者漏れ電流の測定回路 

[8.7.4.7 d)参照] 

 


81 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

(クラスIのME機器の場合は,S7を閉じて)S1,S5及びS10の全ての開閉状態の組合せにおいて測定

する。 

S1の開路は単一故障状態である。 
クラスIのME機器の場合は,S7を開き(単一故障状態),S1を閉じてS5及びS10の全ての開閉状態の

組合せにおいて測定する。 

クラスIIのME機器の場合は,保護接地接続及びS7を使用しない。 
 

測定用電源回路(図F.1)を用いた例 

 

図19−患者測定電流の測定回路 

(8.7.4.8参照) 

 


82 

T 0601-1:2017  

 

 

 記号の説明は,表5参照。 

S1,S5,S7及びS10の位置については,図15,図16,図17又は図18を参照する。 
 

図20−同一の形式の全ての装着部(B形装着部,BF形装着部又はCF形装着部)の 

患者接続部を互いに接続した場合の合計患者漏れ電流の測定回路 

[8.7.4.7 h)参照] 

 


83 

T 0601-1:2017  

 

表5−図9〜図11,図13〜図20,図A.15,附属書E及び附属書Fの記号の説明 

① 

ME機器の外装 

② 

別の電源装置又はMEシステムにおける他の電気機器で,ME機器に給電するもの[5.5 f)及び附属書
F参照] 

③ 

短絡又は負荷をかけた信号入出力部 

④ 

患者接続部 

⑤ 

保護接地していない金属の接触可能部分 
非導電性の外装からの漏れ電流及び患者漏れ電流測定の場合は,接続は,金属はく(箔)で置き換え
る。金属はく(箔)は,最大20 cm×10 cmの大きさで外装又は外装の関連する部分に密着させ,接地
の基準点に接続する。 

⑥ 

患者回路 

⑦ 

非導電性の外装の下の,少なくとも外装の正射影に等しい寸法をもち基準点に接続した金属板。 

T1,T2 

単相又は多相の絶縁変圧器で十分な電力定格をもち,かつ,出力電圧が調整可能なもの(8.7.4.2及び
8.7.4.3については,更に附属書Aを参照する。)。 

V1,V2,V3 実効値を指示する電圧計。切換スイッチを備えた一つの電圧系でもよい。 
S1,S2,S3 

電源導線の断線を模擬する単極スイッチ(単一故障状態)(附属書F参照) 

S5,S9 

電源電圧の極性を切り換える切換スイッチ 

S7 

ME機器の一つだけの保護接地線の断線を模擬する単極スイッチ(単一故障状態) 

S8 

ME機器に給電するMEシステムの中の別の電源装置又は他の電気機器の一つの保護接地線の断線を
模擬する単極スイッチ(単一故障状態)(図F.5参照) 

S10 

測定用電源回路の接地の基準点に機能接地端子を接続するスイッチ 

S12 

測定用電源回路の接地点接地の基準点に患者接続部を接続するスイッチ 

S13 

保護接地していない金属の接触可能部分を接地の基準点に接続するスイッチ 

S14 

患者接続部と接地の基準点との間の接続を開閉するスイッチ(図A.15参照) 

S15 

非導電性の外装の下の金属板を接地するスイッチ 

P1 

ME機器を電源に接続するソケット,プラグ又は端子 

P2 

ME機器に給電する,MEシステムの中の別の電源装置又は他の電気機器に接続するソケット,プラ
グ若しくは端子(図F.5参照) 

MD 

測定用器具(図12参照) 

FE 

機能接地端子 

PE 

保護接地端子 

試験サンプルの回路及び試験要員を保護するインピーダンス。ただし,その値は,測定する漏れ電流
の許容値よりも大きな電流を流せるように十分低い(オプション)。 

 

必要に応じた接続 

 

接地の基準点[漏れ電流及び患者測定電流を測定するため,並びに耐除細動形装着部を試験するため
のものであって,電源(商用)の保護接地に接続していないもの]。 

 

電源(商用)の電力源(附属書E参照) 

 

8.7.4.2 

*測定用電源回路 

電源(商用)への接続を指定したME機器を適切な電源に接続する。単相ME機器の場合は,電源への

接続が逆になる場合があるので,試験は両方の極性で行う。内部電源ME機器は,測定用電源回路へ接続

しないで試験する。 

注記 図F.1〜図F.5は,幾つかの適切な配置を示すが,例えば,三相デルタ結線の電源のような,全

ての可能性を示してはいない。 

8.7.4.3 

*測定用電源回路への接続 

測定用電源回路への接続は,次による。 

a) 電源コードを備えたME機器は,そのコードを用いて試験する。 


84 

T 0601-1:2017  

 

b) 機器電源ソケットを備えたME機器は,3 mの長さをもつ着脱電源コード又は取扱説明書で指定した

長さ及び形式の着脱電源コードで測定用電源回路に接続して試験する。 

c) 永久設置形ME機器は,できるだけ最短の接続で測定用電源回路に接続して試験する。 

d) 測定時の配置 

1) 患者ケーブル(もっている場合)を含め,装着部は,接地した金属面から約200 mm上方に離した

比誘電率が約1(例えば,発泡ポリスチレン)の絶縁物の表面に置く。 

注記1 測定用電源回路及び測定回路は,シールドしていない電源導線からできるだけ離すこと

が望ましい。接地した大きな金属面の上又はその近傍にME機器を置くのは避けること

が望ましい。 

注記2 絶縁物の表面への置き方によって試験結果が異なるような装着部の場合は,最も不利な

可能性のある配置を決定するために必要なだけ試験を繰り返す。 

2) 漏れ電流測定に絶縁変圧器を使用しない場合(例えば,非常に大きい入力電力のME機器の漏れ電

流を測定する場合)は,測定回路の接地の基準点を電源(商用)の保護接地に接続する。 

8.7.4.4 

測定用器具(MD) 

測定用器具(MD)は,次による。 

a) 測定用器具は,直流及び周波数1 MHz以下の交流並びに合成波形に対し,約1 000 Ωの抵抗性のイン

ピーダンスをもち,これに漏れ電流又は患者測定電流の電流源を負荷する。 

b) 図12 a)による測定用器具か又は同じ周波数特性をもつ類似回路を使用する場合は,8.7.3 a)による電流

又は合成電流の換算値が自動的に得られる。したがって,一つの測定器を用いて,全ての周波数の合

計した電流の測定が可能になる。 

1 kHzを超える周波数をもつ電流又は合成電流が,8.7.3 e)で規定した10 mAを超える可能性がある

場合は,これらは他の適切な手段,例えば,1 kΩ無誘導抵抗器及び適切な測定器によって測定する。 

c) 図12 a)に示した電圧測定器については,少なくとも入力抵抗は1 MΩ以上,及び入力容量は150 pF

以下である。それは,直流又は0.1 Hz〜1 MHzの周波数をもつ交流若しくは合成波形の電圧の真の実

効値を指示し,指示誤差は指示値の±5 %以内とする。 

目盛は,1 kHzを超える周波数をもつ成分の自動的な換算も含め,測定用器具を流れる電流値を表

示してもよい。その目的は,8.7.3に規定した許容値と読み値とを直接比較できるようにするためであ

る。 

これらの要求事項は,周波数範囲の上限値を超える周波数が測定電流中に生じないことが(例えば,

オシロスコープを使用して)証明できる場合は,上限値を1 MHz未満に制限してもよい。 

8.7.4.5 

*接地漏れ電流及び機能接地線を流れる電流の測定 

接地漏れ電流の測定は,次による。 

a) クラスIのME機器は,図13によって試験する。8.6.9に従って,機能接地接続をもつクラスIIの

ME機器は,クラスIのME機器と同様に試験する。 

b) ME機器が二つ以上の保護接地線をもつ場合(例えば,一つを主要の外装に接続し,他の一つを別の

電源に接続する場合)は,測定する電流は,この設備の保護接地系へ流れる合計電流である。 

c) 固定形ME機器で建築構造物を通して大地に接続が可能な機器の場合は,製造業者は,接地漏れ電流

の測定に適した試験手順及び構成(試験の方法,配置など)を指定する。 

8.7.4.6 

*接触電流の測定 

接触電流の測定は,次による。 


85 

T 0601-1:2017  

 

a) ME機器は,図14に従って適切な測定用電源回路を使用して試験する。 

MDを使用して,保護接地していない外装と大地との間を測定する。 

MDを使用して,保護接地していない外装の部分の相互間を測定する。 

保護接地線の断線という単一故障状態[該当する場合,8.1 b)参照]においては,MDを使用して,

保護接地している外装の各部分と大地との間を測定する。 

注記 保護接地した複数の部分の測定は,2か所以上で行う必要はない。 

 

内部電源ME機器の接触電流は,c)を適用する場合を除いて,外装の部分間だけを測定するが,外

装と大地との間は測定しない。 

b) ME機器が絶縁材料製の外装又は外装の部分をもつ場合は,最大20 cm×10 cmの金属はく(箔)をそ

の外装又は外装の該当する部分に密着させる。 

接触電流の最大値を決定するために,可能な場合は,金属はく(箔)をずらしてみる。保護接地し

ている場合は,外装の金属部分に金属はく(箔)が触れないことが望ましい。ただし,保護接地して

いない外装の金属部分は,その全体又は一部を金属はく(箔)で覆ってもよい。 

保護接地線の断線という単一故障状態での接触電流を測定する場合は,通常,金属はく(箔)を保

護接地した外装の部分に接触するように配置する。 

患者又は操作者と外装との接触面積が,20 cm×10 cmよりも大きい場合は,金属はく(箔)の寸法

をその接触面積に対応して増加する。 

c) 信号入出力部をもつME機器は,該当する場合は,[8.1 a)参照]変圧器T2を使用して追加の試験をす

る。 

変圧器T2で設定した電圧の値は,最高電源電圧の110 %に等しくする。外部電圧の印加時に用いる

指定したピン配置は,試験又は回路の解析に基づいて最悪状態となるように決定する。 

8.7.4.7 

*患者漏れ電流の測定 

患者漏れ電流の測定は,次による。 

詳細な補足説明として,簡略化した患者漏れ電流の図を含んでいる附属書K(図K.1〜図K.5参照)が

ある。 

a) 装着部をもつME機器は,図15によって試験する。 

装着部を除いて,絶縁材料製の外装は,正常な使用時の任意の姿勢で,少なくとも外装の正射影に

等しい寸法をもち,大地へ接続した平らな金属面上に置く。 

b) *F形装着部をもつME機器は,図16によって追加の試験をする。 

信号入出力部は,ME機器の内部で永久的に接地していない場合は,接地する。 

図16の変圧器T2で設定する電圧の値は,最高電源電圧の110 %に等しくする。 

この測定の場合は,他の装着部(ある場合)の患者接続部を含む保護接地していない金属の接触可

能部分は,接地する。 

c) *装着部及び信号入出力部をもつME機器は,該当する場合は[8.1 a)参照],追加の試験を図17に従

って行う。 

変圧器T2で設定する電圧の値は,最高電源電圧の110 %に等しくする。外部電圧の印加時に用いる

指定したピン配置は,試験又は回路の解析に基づいて最悪の状態となるようにする。 

d) *“保護接地していないB形装着部”又は“BF形装着部”が患者接続部をもち,かつ,保護接地して

いない金属の接触可能部分をもつME機器は,追加の試験を図18に従って行う。 


86 

T 0601-1:2017  

 

変圧器T2で設定する電圧の値は,最高電源電圧の110 %に等しくする。 

この試験は,その部分に適切な分離があることが実証できる場合は,行う必要はない。 

e) 絶縁材料で表面を構成した装着部は,8.7.4.6で規定した金属はく(箔)を使って試験する。これに代

わる方法として,0.9 %の食塩水に装着部を浸す。 

患者との接触を意図する装着部の表面積が,20 cm×10 cmの金属はく(箔)よりも相当大きい場合

は,金属はく(箔)の寸法をその接触面積に対応して大きくする。 

そのような金属はく(箔)又は食塩水は,該当する装着部の唯一の患者接続部とみなす。 

f) 

患者と接触する患者接続部が液体の場合は,液体を0.9 %食塩水に置き換えて,電極をその食塩水中

に置き,その電極を該当する装着部の患者接続部とする。 

g) 次によって患者漏れ電流を測定する(附属書Eも参照)。 

− B形装着部の場合は,直接一括接続した全ての患者接続部からの電流を測定する。 

− BF形装着部の場合は,単一機能の全ての患者接続部を直接一括接続するか又は正常な使用時のよ

うに負荷して,流れる電流を測定する。 

− CF形装着部の場合は,全ての患者接続部に流れる電流を一つずつ測定する。 

 

取扱説明書が装着部の着脱部の代りのもの(例えば,患者リード線又は患者ケーブル及び電極)を指定

している場合,患者漏れ電流の測定は,最も不利な指定の着脱部を用いて行う。7.9.2.14も参照する。 

h) *合計患者漏れ電流は,同一形の全ての装着部(B形装着部,BF形装着部又はCF形装着部)の患者

接続部を一緒に接続した部分に流れる電流を測定する。図20を参照する。必要な場合,機能接地は,

この試験を行う前に外してもよい。 

注記 B形装着部の合計患者漏れ電流の測定が必要なのは,二つ以上ある患者接続部がそれぞれ異

なった機能であり,かつ,それらが直接電気的に接続されていない場合だけである。 

i) 

正常な使用時に装着部の複数の患者接続部に負荷を接続する場合,測定用器具は,各々の患者接続部

に順次接続する。 

8.7.4.8 

患者測定電流の測定 

装着部をもつME機器は,図19に従って,適切な測定用電源回路を使って試験する。ただし,ME機器

の患者接続部が一つだけの場合は除く。 

患者測定電流は,一つの患者接続部と他の全ての患者接続部との間で測定し,それらは,互いに接続す

るか又は正常な使用時のように負荷する(附属書Eも参照)。 

8.7.4.9 

*複数の患者接続部をもつME機器 

複数の患者接続部をもつME機器の患者漏れ電流及び患者測定電流は,それらの患者接続部が次に示す

状態において正常状態の許容値を超えないことを確認する。 

− 患者から外した状態 

− 患者から外して接地した状態 

 

(試験) 

ME機器の回路を調べて,患者漏れ電流又は患者測定電流が,上記の条件下で過度のレベルに増加する

ことが分かった場合は,試験を行う。実際の測定は,組合せの代表的な数を制限することが望ましい。 


87 

T 0601-1:2017  

 

8.8 

絶縁 

8.8.1 

*一般 

強化絶縁を含め,保護手段として寄与する絶縁だけを試験の対象とする。 

部品の一部を構成する絶縁は,その部品が4.8に適合する場合,試験を免除する。 

操作者保護手段を構成する絶縁は,それがJIS C 6950-1の絶縁協調の要求事項及び試験に適合する場合,

8.8の試験を免除する。 

8.8.2 

*固体絶縁を通した距離,又は薄いシート状絶縁物 

71 Vを超えるピーク動作電圧に対する補強絶縁又は強化絶縁を構成する固体絶縁(薄いシート状絶縁物

も含む。)は,次のa)又はb)のいずれかとする。 

a) 絶縁を通した距離が0.4 mm以上。 

注記 “絶縁を通した距離”とは,一般に絶縁の厚さをいうが,金属容器の中に入れた変圧器を充

塡剤で絶縁をした場合などはその絶縁の厚さが一律でないので,この表現を用いた。 

b) 薄いシート状絶縁物の場合は,外装の部分を構成しないで,かつ,正常な使用時に手が触れず,磨耗

を受けてはならない。さらに,次のいずれかによる。 

− 少なくとも2層の材料で,その各々は,適切な耐電圧試験に合格する。 

− 3層の材料で,その2層の全ての組合せは,適切な耐電圧試験に合格する。 

 

1層又は2層の適切な耐電圧試験は,補強絶縁の場合における一つの保護手段に対する試験であり,強

化絶縁の場合における二つの保護手段に対する試験である。 

 

注記1 基礎絶縁に対する最小厚さの要求はなく,また,71 V以下の動作電圧で作動する補強絶縁及

び強化絶縁に対する最小厚さの要求もない。 

注記2 全ての絶縁層を同じ材料にするという要求事項はない。 

 

(試験) 

適合性は,厚さの測定及び8.8.3の耐電圧試験によって確認する。 

 

巻線部品で,巻線間に基礎絶縁,補強絶縁又は強化絶縁が必要な場合は,a)若しくはb)又はその両方に

適合する絶縁を挿入して分離するか,又は次のc)〜e)のワイヤ構造のうちの一つを用いて分離する。 

c) 溶媒ベースのエナメル以外の固体絶縁で,上記のa)に適合する絶縁をもつワイヤ。 

d) 多層押出成形又は薄いシート状絶縁物のら(螺)旋巻きの絶縁(それらの層は,個々に耐電圧試験が

できる)で,上記のb)に適合する絶縁をもち,かつ,附属書Lの試験に合格するワイヤ。 

e) 多層押出成形又は薄いシート状絶縁物のら旋巻きの絶縁(それらの層は,個々に耐電圧試験ができな

い)をもち,かつ,附属書Lの試験に合格するワイヤ。導線に適用した構造上の最少層数は,次によ

る。 

− 基礎絶縁:2層巻き又は1層の押出成形 

− 補強絶縁:2層巻き又は2層の押出成形 

− 強化絶縁:3層巻き又は3層の押出成形 

 

上記d)及びe)の両方において,ら旋状に巻いた絶縁で,層間の沿面距離が問題の絶縁の種類(MOOP


88 

T 0601-1:2017  

 

又はMOPP)に依存して表12又は表16(汚損度1の場合)の距離未満の場合,層間の経路は,8.9.3.3の

接合部の接着のようにシールする。L.3の形式試験の試験電圧は,正常値の1.6倍とする。 

注記3 1層の材料を50 %を超えて重ね巻きをした場合は,2層を構成するとみなす。 

 

巻線部品の内部で絶縁線2本が又は裸線1本と絶縁線1本が接触し,45°〜90°の角度で交差し,巻き

付け張力を受ける場合は,機械的ストレスに対する保護を備える。この保護は,例えば,絶縁スリーブ若

しくはシート材料の形で物理的に分離するか又は絶縁層を必要な数の2倍にすることによって達成できる。 

完成した部品は,8.8.3の適切な試験電圧で耐電圧の日常検査に合格するものとする。 

 

(試験) 

適合性は,検査及び測定によって,該当する場合は,附属書Lの規定に従って調べる。ただし,材料の

データで適合性を確認できる場合は,附属書Lの試験を繰り返さない。 

8.8.3 

*耐電圧 

ME機器の固体絶縁の耐電圧は,表6で規定した試験電圧に耐える。安全機能を備えた絶縁だけを試験

する(8.8.1参照)。 

 

(試験) 

適合性は,表6で規定した試験電圧を1分間,次の状態で加えて確認する。 

− 湿度前処理(5.7参照)の直後で,試験中は,ME機器への電源を供給しない状態。 

− 指定の滅菌手順(11.6.7,7.9.2.12及び取扱説明書参照)に従った処理を行った後で,試験中は,ME

機器への電源を供給をしない状態。 

− 11.1.1の温度試験で得られた安定状態と同等な温度に達した後。 

 

なお,上記の各々の耐電圧試験は,電源スイッチを閉路しておく。 

最初に,試験電圧の半分以下の電圧を加え,10秒間かけて試験電圧まで徐々に上げ,1分間維持する。

その後,10秒間かけて試験電圧の半分以下まで徐々に下げる。 

試験条件は,次による。 

a) *試験電圧は,正常な使用時に絶縁物に加えられる電圧ストレスに少なくとも等しい波形及び周波数と

する。試験電圧の波形及び周波数は,絶縁物に対する電圧ストレスが減少しないことが実証できる場

合は,正常な使用時に加えられる電圧と異なってもよい。 

正常な使用において,その絶縁物に加わる電圧が非正弦波交流の場合は,正弦波の50 Hz又は60 Hz

の試験電圧を用いて試験してもよい。 

代わりの方法として,交流試験電圧のピーク値と等しい直流試験電圧を用いてもよい。 

絶縁物に加わる動作電圧に対する試験電圧は,表6に規定した値以上とする。 

b) 試験中の絶縁破壊は,不適合とみなす。絶縁破壊は,試験電圧を加えた結果として,電流が制御され

ない状態で急激に増加し,いわゆる絶縁物が電流の流れるのを制限しない状態が生じたとみなす。コ

ロナ放電又は単発の瞬間的なフラッシュオーバは,絶縁破壊とみなさない。 

c) 個々の固体絶縁を試験することが不可能な場合は,ME機器の広い部分又はME機器全体を試験する

ことが必要である。この場合は,絶縁の異なる種類及びレベルに過大なストレスがかからないように

することが重要である。また,次を考慮する。 


89 

T 0601-1:2017  

 

− 外装又は外装の一部を非導電性の表面で構成した場合は,金属はく(箔)を当てる。金属はく(箔)

の位置は,絶縁裏打ちの端部でフラッシュオーバが生じないようにその位置に注意する。必要な場

合は,全ての表面の部分に金属はく(箔)をずらして試験する。 

− 試験する絶縁の両側の回路は,それらの回路内の部品が試験中にストレスを受けないように接続す

るか又は短絡させることが望ましい。例えば,電源部,信号入出力部及び患者接続部(該当する場

合)の端子は,試験中はそれぞれ短絡する。 

− 試験をする絶縁にまたがっているコンデンサ(例えば,高周波防止用)は,コンデンサがJIS C 

5101-14に適合した部品である場合は,試験中は外してもよい。 

 

表6−保護手段を形成する固体絶縁の試験電圧 

ピーク 

動作電圧 

(U) 

Vピーク 

ピーク 

動作電圧 

(U) 

V直流 

交流試験電圧の実効値 

操作者保護手段 

患者保護手段 

電源部からの保護 

二次回路からの保護 

電源部からの保護 

二次回路からの保護 

一つの

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの
MOPP 

二つの
MOPP 

一つの
MOPP 

二つの
MOPP 

U<42.4 

U<60 

1 000 

2 000 

試験 
不要 

試験 
不要 

1 500 

3 000 

500 

1 000 

42.4<U 

≦71 

60<U 

≦71 

1 000 

2 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

1 500 

3 000 

750 

1 500 

71<U 

≦184 

71<U 

≦184 

1 000 

2 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

1 500 

3 000 

1 000 

2 000 

184<U 

≦212 

184<U 

≦212 

1 500 

3 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

1 500 

3 000 

1 000 

2 000 

212<U 

≦354 

212<U 

≦354 

1 500 

3 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

1 500 

4 000 

1 500 

3 000 

354<U 

≦848 

354<U 

≦848 

表7 

参照 

3 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

2U 

+1 000 

(2U 

+1 500) 

2U  

+1 000 

(2U 

+1 500) 

848<U 
≦1 414 

848<U 
≦1 414 

表7 

参照 

3 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

2U 

+1 000 

(2U 

+1 500) 

2U  

+1 000 

(2U 

+1 500) 

1 414<U 

≦10 000 

1 414<U 

≦10 000 

表7 

参照 

表7 

参照 

表7 

参照 

表7 

参照 

U/2 

+2 000 

2U  

+5 000 

U/2 

+2 000 

2U  

+5 000 

10 000<U 

≦14 140 

10 000<U 

≦14 140 

1.06× 
U/2 

1.06× 
U/2 

1.06× 
U/2 

1.06× 
U/2 

U/2 

+2 000 

2U  

+5 000 

U/2 

+2 000 

2U  

+5 000 

U>14 140 

U>14 140 

必要な場合は,個別規格で規定する。 

注記1 

− 図J.6による絶縁障壁は,患者保護手段の列の二次回路からの保護,二つのMOPPを使用する。 
− 8.5.2.1及び図J.7による絶縁障壁は,患者保護手段の列の電源部からの保護,一つのMOPPを使用する。 

注記2 8.8.3については,附属書Aも参照する。 

 


90 

T 0601-1:2017  

 

表7−操作者保護手段の試験電圧 

試験電圧 単位は実効値 

ピーク 

動作電圧 

(U) 

Vピーク 

又はV直流 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

ピーク 

動作電圧 

(U) 

Vピーク 

又はV直流 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

ピーク 

動作電圧 

(U) 

Vピーク 

又はV直流 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

34 
35 
36 
38 
40 
42 
44 
46 
48 
50 
52 
54 
56 
58 
60 
62 
64 
66 
68 
70 
72 
74 
76 
78 
80 
85 
90 
95 

100 
105 
110 
115 
120 
125 
130 
135 
140 
145 
150 
152 
155 
160 
165 
170 
175 
180 
184 
185 
190 
200 
210 
220 
230 
240 

500 
507 
513 
526 
539 
551 
564 
575 
587 
598 
609 
620 
630 
641 
651 
661 
670 
680 
690 
699 
708 
717 
726 
735 
744 
765 
785 
805 
825 
844 
862 
880 
897 
915 
931 
948 
964 
980 
995 

1000 
1000 
1000 
1000 
1000 
1000 
1000 
1000 
1097 

1111 

1137 
1163 
1189 
1214 
1238 

800 
811 
821 
842 
863 
882 
902 
920 
939 
957 
974 
991 

1008 
1025 
1041 
1057 
1073 
1088 
1103 

1118 
1133 
1147 
1162 
1176 
1190 

1224 
1257 
1288 
1319 
1350 
1379 
1408 
1436 
1463 
1490 
1517 
1542 
1568 
1593 
1600 
1617 
1641 
1664 
1688 
1711 
1733 
1751 
1755 
1777 
1820 
1861 
1902 
1942 
1980 

250 
260 
270 
280 
290 
300 
310 
320 
330 
340 
350 
360 
380 
400 
420 
440 
460 
480 
500 
520 
540 
560 
580 
588 
600 
620 
640 
660 
680 
700 
720 
740 
760 
780 
800 
850 
900 
950 

1000 
1050 
1100 
1150 
1200 
1250 
1300 
1350 
1400 
1410 
1450 
1500 
1550 
1600 
1650 
1700 

1261 
1285 
1307 
1330 
1351 
1373 
1394 
1414 
1435 
1455 
1474 
1494 
1532 
1569 
1605 
1640 
1674 
1707 
1740 
1772 
1803 
1834 
1864 
1875 
1893 
1922 
1951 
1979 
2006 
2034 
2060 
2087 
2113 
2138 
2164 
2225 
2285 
2343 
2399 
2454 
2508 
2560 
2611 
2661 
2710 
2758 
2805 
2814 
2868 
2934 
3000 
3065 
3130 
3194 

2018 
2055 
2092 
2127 
2162 
2196 
2230 
2263 
2296 
2328 
2359 
2390 
2451 
2510 
2567 
2623 
2678 
2731 
2784 
2835 
2885 
2934 
2982 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3000 
3065 
3130 
3194 

1750 
1800 
1900 
2000 
2100 
2200 
2300 
2400 
2500 
2600 
2700 
2800 
2900 
3000 
3100 
3200 
3300 
3400 
3500 
3600 
3800 
4000 
4200 
4400 
4600 
4800 
5000 
5200 
5400 
5600 
5800 
6000 
6200 
6400 
6600 
6800 
7000 
7200 
7400 
7600 
7800 
8000 
8200 
8400 
8600 
8800 
9000 
9200 
9400 
9600 
9800 

10000 

3257 
3320 
3444 
3566 
3685 
3803 
3920 
4034 
4147 
4259 
4369 
4478 
4586 
4693 
4798 
4902 
5006 
5108 
5209 
5309 
5507 
5702 
5894 
6082 
6268 
6452 
6633 
6811 
6987 
7162 
7334 
7504 
7673 
7840 
8005 
8168 
8330 
8491 
8650 
8807 
8964 
9119 
9273 
9425 
9577 
9727 
9876 

10024 
10171 
10317 
10463 
10607 

3257 
3320 
3444 
3566 
3685 
3803 
3920 
4034 
4147 
4259 
4369 
4478 
4586 
4693 
4798 
4902 
5006 
5108 
5209 
5309 
5507 
5702 
5894 
6082 
6268 
6452 
6633 
6811 
6987 
7162 
7334 
7504 
7673 
7840 
8005 
8168 
8330 
8491 
8650 
8807 
8964 
9119 
9273 
9425 
9577 
9727 
9876 

10024 
10171 
10317 
10463 
10607 


91 

T 0601-1:2017  

 

8.8.4 

“電線の絶縁”以外の絶縁 

8.8.4.1 

*機械的強度及び耐熱性 

絶縁隔壁を含む全ての種類の絶縁は,ME機器の予測耐用期間中,熱に対する耐性を維持する。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器の検査並びに設計文書の調査,及び必要があれば,次の試験と併せてリスクマネジ

メントファイルの調査によって確認する。 

− 湿気などに対する耐性(11.6参照)。 

− 耐電圧(8.8.3参照)。 

− 機械的強度(15.3参照)。 

 

熱に対する耐性は,適合性を示す満足できる証拠がある場合を除いて,次の試験によって確認する。 

a) 絶縁材料の外装の部分及び他の外側の部分は,その劣化が受容できないリスクを生じる可能性がある

場合は,次のボールプレッシャ試験による。 

絶縁材料の外装及び他の外側の部分は,可とうコード及びセラミック材料の他の部分の絶縁を除き,

図21に示す試験器を使用してボールプレッシャ試験を行う。試験する部分の表面は,水平位に置き,

直径5 mmの鋼球を20 Nの力で表面に押しつける。試験は,恒温槽内で,75 ℃±2 ℃か,又は技術

解説(7.9.3.1参照)に示す周囲温度±2 ℃に11.1の試験中に測定した絶縁材料の該当する部分の温度

上昇を加えた温度か,いずれか高い方の温度で行う。 

ボールは,1時間後に取り除いたボールによってできたくぼみの直径を測定する。直径2 mmを超

えるくぼみは,不適合とする。 

b) 電源部の絶縁されていない部分を支持する絶縁材料部分は,その劣化がME機器の安全性に影響を及

ぼす可能性がある場合は,次のボールプレッシャ試験による。 

試験は,125 ℃±2 ℃又は技術解説(7.9.3.1参照)に示す周囲温度±2 ℃に11.1の試験中に測定し

た絶縁材料の該当する部分の温度上昇を加えた温度か,いずれか高い方の温度でa)で示した方法によ

って行う。 

この試験は,セラミック材料の部分,整流子の絶縁部分,ブラシキャップ及び同種のもの,並びに

強化絶縁として使用しない巻型については行わない。 

注記 熱可塑性材料の補強絶縁及び強化絶縁については,13.1.2も参照する。 

 

 

図21−ボールプレッシャ試験器 

(8.8.4.1参照) 

 


92 

T 0601-1:2017  

 

8.8.4.2 

環境ストレスに対する耐性 

保護手段の絶縁特性及び機械的強度は,沿面距離及び空間距離を8.9に規定した値未満に減少させるよ

うなほこりの堆積又はME機器内の部分の磨耗によって生じる微粉を含め,環境ストレスによって損なわ

れないように設計するか又は保護する。 

焼結の不十分なセラミックなど及び単独のビーズは,補強絶縁又は強化絶縁に使ってはならない。加熱

導体を埋め込んだ絶縁材料は,一つの保護手段とみなしてもよいが,二つの保護手段として使ってはなら

ない。 

(試験) 

適合性は,測定によって,及び天然ゴムの場合は,次の試験によって確認する。 

天然ゴムの部分は,加圧酸素の雰囲気で経時変化させる。サンプルの体積の少なくとも10倍の有効容積

の酸素容器の中にサンプルを自由につるす。その容器には,2.1 MPa±70 kPaの圧力で,純度97 %以上の

商業用酸素を満たす。 

サンプルは,温度70 ℃±2 ℃の温度の圧力容器中に96時間放置する。その直後,サンプルを圧力容器

から取り出し,室温で16時間以上放置する。この試験後にサンプルを調べ,肉眼で見えるクラックは,不

適合とみなす。 

8.9 

*沿面距離及び空間距離 

8.9.1 

*数値 

8.9.1.1 

一般 

ME機器の沿面距離及び空間距離は,次の値以上とする。 

− 電源ヒューズ又は過電流開放器よりも電源(商用)側の電源部の異極性間の絶縁は,表13,表14及

び表16に従った一つの操作者保護手段。 

− 表12〜表16(全てを含む。)に従った,少なくとも一つの保護手段を提供する絶縁。ただし,8.9.1.2

〜8.9.1.15に規定した場合を除く。8.9.2〜8.9.4参照。 

8.9.1.2 

JIS C 6950-1に適合する沿面距離及び空間距離(MOOPに適用) 

JIS C 6950-1の絶縁協調の要求事項に適合し,使用する条件(例えば,過電圧カテゴリ,汚損度など)

に適している操作者保護手段を形成する沿面距離及び空間距離には,表12〜表16の数値は,適用しない。 

8.9.1.3 

ガラス,雲母,セラミック及び類似材料の表面を横切る沿面距離(MOOPに適用) 

ガラス,雲母,セラミック及び同様の比較トラッキング特性をもつ無機物の絶縁材料上の沿面距離の場

合は,規定した最小空間距離を最小沿面距離とする。 

8.9.1.4 

最小沿面距離(MOOPに適用) 

表12〜表16から得た最小沿面距離の値が該当する最小空間距離未満の場合は,最小空間距離のその値

を最小沿面距離として適用する。 

8.9.1.5 

標高に対するME機器の定格(MOOP及びMOPPに適用) 

ME機器は,製造業者が宣言しない限り,標高2 000 m以下で使用する定格である。ME機器が,気圧

調節した環境,例えば,航空機内などでの使用を意図する場合は,その気圧に対応する標高は,表8で決

定した乗数を用いる。その空間距離に,この乗数を掛ける。沿面距離には乗数を掛けないが,結果として

得た空間距離の数値と少なくとも常に同等以上とする。 

 


93 

T 0601-1:2017  

 

表8−標高5 000 mまでの空間距離の乗数 

定格使用標高(a) 

目安となる大気圧 

kPa 

MOOPに対する乗数 

MOPPに対する乗数 

a≦2 000 

80.0 

1.00 

1.00 

2 000<a≦3 000 

70.0 

1.14 

1.00 

3 000<a≦4 000 

62.0 

1.29 

1.14 

4 000<a≦5 000 

54.0 

1.48 

1.29 

注記1 操作者保護手段(MOOP)に対する乗数は,標高2 000 mまでの空間距離を規定した

JIS C 6950-1に基づいている。 

注記2 患者保護手段(MOPP)に対する乗数は,標高3 000 mまでの空間距離を規定したJIS 

T 0601-1:1999に基づいている。 

注記3 操作者保護手段(MOOP)に対する乗数は,JIS C 60664-1から求めた。 

 

8.9.1.6 

*補間(MOOP及びMOPPに適用) 

動作電圧が,表12〜表16に示した電圧値の中間にある場合は,次による。 

− 沿面距離を決定するために,最も近い二つの電圧値の間で直線補間をしてもよい。その計算した値は,

0.1 mm単位で切り上げる。 

− ピーク又は直流2 800 Vを超えるピーク動作電圧に対する空間距離を決定するために最も近い二つの

電圧値の間で直線補間をしてもよい。その計算した値は,0.1 mm単位で切り上げる。 

− ピーク又は直流2 800 V以下のピーク動作電圧に対する空間距離の決定は,二つの電圧値の高い方を

適用する。 

8.9.1.7 

材料グループの分類(MOOPに適用) 

材料グループの分類は,表9による。 

 

表9−材料グループの分類 

材料グループ 

比較トラッキング指数(CTI) 

600≦CTI 

II 

400≦CTI<600 

IIIa 

175≦CTI<400 

IIIb 

100≦CTI<175 

 

材料グループは,溶液Aを50滴滴下させるJIS C 2134によって材料の試験データを評価して検証する。 

材料グループが不明な場合は,材料グループIIIbとして扱う。 

8.9.1.8 

汚損度の分類(MOOPに適用) 

汚損度の分類は,次による。 

− 汚損度1は,ほこり及び湿気が入らないように密封した微小環境をいう。 

注記1 そのような微小環境の例は,密封若しくは容器に納めた部品又は組立部品である。 

− 汚損度2は,結露によって一時的な導電性が生じることを除いて,非導電性の汚損だけが生じる微小

環境をいう。 

− 汚損度3は,導電性の汚損,又は乾いた非導電性の汚損が予想される結露によって導電性が生じる可

能性のある微小環境をいう。 

− 汚損度4は,導電性のほこり又は雨若しくは他のぬ(濡)れた状態によって永続的な導電性が生じる

微小環境をいう。 

注記2 この種の環境は,ブラシから炭素のじんあい(塵埃)が生じる整流モータの内部に起きる


94 

T 0601-1:2017  

 

可能性がある。 

 

汚損度4は,保護手段のための絶縁としては認めない。ただし,微小環境を低い汚損度に減少すること

を確実にするための手段(例えば,計画的な保守など)を提供する場合,電源部と大地との間の絶縁は,

汚損度4でもよい。 

附属書Mは,汚染度の低減に使用できる手段を規定する。 

8.9.1.9 

過電圧カテゴリの分類(MOOPに適用) 

電源過渡電圧の適用する数値は,JIS C 60664-1の過電圧カテゴリ又は表10を使って公称交流電源電圧

から決定する。 

8.9.1.10 電源部の空間距離(MOOPに適用) 

300 V未満の定格電源電圧で作動する電源部の場合は,必要な空間距離は,表13の実効値又は直流の定

格電源電圧に対する数値に,表14のピーク動作電圧に対する追加の空間距離を加える。 

8.9.1.11 電源(商用)の過電圧(MOOPに適用) 

この規格は,JIS C 60664-1の過電圧カテゴリIIに基づいている。過電圧カテゴリIIIの場所で使うこと

を意図するME機器の場合,表13〜表15で規定した値は,空間距離としては不十分である。したがって,

電源過渡電圧の列で一つ右の列に記載した値を用いる。ME機器では,患者の保護(表12)が,過電圧カ

テゴリIIIの電源(商用)で使用することを要求されることは想定しにくいが,万一要求された場合は,

採用する数値に対する指針は,8.9の根拠を参照することが望ましい。 

 

表10−電源過渡電圧 

交流電源(商用)の公称電圧 

(位相線と中性線との間の電圧) 

 

実効値Vが次の電圧以下 

電源過渡電圧 
ピーク電圧V 

過電圧カテゴリ 

II 

III 

IV 

50 

330 

500 

800 

1 500 

100 

500 

800 

1500 

2 500 

150 †) 

800 

1500 

2500 

4 000 

300 ††) 

1500 

2500 

4000 

6 000 

600 †††) 

2500 

4000 

6000 

8 000 

注記1 ノルウェーでは,使用するIT配電システムに起因して,交流の電源(商用)

の電圧は,位相線間の電圧と等しいと考え,単一地絡の場合は,230 Vのま
まである。 

注記2 日本では,交流電源(商用)の公称電圧100 Vに見合う電源過渡電圧の値は,

交流電源(商用)の公称電圧150 Vの行から決定する。 

注†) 

120/208又は120/240 Vを含む。 

††) 230/400又は277/480 Vを含む。 

†††) 400/690 Vを含む。 

 

8.9.1.12 二次回路(MOOPに適用) 

電源部が過電圧カテゴリIIの場合は,電源(商用)からつくる二次回路は,通常は,JIS C 60664-1によ

って過電圧カテゴリIとなる。過電圧カテゴリIにおける種々の電源(商用)に対する過渡の過電圧は,

表15の最上位の行に示してある。 

二次回路を接地する場合又はそのME機器が内部電源機器である場合は,表15を適用する。 

二次回路を接地しないで,かつ,電源(商用)から得たその回路は,表13及び表14中の一次回路用の


95 

T 0601-1:2017  

 

要求事項を適用する。 

二次回路が電源部から,機能接地若しくは保護接地した金属の遮蔽によって分離している場合は,又は

二次回路の過渡現象が過電圧カテゴリIに対し予測したレベル未満である場合(例えば,二次回路と大地

との間のコンデンサのような部品の接続による減衰に起因する場合)は,表15の数値を適用する。 

表15で,過渡の過電圧を受けない回路用の列は,次に適用する。 

− 直流二次回路で,確実に接地し,かつ,ピーク対ピークリップルを直流電圧の10 %にまで制限する容

量性フィルタをもつ回路。 

− 内部電源ME機器内の回路。 

8.9.1.13 ピーク1 400 V又は直流1 400 Vを超えるピーク動作電圧(MOOPに適用) 

ピーク1 400 V又は直流1 400 Vを超えるピーク動作電圧については,次の条件を全て満たす場合は,表

15の数値を適用しない。 

− 空間距離は,少なくとも5 mmである。 

− 次のいずれかの電圧を使って8.8.3の耐電圧試験に合格する絶縁。 

・ 実効値がピーク動作電圧の1.06倍に等しい交流の試験電圧。 

・ 上記の交流の試験電圧ピーク値に等しい直流の試験電圧。 

− 空間距離の経路が,部分的若しくは全体的に空気中を通っているか,又は材料グループIの絶縁材料

の表面に沿っている。 

 

空間距離の経路が,材料グループIでない材料の表面に部分的に沿う場合,耐電圧試験は,空気中にあ

る経路の部分に沿ってだけ行う。 

8.9.1.14 二つの操作者保護手段の最小沿面距離(MOOPに適用) 

二つの操作者保護手段の最小沿面距離は,表16の一つの操作者保護手段の値を2倍して求める。 

8.9.1.15 *耐除細動形装着部の沿面距離及び空間距離 

耐除細動形装着部が8.5.5.1を満たすために必要な沿面距離及び空間距離は,4 mm以上とする。 

注記 患者を保護するための間隔も含んでいる表12の中の沿面距離及び空間距離は,両方共実効値又

は直流の動作電圧と関係がある。操作者を保護するための間隔を示している表13,表14及び

表15では,この中では,空間距離は,ピーク値か又は直流の動作電圧と関係がある。また,沿

面距離は実効値又は直流の動作電圧と関係がある。 

 

表11−使用しない 

(対応国際規格で削除された。) 

 


96 

T 0601-1:2017  

 

表12−患者保護手段を提供する最小沿面距離及び空間距離 

動作電圧 

直流V 

次の電圧以下 

動作電圧 
実効値V 

次の電圧以下 

一つの患者保護手段の間隔 

二つの患者保護手段の間隔 

沿面距離 

mm 

空間距離 

mm 

沿面距離 

mm 

空間距離 

mm 

17 

12 

1.7 

0.8 

3.4 

1.6 

43 

30 

85 

60 

2.3 

1.2 

4.6 

2.4 

177 

125 

1.6 

3.2 

354 

250 

2.5 

566 

400 

3.5 

12 

707 

500 

4.5 

16 

934 

660 

10.5 

21 

12 

1061 

750 

12 

6.5 

24 

13 

1414 

1000 

16 

32 

18 

1768 

1250 

20 

11.4 

40 

22.8 

2263 

1600 

25 

14.3 

50 

28.6 

2828 

2000 

32 

18.3 

64 

36.6 

3535 

2500 

40 

22.9 

80 

45.8 

4525 

3200 

50 

28.6 

100 

57.2 

5656 

4000 

63 

36.0 

126 

72.0 

7070 

5000 

80 

45.7 

160 

91.4 

8909 

6300 

100 

57.1 

200 

114.2 

11312 

8000 

125 

71.4 

250 

142.8 

14140 

10000 

160 

91.4 

320 

182.8 

 

表13−電源部からの操作者保護の手段を備える最小空間距離 

単位 mm 

動作電圧 

次の電圧以下 

公称電源電圧(U) 

U≦150 V 

(電源過渡電圧:1 500 V) 

公称電源電圧(U) 

150 V<U≦300 V 

(電源過渡電圧: 

2 500 V) 

公称電源電圧(U) 

300 V<U≦600 V 

(電源過渡電圧: 

4 000 V) 

ピーク電圧

又は 

直流電圧 

実効値電圧
(正弦波) 

 

汚損度 

1及び2 

汚損度3 

汚損度 

1,2及び3 

汚損度 

1,2及び3 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

210 

150 

1.0 

2.0 

1.3 

2.6 

2.0 

4.0 

3.2 

6.4 

420 

300 

1 MOOP:2.0,2 MOOP:4.0 

3.2 

6.4 

840 

600 

1 MOOP:3.2,2 MOOP:6.4 

1400 

1000 

1 MOOP:4.2,2 MOOP:6.4 

2800 

2000 

1又は2 MOOP:8.4 

7000 

5000 

1又は2 MOOP:17.5 

9800 

7000 

1又は2 MOOP:25 

14000 

10000 

1又は2 MOOP:37 

28000 

20000 

1又は2 MOOP:80 

動作電圧が実効値20 kV又は直流28 kVを超える場合の空間距離は,必要な場合,個別規格で規定してもよい。 

注記 空間距離は,回路中のピーク電圧の関数である。実効値電圧の欄は,電圧が正弦波形をもつ特別な場合のた

めに示してある。 

 


97 

T 0601-1:2017  

 

表14−公称電源電圧のピーク値を超えるピーク動作電圧をもった電源部の絶縁のための 

追加の空間距離†) 

(8.9.1.10参照) 

公称電源電圧(U) 

U≦実効値150 V又は直流210 V 

公称電源電圧(U) 

実効値150 V又は直流210 V 

<U≦ 

実効値300 V又は直流420 V 

追加の空間距離 

mm 

汚損度 

1及び2 

汚損度 

汚損度 

1,2及び3 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

ピーク動作電圧 

ピーク動作電圧 

ピーク動作電圧 

210 
298 
386 
474 
562 
650 
738 
826 
914 

1002 
1090 

210 
294 
379 
463 
547 
632 
715 
800 

420 
493 
567 
640 
713 
787 
860 
933 

1006 
1080 
1153 
1226 
1300 


0.1 
0.2 
0.3 
0.4 
0.5 
0.6 
0.7 
0.8 
0.9 
1.0 
1.1 
1.2 


0.2 
0.4 
0.6 
0.8 
1.0 
1.2 
1.4 
1.6 
1.8 
2.0 
2.2 
2.4 

注記 表の中で与えられるピーク動作電圧を超える電圧値の場合は,線形の補外を許容する。 
注†) 

この表を使用する場合は,定格電源電圧及び汚損度の適切な列を選び,その列の中で実際のピ
ーク動作電圧を示すその列中の行を選ぶ。要求する追加空間距離を該当する右手の欄から読み
取る(一つ又は二つの操作者保護手段用の距離を読み取る。これを表13からの最小空間距離
に加え,合計最小空間距離を求める。)。 

 


98 

T 0601-1:2017  

 

表15−二次回路の操作者保護手段のための最小空間距離 

(8.9.1.12参照) 

単位 mm 

動作電圧の最大値

が次の電圧以下 

二次回路の過渡値 

≦800 V 

[公称電源電圧(U) 

U≦150 V] 

二次回路の過渡値 

≦1 500 V 

[公称電源電圧(U) 

150 V<U≦300 V] 

二次回路の過渡値 

≦2 500 V 

[公称電源電圧(U) 

300 V<U≦600 V] 

過渡の過電圧を

受けない回路 

ピーク電
圧又は直

流電圧 

実効値 

電圧 

(正弦波)

汚損度 

1及び2 

汚損度 

汚損度 

1及び2 

汚損度 

汚損度 

1〜3 

汚損度 

1及び2だけ 

一つの

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの 

MOOP 

二つの

MOOP 

一つの 

MOOP 

二つの 

MOOP 

71 

50 

0.7 

1.4 

1.3 

2.6 

1.0 

2.0 

1.3 

2.6 

2.0 

4.0 

0.4 

0.8 

140 

100 

0.7 

1.4 

1.3 

2.6 

1.0 

2.0 

1.3 

2.6 

2.0 

4.0 

0.7 

1.4 

210 

150 

0.9 

1.8 

1.3 

2.6 

1.0 

2.0 

1.3 

2.6 

2.0 

4.0 

0.7 

1.4 

280 

200 

1 MOOP:1.4,2 MOOP:2.8 

2.0 

4.0 

1.1 

2.2 

420 

300 

1 MOOP:1.9,2 MOOP:3.8 

2.0 

4.0 

1.4 

2.8 

700 

500 

1 MOOP:2.5,2 MOOP:5.0 

840 

600 

1 MOOP:3.2,2 MOOP:5.0 

1400 

1000 

1 MOOP:4.2,2 MOOP:5.0 

2800 

2000 

 

1又は2 MOOP: 8.4,ただし,8.9.1.13を参照。 

7000 

5000 

 

1又は2 MOOP: 17.5,ただし,8.9.1.13を参照。 

9800 

7000 

 

1又は2 MOOP: 25,ただし,8.9.1.13を参照。 

14000 

10000 

 

1又は2 MOOP: 37,ただし,8.9.1.13を参照。 

28000 

20000 

 

1又は2 MOOP: 80,ただし,8.9.1.13を参照。 

42000 

30000 

 

1又は2 MOOP:130,ただし,8.9.1.13を参照。 

注記 空間距離は,回路中のピーク電圧の関数である。実効値電圧の列は,電圧が正弦波形をもつ特別な場合のため

に示してある。 

 


99 

T 0601-1:2017  

 

表16−操作者保護手段を提供する最小沿面距離†) 

動作電圧 

r.m.s又は直流 

一つの操作者保護手段のための沿面距離 

汚損度1 

汚損度2 

汚損度3 

材料グループ 

材料グループ 

材料グループ 

I,II,IIIa,IIIb 

II 

IIIa又はIIIb 

II 

IIIa又はIIIb 

25 

該当する空間
距離を使用す
る。 

0.5 

0.5 

0.5 

1.3 

1.3 

1.3 

50 

0.6 

0.9 

1.2 

1.5 

1.7 

1.9 

100 

0.7 

1.0 

1.4 

1.8 

2.0 

2.2 

125 

0.8 

1.1 

1.5 

1.9 

2.1 

2.4 

150 

0.8 

1.1 

1.6 

2.0 

2.2 

2.5 

200 

1.0 

1.4 

2.0 

2.5 

2.8 

3.2 

250 

1.3 

1.8 

2.5 

3.2 

3.6 

4.0 

300 

1.6 

2.2 

3.2 

4.0 

4.5 

5.0 

400 

2.0 

2.8 

4.0 

5.0 

5.6 

6.3 

600 

3.2 

4.5 

6.3 

8.0 

9.6 

10.0 

800 

4.0 

5.6 

8.0 

10.0 

11.0 

12.5 

1000 

5.0 

7.1 

10.0 

12.5 

14.0 

16.0 

注記1 二つの操作者保護手段の最小沿面距離は,この表中の値を2倍する。 
注記2 沿面距離は,要求された空間距離未満であってはならない。8.9.1.4参照。 
注記3 1 000 Vを超える動作電圧値については表A.2参照。 
注†) 

この表の沿面距離は,全ての状況に適用される。 

 

8.9.2 

*適用 

沿面距離及び空間距離の適用は,次による。 

a) *電源部の異極性部分間の絶縁については,その沿面距離及び空間距離の一つずつを交互に短絡しても

13.1に規定した危険状態にならない場合,最小沿面距離及び空間距離は,適用しない。 

b) 幅1 mm未満の溝又は空隙の沿面距離としての寄与は,その幅だけに限る(図23〜図31参照)。 

c) 空間距離が保護手段を構成する場合は,関係する部分に剛性があり,かつ,モールドによって位置が

固定されているか,又は部分の変形若しくは移動によって距離が規定値未満に減少しないように設計

する。 

関連する部分の一つが制限された範囲を動くか又は動く可能性がある場合は,最小空間距離の計算には,

この動きを考慮する。 

8.9.3 

*絶縁コンパウンドを満たした空間 

8.9.3.1 

一般 

絶縁物を絶縁コンパウンドで信頼性ある接着をした場合も含め,導電性部分間の距離を絶縁コンパウン

ドで満たすことによって空間距離及び沿面距離が存在しない場合は,固体絶縁の要求事項だけを適用する。 

注記 このような処理の例として,容器に入れてカプセル化し,真空含浸して更に隙間を絶縁コンパ

ウンドで満たした部品又は小さい組立部品,及び多層プリント基板の一つの層の上における隣

接したパターン相互間の内部絶縁がある。 

(試験) 

適合性は,サンプルの検査,測定及び試験によって確認する。サンプルが,“8.9.3.2及び8.9.3.4”又は“8.9.3.3

及び8.9.3.4”のいずれかに規定した温度サイクル,湿度前処理及び耐電圧試験に合格した場合,沿面距離

及び空間距離の要求事項は,適用しない。 


100 

T 0601-1:2017  

 

8.9.3.2 

導電性部分間の固体絶縁を構成する絶縁コンパウンド 

(試験) 

絶縁コンパウンドが導電性部分間の固体絶縁を形成する状況の場合は,単体のサンプルを試験する。サ

ンプルは,8.9.3.4に規定した温度サイクル手順に続いて5.7の湿度前処理(処理時間は,48時間とする。)

を行う。さらに,8.8.3で規定した1.6倍の試験電圧で耐電圧試験を行う。これらの試験の後,切断を含む

検査及び測定を行う。材料の均一性に影響する絶縁コンパウンド中のクラック又は気泡は,不適合とみな

す。 

8.9.3.3 

他の絶縁部分と接着した絶縁コンパウンド 

(試験) 

絶縁コンパウンドが他の絶縁部分と接着してある場合の接合部の信頼性は,三つのサンプルの試験によ

って確認する。溶剤ベースのエナメル線の巻線を使用する場合,それは,試験のために金属はく(箔)又

は裸線の少数の巻線と交換し,接合部に接近して置く。三つのサンプルの試験は,次による。 

− サンプルのうちの一つは,8.9.3.4に規定した温度サイクル手順を実施する。10回目の温度サイクルの

中で最高温度の処理が終了した後,直ちに8.8.3で規定した1.6倍の試験電圧で耐電圧試験を行う。 

− 他の二つのサンプルは,5.7の湿度前処理(ただし,処理時間は,48時間とする。)を行う。続いて,

8.8.3で規定した1.6倍の試験電圧で耐電圧試験を行う。 

8.9.3.4 

温度サイクル 

(試験) 

サンプルは,次の連続する温度サイクルを10回繰り返す。 

T1±2 ℃において:68時間 

25 ℃±2 ℃において:1時間 

0 ℃±2 ℃において:2時間 

25 ℃±2 ℃において,少なくとも1時間 

T1は,次のいずれか高い方の温度とする。 

− 11.1.1で決定した該当する部分の最高温度に10 ℃を加えた温度。 

− 85 ℃。 

 

ただし,サンプルに埋め込んだ熱電対によって測定する場合は,10 ℃の加算はしない。 

ある温度から次の温度に推移するまでの時間は,規定しない。しかし,ゆるやかに推移することは,認

める。 

8.9.4 

*沿面距離及び空間距離の測定 

(試験) 

適合性は,測定によって確認する。このとき図22〜図31で示したルールを考慮する。各図の,破線(−

−−)は空間距離を表し,網掛けをした線(

)は沿面距離を表す。 

最小の空間距離が3 mm以上の場合,操作者保護手段とみなす沿面距離に対する溝の横方向の最小空間

(X)は,図23〜図25及び図27〜図31において,汚染度に基づいて調整してもよい。溝の最小幅は,次

による。 

− 汚染度1の場合,0.25 mm 

− 汚染度2の場合,1.0 mm 

− 汚染度3の場合,1.5 mm 


101 

T 0601-1:2017  

 

規定した最小の空間距離が3 mm未満である場合,沿面距離に対する溝の横方向の最小間隔(X)は,次

のうち小さい方とする。 

− 前の段落で規定された該当する値,又は 

− 規定された最小の空間距離の3分の1。 

患者保護手段とみなす沿面距離に対する溝の横方向の最小間隔(X)は,汚染度1及び汚染度2では1 mm,

汚染度3では1.5 mmである。 

開口角度が80°未満のコーナは,1 mmの絶縁リンクを最も不利な位置に移動して橋絡させたものとみ

なす(図25参照)。 

溝の上を横切る距離が1 mm以上の場合,沿面距離は,空間を横切って測定しない(図24参照)。 

相対的に移動する部品間の沿面距離及び空間距離は,部品を最も不利な位置に置いて測定する。 

計算した沿面距離は,測定した空間距離を下回ってはならない。 

酸化物,エナメル又はワニスの被膜は,無視する。しかし,被膜の材料が,電気的,熱的及び機械的性

質について,同じ厚さのシート絶縁材料と同等な場合は,その被膜の材料は,絶縁物とみなす。 

一つ又は二つの保護手段のための沿面距離又は空間距離を,一つ以上の浮いた導電性部分によって中断

する場合は,表12〜表16で規定した最小値は,1 mm未満の距離を除いて,各々の距離の和を適用する。 

沿面距離を横切る溝がある場合は,溝の幅が1 mm以上であるときだけ,溝の壁は沿面距離として数え

る(図24参照)。他の全ての場合は,溝は無視する。 

絶縁の表面に置いた隔壁,又はくぼみに固定した隔壁の場合は,ほこり及び湿気が接合部又はくぼみに

入らないように隔壁が付いているときだけ,沿面距離を隔壁に沿って測定する。 

機器電源ソケットを備えたME機器の場合は,適切なコネクタを挿入したままで測定する。電源コード

を組み込んだ他のME機器の場合は,製造業者が指定した最大の断面積の電源導線を取り付けた状態と外

した状態で測定する。 

動く部分は,最も不利な位置にする。例えば,非円形の頭のナット及びねじは,最も不利な位置で締め

る。 

外装上にある溝又は開口を通過する沿面距離及び空間距離は,図6の標準テストフィンガで測定する。

必要な場合は,測定中に沿面距離及び空間距離を強制的に減少させるために,裸導線の任意の点及び金属

製の外装の外側に力を加える。 

その力は,図6に示す標準テストフィンガによって加える。力の大きさは,次による。 

− 裸導線には,2 Nの力。 

− 外装には,30 Nの力。 

 

該当する場合は,沿面距離及び空間距離は,5.9.2.2のテストフックの使用の後に測定する。 

 

 

条件: 経路は,平らな表面である。 
 
ルール:沿面距離及び空間距離は,表面を横

切って直接測定する。 

図22−沿面距離及び空間距離−例1 

 

 


102 

T 0601-1:2017  

 

 

条件: 経路は,X mm未満の幅をもち任意の

深さの平行又はV字形の側面をもつ
溝を含んでいる。 

ルール:沿面距離及び空間距離は,図に示す

ように溝を横切って直接測定する。 

図23−沿面距離及び空間距離−例2 

 

 

 

条件: 経路は,任意の深さ及びX mm以上

の平行の側面をもつ溝を含んでい
る。 

ルール:空間距離は,直線距離とする。沿面

距離は,溝の輪郭に沿って測定する。 

図24−沿面距離及び空間距離−例3 

 

 

 

条件: 経路は,幅X mmを超え80°未満の

内角を備えたV字形の溝を含んでい
る。 

ルール:空間距離は,直線距離とする。沿面

距離は,溝の底部のX mmを直線と
して“橋絡”し,溝の輪郭に沿って
測定する。 

図25−沿面距離及び空間距離−例4 

 

 

 

条件: 経路は,リブを含んでいる。 
ルール:空間距離は,リブの頂点を直接越え

る最短の距離とする。沿面距離は,
リブの輪郭に沿って測定する。 

図26−沿面距離及び空間距離−例5 

 

 

 

条件: 経路は,両側に幅X mm未満の溝を

もち,接着していない接合部(8.9.3
参照)を含んでいる。 

ルール:沿面距離及び空間距離は,図に示し

た直線距離とする。 

図27−沿面距離及び空間距離−例6 

 


103 

T 0601-1:2017  

 

 

条件: 経路は,両側に幅X mm以上の溝を

もち接着していない接合部(8.9.3参
照)を含んでいる。 

ルール:空間距離は,直線距離とする。沿面

距離は,溝の輪郭に沿って測定する。 

図28−沿面距離及び空間距離−例7 

 

 

 

条件: 経路は,片側に幅X mm未満の溝,

他方に幅X mm以上の溝をもち,接
着していない接合部(8.9.3参照)を
含んでいる。 

ルール:空間距離及び沿面距離は,図示のと

おりである。 

図29−沿面距離及び空間距離−例8 

 

 

 

条件: ねじの頭とくぼみの壁面との間隔

が,十分に広い。 

ルール:空間距離は,ねじの頭の任意の点へ

の最短距離とする。沿面距離は,表
面に沿って測定する。 

図30−沿面距離及び空間距離−例9 

 

 

 

 

 

 

 


104 

T 0601-1:2017  

 

 

条件: ねじの頭とくぼみの壁面との間隔

が,狭すぎる。 

ルール:沿面距離の測定は,ねじから壁面の

任意の点までの距離がX mmと等し
くなる部分からとする。空間距離は,
ねじの頭の任意の点への最短距離と
する。 

図31−沿面距離及び空間距離−例10 

 

8.10 部品及び配線 

8.10.1 *部品の固定 

ME機器の部品で,それが不要の動きをすることによって受容できないリスクを生じる部品は,そのよ

うな動きを防ぐために確実に固定する。 

(試験) 

適合性は,ME機器及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

8.10.2 *配線の固定 

ME機器の導線及びコネクタは,偶然に外れても危険状態を生じないように確実に固定するか又は絶縁

する。接続部で外れて支持部の周りで動いたときに接触することで,13.1に規定した危険状態を生じる場

合は,適切に固定したとはみなさない。 

機械的な固定手段の一つが外れることは,単一故障状態とみなす。 

圧接手段で取り付け,かつ,その接触不良によって13.1に規定した危険状態を生じる場合,より(撚)

線は,はんだ処理をしてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器の検査によって確認する。 

8.10.3 ME機器の異なる部分間の接続 

工具を使わないで着脱可能なME機器の異なる部分間の相互接続用の可とうコードは,接続手段の一つ

が外れて接続が緩んだり又は切れた場合でも,金属の接触可能部分が8.4への適合性を損なわないような

手段を備える。 

(試験) 

適合性は,調査及び測定によって,並びに必要な場合は,5.9.2.1による標準テストフィンガを用いる試

験によって確認する。 


105 

T 0601-1:2017  

 

8.10.4 *コード付き手持形制御器及びコード付き足踏み制御器(15.4.7も参照) 

8.10.4.1 作動電圧の制限 

ME機器のコード付き手持形制御器及び足踏み制御器並びにそれらと組み合わせる接続コードは,二つ

の保護手段によって電源部から分離した回路で,交流ピーク42.4 V又は直流60 Vを超えない電圧で作動

するように構成する。直流60 Vの限度は,ピーク対ピークリップルが10 %以下の直流に適用する。リッ

プルが10 %を超える場合は,42.4 Vのピーク限度を適用する。 

(試験) 

適合性は,調査によって,及び必要な場合は,電圧測定によって確認する。 

8.10.4.2 接続コード 

ME機器の手持形制御器又は足踏み制御器への可とうコードの両端における接続及びコード止めは,導

線間の外れ又は短絡が,13.1に規定した危険状態を生じる可能性がある場合は,8.11.3の電源コードに規

定した要求事項に適合する構造とする。この要求事項は,一つ以上の接続不良又は外れることによって13.1

に規定した危険状態を生じる可能性がある場合は,制御器以外の他の手持形の部分にも適用する。 

 

(試験) 

適合性は,8.11.3の試験によって確認する。 

8.10.5 *配線の機械的保護 

配線の機械的保護は,次による。 

a) 内部ケーブル及び配線は,絶縁の損傷が13.1に規定した危険状態を生じる可能性がある場合は,動く

部分との接触又は鋭い角若しくは端部における摩擦に対して適切に保護する。 

b) ME機器は,配線,束線又は部品が,組立中又は開閉カバーの開閉時の損傷によって13.1に規定した

危険状態を生じる可能性がある場合は,それらが損傷しないように設計する。 

(試験) 

適合性は,検査によって及び必要な場合は,手動試験によって確認する。 

8.10.6 絶縁電線のガイドローラ 

ME機器の絶縁電線のガイドローラは,正常な使用時に曲げられる絶縁電線が,そのリード線の外径の

5倍未満の半径で曲げられない構造とする。 

(試験) 

適合性は,調査及び関連寸法の測定によって調べる。 

8.10.7 *内部配線の絶縁 

内部配線の絶縁は,次による。 

a) ME機器の内部配線に絶縁スリーブが必要な場合は,それを適切に固定する。取り去るのに破壊若し

くは切断が必要なスリーブ又はその両端を固定したスリーブは,この要求事項に適合させるために使

ってもよい。 

b) ME機器の内部において可とうコードのシースが,その定格を超える機械的又は熱的なストレスを受

ける場合,そのシースは,保護手段として使用してはならない。 

c) 正常な使用時に70 ℃を超える温度になるME機器の絶縁電線は,この規格への適合性が絶縁劣化に

よって損なわれる場合は,耐熱性の絶縁被覆を備える。 

 

(試験) 


106 

T 0601-1:2017  

 

適合性は,調査によって,及び必要な場合は,特別な試験によって確認する。温度は,11.1に規定した

方法で判定する。 

8.11 電源部,部品及び配置 

8.11.1 *電源(商用)からの切離し 

電源(商用)からの切離しは,次による。 

a) *ME機器は,その回路を電源(商用)の全ての極から電気的に同時に切り離す手段を備える。 

多相電源(商用)に接続する永久設置形ME機器は,国又は地域の設置条件として正常状態におい

て中性線の電圧が8.4.2 c)で規定した限度を超えない場合は,中性線を遮断しない装置を備えてもよい。 

永久設置形ME機器については,その回路を電気的に電源(商用)から切り離す手段は,次のいず

れかの場合は,切り離された位置で固定できるようにする。 

− 再接続すると危険状態を生じる。 

− サービス要員を含む操作者が,分離の手段を自分の意図した位置から見ることができない。 

固定機構は,責任部門によって提供される電源(商用)スイッチに組み込んであってもよい。 

分離装置に対する要求事項は,附属文書の中で指定する。 

b) 切離し手段は,ME機器に組み込むか,又は切離し手段をME機器の外部に設けた場合は,それを技

術解説(7.9.3.1参照)に記載する。 

c) *a)に適合するために使用する電源(商用)のスイッチは,IEC 61058-1:2000で規定した4 kVの電源

過渡電圧の沿面距離及び空間距離に適合する。 

注記 IEC 61058-1:2000の中の表22は,“定格インパルス耐電圧”と呼ぶ電源過渡電圧によって異

なる接点間隔の種々の値を規定している。 

d) a)に適合するために使用するスイッチは,電源コード又は他の外部の可とうコードに取り付けてはな

らない。 

e) a)に適合するために使用する電源(商用)スイッチの操作器は,JIS C 0447に適合する。 

f) 

電源(商用)スイッチがない非永久設置形ME機器では,ME機器を電源(商用)から切り離すため

に使用する適切なプラグは,a)に適合するとみなす。電源接続器又は電源プラグ付き可とうコードを

使用してもよい。 

g) ヒューズ又は半導体素子は,この細分箇条の考え方においては,切離し手段として使用してはならな

い。 

h) *ME機器は,短絡によって過電流保護装置(過電流開放器,ヒューズなど)を作動させてME機器を

電源(商用)から切り離す手段を設けてはならない。 

i) 

*常時接近できる外部のスイッチ又はプラグでは電源から切り離すことのできない交流ピーク42.4 V

又は直流60 Vを超える回路電圧をもつME機器の外装の内部は,外装を開けても追加のカバーで接

触できないように保護するか,又はそのような部分を空間によって分離して配置し,かつ,接触でき

る部分が許容電圧を超えているという明瞭な表示(表D.1の図記号10の表示だけでは,不十分である。)

をする。さらに,警告表示をME機器の外側に追加してもよい。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

常時接近できる外部のスイッチ又はプラグではその電源から切離しできない部分の適合性は,該当する

カバー又は警告表示(ある場合は)の調査によって,及び必要な場合は,図6の標準テストフィンガを使


107 

T 0601-1:2017  

 

って調べる。 

8.11.2 *マルチタップ 

ME機器と一体になったマルチタップは,16.2 d)の第2ダッシュ及び16.9.2.1の要求事項に適合する。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.11.3 電源コード 

8.11.3.1 適用 

ME機器の電源プラグには,2本以上の電源コードを取り付けてはならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.11.3.2 種類 

ME機器の電源コードは,一般の硬質ゴム被覆の可とうコード(IEC 60245-1:2003の附属書Aのコード

指定53)又は一般の塩化ビニル被覆の可とうコード(IEC 60227-1:2007の附属書Aのコード指定53)と

同等以上の丈夫さとする。 

なお,JIS C 3301のゴムコード又はJIS C 3306のビニルコード及びそれらと同等以上の丈夫さをもつも

のでもよい。 

塩化ビニル絶縁の電源コードは,75 ℃を超える外部金属部分をもち,正常な使用時にその部分にコー

ドが接触する可能性のあるME機器に使用してはならない。ただし,その温度に耐える定格をもつ場合は

除く。表22も参照する。 

なお,JIS C 3306のビニルコードは,上記の外部金属部が60 ℃を超える温度になる場合,及び二種ビ

ニルコードは,75 ℃を超える温度になる場合は,使用してはならない。 

(試験) 

適合性は,調査及び測定によって確認する。 

8.11.3.3 電源コードの導線の断面積 

ME機器の電源コードの導線の公称断面積は,表17に示した値以上とする。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

 

表17−電源コードの導線の公称断面積 

ME機器の定格電流(I) 

公称断面積 

mm2Cu 

I≦6 

0.75 

6<I≦10 

10<I≦16 

1.5 

16<I≦25 

2.5 

25<I≦32 

32<I≦40 

40<I≦63 

10 

 

8.11.3.4 *電源接続器 

IEC 60320-1に適合する電源接続器は,8.11.3.5及び8.11.3.6に適合するとみなす。 

(試験) 


108 

T 0601-1:2017  

 

適合性は,電源接続器がIEC 60320-1の要求事項に適合することを証明する文書の調査によって確認す

る。 

8.11.3.5 *コード止め 

コード止めは,次による。 

a) 電源コードの導線は,ねじれを含め,張力を受けないようにし,かつ,その絶縁被覆は,ME機器又

は電源コネクタに入る箇所で,擦りきずを受けないようにコード止めで保護する。 

b) 電源コードの全体的な絶縁不良によって,保護接地していない導電性の接触可能部分が8.4に規定し

た限度を超える可能性のある場合は,電源コードのコード止めは,次のいずれかによる。 

− 絶縁材料 

− 保護接地していない導電性の接触可能部分から保護手段によって絶縁した金属 

− コード止めに固定した絶縁物で裏打ちした金属で,かつ,一つの保護の手段に対する要求事項に適

合する。ただし,8.11.3.6に規定したコードガードの一部を形成する可とうブッシングである場合は

除く。 

c) 電源コードのコード止めは,そのコードを絶縁被覆に直接作用するねじによって締め付けない設計と

する。 

d) 電源コードを交換するときに操作が必要なねじがある場合は,そのねじは,コード止めの部分以外の

部品の固定に使用してはならない。 

e) 電源コードの導線は,コード止めが損傷(例えば,緩み,外れ)した場合に,位相線がその端子に接

続されている限り,保護接地線に力が加わらないように配置する。 

f) 

コード止めは,電源コードがME機器又は電源コネクタに押し込まれることを防止する構造とする。 

 

(試験) 

適合性は,調査及び次の試験によって確認する。 

ME機器が,電源コードを用いる設計をしている場合は,製造業者が供給したコードを用いて試験する。 

電源コードの導線は,可能な場合は,端子又は電源コネクタからそれらの接続を外しておく。 

コードの絶縁被覆に,表18に示した値の引張り力を25回加える。その引張り力は,急に引っ張ること

なく,最も不利な方向に,各回1秒間ずつ加える。 

この試験の直後に,表18に示した値のトルクを,コードに1分間加える。 

 

表18−コード止めの試験 

ME機器の質量(M) 

kg 

引張り 

トルク 

Nm 

M≦1 

30 

0.1 

1<M≦4 

60 

0.25 

M>4 

100 

0.35 

 

コードの絶縁被覆の長手方向のずれが2 mmを超えるか,又は導線の端部が正常な位置から1 mmを超

えて移動するコード止めは,不適合とみなす。 

沿面距離及び空間距離が8.9に規定した値未満に減少すれば,不適合とみなす。 

コードをME機器又は電源コネクタに押し込む。コード又は内部部品が損傷する程度にME機器又は電

源コネクタにコードを押し込むことができる場合,そのコード止めは,不適合とみなす。 


109 

T 0601-1:2017  

 

8.11.3.6 *コードガード 

据置形ME機器以外の電源コードは,機器又は電源コネクタへの入口における極端な曲がりに対して,

絶縁材料のコードガード又はME機器への適切な形状の挿入口で保護する。 

(試験) 

適合性は,調査によって,かつ,IEC 60335-1:2001の25.14で規定した試験か,又は次の試験によって

確認する。いずれかの試験に適合する構造は,この要求事項にも適合するとみなす。 

コードにストレスを加えない状態で,コードがその出口において水平から45°上向くように,コードガ

ードの中心軸を定めて,コードガード又は開口をもつME機器を保持する。次いで10 D2 gに等しい質量

のおもりをコードの自由端に取り付ける。Dは,電源コードの外径寸法を,又は平コードの場合は,その

最小外形寸法をミリメートルで表した数値である。 

コードガードが温度に影響を受ける材料でできている場合は,23 ℃±2 ℃で試験する。 

平コードは,抵抗が最も小さい平面で曲げる。 

質量を負荷した直後のコードの曲率半径が,1.5 D未満の部分がある場合,コードガードは,不適合とみ

なす。 

8.11.4 電源端子盤 

8.11.4.1 *電源端子盤に対する一般要求事項 

永久設置形ME機器,及びサービス要員によって交換が可能な非着脱電源コードをもつME機器は,確

実な接続を保証する電源端子盤を備える。 

導線が外れても,保護手段としての沿面距離及び空間距離が,8.9に規定した値未満に減少しないよう

に隔壁が設けられていない限り,導線をその位置に維持するという信頼性を端子だけに依存してはならな

い。8.10.2も参照する。 

この細分箇条の要求事項に適合し,かつ,7.3.7に従って正しく表示されている場合は,端子盤以外の部

品の端子を外部導線の端子として使用してもよい。 

外部導線を締め付けるねじ及びナットは,その他の部品の固定に使ってはならない。ただし,電源導線

を取り付けるときに内部導線が動かない配置になっている場合は,ねじ及びナットで内部導線も共に締め

付けてもよい。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

8.11.4.2 *電源端子盤の配置 

電源端子盤の配置は,次による。 

a) *外部のコード又は電源コードの接続用端子を備えた交換可能なコードをもつME機器については,

接続手段の便宜のために,これらの端子と保護接地端子は,近接して一群となるように配置する。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

b) 保護接地線の接続の詳細は,8.6を参照する。 

c) 電源端子盤の表示は,7.3を参照する。 

d) 電源端子盤は,工具を使わないで接触できてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

e) 電源端子盤の配置又は遮蔽は,導線を取り付ける場合,素線が,より線から外れても,保護手段を短


110 

T 0601-1:2017  

 

絡しないようにする。 

 

(試験) 

適合性は,検査によって,及び必要な場合は,次の試験によって確認する。 

表17に規定した公称断面積をもつ可とう導線の端末の絶縁被覆を長さ8 mm剝ぎ取る。 

より線の1本の素線を残し,残りの素線の全てを端子に締め付ける。 

その1本の素線を,絶縁被覆を引き戻さないように,かつ,隔壁に沿って強く曲げないようにして,

あらゆる方向に曲げる。 

その1本の素線が他の部分に接触して保護手段が短絡すれば,不適合とみなす。 

8.11.4.3 電源端子の固定 

導線の締付部分を締め付けたり緩めたりしたとき,内部配線がストレスを受けて,沿面距離及び空間距

離が8.9に規定した値未満に減少することのないように,端子を固定する。 

(試験) 

適合性は,調査,及び指定の最大断面積をもつ導線を10回の締付け及び緩めを繰り返した後の測定によ

って確認する。 

8.11.4.4 *電源端子への接続 

交換可能な可とうコードを締め付ける手段をもつ端子は,正しい接続をするために導線の特別な処理を

必要としないで,かつ,その固定手段を締め付けたとき導線がきずついたりはみ出したりしないように設

計及び配置する。8.10.2も参照。 

(試験) 

適合性は,端子の検査及び8.11.3.4の試験後の導線の調査によって確認する。 

8.11.4.5 接続部への接近しやすさ 

固定配線又は交換可能な電源コードのために設計したME機器の内部のスペースは,導線を容易に入れ

て接続することができ,かつ,カバーがある場合は,導線又はその絶縁の損傷がなく取り付けられる適切

なものとする。開閉カバーを取り付ける前に,導線の接続及び位置が正しいか調べることが可能なものと

する。8.10.5も参照する。 

(試験) 

適合性は,調査及び設置試験によって確認する。 

8.11.5 *電源ヒューズ及び過電流開放器 

クラスIのME機器及び8.6.9に従う機能接地接続をもつクラスIIのME機器の場合は,ヒューズか又

は過電流開放器を各電源導線に備える。その他の単相クラスIIのME機器の場合は,それらを少なくとも

1本の電源導線に備える。ただし,次の場合は除く。 

− 永久設置形ME機器の場合は,中性線にヒューズを入れない。 

− 二つの保護手段が,電源部内の全ての異極性部分間及び電源部の全ての部分と大地との間に存在する

ことが検査によって分かった場合は,ヒューズ及び過電流開放器は,省略してもよい。これらの絶縁

の要求事項は,あらゆる部品及び部品の内部まで適用する。その他の回路における短絡故障状態の影

響は,ヒューズ又は過電流開放器を省略する前に検証する。 

保護接地線には,ヒューズも過電流開放器も組み込んではならない。 

保護装置は,(短絡電流を含め)流すことができる最大の故障電流を中断する適切な遮断容量をもつ。 

注記 IEC 60127規格群に適合するヒューズを使用し,予想される短絡電流が,35 Aか又はヒューズ

の定格電流の10倍かのいずれか大きい方を超える場合,ヒューズは,高い遮断容量(1 500 A)


111 

T 0601-1:2017  

 

が望ましい。 

 

ヒューズ又は過電流開放器を省略した正当な理由を,文書化する。 

(試験) 

適合性は,ME機器及び製造業者の文書を調査して確認する。 

8.11.6 電源部の内部配線 

電源部の内部配線は,次による。 

a) 電源部の電源端子盤又は機器電源ソケットと保護装置との間の内部配線は,8.11.3.3で規定した電源コ

ードの最小断面積以上とする。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

b) 上記a)以外のME機器の電源部における他の配線の断面積及びプリント配線回路のパターン寸法は,

予想できる故障時の電流による火事の防止に対して十分なものとする。 

 

(試験) 

必要な場合は,電源部の故障時に最も不利な短絡電流が予想される指定した電源(商用)に,ME

機器を接続して,適合性を調べる。次に,最も不利な故障電流になるように電源部の一つの絶縁の故

障を模擬する。13.1.2に記載した危険状態が生じれば,不適合とみなす。 

 

*ME機器及びMEシステムの機械的ハザードに関する保護 

9.1 

ME機器の機械的ハザード 

ME機器の設計及び製造に対する一般要求事項については,箇条4及び15.3を参照する。 

表19は,機械的ハザードを扱う項目を示す。 

 

表19−該当するハザード,危害及びその他 

項目 

該当する細分箇条 

押し潰し 

9.2,9.4及び9.8 

せん断 

9.2及び9.8 

切傷 

9.2,9.3及び9.8 

巻込み 

9.2 

挟込み 

9.2 

突刺し又は突通し 

9.2,9.3及び9.8 

摩擦又は擦りむき 

9.2及び9.3 

飛散物 

9.5 

高圧流体の放出 

9.7 

落下 

9.8 

不安定性 

9.4 

衝撃 

9.2及び9.8 

患者の移動及び位置決め 9.2及び9.4 

振動及び騒音 

9.6 

 


112 

T 0601-1:2017  

 

9.2 

*動く部分に関わる機械的ハザード 

9.2.1 

*一般 

動く部分をもつME機器は,附属文書に従って正しく設置され,かつ,使用されたとき又は合理的に予

見できる誤使用をされたときでも,動く部分に関連するリスクを受容できるレベルまで低減するように,

設計,製造及び配置をする。 

動く部分に接触することに起因するリスクは,接近のしやすさ,ME機器の機能,部品の形状,運動の

エネルギー及び速度,並びに患者の利益を考慮した上で,リスクコントロール手段を用いて受容できるレ

ベルに低減させる。 

動く部分を備えたME機器が,その意図した機能を遂行するために,関連するリスクにさらすことが必

要な場合は,リスクコントロール手段を組み込む(例えば,警告など)ことによって,その残留リスクを

受容可能なレベルにする。 

注記1 磨耗部品に対する要求事項は,15.2に規定している。 

注記2 JIS T 14971:2012の6.2及び6.5を参照する。 

9.2.2 

トラッピングゾーン 

9.2.2.1 

一般 

該当する場合は,トラッピングゾーンをもつME機器は,次の一つ以上の要求事項に適合させる。 

− 9.2.2.2に規定する隙間 

− 9.2.2.3に規定する安全距離 

− 9.2.2.4に規定するガード及びリスクコントロール手段 

− 9.2.2.5に規定する連続的な操作 

 

上記9.2.2.2〜9.2.2.5のリスクコントロール手段を実施した結果,ME機器又はそのMEシステムの意図

する使用と矛盾する場合は,該当する動きの制御は,9.2.2.6に適合させる。 

9.2.2.2 

隙間 

トラッピングゾーンの隙間が表20の中で規定した寸法に適合する場合は,機械的ハザードは,存在し

ないとみなす。 

注記 一般に成人用の寸法を適用することが望ましい。しかし,子供専用に設計した装置の場合は,

子供用の寸法を適用することが望ましい。 

 


113 

T 0601-1:2017  

 

表20−受容できる隙間†) 

身体の部位 

成人用隙間 

mm 

子供用隙間 

mm 

実例 

全身 

>500 

>500 

a

 

頭 

>300 
又は<120 

>300 
又は<60 

a

 

脚 

>180 

>180 

a

 

足 

>120 
又は<35 

>120 
又は<25 

a

 

爪先 

>50 

>50 

a

50 max.

 

腕 

>120 

>120 

a

 

手,手首,拳 

>100 

>100 

a

 

指 

>25 
又は<8 

>25 
又は<4 

a

 

注†) 

この表中の値は,JIS B 9718:2013を引用した。 

 

9.2.2.3 

安全距離 

操作者,患者及び他の人がトラッピングゾーンから離れている距離がJIS B 9718:2013の規定した値を超

える場合は,機械的ハザードは,存在しないとみなす。その距離は,操作者,患者及びME機器の近傍に

いる他の人が,正常な使用時又は合理的に予見できる誤使用時に居ると予測した位置から測定する。 

9.2.2.4 

*ガード及び他のリスクコントロール手段 

9.2.2.4.1 

トラッピングゾーンへの接近 

トラッピングゾーンに対するガード又は他のリスクコントロール手段(例えば,電気機械的な)が次の


114 

T 0601-1:2017  

 

場合,機械的ハザードは,存在しないとみなす。 

− 丈夫な構造とする。 

− 容易にガードを避けたり又は機能しないようにできない。 

− 新たな受容できないリスクが生じない。 

注記 この細分箇条で扱うリスクコントロール手段(例えば,電気機械的な)は,衝突の検出又は衝

突回避システム,例えば,光障壁及び類似のフィードバック制御器を含むことを意図する。 

 

(試験) 

適合性は,15.3の該当する試験(外装)によって確認する。 

9.2.2.4.2 

固定ガード 

固定ガードは,工具を使わないと取り外せない構造で,確実に固定できるものとする。 

(試験) 

適合性は,検査によって確認する。 

9.2.2.4.3 

可動式ガード 

工具を使わないで開くことができる可動ガードは,次による。 

− ガードが開いている場合でも,ME機器に取り付いている。 

− トラッピングゾーンに接近可能な場合は,動きを停止させるインタロック装置を備え,かつ,ガード

を開くとその動きを停止させる。 

− 一つの部品が欠如又は故障した場合は,始動をできなくし,かつ,動く部分を停止させる。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器の調査及び適用可能な試験を実施することによって確認する。 

9.2.2.4.4 

他のリスクコントロール手段 

他のリスクコントロール手段(例えば,電気機械的な)は,次のように設計し,かつ,制御システムに

組み込む。 

− 動く部分は,人が接触できる範囲にある場合は,動き始めてはならない。 

− ME機器の動く部分が動き始めた場合は,トラッピングゾーンに到達したときに,動きを停止させる。 

− リスクコントロール手段が,単一故障状態で無効となった場合は,例えば,一つ以上の緊急停止装置

(9.2.4参照)を備えるか,又はそうでない場合は,ME機器を単一故障安全とする(4.7参照)など,

別のリスクコントロール手段を備える。 

(試験) 

適合性は,必要な場合は,次によって確認する。 

− ME機器の検査。 

− 構造及び回路の検査。 

− 該当する試験の実施。必要な場合は,単一故障状態下での試験の実施も含める。 

9.2.2.5 

*連続的な操作 

トラッピングゾーンへの接近を制限できない場合は,トラッピングゾーンは,次を満たせば,機械的ハ

ザードは存在しないとみなす。 

a) 動きが操作者の視界内にある。 

 

(試験) 


115 

T 0601-1:2017  

 

適合性は,調査によって確認する。 

b) ME機器又はその部分は,操作者が制御器を連続的に操作したときだけ動かすことができる。ただし,

操作者がその操作を中断することで危害を防止できる。 

注記 適切な位置決めが可能であり,かつ,受容できないリスクを生じない質量及び速度の場合は,

手動の動きもこの要求事項に適合するとみなす。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

c) 連続的な作動システムが,単一故障状態で無効となった場合は,例えば,一つ以上の緊急停止装置(9.2.4

参照)を備えるか,又はそうでない場合は,ME機器を単一故障安全とする(4.7参照)など,別のリ

スクコントロール手段を備える。 

 

(試験) 

適合性は,必要な場合は,次によって確認する。 

− ME機器の検査。 

− 構造及び回路の検査。 

− 該当する試験の実施。必要な場合は,単一故障状態下での試験の実施も含める。 

9.2.2.6 

*動きの速度 

ME機器の部分又は患者の位置を決める動きの速度は,ME機器に接触すると受容できないリスクを生

じる可能性がある場合は,操作者が,その動きを適切に制御できるように制限する。 

動きを止めるため,制御器を操作した後に生じる行き過ぎ(停止距離)によって,受容できないリスク

が生じてはならない。 

(試験) 

適合性は,必要な場合は,次によって確認する。 

− 行き過ぎ(停止距離)の計算及び評価の調査。 

− 機能試験。 

注記 行き過ぎ(停止距離)の計算及び評価は,リスクマネジメントファイルの一部である。 

9.2.3 

*動く部分に関わる他の機械的ハザード 

9.2.3.1 

意図しない動き 

制御用の操作器スイッチ,レバーなどは,意図しないで偶然に動かないように,配置する,くぼませる

又は他の手段で保護する。ただし,ユーザビリティエンジニアリングプロセスの結果から,意図する患者

に対して他の方法が必要な場合(例えば,特別な扱いが必要な患者)又はそれらが動いても受容できない

リスクが生じない場合を除く。 

(試験) 

適合性は,ME機器の検査によって確認し,かつ,制御が主要操作機能の一部の場合は,ユーザビリテ

ィエンジニアリングファイルの調査によって確認する。 

9.2.3.2 

行き過ぎエンドストッパ 

ME機器の部分が行き過ぎる(動きの範囲限界を超える)場合は,防止する。エンドストッパ又は他の

停止手段を,動きの範囲を制限する最終的手段として備える。 

そのような手段は,正常な使用及び合理的に予見できる誤使用において,意図する負荷に耐える機械的

強度をもつ。 


116 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

適合性は,ME機器の検査及び次の試験によって確認する。 

ME機器は,次のいずれかによる。 

− 安全動作荷重を受ける。 

− 負荷を受けない。 

− 最も厳しい試験結果を生じるであろう中間レベルの負荷を受ける。 

各エンドストッパ又は他の機械的手段に対して,可動部を,表33に示す繰返し数,作動速度及び試験条

件で駆動する。要求されるエンドストッパ又は他の機械的手段は,試験の完了後に,意図した機能を行う

ことができる。 

 

表33−行き過ぎエンドストッパ試験の試験条件 

構造 

繰返し数 

試験条件 

1. モータ駆動:範囲制限システムを備えない†)。 

6000 

最大速度で動作させる。 

2. モータ駆動:非独立式の範囲制限システム(複

数可)を備えている†), ††)。 

50 

スイッチを全て同時に不作動にして,最大
速度で動作させる。 

3. モータ駆動:二つ以上の独立式の範囲制限シ

ステム(複数)を備えている†), ††)。 

スイッチを全て同時に不作動にして,最大
速度で動作させる。 

4. 手動で駆動又は手動で駆動し電動アシストす

る。 

50 

任意の速度(合理的に予測可能な誤用を含
む)で動作させる。 

注†) 

範囲制限システムは,停止作動に必要な全てのコンポーネントからなる。例えば,(1)リミットスイ
ッチ,(2)検知回路,及び(3)関連の機械的な駆動装置である。 

††) 独立式の範囲制限システムとして通用するには,注†) の中の基準に加えて,各システムは次の両方に

適合しなければならない。 
1. システムは,直接モータの電源を切ることができる。すなわち,スイッチ又はモータ制御回路は

モータの回転子又は固定子の電流又は両方の電流を遮断する。 

2. システムは,一つの範囲制限システムの機能不全が操作者にとって明白になる手段を備える。こ

れは聴覚,視覚に訴えるもの,又はその他認識可能な指示計でもよい。 

 

9.2.4 

*緊急停止装置 

一つ以上の緊急停止装置をもつ必要がある場合は,次に適合する。 

a) 緊急停止装置は,リスクを受容できるレベルまで低減できる。 

b) 緊急停止装置は,危害を確実に防ぐために操作者が接近でき,かつ,操作ができる。 

c) 緊急停止装置の操作部は,操作者が容易に接近できる。 

d) 緊急停止装置の操作は,ME機器の通常の操作の一部としない。 

e) 緊急の切替え手段及び停止手段の操作は,新たな危険状態を発生させず,かつ,当初の危険状態を除

去するのに必要な完全な操作の完了を妨げない。 

f) 

緊急停止装置は,モータの停止電流などの可能性を考慮し,関連する回路の全負荷を遮断できる。 

g) 動きを停止する手段は,単一操作によって作動する。 

h) 緊急停止装置は,他の制御器と明確に,かつ,容易に識別できる赤色の操作部を備える。 

i) 

機械的な動きを遮断又は開放する操作部は,その表面又は直近に表D.1の図記号18又は“停止”とい

う単語を表示する。 

注記 操作部が全ての動力を遮断するスイッチである場合は,上記の表示に対する要求事項への適

合は不要である。 

j) 

緊急停止装置は,作動させたら,それと異なる意図的な操作をしない限りME機器を動かない状態に


117 

T 0601-1:2017  

 

維持する。 

k) 緊急停止装置は,適切な適用方法を示す。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器及びリスクマネジメントファイルの調査によって,並びに機能試験によって確認す

る。 

9.2.5 

*患者の解放 

ME機器の故障又は停電(11.8参照),リスクコントロール手段の作動又は緊急停止の場合は,患者を迅

速かつ安全に解放する手段を備える。特に,次による。 

− 受容できないリスクを生じるME機器の制御不能な又は意図しない動きを防止する。 

− 動く部分への接近,通常の脱出路の閉鎖又は他のハザードに起因する受容できないリスクに患者がさ

らされる状況を防止する。 

− カウンターバランスを除去した後にME機器の他の部分が危険な動きをする場合は,リスクを受容で

きるレベルまで低減する手段を備える。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器及びリスクマネジメントファイルの調査によって,並びに機能試験によって確認す

る。 

9.3 

*表面,角及び縁に関わる機械的ハザード 

負傷又は損傷を引き起こす可能性のあるME機器の粗い表面,鋭い角及び縁は,除去するか又はカバー

する。 

特に,フランジ又はフレームの縁及びばりの除去に注意する。 

(試験) 

適合性は,ME機器の検査によって確認する。 

注記1 検査が,鋭い縁又はばりを判定するのに不十分な場合,附属書Aの9.3に対する解説は,任

意の機能試験に対する参照を与える。 

注記2 鋭い縁の機械的ハザードは,電気的な危険状態を生じるような,電線絶縁の切断の原因とな

る可能性がある。この要求事項は,これらのハザードを全てカバーすることを意図している。 

9.4 

*不安定性に関わるハザード 

9.4.1 

一般 

固定形ME機器以外のME機器及びその部分で,床上又はテーブルなどの上に置くことを意図するもの

は,不平衡状態にならない(転倒しない)か又は予測できない動きをしてはならない。 

注記 固定形ME機器の手持形部分は,試験することを意図している。 

 

(試験) 

適合性は,9.4.2〜9.4.4の試験によって確認する。各試験は,別々に実施する。 

9.4.2 

*不安定性−不平衡状態(転倒) 

9.4.2.1 

移動姿勢の不安定性 

ME機器又はその部分は,水平面から10°傾斜した面に,正常な使用時の移動姿勢で置いたとき,転倒

してはならない。 


118 

T 0601-1:2017  

 

注記 この細分箇条中の“移動”の意味は,ME機器を部屋から部屋へ,正常な使用中に動かすこと

である。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験に先立ち,附属文書の指示に従って(又は,指示がない場合は,9.4.2.2の指示に従って)ME機器

を準備する。ME機器又はその部分を水平面から10°傾斜した平面上に置く。ME機器又はその部分が転

倒すれば,不適合とみなす。 

9.4.2.2 

移動姿勢以外の不安定性 

ME機器又はその部分は,水平面から5°傾斜した平面上に,移動姿勢以外の正常な使用時のいかなる

姿勢で置いても転倒してはならない。 

ME機器又はその部分は,水平面から10°傾斜した平面上に,移動姿勢以外の正常な使用時の任意の姿

勢で置いたときに転倒する場合は,移動が特定の条件下でだけ行うことが望ましい旨の警告を表示する。

この条件は,ME機器又はその部分が転倒する場合の残留リスクの表示と一緒に,明瞭にME機器に表示

するか又は取扱説明書に記載する。 

注記 警告注意の要求事項は,7.9.2.2を参照する。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する 

試験に先立ち,ME機器を次に従って準備する。 

a) ME機器に,指定した全ての接続用導線,電源コード及び接続用コードを取り付ける。正常な使用時

に指定した着脱可能な部品,附属品及び負荷を最も不利な組合せにする。 

b) 機器電源ソケットをもつME機器は,指定した着脱電源コードを取り付ける。 

c) 接続用導線は,安定性に最も不利な状態で斜面に配置する。 

d) キャスタ又は車輪がある場合は,必要ならば,それらを固定して,最も不利な位置に一時的に動かな

いようにする。 

e) 扉,引出し,棚及び同様のものは,最も不利な状態にして,更に附属文書に指定した正常な使用時の

“最悪の状態”になるように物を一杯に詰めるか又は空にする。 

f) 

液体容器をもつME機器は,最も不利な状態になるように,その容器を完全に満たすか,一部を満た

すか又は空にして試験する。 

g) ME機器は,電源(商用)に接続しない。 

 

試験を行う床面は,硬く平らなものとする(例えば,2 mm〜4 mm厚のビニルの床材で覆ったコンクリ

ート床)。 

ME機器又はその部分を水平面から10°傾斜した平面上に置いて確認する。警告表示がある場合は,そ

の警告表示の調査によって確認し,更に,ME機器又はその部分を水平面から5°傾斜した平面上に置い

て確認する。ME機器又はその部分が転倒する場合は,不適合とみなす。 

9.4.2.3 

水平及び垂直な力による不安定性 

a) *固定形ME機器以外の床上での使用を意図する,質量が25 kg以上のME機器又はその部分は,例え

ば,表D.2の安全標識5を使って,関連するリスクに対して明瞭に見える警告を恒久的に表示するか,

又は押す,傾ける,寄りかかるなどしたときに,転倒してはならない。 


119 

T 0601-1:2017  

 

ME機器が平衡を失うために,転倒することを表示する場合は,その表示は,正常な使用時に視認

できるものとし,かつ,正常な使用時に押す部分の表面(例えば,ハンドルの表面)には表示しない。 

 

(試験) 

適合性は,表示の検査又は次の試験によって確認する。 

試験に先立ち,9.4.2.2に従ってME機器を準備する。ME機器を水平面に置き,その質量の15 %に

等しい力で150 Nを超えない力を,上向きの分力を生じない任意の方向に加える。特に表示がない限

り,力は,床面からの高さが1.5 mを超えないME機器の任意の箇所に加える。床に固定した高さ20 

mm以下の水平方向の障害物でME機器が床の上を滑るのを防ぐ。試験で力を加えた結果,ME機器

が横方向に動く場合は,横方向の動きを防ぐために障害物の高さを最低限必要な程度に増す。表示の

ないME機器は,転倒してはならない。 

b) 固定形ME機器以外の床上又はテーブルなどの上に置くことを意図するME機器又はその部分は,例

えば,表D.2の安全標識6又は7を使って,関連するリスクに対して明瞭に見える警告を恒久的に表

示するか,又はそこに腰かけたり足をかけたりしたときに平衡を失って転倒してはならない。 

注記 患者支持装置の表面に対する要求事項は,9.8.3を参照する。 

ME機器が平衡を失うために,転倒することを表示する場合は,その表示は,誤ってそこに腰かけ

たり足をかけたりした場合でも,視認できるものとする。 

 

(試験) 

適合性は,表示の検査又は次の試験によって確認する。 

試験に先立ち,9.4.2.2に従ってME機器を準備する。ME機器を水平面に置き,一定の下向きの力

800 Nを,患者を支持する表面を除き,床面上1 m以下の高さにある最小領域が20 cm×20 cmの明ら

かな足場又は座面として設けた面に対して最大モーメントが生じる点に加える。表示のないME機器

は,転倒してはならない。 

9.4.2.4 

*キャスタ及び車輪 

9.4.2.4.1 

一般 

移動形ME機器の移動に使用する手段,例えば,キャスタ又は車輪は,移動形ME機器が正常な使用に

おける移動中又は一時停止中に受容できないリスクを生じてはならない。 

9.4.2.4.2 

推進力 

移動形ME機器を硬い平らな水平面上で動かすのに必要な力は,取扱説明書に“2人以上必要である”

と記載した場合を除き,200 Nを超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,硬く平らで水平な床面(例えば,2 mm〜4 mm厚のビニルの床材で覆われたコンクリート床)

上にME機器を置き,0.4 m/s±0.1 m/sの速度でME機器を推進させるのに必要な力を測定して確認する。

力は,床面から1 mの高さ,又はME機器の高さが1 m未満の場合は,ME機器の最も高い部分に加える。 

9.4.2.4.3 

*敷居を乗り越える移動 

質量が45 kgを超える移動形ME機器は,高さ10 mmの敷居を乗り越えられるものとする。高さ10 mm

の敷居を乗り越えるときに,平衡を失って転倒してはならない。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

ME機器は,附属文書の指示に従って,全ての安全動作荷重を加えた状態の移動姿勢にする。ME機器

を正常な使用状態で10回,床に平らに固定した堅い垂直な面をもつ障害物を乗り越える(昇り降りして)


120 

T 0601-1:2017  

 

ように前進させる。障害物は,断面が,長方形で高さ10 mm±0.5 mm,幅80 mm以上とし,上側の縁には,

半径2 mm±0.1 mmで丸みを付ける。障害物を乗り越える方法は,附属文書の指示に従うか,又は指示が

ない場合は,次の試験による。 

手動の移動形ME機器では,0.8 m/s±0.1 m/sの速度で,又はモータ駆動の移動形ME機器では,維持で

きる最高速度で,車輪及びキャスタを障害物に衝突させる。手動の移動形ME機器は,そのハンドルにか

かる力で進ませる。 

(例えば,車輪の直径が小さすぎるために)障害物を乗り越えることができないME機器は,不適合と

する。平衡を失う場合も不適合とみなす。基礎安全及び基本性能を維持する。 

注記 基礎安全に影響する損傷の例としては,沿面距離及び空間距離が,8.9に規定した距離を下回っ

たり,8.4の限度を超える部分へ接近できたり,又は危害を生じる可能性がある動く部分に接近

できることである。 

この試験の結果によって,基礎安全を喪失したかどうかを判断するのに役立つ評価基準とし

て,次がある。 

− 箇条8及び11.6の中の要求事項。 

− 8.8.3に規定した保護手段としての固体絶縁の安全性を評価するための耐電圧試験。 

− 8.9に規定した最小距離と比較するための沿面距離又は空間距離の測定。電撃又は湿気に対

する保護に悪影響を及ぼさない小さな破片などは,無視してもよい。 

9.4.3 

*不要な横方向の動き(滑りを含む。)による不安定性 

9.4.3.1 

*移動姿勢時の不安定性 

移動時の不安定性は,次による。 

a) モータ駆動の移動形ME機器のブレーキは,通常は作動状態で,制御器を連続操作したときだけに解

除できるように設計する。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

b) 移動形ME機器は,移動姿勢においてME機器又はその部分の不要な動きを防ぐことを意図する手段

(固定装置のような)を備える。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

c) *移動形ME機器は,輸送姿勢時で10°傾斜したときに,不要な動きを防ぐために,車輪固定手段又

はブレーキシステムを備える。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験に先立ち,9.4.2.2に従ってME機器を準備する。移動形ME機器は,固定装置(例えば,ブレ

ーキ)を作動させ,安全動作荷重を加えた状態の移動姿勢(又は正常な使用の姿勢で最悪な状態)で,

水平面から10°傾斜した硬い平面上に置く。キャスタがある場合は,それらを最悪な姿勢にする。 

最初の弾性的な動き,最初の緩やかな動き,及び最初のキャスタの旋回を除いてそれに続いて生じ

る,(斜面に対する)50 mmを超える移動形ME機器のいかなる動きも不適合とみなす。 

9.4.3.2 

移動姿勢以外の不安定性 

移動時以外の不安定性は,次による。 

a) 移動形ME機器は,移動姿勢以外の姿勢時で5°傾斜したときに,不要な動きを防ぐために,車輪固


121 

T 0601-1:2017  

 

定手段又はブレーキシステムを備える。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験に先立ち,9.4.2.2に従ってME機器を準備する。移動形ME機器は,車輪固定手段又はブレー

キシステムを作動させ,安全動作荷重を加えた状態で,水平面から5°傾斜した硬い平面上に置く。 

最初の弾性的な動き,最初の緩やかな動き及び最初のキャスタの旋回を除いて,その後に続いて生

じる,斜面に対する50 mmを超える移動形ME機器のいかなる動きも不適合とみなす。 

b) 移動形ME機器は,横方向の力による不要な動きを防ぐために,車輪固定手段又はブレーキシステム

を備える。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験に先立ち,9.4.2.2に従ってME機器を準備する。ME機器は,固定装置(例えば,ブレーキ)

を作動させ,安全動作荷重を加えた状態で,水平面に置く。キャスタがある場合は,それらを最悪な

姿勢にする。床面からの高さが,転倒することはないが,1.5 mを超えないME機器の最も高い部分

に,そのME機器の重量の15 %に等しく150 Nを超えない力を上向きの分力を生じない任意の方向に

加える。最初の弾性的な動き,最初の緩やかな動き,及び最初のキャスタの旋回を除いて,その後に

続いて生じる,(水平面に対する)50 mmを超えるME機器のいかなる動きも不適合とみなす。 

9.4.4 

グリップ及びその他の保持具 

グリップ及びその他の保持具は,次による。 

a) 携帯形ME機器を除いて,正常な使用時又は移動時に持ち上げる必要があり,質量が20 kgを超える

ME機器又はその部分は,適切な保持具(例えば,ハンドル,アイボルトなど)を備えるか又は機器

を安全に持ち上げることができる部分を附属文書に記載する。ただし,持ち上げる方法が明白であり,

かつ,そのように取り扱われても受容できないリスクを生じない場合は,記載しなくてもよい。持ち

上げる手段がハンドルの場合は,2人以上がME機器又はその部分を運搬できるようにハンドルを適

切な場所に備える。 

 

(試験) 

適合性は,質量の測定(必要な場合),及びME機器若しくはその部分又は附属文書の調査によっ

て確認する。 

b) 製造業者が携帯形と指定したME機器の質量が20 kgを超える場合は,2人以上で運搬できるように

適切な場所に一つ以上の運搬用ハンドルを備える。 

 

(試験) 

適合性は,運搬によって確認する。 

c) 携帯形ME機器に備えた運搬用ハンドル又はグリップは,次の試験の負荷に耐える。 

 

(試験) 

ME機器の重量の4倍の力をハンドル及びそれらの取付部に正常な使用及び移動時に受ける任意の

方向に加える。 

携帯形ME機器が2本以上のハンドルを備えている場合,力は,それぞれのハンドルに分配する。

力の配分は,通常の運搬姿勢において,各々のハンドルが支えるME機器の重量の割合を測定して決

定する。2本以上のハンドルを装備しているが,1本のハンドルだけで容易に運搬できるように設計し

たME機器は,各々のハンドルで総負荷(4倍の力)を保持できるものとする。 


122 

T 0601-1:2017  

 

力をハンドルの中心に7 cmの長さにわたり均一に,5秒〜10秒かけてゼロから徐々に試験値に達す

るまで増加させ,1分間保持する。 

ハンドルがME機器から脱落した場合,又はハンドルに永久的なひずみ,クラック若しくはその他

の破損が生じた場合は,不適合とみなす。 

9.5 

*飛散物に関わるハザード 

9.5.1 

防護手段 

飛散物が受容できないリスクを生じる場合,ME機器は,そのリスクに対する防護手段を備える。 

(試験) 

適合性は,防護手段の適切さの評価及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

9.5.2 

陰極線管(CRT) 

陰極線管は,JIS C 6065の箇条18又はJIS C 6965の該当する要求事項に適合する。 

(試験) 

適合性は,適合認証の調査又はJIS C 6065の箇条18の関連する試験によって確認する。 

9.6 

音響エネルギー(超低周波音及び超音波を含む)及び振動 

9.6.1 

*一般 

ME機器は,人が音響エネルギー及び振動にさらされた場合に,受容できないリスクが生じないように

設計する。 

(試験) 

適合性は,9.6.2及び9.6.3の(試験)によって,及び必要な場合は,リスクマネジメントファイルの調

査によって確認する(聴覚アラーム信号の可聴性及び患者感度を考慮に入れる。)。 

9.6.2 

*音響エネルギー 

9.6.2.1 

可聴域の音響エネルギー 

ME機器は,聴覚アラーム信号を除き,正常な使用時に患者,操作者及びその他の人を,次のレベルを

超える音響エネルギーにさらしてはならない。 

− 24時間中の累積暴露時間が24時間の場合は,80 dB(A)。ただし,累積暴露時間が,半減するごとに

3 dB(A)を加算する[例えば,24時間中に12時間暴露する場合は,83 dB(A)となる。]。 

− インパルス音又は衝撃音の音響エネルギー(騒音)の場合は,140 dBC(ピーク)音圧レベル。 

 

注記1 暴露時間に対し,80−10×log10(h/24)[dB(A)]の式に従って,内挿法又は外挿法を適用

してもよい。式中のhは,24時間中の累積暴露時間を示す。 

注記2 患者は音響エネルギー(騒音)に対して敏感な場合があるので,低い(音圧)レベルの方が

適切である。聴覚アラーム信号の認知度も考慮することが望ましい。世界保健機構(WHO)

は,子供に対する最大のインパルス音又は衝撃音の音響エネルギー(騒音)のレベルは,120 

dB(A)であると勧告している。 

注記3 A特性音圧レベルが80 dBAを超える場合は,防音手段を考慮することが望ましい。 

 

(試験) 

適合性は,正常な使用における音響エネルギー源から最短距離だけ離れた患者,操作者及びその他の人

がいる位置で,A特性の最大音圧レベルを測定して確認する。必要な場合は,ME機器の発生するA特性

の音圧レベルをISO 3746,JIS Z 8736-1又はJIS C 1509-1に従って計算して確認する。次の条件を適用す


123 

T 0601-1:2017  

 

る。 

a) ME機器は,正常状態の最悪な条件で作動させる。 

b) 附属した又は附属文書で要求した全ての防護手段は,音響測定中に用いる。 

c) 測定には,JIS C 1509-1及びJIS C 1509-2に適合する騒音計を用いる。 

d) 試験室は硬い反射性の床によって半反響状態にする。壁又は他の物体とME機器の表面との距離は,

3 m以上とする。 

e) 試験室での音響測定を実施できない場合(例えば,大きな永久設置形ME機器の場合)は,測定を現

場で行ってもよい。 

9.6.2.2 

超低周波音及び超音波のエネルギー 

該当する場合は,製造業者は,リスクマネジメントプロセスで超低周波音又は超音波に関連したリスク

を扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

9.6.3 

*手に伝わる振動 

ME機器の意図する使用に必要な振動を除き,正常な使用時にME機器から発生して手に伝わる周波数

で重み付けした振動の加速度の実効値が次の値を超える場合は,患者,操作者及びその他の人を保護する

手段を備える。 

− 24時間中の累積暴露時間が8時間の場合は,2.5 m/s2。 

− 累積暴露時間が異なる場合,許容加速度は,時間の平方根に反比例する(例えば,2時間の場合の許

容加速度は,5.0 m/s2となる。)。 

注記 許容加速度に対し,

8

5.2

(m/s2)の式に従って内挿法又は外挿法を適用してもよい。tは,

24時間中の累積暴露時間である。 

 

(試験) 

適合性は,機器が患者,操作者又はその他の人々の手と接触する点で測定して確認する。測定は,JIS B 

7761-3による。 

9.7 

*圧力容器及び空気圧又は水圧(油圧)を受ける部分 

9.7.1 

一般 

この要求事項は,破裂すると受容できないリスクを生じる圧力を受けるME機器の容器及び部分に適用

する。 

支持システムとして使用する空気圧又は水圧システムの部分は,9.8にも適合する。 

9.7.2 

空気圧又は水圧(油圧)を受ける部分 

ME機器及び附属品の空気圧又は水圧(油圧)を受ける部分は,次の全てに適合するように設計する。 

− 圧力の損失又は真空度の低下が受容できないリスクを生じてはならない。 

− 漏れ又は部品の故障による流体噴出が受容できないリスクを生じてはならない。 

− 受容できないリスクを生じる可能性があるME機器又は附属品の要素,特に管及びホースは,有害な

外部の影響から保護する。 

− ME機器を圧力の供給源から切り離す場合(例えば,設備の壁に取り付けたコネクタの空気圧プラグ

を引き抜くなど)は,受容できないリスクを生じる可能性がある(内圧が残っている。)容器及び同様

な管(例えば,ハイドロ空気圧式蓄圧器など)は,自動的に減圧する。 


124 

T 0601-1:2017  

 

自動的な減圧が不可能な場合は,圧力表示の手段を備え,かつ,切離し(例えば,下流の回路からの切

離しなど),又は容器及び同様な管に該当する部分の減圧の手段を備える。 

− ME機器又は附属品を圧力の供給源から切り離した後も圧力が残り,受容できないリスクを生じる可

能性がある全ての要素は,明確に特定した排出装置を備え,かつ,ME機器及び附属品の設定又は保

守の前にこれらの要素を減圧する必要があるという注意を促す警告表示を備える。 

 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査及び試験によって確認する。 

9.7.3 

最大圧力 

正常状態及び単一故障状態でME機器の一部が受ける最大圧力は,次の中で最も高い圧力とする。 

a) 外部圧力源の定格最大供給圧力。 

b) ME機器の組立品の一部として備えた除圧装置の設定圧力。 

c) ME機器の組立品の一部である圧力源が,除圧装置に制限されることなく発生できる最大圧力。 

9.7.4 

ME機器の部分の定格圧力 

正常状態及び単一故障状態でME機器の一部が受ける最大圧力は,9.7.7で規定した除圧装置がない場合

は,その部分に対する最大許容動作圧力を超えてはならない。 

(試験) 

適合性は,その構成部品についての製造業者のデータの調査,ME機器の検査,及び必要な場合は,機

能試験によって確認する。 

9.7.5 

*圧力容器 

圧力容器は,次の両方の条件を満たす場合は,試験水圧に耐える。 

− 圧力が50 kPaを超える。 

− 圧力と容積との積が200 kPa・lを超える。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験水圧は,最大許容動作圧力に図32から得られる倍率を乗じた値とする。 

圧力は,規定の試験値まで徐々に上昇させ,その値を1分間維持する。破裂,永久(塑性)変形又は漏

れを生じたサンプルは,不適合とみなす。規定の試験値の40 %未満か又は最大許容動作圧力未満のいずれ

か高い方の圧力でガスケットからの漏れが生じない場合は,不適合とみなさない。 

有毒,可燃性又はその他の危険物質を用途とする圧力容器からの漏れは,不適合とする。他の圧力容器

について,受容できないリスク(例えば,高圧流体噴出など)を生じる漏れも,不適合とする。 

表示のない圧力容器及び管(例えば,国家認証のないもの)が,水圧を用いて試験できない場合は,水

圧試験に等しい試験圧力を加える他の適切な試験(例えば,適切な媒体を用いた気圧など)によって完全

性を確認する。 

 


125 

T 0601-1:2017  

 

 

図32−試験水圧と最大許容動作圧力との比 

(9.7.5参照) 

 

9.7.6 

圧力制御装置 

9.7.7で要求する除圧装置が必要なME機器において,圧力を調整する圧力制御装置は,定格負荷で

100 000回の作動に耐え,かつ,あらゆる正常な使用において,圧力が除圧装置の設定値の90 %を超えて

はならない。 

(試験) 

適合性は,部品についての製造業者のデータの調査,ME機器の検査,及び必要な場合は,機能試験に

よって確認する。 

9.7.7 

除圧装置 

ME機器は,最大許容動作圧力を超える可能性がある場合は,除圧装置を組み込む。 

除圧装置は,次に適合する。 

a) 除圧装置は,保護しようとするシステムの圧力容器又はその部分にできるだけ近づけて接続する。 

b) 除圧装置は,検査,保守及び修理のために,容易に接近できるように設置する。 

c) 除圧装置は,工具を使わないで調節又は非作動状態にできてはならない。 

d) 除圧装置の排出口は,排出物が人に向かわない位置及び方向にする。 

e) 除圧装置の排出口は,装置の作動によって,受容できないリスクを生じる可能性がある部分に排出物

がた(溜)まらない位置及び方向にする。 

f) 

除圧装置は,供給圧力の制御が故障したとき,接続したシステムの最大許容動作圧力の10 %を超える

圧力が生じないように,十分な排出容量をもつ。 

g) 除圧装置と保護する部分との間に遮断弁を設けない。 

h) 作動の最少繰返し数は,破裂円板のような1回限りの使用の場合を除いて,100 000回とする。 

(試験) 

適合性は,部品についての製造業者のデータの調査,ME機器の検査,リスクマネジメントファイルの

調査及び必要な場合は,機能試験によって確認する。 


126 

T 0601-1:2017  

 

9.7.8 

定格最大供給圧力 

7.2.18参照。 

9.8 

*支持機構に関わる機械的なハザード 

9.8.1 

一般 

ME機器の部分が荷重を支持するか,又は作動力を供給するように設計する場合,機械的な故障が受容

できないリスクを生じる可能性がある場合は,次の要求事項を適用する。 

− 支持,懸垂又は作動機構の構造は,表21及び総荷重に基づいて設計する。 

− 附属品の取付手段は,受容できないリスクを生じるような誤った取付けができないように設計する。 

− 支持機構のリスク分析は,静的,動的,振動,衝撃及び圧力の負荷,基本動作及び他の動作,温度,

環境,製造並びにサービスの状態に関係する機械的ハザードを考慮する。 

− 全ての考えられる故障の影響は,リスク分析で考慮する。それらは,過度のたわみ,そ性変形,延性

又はぜい(脆)性破壊,疲労破壊,不安定(座屈),応力腐食割れ,磨耗,材料のクリープ,材料の劣

化,及び製造プロセス,例えば,機械加工,組立,溶接,熱処理又は表面処理に起因する残留応力を

含む。 

− 附属文書は,使う材質の品質を十分考慮して床,壁,天井などに固定する部材の指示及び必要な材料

を記載する。さらに,その固定部材を取り付ける構造物の表面が適切であるかを調べる方法を指示す

る。 

9.8.2 

*(引張強さの)安全率 

支持機構は,ME機器の予測耐用期間中,構造的に完全な状態を維持する。安全率は,ME機器の予測

耐用期間中の構造の完全性を代替手段によって実証した場合及び支持物が踏み台である場合を除き,表21

に示す値未満であってはならない。踏み台に対する要求事項は,9.8.3.2 a)に示す。 

 

表21−安全率 

状態 

最小の安全率†1) 

番号 

機構の部分 

破断時の伸び 

A †2) 

B †3) 

磨耗によって損傷を受けない支持機構の部分 

5 %以上の金属材料†4) 

2.5 

5 %未満の金属材料†4) 

磨耗によって損傷を受け†5),機械的保護装置がない支持機
構の部分 

5 %以上の金属材料†4) 

5 %未満の金属材料†4) 

12 

磨耗によって損傷を受け†5),機械的保護装置(又は多重支
持機構の主支持機構)をもつ支持機構の部分 

5 %以上の金属材料†4) 

2.5 

5 %未満の金属材料†4) 

機械的保護装置(又は多重支持機構の予備支持機構) 

 

2.5 

注†1) 安全率は,15.3.7で定義した条件(つまり,環境の影響,磨耗,腐食,材料疲労又は経時変化による有害な

影響)を考慮することを意図している。 

†2) Aの場合:材料の引張強さ及び全ての予測する外力が既知であり正確に定量化されている。 

†3) Bの場合:Aの場合以外の場合で,材料の引張強さ及び全ての予測する外力がほぼ既知であるが,正確さが

十分でないので,Aの場合の安全率は妥当でない。 

†4) 非金属材料の場合は,個別規格で適切な安全率を規定することができる(附属書Aの9.8の根拠を参照)。 

†5) 磨耗によって損傷すると考えられ部品には,チェーン,ケーブル(ワイヤロープ),ベルト,ジャッキねじの

ナット,ばね,空気圧又は油圧ホース,空気圧か油圧ピストンのガスケット又はリングなどを含んでいる。 

 

(試験) 

9.8.1又は9.8.2への適合性を実証するために試験が必要な場合は,総荷重に対して必要な(引張強さの)

安全率を乗じた値に等しい試験荷重を,試験する支持組立品に徐々に加えて行う。試験する支持組立品は,


127 

T 0601-1:2017  

 

1分間平衡を保つか,又は受容できないリスクを生じてはならない。 

試験結果が関連情報の一部である場合は,試験は,総荷重に対して該当する安全率を乗じたものに等し

い試験荷重を,試験する支持組立品に徐々に加えて行う。試験する支持組立品は,1分間平衡を保つか,

又は受容できないリスクを生じてはならない。 

注記1 組立品に接続されるがサンプルほど高い安全率を必要としない場合(例えば,サンプルの安

全率=8であり,サンプルを支持する組立品が安全率=4で設計している。)は,試験時にこ

の組立品の支持が必要な場合がある。追加の支持物を使用したときは,試験報告書で説明す

ることが望ましい。 

注記2 1分の時間は,プラスチック又は他の非金属材料のようなクリープが問題になる材料では,

長くすることが必要な場合がある。 

9.8.3 

*患者又は操作者の支持又は懸垂支持機構の強度 

9.8.3.1 

一般 

患者を支持又は固定するためのME機器の部分は,身体的な傷害のリスク及び固定具の偶然の緩みによ

る受容できないリスクがないように設計及び製造する。 

患者又は操作者を支持又は懸垂するためのME機器又はその部分の安全動作荷重は,患者又は操作者の

質量の総和に,ME機器又はその部分が支持又は懸垂するように製造業者が意図する附属品の質量を加え

た値とする。 

製造業者が別途記載しない場合は,成人の患者又は操作者を支持及び懸垂する部分は,最小質量135 kg

の患者又は操作者,及び最小質量15 kgの附属品を想定して設計する。 

製造業者が特定の用途(例えば,小児用)を指定する場合は,患者を支持及び懸垂するME機器又はそ

の部分の安全動作荷重に含まれる患者の最大質量を変更してもよい。患者の質量の最大許容値が135 kg未

満の場合は,その値をME機器に表示し,附属文書に記載する。患者の質量の最大許容値が135 kgを超え

る場合は,その値を附属文書に記載する。 

(試験) 

適合性は,ME機器(表示を含む。),附属文書,部品についての製造業者のデータ,リスクマネジメン

トファイルの調査,及び必要な場合は,機能試験によって確認する。 

9.8.3.2 

*人の荷重による静的な力 

支持部品に作用する荷重及びトルクを分析する場合,患者又は操作者の質量を反映した安全動作荷重は,

人体を想定した分布で支持・懸垂部に加えてもよい(図A.19に示す例を参照)。 

注記1 人体の位置は,支持・懸垂機構の構成によって変わる。よって,異なる部分に作用する荷重

が変わるので,それを考慮することが望ましい。 

 

支持機構に作用する荷重及びトルクを分析する場合は,附属品の質量を表す安全動作荷重の部分は,正

常な使用時を想定して配置し,又はもしその配置を指定していない場合は,構成若しくは支持・懸垂部分

への附属品の取付けによって考えられる最悪の場合を想定して配置する。 

a) 立位の患者又は操作者を一時的に支持することを意図する踏み台には,患者又は操作者の全質量を0.1 

m2の面積に分布させる。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器,用いた材料の仕様及びこれらの材料の加工仕様の調査,並びに次の試験によ

って確認する。 


128 

T 0601-1:2017  

 

これらの試験を行うに先立ち,患者の支持・懸垂機構は,正常な使用時に水平で最も不利な位置に

配置する。 

135 kgの2倍か又は意図した人の質量の2倍か,いずれか大きい方の荷重を踏み台の0.1 m2の面積

に1分間加える。試験の後に,踏み台及びその固定具の損傷又は正常時よりも5°を超える恒久的な

変形は,故障とみなす。基礎安全及び基本性能を維持するものとする。 

注記2 基礎安全に影響する損傷の例としては,沿面距離及び空間距離が,8.9に規定した距離を下

回ったり,8.4の限度を超える部分へ接近できたり,又は危害を生じる可能性がある動く部

分に接近できることである。 

この試験の結果によって,基礎安全を喪失したかどうかを判断するのに役立つ評価基準

として,次がある。 

− 箇条8及び11.6の中の要求事項。 

− 8.8.3に規定した保護手段としての固体絶縁の安全性を評価するための耐電圧試験。 

− 8.9に規定した最小距離と比較するための沿面距離又は空間距離の測定。電撃又は湿気

に対する保護に悪影響を及ぼさない小さな破片などは,無視してもよい。 

b) 患者又は操作者が座ることができる支持・懸垂する部分に対して,患者又は操作者の質量による支持

表面の変形は,受容できないリスクを生じてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器,用いた材料の仕様及びこれらの材料の加工仕様の調査,並びに次の試験によ

って確認する。 

これらの試験を行うに先立ち,患者の支持・懸垂機構は,正常な使用時における水平で最も不利な

位置に配置する。 

取扱説明書で指定した,安全動作荷重の一部である患者又は操作者の質量の60 %,ただし,又は最

小80 kgの質量を,荷重の中心が支持・懸垂機構の端から60 mmの位置にくるように支持・懸垂機構

上に少なくとも1分間載せる。正常時よりも5°を超える支持・懸垂支持機構の恒久的な変形は,故

障とみなす。基礎安全及び基本性能を維持するものとする。 

注記3 基礎安全に影響する損傷の例としては,沿面距離及び空間距離が,8.9に規定した距離を下

回ったり,8.4の限度を超える部分へ接近できたり,又は危害を生じる可能性がある動く部

分に接近できることである。 

この試験の結果によって,基礎安全を喪失したかどうかを判断するのに役立つ評価基準

として,次がある。 

− 箇条8及び11.6の中の要求事項。 

− 8.8.3に規定した保護手段としての固体絶縁の安全性を評価するための耐電圧試験。 

− 8.9に規定した最小距離と比較するための沿面距離又は空間距離の測定。電撃又は湿気

に対する保護に悪影響を及ぼさない小さな破片などは,無視してもよい。 

9.8.3.3 

*人の荷重による動的な力 

動的な力(座る,立ち上がる,患者の介助プロセスなどによる。)が,正常な使用時に患者又は操作者

を支持又は懸垂することを意図するME機器の部分に作用する場合は,ME機器は,基礎安全及び基本性

能を維持する。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 


129 

T 0601-1:2017  

 

この試験を行うに先立ち,患者支持・懸垂機構は,正常な使用における水平で最も不利な位置に配置す

る。 

患者又は操作者が座ることができる支持・懸垂に対し,図33に示す身体の上半身の姿勢を模擬する試験

具の上側の容器に,附属文書に定義した患者又は操作者を表す安全動作荷重を得るために適切な質量を負

荷する。適切な質量を加えた試験具(身体上部キャリッジモジュール)を,座面の上方150 mmの距離か

ら落とす。基礎安全及び基本性能を維持する。 

注記 基礎安全に影響する損傷の例としては,沿面距離及び空間距離が,8.9に規定した距離を下回っ

たり,8.4の限度を超える部分へ接近できたり,又は危害を生じる可能性がある動く部分に接近

できることである。 

この試験の結果によって,基礎安全を喪失したかどうかを判断するのに役立つ評価基準とし

て,次がある。 

− 箇条8及び11.6の中の要求事項。 

− 8.8.3に規定した保護手段としての固体絶縁の安全性を評価するための耐電圧試験。 

− 8.9に規定した最小距離と比較するための沿面距離又は空間距離の測定。電撃又は湿気に対

する保護に悪影響を及ぼさない小さな破片などは,無視してもよい。 

9.8.4 

*機械的保護装置を備えた機構 

9.8.4.1 

一般 

機械的保護装置を備えた機構は,次による。 

a) 支持機構又はその部分が磨耗によって損傷し,安全率が表21の番号3及び番号4の規定値未満の場合

は,機械的保護装置を備える。ただし,その場合でも安全率は,表21の番号5及び番号6の規定値以

上とする。 

b) 機械的保護装置は,次による。 

− 該当する場合は,安全動作荷重の影響を含め,総荷重に基づいて設計する。 

− 全ての部分に対し表21の番号7の規定値を超える安全率をもつ。 

− 移動(動き)によって受容できないリスクが生じる前に,作動する。 

− 9.2.5及び9.8.4.3を考慮する。 

 

(試験) 

適合性は,必要な場合は,次による。 

− 行き過ぎ(機械的保護装置が起動してから,動きが停止するまでの間の距離)の計算の調査及び評価。 

− あらゆる機能試験。 

注記 行き過ぎ(機械的保護装置が起動してから,動きが停止するまでの間の距離)の計算及び評価

は,リスクマネジメントファイルの一部である。 

 

 

 

 

 

 

 


130 

T 0601-1:2017  

 

単位 mm 

 

 

注記1 身体の上半身の姿勢を模擬する試験具の上側の容器は,木材,金属又は同様の材料で作る。容器は,適切な

人体の質量,一般的には高密度材料(例えば,鉛)を備えることを意図している。底部は発泡材である。発
泡材の弾性又はばね係数(ILD又はIFDの定格)は規定していない。発泡材は,球形ではなく円筒状である。 

注記2 上記の注記1は,対応国際規格では,“そのおもりを落とすとき,発泡材の特性は,おそらく重要でないので

発泡材の弾性又はばね係数(ILD又はIFDの評価)は規定しない。”と記載しているが,この表現は混乱する
ので修正した表現にした。 

 

図33−身体の上半身(の姿勢)を模擬した試験具 

(9.8.3.3参照) 

 

9.8.4.2 

機械的保護装置の作動後の使用 

懸垂又は作動の手段が故障して第2ケーブル(ワイヤロープ)のような機械的保護装置が作動した後も

ME機器が使用できる場合は,機械的保護装置が作動したことが操作者に対して明らかに分かるようにす

る。 

機械的保護装置のリセット又は交換は,工具を必要とする。 

(試験) 

適合性は,ME機器の調査によって確認する。 

9.8.4.3 

1回限りの作動を意図する機械的保護装置 

1回限りの作動を意図する機械的保護装置は,次による。 

− 機械的保護装置を交換するまで,ME機器を使用できない。 

− 附属文書には,機械的保護装置が作動した場合は,サービス要員を呼ぶこと及びME機器を再使用す

る前に機械的保護装置の交換が必要なことを記載する。 

− ME機器には,表D.2の安全標識2を永久的に表示する。 

− 表示は,機械的保護装置の近傍か,又は表示と機械的保護装置の関係がサービス若しくは修理を行う

要員に明らかに分かる位置にする。 

 

注記 15.3.7も参照。 


131 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

適合性は,次によって確認する。 

− ME機器,附属文書,用いた材料の仕様,及びこれら材料の加工仕様の調査。 

− チェーン,ケーブル(ワイヤロープ),バンド,ばね,ベルト,ジャッキねじのナット,空気圧又は油

圧ホース,荷重の支持に使用する構造部分又は同種のものを(機械的保護装置を試験するために)何

らかの手段で無効にして,それによって生じた状態で,最大の正常荷重を,ME機器の構造上で許容

する最も不利な位置から加える。その機構が患者又は操作者を支持する場合は,荷重は,9.8.3.1で規

定した安全動作荷重を含む。 

意図する機能を遂行する能力に影響するような機械的保護装置の損傷の痕跡がある場合は,不適合とみ

なす。 

9.8.5 

機械的保護装置のない機構 

機械的保護装置は,次のいずれかの場合は要求しない。 

− 支持機構の部分が磨耗によって損傷しないで,かつ,表21の番号1及び番号2の規定値以上の安全率

をもつ。 

− 支持機構の部分が磨耗によって損傷するが,表21の番号3及び番号4の規定値以上の安全率をもつ。 

(試験) 

適合性は,ME機器,設計文書及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

 

10 *不要又は過度の放射のハザードに関する保護 

10.1 X線放射 

10.1.1 *診断又は治療用のX線の発生を意図しないME機器 

ME機器が診断又は治療目的のX線の発生を意図していないが,電離放射線を発生する可能性がある場

合は,空気カーマ率は,ME機器の表面から5 cmの距離で,自然放射線を考慮して,5 μGy/hを超えては

ならない。 

ME機器の意図する使用において,患者に対して恒久的に接近させる必要がある場合は,結果として生

じる毎年の照射線量は,照射される身体部位並びに国家規制及び又は国際勧告を考慮して,受容可能な範

囲であることが望ましい。 

注記1 線量率の値は,ICRP Publication 60 [39]に記載されている。現在,照射線量の単位は,R単

位でなく,Gy単位(空気カーマ)が用いられており,1 mR/h≒10 μGy/hに相当する。 

注記2 CENELECの加盟国では,電離放射線の量は,欧州理事会指令96/29/Euratom,1996年5月

13日付で規制している。この指令は,機器の表面から10 cmの距離で,線量率が,自然放射

線レベルを考慮して,1 μSv/h(0.l mR/h≒1 μGy/h)を超えないことを要求している。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

放射線量は,実効面積10 cm2をもつ電離箱式の放射線モニタ又は同等な結果が得られる他の種類の測定

器を用いて決定する。 

ME機器は,最も不利な定格電源電圧で作動させ,かつ,あらゆる制御器は,ME機器の正常な使用時

での最大放射を発生するように調整して作動させる。 

ME機器の予測耐用期間中に調節することを意図しない内部のプリセット制御器は,そのままにしてお


132 

T 0601-1:2017  

 

く。 

測定は,サービス要員以外の操作者が,次を考慮してあらゆる表面について5 cmの距離で行う。 

− 工具を使わないで接近できる。 

− 接近の手段があらかじめ提供されている。 

− 工具が必要かどうかにかかわらず接近するように指示されている。 

 

自然放射線レベルで調整された測定器による測定値が,5 μGy/hを超える場合は,不適合とする。 

注記3 この試験手順は,JIS C 6950-1:2012の附属書Hに記載した手順と同じである。 

10.1.2 診断又は治療用のX線放射の発生を意図するME機器 

診断又は治療用のX線放射を発生させるように設計したME機器からの意図しないX線放射は,適用

可能な個別規格及び副通則を適用するか,又はこれらの規格がない場合は,リスクマネジメントプロセス

を適用して可能な限り低減する。 

意図したX線放射については,12.4.5.2及び12.4.5.3も参照する。 

(試験) 

適合性は,適用可能な個別規格及び副通則の適用,又はリスクマネジメントファイルの調査によって確

認する。 

10.2 アルファ線,ベータ線,ガンマ線,中性子線及びその他の粒子線 

該当する場合は,製造業者は,リスクマネジメントプロセスで,アルファ線,ベータ線,ガンマ線,中

性子線及びその他の粒子線に関連するリスクを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

10.3 *マイクロ波放射線 

1 GHz〜100 GHzとの間の周波数におけるマイクロ波の意図しない放射出力密度は,標準試験条件の下

で,ME機器の表面から50 mm離れた任意の点において,10 W/m2を超えてはならない。この要求事項は,

例えば,導波管出力ポートのように,マイクロ波放射が意図的に伝ぱ(播)される装置の部分には適用し

ない。 

注記 この要求事項は,IEC 61010-1:2001の12.4と同等である。 

(試験) 

適合性は,製造業者の計算の審査及び必要な場合は,次の試験によって確認する。 

ME機器は,その正常な使用において,最も不利な定格電源電圧で,かつ,最大のマイクロ波放射を与

えるように制御器を調整して動作させて行う。 

ME機器の予測耐用期間内に調整することを意図しない内部プリセット制御器は,考慮しない。 

測定は,次に示す表面から50 mm離れた所で行う。 

操作者(サービス要員以外)が, 

− 工具を使用せずにアクセスできる。 

− アクセスの手段が意図して提供される。 

− アクセスするのに工具が必要かどうかにかかわらず,入るように指示される。 

測定値が,標準試験条件の下で10 W/m2を超過する場合は,不適合とみなす。 

10.4 *レーザ 

180 nm〜1 mmの波長範囲で,電磁放射を発生させるか,又は増幅させるレーザの場合は,JIS C 6802:2011


133 

T 0601-1:2017  

 

の関連要求事項を適用する。レーザ光障壁又は同様の製品を機器内で使用する場合は,それらはJIS C 

6802:2011の要求事項に適合する。 

注記 外科手術,治療,医学診断,美容,又は獣医学分野における適用で,人間又は動物に使用され,

かつ,JIS C 6802:2011中で定義したクラス3B又はクラス4に分類されるレーザ機器について

は,IEC 60601-2-22 [59]も参照する。 

(試験) 

適合性は,JIS C 6802:2011の適切な手順に従うことによって確認する。 

10.5 他の可視の電磁放射線 

該当する場合,製造業者は,レーザ(10.4参照)からの放射を除き,可視の電磁放射線に関連するリス

クをリスクマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

10.6 赤外線 

該当する場合は,製造業者は,レーザ(10.4参照)からの放射を除き,赤外線に関連するリスクをリス

クマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

10.7 紫外線 

該当する場合は,製造業者は,レーザ(10.4参照)からの放射を除き,紫外線に関連するリスクをリス

クマネジメントプロセスで扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

 

11 過度の温度及び他のハザードに関する保護 

11.1 *ME機器の過度の温度 

11.1.1 *正常な使用時の最高温度 

技術解説(7.9.3.1参照)に指定した最高周囲動作温度を含め正常な使用における最悪状態の下でME機

器を作動させた場合は,次による。 

− ME機器の部分の温度は,表22及び表23の値を超えてはならない。 

− ME機器によって,テストコーナの表面は,90 ℃を超えてはならない。 

− 感熱遮断器は,正常状態で作動してはならない。 

 


134 

T 0601-1:2017  

 

表22−最高許容温度 

部分 

最高温度 

℃ 

巻線を含む次の絶縁†) 

 

− A種絶縁材料 

105 

− E種絶縁材料 

120 

− B種絶縁材料 

130 

− F種絶縁材料 

155 

− H種絶縁材料 

180 

Tマーク付き部品 

T ††) 

その他の部品及び材料 

†††) 

引火温度T ℃の可燃性溶液に接触する部品 

T-25 

木材 

90 

注†) 

絶縁材料の分類は,JIS C 4003に基づく。絶縁システムの最高温度限度値を個々の材料の限
度値よりも高くすることができる絶縁システムの材料は,存在しないということを考慮す
る(例えば,A種,B種及びE種の3種類の絶縁材料で作られた変圧器の最高温度限度値
は,最も低いA種絶縁の105 ℃である。)。 

††) Tマークは,表示された最高動作温度を参照する。 

†††) 各材料及び部品については,妥当な最高温度を決定するため,各材料又は部品に対する温

度定格を考慮する。各部品は,温度定格に従って使用する。疑義がある場合は,8.8.4.1の
ボールプレッシャ試験を実施することが望ましい。 

 

表23−接触の可能性があるME機器の部分の最高許容温度 

ME機器及びその部分 

最高温度†) 

℃ 

金属及び液体 

ガラス,磁器, 

ガラス状材料 

成形材料,プラス
チック,ゴム,木 

ME機器の外部表面

に接触にする可能

性のある時間,“t” 

 

t<1 s 

74 

80 

86 

1 s≦t<10 s 

56 

66 

71 

10 s≦t<1 min 

51 

56 

60 

 1 min≦t 

48 

48 

48 

注†) 

これらの温度限度値は,成人の健常な皮膚への接触に対して適用できる。それらは,皮膚
の大きな部分(身体表面の10 %以上)が高温の表面に接触可能な場合は,適用できない。
同様に10 %を超える頭部(顔面を含む。)表面の皮膚に接触する場合にも適用できない。こ
れらの場合は,適切な限度値を決定し,リスクマネジメントファイルに文書化する。 

 

11.1.2 *装着部の温度 

11.1.2.1 患者に熱を与えることを意図する装着部 

温度(高温若しくは低温表面)及び(該当する場合)医学的効果を決定し,かつ,リスクマネジメント

ファイルに文書化する。その温度及び医学的効果は,取扱説明書に記載する。 

11.1.2.2 *患者に熱を与えることを意図しない装着部 

正常状態及び単一故障状態のいずれの場合においても,表24の限度を適用する。装着部の表面温度が

41 ℃を超える場合は,次による。 

− 取扱説明書に最高温度を記載する。 

− 持続時間又は患者の状態などの,安全な接触条件を記載する。 

− 体表面,患者の成熟度,実施中の薬物療法又は表面圧力のような特性についての医学的効果を決定し,


135 

T 0601-1:2017  

 

リスクマネジメントファイルに文書化する。 

41 ℃以下の場合は,文書化する必要はない。 

リスクマネジメントファイルの中で文書化された解析が,装着部の温度がME機器の操作(単一故障状

態を含む。)によって影響されないことを実証する場合,11.1.3による装着部の温度測定は必要ない。 

周囲温度よりも低く冷却した装着部の表面には,受容できないリスクが生じることがあるので,リスク

マネジメントプロセスの一部として評価する。 

 

表24−皮膚に接触する装着部の最高許容温度 

装着部 

最高温度†), ††) 

℃ 

金属及び液体 

ガラス,磁器, 

ガラス状材料 

成形材料,プラス
チック,ゴム,木 

装着部に患者が触
れる時間“t” 

t<1 min 

51 

56 

60 

1 min≦t<10 min 

48 

48 

48 

10 min≦t 

43 

43 

43 

注†) 

これらの温度限度値は,成人の健康な皮膚に対して適用できる。それらは,皮膚の大きな
部分(身体表面の10 %以上)が高温の表面に触れる可能性がある場合は適用できない。そ
れらは,10 %を超える頭部表面(顔面を含む。)の皮膚に接触する場合にも適用できない。
これらの場合は,適切な限度値を決定し,リスクマネジメントファイルに文書化する。 

††) 装着部が,医学的効用のため表24の温度限度値を超える必要がある場合は,リスクマネジ

メントファイルに,結果として生じる効用が,関連するいかなるリスクよりも大きいこと
を示す文書を含める。 

 

11.1.3 *測定 

製造業者の技術的判断で温度限度を超えることがないと判明している場合は,測定の必要はない。また,

技術的判断で,テストコーナが測定に影響しないと判明していれば,テストコーナを省略してもよい。し

かし,そのような判断に対する根拠を明らかにし,リスクマネジメントファイルに文書化する。テストコ

ーナを使用する場合は,その表面は,90 ℃を超えてはならない。 

接触しそうなME機器の部分及び装着部については,接触の発生確率及び接触時間を決定し,リスクマ

ネジメントファイルに文書化する。 

 

(試験) 

11.1.1及び11.1.2の要求事項への適合性は,リスクマネジメントファイル及び取扱説明書を調査し,ME

機器を作動させ,次のa)〜e)によって温度を測定して確認する。 

a) 配置 

1) ME機器は,正常な使用時の位置で試験する。 

2) ME機器は,テストコーナ内に置く。テストコーナは,互いに垂直な二つの壁面,床,必要な場合

は,天井とで構成する。材料は,全て艶消しの黒色に塗った合板で,厚さは20 mmとする。テスト

コーナの直線寸法は,試験するME機器の直線寸法の115 %以上とする。 

ME機器は,次のようにテストコーナに配置する。 

− 通常,床又は卓上で使用するME機器は,正常な使用時を想定して壁面に近くなるように配置す

る。 

− 通常,一つの壁面に固定するME機器は,正常な使用時を想定して壁面の一つに取り付け,他の


136 

T 0601-1:2017  

 

壁面及び床又は天井に近くなるように配置する。 

− 通常,天井に固定するME機器は,正常な使用時を想定して天井に取り付け,壁面に近くなるよ

うに配置する。 

3) 手持形ME機器は,静止した空気中で,通常の姿勢でつるす。 

4) 技術解説(7.9.3.1参照)の中で,意図する据付け場所がキャビネット中又は壁であることを指定し

ているME機器は,キャビネットの壁面を指定している場合は10 mm厚で,建造物の壁面を指定し

ている場合は,20 mm厚の艶消しの黒く塗った合板を使ってテストコーナの壁を造る。 

b) 電源 

− 加熱素子をもつME機器は,インタロックの作動によって妨げられない限り,全ての加熱素子に通

電した状態で,最高定格電圧の110 %の供給電圧で,正常な使用状態で作動させる。 

− モータ駆動のME機器は,正常な負荷で正常なデューティサイクルによって最低定格電圧の90 %

から最高定格電圧の110 %との間の最も不利な電圧で作動させる。 

− 加熱素子及びモータをもつME機器及び他のME機器は,最高定格電圧の110 %及び最低定格電圧

の90 %の両方で試験する。 

− モジュールを個別に試験する場合,試験の構成は,試験の結果に影響する可能性がある正常な使用

時の最悪の条件を模擬する。 

c) 熱安定 

− 非連続作動(運転)を意図するME機器の場合 

熱安定に達するまで待機又は休止モードで作動させた後に,正常な使用において連続的なサイク

ルで再度熱安定に達するまで又は7時間のうち,いずれか短い方でME機器を作動させる。各サイ

クルに対する“入”及び“切”の期間は,定格の“入”及び“切”期間とする。 

− 連続作動(運転)のME機器の場合 

ME機器は,熱安定に達するまで作動させる。 

d) 温度測定 

− 抵抗法(巻線用) 

銅の巻線の温度上昇値は,次の式から求める。 

1

2

1

1

1

2

5.

234

Δ

T

T

T

R

R

R

T

 

ここに, 

 温度上昇値(℃) 

 

R1: 試験開始時の抵抗値(Ω) 

 

R2: 試験終了時の抵抗値(Ω) 

 

T1: 試験開始時の室温(℃) 

 

T2: 試験終了時の室温(℃) 

試験開始時に,巻線の温度を室温にしておく。 

注記 抵抗法を用いる場合は,スイッチを切った瞬間における値を確認するために,時間対抵抗

値曲線を描くことができるように,スイッチを切った後できるだけ速やかに,かつ,短い

間隔で測定することによって,試験終了時における巻線の抵抗を決定することを推奨する。 

− 熱電対及びその他の方法(全ての測定用) 

測定は,試験する部分の温度へ与える影響が無視できる測定器及びセンサを選定し,かつ,配置

して実施する。 

熱電対を使って巻線の温度を決定する場合は,表22の温度限度値から10 ℃下げた値を適用する。 


137 

T 0601-1:2017  

 

巻線絶縁以外の電気絶縁の温度は,“短絡”,“保護手段の橋絡”,“絶縁の橋絡”又は“沿面距離若

しくは空間距離が8.9の絶縁タイプに対して規定する値未満への減少”の可能性がある箇所の絶縁

の表面で決定する。 

多芯コードの心線の分岐点及び絶縁電線がランプホルダに入る部分は,温度を測定する箇所の例

である。 

e) 試験基準 

試験中は,感熱遮断器が作動できる状態にしておく。 

各部分の最高温度は,試験しているその部分の温度上昇を測定し,その測定値に技術解説(7.9.3.1

参照)で指定した最高周囲温度を加えて決定する。温度調節器があるために上記の方法が適切でない

場合は,代替の測定方法が妥当である根拠を明らかにし,リスクマネジメントファイルで文書化する。 

11.1.4 ガード 

ME機器の接触可能な高温又は低温の表面との接触防止を意図するガードは,工具を使わなければ取り

外せないものとする。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

11.2 *火事の防止 

11.2.1 *ME機器に要求される火事の防止に必要な強度及び剛性 

外装は,合理的に予見可能な誤使用に起因する全体的又は部分的な破壊の結果として起きる火事を防止

するために必要な強度及び剛性を備える。 

(試験) 

適合性は,外装の機械的強度試験によって確認する(15.3参照)。 

11.2.2 *高酸素濃度雰囲気で使用するME機器及びMEシステム 

11.2.2.1 高酸素濃度雰囲気での火事によるリスク 

ME機器及びMEシステムは,高酸素濃度雰囲気において正常状態又は単一故障状態(11.2.3で特定)

において火事によって生じるリスクを可能な限り低減させる。発火源が発火性材料に接触し,かつ,火事

の拡がりを制限する手段がない場合の高酸素濃度雰囲気においては,火事によって生じる受容できないリ

スクが存在するとみなす。 

注記1 1気圧で25 %までの酸素濃度又はそれよりも高い大気圧に対して27.5 kPaまでの酸素分圧に

ついては,この要求事項を適用しなくても13.1.1の要求事項で十分であるとみなす。 

 

a) *高酸素濃度雰囲気において,正常状態及び単一故障状態(電圧及び電流を含む。)で,次の状態のい

ずれかに該当する場合は,発火源が存在するとみなす。 

1) 材料の温度が,その発火温度まで上昇する。 

2) 温度が,はんだ又ははんだ接合部に影響し,それによる緩み,短絡又は他の故障が発生し,その結

果スパークが生じるか又は材料の温度がその発火温度まで上昇する。 

3) 300 ℃を超える温度にさらされるか,又はスパーク[次の4)及び5)参照]で過熱されて安全に影響

する部分にクラック又は外形の変形が生じる。 

4) 部分又は部品の温度が300 ℃を超える可能性がある。 

5) 図35〜図37の限度を超え,発火に対して十分なエネルギーをもつスパークが発生する。 

 


138 

T 0601-1:2017  

 

上記の4)及び5)は,100 %の酸素雰囲気中で,可燃物は綿で,接点がはんだという最悪の状態を

示している。これらの特定な要求事項を適用する場合は,入手できる可燃物及び酸素濃度を考慮す

ることが望ましい。その最悪な状態の限度値から差異がある場合は,(上記よりも酸素濃度が低いか

又は可燃物が燃えにくいという理由に基づいて)その差異が妥当である根拠を明らかにし,リスク

マネジメントファイルに文書化する。 

 

 

(試験) 

上記a) 5)に対する代替法として,発火源が存在するかを決定するため,次の試験を用いてもよい。 

最初に,ME機器の中で,発火の原因となるスパークが発生する場所を特定する。次に,部品間

でスパークを発生させる部品の材料を特定する。その特定した材料のサンプルは,試験装置用の接

触ピンを作成するのに使用する(図34参照)。 

試験のためのその他のパラメータには,酸素濃度,燃料及び電気的パラメータ(電流,電圧,静

電容量,インダクタンス又は抵抗)がある。これらのパラメータは,それらがME機器に対して最

悪の状態を代表するように選択する。 

注記2 図35〜図37に示していない回路を含むME機器については,発火の可能性を決定する

ため,試験電圧又は電流のいずれかを最悪値の3倍とし,他のパラメータを最悪値とし

て設定してもよい。 

 

上記で特定した材料でできた二つの接触ピンは,向かい合わせて置く(図34参照)。一つのピン

の直径は1 mmで,他は3 mmである。電源は,図35〜図37に示したようにそのピンに接続する。

綿は,二つのピンの接触面近くに置く。チューブを経由した0.5 m/sよりも遅い速度で酸素をピンの

接触する表面に連続的に吹きつける。陰極は,ピンどうしを接触するために陽極の方に移動させ,

また,再び開けるために引き戻す。少なくとも300回の試験を実施して,スパークによって発火す

るかどうかを決定する。ピンの接触する表面が汚れてくることによってスパークが小さくなる場合

は,電極をやすりできれいにする。綿が酸化によって黒くなった場合は,その綿を交換する。図36

及び図37の中で,コンデンサを充電するための時定数及びインダクタへ流れる電流を制御するため

に使用する抵抗は,スパークのエネルギーへの影響が最小となるように選択する。 

これは,コンデンサを挿入しないで又はインダクタを短絡して,目視検査によって試験する。 

それぞれが最高電圧又は最大電流の状況では,上限を決定できるスパークは存在しない。安全な

上限は,電圧又は電流のそれぞれの上限を安全係数3で除して求める。 

注記3 安全限界係数は,スパーク発生実験の不確かさ及び圧力,綿の品質又は接触子の材料の

ような潜在的なパラメータの変動性を補うために考慮している。 

 


139 

T 0601-1:2017  

 

 

図34−スパークによる発火試験装置 

(11.2.2.1参照) 

 

 

 

図35−高酸素濃度雰囲気における純抵抗回路で測定した, 

最高許容電圧Uの関数としての最大許容電流I 

(11.2.2.1参照) 

 


140 

T 0601-1:2017  

 

 

図36−高酸素濃度雰囲気で使用する容量性回路で測定した, 

静電容量Cの関数としての最高許容電圧U 

(11.2.2.1参照) 

 

 

図37−高酸素濃度雰囲気における誘導性回路で測定した, 

インダクタンスLの関数としての最大許容電流I 

(11.2.2.1参照) 

 

b) 次の1)〜4)の構成の一つ又は組合せ(リスクマネジメントプロセスで決定する。)において,高酸素濃

度雰囲気での火事によって生じる残留リスクは,受容できるとみなす。 

1) 高酸素濃度雰囲気内にある仕切り内の電気部品の電源は,制限されたエネルギーレベルとする。そ

のエネルギーレベルは,発火するレベルよりも十分小さいものとする[11.2.2.1 a)参照]。 


141 

T 0601-1:2017  

 

 

(試験) 

適合性は,設計の検査,並びに正常状態及び単一故障状態(11.2.3で特定)における電力,エネ

ルギー及び温度の値の測定又は計算によって確認する。 

2) *単一故障状態(11.2.3で特定)においてだけ発火源[11.2.2.1 a)で規定]になる可能性があり,かつ,

酸素が侵入できる部分又は部品を含む仕切り内は,酸素濃度が25 %以下になるように換気する。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

酸素濃度は,酸素発生の最高可能濃度となる期間に対して測定する。最も好ましくない制御設定

を選択する。酸素の漏れの条件は,操作者が検出できる最小漏れが可能となるように選択する(例

えば,装置の機能の不具合に起因するようなもの。)。瞬間エネルギーの適用時を含め,発火源にな

る可能性がある部分又は部品が存在する中で酸素濃度が25 %を超える場合は,不適合とする。 

3) *単一故障状態(11.2.3で特定)においてだけ発火源[11.2.2.1 a)で規定]となる可能性がある部分又

は部品を含む囲いは,全ての接合部及びケーブル,シャフト又は他の目的のための孔を封止するこ

とによって,高酸素濃度雰囲気から分離する。発火を引き起こす単一故障状態(11.2.3で特定)に

おいて発生する可能性がある漏れ及び破損の影響は,適切な保守間隔を決定するため,リスクアセ

スメントによって評価する。 

 

(試験) 

適合性は,目視による検査及びリスクマネジメントファイルを含む,製造業者が提供する文書の

調査によって確認する。 

4) 単一故障状態(11.2.3で特定)においてだけ発火源[11.2.2.1 a)で規定]となる可能性がある高酸素

濃度雰囲気を含む囲い内の電気部品は,発火が外装内で発生した場合,火を迅速に自己消火し,毒

性ガスの危険量が患者に到達しない方法で囲む。 

 

(試験) 

適合性は,外装内で発火させて確認する。毒性ガスが患者に到達しないことが明らかでない場合

は,患者に到達するガスを分析する。 

11.2.2.2 *高酸素濃度雰囲気から外部への排気口 

高酸素濃度雰囲気から外部への排気口は,ME機器又はMEシステムの外側に取り付けられた電気部品

(11.2.3で規定した正常な使用又は単一故障状態でスパークを発生する。)によって発火によるリスクが生

じるので,その電気部品の近くに配置してはならない。最も好ましくない作動状態の下でも,電気部品の

直近の環境の酸素濃度が25 %以下の場合は,発火によって生じるリスクは,十分に低いとみなす。 

(試験) 

適合性は,検査によって確認する。 

11.2.2.3 高酸素濃度雰囲気での電気的接続 

電力及びエネルギーが11.2.2.1 a) 5)で規定した値に制限した場合を除いて,正常な使用での高酸素濃度

雰囲気を含む囲い内の電気的接続は,緩み又は切断によってスパークを発生してはならない。 

緩み又は切断の防止は,次の方法又は同等な方法によって達成する。 

− ねじによる固定は,ワニスの塗布,スプリングワッシャの使用又は十分なトルクによる締付けなどの

方法によって,使用中に緩まないように保護する。 

− 外装から出ているケーブルのはんだ付け,クリンプ端子及びピンとソケットによる接続には,追加の

機械的な固定をする。 


142 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

適合性は,目視検査によって確認する。 

11.2.3 ME機器及びMEシステムの高酸素濃度雰囲気に関連した単一故障状態 

− 11.2.2.1 b) 2)に従って構成した換気システムの故障 

− 11.2.2.1 b) 3)に従って構成した囲い(隔壁)の故障 

− 発火源[11.2.2.1 a)で規定]となる部品の故障 

− 発火源[11.2.2.1 a)で規定]となるような,二つの患者保護手段でなく,少なくとも一つの患者保護手

段(8.8及び8.9で規定)と同等の絶縁(固体材料又は空間のいずれであっても)の故障 

− 酸素濃度の高いガスの漏れを生じる気体を満たした部品の故障 

11.3 *ME機器の防火用外装に対する構造上の要求事項 

この細分箇条は,13.1.2に該当する危険状態及び故障状態に対する要求事項に適合する代替手段を提供

する。そのためには,次の構造上の要求事項に適合するか,又は適合しない場合は,妥当である根拠を明

らかにしてリスクマネジメントファイルに記載する。 

a) 防火用外装内の絶縁電線は,JIS C 60695規格群の該当する部分に従ったV-1と同等以上の燃焼性クラ

スとする。コネクタ,プリント回路板及び部品を取り付けた絶縁材料は,JIS C 60695-11-10によるV-2

と同等以上の燃焼性クラスとする。 

 

(試験) 

適合性は,材料に対するデータの調査,又は関係する部品の三つのサンプルをJIS C 60695-11-10で

規定したB法 垂直燃焼性試験を実施して確認する。そのサンプルは,次のいずれでもよい。 

1) 絶縁材でできた部品の全体 

2) 絶縁材の一部分で,換気用開口を含む最も薄い部分。 

 

JIS C 60695-11-10に適合した部品は,試験する必要はない。 

b) 防火用外装は,次による。 

1) 底部は,次のいずれかによる。 

− 開口をもたないか,又は図39で規定する範囲とする。 

− 図38で規定するバッフルで構築する。 

− 表25で規定する孔のあいた金属によって作る。 

− 中心間距離が2 mm×2 mmを超えないメッシュの金属遮蔽とし,かつ,そのワイヤの直径は少な

くとも0.45 mmとする。 

2) 側面は,図39の傾斜線C内に含まれる領域の中に開口を設けてはならない。 

3) その外装及びあらゆるバッフル又は防火壁は,次のいずれかによる。 

− 金属(マグネシウムを除く。)で作る。 

− 表25に従った構造及びメッシュ構造を除いて,JIS C 60695-11-10に基づいて,可搬形ME機器

の場合は,V-2(又はそれ以上)の燃焼性クラスで作り,固定形ME機器又は据置形ME機器の

場合は,V-1(又はそれ以上)の燃焼性クラスの非金属材料で作る。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。疑義がある場合は,a)によって,要求事項b) 3)の燃焼性クラスを確

認する。 

 


143 

T 0601-1:2017  

 

表25−外装の底部の受容できる孔 

単位 mm 

最小厚さ 

孔の最大直径 

孔の中心と中心との最小距離 

0.66 

1.14 

1.70 

0.66 

1.19 

2.36 

0.76 

1.15 

1.70 

0.76 

1.19 

2.36 

0.81 

1.91 

3.18 

0.89 

1.90 

3.18 

0.91 

1.60 

2.77 

0.91 

1.98 

3.18 

1.00 

1.60 

2.77 

1.00 

2.00 

3.00 

 

 

 

 

Y≧2X(Y≧25 mm) 

① バッフル板(外装の底部よりも下であってもよい。) 
② 外装の底部 

 

図38−バッフル 

(11.3参照) 

 

 

 


144 

T 0601-1:2017  

 

 

 

A 火事の発生源とみなすME機器の部分又は部品。それは,ME機器の遮蔽していない部分若しくは部品の全体,

又は囲いによって部分的に遮蔽している部品の遮蔽のない部分である。 

B 水平面上に投影したAの輪郭。 
C 11.3 b) 1)及び11.3 b) 2)に規定した構築が必要な底部及び側面の最小領域をトレースした斜線。この線は,Aの

全周に沿った全ての点において垂直なところから5°の角度で投影されており,最大領域をトレースしている。 

D 11.3 b) 1)で規定した構造とする底面の最小領域。 

 

図39−11.3 b) 1)で規定した外装の底部の領域 

(11.3参照) 

 

11.4 *可燃性麻酔剤が使われる環境での使用を意図するME機器及びMEシステム 

可燃性麻酔剤(AP類)又は亜酸化窒素・可燃性麻酔剤(APG類)が使われる環境での使用を意図する

ことを附属文書に記載したME機器,MEシステム又はそれらの部分は,附属書Gの該当する要求事項に

適合する。 

11.5 *可燃性の薬品とともに使用することを意図するME機器及びMEシステム 

製造業者は,リスクマネジメントプロセスにおいて,火事の可能性及び関連する軽減する方法を扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

11.6 あふれ,こぼれ,漏れ,水の浸入又は微粒子状物質の侵入,清掃,消毒,滅菌,及びME機器とと

もに使用する物質との適合性 

11.6.1 一般 

ME機器及びMEシステムは,あふれ,こぼれ,漏れ,水の浸入又は微粒子状物質の侵入,清掃,消毒,

滅菌,及びME機器とともに使用する物質との適合性に対して十分に保護する構造とする。 

11.6.2 *ME機器におけるあふれ 

正常な使用時に入れすぎ又はあふれやすい液体容器若しくは貯蔵槽を組み込んだME機器の場合は,液

体容器又は貯蔵槽からあふれた液体による悪影響が生じやすいいかなる保護手段もぬらしてはならず,基

礎安全又は基本性能を喪失してはならない。 

最大容量がME機器に表示されていて,かつ,警告又は安全に関する注意事項が与えられている場合は,

液体容器又は貯蔵槽を最大容量に満たし,かつ,可搬形ME機器が10°まで傾斜したときに,又は45 kg


145 

T 0601-1:2017  

 

を超える移動形ME機器が,9.4.2.4.3に従って敷居を乗り越えたときのあふれによって13.1に規定した危

険状態又は受容できないリスクが生じてはならない。 

最大容量についての警告又は安全に関する注意事項が与えられていない場合は,液体容器又は貯蔵槽が,

最大容量の15 %増しの量で満たし,かつ,可搬形ME機器が10°まで傾斜したときに,又は45 kgを超過

する移動形ME機器が,9.4.2.4.3に従って敷居を乗り越えたときのあふれによって13.1に規定した危険状

態又は受容できないリスクが生じてはならない。 

(試験) 

適合性は,次によって確認する。 

入れすぎについての警告又は安全に関する注意事項が,可搬形ME機器に表示されている場合は,表示

された最大容量で液体容器又は貯蔵槽を満たす。 

入れすぎについての警告又は安全に関する注意事項が,可搬形ME機器に表示されていない場合は,液

体溶液又は貯蔵槽を完全に満たした後,約1分間かけてそれらの容量の15 %に等しい量を徐々に注いで追

加する。 

可搬形ME機器を,正常な使用時の位置から開始して,最も不利な方向に10°まで傾ける(必要な場合

は,もう一度満たす。)。 

45 kgを超える移動形ME機器は,9.4.2.4.3に従って敷居を越えて移動させる。 

これらの手順の後,ME機器は,適切な耐電圧試験及び漏れ電流試験に適合し,かつ,電気的に絶縁し

ていない部分又は正常状態又は単一故障状態との組合せにおいて,基礎安全又は基本性能を喪失する可能

性のある部分の電気絶縁にぬれた痕跡があってはならない(目視による検査に基づく。)。 

11.6.3 *ME機器及びMEシステムへのこぼれ 

ME機器に液体がこぼれる可能性があるとリスクマネジメントプロセスが決めた環境内で使用するME

機器又はMEシステムを含め,正常な使用時に液体の使用を必要とするME機器及びMEシステムは,基

礎安全又は基本性能を喪失させる可能性がある部品が,こぼれた液体でぬれないような構造とする。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査及び次の試験によって確認する。 

ME機器を5.4 a)に従って配置する。一定量の液体をME機器の上面の任意の部分に徐々に注ぐ。液体

の種類,量,こぼす時間及び位置(場所)は,リスク分析によって決定する。こぼれによる最悪状態を模

擬する試験条件は,リスクマネジメントファイルの中で文書化する。 

これらの手順の後,ME機器は,適切な耐電圧試験及び漏れ電流試験に適合し,かつ,電気的に絶縁し

ていない部分又は正常状態又は単一故障状態との組合せにおいて,基礎安全又は基本性能を喪失する可能

性のある部分の電気絶縁にぬれた痕跡があってはならない(目視による検査に基づく。)。 

11.6.4 *漏れ 

13.2.6を参照する。 

11.6.5 *ME機器及びMEシステムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入 

水の浸入又は微粒子状物質の危険な侵入に対して規定した保護等級を備えるように設計したME機器及

びMEシステムの外装は,JIS C 0920の分類に従った保護を備える。7.2.9も参照する。 

(試験) 

適合性は,正常な使用時の最も不利な位置に置いたME機器を用いて,JIS C 0920の試験及び検査によ

って確認する。 

これらの手順の後,ME機器は,正常状態又は単一故障状態との組合せにおいて,基礎安全又は基本性


146 

T 0601-1:2017  

 

能を喪失させる可能性のある絶縁(又は電気部品)に橋絡の痕跡がないことを確認し(目視検査に基づく。),

引き続いて適切な耐電圧及び漏れ電流試験を行う。 

11.6.6 ME機器及びMEシステムの清掃及び消毒 

装着部及び附属品を含めME機器,MEシステム及びそれらの部分は,安全手段を損傷又は劣化させる

ことなく,取扱説明書で指定した清掃又は消毒のプロセスに耐える。7.9.2.12も参照する。 

製造業者は,ME機器,MEシステム,それらの部分及び附属品の予測耐用期間の間,取扱説明書の指

定に従って複数回の清掃又は消毒の影響を評価し,かつ,これらの手順によって,基礎安全又は基本性能

が喪失しないことを保証する。 

(試験) 

この規格への適合が,ME機器,MEシステム及びそれらの部分並びに附属品を清掃又は消毒すること

によって影響を受ける場合,それらは,いずれかの冷却又は乾燥期間を含む指定した方法に従って一度清

掃又は消毒する。これらの手順の後,目視検査でME機器,ME機器の部分又は附属品には,受容できな

いリスクを生じる劣化の兆候がないことを確認し,引き続き適切な耐電圧試験及び漏れ電流試験を行う。

製造業者が,複数回の清掃又は消毒の影響を評価したことをリスクマネジメントファイルを調査して確認

する。 

11.6.7 ME機器及びMEシステムの滅菌 

滅菌を意図するME機器,MEシステム及びそれらの部分又はそれらの附属品は,該当する場合,JIS T 

0801-1,JIS T 0806-1又はJIS T 0816-1に従って評価し,文書化する。7.9.2.12も参照する。 

(試験) 

これらの手順の後,ME機器,MEシステム及びそれらの部分及び附属品は,受容できないリスクを生

じる劣化の兆候がないことを目視検査で確認し,引き続き適切な耐電圧試験及び漏れ電流試験並びにリス

クマネジメントファイルの調査によって確認する。 

11.6.8 *ME機器とともに使用する物質との適合性 

該当する場合は,製造業者は,ME機器とともに使用する物質との適合性に関連したリスクを,リスク

マネジメントプロセスで扱う。そのようなリスクは,例えば,50 kPaを超える圧力で酸素を密閉する部品

についてのISO 15001 [72]のような,適切なISO規格又はIEC規格の適用(4.2に従って受容可能なリス

クの仮定を与える。)によって,又は製造業者の独自の試験及びリスクコントロール手段によって扱って

もよい。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

11.7 ME機器及びMEシステムの生体適合性 

生体組織,細胞又は体液に直接的又は間接的に接触することを意図するME機器,MEシステム及びそ

れらの部分又は附属品は,JIS T 0993-1又はISO 10993規格群の指針及び原則に従って評価し,文書化す

る。 

(試験) 

適合性は,製造業者が提供する情報の調査によって確認する。 

11.8 *ME機器への電源供給又は電源(商用)の中断 

ME機器は,電源の供給の中断及び復帰が,基礎安全又は基本性能の喪失を生じないように設計する。 

注記 この中断については,中断時間を変えた試験及びME機器の状態を変えた試験を必要とする場

合もある。 


147 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

適合性は,関連する電源の供給の中断及び復帰によって確認する。 

 

12 *制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護 

12.1 制御及び計器の精度 

該当する場合,製造業者は,制御及び計器の精度に関連したリスクを,リスクマネジメントプロセスで

扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.2 ME機器のユーザビリティ 

製造業者は,IEC 60601-1-6に適合するユーザビリティエンジニアリングプロセスによって,標識,表示

及び文書に関連したものを含めて,ユーザビリティが十分でないことに起因するリスクを扱う。 

(試験) 

適合性は,IEC 60601-1-6の規定に従って確認する。 

12.3 アラームシステム 

製造業者が,アラームシステムを組み込む場合,このアラームシステムは,JIS T 60601-1-8に適合しな

ければならない。 

(試験) 

適合性は,JIS T 60601-1-8の規定に従って確認する。 

12.4 危険な出力に対する保護 

12.4.1 *安全限界の意図的な超過 

該当する場合,製造業者は,リスクマネジメントプロセスの中で,安全限界の意図的な超過によって発

生する危険な出力に関連するリスクを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.4.2 安全性に関連する表示 

該当する場合,製造業者は,危険な出力を表示する必要性を,リスクマネジメントプロセスで扱う。 

例1 エネルギー又は物質を患者に投与する前に,エネルギー,比率又は量を定量的に表示する。 

例2 X線出力の作動中に,黄色の表示光を点滅させる。 

 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.4.3 *過大な出力値の不用意な選択 

ME機器が,異なる治療のために低出力及び高出力の両方を出せるように設計した多目的装置の場合,

製造業者は,リスクマネジメントプロセスの中で,過大な出力値を不用意に選択することに関連するリス

クを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.4.4 不正確な出力 

該当する場合は,製造業者は,リスクマネジメントプロセスの中で,不正確な出力に関連するリスクを


148 

T 0601-1:2017  

 

扱う。 

例 不正確なエネルギー又は物質を患者へ与えることに関連するリスクに対しては,投与の設定レベ

ルからの著しい逸脱をアラームによって操作者に警告するという対処でもよい。 

 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.4.5 診断用又は治療用の放射(線) 

12.4.5.1 限度 

診断又は治療目的のために放射(線)を発生するように設計したME機器は,ME機器によって放出す

る不要又は過剰な放射から患者,操作者,その他の人及び付近の高感度機器を保護するために,十分な対

策を講じる。 

注記 医療監督下で診断又は治療目的のために患者に適用することを意図するME機器からの放射

は,通常許容される限度を超えることが許されている。 

 

該当する場合,個別規格は,放射の安全性を確実にするため,要求事項,限度及び適合性試験を規定す

る。 

12.4.5.2 診断用X線機器 

画像診断を目的とするX線を放射するように設計したME機器及びMEシステムは,JIS T 0601-1-3に

適合する。 

(試験) 

適合性は,JIS T 0601-1-3の規定に従って確認する。 

12.4.5.3 放射線治療機器 

該当する場合は,製造業者は,リスクマネジメントプロセスで,放射線治療に関連するリスクを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.4.5.4 その他の放射を発生するME機器(診断用X線機器及び放射線治療機器を除く) 

該当する場合,製造業者は,リスクマネジメントプロセスで,診断用X線(12.4.5.2参照)及び放射線

治療(12.4.5.3参照)以外の,診断用又は治療用の放射を発生するME機器に関連するリスクを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

12.4.6 診断用又は治療用音響圧 

該当する場合,製造業者は,リスクマネジメントプロセスで,診断用又は治療用音響圧に関連するリス

クを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

 

13 *ME機器の危険状態及び故障状態 

13.1 特定の危険状態 

13.1.1 *一般 

4.7で規定し,13.2で規定した単一故障状態を一度に一つずつ発生させた場合,ME機器は,13.1.2〜13.1.4


149 

T 0601-1:2017  

 

のいかなる危険状態も発生してはならない。 

一度に一つの部品の故障で危険状態を生じる可能性があるものは,4.7に規定している。 

13.1.2 *放出,外装の変形又は最高温度の超過 

次の危険状態は,いずれも発生してはならない。 

− 炎,溶融金属,危険な量の有毒性物質及び発火性物質を放出する。 

− 15.3.1への適合を損なう程度に外装が変形する。 

− 11.1.3に従って測定した場合,装着部の温度が,表24の許容値を超える。 

− 11.1.3に従って測定及び調整した場合,接触する可能性がある装着部以外のME機器の部分の温度が,

表23の許容値を超える。 

− 表22で規定した“その他の部品及び材料”に対する許容値の1.5倍から12.5 ℃を差し引いた温度を

超える。巻線の許容値は,表26,表27及び表31で確認できる。その他の全ての場合は,表22の許

容値を適用する。 

 

温度は,11.1.3に規定した方法で測定する。 

 

炎,溶融金属又は発火性物質の放出に対して,4.7,8.1 b),8.7.2及び13.2.2で規定した単一故障状態は,

次の部分及び部品には適用しない。 

− 電源回路の構造によって,単一故障状態での電力消費が15 W未満又はエネルギー消費が900 J未満に

制限されている。 

 

(試験) 

適合性は,供給回路から15 Wを1分間引き出すことによって確認する。1分後に供給回路が15 W

を供給できない場合は,その供給回路は,電力消費を15 W未満に制限しているとみなす。関連する

設計の文書も確認する。 

又は 

− 二次回路は,次の条件を全て満たす。 

・ JIS C 60695-11-10の規定に従った,可燃性分類V-1以上を備えた材料に取り付ける。 

・ 正常状態及び単一故障状態において,直流60 V又は交流のピーク電圧42.2 Vを超えない電圧で作

動する。 

・ 単一故障状態において,100 VAに制限されるか,又は6 000 Jに制限されている。 

・ PVC,TFE,PTFE,FEP,ポリクロロプレン又はポリブロミド製の絶縁電線を使用する。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書の評価によって確認する。 

又は 

− 部品は,4.9に従った高信頼性部品である。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書の評価によって確認する。 

又は 

− 炎,溶融金属又は発火性物質の放出が,防火外装の中に完全に収納されている。 

 

(試験) 

適合性は,その外装が11.3に従った構造であることを確実にするため,設計文書の調査及び評価に


150 

T 0601-1:2017  

 

よって確認する。 

 

注記 この細分箇条に従った試験は,附属書Bに示した順序で実施することが望ましい。 

 

(試験) 

この箇条の試験の後,感熱遮断器及び過電流開放器は,それらの設定が(発熱,振動又は他の原因によ

って)安全に対する機能に影響する程度に変化していないことを検査して確認する。 

13.1.3 漏れ電流又は電圧限度の超過 

次の危険状態は,いずれも発生してはならない。 

− 8.7.3に規定した単一故障状態において,漏れ電流がその限度を超える。 

− 8.4.2に規定した装着部を含む接触可能部分が,その電圧の限度を超える。 

13.1.4 特定の機械的ハザード 

特定の機械的ハザードは,9.1〜9.8を参照する。 

13.2 単一故障状態 

13.2.1 一般 

13.2.2〜13.2.13で規定した単一故障状態を適用する場合,8.1 a)で規定した正常状態は,最も不利な組合

せに適用する。 

13.2.2 電気的な単一故障状態 

この単一故障状態に対する要求事項及び試験は,8.1による。 

13.2.3 ME機器の変圧器の過熱 

この単一故障状態に対する要求事項及び試験は,15.5による。 

13.2.4 サーモスタットの故障 

この単一故障状態に対する要求事項及び試験は,過負荷の状況に対して,13.2.13及び15.4.2による。 

サーモスタットは,短絡又は開放のいずれか好ましくない方とする。 

13.2.5 温度制限器の故障 

この単一故障状態に対する要求事項及び試験は,過負荷の状況に対して,13.2.13及び15.4.2による。 

サーモスタットは,短絡又は開放のいずれか好ましくない方とする。 

13.2.6 液体の漏れ 

ME機器は,単一故障状態で流出した液体が,受容できないリスクを発生させない構造とする。 

密閉した再充電可能な電池は,漏れた場合でも僅かな量の液体しか流出しないので,この要求事項は,

適用しない。 

ME機器の適切な試験条件の決定は,リスクマネジメントプロセスを用いる。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

13.2.7 危険状態になる可能性がある冷却の障害 

ME機器は,意図するように作動させるために,冷却システムが故障しても単一故障安全を保つように

設計する。 

(試験) 

可能性がある冷却の障害を模擬する。その例を,次に示す。 

− 換気用ファンをロックする。 


151 

T 0601-1:2017  

 

− 外装の上面及び側面の開口を通しての換気は,上面の開口を覆うか又はME機器を壁に寄せて配置す

る。 

− フィルタの詰りを模擬する。 

− 冷媒の流れを止める。 

 

前述の13.1.2で規定した限度を超える温度は,不適合とする。 

適合性は,上記,及び可能な限り11.1の試験方法によって確認する。 

13.2.8 動く部分のロック 

ME機器は,動く部分がかじりを起こした場合は,単一故障安全を保つように設計する。 

(試験) 

ME機器が,次のいずれかに該当する場合は,動く部分をロックする。 

− 装着部を含め,かじりやすい動く接触可能部分をもっている。 

− (自動又は遠隔制御するME機器を含め,)不在使用することが多い。 

− ロータをロックしたときのトルクが,全負荷時のトルクよりも小さいモータを一つ以上もっている。 

 

ME機器が,二つ以上の動く部分を備えている場合は,一度に一つだけをロックする。単一故障状態に

おいて複数のモータが同時にロックされる可能性がある場合は,全てのモータを同時にロックする。詳細

な試験は,13.2.10を参照する。 

13.2.9 *モータ用コンデンサの切離し及び短絡 

ME機器は,モータ用コンデンサを短絡及び開放している間,単一故障安全を保つように設計する。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

補助巻線の回路にコンデンサをもつモータは,ロータをロックした状態でコンデンサの短絡又は開路を

交互に行い,13.2.10に従って作動させる。コンデンサの電圧は,一方を開路して測定する。測定した電圧

が定格値を超えた場合は,不適合とする。 

モータが,IEC 60252-1に適合したコンデンサを備え,かつ,そのME機器の不在使用(自動的又は遠

隔制御を含む。)を意図していない場合は,コンデンサの短絡試験は,行わない。 

追加の試験は,13.2.10を参照する。 

13.2.10 

*モータ駆動のME機器の追加試験 

(試験) 

13.2.8及び13.2.9の単一故障状態におけるそれぞれの試験については,13.1.2に規定した例外を考慮し,

モータで駆動するME機器を冷状態から始めて,定格電圧又は定格電圧範囲の上限値で,次の時間作動さ

せる。 

a) 次のいずれも,30秒間。 

− 手持形ME機器 

− 手でスイッチを“入”の状態に維持することが必要なME機器 

− 手で物理的な負荷状態を維持することが必要なME機器 

b) 人が付いて使用することを意図するME機器で上記a)以外については,5分間(“人が付いて使用する”

とは,操作者のいないときに作動する自動又は遠隔操作のME機器を除く。)。 

c) 上記a)又はb)以外のME機器で,タイマによってその作動を終了する場合は,そのタイマの最長時間。 


152 

T 0601-1:2017  

 

d) 上記以外の全てのME機器は,熱安定に必要な時間。 

 

巻線の温度は,規定した試験時間の終了時,又はヒューズ,感熱遮断器,モータ保護装置及び同等なも

のが作動したときの温度とする。 

温度は,11.1.3 d)に従って測定する。 

温度が表26の限度値を超えた場合は,不適合とする。 

 

表26−*モータ巻線の温度の限度値 

単位 ℃ 

ME機器の種類 

絶縁の種類 

A種 

B種 

E種 

F種 

H種 

タイマを備え,かつ,人が付いて使用するME機器
及び30秒間又は5分間作動させるME機器 

200 

225 

215 

240 

260 

その他のME機器 

 

 

 

 

 

− インピーダンス保護の場合:最高値 

150 

175 

165 

190 

210 

− 保護装置による保護の場合 

・ 最初の1時間以内に作動する:最高値 

 

200 

 

225 

 

215 

 

240 

 

260 

・ 最初の1時間経過後に作動する:最高値 

175 

200 

190 

215 

235 

・ 最初の1時間経過後に作動する:算術平均値 

150 

175 

165 

190 

210 

注記 この表の温度限度は,JIS C 6950-1:2012の表B.1(対応国際規格では,IEC 61010-1:2001 [22])

を引用した。 

 

13.2.11 

高酸素濃度雰囲気で使用するME機器の部品の故障 

これらの単一故障状態に対する要求事項及び試験は,11.2.2に示してある。 

13.2.12 

機械的ハザードを生じる可能性がある部分の故障 

これらの単一故障状態に対する要求事項及び試験は,箇条9及び15.3に規定している。 

13.2.13 

過負荷 

13.2.13.1 

*一般的な過負荷試験条件 

13.2.13.2〜13.2.13.4の試験の後,試験環境温度の3 ℃以内に温度を下げた状態で,ME機器は,安全を

維持する。 

(試験) 

適合性は,ME機器の調査又は該当する試験(8.8.3によるモータの絶縁の耐電圧試験など)によって確

認する。 

保護手段として信頼できる熱可塑性材料の絶縁(8.8参照)については,13.2.13.2〜13.2.13.4の試験の間

に測定した絶縁物の温度よりも25 ℃高い温度で,8.8.4.1 a)に規定したボールプレッシャ試験を実施する。 

13.2.13.2 

加熱素子をもつME機器 

加熱素子をもつME機器の試験は,次による。 

(試験) 

a) 加熱素子をもつME機器の適合性は,次によって確認する。 

1) 加熱素子をもつ一定温度に制御されるME機器のうち,“加熱素子が組み込まれて触れることがで

きない状態か若しくは人が付かないで作動することを意図するか”,又は“そのサーモスタットの接

点間にヒューズなどで保護していないコンデンサを接続した”ME機器については,13.2.13.2 b)及

び13.2.13.2 c)の試験による。 


153 

T 0601-1:2017  

 

2) 加熱素子もつ非連続作動(運転)定格のME機器については,13.2.13.2 b)及び13.2.13.2 c)の試験に

よる。 

3) 加熱素子をもつその他のME機器については,13.2.13.2 b)の試験による。 

 

同一のME機器に二つ以上の試験を適用する場合は,これらの試験を連続して実施する。 

試験のいずれかで,非自己復帰形感熱遮断器が作動したとき,加熱素子若しくは意図的に弱くした

部分が破壊したとき,又は熱安定に到達する前に電流が自動復帰の可能性がない状態で中断されたと

きは,加熱時間を終了する。しかし,中断が,加熱素子又は意図的に弱くした部分の破壊によって生

じた場合,試験は,第二サンプルで繰り返す。第二サンプルにおいて,加熱素子又は意図的に弱くし

た部分が開路した場合,それ自体では不適合としない。しかし,いずれかのサンプルが,13.1.2に規

定した条件に適合しない場合は,不適合とする。 

b) 加熱素子をもつME機器は,11.1に規定した条件で試験する。ただし,十分な熱放散をしない状態で,

電源電圧は,定格電源電圧の90 %又は110 %のいずれか不利な方とする。 

非自己復帰形感熱遮断器が作動した場合,又は熱安定に到達する前に電流が自動復帰の可能性がな

い状態で中断した場合は,加熱時間は終了する。電流の中断が発生しない場合,ME機器は,熱安定

に達したら直ちにスイッチを切ってほぼ室温まで冷却する。 

非連続作動(運転)のME機器の場合,試験時間は,定格作動時間に等しいものとする。 

c) ME機器の加熱部分は,11.1に規定したようにME機器を定格電源電圧の110 %の供給電圧及び正常

状態で作動させて試験する。試験条件は,次による。 

1) 感熱遮断器を除き,正常状態で温度制限に寄与する全ての制御器は,作動しないようにしておく。 

2) ME機器が,二つ以上の制御器を備えている場合は,それらを順次作動しないようにする。 

3) ME機器は,定格作動時間にかかわらず,定格デューティサイクルで熱安定に到達するまで作動さ

せる。 

13.2.13.3 

モータをもつME機器 

(試験) 

a) モータをもつME機器の適合性は,次によって確認する。 

1) ME機器のモータ部分については,適合性は,該当する場合,13.2.8〜13.2.10,13.2.13.3 b),13.2.13.3 

c)及び13.2.13.4によって確認する。交流42.4 Vピーク又は直流60 V以下の電圧をもつ回路に接続

したモータで,かつ,小形であるために又はモータの設計上の制約のために,正確な温度測定がで

きないと判断した場合は,13.2.9及び13.2.10への適合性を決定するため,温度測定に代わって次の

試験を採用することができる。 

モータは,次の全ての特性をもつ一層のチーズクロス(綿布)で覆う。 

− 漂白した綿材 

− 質量1 kg当たり26 m2〜28 m2 

− 一つの方向に1 cm当たり13本の糸,及びその他の方向は1 cm当たり11本の糸 

試験中又はその終了時におけるチーズクロスの発火は,不適合とする。 

2) 加熱部分も含むME機器は,規定の電圧で最も不利な条件を作り出すように,モータ部分及び加熱

部分を同時に作動させて試験する。 

3) 同一のME機器で二つ以上の試験を適用する場合は,これらの試験を連続して行う。 

b) モータは,次のいずれかの場合は,過負荷保護の作動を確認する。 


154 

T 0601-1:2017  

 

1) 遠隔制御又は自動制御することを意図している(冗長保護のない単一の制御器による。)。 

2) 人が不在中に連続作動(運転)させることが多い。 

 

適合性は,定格電圧又は定格電圧範囲の最大値において,正常な負荷条件の下で,熱安定に到達す

るまでME機器を作動させて確認する(11.1.3参照)。 

続いて,供給電圧を初期値に維持し,適切な段階で電流を大きくして,負荷を増加させてゆく。 

熱安定に達したとき,負荷を再度増加させる。このようにして,過負荷保護が作動するか又は温度

上昇が認められなくなるまで,負荷を適切な段階で増加させる。 

モータの巻線の温度は,各安定状態において決定する。記録した最高値が表27の値を超えた場合は,

不適合とする。 

 

表27−安定状態におけるモータ巻線の最高温度 

絶縁の種類 

最高温度 

℃ 

A種 

140 

B種 

165 

E種 

155 

F種 

180 

H種 

200 

 

ME機器で負荷を適切な段階で変えることができない場合は,試験の対象となるモータをME機器

から取り外して試験する。 

交流ピーク42.4 V又は直流60 V以下の電圧の回路に接続されたモータは,調査又は設計の評価で

過負荷の発生の可能性があると決定した場合だけ過負荷運転試験をする。試験は,例えば,電子制御

回路が十分な一定の作動電流を維持する場合は,実施する必要はない。 

c) 三相モータをもつME機器は,一つの相を欠相した三相[電源(商用)]に接続して,正常な負荷で

作動させる。作動時間は,13.2.10による。 

13.2.13.4 

*非連続作動(運転)定格のME機器 

(試験) 

非連続作動(運転)定格のME機器の場合は,定格電圧又は定格電圧範囲の上限値で,かつ,正常な負

荷でピーク温度が1時間当たり5 ℃を超えて増加しないか,又はいずれかの保護装置が作動するまで作動

させる。ただし,次のいずれのME機器にも適用しない。 

− 手持形ME機器 

− 手でスイッチを“入”の状態に維持することが必要なME機器 

− 手で物理的な負荷状態を維持することが必要なME機器 

− タイマ及び予備タイマをもつME機器 

 

モータの巻線温度は,熱安定に達したとき,又は保護装置が作動する直前の値とする。モータの巻線温

度が13.2.10に規定した値を超えた場合は,不適合とする。 

正常な使用で,ME機器内の負荷低減装置が作動した場合,ME機器は,その状態で試験を続ける。 

 


155 

T 0601-1:2017  

 

14 *プログラマブル電気医用システム(PEMS) 

14.1 *一般 

14.2〜14.12の要求事項は,次のいずれかに該当する場合は,PEMSに適用する。 

− プログラマブル電子サブシステム(PESS)が,基礎安全又は基本性能に必要な機能を提供する場合。 

− 4.2に従ったリスクマネジメントの適用によって,PESSの故障が受容できないリスクを生じないこと

を立証できない場合。 

14.2〜14.12の要求事項を適用するかどうかによらず,14.13の要求事項は,ITネットワークに組み込む

ことを意図したPEMSに適用できる。 

注記1 この箇条は,プロセスがPEMS開発ライフサイクルを通して守られ,そのプロセスの記録を

作成することを要求している。リスクマネジメントの概念及びPEMS開発ライフサイクルは,

そのようなプロセスの基本となる。しかし,リスクマネジメントプロセスは,既にこの規格

で要求されていることから,PEMS開発ライフサイクルの最小要素,及びリスクマネジメン

トプロセスの一部として考慮する必要のあるPEMSに対する追加要素だけを規定している

(4.2参照)。 

注記2 リスクコントロール手段をPESSに組み込む場合は,PESSの故障が,受容できないリスクを

生じないことを実証するために,箇条14を適用する必要がある。 

注記3 PEMSの各コンポーネントに対して製造業者が,開発過程が不明なソフトウェア(SOUP),

非医療用のサブシステム,及び既存のデバイスなどのPEMSの各コンポーネントに対して箇

条14を要求する全てのプロセスには従えない場合は,製造業者は,追加のリスクコントロー

ル手段の必要性を特に考慮することが望ましい。JIS T 2304では,SOUPを次のように定義

している。 

“既に開発されていて一般に利用できるが,医療機器に組み込むことを目的に開発したも

のではないソフトウェアアイテム[“OTSソフトウェア(off-the-shelf:既製品)”として知ら

れているソフトウェア]又は以前開発されたソフトウェアでその開発プロセスについての十

分な記録が利用できないもの。” 

(試験) 

適合性は,必要な全ての文書の調査によって決定され,必要な場合は,14.2〜14.13の要求事項の評価に

よって決定する。 

注記4 この評価は,内部監査によって実施することができる。 

14.2〜14.13の要求事項を適用する場合は,各PESSのソフトウェアの開発又は変更管理に対して,JIS T 

2304の4.3,箇条5及び箇条7〜箇条9の要求事項も適用する。 

 

(試験) 

適合性は,JIS T 2304の1.4に従って,必要な検査及び評価によって確認する。 

注記5 この規格に適合させるために必要なソフトウェア開発プロセスには,JIS T 2304の箇条6で

規定した市販後監視及び保守を含まない。 

14.2 *文書化 

箇条14で要求する文書は,正式な文書管理手順に従って,検討,承認,発行及び変更する。 

14.3 *リスクマネジメント計画 

4.2.2で要求するリスクマネジメント計画は,PEMS妥当性確認計画を参照することも含める(14.11参


156 

T 0601-1:2017  

 

照)。 

14.4 *PEMS開発ライフサイクル 

PEMS開発ライフサイクルを,文書化する。 

注記 H.2は,PEMS開発ライフサイクルを詳細に説明している。 

PEMS開発ライフサイクルには,一連のマイルストーンを決定する。 

各マイルストーンにおいて,完了させることが必要なアクティビティ及びこれらのアクティビティに適

用する検証方法を決定する。 

各アクティビティは,インプット及びアウトプットを含めて決定する。 

各マイルストーンには,そのマイルストーンまでに完了させることが必要なリスクマネジメントアクテ

ィビティを特定する。 

PEMS開発ライフサイクルは,詳細なアクティビティ,日程及びマイルストーンを含めた計画を作成し

て,特定の開発に合わせて作成する。 

PEMS開発ライフサイクルには,文書化の要求事項を含める。 

14.5 *問題解決 

該当する場合は,PEMS開発ライフサイクルにおける全ての段階及び全てのアクティビティの期間内及

び期間外における問題解決のための文書化システムを開発し,かつ,その保守をする。 

製品の種類に応じて,問題解決システムでは,次を行ってもよい。 

− PEMS開発ライフサイクルの一部として,文書化する。 

− 基礎安全又は基本性能に影響する潜在的若しくは既知の問題の報告を認める。 

− 関連するリスクに対する各問題の評価を含める。 

− 問題を解決済みとして処理するために満たす必要がある基準を特定する。 

− 各問題を解決するために必要な活動を特定する。 

14.6 リスクマネジメントプロセス 

14.6.1 *既知及び予見可能なハザードの特定 

既知又は予測可能なハザードを特定してリストを作成する場合,製造業者は,ITネットワークへの

PEMSの組込み,第三者製造のコンポーネント及び継承したサブシステムに関係するものを含んだPEMS

のソフトウェア,並びにハードウェアの側面に関連したこれらのハザードを考慮する。 

注記 JIS T 14971:2012の附属書Eの資料に加えて,PEMSに関連したハザードとなる可能性がある

リストには,次のものが含まれる。 

− 好ましくない(物理的及びデータの)フィードバック(考えられるものとしては,想定外

入力,範囲外又は相反する入力,及び電磁障害から生じた入力がある。) 

− 利用できないデータ 

− 不完全なデータ 

− 誤ったデータ 

− 誤ったタイミングのデータ 

− PESS内及びそれらの間の意図しない相互作用 

− 第三者が製造した未知な側面又は品質をもったソフトウェア 

− 第三者が製造した未知な側面又は品質をもったPESS 

− データの機密性に関わる影響及び特に不正変更に対するデータのぜい(脆)弱性も含めた

セキュリティ(安全性)が不十分なデータ,他のプログラムとの意図しない相互作用,及


157 

T 0601-1:2017  

 

びウイルス 

− PEMSが,その基礎安全又は基本性能を達成するのに必要な特性を提供するためのITネ

ットワークの故障。H.7.2に例を示している。 

14.6.2 *リスクコントロール 

次のPEMSに対する要求事項は,4.2.2を補足するものである。 

各リスクコントロール手段を実行するために,適切に検証された手法及び手順を選択し,特定する。こ

れらの手法及び手順は,各リスクコントロール手段が,特定したリスクを十分に低減するのを保証する適

切なものとする。 

14.7 *要求仕様 

PEMS及びそのサブシステム(例えば,PESSに対する)については,要求仕様を文書化する。 

注記 PEMSの構造例は,H.1に記載してある。 

システム又はサブシステムに対する要求仕様は,そのシステム又はサブシステムによって実施されるい

かなる基本性能及びいかなるリスクコントロール手段をも含める。 

14.8 *アーキテクチャ 

アーキテクチャは,PEMS及びそのサブシステムのそれぞれについて,要求仕様を満足させるように指

定する。 

該当する場合,アーキテクチャの仕様は,リスクを受容可能なレベルに低減するため,次の一つ以上を

使用する。 

a) 高信頼性部品 

b) フェールセーフ機能 

c) 冗長性 

d) 多様性 

e) *機能の分割 

f) 

防御設計 例えば,利用可能な出力を制限にすることよって,又はアクチュエータの動きを制限する

手段の導入によって,潜在的に危険な影響を抑制する。 

 

アーキテクチャの仕様には,次のg)〜n)を考慮する。 

g) *PEMSのサブシステム及びコンポーネントに対するリスクコントロール手段の配分 

注記 サブシステム及びコンポーネントには,センサ,アクチュエータ,PESS及びインタフェース

を含む。 

h) コンポーネントの故障モード及びそれらへの影響 

i) 

共通原因による故障 

j) 

系統的な故障 

k) 試験間隔及び診断範囲 

l) 

保守性 

m) 合理的に予見できる誤使用に対する保護 

n) 該当する場合は,ITネットワークの仕様 

14.9 *設計及び実装 

該当する場合,設計をサブシステムに分割し,それぞれは,設計仕様及び試験仕様をもつ。 

設計環境に対する説明データは,文書化する。 


158 

T 0601-1:2017  

 

注記 設計環境要素の例は,H.4 a)を参照する。 

14.10 

*検証 

検証は,基礎安全,基本性能又はリスクコントロール手段を実施する全ての機能に対して要求する。 

検証計画は,どのようにこれらの機能の検証するかを示すために作成する。計画には,次の事項を含め

る。 

− 各機能に対してどのマイルストーンで検証の実施が必要か。 

− 検証方針,アクティビティ,技法,並びに検証を実行する要員の適切な独立性のレベルの選択及び文

書化 

− 検証手段の選択及び活用 

− 検証に対する適用範囲の基準 

注記 方法及び手法の例 

− ウォークスルー 

− 検査(インスペクション) 

− 静的解析 

− 動的解析 

− ホワイトボックステスト 

− ブラックボックステスト 

− 統計的解析 

検証は,検証計画に従って実施する。検証活動の結果は,文書化する。 

14.11 

*PEMS妥当性確認 

PEMS妥当性確認計画は,基礎安全及び基本性能の妥当性確認を含む。 

PEMS妥当性確認で用いた方法は,文書化する。 

PEMS妥当性確認は,PEMS妥当性確認計画に従って実施する。 

PEMS妥当性確認アクティビティの結果は,文書化する。 

PEMS妥当性確認に対して全体的な責任をもつ者は,設計チームから独立したものとする。製造業者は,

独立性のレベルに対する根拠を文書化する。 

設計チームのいかなる要員も,自らの設計した結果に対してPEMS妥当性確認の最終判定責任を負って

はならない。 

PEMS妥当性確認チームの要員と設計チームの要員との全ての職務上の関係を,リスクマネジメントフ

ァイルに文書化する。 

14.12 

*変更管理 

以前の設計を一部又は全て設計変更した場合は,新規設計と同じものとしてこの箇条の全てを適用する

か,又は変更前の設計が,変更後も引き続き有効であることを,文書化した修正又は変更手順に従って評

価する。 

ソフトウェアを変更管理する場合は,JIS T 2304の4.3,箇条5及び箇条7〜箇条9の要求事項も適用す

る。 

14.13 

*ITネットワークに組み込むことを意図するPEMS 

PEMSをPEMS製造業者による妥当性確認がされていないITネットワークに組む込むことを意図した

場合は,製造業者は,そのような接続を実行するための,次の事項を含む取扱い指示を提供する。 

a) ITネットワークへのPEMS接続の目的。 


159 

T 0601-1:2017  

 

b) PEMSを組み込むITネットワークに必要な特性。 

c) PEMSを組み込むITネットワークに必要な構成。 

d) セキュリティ仕様を含む,PEMSのネットワーク接続の技術仕様。 

e) PEMS,ITネットワーク,及びITネットワークに接続されている他の装置との間の意図する情報の

流れ,及びITネットワークを通じる意図する経路。 

注記1 これには,基礎安全及び基本性能に関連する有効性並びにデータの側面及びシステムセキ

ュリティの側面を含めてもよい。H.6及びIEC 80001-1:2010も参照する。 

f) 

ITネットワークへのPEMS接続の目的に合わせるために必要な特性を提供するITネットワークが,

故障した場合に生じる危険状態のリスト。 

注記2 データを転送する目的でPEMSを他の装置に接続すると,二つのノードのITネットワー

クを形成する。例えば,PEMSをプリンタに接続すると,ITネットワークを形成する。製

造業者が,そのプリンタとともにPEMSの妥当性を確認していれば,製造業者が,その形

成されたネットワーク全体の妥当性を確認しているとみなしてもよい。 

(試験) 

適合性は,取扱説明書の調査によって確認する。 

製造業者は,附属文書の中で,責任部門に次を指示する。 

− その他の機器を含むITネットワークへのPEMSの接続が,患者,操作者又は第三者に対して事前に

特定していなかった受容できないリスクを生じる可能性がある。 

− 責任部門は,これらのリスクを特定,分析,評価及び管理をすることが望ましい。 

注記3 IEC 80001-1:2010は,これらのリスクを扱うためのガイダンスを,責任部門に提供してい

る。 

− ITネットワークを後から変更した場合は,新たなリスクを招き,追加の分析が必要となる。 

− ITネットワークの変更には,次を含める。 

− ITネットワーク構成における変更 

− ITネットワークへの追加アイテムの接続 

− ITネットワークからのアイテムの取外し 

− ITネットワークに接続された機器のアップデート 

− ITネットワークに接続された機器のアップグレード 

(試験) 

適合性は,附属文書の調査によって確認する。 

 

15 ME機器の構造 

15.1 *ME機器の制御器及び表示器の配置 

該当する場合,製造業者は,ME機器の制御器及び表示器の配置に関連したリスクをユーザビリティエ

ンジニアリングプロセスで扱う(12.2参照)。 

(試験) 

適合性は,IEC 60601-1-6の規定に従って,確認する。 

15.2 *サービス性 

長期間点検をしなかった場合,機械的磨耗,電気的及び環境的劣化又は経年変化によって受容できない

リスクを生じる可能性があるME機器の部分は,点検,交換及び保守のために接近できるようにする。 


160 

T 0601-1:2017  

 

交換又は調整されることが多いME機器の部分は,近接した部分又は配線に損傷を与えたり若しくは妨

げにならないように,検査,サービス作業,交換及び調整ができるように配置するか又は固定する。 

(試験) 

適合性は,この細分箇条で示した部分及びそれらの配置を調査して確認する。 

15.3 機械的強度 

15.3.1 一般 

ME機器又はその部分は適切な機械的強度をもち,成形ストレスによって,又は押付け,衝撃,落下及

び手荒な取扱いに起因する機械的ストレスを受けても,基礎安全又は基本性能を喪失してはならない。 

(試験) 

適合性は,表28の試験によって確認する。試験は,ハンドル,レバー,ノブ,陰極線管の前面(9.5.2

参照),又は表示器及び測定器の透明若しくは半透明のカバーには適用しない。ただし,ハンドル,レバー,

ノブ又はカバーを取り除いたときに電撃の受容できないリスクがある場合は,試験をする。 

注記 基礎安全に影響を与える可能性のある損傷の例としては,沿面距離及び空間距離が8.9に規定

した距離を下回ったり,8.4の限度を超える部分へ接近できたり又は危害を生じる可能性がある

動く部分に接近できることである。 

この試験の結果によって基礎安全を喪失したかどうか役立つ判定基準には,次がある。 

− 箇条8及び11.6の要求事項。 

− 8.8.3に規定した,保護手段としての固体絶縁の完全性を評価するための耐電圧試験。 

− 8.9に規定した最小距離と比較するための沿面距離又は空間距離の測定。電撃又は湿気に対する保護に

悪影響を及ぼさない小さな破片などは,無視してもよい。 

 

表28−機械的強度試験の適用 

ME機器の種類 

試験 

手持形 

押付け(15.3.2) 

落下(15.3.4.1) 

成形ストレスの解放(15.3.6) 

身体装着形 

押付け(15.3.2) 

衝撃(15.3.3) 

落下(15.3.4.1) 

成形ストレスの解放(15.3.6) 

携帯形 

押付け(15.3.2) 

衝撃(15.3.3) 

落下(15.3.4.2) 

成形ストレスの解放(15.3.6) 

移動形 

押付け(15.3.2) 

衝撃(15.3.3) 

手荒な取扱い(15.3.5) 

成形ストレスの解放(15.3.6) 

固定形又は据置形 

押付け(15.3.2) 

衝撃(15.3.3) 

成形ストレスの解放(15.3.6) 

 

15.3.2 *押付け試験 

ME機器の外装は,受容できないリスクに対する保護のため十分な剛性をもつ。 


161 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

適合性は,次によって確認する。 

直径30 mmの円形の接触部をもつ試験用器具を用いて,外装の外側に250 N±10 Nの一定な力を5秒間

加える。ただし,この試験は,質量が18 kgを超えるME機器の外装の底面には適用しない。 

試験後に,受容できないリスクを生じる損傷がある場合は,不適合とする。 

注記 15.3.1の適合性基準参照。 

15.3.3 *衝撃試験 

ME機器の外装は,受容できないリスクに対する保護のため,十分な耐衝撃性をもつ。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

手持形ME機器及びME機器の手持形の部分を除き,衝撃によって受容できないリスクを生じる可能性

がある外装及び他の外部絶縁部分に,次の試験をする。 

完全な外装で構成されたサンプル又は強化していない最も広い領域を代表するサンプルを,その正常な

姿勢で支持する。直径が約50 mmで500 g±25 gの質量をもつ滑らかな鋼球を,試験サンプルの該当する

各部分に1.3 mの高さから一度だけ自由落下させる。 

垂直な表面を試験する場合は,水平な衝撃を加えるため,鋼球をコードでつ(吊)るして振り子のよう

にして,試験サンプルの各該当部分の鉛直上方1.3 mの高さから一度だけ落下させる。 

試験は,フラットパネルディスプレイ,ME機器の平らなガラス面(例えば,フィルムスキャナ)又は

陰極線管の前面(9.5.2参照)には,適用しない。 

試験後に,受容できないリスクを生じる損傷がある場合は,不適合とする。 

注記 15.3.1の適合性基準参照。 

15.3.4 *落下試験 

15.3.4.1 手持形ME機器 

手持形のME機器,附属品及びME機器の部分は,落下によって受容できないリスクを生じる損傷があ

ってはならない。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験サンプルに安全動作荷重を加え,(附属文書で指定した)ME機器,附属品又はME機器の部分を使

用する高さ,又は1 mの高さのいずれか高い方から,コンクリート又は同様な基礎の上に平らに設置した

厚さ50 mm±5 mmの硬い木製の板(例えば,密度600 kg/m3を超える。)の上に,正常な使用時にとるこ

とができる三つの異なる姿勢で,それぞれ一度ずつ自由落下させる。 

試験の後,手持形ME機器,附属品又はME機器の部分は,受容できないリスクを生じる損傷がある場

合は,不適合とする。 

15.3.4.2 *携帯形ME機器 

携帯形ME機器,附属品及びME機器の部分は,表29に示した高さから硬い表面上へ自由落下させる

ことによって生じるストレスに耐える。 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

試験サンプルに安全動作荷重を加え,コンクリート又は同様な基礎の上に平らに設置した厚さ50 mm±

5 mmの硬い木製の板(例えば,密度600 kg/m3を超える)の上で,表29に示す高さまで持ち上げる。サ


162 

T 0601-1:2017  

 

ンプルは,正常な使用時に置く姿勢で3回落下させる。板の寸法は,そのサンプルの寸法以上とする。 

 

表29−落下高さ 

携帯形ME機器又はその部分の質量(M) 

kg 

落下高さ 

cm 

M≦10 

10<M≦50 

M>50 

 

試験の後,受容できないリスクを生じる損傷がある場合は,不適合とする。 

注記 15.3.1の適合性基準参照。 

15.3.5 *手荒な取扱い試験 

移動形ME機器及びME機器の移動形の部分は,手荒な取扱い及び移動によって生じたストレスに耐え,

かつ,受容できないリスクを生じてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,次の試験によって確認する。 

サンプルは,安全動作荷重をかけた状態の移動姿勢で,かつ,正常な使用時に許容する最悪条件で試験

する。試験中は,手荒な取扱いによるストレス又は衝撃で生じる可能性のある不平衡状態を防ぐために,

適切な予防措置を講じる。 

a) 上昇段差衝撃試験 サンプルを正常な移動方向に0.8 m/s±0.1 m/sの速度で押すか,又はモータ駆動移

動形ME機器の場合は,維持できる最大速度で移動させて,平らな床面にしっかりと取り付けた高さ

40 mmの面をもつ硬い木製の上昇段差の障害物に3回衝突させる。移動方向は,障害物の面に直角と

する。サンプルは,40 mmの障害物を越える必要はない。 

b) 下降段差衝撃試験 サンプルを正常な移動方向に0.8 m/s±0.1 m/sの速度で押すか,モータ駆動移動形

ME機器の場合は,維持できる最大速度で移動させて,強固な床(例えば,コンクリート)に平らに

取り付けた高さ40 mmの垂直な段差から3回落下させる。移動方向は,下降段差の面に直角とする。 

下降段差衝撃試験中に,キャスタが床面に触れる前にキャスタ以外の部分が障害物に接触する場合

は,ME機器が完全に降りるまで押し続ける。 

c) 戸枠衝撃試験:サンプルを正常な移動方向に0.8 m/s±0.1 m/sの速度で動かして,垂直で強固な壁(例

えば,コンクリート)に取り付けた40 mmの幅及び厚さの硬い木製の垂直な障害物に,又はモータ駆

動の移動形ME機器では維持できる最高速度で3回衝突させる。垂直な障害物の高さは,ME機器が

接触する部分よりも高くする。移動方向は,障害物の面に直角とする。 

 

上記の各々の試験の後に,受容できないリスクを生じる損傷がある場合は,不適合とする。 

注記1 15.3.1の適合性基準参照。 

注記2 ME機器が手荒な取扱いによる衝撃又はストレスによって損傷を受けていない場合は,ME

機器の不安定性は9.4に従って評価する。 

15.3.6 *成形ストレス(残留応力)の解放試験 

成形した熱可塑性材料の外装は,成形に起因する内部応力の解放による材料の収縮又はゆがみが受容で

きないリスクを生じない構造とする。 


163 

T 0601-1:2017  

 

(試験) 

適合性は,構造及び適切で入手可能なデータの調査又は次の試験によって確認する。 

完全なME機器として構成されているサンプル,又は任意の支持枠に組み付けた外装のサンプルを,

11.1.3の試験中に測定した外装上の最高温度よりも10 ℃高い温度か又は70 ℃のいずれか高い方の温度で,

7時間,恒温加熱槽内に置き,その後に室温に下げる。 

注記 相対湿度は,この試験の間,特定の値に維持する必要はない。 

 

外装を完全な状態で試験をすることが困難な大きなME機器は,機械的支持部材を含め,厚さ及び形状

が完全な組立品を代表できる外装の一部を使用してもよい。 

受容できないリスクを生じる損傷は,不適合とする。 

15.3.7 *環境による影響 

ME機器に使用する材料の選択及び処理は,意図する使用,予測耐用期間,輸送条件及び保管条件を考

慮する。 

ME機器は,その予測耐用期間の間に,腐食,経年変化,機械的磨耗,又は細菌,植物,動物及び同様

な物の影響による生物材料(天然材料)の劣化によって機械的特性が低下し,受容できないリスクを生じ

させることがないような設計及び構造とする。15.2も参照する。 

(試験) 

適合性は,次の調査によって確認する。 

− ME機器,附属文書,製造業者が用いる材料の仕様及びこれらの材料の処理についての仕様。 

− 製造業者による関連する試験又は計算結果。 

15.4 ME機器の部品及び組立一般 

15.4.1 コネクタの構造 

ME機器の電気,液体圧,圧搾空気及びガスの接続端末部並びに接続器は,工具を使わないで取外しの

できる接触可能な接続器の誤接続によって受容できないリスクを生じる可能性がある場合は,誤接続を防

止するような設計及び構造とする。特に,次を考慮する。 

a) 患者リード又は患者ケーブルの接続用プラグは,受容できないリスクを生じる可能性のないことが保

証できない限り,同一のME機器の他の機能のための差込ソケットに接続できないように設計する。 

 

(試験) 

適合性は,患者リード,患者ケーブル,コネクタ及び差込ソケットの検査によって確認する。リー

ド線,ケーブル,コネクタ又は差込ソケットが着脱可能な場合は,リスクマネジメントファイルの調

査によって確認する。 

b) 正常な使用で異なったガスを操作するME機器への医療用ガスの接続器は,互換性があってはならな

い。ISO 407 [27]も参照する。 

 

(試験) 

適合性は,全ての医療用ガスコネクタの検査によって確認する。 

15.4.2 温度及び過負荷の制御器 

15.4.2.1 適用 

温度及び過負荷の制御器の適用は,次による。 

a) 自動復帰形の感熱遮断器及び自動復帰形の過電流開放器は,作動後の復帰によって13.1で規定した危


164 

T 0601-1:2017  

 

険状態となる場合は,ME機器に使用してはならない。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

b) 作動温度の値に影響するはんだ付け作業によってリセットが必要な安全機能を備えた感熱遮断器は,

ME機器に取り付けてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書の調査によって確認する。 

c) ME機器においてサーモスタットの故障が13.1で規定した危険状態となる可能性がある場合は,独立

した非自己復帰形感熱遮断器を追加して備える。追加した遮断器の作動温度は,サーモスタットの最

高設定値によって得られる温度よりも高く,かつ,その意図する機能の安全温度限度内とする。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

d) 感熱遮断器又は過電流開放器の作動に起因するME機器の機能の喪失によって,基本性能の喪失又は

13.1で規定したあらゆる危険状態を生じてはならない。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

e) ME機器の感熱遮断器の接点間にコンデンサ又は他のスパーク防止器を接続してはならない。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

f) 

感熱遮断器及び過電流開放器の使用は,ME機器の安全性に影響しないように設計する。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって,及び該当する場合は,次の試験によって確認する。 

該当する場合は,正温度特性サーミスタ(PTC)のIEC 60730-1:2010の箇条15,箇条17,J.15及び

J.17への適合性を確認する。 

感熱遮断器及び過電流開放器は,箇条13で規定した条件で,ME機器を作動して試験する。 

自己復帰形感熱遮断器及び自動復帰形の過電流開放器は,同等な機能(PTC以外)を遂行する回路

を含め,該当するIECの部品規格に対して認定されていない限り,200回作動させる。 

手動復帰形の感熱遮断器及び過電流開放器が,IECの部品規格(4.8参照)に対し認定されていな

いで,かつ,製造業者がその安全に関連する機能を遂行するための部品の信頼性を実証する十分なデ

ータを提供しない場合は,10回作動させる。 

熱保護装置は,技術的判断によって試験結果に影響しないことが示せる場合は,ME機器と分離し

て試験することができる。 

g) 加熱手段をもつ液体を満たした容器を組み込んだME機器は,容器が空のときにヒータが作動してし

まう場合,過熱に対する保護装置を備える。過熱によって受容できないリスクが発生してはならない。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器の容器を空にした状態で,その保護装置が働くまで作動させて確認する。 

h) 筒形ヒータを組み込んだME機器は,大地への導電接続によって過熱を生じる場合,両方のリード線

に過熱に対する保護を備える。 

 

(試験) 

適合性は,設計文書及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 


165 

T 0601-1:2017  

 

15.4.2.2 温度設定 

ME機器内にあるサーモスタットが,温度設定を変える手段を備えている場合は,温度設定を明瞭に表

示する。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

15.4.3 *電池 

15.4.3.1 容器 

ME機器で,充電中又は放電中にガスが漏出する可能性のある電池を収容する容器は,ガスの充満及び

発火の可能性による受容できないリスクを生じないように換気する。 

ME機器の電池収納部は,短絡が13.1で規定した危険状態を生じる可能性がある場合,電池の偶発的な

短絡を防止するように設計する。 

(試験) 

適合性は,設計文書及び,該当する場合は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

15.4.3.2 接続 

電池の誤った接続又は交換によって危険状態が発生する可能性がある場合,ME機器は,誤った極性の

接続を防止する手段を備える。7.3.3及び8.2.2も参照する。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

15.4.3.3 過充電に対する保護 

ME機器の電池の過充電が受容できないリスクを生じる場合は,過充電を防止する設計とする。 

(試験) 

適合性は,設計文書の調査によって確認する。 

15.4.3.4 リチウム電池 

リチウム一次電池は,IEC 60086-4の要求事項に適合する。リチウム二次電池は,IEC 62133の要求事項

に適合する。7.3.3参照。 

注記 電池は,単一のセル及びセルの組立品(すなわち,電池のパッケージ)の両方を含んでいる。 

(試験) 

適合性は,電池の設計文書の調査によって確認するか,又はリチウム一次電池は,IEC 60086-4に従っ

た試験の結果によって,若しくはリチウム二次電池は,IEC 62133に従った試験の結果によって確認する。 

15.4.3.5 *過度の電流及び電圧保護 

ME機器の内部電源は,内部配線の断面積及び配置又は接続された部品の定格によって短絡時に過度の

電流に起因して火事を起こす可能性がある場合,火事に対して適切な定格の保護装置を備える。保護装置

は,流れる最大故障電流(短絡電流を含む)を中断するための十分な遮断容量をもつ。 

ヒューズ又は過電流開放器を省略する場合は,その根拠を文書化する。 

内部電源の出力接点と,その後段の保護装置との間で,内部電源の陽極と陰極とが短絡した状態を模擬

する短絡試験は,二つの操作者保護手段を備える場合は,省略してもよい。また,二つの操作者保護手段

を備えない場合は,短絡試験によって,13.1.2で規定した危険状態をいずれも生じさせない。 

(試験) 

適合性は,保護手段の有無の検査,及び必要な場合は,設計文書の調査によって確認する。また,短絡

試験を実施した結果,13.1.2で規定した危険状態のいずれも生じないことを確認する。 


166 

T 0601-1:2017  

 

15.4.4 *表示器 

正常な使用のための準備が整ったことが,正常な操作位置にいる操作者に明らかに分からない場合は,

ME機器が準備完了したことを示すための表示灯を備える。7.4.1の表示は,この目的のためには十分では

ない。 

15秒を超える間隔の待機状態又は準備状態の機能をもち,正常な操作位置にいる操作者にそれらの状態

が明らかに分からない場合は,ME機器に追加の表示灯を備える。 

発光しないヒータを組み込んだME機器は,そのヒータが発熱していることが正常な操作位置にいる操

作者に明らかに分からないと危険状態を生じる可能性がある場合は,発熱していることを示す表示灯を備

える。 

注記 これは,記録用の熱ペンには適用しない。 

 

出力回路の偶発的な又は長引いた作動が危険状態の要因となる場合は,出力していることを示すための

表示灯をME機器に備える。 

表示光の色は,7.8.1による。 

内部電源を充電するための手段を組み込んだME機器は,操作者に充電モードが見えるように表示する。 

(試験) 

適合性は,正常な使用位置から見える表示手段の存在及び機能の調査によって確認する。 

15.4.5 プリセット制御 

該当する場合は,製造業者は,リスクマネジメントプロセスでプリセット制御に関連するリスクを扱う。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

15.4.6 ME機器の制御器の操作部分 

15.4.6.1 固定,誤調整の防止 

固定及び誤調整の防止は,次による。 

a) ME機器の全ての操作部分は,正常な使用時に抜けたり緩んだりしないように固定する。 

b) 制御器は,目盛などの表示が常に制御器の位置と対応するように固定する。 

c) 工具を使わないで表示器と関連する部品とが分離できる場合は,適切な構造によって誤接続を防止す

る。 

 

(試験) 

適合性は,調査及び試験によって確認する。回転式制御器類については,表30に示したトルクを制御ノ

ブと軸との間に2秒間以上,各方向に交互に加える。この試験は,10回繰り返す。 

軸に対してノブが回転した場合は,不適合とする。 

正常な使用で軸方向に引っ張ることが必要な場合の適合性は,電気部品に対しては60 N,また,その他

の部品に対しては,100 Nの軸方向の力を1分間加えて確認する。 

 


167 

T 0601-1:2017  

 

表30−回転式制御器に加えるトルク 

制御用ノブのグリップ直径(d) 

mm †) 

トルク 

Nm 

10≦d<23 

1.0 

23≦d<31 

2.0 

31≦d<41 

3.0 

41≦d<56 

4.0 

56≦d≦70 

5.0 

70<d 

6.0 

注†) 

グリップ直径(d)は,制御ノブの最大幅で,制御ノブの形
状とは無関係である(例えば,ポインタ付き制御ノブ)。 

 

15.4.6.2 動きの制限 

制御パラメータが意図せずに最大から最小へ変化したり,又はその反対に変化したりする場合は,その

予期しない変化を防止するために適切な機械的強度をもつストッパをME機器の制御器の回転する部分か

又は動く部分に備える。 

(試験) 

適合性は,調査及び手動試験によって確認する。回転式制御器については,表30に示したトルクを各方

向に交互に2秒間以上加える。この試験は,10回繰り返す。 

 

正常な使用で,ME機器の制御器の回転部分又は動く部分に軸方向の引張りを加えても,制御されるパ

ラメータが不測の変化をしてはならない。 

(試験) 

適合性は,電気部品に対しては60 N,及びその他の部品に対しては100 Nの軸方向の力を1分間加えて

確認する。 

15.4.7 コード付き手持形制御器及び足踏み制御器(8.10.4も参照) 

15.4.7.1 機械的強度 

機械的強度は,次による。 

a) ME機器の手持形制御器は,15.3.4.1に適合する。 

b) ME機器の足踏み制御器は,成人の体重を支えることができる。 

(試験) 

適合性は,正常な使用位置で足踏み制御器に1 350 Nの作用力を1分間加えて確認する。この力は,直

径30 mmの面積全体にわたって加える。足踏み制御器に受容できないリスクが生じるような損傷があって

はならない。 

15.4.7.2 ME機器の意図しない作動 

手持形制御器及び足踏み制御器は,不用意に異常な姿勢にした場合に,それらの制御設定の変化によっ

て受容できないリスクが生じてはならない。 

(試験) 

適合性は,制御器を可能なあらゆる異常な姿勢に回転させて平面上に置いて確認する。受容できないリ

スクを生じる制御設定の意図しない変化は,不適合とする。 

15.4.7.3 *液体の浸入 

液体の浸入は,次による。 


168 

T 0601-1:2017  

 

a) ME機器の足踏み制御器は,少なくともJIS C 0920によるIPX1とする。 

 

(試験) 

適合性は,JIS C 0920の試験によって確認する。 

b) ME機器では,救急室又は手術室のように液体が床に存在するような場所で使用され,かつ,電気回

路を含む足踏み制御器の外装は,少なくともJIS C 0920によるIPX6として分類する。 

 

(試験) 

適合性は,附属文書並びに設計文書の調査によって,及びJIS C 0920の適切な試験を行うことによ

って決定する。 

15.4.8 ME機器の内部配線 

断面積が16 mm2未満のアルミニウム導線は,ME機器に使用してはならない。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

15.4.9 油容器 

油容器は,次による。 

a) 携帯形ME機器内の油容器は,どのような姿勢においても油が漏出しないように適切に密封する。容

器は,油が膨張しても漏出しない設計とする。 

b) 移動形ME機器内の油容器は,移動中の油の漏出を防止するために封止する。ただし,正常な使用時

に作動する除圧装置を取り付けてもよい。 

c) 完全には密封されていない状態で油を満たしたME機器又はその部分は,漏出を検出できるように,

油のレベルを確認するための手段を設ける(7.9.3.1参照)。 

 

(試験) 

適合性は,ME機器及び技術解説の調査,並びに手動試験によって確認する。 

15.5 *ME機器の電源変圧器及び8.5に従った分離を備えたその他の変圧器 

15.5.1 過熱 

15.5.1.1 *変圧器 

ME機器の変圧器は,出力巻線に短絡又は過負荷が生じたときの過熱に対して保護する。 

 

(試験) 

適合性は,次の条件の下で,15.5.1.2及び15.5.1.3の試験によって確認する。 

次のパラメータを最も不利な値にして,各巻線を順次試験する。 

− 定格電圧の90 %〜110 %の間に維持した一次側電圧 

− 定格入力周波数 

− その他の巻線の負荷は,無負荷と正常な使用時の負荷との間 

 

短絡及び抵抗性負荷は,該当する場合,巻線の端末又は単一故障状態で最初に短絡が生じる可能性があ

る箇所に適用する。 

短絡及び過負荷状態における変圧器の過熱防止を意図する部品は,次の条件を満たしている場合は,

15.5.1.2及び15.5.1.3の試験の一部に含まれる。 

− 高信頼性特性を備えた部品である。 


169 

T 0601-1:2017  

 

− 変圧器の出力接点間に高信頼性部品としての性能を発揮できる,二つの操作者保護手段を備えている。 

試験中,巻線の開放及び危険状態の発生がなく,かつ,巻線の最大温度は,表31の値を超えてはならな

い。短絡及び過負荷試験の後,変圧器は,一次巻線と二次巻線との間,一次巻線とフレームとの間,及び

二次巻線とフレームとの間の耐電圧試験(8.8.3で規定)に合格するものとする。試験は,11.1に規定した

条件でME機器に組み込んだ状態又は試験台の上で模擬した状態のいずれかで実施する。 

 

表31−周囲温度25 ℃±5 ℃における過負荷及び短絡状態での変圧器巻線の最高許容温度 

部分 

最高温度 

℃ 

次の絶縁材料に接触した巻線及び積層コア 

 

− A種絶縁材料 

150 

− B種絶縁材料 

175 

− E種絶縁材料 

165 

− F種絶縁材料 

190 

− H種絶縁材料 

210 

 

15.5.1.2 短絡試験 

(試験) 

試験する出力巻線を短絡する。試験は,保護装置が作動するまでか,又は熱安定に達するまで継続する。

“15.5.2 a)で規定した5倍の周波数及び5倍の電圧又は15.5.2 b)で規定した2倍の周波数及び2倍の電圧”

に従って試験をしなかった変圧器は,出力巻線の端末を順次短絡する。 

15.5.1.3 過負荷試験 

(試験) 

二つ以上の保護装置を備えた巻線には,正常な使用の最悪条件で,負荷状態及びヒューズが溶断する状

態を十分に評価するための複数の過負荷試験を実施してもよい。 

過負荷試験は,整流回路の後段で適用してもよい。 

保護装置(電流制限回路のような)が作動しないで短絡試験に適合した場合は,過負荷試験を要求しな

い。 

a) この試験a)は,組み合わせた保護装置及びその性能データを評価して保護装置の作動電流が決定でき

ない場合に実施する。それ以外の場合は,b)の試験だけを実施する。 

巻線が熱安定に達するまで正常な使用時の負荷をかける。その後,保護装置が作動する最小電流に

近づけるため,負荷を適切なステップで徐々に調整する。負荷をそれぞれ調整した後に熱安定に達す

るまで十分な時間をとり,かつ,負荷電流及び温度を記録する。 

保護装置の作動に続いて,b)を実施する。 

b) 上記a)で作動した保護装置が変圧器の外部にある場合は,その保護装置を短絡しておく。その保護装

置の種類に応じて,次のように負荷をかける。 

− IEC 60127-1に適合したヒューズの場合 

表32で決定した適切な試験電流で30分間。 

 


170 

T 0601-1:2017  

 

表32−変圧器の試験電流 

保護ヒューズの定格 

電流(I)の表示値 

ヒューズの定格電流 

に対する試験電流の比 

I≦4 

2.1 

4<I≦10 

1.9 

10<I≦25 

1.75 

I>25 

1.6 

 

− IEC 60127-1に従っていないヒューズの場合 

ヒューズの製造業者が提供する特性に従った電流で30分間,つまり,ヒューズが溶断しない範囲の

できるだけ大きい試験電流を30分間負荷する。もしも,30分間で溶断するデータが入手できない場

合は,熱安定に達するまで,表32からの試験電流を使用する。 

− その他の保護装置の場合 

上記a)において,保護装置が作動した電流よりも僅か少ない電流で熱安定に達するまで。 

 

このb)の過負荷試験は,規定した時間又は第二の保護装置が作動した時点で終了する。 

15.5.2 *耐電圧 

この細分箇条は,1 kHzを超える周波数で動作する変圧器には適用しない。そのような変圧器は,8.8.3

に従って試験する。 

ME機器の変圧器の巻線は,危険状態が生じるような過熱を引き起こす内部の短絡を防止するため,十

分な絶縁をもつ。 

変圧器の故障が危険状態を生じる可能性がある場合,ME機器における変圧器の各巻線の線間及び層間

の絶縁は,湿度前処理(5.7参照)後に,次の耐電圧試験に合格するものとする。 

 

(試験) 

a) 500 V以下の定格電圧又は60 Hz以下の定格周波数をもつ変圧器の巻線は,巻線の全てにわたって,

その巻線の定格電圧の5倍又は定格電圧範囲の上限値の5倍の電圧,及び定格周波数の5倍以上の周

波数で試験する(ここでの定格周波数とは,変圧器の入力電圧の正常な作動周波数をいう。)。 

b) 500 Vを超える定格電圧又は60 Hzを超える定格周波数をもつ変圧器の巻線は,定格電圧の2倍又は

定格電圧範囲の上限値の2倍の電圧で,かつ,定格周波数の2倍以上の周波数で試験する(ここでの

定格周波数とは,変圧器の入力電圧の正常な作動周波数をいう。)。 

 

ただし,上記の二つの場合において,変圧器の各巻線の層間に加わるストレスは,その巻線の定格電圧

を動作電圧とみなした場合は,一つの保護手段として,最高定格電圧をもつ巻線に現れている試験電圧が,

表6に規定した試験電圧を超えないものとする。その試験電圧を超えた場合は,一次巻線に加える試験電

圧をそれに応じて下げる。試験周波数は,正常な使用時にそのコアに生じる磁気誘導にほぼ等しい誘導を

生じる周波数を採用してもよい。変圧器のコアが全ての外部との導電接続(大多数のトロイダル形の変圧

器におけるような)から分離している場合は,次のコアへの接続は,省略してもよい。 

− 三相変圧器は,三相試験装置によって,又は単相試験装置を用いた3回の連続試験によって試験して

もよい。 


171 

T 0601-1:2017  

 

− 一次巻線と二次巻線との間にあるコア及び遮蔽に対する試験電圧の値は,その変圧器の仕様書に従う。

一次巻線が識別された電源(商用)の中性線への接続点をもっている場合は,コア(及び遮蔽)を回

路の非接地部分に接続するように規定していない限り,そのような点は,コア(及び該当する場合は

遮蔽)に接続する。これを模擬するため,コア(及び遮蔽)は,識別した接続点に関して適切な電圧

及び周波数で電源に接続する。 

そのような接続点を識別できなかった場合は,コア(及び遮蔽)を回路の非接地部分に接続するよ

うに規定しない限り,一次巻線のそれぞれの側もまたコア(及び該当する場合は遮蔽)に接続する。 

これを模擬するため,コア(及び遮蔽)は,一次巻線のそれぞれの側に関しても適切な電圧及び周

波数の電源に順次接続する。 

− 試験中,電源(商用)に接続することを意図していない全ての巻線は,無負荷(開路)状態にしてお

く。一点を大地に近い電位にして作動することを意図する巻線は,コアを回路の非接地部分に接続す

るように指定しない限り,コアに接続をする。 

上記を模擬するため,コアをそのような巻線に対して適切な電圧及び周波数の供給源に接続する。 

− 初めに規定の電圧の半分以下の電圧を加え,次いで10秒間かけて規定値まで上げ,1分間その値に維

持した後,電圧を徐々に下げてスイッチを切る。 

− 試験は,共振周波数で実施しない。 

 

次によって,適合しているかどうかを判断する。 

試験中,絶縁のいかなる部分のフラッシュオーバ又は絶縁破壊も不適合とする。試験後の変圧器に,検

出できるような劣化がある場合は,不適合とする。 

コロナ放電が,動作電圧よりも高く試験電圧よりも低い値に,一時的に試験電圧を下げたとき消滅し,

かつ,その放電が試験電圧の低下を生じない程度に軽度の場合は,無視する。 

15.5.3 *8.5で規定した分離に用いる変圧器の構造 

8.5で規定した保護手段をもつME機器の変圧器は,次による。 

− 端部の巻線が,層間絶縁物を超えて移動しない手段を講じる。 

− 保護接地したシールドが1回巻の場合は,3 mm以上シールドを重ね巻きする。その重ね巻きした部

分は,互いに絶縁する。シールドの幅は,一次巻線の巻幅以上とする。 

− トロイダル変圧器の内部巻線からの引出し線には,二つの保護手段の要求事項に適合し,かつ,合計

の肉厚が少なくとも0.3 mmある二重のスリーブを,巻線から出た部分から20 mm以上かぶせる。 

− 一次巻線と二次巻線との間の絶縁は,8.8.2に適合する。 

− 沿面距離及び空間距離は,次を除いて8.9.4に適合する。 

・ 巻線のエナメル又はラッカは,患者保護手段に対して8.9.4で規定した沿面距離に,それぞれ1 mm

寄与しているとみなす。 

・ 次のいずれかの場合を除き,沿面距離は絶縁隔壁の両側の部分間を,接合部を通過して測定する。 

− 接合部を構成する二つの部分を,加熱して密封するボンドで接着するか若しくは絶縁上重要な場

所を他の同様な手段で接着する。 

− 必要な場所は,接合部に完全に接着剤を満たし,かつ,接合部へ湿気が吸い込まれないように絶

縁隔壁の表面にも接着剤を塗る。 

・ モールド中に気泡がなく,かつ,エナメル又はラッカ絶縁の一次巻線と二次巻線との間の絶縁物の

厚さを基準電圧(U)が250 V以下については1 mm以上とし,これより高い基準電圧(U)の場合,


172 

T 0601-1:2017  

 

比例的に増加させているならば,モールドした変圧器内の沿面距離については考えない。 

(試験) 

適合性は,変圧器の構造の検査及び要求された距離の測定によって確認する。 

 

16 *MEシステム 

16.1 *MEシステムに対する一般要求事項 

設置後又はその後の組合せ変更を行った後,MEシステムは,受容できないリスクを生じてはならない。 

MEシステムを構成する種々の機器の組合せから発生するハザードだけを考慮する。 

注記 責任部門は,実際に使用する期間において,MEシステムの組合せ及びその変更を行った場合

は,この規格の要求事項に対する評価を必要とすることに留意する。 

MEシステムは,次による。 

− 患者環境では,この規格に適合したME機器と同等な安全レベルを備える。 

− 患者環境外では,それぞれのIEC又はISOの安全規格に適合した機器と同等な安全レベルを備える。 

試験の条件は,次による。 

− 規定していない限り正常状態とする。 

− MEシステムの製造業者が指定した作動条件で実施する。 

MEシステムの個々の機器に対して,該当する規格に従って既に実施された安全試験は,繰り返さない。 

責任部門又は操作者によって組合せ変更が可能なMEシステムの場合は,その製造業者は,最大のリス

クを生じるのはどの構成か,及びあらゆる構成のMEシステムにおいて受容できないリスクの発生を確実

に防ぐのに必要なのはどの措置かを決めるためにリスクマネジメントを用いてもよい。 

MEシステムに使用する非ME機器は,その機器に該当するIEC又はISOの安全規格に適合する。 

なお,非ME機器は,該当するJIS,電気用品安全法の技術基準などに適合するか,又はそれらと同等

の安全性を備えるものでもよい。 

電撃に対する保護が基礎絶縁だけに依存する機器は,MEシステムに使用してはならない。 

なお,安全性が確保できる手段,例えば,二重絶縁又は強化絶縁を備えた分離変圧器と組み合わせる場

合は,基礎絶縁だけに依存する機器を用いてもよい。 

(試験) 

適合性は,適切な文書又は証明書の調査によって確認する。 

16.2 *MEシステムの附属文書 

MEシステム(変更したMEシステムを含む。)には,製造業者が意図するようにMEシステムを使用

するための必要な全てのデータを包含する文書,及び責任部門が参照できる住所を記載した文書を附属す

る。この附属文書は,MEシステムの一部とみなす。 

注記 MEシステムの附属文書は,例えば,電子ファイル又はCD-ROMのような表示又は印刷できる

電子媒体で提供してもよい。 

この附属文書には,次を含める。 

a) 製造業者が提供する各ME機器の附属文書(7.9参照)。 

b) 製造業者が提供する各非ME機器の附属文書。 

c) 次の情報。 

− 製造業者が意図するような使用法及びMEシステムを構成する全ての機器のリストを含むMEシス

テムの仕様書。 


173 

T 0601-1:2017  

 

− MEシステムの据付け,組立及び変更後も,引き続き規格への適合を確実にするための説明。 

− 清掃,及び該当する場合は,MEシステムを構成する機器又は機器の部分の消毒及び滅菌に対する

説明(11.6.6及び11.6.7参照)。 

− MEシステムの据付け中に適用することが望ましい追加の安全手段。 

− MEシステムのどの機器が患者環境での使用に適しているのか。 

− 予防保守の間に適用することが望ましい追加手段。 

− 独立したマルチタップの場合は,それを床に置いてはならない旨の警告。 

− 追加のマルチタップ又は延長コードをMEシステムに接続してはならない旨の警告。 

− MEシステムの一部として指定した,又はMEシステムとして組合せが可能であると指定した機器

だけしか接続できない旨の警告。 

− MEシステムに使用するマルチタップに対する最大許容負荷。 

− MEシステムに備えたマルチタップは,MEシステムの一部を構成することを意図する機器に電力

を供給するためにだけ使用するという説明。 

− MEシステムの一部として提供した非ME機器が,分離変圧器とともにマルチタップを経由して給

電することを意図している場合は,その非ME機器を直接壁コンセントへ接続することによるリス

クの説明。 

− MEシステムの一部として提供しない機器をマルチタップに接続することによるリスクの説明。 

− 輸送及び保管の条件を含むMEシステムの許容できる環境条件。 

− 16.4で規定した部分と患者とに同時に触れてはならないという操作者への説明。 

d) 責任部門への次の助言 

− その文書に指定した全ての調整,清掃,消毒及び滅菌の手順を実行する。 

− 実際に使用する期間におけるMEシステムの組合せ及び変更は,この規格の要求事項に対する評価

を必要とする。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

16.3 *電源 

ME機器が,その電力をMEシステムの他の機器から受けることを意図している場合は,取扱説明書は,

その機器がこの規格の要求事項[4.10.1,5.5 f)及び7.9.2.3参照]に適合することを確実にするために,そ

の機器を十分に特定する。図F.5も参照する。 

MEシステムが,次の条件を満たす場合は,製造業者は,MEシステムへの電力供給を意図するIPS又

はUPSの技術仕様に従った許容レベルまで過渡電流を制限する。 

− 絶縁された電源(IPS)又は無停電電源装置(UPS)から電力を受けることを意図している。 

− スイッチのオン又はオフ時,若しくは動作時に大きな過渡電流が,MEシステムに流れる可能性があ

る。 

IPS又はUPSを指定しない場合は,実際の過渡電流レベルを,技術解説及びあらゆる設置指示書で示す。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

16.4 外装 

工具を使わないで外せるカバー,コネクタなどを取り去った後に行う日常的な保守,校正などの間に,

操作者が触れる患者環境の非ME機器の部分は,二つの操作者保護手段によって電源(商用)から分離し,


174 

T 0601-1:2017  

 

かつ,8.4.2 c)で規定した電圧を超えない電圧で作動する(8.5.1参照)。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

16.5 *分離装置 

ME機器とMEシステムの機器又は他のシステムの機器との間の機能接続によって漏れ電流の許容値を

超える可能性がある場合は,分離装置を組み込んだ安全手段を用いる。 

分離装置は,故障状態の間に分離装置の両側に発生する最高電圧に対して適切な一つの操作者保護手段

に必要な耐電圧,沿面距離及び空間距離を備える。 

動作電圧は,故障状態の間に分離装置の絶縁の両側に現れる最高電圧とし,かつ,最高電源電圧以上と

する。 

注記1 クラスIの機器については,共通な保護接地がない場合は,ME機器の保護接地とMEシス

テムの他の部分の保護接地との間で,電位差が生じる可能性がある。 

注記2 分離装置が必要となる状況には,緊急呼出しシステム又はデータ処理システムへの機能接続

がある。 

(試験) 

適合性は,8.8及び8.9の試験によって確認する。 

16.6 *漏れ電流 

16.6.1 接触電流 

正常状態では,患者環境のMEシステムの部分からの又は部分間の接触電流は,100 

昰漰樰

ない。 

永久設置形でない保護接地線が断線した場合は,患者環境のMEシステムの部分からの又は部分間の接

触電流は,500 

昰漰樰褰樰

注記 この箇条の目的に沿って,機器の接触可能な外部表面からの漏れ電流も接触電流として扱って

いる。 

16.6.2 マルチタップの接地漏れ電流 

MEシステム又はMEシステムの一部がマルチタップから給電される場合は,マルチタップの保護接地

線に流れる電流は,5 mAを超えてはならない。 

16.6.3 *患者漏れ電流 

正常状態におけるMEシステムの患者漏れ電流及び合計患者漏れ電流は,表3及び表4のME機器に対

して規定した値を超えてはならない(8.7.3及び16.1も参照)。 

合計患者漏れ電流は,据付け時に測定してもよい。 

(試験) 

16.6.1〜16.6.3の要求事項への適合性は,調査及び8.7.4.4で規定した測定用器具を用いた測定によって確

認する。 

16.6.4 測定 

16.6.4.1 MEシステムに対する一般条件 

MEシステムに対する一般条件は,次による。 

(試験) 

a) 接触電流,患者漏れ電流,合計患者漏れ電流及び合計接地漏れ電流は,MEシステムが次のような作

動温度まで上昇した後に測定する。 


175 

T 0601-1:2017  

 

MEシステムを,次の条件で作動させる。 

− 非連続作動(運転)のMEシステムの場合 

MEシステムは,待機又は休止モードで熱安定に達するまで作動した後,正常な使用で連続的な

サイクルで再び熱安定に達した後,又は7時間経過した後のいずれか短い方とする。各サイクルに

対する“入”及び“切”期間は,定格の“入”及び“切”期間とする。 

− 連続作動(運転)のMEシステムの場合 

熱安定に達するまでMEシステムを作動する。 

b) MEシステムは,最高定格電源電圧に等しい電圧をもつ電源に接続する。MEシステムの特性を,責

任部門が指定する設置場所に据え付けた後にだけ適正な測定ができる場合は,臨床的な使用の前に,

MEシステムを設置場所の電源(商用)に接続する。 

注記 回路並びにMEシステムの部品の配置及び材料を調べて危険状態の可能性がない場合は,試験

の数を減らすことができる。 

16.6.4.2 測定用電源回路へのMEシステムの接続 

(試験) 

a) MEシステムは,附属文書に従って組み立てた後に試験する。 

b) 測定準備 

漏れ電流測定に絶縁変圧器を使用しない場合(例えば,非常に大きい入力電力のMEシステムの漏

れ電流を測定する場合),測定回路の接地の基準点は,電源(商用)の保護接地に接続する。 

注記1 測定回路を,遮蔽していない電源のリード線からできるだけ離して配置し,かつ,(以降の

細分箇条で規定していない場合を除いて)MEシステムを大きな接地金属表面の上又は近

くに置かないことを推奨する。 

注記2 しかし,患者ケーブル(存在する場合)を含め装着部は,誘電率が約1の絶縁物(例えば,

発泡ポリスチレン)の表面上に載せ,それを接地金属表面の上方約200 mmのところに置

くことが望ましい。 

16.7 *機械的ハザードに関する保護 

機械的ハザードが存在する場合,MEシステムは,箇条9の該当する要求事項に適合する。 

(試験) 

適合性は,調査又は該当する試験によって確認する。 

16.8 MEシステムの部分への電源供給の中断 

MEシステムは,MEシステム全体又はMEシステムのいずれかの機器への電源供給の中断及び復帰に

よって,基礎安全又は基本性能の喪失が生じないように設計する。 

(試験) 

適合性は,関連する電源接続の中断及び復帰を一度に一つずつの接続に対し実施し,かつ,全ての接続

に対し同時に実施することによって確認する。 

16.9 MEシステムの接続及び配線 

16.9.1 接続端子及びコネクタ 

電気,液体圧,圧搾空気及びガスの接続末端部及びコネクタの設計及び構造は,工具を使わないで取外

しのできる接触可能なコネクタの誤接続が受容できないリスクが生じないことを証明できる場合を除き,

次によってそのような誤接続を防止する。 

− 患者リード線又は患者ケーブルの接続用プラグは,受容できないリスクを生じないことが証明できる


176 

T 0601-1:2017  

 

場合を除き,患者環境に設置される可能性がある同じMEシステムの他の接続器に,それらが接続で

きないように設計する。 

 

(試験) 

適合性は,患者リード線,患者ケーブル,コネクタ及び接続器の検査によって確認し,かつ,リー

ド線,ケーブル,コネクタ及び接続器が互換性をもつ場合は,リスクマネジメントファイルの調査に

よって確認する。 

− 正常な使用時に,MEシステムにおいて種々の医療用ガスに対して接続を行う場合は,その接続が互

換性をもたないようにする。ISO 407 [27]参照。 

 

(試験) 

適合性は,全ての医療用ガス接続の検査によって確認する。 

16.9.2 電源部,部品及び配置 

16.9.2.1 *マルチタップ 

マルチタップの構造,表示などは,次による。 

a) マルチタップは,次のいずれかによる。 

− 工具を使わなければ接続ができない(図I.1参照)。 

− JIS C 8303で規定したどのような種類の電源プラグも接続できない形式とする。 

− 分離変圧器を介して給電する[16.9.2.1 d)及び附属書I参照]。 

 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

b) マルチタップは,次による。 

− 正常な使用時に見えるように表D.2の安全標識2を表示し,かつ,次のいずれかの表示をする。 

− 個別に又は組み合わせたいずれかで,最大許容連続出力をアンペア又はボルトアンペアで表示する。 

− どの機器又は機器の部分が安全に接続できるかを表示する。 

− マルチタップは,ME機器と一体化してもよく又は独立した部分としてもよい。 

− マルチタップは,独立した部分でもよく,又はME機器若しくは非ME機器と一体化したものでも

よい。 

注記 各々の差込口にb)で要求した事項を表示する必要はない。 

 

(試験) 

適合性は,検査によって確認する。 

c) マルチタップは,IEC 60884-1又はJIS C 8282-1に適合し,かつ,次による。 

− 沿面距離及び空間距離は,8.9に適合する。 

− クラスIの構造とし,保護接地線は,電源プラグの接地刃に接続する。 

− 保護接地端子及び保護接地接続は,8.6に適合する。 

− 外装は,8.4.2 d)に適合する。 

− 該当する場合,電源(商用)端子盤及び配線は,8.11.4に適合する。 

− 部品の定格は,使用条件(4.8参照)と矛盾してはならない。 

− マルチタップの電気接続端子及びコネクタの設計及び構造は,工具を使わないで取り外せる電源プ

ラグの誤接続を防止する。 

− 8.11.3で規定した電源コードに対する要求事項を満たす。 

d) *マルチタップが分離変圧器と組み合わされている場合は,次の追加要求事項を適用する。 


177 

T 0601-1:2017  

 

− 分離変圧器は,この規格に適合する。又は,最大定格出力が1 kVA以下で,かつ,保護等級がIPX4

の場合を除いて,IEC 61558-2-1の要求事項に適合する分離変圧器でもよい。 

注記1 分離変圧器は,電源変圧器ではないことから,基礎絶縁を超える要求はしていない。 

注記2 IEC 61558-2-1では,出力の限度を規定していない。また,定格出力は,据付けのヒュー

ズ及び使用した許容電源ケーブルによって決まる。しかし,分離変圧器の特性は,ME

システムの様々な機器に供給する電圧が機器のために指定した限度値以内に保つのを確

実にするため,MEシステムの負荷電流内の変動を考慮して,注意深く選択する必要が

ある。 

− 分離変圧器装置は,クラスIの構造とする。 

− JIS C 0920で規定した水の浸入に対する保護等級を指定する。 

− 分離変圧器装置は,7.2及び7.3の要求事項に従って表示する。 

− マルチタップが,分離変圧器に永久的に接続されているか,又は分離変圧器装置の出力ソケットは

JIS C 8303(図I.1及び図I.2参照)に規定したどのような種類の電源プラグも接続できない形式の

ものとする。 

(試験) 

適合性は,調査及びこの規格の関連する細分箇条によって確認する。 

16.9.2.2 *MEシステムの保護接地接続 

電源接続を共有するMEシステムの各部分に対して,MEシステムの全ての保護接地経路のインピーダ

ンス及び電流容量は,MEシステムを一つの機器として試験した場合に,8.6.4に適合する。電源プラグの

保護接地刃と保護接地されたあらゆる部分との間のインピーダンスは,200 mΩを超えてはならない。 

保護接地の接続は,MEシステムの一つの機器を取り外したときにMEシステムのいずれの部分の保護

接地も遮断することがなく,かつ,その部分への電気エネルギーの供給も遮断してはならない。 

追加保護接地線は,工具を使わなければ着脱できないようにする。 

(試験) 

適合性は,調査によって確認する。 

16.9.2.3 導線の保護 

MEシステムの中で異なる機器を接続する導線は,機械的損傷に対して保護する。 

(試験) 

適合性は,検査によって確認する。 

 

17 *ME機器及びMEシステムの電磁両立性 

製造業者は,リスクマネジメントプロセスの中で,次に関連するリスクを扱う。 

− ME機器又はMEシステムが附属文書に示したように使用することを意図している場所に存在する電

磁現象 

− 電磁現象をもたらすME機器又はMEシステムを持ち込むことによって,その周辺で使用している他

の装置,電気機器及びシステムの性能を低下させる可能性 

IEC 60601-1-2及び1.3も参照する。 

(試験) 

適合性は,リスクマネジメントファイルの調査によって確認する。 

 


178 

T 0601-1:2017  

 

附属書A 

(参考) 

指針及び根拠 

 

注記 この附属書Aでは,対応国際規格IEC 60601-1の第3版の作成の背景,経過などについて述べ

ている部分が多々ある。それらは,このJISの作成に関わる内容ではないので,そのような場

合は,(IEC 60601-1の)第1版,第2版又は第3版と表現した。その他作成の背景,経過など

関係しない部分は,“この規格”と表現した。参考までに,対応国際規格とJIS(以前のJISも

含める。)の関係を表A.0に示す。 

 

表A.0−国際対応規格IEC 60601-1とJISとの関係 

対応国際規格 IEC 60601-1 

JIS 

第1版 

IEC 60601-1:1977 

JIS T 1001:1983 医用電気機器の安全通則 
JIS T 1002:1983 医用電気機器の安全性試験方法通則 
JIS T 1003:1983 医用電気機器の電気的安全性試験方法 
JIS T 1004:1983 医用電気機器の機械的安全性試験方法 

第2版 

IEC 60601-1:1988 

JIS T 1001:1992 医用電気機器の安全通則 
JIS T 1002:1992 医用電気機器の安全性試験方法通則 

 

IEC 60601-1:1988 
Amendment 1:1991 
Amendment 2:1995 

JIS T 0601-1:1999 医用電気機器−第1部:安全に関する一般的
要求事項 

第3版 

IEC 60601-1:2005 
Amendment 1:2012 

この規格 

 

A.1 一般指針 

ME機器及びMEシステムに対する要求事項は,ME機器又はMEシステムが,患者,操作者及びその

周辺と特殊な関連性をもつため,他の種類の電気機器に対する要求事項とは異なっている。次の事項が,

この関連性の重要な役割を果たしている。 

a) 患者又は操作者は,電離及び非電離放射線のような,特定のハザードの存在を感知できない。 

b) 患者は,病気,意識不明,麻酔状態,固定状態などによって,正常に反応することができない。 

c) 低い皮膚抵抗を得るために,皮膚にせん(穿)刺されるか又は皮膚が処理されている場合に,患者の

皮膚に備わっている電流に対する通常の防護機能が欠如している。 

d) 生体機能の補助又は代行は,ME機器又はMEシステムの信頼性に依存する。 

e) 患者に二つ以上のME機器が同時に接続される。 

f) 

大出力のME機器と低レベルの信号に感応するME機器とが,しばしば組み合わされて使用される。 

g) 皮膚への接触又は体内へ挿入したプローブを経由する電気回路が人体に直接使用される。 

h) 環境条件が厳しい状況。特に手術室のように,湿気,水分又は空気,酸素若しくは亜酸化窒素に起因

する火気若しくは爆発に関わるハザードの組合せが存在する可能性のある環境。 

ME機器を他の電気機器と組み合わせてMEシステムを構成する場合は,追加の要求事項が適用される。

それらは,箇条16で要求している。幾つかの場合は,この規格の他の部分を引用している。ある箇条又は

細分箇条が,特にME機器だけに適用することを意図している場合は,その箇条又は細分箇条の表題及び

内容にそのように記載している。そうでない場合,その箇条又は細分箇条は,ME機器及びMEシステム


179 

T 0601-1:2017  

 

の両方に適用する。 

 

A.2 ME機器及びMEシステムの安全 

ME機器及びMEシステムの基礎安全及び基本性能は,IEC/TR 60513 [12]に記載しているように総合的

な安全状況の一部分である。それは,ME機器の安全,ME機器又はMEシステムを接続する設備の安全,

及び使用方法の安全で構成されている。 

ME機器及びMEシステムの基礎安全及び基本性能は,正常状態及び単一故障状態における正常な使用

及び合理的に予見できる誤使用に対して要求されている。生命維持のME機器では,機能の信頼性が安全

事項とみなされ,検査又は治療の中断は,患者に対する危険状態であるとみなされている。 

誤使用の防止に役立つ適切な構造,配置及び附属文書は,安全事項とみなされている。 

安全のための予防策は,正常な機能に対して望ましくない制限を加えることなく適切な保護を備えてい

る場合は,使用してもよい。 

一般的に,ME機器及びMEシステムは,認定者又は有資格者の監督下で操作され,操作者は医学的な

適用方法及び法令によって要求される技能をもち,かつ,取扱説明書に従って取り扱うことになっている。 

ME機器の総合的な安全は,次に基づいている。 

− 設計による本質的な安全。 

− ME機器に組み込んだ防護の手段,又は追加の防護の手段,例えば,放射線,電磁波などの遮蔽若し

くは防護服の使用。 

− 安全に関する情報,例えば,輸送,取付け又は位置決め,接続,稼動開始の前準備,操作,並びに使

用中のME機器に関わる操作者及び補助者の位置に対して取扱説明書に記載した制限。 

 

A.3 第3版に対する指針 

IEC 60601-1の第3版では,その第2版の多くの箇条及び細分箇条を削除した。例えば,“取り扱わない”

と示した項目である。しかし,その第2版で,“一般要求事項ではない”と示した項目は,個別規格又は副

通則がそれらを引用するために残した。しかし,この規格では,個別規格又は副通則がない場合でも“一

般要求事項”をリスクマネジメントを適用して対応できるようにするために,“一般要求事項ではない”

という表現をリスクマネジメントプロセスの適用に置き換えた。 

第3版を準備している間,基礎安全規格及びISO/IECガイドをできるだけ考慮に入れた。これは,ME

機器及びMEシステムが,患者,操作者及びその周辺と特殊な関連性をもつことに可能な限り一貫性をも

たすように考慮したためである。 

第3版の様式は,ISO/IEC業務指針の第2部の基本要求事項と整合させた。その第2版の章は,第1章

を除き全て主要な箇条に置き換えた。この変更の理由は,章は規格作成規則では認められないこと,及び

新しい番号付け方式によって将来変更する場合に,規格の他の部分の番号に影響を与えずに箇条及び細分

箇条を修正できることである。 

引用規格は,第2版の附属書Lから箇条2に移した。参考規格は,参考文献に記載した。 

用語は,その分類の数が増加した結果,どの分類に入れるか直感的に分かりにくくなってきたので,分

類によって体系づけることがますます困難になってきた。したがって,箇条3の用語及び定義は,分類を

設けずにアルファベット順に並べ替えた。附属書JAには,五十音順に並べた用語とその細分箇条番号を

対応付けた索引を掲載した。また,第3版では,新たに追加した要求事項に対応するために,新しく定義

した多くの用語を規定した。 


180 

T 0601-1:2017  

 

4.2に,リスクマネジメントプロセスの一般要求事項を新たに規定した。 

箇条8は,大幅に再構成して電気的な安全に対する要求事項を一つの箇条にまとめた。箇条8の要求事

項は,JIS C 6950-1の情報技術(IT)機器の安全に対する要求事項を検討し,ME機器と特定の関係にあ

る患者,操作者及びその周囲を考慮して,該当する場合は,JIS C 6950-1の要求事項に整合させた。 

機械的ハザードに関する保護の箇条9は,ME機器が操作者又は患者に及ぼす可能性のある広範囲なハ

ザードを扱うために本質的な改正をした。ME機器の機械的強度に対する要求事項は,押されたり,衝撃,

落下など手荒に取り扱われたりすることに起因するストレスを受けるので,15.3に規定した。 

この規格は,“誤使用又はヒューマンエラー”に対しては,12.2のユーザビリティで扱っている。第2

版の第6章の可燃性麻酔剤の発火に対する保護に対しては,附属書G(規定)に移した。 

その附属書は,当初はそのような麻酔剤の使用はまれであるから附属書(参考)にすることを意図して

いた。しかし,複数の国の国内委員会からのコメントによると,一部の製造業者は,そのような麻酔剤を

使用するME機器の提供を依然として望んでいるという。 

10分間以上患者に接触している装着部に対して,11.1.2.2における表面温度制限を41 ℃から43 ℃に上

げた。ただし,装着部の表面温度が41 ℃を超える場合は,製造業者は,附属文書にその旨を記載するこ

とになっている。 

プログラマブル電気医用システムに対するIEC 60601-1-4 [14]の要求事項は,第2版の52.1で言及され

ていたが,この規格では,新しく箇条14として組み入れた。 

MEシステムに対するIEC 60601-1-1 [13]の要求事項は,この規格では,新しく箇条16として組み入れ

た。 

 

A.4 各箇条及び細分箇条に対する根拠 

この附属書Aは,この規格の特定の箇条及び細分箇条に対する根拠である。それらの番号は,この規格

の本文中の番号に一致している。 

注記 このA.4の箇条又は細分箇条番号に付した“†”印は,対応する要求事項に対する根拠であるこ

とを示し,かつ,要求事項の文章でないことを容易に識別できるようにしたものである。 

1.1† 適用範囲 

この規格の適用範囲は,ME機器及びMEシステムの定義に基づいて規定している。これは,他の種類

の電気機器に対する要求事項と比較して,この規格の適用範囲を明確に定義することである。 

IEC 61010-1 [22]の適用範囲に入る研究室用電気機器は,製造業者がそのような研究室用電気機器をME

システムに組み込む場合を除き,この規格では扱っていない。 

この規格は,ISO 14708-1 [31]がIEC 60601-1への適合性を要求する場合を除き,ISO 14708-1で扱う能

動植込医療機器には適用しない。 

この規格は,ME機器又はMEシステムの定義に該当しない場合は,いかなる電気機器にも適用しない。 

1.3† 副通則 

IEC 60601の副通則は,TC62(IEC技術委員会62)がIEC 60601-1(通則)を拡張する手段として作成

したものである。副通則は,次の二つに分類される。 

− ME機器のサブグループに共通する付加的な基礎安全及び基本性能に対する要求事項を扱う規格であ

る。例えば,SC62B(IEC分科会62B)は,IEC 60601-1-3[JIS T 0601-1-3(IDT)]を作成した。これ

は医用診断用X線装置の電離放射線に対する防護の一般要求事項である。患者,操作者及び他のスタ

ッフが被ばく(曝)する線量当量を合理的に達成可能な程度にまで低減するためである。 


181 

T 0601-1:2017  

 

− この安全通則で完全には取り扱えないME機器又はMEシステムの特性を扱う付加的な基礎安全又は

基本性能に対する要求事項を扱う規格である。SC62A(IEC分科会62A)は,IEC 60601-1の第3版

の発行時には,この分野のEMC(IEC 60601-1-2),ユーザビリティ(IEC 60601-1-6)及びアラームシ

ステム(IEC 60601-1-8)の三つの副通則を発行していた。 

 

IEC 60601-1-2,JIS T 0601-1-3,IEC 60601-1-6及びIEC 60601-1-8は,安全通則であるIEC 60601-1の第

3版の発行時には存在していたが,IEC 60601-1の第2版に関連して作成されたものであった。これらの副

通則は,この第3版に整合させるように順次改正されてきた。1.3に記載したように,これらの副通則はそ

れらの発行日に規定となり,この規格と併せて適用することが必要である。 

それらの副通則の改正版が発行されるまで,この規格の使用者は,既存の版がME機器又はMEシステ

ムに当てはまるときは,できるだけ既存の版を適用することが望ましい。しかし,これらの副通則の幾つ

かの要求事項は,この規格と両立できない可能性があった。 

IEC 60601-1の第2版のために作成された副通則のうちの二つからの要求事項を,第3版の本文に組み

入れた。それらは,次のとおりである。 

− IEC 60601-1-1:2000,Medical electrical equipment−Part 1-1: General requirements for safety−Collateral 

standard: Safety requirements for medical electrical systems(医用電気機器−第1-1部:安全に関する一般

要求事項−副通則:医用電気システムに対する安全要求事項) 

− IEC 60601-1-4:1996,Medical electrical equipment−Part 1: General requirements for safety−4. Collateral 

standard: Programmable electrical medical systems及びAmendment 1 (1999)(医用電気機器−第1部:安

全に関する一般要求事項−4.副通則:プログラマブル電気医用システム及びその追補1:1999) 

上記の二つの規格は,IEC 60601-1の第2版に基づいた全ての個別規格をこの第3版に整合させるまで

有効であるが,この第3版に併せての適用はできない。 

追加の副通則は,必要性が特定され次第,随時発行することができる。それらの副通則は,将来的にも

このIEC 60601-1の第3版には,記載されない可能性があるが,該当する場合は,一般要求事項として考

慮する必要がある。利用者は,各国の規格機関が保有するその時点で有効な国際規格の登録簿を参照し,

どのような適用可能な副通則が発行されているか調べることが望ましい。 

1.4† 個別規格 

個別規格は,次のいずれか又は全てを規定することができる。 

− 修正しない状態でのこの規格の箇条又は細分箇条。 

− この規格の箇条又は細分箇条を適用しない(又はそれらの部分を適用しない。)。 

− この規格の箇条又は細分箇条(又はそれらの部分)を個別規格の箇条又は細分箇条で置き換える。 

− 箇条又は細分箇条を追加する。 

 

個別規格には,次のいずれか又は全てを含めることができる。 

a) 基礎安全又は基本性能を強化するための要求事項。 

b) この規格の要求事項を緩和した要求事項(例えば,ME機器の出力の理由でこの規格の要求事項を遵

守することができない場合。)。 

c) 性能,信頼性,インタフェースなどに対する要求事項。 

d) 作動データの精度。 

e) 環境条件の拡大及び制限。 


182 

T 0601-1:2017  

 

2† 引用規格 

箇条2は,この規格の要求事項で引用され,この規格に適用させるために不可欠な規格のリストである。

しかし,このリスト中の規格への適合が要求されるのは,それらがこの規格の要求事項の中で引用する範

囲に限られている。例えば,特定の箇条又は細分箇条,表又は図が引用されている場合は,この規格中の

要求事項に適合させるために,引用規格の箇条又は細分箇条,表は図にある要求事項だけに適合すればよ

い。 

発行年を付記していない引用規格は,規格の全て又はそれの大部分を引用する場合か,又はその将来,

変更されるその引用規格の全てを,この規格の目的のため使用できると認めた場合だけである。例えば,

外装にIPコードを割り当てるとき,製造業者にその規格の最新版を常に使用してもらうことを意図して,

IEC 60529[JIS C 0920(IDT)]には発行年を付記して引用規格とした。 

発行年を付記しない引用は,引用規格の修正版及び改正版を全て含むと解釈する。 

発行年を付記した引用は,この規格の要求事項に適合させるために特定の版の要求事項を使用すること

が必要な場合である。発行年を付記した引用規格のその後の改正又は改正版は,この規格の修正によって

取り込む必要がある。 

他の引用規格の中の特定の箇条又は細分箇条,表及び図を引用する場合は,発行年は,原則として付記

した。 

 

3† 用語及び定義 

箇条3は,この規格中の要求事項についての理解が必要な用語の定義を含んでいる。IEC 60601-1の第2

版から継承した用語が多い。しかし,新しい要求事項又は修正された要求事項の作成に伴って多くの用語

を加えた。できるだけ,他の規格中の既存の定義をそのまま使用するか又は修正して用いた。 

用語は,他の用語を定義する文中に使用された場合を除き,規格の本文中に2回以上使用した場合だけ

定義した。 

定義した用語は,ゴシックの太字で表記した。これは,規格の本文中で見やすくするためである。太字

を使用しない場合,その単語は,一般的な用語の意味である。同一の単語を,定義した意味と一般的な意

味との両方で使用することはなるべく避けた。しかし,場合によっては,避けることができなかった。例

えば,7.9.2.8の“始動手順(Start-up PROCEDURE)”の“手順”は,ME機器又はMEシステムを始動さ

せるという“ある活動を実施するために規定した方法”を特に意味するために定義用語を使用した。また,

患者を定義する文中では,“医科又は歯科の診療(ここでは,procedureを診療と訳した。)の対象となって

いる生物(人又は動物)”というように,一般的な意味で使用した。 

3.8† 装着部 

外装以外の部分で患者が接触する部分は,大きな危険状態を招く可能性があるので,装着部には,例え

ば,温度制限,(B,BF又はCFの分類に従った)漏れ電流などの一層厳しい要求事項が課せられている。 

注記 ME機器の外装の幾つかの接触可能部分は,患者がそれらの部分に接触するか,又は操作者が

それらの部分と患者とに同時に接触する可能性があるので,他の機器の外装の接触可能部分よ

りも厳しい試験が必要である。 

 

どの要求事項を適用するか決めるために,装着部と単に外装とみなす部分とを識別することが必要であ

る。 

例えば,代表的な例として,次がある。 


183 

T 0601-1:2017  

 

− 赤外線療法ランプは,ランプを患者に直接接触させる必要がないので装着部をもっていない。 

− X線寝台では,患者が横たわる天板だけが,装着部である。 

− 同様にMRI装置も,患者を支持する寝台だけが装着部である。 

 

しかし,意識のない患者,麻酔状態の患者又は正常に反応できない患者に偶然に接触する可能性がある

部分は,常に患者と接触する装着部と同じリスクを考慮する必要がある。一方,活動的な患者の手足が届

いて触れられる場合は,患者よりも,むしろ操作者に大きなリスクが生じる可能性がある。 

IEC 60601-1の第1版及び第2版の装着部の定義は,この問題を取り扱っていなかった。第2版の追補2

では,患者と接触させることができる部分を含めるために定義を拡大した。しかし,拡大した新しい定義

も,引き続き混乱を招いた。 

第3版では,4.6によって,装着部以外のどの部分が装着部と同じ要求事項の対象になるかを特定するた

めに,リスクマネジメントプロセスを要求している。これらには,MEシステムの中の非ME機器の部分

を含むことがある。 

個別規格では,特定の種類のME機器において,装着部を特定することが望ましい。 

どの部分が装着部か,及びどの部分が患者接続部であるか評価するために,次に示すプロセスの順に進

めることができる。 

a) ME機器に装着部があるか決定する。ある場合は,装着部の範囲を特定する(電気的に関わらない部

分も含めて特定する。)。 

b) 装着部がない場合は,患者接続部は,存在しない。 

c) 装着部がある場合は,一つ以上の患者接続部がある可能性がある。装着部が接触可能導電性部分をも

たなくても,8.7.4.7によって適用する金属はく(箔)を一つの患者接続部とみなす。 

d) 装着部の導電性部分が,患者と直接接触しないが分離されていないので,その部分を通して患者に電

流が流れる可能性がある場合は,その部分を単独の患者接続部として扱うことになる。 

 

注記 該当する分離の要求事項は,患者保護手段に対する要求事項である。 

 

装着部は,一つ以上の機能を含むことができる。それぞれの機能は,一つ以上の患者接続部を含むこと

ができる。患者接続部は,電流を流すように意図する一つの電極とすることができるか,又は例えば,血

管内の流体ライン又は患者支持など,本来,電気的な接続が目的ではない可能性もある。 

3.78に対する根拠も参照。 

図A.1〜図A.7は,ME機器及びMEシステムにおいて患者漏れ電流及び患者測定電流に対する要求事

項を適用するために装着部及び患者接続部をどのように特定するかの例を示した。 

図A.1及び図A.2は,心電図モニタを示す。これには,心電図モニタ,心電図患者ケーブル,心電図患

者リード線及び心電図電極を含む。図A.1及び図A.2の詳細を次に示す。 

− 装着部は,正常な使用時に患者と物理的に接触する必要のある部分で,電極及び患者リード線又は患

者ケーブルの部分も含める。 

− リスクマネジメントを適用した結果,心電図患者リード線又は心電図患者ケーブルの他の部分は,患

者に接触する可能性があるという理由によって,それを装着部として扱われなければならないと特定

される場合がある。 

− 患者接続部は心電図電極の構成の一部であり,かつ,装着部の機能の一部である。 


184 

T 0601-1:2017  

 

 

図A.1−心電図モニタ中におけるME機器,装着部及び患者接続部の特定 

 

図A.2は,要求されるF形装着部の絶縁を示す。点線で囲まれた部分が患者回路である。 

図A.2において要求される装着部の絶縁を,次に示す。 

− 電源電圧に基づいた大地と点線で囲まれた部分との間の,一つの患者保護手段。 

− 大地とこれらの部分に印加される電圧に基づいた点線で囲まれた部分との間の,二つの患者保護手段。 

− 生きている部分[電源(商用)を含む。]と点線で囲まれた部分との間の,二つの患者保護手段。 

 

 

図A.2−ME機器に絶縁を内蔵したF形装着部の絶縁の例 

 

図A.3は,トランスデューサに絶縁を内蔵したF形装着部を示す。点線で囲まれた部分は,患者回路で

ある。点線の外側にある部分は,リスクマネジメントプロセスで決定した装着部に関わる要求事項に従う

部分である。 

 


185 

T 0601-1:2017  

 

 

図A.3−観血式血圧測定機能をもつ生体情報モニタにおけるME機器,装着部及び患者接続部の特定 

 

図A.4は,心電図及び観血式血圧測定機能を備えた生体情報モニタを示す。詳細を次に示す。 

− ME機器に含まれるのは心電図モニタ,心電図患者ケーブル,心電図患者リード線及びその電極,並

びに血圧トランスデューサ及びその流体で満ちたラインである。 

− 装着部に含まれるのは,心電図電極及び正常な使用時に患者と物理的に接触する必要のある患者ケー

ブル及び患者リード線の部分,並びに液体で満たした観血血圧ラインである。 

− リスクマネジメントを適用した結果,患者ケーブル及び患者リード線の他の部分又は血圧トランスデ

ューサも患者に接触する可能性があるという理由によって,装着部として扱われなければならない場

合がある。 

− 心電図患者接続部は,心電図電極からなる。 

− 血圧モニタ患者接続部は,圧力ライン中の導電性流体からなる。患者漏れ電流及び患者測定電流の測

定については,導電性流体中に電極を置き,単一の患者接続部として扱う。 

− 圧力モニタ機能に関連する患者接続部から,心電図機能に関連する患者接続部を電気的に分離してい

ない場合は,これらは,同じ装着部の二つの機能として扱う。 

− 圧力モニタ機能に関連する患者接続部から心電図機能に関連する患者接続部を電気的に分離する場 

合,これらは,別々の装着部として扱う。 

 


186 

T 0601-1:2017  

 

 

図A.4−観血式血圧測定機能をもつ多機能患者生体情報モニタにおけるME機器, 

装着部及び患者接続部の特定 

 

図A.5は,X線MEシステムを示す。詳細を次に示す。 

− MEシステムに含まれるのはX線源装置,X線寝台及び壁掛けスタンドであり,全てME機器の一部

である。MEシステムの他の部分,例えば,X線発生装置及び操作卓は,図示していない。 

− 寝台の天板の上面及び壁掛けスタンドの正面は,正常な使用で患者と物理的に接触する必要があるの

で,それらは装着部に含まれる。 

− リスクマネジメントを適用した結果,X線管装置の幾つかの部分,並びに寝台及び壁掛けスタンドの

他の幾つかの部品を,患者に接触する可能性があるという理由によって,装着部として扱わなければ

ならないとされる場合がある。 

− 患者接続部は,電気的に患者と接触する装着部の導電性部分からなる。 

− 製造業者は,寝台及び壁掛けスタンドが同じ装着部の異なる機能であると指定してもよい。 

− 又は,製造業者は,寝台及び壁掛けスタンドが異なる装着部であると指定してもよい。 

 


187 

T 0601-1:2017  

 

 

図A.5−X線MEシステムにおける装着部及び患者接続部の特定 

 

図A.6は,経皮的電気神経刺激装置(TENS)を示す。これは患者にベルトを着用させ,かつ,患者の

上腕に付けた電極を接続するように意図するものである。詳細を次に示す。 

− ME機器は,経皮的電気神経刺激装置,電極ケーブル及び電極を含む。 

− 装着部は,正常な使用で物理的に患者と接触する必要のある電極及び電極リード線の部分を含む。 

− リスクマネジメントを適用した結果,その刺激器の容器及びそのベルト・クリップも,患者に接触す

る可能性があるという理由によって,装着部として扱わなければならない場合がある。 

− 患者接続部は,複数の電極からなり,それらの全ては,同じ機能をもつ装着部である。 

 

 

図A.6−患者のベルトに取り付け,患者の上腕に装着した電極に接続した 

経皮的電気神経刺激装置(TENS)におけるME機器,装着部及び患者接続部の特定 

 


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図A.7は,心電図処理ME機器又はMEシステムであり,その詳細を次に示す。 

− MEシステムに含まれるのは,心電図モジュール,心電図患者ケーブル,心電図患者リード線,及び

心電図電極,並びにパソコン及びその附属品(図示していない)である。 

− 製造業者は,次の状況のうちの一つを選んで指定することができる。 

− 心電図モジュール,心電図患者ケーブル,心電図患者リード線及び心電図電極は,ME機器の一部で

ある。パソコンは,ME機器ではない。これらは,一つのMEシステムである。 

− 心電図モジュール,心電図患者ケーブル,心電図患者リード線及び心電図電極は,ME機器の一部で

ある。パソコンは,もう一つのME機器である。これらは,(二つのME機器を組み合わせた)一つ

のMEシステムである。 

− 心電図モジュール,心電図患者ケーブル,心電図患者リード線及び心電図電極がパソコンと一緒にな

ったものは,単一のME機器であり,MEシステムではない。 

− 装着部に含まれるのは,心電図電極及び正常な使用時に患者と物理的に接触する必要のある心電図患

者ケーブル又は心電図患者リード線の部分である。 

− リスクマネジメントを適用した結果,心電図患者ケーブル又は心電図患者リード線の他の部分は,患

者に接触する可能性があるという理由によって,装着部として扱わなければならないと特定される場

合がある。 

− 患者接続部は,複数の心電図電極から成り,それらの全ては,同じ機能をもつ装着部である。 

 

 

図A.7−パーソナルコンピュータと組み合わせる心電図モジュールにおけるME機器, 

MEシステム,装着部及び患者接続部の特定 

 

患者が意図的に動いた場合だけ,ME機器に接触する可能性があるような場合では,4.6は,意図した使

用に従って配置されたME機器の接触可能部分に当てはまらない可能性がある。これは,患者が負の刺激

に反応するという仮定に基づいている。さらに,そのような患者は,病床での照明灯,パソコン,ラジオ

などのような非ME機器にも接触する可能性が高い。 

3.9† 基礎絶縁 

この定義は,機能の目的のために専用に使用する絶縁を含んでいない。 


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3.10† 基礎安全 

基礎安全は,操作によって偶発的な危害を生じない装置に関係がある。 

基礎安全は,多くの場合,受動的な保護(放射線遮蔽又は電気的な接地のような)である。 

基本性能は,一般に危険状態を発生させないで意図するように作動するME機器又はMEシステムに関

係がある。基本性能の不良は,性能(生命維持性能のような)の欠如又は不正確な性能(患者への不正確

な量の投与のような)のいずれかである。 

一般に,基礎安全は製品の分類に関係しない特性(例えば,漏れ電流,耐電圧,温度)であり,基本性

能は製品の分類(例えば,除細動器の場合は,正確な電気ショックを与えることができる)に関係してい

る。 

一般に上記で説明したように基礎安全及び基本性能という用語は,相互に排他的であるとみなされるが,

その反面,基礎安全及び基本性能の両方に同時に関係する幾つかのハザードがある。 

3.15† 明瞭に見える 

視力は,スネレン(Snellen)視力検査表を6 m離れて読むことによって試験できる。近距離視力は,ジ

ャガー(Jaeger)試験カードを使用して試験できる。多数の人々を検査することによって,医師は,“正常

な”人が様々な距離でどのくらい見えるか決定した。それが正常視力の記述である。 

3.17† 高信頼性部品 

高信頼性の概念は,部品固有の特性だけに関係している。製品の安全の保証は,これらの特性に依存し

ている。製造業者は,そのような高信頼性部品を附属文書で(例えば,保守点検で)指定することが望ま

しい。4.9に対する根拠も参照。 

3.18† 連続作動(運転) 

連続作動(運転)又は非連続作動(運転)という用語は,ME機器に対して使っているが,ME機器の

部分においては,異なる定格を定めてもよい。例えば,電気手術器の本体は連続作動(運転)定格(電源

を入れて連続的に作動させる。)とする場合があるが,(高周波出力は間欠的に出されるので)装着部から

の高周波出力は非連続作動(運転)定格としてもよい。 

3.20† 耐除細動形装着部 

耐除細動形装着部は,IEC 60601-2-4 [15]に適合する除細動器の放電だけに対して保護するものである。

しかし,それよりも高い電圧の除細動器は,耐除細動形装着部を破損させる可能性がある。 

3.21† 着脱電源コード 

コードセットは,IEC 60320-1で扱っている。 

3.22† 心臓への直接使用 

患者の心臓に直接接触する装着部を使用することと,その他の状況下で患者に接触することとは,区別

している。ワイヤ又はカテーテルが心臓に直接接触する小さい接触面積を通して微小電流(患者の体内又

は体表面の他の接触点を通して流れる電流よりも小さい)が流れ,心室細動が生じることがある。 

3.23† 二重絶縁 

基礎絶縁及び補強絶縁は,要求された場合は,それらを別々に試験してもよい。多層絶縁を別々に試験

できない場合は,その絶縁システムを強化絶縁であるとみなしている。 

3.24† デューティサイクル 

“作動時間”及び“休止時間”という言葉は,作動及び作動停止の“繰返し”であり,連続作動(運転)

と同様とみなすことができる。 


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3.26† 外装 

ME機器又はME機器の部分の外装は,あらゆる接触可能部分,ノブ,グリップ,ケーブル,コネクタ

及びその他同様のものを含める。これは,その他の分かれた部分間を外部で接続するあらゆる接触可能部

分も含んでいる。 

3.27† 基本性能 

ME機器又はMEシステムの性能が適切でないと患者,操作者又は他の人に受容できないリスクが生じ

る可能性があることは,長い間認識されてきた。したがって,この規格の第1版及び第2版における基礎

安全の考慮から,“安全性”の概念を拡張して,基本性能の問題を含めることにした。 

意図する使用を達成するために,ME機器又はMEシステムは,特定の範囲内で機能する必要がある。

これらの範囲は,通常,製造業者によって指定されるが,JIS T 0601規格群又はJIS T 60601規格群に含ま

れるこの規格,副通則又は個別規格によっても規定される可能性がある。 

基本性能の例は,次のとおりである。 

− シリンジポンプによる薬剤の正確な投与。正確に投与されないと受容できないリスクを患者に引き起

こす可能性がある。 

− 心電計又はモニタが除細動器の放電の影響から復帰する能力。復帰できないと医療スタッフが正しく

対応できず,受容できないリスクが患者に生じる可能性がある。 

− 集中治療又は手術室のモニタシステムのアラームシステムの正確な作動。アラーム信号が不正確又は

欠如していると医療スタッフが正しく対応できず,受容できないリスクが患者に生じる可能性がある。 

− 治療を決定する上での依存度が高いME機器からの正しい診断情報出力。その情報出力が不正確であ

ると治療が不適切になり,受容できないリスクが患者に生じる可能性がある。 

この規格の目的のために,ME機器の基礎安全の側面に関係する性能,例えば,基礎絶縁の性能は,基

本性能とはみなさない。 

JIS T 0601規格群又はJIS T 60601規格群における個別規格及び副通則が,特定の基本性能を規定するこ

とを期待している。 

3.33† 機能接続 

定義した用語の機能接続は,MEシステムの定義を容易にするため使用した。機能接続は,MEシステ

ムを構成する機器相互間の接続であり,これには動力供給も含めることもある。 

“その他の方法”とは,例えば,機械的,光学的又は無線による接続を含むことを意味している。 

3.35† 機能接地端子 

ME機器では,機能接地接続は,操作者が接近可能な機能接地端子によって行うことができる。その他

の方法として,この規格では,クラスIIのME機器の機能接地接続は,電源コード中の緑と黄との導線を

経由した接続方法も認めている。この場合,この導線を接続する部分は,接触可能部分(8.6.9を参照)で

あってはならないし,かつ,接触可能部分から絶縁することが必要である。 

3.38† 危害 

危害の定義は,JIS T 14971の定義に基づいて,動物を含めるように修正した。これは,IEC 60601-1の

第2版の適用範囲が動物の安全を含んでいるからである。 

3.40† 危険状態 

この用語が規格の中で使われているように,ハザードに対して一連の事象又は他の状況(正常な使用を

含む。)が作用することによって危険状態が生じない限り,危害が発生することはない。リスクマネジメ

ントプロセスの結果として,該当するリスクが受容できるかどうかを評価するが,そのためにはこの危険


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状態から生じる危害の重大さ及び発生確率の両方を推定することが必要である(図A.8参照。ISO 

14971:2007の図E.1を用いた。)。 

 

HAZARD

HAZARDOUS

SITUATION

HARM

SEVERITY of

the HARM

Exposure (P1)

P2

Probability

of occurrence

of HARM

RISK

P1 x P2

S

e

q

u

e

n

c

e

 o

e

v

e

n

ts

 

 P1:危険状態の発生する確率 

P2:危険状態から危害に至る確率 

 

図A.8−ハザード,一連の事象,危険状態及び危害の関係図 

 

3.49† 電源部 

電源部の定義は,ある要求事項が適用される部分を識別するために必要である。IEC 60601-1の第1版

及び第2版の定義は,別の定義した用語の“導電接続”に依存していた。この第3版の作成中に,“導電接

続”を定義することが困難であることが分かり,その定義した用語がもはや必要でないようにするために,

要求事項を修正した。その結果,電源部の新しい定義が必要となり,電源部を他の部分から分離する保護

手段に着目して定義した。 

3.50† 電源プラグ 

電源プラグの定義は,ある要求事項に該当するプラグを識別するために必要である。“電源プラグ”と

いう用語を定義しないと,電源電圧を給電するME機器内の他のコネクタも扱うことになってしまう。 

3.56† 最高電源電圧 

この規格の幾つかの要求事項及び試験は,外部に発生源のある意図しない電圧が患者又はME機器の部

分に接続される可能性に関係している。そのような電圧の実際の大きさは,未知である。しかし,それは

ME機器を使用する場所の電源(商用)の電圧と関係があると想定する。8.5.3の根拠も参照。 

IEC 60601-1の第3版を作成する初期段階では,広範囲な用語遣いの反復を回避するために,定義した

用語“基準電源電圧”を導入した。初期の原案に対する各国の国内委員会のコメントを見直した結果,定

義した用語の“基準電源電圧”と定義しない用語の“基準電圧”との間に混乱があった。後者は,耐電圧,

 

(P2)

P1×P2 




象 

(発生する確率) 

ハザード 

 

リスク 

 

危険状態 

 

危害 

危害の重大さ 

危害の 

発生確率 

(P1)


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沿面距離及び空間距離に対する要求事項に対して使用されていた。 

要求事項を明確にするために,用語の“基準電源電圧”は最高電源電圧に置き換えた。また,“基準電

圧”は,定義した用語の動作電圧及びピーク動作電圧に置き換えた。 

3.57† 最大許容動作圧力 

最大許容動作圧力は,設計仕様,製造業者の定格,容器の現在の状態及び使用状況を考慮に入れて,有

資格者が決定している。 

国によっては,数値が小さくなっている場合がある。 

3.58† 操作者保護手段 

8.5.1の根拠を参照。 

3.59† 患者保護手段 

8.5.1の根拠を参照。 

3.60† 保護手段 

IEC 60601-1の第3版の作成における基本指針の一つは,特に,その第2版の箇条17及び箇条20を簡

素化することであった。保護手段の概念を総括的にとらえて,保護接地接続,基礎絶縁,補強絶縁,イン

ピーダンスなども含めるものとした。さらに,それを拡張して,同じ能力をもつがいまだ構想がなく実用

化されていない他のものを含めた。この概念は,ME機器は,二つの保護手段をもつことという一般要求

事項とともに,単一故障の考え方にもよく当てはまり,第3版に取り入れることに全員が合意した。これ

によって,一貫したアプローチで設計努力をすることが可能になり,規定の多すぎる細分箇条によって縛

られることがなくなった。 

患者の保護と操作者の保護とを区別することを決定したので,この概念は一層良く当てはまった。 

第3版の作成中,幾つかの国内委員会のコメントは,電撃以外のハザードに関する保護に適用するため

にこの概念を拡張できることを示唆した。しかし,そのような変更を正当化するには,十分な利点がない

と決定した。 

3.63† 医用電気機器 

ME機器のIEC 60601-1の第2版の定義では,同じ電源(商用)への複数の接続をすることを除外して

いるが,異なる電源(商用)への異なる接続は除外していない。しかし,複数の異なった電源(商用)へ

の同時接続は,回避することが望ましい。電気的に安全な方法で複数の異なった電源(商用)へ同時に接

続する機能を備えた機器を設計する場合があるが,この規格では,それによって発生する可能性がある危

険状態を特定していない。 

この規格は,ME機器,附属品及びME機器の部分を記述するために,幾つかの用語を適用する。それ

らは,固定(した)(3.30),据置形(3.118),可搬形(3.130),移動形(3.65),携帯形(3.85),手持形(3.37)

及び身体装着形(3.144)である。これらの用語の関係は,図A.20を参照すると理解しやすい。 

 


193 

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図A.20−機器,附属品又は機器部分の記述に使用する用語の関係 

 

3.64† 医用電気システム 

一般的には,製造業者,責任部門及び操作者は,ME機器及び他のME機器又は非医用機器をマルチタ

ップに接続することがある。そのような組合せをMEシステムの定義に含めると,それらはこの規格の適

用範囲内になり,基礎安全及び基本性能に対する適切な要求事項を規定することになってしまう。 

この規格の安全レベルの低下を防ぐために,マルチタップをある条件に従って電源(商用)に接続する

ことを要求している。したがって,16.9.2.1では,ME機器に適用するマルチタップがこの規格の要求事項

に適合する構造であることを要求している。 

3.66† 形式名称 

形式名称は,ME機器と販売用及び技術的な文書との関係,附属文書との関係,及びME機器の分離で

きる部分間との関係を明確にすることを意図している。形式名称は,安全性情報又は現場での必要な行為

において,どのME機器又は附属品であるかを識別するためにも重要である。 

3.67† マルチタップ 

用語及び定義は,JIS C 8282-1に由来する。 

IEC 60601-1-1 [13]の第2版には,マルチタップ(multiple portable socket-outlet)及び補助電源ソケットの

用語があった。この規格では,これらの二つを統合した。 

機器の一部を形成する単一の電源用のソケットもマルチタップとみなしている。 

マルチタップは,場合によっては必要であるが,長所及び短所があるので,バランスをとるためには調

査をする必要がある。マルチタップは,次の理由によって必要な場合もある。 

− 床に,は(這)わせる電源コードの本数を最小限にする。 

− 固定電源ソケットの個数が不十分であるにもかかわらず,適切な治療又は診断に必要な機器全ての使

用を可能にする。 

− 一つのトロリに機器を全て載せることによって移動性を改善する。 

据置形 

一旦設置し,かつ,使用を開始
した後にある場所から他の場所
に移動させることを意図しない
機器を意味する用語(3.118) 

 

固定(した) 

特定の場所に,恒久的
に取り付けるか又は工
具を使わなければ取り
外せないように,機械
的に又は他の方法でと
どめることを意味する
用語(3.30) 

可搬形 

一旦設置し,かつ,使用を開始した後に

ある場所から他の場所に移動させることを意図し,電源への接続状態
によらずに移動範囲がほとんど制限されない機器を意味する用語
(3.130) 

携帯形 

一旦設置し,かつ,使用を開始したならば,
一人以上の人によって運搬し,ある場所か
ら他の場所に移動させることを意図する
可搬形機器を意味する用語(3.85) 

 

移動形 

一旦設置し,かつ,使
用を開始したら機器
自体の車輪又は同様
な手段によって支持
した状態で,ある場所
から他の場所へ移動
させることを意図し
た可搬形機器を意味
する用語(3.65) 

 

身体装着形 

意図する使用として患者が機器を装
着しているか,又は患者の衣類に付け
ている間に作動する可搬形機器を意
味する用語(3.144) 

手持形 

一旦設置し,かつ,使用を開始したら,手で保持することを意図する
機器を意味する用語(3.37) 

 


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− (マルチタップに接続することによって,)保護接地線間の電位差を複数の固定電源ソケットに接続し

た場合の電位差以下に低減させる。 

 

なお,マルチタップの使用は,次の理由によって,できるだけ回避することが望ましい。 

− 接地漏れ電流が合算されて,次のような結果になる可能性がある。 

・ 正常状態において過度の接地漏れ電流が流れる。 

・ マルチタップの供給ケーブルの保護接地線が断線(単一故障状態)した場合に,過度の接触電流が

流れる。 

− 電源(商用)の信頼性が,一つの固定電源ソケットの信頼性に依存する。 

− 電源供給が完全に断たれる可能性があり,MEシステムの完全復旧に時間がかかる。 

− 電気設備の保護接地接続が一か所だけとなる。これは,MEシステムの各部をそれぞれ接地した場合

よりも信頼性が低くなる。 

− 保護接地抵抗が増加する。 

 

最適な解決法は,例えば,十分な個数の固定電源ソケットを適切な設置基準に従って設置することであ

る。 

3.68† ネットワーク・データ結合 

ネットワーク・データ結合の用語は,特定の技術,例えば,有線方式の電子伝送に限定しないように定

義した。定義は,無線式の伝送,赤外線,光学的などとともに,あらゆる未来技術を考慮している。 

3.73† 操作者 

機器を取り扱う人を操作者として定義した。機器とは,ME機器であるか,又はMEシステムの場合は

それを構成する機器の一つである。扱う人には,次の場合がある。 

− 患者に対し機器を使用する医療専門家 

− 在宅医療環境で,患者自身又は患者を介助する非専門家 

− 疾病,負傷又は身体障害の影響を補助若しくは緩和するために機器を使用する者 

− 機器の設置,組立,保守又は修理をする者 

 

機器の設置,組立,保守又は修理をする者は,この規格の中ではサービス要員とも呼ばれている。 

この規格の多くの要求事項は,その