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日本工業規格

JIS

 S

8605-

1993

(IEC 908 :

 1987

)

コンパクトディスクディジタル

オーディオシステム

Compact disc digital audio system

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1987 年版として発行された IEC 908 (Compact disc digital audio system)  を翻訳し,技術的内容

及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  この規格は,記録済光学反射式ディジタルオーディオディスクシステムに適用する。

2.

目的  この規格は,コンパクトディスク及びプレーヤ間の互換性に必要なディスクのパラメータにつ

いて規定する。

この規格は,当該ディスク及びプレーヤの製造業者に対し,そのシステムなどについて基準を与えるも

のである。

第 章  一般事項 

3.

システムの説明  情報伝達体,すなわち,基盤は,1 枚の透明なディスクで,その片面が情報伝達を

行う。記録面は,反射膜と保護膜によって覆われている。

ディスク上の情報は,連続したくぼみ(ピット)による,らせん(螺旋)状のトラックに記録されてい

る。ディスクが再生状態にあるとき,再生面側から見て,読取りは,らせん状にディスクの中心部から始

まり外周付近で終わる。

各ピットの長さと間隔は,離散的な値だけを取り,符号化された 2 チャネルのオーディオ情報を表して

いる。

情報は,透明ディスクの非記録面から記録面(ここで光線は反射され,かつ,記録された情報によって

変調される。

)へと盤を通過する光線によって読み取られる。

情報の読取りは,トラッキングとフォーカシングのサーボシステムによって行われる。

4.

測定条件

4.1

環境条件  測定及び機械的な検査は,特に指定がない限り,次の条件範囲内で行う。

周囲温度:15∼35℃

相対湿度:45∼75%

気圧:86∼106kPa


2

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

4.2

測定用ピックアップの条件  ディスクの測定に用いられる光学式ピックアップは,次の条件に従う

ものとする。

波長:780±10nm

偏光:円偏光

開口数:0.45±0.01

対物レンズの射出ひとみの縁における光強度:最大光強度の 50%以上。

光学系の回折限界性能:  マレシャル評価基準の範囲内とするが,評価値はディスクとプレーヤの間

で 2 等分することが望ましい。

4.3

ディスク保持条件  ディスクは,内径 29mm,外径 31mm の 2 枚の同心リングによって保持し,そ

の保持力は 1∼2N とする(

図 2b 参照)。

第 章  ディスクパラメータ

項目

要求事項

測定方法又は測定条件

5. 

機械的パラメータ

図 2a,図 2b,図 2c に,反射膜,保護膜及
びレーベルを含むディスクの寸法を示す。

5.1

  デイスクの外形寸法

5.1.1

  外径

12cm : 120

±0.3mm

 8cm :  80

±0.2mm

温度 23±2℃及び相対湿度 (50±5) %で測

5.1.2

  周縁部の半径方向の振れ 0.4mm 以下

中心孔の内接円に対し

5.1.3

  周縁部形状

バリのないこと。 
両面とも面取りしてもよい。

図 2b 参照

5.2

  中心孔寸法

5.2.1

  孔径

15

1

.

0

0

+

mm

温度 23±2℃及び相対湿度 (50±5) %で測

5.2.2

  形状

円盤形

5.2.3

  周縁部形状

レーベル面側のバリはあってもよいが,再
生面側のバリはあってはならない。面取り

してもよい。

図 2b 参照)

5.3

  ディスクの厚さ

1.2

3

.

0

1

.

0

+

mm

保護膜,レーベルを含む。

5.4

  レーベル

5.4.1

  レーベルの寸法

レーベルは,中心孔の周縁部又はディスク

周縁部からはみ出してはならない。

ディスクへの印刷又は張り付けたレーベ

ルによる。

5.4.2

  レーベル情報

レーベルには,少なくとも次の事項を表示
しなければならない。

a)

タイトル

b)

デイスクの商品番号

c)

ディスクの連番及び総枚数(一つのプ

ログラムが 2 枚以上のディスクにわ
たるとき

例:ディスク 4 枚中の 2 枚

目)

5.5

  基準面

直径 26∼33mm の範囲(

図 2a,図 2b 参照)再生面側

5.6

  保持部

5.6.1

  保持部の内径 26mm 以下*

5.6.2

  保持部の外径 33mm 以上*

5.6.3

  保持部の厚さ

5.3

及び

図 2b に示す数値内

5.6.4

8cm

CD のアダプタ用

保持部 

ディスク外周部の幅 1.5mm の部分

アダプタについては,

附属書 参照

5.6.5

8cm

CD のアダプタ用 1.2±0.1mm


3

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

項目

要求事項

測定方法又は測定条件

保持部の厚さ 

5.7

  ディスクの質量

12cm : 14

∼33g

 8cm :  6

∼16g

5.8

  ディスクの再生面の変位

情報記録領域内において

12cm : 45

∼118mm

  8cm : 45

∼ 77mm

図 2c 参照)

5.8.1

  最大変位 12cm :

±0.4mm

 8cm :

±0.3mm

5.8.2 

  回転の平均変位 12cm :

±0.3mm

 8cm :

±0.2mm

5.8.3

  角度ずれ(

β

±0.6°

図 16 参照

6. 

光学的パラメータ

6.1

  透明基盤の厚さ 1.2±0.1mm

情報記録領域内において(

図 2a,図 2b

図 2c 参照)反射膜,保護膜,レーベルを
除く。

6.2

  屈折率 1.55±0.1

6.3

  反射光線の角度ずれ(

α

)  ±1.6°

基準面 E に対して(

図 2a 及び図 16 参照)

ディスクの変位,基盤の非平行度を含む。

6.4

  透明基盤の複屈折 100nm 以下

6.5

  反射率 70%以上

}透明基盤を通しダブルパスにて測定

6.6

プログラム記録領域におけ
る反射率の変動 

100Hz

以下の周波数の変動に対し 3%以下 反射率の変動は,ディスクが走査速度で 1

回転する間の A

top

の変動で測定(7.1.2 

照)

7. 

記録パラメータ

7.1

  再生時の回転

7.1.1

再 生 面 側 か ら 見 た デ ィ
スク回転方向 

逆時計回り

7.1.2

  走査速度 1.2m/s 以上

 1.4m/s

以下

7.1.3

  ディスクの速度変動

±0.01m/s

7.2

  トラック

7.2.1

  トラックパス

ディスクの内側(リードイン領域の始ま
り)から外側(リードアウト領域の終わり)
まで連続したらせん

7.2.2

リ ー ド イ ン 領 域 の 始 ま
る径 

46mm

以下

図 2c 参照

7.2.3

プ ロ グ ラ ム 記 録 領 域 の
始まる径 

50

0

4

.

0

mm

7.2.4

プ ロ グ ラ ム 記 録 領 域 の
最大径 

12cm : 116mm

 8cm :  75mm

  温度 23±2℃及び相対湿度 (50±5) %で

  測定

7.2.5

リ ー ド ア ウ ト 領 域 の 最
小外径 

(プログラム記録領域の外径)+1mm

図 2c 参照

7.2.6

トラックピッチ:任意の
隣接トラック間の距離 

1.6

±0.1

µm

7.3

基準面に対する情報記録層
の垂直方向変位限界 

ディスクを走査速度で回転し,測定用ピッ
クアップによって観測(7.1.2 参照)

7.3.1

  500Hz 以下の成分

7.3.1.1

  垂直方向変位 12cm :

±0.5 mm

 8cm :

±0.35mm

基盤の厚さ 1.2mm,屈折率 1.55 の値をも
つ理想的ディスクに対し

7.3.1.2

  変位の実効値

12cm : 0.4mm

以下


4

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

項目

要求事項

測定方法又は測定条件

  8cm : 0.3mm

以下

7.3.1.3

  加速度 10m/s

2

以下

7.3.2

  500Hz 以上の成分

2

µmp-p 以下

7.4

トラックの半径方向の変
位限界 

ディスクを走査速度にて回転(7.1.2 参照)

7.4.1

  500Hz 以下の成分

7.4.1.1

ト ラ ッ ク の 半 径 方 向
の振れ 

140

µmp-p 以下

中心孔の内接円に対し

7.4.1.2

半径方向の加速度(偏
心及び真円度) 

0.4m/s

2

以下

7.4.2

  500Hz 以上の成分

10.4

参照

8. 

環境条件

ディスクは,次の条件で再生できること。
温度:−25∼+70℃

相対湿度:10∼95%

これらの範囲でも温度及び湿度の急激な
変化によって,一時的に変位が大きくなる

可能性がある。最大数時間にわたる回復時
間を考慮に入れなければならない(IEC 

721-3-5

  クラス 5K2 参照)

絶対湿度:0.5∼60g/m

3

8.1

  使用環境条件

最大温度変化:50℃ 
最大湿度変化:30%RH(

図 17 クリマトグ

ラム参照)

パラメータは 4 章を参照して測定する。

8.2

  保存試験条件

測定に際しては,ある程度の回復時間を経
過させること(24 時間又は 48 時間)

8.2.1

高温(耐熱性)試験(IEC 
68-2-2Ba

に準拠) 

温度:55℃ 
相対湿度:35℃で 50%以下 
放置時間:96 時間

参考  JIS C 0021 第 1 節に対応

8.2.2

温 湿 度 サ イ ク ル 試 験
( IEC 68-2-30Db に 準
拠) 

負荷試験:a;サイクル数:6 
高温温度:40±2℃

相対湿度:95% 
低温温度:25±3℃ 
サイクル時間:12+12 時間

参考  JIS C 0027 に対応

*

直径 26∼33mm までの範囲は,保持のために使用可能である。

第 章  オペレーショナルシグナル 

9.

高周波 (HF) 信号  走査光線は,反射膜に形成された情報ピットによって回折される。HF 信号とは,

回折されて対物レンズに返ってくる光学的変調成分をいう。

9.1

測定条件

9.1.1

時定数

t

=100

µs

9.1.2

フィルタ

ハイパス

9.1.3

走査速度

1.2

∼1.4m/s

9.2

変調振幅  変調コードの最低基本周波数は 196kHz で,T

max

に対応する(13.参照)

。このときのピー

クからピークまでの数値は A

11

図 参照),高域フィルタ前の HF 信号に対応するピーク値は A

top

である。

変調コードの最高基本周波数は 720kHz で,T

min

に対応する(13.参照)

。そのピークからピークまでの振


5

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

幅は A

3

である(

図 参照)。

上記パラメータは,次の仕様を満足しなければならない。

0.6

0.7

3

.

0

top

11

top

3

A

A

A

A

9.3

信号の非対称性

9.3.1

定義  非対称性は,次の式で定義する。

100

2

1

11

÷÷ø

ö

ççè

æ

A

A

D

ここに,

A

D

は判定レベル(

図 参照)。

非対称性の絶対値は,20%以下とする。

9.4

クロストーク  隣接した二つのトラック間にスポットの焦点が合った場合の HF 信号の振幅と,その

トラック上にスポットの焦点が合っている場合の HF 信号の振幅の比は,0.5 (50%)  未満とする。

9.5

チャネルビット周期の周波数変調(13.参照)  ディスクマスタリング時に,チャネルビット周期が

周波数変調されると,CD プレーヤでの再生時に問題を起こす可能性がある。変調周波数の関数としての

チャネルビット周期の最大時間誤差は,

図 18 に示す値よりも低くなければならない。この時間誤差は,一

定線速度で測定する。

10.

ラジアル差 (RD) 信号    走査光線が,トラックから少しはずれた位置に当たると,ディスクの半径

方向に非対称の回折パターンが起きる。RD 信号とは,対物レンズの開口径の二つの半面(トラックの反

対側に位置している。

)に入射する回折光パワーの差をいう。

10.1

測定条件

時定数:t=15

µs

フィルタ:ローパス

10.2

  RD

信号の波形  走査光線の正しいトラック位置は,RD 信号波形の正の傾斜部分がゼロを横切る点

に対応する(

図 参照)。図 2b は,ピット深さを規定し,情報ピットの方向を定義する。

10.3

ラジアルオフセット感度  感度は 0.1

µm のラジアルオフセットにおいて

top

A

P

P

2

1

に等しい。

ここに,P

1

P

2

は,ファーフィールドで測定した反射光線の二つの半面の光学的パワー差及び A

top

はピーク時の光学パワー値である(9.2 参照)

その値は,0.04∼0.07 以内とする。

1

枚のディスク上の偏差は,±15%以内とする。

10.4

ノイズ  200Hz のサーボ帯域幅でトラッキングに RD 信号を使用した場合(図 参照),RD 信号中

のノイズは 500Hz∼10kHz の周波数帯で測定する。積分時間 20ms で測定した実効値は,0.03

µm 未満のト

ラッキング誤差に対応する。

RD

信号における単一周波数のノイズが増大することは,避けなければならない。リアルタイム周波数

分析器(帯域幅 100Hz)を使用して,500Hz∼10kHz の周波数範囲で残留誤差信号におけるノイズの実効値

を測定することを推奨する。

測定された実効値に対応するトラッキング誤差は,0.01

µm 以下であることが望ましい。


6

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

11.

欠陥

11.1

ブロック誤り率 (BLER) 

11.1.1

定義  ブロック誤り率は,C

1

デコーダの入力において測定する(

図 13 参照)。

ブロック中のいずれかのシンボルに誤りがあれば,そのブロックは誤りとする(

図 参照)。

シンボル中のいずれかのビットに誤りがあれば,そのシンボルは誤りとする(16.2 参照)

11.1.2

ランダム誤り  10 秒間における BLER の平均値は,3×10

-2

未満でなくてはならない。

11.1.3

バースト誤り  局部欠陥による HF 信号のバースト誤りは,信号再生時の誤り訂正で聴感的な音を

発生してはならない。

最も単純な誤り訂正デコーダは,C

1

及び C

2

のシングル誤り訂正回路で構成する。C

2

デコーダの入力で

測定されたデータブロックには,1 個以上のシングル誤りがあってはならない。

どのようなときにも,連続する訂正できない C

1

ブロックの数は,7 以下でなければならない。

11.2

局部欠陥  局部欠陥の最大寸法は,次のとおりとする。

気泡:直径 100

µm

黒点:直径 200

µm

複屈折を伴わない黒点:直径 300

µm

トラック方向に検出される欠陥(最大直径の)相互間の距離は,20mm 以上とする。黒点は,基盤内の

ごみ又は反射膜のピンホールによるものが多い。

第 章  記録パラメータ 

12.

概要  ディスクの記録領域は,次の 3 部分に区分される。

リードイン領域

プログラム記録領域

リードアウト領域

記録データは,2 の補数値に符号化した 16 ビット長のワード集りによって構成する。

リードイン領域及びリードアウト領域に用いる符号化したワードは,2 の補数で 0±15LSB(最下位ビッ

ト)とする。

オーディオ情報に用いるプログラム記録領域のデータは,2 チャネル形式とする。

プログラム記録領域の情報の標本化周波数  (fs)  は,44.1kHz とし,両チャネルとも同時に標本化する。

オーディオ信号は,16 ビットで直線量子化し 2 の補数形式で表す。

符号化は,プリエンファシスをかけない場合,又は 1 次型プリエンファシスをかける場合のいずれか一

方で行うものとする(

図 及び附属書 参照)。

記録と誤りの防止は,基本的に次の方法によって行う。

(a)

 16

ビットのオーディオ 1 ワードは,二つの 8 ビットのシンボルに分割する。

(b)

誤り検出及び訂正のために 8 ビットのパリティシンボル(CIRC 符号化法に従う。

)を付加する。

(c)

  1

フレームは,先に定義した 8 ビットのシンボル群と,制御及び表示用の 8 ビットのシンボルとで

構成する。

(d)

これら 8 ビットのシンボルは,ディスク記録に適する特定のチャネルビット列に変換する(EFM 符

号化法に従う。

(e)

 EFM

コードと異なる特定同期パターンを付加する。


7

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

13.

  8-14

変調コード(EFM コード)  8-14 変調によって,8 データビットからなる各シンボルは,14 の

連続したチャネルビット列に変換する。情報は,チャネルビットが変移(トランジション)する位置で示

されている。

EFM

コード化は,

図 及び図 に従って行う。EFM コード変換に用いる NRZ-I 表記は,“0”は連続し

ている 2 個のビット間に変移がないことを示し,

“1”は変移があることを示す。

各ブロックの結合(マージング)及び低域周波数成分 (LF) の抑制のために,14 チャネルビットの各ブ

ロック間に 3 チャネルビット(結合ビット)を追加する。

EFM

コードの最小ランレングス(二つの変移間の距離)は,3 チャネルビット  (T

min

)

であり,このとき,

検出窓(アイパターン)は 1 チャネルビットである。

最大ランレングスは,11 チャネルビット  (T

max

)

である。

結合ビットは,T

min

に関する必要条件が満足しているときは,変移を含む必要はない。

結合ビットを伴う EFM コードの構成例は,

附属書 に示す。

14.

フレームフォーマット  8-14 変調後,1 フレームは 588 チャネルビットからなり,その構成は,次の

とおりとする(15.参照)

24

チャネルビットの同期パターン。

14

チャネルビットの制御及び表示シンボル(17.参照)

14

チャネルビットの EFM コードで符号化された 24 のデータシンボル(13.参照)

14

チャネルビットのパリティ用は 8 シンボル(16.参照)

3

チャネルビットの結合ビットは 34 組(13.参照)

フレーム構成は,

図 に示す。

15.

  EFM

変調器

* 98 フレームの中に 2 回,制御及び表示チャネルの同期用

タイムマルチプレクサーを用いて,データ,誤り訂正,制御及び表示,それぞれのシンボルを決まった

順序に配列する。

変調器は,そのシンボルの配列を,13.に規定する EFM コードに従い,チャネルビット列に変換する。

さらに,変調器は,結合ビットと同期パターンを加える。その結果 14.に規定するフレーム形式のシリアル


8

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

出力が得られる。

16.

誤り訂正

16.1

概要  誤り訂正は,クロスインタリーブリードソロモンコード (CIRC) によって行う。

16.2

構成  各データワードは,WmA 及び WmB と表記される 2 シンボルによって構成する。

WmA

はデータワードの上位 8 ビット,WmB は下位 8 ビットを表す。

ディスクに記録される各フレーム(14.参照)は,復調後 32 個のシンボルからなる一つのブロックであ

り,そのうち 24 個はデータシンボルである。残りの 8 個は,Pm 又は Qm と呼ぶパリティシンボルである。

パリティシンボルは,Pm,Qm の反転した形  ( Pm ,  Qm  ) で記録する。

これらのシンボル名とシーケンスを,

図 に示す。

8

個のパリティシンボルの定義は,次のとおりとする。

P12n

,P12n+1,P12n+2,P12n+3

Q12n

,Q12n+1,Q12n+2,Q12n+3

図 及び図 10 参照)

次の等式が成立するものとする。

H

p

・V

p

=0

H

q

・V

q

=0

図 10 及び図 11 参照)

GF (2

8

)

(ガロアフィールド)についての計算は,次の多項式による:

P (X)

=X

8

+X

4

+X

3

+X

2

+1

GF (2

8

)

のプリミティブエレメント

α

を,次のように定義する:

α

= [0  0  0  0  0  0  1  0]

LSB

16.3

  CIRC

エンコーダ及びデコーダ  CIRC は,C

1

及び C

2

の二つのリードソロモンコードによって構成

する。

C

1

は,GF (2

8

)

の (32, 28) のリードソロモンコードである。

C

2

は,GF (2

8

)

の (28, 24) のリードソロモンコードである。

CIRC

エンコーダを

図 12 に,CIRC デコーダを図 13 に示す。

17.

サブコード−制御及び表示システム

17.1

概要  復調後,1 フレームにつき 8 ビットを制御及び表示に用いる(14.参照)。

それぞれのビットは,P−Q−R−S−T−U−V−W と呼び,8 個のサブコードチャネルとして使用する。

上記のサブコードチャネルに関する定義は,次のとおりとする。

P

チャネル:トラック(プログラム細目)区分のフラグ(17.4 参照)

Q

チャネル:制御用。例えば,トラック番号,時間など(17.5 参照)

P

及び Q チャネルについての符号化した例を,

図 14 に示す。

P

から W までのチャネルに関する定義は,未定である(17.6 参照)

17.2

データフォーマット  制御及び表示シンボルのフォーマットは,次のとおりとする。


9

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

17.3

サブコード構成  一つのサブコードブロックは,98 個のサブコードシンボルによって構成する。1

ブロックの繰返し周波数は 75Hz である。

最初の二つのサブコードシンボルは,サブコード同期パターン S0 及び S1 とする。したがって,その間

には,P から W までのチャネルの符号化又は複号化はできない。

17.4

  P

チャネル  P チャネルは,次のコード規則に従い,トラックの始まりを示すフラグビットである。

オーディオ:P=0

スタートフラグ:P=1

P

チャネルのスタートフラグは最小長さを 2 秒とし,その終端部は,次のトラックの始まりを示すもの

とする。

ポーズが 2 秒を超えるときは,スタートフラグの長さは実際のポーズとなる。

リードイントラックでは,P チャネルはオーディオ用 (P=0)  として符号化する。最初のオーディオト

ラックの前には,2∼3 秒のスタートフラグが先行する。

リードアウトトラックに対しては,2∼3 秒のスタートフラグが先行する(ディスク上の最後のオーディ

オトラックに対して)

。スタートフラグの終わりは,リードアウトトラックの始まりを示す。P チャネルは,

リードアウトトラックのスタート後 2∼3 秒は“0”とし,その後,P は“0”と“1”の間を 2Hz±2%の周

期(50 デューティサイクル±10%)で切り換わるものとする。

P

チャネルのデータの変更は,

サブコード同期パターン S0 と S1 の直後においてだけ行うことができる。


10

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

なお,P チャネルの符号化は,Q チャネルの符号化に対して 1 サブコードブロック長遅れて行う。

17.5

  Q

チャネル  Q チャネルのデータフォーマットは,一般に次のとおりとする。

CONTROL

:コントロール部分には,トラックの情報種類を明確にするための 4 種のフラグビット (0∼3)

          があり,ビット 0 (MSB) から送出する。

            MSB  LSB

              00X0  2 チャネルオーディオ;プリエンファシスなし

              00X1  2 チャネルオーディオ;50/15

µs のプリエンファシスあり

              0X0X  コピー禁止

              0X1X  コピー許可

              このコントロール部分のビット(コピー禁止・許可ビットを除く。

)は,曲間ポーズ(X

              =00,

図 14 参照)が 2 秒以上のときと,リードイン領域でだけ変えることができる。

                  備考 1.  Q チャネルのコントロール部分の 4 ビットはすべて,民生用ディジタルオー

                          ディオインタフェース用チャネルステイタスのコントロール部分へ転送すべ

                          きである(検討中)

                      2.  民生用オーディオ以外に用いるときは,次のコントロールコードを用いる。

                          01X0:ディジタルデータ

                          1XXX:放送用

                          その他の組合せに関しては,将来これを定める。

ADR

:      ADR(アドレス)は,4 個のアドレスビット,MSB を最初に送出する。

            0000:ADR0  DATA-Q のモード 0(17.5.4 参照)

            0001:ADR1  DATA-Q のモード 1(17.5.1 参照)

            0010:ADR2  DATA-Q のモード 2(17.5.2 参照)

            0011:ADR3  DATA-Q のモード 3(17.5.3 参照)

            0100:ADR4  DATA-Q のモード 4(検討中)

DATA-Q

:  DATA-Q は 72 データビット,MSB を最初に送出する。

CRC

:      CRC は,CONTROL, ADR 及び DATA-Q に関する 16 ビットの誤り検出コードであり,MSB

            を先頭とする。ディスク上では,パリティビットは反転した形で記録する。シンドロームは

            “0”と比較する。

            多項式:

                P (X) =X

16

+X

12

+X

5

+1


11

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

17.5.1

  DATA-Q

のモード 1

ADR

=1= (0001)

モード 1 は,連続した 10 サブコードブロックのうち,少なくとも 9 サブコードブロックを占める。

モード 1 においては,二つの異なるデータフォーマットが可能である。

リードイントラックのデータフォーマットは,次のとおりとする。

S0, S1

CON-

TROL

1 00 POINT

MIN

SEC

FRAME

ZERO

P

MIN

P

SEC

P

FRAME

CRC

 ADR

TNO

オーディオトラック及びリードアウトトラックのデータフォーマットは,次のとおりとする。

S0, S1

CON-

TROL

1 TNO  X  MIN

SEC

FRAME

ZERO

A

MIN

A

SEC

A

FRAME

CRC

 ADR

TNO

:        2 けた(桁)の数値で表したトラック番号(各けた 4 ビット符号化)

            00:    リードイントラックを示す(BCD 記録)

                    リードイントラックの終わりは,プログラム記録領域のスタート位置になる。

            01∼99:プログラムのトラック番号を示す(BCD 記録)

                    各トラックの最初には,同一トラック番号のポーズ区間をもつことができる。トラ

                    ック番号は,01 から始まり,連続して増加する。

                    一つのプログラムが複数のディスクに分けられるときのトラック番号は,連番とし

                    てもよい。

                    一つのトラックの最小長さは 4 秒とし,先行するポーズ時間は含まない。

            AA:    リードアウトトラックを示す。

(16 進符号の AA)

                    リードアウトトラックは,ディスクの最終オーディオトラックの終点位置から始ま

                    り,先行するポーズをもたない。

X

:          各 TNO に対するインデックスであり,2 けたの BCD 符号で表す。

             リードイントラック部分では,X は符号化しない。

            00:    ポーズを示す。

                    Q チャネルのポーズ符号化は,オーディオプログラム中の実際のポーズの長さと一

                    致する。

                    最初のオーディオトラックは,2∼3 秒のポーズが先行する(17.4 の P チャネル参

                    照)

                    リードアウトトラックは,オーディオトラックとして符号化する。

            01∼99:インデックス番号を示す。

                    リードアウトトラックにおいては,X は 01 とする。オーディオトラック内におい

                    ては(TNO=01∼99,かつ,X≠00)X の最初の数値は 01 であり,X 値は連続し

                    て増加する。

MIN, SEC, FRAME

:一つのトラック中の走行時間は,6 けたの BCD 符号で表し,MIN, SEC, FRAME

                に各 2 けたを割り当てる。トラックのスタートではタイムは“0”とする。タイムはオ

                ーディオ部分では増加し,ポーズ部分では減少して,ポーズの終わりでは“0”にな

                る。リードイントラック及びリードアウトトラックではタイムは増加する。

                分は MIN に,秒は SEC に記録する。1 秒は,75FRAME (00∼74) に分割する。


12

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

ZERO

:         この 8 ビットは“0”とする。

AMIN, ASEC, AFRAME

:ディスク上の走行時間 (ATIME) は,6 けたの BCD 符号で表し,AMIN,

                ASEC, AFRAME に各 2 けたを割り当てる。

                プログラム記録領域のスタート位置では,走行時間は“0”にセットし,TNO はディ

                スク上の最初のトラックの数値となる。分は AMIN に,秒は ASEC に記録する。1 秒は,

                75AFRAME (00∼74) とする。

POINT, PMIN, PSEC, PFRAME

:リードイントラックにおいて,TOC(目次表)はサブコード内のこ

                の部分に記録する。TOC は,その内容の各項目を 3 回ずつ繰り返しながら,リードイン

                領域 (TNO=00) 全体にわたって連続して反復記録する(

図 15 参照)。リードイン領

                域の終わりでは,TOC は POINT のいずれの値で終わってもよい。PMIN, PSEC 及び

                PFRAME の値は,POINT によって示されたトラック番号のスタート位置となる。その値

                は,絶対時間スケール(AMIN, ASEC 及び AFRAME)上において,±1 秒の精度でトラ

                ックのスタート位置を示す。あるトラックのスタート位置とは,新しいトラック番号に

                なり,かつ,X≠00 の最初の位置とする。

                POINT=A0 のときは,PMIN の値はディスク上の最初のトラックの TNO を示し,PSEC

                及び PFRAME は“0”である。

                POINT=A1 のときは,PMIN の値はディスク上の最後のトラックの TNO を示し,PSEC

                及び PFRAME は“0”である。

                POINT=A2 のときは,リードアウトトラックのスタート位置を PMIN, PSEC 及び

                PFRAME で示す。

17.5.2

  DATA-Q

のモード 2

ADR

=2= (0010)

モード 2 を用いるときは,連続した 100 のサブコードブロックのうち,少なくとも 1 サブコードブロッ

クをモード 2 とする。

データフォーマットは,次のとおりとする。

N1

∼N13:    13 けたの BCD 符号で表されたディスクの POS コードで,UPC/EAN に準拠したものとす

              る(検討中)

              一つのディスクに対しては,一つの POS コードがある。POS コードが UPC/EAN によっ

              て符号化されていないときは,N1∼N13 はすべて“0”にするか,そのディスク

              にはモード 2 はないものとする。

ZERO

:        この 12 ビットは“0”とする。

AFRAME

:    モード 1 の AFRAME と連続する(00∼74 の 2 けたの BCD 符号)

              リードイン領域(トラック番号=00)においては,この 8 ビットは“0”とする。


13

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

17.5.3

  DATA-Q

のモード 3

ADR

=3= (0011)

モード 3 を用いるときは,連続した 100 サブコードブロックのうち,少なくとも 1 サブコードブロック

をモード 3 とする。

モード 3 は,各オーディオトラックに固有の番号を与えるために用いる。この番号は,I1∼I12 の 12 文

字の ISRC (International Standard Recording Code)  である(ISO 3901 参照)

備考  JIS X 0308[国際標準レコーディングコード (ISRC)]-1992 が整合している。

ISRC

を使用しない場合は,モード 3 は用いない。リードイントラック及びリードアウトトラックには,

モード 3 は記録しない。

ISRC

は,トラック番号が変わった直後にだけ変化する。

データフォーマットは,次のとおりとする。

I1

∼I2 は,国名コードを示す。

I3

∼I5 は,権利者コードを示す。

I6

∼I7 は,レコーディング年を示す。

I8

∼I12 は,レコーディング番号を示す。

I1

∼I5 に使用される文字は,次の 6 ビット形式で符号化し,I6∼I12 は 4 ビットの BCD 符号で表す

キャラクタ

2

進法

8

進法

0 000000 00 
1 000001 01 
2 000010 02 
3 000011 03 
4 000100 04 
5 000101 05 
6 000110 06 
7 000111 07 
8 001000 10 
9 001001 11

A 010001 21 
B 010010 22 
C 010011 23 
D 010100 24

E 010101 25 
F 010110 26

G 010111 27 
H 011000 30

キャラクタ

2

進法

8

進法

I 011001 31 
J 011010 32

K 011011 33

L 011100 34

M 011101 35

N 011110 36 
O 011111 37

P 100000 40

Q 100001 41 
R 100010 42

S 100011 43 
T 100100 44

U 100101 45 
V 100110 46

W 100111 47

X 101000 50 
Y 101001 51

Z 101010 52

00

:      この 2 ビットは“0”とする。

ZERO

:    この 4 ビットは“0”とする。

AFRAME

:モード 1 の AFRAME と連続する(17.5.1 参照)


14

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

17.5.4

  DATA-Q

のモード 0

ADR

=0= (0000)

データ Q のサブコードチャネルのモード 0 を使用する場合,CONTROL ビットと CRC ビット以外のす

べてのビットは“0”とする。

備考 CD データフォーマットが非 CD 情報チャネルで使用される場合,このモードをモード 1 の代わ

りに使用することができる。

この場合,

“モード 1 は,連続した 10 サブコードブロックのうち,少なくとも 9 サブコード

ブロックを占める”という規定は無効とする(17.5.1 参照)

データフォーマットは,次のとおりとする。

S0, S1

CONTROL

ADR

DATA-Q

CRC

S0, S1

S0, S1

17.

参照

CONTROL

17.5

参照

ADR

この 4 ビットは,アドレスビットであり,

“0000”とする。

DATA-Q

この 72 ビットは,すべて“0”とする。

CRC

17.5

参照

モード 0 では,Q チャネルが記録されているときは,P チャネルのサブコードは,

“0”とする。

17.6

  R

から までのチャネル  これらのチャネルは現在検討中,すべて“0”とする。

図 1  プリエンファシス特性


15

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 2a  ディスクの形状寸法 (1)

*

A

(周縁部)

,B(素材構造)

,C(中心孔)及び D(保持部)の詳細は

図 2b 参照。


16

S 8605-

199

3

 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 2b  ディスクの形状寸法 (2) 


17

S 8605-

199

3 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 2c  ディスクの形状寸法 (3)  

図 3  HF 信号 


18

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 4  半径方向スポット位置に対するトラッキング用 RD 信号の代表例

図 5  トラッキング測定用の開ループ伝達関数の概略

図 6  8-14 変調コード(EFM コード)

備考 C1 ビットから始まる。

d1

∼d8 の C1∼C14 への変換については

図 7a 及び図 7b の変換表参照。


19

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 7a   EFM 変換表 0-127NRZ-I 表記)

備考 C1 ビットから始まる。


20

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 7b    EFM 変換表 128-255NRZ-I 表記)


21

S 8605-

199

3 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 8  フレームフォーマット


22

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 9  ブロック構成

シンボル番号

シンボル名

シーケンス

0 WmA

m

=12n−12 (3)

1 WmB

m

=12n−12 (D+2)

2 WmA

m

=12n+4−12 (2D+3)

3 WmB

m

=12n+4−12 (3D+2)

4 WmA

m

=12n+8−12 (4D+3)

5 WmB

m

=12n+8−12 (5D+2)

6 WmA

m

=12n+1−12 (6D+3)

7 WmB

m

=12n+1−12 (7D+2)

8 WmA

m

=12n+5−12 (8D+3)

9 WmB

m

=12n+5−12 (9D+2)

10 WmA

m

=12n+9−12 (10D+3)

11 WmB

m

=12n+9−12 (11D+2)

12 Qm

m

=12n−12 (12D+1)

13 Qm

m

=12n+1−12 (13D)

14 Qm

m

=12n+2−12 (14D+1)

15 Qm

m

=12n+3−12 (15D)

16 WmA

m

=12n+2−12 (16D+1)

17 WmB

m

=12n+2−12 (17D)

18 WmA

m

=12n+6−12 (18D+1)

19 WmB

m

=12n+6−12 (19D)

20 WmA

m

=12n+10−12 (20D+1)

21 WmB

m

=12n+10−12 (21D)

22 WmA

m

=12n+3−12 (22D+1)

23 WmB

m

=12n+3−12 (23D)

24 WmA

m

=12n+7−12 (24D+1)

25 WmB

m

=12n+7−12 (25D)

26 WmA

m

=12n+11−12 (26D+1)

27 WmB

m

=12n+11−12 (27D)

28 Pm

m

=12n−12

29 Pm

m

=12n+1

30 Pm

m

=12n+2−12

31 Pm

m

=12n+3

D

=4 ; n=0,1,2,


23

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 10  行ベクトル


24

S 8605-

199

3

 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 11  パリティ検査マトリクス


25

S 8605-

199

3 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 12  CIRC エンコーダ


26

S 8605-

199

3

 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 13  CIRC デコーダ 


27

S 8605-

199

3 (IEC

 90
8 : 1

987)

図 14  チャネル及び チャネルについて符号化した例

*

この点は,ディスク製造業者が決定する。

**

ディスクのトラックストップ点は,TNO が変わる位置。

***

ディスクのトラックスタート点は新 TNO で,かつ,X≠00 の最初の位置。

スタート点とストップ点の位置精度は,プレーヤの設計にも依存する。 
また,デエンファシスの切換遅れも同様である。

****

リードイントラック部分では,ATIME 及び X はない。

備考  図 2c 参照


28

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 15  トラックの場合の TOC(目次表)の符号化例

サブコード

フレーム番号

POINT

PMIN, PSEC, PFRAME

 n

01

00,

02,

32

n

+ 1

01

00, 02, 32

n

+ 2

01

00, 02, 32

n

+ 3

02

10, 15, 12

n

+ 4

02

10, 15, 12

n

+ 5

02

10, 15, 12

n

+ 6

03

16, 28, 63

n

+ 7

03

16, 28, 63

n

+ 8

03

16, 28, 63

n

+ 9

04

・  ・

n

+10 04

・  ・

n

+11 04

・  ・

n

+12 05

・  ・

n

+13 05

・  ・

n

+14 05

・  ・

n

+15 06 49,

10 03

n

+16 06 49,

10

03

n

+17 06 49,

10 03

n

+18 A0 01,

00 00

n

+19 A0 01,

00 00

n

+20 A0 01,

00 00

n

+21 A1 06,

00 00

n

+22 A1 06,

00 00

n

+23 A1 06,

00 00

n

+24 A2 52,

48 41

n

+25 A2 52,

48 41

n

+26 A2 52,

48 41

n

+27 01 00,

02 32

n

+28 01 00,

02 32

・  ・

・  ・


29

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 16  角度ずれ

図 17  ディスクの使用環境


30

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

図 18  時間誤差対変調周波数


31

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

附属書 

結合ビット(3 チャネルビット)付き EFM コードの構成例を次に示す(本体 13.参照)

1.  3ビットの結合ビットのうち,いずれか一つでエクストラトランジションを行うことができる。

ただし,その場合 T

min

に関する条件に支障を来さないものとする。結合ビットには,いかなる

データも入れてはならない。二つのブロック間の最大ランレングスは,T

max

で制限される。

* NRZ 信号のトランジション位置を示す信号

2.  ランレングスを T

max

に制限するには,結合ビットに一つのエクストラトランジションを与えな

ければならない。


32

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

3.  結合ビットに関する規定が特にない場合,DSV(ディジタルサムバリュー)及び低域周波数成

分は,トランジションを入れることによって最小にすることができる。結合ビット1,2,3のい

ずれかにトランジション位置を入れることによって,DSV を±2ビットだけ移動させることが

できる。


33

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

附属書 

1.

デエンファシス  プリエンファシスは,トラック番号ごとに切り換えることができる。CD プレーヤ

においては,自動制御によるデエンファシス切換えの採用を推奨する。

2.

アナログオーディオ出力  すべてのアナログオーディオ出力は,オーディオ以外のトラック(例えば,

データトラック)においては,ミューティングすることを推奨する。

3.

出力レベル  出力レベルは,IEC 268-15 の 19.に準拠することが望ましい。

参考  民生用機器の場合,フルスケール時の出力電圧は 2Vrms±3dB。


34

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

附属書 3(参考) 

8cm-CD

用アダプタを使用する場合においても,規格のすべての値を維持することを推奨する。

1.

測定条件

1.1

環境条件

周囲温度:15∼35℃

相対湿度:45∼75%

項目

要求事項

測定方法又は測定条件

2.

アダプタの機械的パラメータ  

2.1

外径 

119.8

±0.1mm

温度 23±2℃及び相対湿度 (50±5) %で測定

2.2

アダプタの質量 

8

∼12g

2.3

材質 

可視及び近赤外領域におい
て非透明

2.4

保持トルク(ディスクとア
ダプタとの間) 

60

∼120mNm

温度 23±2℃及び相対湿度 (50±5) %で測定 
最小トルクは,最小リファレンスガラスディスク

(

φ79.8×1.1mm)  で,最大トルクは最大リファレン

スガラスディスク  (

φ

80.2

×1.3mm)  で測定する。

附属書 図 1  ディスクを含むアダプタ寸法


35

S 8605-1993 (IEC 908 : 1987)

CD

・JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

      所属

(委員長)

吉  川  昭吉郎  神奈川工科大学電気工学科

島  田  豊  彦  通商産業省生活産業局文化用品課

稲  葉  裕  俊  工業技術院標準部電気規格課

高  橋  三  郎  社団法人日本オーディオ協会

竹ヶ原  俊  幸  日本放送協会放送技術研究所音響聴覚研究部

岩  下  隆  二  パイオニア株式会社技術担当副社長室

柴  田  明  一  ソニー株式会社法務渉外グループ渉外第 2 部

石  井  伸一郎  松下電器産業株式会社オーディオ事業部

人  見  昭  彦  三洋電機株式会社オーディオ事業部技術部

田  村  英二郎  株式会社ケンウッド技術部

古  川  雅  通  ヤマハ株式会社応用研究所第 1 研究室

穴  澤  健  明  日本コロムビア株式会社ソフト技術本部技術開発部

大  脇      勲  ビクター音楽産業株式会社ソフト技術部

菊  田  俊  雄  キングレコード株式会社

村  井  和  弘  東芝 EMI 株式会社開発技術部

後  藤      修  株式会社ソニー・ミュージックエンタテイメント生産技術本部

臼  田  元  大  社団法人日本レコード協会技術部

(事務局)

阿  南      眞  社団法人日本レコード協会技術部

CD

・JIS 原案作成委員会分科会  構成表

氏名

      所属

(幹事)

菊  田  俊  雄

キングレコード株式会社

岩  下  隆  二

パイオニア株式会社技術担当副社長室

柴  田  明  一

ソニー株式会社法務渉外グループ渉外第 2 部

穴  澤  健  明

日本コロムビア株式会社ソフト技術本部技術開発部

吉  武  勇  次

日本ビクター株式会社ディスク事業部技術部

七  沢  正  忠

東芝 EMI 株式会社御殿場工場技術部

住  吉  耕  一

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント生産技術本部

生産技術部

臼  田  元  大

社団法人日本レコード協会技術部

(事務局)

阿  南      眞

社団法人日本レコード協会技術部